JP2021153890A - 眼底撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検眼に対する適切なフォーカス位置を簡易に精度良く設定することができる眼底撮影装置を提供すること。【解決手段】眼底撮影装置200は、投光光学系100aと受光光学系100bとを有し、走査光を用いて被検眼EYの眼底EBを撮影する眼底撮影系100を備え、眼底撮影系100は、動作モードに応じて、受光光学系100bの眼底共役位置に設けられる受光ピンホールP2a,P2bの径を変更する切替機構93を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、被検眼の眼底画像を撮影する眼底撮影装置に関し、特に被検眼に対する適切なフォーカス位置を容易に設定できる眼底撮影装置に関する。
走査型レーザー検眼鏡(SLO)等の眼底撮影装置では、受光光学系において眼底と共役な位置にピンホール板が設けられ、当該ピンホールを通過した光が受光素子により受光される。眼底撮影時には、眼底画像が最も明るくなるように、フォーカスの調整が行われる(例えば、特許文献1参照)。近年、画角の広い眼底撮影装置に対する要求が高まってきているが、この種の広角用の眼底撮影装置では、受光光学系の収差量が大きい分、最大収差量をカバーするだけの径の大きなピンホールが必要とされる。
しかしながら、ピンホールの径が大きい場合、フォーカス調整における眼底観察像の明るさの変化が緩慢になり、適切なフォーカス位置が見つけにくいという問題がある。
特開2019−103746号公報
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、被検眼に対する適切なフォーカス位置を簡易に精度良く設定することができる眼底撮影装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る眼底撮影装置は、投光光学系と受光光学系とを有し、走査光を用いて被検眼の眼底を撮影する眼底撮影系を備え、眼底撮影系は、動作モードに応じて、受光光学系の眼底共役位置に設けられる受光ピンホールの径を変更する切替機構を有する。
上記眼底撮影装置では、受光光学系において、動作モードに応じて異なる径の受光ピンホールを用いることにより、動作モードに応じた精度の眼底画像を得ることができる。これにより、適切な画像を用いた適切なフォーカス位置の検出や精度の良い眼底撮影を行うことができる。
本発明の具体的な側面によれば、上述の眼底撮影装置において、動作モードは、眼底の観察に関する眼底観察モードと、フォーカス調整に関するフォーカス調整モードと、眼底の撮影に関する眼底撮影モードとを有し、切替機構は、眼底観察モード及び眼底撮影モードにおいて、受光光学系の光路上に少なくとも大径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられ、フォーカス調整モードにおいて、受光光学系の光路上に少なくとも小径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられる。この場合、フォーカス調整モードにおいて、共焦点効果の大きい小径の受光ピンホールを利用することにより、眼底画像の明るさの変化を鋭敏にし、適切なフォーカス位置の検出が容易になる。特に、大型の受光ピンホールを必要とする広角の眼底撮影装置において、適切なフォーカス位置を容易に検出することができる。
本発明の別の側面によれば、フォーカス調整モードは、粗動のフォーカス調整に関する粗動フォーカス調整モードと、微動のフォーカス調整に関する微動フォーカス調整モードとを含み、切替機構は、粗動フォーカス調整モードにおいて、受光光学系の光路上に大径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられ、微動フォーカス調整モードにおいて、受光光学系の光路上に小径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられる。この場合、粗動及び微動の2段階に分けてそれぞれ適切な画像を用いてフォーカス調整することにより、フォーカス位置の検出を効率的に行うことができる。
本発明のさらに別の側面によれば、眼底観察モードは、眼底撮影モードの前に行われるアライメントに用いる。アライメントに適した明るさの眼底画像にてアライメントを行うことにより、アライメントを効率良く行うことができる。
本発明のさらに別の側面によれば、眼底撮影系の動作を制御する制御装置を有し、切替機構は、制御装置の制御下で動作し、受光ピンホールの切り替えを行う。この場合、動作モードに対応して受光ピンホールの切り替えを必要なタイミングで効率良く行うことができる。
本発明のさらに別の側面によれば、制御装置は、フォーカス調整に関するフォーカス調整モードにおいて、投光光学系に設けた投光フォーカスレンズと受光光学系に設けた受光フォーカスレンズとを移動させた範囲で、眼底撮影系により得られる眼底画像の明るさが最大値となる位置を最適フォーカス位置と判断する。この場合、眼底画像の明るさを基準にフォーカス位置を簡易に検知することができる。
第1実施形態の眼底撮影装置を説明する側面図である。 図1に示す眼底撮影装置の主に光学的な構造を説明する概念図である。 (A)は、大径の受光ピンホールを説明する平面図であり、(B)は、小径の受光ピンホールを説明する平面図である。 眼底撮影時のモニタ表示を示す図である。 眼底撮影装置の動作を説明するフローチャートである。 眼底画像の明るさ調整について説明する図である。 眼底撮影の動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態の眼底撮影装置を説明する概念図である。 (A)及び(B)は、受光ピンホールの変形例を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1等を参照して、本発明の第1実施形態である眼底撮影装置200について説明する。
眼底撮影装置200は、光学ユニット部201と、あご載せ部203と、架台部205とを備える。光学ユニット部201は、筺体201a中に、被検眼EYの眼底を観察するための眼底撮影系100のほかに、不図示の制御回路、駆動装置等からなる各種機構を内蔵している。光学ユニット部201は、ステージ301に支持されており、ステージ301は、駆動機構302によって光学ユニット部201とともに3次元的に移動可能になっている。
光学ユニット部201において、操作者側の側面上部には、モニタ201cが設けられており、操作者は、眼底その他の観察画像、撮像動作に関する制御情報等を肉眼視できるようになっている。
あご載せ部203は、光学ユニット部201の被検者側の側面に対向して取り付けられている。あご載せ部203は、詳細な説明を省略するが、被検者の顎や額を固定する複数の当接部を有しており、かかる複数の当接部の配置調整により、被検眼EYが眼底撮影系100の対物レンズ部201eに対向するように、被検者の眼の高さを光学ユニット部201に対して相対的に調整しつつ固定できるようになっている。
架台部205は、光学ユニット部201やあご載せ部203を支持している。架台部205の操作者側部分の上面には、操作キーやレバーを含む操作部205iが設けられており、操作者は、モニタ201cを観察しつつ眼底撮影装置200の動作状態を制御することができるようになっている。
