JP2021116064A - 液化製品自動出荷システム - Google Patents
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Abstract
Description
(S1)タンクローリーは、工場へ入場すると、トラックスケールに載り、その重量が計量される。
(S2)ローリーの乗務員は、ローリーから降りて、計量室でカードリーダーに計量カードをかざし出荷照合システムと照合する。出荷照合システムには、運送会社からの連絡で予め出荷予定がデータとして記憶されている。
(S3)出荷照合システムが出荷予定の有無の判断を行う。出荷予定にない場合には、運送会社へ電話で問い合わせをしていた。
(S4)出荷予定があれば、計量器のカードリーダーに計量カードをかざし、ローリーの計量を完了させる。
(S5)ローリーを液化製品の充填場まで移動する。乗務員がポンプの自動起動ボタンをONする。これにより、ポンプを起動できる。
(S6)ローリーの充填ホースを所定の供給口に接続し、ホース内を洗浄する。
(S7−1)ホース内の洗浄が終了したら、液化製品の充填を開始する(積込弁を開け、パージ弁を閉じる)。
(S7−2)充填開始と並行して、分析用配管をローリーの所定箇所に接続し、分析盤の自動分析ボタンをONして自動分析を開始する。分析結果が合格すれば分析終了し、分析配管を取り外す。
(S8)液化製品の積込が完了したら、積込弁を閉じる。ホース内液をブローし積込ホースを取り外す。
(S9)ポンプ停止ボタンをOFFする。
(S10)ローリーをトラックスケールまで移動する。
(S11)計量器のカードリーダーに計量カードをかざし、計量を完了させる。
(S12)計量室で出荷照合システムと照合する(カードリーダーに計量カードをかざす)。
(S13)ローリーを待機場所へ移動する。
(S14)乗務員は、(S7−2)の分析結果である分析表を所定場所(コントロール室)へ取りに行く。
(S15)乗務員は、ローリーに戻り、そして工場から退場する。
(7−2−1)乗務員が分析用配管を接続し、コントロール室へ電話をする。
(7−2−2)オペレータは分析ラインを切り替える。
(7−2−3)一定時間経過後、オペレータが測定値(O2、露点)を読み取り、台帳に結果を記入する。また、分析はガスクロマトグラフィーによる手動分析も行われている。
(7−2−4)乗務員に分析終了を連絡する。
(7−2−5)台帳の記入データをもとにパソコン上の分析表発行システムを使い分析表を発行する。
(7−2−6)発行者および上長が内容を確認し捺印する。
(7−2−7)乗務員が分析表を取りにコントロール室へ行く。
工場担当者はオーダーに従い、ローリーの分析を実施する。分析作業もガス経路の切替、分析チャートのコピー、分析レポート作成など多くの作業を必要としていた。
また特殊な分析(ガスクロ)では多くの時間を要し、その際は工場担当者及び乗務員とも完了までの相当な待ち時間を浪費していた。
上記の通り、計量器へのローリー情報(容器使用期限、最大積載量、所属会社、品種等)を登録することはできたが、煩雑であった。
また、自動分析装置は、測定値の安定化判定が困難であり、ガスクロマトグラフィー計測も自動的に実行する構成では無かった。
また、充填される液化製品を自動的に分析する自動分析装置を備える液化製品自動分析システムを提供する。
タンクローリーの積込スケジュールを管理するための配車管理装置と、
第一エリア(例えばコントロール室)に設置され、前記配車管理装置とネットワークを介して接続可能な出荷管理装置と、
前記第一エリアまたは前記第一エリアとは異なる第二エリア(例えば計量室)に設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第一データ読取装置(例えばカードリーダ、タブレットなど)と、
前記第一データ読取装置と同じエリアに設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第一出力手段(例えばプリンター、表示装置、音声出力可能なスピーカー)と、
前記配車管理装置とネットワークを介して接続可能であって、タンクローリーの重量を計測するトラックスケールと、
前記第一、第二エリアとは異なる第三エリア(例えば液化製品の充填場)に設置され、各液化製品に対応して設置される第二データ読取装置(例えばカードリーダ、タッチパネルなど)と、
