JP2021148962A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニットの使用開始日時が製造日時から遅れ、製造後経過期間が使用保証相当期間を超えても、ユニットの品質を維持することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】制御部19は、ユニット32の製造日時を示す製造日時情報に基づいて、製造日時から画像形成装置1にユニット32が装着された日時までの経過期間(Xi)を算出する。制御部19は、経過期間(Xi)に基づいて、画像不良が発生するまでの残期間(Xr)を算出する。制御部19は、残期間(Xr)がユニットの品質を保証する使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長いか否かを判定する。制御部19は、残期間(Xr)が使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、押圧力が増加するように、押圧力変更機構70,80を制御する。【選択図】図8
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、有機感光体の膜削れ量を抑えた電子写真方式の画像形成装置が開示されている。特許文献1に開示の画像形成装置は、ユニットを備える。ユニットは、画像形成部と、クリーニングブレードと、ソレノイドと、引っ張りバネとを有する。画像形成部は、感光体ドラムを有する。画像形成部は、回転する感光体ドラム上にトナー像を形成し、このトナー像を用紙に転写させる。クリーニングブレードは、感光体ドラムに圧接されている。クリーニングブレードは、引っ張りバネを介して、ソレノイドと接続されている。クリーニングブレードは、シートに対するトナー像の転写後、感光体ドラム上に残留したトナーを除去する。ソレノイドは、クリーニングブレードの感光体ドラムに対する圧接力を、第1期間において設定圧力とし、第2期間において設定圧力よりも低圧に可変する。第1期間は、感光ドラム上の残留したトナーの除去が必要な期間である。第2期間は、第1期間以外の期間である。具体的に、ソレノイドは、電圧が供給されると、引っ張りバネの引っ張り力を高めて、感光体ドラムに対するクリーニングブレードの圧接力を設定圧力の状態にする。ソレノイドは、電圧が供給されないと、引っ張りバネの引っ張り力を高めず、感光体ドラムに対するクリーニングブレードの圧接力を設定圧力よりも低圧の状態にする。
しかしながら、特許文献1に開示の画像形成装置では、クリーニングブレードが感光体ドラムの周面に当接された時点(以下、「製造日時」と記載する。)から時間が経過するにつれて、クリーニングブレードを構成するゴムの永久ひずみの発生により、クリーニングブレードから感光体ドラムの中心方向へ加わる線圧が低下する。
画像形成装置は、製造日時から経過した期間(以下、「製造後経過期間」と記載する。)がユニットの品質を保証する期間(以下、「使用保証期間」と記載する。)を超えた後も使用されることがある。使用保証期間は、製造日時からの期間を示す。例えば、製造日時から長期間経過した後に画像形成装置の使用が開始された場合、画像形成装置は、製造後経過期間が使用保証期間に相当する期間(以下、「使用保証相当期間」と記載する。)を超えた後も継続して使用される可能性がある。特許文献1に開示の画像形成装置は、製造後経過期間が使用保証相当期間を超えた後に継続して使用された場合、線圧の低下に伴い、感光体ドラムの周面に傷を発生させる可能性がある。更に、感光体ドラムの周面とクリーニングブレードとの間からトナー及び外添剤がすり抜けるおそれがある。その結果、特許文献1に開示の画像形成装置では、画像不良が発生するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑み、ユニットの使用開始日時が製造日時から遅れ、製造後経過期間が使用保証相当期間を超えても、ユニットの品質を維持することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、シートに画像を印刷する。当該画像形成装置は、ユニットと、押圧力変更機構と、制御部とを備える。前記ユニットは、像担持体と、クリーニング部材とを有する。前記クリーニング部材は、前記像担持体に圧接される。前記押圧力変更機構は、押圧力変更動作を実行する。前記押圧力変更動作は、前記像担持体の周面を前記クリーニング部材が押圧する押圧力を変更する動作である。前記制御部は、製造日時情報と、使用保証情報とに基づいて、前記押圧力変更機構を制御する。前記製造日時情報は、前記ユニットの製造日時を示す。前記使用保証情報は、使用保証期間(Xl)に相当する期間を示す。前記使用保証期間(Xl)は、前記ユニットの品質を保証する期間を示す。前記使用保証期間(Xl)は、前記製造日時からの期間を示す。前記制御部は、前記製造日時情報に基づいて、経過期間(Xi)を算出する。前記経過期間(Xi)は、前記製造日時から前記画像形成装置に前記ユニットが装着された日時までの期間を示す。前記制御部は、前記経過期間(Xi)に基づいて、残期間(Xr)を算出する。前記残期間(Xr)は、画像不良が発生するまでの期間を示す。前記制御部は、前記残期間(Xr)が前記使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長いか否かを判定する。前記制御部は、前記残期間(Xr)が前記使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、前記押圧力が増加するように、前記押圧力変更機構を制御する。
本発明によれば、ユニットの使用開始日時が製造日時から遅れ、製造後経過期間が使用保証相当期間を超えても、ユニットの品質を維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。図1は、画像形成装置1を示す断面図である。なお、図1において、X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交する。
画像形成装置1は、シートPに画像を印刷する。実施形態1では、画像形成装置1は、フルカラープリンターである。図1に示すように、画像形成装置1は、給送部10、搬送部20、画像形成部30、定着部40、及び排出部50を備える。シートPは、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、光沢紙、又はOHP(Overhead Projector)シートを含む。
給送部10は、カセット11を含む。カセット11は、複数のシートPを収容可能である。給送部10は、カセット11から搬送部20へシートPを給送する。給送部10は、ピックアップローラー、フィードローラー、及びリタードローラーを含む。
搬送部20は、搬送経路を有する。搬送経路は、給送部10から排出部50まで延在している。搬送部20は、搬送経路に沿って、シートPを搬送する。搬送部20は、複数の搬送ローラー対を含む。
画像形成部30は、画像形成処理を実行する。画像形成処理は、シートPにトナーを用いてカラートナー像を形成する処理を示す。カラートナー像は、トナー像の一例である。
定着部40は、シートPを加熱及び加圧して、カラートナー像をシートPに定着させる。これにより、シートPに画像が印刷される。定着部40は、加熱部材、及び加圧部材を含む。
排出部50は、シートPを画像形成装置1の外部に排出する。排出部50は、排出ローラー対を含む。
次に、図1を参照して、画像形成部30の構成について更に説明する。
画像形成部30は、露光ユニット31、Mユニット32M、Cユニット32C、Yユニット32Y、BKユニット32BK、中間転写ベルト33、2次転写ローラー34、一次転写ローラー35、除電ランプ36、駆動ローラー37a、従動ローラー37b、中間転写ベルト用クリーナー38、及びトナー供給部39を含む。以下、Mユニット32M、Cユニット32C、Yユニット32Y、及びBKユニット32BKのうちの任意のいずれかを「第1交換ユニット32」と記載する場合がある。Mユニット32M、Cユニット32C、Yユニット32Y、及びBKユニット32BKの各々は、ユニットの一例である。中間転写ベルト33は、像担持体の一例である。
Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々は、感光体ドラム61、帯電ローラー62、現像ローラー63、及び感光体ドラム用クリーナー64を含む。感光体ドラム61は、像担持体の一例である。
感光体ドラム61は、感光体ドラム61の回転軸方向に沿って延びる円筒状物である。感光体ドラム61は回転軸を中心軸として回転する。感光体ドラム61は、例えば正帯電型のOPC(有機感光体:Organic Photoconductor)ドラムである。あるいは、感光体ドラム61は負帯電型のOPCドラムである。実施形態1では、感光体ドラム61は、OPCドラムである。なお、感光体ドラム61の感光層は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
帯電ローラー62は、感光体ドラム61の周面(感光層の表面)を帯電する。具体的には、帯電ローラー62は、感光体ドラム61の周面に接触して感光体ドラム61の周面に帯電バイアスを印加する。つまり、感光体ドラム61を帯電させる帯電方式は、ローラー帯電方式(接触帯電方式の一例)である。帯電ローラー62は、感光体ドラム61の周面との間で近接放電を起こして感光体ドラム61を帯電させる。実施形態1では、帯電バイアスは直流電圧である。感光体ドラム61の周面(感光層の表面)には、露光ユニット31によって静電潜像が形成される。
除電ランプ36は、感光体ドラム61の周面(感光層の表面)の残留電荷を除去する。
感光体ドラム用クリーナー64は、感光体ドラム61の周面に残留しているトナー(残留トナー)を除去する。また、感光体ドラム用クリーナー64は、シートPから発生する粉体(例えばセルロースの塊や填料の塊)が感光体ドラム61の周面に付着した場合には、その付着した粉体を除去し得る。以下、感光体ドラム61の周面に付着している残留トナー及び外添剤等の異物を纏めて「付着物」と記載する場合がある。感光体ドラム用クリーナー64の構成については、図2を参照して後述する。
露光ユニット31は、画像データに基づく光をMユニット32M〜BKユニット32BKの各々に含まれる感光体ドラム61に照射し、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々に含まれる感光体ドラム61に静電潜像を形成する。
Mユニット32Mは、静電潜像に基づきマゼンタ色のトナー像を形成する。Cユニット32Cは、静電潜像に基づきシアン色のトナー像を形成する。Yユニット32Yは静電潜像に基づきイエロー色のトナー像を形成する。BKユニット32BKは、静電潜像に基づきブラック色のトナー像を形成する。Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々は、画像形成装置1に着脱可能である。実施形態1では、Mユニット32M〜BKユニット32BKは、同時に交換される。
一次転写ローラー35は、感光体ドラム61の周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト33の外表面に転写する。
中間転写ベルト33は、その外表面に4色のトナー像が重畳して転写される。つまり、中間転写ベルト33は、トナー像を担持する。この結果、中間転写ベルト33の外表面にカラートナー像が形成される。
2次転写ローラー34は、中間転写ベルト33の外表面に形成されたカラートナー像をシートPに転写する。
現像ローラー63は、感光体ドラム61の周面にトナーを供給する。これにより、静電潜像に応じて感光体ドラム61の周面にトナーが付着し、静電潜像が現像される。この結果、感光体ドラム61の周面にトナー像が形成される。
駆動ローラー37aは、中間転写ベルト33を回転させる。従動ローラー37bは、中間転写ベルト33と接触している。従動ローラー37bは、中間転写ベルト33の回転に伴って、回転する。駆動ローラー37a及び従動ローラー37bは、中間転写ベルト33の内側に位置する。
中間転写ベルト用クリーナー38は、中間転写ベルト33の周面に残留しているトナー(残留トナー)を除去する。中間転写ベルト用クリーナー38の構成については、図4を参照して後述する。
実施形態1では、中間転写ベルト33、4つの一次転写ローラー35、駆動ローラー37a、従動ローラー37b、及び中間転写ベルト用クリーナー38は、第2交換ユニットを構成する。画像形成装置1に装着された第2交換ユニットは、交換可能である。第2交換ユニットは、ユニットの一例である。
トナー供給部39は、カートリッジ39M、カートリッジ39C、カートリッジ39Y、及びカートリッジ39BKを含む。カートリッジ39Mは、マゼンタ色のトナーを収容する。カートリッジ39Cは、シアン色のトナーを収容する。カートリッジ39Yは、イエロー色のトナーを収容する。カートリッジ39BKは、ブラック色のトナーを収容する。カートリッジ39M〜カートリッジ39BKは、それぞれ、Mユニット32M〜BKユニット32BKの現像ローラー63にトナー(現像剤)を供給する。
次に、カートリッジ39M〜カートリッジ39BKに収容される現像剤について説明する。現像剤は、1成分現像剤であっても、2成分現像剤であってもよい。現像剤は、トナーを含む。2成分現像剤の場合は、トナーに加えて、キャリアを含む。
トナーは、複数のトナー粒子(多数のトナー粒子)から構成される粉体である。トナー粒子は、トナー母粒子と外添剤とを含有し得る。外添剤はトナー母粒子の表面に付着する。トナー母粒子は、トナー母粒子用バインダー樹脂と、内添剤とを含有し得る。内添剤は、例えば、離型剤及び着色剤を含む。なお、必要がなければ、トナー粒子は外添剤を含有しなくてもよい。この場合、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。また、トナー母粒子は、必要に応じて、内添剤として電荷制御剤及び/又は磁性粉を含有し得る。また、必要がなければ、トナー母粒子は内添剤を含有しなくてもよい。また、トナーは、カプセルトナーであってもよい。トナー母粒子の表面にシェル層を形成することで、カプセルトナーを製造することができる。
