JP2021151197A - 生クリーム風味を付与する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲食品に生クリーム風味を付与する技術を提供する。【解決手段】2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンを乳化粒子中に含有する、乳化粒子のメジアン径が所定の範囲である乳化物を配合することにより、飲食品に生クリーム風味を付与する。【選択図】なし

Description

本発明は、飲食品に生クリーム風味を付与する技術に関するものである。
特許文献1には、乳脂肪の自然な風味を有しつつ、後味が良好な油脂組成物が開示されている。乳脂肪の自然な風味に寄与度が高いと考えられる香気成分としては、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン等のケトン類が例示されている。
特許文献2には、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン等のケトン類を含有する、発酵バター風味を有するスプレッド用可塑性W/O型(油中水型)乳化油脂組成物が開示されている。
特許文献3には、炭素数2〜15のアルキル鎖を有するメチルケトンを含有するチェダーチーズフレーバー組成物が開示されている。
特許文献4には、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン等のケトン類を含有する、乳風味組成物が開示されている。
特許文献5には、低脂肪乳化物が開示されている。特許文献5には、低脂肪乳化ドレッシングを調製し、2−ヘプタノンを添加したことが開示されている。
特許文献6には、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン等のケトン類を含有する、フレーバー組成物が開示されている。
非特許文献1には、乳製品における脂肪球サイズ等のパラメータが官能特性と関連することが開示されている。
非特許文献2には、牛乳の香気成分として2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン等のケトン類が開示されている。
非特許文献3には、粉乳の香気成分として2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン等のケトン類が開示されている。
非特許文献4には、牛乳フレーバーの再現における2−ウンデカノンの利用が開示されている。
非特許文献5には、2−ヘプタノンを配合して平均粒子径(D32)が0.60、0.73、0.85、および1.10μmのO/W型(水中油型)乳化物を調製したことが開示されている。
JP2017-42157 JP6378512 US3520699 JP6520397 EP1102548 EP0410499
Ochi H. et al., Sensometric calibration of sensory characteristics of commercially available milk products with instrumental data. J Dairy Sci. 2010 May;93(5):1794-806. 岩附 慧二et al., Aroma Extract Dilution Analysisによる殺菌牛乳の香気評価. 日本食品科学工学会誌. 1999年46巻9号p.587-597 Hall, G., Andersson, J. 1985. Flavor changes in whole milk powder during storage. III. Relationships between Xavor properties and volatile compounds. J. Food Qual. 7, 237-253. Guangyong Zhu, Zuobing Xiao, Creation and imitation of a milk flavor. Food & Function. 8(3), 2017, 1080-1084. van Ruth SM et al., Influence of lipid fraction, emulsifier fraction, and mean particle diameter of oil-in-water emulsions on the release of 20 aroma compounds. J Agric Food Chem. 2002 Apr 10;50(8):2365-71.
本発明は、飲食品に生クリーム風味を付与する技術を提供することを課題とする。
本発明者らは、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンを乳化粒子中に含有する、乳化粒子のメジアン径が所定の範囲である乳化物を配合することにより飲食品に生クリーム風味が付与されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通り例示できる。
[1]
乳化物であって、
メチルケトンおよび乳化粒子を含有し、
前記メチルケトンの少なくとも一部が、前記乳化粒子中に含有され、
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、
乳化粒子のメジアン径が、0.2〜3μmである、乳化物。
[2]
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせである、前記乳化物。
[3]
重量比で、前記メチルケトンの総量の50%以上が、前記乳化粒子中に含有される、前記乳化物。
[4]
重量比で、前記メチルケトンの総量の90%以上が、前記乳化粒子中に含有される、前記乳化物。
[5]
前記乳化粒子のメジアン径が、0.5〜2.2μmである、前記乳化物。
[6]
前記乳化粒子のメジアン径が、0.7〜1.7μmである、前記乳化物。
[7]
液体または粉末である、前記乳化物。
[8]
O/W型乳化液またはその乾燥粉末である、前記乳化物。
[9]
生クリーム風味の付与用の組成物である、前記乳化物。
[10]
前記乳化物が、前記メチルケトンを、該メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように含有する、前記乳化物。
[11]
下記(1A)〜(1D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、前記乳化物:
(1A)前記乳化物が、2−ペンタノンを、2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように含有する;
(1B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを、2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように含有する;
(1C)前記乳化物が、2−ノナノンを、2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように含有する;
(1D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを、2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように含有する。
[12]
前記乳化物が、前記メチルケトンを、前記乳化粒子に由来する該メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように含有する、前記乳化物。
[13]
下記(2A)〜(2D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、前記乳化物:
(2A)前記乳化物が、2−ペンタノンを、前記乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように含有する;
(2B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを、前記乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように含有する;
(2C)前記乳化物が、2−ノナノンを、前記乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように含有する;
(2D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを、前記乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように含有する。
[14]
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
前記乳化物が、前記メチルケトンを、該メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように含有する、前記乳化物。
[15]
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
前記乳化物が、前記メチルケトンを、前記乳化粒子に由来する該メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように含有する、前記乳化物。
[16]
前記乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品の製造方法。
[17]
製造される飲食品が、生クリーム風味が付与された飲食品である、前記方法。
[18]
前記乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品に生クリーム風味を付与する方法。
[19]
前記飲食品が、飲料である、前記方法。
[20]
前記飲料が、スープまたはコーヒー飲料である、前記方法。
[21]
前記乳化物が、前記メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように添加される、前記方法。
[22]
下記(1A)〜(1D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、前記方法:
(1A)前記乳化物が、2−ペンタノンを含有し、2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように添加される;