前記第三エリアに設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第二出力手段(例えばスピーカ、表示装置)と、
充填される液体製品が自動的に導入されて分析を実行する自動分析装置と、
前記自動分析装置を制御する分散制御装置と、
を備える。
積込スケジュールのデータを記憶する積込スケジュール格納部と、
出荷の予定および実績のデータを記憶する出荷予実記憶部と、を備えていてもよい。
出荷管理装置は、第二データ読取装置で読み取られたデータ(ID)と、入場時計量済か否か、充填場のガス種別が適正か否かの照合を行う充填照合部を備えていてもよい。
出荷管理装置は、測定された充填後重量が、過積載か否かの判定をする重量判定部を備えていてもよい。
タンクローリーから導出される各種分析サンプルガスの第一導入経路と、
各種製品タンクから導出される各種製品タンクガスの第二導入経路と、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とが経路切替手段(例えば、四方切替バルブ、三方切替バルブ、二方切替バルブなど)を介して連結される配管経路と、
前記配管経路と接続される各種分析計(窒素分析、酸素分析計、露点計、ガスクロマトグラフィー)と、
前記経路切替手段および/または前記配管経路と接続され、各種分析サンプルガスおよび/または各種製品タンクガスを排気管へ送り込むための排気経路と、を備える。
各種分析サンプルガスおよび各種製品タンクガスは、例えば、複数種の窒素、複数種の酸素、アルゴンが挙げられる。
前記第一、第二導入経路、前記配管経路には、各種分析サンプルまたは各種製品タンクガスの圧力を調整する圧力調整手段(例えば減圧弁、圧力計、ニードル弁など)と、その流量を調整する流量調整手段(マスフローメータ、ニードル付き流量計など)と、ポンプなどが備えられていてもよい。
各種分析計の分析や配管経路の洗浄のために、ゼロガス、比較ガス、パージガスが導入される配管経路がさらに備えられていてもよい。
各種分析計へ製品サンプルガスを送り込むため、排気経路へ製品サンプルガスを送り込むため、および/またはゼロガス、比較ガス、パージガスを排気経路へ送りこむために、配管経路を切り替える経路切替手段(例えば、四方切替バルブ、三方切替バルブ、二方切替バルブなど)をさらに備えていてもよい。
前記経路切替手段の駆動方式は、例えばエア駆動であってもよい。
上記自動分析装置は、
さらに、前記経路切替手段の切替えが正常に行われたか否かを検知するセンサを有していてもよい。例えば、弁の切り替えが正常か否かを検知するセンサが、弁に設置されていてもよい。センサは、例えば、弁の動き、弁位置を検知する近接センサ、静電容量センサ、光センサなどで構成されていてもよい。
前記第一導入経路と前記第二導入経路とを切り替えるための前記経路切替手段に指令を出し経路の切替を制御する経路切替制御部と、
測定値の安定判定を行う安定判定部と、
安定判定部で安定であると判定された後、測定値と規格値とを比較する比較部と、
比較部の比較結果が、規格値を満足していない場合に、各種分析計による分析を繰り返し実行するように各種分析計の稼働を制御する繰返制御部と、
測定時刻と紐づけて各種測定データを記憶するデータ記憶部と、を有していてもよい。
少なくとも、前記経路切替手段に設けられるセンサで検知されるセンサ検知信号に基づいて、経路切替が正常か否かを判断する切替正常判定部を有していてもよい。センサ検知信号は、センサから流量調整手段(あるいは圧力調整手段)及び/または経路切替制御部(あるいは切替正常判定部)へ送られてもよい。
切替正常判定部は、前記経路切替手段から前記各種分析計までの経路に設けられる、各種分析サンプルガスおよび各種製品タンクガスの流量を調整する流量調整手段で測定される測定流量(あるいは圧力調整手段で測定される測定圧力)と、前記センサ検知信号とに基づいて、経路切替が正常か否かを判断してもよい。
切替正常判定部は、前記センサ検知信号が正常であり(例えば、検知信号あり)、かつ流量調整手段(圧力調整手段)からの測定流量(測定圧力)が正常範囲である(測定値が正常な範囲内)場合に、切替が正常であると判断し、そうでない場合に、切替が正常でないとして、分析異常として出力をしてもよい。切替正常判定部は、前記センサ検知信号の受信または経路切替が正常であると判断されてから所定時間経過するまでの期間の前記測定流量(あるいは測定圧力)を無視し、その所定時間経過後の測定流量(測定圧力)に基づいて判定してもよい。