次に、図1〜図3を参照して、感光体ドラム用クリーナー64について説明する。図2は、感光体ドラム用クリーナー64を示す図である。図3は、実施形態1に係る画像形成装置1が備える感光体ドラム61、第1クリーニングブレード641、及び第1クリーニング角度変更機構70を示す図である。
図2に示すように、感光体ドラム用クリーナー64は、第1クリーニングブレード641及びトナーシール642を含む。第1クリーニングブレード641は、第1クリーニング部材の一例である。
第1クリーニングブレード641は、例えば、ゴム製である。第1クリーニングブレード641は、感光体ドラム61の回転軸の方向に沿って延びる板状である。第1クリーニングブレード641は、一次転写ローラー35よりも感光体ドラム61の第1回転方向R1の下流において、感光体ドラム61の周面に圧接される。具体的には、第1クリーニングブレード641の先端部が感光体ドラム61の周面に圧接される。図3に示すように、第1クリーニングブレード641の基端部から先端部に向かう方向D1(以下、「第1方向D1」と記載する。)は、第1クリーニングブレード641の先端部と感光体ドラム61の周面との接触点CP1(以下、「第1接触点CP1」と記載する。)において、第1回転方向R1の逆を向いて、第1回転方向R1と交差している。斯かる構成により、第1クリーニングブレード641は、感光体ドラム61の周面に付着した付着物(残留トナー等)を除去する。
実施形態1では、感光体ドラム61の周面に対する第1クリーニングブレード641の線圧F1(以下、「第1ブレード線圧F1」と記載する。)は、第1品質保証最小線圧(bmin)以上に設定されている。第1ブレード線圧F1は、感光体ドラム61の周面に対して、第1クリーニングブレード641の先端部から感光体ドラム61の中心AXへ向かう方向D2へ加わる押圧力を示す。第1品質保証最小線圧(bmin)は、画像不良が発生しない第1ブレード線圧F1(N/m)の最小値を示す。そのため、第1ブレード線圧F1が第1品質保証最小線圧(bmin)未満であると、画像不良を発生する。第1品質保証最小線圧(bmin)は、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、及び画像形成装置1の構成等によって異なる。第1ブレード線圧F1は、第1クリーニング角度θ1が90℃に近づく程、高くなる。第1クリーニング角度θ1は、第1方向D1と、感光体ドラム61の第1接触点CP1の接線L1(以下、「第1接線L1」と記載する。)とがなす角度を示す。例えば、第1品質保証最小線圧(bmin)は、9.8N/m、12.3N/m、12.5N/m、又は14.2N/mである。第1品質保証最小線圧(bmin)については、図6を参照して後述する。
第1ブレード線圧F1は、ロードセルを用いて測定される。詳しくは、画像形成装置1の感光体ドラム61の周面に対する第1クリーニングブレード641の当接位置に、感光体ドラム61の代わりにロードセルを配置する。ロードセルに対する第1クリーニングブレード641の第1クリーニング角度θ1を、23度に設定する。ロードセルに対して第1クリーニングブレード641を圧接させる。ロードセルを用いて、圧接開始から10秒後の線圧を測定して、測定値が得られる。
図2に示すように、トナーシール642は、一次転写ローラー35と第1クリーニングブレード641との間において、感光体ドラム61の周面に接触し、第1クリーニングブレード641によって除去及び回収された付着物(残留トナー等)の飛散を抑制する。
次に、図3を参照して、第1クリーニング角度変更機構70について説明する。
図3に示すように、画像形成装置1は、第1クリーニング角度変更機構70を備える。第1クリーニング角度変更機構70は、第1クリーニング角度変更動作を実行する。実施形態1では、第1クリーニング角度変更動作は、第1ブレード線圧F1が増加するように、第1クリーニング角度θ1を変更させる動作を示す。詳しくは、第1クリーニング角度変更動作は、第1クリーニング角度θ1を90°に近づける動作である。第1クリーニング角度変更機構70は、押圧力変更機構の一例である。第1クリーニング角度変更動作は、押圧力変更動作の一例である。第1クリーニング角度θ1は、クリーニング角度の一例である。
第1クリーニング角度変更機構70は、第1保持部71と、第1引張バネ72と、第1連結部73と、第1ソレノイド74とを有する。
第1保持部71は、第1支軸CX1を有する。第1保持部71は、第1支軸CX1により回動自在である。第1保持部71は、第1端部及び第2端部を有する。第1保持部71の第1端部には、第1クリーニングブレード641の基端部が取り付けられている。第1引張バネ72は、第1端部を有する。第1保持部71の第2端部には、第1引張バネ72の第1端部が取り付けられている。
第1連結部73は、第2支軸CX2を有する。第1連結部73は、第2支軸CX2により回動自在である。第1連結部73は、第1端部及び第2端部を有する。第1引張バネ72は、第2端部を有する。第1連結部73の第1端部には、第1引張バネ72の第2端部が取り付けられている。第1連結部73の第2端部には、第1ソレノイド74が接続されている。
次に、図4を参照して、中間転写ベルト用クリーナー38、及び第2クリーニング角度変更機構80について説明する。図4は、実施形態1に係る画像形成装置1が備える、中間転写ベルト33、駆動ローラー37a、第2クリーニングブレード381、及び第2クリーニング角度変更機構80を示す図である。
図4に示すように、中間転写ベルト用クリーナー38は、第2クリーニングブレード381を含む。第2クリーニングブレード381は、第3クリーニング部材の一例である。
第2クリーニングブレード381は、例えば、ゴム製である。第2クリーニングブレード381は、駆動ローラー37aの回転軸の方向に沿って延びる板状である。第2クリーニングブレード381は、中間転写ベルト33の周面に圧接される。第1実施形態では、第2クリーニングブレード381の先端部が中間転写ベルト33を介して駆動ローラー37aの周面に圧接される。第2クリーニングブレード381の基端部から先端部に向かう方向D3(以下、「第2方向D3」と記載する。)は、第2クリーニングブレード381の先端部と中間転写ベルト33との接触点CP2(以下、「第2接触点CP2」と記載する。)において、第2回転方向R2の逆を向いて、第2回転方向R2と交差している。斯かる構成により、第2クリーニングブレード381は、中間転写ベルト33の周面に付着した付着物(残留トナー等)を除去する。
実施形態1では、第2クリーニングブレード381の線圧F2(以下、「第2ブレード線圧F2」と記載する。)は、第2品質保証最小線圧(bmin)以上に設定されている。第2ブレード線圧F2は、駆動ローラー37aの周面に対して、第2クリーニングブレード381の先端部から駆動ローラー37aの中心BXへ向かう方向D4へ加わる押圧力を示す。第2ブレード線圧F2は、中間転写ベルト33を介して駆動ローラー37aの周面に加わる。第2品質保証最小線圧(bmin)は、画像不良が発生しない第2ブレード線圧F2(N/m)の最小値を示す。そのため、第2ブレード線圧F2が第2品質保証最小線圧(bmin)未満であると、画像不良を発生する。第2品質保証最小線圧(bmin)は、第2クリーニングブレード381を構成するゴムの材質、及び画像形成装置1の構成等によって異なる。第2ブレード線圧F2は、第2クリーニング角度θ2が90℃に近づく程、高くなる。第2クリーニング角度θ2は、第2方向D3と、中間転写ベルト33の接線L2(以下、「第2接線L2」と記載する。)とがなす角度を示す。
第2ブレード線圧F2は、ロードセルを用いて測定される。詳しくは、画像形成装置1の駆動ローラー37aの周面に対する第2クリーニングブレード381の当接位置に、駆動ローラー37aの代わりにロードセルを配置する。ロードセルに対する第2クリーニングブレード381の当接角度を、23度に設定する。ロードセルに対して第2クリーニングブレード381を圧接させる。ロードセルを用いて、圧接開始から10秒後の線圧を測定して、測定値が得られる。
画像形成装置1は、第2クリーニング角度変更機構80を更に備える。第2クリーニング角度変更機構80は、第2クリーニング角度変更動作を実行する。実施形態1では、第2クリーニング角度変更動作は、第2ブレード線圧F2が増加するように、第2クリーニング角度θ2を変更させる動作を示す。詳しくは、第2クリーニング角度変更動作は、第2クリーニング角度θ2を90°に近づける。第2クリーニング角度変更動作については、図4を参照して後述する。第2クリーニング角度変更機構80は、押圧力変更機構の一例である。第2クリーニング角度変更動作は、押圧力変更動作の一例である。第2クリーニング角度θ2は、クリーニング角度の一例である。
第2クリーニング角度変更機構80は、第2保持部81と、第2引張バネ82と、第2連結部83と、第2ソレノイド84とを有する。
第2保持部81は、第3支軸CX3を有する。第2保持部81は、第3支軸CX3により回動自在である。第2保持部81は、第1端部及び第2端部を有する。第2保持部81の第1端部には、第2クリーニングブレード381の基端部が取り付けられている。第2引張バネ82は、第1端部を有する。第2保持部81の第2端部には、第2引張バネ82の第1端部が取り付けられている。
第2連結部83は、第4支軸CX4を有する。第2連結部83は、第4支軸CX4により回動自在である。第2連結部83は、第1端部及び第2端部を有する。第2引張バネ82は、第2端部を有する。第2連結部83の第1端部には、第2引張バネ82の第2端部が取り付けられている。第2連結部83の第2端部には、第2ソレノイド84が接続されている。
次に、図2を参照して、感光体ドラム61について更に説明する。
図2に示すように、感光体ドラム61は、感光体ドラム61の回転軸を中心軸として第1回転方向R1に回転する。感光体ドラム61は、感光層611を含む。感光層611は、トナー像を担持する。感光層611は、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する。感光層611は更に、複数のフィラー粒子を含有する。実施形態1において、バインダー樹脂はポリカーボネート樹脂である。バインダー樹脂としてポリカーボネート樹脂が使用されることにより、第1クリーニングブレード641の先端部から感光層611に加わる圧接力が高くなっても、感光層611の摩耗を抑制することができる。よって、感光体ドラム61の長寿命化を図ることができる。
次に、図1〜図5を参照して、画像形成装置1の構成について更に説明する。図5は、実施形態1に係る画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、画像形成装置1は、読取部12と、感光体ドラム用駆動部13と、駆動ローラー用駆動部14と、感光体ドラム用トルク検出部15と、駆動ローラー用トルク検出部16と、通信部17と、記憶部18と、制御部19とを備える。感光体ドラム用駆動部13及び駆動ローラー用駆動部14の各々は、駆動部の一例である。感光体ドラム用トルク検出部15及び駆動ローラー用トルク検出部16の各々は、トルク検出部の一例である。
Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々は、第1IC(Integrated Circuit)タグを有する。第1ICタグは、例えば、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の外周面に位置する。
Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の第1ICタグは、第1ユニット情報を記憶している。第1ユニット情報は、第1使用情報、第1製造日時情報、及び第1品番情報を含む。第1使用情報は、Mユニット32M〜BKユニット32BKのうちの対応する1つが新品であるか否かを示す。第1製造日時情報は、Mユニット32M〜BKユニット32BKのうちの対応する1つの製造日時を示す。第1品番情報は、Mユニット32M〜BKユニット32BKのうちの対応する1つの品番を示す。
第2交換ユニットは、第2ICタグを有する。中間転写ベルト用クリーナー38は、第2クリーニングブレード381を収容する収容部を有する。第2ICタグは、例えば、収容部の外周面に位置する。
第2ICタグは、第2ユニット情報を記憶している。第2ユニット情報は、第2使用情報、第2製造日時情報、及び第2品番情報を含む。第2使用情報は、第2交換ユニットが新品であるか否かを示す。第2製造日時情報は、第2交換ユニットの製造日時を示す。第2品番情報は、第2交換ユニットの品番を示す。
実施形態1では、読取部12は、第1読取部と、第2読取部と、第3読取部と、第4読取部と、第5読取部とを有する。第1読取部は、Mユニット32MのICタグから第1ユニット情報を読み取る。第2読取部は、Cユニット32CのICタグから第1ユニット情報を読み取る。第3読取部は、Yユニット32YのICタグから第1ユニット情報を読み取る。第4読取部は、BKユニット32BKのICタグから第1ユニット情報を読み取る。第5読取部は、第2交換ユニットのICタグから第2ユニット情報を読み取る。
感光体ドラム用駆動部13は、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の感光体ドラム61を回転駆動させる。感光体ドラム用駆動部13は、例えば、モーターを含む。
駆動ローラー用駆動部14は、駆動ローラー37aを回転駆動させる。駆動ローラー用駆動部14は、例えば、モーターを含む。
感光体ドラム用トルク検出部15は、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の感光体ドラム61を回転駆動する際の感光体ドラム用駆動部13のトルクを検出する。感光体ドラム用トルク検出部15は、例えば、磁歪式トルクセンサー、ひずみゲージ式トルクセンサー、圧電式トルクセンサー、光学式トルクセンサー、ばね式トルクセンサー、又は静電容量式トルクセンサーを含む。