図2は、図1に示す眼底撮影装置200の内部構造を説明する図である。眼底撮影装置200は、主光学系としての眼底撮影系100と、動作制御系としての制御装置80とを備える。眼底撮影系100は、走査光を用いて被検眼EYの眼底EBを観察及び撮影可能にする主要部分である。制御装置80は、眼底撮影装置200を構成する各部に対して、眼底撮影装置200の撮影動作や計測動作に関して各種制御を行う。眼底撮影装置200は、眼底撮影系100等を用いて眼底画像を撮影し、眼底画像を図1に示すモニタ201cにおいて表示することができる。なお、眼底撮影装置200は、光干渉断層計、視野計等の他の眼科装置と一体化された構成でもよい。
眼底撮影系100は、走査型眼底撮影部であり、投光光学系100aと、受光光学系100bとを有する。眼底撮影系100は、投光ML(照明光)であるレーザー光で眼底EBを走査し、眼底EBからの反射光RLに基づいて眼底画像を撮影する。本実施形態の眼底撮影系100は、例えば画角60°以上の広角用の撮影を行う。ここで、例えば画角60°は、眼底EBを撮影できる最大画角を意味しており、被検眼EYの瞳面PSで回旋する投光MLの最大走査角に相当する。眼底撮影系100は、眼底画像の取得に際して対象を動画像にて撮影する眼底観察モード又はフォーカス調整モードと、カラー画像を1枚撮影するカラー画像撮影モードと、可視自発蛍光画像を1枚撮影する可視自発蛍光画像撮影モードと、可視蛍光画像を1枚ないし動画像で撮影する可視蛍光画像撮影モードと、近赤外蛍光画像を1枚ないし動画像で撮影する近赤外蛍光画像撮影モードとにより、5種類の撮影が可能となっている。ここで、眼底観察モードは、被検眼EYないし眼底EBの事前の位置調整にかかる初期アライメントや、眼底撮影前の微調整にかかる最終アライメントで用いられる。また、フォーカス調整モードは、結像についての粗動のフォーカス調整に関する粗動フォーカス調整や、結像についての微動のフォーカス調整に関する微動フォーカス調整に用いられる。
眼底撮影系100のうち投光光学系100aは、光源部10と、中央反射ミラー20と、第1走査デバイス30と、走査リレーレンズ系40と、第2走査デバイス50と、対物レンズ系60とを有する。受光光学系100bは、対物レンズ系60と、第2走査デバイス50と、走査リレーレンズ系40と、第1走査デバイス30と、中央反射ミラー20と、受光部70とを備える。対物レンズ系60、第1走査デバイス30、走査リレーレンズ系40、第2走査デバイス50、及び中央反射ミラー20は、投光光学系100aの一部としても受光光学系100bの一部としても機能する。
投光光学系100aのうち光源部10は、赤色光を発する赤色レーザー11と、緑色光を発する緑色レーザー12と、青色光を発する青色レーザー13と、近赤外光を発する近赤外レーザー14と、第1ダイクロイックミラー15と、第2ダイクロイックミラー16と、第3ダイクロイックミラー17と、投光レンズ18と、投光フォーカスレンズ19と、投光ピンホールP1とを有する。赤色レーザー11から発せられた赤色光は、第1ダイクロイックミラー15、第2ダイクロイックミラー16、及び第3ダイクロイックミラー17を通過し、投光レンズ18及び投光フォーカスレンズ19を経て中央反射ミラー20に入射する。緑色レーザー12から発せられた緑色光は、第1ダイクロイックミラー15で反射された後、第2ダイクロイックミラー16及び第3ダイクロイックミラー17を通過し、投光レンズ18及び投光フォーカスレンズ19を経て中央反射ミラー20に入射する。青色レーザー13から発せられた青色光は、第2ダイクロイックミラー16で反射された後、第3ダイクロイックミラー17を通過し、投光レンズ18及び投光フォーカスレンズ19を経て中央反射ミラー20に入射する。近赤外レーザー14から発せられた近赤外光は、第3ダイクロイックミラー17で反射され、投光レンズ18及び投光フォーカスレンズ19を経て中央反射ミラー20に入射する。近赤外光は後述する眼底観察モード、フォーカス調整モード、近赤外蛍光画像撮影モード、及び連続撮影を行う近赤外蛍光画像撮影モードで用いられ、可視光に含まれる赤色光はカラー画像撮影モードで用いられ、可視光に含まれる緑色光はカラー画像撮影モード及び可視自発蛍光画像撮影モードで用いられ、可視光に含まれる青色光はカラー画像撮影モード、可視自発蛍光画像撮影モード、可視蛍光画像撮影モード、及び連続撮影を行う可視蛍光画像撮影モードで用いられる。
本実施形態において、赤色レーザー11から発せられる赤色光のピーク波長は、例えば650nmであるが、好ましくは650nm±10nmの範囲内のいずれかに設定される。緑色レーザー12から発せられる緑色光のピーク波長は、例えば561nmであるが、好ましくは560nm±10nmの範囲内のいずれかに設定される。また、第2候補として例えば532nmであるが、好ましくは530nm±10nmの範囲内のいずれかに設定される。青色レーザー13から発せられる青色光のピーク波長は、例えば488nmであるが、好ましくは490nm±10nmの範囲内のいずれかに設定される。近赤外レーザー14から発せられる近赤外光のピーク波長は、例えば785nmであるが、好ましくは785nm±10nmの範囲内のいずれかに設定される。
投光フォーカスレンズ19は、光源部10の光軸AX1方向に沿って移動可能となっており、各レーザー11〜14から出射する投光MLとしてのレーザー光のピントを被検眼EYの眼底EBに対して調整する。つまり、投光フォーカスレンズ19の位置を調整することにより、被検眼EYの視度に合わせて眼底EBに投光束を集光させる。これにより、投光MLが集光する位置を眼底EBの観察部位(例えば、網膜表面等)に調節することができる。なお、投光フォーカスレンズ19は、後述する受光光学系100bの受光フォーカスレンズ78の動作と連動している。投光ピンホールP1は、投光レンズ18と投光フォーカスレンズ19との間であり、かつ眼底EBと共役な位置に設けられており、共焦点絞りとして投光MLから不要な光を除去する。投光レンズ18を経た投光MLは、投光ピンホールP1の開口に焦点を結び、投光フォーカスレンズ19に入射するが、投光フォーカスレンズ19の調整位置に応じて、投光フォーカスレンズ19から射出される際にコリメート状態を基本としてこれに近い発散状態又は収束状態となるように若干の変化を受ける。
中央反射ミラー20は、光軸AX1が通る中央部分に反射部を有し、投光光学系100aにおいて、反射部によって光源部10から出射された投光MLを測定対象となる被検眼EY方向に折り曲げる。中央反射ミラー20で方向を変えられた投光MLは、第1走査デバイス30に入射する。なお、中央反射ミラー20の周辺部は透過部となっており、受光光学系100bにおいて、被検眼EYの眼底EBで反射された反射光RLは対物レンズ系60等を逆行して中央反射ミラー20の周辺部を通過し、後に詳述する受光部70に入射する。
第1走査デバイス30は、投光MLを眼底EB上で走査するため、投光MLの進行方向を主走査に対応する水平の横方向に関して変化させる。第1走査デバイス30は、例えばポリゴンミラーによって構成される。第1走査デバイス30は、制御装置80の駆動部82によって所定回転数で回転駆動され、光軸AX2周辺を基点として投光MLを横方向又は水平方向(X方向)に高速で主走査する。第1走査デバイス30によって走査された投光MLは、走査リレーレンズ系40に入射する。第1走査デバイス30であるポリゴンミラーは、例えば1秒間に7500回の連続走査を行う。
走査リレーレンズ系40は、第1走査デバイス30によって水平の横方向に走査された投光MLを第2走査デバイス50へとリレーする。走査リレーレンズ系40を経た投光MLは、第2走査デバイス50に集光される。走査リレーレンズ系40の中間部には、眼底共役面ECが配置される。
