JP2021147431A - 熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法 - Google Patents

熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なソルダーレジスト基板に対する耐ボイド性を有し、低粘度でありながら、耐ズレ性に優れた熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供する。【解決手段】(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)2〜10で反応させた反応生成物、(C)平均粒径3μm以下の金属酸化物、(D)平均粒径5μm以上の金属酸化物、(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び(F)アルコキシ縮合触媒の特定量を含有し、特定粘度、及び単位体積当たりのSi−H残基量が特定量である熱伝導性シリコーン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法に関し、ソルダーレジスト基板に対して良好な耐ボイド性能を有しながら、低粘度で耐ズレ性に優れた熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法に関する。
一般に、電気・電子部品は使用中に熱が発生するので、これらの部品を適切に動作させるためには除熱が必要であり、従来、その除熱用に使用する種々の熱伝導性材料が提案されている。この場合の熱伝導性材料としては、(1)取り扱いが容易なシート状のものと、(2)放熱用グリースと称されるペースト状のものという2種類の形態のものがある。
(1)のシート状のものは取り扱いが容易であるだけでなく、安定性にも優れるという利点がある一方、接触熱抵抗が必然的に大きくなるため、放熱性能は放熱用グリースの場合より劣ることになる。またシート状を保つためにある程度の強度及び硬さが必要となるので、素子と筐体の間に生じる公差を吸収することができず、それらの応力によって素子が破壊されることもある。
これに対し、(2)の放熱用グリースの場合には、塗布装置等を用いることによって電気・電子製品の大量生産にも適応できるだけでなく、接触熱抵抗が低いので放熱性能にも優れるという利点がある。しかしながら、良好な塗布性能を得るために放熱用グリースの粘度を低くした場合には、素子の冷熱衝撃等によって放熱グリースがズレる結果(ポンプアウト現象)、除熱が十分でなくなり、その結果素子が誤作動を起こすことがあった。
そこで、特定のオルガノポリシロキサンと、酸化亜鉛、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素等の増稠剤、及び1分子中にケイ素原子に直結した水酸基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン、ならびにアルコキシシランとを組み合わせてベースオイルのブリードを抑えた、グリース状シリコーン組成物、液状シリコーンと、一定の熱伝導率を有しモース硬度が6以上の熱伝導性無機充填剤、及び一定の熱伝導率を有し、モース硬度が5以下の熱伝導性無機充填剤を組み合わせてなる、熱伝導性及びディスペンス性に優れた熱伝導性シリコーン組成物(特許文献1:特開平11−246884号公報)、特定の基油と平均粒径が0.5〜50μmの金属アルミニウム粉体とを組み合わせてなる熱伝導性グリース組成物(特許文献2:特開2000−63873号公報)、平均粒径の異なる2種の窒化アルミニウム粉末を混合して使用することにより、シリコーングリース中の窒化アルミニウムの充填率を高めたシリコーングリース組成物(特許文献3:特開2000−169873号公報)、オイルの粘性を高めてブリードアウトを抑制したシリコーングリース組成物等の、さらに高性能な熱伝導性シリコーン組成物が提案されてきた。しかしながら、使用される電子・電気部品の高性能化に十分対応することのできるものは未だ得られていない。
特開平11−246884号公報 特開2000−63873号公報 特開2000−169873号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ソルダーレジスト基板に対して良好な耐ボイド性能を有しながら、低粘度で耐ズレ性に優れた熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
ソルダーレジスト基板は、硬化剤として塩基性触媒や塩基性硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物である。このため熱伝導性グリース(熱伝導性シリコーン組成物)をソルダーレジスト基板に塗布した場合に、塩基性触媒や残余の塩基性硬化剤により、熱伝導性グリースに含有されるアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンが加水分解し、これによりアルコールが揮発する。この現象は電子部品の発熱が大きいときに顕著であり、最悪の場合に圧力により熱伝導性シリコーン組成物を押しのけて、貫通孔や割れが発生して熱の通り道がなくなる。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、特定モル比(Si−H/Si−Vi)で反応させた反応生成物と、特定の平均粒径の金属酸化物である熱伝導性無機充填材(C)及び(D)を組み合わせ、かつ特定量とし、さらに(E)アルコキシ基含有の加水分解性オルガノシロキサン、及び必要に応じて白金族金属系触媒を配合し、加熱混合して(A)成分と(B)成分の反応を行い、その後、特定量の(F)アルコキシ縮合触媒を組み合わせ、特定粘度、及び単位体積当たりのSi−H残基量が特定量である熱伝導性シリコーン組成物とすることで、ソルダーレジスト基板に対する耐ボイド性と耐ズレ性とを両立できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
本発明は、熱伝導性シリコーン組成物中のアルコキシ縮合触媒及びアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンと、ソルダーレジスト基板に吸収された水分が反応して、アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンの遮蔽層がソルダーレジスト基板表面にできる。この表面遮蔽層はソルダーレジスト基板からの水分と熱伝導性シリコーン組成物中のアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンとの反応を止めるために、アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンからのアルコール生成(アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンの加水分解)を止める。これにより、熱伝導性シリコーン組成物の割れやボイドの発生が抑えられる。
