JP2021114224A - ファイル検索システム、ファイル検索方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】請求書の内容を確認するために、請求書と同一取引で使用された対応文書を検索するシステムが提案されている。しかし、従来のシステムにおいては、対応文書が複数存在する場合、対応文書を過不足なく抽出することができず、また、検索条件を入力するためのユーザの負担も大きかった。【解決手段】本発明によれば、検索処理で抽出された文書数に応じて、再度検索クエリを生成して、検索処理を実行していく。これにより、検索元文書と同一取引で使用された一連の対応文書を過不足なくユーザに提示することができる。また、スキャン画像から検索条件を自動的に生成することにより、検索条件を指示するユーザの負担を軽減することができる。【選択図】図9
Description
本発明は、ファイル検索システム、ファイル検索方法及びプログラムに関するものである。特に、スキャンされた証憑文書と同一取引で使用された対応文書をデータベースから検索する、ファイル検索システムに関するものである。
従来から、請求書などの証憑文書については、記載された金額などについて誤りが発生していないかを確認する業務が存在する。多くの場合、例えば請求書が発行されるまでは、同一取引に関連して、見積書、注文書、納品書などの証憑文書が順次発行される。
そこで、請求書と同一取引で使用された見積書、注文書、納品書などの証憑文書を収集して、金額などについて、これらの証憑文書に記載されている内容と合致しているかを確認することにより、請求書に誤りがないことを確認することが行われている。
そこで、請求書と同一取引で使用された見積書、注文書、納品書などの証憑文書を収集して、金額などについて、これらの証憑文書に記載されている内容と合致しているかを確認することにより、請求書に誤りがないことを確認することが行われている。
このような業務を支援するために、証憑文書についてメタデータを付与してストレージに格納し、同一取引で使用された一連の対応文書を自動検索するファイル検索システムが提案されている。このような支援システムを利用することにより、請求書の確認作業などを行うユーザは、確認作業を行うために必要な一連の対応文書を収集することが容易となる。
また、このようなファイル検索システムにおいては、OCR(Optical Character Recognition)処理などの画像処理を行うことにより、アナログ文書であってもスキャンして得られた画像データからメタデータを自動付与することができるものがある。また、文書に記載された内容から、検索条件を自動的に設定したりすることができるものもある。
また、このようなファイル検索システムにおいては、OCR(Optical Character Recognition)処理などの画像処理を行うことにより、アナログ文書であってもスキャンして得られた画像データからメタデータを自動付与することができるものがある。また、文書に記載された内容から、検索条件を自動的に設定したりすることができるものもある。
例えば、特許文献1には、会計処理において発生した、契約書や領収書などの証憑文書の中から関連する文書を検索する手法が開示されている。特許文献1の手法では、特定の文書イメージを選択した際、着目して検索する要素をそのイメージから指定して、関連する証憑文書の検索を行う。その際、キーワードを用いて日付や金額の範囲を検索条件として設定可能とすることで、会計処理特有の検索が可能となる。また、該当する証憑文書がヒットしない場合は、検索条件を切り替えることにより、再検索を行うことができる。
ところで、請求書などの証憑文書については、同一取引で使用された証憑文書は、1枚である場合に限られず、複数枚存在する場合もある。例えば、2つの商品について行われた取引において、請求書はまとめて1枚が発行されているが、見積書、注文書、納品書などについては、それぞれ2枚ずつ、2つの商品ごとに発行されている場合がある。
この場合、1枚の請求書と同一取引で使用された対応文書として、証憑文書の種別(見積書、注文書、納品書など)ごとに、複数枚抽出することが必要となる。
この場合、1枚の請求書と同一取引で使用された対応文書として、証憑文書の種別(見積書、注文書、納品書など)ごとに、複数枚抽出することが必要となる。
このような場合にキーワードを用いて検索を行うと、検索条件によっては、制約が厳しくなりすぎるために、複数の対応文書のうち、一部は抽出されるが、他の対応文書は抽出されないおそれがある。
例えば特許文献1の手法によれば、検索条件を切り替えることはできるが、検索条件に該当する証憑文書が1件でもヒットすれば、検索処理は終了する。そのため、上記のように同一取引で使用された証憑文書が複数枚存在する場合、所望の文書の一部が抽出されないという問題がある。
また、特許文献1の手法のように、ユーザが文書画像中のどの要素に着目して検索するかをユーザが指定する方法では、ユーザが検索条件を入力する必要があるため、ユーザの負担が大きいという課題がある。
例えば特許文献1の手法によれば、検索条件を切り替えることはできるが、検索条件に該当する証憑文書が1件でもヒットすれば、検索処理は終了する。そのため、上記のように同一取引で使用された証憑文書が複数枚存在する場合、所望の文書の一部が抽出されないという問題がある。
また、特許文献1の手法のように、ユーザが文書画像中のどの要素に着目して検索するかをユーザが指定する方法では、ユーザが検索条件を入力する必要があるため、ユーザの負担が大きいという課題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの負担を軽減するとともに、関連するすべてのファイルを過不足なくユーザに提供するシステムを提供することを目的とする。
本発明は、入力された画像から第1の検索クエリを生成する生成手段と、前記第1の検索クエリを用いて、前記入力された画像に関連するファイルの検索を行う検索手段と、前記検索手段が抽出したファイルに関する情報を提供する提供手段と、を有するファイル検索システムであって、前記第1の検索クエリを用いた検索の結果に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する判断手段を有し、前記判断手段が前記第1の検索クエリを更新すると判断した場合、前記生成手段は、第2の検索クエリを生成し、前記検索手段は、前記第2の検索クエリを用いて、再度、ファイルの検索を行い、前記提供手段は、前記検索手段が前記第2の検索クエリを用いて抽出したファイルに関する情報を提供することを特徴とする。
本発明によれば、関連するファイルを過不足なく提供することができる。これにより、確認作業を行うユーザの負担を軽減することができる。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための各実施例について説明する。ただし、以下に説明する実施例はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。また、以下の各実施例で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
以下、本発明を実施例について図面を用いて説明する。
<実施例1>
<システムの全体構成>
図1は、本実施例において用いられるファイル検索システム10の全体構成を示す図である。
図1に示すように、ファイル検索システム10は、画像形成装置100、PCなどの情報処理端末101、クラウドサービスサーバ102、クラウドストレージサーバ103などの装置を備える。
<実施例1>
<システムの全体構成>
図1は、本実施例において用いられるファイル検索システム10の全体構成を示す図である。
図1に示すように、ファイル検索システム10は、画像形成装置100、PCなどの情報処理端末101、クラウドサービスサーバ102、クラウドストレージサーバ103などの装置を備える。
画像形成装置100は、イーサネット(登録商標)や無線LANなどからなるLAN104に接続され、さらに、インターネット105に接続されている。また、クラウドサービスサーバ102及びクラウドストレージサーバ103も、イーサネット(登録商標)や無線LANなどからなるLAN104に接続され、さらに、インターネット105に接続されている。すなわち、画像形成装置100、情報処理端末101、クラウドサービスサーバ102、クラウドストレージサーバ103は、ぞれぞれ、LAN104からインターネット105に接続され、相互に通信可能となっている。
画像形成装置100は、操作部、スキャナ部、プリンタ部を有する複合機(Multifunction Peripheral:MFP)である。本実施例のファイル検索システム10では、画像形成装置100は紙文書をスキャンするための端末として利用される。
PC(Personal Computer)などの情報処理端末101は、操作部、表示部を有するパーソナルコンピュータである。本実施例のファイル検索システム10では、情報処理端末101は、文書ファイルの検索の結果や、ユーザからの操作指示を受ける表示・操作端末として利用される。
PC(Personal Computer)などの情報処理端末101は、操作部、表示部を有するパーソナルコンピュータである。本実施例のファイル検索システム10では、情報処理端末101は、文書ファイルの検索の結果や、ユーザからの操作指示を受ける表示・操作端末として利用される。
クラウドサービスサーバ102は、演算部を有する処理サーバである。本実施例のファイル検索システム10では、クラウドサービスサーバ102は文書ファイルの検索処理を実行する処理端末として利用される。ただし、文書ファイルの検索処理を実行する情報処理端末は、演算実行機能を有すればよく、クラウド上のサーバでなくてもよい。
クラウドストレージサーバ103は、記憶部を有するストレージサーバである。本実施例のファイル検索システム10では、クラウドストレージサーバ103は、文書ファイルを保持するストレージ端末として利用される。ただし、文書ファイルを保持する情報処理端末は、記憶機能を有すればよく、クラウド上のサーバでなくてもよい。