第2走査デバイス50は、投光MLを眼底EB上で走査するため、投光MLの進行方向を副走査に対応する鉛直の縦方向に関して変化させる。第2走査デバイス50は、例えばガルバノミラーによって構成される。第2走査デバイス50は、制御装置80の駆動部82によって所定周期で往復駆動され、光軸AX2周辺を基点として投光MLを縦方向又は第1走査デバイス30の主走査方向と直交する方向(Y方向)に低速で副走査する。第2走査デバイス50によって走査された投光MLは、走査光として対物レンズ系60に入射する。第2走査デバイス50と被検眼EYの瞳面PSとの間において、異なる走査角から成る各投光束の主光線は光軸AX2上で交差していない。言い換えると、第2走査デバイス50と被検眼EYの瞳面PSとの間において、異なる走査角を持つ走査光又は投光束の主光線は互いに離間している。これにより、簡単なレンズ構成で結像精度を高めることができる。第2走査デバイス50であるガルバノミラーは、例えば近赤外光による眼底観察モード又はフォーカス調整モードでは、1秒間に13回の走査を連続して行う。赤色光と緑色光と青色光とによるカラー画像撮影モードないし、緑色光もしくは青色光による可視自発蛍光画像撮影モードないし、青色光による可視蛍光画像撮影モードの1枚画像撮影時ないし、近赤外光による近赤外蛍光画像撮影モードの1枚画像撮影時では、0.4秒間で1回の走査を行う。また、青色光による可視蛍光画像撮影モードの動画像撮影時ないし、近赤外光による近赤外蛍光画像撮影モードの動画像撮影時では、1秒間に10回の走査を連続して行う。
第1走査デバイス30及び第2走査デバイス50の2つの走査デバイスを用いて投光MLを走査することにより、投光MLは、被検眼EYの眼底EBをXY方向に2次元的に走査されることになる。この際、アライメントが適切に実行されていれば、被検眼EYに対する眼底撮影系100の配置が適正となって、投光MLは、走査角に関わらず被検眼EYの瞳面PSの瞳孔を通過するように走査される。図2において、第1走査デバイス30及び第2走査デバイス50の2つの走査デバイスは、透過によって走査光を生成するように見えるが、これは説明用の図であり、実際は反射、つまり反射ミラーの回転や傾きによって走査光を生成している。
対物レンズ系60は、第1及び第2走査デバイス30,50によって横方向及び縦方向(XY方向)に走査された投光MLを被検眼EYの瞳面PSへとリレーする。対物レンズ系60は、実施形態に示す例では被検眼EYの瞳面PS側から順に、眼底共役面ECを境に前群Gr1と後群Gr2とを有する。対物レンズ系60を前群Gr1と後群Gr2の2群の構成とすることにより、レンズのパワー配分を前群Gr1と後群Gr2とで分散させることができ、眼底撮影系100として見たとき、異なる走査角による瞳面PSでの投光束の移動量を抑えることができる。また、対物レンズ系60を眼底共役面ECで挟んで前群Gr1及び後群Gr2の2群に分けることにより、眼底共役面ECから隣接するレンズまでの距離を離す構成となり、対物レンズ面の反射によって発生する有害光が、眼底EBの撮影画像に映り込むことを防ぐことができる。
眼底撮影系100では、被検者によって視度が異なるため、視度補正によってピントを合わせる際に対物レンズ系60内で眼底共役面ECが移動する。ここで、上述のように対物レンズ系60を2群のレンズ構成とし、眼底共役面ECが移動しても各群Gr1,Gr2の眼底共役面EC側に位置するレンズ面に近接しない構成とすることにより、対物レンズ系60のレンズ面による不要な反射光RL等が後述する受光ピンホールP2a,P2bを通過することを防ぐことができる。このような背景から、前群Gr1の内側のレンズ面と後群Gr2の内側のレンズ面との間隔は、前群Gr1と後群Gr2の焦点距離の和の0.5倍以上は必要で、好ましくは0.7倍であることが望ましい。
後群Gr2は、第2走査デバイス50からの投光MLについて、異なる走査角を持つ主光線が光軸AX2に平行又はこれに近い状態になるようにし、前群Gr1は、後群Gr2からの投光MLについて、異なる走査角を持つ主光線が被検眼EYの瞳面PS又はその近傍で交差するようにする。つまり、対物レンズ系60を経た投光MLは、被検眼EYの瞳面PS(より正確には瞳孔)に集光され、眼底EBへと投光される。投光MLは、被検眼EYに入射する前はコリメートされた状態又はこれに近い状態であるが、水晶体、角膜等の被検眼EYの構成要素を経て眼底EBではピントが合う状態となる。
対物レンズ系60は、被検眼EY側の光軸AX2上において、第1及び第2走査デバイス30,50を経た投光MLが走査によって投光束として旋回される基点となる旋回点Qを形成する。旋回点Qは、瞳面PS又は瞳孔に対応し、対物レンズ系60の光軸AX2上であって、第1及び第2走査デバイス30,50と光学的に共役な位置に形成される。第1及び第2走査デバイス30,50を経た投光束は、対物レンズ系60を通過することにより、旋回点Qを経て眼底EBに照射される。つまり、対物レンズ系60を通過した投光束の主光線は、第1及び第2走査デバイス30,50の動作に伴って旋回点Qを中心に旋回し入射角が変化する。その結果、眼底EB上で投光束が2次元的に走査される。眼底撮影系100を被検眼EYに対してアライメントすることにより、投光束を瞳面PSの瞳孔に集め旋回点Qを瞳面PSの瞳孔内に収めることになる。結果的に、投光束や投光MLのケラレを抑え、適正な眼底観察又は眼底撮影が可能になる。
以下、受光光学系100bについて説明する。受光光学系100bでは、眼底EBで反射された反射光RLが中央反射ミラー20まで投光光学系100aと同じ光路を逆方向に進む。つまり、眼底EBからの反射光RLは、対物レンズ系60、第2走査デバイス50、走査リレーレンズ系40、第1走査デバイス30を経て中央反射ミラー20に入射し、中央反射ミラー20の透過部を通過して受光部70に入射する。受光光学系100bでは、眼底EBからの反射光RLは、対物レンズ系60によって水晶体等の被検眼EYの要素と協働してコリメートされた状態又はこれに近い状態とされつつ、投光光学系100aと同じ光路を逆行して受光部70に入射する。
受光光学系100bのうち受光部70は、反射光RLに含まれる赤色光を受光する受光素子を有する赤色受光センサ71と、反射光RLに含まれる緑色光を受光する受光素子を有する緑色受光センサ72と、反射光RLに含まれる青色光を受光する受光素子を有する青色受光センサ73と、反射光RLに含まれる近赤外光を受光する受光素子を有する近赤外受光センサ74と、第4ダイクロイックミラー75と、第5ダイクロイックミラー76と、第6ダイクロイックミラー77と、受光フォーカスレンズ78と、受光レンズ79と、受光ピンホールP2a,P2bとを有する。受光ピンホールP2a,P2bは、光路上に1つのみ選択的に配置可能に取り付けられており、光路上に配置されたピンホールは、眼底EBと共役な関係にある共焦点となる。赤色受光センサ71、緑色受光センサ72、青色受光センサ73、及び近赤外受光センサ74の光路上には、集光レンズ71a〜74a及び受光ピンホール71b〜74bがそれぞれ配置されている。また、受光フォーカスレンズ78と受光ピンホールP2a,P2bのうち光路上に配置されたピンホールとの間の光軸AX3上には第1遮光部材91が配置され、受光ピンホールP2a,P2bのうち光路上に配置されたピンホールと受光レンズ79との間の光軸AX3上には第2遮光部材92が配置されている。
