JP2021117221A - 電池測定装置 - Google Patents

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昌明 北川
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Abstract

【課題】応答信号の測定精度を向上させることができる電池測定装置を提供すること。【解決手段】電池測定装置50は、第1電気経路81上に設けられ、電池セル42から交流信号を出力させる信号制御部56と、第2電気経路82上に設けられ、第2電気経路を介して、交流信号に対する電池セル42の応答信号を入力する応答信号入力部52と、複素インピーダンスを算出する演算部53と、を備える。収容ケース42a、第2電気経路82、電源端子71により囲まれた領域であって、交流信号に基づく磁束が通過する磁束通過領域S10が形成されている。誘導起電力が起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S10の大きさが設定されている。【選択図】 図7

Description

本発明は、電池測定装置に関するものである。
従来から、蓄電池の状態を測定するため、蓄電池の複素インピーダンスを測定することが行われていた(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の発明では、パワーコントローラにより、蓄電池に対して矩形波信号を印加して、その応答信号に基づいて複素インピーダンス特性を算出していた。そして、この複素インピーダンス特性を基に、蓄電池の劣化状態などを判別していた。
また、特許文献2では、発振器から正弦波電流を蓄電池に流し、その応答信号(電圧変動)をロックインアンプにより検出し、その検出結果に基づいて、複素インピーダンス特性を算出していた。そして、この複素インピーダンス特性を基に、蓄電池の劣化状態などを判別していた。
特許第6226261号公報 特開2018−190502号公報
ところで、電気自動車等に使用される蓄電池は、大容量化していく傾向があった。大容量の蓄電池の場合、インピーダンスが小さくなり、応答信号が微弱な信号になりやすい。そして、応答信号が、微弱な信号となると、外部の影響を受けやすいという問題がある。例えば、蓄電池に対して矩形波信号などの交流信号を流す場合、当該交流信号による磁束変化によって、応答信号が入出力される電気経路において誘導起電力が生じる。応答信号は、極めて微弱な信号であるため、この誘導起電力に対しても影響を受けてしまい、測定誤差が生じるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、応答信号の測定精度を向上させることができる電池測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、電解質と、複数の電極と、それらを収容する収容ケースと、を含む蓄電池の状態を測定する電池測定装置において、前記蓄電池の正極と負極との間を結ぶ第1電気経路上に設けられ、前記蓄電池から所定の交流信号を出力させる、又は前記蓄電池に所定の交流信号を入力する信号制御部と、前記正極と前記負極との間を結ぶ第2電気経路上に設けられ、当該第2電気経路を介して、前記交流信号に対する前記蓄電池の応答信号を入力する応答信号入力部と、前記応答信号に基づいて前記蓄電池の複素インピーダンスに関する情報を算出する演算部と、を備え、前記蓄電池と前記第2電気経路により囲まれた領域であって、前記第1電気経路に流れる交流信号に基づく磁束が通過する磁束通過領域が形成されており、前記蓄電池の実際の複素インピーダンスと、前記演算部により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように前記磁束通過領域の大きさが設定されている。
蓄電池の実際の複素インピーダンスと、演算部により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように、蓄電池と第2電気経路により囲まれた磁束通過領域が設定されている。これにより、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制し、インピーダンスの誤差を抑制することができる。
第2の手段は、電解質と、複数の電極と、それらを収容する収容ケースと、を含む蓄電池の状態を測定する電池測定装置において、前記蓄電池の正極側電源端子と負極側電源端子との間を結ぶ第1電気経路上に設けられ、前記蓄電池から所定の交流信号を出力させる、又は前記蓄電池に所定の交流信号を入力する信号制御部と、前記正極側電源端子と前記負極側電源端子との間を結ぶ第2電気経路上に設けられ、当該第2電気経路を介して、前記交流信号に対する前記蓄電池の応答信号を入力する応答信号入力部と、前記応答信号に基づいて前記蓄電池の複素インピーダンスを算出する演算部と、を備え、前記収容ケース、前記第2電気経路、前記正極側電源端子、及び前記負極側電源端子により囲まれた領域であって、前記第1電気経路上に流れる交流信号に基づく磁束が通過する磁束通過領域が形成されており、前記第1電気経路上に流れる交流信号に基づいて前記第2電気経路に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、前記磁束通過領域の大きさが設定されている。
収容ケース、第2電気経路、正極側電源端子、及び負極側電源端子により囲まれた磁束通過領域により、交流信号に基づく誘導起電力の大きさ及びその極性を変更することができる。そこで、磁束通過領域の大きさを適切に設定することにより、誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるようにした。また、同様にして、インバータ由来のノイズなど、外部信号に基づく誘導起電力も低減することができる。これにより、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制することができる。
電源システムの概略構成図。 (a)は、電池セルを示す斜視図、(b)は、組電池を示す平面図。 電池測定装置の構成図。 インピーダンス算出処理のフローチャート。 比較例における電池測定装置の接続態様を示す側面図。 電池測定装置の回路図。 第1実施形態における電池測定装置の接続態様を模式的に示す側面図。 第2実施形態における電池測定装置の接続態様を模式的に示す側面図。 第3実施形態における電池測定装置の接続態様を模式的に示す側面図。 第4実施形態における電池測定装置を示す平面図。 第4実施形態における電池測定装置の接続態様を模式的に示す側面図。 第5実施形態における電池測定装置の接続態様を模式的に示す平面図。 第6実施形態における電池測定装置を示す側面図。 第7実施形態における電池測定装置を示す側面図。 第8実施形態における電池測定装置を示す側面図。 シールド部材を示す斜視図。 (a)は、第9実施形態における回路基板及び電池セルの側面図、(b)は、筒状部の断面図。 第10実施形態における電池測定装置を示す断面図。 第10実施形態におけるインピーダンス算出処理のフローチャート。 別例の電池測定装置の構成図。 別例の電池測定装置の構成図。 別例の電池測定装置の構成図。 別例の電池セルの構成図。 別例の電池セルの構成図。 別例の電池測定装置の構成図。 別例のシールド部材の構成を示す斜視図。 インピーダンス測定精度と電池容量の関係を示す説明図。 (a)は、変形例1の電池セルを示す斜視図、(b)は、変形例1の組電池を示す斜視図。 比較例における電池測定装置の接続態様を模式的に示す斜視図。 変形例1における電池測定装置の接続態様を模式的に示す斜視図。 変形例2における電池測定装置の接続態様を模式的に示す斜視図。 変形例3における組電池及び回路基板を模式的に示す斜視図。 (a)は、変形例3における回路基板の一部を示す平面図であり、(b)は、変形例3における電池セル及び回路基板を示す側面図。 (a)は、変形例3における回路基板の一部を示す平面図であり、(b)は、1列目の電池セル及び回路基板の側面図であり、(c)は、2列目の電池セル及び回路基板の側面図であり、(d)は、変形例3における回路基板の一部を示す平面図。 (a)は、変形例3のバスバーを示す平面図であり、(b)は、変形例3におけるバスバーを示す側面図。 (a)は、変形例3の別例における回路基板の一部を示す平面図であり、(b)は、変形例3の別例におけるバスバーを示す平面図。 別例の電池測定装置の構成図。
(第1実施形態)
以下、「電池測定装置」を車両(例えば、ハイブリッド車や電気自動車)の電源システムに適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、電源システム10は、回転電機としてのモータ20と、モータ20に対して3相電流を流す電力変換器としてのインバータ30と、充放電可能な組電池40と、組電池40の状態を測定する電池測定装置50と、モータ20などを制御するECU60と、を備えている。
モータ20は、車載主機であり、図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。本実施形態では、モータ20として、3相の永久磁石同期モータを用いている。
インバータ30は、相巻線の相数と同数の上下アームを有するフルブリッジ回路により構成されており、各アームに設けられたスイッチ(半導体スイッチング素子)のオンオフにより、各相巻線において通電電流が調整される。
インバータ30には、図示しないインバータ制御装置が設けられており、インバータ制御装置は、モータ20における各種の検出情報や、力行駆動及び発電の要求に基づいて、インバータ30における各スイッチのオンオフにより通電制御を実施する。これにより、インバータ制御装置は、組電池40からインバータ30を介してモータ20に電力を供給し、モータ20を力行駆動させる。また、インバータ制御装置は、駆動輪からの動力に基づいてモータ20を発電させ、インバータ30を介して、発電電力を変換して組電池40に供給し、組電池40を充電させる。
組電池40は、インバータ30を介して、モータ20に電気的に接続されている。組電池40は、例えば百V以上となる端子間電圧を有し、複数の電池モジュール41が直列接続されて構成されている。電池モジュール41は、複数の電池セル42が直列接続されて構成されている。電池セル42として、例えば、リチウムイオン蓄電池や、ニッケル水素蓄電池を用いることができる。各電池セル42は、電解質と複数の電極とを有する蓄電池である。
図2(a)に示すように、電池セル42、より詳しくはその収容ケース42aは、扁平の直方体形状に形成されており、その上面において、長手方向両端に、電源端子71(正極側電源端子71aと負極側電源端子71b)が設けられている。正極側電源端子71aと負極側電源端子71bは、収容ケース42aから同方向に同程度突出している。そして、図2(b)に示すように、電池セル42の収容ケース42aは、側面が重なるように、短手方向に積層されている。その際、隣接する電池セル42とは、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとが互い違いとなるように配置されている。
そして、各電池セル42が、直列に接続されるように、電池セル42の正極側電源端子71aは、隣接する一方側の電池セル42の負極側電源端子71bにバスバー73を介して接続されている。そして、電池セル42の負極側電源端子71bは、隣接する他方側の電池セル42の正極側電源端子71aにバスバー73を介して接続されている。
バスバー73は、導電性の材料で構成されており、隣接する電源端子71が届く程度、例えば、短手方向における電池セル42の厚さ寸法の2〜3倍弱程度の長さを有する薄板状に形成されている。このバスバー73は、電池セル42の長手方向において、電源端子71の外側端部(外側半分)を覆うように各電源端子71に対して接続(溶接等)されている。
図1に示すように、組電池40の正極側電源端子に接続される正極側電源経路L1には、インバータ30等の電気負荷の正極側端子が接続されている。同様に、組電池40の負極側電源端子に接続される負極側電源経路L2には、インバータ30等の電気負荷の負極側端子が接続されている。なお、正極側電源経路L1及び負極側電源経路L2には、それぞれリレースイッチSMR(システムメインリレースイッチ)が設けられており、リレースイッチSMRにより、通電及び通電遮断が切り替え可能に構成されている。
電池測定装置50は、各電池セル42の蓄電状態(SOC)及び劣化状態(SOH)などを測定する装置である。第1実施形態において電池測定装置50は、電池モジュール41毎に設けられている。電池測定装置50は、ECU60に接続されており、各電池セル42の状態などを出力する。電池測定装置50の構成については、後述する。
ECU60は、各種情報に基づいて、インバータ制御装置に対して力行駆動及び発電の要求を行う。各種情報には、例えば、アクセル及びブレーキの操作情報、車速、組電池40の状態などが含まれる。
次に、電池測定装置50について詳しく説明する。図3に示すように、第1実施形態では、電池セル42毎に電池測定装置50が設けられている。
電池測定装置50は、ASIC部50aと、フィルタ部55と、電流モジュレーション回路56と、を備えている。ASIC部50aは、安定化電源供給部51と、入出力部52と、演算部としてのマイコン部53と、通信部54と、を備えている。
安定化電源供給部51は、電池セル42の電源ラインに接続されており、電池セル42から供給された電力を入出力部52、マイコン部53、及び通信部54に対して供給している。入出力部52、マイコン部53、及び通信部54は、この電力に基づいて駆動する。
入出力部52は、測定対象とする電池セル42に対して接続されている。具体的に説明すると、入出力部52は、電池セル42から直流電圧を入力(測定)可能な直流電圧入力端子57を有する。電池セル42と直流電圧入力端子57との間には、フィルタ部55が設けられている。すなわち、直流電圧入力端子57の正極側端子57aと、負極側端子57bとの間には、フィルタ回路としてのRCフィルタ55a、及び保護素子としてのツェナーダイオード55bなどが設けられている。つまり、電池セル42に対して、RCフィルタ55aやツェナーダイオード55bなどが並列に接続されている。
また、入出力部52は、電池セル42の端子間において、電池セル42の内部複素インピーダンス情報を反映した応答信号(電圧変動)を入力するための応答信号入力端子58を有する。このため、入出力部52は、応答信号入力部として機能する。
なお、電池セル42の正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bは、それぞれ電極(正極又は負極)に繋がっている。そして、応答信号入力端子58は、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの接続可能な部分のうち、最も電極に近い箇所に接続されることが望ましい。また、直流電圧入力端子57の接続箇所も同様に、最も電極に近い箇所、又は応答信号入力端子58の接続箇所の次に近い箇所であることが望ましい。これにより、主電流又は均等化電流による電圧低下の影響を最低限にすることができる。
また、入出力部52は、信号制御部としての電流モジュレーション回路56に接続されており、電流モジュレーション回路56に対して、電池セル42から出力させる正弦波信号(交流信号)を指示する指示信号を出力する指示信号出力端子59aを有する。また、入出力部52は、フィードバック信号入力端子59bを有する。フィードバック信号入力端子59bは、電流モジュレーション回路56を介して、電池セル42から実際に出力される(流れる)電流信号を、フィードバック信号として入力する。
また、入出力部52は、マイコン部53に接続されており、直流電圧入力端子57が入力した直流電圧や、応答信号入力端子58が入力した応答信号、フィードバック信号入力端子59bが入力したフィードバック信号などをマイコン部53に対して出力するように構成されている。なお、入出力部52は、内部にAD変換器を有しており、入力したアナログ信号をデジタル信号に変換してマイコン部53に出力するように構成されている。
また、入出力部52は、マイコン部53から指示信号を入力するように構成されており、指示信号出力端子59aから、電流モジュレーション回路56に対して指示信号を出力するように構成されている。なお、入出力部52は、内部にDA変換器を有しており、マイコン部53から入力したデジタル信号をアナログ信号に変換して、電流モジュレーション回路56に対して指示信号を出力するように構成されている。また、電流モジュレーション回路56に指示信号により指示される正弦波信号は、直流バイアスがかけられており、正弦波信号が負の電流(電池セル42に対して逆流)とならないようになっている。