任意の測定値が、(製品出荷の合格か否かの判断基準である)規格値の範囲内となったか否かを判定する第一サブ判定部と、
1以上の所定時間毎の測定値(第i測定値から第i+n測定)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ各所定期間内の測定値が、その所定期間内の最初の測定値(第i測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定する第二サブ判定部と、を有していてもよい。
前記第二サブ判定部は、
規格値の範囲内となった測定値(第1測定値という。)から第一所定時間内(所定時間の1回目)の測定値(第1、・・、第x測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ測定値(第1測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定し、
次の第二所定時間内(所定時間の2回目)の測定値(第x+1、・・、第x+y測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ測定値(第x+1測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定し、
次の第三所定時間内(所定時間の3回目)の測定値(第x+y+1、・・第x+y+z測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ測定値(第x+y+1測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定してもよい。判定の回数は、3回に限定されず、所定時間の4回目、5回目、それ以上または1回、2回でもよい。所定時間は特に制限されないが、分析時間と分析待ち時間などを考慮して設定されてもよい。
前記安定判定部は、上記第二サブ判定部の判定で、1以上の所定時間毎の測定値の全てが、規格値の範囲内であって、かつ各所定期間内の測定値が、その所定期間内の最初の測定値(第i測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっていれば、測定値が安定であると判定し、そうでなければ安定でないと判定してもよい。
規格値の範囲内となった測定値(第1測定値という。)から1以上の所定時間内の測定値(第1、・・、第n測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ、その所定時間内の判定対象である各測定値(第i測定値)がその直前の第(i−1)測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定してもよい。
前記安定判定部は、上記第二サブ判定部の判定で、規格値の範囲内となった測定値(第1測定値という。)から1以上の所定時間内の測定値(第1、・・、第n測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ、その所定時間内の判定対象である各測定値(第i測定値)がその直前の第(i−1)測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっていれば、測定値が安定であると判定し、そうでなければ安定でないと判定してもよい。
ゼロガス、比較ガス、パージガスの導入のために配管経路を切り替えるための前記経路切替手段に指令を出し経路の切替を制御する第二経路切替制御部と、
ゼロガス、比較ガス、パージガスのそれぞれが前記各種分析計へ導入される時間を自動的に制御する(例えば、第二経路切替制御部の切替制御などを含む)導入時間制御部と、
前記各種分析計を自動校正するように各種分析計を制御する校正制御部と、
を備えていてもよい。
液化製品自動出荷システムとクラウドサーバまたはデータベースは、リアルタイムにデータの相互送受信が可能であってもよい。
前記液化製品自動出荷システムは、液化製品を積込むタンクローリーを管理する輸送車両管理サーバとネットワークを介して接続可能であってもよい。輸送車両管理サーバは、積込スケジュールを保存していてもよい。
充填される液体製品が自動的に導入されて分析を実行する自動分析装置と、
前記自動分析装置を制御する制御装置と、を備える、液化製品自動分析システムであって、
前記自動分析装置は、