受光部70に入射した眼底EBからの反射光RLの一部(具体的には、近赤外光)は、第4ダイクロイックミラー75で反射され、集光レンズ74aによって集光されつつ受光ピンホール74bを通過した反射光RLが近赤外受光センサ74に入射する。また、反射光RLの一部(具体的には、青色光)は、第4ダイクロイックミラー75を通過した後、第5ダイクロイックミラー76で反射され、集光レンズ73aによって集光されつつ受光ピンホール73bを通過した反射光RLが青色受光センサ73に入射する。また、反射光RLの一部(具体的には、緑色光)は、第4ダイクロイックミラー75及び第5ダイクロイックミラー76を通過した後、第6ダイクロイックミラー77で反射され、集光レンズ72aによって集光されつつ受光ピンホール72bを通過した反射光RLが緑色受光センサ72に入射する。また、反射光RLの一部(具体的には、赤色光)は、第4ダイクロイックミラー75、第5ダイクロイックミラー76、及び第6ダイクロイックミラー77を通過し、集光レンズ71aによって集光されつつ受光ピンホール71bを通過した反射光RLが赤色受光センサ71に入射する。受光ピンホール71b,72b,73b,74bは受光センサ71,72,73,74の前にそれぞれ配置されるが、共焦点ピンホールである光路上の受光ピンホールP2a,P2bと共役な位置にあり、受光ピンホールP2a,P2bよりも光学的に大きいサイズとすることが好ましい。
受光フォーカスレンズ78は、受光部70の光軸AX3方向に沿って移動可能となっており、眼底EBからの反射光RLのピントを調整する。つまり受光フォーカスレンズ78の位置を調整することにより、被検眼EYの視度による眼底観察像のピントズレを補償する。これにより、反射光RLが集光する位置を各受光センサ71〜74上に調節することができる。なお、受光フォーカスレンズ78は、既に説明したように、投光光学系100aの投光フォーカスレンズ19の動作と連動している。受光ピンホールP2a,P2bのいずれか一方は、受光フォーカスレンズ78と受光レンズ79との間、かつ眼底EBと共役な位置に設けられており、共焦点絞りとして反射光RLから不要な光を除去する。受光フォーカスレンズ78を経た反射光RLは、光路上の受光ピンホールP2a,P2bの開口に焦点を結び、受光レンズ79に入射する。受光ピンホールP2a,P2bは、切替機構93によって光路上に択一的に配置される結果として、切替機構93によって眼底撮影装置200の動作モードに応じてピンホールの径が変更可能な構成となっている。切替機構93は、例えばモータを含むスライド移動機構であるが、これに限るものではない。
図3(A)及び3(B)に示すように、本実施形態において、受光ピンホールP2a,P2bは、円形の異なるピンホール板P21,P22にそれぞれ形成されている。具体的には、ピンホール板P21の中央には大径の受光ピンホールP2aが形成されており、ピンホール板P22の中央には小径の受光ピンホールP2bが形成されている。ピンホール板P21,P22は、図2に示す切替機構93にセットされており、制御装置80の駆動部82によって切り替え制御される。制御装置80の制御下による切り替え制御により、眼底撮影装置200の動作モードに対応して受光ピンホールP2a,P2bの切り替えを必要なタイミングで効率良く行うことができる。また、受光フォーカスレンズ78と受光レンズ79との間において、大径の受光ピンホールP2a又は小径の受光ピンホールP2bを退避可能に挿入することができる。詳細は後述するが、眼底EBの撮影に関する眼底撮影モード、眼底EBの観察に関する眼底観察モード、及び粗動のフォーカス調整に関する粗動フォーカス調整モードにおいて、大径の受光ピンホールP2aを光路上に挿入し、微動のフォーカス調整に関する微動フォーカス調整モードにおいて、小径の受光ピンホールP2bを光路上に挿入する。小径の受光ピンホールP2bの径d2(穴の最大長さ)は、大径の受光ピンホールP2aの径d1(穴の最大長さ)の2〜5倍程度となっている。受光ピンホールP2a,P2bの形状は円形が好ましいが、光学性能に影響がなければ楕円形でも多角形でもよい。
受光ピンホールP2a,P2bを挟んで配置された第1遮光部材91と第2遮光部材92とは、対物レンズ系60の前群Gr1又は後群Gr2のレンズ面の反射で発生する不要光を除去する役割として必要な部材である。受光ピンホールP2a,P2bに対して被検眼EY側に位置する第1遮光部材91は主に前群Gr1で発生する不要光の遮光に役立ち、受光ピンホールP2a,P2bに対して被検眼EYと逆側に位置する第2遮光部材92は主に後群Gr2で発生する不要光の遮光に役立つ。本実施形態では、眼底撮影系100は、被検者の被検眼EYの視度の補正範囲を±25ジオプターとした場合に眼底共役面ECが前群Gr1及び後群Gr2の内側のレンズ面に近接しないように設計されている。よって、視度補正範囲±25ジオプターの範囲において、上記した不要光の遮光に実効性が生じる。なお、第1及び第2遮光部材91,92の遮光サイズすなわち直径に関しては、不要光の遮光効果と、眼底EBからの反射光RLの遮光(犠牲)とのバランスを考慮したうえで決める。本実施形態では、不要光を完全に遮光することは選ばず、眼底EBからの反射光RLの遮光による犠牲を最小限に留めている。
受光部70において、各受光ピンホール71b,72b,73b,74bは、被検眼EYの眼底EBと共役となる位置に配置される。被検眼EYと共役関係にある受光ピンホール71b,72b,73b,74bに反射光RLを導くことにより、眼底EBから離れた部位で発生した、測定に不要な光である迷光が受光ピンホール71b,72b,73b,74bで除去され、コントラストの高い眼底画像を撮影することができる。
第4ダイクロイックミラー75と集光レンズ74aとの間には、近赤外蛍光画像撮影用の蛍光波長のみを透過させるバンドパスフィルタF1を設けることができる。バンドパスフィルタF1は、近赤外蛍光画像撮影モードにおいて、光路上に挿入可能となっている。また、第4ダイクロイックミラー75と第5ダイクロイックミラー76との間には、可視自発蛍光画像撮影用の蛍光波長のみを透過させるバンドパスフィルタF2、又は可視蛍光画像撮影用の蛍光波長のみを透過させるバンドパスフィルタF3を退避可能に挿入することができる。緑色光による自発蛍光画像撮影モードにおいて、緑色光用のバンドパスフィルタF2を挿入し、青色光による自発蛍光画像撮影モード又は可視蛍光画像撮影モードにおいて、青色光用のバンドパスフィルタF3を挿入する。図示を省略するが、バンドパスフィルタF1〜F3は、不図示の切替機構にセットされており、制御装置80の駆動部82によって切り替え制御される。
赤色受光センサ71、緑色受光センサ72、及び青色受光センサ73は、例えば反射光RLのうち受光対象光以外の波長をカットするバンドパスフィルタと受光素子とで構成される。受光素子としては、例えば高感度フォトダイオード等が用いられる。各受光センサ71,72,73により眼底EBの各点について可視域で輝度情報を得ることができる。得られた輝度情報(具体的には、各受光センサ71,72,73の出力強度)と、第1走査デバイス30及び第2走査デバイス50の走査位置情報とに基づいて、眼底EBの撮影像を形成することができ、赤色受光センサ71によって得られた赤色撮影画像データ、緑色受光センサ72によって得られた緑色撮影画像データ、及び青色受光センサ73によって得られた青色撮影画像データを合成し、ガンマ処理等を施してカラー眼底画像データを生成することができる。また、緑色光を用いた可視自発蛍光画像撮影モードでは、赤色受光センサ71によって得られた赤色撮影画像データ、及び緑色受光センサ72によって得られた緑色撮影画像データを合成し、ガンマ処理等を施して可視自発蛍光画像データを生成することができる。青色光を用いた可視自発蛍光画像撮影モードでは、緑色受光センサ72によって得られた緑色撮影画像データにガンマ処理等を施して可視自発蛍光画像データを生成することができる。青色光を用いた可視蛍光画像撮影モードでは、緑色受光センサ72によって得られた緑色撮影画像データにガンマ処理等を施して可視蛍光画像データを生成することができる。なお、ダイクロイックミラーの特性によっては、波長帯域をカットするバンドパスフィルタを設けずに、各受光センサを構成することもできる。