電流モジュレーション回路56は、測定対象である電池セル42を電源として、所定の交流信号(正弦波信号)を出力させる回路である。具体的に説明すると、電流モジュレーション回路56は、スイッチ部としての半導体スイッチ素子56a(例えば、MOSFET)と、半導体スイッチ素子56aに直列に接続された抵抗56bとを有する。半導体スイッチ素子56aのドレイン端子は、電池セル42の正極側電源端子71aに接続され、半導体スイッチ素子56aのソース端子は、抵抗56bの一端に直列に接続されている。また、抵抗56bの他端は、電池セル42の負極側電源端子71bに接続されている。半導体スイッチ素子56aは、ドレイン端子とソース端子との間において通電量を調整可能に構成されている。また、半導体スイッチ素子56aの動作領域に応じて、半導体スイッチ素子56aにかかる電圧を調整するために、抵抗を電流モジュレーション回路内に直列に挿入する場合もある。
また、電流モジュレーション回路56には、抵抗56bの両端に接続された電流検出部としての電流検出アンプ56cが設けられている。電流検出アンプ56cは、抵抗56bに流れる信号(電流信号)を検出し、検出信号をフィードバック信号として、入出力部52のフィードバック信号入力端子59bに出力するように構成されている。
また、電流モジュレーション回路56には、フィードバック回路56dが設けられている。フィードバック回路56dは、入出力部52の指示信号出力端子59aから、指示信号を入力するとともに、電流検出アンプ56cからフィードバック信号を入力するように構成されている。そして、指示信号とフィードバック信号とを比較し、その結果を半導体スイッチ素子56aのゲート端子に出力するように構成されている。
半導体スイッチ素子56aは、フィードバック回路56dからの信号に基づいて、指示信号により指示された正弦波信号(所定の交流信号)を電池セル42から出力させるように、ゲート・ソース間に印加する電圧を調整して、ドレイン・ソース間の電流量を調整する。なお、指示信号により指示される波形と、実際に抵抗56bに流れる波形との間に誤差が生じている場合、半導体スイッチ素子56aは、フィードバック回路56dからの信号に基づいて、その誤差が補正されるように、電流量を調整する。これにより、抵抗56bに流れる正弦波信号が安定化する。
次に、電池セル42の複素インピーダンスの算出方法について説明する。電池測定装置50は、所定周期ごとに、図4に示すインピーダンス算出処理を実行する。
インピーダンス算出処理において、マイコン部53は、最初に複素インピーダンスの測定周波数を設定する(ステップS101)。測定周波数は、予め決められた測定範囲内の周波数の中から設定される。
次にマイコン部53は、測定周波数に基づいて、正弦波信号(所定の交流信号)の周波数を決定し、入出力部52に対して、当該正弦波信号の出力を指示する指示信号を出力する(ステップS102)。
入出力部52は、指示信号を入力すると、DA変換器により、アナログ信号に変換し、電流モジュレーション回路56に出力する。電流モジュレーション回路56は、指示信号に基づいて、電池セル42を電源として正弦波信号を出力させる。具体的には、半導体スイッチ素子56aは、フィードバック回路56dを介して入力された信号に基づき、指示信号により指示された正弦波信号を電池セル42から出力させるように、電流量を調整する。これにより、電池セル42から正弦波信号が出力される。
電池セル42から正弦波信号を出力させると、すなわち、電池セル42に外乱を与えると、電池セル42の端子間に電池セル42の内部複素インピーダンス情報を反映した電圧変動が生じる。入出力部52は、応答信号入力端子58を介して、その電圧変動を入力し、応答信号としてマイコン部53に出力する。その際、AD変換器により、デジタル信号に変換して出力する。
ステップS102の実行後、マイコン部53は、入出力部52から応答信号を入力する(ステップS103)。また、マイコン部53は、電流モジュレーション回路56の抵抗56bに流れる信号(つまり、電池セル42から出力される交流信号)を電流信号として取得する(ステップS104)。具体的には、マイコン部53は、電流検出アンプ56cから出力されたフィードバック信号(検出信号)を、入出力部52を介して、電流信号として入力する。なお、フィードバック信号の代わりに、電流モジュレーション回路56に指示した指示信号に比例した値を電流信号としてもよい。
次に、マイコン部53は、応答信号及び電流信号に基づいて、電池セル42の複素インピーダンスに関する情報を算出する(ステップS105)。つまり、マイコン部53は、応答信号の実部、応答信号の虚部、電流信号の実部、及び電流信号の虚部等に基づいて複素インピーダンスの絶対値、位相のすべて若しくはいずれかを算出する。マイコン部53は、通信部54を介して、算出結果をECU60に出力する(ステップS106)。そして、算出処理を終了する。
この算出処理は、測定範囲内の複数の周波数についての複素インピーダンスが算出されるまで繰り返し実行される。ECU60は、算出結果に基づいて、例えば、複素インピーダンス平面プロット(コールコールプロット)を作成し、電極及び電解質などの特性を把握する。例えば、蓄電状態(SOC)や劣化状態(SOH)を把握する。
なお、コールコールプロット全体を必ずしも作成する必要はなく、その一部に着目してもよい。例えば、走行時、一定の時間間隔で特定周波数の複素インピーダンスを測定し、当該特定周波数の複素インピーダンスの時間変化に基づいて、SOC、SOH及び電池温度等の走行時における変化を把握してもよい。または、1日毎、1周ごと、若しくは1年ごとといった時間間隔で特定周波数の複素インピーダンスを測定し、当該特定周波数の複素インピーダンスの時間変化に基づいて、SOH等の変化を把握してもよい。
ところで、電流モジュレーション回路56が、第1電気経路81を介して交流信号(正弦波信号等)を電池セル42から出力させると、交流信号に基づく誘導起電力が第2電気経路82に生じる。応答信号は、極めて微弱な信号であるため、第2電気経路82に交流信号に基づく誘導起電力が生じると、測定誤差が生じることとなる。そこで、誘導起電力を低減させるべく、電池測定装置50を構成している。
ここで、誘導起電力を低減するための構成を説明する前に、誘導起電力が発生する原理と、それを抑制するための原理について説明する。図5は、第1電気経路81と、第2電気経路82と、電池セル42内の電気経路(電流経路)の一般的なモデルを示した図である。図6は、電池測定装置50の回路構成を模式的に示す回路図である。
数式(1)にファラデーの法則を示す。なお、「E(x,t)」は、電場ベクトルを示し、「L」は線積分の経路を示す。「B(x,t)」は磁束密度ベクトルを示す。「S」は左辺の線積分の経路によって囲まれる部分によって閉じる領域を示す。「n」は「S」上の点の法線ベクトルを示す。「x」は、電流素片からの位置を示すベクトルであり、「t」は時間を示す。つまり、電場ベクトル「E(x,t)」と磁束密度ベクトル「B(x,t)」は、場所と時間に依存する値である。「Vi(t)」は、誘導起電力を示す。
第1実施形態においては、「E(x,t)」は、第2電気経路82における電場ベクトルを示し、「L」は第2電気経路82の経路を示す。「B(x,t)」は第2電気経路82、電源端子71及び収容ケース42aで囲まれた領域(磁束通過領域S10)を通過する磁束密度ベクトルを示す。「S」は磁束通過領域S10の面を表す。「x」は、第1電気経路81に設定された電流素片からの位置を示すベクトルである。「Vi(t)」は、第2電気経路82において生じる誘導起電力を示す。
Figure 2021117221
ファラデーの法則によれば、第2電気経路82等で囲まれた磁束通過領域S10を小さくすれば、誘導起電力を小さくすることができることがわかる。また、第1電気経路81からの距離を遠くすれば、誘導起電力を小さくすることができることがわかる。
しかしながら、図5に示すように、電池セル42は、構造上、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bを離間して設ける必要がある。このため、第2電気経路82のうち、ASIC部50aから正極側電源端子71aに接続される正極側検出線(導線)としての第2A電気経路82aと、ASIC部50aから負極側電源端子71bに接続される負極側検出線(導線)としての第2B電気経路82bと、を途中で分岐させる必要がある。
このため、図5に示すように第2電気経路82を配置すると、収容ケース42a、第2電気経路82、正極側電源端子71a、及び負極側電源端子71bにより囲まれた領域が大きく形成されることとなる。この領域は、第1電気経路81に流れる交流信号Iに基づく磁束が通過する磁束通過領域S10となる。また、第1電気経路81は、第2電気経路82と同様に、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bに接続する都合上、第1電気経路81と第2電気経路82との距離を遠くすることも限界がある。
したがって、磁束通過領域S10の大きさを極力小さくするように以下のような構成にした。図7は、本実施形態における電池測定装置50の電池セル42に対する接続態様を模式的に示す側面図である。図7に示すように、ASIC部50aに接続されている第2A電気経路82aは、予め決められた分岐点Br1まで第2B電気経路82bに沿って配線されている。すなわち、極力隙間がないように第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとを平行に配線している。図7において、ASIC部50aから分岐点Br1までの第2電気経路82は、電源端子71の突出方向に沿って配線されているが、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとが沿って配線されるのであれば、どのように配線されていてもよい。例えば、電池セル42の短手方向(紙面の垂直方向)に沿って配線されていてもよい。また、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとが沿って配線される際、直線状に配線する必要はなく、同じように曲がるのであれば、任意に曲がっていてもよい。なお、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとがそれぞれ絶縁被膜により覆われている。もしくは、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとの間は絶縁が確保することができる程度の隙間が最低限設けられていてもよい。
そして、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br1から正極側電源端子71aに向かって配線されている一方、第2B電気経路82bは、当該分岐点Br1から負極側電源端子71bに向かって配線されている。分岐点Br1から電源端子71に向かうとは、例えば、分岐点直後において電流が流れる方向を示すベクトルと、分岐点から電極の任意の点へのベクトルと、を電極上面を含む平面上に射影したそれぞれのベクトルの内積が正の値となる状態のことをいう。
そして、分岐点Br1の位置は、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの突出方向において、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置と、収容ケース42aとの間に配置されている。より詳しくは、分岐点Br1は、収容ケース42aに当接する位置に設けられている。また、分岐点Br1の位置は、電池セル42の短手方向において、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に配置されている。
なお、図7において、分岐点Br1の位置が、電池セル42の長手方向において、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの中心に配置されているが、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間であれば、任意に変更してもよい。そして、分岐点Br1を正極側電源端子71aに配置した場合、第2B電気経路82bのみが、当該分岐点Br1から負極側電源端子71bに向かって配線されることとなる。同様に、分岐点Br1を負極側電源端子71bに配置した場合、第2A電気経路82aのみが、当該分岐点Br1から正極側電源端子71aに向かって配線されることとなる。
そして、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br1から正極側電源端子71aに向かって収容ケース42aの外周面に沿って直線状に配線されている。一方、第2B電気経路82bは、当該分岐点Br1から負極側電源端子71bに向かって収容ケース42aの外周面に沿って直線状に配線されている。なお、第2A電気経路82a及び第2B電気経路82bは、収容ケース42aに対して絶縁が確保されるように、図示しない絶縁部材を介在して当接している。絶縁部材は、第2A電気経路82a及び第2B電気経路82bを覆う絶縁被膜であってもよいし、回路基板等であってもよい。もしくは、第2電気経路82と収容ケース42aとの間に、絶縁が確保することができる程度の隙間が最低限設けられていてもよい。
第1実施形態によれば、以下の効果を有する。
収容ケース42a、第2電気経路82、正極側電源端子71a、及び負極側電源端子71bにより囲まれた領域は、第1電気経路81上に流れる交流信号Iに基づく磁束が通過する磁束通過領域S10となっている。また、磁束通過領域S10は、インバータ30からのノイズなど、外部信号に基づく磁束が通過する領域でもある。第2電気経路82において発生する誘導起電力の大きさは、この磁束通過領域S10における磁束の大きさ(より正確には磁束の時間変化量の大きさ)に応じたものとなっている。そこで、第2電気経路82に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S10の大きさを設定した。
具体的には、第2A電気経路82aを、分岐点Br1から正極側電源端子71aに向かって配線する一方、第2B電気経路82bは、分岐点Br1から負極側電源端子71bに向かって配線した。そして、分岐点Br1の位置を、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置と、収容ケース42aとの間に配置した。
より詳しくは、分岐点Br1を、収容ケース42aに当接する位置に設けている。そして、第2A電気経路82aを、分岐点Br1から正極側電源端子71aに向かって収容ケース42aの外周面に沿って配線している。それとともに、第2B電気経路82bを、分岐点Br1から負極側電源端子71bに向かって収容ケース42aの外周面に沿って配線している。
これにより、磁束通過領域S10の大きさをできる限り抑制して、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制することができる。また、電池セル42を低背化することが可能となる。また、第1電気経路81を電源端子71の先端に接続することにより、電源端子71の先端に接続される第1電気経路81から磁束通過領域S10を遠ざけることができ、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制することができる。なお、第1電気経路81と第2電気経路82との相対位置は、固定されていることが望ましい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の電池測定装置50について説明する。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第2実施形態では、基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、図8に示すように、ASIC部50aに接続されている第2A電気経路82aは、予め決められた分岐点Br2まで第2B電気経路82bに沿って配線されている。そして、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br2において第2B電気経路82bと分岐するように配線されている。