(1B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを含有し、2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように添加される;
(1C)前記乳化物が、2−ノナノンを含有し、2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように添加される;
(1D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを含有し、2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように添加される。
[23]
前記乳化物が、前記乳化粒子に由来する前記メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように添加される、前記方法。
[24]
下記(2A)〜(2D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、前記方法:
(2A)前記乳化物が、2−ペンタノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように添加される;
(2B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように添加される;
(2C)前記乳化物が、2−ノナノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように添加される;
(2D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように添加される。
[25]
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
前記乳化物が、前記メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように添加される、前記方法。
[26]
前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
前記乳化物が、前記乳化粒子に由来する前記メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように添加される、前記方法。
本発明によれば、飲食品に生クリーム風味を付与することができる。
<1>本発明の乳化物
本発明の乳化物は、メチルケトンおよび乳化粒子を含有し、乳化粒子のメジアン径が所定の範囲である、乳化物である。同メチルケトンを、「有効成分」ともいう。
本発明の乳化物は、生クリーム風味付与機能を有する。「生クリーム風味付与機能」とは、対象物に生クリーム風味を付与する機能を意味する。対象物としては、飲食品が挙げられる。
すなわち、本発明の乳化物を利用することにより、飲食品に生クリーム風味を付与することができる、すなわち、飲食品に生クリーム風味を付与する効果が得られる。同効果を「生クリーム風味付与効果」ともいう。すなわち、本発明の乳化物を利用することにより、本発明の乳化物を利用しない場合と比較して、飲食品の生クリーム風味を増強することができる。よって、本発明の乳化物は、生クリーム風味の付与に利用されてよい。すなわち、本発明の乳化物は、例えば、生クリーム風味の付与用の乳化物であってよい。また、本発明の乳化物は、例えば、生クリーム風味の付与用の組成物であってもよい。
また、本発明の乳化物を利用することにより、生クリーム風味が付与された飲食品を製造することができる。よって、本発明の乳化物は、飲食品の製造(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品の製造)に利用されてよい。すなわち、本発明の乳化物は、例えば、飲食品の製造(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品の製造)用の乳化物であってよい。また、本発明の乳化物は、例えば、飲食品の製造(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品の製造)用の組成物であってもよい。
「生クリーム風味の付与」には、生クリーム風味を有しない飲食品に生クリーム風味を付与することに限られず、生クリーム風味を有する飲食品の生クリーム風味を増強することも包含される。「生クリーム風味の付与」と「生クリーム風味の増強」は、代替可能に用いられてよい。「生クリーム風味」とは、生クリーム様の風味を意味してよい。「生クリーム風味」とは、具体的には、中〜後味で鼻から抜けるように感じられる甘い風味を意味してよい。「中〜後味」とは、液体(すなわち液体の飲食品)の場合、喫食後(すなわち飲食品を口に含んだ後)1秒〜5秒の間に感じる味覚を意味する。また、「中〜後味」とは、固体(すなわち固体の飲食品)の場合、喫食後(すなわち飲食品を口に含んだ後)4秒〜15秒の間に感じる味覚を意味する。「固体」とは、液体以外の形態を意味してよく、例えば、ペースト等も包含してよい。生クリーム風味の測定および比較は、例えば、専門パネルによる官能評価により実施できる。
本発明の乳化物は、後述する本発明の方法に記載の態様で生クリーム風味の付与または飲食品の製造に利用されてよい。
本発明の乳化物の乳化型は、生クリーム風味付与効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の乳化物は、例えば、分散媒が水相である乳化物であってよい。分散媒が水相である乳化物としては、O/W型(水中油型)乳化物やW/O/W型(水中油中水型)乳化物が挙げられる。分散媒が水相である乳化物としては、特に、O/W型乳化物が挙げられる。
本発明の乳化物の形状は、生クリーム風味付与効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の乳化物は、例えば、液体、ペースト、粉末等の任意の形状の乳化物であってよい。本発明の乳化物は、特に、液体(すなわち乳化液)または粉末(すなわち乳化粉末)であってよい。乳化液としては、特に、O/W型乳化液等の、分散媒が水相である乳化液が挙げられる。
本発明の乳化物は、例えば、湿潤物であってもよく、乾燥物であってもよい。例えば、液体やペースト等の形状の、分散媒が水相である乳化物は、湿潤物の一例であってよい。また、例えば、乳化粉末は、乾燥物の一例であってよい。乾燥物は、例えば、湿潤物を乾
燥することにより調製できる。具体的には、例えば、O/W型乳化物(例えばO/W型乳化液)を乾燥することにより乳化粉末を調製できる。乳化物が乾燥物である場合、乳化状態(例えば乳化型)に関する記載は、乾燥前の乳化物(例えば乳化液)における乳化状態に読み替えてよい。すなわち、例えば、「O/W型乳化粉末」とは、O/W型乳化物(例えばO/W型乳化液)を乾燥することにより調製された乳化粉末を意味してよい。
本発明の乳化物は、所定の範囲の乳化粒子のメジアン径を有する。
「乳化粒子」とは、乳化物を構成する粒子を意味してよい。「乳化粒子」とは、典型的には、分散媒中に分散した分散質粒子を意味してよい。分散質粒子としては、分散媒が水相である場合、油相粒子が挙げられる。また、乳化物が乾燥物である場合、「乳化粒子」とは、分散質粒子の乾燥物を意味してよい。例えば、乳化物が乳化粉末である場合、同粉末を乳化粒子とみなしてよい。
「メジアン径」とは、レーザー回折・散乱法によって得られた粒度分布における体積基準での積算値50%での粒径を意味する。乳化粒子のメジアン径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度測定装置(HORIBA LA-920)を用いて測定することができる。
乳化粒子径は、例えば、0.2μm以上、0.25μm以上、0.3μm以上、0.35μm以上、0.4μm以上、0.45μm以上、0.5μm以上、0.55μm以上、0.6μm以上、0.65μm以上、0.7μm以上、0.75μm以上、0.8μm以上、0.85μm以上、0.9μm以上、0.95μm以上、1μm以上、1.05μm以上、1.1μm以上、1.15μm以上、1.2μm以上、1.25μm以上、1.3μm以上、1.35μm以上、1.4μm以上、1.45μm以上、または1.5μm以上であってもよく、3μm以下、2.9μm以下、2.8μm以下、2.7μm以下、2.6μm以下、2.5μm以下、2.4μm以下、2.3μm以下、2.2μm以下、2.1μm以下、2μm以下、1.95μm以下、1.9μm以下、1.85μm以下、1.8μm以下、1.75μm以下、1.7μm以下、1.65μm以下、1.6μm以下、1.55μm以下、1.5μm以下、1.45μm以下、1.4μm以下、1.35μm以下、1.3μm以下、1.25μm以下、1.2μm以下、1.15μm以下、1.1μm以下、1.05μm以下、1μm以下、0.95μm以下、0.9μm以下、0.85μm以下、0.8μm以下、0.75μm以下、または0.7μm以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。乳化粒子径は、具体的には、例えば、0.2〜3μm、0.5〜2.2μm、0.7〜1.7μm、または0.8〜1.3μmであってもよい。
有効成分は、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
すなわち、有効成分は、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンからなる群より選択される1種またはそれ以上の成分であってよい。有効成分は、例えば、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンからなる群より選択される1種、2種、3種、または4種全ての成分であってよい。
有効成分としては、例えば、少なくとも2−ペンタノンが選択されてもよく、少なくとも2−ヘプタノンが選択されてもよく、少なくとも2−ノナノンが選択されてもよく、少なくとも2−ウンデカノンが選択されてもよい。有効成分としては、例えば、少なくとも2−ペンタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンが選択されてもよい。
有効成分は、具体的には、2−ペンタノン;2−ヘプタノン;2−ノナノン;2−ウン