クラウドストレージサーバ103は、記憶部を有するストレージサーバである。本実施例のファイル検索システム10では、クラウドストレージサーバ103は、文書ファイルを保持するストレージ端末として利用される。ただし、文書ファイルを保持する情報処理端末は、記憶機能を有すればよく、クラウド上のサーバでなくてもよい。
なお、本発明を実施するにあたって、PCなどの情報処理端末101、クラウドサービスサーバ102、クラウドストレージサーバ103などの装置は、必ずしも必要ではない。例えば、クラウドストレージサーバ103の機能を、クラウドサービスサーバ102が備えるようにしてもよい。また、クラウドサービスサーバ102とクラウドストレージサーバ103機能を、PCなどの情報処理端末101が備えるようにしてもよい。
また、入力画像としては、画像形成装置100でスキャンされた画像を用いことに限られず、PCなどの情報処理端末101が事前に保持している画像を用いてもよい。また、クラウドストレージサーバ103は、汎用的なストレージのクラウドサービスであってもよいし、ファイルストレージオンプレミスサーバであってもよい。
また、入力画像としては、画像形成装置100でスキャンされた画像を用いことに限られず、PCなどの情報処理端末101が事前に保持している画像を用いてもよい。また、クラウドストレージサーバ103は、汎用的なストレージのクラウドサービスであってもよいし、ファイルストレージオンプレミスサーバであってもよい。
<画像形成装置のハードウェア構成>
図2は、画像形成装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
画像形成装置100は、制御部200、表示・操作部206、プリンタ部208、スキャナ部210を備える。
制御部200は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、表示・操作I/F部205、プリンタI/F部207、スキャナI/F部209、ネットワークI/F部211の各ハードウェアを備える。制御部200内の各ハードウェアは、システムバス212を介して、互いに通信可能に接続されている。制御部200は、画像形成装置100全体の動作を制御する。
図2は、画像形成装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
画像形成装置100は、制御部200、表示・操作部206、プリンタ部208、スキャナ部210を備える。
制御部200は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、表示・操作I/F部205、プリンタI/F部207、スキャナI/F部209、ネットワークI/F部211の各ハードウェアを備える。制御部200内の各ハードウェアは、システムバス212を介して、互いに通信可能に接続されている。制御部200は、画像形成装置100全体の動作を制御する。
CPU201は、記憶装置(ROM202、RAM203、HDD204)に記憶された制御プログラムを読み出し実行することにより、画像形成装置100の各処理(読取制御や画像処理など)を実行する手段として機能する。
記憶装置は、制御プログラム、画像データなどを格納し保持する。
記憶装置は、不揮発性メモリであるROM202、揮発性メモリであるRAM203、大容量記憶領域であるHDD204などを備える。
ROM202は、制御プログラムなどを保持する不揮発性メモリである。制御プログラムは、CPU201により読み出され実行される。
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる揮発性メモリである。
HDD204は、CPU201が処理を行う画像データなどを保存する大容量記憶領域として用いられる不揮発性メモリである。
記憶装置は、不揮発性メモリであるROM202、揮発性メモリであるRAM203、大容量記憶領域であるHDD204などを備える。
ROM202は、制御プログラムなどを保持する不揮発性メモリである。制御プログラムは、CPU201により読み出され実行される。
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる揮発性メモリである。
HDD204は、CPU201が処理を行う画像データなどを保存する大容量記憶領域として用いられる不揮発性メモリである。
表示・操作部I/F部205は、表示・操作部206と制御部200とを、システムバス212を介して接続する。表示・操作部206は、タッチパネル機能を有する液晶表示部やハードボタンなどを備える。
プリンタI/F部207は、プリンタ部208と制御部200とを、システムバス212を介して接続する。プリンタ部208は、CPU201で生成された画像データをプリンタI/F部207を介して受信し、受信した画像データを用いて記録紙へのプリント処理を行う。
スキャナI/F部209は、スキャナ部210と制御部200とを、システムバス212を介して接続する。スキャナ部210は、証憑文書などの文書を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F部209を介して画像データを制御部200に入力する。
プリンタI/F部207は、プリンタ部208と制御部200とを、システムバス212を介して接続する。プリンタ部208は、CPU201で生成された画像データをプリンタI/F部207を介して受信し、受信した画像データを用いて記録紙へのプリント処理を行う。
スキャナI/F部209は、スキャナ部210と制御部200とを、システムバス212を介して接続する。スキャナ部210は、証憑文書などの文書を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F部209を介して画像データを制御部200に入力する。
ネットワークI/F部211は、制御部200(画像形成装置100)を、LAN104に接続し、LAN104上の外部装置に画像データを送信したり、LAN104上の外部装置から各種情報を受信したりする。
以上のように、本実施例の画像形成装置100は、上記のハードウェア構成によって、各種の画像処理機能を提供することが可能である。
以上のように、本実施例の画像形成装置100は、上記のハードウェア構成によって、各種の画像処理機能を提供することが可能である。
<情報処理端末のハードウェア構成>
図3は、PCなどの情報処理端末101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
情報処理端末101は、制御部300、操作部307、表示部309を備える。
制御部300は、PCなどの情報処理端末101全体の動作を制御する。
制御部300は、CPU301、ROM302、RAM303、HDD304、ネットワークI/F305、操作部I/F306、表示部I/F308を備える。
図3は、PCなどの情報処理端末101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
情報処理端末101は、制御部300、操作部307、表示部309を備える。
制御部300は、PCなどの情報処理端末101全体の動作を制御する。
制御部300は、CPU301、ROM302、RAM303、HDD304、ネットワークI/F305、操作部I/F306、表示部I/F308を備える。
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。
RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
HDD304は、画像データや各種プログラムを記憶する。
ネットワークI/F305は、制御部300(PCなどの端末101)をLAN104に接続する。そして、ネットワークI/F305は、LAN104上の他の装置と制御部300との間で各種情報を送受信する。
RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
HDD304は、画像データや各種プログラムを記憶する。
ネットワークI/F305は、制御部300(PCなどの端末101)をLAN104に接続する。そして、ネットワークI/F305は、LAN104上の他の装置と制御部300との間で各種情報を送受信する。
操作部I/F部306は、操作部307と制御部300とを、システムバス310を介して接続する。操作部307は、入力および操作の機能を有するマウスやキーボードなどを備える。
表示部I/F部308は、表示部309と制御部300とを、システムバス310を介して接続する。表示部309は、表示機能を有するディスプレイなどを備える。
表示部I/F部308は、表示部309と制御部300とを、システムバス310を介して接続する。表示部309は、表示機能を有するディスプレイなどを備える。
<クラウドサービスサーバ及びクラウドストレージサーバのハードウェア構成>
図4は、クラウドサービスサーバ102及びクラウドストレージサーバ103のハードウェア構成例を示すブロック図である。クラウドサービスサーバ102とクラウドストレージサーバ103は、HDD404の記憶可能容量等が異なる以外は、基本的に同じ構成であるため、クラウドサービスサーバ102について説明する。
図4は、クラウドサービスサーバ102及びクラウドストレージサーバ103のハードウェア構成例を示すブロック図である。クラウドサービスサーバ102とクラウドストレージサーバ103は、HDD404の記憶可能容量等が異なる以外は、基本的に同じ構成であるため、クラウドサービスサーバ102について説明する。
クラウドサービスサーバ102は、制御部400を有する。
制御部400は、クラウドサービスサーバ102全体の動作を制御する。制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、HDD404、ネットワークI/F部405を備える。
制御部400は、クラウドサービスサーバ102全体の動作を制御する。制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、HDD404、ネットワークI/F部405を備える。