第2実施形態の分岐点Br2は、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの突出方向において、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置と、収容ケース42aとの間に配置されていない。つまり、分岐点Br2は、電源端子71の突出方向において、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置よりも収容ケース42aの反対側に配置されている。図8において、電池セル42の短手方向(紙面の垂直方向)において、分岐点Br2の位置は、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に設定されているが、任意に変更可能となっている。電池セル42の長手方向において、分岐点Br2の位置は、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に設定されている。
そして、第2A電気経路82aは、分岐点Br2から正極側電源端子71aに至るまでの間において、第2B電気経路82bに対して1回交差するように配線されている。つまり、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとは一旦離れた後、近づいて交差し、その後、各電源端子71に接続されている。
図8に基づいて詳しく説明すると、第2A電気経路82aは、分岐点Br2から負極側電源端子71bに一旦向かってから正極側電源端子71aに向かうように配線されている。同様に、第2B電気経路82bは、分岐点Br2から正極側電源端子71aに一旦向かってから負極側電源端子71bに向かうように配線されている。第2A電気経路82aは、正極側電源端子71aに向かう途中で、第2B電気経路82bに交差している。
これにより、磁束通過領域S10は、第1領域としての第1磁束通過領域S11と、第2領域としての第2磁束通過領域S12とに分けられることとなる。第1磁束通過領域S11は、第2B電気経路82bよりも正極側電源端子71aの側に配置される第2A電気経路82a、及び第2A電気経路82aよりも負極側電源端子71bの側に配置される第2B電気経路82bにより囲まれる領域である。この第2実施形態における第1磁束通過領域S11は、正極側電源端子71aから交差点Cr1までの間における第2A電気経路82aと、負極側電源端子71bから当該交差点Cr1までの間における第2B電気経路82bと、収容ケース42aとにより囲まれた領域であるともいえる。
第2磁束通過領域S12は、第2B電気経路82bよりも負極側電源端子71bの側に配置される第2A電気経路82a、及び第2A電気経路82aよりも正極側電源端子71aの側に配置される第2B電気経路82bにより囲まれる領域である。第2実施形態における第2磁束通過領域S12は、交差点Cr1から分岐点Br2までの間における第2A電気経路82aと、交差点Cr1から分岐点Br1までの間における第2B電気経路82bと、により囲まれた領域であるともいえる。
そして、第1電気経路81において、図8に示すように交流信号Iが流れている場合、電源端子71の間における磁束の向きは、紙面奥側から手前側となる。このとき、誘導起電力により第1電気経路81に電流が流れる方向は、図8に示すように反時計回りとなる。そして、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとの位置関係が交差点Cr1を境に反対となっているため、第1磁束通過領域S11を貫く磁束に基づく誘導起電力と、第2磁束通過領域S12を貫く磁束に基づく誘導起電力とは、位相が180度ずれる。すなわち、誘導起電力が打ち消すように発生することとなる。交流信号Iの流れる方向が反対となった場合も同様である。
そして、誘導起電力の大きさは、それぞれ第1磁束通過領域S11及び第2磁束通過領域S12を通過する磁束の大きさ(より正確には磁束の時間変化量の大きさ)に依存する。したがって、第1磁束通過領域S11を通過する交流信号Iに基づく第1磁束と、第2磁束通過領域S12を通過する交流信号Iに基づく第2磁束との差がゼロを含む磁束許容値範囲内となるように、第1磁束通過領域S11の大きさに応じて、第2磁束通過領域S12の大きさが設定されている。つまり、第1磁束通過領域S11を貫く磁束に基づく誘導起電力と、第2磁束通過領域S12を貫く磁束に基づく誘導起電力との和が起電力許容値範囲となるように、第1磁束通過領域S11の大きさに応じて、第2磁束通過領域S12の大きさが設定されている。
例えば、第1磁束通過領域S11と、第2磁束通過領域S12とが同一平面上にあり、第1電気経路81との距離が同程度であるならば、第1磁束通過領域S11と、第2磁束通過領域S12とを同程度の大きさとすることにより、誘導起電力を起電力許容値範囲とすることができる。
なお、磁束許容値範囲は、測定のために必要とされる算出精度、応答信号及びノイズ信号の大きさなどを考慮して、任意に設定してよい。また、起電力許容値範囲は、測定のために必要とされる算出精度、応答信号及びノイズ信号の大きさなどを考慮して、任意に設定してよい。本実施形態では、ゼロを中心として、±200μVの範囲が起電力許容値範囲とされている。
以上により、第1磁束通過領域S11を貫く磁束に基づく誘導起電力と、第2磁束通過領域S12を貫く磁束に基づく誘導起電力との和が起電力許容値範囲となり、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の電池測定装置50について説明する。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第3実施形態では、基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
第3実施形態では、図9に示すように、磁束通過領域S10を第1の磁気シールド101により覆っている。また、第1電気経路81の少なくとも一部を第2の磁気シールド102により覆っている。第2の磁気シールド102は、電源端子71の側にそれぞれ設けられており、電源端子71の少なくとも一部を覆うようにしている。
第1の磁気シールド101により、交流信号に基づく磁束や外部ノイズに基づく磁束が磁束通過領域S10を通過しにくくなり、誘導起電力の発生を抑制することができる。また、第2の磁気シールド102により、交流信号Iに基づく磁束が磁束通過領域S10を通過することを抑制し、誘導起電力を抑制することができる。
なお、第3実施形態では、第1の磁気シールド101及び第2の磁気シールド102を共に設けたが、いずれか一方だけ設けてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の電池測定装置50について説明する。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第4実施形態では、基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
電池測定装置50を回路基板に配置して、第1電気経路81及び第2電気経路82等の配線を固定してもよい。以下、電気経路81,82の配線や、電池セル42と電池測定装置50の接続態様等について説明する。
図10は、電池セル42と電池測定装置50の接続態様を示す模式図である。図10は、複数の電池セル42を上面(電源端子71の設置面)から見た平面図を模している。
図10に示すように、正極側電源端子71aと、負極側電源端子71bとの間には、平板状の回路基板72が設けられている。回路基板72は、PCB(プリント基板)や、FPC(フレキシブルプリント回路基板)であり、回路基板72上に配置された回路素子の周りを、導電性金属の電気経路が張り巡らされている。これにより、電気経路及び回路素子の位置が固定される。よって、第4実施形態において、回路基板72は、固定部材に相当する。
この際、信号配線(電気経路)は、基本的に2線を対として張り巡らされている。例えば、図3における半導体スイッチ素子56aのゲート端子に信号を送るため、ゲート端子に接続される配線と、その信号のいわゆるリターン経路となる配線とが対となって張り巡らされている。ただし、ある2種類上の信号のリターン線を1本の線や、グランドプレーンもしくは電源プレーンなどで共有してもよい。
回路基板72には、回路素子として、例えば、ASIC部50aと、フィルタ部55と、電流モジュレーション回路56等が配置(固定)されている。なお、図10では、図示の都合上、ASIC部50aと、電流モジュレーション回路56の半導体スイッチ素子56aのみを図示する。
図10で示されるように、回路基板72は、積層された複数の電池セル42の全体に亘るように、電池セル42の短手方向(図10において左右方向)に延びるように形成されている。その際、回路基板72は、各電池セル42の電源端子71の間に配置されるように構成されている。また、電源端子71の設置面に対して対向するように配置されている。
半導体スイッチ素子56aは、各電池セル42の電源端子71の間に配置されている。その一方、ASIC部50aは、回路基板72の長手方向(電池セル42の短手方向)の一端(図10では右端)であって、電池セル42とは重複しない位置に配置されている。
そして、図10において破線で示すように、正極側電源端子71aと、負極側電源端子71bとの間を直線で結ぶように第1電気経路81が設けられている。第1電気経路81上に、半導体スイッチ素子56aが配置されている。半導体スイッチ素子56aは、つまり、電流モジュレーション回路56は、第1電気経路81を介して交流信号を電池セル42から出力させるように構成されている。
また、図10において実線で示すように、各電池セル42の電源端子71と、ASIC部50aの応答信号入力端子58とを繋ぐ第2電気経路82が回路基板72に設けられている。詳しく説明すると、第2電気経路82のうち、正極側電源端子71aに接続される正極側検出線としての第2A電気経路82aは、正極側電源端子71aから負極側電源端子71bに向かって直線状に延び、途中で90度直角に屈曲するように構成されている。その後、第2A電気経路82aは、回路基板72の長手方向に沿ってASIC部50a側に向かって延び、回路基板72の端部においてASIC部50a側に向かって屈曲している。ただし、本実施形態における90度屈曲は例示であり、配線が曲げRを持たないという意味ではない。必要に応じて曲げRを持つ。また、屈曲部の配線パターンは必ずしも90度である必要はなく、必要に応じて円弧又は角をとった形としてもよい。
同様に、第2電気経路82のうち、負極側電源端子71bに接続される負極側検出線としての第2B電気経路82bは、負極側電源端子71bから正極側電源端子71aに向かって直線状に延び、途中で90度直角に屈曲するように構成されている。その際、第2A電気経路82aと接触しない位置で屈曲している。その後、第2B電気経路82bは、第2A電気経路82aと平行となるように、回路基板72の長手方向に沿ってASIC部50a側に向かって延びるように形成され、回路基板72の端部においてASIC部50a側に向かって屈曲している。なお、第2電気経路82は、第1電気経路81とは直接交わらないように、少なくとも交差箇所では異なる層に形成されている。
これにより、図10に示すように、ASIC部50aに接続されている第2A電気経路82aは、予め決められた分岐点Br3まで第2B電気経路82bに沿って配線されている。すなわち、極力隙間がないように第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとが平行に配線されている。
そして、第2A電気経路82aは、分岐点Br3から正極側電源端子71aに向かって直線状に配線されている一方、第2B電気経路82bは、当該分岐点Br3から負極側電源端子71bに向かって配線されている。この分岐点Br3は、電池セル42の長手方向及び短手方向において正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に配置されている。
なお、同じ電池セル42に接続されている第1電気経路81と第2電気経路82の場合、異なる層に設けると、層という誘電体を挟むことにより線間の浮遊容量が大きくなる虞がある。このため、できる限り同じ層に形成されていることが望ましい。そして、同じ電池セル42に接続されている第1電気経路81と第2電気経路82とを交差させる場合、交差箇所でおいてのみ異なる層に配線されることが望ましい。また、第2電気経路82は、第1電気経路81と交差する場合には、交差領域が最小となるように、直交することが望ましい。
ちなみに、第2電気経路82が、ASIC部50aに向かうために、他の電池セル42に接続されている第1電気経路81と交差する場合、別層を通って交差させている。その際、可能な限り別層になる面積を小さくしている。この場合、他の電池セル42に接続された電気経路であるため、浮遊容量の影響は小さい。
そして、各電池セル42においても第1電気経路81及び第2電気経路82が同様に形成されている。ただし、第2電気経路82は、半導体スイッチ素子56aや、他の電池セル42に接続されている第1電気経路81や第2電気経路82に極力重ならないように設けられている。具体的には、半導体スイッチ素子56aは、電池セル42毎に、その位置を回路基板72の短手方向(電池セル42の長手方向)においてずらして配置されている。そして、第2電気経路82は、回路基板72の長手方向(電池セル42の短手方向)に延びる際、他の電池セル42に接続されている他の第2電気経路82に重ならないように、他の第2電気経路82に対して平行に設けられている。その際、回路基板72の短手方向に互いの第2電気経路82の位置がずれるように設けられている。
そして、図11に示すように、回路基板72は、電源端子71の突出方向において、電源端子71の先端よりも収容ケース42aの側に配置されている。これにより、分岐点Br3の位置は、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの突出方向において、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置と、収容ケース42aとの間に配置されていることとなる。より詳しくは、分岐点Br3は、回路基板72を介して、収容ケース42aに当接する位置に設けられている。そして、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br3から正極側電源端子71aに向かって収容ケース42aの外周面に沿って直線状に配線されている。一方、第2B電気経路82bは、当該分岐点Br3から負極側電源端子71bに向かって収容ケース42aの外周面に沿って直線状に配線されている。
なお、図11に示すように、各電気経路81,82は、L字状のウェルディングプレート74を介して電源端子71の先端に接続されている。ウェルディングプレート74を介して、交流信号Iが上下に往復する可能性があるが、往復することにより当該箇所からの磁束は打ち消されることとなる。
以上のように構成することにより、第3実施形態では、磁束通過領域S10の大きさを抑制して、誘導起電力に基づく応答信号の誤差を抑制することができる。また、電池セル42を低背化することが可能となる。また、バスバー73から磁束通過領域S10を遠ざけることができ、バスバー73に流れるノイズ(外部信号)に基づく誘導起電力が、第2電気経路82に生じることを抑制し、応答信号の誤差を抑制することができる。バスバー73に流れるノイズとは、例えば、インバータ30の動作に基づくノイズがある。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態の電池測定装置50について説明する。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第5実施形態では、基本構成として、第4実施形態のものを例に説明する。
図12に示すように、第5実施形態において、第2A電気経路82aは、回路基板72の長手方向に沿ってASIC部50a側に向かって延びる際、対となる第2B電気経路82bに対して、所定間隔で交差するように配線されている。すなわち、第5実施形態において、交流信号Iは、回路基板72の短手方向に流れるため、回路基板72の長手方向に沿って伸びる第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとの間にできる領域は、磁束通過領域S10となる。また、バスバー73においてもその長手方向(回路基板72の長手方向)に沿ってインバータ30に基づく外部信号としてのノイズInが流れ、このノイズに基づく磁束は、磁束通過領域S10を通過することとなる。
そこで、第2実施形態と同様に、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bを所定間隔で交差させることにより、磁束通過領域S10を、第1磁束通過領域S21と、第2磁束通過領域S22とに分けた。第1磁束通過領域S21は、第2B電気経路82bよりも正極側電源端子71aの側に配置される第2A電気経路82a、及び第2A電気経路82aよりも負極側電源端子71bの側に配置される第2B電気経路82bにより囲まれる第1領域である。第2磁束通過領域S22は、第2B電気経路82bよりも負極側電源端子71bの側に配置される第2A電気経路82a、及び第2A電気経路82aよりも正極側電源端子71aの側に配置される第2B電気経路82bにより囲まれる第2領域である。
