JP2021110476A - ベーパーチャンバ用のウィックシート、ベーパーチャンバおよび電子機器 - Google Patents

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Toshihiko Takeda
利彦 武田
貴之 太田
Takayuki Ota
貴之 太田
和範 小田
Kazunori Oda
和範 小田
伸一郎 高橋
Shinichiro Takahashi
伸一郎 高橋
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Abstract

【課題】ベーパーチャンバの性能低下を抑制する。【解決手段】本発明によるベーパーチャンバ用のウィックシートは、凍結膨張性を有する作動流体が封入されるベーパーチャンバの第1シートと第2シートとの間に介在されるベーパーチャンバ用のウィックシートである。このベーパーチャンバ用のウィックシートは、枠体部と、枠体部内に設けられたランド部と、枠体部とランド部との間に設けられた、作動流体の蒸気が通る蒸気流路部と、ランド部に設けられた、蒸気流路部と連通して、液状の作動流体が通る液流路部と、を備えている。枠体部は、平面視において、蒸気流路部内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部を有している。【選択図】図6

Description

本発明は、ベーパーチャンバ用のウィックシート、ベーパーチャンバおよび電子機器に関する。
携帯端末やタブレット端末といったモバイル端末等で使用される中央演算処理装置(CPU)や発光ダイオード(LED)、パワー半導体等の発熱を伴うデバイスは、ヒートパイプ等の放熱用部材によって冷却されている(例えば、特許文献1参照)。近年では、モバイル端末等の薄型化のために、放熱用部材の薄型化も求められており、ヒートパイプより薄型化を図ることができるベーパーチャンバの開発が進められている。ベーパーチャンバ内には、作動流体が封入されており、この作動流体がデバイスの熱を吸収、拡散することで、デバイスの冷却を行っている。
より具体的には、ベーパーチャンバ内の作動流体は、デバイスに近接した部分(蒸発部)でデバイスから熱を受けて蒸発して蒸気(作動蒸気)になる。その作動蒸気は、蒸気流路部内で蒸発部から離れる方向に拡散して冷却され、凝縮して液状になる。ベーパーチャンバ内には、毛細管構造(ウィック)としての液流路部が設けられており、凝縮して液状になった作動流体(作動液)は、蒸気流路部から液流路部に入り込み、液流路部を流れて蒸発部に向かって輸送される。そして、作動液は、再び蒸発部で熱を受けて蒸発する。このようにして、作動流体が、相変化、すなわち蒸発と凝縮とを繰り返しながらベーパーチャンバ内を還流することによりデバイスの熱を移動させ、放熱効率を高めている。
特開2008−82698号公報
しかしながら、ベーパーチャンバに封入された作動流体の凝固点より低い温度環境下では、作動流体が凍結する場合がある。この場合、凍結した作動流体によりベーパーチャンバ内の蒸気流路部の一部が塞がれ、ベーパーチャンバの性能が低下するおそれがある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ベーパーチャンバの性能低下を抑制することができるベーパーチャンバ用のウィックシート、ベーパーチャンバおよび電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、
作動流体が封入されるベーパーチャンバの第1シートと第2シートとの間に介在されるベーパーチャンバ用のウィックシートであって、
枠体部と、
前記枠体部内に設けられたランド部と、
前記枠体部と前記ランド部との間に設けられた、前記作動流体の蒸気が通る蒸気流路部と、
前記ランド部に設けられた、前記蒸気流路部と連通して、液状の前記作動流体が通る液流路部と、を備え、
前記枠体部は、平面視において、前記蒸気流路部内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部を有する、ベーパーチャンバ用のウィックシート、
を提供する。
上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
複数の前記枠体凸部は、前記枠体部の第1方向に延びる一対の内側端部のうちの少なくとも一方に設けられた第1凸部を含む、
ようにしてもよい。
上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
前記ランド部は、前記第1方向に沿う長手方向を有する、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
複数の前記枠体凸部は、前記枠体部の前記第1方向に直交する第2方向に延びる一対の内側端部のうちの少なくとも一方に設けられた第2凸部を含む、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
前記枠体凸部は、平面視において、矩形形状、三角形状または湾曲形状を有している、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
前記ウィックシートの厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記枠体凸部は、前記厚さ方向において一側に設けられた第1湾曲面と、前記厚さ方向において他側に設けられた第2湾曲面と、前記第1湾曲面と前記第2湾曲面とが合流し、前記蒸気流路部内に突出した突起部と、を有する、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部は、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部は、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部は、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートにおいて、
複数の前記枠体凸部は、平面視において、交互に並んで設けられた第1端部側凸部および第2端部側凸部を含み、