近赤外受光センサ74は、例えば反射光RLのうち近赤外光以外の波長帯域をカットするバンドパスフィルタと受光素子とで構成される。受光素子としては、例えば高感度フォトダイオード等が用いられる。近赤外受光センサ74により眼底EBの各点について近赤外域で輝度情報を得ることができる。得られた輝度情報(具体的には、近赤外受光センサ74の出力強度)と、第1走査デバイス30及び第2走査デバイス50の走査位置情報とに基づいて、眼底EBの撮影像を形成することができる。なお、ダイクロイックミラーの特性によっては、波長帯域をカットするバンドパスフィルタを設けずに受光センサを構成することもできる。
上記のように近赤外域で撮影された眼底EBの撮影画像データや、その他の波長域で撮影された眼底EBの撮影画像データは、制御装置80の記憶部83に格納されたり、モニタ201cに表示されたりするが、プリンタを設けた場合はこれに印刷させることもできる。
なお、詳細は後述するが、眼底撮影装置200は、各動作モードにおいて、観察や検出をしやすくするために、眼底画像の明るさを調整する。詳細な説明を省略するが、NDフィルタの挿入や複数のNDフィルタの切り替えによって眼底画像の明るさを調整する場合、例えば、投光光学系100aにおいて、第3ダイクロイックミラー17と投光レンズ18との間に制御装置80の制御下で進退可能なNDフィルタBFを設けることができ、又は各レーザー11〜14の付近に進退可能なNDフィルタを設けることができる。なお、NDフィルタは、受光光学系100bに設けてもよく、例えば受光レンズ79と第4ダイクロイックミラー75との間に進退可能なNDフィルタBFを設けることができ、又は各受光センサ71〜74の付近に進退可能なNDフィルタを設けることができる。
制御装置80は、眼底撮影装置200の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路等を有する。制御装置80は、処理部(CPU:Central Processing Unit)81と、駆動部82と、記憶部83と、画像生成部84とを有する。また、制御装置80には、入力部85等が付随して設けられている。
処理部81は、駆動部82、記憶部83、画像生成部84等を統括的に制御する。駆動部82は、レーザー11〜14、受光センサ71〜74、第1及び第2走査デバイス30,50の動作を制御し、投光MLの進行方向を変化させる。また、駆動部82は、投光レンズ18及び投光フォーカスレンズ19や受光フォーカスレンズ78及び受光レンズ79の配置調整の動作を制御し、投光光学系100a及び受光光学系100bのピントを操作者の操作又は自動の焦点検出に基づいてそれぞれ調整する。駆動部82は、操作者の操作又は処理部81の制御下で駆動機構302の動作状態を制御しており、眼底撮影系100を被検眼EYに対して3次元的に適切な位置に配置することができる。記憶部83は、各部の制御プログラム、固定データ、一時データ等を格納する。また、記憶部83は、受光センサ71〜74で取得した画像データやこれらの合成データを格納し、受光センサ71〜74で取得した画像データに付加情報を付加したアライメント情報を格納する。画像生成部84は、受光センサ71〜74から出力される受光信号から眼底画像データを生成する。また、画像生成部84は、可視光に対応する受光センサ71〜73で取得した各色の画像データを合成することによりカラー眼底画像データ、及び可視自発蛍光画像データを生成する。モニタ201cは、操作者に提示すべき情報、生成された眼底画像データ、アライメント状態等を表示する。入力部85は、図1に示す操作部205iと協働して動作し、操作者が、眼底撮影装置200の各部の設定を行ったり、眼底撮影モードの切り替えを行ったり、後述するオートアライメントやオートフォーカスで設定や操作等を行ったりすることを可能にする。
図4は、図2に示す眼底撮影系100によって得られる眼底撮影画像を例示している。モニタ201cには、眼底EBを示す観察画像GOが表示されている。観察画像GOでは、観察視野RR外を黒く塗りつぶした電子マスクMKを用いることにより、眼底EBに対応する眼底観察像FUの部分が円形に明るく表示された状態となる。観察画像GOは、例えば眼底観察モード又はフォーカス調整モードで動作中の近赤外動画像であるが、動作モードの変更によって、カラー撮影画像、可視自発蛍光撮影画像、可視蛍光撮影画像、可視蛍光撮影動画像、近赤外蛍光撮影画像、近赤外蛍光撮影動画像等に切り替えることもできる。
以下、図5を参照しつつ、図1及び図2に示す眼底撮影装置200を用いて眼底画像を得る方法であって、主に眼底観察モードにおけるアライメントや、フォーカス調整モードにおけるフォーカス調整について説明する。眼底観察モード又はフォーカス調整モードでは、第1走査デバイス30及び第2走査デバイス50が連続走査している状態で近赤外レーザー14から近赤外が照射され、近赤外の眼底画像がモニタ201cにライブ表示される。
<初期アライメント(眼底観察モード)>
まず、制御装置80の制御下で眼底観察モードにおいて眼底観察像の初期アライメントを行う(ステップS11)。初期アライメントでは、眼底観察において眼底撮影系100をXYZ方向に3次元的に粗動させて位置決めするオートアライメントを行う。初期アライメントにおいて、受光光学系100bに設けられた共焦点効果を有するピンホールは、大径の受光ピンホールP2aを用いる。アライメントに適した明るさの眼底画像にて初期アライメントを行うことにより、アライメントを効率良く行うことができる。オートアライメントでは、眼底画像の有無や表示される領域について自動判定が行われる。
なお、初期アライメントの前に、被検者の顎や額を図1に示すあご載せ部203に固定してもらい、被検眼EYを光学ユニット部201に設けた対物レンズ部201eの正面近傍に対向するように配置する。この際、アライメント用に対物レンズ系60の周辺に設けた別の光学系を用いて被検眼EYを対物レンズ部201eに対してある程度の精度でアライメントすることもできる。これにより、当初からずれた位置であっても眼底画像が得られる状態を実現しやすくなる。初期アライメントの前提として、眼底撮影系100による眼底観察像に関するフォーカスその他のアライメントはリセットした状態とする。具体的には、投光光学系100a及び受光光学系100bは、視度補正を行わない0ジオプター状態とする。なお、予め被検眼EYの視度が分かっており、その情報が入力されている場合には、その視度補正位置に投光フォーカスレンズ19及び受光フォーカスレンズ78を移動させた状態としてもよい。