そして、第2実施形態と同様の理屈で、第1磁束通過領域S21を通過する磁束に基づく誘導起電力と、第2磁束通過領域S22を通過する磁束に基づく誘導起電力とは、位相が180度ずれる。すなわち、誘導起電力が打ち消すように発生することとなる。
そして、誘導起電力の大きさは、それぞれ第1磁束通過領域S21及び第2磁束通過領域S22を通過する磁束の大きさ(より正確には磁束の時間変化量の大きさ)に依存する。したがって、第1磁束通過領域S21を通過する第1磁束と、第2磁束通過領域S22を通過する第2磁束との差がゼロを含む磁束許容値範囲内となるように、各第1磁束通過領域S11の大きさに応じて、第2磁束通過領域S12の大きさがそれぞれ設定されている。つまり、第1磁束通過領域S11を通過する磁束に基づく誘導起電力と、第2磁束通過領域S12を通過する磁束に基づく誘導起電力との和が起電力許容値範囲となるように、第1磁束通過領域S21の大きさに応じて、第2磁束通過領域S22の大きさが設定されている。
例えば、第1磁束通過領域S21の数及び大きさを、第2磁束通過領域S22と同程度にし、等間隔に配置することにより、誘導起電力が起電力許容値範囲となりやすくなっている。また、第1電気経路81と第1磁束通過領域S21との相対位置、第1電気経路81と第2磁束通過領域S22との相対位置も、誘導起電力が起電力許容値範囲となりやすいように設定されている。その際、第1磁束通過領域S21の数及び大きさ、第2磁束通過領域S22の数及び大きさ、第1電気経路81と第1磁束通過領域S21との相対位置、及び第1電気経路81と第2磁束通過領域S22との相対位置が固定されていることとが望ましい。これにより、設定が変更されて、誘導起電力が変動することを抑制できる。
なお、回路基板72は、第4実施形態と同様に、電源端子71の設置面に当接するように配置されており、電源端子71の突出方向において磁束通過領域S10は、極めて小さい。このため、上記構成を併せて採用することにより、誘導起電力の発生をより抑制することができる。
(第6実施形態)
次に、第4実施形態又は第5実施形態の電池測定装置50を以下のように変更してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第6実施形態では、基本構成として、第4実施形態のものを例に説明する。
図13に示すように、回路基板72と収容ケース42aとの間に薄板状の磁気シールド201を配置している。この磁気シールド201は、裏表両面に絶縁被膜202,203が設けられており、回路基板72と磁気シールド201との間、及び収容ケース42aと磁気シールド201との間において絶縁が確保されている。そして、回路基板72は、絶縁被膜202を介して磁気シールド201に当接している。また、磁気シールド201は、絶縁被膜203を介して収容ケース42aに当接している。そして、回路基板72は、電源端子71の突出方向において、電源端子71の先端と、収容ケース42aとの間に配置されている。
この磁気シールド201は、複数の貫通孔が設けられたパンチングメタルである。なお、磁気シールド201は、金属線による網状もしくは格子状に形成されていてもよい。また、電気経路81,82に沿って貫通孔が設けられていてもよい。これらを組み合わせてもよい。
これにより、回路基板72の長手方向に沿って伸びる磁束通過領域S10を通過する磁束を抑制することができ、誘導起電力を抑制し、応答信号を精度よく検出することができる。また、回路基板72は、絶縁被膜202を介して磁気シールド201に当接しているため、磁気シールド201を介して放熱することが可能となる。
また、磁気シールド201は、複数の貫通孔が設けられたパンチングメタルである。このため、第1電気経路81と磁気シールド201との間、及び第2電気経路82と磁気シールド201との間で、静電容量が増加することを抑制することができる。
(第7実施形態)
次に、第4実施形態〜第6実施形態のうちいずれかの電池測定装置50を以下のように変更してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第7実施形態では、基本構成として、第4実施形態のものを例に説明する。
一般的に、電池セル42には、電池セル42の内部圧力が所定以上となった場合に、開口して内部圧力を逃がす防爆弁が設けられている。防爆弁が開口するスペースが必要であり、回路基板72で防爆弁を開口不能に覆うことは適切でない。そこで、以下のように構成した。
図14に示すように、各電池セル42には、電源端子71の設置面であって、電池セル42の長手方向において正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に防爆弁301が設けられている。そして、当該防爆弁301を避けるように、回路基板72には、貫通孔302が設けられている。つまり、防爆弁301が開口するスペースを確保するように貫通孔302が回路基板72に設けられている。
なお、回路基板72に配置される素子及び電気経路は、当該貫通孔302を避けるように配置されている。また、第6実施形態において磁気シールド201を配置する場合には、磁気シールド201においても同様に、防爆弁301を避けるように貫通孔を設ける必要がある。
配置スペースが大きいASIC部50aは、回路基板72の長手方向端部に配置されており、電池セル42の直上に配置されていない。このため、防爆弁301を避けるための貫通孔302を設けることが容易となっている。
(第8実施形態)
次に、第4実施形態〜第6実施形態のうちいずれかの電池測定装置50を以下のように変更してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第8実施形態では、基本構成として、第4実施形態のものを例に説明する。
一般的に、電池セル42には、防爆弁が設けられているため、防爆弁が開口するスペースが必要である。そこで、以下のように構成した。
図15に示すように、各電池セル42には、電源端子71の設置面であって、電池セル42の長手方向において正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に防爆弁301が設けられている。そして、回路基板72は、収容ケース42aにおける電源端子71の設置面、すなわち、防爆弁301から所定距離離間するように配置されている。所定距離は、防爆弁301が開口するスペースを確保することができる程度の距離である。なお、所定距離は、防爆弁301が開口するスペースを最低限確保することができる程度の距離であることが望ましい。これにより、防爆弁301が開口することが可能となる。
このように構成した場合、電源端子71の突出方向において第2電気経路82と収容ケース42aとの距離が離れ、磁束通過領域S10が大きくなる。その結果、誘導起電力が大きくなる虞がある。
そこで、回路基板72と収容ケース42aとの間に、収容ケース42a側から磁束通過領域S10を覆うシールド部材401を設けた。シールド部材401は、図16に示すように、帯状の金属線が編み込まれた四角形の籠状に形成されている。
シールド部材401の底面は、回路基板72の長手方向に沿って長方形状に形成されている。すなわち、シールド部材401の底面は、複数の電池セル42に亘って電池セル42の短手方向に伸びるように形成されている。シールド部材401の底面の外縁には、電源端子71の突出方向に伸びるように壁部が立設されている。シールド部材401は、シールド部材401の開口部側が収容ケース42aに対向するように電源端子71の間に配置されている。なお、シールド部材401は、籠状に形成されている必要はなく、底部及び壁部に複数の貫通孔が設けられていればそれでよい。
シールド部材401は、電池セル42の長手方向において電源端子71の間に配置されている。回路基板72は、シールド部材401の底面において、外側から配置されている。
以上のように構成することにより、回路基板72の平面状に伸びる磁束通過領域S10は、シールド部材401の底面により覆われる。回路基板72の平面状に伸びる磁束通過領域S10とは、回路基板72の長手方向に沿って伸びる対となる第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとの間に形成される領域のことである。
また、回路基板72の垂直方向に伸びる磁束通過領域S10は、シールド部材401の底部及び壁部により磁束の通過が抑制される。回路基板72の垂直方向に伸びる磁束通過領域S10とは、例えば、回路基板72の短手方向に沿って伸びる第2電気経路82と、収容ケース42aと、電源端子71とにより囲まれた領域のことである。
これにより、第2電気経路82に誘導起電力が発生することを抑制し、応答信号の検出精度を向上させることができる。
また、回路基板72は、シールド部材401に当接しているため、シールド部材401を介して放熱することが可能となる。また、シールド部材401は、籠状に形成されており、その開口部が収容ケース42a側に配置されている。このため、シールド部材401が防爆弁301の開口を妨げることはない。また、シールド部材401の壁部には、複数の貫通孔が設けられているため、防爆弁301を介して排出されたガスをシールド部材401の壁部から逃がすことが可能となる。
また、シールド部材401の底部には、複数の貫通孔が設けられているため、第1電気経路81とシールド部材401との間、及び第2電気経路82とシールド部材401との間で、静電容量が増加することを抑制することができる。
(第9実施形態)
第4実施形態〜第8実施形態のうちいずれかの電池測定装置50を以下のように変更してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第9実施形態では、基本構成として、第4実施形態のものを例に説明する。
図17に示すように、第4実施形態の回路基板72は、長手方向(電池セル42の短手方向)において、その端部が屈曲形成されている。第4実施形態において、回路基板72のうち、電池セル42の上面と対向し、かつ、電池セル42の電源端子71の間に配置された部分を、第1基板72aとし、折り曲げられた端部を、第2基板72bとする。ただし、本実施形態における90度屈曲は例示であり、任意の角度で屈曲していてもよい。
なお、本実施形態において、回路基板72は、FPCにより構成して屈曲形成してもよいし、第1基板72aと、第2基板72bをそれぞれ設け、コネクタやFPCなどにより電気経路を接続するように構成してもよい。なお、FPCを屈曲形成した場合には、第1基板72a、第2基板72bは、物理的に分割された別基板でなく、同一基板であるが、説明の都合上、第1基板72a、第2基板72bとしている。
折り曲げられた第2基板72bは、第1基板72aの平面に対して垂直となり、電池セル42の側面に対して対向するように配置されている。このため、回路基板72の端部に配置されている第2電気経路82やASIC部50aは、第1電気経路81や電流モジュレーション回路56等と同一平面上とならなくなる。そして、このようにASIC部50aが、第1電気経路81等と同一平面上とならなくなる場合、第2基板72bにおける電気経路やASIC部50aが、第1電気経路81と第2電気経路82とが同一平面上にあった場合と異なる形で交流信号に基づく磁束密度ベクトルの影響を受けることとなる。
そこで、第2基板72bの周辺を囲むように、シールド部材としての筒状部501が設けられている。具体的には、筒状部501は、金属製、又は樹脂製、又は炭素製などの導体により、四角筒状に設けられており、筒状部501の内部に第2基板72bが収容されるようになっている。これにより、交流信号に基づく磁束密度ベクトルの影響を抑制し、ASIC部50aに対する外部磁場等の影響も低減することができ、複素インピーダンスの算出精度を向上させることができる。
また、第2基板72bを、第1基板72aの平面に対して垂直となるように折り曲げることにより、同一平面に設ける場合に比較して、長手方向の距離を短くすることができる。また、第2基板72bを、電池セル42の側面に対して対向するように配置することにより、小型化が可能となる。
なお、図17(b)に示すように、筒状部501の上部(電源端子71の側)は、開放端とされる一方、下部(電池セル42の底面側)には、底部502が形成されている。この底部502には、上下方向に貫通する貫通孔502aが設けられており、筒状部501は、上下方向に空気が流れるように構成されている。これにより、第2基板72bの排熱を好適に行うことができる。
また、この実施形態では、筒状部501と、電池セル42の収容ケース42aを別体で構成したが、その一部を共用するようにしてもよい。例えば、筒状部501の収容ケース42aの側面を、収容ケース42aの筒状部501の側面として共用してもよい。また、電池セル42の収容ケース42aに限らず、組電池40の収容ケース(電源ケース)の一部を筒状部501の一部と共用してもよい。これにより、小型化することができる。
(第10実施形態)
次に、第1実施形態〜第9実施形態のうちいずれかの電池測定装置50を以下のように変更してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この第10実施形態では、基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。第10実施形態の電池測定装置50は、いわゆる2位相ロックイン検出を実施する。
図18に示すように、電池測定装置50のASIC部50aには、電池セル42の端子間における直流電圧を測定する差動アンプ151が設けられている。差動アンプ151は、直流電圧入力端子57の正極側端子57a及び負極側端子57bに接続されており、直流電圧を測定し、出力するように構成されている。
また、電池測定装置50のASIC部50aには、正弦波信号の出力時における電池セル42の電圧変動を、応答信号入力端子58を介して入力する増幅器としてのプリアンプ152が設けられている。プリアンプ152は、応答信号入力端子58を介して入力した電圧変動を増幅し、応答信号として出力する。すなわち、応答信号の振幅は、電池セル42の電圧に比較して微弱な信号であることから、応答信号の検出精度を向上させるため、プリアンプ152が設けられている。なお、第10実施形態では、プリアンプ152は、1段であったが、多段にしてもよい。
また、図18に示すように、電池セル42の正極側電源端子71aと正極側の応答信号入力端子58(プリアンプ152の正極側端子側)との間には、直流成分をカットするためのコンデンサC1が設けられている。これにより、電池セル42の電圧変動のうち、直流成分(内部複素インピーダンス情報に関係ない部分)を除くことができ、応答信号の検出精度を向上させることができる。電池セル42の負極側電源端子71bも同様に、コンデンサC2が設けられている。
また、ASIC部50aには、差動アンプ151から出力される直流電圧と、プリアンプ152から出力される応答信号とを切り替える信号切替部153が設けられている。信号切替部153には、AD変換器154が接続されており、切り替えられた信号(アナログ信号)が、デジタル信号に変換されて出力されるように構成されている。
AD変換器154は、第10実施形態における演算部としてのシグナルプロセッシング部155に接続されており、直流電圧を入力するように構成されている。また、AD変換器154は、第1乗算器156及び第2乗算器157に接続されており、応答信号をそれぞれ入力するように構成されている。
第1乗算器156には、後述する発振回路158が接続されており、第1の参照信号が入力されるようになっている。第1乗算器156は、第1の参照信号と、応答信号を乗算して、応答信号の実部に比例した値を算出し、ローパスフィルタ159を介して、応答信号の実部に比例した値をシグナルプロセッシング部155に出力するようになっている。なお、図18では、応答信号の実部をRe|Vr|と示す。
第2乗算器157には、位相シフト回路160を介して、発振回路158に接続されており、第2の参照信号が入力される。第2の参照信号は、第1の参照信号の位相を90度(π/2)進ませた信号である。位相シフト回路160は、発振回路158から入力した正弦波信号(第1の参照信号)の位相を進ませ、第2の参照信号として出力する。
第2乗算器157は、第2の参照信号と、応答信号を乗算して、応答信号の虚部に比例した値を算出し、ローパスフィルタ161を介して、応答信号の虚部に比例した値をシグナルプロセッシング部155に出力するようになっている。なお、図18では、応答信号の虚部をIm|Vr|と示す。
発振回路158は、設定された正弦波信号を出力する回路であり、波形指示部として機能する。発振回路158は、前述したように、第1乗算器156及び位相シフト回路160に対して、正弦波信号を第1の参照信号として出力する。また、発振回路158は、DA変換器162を介して、指示信号出力端子59aに接続されており、正弦波信号を指示信号として出力する。