タンクローリーから導出される各種分析サンプルガスの第一導入経路と、
各種製品タンクから導出される各種製品タンクガスの第二導入経路と、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とが経路切替手段を介して連結される配管経路と、
前記配管経路と接続される各種分析計と、
前記経路切替手段および/または前記配管経路と接続され、各種分析サンプルガスおよび/または各種製品タンクガスを排気管へ送り込むための排気経路と、を備え、
前記制御装置は、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とを切り替えるための前記経路切替手段に指令を出し経路の切替を制御する経路切替制御部と、
測定値の安定判定を行う安定判定部と、
安定判定部で安定であると判定された後、測定値と規格値とを比較する比較部と、
比較部の比較結果が、規格値を満足していない場合に、各種分析計による分析を繰り返し実行するように各種分析計の稼働を制御する繰返制御部と、
測定時刻と紐づけて各種測定データを記憶するデータ記憶部と、を有する。
前記自動分析装置と前記制御装置は、液化製品自動出荷システムの自動分析装置と分散制御装置の機能と同様の構成を有する。
図1A、1B、1Cは本発明の一実施形態に係るシステム構成図である。図2は操作フローの一例である。以下に図面を用いて説明する。
図1Bに示す、出荷管理装置31は、出荷の予定および実績のデータを記憶する出荷予実記憶部310と、カードリーダー42で読み取られたデータ(ID、積込スケジュール情報)と、積込スケジュールとを照合する入場照合部311と、カードリーダー51、52、53、読み取られたデータ(ID)と、入場時計量済か否か、充填場のガス種別が適正か否かの照合を行う充填照合部312と、測定された充填後重量が、過積載および/または過充填か否かの判定をする重量判定部313と、を有する。
次に図2を参照しながら操作フローを説明する。予め作成された積込スケジュールが積込スケジュール格納部21に記憶され、出荷予実記憶部310にも記憶されている。カードには、そのメモリにドライバー情報、積込スケジュールが記憶されていてもよい。
ドライバー情報として、車番、積込化学品名、積込量(積載量)に関する情報、運送会社名、運送会社識別番号等運送会社に関する情報、その他の車両に関する情報、輸送先の会社名・その住所などが記録されていてもよい。
積込スケジュールは、化学品の積込のためにプラントに来場する予定の車両情報とその車両の来場スケジュールのリストである。車両情報は、車番、運送会社名、運送会社識別番号等運送会社に関する情報である。来場スケジュールには、車番、積込時刻、積込化学品名、積込量、分析表に関する情報、輸送先の会社名・その住所などを含む。
タンクローリーが入場し、乗務員がカードをタブレット41にタッチする。カードのIDと積込スケジュールが照合され、入場および充填の許可の承認フローが行われる。
ステップS1とは別に、カードリーダー42にカードをかざし、入場照合部311により、積込スケジュールの照合を行う。なお、ステップS1とS2はいずれか一方を行えばよい構成でもよい。
ステップS2の照合結果が一致していれば、タンクローリーをトラックスケール47に移動する。トラックスケール47がタンクローリーの充填前重量を計測する。計測されたデータは、出荷管理装置31へ送られ、充填前重量として、出荷予実記憶部310に記憶される。
次に、出荷管理装置31は、計量完了後、スピーカー44および表示装置45へ指令し、スピーカー44および表示装置45は、計量完了を示す旨の音声および表示を行う。
乗務員は、ローリーを液化製品の充填場へ移動させる。
タンクローリーを充填場に移動する。充填場には、液化製品タンク(O2、N2、Arなど)、各接続配管、ホース供給口、充填操作盤などが設置されている。
充填操作盤には、カードリーダー51、52、53、分析開始ボタン(不図示)、停止ボタン(不図示)、スピーカー61、62、63、表示装置(不図示)などが備えられている。
充填ホースを接続する。次いで、乗務員がカードを、積込スケジュールに従ったカードリーダー(液化製品ごとに対応している)にかざす。カードリーダーで読み取られたデータは出荷管理装置31へ送られる。
出荷管理装置31の充填照合部313は、読み取られたデータ(ID)から、入場時計量済か否か、充填場のガス種別が適正か否かの照合を行う。照合結果が適正であれば、スピーカー(および表示装置)が充填を開始する旨の音声メッセージ(および表示)をする。