従って、本発明は、下記熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供する。
1.(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)2〜10の割合で反応させた反応生成物、
(C)金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材、
(D)金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材、
(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び
(F)アルコキシ縮合触媒:(E)成分に対して0.01〜1質量%
を含有し、(C)成分と(D)成分の合計配合量が、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して2,000〜8,000質量部であり、25℃における絶対粘度が50〜500Pa・sで、単位体積当たりのSi−H残基量が1×10-6〜1×10-3mol/cm3である熱伝導性シリコーン組成物。
2.(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンの配合量が、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、25〜400質量部である1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
3.ソルダーレジスト基板用である1又は2に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
4.(I)(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材、(D)金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材、(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び必要に応じて白金族金属系触媒を、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)が2〜10となるように混合して混合物を得る工程と、
(II)得られた混合物を100〜180℃で30分〜4時間加熱して、(A)成分と(B)成分とを反応させる工程と、
(III)上記で得られた反応混合物に、(F)アルコキシ縮合触媒を室温で10〜60分間混合する工程と
を含む1〜3のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物の製造方法。
本発明によれば、ソルダーレジスト基板に対して良好な耐ボイド性能を有し、低粘度でありながら耐ズレ性に優れた熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法を提供することができる。よって本発明は、使用中に熱が発生するソルダーレジスト基板を用いた電気・電子部品からの除熱に好適である。
以下、「熱伝導性シリコーン組成物」を「シリコーン組成物」と記載する場合がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを特定割合で反応させた反応生成物、
(C)金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材、
(D)金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材、
(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び
(F)アルコキシ縮合触媒
を含有し、特定粘度、及び単位体積当たりのSi−H残基量が特定量のものである。
以下に、各成分について説明する。
[反応生成物]
本発明に用いられる反応生成物は、(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)2〜10で反応させた反応生成物である。
[(A)成分]
(A)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に平均して少なくとも1個(通常1〜20個、好ましくは1〜10個)程度有するアルケニル基含有オルガノポリシロキサンである。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(A)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、直鎖状構造、一部分岐を有する直鎖状構造、分岐鎖状構造、環状構造、分岐を有する環状構造が挙げられるが、通常、実質的に直鎖状のオルガノポリシロキサンであることが好ましく、具体的には、分子鎖が主にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。また、(A)成分は、単一のシロキサン単位からなる重合体であっても、2種以上のシロキサン単位からなる共重合体であってもよい。さらに、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の位置は特に制限されず、このアルケニル基は分子鎖末端のケイ素原子及び分子鎖非末端(分子鎖途中)のケイ素原子のどちらか一方にのみ結合していてもよいし、これら両者に結合していてもよい。
(A)成分としては、例えば、下記平均組成式(1)
1 m2 nSiO(4-m-n)/2 (1)
(式中、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R2は独立にアルケニル基であり、mは0.5〜2.5、好ましくは1.0〜2.1の正数であり、nは0.001〜1.1、好ましくは0.001〜1.0の正数である。但し、m+nは通常0.501〜3.0、好ましくは2.0〜3.0の正数である。)