フィードバック信号入力端子59bは、AD変換器163に接続されている。を介して、シグナルプロセッシング部155に接続されている。シグナルプロセッシング部155は、AD変換器163を介して、フィードバック信号入力端子59bからフィードバック信号(検出信号)を入力する。
また、AD変換器163は、第3乗算器164及び第4乗算器165に接続されており、フィードバック信号(検出信号)をそれぞれ入力するように構成されている。第3乗算器164には、発振回路158が接続されており、第1の参照信号が入力されるようになっている。第3乗算器164は、第1の参照信号と、フィードバック信号を乗算して、フィードバック信号の実部に比例した値を算出し、ローパスフィルタ166を介して、フィードバック信号の実部に比例した値をシグナルプロセッシング部155に出力するようになっている。なお、図18では、フィードバック信号の実部をRe|Vf|と示す。
第4乗算器165には、位相シフト回路160を介して、発振回路158に接続されており、第2の参照信号が入力される。第4乗算器165は、第2の参照信号と、フィードバック信号を乗算して、フィードバック信号の虚部に比例した値を算出し、ローパスフィルタ167を介して、フィードバック信号の虚部に比例した値をシグナルプロセッシング部155に出力するようになっている。なお、図18では、フィードバック信号の虚部をIm|Vf|と示す。すなわち、フィードバック信号のロックイン検出を行っている。
シグナルプロセッシング部155は、応答信号の実部に比例した値及び応答信号の虚部に比例した値を入力し、それらの値に基づいて、複素インピーダンスの実部及び虚部を算出する。その際、シグナルプロセッシング部155は、入力したフィードバック信号の実部及び虚部を用いて、実際に流れる信号の振幅と、参照信号との位相ずれを加味して、複素インピーダンスの実部及び虚部を算出(補正)する。
また、シグナルプロセッシング部155は、複素インピーダンスの絶対値と位相を算出する。詳しく説明すると、2位相ロックイン検出により、応答信号の実部と虚部がわかるため、応答信号の位相をθvとすると、複素平面の極座標表示では|Vr|e^jθvのように示すことができる。同様に、電流は、|I|e^jθiに示すように表すことができる。これから複素インピーダンスの極座標表示を|Z|e^jθzとすると、V=ZIから数式(2)のように表すことができる。また、「j」は、j^2=−1を満たす虚数単位である。
Figure 2021117221
よって、複素インピーダンスの絶対値は|Z|=|Vr|/|I|、位相はθv−θiから求めることができる。そして、シグナルプロセッシング部155は、通信部54を介して、ECU60に算出結果を出力する。なお、図18では、複素インピーダンスの絶対値を|Z|と示し、その位相をarg(Z)と示す。
次に、第10実施形態における複素インピーダンス算出処理について図19に基づいて説明する。複素インピーダンス算出処理は、電池測定装置50により所定周期ごとに実行される。
複素インピーダンス算出処理において、発振回路158は、最初に複素インピーダンスの測定周波数を設定する(ステップS201)。測定周波数は、予め決められた測定範囲内の周波数の中から設定される。第10実施形態において、測定周波数は、例えば、シグナルプロセッシング部155により決定される。
次に、信号切替部153は、プリアンプ152からの応答信号が出力されるように切替を行う(ステップS202)。切り替えの指示は、例えば、シグナルプロセッシング部155により行われる。
次に発振回路158は、測定周波数に基づいて、正弦波信号(所定の交流信号)の周波数を決定し、DA変換器162を介して、指示信号出力端子59aから電流モジュレーション回路56に対して、当該正弦波信号の出力を指示する指示信号を出力する(ステップS203)。なお、指示信号の出力指示は、例えば、シグナルプロセッシング部155により行われる。DA変換器162によりアナログ信号に変換される際、電池セル42の電圧を考慮して、適切なオフセット値(直流バイアス)が設定されて、変換される。オフセット値(直流バイアス)の設定は、例えば、シグナルプロセッシング部155により行われる。オフセット値(直流バイアス)の設定は、電池セル42の直流電圧に基づき、行われることが望ましい。なお、電池セル42の直流電圧は、差動アンプ151により測定すればよい。
電流モジュレーション回路56は、指示信号に基づいて、電池セル42を電源として正弦波信号(交流信号I)を出力させる(ステップS204)。これにより、電池セル42から正弦波信号(交流信号I)が出力される。
電池セル42から正弦波信号を出力させると、電池セル42の端子間に電池セル42の内部複素インピーダンス情報を反映した電圧変動が生じる。プリアンプ152は、応答信号入力端子58を介して、その電圧変動を入力し、応答信号として出力する(ステップS205)。
なお、応答信号入力端子58に入力される際、電圧変動の直流成分はコンデンサC1,C2によりカットされ、電圧変動の特徴部分だけ取り出される。また、プリアンプ152は、直流成分がカットされた微弱な電圧変動を増幅させて、応答信号として出力する。その際、AD変換器154は、信号切替部153を介して入力された応答信号を、デジタル信号に変換し、出力する。コンデンサC1,C2によりカットされる直流成分の大きさは、電池セル42の直流電圧に基づき、調整されることが望ましい。同様に、電圧変動をどれだけ増幅させるかは、電池セル42の直流電圧に基づき、調整されることが望ましい。
第1乗算器156は、発振回路158から入力した正弦波信号を第1の参照信号とし、AD変換器154から入力した応答信号を乗算して、応答信号の実部に比例した値を算出する(ステップS206)。同様に、第2乗算器157は、位相シフト回路160から入力した第2の参照信号と、応答信号を乗算して、応答信号の虚部に比例した値を算出する。
これらの値は、ローパスフィルタ159及びローパスフィルタ161を介して、シグナルプロセッシング部155に入力される。なお、ローパスフィルタ159及びローパスフィルタ161を通過する際、直流成分(DC成分)以外の信号は減衰し、除去される。
シグナルプロセッシング部155は、フィードバック信号入力端子59bからフィードバック信号(検出信号)を入力する(ステップS207)。詳しくは、ロックイン検出されたフィードバック信号の実部及び虚部を入力する。
シグナルプロセッシング部155は、フィードバック信号、及びローパスフィルタ159,161から入力された信号(実部及び虚部の比例値)に基づいて、複素インピーダンスの実部、虚部、絶対値、及び位相のうちすべて若しくはいずれかを算出する(ステップS208)。フィードバック信号は、実際に電池セル42から流れる電流(つまり、フィードバック信号)と参照信号に比例する値との振幅又は位相のずれを補正するために利用される。
その後、シグナルプロセッシング部155は、通信部54を介して、算出結果をECU60に出力する(ステップS209)。そして、算出処理を終了する。
この算出処理は、測定範囲内の複数の周波数についての複素インピーダンスが算出されるまで繰り返し実行される。ECU60は、算出結果に基づいて、複素インピーダンス平面プロット(コールコールプロット)を作成し、電極及び電解質などの特性を把握する。例えば、蓄電状態(SOC)や劣化状態(SOH)を把握する。
なお、コールコールプロット全体を必ずしも作成する必要はなく、その一部に着目してもよい。例えば、走行時、一定の時間間隔で特定周波数の複素インピーダンスを測定し、当該特定周波数の複素インピーダンスの時間変化に基づいて、SOC、SOH及び電池温度等の走行時における変化を把握してもよい。または、1日毎、1周ごと、若しくは1年ごとといった時間間隔で特定周波数の複素インピーダンスを測定し、当該特定周波数の複素インピーダンスの時間変化に基づいて、SOH等の変化を把握してもよい。
第10実施形態の電池測定装置50では、以下の効果を有する。
シグナルプロセッシング部155は、応答信号入力端子58から入力した応答信号と第1の参照信号とを掛け合わせた値に基づいて、応答信号の実部に比例した値を算出する。また、シグナルプロセッシング部155は、正弦波信号の位相をシフトさせた信号を第2の参照信号とし、応答信号と第2の参照信号とを掛け合わせた値に基づいて、応答信号の虚部に比例した値を算出する。そして、これらの値に基づいて、複素インピーダンスを算出する。このように、いわゆるロックイン検出を行うことにより、応答信号から、発振回路158が指示する正弦波信号の周波数と同一の周波成分のみを抽出することができる。このため、ホワイトノイズやピンクノイズに強くなり、高精度に複素インピーダンスを算出することができる。特に車両に採用する場合、ノイズが多くなるため、好適に複素インピーダンスを算出することができる。また、ノイズに強くなるため、電池セル42から出力させる電流(正弦波信号)を小さくすることが可能となる。このため、消費電力や電池セル42や半導体スイッチ素子56aの温度上昇を抑制することができる。
また、シグナルプロセッシング部155は、電流モジュレーション回路56により電池セル42から実際に流れる電流を検出したフィードバック信号(検出信号)を入力し、参照信号に比例する値との振幅及び位相のずれを補正している。これにより、複素インピーダンスの算出精度を向上させることができる。
また、振幅及び位相のずれを補正しているため、指示信号をアナログ信号に変換する際、誤差が生じても、その誤差をフィードバック信号による補正により抑制することができる。このため、電流モジュレーション回路56と、DA変換器162との間にフィルタ回路などを設ける必要がなくなり、小型化することができる。
(他の実施形態)
・上記実施形態では、電池モジュール41毎に電池測定装置50を設けたが、例えば、電池セル42ごと、組電池40ごとに、電池測定装置50を設けてもよい。また、複数の電池セル42ごとに電池測定装置50を設ける場合、電池測定装置50の機能の一部を共通化してもよい。
例えば、図20に示すように、安定化電源供給部601、通信部54、差動アンプ151、プリアンプ152、信号切替部153、AD変換器154,163、シグナルプロセッシング部155、乗算器156,157,164,165、ローパスフィルタ159,161,166,167、発振回路158、位相シフト回路160、DA変換器162、フィードバック回路56d、電流検出アンプ56cなどを共通化してもよい。
この場合、直流電圧、応答信号、指示信号などの各種信号をマルチプレクサ602〜604のような多重化装置により、信号の切替を可能に構成すればよい。なお、この場合、負電極の電位が電池セル42ごとに異なる場合がある。このため、各電池セル42の情報を伝達する際に利用される各電気信号の基準電位が異なる場合がある。そこで、基準電位の差を考慮してシグナルプロセッシング部155へ各電気信号を入力する機能を設けて、演算する必要がある。異なる基準電位間の信号伝達手段としては、コンデンサやトランス、電波、光を用いる方法がある。
・上記実施形態において、フィルタ部55は、素子のみにより構成されていなくてもよい。例えば、配線、コネクタ接触部、プリント基板のパターン配線やベタパターン間により、又はこれらの構成と素子とが混在する構成であってもよい。
・上記実施形態において、電流モジュレーション回路56と、入出力部52(又はDA変換器162)との間に、フィルタ回路を設けてもよい。これにより、指示信号をアナログ信号に変換する際の誤差を抑制することができる。
・上記実施形態において、フィードバック回路56dがなくてもよい。また、電流検出アンプ56cにより抵抗56bに流れる電流を検出しなくてもよい。また、マイコン部53、シグナルプロセッシング部155は、フィードバック信号を入力しなくてもよい。
・上記実施形態において、直流電圧を検出したが、検出しなくてもよい。また、上記実施形態において、信号切替部153を設けなくてもよい。また、上記実施形態において、フィードバック信号も信号切替部153により切り替えの対象としてもよい。これにより、AD変換器154,163を共通化することができる。
・上記実施形態の電池測定装置50を、車両として、HEV,EV,PHV,補機電池、電動飛行機、電動バイク、電動船舶に採用してもよい。また、上記実施形態において、電池セル42は、並列に接続されていてもよい。
・上記第10実施形態において、AD変換時におけるエイリアシングを防止するため、フィルタ回路をプリアンプ152の前後、又はAD変換器154の直前に設けてもよい。
・上記実施形態において、電池モジュール41単位で、状態を測定してもよい。このとき、電池モジュール41ごとに通信部54を設ける場合、各通信部54からECU60への通信は電位基準の異なる絶縁通信となることがある。例えば、絶縁トランスやコンデンサを用いて絶縁通信を行う場合がある。また、組電池40単位で、状態を測定してもよい。
・上記実施形態において、電池セル42から出力させる電流信号(交流信号I)は、正弦波信号に限らない。例えば、交流信号であれば、矩形波や三角波等の信号であっても構わない。
・上記実施形態において、ECU60は、複数のECUにより構成されていてもよい。例えば、機能ごとに複数のECUを設けてもよく、また、制御対象ごとに複数のECUを設けてもよい。例えば、電池用ECUと、インバータ制御用ECUとに分けてもよい。
・上記実施形態において、ロックイン検出を行う場合、発振回路158が指示する正弦波信号を参照信号(第1の参照信号)としたが、検出信号(フィードバック信号)を参照信号としてもよい。また、2位相ロックイン検出を行う場合、検出信号(フィードバック信号)の位相をずらして第2の参照信号とすればよい。
・上記実施形態において、電池セル42(電池モジュール41、組電池40)は、指示に基づいて正弦波信号を出力している際に(応答信号の出力時)、周辺回路の電源として用いられてもよい。逆に、電池セル42(電池モジュール41、組電池40)は、指示に基づいて正弦波信号を出力している際に(応答信号の出力時)、周辺回路の電源として用いられないように構成してもよい。
・上記実施形態において、電気経路を回路基板72の異なる層に配線する場合、ずらして配線することが望ましい。これにより、浮遊容量を低減することができる。
・上記実施形態において、交流信号を電池セル42から出力させたが、外部電源から電池セル42に交流信号を入力して外乱を与えてもよい。このとき、交流信号の入力により電池セル42の蓄電状態(SOC等)に変化がないように、充電電荷量と放電電荷量が等しくなるような交流信号を入力してもよい。なお、充電電荷量と放電電荷量に差をつけて、電池セル42の蓄電状態が所望の値となるように調整してもよい。車両用の電池測定装置50である場合、外部電源は、車載されているものでもよいし、車外の装置であってもよい。
例えば、図21(a)に示すように、電池測定装置50に交流定電流源701を備え、電池セル42に交流信号として交流定電流を入力してもよい。そして、電池測定装置50の演算部702は、電圧計703を介して、応答信号を入力し、交流信号と応答信号に基づいてインピーダンスを算出すればよい。
この場合、図21(b)に示すように、電池セル42と交流定電流源701との間のつなぐ電気経路が、第1電気経路81に相当し、電池セル42と電圧計703との間のつなぐ電気経路が、第2電気経路82に相当する。そして、この別例においても、図21(b)に示すように、上記実施形態と同様にして第2電気経路82の配線を行えばよい。
また、例えば、図22(a)に示すように、電池測定装置50に交流定電圧源711を備え、電池セル42に交流信号として交流定電圧を入力してもよい。そして、電池測定装置50の演算部712は、電流計713a及び電流センサ713bを介して、応答信号(電流変動)を入力し、交流信号と応答信号に基づいてインピーダンスを算出すればよい。
この場合、図22(b)に示すように、電流センサ713bが設けられる電圧印加線791が、第1電気経路81に相当し、電池セル42と交流定電圧源711との間のつなぐ電圧センス線792が、第2電気経路82に相当する。そして、この別例においても、図22(b)に示すように、上記実施形態と同様にして電圧センス線792(第2電気経路82)の配線を行えばよい。なお、電圧印加線791と、電圧センス線792のすべて又は一部を同じ磁気シールドにより覆ってもよい。
・上記実施形態において、電池セル42の形状を任意に変更してもよい。例えば、図23に示すように、円柱形状に構成されており、上面及び下面に電源端子721,722が設けられている蓄電池720に採用してもよい。この場合、図23に示すように、第2電気経路82の分岐点Br21を、蓄電池720の外周面に設定し、分岐点Br21から蓄電池720に沿って配線するようにすればよい。図24に示すように、ラミネート側の電池セル42に対しても同様に採用することができる。