CPU401は、ROM402に記憶された制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。
RAM403は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
HDD404は、文書ファイル、画像データや各種プログラムを記憶する。
ネットワークI/F405は、制御部400(クラウドサービスサーバ102)をLAN104に接続する。そして、ネットワークI/F405は、LAN104上の他の装置と制御部400との間で各種情報を送受信する。
なお、同一取引で使用された文書ファイルを検索する検索エンジンについては、クラウドストレージサーバ103内のCPU411によって実行される。
RAM403は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
HDD404は、文書ファイル、画像データや各種プログラムを記憶する。
ネットワークI/F405は、制御部400(クラウドサービスサーバ102)をLAN104に接続する。そして、ネットワークI/F405は、LAN104上の他の装置と制御部400との間で各種情報を送受信する。
なお、同一取引で使用された文書ファイルを検索する検索エンジンについては、クラウドストレージサーバ103内のCPU411によって実行される。
なお、前述のとおり、クラウドストレージサーバ103も、クラウドサービスサーバ102の同様のハードウェア構成を備える。すなわち、クラウドストレージサーバ103は、制御部410(CPU411、ROM412、RAM413、HDD414、ネットワークI/F部415)を備える。これらのハードウェアの機能は、クラウドサービスサーバ102のハードウェアと同様である。
<ファイル検索システムにおける処理全体のシーケンス>
次に、本実施例のファイル検索システム10において実行される処理例の概略について説明する。
まず、画像形成装置100が、請求書などの証憑文書をスキャンして、画像データ(スキャン画像)を生成する(画像データ取得処理)。
次に、クラウドサービスサーバ102が、画像形成装置100から送信されたスキャン画像を受信し、OCR処理を実行することによりスキャン画像から文字列を抽出し、OCR結果に基づいて検索クエリを生成する(検索の前処理)。
次に、本実施例のファイル検索システム10において実行される処理例の概略について説明する。
まず、画像形成装置100が、請求書などの証憑文書をスキャンして、画像データ(スキャン画像)を生成する(画像データ取得処理)。
次に、クラウドサービスサーバ102が、画像形成装置100から送信されたスキャン画像を受信し、OCR処理を実行することによりスキャン画像から文字列を抽出し、OCR結果に基づいて検索クエリを生成する(検索の前処理)。
次に、クラウドストレージサーバ103が、保存されている証憑文書の中から、検索クエリを用いて検索を実行し、検索結果として、検索元の証憑文書と同一取引で使用された1又は複数の一連の対応文書を抽出する。ここでは、検索結果として抽出された文書数に応じて、検索クエリを切り替えて検索を実行する(動的検索処理)。
次に、クラウドサービスサーバ102が、検索元の証憑文書と、抽出された各対応文書との関連度を算出し、算出した関連度に基づいて検索結果を更新する、検索の後処理を実行する。
次に、クラウドサービスサーバ102が、検索元の証憑文書と、抽出された各対応文書との関連度を算出し、算出した関連度に基づいて検索結果を更新する、検索の後処理を実行する。
以上のシーケンスにより、スキャン対象の証憑文書と同一取引で使用された一連の対応文書を過不足なく抽出することが可能となる。これにより、本実施例のファイル検索システム10によれば、ユーザによる証憑文書の確認作業の支援を行うことができる。
次に、図5を用いて、本実施例のファイル検索システム10において実行される各処理について説明する。図5は、ファイル検索システム10を構成する各装置において実行される文書ファイルの検索処理全体のシーケンスを示す図である。
まず、画像形成装置100が実行する画像データの取得処理について説明する。
ここで、図6A(1)に、検索元であるスキャン対象の文書(検索元文書)の例を示す。ここでは、検索元文書は、証憑文書の一種である「請求書」であるものとして説明する。
まず、画像形成装置100が実行する画像データの取得処理について説明する。
ここで、図6A(1)に、検索元であるスキャン対象の文書(検索元文書)の例を示す。ここでは、検索元文書は、証憑文書の一種である「請求書」であるものとして説明する。
まず、ステップS500において、ユーザは、画像形成装置100の操作部206を操作して、請求書をスキャンさせる。
ステップS501において、画像形成装置100のCPU201は、スキャナ部210を駆動し、検索元文書の画像データ(スキャン画像)を生成し、RAM203に保存する。
ステップS502において、CPU201は、S501で生成したスキャン画像に対し、フィルタリング処理や色補正処理などの画像処理を実行する。
次に、ステップS503において、CPU201は、画像処理を実行したスキャン画像をクラウドサービスサーバ102に送信する。
ステップS501において、画像形成装置100のCPU201は、スキャナ部210を駆動し、検索元文書の画像データ(スキャン画像)を生成し、RAM203に保存する。
ステップS502において、CPU201は、S501で生成したスキャン画像に対し、フィルタリング処理や色補正処理などの画像処理を実行する。
次に、ステップS503において、CPU201は、画像処理を実行したスキャン画像をクラウドサービスサーバ102に送信する。
次に、クラウドサービスサーバ102が実行する検索の前処理について説明する。
まず、ステップS504において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、画像形成装置100から送信されたスキャン画像を受信し、HDD404へ保存する。
ステップS505において、CPU401は、受信したスキャン画像に対してOCR処理を実行して、文字列を取得する。
まず、ステップS504において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、画像形成装置100から送信されたスキャン画像を受信し、HDD404へ保存する。
ステップS505において、CPU401は、受信したスキャン画像に対してOCR処理を実行して、文字列を取得する。
ステップS506において、CPU401は、S505で取得した文字列から、検索を行うための1又は複数のキーワード(検索クエリ)を生成する。検索クエリは、例えば、検索元文書と同一取引で使用された証憑文書(対応文書)を検索するための一つ以上のキーワードから構成される検索条件であるが、詳細については図10などにおいて説明する。
ステップS507において、CPU401は、S506で生成した検索クエリを用いて、クラウドストレージサーバ103の検索API(Application Programming Interface)等を使用し、クラウドストレージサーバ103に対して検索の指示をする。
ステップS507において、CPU401は、S506で生成した検索クエリを用いて、クラウドストレージサーバ103の検索API(Application Programming Interface)等を使用し、クラウドストレージサーバ103に対して検索の指示をする。
次に、クラウドストレージサーバ103が実行する検索処理について説明する。
まず、ステップS508において、クラウドストレージサーバ103のCPU411は、クラウドサービスサーバ102から検索クエリを受信し、クラウドストレージサーバ103内の検索エンジンで解釈するための変換処理を行う。
まず、ステップS508において、クラウドストレージサーバ103のCPU411は、クラウドサービスサーバ102から検索クエリを受信し、クラウドストレージサーバ103内の検索エンジンで解釈するための変換処理を行う。
ステップS509において、CPU411は、検索エンジンで解釈された検索クエリに基づいて、クラウドストレージサーバ103内のHDD414から、検索元であるスキャン対象の文書と同一取引で使用された対応文書を検索する。そして、抽出された文書をランキング付けした情報を含む検索結果を生成する。その際、図6A(1)のように、S500においてスキャンされた文書が「請求書」である場合、同一取引で使用された証憑文書として、「納品書」、「発注書」、「見積書」、などの種別類の文書がそれぞれ0枚から複数枚抽出される。ここで、図6B(1)、(2)、(3)に、それぞれ、図6A(1)の「請求書」と同一取引で使用された「納品書」、「発注書」、「見積書」の例を示す。
ステップS510において、CPU411は、S509で生成した検索結果をクラウドサービスサーバ102に通知する。通知する形式としては、検索処理により抽出された証憑文書のデータ自体でもよいし、格納されている証憑文書のファイルパスでもよいし、文書ファイル名や作成者などの証憑文書の特徴が記載されたインデックス情報(プロパティ情報)だけであってもよい。
次に、クラウドサービスサーバ102が実行する検索の後処理について説明する。
まず、ステップS511において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、クラウドストレージサーバ103から検索結果を受信し、クラウドサービスサーバ102内のHDD404へ保存する。
まず、ステップS511において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、クラウドストレージサーバ103から検索結果を受信し、クラウドサービスサーバ102内のHDD404へ保存する。