初期アライメントでは、制御装置80の制御下で眼底撮影系100を動作させ、眼底撮影系100で得られるアライメント用の眼底画像を動画としてモニタ201cに表示させる。大径の受光ピンホールP2aが形成されたピンホール板P21を光路上に挿入した状態で、近赤外光での眼底観察像を得る。受光光学系100bに大径の受光ピンホールP2aを配置した状態で得られた眼底画像(動画像)を用いて、眼底EBと眼底撮影系100とのアライメントを行う。具体的には、制御装置80の制御下で駆動機構302を介してステージ301とともに光学ユニット部201をXYZ方向に3次元的に変位させて、撮影された被検眼EYの眼底EBがモニタ201cの略中心又は画像の明るさが略均一となるように大まかに配置する。この際、制御装置80は、XY方向に関して眼底画像がモニタ201cの略中心に来るよう光学ユニット部201を徐々に移動させる。また、制御装置80は、Z方向に関して眼底画像が画面全体に広がるように、かつ明るくなる方向に光学ユニット部201を徐々に移動させる。例えば、眼底画像が基準位置から所定範囲内にあれば、アライメント完了と判断する。アライメントを容易にするため、及びアライメントの指標とするために、眼底画像の明るさを所定値に調整する。図6は、眼底画像の明るさ調整について説明する図である。図6に示すように、各動作モードにおける明るさの基準値(閾値)は、例えば標準モデル眼のフォーカス位置を想定して明るさが最大になる値より例えば10〜20%程度低い値H1,H2に設定している。オートアライメントの場合、具体的には、制御装置80は、眼底画像の明るさに関して、サチュレーションを抑える範囲内において基準値(閾値)H1程度に調整する。観察中の画像の明るさは、レーザーの出力を電流制御等で直接変更したり、NDフィルタBFを挿入したりすることで撮影光量を調整し、又は受光光路上にNDフィルタBFを挿入したり、受光センサのゲインを変更したりすることで調整する。
眼底撮影系100は、被検眼EYに対するアライメント状態の指標として、眼底画像を形成する。眼底撮影系100は、観察に適する眼底画像が得られない場合、例えば図4に示す観察画像GOにおいて観察視野RR内を低輝度で表示するようなものになっており、又は観察視野RR内の周囲の一部が低輝度な眼底画像又は眼底観察像FUを表示するようなものになっており、又は観察視野RR内の周囲が低輝度な眼底画像又は眼底観察像FUを表示するようなものになっている。そのため、アライメント中に眼底画像をチェックすることによって、アライメントの達成度を判定することができる。具体的には、観察視野RR内の輝度分布の均一性等から、アライメントが完了した状態か否かを補助的に判定することができる。制御装置80を利用して自動的に判断する場合、制御装置80は、眼底撮影系100により得られる眼底画像の輝度分布の均一性、輝度分布の中心又は重心の偏りといった情報に基づいて、眼底画像の輝度の均一性が所定以上であれば、被検眼EYに対するアライメントが完了したと判断し、眼底画像の輝度の均一性が所定未満であれば、被検眼EYに対するアライメントが完了していないと判断する。観察視野RR内の眼底画像が所定以上の均一度を有する場合、観察視野RR内に少ない偏りで眼底画像を表示する状態となり、被検眼EYに対して眼底撮影装置200を適正にアライメントできていると言える。具体的な手法としては、制御装置80が観察視野RR内において、眼底画像又は眼底観察像FUの中央部の明るさ(平均値)と、画像周辺の明るさ(平均値)との差又は比率が所定範囲内であるかを判断する。アライメントが完了しているときには、眼底観察像FUの中央部の明るさと画像周辺の明るさとの比は1に近くなり、明るさの比の許容範囲は、例えば0.5以上とする。また、観察視野RR内の周辺に近い複数領域で画像の明るさを比較して、明るさの差又は比が所定範囲内であるかを判断することもできる。このように、観察視野RR内に設定した対比個所の明るさの差又は比が所定範囲内で既定条件を満たす場合、制御装置80は、アライメントが完了していると判断し、次の処理に移行する。一方、制御装置80は、上記のような所定条件が満たされず、アライメントが完了していないと判断した場合、オートアライメント処理を終了し、モニタ201c上に警告を表示する。このような場合であっても、操作者は、手動で撮影ボタン等を含む操作部205iを操作することで手動アライメントを行うことができ、手動アライメントが完了した段階で眼底画像を撮影することができる。
なお、初期アライメントを操作者が手動で行ってもよい。この場合、操作者は、操作部205iを操作して駆動機構302に所望の動作を行わせる。
<粗動のフォーカス調整(粗動フォーカス調整モード>
次に、大径の受光ピンホールP2aを受光光学系100bに配置した状態で、制御装置80の制御下で粗動フォーカス調整モードにおいて粗動のオートフォーカスを行う(ステップS12)。例えば、投光フォーカスレンズ19及び受光フォーカスレンズ78を光軸AX1,AX3方向に比較的大きな距離単位、例えば0.3mm単位で連動移動させて、これらのレンズ19,78を移動させた範囲で、眼底画像の明るさが図6に示す基準値H1を超える最大値、例えば明るさのピークM1となる位置を最適フォーカス位置L1と判断する。これにより、眼底画像の明るさを基準にフォーカス位置を簡易に検知することができる。明るさの最大値がサチュレーションを起こしている場合や、基準値H1以下である場合には、眼底画像の明るさを調整し再度最大値を探索する。なお、フォーカスレンズ19,78を光軸AX1,AX3方向に粗動させつつ画像の平均的明るさが基準値H1を超える光軸AX1,AX3方向の2点の中間点をフォーカス位置とすることもできる。画像の明るさは、初期アライメントの場合と同様に調整することができるが、フォーカス調整中は受光センサ74のゲイン調整等による明るさ調整を中断していることが好ましい。また、画像の明るさの基準値(閾値)H1は、オートアライメントの場合と同じ値でも異なる値でもよい。なお、粗動のフォーカス調整を操作者が手動で行ってもよいし、上記の初期アライメントの結果に応じて粗動のフォーカス調整を省略してもよい。
<ピンホール径の変更>
粗動のフォーカス調整終了後、制御装置80の制御下で切替機構93により大径の受光ピンホールP2aを小径の受光ピンホールP2bに切り替える(ステップS13)。つまり、大径の受光ピンホールP2aが形成されたピンホール板P21を光路上から退避させ、小径の受光ピンホールP2bが形成されたピンホール板P22を光路上に挿入する。
<微動のフォーカス調整(微動フォーカス調整モード)>
次に、小径の受光ピンホールP2bを受光光学系100bに配置した状態で、制御装置80の制御下で微動フォーカス調整モードにおいて微動のオートフォーカスを行う(ステップS14)。例えば、投光フォーカスレンズ19及び受光フォーカスレンズ78を光軸AX1,AX3方向に比較的小さな距離単位、例えば0.05mm単位で連動移動させて、これらのレンズ19,78を移動させた範囲で、眼底画像の明るさが図6に示す基準値H2を超える最大値、例えば明るさのピークM2となる位置を最適フォーカス位置L1と判断する。これにより、眼底画像の明るさを基準にフォーカス位置を簡易に検知することができる。明るさの最大値がサチュレーションを起こしている場合や、基準値H2以下である場合には、眼底画像の明るさを調整し再度最大値を探索する。なお、フォーカスレンズ19,78を光軸AX1,AX3方向に微動させつつ画像の平均的明るさが基準値H2を超える光軸AX1,AX3方向の2点の中間点をフォーカス位置とすることもできる。画像の明るさは、上記初期アライメントの場合と同様に調整することができるが、フォーカス調整中は受光センサ74のゲイン調整等による明るさ調整を中断していることが好ましい。なお、画像の明るさの基準値(閾値)H2は、初期アライメントの場合と同じ値でも異なる値でもよい。眼底画像の明るさを適切にすることにより、適切なフォーカス位置を検知しやすくすることができる。
微動のフォーカス調整において、共焦点効果がより得られる小径の受光ピンホールP2bを用いることにより、画像の明るさの変化を鋭敏にし、適切なフォーカス位置の検出を容易にすることできる。
<ピンホール径の変更>
微動のフォーカス調整終了後、適切なフォーカス位置の状態で、制御装置80の制御下で切替機構93により小径の受光ピンホールP2bを大径の受光ピンホールP2aに切り替える(ステップS15)。
<最終アライメント(眼底観察モード)>