デカノン;2−ペンタノンと2−ヘプタノンの組み合わせ;2−ペンタノンと2−ノナノンの組み合わせ;2−ペンタノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;2−ヘプタノンと2−ノナノンの組み合わせ;2−ヘプタノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;2−ノナノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;2−ペンタノンと2−ヘプタノンと2−ノナノンの組み合わせ;2−ペンタノンと2−ヘプタノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;2−ペンタノンと2−ノナノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;2−ヘプタノンと2−ノナノンと2−ウンデカノンの組み合わせ;または2−ペンタノンと2−ヘプタノンと2−ノナノンと2−ウンデカノンの組み合わせであってよい。
有効成分としては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。有効成分の製造方法は特に制限されず、例えば、公知の方法を利用できる。有効成分は、例えば、化学合成、酵素反応、抽出、発酵、またはその組み合わせにより製造することができる。有効成分は、所望の程度に精製されていてもよく、そうでなくてもよい。すなわち、有効成分としては、精製品を用いてもよく、有効成分を含有する素材を用いてもよい。有効成分を含有する素材としては、有効成分を含有する農水畜産物やそれらの加工品が挙げられる。有効成分を含有する素材における有効成分の含有量は、例えば、50ppb(v/w)以上、100ppb(v/w)以上、500ppb(v/w)以上、1ppm(v/w)以上、5ppm(v/w)以上、10ppm(v/w)以上、50ppm(v/w)以上、100ppm(v/w)以上、500ppm(v/w)以上、1%(v/w)以上、5%(v/w)以上、10%(v/w)以上、30%(v/w)以上、50%(v/w)以上、70%(v/w)以上、または90%(v/w)以上であってよい。有効成分が2種またはそれ以上の成分の組み合わせである場合、有効成分を含有する素材はそれら成分を全て含有していてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、それら成分をそれぞれ含有する2種またはそれ以上の素材を組み合わせて用いてもよい。
有効成分を含有する素材を用いる場合、有効成分の量(例えば、含有量(濃度)や配合量)は、当該素材中の有効成分そのものの量に基づいて算出されるものとする。
本発明の乳化物に含有される有効成分以外の成分は、生クリーム風味付与効果が得られる限り、特に制限されない。有効成分以外の成分は、例えば、本発明の乳化物の形状や本発明の飲食品の種類等の諸条件に応じて適宜選択できる。本発明の乳化物は、例えば、少なくとも水、油脂、および乳化剤を含有してよく、さらに他の成分を含有してもよい。なお、例えば、水は乾燥により乳化物から除去されてもよい。すなわち、本発明の乳化物が乾燥物である場合、本発明の乳化物は、例えば、少なくとも油脂および乳化剤を含有してよく、さらに他の成分を含有してもよい。
油脂としては、動物由来の油脂(動物油脂)、植物由来の油脂(植物油脂)、それらの硬化油が挙げられる。動物油脂としては、鶏脂、豚脂、牛脂、羊油、鯨油、魚油、卵油、バターが挙げられる。魚油としては、マグロ油、カツオ油、イワシ油、サバ油、サケ油、タラ油が挙げられる。植物油脂としては、菜種油、米油、紅花油、ヒマワリ油、オリーブ油、落花生油、パーム油、パーム核油、やし油、大豆油、コーン油、綿実油、ごま油、ぶどう種子油、えごま油が挙げられる。硬化油としては、部分硬化油や極度硬化油が挙げられる。油脂としては、特に、植物油脂が挙げられる。油脂としては、1種の油脂を用いてもよく、2種またはそれ以上の油脂を組み合わせて用いてもよい。
乳化剤としては、エステルエーテル型乳化剤、エステル型乳化剤、レシチン、サポニン、カゼインナトリウムが挙げられる。エステルエーテル型乳化剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。エステル型乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。レシチンとしては、植物レシチン、卵黄レシチン、そ
れらの派生物が挙げられる。植物レシチンとしては、大豆レシチン、アブラナレシチン、ヒマワリレシチンが挙げられる。派生物としては、分別レシチン、酵素処理レシチン、酵素分解レシチンが挙げられる。サポニンとしては、各種植物のサポニンが挙げられる。サポニンとして、具体的には、大豆サポニン、茶種子サポニン、エンジュサポニンが挙げられる。乳化剤としては、1種の成分を用いてもよく、2種またはそれ以上の成分を組み合わせて用いてもよい。
他の成分としては、飲食品や医薬品に配合して利用される成分が挙げられる。他の成分として、具体的には、糖、乳成分、pH調整剤が挙げられる。糖としては、スクロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、異性化糖、オリゴ糖、蜂蜜、メープルシロップ、澱粉加水分解物が挙げられる。乳成分としては、牛乳等の乳やそれらの加工品が挙げられる。乳の加工品としては、乳タンパク質や粉乳が挙げられる。乳タンパク質としては、カゼインや乳清タンパク質が挙げられる。粉乳としては、脱脂粉乳が挙げられる。pH調整剤としては、リン酸やクエン酸等の酸やそれらの塩が挙げられる。他の成分としては、1種の成分を用いてもよく、2種またはそれ以上の成分を組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物における各成分(すなわち、有効成分およびそれ以外の成分)の含有量は、生クリーム風味付与効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の乳化物における各成分の含有量は、例えば、各成分の種類、本発明の乳化物の形状、本発明の乳化物の配合量、本発明の飲食品の種類等の諸条件に応じて、適宜設定できる。
本発明の乳化物における有効成分の含有量は、例えば、飲食品における有効成分の喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。本発明の乳化物における有効成分の含有量は、例えば、有効成分の喫食濃度の、2倍以上、5倍以上、10倍以上、20倍以上、50倍以上、100倍以上、200倍以上、500倍以上、1000倍以上、2000倍以上、5000倍以上、10000倍以上、または20000倍以上であってもよく、1000000倍以下、500000倍以下、200000倍以下、100000倍以下、50000倍以下、20000倍以下、10000倍以下、5000倍以下、2000倍以下、1000倍以下、500倍以下、200倍以下、または100倍以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。本発明の乳化物における有効成分の含有量は、具体的には、有効成分の喫食濃度の、2〜1000000倍または10〜100000倍であってもよい。有効成分の喫食濃度については後述する。
有効成分として少なくとも2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンが選択される場合、本発明の乳化物における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの含有量は、例えば、飲食品における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。本発明の乳化物における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの含有量は、例えば、それぞれ、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの喫食濃度の、2倍以上、5倍以上、10倍以上、20倍以上、50倍以上、100倍以上、200倍以上、500倍以上、1000倍以上、2000倍以上、5000倍以上、10000倍以上、または20000倍以上であってもよく、1000000倍以下、500000倍以下、200000倍以下、100000倍以下、50000倍以下、20000倍以下、10000倍以下、5000倍以下、2000倍以下、1000倍以下、500倍以下、200倍以下、または100倍以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。本発明の乳化物における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの含有量は、具体的には、それぞれ、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、または2−ウンデカノンの喫食濃
度の、2〜1000000倍または10〜100000倍であってもよい。2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの喫食濃度については後述する。
本発明の乳化物は、有効成分を乳化粒子中に含有する。「本発明の乳化物が有効成分を乳化粒子中に含有する」とは、特記しない限り、本発明の乳化物が有効成分の少なくとも一部を乳化粒子中に含有することを意味する。すなわち、本発明の乳化物は、さらに、有効成分を乳化粒子外に含有していてもよく、いなくてもよい。本発明の乳化物は、例えば、重量比で、有効成分の総量の50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、95%以上、98%以上、または99%以上を、乳化粒子中に含有していてよい。有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物は、例えば、重量比で、選択された各成分の総量の50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、95%以上、98%以上、または99%以上を、乳化粒子中に含有していてよい。本発明の乳化物が乾燥物である場合、本発明の乳化物は、例えば、有効成分を乳化粒子中に含有する乳化物を乾燥することにより調製されたものであってよい。