音声メッセージに従って、乗務員は充填操作を開始する。充填開始前に、ホース内洗浄、充填準備が行われ、充填が開始される。
充填開始後、自動分析操作を開始する。スピーカー(または表示装置)が分析を開始する旨(「分析配管を繋いでガスを流してください。」)の音声メッセージ(または表示)をする。乗務員が分析配管を繋ぐ。スピーカーが「分析開始を押して下さい」のメッセージをする。乗務員が分析開始ボタンを押す。分析が開始される。自動分析の詳細は後述する。分析配管と第一導入経路が接続されている。
充填と分析が完了すると、スピーカー(または表示装置)が、完了の旨、充填後重量を計量するメッセージ(または表示)をする。
乗務員は、タンクローリーをトラックスケール47へ移動する。
カードをカードリーダーにかざして、トラックスケール47で重量を測定する。測定データは、出荷管理装置31へ送られ、充填後重量として、出荷予実記憶部310に記憶される。
出荷管理装置31の重量判定部313は、測定された充填後重量が、過積載および/または過充填か否かの判定をする。
重量判定部313で問題が無ければ、出荷管理装置31は、プリンター43に指令し、プリンター43は、計量票、分析表を自動発行する。出荷管理装置31は、計量票、分析表を作成する文書作成部(不図示)を有する。
乗務員は計量票、分析表を受け取り、タンクローリーが退場する。
図4に示す、自動分析装置7は、微量窒素分析計71、微量酸素分析計72、磁気式酸素分析計73、静電容量式露点計74を備える。ガスクロマトグラフィーによる分析の場合には、外部のガスクロクロマトグラフィーへ分析サンプルを送り、そのための各経路が備えてある。
本実施形態の自動分析装置は、タンクローリーからの分析サンプルガスと製品タンクからの製品ガスとを、分析目的に応じて、自動的に切り替えて分析できる。なお、別実施形態として、タンクローリーからの分析サンプルガスを自動分析する装置と、製品タンクからの製品ガスを自動分析する装置とが別々の装置であってもよい。
まず、液化窒素の分析について図5Aを用いて説明する。第一導入経路L511は、タンクローリーから導出される液化窒素の分析サンプルガスを上述の分析配管(不図示)を介して導入するための経路を示す。第二導入経路L512は、製品タンクから導出される液化窒素ガスを導入するための経路を示す。配管経路L513は、第一経路切替手段A1を介して第一導入経路L511および第二導入経路L512と連結される。配管経路L513は、微量酸素分析計72と静電容量式露点計74に接続され、微量酸素分析計72と静電容量式露点計74から排出された排ガスは、排気経路L514を通じて排気管へ送り込まれる。これにより、タンクローリーからの液化窒素と製品タンクからの液化窒素とを自動的に切り替えて分析できる。分析された測定データは、分散制御装置8へ送られる。
第一経路切替手段A1は四方切替弁であり、弁の切替が実行された否かを検知するセンサBS1が設けられている。第一経路切替手段A1と微量酸素分析計72との間の配管経路L513にマスフローメータMF1が設けられており、液化窒素の流量を測定する。センサBS1で検知されたセンサ検知信号は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。マスフローメータMF1で測定された測定流量は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。なお、配管経路L513は、分岐されているため、静電容量式露点計74へ導入される流量を測定する測定手段が設けられていてもよく、無くてもよい。
第一経路切替手段A2は四方切替弁であり、弁の切替が実行された否かを検知するセンサBS2が設けられている。分岐切替手段A3は三方切替弁であり、弁の切替が実行された否かを検知するセンサBS3が設けられている。
分岐切替手段A3と微量酸素分析計72との間の配管経路L5232にマスフローメータMF1が設けられており、液化アルゴンの流量を測定する。分岐切替手段A3と微量窒素分析計71との間の配管経路L5232にマスフローメータMF2が設けられており、液化アルゴンの流量を測定する。分岐切替手段A3とガスクロマトグラフィーとの間の配管経路L5231にマスフローメータMF4が設けられており、液化アルゴンの流量を測定する。