次に、制御装置80の制御下で眼底観察モードにおいて眼底観察像の最終アライメントを行う(ステップS16)。最終アライメントでは、大径の受光ピンホールP2aを受光光学系100bに配置した状態で、眼底EBと光学系とのアライメント位置の最終調整を行う。画像の明るさは、初期アライメントの場合と同様に調整することができる。画像の明るさの基準値(閾値)H1は、初期アライメントの場合と同じ値でも異なる値でもよい。最終アライメントは、操作者が操作部205iを用いて手動で行ってもよいが、制御装置80の制御下で自動化することもできる。なお、最終アライメントは、各眼底撮影モードと同時に行われてもよいし、最終アライメントが省略されてもよい。
<眼底撮影(眼底撮影モード)>
最終アライメント終了後、大径の受光ピンホールP2aを受光光学系100bに配置した状態で、制御装置80の制御下で眼底撮影モードにおいて眼底画像の撮影を行う(ステップS17)。具体的には、アライメント状態を手動又は自動で確認した後、操作者が操作部205iを構成する撮影ボタン(不図示)を押すことにより、制御装置80の制御下で眼底観察モードから上述のモード選択で選択した眼底撮影モードへの切り替えが行われる。なお、眼底撮影モードへの移行は自動的に行われてもよい。
以下、図7を参照しつつ、眼底撮影装置200による眼底撮影、主に図5のステップS17の詳細について説明する。図7のステップS22は図5のステップS11〜S16に対応し、図7のステップS23〜S27は図5のステップS17に対応する。なお、図7では、眼底撮影モードのうちカラー画像撮影モードについて示している。
<撮影に関するモード選択>
まず、制御装置80の制御下で、入力部85を介して操作者が操作部205iを動作させることにより、眼底撮影モードを選択する(ステップS21)。選択された眼底撮影モードは記憶部83に記録される。モード選択では、カラー画像撮影モード、可視自発蛍光画像撮影モード、可視蛍光画像撮影モード、近赤外蛍光画像撮影モードの中から所望するモードを選択する。可視自発蛍光画像撮影モードでは、さらに緑色光ないし青色光から撮影に使用する光源を選択する。可視蛍光画像撮影モードと近赤外蛍光画像撮影モードでは、さらに1枚撮影ないし動画像撮影から選択する。
可視自発蛍光画像撮影モードを選択し、使用光源として緑色光を選択すると、緑色光用のバンドパスフィルタF2が第4ダイクロイックミラー75と第5ダイクロイックミラー76の間に挿入される。また、使用光源として青色光を選択すると、青色光用のバンドパスフィルタF3が挿入される。可視蛍光画像撮影モードを選択すると、青色光用のバンドパスフィルタF3が第4ダイクロイックミラー75と第5ダイクロイックミラー76の間に挿入される。
<アライメント及びフォーカス調整>
次に、制御装置80の制御下で、眼底観察像のアライメント及びフォーカス調整を行う(ステップS22)。具体的には、図5で説明したステップS11〜S16を行う。
<カラー画像撮影モード>
カラー画像撮影モードでは、制御装置80の制御下で、赤色光、緑色光、及び青色光が同時に眼底EBに照射され、各色の反射光RLを同時に受光して撮影する。制御装置80は、得られた赤色撮影画像データ、緑色撮影画像データ、及び青色撮影画像データを画像合成することにより、カラー眼底画像データを生成する。なお、画像の明るさは、初期アライメントの場合と同様に調整することができる。画像の明るさの基準値(閾値)は、初期アライメントの場合と同じ値でも異なる値でもよい。
選択された眼底撮影モードに移行するように操作部205iの撮影ボタンが押されると、第2走査デバイス50の連続走査が一時的に停止し、第2走査デバイス50が撮影開始位置に移動する。次に、近赤外レーザー14が消灯し、赤色レーザー11、緑色レーザー12、及び青色レーザー13が同時に点灯し、第2走査デバイス50が再び動作し、カラー眼底画像の撮影が開始される(ステップS23)。カラー眼底画像の1回の撮影は、例えば0.4秒の縦方向走査により3000×3000の画像データを赤色光、緑色光、及び青色光のそれぞれについて同時に取得する。制御装置80の画像生成部84によって、得られた赤色眼底画像データ、緑色眼底画像データ、及び青色眼底画像データを合成し、ガンマ処理等を施してカラー眼底画像データが生成される(ステップS24)。生成されたカラー眼底画像データは、記憶部83に格納され(ステップS25)、モニタ201cに表示される(ステップS26)。
カラー眼底画像の撮影が終了すると、赤色レーザー11、緑色レーザー12、及び青色レーザー13が消灯し、第1走査デバイス30、第2走査デバイス50の駆動が停止する(ステップS27)。
なお、詳細は省略するが、モード選択において、可視自発蛍光画像撮影モード、可視蛍光画像撮影モード、及び近赤外蛍光画像撮影モードの中から所望するモードを選択した場合にも、眼底撮影装置200は、制御装置80の制御下で、以下のように対応するモードに応じて動作する。
<可視自発蛍光画像撮影モード>
可視自発蛍光画像撮影モードでは、制御装置80の制御下で、緑色光ないし青色光のうち、モード選択で選択した光源の光が眼底EBに照射され、反射光RLを受光して撮影する。緑色光の場合、制御装置80は、得られた赤色撮影画像データ、緑色撮影画像データを画像合成することにより、可視自発蛍光画像データを生成する。青色光の場合、制御装置80は、得られた緑色撮影画像データから可視自発蛍光画像データを生成する。
<可視蛍光画像撮影モード>
可視蛍光画像撮影モードでは、制御装置80の制御下で、青色光が眼底EBに照射され、反射光RLを受光して撮影する。制御装置80は、得られた緑色撮影画像データから可視蛍光画像データを生成する。
<近赤外蛍光画像撮影モード>
近赤外蛍光画像撮影モードでは、制御装置80の制御下で、近赤外光が眼底EBに照射され、反射光RLを受光して撮影する。制御装置80は、得られた近赤外撮影画像データから近赤外蛍光画像データを生成する。
以上説明した眼底撮影装置200では、受光光学系100bにおいて、動作モードに応じて異なる径の受光ピンホールP2a,P2bを用いることにより、動作モードに応じた精度の眼底画像を得ることができる。これにより、適切な画像を用いた適切なフォーカス位置の検出や精度の良い眼底撮影を行うことができる。
また、微動フォーカス調整モードにおいて、共焦点効果の大きい小径の受光ピンホールP2bを利用することにより、眼底画像の明るさの変化を鋭敏にし、適切なフォーカス位置の検出が容易になる。特に、大型の受光ピンホールP2aを必要とする広角の眼底撮影装置において、適切なフォーカス位置を容易に検出することができる。
なお、狭角の眼底撮影装置では、フォーカス調整に関して、眼底画像全体の明るさが敏感に変化し、眼底画像が最も明るくなるフォーカス位置を適切と比較的容易に認識することができる。一方、広角の眼底撮影装置では、受光光学系100bの収差量が大きい分、最大収差量をカバーするだけの狭角の眼底撮影装置と比べて大きな径の受光ピンホールを設定する必要がある。しかし、微動のフォーカス調整時に大径の受光ピンホールP2aを用いた場合、眼底画像の明るさの変化が緩慢になり、適切なフォーカス位置が見つけにくくなるという問題が生じる。そのため、本実施形態の眼底撮影装置200において、動作モードに応じて異なる径のピンホールを使い分けることにより、各動作モードで適切な眼底画像を得ることで上記問題を解決している。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る眼底撮影装置について説明する。なお、第2実施形態の眼底撮影装置は第1実施形態の眼底撮影装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様である。