有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における選択された成分の含有量の比率は、特に制限されない。有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における選択された各成分の含有量は、例えば、本発明の乳化物における有効成分の含有量に対する重量比で、1%以上、2%以上、5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、95%以上、または98%以上であってもよく、99%以下、98%以下、95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、または2%以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。有効成分として2−ペンタノンを含む2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における2−ペンタノンの含有量は、例えば、本発明の乳化物における有効成分の含有量に対する重量比で、1〜99%、10〜90%、30〜80%、または50〜70%であってもよい。有効成分として2−ヘプタノンを含む2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における2−ヘプタノンの含有量は、例えば、本発明の乳化物における有効成分の含有量に対する重量比で、1〜99%、5〜80%、10〜60%、または20〜40%であってもよい。有効成分として2−ノナノンを含む2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における2−ノナノンの含有量は、例えば、本発明の乳化物における有効成分の含有量に対する重量比で、1〜99%、1〜50%、1〜30%、または1〜10%であってもよい。有効成分として2−ウンデカノンを含む2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における2−ウンデカノンの含有量は、例えば、本発明の乳化物における有効成分の含有量に対する重量比で、1〜99%、1〜50%、1〜30%、または1〜10%であってもよい。また、有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物における選択された各成分の含有量は、本発明の乳化物における有効成分の含有量と本発明の乳化物における選択された成分の含有量の比率から算出される範囲であってよい。
有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、本発明の乳化物中の乳化粒子における選択された成分の含有量の比率(すなわち、有効成分の内の、本発明の乳化物中の乳化粒子に含有されている部分の含有量の比率)は、特に制限されない。本発明の乳化物中の乳化粒子における選択された成分の含有量の比率は、例えば、上記例示した本発明の乳化物における選択された成分の含有量の比率であってよい。
本発明の乳化物は、1種の乳化物であってもよく、2種またはそれ以上の乳化物の組み
合わせであってもよい。2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせとしては、乳化物を特定するパラメータ(例えば、各成分(すなわち、有効成分およびそれ以外の成分)の種類、各成分の含有量、乳化粒子のメジアン径、等)が異なる2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせが挙げられる。本発明の乳化物が2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせである場合、それらの乳化物は、予め混合して本発明の乳化物として利用してもよく、利用時に適宜併用してもよい。本発明の乳化物が2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせである場合、それらの乳化物は、組み合わせ全体として本発明の乳化物の要件を満たしていればよい。本発明の乳化物が2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせである場合、それらの乳化物は、それぞれが単独で本発明の乳化物の要件を満たしていてもよく、いなくてもよい。
本発明の乳化物の製造方法は、特に制限されない。本発明の乳化物は、有効成分を配合して乳化物を製造することにより、製造することができる。「配合」と「添加」は、代替可能に用いられてもよい。本発明の乳化物は、有効成分を配合すること以外は、例えば、通常の乳化物と同様の原料を用いて同様の方法によって製造することができる。
乳化物は、例えば、乳化物の原料を組み合わせて乳化することにより製造できる。乳化物の原料は、生クリーム風味付与機能を有する乳化物が得られる限り、特に制限されない。乳化物の原料は、例えば、本発明の乳化物の形状や本発明の飲食品の種類等の諸条件に応じて適宜選択できる。乳化物の原料としては、本発明の乳化物に含有される有効成分以外の成分が挙げられる。すなわち、乳化物の原料としては、例えば、少なくとも水、油脂、および乳化剤を用いてよく、さらに他の成分を用いてもよい。
乳化物(例えばO/W型乳化物)は、具体的には、例えば、水相と油相を乳化剤の存在下で乳化することにより製造できる。水相としては、例えば、水のみを用いてもよく、水と他の1種またはそれ以上の成分とを組み合わせて用いてもよい。油相としては、例えば、油脂のみを用いてもよく、水と他の1種またはそれ以上の成分とを組み合わせて用いてもよい。乳化剤は、例えば、乳化前に水相および/または油相に配合されていてもよく、乳化中に添加されてもよい。乳化剤は、特に、乳化前に水相および/または油相に配合されていてよい。また、他の成分は、例えば、乳化前に水相および/または油相に配合されていてもよく、乳化中に添加されてもよく、乳化後に添加されてもよい。
乳化は、例えば、撹拌または膜乳化により実施できる。乳化の条件は、例えば、乳化粒子の所望のメジアン径等の諸条件に応じて、適宜設定できる。撹拌は、例えば、ホモミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、高速攪拌機等の撹拌装置を用いて実施できる。膜乳化は、例えば、SPG膜(シラス多孔質ガラス膜)等の多孔質膜を用いて実施できる。
このようにして乳化を実施することにより、乳化物(例えばO/W型乳化物)が得られる。乳化物は、例えば、液体(すなわち乳化液)として得られてよい。
このようにして得られた乳化物(例えば乳化液)は、例えば、そのまま、あるいは適宜、希釈、濃縮、乾燥等の処理に供してから、本発明の乳化物として利用してよい。乾燥は、例えば、噴霧乾燥、噴霧凍結、凍結乾燥、凍結粉砕、押出造粒等の、任意の乾燥方法により実施できる。乳化物は、例えば、乾燥により粉末化されてよい。例えば、O/W型乳化物(例えばO/W型乳化液)を乾燥することにより乳化粉末を調製できる。乾燥物(例えば乳化粉末)は、例えば、そのまま、あるいは適宜、粉砕、造粒、分級等の処理に供してから、本発明の乳化物として利用してよい。また、乳化物(例えば乳化液や乳化粉末)は、他の成分と組み合わせてから、本発明の乳化物として利用してもよい。
有効成分の添加は、生クリーム風味付与機能が得られる限り、乳化物の製造工程のいずれの段階で行われてもよい。有効成分は、例えば、乳化前に水相および/または油相に配合されていてもよく、乳化中に添加されてもよい。有効成分は、特に、乳化前に油相に配合されていてよい。すなわち、本発明の乳化物の製造方法の一例は、乳化物(例えばO/W型乳化物)の製造方法であって、水相と油相を乳化剤の存在下で乳化することを含み、有効成分が乳化前に油相に配合されている方法であってよい。有効成分を乳化前に油相に配合することにより、有効成分を乳化粒子中に含有する乳化物を効率的に製造できる。乳化前に油相に配合される有効成分の量は、例えば、重量比で、有効成分の総量の50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、95%以上、98%以上、または99%以上であってよい。有効成分は、1回のみ添加されてもよく、2またはそれ以上の回数に分けて添加されてもよい。有効成分として2種またはそれ以上の成分を用いる場合、それらの成分は、全てまとめて添加されてもよいし、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、添加されてもよい。有効成分として2種またはそれ以上の成分を用いる場合、それらの成分を全て含有する乳化物を調製して本発明の乳化物として利用してもよく、それらの成分をそれぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、含有する2種またはそれ以上の乳化物をそれぞれ調製し、それらの乳化物を組み合わせて本発明の乳化物として利用してもよい。有効成分の配合量(添加量)は、本発明の乳化物における有効成分の含有量に従って設定することができる。すなわち、本発明の乳化物における有効成分の含有量は、本発明の乳化物の製造法における有効成分の配合量(添加量)として読み替えてよい。また、乳化物を希釈、濃縮、乾燥等の成分量が変動する処理に供してから本発明の乳化物として利用する場合、本発明の乳化物における有効成分の含有量は、成分量の変動を補正した上で、本発明の乳化物の製造法における有効成分の配合量(添加量)として読み替えてよい。
<2>本発明の方法
本発明の方法は、本発明の乳化物を利用する工程を含む方法である。
本発明の方法により、具体的には本発明の乳化物を利用することにより、飲食品に生クリーム風味を付与することができる、すなわち、飲食品に生クリーム風味を付与する効果が得られる。よって、本発明の方法は、生クリーム風味の付与のために実施されてよい。すなわち、本発明の方法は、例えば、生クリーム風味を付与する方法であってよい。同方法を「本発明の生クリーム風味付与方法」ともいう。
また、本発明の方法により、具体的には本発明の乳化物を利用することにより、生クリーム風味が付与された飲食品を製造することができる。よって、本発明の方法は、飲食品の製造(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品の製造)のために実施されてよい。すなわち、本発明の方法は、例えば、飲食品を製造する(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品を製造する)方法であってよい。同方法を「本発明の飲食品製造方法」ともいう。
本発明の乳化物は、飲食品またはその原料に添加することにより、生クリーム風味の付与または飲食品の製造に利用することができる。すなわち、本発明の方法は、具体的には、例えば、本発明の乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、生クリーム風味を付与する方法であってよい。また、本発明の方法は、具体的には、例えば、本発明の乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品を製造する(具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品を製造する)方法であってよい。