ステップS512において、CPU401は、S509で抽出された抽出文書に対してOCR処理を行い、文書内の文字列を取得する。検索結果として画像データを受信した場合は、画像データに対しOCR処理を行う。PDFファイル等のファイルを受信した場合は、ファイル内の画像データを抜き出してOCR処理を行う。また、文書内の文字列がテキストデータとして格納されている場合は、テキストデータを抽出するだけであってもよい。
ステップS513において、CPU401は、S512で取得した抽出文書内の文字列と、S505でスキャン画像から取得した検索元文書内の文字列と、の比較を行い、文書間の関連度スコアを算出する。関連度スコアを算出する手法については、公知の手法を採用することができる。例えば、各文書内の各文字列同士の距離を、レーベンシュタインによる算出手法で算出し、累積距離が少ない文書ほど関連度スコアが高いとすることができる。なお、関連度スコアは、検索処理により抽出された証憑文書の種別(納品書、発注書、見積書など)ごとに算出される。
ステップS514において、CPU401は、S513で算出された関連度スコアに基づいて、S511で受信した検索結果のランキングを更新する。
ステップS515において、CPU401は、更新した検索結果をPC等の情報処理端末101でユーザが表示確認できるように、表示用の画面を生成する。例えば、クラウドサービスサーバ102内のWEBサーバ上にHTML形式のデータを用意し、PC等の情報処理端末101のブラウザアプリケーション等で閲覧が可能な形式の画面を生成する。
ステップS515において、CPU401は、更新した検索結果をPC等の情報処理端末101でユーザが表示確認できるように、表示用の画面を生成する。例えば、クラウドサービスサーバ102内のWEBサーバ上にHTML形式のデータを用意し、PC等の情報処理端末101のブラウザアプリケーション等で閲覧が可能な形式の画面を生成する。
次に、ステップS516において、CPU401は、更新した検索結果をPC等の情報処理端末101に対して通知し、情報処理端末101の表示部309に表示するように指示する。
ステップS517において、PC等の情報処理端末101のCPU301は、クラウドサービスサーバ102からの指示に基づいて、ディスプレイ等の表示部309に検索結果を表示する。その際、CPU301は、検索処理により抽出された証憑文書の種別(納品書、発注書、見積書など)ごとに分けてランキング付けをして、表示を行う。
ステップS517において、PC等の情報処理端末101のCPU301は、クラウドサービスサーバ102からの指示に基づいて、ディスプレイ等の表示部309に検索結果を表示する。その際、CPU301は、検索処理により抽出された証憑文書の種別(納品書、発注書、見積書など)ごとに分けてランキング付けをして、表示を行う。
図7は、本実施例のファイル検索システム10において実行される処理の全体を説明するフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理は、クラウドサービスサーバ102のCPU401が、ROM402に格納されている処理プログラムをRAM403にロードすることにより実行される。
ステップS701において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、LAN104を通じて画像形成装置100においてスキャンされた検索元である証憑文書の画像データ(スキャン画像)を取得する。
ステップS702において、CPU401は、ステップS701で取得したスキャン画像に対して、OCR関連処理を実行し、OCR結果を取得する。なお、OCR関連処理の詳細については後述する。
ステップS701において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、LAN104を通じて画像形成装置100においてスキャンされた検索元である証憑文書の画像データ(スキャン画像)を取得する。
ステップS702において、CPU401は、ステップS701で取得したスキャン画像に対して、OCR関連処理を実行し、OCR結果を取得する。なお、OCR関連処理の詳細については後述する。
ステップS703において、CPU401は、ステップS702で取得したOCR結果から項目名と項目値を抽出して、メタデータを取得する。なお、項目名と項目値の抽出処理の詳細については後述する。また、メタデータとは、項目名と、その項目名に対応した項目値が対になったデータのこという。
ステップS704において、CPU401は、ステップS703で取得したメタデータを用いて、クラウドストレージサーバ103に対して検索処理の実行を指示する。そして、クラウドストレージサーバ103から通知される検索結果をHDD404へ保存する。なお、検索処理の詳細については後述する。
ステップS704において、CPU401は、ステップS703で取得したメタデータを用いて、クラウドストレージサーバ103に対して検索処理の実行を指示する。そして、クラウドストレージサーバ103から通知される検索結果をHDD404へ保存する。なお、検索処理の詳細については後述する。
ステップS705において、CPU401は、ステップS704で保存した検索結果に含まれる、検索処理により抽出されたすべての抽出文書に関する情報を取得する。検索結果がファイルのデータ自体から構成される場合は、その文書の画像データを取得する。また、検索結果がクラウドストレージサーバ103に格納されている文書ファイルのファイルパスである場合は、ファイルパスを用いてクラウドストレージサーバ103に対して画像データの送信指示を行う。そして、クラウドストレージサーバ103から送信された画像データを受信することで、画像データを取得する。文書に関する情報を取得する手法にはその他にも様々なものがあるが、検索処理により抽出された文書を取得できるものであれば手法は問わない。
ステップS706において、CPU401は、ステップS705で取得した抽出文書に対してOCR関連処理を実行し、OCR結果を取得する。S706におけるOCR関連処理は、S702におけるOCR関連処理と同様である。なお、取得した文書の画像データに対してOCR関連処理が実行済みである場合は、ステップS706を省略してもよい。例えば、S702のOCR関連処理がされた状態で画像データがストレージサーバ103に保存されている場合は、ステップS706を省略してもよい。
ステップS707において、CPU401は、ステップS702で取得した検索元文書のOCR結果と、ステップS706で取得した抽出文書のOCR結果と、の関連度スコアを算出する。関連度スコアとは、スキャン対象である検索元の証憑文書と、検索処理により抽出された抽出文書と、が同一取引で使用された文書同士であることを示す度合いである。
関連度スコアは、ステップS703で取得した検索元文書内のメタデータの文字列と、ステップS706で取得した抽出文書のOCR結果による文字列と、の一致度などから算出する。具体的には、検索元文書の画像データと検索処理により抽出された抽出文書の画像データとに含まれる、会社名の文字列の一致度や、商品名の文字列の一致度などから算出する。例として、各文書内の各文字列同士の距離を、レーベンシュタインによる算出手法で算出し、累積距離が少ない文書ほど関連度スコアが高いものとすることができる。例えば、関連度スコアを0〜1の数値として、関連度が高いほど大きな数値で表現する。
関連度スコアは、ステップS703で取得した検索元文書内のメタデータの文字列と、ステップS706で取得した抽出文書のOCR結果による文字列と、の一致度などから算出する。具体的には、検索元文書の画像データと検索処理により抽出された抽出文書の画像データとに含まれる、会社名の文字列の一致度や、商品名の文字列の一致度などから算出する。例として、各文書内の各文字列同士の距離を、レーベンシュタインによる算出手法で算出し、累積距離が少ない文書ほど関連度スコアが高いものとすることができる。例えば、関連度スコアを0〜1の数値として、関連度が高いほど大きな数値で表現する。
具体例として、検索元文書である請求書に商品名という項目名として「ABCDE」という項目値が記載されており、検索処理により抽出された見積書に商品名として「FBCDE」が記載されている場合を考える。この場合、5文字からなる文字列のうち4文字が一致していることから、関連度スコアは「0.8」と算出される。また、文字列の一致度だけでなく、検索元文書から取得したメタデータと抽出文書から取得したメタデータに含まれている合計金額の数値の近さや、文書同士の発行日の日付の近さによって関連度を算出してもよい。
関連度スコアの算出には、ステップS702で取得したOCR結果を用いてもよいし、画像データから取得されるメタデータに限られず、それ以外のメタデータを用いてもよい。例えば、検索元である証憑文書がスキャンされた日時と、検索処理により抽出された文書がスキャンされた日時と、の差を用いて関連度スコアを算出してもよい。その他にもさまざまな手法はあるが、検索元の証憑文書と検索処理により抽出された証憑文書とが同一取引で使用された文書同士であることを示す度合いを算出できるものであればよい。
ステップS708において、CPU401は、ステップS707で算出した関連度スコアに基づいて、S704でHDD404へ保存した検索結果を更新する。
ステップS709において、CPU401は、ステップS708で更新した検索結果を、LAN104を通じてPCなどの情報処理端末101に送信する。
これにより、ユーザは、情報処理端末101上で、スキャン対象である検索元の証憑文書と同一取引で使用された可能性の高い証憑文書を容易に見つけ出すことができる。
ステップS709において、CPU401は、ステップS708で更新した検索結果を、LAN104を通じてPCなどの情報処理端末101に送信する。
これにより、ユーザは、情報処理端末101上で、スキャン対象である検索元の証憑文書と同一取引で使用された可能性の高い証憑文書を容易に見つけ出すことができる。
<OCR関連処理>
次に、図8を用いて、S702及びS706において実行されるOCR関連処理の詳細について説明する。図8は、1枚の画像データ(スキャン画像)に対して、OCR処理とその前処理とを含めたOCR関連処理を実行する処理手順を示すフローチャートである。