・上記実施形態において、各電池セル42において、電源端子71の設置面に、電源端子71の周りを囲む磁気シールドを設けてもよい。電池セル42の電源端子71の設置面に設けられる磁気シールドは、電池セル42の長手方向内側(すなわち、回路基板72が配置される側)以外の部分において、電源端子71を囲むように壁状に設けられていればよい。また、この磁気シールドの高さは、バスバー73に干渉しないように、電源端子71の高さ以下とすることが望ましい。また、回路基板72に、電源端子71の周りを囲む磁気シールドを設けてもよい。回路基板72に設けられる磁気シールドは、電池セル42の長手方向内側から電源端子71を囲むように設けられていればよい。
・上記実施形態において、電気経路81,82を樹脂モールドなどの固定部材により固定してもよい。固定することにより、磁束通過領域S10の大きさが変更してしまうことを抑制できる。また、電気経路81、82の相対位置が変化することを抑制できる。よって、誘導起電力が変化することを抑制することが可能となる。
・上記第2実施形態において、第1磁束通過領域S11と、第2磁束通過領域S12に分ける場合、第1磁束通過領域S11と、第2磁束通過領域S12とのいずれかにおいて、透磁率が空気とは異なる部材を配置して、通過する磁束の差が小さくなるように調整してもよい。
・上記第2実施形態において、磁束通過領域S10を、3以上に分けてもよい。この場合、複数回、第2電気経路82を交差させることとなる。
・上記実施形態において、第1電気経路81の配置が自由である場合、誘導起電力が起電力許容値範囲内となるように、第1電気経路81と磁束通過領域S10との相対位置が設定されていることが望ましい。
・上記第1〜第3実施形態において、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bは、分岐するまで捻じるように(ツイストさせるように)構成してもよい。これにより、誘導起電力が打ち消しあい、誘導起電力を抑制することができる。
・上記第6実施形態において、図25に示すように、回路基板72の上面(収容ケース42aに対抗する下面とは反対側の面)を覆う磁気シールド750を設けてもよい。
・上記第9実施形態において、複数の電池セル42を収容する電池ケースを備えてもよい。そして、電池ケースの端部に、筒状部501を一体化させてもよい。また、電池セル42の数が多い場合には、積層される電池セル42の間に、筒状部501を配置してもよい。
・上記実施形態において、電池測定装置50は、車載の組電池40以外の蓄電池の状態を測定してもよい。
・上記第4実施形態において、回路基板72は、任意に折り曲げてもよい。
・上記第9実施形態において、筒状部501の底部502以外の任意の箇所に貫通孔が形成されていてもよい。例えば、筒状部501の側面でも構わない。また、筒状部501と収容ケース42aとの間に隙間を設けてもよい。これにより、冷却性能を向上させることができる。また、筒状部501の開口部を貫通孔が形成された磁気シールドにより覆ってもよい。これにより、ノイズによる影響を抑制することができる。
・上記実施形態において、特定周波数の複素インピーダンスの振幅、位相等を測定、算出する方法として、ロックイン検出に限らず、ヘテロダイン検出、フーリエ変換等を利用してもよい。
・上記実施形態において、マイコン部53等の演算部が複素インピーダンスの絶対値及び位相差を算出する必要はなく、複素インピーダンスに関する情報を応答信号及び電流信号に基づいて算出し、ECU60等の外部装置に出力してもよい。なお、複素インピーダンスに関する情報は、例えば、複素インピーダンスの絶対値や位相差等を算出するために必要な途中経過(例えば、電流と電圧の実部と虚部のみ)のことである。そして、外部装置に最終結果、つまり、複素インピーダンスの絶対値及び位相差等を算出させてもよい。
・上記第2実施形態において、分岐点Br2の位置を電池セル42の長手方向及び短手方向において電源端子71の間であって、突出方向において電源端子71の先端位置と収容ケース42aとの間に配置してもよい。
・上記第8実施形態において、シールド部材401の底部(回路基板72が設置される部分)には、図26に示すように、防爆弁301の直上を覆うような防護板410を設けてもよい。これにより、防爆弁301が開口し、ガスが噴出しても、防護板410により回路基板72が損傷することを確実に防止できる。シールド部材401の側面は、ガス管が接続される箇所を除いて穴のない側壁411で構成してもよい。そして、図示しないガス管に対応する位置において、側壁411に貫通孔412を設ければよい。これにより、防爆弁301から噴出したガスを貫通孔412を介してガス管に誘導することが可能となる。
・上記実施形態において、収容ケース42aは、負極側電源端子71bに接続されていてもよい。この場合、負極側電源端子71bは、突出形成されていなくてもよい。そして、負極側検出線としての第2B電気経路82bは、分岐点Br1,Br2、Br3,Br21から収容ケース42aに向かって配線され、収容ケース42aに接続されるようにしてもよい。具体的には、図37に示すように、分岐点Br1,Br2、Br3,Br21から直線状に収容ケース42aに向かって配線してもよい。この場合、正極側電源端子71aは、収容ケース42aと絶縁されている。
その際、第1電気経路81に流れる交流信号に基づいて第2電気経路82に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S10が設定されることは言うまでもない。そして、この条件を満たすならば、分岐点Br1,Br2、Br3,Br21を、任意の場所に設定してよい。
・上記実施形態において、第2電気経路82の分岐点Br1は、第1電気経路81に流れる交流信号に基づいて第2電気経路82に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S10が設定されるのであれば、任意に領域の大きさや形状を変更してもよい。
例えば、第1実施形態において、第2電気経路82の分岐点Br1は、電源端子71の突出方向において、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置よりも収容ケース42aの反対側に配置されていても構わない。つまり、分岐点Br1が、正極側電源端子71a及び負極側電源端子71bの先端位置よりも収容ケース42aから離れていてもよい。
また、第2電気経路82の分岐点Br1は、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの対向方向(図5の左右方向)において、正極側電源端子71aと負極側電源端子71bとの間に配置されていなくてもよい。つまり、左右方向において電池セル42(収容ケース42a)の外側に配置されていてもよい。同様に、第2電気経路82の分岐点Br1は、収容ケース42aの厚さ方向(短手方向)において、電池セル42(収容ケース42a)の外側に配置されていてもよい。
・上記実施形態において、磁束通過領域S10は、第2電気経路82、電源端子71及び収容ケース42aで囲まれた領域とされているが、第2電気経路82と電池セル42とで囲まれた領域に相当する。磁束通過領域S10は、電池セル42の正極、負極、収容ケース42aに収容されている電極群、及び第2電気経路82で囲まれた領域であってもよい。
・上記実施形態において、磁束通過領域S10の大きさ及び形状は、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように設定されるのであれば、任意に変更してもよい。
ここで、より望ましい範囲について説明する。図27に、電池セル42の電池容量(Ah)と、必要とされるインピーダンス値測定精度との関係を図示している。必要とされるインピーダンス値測定精度とは、ゼロクロス点を求めるために必要な精度のことを指す。なお、図27(a)〜図27(d)に示すように、電池セル42の電池温度(℃)によって、必要とされるインピーダンス値測定精度が変化することがわかる。したがって、図27によれば、電池容量が25Ah〜800Ahであって、電池温度が−10℃〜65℃である場合、磁束通過領域S10の大きさは、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±170μΩの範囲内となるように設定されるのであれば、任意に変更してもよい。
なお、電池セル42の実際の複素インピーダンスとは、磁束通過領域S10がゼロ又は限りなくゼロに近い値をとるときに算出される値、若しくは、磁束通過領域S10に基づく誤差(配線形状に基づく誘導起電力の影響)を所定の数式により定量化して補正することにより得られる値である。また、4端子法若しくは4端子対法を利用してもよい。また、複素インピーダンスの誤差とは、複素インピーダンスの絶対値、実部、及び虚部のうちいずれかの誤差を指す。
(変形例1)
次に、上記実施形態の構成の一部を変更した変形例1について説明する。なお、以下では、各実施形態と変形例とで互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、この変形例では、基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
変形例1の電源システムでは、第1実施形態と同様に、回転電機としてのモータ20と、モータ20に対して3相電流を流す電力変換器としてのインバータ30と、充放電可能な組電池140と、組電池140の状態を測定する電池測定装置50と、モータ20などを制御するECU60と、を備えている。
図28に示すように、変形例1における組電池140は、複数の電池セル142が直列に接続されることにより構成されている。図28(a)に示すように、電池セル142、より詳しくはその収容ケース142aは、細長い円筒形状に形成されている。電池セル142は、長手方向(軸方向)の一方の端部に(図28では上面に)おいて正極側電源端子171aが設けられ、他方の端部(図28では下面)において負極側電源端子171bが設けられている。つまり、本実施形態の電池セル142は、ニッケル水素電池やニカド電池のように、電極群142bが捲かれることにより構成される円柱状の捲回体などが収容ケース142aに収容されて構成されている。正極側電源端子171aは、収容ケース142aから軸方向に突出している。
そして、図28(b)に示すように、各電池セル142は、1又は複数列に整列するように配置されている。この変形例1では、2列に整列している。その際、隣接する前後の列で、正極側電源端子171aと負極側電源端子171bとが互い違いとなるように配置されている。なお、図28(b)では、1列目(奥側の電池セル142が4本の列)の正極側電源端子171aは、図において上方に配置され、2列目(手前側の電池セル142が3本の列)の正極側電源端子171aは、図において下方に配置されている。
なお、図28(b)においては、長手方向(軸方向)が、上下方向となるように縦置きされているが、配置方法は任意であり、水平面と長手方向とが平行となるように平置きされていてもよい。
そして、図28(b)に示すように、各電池セル142が、直列に接続されるように、電池セル142の正極側電源端子171aは、隣接する列の電池セル142の負極側電源端子171bにバスバー173を介して接続されている。そして、電池セル142の負極側電源端子171bは、隣接する列の電池セル142の正極側電源端子171aにバスバー173を介して接続されている。バスバー173は、導電性の材料で構成されており、隣接する電源端子171が届く程度の長さを有する薄板状に形成されている。
そして、各電池セル142は、上記実施形態と同様に、電池測定装置50の測定対象となっている。すなわち、各電池セル142の正極側電源端子171aには、ASIC部50aの正極側検出線としての第2A電気経路82aが接続されており、負極側電源端子171bには、ASIC部50aの負極側検出線としての第2B電気経路82bが接続されている。また、各電池セル142の正極側電源端子171a及び負極側電源端子171bには、それぞれ第1電気経路81が接続されている。より詳しくは、各電池セル142の正極側電源端子171aには、第1電気経路81のうち、正極側変調線としての第1A電気経路81aが接続され、負極側電源端子171bには、第1電気経路81のうち、負極側変調線としての第1B電気経路81bが接続されている。なお、第1電気経路81は、電流モジュレーション回路56に接続されている。
ところで、図28に示すように、電池セル142は、構造上、正極及び負極(つまり、正極側電源端子171a及び負極側電源端子171b)を離間して設ける必要がある。このため、第1実施形態と同様に、第2A電気経路82aと、第2B電気経路82bと、を途中で分岐させる必要がある。したがって、この変形例1においても、電池セル142と第2電気経路82により囲まれた磁束通過領域S110が形成されることとなる。より詳しくは、収容ケース142a、第2電気経路82、正極側電源端子171a、及び負極側電源端子171bにより囲まれた磁束通過領域S110が形成されることとなる。
その際、図29に示すように配線すると、磁束通過領域S110が大きくなり、第1実施形態と同様の理由から、インピーダンスの測定誤差が大きくなる可能性がある。このため、この変形例1においても、この磁束通過領域S110の大きさを極力小さくすることが望ましい。より詳しくは、磁束通過領域S110の大きさは、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように設定されることが望ましい。この変形例1では、電池容量が25Ah〜800Ahであって、電池温度が−10℃〜65℃である場合、ゼロクロス点を算出するために、磁束通過領域S110の大きさは、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±170μΩの範囲内となるように設定されるようにしている。
なお、電池セル142の実際の複素インピーダンスとは、磁束通過領域S110がゼロ又は限りなくゼロに近い値をとるときに算出される値、若しくは、磁束通過領域S110に基づく誤差(配線形状に基づく誘導起電力の影響)を所定の数式により定量化して補正することにより得られる値である。また、4端子法若しくは4端子対法を利用してもよい。また、複素インピーダンスの誤差とは、複素インピーダンスの絶対値、実部、及び虚部のうちいずれかの誤差を指す。
また、変形例1においても、第1電気経路81に流れる交流信号Iに基づいて第2電気経路82に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S110の大きさが設定されている。すなわち、誘導起電力が起電力許容値範囲内となるように、磁束通過領域S110の大きさ、及び第1電気経路81と磁束通過領域S110との相対位置が設定されている。
その際、この変形例1では、図30に示すように配線している。図30に示すように、ASIC部50aに接続されている第2A電気経路82a及び第2B電気経路82bは、予め決められた分岐点Br11まで互いに沿って配線されている。すなわち、極力隙間がないように第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとを平行に配線している。なお、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとが沿って配線されるのであれば、どのように配線されていてもよい。また、ASIC部50aから分岐点Br11に至るまでに、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとは互いに1又は複数回撚られて配線されていてもよい。
分岐点Br11の位置は、電池セル42の長手方向において正極側電源端子171aの先端よりも外側に配置されている。そして、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br11から正極側電源端子171aに向かって配線されている一方、第2B電気経路82bは、当該分岐点Br11から負極側電源端子171bに向かって配線されている。
より詳しくは、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br11から長手方向において正極側電源端子171aの直上となるまで直線状に延び、そこから長手方向に沿って正極側電源端子171aに延びるように屈曲している。
一方、第2B電気経路82bは、分岐点Br11から収容ケース142aの外周面に沿って長手方向に延びるように形成され、電池セル42の端部(負極側電源端子171b側の端部)において屈曲し、負極側電源端子171bに接続されている。この第2B電気経路82bは、収容ケース142aに当接するように配線されていることが望ましい。なお、第2B電気経路82bと収容ケース142aとは絶縁されていることは言うまでもない。