で表され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサンが挙げられる。
上記R1としては、例えば、炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基が挙げられる。R1の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基中の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全てが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;シアノ基等によって置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
これらの中でも、メチル基、フェニル基又はこれら両者の組み合わせが好ましい。R1がメチル基、フェニル基又はこれら両者の組み合わせである(A)成分は、合成が容易であり、化学的安定性が良好である。
上記R2としては、例えば、炭素数2〜8のアルケニル基が挙げられる。R2の具体例としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。これらの中でもビニル基が好ましい。R2がビニル基である(A)成分は、合成が容易であり、化学的安定性が良好である。
(A)成分の具体例としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジビニルメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖の片末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリメチルシロキシ基封鎖であるジメチルポリシロキサン、分子鎖の片末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリメチルシロキシ基封鎖であるメチルビニルポリシロキサン、分子鎖の片末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリメチルシロキシ基封鎖であるジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。これらのオルガノポリシロキサンは、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよく、また重合度の異なる1種又は2種以上を併用してもよい。
なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中0.002〜1.2mol/100g、特に0.003〜0.5mol/100gとすることが好ましい。アルケニル基の量が、多すぎると架橋度が高くなりすぎて、高粘度のグリースとなる場合があり、少なすぎると耐ズレ性に対して十分な架橋度合いが得られない場合がある。
(A)成分の25℃における絶対粘度は、0.1〜20,000mPa・sが好ましく、10〜5,000mPa・sがより好ましい。上記絶対粘度が低すぎると、得られるシリコーン組成物中の熱伝導性無機充填材が沈降しやすくなり、長期の保存性に欠けるおそれがある。また、上記絶対粘度が高すぎると、得られるシリコーン組成物は著しく流動性に欠けたものとなりやすく、作業性が劣ったものとなるおそれがある。なお、本発明において、絶対粘度は、マルコム粘度計(タイプPC−10AA)等のスパイラル粘度計による測定値である。
[(B)成分]
(B)成分は、1分子中に1個以上のケイ素原子に結合した水素原子(Si−H基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、シリコーン組成物の硬化剤であり、1分子中に平均1個以上、好ましくは2個以上(通常2〜300個程度、より好ましくは2〜200個程度)のケイ素原子に結合した水素原子(Si−H基)を有するものである。
(B)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、直鎖状、分岐鎖状、環状、又は三次元網状構造の樹脂状物が挙げられ、いずれのものであってもよいが、下記平均組成式(2)で示されるものを用いることができる。
3 pqSiO(4-p-q)/2 (2)
(式中、R3は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基である。pは0.4〜2.5、好ましくは0.8〜2.2の正数であり、qは0.03〜1.0、好ましくは0.05〜0.95の正数であり、かつp+qは0.43〜3.0、好ましくは0.85〜3.0の正数である。)
式(2)中のR3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の、通常、炭素数1〜10、好ましくは1〜8程度の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又はハロゲン置換の1価炭化水素基等が例示される。メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、H(CH32SiO1/2単位とSiO2単位との共重合体、H(CH32SiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO2単位との共重合体や、これらのオルガノハイドロジェンポリシロキサンの2種以上の混合物等が挙げられる。
(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子(Si−H基)の含有量は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中、0.001〜0.02mol/g、特に0.001〜0.01mol/gとすることが好ましい。Si−H基の量が多すぎると架橋度が高くなりすぎて、高粘度のグリースとなる場合があり、少なすぎると耐ズレ性に対して十分な架橋度合いが得られない場合がある。
(B)成分の25℃における絶対粘度は特に限定されないが、0.5〜1,000,000mPa・sが好ましく、1〜100,000mPa・sがより好ましい。また、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中のケイ素原子数(又は重合度)が2〜500個、好ましくは3〜300個程度のものが好ましい。