次に、図8を用いて、S702及びS706において実行されるOCR関連処理の詳細について説明する。図8は、1枚の画像データ(スキャン画像)に対して、OCR処理とその前処理とを含めたOCR関連処理を実行する処理手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS801において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、傾き補正処理を行う。傾き補正処理では、画像データから傾き角度を検出し、検出した傾き角度だけ逆方向に画像データを回転することにより、傾き補正をした画像データを生成する。傾き補正の対象となる傾きは、画像形成装置100のスキャナ部210による読み取り時に、原稿フィーダ内のローラの摩耗などが原因でまっすぐに原稿が読み取られなかったり、原稿の印刷時にまっすぐに印字できなかったりすることにより発生する。
傾き角度の検出では、画像データ内に含まれるオブジェクトを検出し、水平方向あるいは鉛直方向に隣り合うオブジェクト群を連結する。そして、連結されたオブジェクトの中心位置を結んだ角度が、水平方向あるいは鉛直方向からどれだけ傾いているかを取得することで傾き角度を求める。
傾き角度の検出では、画像データ内に含まれるオブジェクトを検出し、水平方向あるいは鉛直方向に隣り合うオブジェクト群を連結する。そして、連結されたオブジェクトの中心位置を結んだ角度が、水平方向あるいは鉛直方向からどれだけ傾いているかを取得することで傾き角度を求める。
なお、傾き角度の検出は、上記の手法に限られるものではない。例えば、画像データ内に含まれるオブジェクトの中心座標を取得し、0.1度単位で中心座標群を回転させながら、中心座標群が水平方向あるいは垂直方向に並ぶ割合がもっとも高い角度を傾きとして求めてもよい。S801の傾き補正により画像データの傾きを補正することで、後述する回転補正(S802)、ブロックセレクション処理(S803)、OCR処理(S804)のそれぞれの精度を上げることが可能となる。
ステップS802において、CPU401は、ステップS801で生成した傾き補正処理後の画像データに対して、回転補正処理を行う。回転補正処理では、原稿内の文字が正立する向きになるように、90度単位で回転補正した画像データを生成する。
この際、ステップS801で取得した傾き補正処理後の画像を基準画像として、基準画像、90回転した画像、180度回転した画像、270度回転した画像、の4枚の画像データを用意する。そして、4枚の画像にデータ対して、高速処理可能な簡易的なOCR処理を実行して、一定値以上の確信度を持って認識された文字の数が最も多い画像データを回転補正後の画像データとして取得する。なお、回転補正処理の方法は上記に限られるものではない。
この際、ステップS801で取得した傾き補正処理後の画像を基準画像として、基準画像、90回転した画像、180度回転した画像、270度回転した画像、の4枚の画像データを用意する。そして、4枚の画像にデータ対して、高速処理可能な簡易的なOCR処理を実行して、一定値以上の確信度を持って認識された文字の数が最も多い画像データを回転補正後の画像データとして取得する。なお、回転補正処理の方法は上記に限られるものではない。
ステップS803において、CPU401は、ステップS802で生成した回転補正処理後の画像データに対し、ブロックセレクション処理を行う。ブロックセレクション処理とは、画像を前景領域と背景領域に分類した上で、前景領域をテキストブロックとそれ以外のブロックに分割する処理である。そして、テキストブロック毎に、白黒に二値化された画像データに基づいて、TEXT(文字領域)、LINE(線領域)、TABLE(表領域)、PHOTO(写真領域)、PICTURE(図面領域)などのブロック情報を取得する。ブロックセレクション処理で取得されたテキストブロック毎のブロック情報は、次のOCR処理で用いられる。
ステップS804において、CPU401は、ステップS803で取得した各テキストブロックに対してOCR処理を実行する。OCR処理により、OCR結果として、各テキストブロックに対応する文字列が抽出される。
<項目値と項目値の取得処理>
次に、S703で実行されるメタデータ(項目名と項目値)の抽出処理の詳細について説明する。
メタデータの抽出処理において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、S702のOCR関連処理で取得したOCR結果を用いて、スキャン画像内に記載されている項目名と項目値を取得する。ここで、項目名は、データの意味を指す「キー項目」を指す。また、項目値は、項目名に対応する具体的な内容を示す「バリュー値」を指す。また、項目名と、その項目名に対応した項目値が対になったデータを、メタデータと呼ぶ。
次に、S703で実行されるメタデータ(項目名と項目値)の抽出処理の詳細について説明する。
メタデータの抽出処理において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、S702のOCR関連処理で取得したOCR結果を用いて、スキャン画像内に記載されている項目名と項目値を取得する。ここで、項目名は、データの意味を指す「キー項目」を指す。また、項目値は、項目名に対応する具体的な内容を示す「バリュー値」を指す。また、項目名と、その項目名に対応した項目値が対になったデータを、メタデータと呼ぶ。
ここで、図6Aを用いて、項目名及び項目値について具体的に説明する。
図6A(1)は、証憑文書の一種である請求書の例である。また、図6A(2)は、図6A(1)に示した請求書において、各テキストブロックから項目名や項目値を構成する文字列が抽出される例を説明したものである。
図6A(2)の例では、例えば、テキストブロック602に示される「請求先会社名」という項目名について、その項目名の内容として会社名である「ABC(株)」という項目値が抽出される。その他、図6A(2)の例では、テキストブロック603に示される「請求元会社名」という項目名について「株式会社あいう」という項目値、テキストブロック605に示される「案件番号」という項目名について「1234」という項目値、などが抽出される。
図6A(1)は、証憑文書の一種である請求書の例である。また、図6A(2)は、図6A(1)に示した請求書において、各テキストブロックから項目名や項目値を構成する文字列が抽出される例を説明したものである。
図6A(2)の例では、例えば、テキストブロック602に示される「請求先会社名」という項目名について、その項目名の内容として会社名である「ABC(株)」という項目値が抽出される。その他、図6A(2)の例では、テキストブロック603に示される「請求元会社名」という項目名について「株式会社あいう」という項目値、テキストブロック605に示される「案件番号」という項目名について「1234」という項目値、などが抽出される。
項目名及び項目値を抽出する手法は様々ある。例えば、抽出したい項目値を保持しておき、その項目値と一致している文字列がOCR結果において抽出された場合、その文字列が記載されたテキストブロックの座標値をブロックセレクション処理の結果から取得することも可能である。また、文字列を取得したテキストブロックに最も近い右側、下側、右下側などのテキストブロックのOCR結果から項目名や項目値を抽出することも可能である。
また、スキャン画像に項目名が記載されていない場合には、文字列のパターンから項目値を判定することもできる。例えば、図6A(2)の例では、テキストブロック604に示すように、日付を示す「2019年4月25日」の文字列が「YYYY年M月DD日」の並びパターンになっていることを正規表現などの手法で推定する。その結果、テキストブロック604は、「(請求)日付」という項目名について、「2019年4月25日」という項目値であると判定することもできる。
その他、文字列の位置やフォントサイズの情報に基づいて、項目名と項目値を判定できるものもある。例えば、位置情報でスキャン画像の上部にあり、フォントサイズ情報で周囲の文字よりも大きい文字列は、「書類名」と推定することができる。図6A(2)の例では、テキストブロック601に示される、「請求書」という文字列は「書類名」という項目名についての項目値であると判定することができる。
具体的に抽出する情報としては、書類名に関する情報、会社の名称・電話番号・住所などの会社に関する情報、担当者や作成者などの個人に関する情報、請求日や納品日などの日付に関する情報、請求書番号などの情報、などがある。他にも、案件名に関する情報、合計金額などの金額に関する情報、その他内訳などの詳細情報、などもある。項目名及び項目値を抽出する手法は他にも様々あるが、OCR結果から項目名及び項目値を抽出できるものであればよい。
<検索処理>
次に、図9を用いて、S704において実行される検索処理の詳細について説明する。図9は、S703で抽出したメタデータ(項目名と項目値)を用いてクラウドストレージサーバ103に対して検索処理を指示し、検索結果を取得する処理手順を示すフローチャートである。図9のフローチャートに示した検索処理は、検索結果に応じて、再度、検索クエリを生成し、検索結果を取得するため、動的検索処理ともいう。なお、この処理はクラウドサービスサーバ102のCPU401により実行される。
次に、図9を用いて、S704において実行される検索処理の詳細について説明する。図9は、S703で抽出したメタデータ(項目名と項目値)を用いてクラウドストレージサーバ103に対して検索処理を指示し、検索結果を取得する処理手順を示すフローチャートである。図9のフローチャートに示した検索処理は、検索結果に応じて、再度、検索クエリを生成し、検索結果を取得するため、動的検索処理ともいう。なお、この処理はクラウドサービスサーバ102のCPU401により実行される。