本発明の方法により得られる飲食品を「本発明の飲食品」ともいう。本発明の飲食品は、具体的には、生クリーム風味が付与された飲食品である。また、本発明の飲食品は、言い換えると、本発明の乳化物が添加された飲食品である。また、本発明の飲食品は、言い
換えると、本発明の乳化物を含有する飲食品である。「配合」と「添加」は、代替可能に用いられてもよい。
飲食品としては、特に制限されず、あらゆる飲食品が包含される。飲食品には、調味料も包含される。飲食品は、液体であってもよく、固体であってもよい。飲食品としては、生クリーム風味を付与したい飲食品が挙げられる。飲食品としては、牛乳等の乳を配合して製造または喫食され得る飲食品や生クリーム等のクリームを配合して製造または喫食され得る飲食品が挙げられる。飲食品は、例えば、乳および/またはクリームの配合量が低減されたものであってもよい。飲食品として、具体的には、清涼飲料、アルコール飲料、スープ等の飲料;カレーやシチュー等のルウまたはそれを使用した飲食品、ホワイトソースやグラタン等のソースまたはそれを使用した飲食品、;カスタードクリームやフラワーペースト等のフィリング類;ケーキ、ムース、プリン、ババロア、ゼリー、ガム、キャンディー、アイスクリーム、シャーベット等の菓子が挙げられる。「清涼飲料」とは、牛乳および乳製品を除く非アルコール性飲料(アルコール濃度1%未満の飲料)をいう。清涼飲料としては、果実ジュース(果汁)、野菜ジュース、茶、コーヒー飲料(コーヒー、コーヒー入り乳飲料等)、ココア、炭酸飲料、スポーツドリンクが挙げられる。スープとしては、ポタージュスープ、クリームスープ、コンソメスープが挙げられる。スープとして、具体的には、コーンスープが挙げられる。飲食品は、そのまま喫食できる態様で提供されてもよく、そうでなくてもよい。飲食品は、例えば、喫食前または喫食時に喫食に適した態様に調製されて喫食されてもよい。例えば、スープ等の飲料の場合、そのまま喫食できる容器入り飲料として提供されてもよく、希釈して喫食する粉末等の濃縮物として提供されてもよい。また、飲食品には、一般食品に限られず、栄養補助食品(サプリメント)、栄養機能食品、特定保健用食品等の、いわゆる健康食品や医療用食品も包含される。例えば、上記例示したような飲食品は、一般食品として提供されてもよいし、健康食品や医療用食品として提供されてもよい。
本発明の飲食品は、本発明の乳化物を添加すること以外は、通常の飲食品と同様の原料を用い、同様の方法によって製造することができる。本発明の乳化物の添加は、飲食品の製造工程のいずれの段階で行われてもよい。すなわち、本発明の乳化物は、飲食品の原料に添加されてもよく、製造途中の飲食品に添加されてもよく、完成した飲食品に添加されてもよい。本発明の乳化物は、1回のみ添加されてもよく、2またはそれ以上の回数に分けて添加されてもよい。本発明の乳化物が2種またはそれ以上の乳化物の組み合わせである場合、それらの乳化物は、同時に飲食品またはその原料に添加されてもよいし、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、飲食品またはその原料に添加されてもよい。
本発明の方法における本発明の乳化物の添加量は、生クリーム風味付与効果が得られる限り特に制限されない。本発明の乳化物の添加量は、例えば、有効成分の種類や本発明の飲食品の種類等の諸条件に応じて、適宜設定することができる。
本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における有効成分の喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。有効成分の喫食濃度は、例えば、0.2ppb(v/w)以上、0.25ppb(v/w)以上、0.3ppb(v/w)以上、0.35ppb(v/w)以上、0.5ppb(v/w)以上、1ppb(v/w)以上、2ppb(v/w)以上、5ppb(v/w)以上、10ppb(v/w)以上、15ppb(v/w)以上、20ppb(v/w)以上、30ppb(v/w)以上、40ppb(v/w)以上、50ppb(v/w)以上、60ppb(v/w)以上、70ppb(v/w)以上、80ppb(v/w)以上、90ppb(v/w)以上、100ppb(v/w)以上、120ppb(v/w)以上、150ppb(v/w)以上、200ppb(v/w)以上、250ppb(v/w)以上、300ppb(v/w
)以上、350ppb(v/w)以上、400ppb(v/w)以上、450ppb(v/w)以上、500ppb(v/w)以上、600ppb(v/w)以上、700ppb(v/w)以上、800ppb(v/w)以上、900ppb(v/w)以上、1000ppb(v/w)以上、1100ppb(v/w)以上、1200ppb(v/w)以上、1300ppb(v/w)以上、1400ppb(v/w)以上、または1500ppb(v/w)以上であってもよく、5000ppb(v/w)以下、4000ppb(v/w)以下、3000ppb(v/w)以下、2500ppb(v/w)以下、2000ppb(v/w)以下、1500ppb(v/w)以下、1400ppb(v/w)以下、1300ppb(v/w)以下、1200ppb(v/w)以下、1100ppb(v/w)以下、1000ppb(v/w)以下、900ppb(v/w)以下、800ppb(v/w)以下、700ppb(v/w)以下、600ppb(v/w)以下、500ppb(v/w)以下、450ppb(v/w)以下、400ppb(v/w)以下、350ppb(v/w)以下、300ppb(v/w)以下、250ppb(v/w)以下、200ppb(v/w)以下、150ppb(v/w)以下、100ppb(v/w)以下、90ppb(v/w)以下、80ppb(v/w)以下、70ppb(v/w)以下、60ppb(v/w)以下、50ppb(v/w)以下、40ppb(v/w)以下、30ppb(v/w)以下、20ppb(v/w)以下、15ppb(v/w)以下、10ppb(v/w)以下、5ppb(v/w)以下、2ppb(v/w)以下、または1ppb(v/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。有効成分の喫食濃度は、具体的には、5〜5000ppb(v/w)、10〜4000ppb(v/w)、15〜3000ppb(v/w)、0.2〜5000ppb(v/w)、0.2〜1000ppb(v/w)、0.2〜100ppb(v/w)、0.2〜10ppb(v/w)、0.2〜5ppb(v/w)、0.25〜5000ppb(v/w)、0.25〜1000ppb(v/w)、0.25〜100ppb(v/w)、0.25〜10ppb(v/w)、0.25〜5ppb(v/w)、0.3〜5000ppb(v/w)、0.3〜1000ppb(v/w)、0.3〜100ppb(v/w)、0.3〜10ppb(v/w)、または0.3〜5ppb(v/w)であってもよい。有効成分の喫食濃度は、より具体的には、5〜5000ppb(v/w)、10〜4000ppb(v/w)、または15〜3000ppb(v/w)であってもよく、特に、有効成分として1種の成分が選択される場合に当該範囲であってもよい。また、有効成分の喫食濃度は、より具体的には、0.2〜5000ppb(v/w)、0.2〜1000ppb(v/w)、0.2〜100ppb(v/w)、0.2〜10ppb(v/w)、0.2〜5ppb(v/w)、0.25〜5000ppb(v/w)、0.25〜1000ppb(v/w)、0.25〜100ppb(v/w)、0.25〜10ppb(v/w)、0.25〜5ppb(v/w)、0.3〜5000ppb(v/w)、0.3〜1000ppb(v/w)、0.3〜100ppb(v/w)、0.3〜10ppb(v/w)、または0.3〜5ppb(v/w)であってもよく、特に、有効成分として2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの全てが選択される場合に当該範囲であってもよい。
有効成分として少なくとも2−ペンタノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における2−ペンタノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。2−ペンタノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した有効成分の喫食濃度の範囲であってよい。2−ペンタノンの喫食濃度は、例えば、特に、100ppb(v/w)以上、120ppb(v/w)以上、150ppb(v/w)以上、200ppb(v/w)以上、250ppb(v/w)以上、300ppb(v/w)以上、350ppb(v/w)以上、400ppb(v/w)以上、450ppb(v/w)以上、500ppb(v/w)以上、または600ppb(v/w)以上であってもよく、1500ppb(v/w)以下、1400ppb(v/w)以下、1300ppb(v/w)以下、1200ppb(v/w)以下、1100ppb(v/w)以下
、1000ppb(v/w)以下、900ppb(v/w)以下、800ppb(v/w)以下、700ppb(v/w)以下、600ppb(v/w)以下、500ppb(v/w)以下、450ppb(v/w)以下、400ppb(v/w)以下、350ppb(v/w)以下、または300ppb(v/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。2−ペンタノンの喫食濃度は、有効成分として少なくとも2−ペンタノンが選択されるいずれの場合に上記範囲であってもよいが、特に、有効成分として2−ペンタノンが単独で選択される場合に上記範囲であってもよい。2−ペンタノンの喫食濃度は、具体的には、5〜1500ppb(v/w)、50〜1500ppb(v/w)、100〜1500ppb(v/w)、200〜800ppb(v/w)、または300〜600ppb(v/w)であってもよい。2−ペンタノンの喫食濃度は、特に、有効成分として2−ペンタノンが単独で選択される場合に、100〜1500ppb(v/w)、200〜800ppb(v/w)、または300〜600ppb(v/w)であってもよい。