駆動ローラー用トルク検出部16は、駆動ローラー37aを回転駆動する際の駆動ローラー用駆動部14のトルクを検出する。駆動ローラー用トルク検出部16は、例えば、磁歪式トルクセンサー、ひずみゲージ式トルクセンサー、圧電式トルクセンサー、光学式トルクセンサー、ばね式トルクセンサー、又は静電容量式トルクセンサーを含む。
通信部17は、ネットワークを介して外部端末と通信する。通信部17は、外部端末から送信された画像形成ジョブデータを受信する。画像形成ジョブデータは、画像データ及び設定情報を示す。設定情報は、部数情報、片面/両面情報、及び白黒/カラー情報を含む。部数情報は、部数を示す。片面/両面情報は、シートPの片面に画像を形成するのか、シートPの両面に画像を形成するのかを示す。白黒/カラー情報は、白黒画像を形成するのか、カラー画像を形成するのかを示す。通信部17は、通信インターフェイスである。外部端末は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ノート型パーソナルコンピューター、タブレット端末、又はスマートフォンである。
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部18は、画像形成装置1の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。記憶部18は、通信部17が受信した画像形成ジョブデータを記憶する。
記憶部18は、第1使用保証情報を記憶する。第1使用保証情報は、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の第1使用保証期間(Xl)に相当する期間(以下、「第1使用保証相当期間(Xl´)」と記載する。)を示す。Mユニット32Mの第1使用保証期間(Xl)は、Mユニット32Mの品質を保証する期間であり、その期間は、Mユニット32Mの製造日時から開始する。Cユニット32C〜BKユニット32BKの各々の第1使用保証期間(Xl)も、Mユニット32Mの第1使用保証期間(Xl)と同様である。例えば、第1使用保証期間(Xl)は、1年(8760時間)、3年(26280時間)、又は5年(43800時間)である。第1使用保証期間(Xl)の長さと、第1使用保証相当期間(Xl´)の長さとは、同一である。実施形態1では、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の第1使用保証期間(Xl)は同一である。
記憶部18は、第2使用保証情報を記憶する。第2使用保証情報は、第2交換ユニットの第2使用保証期間(Xl)に相当する期間(以下、「第2使用保証相当期間(Xl´)」と記載する。)を示す。第2使用保証期間(Xl)は、第2交換ユニットの品質を保証する期間であり、その期間は、第2交換ユニットの製造日時から開始する。第2使用保証期間(Xl)の長さと、第2使用保証相当期間(Xl´)の長さとは、同一である。
記憶部18は、第1使用上限情報を記憶する。第1使用上限情報は、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の第1使用上限期間(Xf)を示す。Mユニット32Mの第1使用上限期間(Xf)は、Mユニット32Mの製造日時から、Mユニット32Mに由来する画像不良が発生するまでの最短の期間を示す。Cユニット32C〜BKユニット32BKの各々の第1使用上限期間(Xf)も、Mユニット32Mの第1使用上限期間(Xf)と同様である。実施形態1では、Mユニット32M〜BKユニット32BKの各々の第1使用上限期間(Xf)は同一である。第1使用上限期間(Xf)は、第1使用保証期間(Xl)よりも短い。第1使用上限期間(Xf)の詳細については、図6を参照して後述する。
記憶部18は、第2使用上限情報を記憶する。第2使用上限情報は、第2交換ユニットの第2使用上限期間(Xf)を示す。第2使用上限期間(Xf)は、第2交換ユニットの製造日時から、第2交換ユニットに由来する画像不良が発生するまでの最短の期間を示す。第2使用上限期間(Xf)は、第2使用保証期間(Xl)よりも短い。
制御部19は、ハードウェア回路である。ハードウェア回路は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部19は、記憶部18に格納された制御プログラムを実行することにより、給送部10、感光体ドラム用駆動部13、駆動ローラー用駆動部14、通信部17、記憶部18、搬送部20、画像形成部30、定着部40、排出部50、第1クリーニング角度変更機構70、及び第2クリーニング角度変更機構80を制御する。
制御部19は、第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)を決定するための第1クリーニング角度変更タイミング決定処理を実行する。
詳しくは、制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)に至るまでの期間、第1クリーニング角度θ1を第1初期設定角度に維持する。第1初期設定角度は、第1交換ユニット32の製造日時に設定された第1クリーニング角度θ1を示す。第1初期設定角度は、90°未満である。
また、制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させる。すなわち、第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)は、第1クリーニング角度θ1を変更するタイミングを示す。具体的には、制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第1ブレード線圧F1を増加させる。第1クリーニング角度変更タイミング決定処理の詳細については、図9及び図10を参照して後述する。
制御部19は、第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)を決定するための第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理を実行する。
詳しくは、制御部19は、中間転写ベルト33の製造日時、すなわち第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)に至るまでの期間、第2クリーニング角度θ2を第2初期設定角度に維持する。第2初期設定角度は、第2交換ユニットの製造日時に設定された第2クリーニング角度θ2を示す。第2初期設定角度は、90°未満である。なお、中間転写ベルト33の製造日時は、画像形成装置1の製造日時と等しい。
また、制御部19は、中間転写ベルト33の使用を開始してからの期間が第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第2クリーニング角度変更機構80に第2クリーニング角度変更動作を実行させる。すなわち、第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)は、第2クリーニング角度θ2を変更するタイミングを示す。具体的には、制御部19は、中間転写ベルト33の使用を開始してからの期間が第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第2ブレード線圧F2を増加させる。第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理の詳細については、図11及び図12を参照して後述する。
次に、図6を参照して、第1ブレード線圧F1の予測式について説明する。図6は、第1圧接時間と、第1ブレード線圧F1との関係を示す図である。
図6中、横軸は、第1圧接時間(時)を示す。第1圧接時間は、第1交換ユニット32の製造日時から、つまり感光体ドラム61の周面に第1クリーニングブレード641が圧接された日時から、経過した時間を示す。以下、第1圧接時間を「第1製造後経過期間」と記載する場合がある。縦軸は、第1ブレード線圧F1(N/m)を示す。実線は、第1ブレード線圧F1の予測曲線Gを示す。第1ブレード線圧F1の予測曲線Gは、第1圧接時間に対する第1ブレード線圧F1の予測値を示す。第1ブレード線圧F1の予測曲線Gは、第1交換ユニット32が製造された時点から画像形成装置1が第1交換ユニット32を使用している条件の下、導き出される。第1ブレード線圧F1の予測曲線Gは、下記式(1)の予測式に基づく。プロットは、第1ブレード線圧F1の測定値を示す。bminは、第1品質保証最小線圧(N/m)を示す。Xfは、第1使用上限期間(時)である。第1使用上限期間(Xf)は、第1交換ユニット32の製造日時から、第1品質保証最小線圧(bmin)に対応する圧接時間までの期間を示す。Xlは、第1使用保証期間を示す。
本発明者等は、第1圧接時間と、第1ブレード線圧F1との関係について鋭意研究した。そして、本発明者等は、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの永久歪みの発生に起因する第1ブレード線圧F1の低下に着目した結果、第1圧接時間と、第1ブレード線圧F1との関係が、下記式(1)に示す予測式に近似することを見出した。
式(1)中、Yは、第1ブレード線圧F1(N/m)を表す。Xは、第1圧接時間(時)を表す。a及びbの各々は、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの特性に基づく数値(N/m)を表す。
図6に示すように、上記式(1)に示す予測式から求めた第1ブレード線圧F1の予測値と、第1ブレード線圧F1の測定値とは対応する。従って、上記式(1)に示す予測式は、第1圧接時間の経過に伴う実際の第1ブレード線圧F1の推移を予測できていることがわかる。また、第1交換ユニット32の使用開始日時が第1交換ユニット32の製造日時である場合、第1交換ユニット32の使用開始日時から第1交換ユニット32の第1使用保証期間(Xl)まで第1クリーニング角度θ1を変更しなくても、画像不良が発生しないことがわかる。記憶部18は、予測式情報を記憶している。予測式情報は、上記式(1)に示す予測式を示す。
次に、図7及び図8を参照して、第1交換ユニット32の使用開始日時が第1交換ユニット32の製造日時から遅れた場合における第1圧接時間と第1使用保証相当期間(Xl´)との関係について説明する。図7及び図8は、第1交換ユニット32の使用開始日時が第1交換ユニット32の製造日時から遅れた場合における第1圧接時間と、第1ブレード線圧F1との関係を示す図である。詳しくは、図7は、第1経過期間(Xi)が比較的短い場合における第1圧接時間と第1使用保証相当期間(Xl´)との関係を示す。図8は、第1経過期間(Xi)が比較的長い場合における第1圧接時間と第1使用保証相当期間(Xl´)との関係を示す。
図7及び図8中、Xiは、第1交換ユニット32の製造日時から第1交換ユニット32の使用が開始された日時までの第1経過期間を示す。以下、Xiを「第1経過期間(Xi)」と記載する。Xl´は、第1使用保証相当期間を示す。Xrは、画像不良が発生するまでの残り期間を示す。以下、Xrを「第1残期間(Xr)」と記載する。第1残期間(Xr)は、第1使用上限期間(Xf)から第1経過期間(Xi)を減算した期間を示す。図8中、Xsは、第1クリーニング角度変更タイミングを示す。第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)は、第1経過期間(Xi)に図9を参照して後述する第1初期設定角度維持期間を加算した期間を示す。
図7に示すように、第1経過期間(Xi)が比較的短い場合、つまり「(Xi+Xl´)<Xf」の関係を満たす場合、第1使用保証相当期間(Xl´)が経過しても、第1圧接時間は、第1使用上限期間(Xf)に達しない。そのため、第1使用保証相当期間(Xl´)が経過した時点において、第1ブレード線圧F1は第1品質保証最小線圧(bmin)を上回り、画像不良は発生しない。
一方、図8に示すように、第1経過期間(Xi)が比較的長い場合、つまり「(Xi+Xl´)>Xf」の関係を満たす場合、第1使用保証相当期間(Xl´)が経過する前に、第1圧接時間は、第1使用上限期間(Xf)に達する。そのため、第1使用保証相当期間(Xl´)が経過した時点において、第1ブレード線圧F1は第1品質保証最小線圧(bmin)を下回り、画像不良が発生する。
そこで、発明者等は、鋭意研究した結果、上記式(1)に示す予測式に基づいて、第1ブレード線圧F1が第1品質保証最小線圧(bmin)に達する直前に、第1クリーニング角度θ1を大きくさせることで、第1クリーニング角度θ1が第1初期設定角度である場合よりも第1ブレード線圧F1が高くなり、第1圧接時間が第1使用上限期間(Xf)に達した場合であっても、第1交換ユニット32の品質を維持することができることを見出した。つまり、第1ブレード線圧F1が第1品質保証最小線圧(bmin)に達する直前において、第1クリーニング角度θ1を大きくさせることで、第1ブレード線圧F1が高くなり、感光体ドラム61の周面と第1クリーニングブレード641との間からの付着物のすり抜けの発生を抑制することができることを見出した。更に、例えば、図9及び図10を参照して後述する第1クリーニング角度変更タイミング決定処理を制御部19に実行させることで、第1製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、第1交換ユニット32の品質を維持することができることを見い出した。
更に、発明者等は、鋭意研究した結果、第2ブレード線圧F2が第2品質保証最小線圧(bmin)に達する直前に、第2クリーニング角度θ2を大きくすることで、第2クリーニング角度θ2が第2初期設定角度である場合よりも第2ブレード線圧F2が高くなり、第2圧接時間が第2使用上限期間(Xf)に達した場合であっても、第2交換ユニットの品質を維持することができることも見出した。第2圧接時間は、第2交換ユニットの製造日時から、つまり中間転写ベルト33の周面に第2クリーニングブレード381が圧接された日時から、経過した時間を示す。以下、第2圧接時間を「第2製造後経過期間」と記載する場合がある。例えば、図11及び図12を参照して後述する第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理を制御部19に実行させることで、第2製造後経過期間が第2使用保証相当期間(Xl´)を超えても、第2交換ユニットの品質を維持することができることを見い出した。