ステップS901において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、HDD404から検索対象とする文書の種別を取得する。文書の種別とは、見積書、発注書、納品書などの証憑文書の種別のことである。なお、検索対象とする文書の種別は、事前に表示・操作部206や操作部307においてユーザにより設定されたものであってもよいし、予め所定の固定値として設定されたものであってもよい。他にも、スキャン画像の文字レイアウトと検索対象とする文書の種別の組み合わせをHDD404に保存しておき、スキャン画像の文字レイアウト情報に基づいて自動的に検索対象とする文書の種別を取得してもよい。また、検索対象とする文書の種別は一種類に限定されるものではない。例えば、見積書と発注書の2つの種別の文書を検索対象としてもよい。
ステップS902において、CPU401は、HDD404から1又は複数の検索クエリパターンを取得する。検索クエリパターンとは、検索クエリとなるメタデータの組み合わせを規定したものである。検索クエリパターンは、事前に表示・操作部206や操作部307においてユーザにより設定されたものであってもよいし、予め所定の固定値として設定されたものであってもよい。
ここで、図10に、予め決められた固定の検索クエリパターンの例を示す。図10には、5つの検索クエリパターンが設定されている例を示している。予め決められた固定の検索クエリパターンは、パターン1からパターン5になるにしたがって、検索条件が緩く、すなわち、検索処理により抽出される文書の数が多くなるように設定される。そして、最初に、検索条件が最も厳しいパターン1を取得する。その後、パターン2、パターン3、パターン4、パターン5のように順に検索条件が緩くなるように取得していく。ただし、検索クエリパターンの数は、ここに示した例には限られない。
図9のフローチャートでは、ステップS907からステップS902に戻るごとに、取得する検索クエリパターンをパターン1、パターン2、…の順に切り替えていく。そして、パターンn(ただし、nは1以上の整数)を用いた検索の結果により後述のステップS907においてNoと判断された場合、パターンn+1を用いた検索に切り替え、ステップS907においてYesと判断されるまで、これを繰り返す。
なお、検索クエリパターンは、検索対象とする文書の種別ごとに異なって設定される。図9のフローチャートでは、ステップS901で取得した検索対象とする文書の種別ごとに、取得する検索クエリパターンを自動的に切り替えていく。
なお、検索クエリパターンは、検索対象とする文書の種別ごとに異なって設定される。図9のフローチャートでは、ステップS901で取得した検索対象とする文書の種別ごとに、取得する検索クエリパターンを自動的に切り替えていく。
図10の例では、検索対象とする文書の種別が見積書である場合、最初の検索クエリパターンとして、パターン1の「会社名and案件番号and発行日」を取得する。その後は、パターン2の「会社名and案件名and発行日」、パターン3の「会社名and発行日and合計金額」、パターン4の「会社名and発行日」、パターン5の「会社名」の順に取得していく。
図9のフローチャートの説明に戻り、ステップS903において、CPU401は、ステップS902で取得した1又は複数の検索クエリパターンのうち、まだS905の検索指示に用いていない未実施の検索クエリパターンがあるか否かを判断する。
未実施の検索クエリパターンがある場合は、処理をステップS904に進める。すべての検索クエリパターンについて実施済みである場合は、本フローチャートは終了する。
未実施の検索クエリパターンがある場合は、処理をステップS904に進める。すべての検索クエリパターンについて実施済みである場合は、本フローチャートは終了する。
ステップS904において、CPU401は、ステップS703で取得したメタデータ(項目名と項目値)とステップS902で取得した検索クエリパターンとに基づいて、検索クエリを生成する。
例えば、取得したメタデータが「会社名:ABC(株)」、「案件番号:1234」、「発行日:2019年4月25日」であり、検索クエリパターンが「会社名and案件番号and発行日」である場合について説明する。この場合、検索クエリとして、「ABC(株)and1234and2019年4月25日」が生成される。
例えば、取得したメタデータが「会社名:ABC(株)」、「案件番号:1234」、「発行日:2019年4月25日」であり、検索クエリパターンが「会社名and案件番号and発行日」である場合について説明する。この場合、検索クエリとして、「ABC(株)and1234and2019年4月25日」が生成される。
なお、検索クエリのうち、金額や発行日などの数値や日付からなるものは、数値や日付の範囲検索ができるように生成してもよい。また、検索クエリは、項目値からそのまま生成するだけでなく、項目値の文字列の正規化を行ってから生成してもよい。例えば、項目名が会社名である項目値「ABC(株)」から「(株)」を消去して、「ABCand1234and2019年4月25日」のように検索クエリを生成してもよい。
なお、検索クエリパターンに対応するメタデータがスキャン画像に存在しない場合は、S905に進むことなく、ステップS902に処理を戻してもよい。例えば、検索クエリパターンが「会社名and案件番号and発行日」であり、スキャン画像から取得したメタデータに案件番号が含まれていない場合について考える。この場合、S905の検索指示を行うことなく、ステップS902に処理を戻し、S904で次の検索クエリを生成してからS905の検索指示を行うようにしてもよい。
ステップS905において、CPU401は、ステップS904で生成した検索クエリに基づいて、クラウドストレージサーバ103に対して検索指示を行う。
例えば、メタデータとして、会社名が「ABC(株)」、案件番号が「1234」、発行日が「2019年3月1日から2019年4月25日」までの範囲である証憑文書を抽出するように検索処理の指示を行う。なお、検索指示はクラウドストレージサーバ103に保存されている証憑文書のメタデータに対して行ってもよいし、ファイル名に対して行ってもよいし、OCR結果に対して行ってもよい。
例えば、メタデータとして、会社名が「ABC(株)」、案件番号が「1234」、発行日が「2019年3月1日から2019年4月25日」までの範囲である証憑文書を抽出するように検索処理の指示を行う。なお、検索指示はクラウドストレージサーバ103に保存されている証憑文書のメタデータに対して行ってもよいし、ファイル名に対して行ってもよいし、OCR結果に対して行ってもよい。
ステップS906において、CPU401は、ステップS905で行った検索指示に基づいて実行された検索処理により抽出された文書を検索結果としてクラウドストレージサーバ103から取得する。なお、取得する文書は、文書ファイルのデータ自体でもよいし、格納されているファイルのファイルパスでもよいし、ファイル名や作成者などのファイルの特徴が記載されたインデックス情報(プロパティ情報)だけであってもよい。
ステップS907において、CPU401は、設定された検索結果数の閾値をHDD404から取得する。なお、検索結果数の閾値は、事前に表示・操作部206や操作部307においてユーザにより設定されたものであってもよいし、予め所定の固定値として設定されたものであってもよい。そして、CPU401は、ステップS906で取得した、検索処理により抽出された文書数が設定された検索結果数の閾値の数以上であるか否かを判断する。
検索処理において抽出された文書数が設定された検索結果数の閾値以上であった場合は、本フローチャートは終了する。一方、検索処理において抽出された文書数が設定された検索結果数の未満であった場合は、ステップS902に戻る。そして、未実施の検索クエリパターンがある場合、再度、検索クエリを生成して(S904)、検索指示を行い(S905)、検索結果を取得する(S906)。
なお、S907において検索処理を終了するかステップS902に戻るかを判断する手法は、これに限定されるものではない。例えば、本フローチャートとは逆に、検索処理において抽出された文書数が設定された検索結果数の閾値以上の場合に処理をステップS902に戻し、設定された検索結果数の閾値未満の場合に処理を終了するようにしてもよい。また、検索結果数として複数の閾値を設定するようにしてもよい。
以上、実施例1によれば、検索処理で抽出された文書数に応じて、検索処理を終了するか、再度検索クエリを生成して、検索処理を実行するかを判断する。これにより、検索元の証憑文書と同一取引で使用された1又は複数存在する一連の対応文書を過不足なくユーザに提示することができる。また、検索元の証憑文書の記載内容から検索クエリを自動的に生成することにより、検索条件を指示するユーザの負担を軽減することができる。
<実施例2>
実施例1では、検索処理において、検索対象である文書の種別に基づいて検索クエリパターンを取得し、検索処理により抽出された文書数に応じて、段階的に検索クエリパターンを変更して再検索を行うか、検索を終了するかを判断した。
実施例1では、検索処理において、検索対象である文書の種別に基づいて検索クエリパターンを取得し、検索処理により抽出された文書数に応じて、段階的に検索クエリパターンを変更して再検索を行うか、検索を終了するかを判断した。
しかし、再検索を行うか否かを判断するための検索結果数の閾値を予め決められた固定の設定値とした場合、検索元の証憑文書と同一取引で使用された証憑文書の枚数によっては、すべての対応文書が抽出されないおそれがある。
そこで、実施例2では、検索処理において、検索元文書のスキャン画像を用いた文書マッチングの結果に基づいて、検索結果数の閾値を動的に変更していく。なお、以下では、主として実施例1と相違がある箇所について説明する。
そこで、実施例2では、検索処理において、検索元文書のスキャン画像を用いた文書マッチングの結果に基づいて、検索結果数の閾値を動的に変更していく。なお、以下では、主として実施例1と相違がある箇所について説明する。
図7は、実施例2におけるファイル検索システム10において実行される処理の全体を説明するフローチャートである。図7に示した処理の全体は、基本的に実施例1と同様である。ただし、実施例2においては、S704において実行される検索処理が、実施例1で示した図9のフローチャートとは異なり、図11のフローチャートに示すようになる。
以下では、図11のフローチャートについて、図9に示した実施例1のフローチャートとの相違について説明する。