センサBS2、BS3で検知されたセンサ検知信号は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。マスフローメータMF1、MF2で測定された測定流量は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。
第一経路切替手段A4は四方切替弁であり、弁の切替が実行された否かを検知するセンサBS4が設けられている。分岐切替手段A5は三方切替弁であり、弁の切替が実行された否かを検知するセンサBS5が設けられている。
分岐切替手段A5と磁気式酸素分析計73との間の配管経路L5332にマスフローメータMF3が設けられており、液化酸素の流量を測定する。分岐切替手段A5とガスクロマトグラフィーとの間の配管経路L5331にマスフローメータMF4が設けられており、液化酸素の流量を測定する。
センサBS4、BS5で検知されたセンサ検知信号は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。マスフローメータMF3、MF4で測定された測定流量は、経路切替制御部81(切替正常判定部811)へ送られる。
また、各種分析計の較正のために、ゼロガス、比較ガスなどが導入される配管経路がさらに備えられていてもよい。
経路切替制御部81は、各経路切替手段A1、A2、A3、A4、A5に設けられるセンサSB1、SB2、SB3、SB4、SB5で検知されたセンサ検知信号と、各種分析計71、72、73(およびガスクロマトグラフィー)に送られる各種ガスの流量を測定するマスフローメータMF1、MF2、MF3.MF4で測定された測定流量と、に基づいて、経路切替が正常か否かを判断する切替正常判定部811を有する。
安定判定部83および比較部84は、全ての測定値(各分析計のデータ)について、安定判定および比較を行う。
安定判定部83は、各種分析計で測定された時間的に連続した測定データをリアルタイムに安定判定をしてもよく、所定のサンプリング周期で安定判定してもよい。また、安定判定部83は、各種分析計(ガスクロマトグラフィーを含む)で、バッチ的に所定間隔で測定された測定データを用いて安定判定をしてもよい。例えば、露点計、酸素分析計、窒素分析計で連続的に測定された測定データは、リアルタイムで安定判定をし、ガスクロマトグラフィーの測定データは、バッチで安定判定をしてもよい。
ステップS61からS64は、経路切替制御部81と、パージ制御部82との機能による。
上下幅内状態が、3回連続で継続された場合は分析が正常(分析正常)と判定する。そして、ステップS67の分析終了処理を行う。ステップS67の分析終了処理では、四方弁A1により製品タンクとの経路へと切り替えられる。
上下幅外となった場合は、測定値が再び規格値の範囲内になった時点から、上記のサブステップSs2に戻り、処理を繰り返す。
分析正常となる前に、最大分析時間が経過した場合は分析異常(分析値不正)として、分析終了処理(ステップS67)を行う。分析異常で分析終了した場合、再度分析を行う場合は、自動分析ボタンを押すことでステップS61からの処理が繰り返えされる。
図3は、測定初期から一定期間の露点の測定データを示している。破線は規格値の範囲を示す(図3において、上限値の破線のみを示しているが、実際には下限値も設定されている。)。連続測定の間、測定値(丸点を結ぶ折れ実線)が上限H(一点鎖線)と下限L(二点鎖線)の間に収まるか否かを模式的に示す。
横軸は測定ポイント数を示しているが、実際には露点計からリアルタイムで測定データが収集されるため、安定判定もリアルタイムで行われる。
測定ポイント5で規格値の範囲内となったため、ここから安定判定がスタートする。測定ポイント5の測定値を基準に上限Hと下限Lの幅が設定される。上限Hと下限Lは任意の設定値である(上述の上下幅に相当する)。
測定ポイント6の測定値は、測定ポイント5の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入らないが、規格値の範囲内であるため、安定判定処理は継続される。
測定ポイント6の測定値を基準に上限Hと下限Lの幅が設定される。
測定ポイント7の測定値は、測定ポイント6の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入らないが、規格値の範囲内であるため、安定判定処理は継続される。