本発明のシリコーン組成物は、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)が2〜10となる範囲で反応させた反応生成物を含むものである。このような範囲となるように、(A)成分と(B)成分とを反応させる。上記モル比は、3〜8とする量がより好ましい。上記モル比が0<Si−H/Si−Vi<2であると、粘度が上昇して塗布性が劣るシリコーン組成物になる。一方、上記モル比範囲の上限10を超えると、熱サイクル時にシリコーン組成物のズレが発生する。
[白金族金属系触媒]
本発明のシリコーン組成物には、(A)成分と(B)成分の反応を促進するための付加反応触媒である白金族金属系触媒を含有することが好ましく、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。これらの中でも、塩化白金酸又は塩化白金酸塩等の白金錯体を、アルケニル基等のビニル基を有するオルガノポリシロキサンで希釈したヒドロシリル化触媒が好ましい。これは、白金錯体と、ビニル基を有するオルガノポリシロキサンとを混合することで得ることができる。白金錯体中にトルエン等の溶媒が含まれる場合は、混合後に溶媒を取り除くとよい。
白金族金属系触媒を配合する場合の配合量は、(A)成分に対する白金族金属元素の質量換算で0.1〜2,000ppmが好ましく、より好ましくは0.5〜1,000ppmである。(F)成分が多すぎると不均一な反応が起こりゲル物が発生する場合があり、少なすぎると耐ズレ性に対して十分な架橋度合いが得られない場合がある。
[(C)成分]
(C)成分は、金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材であり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。この無機充填材は、比表面積が大きく、アルコキシ基が存在する(E)成分と反応することにより、150℃における貯蔵弾性率を向上させる成分である。また、(D)成分の熱伝導性無機充填材の粒度分布を整えて、最密充填にして配合量を増大させ、シリコーン組成物の熱伝導率を向上させるための成分である。
(C)成分の金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムが挙げられる。これらは絶縁材料であり、工業的に広範囲な粒径の品種が選択可能であり、資源的に入手が容易であり、比較的安価で入手可能であることから、放熱材料として広範に用いられる。
(C)成分の無機充填材としては、不定形、造粒粉、球状でも使用可能であるが、その中でも特に充填性の観点から、球状無機充填材を使用することが好ましい。
(C)成分の平均粒径は3μm以下であり、0.5〜2.5μmがより好ましい。平均粒径が小さすぎると、シリコーン組成物の流動性が低下し、良好な塗布性能が得られないおそれがある。なお、本発明において、(C)及び(D)成分の平均粒径の測定は、レーザ回折・散乱法、例えば、日機装(株)製の粒度分析計であるマイクロトラックMT3300EXにより測定した体積累積平均粒径値D50(又はメジアン径)である。
(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して50〜4,000質量部が好ましく、300〜3,000質量部がより好ましい。(C)成分の配合量が少なすぎると、得られるシリコーン組成物にズレが発生したり、熱伝導率が低下するおそれがあり、一方、多すぎると高粘度になり、シリコーン組成物を均一に塗布することが困難となるおそれがある。なお、(C)成分は、(D)成分とともに(E)成分と予め加熱混合された混合物としてもよい。
[(D)成分]
(D)成分は、金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材であり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。この無機充填材は、主要な熱伝導の経路となる成分である。
(D)成分の金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等が挙げられる。なお、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムは、上記(C)成分と重複するが、平均粒径が相違する。
(D)成分の無機充填材としては、不定形、造粒粉、球状でも使用可能であるが、その中でも特に充填性の観点から、球状無機充填材を使用することが好ましい。
(D)成分の平均粒径は5μm以上であり、5〜200μmが好ましく、6〜150μmがより好ましく、7〜100μmがさらに好ましい。平均粒径が5μmより小さいと、シリコーン組成物が不均一になり、耐ズレ性が悪くなる。平均粒径が大きすぎても、シリコーン組成物が不均一になり、耐ズレ性が悪くなるおそれがある。
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して800〜8,000質量部が好ましく、700〜7,000質量部がより好ましい。(D)成分の配合量が少なすぎると、必要とする熱伝導性が得られないおそれがあり、一方、多すぎると高粘度になり、シリコーン組成物を均一に塗布することが困難となるおそれがある。なお、(D)成分は、(C)成分とともに(E)成分と予め加熱混合された混合物としてもよい。
本発明のシリコーン組成物において、(C)成分と(D)成分の合計配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して2,000〜8,000質量部であり、1,000〜5,000質量部が好ましい。上記合計配合量が2,000質量部未満だと十分な熱伝導率を達成できず、8,000質量部を超えると十分な塗布性能が得られない。また(C)成分と(D)成分の質量比((C):(D))は、15:85〜65:35が好ましい。
[(E)成分]
(E)成分は、アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。(E)成分の添加により、シリコーン組成物の粘度を低下させることができる。また、(E)成分は、(C)及び(D)成分をシリコーン組成物に高充填しても、シリコーン組成物の流動性を保ち、このシリコーン組成物に良好な取り扱い性を付与する役割も兼ね備えている。さらに(E)成分は、ソルダーレジスト基板に塗布する際に、後述する(F)成分の存在下に、ソルダーレジスト基板に吸収された水分と反応して、アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンの遮蔽層を形成し、熱伝導性シリコーン組成物の割れやボイドの発生を抑える役割も兼ね備えている。