次に、図3を参照して、制御部19が第1クリーニング角度変更機構70に実行させる第1クリーニング角度変更動作について説明する。
制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超える前、第1ソレノイド74に電圧を供給しない。これにより、第1クリーニング角度θ1は、第1初期設定角度に維持される。
制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第1ソレノイド74に第1電圧を供給し続ける。これにより、第1ソレノイド74は、第2支軸CX2を中心として、第1連結部73の第2端部をX軸の負方向D5に向けて回動させる。第1引張バネ72は、第1連結部73の第2端部がX軸の負方向D5に向けて回動すると、第1支軸CX1を中心として、第1保持部71の第2端部をZ軸の負方向D6に向けて回動させる。第1クリーニングブレード641は、第1保持部71の回動に追従する。これにより、第1クリーニング角度θ1は、第1変更後角度となる。第1変更後角度は、第1初期設定角度よりも大きく、90°未満である。つまり、第1ブレード線圧F1は、増加する。
次に、図4を参照して、制御部19が第2クリーニング角度変更機構80に実行させる第2クリーニング角度変更動作について説明する。
制御部19は、第2交換ユニットの使用を開始してからの期間が第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超える前、第2ソレノイド84に電圧を供給しない。これにより、第2クリーニング角度θ2は、第2初期設定角度に維持される。
制御部19は、第2交換ユニットの使用を開始してからの期間が第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)を超えると、第2ソレノイド84に第2電圧を供給し続ける。これにより、第2ソレノイド84は、第4支軸CX4を中心として、第2連結部83の第2端部をX軸の正方向D7に向けて回動させる。第2引張バネ82は、第2連結部83の第2端部がX軸の正方向D7に向けて回動すると、第3支軸CX3を中心として、第2保持部81の第2端部をZ軸の正方向D8に向けて回動させる。第2クリーニングブレード381は、第2保持部81の回動に追従する。これにより、第2クリーニング角度θ2は、第2変更後角度となる。第2変更後角度は、第2初期設定角度よりも大きく、90°未満である。つまり、第2ブレード線圧F2は、増加する。
次に、図9及び図10を参照して、制御部19が実行する第1クリーニング角度変更タイミング決定処理について説明する。図9及び図10は、実施形態1に係る画像形成装置1の第1クリーニング角度変更タイミング決定処理を示すフローチャートである。
図9及び図10に示す第1クリーニング角度変更タイミング決定処理は、画像形成装置1に第1交換ユニット32が装着されたことに応じて、スタートする。
ステップS10:図9に示すように、制御部19は、読取部12に含まれる第1読取部〜第4読取部の各々の出力に基づいて、画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であるか否かを判定する。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であると制御部19が判定した場合(ステップS10:Yes)、処理は、ステップS11へ進む。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品でないと制御部19が判定した場合(ステップS10:No)、処理は、終了する(図10参照)。
ステップS11:制御部19は、読取部12が取得した第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。処理は、ステップS12へ進む。
ステップS12:制御部19は、第1経過期間(Xi)及び記憶部18が記憶する第1使用上限情報に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。処理は、ステップS13へ進む。
ステップS13:制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いと制御部19が判定すると(ステップS13;Yes)、処理は、図10に示すステップS15へ進む。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと制御部19が判定すると(ステップS13;No)、処理は、ステップS14へ進む。
ステップS14:制御部19は、第1残期間(Xr)に基づいて、第1初期設定角度維持期間を算出する。第1初期設定角度維持期間は、第1経過期間(Xi)が経過してから第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作の実行をさせるまでの期間を示す。処理は、図10に示すステップS15へ進む。第1初期設定角度維持期間は、押圧力不変期間の一例である。
実施形態1では、制御部19は、第1残期間(Xr)に第1安全率を乗じて、第1初期設定角度維持期間を算出する。第1安全率は、第1クリーニングブレード641の材質であるゴムの特性等に応じて、適宜調整される。例えば、第1安全率は、0.8である。記憶部18は、第1安全率を記憶している。
ステップS15:図10に示すように、制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間をカウントする。制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が第1初期設定角度維持期間を超えているか否かを判定する。第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が第1初期設定角度維持期間を超えていると制御部19が判定した場合(ステップS15;Yes)、処理は、ステップS18へ進む。第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が第1初期設定角度維持期間を超えていないと制御部19が判定した場合(ステップS15;No)、処理は、ステップS16へ進む。
ステップS16:制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム61を回転駆動する際の感光体ドラム用駆動部13のトルクを検出する。処理は、ステップS17へ進む。
ステップS17:制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下であるか否かを判定する。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下であると制御部19が判定した場合(ステップS17:Yes)、処理は、ステップS18へ進む。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下でないと制御部19が判定した場合(ステップS17:No)、処理は、ステップS15へ戻る。
第1所定値は、画像形成装置1の構成等に応じて適宜調整される。例えば、第1所定値は、14.5N/mである。記憶部18は、第1所定値を記憶している。
ステップS18:制御部19は、第1クリーニング角度θ1を第1初期設定角度から第1変更後角度に変更させることを決定する。処理は、終了する。
このように、実施形態1では、画像形成装置1は、第1製造後経過期間が第1使用上限期間(Xf)に達する前に第1初期設定角度維持期間を決定する。換言すると、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の使用開始日時に、第1初期設定角度維持期間を決定する。第1初期設定角度維持期間が経過するタイミングは、第1クリーニング変更タイミング(Xs)の一例である。画像形成装置1は、第1製造後経過期間が第1初期設定角度維持期間に達すると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。更に、実施形態1では、画像形成装置1は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて第1ブレード線圧F1の低下を把握し、第1ブレード線圧F1の低下率が予想以上である場合、第1製造後経過期間が第1初期設定角度維持期間に達する前に、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。なお、第1ブレード線圧F1が第1所定値以下となるタイミングは、第1クリーニング変更タイミングの一例である。
次に、図11及び図12を参照して、制御部19が実行する第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理について説明する。図11及び図12は、実施形態1に係る画像形成装置1の第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理を示すフローチャートである。
図11及び図12に示す第2クリーニング角度変更タイミング(Xs)決定処理は、画像形成装置1に第2交換ユニットが装着されたことに応じて、スタートする。
ステップS20:図11に示すように、制御部19は、読取部12に含まれる第5読取部の出力に基づいて、画像形成装置1に装着された第2交換ユニットが新品であるか否かを判定する。画像形成装置1に装着された第2交換ユニットが新品であると制御部19が判定した場合(ステップS20:Yes)、処理は、ステップS21へ進む。画像形成装置1に装着された第2交換ユニットが新品でないと制御部19が判定した場合(ステップS20:No)、処理は、終了する(図12参照)。
ステップS21:制御部19は、読取部12が取得した第2製造日時情報に基づいて、第2経過期間(Xi)を算出する。第2経過期間(Xi)は、第2交換ユニットの製造日時から第2交換ユニットの使用が開始された日時までの期間を示す。処理は、ステップS22へ進む。
ステップS22:制御部19は、第2経過期間(Xi)及び記憶部18が記憶する第2使用上限情報に基づいて、第2残期間(Xr)を算出する。第2残期間(Xr)は、第2交換ユニットに由来する画像不良が発生するまでの残り期間を示す。処理は、ステップS23へ進む。
ステップS23:制御部19は、第2残期間(Xr)が第2使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。第2残期間(Xr)が第2使用保証相当期間(Xl´)よりも長いと制御部19が判定すると(ステップS23;Yes)、処理は、図12に示すステップS25へ進む。第2残期間(Xr)が第2使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと制御部19が判定すると(ステップS23;No)、処理は、ステップS24へ進む。
ステップS24:制御部19は、第2残期間(Xr)に基づいて、第2初期設定角度維持期間を算出する。第2初期設定角度維持期間は、第2経過期間(Xi)が経過してから第2クリーニング角度変更機構80に第2クリーニング角度変更動作の実行をさせるまでの期間を示す。処理は、図12に示すステップS25へ進む。第2初期設定角度維持期間は、押圧力不変期間の一例である。
実施形態1では、制御部19は、第2残期間(Xr)に第2安全率を乗じて、第2初期設定角度維持期間を算出する。第2安全率は、第2クリーニングブレード381の材質であるゴムの特性等に応じて、適宜調整される。例えば、第2安全率は、0.8である。記憶部18は、第2安全率を記憶している。
ステップS25:図12に示すように、制御部19は、第2交換ユニットの使用開始日時から経過した期間をカウントする。制御部19は、第2交換ユニットの使用開始日時から経過した期間が第2初期設定角度維持期間を超えているか否かを判定する。第2交換ユニットの使用開始日時から経過した期間が第2初期設定角度維持期間を超えていると制御部19が判定した場合(ステップS25;Yes)、処理は、ステップS28へ進む。第2交換ユニットの使用開始日時から経過した期間が第2初期設定角度維持期間を超えていないと制御部19が判定した場合(ステップS25;No)、処理は、ステップS26へ進む。
ステップS26:制御部19は、駆動ローラー用トルク検出部16の出力に基づいて、駆動ローラー37aを回転駆動する際の駆動ローラー用駆動部14のトルクを検出する。処理は、ステップS27へ進む。
ステップS27:制御部19は、駆動ローラー用トルク検出部16の出力に基づいて、駆動ローラー用駆動部14のトルクが第2所定値以下であるか否かを判定する。駆動ローラー用駆動部14のトルクが第2所定値以下であると制御部19が判定した場合(ステップS27:Yes)、処理は、ステップS28へ進む。駆動ローラー用駆動部14のトルクが第2所定値以下でないと制御部19が判定した場合(ステップS27:No)、処理は、ステップS25へ戻る。
第2所定値は、画像形成装置1の構成等に応じて適宜調整される。記憶部18は、第2所定値を記憶している。
ステップS28:制御部19は、第2クリーニング角度θ2を第2初期設定角度から第2変更後角度に変更させることを決定する。処理は、終了する。
このように、実施形態1では、画像形成装置1は、第2製造後経過期間が第2使用上限期間(Xf)に達する前に第2初期設定角度維持期間を決定する。換言すると、画像形成装置1は、第2交換ユニットの使用開始日時に、第2初期設定角度維持期間を決定する。第2初期設定角度維持期間が経過するタイミングは、第2クリーニング変更タイミング(Xs)の一例である。画像形成装置1は、第2製造後経過期間が第2初期設定角度維持期間に達すると、第2クリーニング角度変更機構80に第2クリーニング角度変更動作を実行させることで、第2交換ユニットの品質を維持することができる。更に、実施形態1では、画像形成装置1は、駆動ローラー用トルク検出部16の出力に基づいて第2ブレード線圧F2の低下を把握し、第2ブレード線圧F2の低下率が予想以上である場合、第2製造後経過期間が第2初期設定角度維持期間に達する前に、第2クリーニング角度変更機構80に第2クリーニング角度変更動作を実行させることで、第2交換ユニットの品質を確実に維持することができる。なお、第2ブレード線圧F2が第2所定値以下となるタイミングは、第2クリーニング変更タイミングの一例である。