有効成分として少なくとも2−ヘプタノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における2−ヘプタノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。2−ヘプタノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した有効成分の喫食濃度の範囲であってよい。2−ヘプタノンの喫食濃度は、例えば、特に、250ppb(v/w)以上、300ppb(v/w)以上、350ppb(v/w)以上、400ppb(v/w)以上、450ppb(v/w)以上、500ppb(v/w)以上、600ppb(v/w)以上、700ppb(v/w)以上、800ppb(v/w)以上、900ppb(v/w)以上、または1000ppb(v/w)以上であってもよく、2000ppb(v/w)以下、1500ppb(v/w)以下、1400ppb(v/w)以下、1300ppb(v/w)以下、1200ppb(v/w)以下、1100ppb(v/w)以下、1000ppb(v/w)以下、900ppb(v/w)以下、800ppb(v/w)以下、700ppb(v/w)以下、600ppb(v/w)以下、または500ppb(v/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。2−ヘプタノンの喫食濃度は、有効成分として少なくとも2−ヘプタノンが選択されるいずれの場合に上記範囲であってもよいが、特に、有効成分として2−ヘプタノンが単独で選択される場合に上記範囲であってもよい。2−ヘプタノンの喫食濃度は、具体的には、5〜2000ppb(v/w)、50〜2000ppb(v/w)、100〜2000ppb(v/w)、250〜2000ppb(v/w)、400〜1200ppb(v/w)、または500〜800ppb(v/w)であってもよい。2−ヘプタノンの喫食濃度は、特に、有効成分として2−ヘプタノンが単独で選択される場合に、250〜2000ppb(v/w)、400〜1200ppb(v/w)、または500〜800ppb(v/w)であってもよい。
有効成分として少なくとも2−ノナノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における2−ノナノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。2−ノナノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した有効成分の喫食濃度の範囲であってよい。2−ノナノンの喫食濃度は、例えば、特に、20ppb(v/w)以上、30ppb(v/w)以上、40ppb(v/w)以上、50ppb(v/w)以上、60ppb(v/w)以上、70ppb(v/w)以上、80ppb(v/w)以上、90ppb(v/w)以上、100ppb(v/w)以上、120ppb(v/w)以上、150ppb(v/w)以上、または200ppb(v/w)以上であってもよく、450ppb(v/w)以下、400ppb(v/w)以下、350ppb(v/w)以下、300ppb(v/w)以下、250ppb(v/w)以下、200ppb(v/w)以下、150ppb(v/w)以下、120ppb(v/w)以下、100ppb(v/w)以下、または90ppb(v/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。2−ノナノンの喫食濃度は、有効成分と
して少なくとも2−ノナノンが選択されるいずれの場合に上記範囲であってもよいが、特に、有効成分として2−ノナノンが単独で選択される場合に上記範囲であってもよい。2−ノナノンの喫食濃度は、具体的には、5〜450ppb(v/w)、10〜450ppb(v/w)、20〜450ppb(v/w)、80〜300ppb(v/w)、または100〜200ppb(v/w)であってもよい。2−ノナノンの喫食濃度は、特に、有効成分として2−ノナノンが単独で選択される場合に、20〜450ppb(v/w)、80〜300ppb(v/w)、または100〜200ppb(v/w)であってもよい。
有効成分として少なくとも2−ウンデカノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における2−ウンデカノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてよい。2−ウンデカノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した有効成分の喫食濃度の範囲であってよい。2−ウンデカノンの喫食濃度は、例えば、特に、5ppb(v/w)以上、10ppb(v/w)以上、15ppb(v/w)以上、20ppb(v/w)以上、30ppb(v/w)以上、40ppb(v/w)以上、50ppb(v/w)以上、60ppb(v/w)以上、70ppb(v/w)以上、80ppb(v/w)以上、90ppb(v/w)以上、100ppb(v/w)以上、120ppb(v/w)以上、150ppb(v/w)以上、200ppb(v/w)以上、250ppb(v/w)以上、300ppb(v/w)以上、350ppb(v/w)以上、400ppb(v/w)以上、450ppb(v/w)以上、500ppb(v/w)以上、600ppb(v/w)以上、700ppb(v/w)以上、800ppb(v/w)以上、900ppb(v/w)以上、1000ppb(v/w)以上、1100ppb(v/w)以上、1200ppb(v/w)以上、1300ppb(v/w)以上、1400ppb(v/w)以上、または1500ppb(v/w)以上であってもよく、3000ppb(v/w)以下、2500ppb(v/w)以下、2000ppb(v/w)以下、1500ppb(v/w)以下、1400ppb(v/w)以下、1300ppb(v/w)以下、1200ppb(v/w)以下、1100ppb(v/w)以下、1000ppb(v/w)以下、900ppb(v/w)以下、800ppb(v/w)以下、700ppb(v/w)以下、600ppb(v/w)以下、500ppb(v/w)以下、450ppb(v/w)以下、400ppb(v/w)以下、350ppb(v/w)以下、300ppb(v/w)以下、250ppb(v/w)以下、200ppb(v/w)以下、150ppb(v/w)以下、100ppb(v/w)以下、90ppb(v/w)以下、80ppb(v/w)以下、70ppb(v/w)以下、60ppb(v/w)以下、または50ppb(v/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせの範囲であってもよい。2−ウンデカノンの喫食濃度は、有効成分として少なくとも2−ウンデカノンが選択されるいずれの場合に上記範囲であってもよいが、特に、有効成分として2−ウンデカノンが単独で選択される場合に上記範囲であってもよい。2−ウンデカノンの喫食濃度は、具体的には、5〜3000ppb(v/w)、20〜2000ppb(v/w)、または40〜1000ppb(v/w)であってもよい。2−ウンデカノンの喫食濃度は、特に、有効成分として2−ウンデカノンが単独で選択される場合に、5〜3000ppb(v/w)、20〜2000ppb(v/w)、または40〜1000ppb(v/w)であってもよい。
また、有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、選択された各成分の喫食濃度は、有効成分の喫食濃度と本発明の乳化物における選択された成分の含有量の比率から算出される範囲であってよい。
本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における、乳化粒子に由来する有効成分の喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてもよい。「乳化粒子に由来する有効成分の喫食濃度」とは、有効成分の内の、乳化粒子に含有された状
態で配合された部分の喫食濃度を意味してよい。「乳化粒子に由来する有効成分の喫食濃度」とは、言い換えると、有効成分の内の、配合された本発明の乳化物中の乳化粒子に含有されていた部分の喫食濃度を意味してよい。乳化粒子に由来する有効成分の喫食濃度は、例えば、上記例示した有効成分の喫食濃度の範囲であってよい。
有効成分として少なくとも2−ペンタノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における、乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてもよい。乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した2−ペンタノンの喫食濃度の範囲であってよい。
有効成分として少なくとも2−ヘプタノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における、乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてもよい。乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した2−ヘプタノンの喫食濃度の範囲であってよい。
有効成分として少なくとも2−ノナノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における、乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてもよい。乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した2−ノナノンの喫食濃度の範囲であってよい。
有効成分として少なくとも2−ウンデカノンが選択される場合、本発明の乳化物の配合量は、例えば、飲食品における、乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食時の含有量(すなわち喫食濃度)が所定の範囲となるように設定されてもよい。乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食濃度は、例えば、上記例示した2−ウンデカノンの喫食濃度の範囲であってよい。
また、有効成分として2種またはそれ以上の成分が選択される場合、乳化粒子に由来する選択された各成分の喫食濃度は、乳化粒子に由来する有効成分の喫食濃度と本発明の乳化物中の乳化粒子における選択された成分の含有量の比率から算出される範囲であってよい。
上記例示した有効成分の喫食濃度は、飲食品の喫食態様に応じて、そのまま、あるいは適宜修正して、有効成分の添加量とすることができる。すなわち、濃縮または希釈されず喫食される(例えば、そのまま喫食される)飲食品を製造する場合、上記例示した有効成分の喫食濃度は、そのまま、有効成分の添加量と読み替えてよい。また、濃縮または希釈されて喫食される飲食品を製造する場合、上記例示した有効成分の喫食濃度と、濃縮または希釈の倍率とから、有効成分の添加量を設定することができる。例えば、10倍希釈して喫食される飲食品を製造する場合、上記例示した有効成分の喫食濃度の10倍を、有効成分の添加量として設定してよい。