(E)成分としては、下記一般式(3)で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられ、3官能の加水分解性オルガノポリシロキサンを含有することが好ましい。
Figure 2021147431
(式中、R4は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基である。X1、X2、X3はR4又は−R5−SiR6 (3-g)(OR7gで示される基であり、それぞれ異なってもよいが、少なくとも1つは−R5−SiR6 (3-g)(OR7gである。R5は酸素原子又は炭素数1〜4のアルキレン基、R6は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R7は独立に炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシアルキル基、又はアシル基であり、gは1〜3の整数である。a及びbはそれぞれ1≦a≦1,000、0≦b≦1,000である。)
(E)成分としては、下記一般式(4)
Figure 2021147431
(式中、R4は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R7は独立に炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシアルキル基、又はアシル基であり、cは5〜100の整数であり、gは1〜3の整数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、特に25℃における絶対粘度が0.005〜100mPa・sのオルガノポリシロキサンが好ましい。
上記式(3)及び(4)中、R4は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜3の1価炭化水素基であり、その例としては、直鎖状アルキル基、分岐鎖状アルキル基、環状アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。直鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基が挙げられる。分岐鎖状アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。環状アルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としては、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−(ノナフルオロブチル)エチル基、2−(ヘプタデカフルオロオクチル)エチル基が挙げられる。R4として、メチル基、フェニル基が好ましい。
5は酸素原子又はメチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基である。R6は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、上記R4にて例示したものと同様のものが挙げられる。
上記R7は独立に炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシアルキル基、又はアシル基である。アルキル基としては、例えば、R4にて例示したものと同様の、炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられる。アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシエチル基、メトキシプロピル基等が挙げられる。アシル基としては、例えば、炭素数2〜8のアシル基が好ましく、アセチル基、オクタノイル基等が挙げられる。R7はアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
a、bは上記の通りであるが、好ましくはa+bが5〜150であり、cは5〜100の整数であり、好ましくは10〜50である。gは1〜3の整数であり、好ましくは3である。なお、分子中にOR7基は1〜6個、特に3又は6個有することが好ましい。
(E)成分の好適な具体例としては、下記のものを挙げることができる。
Figure 2021147431
(E)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、25〜400質量部が好ましく、50〜350質量部がより好ましい。25質量部未満だと、シリコーン組成物が増粘して吐出不可となるおそれがあり、一方、400質量部を超えると低粘度になりすぎて(E)成分がブリードするおそれがある。
また(C)成分と(D)成分との合計100質量部に対しての(E)成分の配合量は、4.8〜9.2質量部が好ましく、5.0〜9.1質量部がより好ましい。4.8質量部未満だと、シリコーン組成物が増粘して吐出不可となるおそれがあり、一方、9.2質量部を超えると低粘度になりすぎて(E)成分がブリードするおそれがある。
[(F)成分]
(F)成分は、アルコキシ縮合触媒であり、本発明の組成物において、(E)成分のアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンを脱水縮合させて、ソルダーレジスト基板表面に遮蔽層を形成するための成分である。
アルコキシ縮合触媒として、具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジイソプロポキシビス(メチルアセトアセテート)チタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)チタン、ジブトキシビス(エチルアセトアセトネート)チタン、ジメトキシビス(エチルアセトアセトネート)チタン等のチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン(グアニジン化合物)等が例示されるが、これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。中でもアルキル錫エステル化合物、チタンキレート化合物、グアニジン化合物が好ましく、特にはグアニジン化合物が好適に用いられる。
(F)アルコキシ縮合触媒の添加量は、(E)成分に対し、0.01〜1質量%であり、好ましくは0.02〜0.5質量%である。アルコキシ縮合触媒の添加量が少なすぎるとソルダーレジスト基板に塗布した際に基板表面に遮蔽層が得られず、多すぎると経済的でない。
[その他成分]