また、電流モジュレーション回路56に接続されている第1A電気経路81a及び第1B電気経路81bは、予め決められた変調線分岐点としての分岐点Br12まで互いに沿って配線されている。すなわち、極力隙間がないように第1A電気経路81aと第1B電気経路81bとを平行に配線している。なお、第1A電気経路81aと第1B電気経路81bとが沿って配線されるのであれば、どのように配線されていてもよい。
分岐点Br12の位置は、電池セル142の長手方向において負極側電源端子171b(電池セル42の負極側電源端子171b側の端部)よりも外側に配置されている。そして、第1A電気経路81aは、当該分岐点Br12から正極側電源端子171aに向かって配線されている一方、第1B電気経路81bは、当該分岐点Br12から負極側電源端子171bに向かって配線されている。
より詳しくは、第1A電気経路81aは、分岐点Br12から収容ケース142aの外周面に沿って長手方向に延びるように形成され、電池セル142の端部において屈曲し、正極側電源端子171aに接続されている。なお、第1A電気経路81aと収容ケース142aとは絶縁されていることは言うまでもない。第1B電気経路81bは、分岐点Br12から長手方向に沿って負極側電源端子171bに延びるように屈曲している。
なお、第1電気経路81と、第2電気経路82は、その配線が固定されている。つまり、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩ(より望ましくは、±170μΩ)の範囲内となるように、磁束通過領域S110の大きさ、及び第1電気経路81と磁束通過領域S10との相対位置が設定(固定)されている。
なお、この変形例1において、分岐点Br11と正極側電源端子171aの先端との間の距離は、電池セル142の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩ(より望ましくは、±170μΩ)の範囲内となるように設定されるのであれば、任意に設定可能となっている。
また、分岐点Br12と負極側電源端子171bとの間の距離は、電池セル142の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩ(より望ましくは、±170μΩ)の範囲内となるように設定されるのであれば、任意に設定可能となっている。
この変形例1によれば、以下のような効果を有することができる。
磁束通過領域S110の大きさを、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスとの誤差が、±1mΩの範囲内となるように設定した。この変形例1では、電池容量を25Ah〜800Ahの範囲内で設定し、電池温度が−10℃〜65℃である場合、電池セル42の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスとの誤差が、±170μΩの範囲内となるように磁束通過領域S110の大きさを設定した。これにより、複素インピーダンスの測定誤差を抑制することができる。
また、第2電気経路82の分岐点Br11を、長手方向において正極側電源端子171aの先端よりも外側に配置した。そして、第2A電気経路82aを、当該分岐点Br11から正極側電源端子171aに向かって配線する一方、第2B電気経路82bを、当該分岐点Br11から負極側電源端子171bに向かって配線している。より詳しくは、第2A電気経路82aを、分岐点Br11から長手方向において正極側電源端子171aの直上となるまで直線状に延ばし、そこから長手方向に沿って正極側電源端子171aに延びるように屈曲させている。一方、第2B電気経路82bを、分岐点Br11から収容ケース142aの外周面に沿って長手方向に延びるように形成し、電池セル42の端部(負極側電源端子171b側の端部)において屈曲させ、負極側電源端子171bに接続している。これにより、磁束通過領域S110の大きさを容易に上記のように設定することが可能となる。
また、第1電気経路81の分岐点Br12の位置は、電池セル142の長手方向において負極側電源端子171b(電池セル42の負極側電源端子171b側の端部)よりも外側に配置されている。つまり、分岐点Br11の反対側に配置している。これにより、交流信号Iが流れる変調線と、磁束通過領域S110との距離を長くすることができる。これにより、誘導起電力を低減し、測定誤差を抑制することができる。
また、ASIC部50aから分岐点Br11まで、極力隙間がないように第2A電気経路82aと第2B電気経路82b互いに沿って配線されている。これにより、複素インピーダンスの測定誤差を抑制することができる。なお、ASIC部50aから分岐点Br11に至るまでに、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとを1又は複数回撚ることにより、より誤差を低減することが可能となる。
(変形例2)
図31に示すように、上記変形例1の構成の一部を以下のように変更してもよい。すなわち、図31の破線で示すように、第2B電気経路82bは、分岐点Br11から収容ケース142aの内側を通過して、収容ケース142aの端部から端部まで長手方向に延びるように形成されている。そして、第2B電気経路82bは、電池セル142の端部(負極側電源端子171b側の端部)において屈曲し、負極側電源端子171bに接続されている。なお、第2B電気経路82bは絶縁被膜などで覆われており、収容ケース142aなどと絶縁されていることは言うまでもない。
同様に、図31の破線で示すように、第1A電気経路81aは、分岐点Br12から収容ケース142aの内側を通過して、収容ケース142aの端部から端部まで長手方向に延びるように形成されている。そして、第1A電気経路81aは、電池セル142の端部(正極側電源端子171a側の端部)において屈曲し、正極側電源端子171aに接続されている。なお、第1A電気経路81aは、絶縁被膜などで覆われており、収容ケース142aなどと絶縁されていることは言うまでもない。
これにより、電池セル142と第2電気経路82とで囲まれた磁束通過領域S110を容易に小さくすることができる。また、配線の一部を、収容ケース142aの内部に配線するため、配線が邪魔になることを抑制することができる。
(変形例3)
図32〜図35に示すように、上記変形例1の構成の一部を以下のように変更してもよい。すなわち、組電池140の長手方向両端には、それぞれ回路基板801,802が配置されている。回路基板801は、図32に示すように電池セル142の上面に接するように配置されている。詳しくは、奥側に配置されている1列目(4本の列)の電池セル142の正極側電源端子171aが、回路基板801に接するように回路基板801が配置されている。そして、図33(a)、図34(a)に示すように、1列目の電池セル142の正極側電源端子171aは、回路基板801に配線された第2A電気経路82aに接続されている。なお、図34(a)は、回路基板801の一部を示す平面図であり、図34(b)は、1列目の電池セル142の一部を示す側面図である。
ところで、収容ケース142aは、図33(b)に示すように、電池セル142の正極側電源端子171a側の端部において、その外縁が長手方向(つまり、正極側電源端子171aの突出方向)に突出するように形成されている。すなわち、図33(a)に示すように、収容ケース142aにおいて、正極側電源端子171aを囲むように、円環状に突出部803が形成されている。すなわち、長手方向において、収容ケース142aの正極側電源端子171a側の端部である突出部803は、正極側電源端子171aの先端と同程度の位置(高さ)になるように形成されている。なお、収容ケース142aと、正極側電源端子171aは、絶縁部材により絶縁されている。この突出部803は、正極側電源端子171aと同程度突出するように形成されており、回路基板801に接する。
そして、収容ケース142aは、負極側電源端子171bと接続(この変形例では一体化)されている。図33(b)や、図34(b)に示すように、突出部803は、回路基板801に接しており、回路基板801に配線された第2B電気経路82bは、突出部803及び収容ケース142aを介して、負極側電源端子171bに接続されている。
また、回路基板801は、手前側に配置されている2列目(3本の列)の電池セル142の長手方向における上面側に接するように配置されている。その際、1列目の電池セル142の負極側電源端子171bは、回路基板801に接する。
一方、回路基板802は、図32に示すように電池セル142の下面に接するように配置されている。この回路基板802の構成は、回路基板801と同様であるため、詳細な説明を省略する。なお、図34(c)は、2列目の電池セル142を示す側面図であり、図34(d)は、回路基板802の一部を示す平面図である。
この回路基板801,802には、図示しないASIC部50aが配置されており、ASIC部50aから分岐点Br11に至るまで、図33(a)や、図34(a)、図34(d)に示すように、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bは、互いに沿って配線されている。すなわち、極力隙間がないように第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとが、平行に配線されている。なお、ASIC部50aから分岐点Br11に至るまでに、第2A電気経路82aと第2B電気経路82bとを互いに交差させ、1又は複数回撚られるように、配線されていてもよい。
そして、突出部803の直上において第2B電気経路82bは、突出部803と接続されることにより、配線が完了する。一方、第2A電気経路82aは、そのまま直進し、正極側電源端子171aの直上において正極側電源端子171aと接続されることにより、配線が完了する。
これにより、変形例3における分岐点Br11は、図33(a)や、図34(a)、図34(d)に示すように、第2B電気経路82bの終端(突出部803との接続箇所)付近ということとなる。このため、電池セル142と第2電気経路82とで囲まれた磁束通過領域S110は、図33(b)に示すようになる。この磁束通過領域S110は、電池セル142の実際の複素インピーダンスと、マイコン部53により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩ(より望ましくは、±170μΩ)の範囲内となるように設定されている。
なお、分岐点Br11は、変形例1と同様に、長手方向において正極側電源端子171aの先端よりも外側に配置されていることとなる。また、第2A電気経路82aは、当該分岐点Br11から正極側電源端子171aに向かって配線されていることとなる。
また、図32や、図35に示すように、各電池セル142を直列に接続するために、バスバー173が、回路基板801,802を介して、隣接する列の正極側電源端子171aと負極側電源端子171bとを接続している。各バスバー173は、電池セル142の反対側において回路基板801,802上に配置されている。なお、回路基板801,802に各バスバー173が配線されていてもよい。また、図示していないが、第1電気経路81も同様に、回路基板801,802に配線されていてもよい。
この変形例3によれば、回路基板801,802に第2電気経路82を配線するため、第2電気経路82及び電池セル142で囲まれた磁束通過領域S110を一定の領域に設定しやすくなる。このため、設計通りに、インピーダンスの誤差を抑制することができる。
また、第1電気経路81を回路基板801,802に配線した場合には、交流信号Iが流れる変調線と磁束通過領域S110との位置関係を固定することができる。このため、設計通りに、インピーダンスの誤差を抑制することができる。また、回路基板801,802に配線することにより、配線や組み立てを簡単に行うことができる。
なお、変形例3において、第2電気経路82の配線パターンは、任意に変更してもよい。例えば、図36(a)に示すように、突出部803に沿って、円環状の第2B電気経路82bの配線パターンを設けてもよい。これにより、第2B電気経路82bと、突出部803との接続が容易となる。その際、バスバー173は、図36(b)に示すように設ければよい。
(変形例の別例)
・上記変形例1〜3において、電池セル142の正極と負極とを入れ替えてもよい。この場合、変形例2において、第2A電気経路82aの一部を収容ケース142a内に配線することとなる。
・上記変形例1,2において、負極を収容ケース142aに接続し、収容ケース142aを介して第2B電気経路82bを電池セル42の負極に接続してもよい。
・上記変形例1〜3では、第1実施形態を基本構成としているが、上述した第2〜第10実施形態及び他の実施形態のいずれかを基本構成としてもよい。すなわち、上記各実施形態と上記各変形例を組み合わせてもよい。
・上記実施形態及び各変形例において、磁束許容値範囲は、測定のために必要とされる算出精度、応答信号及びノイズ信号の大きさなどを考慮して、任意に設定してよい。また、起電力許容値範囲は、測定のために必要とされる算出精度、応答信号及びノイズ信号の大きさなどを考慮して、任意に設定してよい。起電力許容値範囲は、例えば、ゼロを中心として、±200μVの範囲が起電力許容値範囲としてもよい。
・上記変形例において、正極側電源端子171aは、突出していなくてもよい。この場合、正極側電源端子171aは、収容ケース142aと絶縁される。また、変形例3において、正極側電源端子171aが突出していない電池セル142を利用する場合、長手方向において、収容ケース142aの正極側電源端子171a側の端部は、正極側電源端子と同程度の位置になるように形成されていればよい。これにより、回路基板801,802を、正極側電源端子171a及び収容ケース142aの正極側電源端子側の端部に接するように配置することができる。
・上記実施形態及び変形例において、電池測定装置50は、並列に接続された電池セル42,142(電池モジュール)のインピーダンスを測定してもよい。つまり、電池容量を増やすために、複数の電池セル42,142を並列接続としてまとめて1つの単位(電池モジュール)としてもよい。この場合、並列接続された1つの単位としての電池モジュール全体のインピーダンス計測を行うため、電池容量とインピーダンス誤差の数値の範囲は、本開示で示した範囲が上記1つの単位(電池モジュール)に対して適応される。すなわち、並列接続された1つの単位としての電池モジュール全体のインピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように磁束通過領域S10,S110を設定すればよい。また、並列接続された1つの単位としての電池モジュールの電池容量が25Ah〜800Ahで、電池温度が−10℃〜65℃であるならば、インピーダンスの誤差が、±170μΩの範囲内となるように磁束通過領域S10,S110を設定することがより望ましい。
同様に、電池測定装置50は、直列に接続された電池セル42,142(電池モジュール)のインピーダンスを測定してもよい。つまり、複数の電池セル42,142を直列接続としてまとめて1つの単位(電池モジュール)としてもよい。この場合、直列接続された1つの単位としての電池モジュール全体のインピーダンス計測を行う場合、電池容量に関する範囲は直列接続された電池セル42,142ごとを対象とし、インピーダンス誤差の数値の範囲は、直列接続された電池セル42,142の数だけ積算されて適用される。
例えば、5つの電池セル42,142が直列接続された電池モジュールを1つの単位とみなして、インピーダンスを測定する際、電池モジュールを構成する電池セル42,142の電池容量は、それぞれ25Ah〜800Ahである場合には、インピーダンスの誤差が、±170μΩ×5=±850μΩの範囲内となるように、磁束通過領域S10,S110が設定されることが望ましい。
なお、直列接続される場合、電池モジュールを構成する1つの電池セル42,142を、複数の電池セル42,142が並列接続されたものに置き換えてもよい。
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
42,142…電池セル、42a,142a…収容ケース、50…電池測定装置、52…入出力部、53…マイコン部、56…電流モジュレーション回路、71a,171a…正極側電源端子、71b,171b…負極側電源端子、81…第1電気経路、82…第2電気経路。

Claims (28)

  1. 電解質と、複数の電極と、それらを収容する収容ケース(42a,142a)と、を含む蓄電池(42,142)の状態を測定する電池測定装置(50)において、