以下、非限定的な実施例を参照して、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1:2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンを含有する乳化物の調製
(1)2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノンおよび2−ウンデカノンの各溶液の調製
下記成分(A)〜(D)の各溶液を、次の通り調製した。
(A)〜(D)各100μLを、99.5容量%エタノールでそれぞれ10mLにメスアップして希釈し、各10,000ppm(v/v)の溶液を調製した。
(A)2−ペンタノン:シグマ−アルドリッチ社製
(B)2−ヘプタノン:シグマ−アルドリッチ社製
(C)2−ノナノン:シグマ−アルドリッチ社製
(D)2−ウンデカノン:シグマ−アルドリッチ社製
(2)乳化液の調製
一般的なクリーミングパウダー製造用のO/W型乳化液組成に従い、水相および油相を調製した。油相には上記(1)で調製した10,000ppm(v/v)の2−ペンタノン(成分(A))溶液、2−ヘプタノン(成分(B))溶液、2−ノナノン(成分(C))溶液、および/または2−ウンデカノン(成分(D))溶液を各成分の所望の喫食濃度(後述する各実験を参照のこと)が得られるように添加し、よく撹拌して混合した。油相と水相を混合した後、表1に示す条件で乳化を実施して、成分(A)、(B)、(C)、および/または(D)を乳化粒子中に含有するO/W型乳化液を調製した。乳化液のメジアン径(すなわち乳化液油滴のメジアン径)を、レーザー回折粒度分布測定装置(SALD2300、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2021151197
(3)クリーミングパウダーの調製
別途、上記(2)と同様の手順で乳化液を調製し、噴霧乾燥してクリーミングパウダーを調製した。乳化液およびクリーミングパウダーのメジアン径を、レーザー回折粒度分布測定装置(SALD2300、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定結果を表2に示す。乳化液のメジアン径は乾燥前後で変わらなかったため、以降の評価は乳化液を用いて実施した。
Figure 2021151197
実施例2:コーンスープの香味における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンの添加効果および乳化効果の評価
本実施例では、生クリームおよび牛乳が配合されたコーンスープを評価系として、コーンスープの香味における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および/または2−ウンデカノンの添加効果および乳化効果を評価した。
(1)コーンスープベースの調製
表3に示す組成に従って原料を混合し、粉末スープベースを調製した。この粉末スープベース17.4gを熱湯150mLに分散し、コーンスープベースを調製した。
Figure 2021151197
(2)コーンスープの調製
生クリーム風味を有するサンプル(ポジティブコントロール:コーンスープ(P))として、上記で調製したコーンスープベース167.4gにタカナシ乳業株式会社製乳脂肪分35.0%生クリーム「特選北海道純生クリーム35」4.6gおよび株式会社明治製成分無調整牛乳「明治おいしい牛乳」22.9gを加えたコーンスープを調製した。
生クリーム風味を有しないサンプル(ネガティブコントロール:コーンスープ(N))として、上記で調製したコーンスープベース167.4gにタカナシ乳業株式会社製乳脂肪分35.0%生クリーム「特選北海道純生クリーム35」2.3g、株式会社明治製成分無調整牛乳「明治おいしい牛乳」11.5gおよび熱湯13.7gを加えたコーンスープを調製した。
生クリーム風味のリファレンスサンプル(コーンスープ(R))として上記コーンスープ(N)50mLにタカナシ乳業株式会社製乳脂肪分47.0%生クリーム「特選北海道純生クリーム47」2.5gを加えたものを調製した。生クリーム風味は、コーンスープ(R)を喫食したときに感じられる中〜後味で鼻から抜けるように感じられる甘い風味として定義した。
(3)コーンスープの香味における成分(A)〜(D)の添加効果および乳化効果の評価(3−1)
コーンスープ(N)50mLに、実施例1(2)で調製した乳化液585μLをそれぞれ添加し、よく撹拌して、評価サンプルを調製した。評価サンプルにおける成分(A)〜(D)の含有量(喫食濃度)を表4に示す。表中、「ppb」は「ppb(v/w)」を示す。
各評価サンプルについて、専門のパネラー3名による官能評価により、生クリーム風味
を評価した。
生クリーム風味の評価基準は、コーンスープ(N)、コーンスープ(P)、コーンスープ(R)、およびタカナシ乳業株式会社製乳脂肪分47.0%生クリーム「特選北海道純生クリーム47」を基準サンプルとして、以下の通りに設定した。
−−−:好ましくない異風味あり
−:生クリーム風味がない(コーンスープ(N)と同等の生クリーム風味である)
±:弱い生クリーム風味があるが、風味のタイミングが生クリームと異なる
+:生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリームと同等(コーンスープ(P)と同等の生クリーム風味である)
++:強い生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリームと同等(コーンスープ(R)と同等の生クリーム風味である)
+++:極めて強い生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリームと同等(乳脂肪分47.0%生クリームと同等の生クリーム風味である)
評価結果を表4に示す。メジアン径が0.5〜2.2μmのいずれの場合でも生クリーム風味の付与効果が認められた。特に、メジアン径が1.1μmの場合に、顕著な生クリーム風味の付与効果が認められた。以上より、乳化物のメジアン径が生クリーム風味の付与効果に重要であることが明らかとなった。また、2−ペンタノン喫食時濃度が200〜800ppb、2−ヘプタノン喫食時濃度が400〜1200ppb、2−ノナノン喫食時濃度が80〜300ppb、または2−ウンデカノン喫食時濃度が20〜2000ppbの場合に、生クリーム風味の付与効果が認められた。
Figure 2021151197
(3−2)
コーンスープ(N)50mLに、実施例1(2)で調製した成分(A)〜(D)全てを含有する乳化液585μLを添加し、よく撹拌して、評価サンプル1を調製した。評価サンプル1における成分(A)〜(D)の含有量(喫食濃度)を表5に示す。表中、「ppb」は「ppb(v/w)」を示す。
コーンスープ(N)50mLに、成分(A)〜(D)を含有しない乳化液585μLと
、実施例1(1)で調製した10,000ppm(v/v)の成分(A)〜(D)の溶液を添加し、よく撹拌して、評価サンプル2を調製した。成分(A)〜(D)を含有しない乳化液は、成分(A)〜(D)を配合しないこと以外は、実施例1(2)と同一の手順で調製した。評価サンプル2における成分(A)〜(D)の含有量を表5に示す。表中、「ppb」は「ppb(v/w)」を示す。
評価サンプル1および2について、上記(6−2)と同一の手順で生クリーム風味を評価した。
評価結果を表5に示す。成分(A)〜(D)を油相に配合して乳化液として添加した場合には顕著な生クリーム風味の付与効果が認められたのに対し、成分(A)〜(D)を乳化液と別に添加した場合は生クリーム風味の付与効果が認められなかった。以上より、成分(A)〜(D)は乳化して添加するのが有効であることが明らかとなった。
Figure 2021151197
実施例3:コーンスープの香味における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの添加効果の評価
本実施例では、生クリームおよび牛乳が配合されていないコーンスープを評価系として、コーンスープの香味における2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの添加効果を評価した。
(1)コーンスープベースの調製
表6に示す組成に従って原料を混合し、粉末スープベースを調製した。この粉末スープベース17.5gを熱湯150mLに分散し、コーンスープベースを調製した。
Figure 2021151197
(2)コーンスープの調製
生クリーム風味機能のあるサンプル(ポジティブコントロール:コーンスープ(P))として、上記で調製したコーンスープベースにタカナシ乳業株式会社製乳脂肪分47.0%生クリーム「特選北海道純生クリーム47」0.4gを加えたコーンスープを調製した。
生クリーム風味機能のないサンプル(ネガティブコントロール:コーンスープ(N))として、上記で調製したコーンスープベースを使用した。
(3)コーンスープの香味における成分(A)〜(D)の添加効果の評価
コーンスープ(N)50mLに、実施例1(2)で調製した乳化液585μLを添加し、よく撹拌して、評価サンプル1〜10を調製した。評価サンプルにおける成分(A)〜(D)の含有量(喫食濃度)を表7に示す。表中、「ppb」は「ppb(v/w)」を示す。
評価サンプルについて、専門のパネラー3名による官能評価により、生クリーム風味を評価した。
生クリーム風味の評価基準は、コーンスープ(N)およびコーンスープ(P)を基準サンプルとして、以下の通りに設定した。
評価サンプルについて、専門のパネラー3名による官能評価により、生クリーム風味を評価した。
生クリーム風味の評価基準は、コーンスープ(N)およびコーンスープ(P)を基準サンプルとして、以下の通りに設定した。
−−−:好ましくない異風味あり
−:生クリーム風味がない(コーンスープ(N)と同等である)
±:弱い生クリーム風味があるが、風味のタイミングが生クリームと異なる
+:生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリーム同等(コーンスープ(P)と同等の生クリーム風味である)
++:強い生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリーム同等(コーンスープ(P)よりも強い生クリーム風味である)
+++:極めて強い生クリーム風味があり、風味のタイミングが生クリーム同等(コー