本発明のシリコーン組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の任意の成分を配合することができる。
シリコーン組成物の着色、流動性の制御又は補強の目的のために、上記(C)、(D)成分以外の充填材を配合してもよい。充填材は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。充填材としては、例えば、ウォラストナイト、タルク、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン等のクレー;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、グラファイト、バライト、マラカイト等の炭酸銅;ザラカイト等の炭酸ニッケル;ウィザライト等の炭酸バリウム;ストロンチアナイト等の炭酸ストロンチウム;フォーステライト、シリマナイト、ムライト、パイロフィライト、カオリナイト、バーミキュライト等のケイ酸塩;ケイ藻土等の非補強性の充填材;これらの充填材の表面を有機ケイ素化合物で処理したもの等が挙げられる。
上記充填材を配合する場合の配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して100質量部以下が好ましい。
シリコーン組成物の接着性を向上させるために、接着付与剤を配合してもよい。接着付与剤は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。接着付与剤として、具体的には、メチルビニルジメトキシシラン、エチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、エチルビニルジエトキシシラン等のアルキルアルケニルジアルコキシシラン;メチルビニルジオキシムシラン、エチルビニルジオキシムシラン等のアルキルアルケニルジオキシムシラン;メチルビニルジアセトキシシラン、エチルビニルジアセトキシシラン等のアルキルアルケニルジアセトキシシラン;メチルビニルジヒドロキシシラン、エチルビニルジヒドロキシシラン等のアルケニルアルキルジヒドロキシシラン;メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等のオルガノトリアルコキシシラン;トリアリルイソシアヌレート、ジアリル(3−トリメトキシシリル)イソシアヌレート、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス(3−トリプロポキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート化合物;テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンエチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート等のチタン化合物;エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウム化合物;ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等のジルコニウム化合物が挙げられる。
接着付与剤を配合する場合の配合量は特に限定されないが、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。
[熱伝導性シリコーン組成物の製造方法]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の製造方法としては、下記工程を有するものが挙げられる。
(I)上記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)成分及び必要に応じて白金族金属系触媒を、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)が2〜10となるように混合して混合物を得る工程、
(II)得られた混合物を100〜180℃で30分〜4時間加熱して、上記(A)成分と(B)成分とを反応させる工程、
(III)上記で得られた反応混合物に、(F)アルコキシ縮合触媒を室温(25℃、以下同じ)で10〜60分間混合する工程。
(I)上記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)成分及び必要に応じて白金族金属系触媒を、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)が2〜10となるように混合して混合物を得る工程
上述した(A)〜(E)成分及び必要に応じて白金族金属系触媒を上述した配合割合で混合する。必要に応じてその他成分を加えてもよい。混合装置は特に限定されず、トリミックス、ツウィンミックス、プラネタリーミキサー(いずれも(株)井上製作所製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機を用いて混合する。液状物と無機充填材を混合する温度は特に限定されず、室温で10〜60分混合するとよい。また、減圧下(例えば70mmHg)で混合してもよい。
(II)得られた混合物を100〜180℃で30分〜4時間加熱して、上記(A)成分と(B)成分とを反応させる工程
得られた混合物を、(A)成分と(B)成分とを反応させるために100〜180℃、好ましくは110〜170℃で、30分〜4時間、好ましくは1〜3時間加熱する。さらに減圧下(例えば70mmHg)で加熱してもよい。
(III)上記で得られた反応混合物に、(F)アルコキシ縮合触媒を室温で10〜60分間混合する工程
上記で得られた反応混合物に、(F)アルコキシ縮合触媒を室温で10〜60分間、好ましくは10〜30分間混合することにより、本発明の熱伝導性シリコーン組成物を得ることができる。
本発明において、(F)アルコキシ縮合触媒は、得られる熱伝導性シリコーン組成物において、(E)成分のアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンを脱水縮合するための成分であることから、加熱混合しないことが必要である。(F)アルコキシ縮合触媒を(A)〜(E)成分と同時に混合し、加熱してしまうと(E)成分のアルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンが脱水縮合してしまうため、反応中にゲル物が多量に発生し不均一な状態になる。
[熱伝導性シリコーン組成物]