    前記蓄電池の正極と負極との間を結ぶ第1電気経路(81)上に設けられ、前記蓄電池から所定の交流信号を出力させる、又は前記蓄電池に所定の交流信号を入力する信号制御部(56)と、
    前記正極と前記負極との間を結ぶ第2電気経路(82)上に設けられ、当該第2電気経路を介して、前記交流信号に対する前記蓄電池の応答信号を入力する応答信号入力部(50a,52)と、
    前記応答信号に基づいて前記蓄電池の複素インピーダンスに関する情報を算出する演算部(53)と、を備え、
    前記蓄電池と前記第2電気経路により囲まれた領域であって、前記第1電気経路に流れる交流信号に基づく磁束が通過する磁束通過領域(S10,S110)が形成されており、
    前記蓄電池の実際の複素インピーダンスと、前記演算部により算出される複素インピーダンスの誤差が、±1mΩの範囲内となるように前記磁束通過領域の大きさが設定されている電池測定装置。
  2. 前記蓄電池の電池容量が25Ah〜800Ahであって、電池温度が−10℃〜65℃である場合において、前記磁束通過領域の大きさは、前記蓄電池の実際の複素インピーダンスと、前記演算部により算出される複素インピーダンスの誤差が、±170μΩの範囲内となるように設定されている請求項1に記載の電池測定装置。
  3. 前記蓄電池の実際の複素インピーダンスと、前記演算部により算出される複素インピーダンスの誤差が、前記範囲内となるように、前記磁束通過領域の大きさ、及び前記第1電気経路と前記磁束通過領域との相対位置が設定されている請求項1又は2に記載の電池測定装置。
  4. 電解質と、複数の電極と、それらを収容する収容ケース(42a)と、を含む蓄電池(42)の状態を測定する電池測定装置(50)において、
    前記蓄電池の正極側電源端子(71a)と負極側電源端子(71b)との間を結ぶ第1電気経路(81)上に設けられ、前記蓄電池から所定の交流信号を出力させる、又は前記蓄電池に所定の交流信号を入力する信号制御部(56)と、
    前記正極側電源端子と前記負極側電源端子との間を結ぶ第2電気経路(82)上に設けられ、当該第2電気経路を介して、前記交流信号に対する前記蓄電池の応答信号を入力する応答信号入力部(52)と、
    前記応答信号に基づいて前記蓄電池の複素インピーダンスに関する情報を算出する演算部(53)と、を備え、
    前記収容ケース(42a)、前記第2電気経路、前記正極側電源端子、及び前記負極側電源端子により囲まれた領域であって、前記第1電気経路に流れる交流信号に基づく磁束が通過する磁束通過領域(S10)が形成されており、
    前記第1電気経路に流れる交流信号に基づいて前記第2電気経路に生じる誘導起電力がゼロを含む起電力許容値範囲内となるように、前記磁束通過領域の大きさが設定されている電池測定装置。
  5. 前記誘導起電力が前記起電力許容値範囲内となるように、前記磁束通過領域の大きさ、及び前記第1電気経路と前記磁束通過領域との相対位置が設定されている請求項4に記載の電池測定装置。
  6. 前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子は、前記収容ケースから同方向に突出しており、
    前記第2電気経路は、前記正極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する正極側検出線(82a)と、前記負極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する負極側検出線(82b)と、を有し、
    前記正極側検出線は、予め決められた分岐点(Br1)まで前記負極側検出線に沿って配線されており、
    前記正極側検出線及び前記負極側検出線の少なくともいずれか一方が、当該分岐点から前記正極側電源端子又は前記負極側電源端子に向かって配線されており、
    前記分岐点の位置は、前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子の先端位置と、前記収容ケースとの間に配置されている請求項4又は5に記載の電池測定装置。
  7. 前記第2電気経路は、前記正極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する正極側検出線と、前記負極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する負極側検出線と、を有し、
    前記正極側検出線は、予め決められた分岐点まで前記負極側検出線に沿って配線されており、
    前記分岐点は、前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子の間であって、前記収容ケースに当接する位置に設けられており、
    前記正極側検出線は、当該分岐点から前記正極側電源端子に向かって前記収容ケースの外周面に沿って配線されている一方、前記負極側検出線は、当該分岐点から前記負極側電源端子に向かって前記収容ケースの外周面に沿って配線されている請求項4〜6のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  8. 前記第2電気経路は、前記正極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する正極側検出線と、前記負極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する負極側検出線と、を有し、
    前記正極側検出線は、予め決められた分岐点(Br2)まで前記負極側検出線に沿って配線される一方、当該分岐点において前記負極側検出線と分岐するように配線されており、
    前記正極側検出線は、前記分岐点から前記正極側電源端子に至るまでの間において、前記負極側検出線に対して1回又は複数回交差するように配線されており、
    前記磁束通過領域は、
    前記負極側検出線よりも前記正極側電源端子の側に配置される前記正極側検出線、及び前記正極側検出線よりも前記負極側電源端子の側に配置される前記負極側検出線により囲まれる第1領域(S11)と、
    前記負極側検出線よりも前記負極側電源端子の側に配置される前記正極側検出線、及び前記正極側検出線よりも前記正極側電源端子の側に配置される前記負極側検出線により囲まれる第2領域(S12)と、を有し、
    前記第1領域を通過する前記交流信号に基づく第1磁束と、前記第2領域を通過する前記交流信号に基づく第2磁束との差がゼロを含む磁束許容値範囲内となるように、前記第1領域の大きさに応じて、前記第2領域の大きさが設定されている請求項4〜7のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  9. 前記第2電気経路は、前記正極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する正極側検出線と、前記負極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する負極側検出線と、を有し、
    前記正極側検出線は、予め決められた分岐点まで前記負極側検出線に沿って配線される一方、当該分岐点において前記負極側検出線と分岐するように配線されており、
    前記正極側検出線は、前記分岐点から前記正極側電源端子に至るまでの間において、前記負極側検出線に対して交差するように配線されており、
    前記磁束通過領域は、
    前記正極側電源端子から交差点(Br2)までの間における前記正極側検出線と、前記負極側電源端子から当該交差点までの間における前記負極側検出線と、前記収容ケースとにより囲まれた第1領域と、
    前記交差点から前記分岐点(Cr1)までの間における前記正極側検出線と、前記交差点から前記分岐点までの間における前記負極側検出線と、により囲まれた第2領域と、を有し、
    前記第1領域を通過する前記交流信号に基づく第1磁束と、前記第2領域を通過する前記交流信号に基づく第2磁束との差がゼロを含む磁束許容値範囲内となるように、前記第1領域の大きさに応じて、前記第2領域の大きさが設定されている請求項4〜8のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  10. 前記誘導起電力が前記起電力許容値範囲内となるように、前記第1領域の大きさ、前記第1領域の大きさ、前記第1電気経路と前記第1領域との相対位置、及び前記第1電気経路と前記第2領域との相対位置が設定されている請求項8又は9に記載の電池測定装置。
  11. 前記第1電気経路の少なくとも一部を覆う第1の磁気シールド(101)が設けられている請求項4〜10のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  12. 前記磁束通過領域の少なくとも一部を覆う第2の磁気シールド(102)が設けられている請求項4〜11のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  13. 前記第1電気経路及び前記第2電気経路を固定する固定部材(72)が設けられている請求項4〜12のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  14. 前記第1電気経路及び前記第2電気経路が配線される平板状の回路基板(72)が設けられており、
    前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子は、前記収容ケースから同方向に突出しており、
    当該回路基板は、前記蓄電池の正極側電源端子(71a)と負極側電源端子(71b)との間において、前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子の先端よりも前記収容ケースの側に配置されている請求項4〜13のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  15. 前記蓄電池には、防爆弁(301)が設けられており、
    前記第1電気経路及び前記第2電気経路が配線される平板状の回路基板が設けられており、
    前記正極側電源端子及び前記負極側電源端子は、前記収容ケースから同方向に突出しており、
    当該回路基板は、前記蓄電池の正極側電源端子(71a)と負極側電源端子(71b)との間であって、前記蓄電池から所定距離離れた位置に配置されており、
    前記所定距離は、前記防爆弁が開口するために最低限必要とされる距離である請求項4〜14のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  16. 前記回路基板と前記収容ケースとの間に、前記回路基板のうち少なくとも前記磁束通過領域の一部を覆う磁気シールド(201)が設けられている請求項14又は15に記載の電池測定装置。
  17. 前記磁気シールドは、複数の貫通孔が設けられた平板状、又は格子状に形成されている請求項16に記載の電池測定装置。
  18. 前記回路基板において、前記信号制御部と、前記応答信号入力部と、前記演算部と、前記第1電気経路と、前記第2電気経路とは、同一平面上に設けられている請求項14〜17のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  19. 前記回路基板には、前記信号制御部が設置される第1基板(72a)と、前記応答信号入力部及び前記演算部とが設置される第2基板(72b)と、を有し、
    前記蓄電池は、扁平の直方体形状に形成され、前記正極側電源端子と前記負極側電源端子は、同一面上に設けられており、
    前記第1基板は、前記正極側電源端子と前記負極側電源端子との間において前記正極側電源端子と前記負極側電源端子の設置面に対向するように配置されており、
    前記第2基板は、シールド部材(401)により囲まれて、前記蓄電池の側面に対向し、かつ、前記第1基板に対して垂直となるように配置されている請求項14〜17のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  20. 前記蓄電池には、防爆弁が設けられており、
    前記蓄電池に対して予め決められた位置に前記回路基板が配置された状態において、前記回路基板のうち、前記防爆弁と対向する領域を避けて、回路素子及び前記電気経路が設けられている請求項14〜19のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  21. 前記収容ケースは、前記負極側電源端子に接続されており、
    前記正極側検出線は、前記分岐点から前記正極側電源端子に向かって配線されており、前記負極側検出線は、当該分岐点から前記収容ケースに向かって配線され、前記収容ケースに接続されている請求項6〜20のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  22. 前記蓄電池は、円柱状に形成されており、前記蓄電池の正極側電源端子(171a)は、前記蓄電池の長手方向において一方の端部に設けられているとともに、前記蓄電池の負極側電源端子(171b)は、他方の端部に設けられており、
    前記第2電気経路は、前記正極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する正極側検出線(82a)と、前記負極側電源端子と前記応答信号入力部とを接続する負極側検出線(82b)と、を有し、
    前記正極側検出線及び前記負極側検出線は、前記応答信号入力部から予め決められた分岐点(Br11)まで互いに沿って配線されており、
    前記正極側検出線及び前記負極側検出線の少なくともいずれか一方が、当該分岐点から前記正極側電源端子又は前記負極側電源端子に向かって配線されており、
    前記分岐点の位置は、前記蓄電池の長手方向において前記正極側電源端子又は前記負極側電源端子の先端よりも外側に配置されている請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  23. 前記正極側検出線及び前記負極側検出線の少なくともいずれか一方が、前記分岐点から前記蓄電池の正極側電源端子又は前記蓄電池の負極側電源端子に向かって配線されており、他方は、当該分岐点から前記収容ケースの外周面に沿って長手方向に延びるように配線されている請求項22に記載の電池測定装置。
  24. 前記正極側検出線及び前記負極側検出線の少なくともいずれか一方の検出線が、前記分岐点から前記正極側電源端子又は前記負極側電源端子に向かって配線されており、他方の検出線は、当該分岐点から長手方向に延びるように配線されており、かつ、当該他方の検出線は、長手方向において前記収容ケースの端部から端部に至るまで前記収容ケースの内部を通過している請求項22に記載の電池測定装置。
  25. 前記収容ケースは、前記負極側電源端子に接続されており、
    前記正極側検出線は、前記分岐点から前記正極側電源端子に向かって配線されており、前記負極側検出線は、当該分岐点から前記収容ケースに向かって配線され、前記収容ケースに接続されている請求項22に記載の電池測定装置。
  26. 長手方向において、前記収容ケースの前記正極側電源端子側の端部(203)は、前記正極側電源端子と同程度の位置になるように形成されており、
    前記正極側検出線及び前記負極側検出線は、回路基板(201,202)上に配線されており、
    前記回路基板は、前記正極側電源端子及び前記収容ケースの前記正極側電源端子側の端部に接するように配置され、
    前記負極側検出線は、前記収容ケースの端部に接続されている請求項25に記載の電池測定装置。
  27. 前記正極側検出線及び前記負極側検出線は、前記応答信号入力部から予め決められた分岐点まで1又は複数回撚られている請求項22〜請求項26のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
  28. 前記第1電気経路は、前記正極側電源端子と前記信号制御部とを接続する正極側変調線(81a)と、前記負極側電源端子と前記信号制御部とを接続する負極側変調線(81b)と、を有し、
    前記正極側変調線及び前記負極側変調線は、前記信号制御部から予め決められた変調線分岐点(Br12)まで互いに沿って配線されており、
    前記正極側変調線及び前記負極側変調線の少なくともいずれか一方が、当該変調線分岐点から前記正極側電源端子又は前記負極側電源端子に向かって配線されており、
    前記変調線分岐点は、前記蓄電池を中心としてその長手方向において前記正極側検出線及び前記負極側検出線の前記分岐点とは反対側に配置されている請求項22〜請求項27のうちいずれか1項に記載の電池測定装置。
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