測定ポイント7の測定値を基準に上限Hと下限Lの幅が設定される。
測定ポイント8の測定値は、測定ポイント7の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入らないが、規格値の範囲内であるため、安定判定処理は継続される。
測定ポイント8の測定値を基準に上限Hと下限Lの幅が設定される。
測定ポイント9の測定値は、測定ポイント8の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入らないが、規格値の範囲内であるため、安定判定処理は継続される。
測定ポイント9の測定値を基準に上限Hと下限Lの幅が設定される。
測定ポイント10の測定値は、測定ポイント9の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入る。
測定ポイント11の測定値は、測定ポイント9の測定値を基準にした上限Hと下限Lの範囲に入る。
安定判定部83は、第一所定時間内(ここでは測定ポイント9から11までの期間内)で、その第一所定時間内の最初の測定値(測定ポイント9)を基準とした上限Hと下限L内に、その所定時間内の判定対象の測定ポイントの測定値が全て収まっているか否かを判定し、全ての測定値が、その上下幅内に収まっているか否かを確認する。
次いで、第二所定時間内(測定ポイント12から14までの期間内)および第三所定時間内(測定ポイント15から17の期間内)においても、上記と同様に判定される。(n=12から17)
安定判定部83は、所定時間内の測定値がそれぞれに対応した上下幅内となる状態が連続して3回継続されたか否かを確認し、上下幅内となる状態が3回連続で継続された場合は分析正常であると判定する。
露点測定データだけでなく、酸素測定データ、窒素測定データ、ガスクロマトグラフィー測定データも同様に安定判定できる。
上下幅内状態が3回連続で継続された場合に分析正常で安定判定としたが、これに制限されず、分析の種類に応じて変更してもよく、例えば、上下幅内状態が2〜6回連続して継続されたら安定であるとしてもよい。
安定判定処理は、規格値の範囲内となった測定値(第1測定値という。)から所定時間内の測定値(第1、・・、第n測定値)の全てが、規格値の範囲内であって、かつ、判定対象である各測定値(第i測定値)がその直前の第(i−1)測定値)を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まっているか否かを判定してもよい。
また、測定ポイント9から11の期間、測定ポイント12から14までの期間および測定ポイント15から17の期間において、基準からの上限値と下限値(上下幅)の設定は同じでもよく、異なっていてもよく、時間的前後で、後ろに行くほど、上下幅が狭い(小さい)範囲に設定してもよい。また、上限値と下限値は、基準からの絶対値が同じでよく異なっていてもよい。
各種格納部、記憶部、メモリは、揮発性の記憶媒体でも不揮発性の記憶媒体であってもよいが、不揮発性の記憶媒体が好ましい。
各サーバ、各装置は、CPUまたはMPU、メモリなどのハードウエアを有し、各種動作を実行するためのソフトウエアがインストールされていてもよく、専用回路、ファームウエアなどを有して構成されていてもよい。
2 配車管理装置
31 出荷管理装置
41 タブレット
42 カードリーダー
43 プリンター
44 スピーカー
45 表示装置
47 トラックスケール
51、52、53 カードリーダー
61、62、63 スピーカー
7 自動分析装置
8 分散制御装置
Claims (7)
- タンクローリーの積込スケジュールを管理するための配車管理装置と、
第一エリアに設置され、前記配車管理装置とネットワークを介して接続可能な出荷管理装置と、
前記第一エリアまたは前記第一エリアとは異なる第二エリアに設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第一データ読取装置と、
前記第一データ読取装置と同じエリアに設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第一出力手段と、
前記配車管理装置とネットワークを介して接続可能であって、タンクローリーの重量を計測するトラックスケールと、
前記第一、第二エリアとは異なる第三エリアに設置され、各液化製品に対応して設置される第二データ読取装置と、