図1〜図12を参照して説明したように、画像形成装置1は、第1交換ユニット32と、第2交換ユニットと、第1クリーニング角度変更機構70と、第2クリーニング角度変更機構80と、制御部19とを備える。制御部19は、第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。制御部19は、第1経過期間(Xi)に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、第1ブレード線圧F1が増加するように、第1クリーニング角度変更機構70を制御する。これにより、第1ブレード線圧F1は、第1交換ユニット32の使用開始日時が製造日時から遅れ、第1製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)に達しても第1品質保証最小線圧(bmin)を下回りにくくなる。そのため、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の使用開始日時が製造日時から遅れ、第1製造後経過期間が使用保証期間を超えても、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、制御部19は、第2製造日時情報に基づいて、第2経過期間(Xi)を算出する。制御部19は、第2経過期間(Xi)に基づいて、第2残期間(Xr)を算出する。制御部19は、第2残期間(Xr)が第2使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。制御部19は、第2残期間(Xr)が第2使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、第2ブレード線圧F2が増加するように、第2クリーニング角度変更機構80を制御する。これにより、第2ブレード線圧F2は、第2交換ユニットの使用開始日時が製造日時から遅れ、第2製造後経過期間が第2使用保証相当期間(Xl´)に達しても第2品質保証最小線圧(bmin)を下回りにくくなる。そのため、画像形成装置1は、第2交換ユニットの使用開始日時が製造日時から遅れ、第2製造後経過期間が使用保証期間を超えても、第2交換ユニットの品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、第1クリーニング角度変更機構70は、第1ブレード線圧F1が増加するように第1クリーニング角度θ1を変更させる。これにより、画像形成装置1は、簡易な構成で、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、第2クリーニング角度変更機構80は、第2ブレード線圧F2が増加するように第2クリーニング角度θ2を変更させる。これにより、画像形成装置1は、簡易な構成で、第2交換ユニットの品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、制御部19は、第1残期間(Xr)に基づいて、第1初期設定角度維持期間を算出する。所定の条件を満たすタイミングは、第1初期設定角度維持期間が経過する日時を含む。つまり、第1圧接時間が第1使用上限期間(Xf)に達するまで、第1クリーニング角度θ1は、第1初期設定角度を維持する。これにより、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、制御部19は、第2残期間(Xr)に基づいて、第2初期設定角度維持期間を算出する。所定の条件を満たすタイミングは、第2初期設定角度維持期間が経過する日時を含む。つまり、第2圧接時間が第2使用上限期間(Xf)に達するまで、第2クリーニング角度θ2は、第2初期設定角度を維持する。これにより、画像形成装置1は、第2交換ユニットの品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、第1交換ユニット32は、感光体ドラム61と、第1クリーニングブレード641とを含む。これにより、画像形成装置1は、第1クリーニングブレード641の品質をより確実に維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、第2交換ユニットは、中間転写ベルト33と、第2クリーニングブレード381とを含む。これにより、画像形成装置1は、第2クリーニングブレード381の品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、画像形成装置1は、感光体ドラム用駆動部13と、感光体ドラム用トルク検出部15とを備える。制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、トルクが第1所定値以下であるか否かを判定する。所定の条件を満たすタイミングは、トルクが第1所定値以下となるタイミングを含む。これにより、画像形成装置1は、第1製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えていなくても、トルクが高くなったタイミングで、第1ブレード線圧F1を大きくすることができる。よって、画像形成装置1は、交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図12を参照して説明したように、画像形成装置1は、駆動ローラー用駆動部14と、駆動ローラー用トルク検出部16とを備える。制御部19は、駆動ローラー用トルク検出部16の出力に基づいて、トルクが第2所定値以下であるか否かを判定する。所定の条件を満たすタイミングは、トルクが第2所定値以下となるタイミングを含む。これにより、画像形成装置1は、第2製造後経過期間が第2使用保証相当期間(Xl´)を超えていなくても、トルクが高くなったタイミングで、第1ブレード線圧F1を大きくすることができる。よって、画像形成装置1は、第2交換ユニットの品質を維持することができる。
[実施形態2]
図1〜図8、図13、及び図14を参照して、実施形態2に係る画像形成装置1について説明する。実施形態2は、第1クリーニング角度変更タイミング決定処理の代わりに第3クリーニング角度変更タイミング決定処理を制御部19が実行する点で、実施形態1と異なる。以下、実施形態2について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
図1〜図8、図13、及び図14を参照して、実施形態2に係る画像形成装置1について説明する。実施形態2は、第1クリーニング角度変更タイミング決定処理の代わりに第3クリーニング角度変更タイミング決定処理を制御部19が実行する点で、実施形態1と異なる。以下、実施形態2について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
図1〜図5を参照して、実施形態2に係る画像形成装置1について説明する。
図1〜図5に示すように、実施形態2に係る画像形成装置1は、給送部10と、読取部12と、感光体ドラム用駆動部13と、駆動ローラー用駆動部14と、感光体ドラム用トルク検出部15と、駆動ローラー用トルク検出部16と、通信部17と、記憶部18と、制御部19と、搬送部20と、画像形成部30と、定着部40と、排出部50と、第1クリーニング角度変更機構70と、第2クリーニング角度変更機構80とを備える。
制御部19は、第3クリーニング角度変更タイミング(Xs)を決定するための第3クリーニング角度変更タイミング決定処理を実行する。
詳しくは、制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時に、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させる。すなわち、第3クリーニング角度変更タイミング(Xs)は、第1クリーニング角度θ1を変更するタイミングを示す。第3クリーニング角度変更タイミング(Xs)は、第1経過期間(Xi)を示す。つまり、制御部19は、第1交換ユニット32の使用の開始時に、第1ブレード線圧F1を増加させる。
次に、図13及び図14を参照して、制御部19が実行する第3クリーニング角度変更タイミング決定処理について説明する。図13及び図14は、実施形態2に係る画像形成装置1の第3クリーニング角度変更タイミング決定処理を示すフローチャートである。
図13及び図14に示す第1クリーニング角度変更タイミング決定処理は、画像形成装置1に第1交換ユニット32が装着されたことに応じて、スタートする。
ステップS30:図13に示すように、制御部19は、読取部12に含まれる第1読取部〜第4読取部の各々の出力に基づいて、画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であるか否かを判定する。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であると制御部19が判定した場合(ステップS30:Yes)、処理は、ステップS21へ進む。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品でないと制御部19が判定した場合(ステップS30:No)、処理は、終了する(図15参照)。
ステップS31:制御部19は、読取部12が取得した第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。処理は、ステップS32へ進む。
ステップS32:制御部19は、第1経過期間(Xi)及び記憶部18が記憶する第1使用上限情報に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。処理は、ステップS33へ進む。
ステップS33:制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いと制御部19が判定すると(ステップS33;Yes)、処理は、図14に示すステップS34へ進む。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと制御部19が判定すると(ステップS33;No)、処理は、図14に示すステップS36へ進む。
ステップS34:図14に示すように、制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム61を回転駆動する際の感光体ドラム用駆動部13のトルクを検出する。処理は、ステップS35へ進む。
ステップS35:制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下であるか否かを判定する。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下であると制御部19が判定した場合(ステップS35:Yes)、処理は、ステップS26へ進む。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下でないと制御部19が判定した場合(ステップS35:No)、処理は、ステップS34へ戻る。
ステップS36:制御部19は、第1クリーニング角度θ1を第1初期設定角度から第1変更後角度に変更させることを決定する。処理は、終了する。
このように、実施形態2では、画像形成装置1は、第1製造後経過期間が第1使用上限期間(Xf)に達する前に第3クリーニング角度変更タイミング(Xs)を決定する。詳しくは、画像形成装置1は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと制御部19が判定する場合、第1交換ユニット32の使用開始日時に、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。更に、実施形態2では、画像形成装置1は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いと制御部19が判定する場合であっても、第1ブレード線圧F1の低下率が予想以上である場合、感光体ドラム用駆動部13のトルクが第1所定値以下であると制御部19が判定した時点で、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図8、図13、及び図14を参照して説明したように、画像形成装置1は、第1交換ユニット32と、第2交換ユニットと、第1クリーニング角度変更機構70と、第2クリーニング角度変更機構80と、制御部19とを備える。制御部19は、第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。制御部19は、第1経過期間(Xi)に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、第1ブレード線圧F1が増加するように、第1クリーニング角度変更機構70を制御する。これにより、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の使用開始日時が製造日時から遅れ、第1製造後経過期間が使用保証期間を超えても、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1〜図8、図13、及び図14を参照して説明したように、所定の条件を満たすタイミングは、第1交換ユニット32の使用開始日時を含む。従って、第1交換ユニット32の使用開始日時から第1ブレード線圧を大きくすることができる。感光体ドラム61の膜削れを予測し、帯電ローラー62の帯電制御をしている場合、感光体ドラム61の膜削れは、第1ブレード線圧F1の大きさに依存するため、感光体ドラム61の膜削れを予測値と整合させて、感光体ドラム61の表面電位が、所望の表面電位から変動しにくくなる。
[実施形態3]