以下では、図11のフローチャートについて、図9に示した実施例1のフローチャートとの相違について説明する。
図11において、ステップS901からステップS907の各処理については、実施例1の図9と同様である。ただし、実施例2では、実施例1の処理に加えて、ステップS908からステップS911の処理が付加されている。
ステップS908において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、文書マッチングを実行する。文書マッチングとは、文書の画像データが登録されたデータベースの中から、ブロック情報などを用いて、検索元文書と同一の文書を検索するために行われる処理である。図12を用いて、スキャンされた証憑文書を登録した登録文書群データベースについて説明する
図12Aは、登録文書群データベースに、登録文書として、文書ID「0001」という文書が登録されている例を示している。また、図12Bは、登録文書として、文書ID「0001」の証憑文書に加え、文書ID「0002」という証憑文書が登録されている例を示している。
登録文書群データベースは、登録文書ごとに、文書ID、文書識別情報、対応文書数情報が登録されている。文書IDは、スキャン対象の証憑文書を一意に特定するユニークなIDである。文書識別情報は、文書マッチングを行うために必要な、登録文書についてのブロック情報である。文書識別情報は、ステップS702(図7)のOCR関連処理を実行して得られるテキストブロック群から生成される。対応文書数情報は、検索対象とする文書の種別ごとに存在する、同一取引で使用された対応文書の枚数を示している。
登録文書群データベースは、登録文書ごとに、文書ID、文書識別情報、対応文書数情報が登録されている。文書IDは、スキャン対象の証憑文書を一意に特定するユニークなIDである。文書識別情報は、文書マッチングを行うために必要な、登録文書についてのブロック情報である。文書識別情報は、ステップS702(図7)のOCR関連処理を実行して得られるテキストブロック群から生成される。対応文書数情報は、検索対象とする文書の種別ごとに存在する、同一取引で使用された対応文書の枚数を示している。
例えば、図12Aの例では、文書ID「0001」の証憑文書に対しては、同一取引で使用された対応文書として、2枚の見積書、2枚の発注書、1枚の納品書があることを示している。なお、対応文書の枚数は、すべての種別について同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、図12に示したように、登録文書群データベースには、スキャン画像のサムネイルを保持してもよい。
本実施例では、まず、検索元文書のスキャン画像と各登録文書の画像との間で、それぞれ、OCR関連処理で得られるテキストブロックの形状や配置がどれだけ類似しているかを表す類似度を算出する。類似度を算出する際には、まず、スキャン画像のテキストブロック全体と、登録文書のテキストブロック全体との、位置合わせを行う。
次に、検索元文書内の各テキストブロックと登録文書内のテキストブロックとが重なる面積の総和の二乗を、検索元文書内のテキストブロック面積の総和と登録文書内のテキストブロック面積の総和の積で割った値を算出し、この値を類似度とする。
次に、検索元文書内の各テキストブロックと登録文書内のテキストブロックとが重なる面積の総和の二乗を、検索元文書内のテキストブロック面積の総和と登録文書内のテキストブロック面積の総和の積で割った値を算出し、この値を類似度とする。
そして、登録文書群データベースに登録されているすべての登録文書について、検索元文書との類似度を算出する。そして、最も高い類似度が一定値以上であれば、その文書が検索元文書と同一の文書であると判定する。また、最も高い類似度が一定値より小さければ、検索元文書は登録文書群データベースに登録されていないと判定する。
なお、文書マッチングは、上記の手法に限られるものではない。例えば、文書識別情報として、OCR関連処理の結果として取得した文字列群を保持し、それらの類似度に基づいて文書マッチングを行ってもよい。また、文書識別情報として画像データから得られる画像特徴量を保持しておき、画像特徴量の類似度に基づいて文書マッチングを行ってもよい。
図11のフローチャートの説明に戻り、ステップS909において、CPU401は、ステップS908で実行した文書マッチングの結果、検索元文書が登録文書群データベースに登録されているか否かを判断する。
検索元文書が登録されている場合、処理をS910に進める。検索元文書が登録されていない場合は、処理をS902に進める。
検索元文書が登録されている場合、処理をS910に進める。検索元文書が登録されていない場合は、処理をS902に進める。
ステップS910において、CPU401は、ステップS908の文書マッチングにより特定された登録文書と、ステップS901で取得した検索対象とする文書の種別と、に基づいて、登録文書群データベースから対応文書数を取得する。
例えば、ステップS908の文書マッチングの結果として文書ID「0001」(図12Bを参照)が特定され、ステップS901で取得した検索対象とする文書の種別が見積書である場合、対応文書数として「2」を取得する。なお、検索対象とする文書の種別が複数存在する場合には、取得する対応文書数も種別ごとに異なっていてもよい。
例えば、ステップS908の文書マッチングの結果として文書ID「0001」(図12Bを参照)が特定され、ステップS901で取得した検索対象とする文書の種別が見積書である場合、対応文書数として「2」を取得する。なお、検索対象とする文書の種別が複数存在する場合には、取得する対応文書数も種別ごとに異なっていてもよい。
ステップS911において、ステップS910で取得した対応文書数に基づいて、検索結果数の閾値を再設定してHDD404に保存する。
例えば、ステップS910で対応文書数として「2」を取得した場合、検索結果数の閾値を「2」に設定する。なお、検索結果数の閾値は、取得した対応文書数と同じ数値に設定することに限られるものではなく、取得した対応文書数より大きな数値に設定してもよい。ここで再設定された閾値は、S907の処理を行う際に用いられる。
例えば、ステップS910で対応文書数として「2」を取得した場合、検索結果数の閾値を「2」に設定する。なお、検索結果数の閾値は、取得した対応文書数と同じ数値に設定することに限られるものではなく、取得した対応文書数より大きな数値に設定してもよい。ここで再設定された閾値は、S907の処理を行う際に用いられる。
以上、実施例2によれば、登録文書群データベースに記載されている検索元文書についての対応文書数情報に応じて、検索結果数の閾値を動的に変更していく。これにより、所望の証憑文書を過不足なく抽出することが可能になる。
<実施例3>
実施例2では、検索処理において、検索元文書が登録文書群データベースに登録されている場合、登録文書群データベースに記載されている対応文書数情報に応じて検索結果数の閾値を動的に変更した。
実施例2では、検索処理において、検索元文書が登録文書群データベースに登録されている場合、登録文書群データベースに記載されている対応文書数情報に応じて検索結果数の閾値を動的に変更した。
これに対して、実施例3では、検索元文書のスキャン画像内のレイアウト構造に基づいて、検索結果数の閾値を動的に決定していく。
本実施例では、レイアウト構造として、請求書などの証憑文書における明細項目欄の表構造を用いる。例えば、図6A(2)の例では、請求書の明細項目欄に、607から609で示されるように、商品名が3つ記載されている。このように、明細項目欄に商品名が3つ記載されている場合、対応文書数が3つである可能性が高い。そこで、実施例3では、スキャン画像内の表構造を解析することにより、検索結果数の閾値を動的に変更して検索処理を行う。なお、以下では、主として実施例2と相違がある箇所についてのみ説明する。
本実施例では、レイアウト構造として、請求書などの証憑文書における明細項目欄の表構造を用いる。例えば、図6A(2)の例では、請求書の明細項目欄に、607から609で示されるように、商品名が3つ記載されている。このように、明細項目欄に商品名が3つ記載されている場合、対応文書数が3つである可能性が高い。そこで、実施例3では、スキャン画像内の表構造を解析することにより、検索結果数の閾値を動的に変更して検索処理を行う。なお、以下では、主として実施例2と相違がある箇所についてのみ説明する。
図7は、実施例3におけるファイル検索システム10において実行される処理の全体を説明するフローチャートである。図7に示した処理の全体は、基本的に実施例1や実施例2と同様である。ただし、実施例3においては、S704において実行される検索処理が、実施例1で示した図9のフローチャートや実施例2で示した図11のフローチャートとは異なり、図13のフローチャートに示すようになる。
以下では、図13のフローチャートについて、図11に示した実施例2のフローチャートとの相違について説明する。
以下では、図13のフローチャートについて、図11に示した実施例2のフローチャートとの相違について説明する。
図13において、ステップS901からステップS907、及びステップS911の各処理については、実施例2の図11と同様である。ただし、実施例3では、実施例2のステップS908からステップS911の処理は存在しない。代わりに、実施例3では、ステップS912の処理が付加されている。
ステップS912において、クラウドサービスサーバ102のCPU401は、スキャン画像の表構造解析を行い、対応文書数を取得する。表構造解析とは、スキャン画像の表構造を解析することにより、スキャンされた文書の対応文書数を推定する処理である。以下に、図14を用いて、表構造解析について説明する。
表構造解析では、まず、ステップS803(図8)で実行したブロックセレクション処理の結果から、各文字領域と各線領域のブロック情報を取得する。
図14に、ブロックセレクション処理の結果の一例を示す。図14(1)は、図6A(1)で示した証憑文書について、ステップS802の回転補正処理後の画像の例を示している。また、図14(2)は、図14(1)の画像についてのS803のブロックセレクション処理の結果を示している。なお、図14(2)において、「TEXT」は文字領域を示している。また、「LINE」は線領域を示している。