図8に示すように、眼底撮影装置200の受光光学系100bにおいて、受光ピンホールP2a,P2bは、受光ピンホール74bの代わりに、近赤外受光センサ74と集光レンズ74aとの間、かつ眼底EBと共役な位置に設けられている。本実施形態において、受光フォーカスレンズ78と受光レンズ79との間には、受光ピンホールP2a,P2bは設けられていない。
なお、赤色受光センサ71、緑色受光センサ72、及び青色受光センサ73の手前の眼底EBと共役な位置については、受光ピンホール71b〜73bの代わりに、大径の受光ピンホールP2aが設けられている。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態等に限定されるものではない。例えば、受光ピンホールP2a,P2bの構成については、適宜変更することができる。具体的には、図9(A)に示すように、大径の受光ピンホールP2aと小径の受光ピンホールP2bとを1枚の矩形のピンホール板P23に形成し、ピンホール板P21をスライドさせる構成としてもよい。また、図示を省略するが、大径の受光ピンホールP2aと小径の受光ピンホールP2bとを切り替える構成ではなく、シャッター又は可変絞りのようにピンホールの径を変更可能な構成としてもよい。また、図9(B)に示すように、大径の受光ピンホールP2aを形成したピンホール板P21を固定した状態とし、小径の受光ピンホールP2bの中心軸N2を大径の受光ピンホールP2aの中心軸N1に合わせて被せるように小径の受光ピンホールP2bを形成したピンホール板P22を移動可能な構成としてもよい。
上記実施形態において、初期アライメント中に眼底画像をチェックすることによって初期アライメントの達成度を判定する際に、図4に示す観察視野RR内を中央部と周囲部とに分けて明るさの比率を見ているが、観察視野RR内の外周領域を例えば12分割して時計方向に番号を割り振って各番号の領域の平均的な明るさのバランスを判断してもよい。
上記実施形態において、対物レンズ系60については、図2に示すレンズ構成は例示であり、様々なレンズ構成とすることができる。
上記実施形態において、図2に例示した光源部10、第1走査デバイス30、第2走査デバイス50、及び受光部70等の構成は、単なる例示であり、適宜変更することができる。
上記実施形態において、眼底撮影装置200の光源部10を4波長のレーザーで構成したが、波長の数や組み合わせは適宜変更することができる。例えば、眼底撮影装置200の光源部10を1波長とし、単色光での撮影を行う構成としてもよい。
上記実施形態において、第1走査デバイス30にポリゴンミラーを用い、第2走査デバイス50にガルバノミラーを用いたが、レゾナントスキャナ、MEMSミラー等の他の走査デバイスを用いてもよい。
上記実施形態において、眼底撮影系100の他に、対物レンズ系60の周辺に設けた前眼部観察系のような別の光学系を別途設けて、前眼部観察像を用いたアライメントを初期アライメント時に併用してもよい。
上記実施形態において、眼底撮影装置200は、SLO以外に、光干渉断層計(OCT)に適用してもよく、この場合、OCTの光学系において受光光学系の眼底共役位置に設けられるピンホールについても動作モードに応じて異なる径のピンホールを切り替える構成としてもよい。
上記実施形態において、眼底撮影装置200は、眼底撮影モードにおいて、広い画角の眼底撮影と、狭い画角の眼底撮影とを切り替え可能な構成でもよい。この場合、広い画角の撮影の際には、大径の受光ピンホールP2aを配置し、狭い画角の撮影の際には、微動のフォーカス調整モードで用いる小径の受光ピンホールP2bよりも大きく広角の場合よりも小さい径の受光ピンホールを配置する。
11,12,13,14…レーザー、 10…光源部、 15,16,17,75,76,77…ダイクロイックミラー、 18…投光レンズ、 19…投光フォーカスレンズ、 20…中央反射ミラー、 30,50…走査デバイス、 40…走査リレーレンズ系、 60…対物レンズ系、 70…受光部、 71,72,73,74…受光センサ、 71a,72a,73a,74a…集光レンズ、 71b,72b,73b,74b…受光ピンホール、 78…受光フォーカスレンズ、 79…受光レンズ、 80…制御装置、 81…処理部、 82…駆動部、 83…記憶部、 84…画像生成部、 85…入力部、 91,92…遮光部材、 100…眼底撮影系、 100a…投光光学系、 100b…受光光学系、 200…眼底撮影装置、 201…光学ユニット部、 201a…筺体、 201c…モニタ、 201e…対物レンズ部、 203…あご載せ部、 205…架台部、 205i…操作部、 301…ステージ、 302…駆動機構、 AX1,AX2,AX3…光軸、 EB…眼底、 EC…眼底共役面、 EY…被検眼、 F1,F2,F3…バンドパスフィルタ、 FU…眼底観察像、 GO…観察画像、 Gr1…前群、 Gr2…後群、 MK…電子マスク、 ML…投光、 P1…投光ピンホール、 P21,P22,P23…ピンホール板、 P2a,P2b…受光ピンホール、 PS…瞳面、 Q…旋回点、 RL…反射光、 RR…観察視野

Claims (6)

  1. 投光光学系と受光光学系とを有し、走査光を用いて被検眼の眼底を撮影する眼底撮影系を備え、
    前記眼底撮影系は、動作モードに応じて、前記受光光学系の眼底共役位置に設けられる受光ピンホールの径を変更する切替機構を有する、眼底撮影装置。
  2. 前記動作モードは、前記眼底の観察に関する眼底観察モードと、フォーカス調整に関するフォーカス調整モードと、前記眼底の撮影に関する眼底撮影モードとを有し、
    前記切替機構は、前記眼底観察モード及び前記眼底撮影モードにおいて、前記受光光学系の光路上に少なくとも大径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられ、前記フォーカス調整モードにおいて、前記受光光学系の光路上に少なくとも小径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられる、請求項1に記載の眼底撮影装置。
  3. 前記フォーカス調整モードは、粗動のフォーカス調整に関する粗動フォーカス調整モードと、微動のフォーカス調整に関する微動フォーカス調整モードとを含み、
    前記切替機構は、前記粗動フォーカス調整モードにおいて、前記受光光学系の光路上に大径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられ、前記微動フォーカス調整モードにおいて、前記受光光学系の光路上に小径の受光ピンホールが配置されるように切り替えられる、請求項2に記載の眼底撮影装置。
  4. 前記眼底観察モードは、前記眼底撮影モードの前に行われるアライメントに用いる、請求項2または3に記載の眼底撮影装置。
  5. 前記眼底撮影系の動作を制御する制御装置を有し、
    前記切替機構は、前記制御装置の制御下で動作し、前記受光ピンホールの切り替えを行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の眼底撮影装置。
  6. 前記制御装置は、フォーカス調整に関するフォーカス調整モードにおいて、前記投光光学系に設けた投光フォーカスレンズと前記受光光学系に設けた受光フォーカスレンズとを移動させた範囲で、前記眼底撮影系により得られる眼底画像の明るさが最大値となる位置を最適フォーカス位置と判断する、請求項5に記載の眼底撮影装置。
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