上記の方法により得られた本発明の熱伝導性シリコーン組成物の25℃における絶対粘度は50〜500Pa・sであり、150〜400Pa・sであることが好ましい。絶対粘度が50Pa・s未満だと、塗付中のシリコーン組成物の液だれが生じ、塗布性が低下する。さらに、長期保管中の(C)成分及び(D)成分の沈降が生じるおそれがある。一方、500Pa・sを超えると、塗布性が低下して、生産効率が低下する。シリコーン組成物の絶対粘度は、例えば、(A)成分と(B)成分の架橋度合いや、(C)、(D)成分及び(E)成分の量を調整すること、上記製造方法にて調製することで上記範囲とすることができる。
また、本発明の熱伝導性シリコーン組成物の単位体積当たりのSi−H残基量は、1×10-6〜1×10-3mol/cm3であり、1×10-5〜5×10-4mol/cm3が好ましい。Si−H残基量が1×10-6mol/cm3未満だと、例えば、被着体に挟んで下記に示すズレ試験を行った場合に、被着体と化学的な相互作用をする官能基(Si−H基)が減るために、ズレが発生しやすくなる。また1×10-3mol/cm3を超えると、Si−H/Si−Viのバランスが崩れ、架橋密度が低くズレやすい組成物になったり、(A)+(B)成分の比率に対して(C)成分、(D)成分の量が多かったり、(E)成分が少なくなるために、塗布性能に劣るシリコーン組成物となる。シリコーン組成物の単位体積当たりのSi−H残基量は、例えば、(A)、(B)成分におけるSi−H/Si−Viのバランスを2〜10の間、(A)+(B)成分に対する(E)成分の比率、(A)+(B)成分に対する(C)+(D)成分の比率を前述の記述の範囲にすることで、上記範囲とすることができる。なお、シリコーン組成物の単位体積当たりのSi−H残基量は、(B)成分中のSi−Hのモル数から(A)成分中のSi−Viのモル数を引いて、シリコーン組成物全体の体積で割ることで、単位体積当たりのSi−H残基量を計算することができる。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の熱伝導率は、2W/mK以上が好ましく、3W/mK以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、20W/mK以下とすることができる。このように優れた熱伝導率を有するため、放熱用として好適である。なお、熱伝導率は、ISO 22007−2準拠のホットディスク法により測定した、25℃における値である。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の用途、使用方法等として、ソルダーレジスト基板に実装した発熱部品に対して好適に利用できる。発熱部品に対して直接塗布をして排熱することはもちろん、発熱部品の裏面のソルダーレジスト面からの排熱、発熱部品と同じ面のソルダーレジスト部周囲に対しても塗布を行い、排熱に使用できる。産業上の利用分野としては、車載用電子部品、パソコンなどの電子機器、携帯型の通信端末などに好適に使用可能である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、実施例中の(A)、(B)、(E)成分及びシリコーン組成物の絶対粘度は、以下に示すマルコム粘度計で測定した25℃における値である。
実施例及び比較例で使用した成分を下記に説明する。なお、括弧内に示される各シロキサン単位の結合順序は、下記に制限されるものではない。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
A−1:絶対粘度100mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基含量:0.040mol/100g)
A−2:絶対粘度5,000mPa・sの平均構造が分子鎖の片末端がジメチルビニルシロキシ基で他方の片末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(ビニル基含量:0.006mol/100g)
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
B−1:絶対粘度12mPa・sの下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Si−H基含量:0.0055mol/g)
Figure 2021147431
B−2:絶対粘度17mPa・sの下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Si−H含量:0.0013mol/g)
Figure 2021147431
(C)熱伝導性無機充填材
C−1:酸化亜鉛2種(JIS規格、平均粒径1μm、不定形)
C−2:酸化アルミニウム粉末(平均粒径1μm、球状)
(D)熱伝導性無機充填材
D−1:酸化アルミニウム粉末(平均粒径10μm、球状)
(E)加水分解性オルガノシロキサン
E−1:絶対粘度30mPa・sの下記式で表されるオルガノポリシロキサン
Figure 2021147431
下記の方法により得られるヒドロシリル化触媒
塩化白金酸H2PtCl6・6H2O(37.6質量%白金)8.0gを還流コンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付けた100mLの反応フラスコに入れ、次いでエタノールを40.0g及びジビニルテトラメチルジシロキサンを16.0g加えた。70℃で50時間加熱反応させた後、反応混合物を室温(25℃)にて撹拌しながら炭酸水素ナトリウム16gを徐々に加えて2時間中和した。反応混合物を吸引濾過し、濾液を減圧留去し、エタノール及び過剰のジビニルテトラメチルジシロキサンを実質的に取り除いた後、トルエンで希釈し、全量を600gとした(白金0.5質量%含有)。
上述した白金−ビニルシロキサン錯体トルエン溶液に290gの絶対粘度600mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを加えて撹拌し、トルエンを60℃/20torrで減圧留去し、実質的にトルエンを取り除いたものをヒドロシリル化触媒とした(白金1.0質量%含有)。
(F)アルコキシ縮合触媒
F−1:テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン
F−2:ジブチル錫ジアセテート
F−3:ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン
[ソルダーレジスト基板作製方法]