図14に、ブロックセレクション処理の結果の一例を示す。図14(1)は、図6A(1)で示した証憑文書について、ステップS802の回転補正処理後の画像の例を示している。また、図14(2)は、図14(1)の画像についてのS803のブロックセレクション処理の結果を示している。なお、図14(2)において、「TEXT」は文字領域を示している。また、「LINE」は線領域を示している。
次に、連続する2つの線領域を選択し、これらのブロック情報から、2つの線領域に挟まれている文字領域のブロック数をカウントする。この際、同じ行内にある文字領域は、列方向の位置が異なっていても、1つの文字領域としてカウントする。
図14(2)の例では、LINE(1)とLINE(2)の2つの線領域に挟まれている領域の文字領域のブロック数は「1」とカウントする。
図14(2)の例では、LINE(1)とLINE(2)の2つの線領域に挟まれている領域の文字領域のブロック数は「1」とカウントする。
以下、連続する2つの線領域の選択を繰り返し、すべての線領域の組み合わせにおいて、2つの線領域に挟まれている文字領域のブロック数をカウントする。すべての線領域の組み合わせにおいて文字領域のブロック数のカウントが終了したら、カウントしたブロック数の最大値をスキャンされた文書の対応文書数として取得する。
図14(2)の例では、文字領域のブロック数の最大値は、LINE(2)とLINE(3)の2つの線領域に挟まれている領域の「3」となる。そのため、対応文書数は「3」となる。
なお、表構造解析の手法は、上記のものに限られるものではない。
図14(2)の例では、文字領域のブロック数の最大値は、LINE(2)とLINE(3)の2つの線領域に挟まれている領域の「3」となる。そのため、対応文書数は「3」となる。
なお、表構造解析の手法は、上記のものに限られるものではない。
そして、図13のフローチャートに戻り、S912の表構造解析において取得した対応文書数に基づいて、S911において検索結果数の閾値の再設定を行う。それ以降の処理は、実施例2の図11のフローチャートと同様である。
以上、実施例3によれば、スキャン画像の表構造を解析して検索結果数の閾値を動的に変更していくことにより、所望の文書を過不足なく抽出することが可能になる。
<その他の実施例>
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。すなわち、上述した実施例及びその変形例を組み合わせた構成もすべて本発明に含まれるものである。
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。すなわち、上述した実施例及びその変形例を組み合わせた構成もすべて本発明に含まれるものである。
10 ファイル検索システム
100 画像形成装置
102 クラウドサービスサーバ
100 画像形成装置
102 クラウドサービスサーバ
Claims (17)
- 入力された画像から第1の検索クエリを生成する生成手段と、
前記第1の検索クエリを用いて、前記入力された画像に関連するファイルの検索を行う検索手段と、
前記検索手段が抽出したファイルに関する情報を提供する提供手段と、
を有するファイル検索システムであって、
前記第1の検索クエリを用いた検索の結果に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する判断手段を有し、
前記判断手段が前記第1の検索クエリを更新すると判断した場合、
前記生成手段は、第2の検索クエリを生成し、
前記検索手段は、前記第2の検索クエリを用いて、再度、ファイルの検索を行い、
前記提供手段は、前記検索手段が前記第2の検索クエリを用いて抽出したファイルに関する情報を提供する
ことを特徴とするファイル検索システム。 - 前記判断手段は、前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル検索システム。 - 前記判断手段は、前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数と、所定の数と、に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載のファイル検索システム。 - 前記判断手段は、
前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数が前記所定の数より少ない場合、前記第1の検索クエリを更新すると判断し、
前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数が前記所定の数以上の場合、前記第1の検索クエリを更新しないと判断する
ことを特徴とする請求項3に記載のファイル検索システム。 - 前記所定の数を格納した記憶手段をさらに有し、
前記記憶手段は、入力された画像ごとに前記所定の数を格納する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載のファイル検索システム。 - 前記所定の数は、前記入力された画像のレイアウト構造に基づいて決定される
ことを特徴とする請求項3又は4に記載のファイル検索システム。 - 前記生成手段は、前記入力された画像内の文字列から前記第1の検索クエリ及び前記第2の検索クエリを生成する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のファイル検索システム。 - 前記生成手段は、前記入力された画像内の文字列の組み合わせから前記第1の検索クエリ及び前記第2の検索クエリを生成する
ことを特徴とする請求項7に記載のファイル検索システム。 - 前記組み合わせを規定した複数のパターンが用意され、
前記生成手段は、前記入力された画像内の前記文字列を前記複数のパターンのうちの1のパターンに設定する
ことを特徴とする請求項8に記載のファイル検索システム。 - 前記判断手段が前記第1の検索クエリを更新すると判断した場合、前記生成手段は、前記1のパターンを切り替えることにより、前記第1の検索クエリを更新する
ことを特徴とする請求項9に記載のファイル検索システム。 - 前記生成手段は、前記第2の検索クエリを用いた検索により抽出されるファイルの数が前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数より多くなるように、前記1のパターンを切り替える
ことを特徴とする請求項10に記載のファイル検索システム。 - 前記入力された画像に関連するファイルは、複数の異なるファイルの種別ごとに、それぞれ、1又は複数存在する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のファイル検索システム。 - 前記判断手段は、前記ファイルの種別ごとに、前記第1の検索クエリを用いた検索により抽出されたファイルの数に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する
ことを特徴とする請求項12に記載のファイル検索システム。 - 前記入力された画像は、文書をスキャンすることにより生成された画像である
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のファイル検索システム。 - 前記文書に画像に関連するファイルは、前記文書と同一取引で使用された一連の証憑文書である
ことを特徴とする請求項14に記載のファイル検索システム。 - 入力された画像から第1の検索クエリを生成する生成手段と、
前記第1の検索クエリを用いて、前記入力された画像に関連するファイルの検索を行う検索手段と、
前記検索手段が抽出したファイルに関する情報を提供する提供手段と、
を有するファイル検索システムにおけるファイル検索方法であって、
前記第1の検索クエリを用いた検索の結果に基づいて、前記第1の検索クエリを更新するか否かを判断する判断ステップを有し、
前記判断ステップにおいて前記第1の検索クエリを更新すると判断した場合、
前記生成手段は、第2の検索クエリを生成し、
前記検索手段は、前記第2の検索クエリを用いて、再度、ファイルの検索を行い、
前記提供手段は、前記検索手段が前記第2の検索クエリを用いて抽出したファイルに関する情報を提供する
ことを特徴とするファイル検索方法。 - 請求項16のファイル検索方法をコンピュータにより実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020007401A JP2021114224A (ja) | 2020-01-21 | 2020-01-21 | ファイル検索システム、ファイル検索方法及びプログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020007401A JP2021114224A (ja) | 2020-01-21 | 2020-01-21 | ファイル検索システム、ファイル検索方法及びプログラム |
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ID=77077068
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Cited By (1)
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JP7459036B2 (ja) | 2021-11-02 | 2024-04-01 | ウイングアーク1st株式会社 | 情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム |
-
2020
- 2020-01-21 JP JP2020007401A patent/JP2021114224A/ja active Pending
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