図1、図6〜図8、図15〜図18を参照して、実施形態3に係る画像形成装置1について説明する。実施形態3に係る画像形成装置1は、第1クリーニング角度変更機構70の代わりに押込力変更機構90を備える点で、実施形態1に係る画像形成装置1と異なる。以下、実施形態3について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
図1、図6〜図8、図15〜図18を参照して、実施形態3に係る画像形成装置1について説明する。実施形態3に係る画像形成装置1は、第1クリーニング角度変更機構70の代わりに押込力変更機構90を備える点で、実施形態1に係る画像形成装置1と異なる。以下、実施形態3について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
図1及び図15を参照して、実施形態3に係る画像形成装置1について説明する。図15は、実施形態3に係る画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
図1及び図15に示すように、実施形態3に係る画像形成装置1は、給送部10と、読取部12と、感光体ドラム用駆動部13と、駆動ローラー用駆動部14と、感光体ドラム用トルク検出部15と、駆動ローラー用トルク検出部16と、通信部17と、記憶部18と、制御部19と、搬送部20と、画像形成部30と、定着部40と、排出部50と、第2クリーニング角度変更機構80と、押込力変更機構90とを備える。押込力変更機構90は、押圧力変更機構の一例である。
次に、図1、図15及び図16を参照して、押込力変更機構90について説明する。図16は、実施形態3に係る画像形成装置1が備える感光体ドラム61、第1クリーニングブレード641、及び押込力変更機構90を示す図である。
図16に示すように、押込力変更機構90は、押込力変更動作を実行する。実施形態3では、押込力変更動作は、第1ブレード線圧F1が増加するように、感光体ドラム61に対する第1クリーニングブレード641の押込力(以下、「押込力」と記載する。)を増加させる動作を示す。詳しくは、押込力変更動作は、第1クリーニングブレード641を感光体ドラム61に更に強く押し込む動作である。押込力変更動作は、押圧力変更動作の一例である。
押込力変更機構90は、第3保持部91と、第3ソレノイド92とを有する。
第3保持部91は、X軸方向に沿って移動自在である。第3保持部91は、第1端部及び第2端部を有する。第3保持部91の第1端部には、第1クリーニングブレード641の基端部が取り付けられている。第3保持部91の第2端部には、第3ソレノイド92が接続されている。
次に、図15を参照して、制御部19が実行する押込力変更タイミング決定処理について説明する。
制御部19は、押込力変更タイミング(Xs)を決定するための押込力変更タイミング決定処理を実行する。
詳しくは、制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から押込力変更タイミング(Xs)に至るまでの期間、押込力を初期設定押込力に維持する。初期設定押込力は、第1交換ユニット32の製造日時に設定された押込力を示す。
また、制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が押込力変更タイミング(Xs)を超えると、押込力変更機構90に押込力変更動作を実行させる。すなわち、押込力変更タイミング(Xs)は、押込力を変更するタイミングを示す。つまり、制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が押込力変更タイミング(Xs)を超えると、第1ブレード線圧F1を増加させる。押込力変更タイミング決定処理の詳細については、図17及び図18を参照して後述する。
次に、図16を参照して、制御部19が押込力変更機構90に実行させる押込力変更動作について説明する。
制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が押込力変更タイミング(Xs)を超える前、第3ソレノイド92に電圧を供給させない。これにより、押込力は、初期設定押込力に維持される。
制御部19は、第1交換ユニット32の使用を開始してからの期間が押込力変更タイミング(Xs)を超えると、第3ソレノイド92に第3電圧を供給し続ける。これにより、第3ソレノイド92は、第3保持部91をX軸の負方向D9に向けて移動させる。第3保持部91がX軸の負方向D5に向けて移動すると、第1クリーニングブレード641は、第3保持部91の移動に追従する。これにより、第1クリーニングブレード641は、感光体ドラム61に食い込み量BAだけ食い込む。その結果、押込力は、変更後押込力となる。変更後押込力は、初期設定押込力よりも大きい。つまり、第1ブレード線圧F1は、増加する。
次に、図17及び図18を参照して、制御部19が実行する押込力変更タイミング決定処理について説明する。図17及び図18は、実施形態3に係る画像形成装置1の押込力変更タイミング決定処理を示すフローチャートである。
図17及び図18に示す押込力変更タイミング決定処理は、画像形成装置1に第1交換ユニット32が装着されたことに応じて、スタートする。
ステップS40:図17に示すように、制御部19は、読取部12に含まれる第1読取部〜第4読取部の各々の出力に基づいて、画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であるか否かを判定する。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品であると制御部19が判定した場合(ステップS40:Yes)、処理は、ステップS41へ進む。画像形成装置1に装着された第1交換ユニット32が新品でないと制御部19が判定した場合(ステップS40:No)、処理は、終了する(図18参照)。
ステップS41:制御部19は、読取部12が取得した第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。処理は、ステップS42へ進む。
ステップS42:制御部19は、第1経過期間(Xi)及び記憶部18が記憶する第1使用上限情報に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。処理は、ステップS43へ進む。
ステップS43:制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いと制御部19が判定すると(ステップS43;Yes)、処理は、図18に示すステップS45へ進む。第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと制御部19が判定すると(ステップS43;No)、処理は、ステップS44へ進む。
ステップS44:制御部19は、第1残期間(Xr)に基づいて、初期設定押込力維持期間を算出する。初期設定押込力維持期間は、第1経過期間(Xi)が経過してから押込力変更機構90に押込力変更動作の実行をさせるまでの期間を示す。処理は、図18に示すステップS45へ進む。初期設定押込力維持期間は、押圧力不変期間の一例である。
実施形態3では、制御部19は、第1残期間(Xr)に第3安全率を乗じて、初期設定押込力維持期間を算出する。第3安全率は、第1クリーニングブレード641の材質であるゴムの特性等に応じて、適宜調整される。例えば、第1安全率は、0.8である。記憶部18は、第3安全率を記憶している。
ステップS45:図18に示すように、制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間をカウントする。制御部19は、第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が初期設定押込力維持期間を超えているか否かを判定する。第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が初期設定押込力維持期間を超えていると制御部19が判定した場合(ステップS45;Yes)、処理は、ステップS48へ進む。第1交換ユニット32の使用開始日時から経過した期間が初期設定押込力維持期間を超えていないと制御部19が判定した場合(ステップS45;No)、処理は、ステップS46へ進む。
ステップS46:制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム61を回転駆動する際の感光体ドラム用駆動部13のトルクを検出する。処理は、ステップS47へ進む。
ステップS47:制御部19は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム用駆動部13のトルクが第3所定値以下であるか否かを判定する。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第3所定値以下であると制御部19が判定した場合(ステップS47:Yes)、処理は、ステップS48へ進む。感光体ドラム用駆動部13のトルクが第3所定値以下でないと制御部19が判定した場合(ステップS47:No)、処理は、ステップS45へ戻る。
第3所定値は、画像形成装置1の構成等に応じて適宜調整される。記憶部18は、第3所定値を記憶している。
ステップS48:制御部19は、押込力を初期設定押込力から変更後押込力に変更させることを決定する。処理は、終了する。
このように、実施形態3では、画像形成装置1は、第1製造後経過期間が第1使用上限期間(Xf)に達する前に初期設定押込力維持期間を決定する。換言すると、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の使用開始日時に、初期設定押込力維持期間を決定する。初期設定押込力維持期間が経過するタイミングは、第1クリーニング変更タイミング(Xs)の一例である。画像形成装置1は、第1製造後経過期間が初期設定押込力維持期間に達すると、押込力変更機構90に押込力変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。更に、実施形態3では、画像形成装置1は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて第1ブレード線圧F1の低下を把握し、第1ブレード線圧F1の低下率が予想以上である場合、第1製造後経過期間が初期設定押込力維持期間に達する前に、押込力変更機構90に押込力変更動作を実行させることで、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1、図15〜図18を参照して説明したように、画像形成装置1は、第1交換ユニット32と、第2交換ユニットと、第2クリーニング角度変更機構80と、押込力変更機構90と、制御部19とを備える。制御部19は、第1製造日時情報に基づいて、第1経過期間(Xi)を算出する。制御部19は、第1経過期間(Xi)に基づいて、第1残期間(Xr)を算出する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長いか否かを判定する。制御部19は、第1残期間(Xr)が第1使用保証相当期間(Xl´)よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、第1ブレード線圧F1が増加するように、押込力変更機構90を制御する。これにより、第1ブレード線圧F1は、第1交換ユニット32の使用開始日時が製造日時から遅れ、第1製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)に達しても第1品質保証最小線圧(bmin)を下回りにくくなる。そのため、画像形成装置1は、第1交換ユニット32の使用開始日時が製造日時から遅れ、第1製造後経過期間が使用保証期間を超えても、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
図1、図15〜図18を参照して説明したように、押込力変更機構90は、第1ブレード線圧F1が増加するように押込力を変更させる。これにより、画像形成装置1は、簡易な構成で、第1交換ユニット32の品質を維持することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3では、画像形成装置として、TASKalfa2550Ci(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)の40枚機改造機を用いた。この改造機の現像方式は、非磁性2成分ジャンピング現像方式である。
実施例6、及び比較例4では、画像形成装置として、TASKalfa2552Ci(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)の26枚機改造機を用いた。この改造機の現像方式は、非磁性2成分現像方式である。
本実施例では、交換ユニット32として、交換ユニットA、交換ユニットB、交換ユニットC、交換ユニットD、及び交換ユニットEを用いた。交換ユニットA、交換ユニットB、交換ユニットC、交換ユニットD、及び交換ユニットEの各々は、構成が異なる。後述するゴムA´、ゴムB´、及びゴムC´の各々は、材質が異なる。
[実施例1]
交換ユニット32として、交換ユニットAを用いた。交換ユニットAは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、製造日時のブレード線圧(以下、「初期線圧」と記載する。)、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.5N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):34607時間
交換ユニット32として、交換ユニットAを用いた。交換ユニットAは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、製造日時のブレード線圧(以下、「初期線圧」と記載する。)、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.5N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):34607時間