FR−4基板(ガラスエポキシ材 R1705、銅箔70/70μm、パナソニック電工(株)製)に、ソルダーレジスト PSR−800 AUS410(太陽誘電(株)製)を30μmの厚さになるようにスピンコートし、150℃/1時間硬化させた。その後に裏面を同方法でソルダーレジストを30μmの厚さになるようにスピンコートして、裏面を150℃/1時間硬化して両面コート基板とした。保管は25℃/50%RH環境において、飽和吸湿をさせた。
[実施例1〜8、比較例1〜3、5〜7]
(I)表1、2に示す配合量で(A)、(B)、(C)、(D)、(E)成分及び白金族金属系触媒を配合して、プラネタリーミキサーを用いて室温(25℃)減圧(70mmHg)下で60分混合した。
(II)(I)で得られた混合物を165℃に加熱し、減圧(70mmHg)下で120分混合し、反応混合物を得た。
(III)(II)で得られた(A)、(B)成分の架橋反応が完了した反応混合物に、表1、2に示す配合量の(F)アルコキシ縮合触媒を室温にて常圧で15分間混合してシリコーン組成物を作製した。
[比較例4]
上記(I)工程において、(F)成分を同時に混合して(II)工程で加熱した以外は、実施例5と同様の方法でシリコーン組成物を得た。
シリコーン組成物の特性は次に示す方法にて測定した。
[熱伝導率測定]
京都電子工業(株)製のTPA−501を用いて、25℃において測定した。
[絶対粘度測定]
絶対粘度は25℃における値を示し、その測定はマルコム粘度計(タイプPC−10AA)を用いた。シリコーン組成物の塗布プロセスにおいて、実用上絶対粘度500Pa・sより大きいものは使用不可と考えられる。
[シリコーン組成物のズレ性試験]
シリコーン組成物をガラス板上に0.325mL塗布して、1mmのスペーサーを挿入し、ガラス板で挟んで直径約20mm/厚さ1mmの円盤状のサンプルを作製した。
ガラスに挟まれたサンプルを円盤が垂直状態になるように配置して、冷熱試験条件:−40℃/30分⇔150℃/30分の条件でサイクル試験を行い、サイクル250回後の状態を観察した。円盤状のシリコーン組成物がもとのガラス板の位置からズレている場合は「ズレ有」とした。垂直にシリコーン組成物を配置して、元の位置からズレが発生しない場合を「ズレ無」とした。このような状況が好ましい。
[シリコーン組成物のボイド性試験]
シリコーン組成物をソルダーレジスト基板上に0.067mL塗布して、0.4mmのスペーサーを挿入し、ガラス板と前述の作製したソルダーレジスト基板で挟んで直径約10mm/厚さ0.4mmの円盤状のサンプルを作製した。
ガラスとソルダーレジスト基板に挟まれたサンプルを円盤が水平状態になるように配置して、150℃に予め加熱した乾燥機に投入し、150℃で90分間保管した。円盤状のシリコーン組成物に全体面積の5%以上の割れやボイドがある場合は、「割れ(ワレ)/ボイド有」とした。150℃で90分間保管しても割れやボイドが発生しない場合を「割れ(ワレ)/ボイド無」とした。単位面積当たりの熱伝導パスの減少がないので、このような状況が好ましい。
Figure 2021147431
Figure 2021147431
表1及び2の結果は、本発明の熱伝導性シリコーン組成物が、25℃における絶対粘度500Pa・s以下であることから塗布性に優れ、熱伝導率に優れるものであり、また耐久試験に投入しても冷熱サイクル時のズレが発生せず、ボイド試験においても割れやボイドが発生しないことから、使用中に熱が発生する電気・電子部品からの除熱に優れるものであることを実証している。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、熱伝導性に優れるだけでなく、ソルダーレジスト基板に対する耐ボイド性と耐ズレ性が良好であるので、使用中に熱が発生する電気・電子部品からの除熱に好適である。

Claims (4)

  1. (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)2〜10の割合で反応させた反応生成物、
    (C)金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材、
    (D)金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材、
    (E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び
    (F)アルコキシ縮合触媒:(E)成分に対して0.01〜1質量%
    を含有し、(C)成分と(D)成分の合計配合量が、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して2,000〜8,000質量部であり、25℃における絶対粘度が50〜500Pa・sで、単位体積当たりのSi−H残基量が1×10-6〜1×10-3mol/cm3である熱伝導性シリコーン組成物。
  2. (E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサンの配合量が、(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して、25〜400質量部である請求項1に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  3. ソルダーレジスト基板用である請求項1又は2に記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  4. (I)(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)金属酸化物から選ばれる平均粒径3μm以下の熱伝導性無機充填材、(D)金属酸化物から選ばれる平均粒径5μm以上の熱伝導性無機充填材、(E)アルコキシ基を有する加水分解性オルガノシロキサン、及び必要に応じて白金族金属系触媒を、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のSi−H基とのモル比(Si−H/Si−Vi)が2〜10となるように混合して混合物を得る工程と、
    (II)得られた混合物を100〜180℃で30分〜4時間加熱して、(A)成分と(B)成分とを反応させる工程と、
    (III)上記で得られた反応混合物に、(F)アルコキシ縮合触媒を室温で10〜60分間混合する工程と
    を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物の製造方法。
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