ンスープ(P)よりも極めて強い生クリーム風味である)
評価結果を表7に示す。成分(A)〜(D)を含有する乳化液を添加することにより、顕著な生クリーム風味の付与効果が認められた。特に、成分(A)〜(D)を含有する乳化液を添加することにより、成分(A)〜(D)の総喫食濃度が0.34ppbという低濃度の場合でも、生クリーム風味の付与効果が認められた。以上より、生クリームおよび牛乳を配合していない飲食品においても、本発明の乳化物による生クリーム風味の付与効果が得られることが確認された。また、成分(A)〜(D)の全てを併用することにより、効率的に生クリーム風味の付与効果が得られることが確認された。
Figure 2021151197

Claims (26)

  1. 乳化物であって、
    メチルケトンおよび乳化粒子を含有し、
    前記メチルケトンの少なくとも一部が、前記乳化粒子中に含有され、
    前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、2−ウンデカノン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、
    乳化粒子のメジアン径が、0.2〜3μmである、乳化物。
  2. 前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせである、請求項1に記載の乳化物。
  3. 重量比で、前記メチルケトンの総量の50%以上が、前記乳化粒子中に含有される、請求項1または2に記載の乳化物。
  4. 重量比で、前記メチルケトンの総量の90%以上が、前記乳化粒子中に含有される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化物。
  5. 前記乳化粒子のメジアン径が、0.5〜2.2μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の乳化物。
  6. 前記乳化粒子のメジアン径が、0.7〜1.7μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の乳化物。
  7. 液体または粉末である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の乳化物。
  8. O/W型乳化液またはその乾燥粉末である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の乳化物。
  9. 生クリーム風味の付与用の組成物である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の乳化物。
  10. 前記乳化物が、前記メチルケトンを、該メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の乳化物。
  11. 下記(1A)〜(1D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の乳化物:
    (1A)前記乳化物が、2−ペンタノンを、2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように含有する;
    (1B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを、2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように含有する;
    (1C)前記乳化物が、2−ノナノンを、2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように含有する;
    (1D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを、2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように含有する。
  12. 前記乳化物が、前記メチルケトンを、前記乳化粒子に由来する該メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の乳化物。
  13. 下記(2A)〜(2D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の乳化物:
    (2A)前記乳化物が、2−ペンタノンを、前記乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように含有する;
    (2B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを、前記乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように含有する;
    (2C)前記乳化物が、2−ノナノンを、前記乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように含有する;
    (2D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを、前記乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように含有する。
  14. 前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
    前記乳化物が、前記メチルケトンを、該メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の乳化物。
  15. 前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
    前記乳化物が、前記メチルケトンを、前記乳化粒子に由来する該メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように含有する、請求項1〜9および14のいずれか1項に記載の乳化物。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品の製造方法。
  17. 製造される飲食品が、生クリーム風味が付与された飲食品である、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の乳化物を飲食品またはその原料に添加することを含む、飲食品に生クリーム風味を付与する方法。
  19. 前記飲食品が、飲料である、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記飲料が、スープまたはコーヒー飲料である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記乳化物が、前記メチルケトンの喫食濃度が5〜5000ppb(v/w)となるように添加される、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 下記(1A)〜(1D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法:
    (1A)前記乳化物が、2−ペンタノンを含有し、2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように添加される;
    (1B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを含有し、2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように添加される;
    (1C)前記乳化物が、2−ノナノンを含有し、2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように添加される;
    (1D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを含有し、2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように添加される。
  23. 前記乳化物が、前記乳化粒子に由来する前記メチルケトンの喫食濃度が5〜5000p
    pb(v/w)となるように添加される、請求項16〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 下記(2A)〜(2D)からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、請求項16〜23のいずれか1項に記載の方法:
    (2A)前記乳化物が、2−ペンタノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ペンタノンの喫食濃度が100〜1500ppb(v/w)となるように添加される;
    (2B)前記乳化物が、2−ヘプタノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ヘプタノンの喫食濃度が250〜2000ppb(v/w)となるように添加される;
    (2C)前記乳化物が、2−ノナノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ノナノンの喫食濃度が20〜450ppb(v/w)となるように添加される;
    (2D)前記乳化物が、2−ウンデカノンを含有し、前記乳化粒子に由来する2−ウンデカノンの喫食濃度が5〜3000ppb(v/w)となるように添加される。
  25. 前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
    前記乳化物が、前記メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように添加される、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記メチルケトンが、2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2−ノナノン、および2−ウンデカノンの組み合わせであり、
    前記乳化物が、前記乳化粒子に由来する前記メチルケトンの喫食濃度が0.2〜5000ppb(v/w)となるように添加される、請求項16〜20および25のいずれか1項に記載の方法。
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