第1経過期間(Xi)は、8760時間であった。第1残期間(Xr)は、25847時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。制御部19は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を算出した。第1初期設定角度維持期間は、20678時間であった。第1安全率は、0.8とした。
実施例1の画像形成装置1は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。
[実施例2]
交換ユニット32として、交換ユニットAを用いた。
交換ユニット32として、交換ユニットAを用いた。
第1経過期間(Xi)は、8760時間であった。第1残期間(Xr)は、25847時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。制御部19は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を算出した。第1初期設定角度維持期間は、20678時間であった。第1安全率は、0.8とした。
実施例2の画像形成装置1は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、感光体ドラム61を回転駆動する際の感光体ドラム用駆動部13のトルクを検出した。実施例2では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を経過する前に、トルクが第1所定値以下であると判定し、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。その後、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を経過しても、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させなかった。
[比較例1]
比較例1の画像形成装置1は、下記の(A1)及び(B1)を実行させなかった他は、実施例1と同様である。(A1)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B1)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
比較例1の画像形成装置1は、下記の(A1)及び(B1)を実行させなかった他は、実施例1と同様である。(A1)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B1)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
[実施例3]
交換ユニット32として、交換ユニットBを用いた。交換ユニットBは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:有機感光体(OPC)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.5N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):34607時間
交換ユニット32として、交換ユニットBを用いた。交換ユニットBは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:有機感光体(OPC)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.5N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):34607時間
第1経過期間(Xi)は、8760時間であった。第1残期間(Xr)は、25847時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。
実施例3の画像形成装置1は、有機感光体(OPC)ドラムの膜削れレートの予測から帯電印加電圧を可変させる帯電制御を行った。実施例3の画像形成装置1は、交換ユニットBの使用開始日時において、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。
[実施例4]
交換ユニット32として、交換ユニットCを用いた。交換ユニットCは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムB´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):14.2N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):32204時間
交換ユニット32として、交換ユニットCを用いた。交換ユニットCは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムB´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):14.2N/m
第1使用保証期間(Xl):26280時間
第1使用上限期間(Xf):32204時間
第1経過期間(Xi)は、6132時間であった。第1残期間(Xr)は、26072時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。制御部19は、交換ユニットCの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を算出した。第1初期設定角度維持期間は、20858時間であった。第1安全率は、0.8とした。
実施例4の画像形成装置1は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。
[比較例2]
比較例2の画像形成装置1は、下記の(A2)及び(B2)を実行させなかった他は、実施例4と同様である。(A2)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B2)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
比較例2の画像形成装置1は、下記の(A2)及び(B2)を実行させなかった他は、実施例4と同様である。(A2)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B2)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
[実施例5]
交換ユニット32として、交換ユニットDを用いた。交換ユニットDは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムC´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.3N/m
第1使用保証期間(Xl):8760時間
第1使用上限期間(Xf):12671時間
交換ユニット32として、交換ユニットDを用いた。交換ユニットDは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムC´
初期線圧:20N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):12.3N/m
第1使用保証期間(Xl):8760時間
第1使用上限期間(Xf):12671時間
第1経過期間(Xi)は、4380時間であった。第1残期間(Xr)は、8291時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。制御部19は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を算出した。第1初期設定角度維持期間は、6633時間であった。第1安全率は、0.8とした。
実施例5の画像形成装置は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。
[比較例3]
比較例3の画像形成装置1は、下記の(A3)及び(B3)を実行させなかった他は、実施例5と同様である。(A3)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B3)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
比較例3の画像形成装置1は、下記の(A3)及び(B3)を実行させなかった他は、実施例5と同様である。(A3)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B3)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
[実施例6]
交換ユニット32として、交換ユニットEを用いた。交換ユニットEは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:15N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):9.8N/m
第1使用保証期間(Xl):8760時間
第1使用上限期間(Xf):10932時間
交換ユニット32として、交換ユニットEを用いた。交換ユニットEは、感光体ドラム61の種類、第1クリーニングブレード641を構成するゴムの材質、初期線圧、第1品質保証最小線圧(bmin)、及び第1使用保証期間(Xl)が、以下のように設定されている。
感光体ドラム61の種類:アモルファスシリコン(a−Si)ドラム
第1クリーニングブレードを構成するゴムの材質:ゴムA´
初期線圧:15N/m
第1品質保証最小線圧(bmin):9.8N/m
第1使用保証期間(Xl):8760時間
第1使用上限期間(Xf):10932時間
第1経過期間(Xi)は、2628時間であった。第1残期間(Xr)は、8304時間であった。つまり、第1残期間(Xr)は、第1使用保証期間(Xl)と同一の長さの第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かった。制御部19は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を算出した。第1初期設定角度維持期間は、6643時間であった。第1安全率は、0.8とした。
実施例6の画像形成装置は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。
[比較例4]
比較例4の画像形成装置1は、下記の(A4)及び(B4)を実行させなかった他は、実施例6と同様である。(A4)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B4)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
比較例4の画像形成装置1は、下記の(A4)及び(B4)を実行させなかった他は、実施例6と同様である。(A4)は、交換ユニットAの使用開始日時において、第1初期設定角度維持期間を制御部19が算出することである。(B4)は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させることである。
実施例1〜6、比較例1〜4の画像形成装置1に対して、交換ユニット32の使用開始日時から使用保証相当期間(Xl´)が経過した時点において、画像不具合評価、及びユニット保証評価を行った。画像不具合評価、及びユニット保証評価の各々の評価方法は、下記のとおりである。
(画像不具合評価)
シートPにハーフトーン画像(印字率25%)を形成した。形成したハーフトーン画像を目視で観察した。ハーフトーン画像の観察結果から、以下の基準に従って、画像不具合評価をした。
◎:過酷評価においても、ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られなかった。
○:ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られなかった。
×:ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られた。
過酷評価とは、ベタ画像(印字率100%)の縦帯を連続印字後にハーフトーン画像(印字率25%)を形成するものである。
シートPにハーフトーン画像(印字率25%)を形成した。形成したハーフトーン画像を目視で観察した。ハーフトーン画像の観察結果から、以下の基準に従って、画像不具合評価をした。
◎:過酷評価においても、ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られなかった。
○:ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られなかった。
×:ハーフトーン画像に色点及び縦筋の画像不具合が見られた。
過酷評価とは、ベタ画像(印字率100%)の縦帯を連続印字後にハーフトーン画像(印字率25%)を形成するものである。
(ユニット保証評価)
ユニット保証評価は、以下の基準に従って、評価した。
○:ユニット保証が担保されたもの
×:ユニット保証が担保されなかったもの
ユニット保証が担保されたものとは、画像不具合評価が「◎」又は「○」であったものである。ユニット保証が担保されなかったものとは、画像不具合評価が「×」であったものである。
ユニット保証評価は、以下の基準に従って、評価した。
○:ユニット保証が担保されたもの
×:ユニット保証が担保されなかったもの
ユニット保証が担保されたものとは、画像不具合評価が「◎」又は「○」であったものである。ユニット保証が担保されなかったものとは、画像不具合評価が「×」であったものである。
実施例1〜6、比較例1〜4の画像形成装置1の評価結果を表1に示す。