前記第三エリアに設置され、前記出荷管理装置とネットワークを介して接続可能な第二出力手段と、
充填される液体製品が自動的に導入されて分析を実行する自動分析装置と、
前記自動分析装置を制御する分散制御装置と、
を備える、液化製品自動出荷システム。 - 前記出荷管理装置は、
第二データ読取装置で読み取られたデータと、入場時計量済か否か、充填場のガス種別が適正か否かの照合を行う充填照合部と、
測定された充填後重量が、過積載か否かの判定をする重量判定部と、を有する、請求項1に記載の液化製品自動出荷システム。 - 前記自動分析装置は、
タンクローリーから導出される各種分析サンプルガスの第一導入経路と、
各種製品タンクから導出される各種製品タンクガスの第二導入経路と、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とが経路切替手段を介して連結される配管経路と、
前記配管経路と接続される各種分析計と、
前記経路切替手段および/または前記配管経路と接続され、各種分析サンプルガスおよび/または各種製品タンクガスを排気管へ送り込むための排気経路と、を備える、請求項1または2に記載の液化製品自動出荷システム。 - 前記分散制御装置は、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とを切り替えるための前記経路切替手段に指令を出し経路の切替を制御する経路切替制御部と、
測定値の安定判定を行う安定判定部と、
安定判定部で安定であると判定された後、測定値と規格値とを比較する比較部と、
比較部の比較結果が、規格値を満足していない場合に、各種分析計による分析を繰り返し実行するように各種分析計の稼働を制御する繰返制御部と、
測定時刻と紐づけて各種測定データを記憶するデータ記憶部と、を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液化製品自動出荷システム。 - 前記安定判定部は、
任意の測定値が規格値以下となったか否かを判定する第一サブ判定部と、
1以上の所定時間毎の測定値の全てが、規格値の範囲内であって、かつ各所定期間内の測定値が、その所定期間内の最初の測定値を基準にした上限値と下限値の範囲内に収まいるか否かを判定する、第二サブ判定部と、を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液化製品自動出荷システム。 - 前記経路切替制御部は、
少なくとも、前記経路切替手段に設けられるセンサで検知されるセンサ検知信号に基づいて、経路切替が正常か否かを判断する切替正常判定部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液化製品自動出荷システム。 - 充填される液体製品が自動的に導入されて分析を実行する自動分析装置と、
前記自動分析装置を制御する制御装置と、を備える、液化製品自動分析システムであって、
前記自動分析装置は、
タンクローリーから導出される各種分析サンプルガスの第一導入経路と、
各種製品タンクから導出される各種製品タンクガスの第二導入経路と、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とが経路切替手段を介して連結される配管経路と、
前記配管経路と接続される各種分析計と、
前記経路切替手段および/または前記配管経路と接続され、各種分析サンプルガスおよび/または各種製品タンクガスを排気管へ送り込むための排気経路と、を備え、
前記制御装置は、
前記第一導入経路と前記第二導入経路とを切り替えるための前記経路切替手段に指令を出し経路の切替を制御する経路切替制御部と、
測定値の安定判定を行う安定判定部と、
安定判定部で安定であると判定された後、測定値と規格値とを比較する比較部と、
比較部の比較結果が、規格値を満足していない場合に、各種分析計による分析を繰り返し実行するように各種分析計の稼働を制御する繰返制御部と、
測定時刻と紐づけて各種測定データを記憶するデータ記憶部と、を有する、液化製品自動分析システム。
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- 2020-01-22 JP JP2020008020A patent/JP7330447B2/ja active Active
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