表1中、「交換ユニット」は、交換ユニット32として用いた交換ユニットA〜交換ユニットEのいずれかを示す。「感光体ドラム」は、感光体ドラム61の種類を示す。「a−Si」は、アモルファスシリコン(a−Si)ドラムを示す。「OPC」は、有機感光体(OPC)ドラムを示す。「ブレード材質」は、第1クリーニングブレード641を構成するゴムとして用いた、ゴムA´〜ゴムC´のいずれかを示す。「線圧切替」の「有」は、第1クリーニング角度変更機構70に、第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させたことを示す。「線圧切替」の「無」は、第1クリーニング角度変更機構70に、第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかったことを示す。「トルク検出」の「有」は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、第1クリーニング角度変更機構70に、第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させたことを示す。「トルク検出」の「無」は、感光体ドラム用トルク検出部15の出力に基づいて、第1クリーニング角度変更機構70に、第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかったことを示す。
比較例1では、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかった。比較例1の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったため、画像不具合評価は「×」で、ユニット保証評価は「×」であった。つまり、比較例1では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えると、交換ユニット32の品質を維持することができないことがわかった。
一方、実施例1では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例1の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例1では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
実施例2では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を経過する前に、トルクが第1所定値以下であると判定し、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例2の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例2では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
実施例3では、感光体ドラム61として、有機感光体(OPC)ドラムを用いた。制御部19は、交換ユニット32の使用開始日時において、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例3の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例3では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
比較例2では、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかった。比較例2の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったため、画像不具合評価は「×」で、ユニット保証評価は「×」であった。つまり、比較例2では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えると、交換ユニット32の品質を維持することができないことがわかった。
一方、実施例4では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例4の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例4では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
比較例3では、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかった。比較例3の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったため、画像不具合評価は「×」で、ユニット保証評価は「×」であった。つまり、比較例3では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えると、交換ユニット32の品質を維持することができないことがわかった。
一方、実施例5では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例5の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例5では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
比較例4では、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を制御部19が実行させなかった。比較例4の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったため、画像不具合評価は「×」で、ユニット保証評価は「×」であった。つまり、比較例4では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えると、交換ユニット32の品質を維持することができないことがわかった。
一方、実施例6では、制御部19は、交換ユニット32の使用を開始してからの期間が第1初期設定角度維持期間を超えると、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させた。そのため、実施例6の画像形成装置では、交換ユニット32の使用開始日時において第1残期間(Xr)は第1使用保証相当期間(Xl´)よりも短かったが、画像不具合評価は「○」で、ユニット保証評価は「○」であった。つまり、実施例6では、製造後経過期間が第1使用保証相当期間(Xl´)を超えても、交換ユニット32の品質を維持することができることがわかった。
以上、図1〜図18を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(8))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、画像形成装置1は、第2クリーニング角度変更機構80を備えるが、本発明はこれに限定されない。画像形成装置1は、第2クリーニング角度変更機構80を備えなくてもよい。
(2)図1〜図12を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、画像形成装置1は、感光体ドラム61と、第1クリーニングブレード641とを備えるが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置1は、感光体ベルトと、第3クリーニングブレードとを備えていてよい。第3クリーニングブレードは、感光体ベルトに圧接される。感光体ベルトは、その表面に感光体層を有する。感光体層は、露光ユニット31によって静電潜像が形成され、トナー像を担持する。第3クリーニングブレードは、第2クリーニング部材の一例である。
(3)図1〜図12を参照して説明したように、実施形態1では、第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させるタイミングは、トルクが第1所定値以下となるタイミングを含むが、本発明はこれに限定されない。第1クリーニング角度変更機構70に第1クリーニング角度変更動作を実行させるタイミングは、トルクが第1所定値以下となるタイミングを含まなくてもよい。
(4)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、画像形成装置1は、感光体ドラム用トルク検出部15を備えるが、本発明はこれに限定されない。画像形成装置1は、感光体ドラム用トルク検出部15を備えていなくてもよい。
(5)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、感光体が有機感光体であるが本発明はこれに限定されない。例えば、感光体は、無機感光体であってもよい。
(6)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、画像形成装置1は、プリンターであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置1は、複合機であってもよい。
(7)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、画像形成装置1は、ローラー帯電方式を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置1は、ベルト帯電方式、近接放電現象を利用する非接触帯電方式、又はコロナ放電によって感光体ドラム61を帯電させる方式(スコロトロン方式等)を採用してもよい。
(8)図1〜図18を参照して説明したように、実施形態1〜実施形態3では、帯電バイアスは、直流電圧であり、交流電圧を含まないが、本発明はこれに限定されない。例えば、帯電バイアスは、直流電圧に交流電圧が重畳された電圧であってもよい。
本発明は、画像形成装置の分野に利用可能である。
1 画像形成装置
19 制御部
32 第1交換ユニット
33 中間転写ベルト
381 第2クリーニングブレード
61 感光体ドラム
641 第1クリーニングブレード
70 第1クリーニング角度変更機構
80 第2クリーニング角度変更機構
P シート
19 制御部
32 第1交換ユニット
33 中間転写ベルト
381 第2クリーニングブレード
61 感光体ドラム
641 第1クリーニングブレード
70 第1クリーニング角度変更機構
80 第2クリーニング角度変更機構
P シート
Claims (8)
- シートに画像を印刷する画像形成装置であって、
像担持体と、前記像担持体に圧接されるクリーニング部材とを有するユニットと、
前記像担持体の周面を前記クリーニング部材が押圧する押圧力を変更する押圧力変更動作を実行する押圧力変更機構と、
前記ユニットの製造日時を示す製造日時情報と、前記ユニットの品質を保証する前記製造日時からの使用保証期間(Xl)に相当する期間を示す使用保証情報とに基づいて、前記押圧力変更機構を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記製造日時情報に基づいて、前記製造日時から前記画像形成装置に前記ユニットが装着された日時までの経過期間(Xi)を算出し、
前記経過期間(Xi)に基づいて、画像不良が発生するまでの残期間(Xr)を算出し、
前記残期間(Xr)が前記使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長いか否かを判定し、
前記残期間(Xr)が前記使用保証期間(Xl)に相当する期間よりも長くないと判定すると、所定の条件を満たすタイミングで、前記押圧力が増加するように、前記押圧力変更機構を制御する、画像形成装置。 - 前記押圧力変更機構は、前記押圧力が増加するように前記クリーニング部材を押圧する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押圧力変更機構は、前記押圧力が増加するようにクリーニング角度を変更させ、
前記クリーニング角度は、前記クリーニング部材が延びる方向と前記像担持体の前記クリーニング部材と接触する部位の接線とがなす角度を示す、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記残期間(Xr)に基づいて、前記経過期間(Xi)が経過してから前記押圧力変更機構に前記押圧力変更動作を実行させるまでの期間を示す押圧力不変期間を算出し、
前記所定の条件を満たすタイミングは、前記押圧力不変期間が経過する日時を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体は、トナー像を担持する感光層を有する感光体ドラムを含み、
前記クリーニング部材は、前記感光体ドラムに圧接される第1クリーニング部材を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体は、トナー像を担持する感光層を有する感光体ベルトを含み、
前記クリーニング部材は、前記感光体ベルトに圧接される第2クリーニング部材を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体は、トナー像を担持し、前記シートに前記トナー像を転写する転写ベルトを含み、
前記クリーニング部材は、前記転写ベルトに圧接される第3クリーニング部材を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体を回転駆動する駆動部と、
前記像担持体を回転駆動する際の前記駆動部のトルクを検出するトルク検出部と
を備え、
前記制御部は、前記トルク検出部の出力に基づいて、前記トルクが所定値以下であるか否かを判定し、
前記所定の条件を満たすタイミングは、前記トルクが前記所定値以下となるタイミングを含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP (1) | JP2021148962A (ja) |
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2020
- 2020-03-19 JP JP2020049064A patent/JP2021148962A/ja active Pending
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