前記第1端部側凸部において、前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部が、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部が、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられ、
前記第2端部側凸部において、前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部が、前記第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記第2端部が、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、
ようにしてもよい。
また、本発明は、
作動流体が封入されるベーパーチャンバの第1シートと第2シートとの間に介在されるベーパーチャンバ用のウィックシートであって、
枠体部と、
前記枠体部内に設けられたランド部と、
前記枠体部と前記ランド部との間に設けられたシート空間と、
前記ランド部に設けられ、前記シート空間と連通した溝部と、を備え、
前記枠体部は、平面視において、前記シート空間内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部を有する、ベーパーチャンバ用のウィックシート、
を提供する。
また、本発明は、
第1シートと、
第2シートと、
前記第1シートと前記第2シートとの間に介在された、上述したベーパーチャンバ用のウィックシートと、を備えた、ベーパーチャンバ、
を提供する。
上述したベーパーチャンバにおいて、
前記作動流体が凝縮する凝縮領域と、
前記作動流体が蒸発する蒸発領域と、を備え、
前記枠体凸部は、前記凝縮領域に設けられている、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバにおいて、
凍結膨張性を有する前記作動流体が封入されている、
ようにしてもよい。
また、本発明は、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容されたデバイスと、
前記デバイスに熱的に接触した、上述したベーパーチャンバと、を備えた、電子機器、
を提供する。
本発明によれば、ベーパーチャンバの性能低下を抑制することができる。
図1は、実施の形態による電子機器を説明する模式斜視図である。 図2は、実施の形態によるベーパーチャンバを示す上面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、図3の下側シートの上面図である。 図5は、図3の上側シートの下面図である。 図6は、図3のウィックシートの上面図である。 図7は、図3の部分拡大断面図である。 図8は、図7に示す液流路部の部分拡大上面図である。 図9は、図6に示す枠体部に設けられた第1凸部を示す部分拡大上面図である。 図10は、図6に示す枠体部に設けられた第2凸部を示す部分拡大上面図である。 図11は、図9のB−B線断面図である。 図12は、実施の形態によるベーパーチャンバの製造方法において、ウィックシートの準備工程を説明するための図である。 図13は、実施の形態によるベーパーチャンバの製造方法において、エッチング工程を説明するための図である。 図14は、実施の形態によるベーパーチャンバの製造方法において、接合工程を説明するための図である。 図15は、図9の一変形例を示す部分拡大上面図である。 図16は、図9の一変形例を示す部分拡大上面図である。 図17は、図11の一変形例を示す断面図である。 図18は、図11の一変形例を示す断面図である。 図19は、図6の一変形例を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件および物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度並びに物理的特性の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。さらに、図面においては、明瞭にするために、同様の機能を期待し得る複数の部分の形状を、規則的に記載しているが、厳密な意味に縛られることなく、当該機能を期待することができる範囲内で、当該部分の形状は互いに異なっていてもよい。また、図面においては、部材同士の接合面などを示す境界線を、便宜上、単なる直線で示しているが、厳密な直線であることに縛られることはなく、所望の接合性能を期待することができる範囲内で、当該境界線の形状は任意である。
図1〜図14を用いて、本発明の実施の形態によるベーパーチャンバ用のウィックシート、ベーパーチャンバおよび電子機器について説明する。本実施の形態によるベーパーチャンバ1は、電子機器Eに収容された発熱体としてのデバイスDを冷却するために、電子機器Eに搭載される装置である。デバイスDの例としては、携帯端末やタブレット端末といったモバイル端末等で使用される中央演算処理装置(CPU)、発光ダイオード(LED)、パワー半導体等の発熱を伴う電子デバイス(被冷却装置)が挙げられる。
ここではまず、本実施の形態によるベーパーチャンバ1が搭載される電子機器Eについて、タブレット端末を例にとって説明する。図1に示すように、電子機器E(タブレット端末)は、ハウジングHと、ハウジングH内に収容されたデバイスDと、ベーパーチャンバ1と、を備えている。図1に示す電子機器Eでは、ハウジングHの前面にタッチパネルディスプレイTDが設けられている。ベーパーチャンバ1は、ハウジングH内に収容されて、デバイスDに熱的に接触するように配置される。このことにより、電子機器Eの使用時にデバイスDで発生する熱をベーパーチャンバ1が受けることができる。ベーパーチャンバ1が受けた熱は、後述する作動流体2a、2bを介してベーパーチャンバ1の外部に放出される。このようにして、デバイスDは効果的に冷却される。電子機器Eがタブレット端末である場合には、デバイスDは、中央演算処理装置等に相当する。
次に、本実施の形態によるベーパーチャンバ1について説明する。図2および図3に示すように、ベーパーチャンバ1は、作動流体2a、2bが封入された密封空間3を有しており、密封空間3内の作動流体2a、2bが相変化を繰り返すことにより、上述した電子機器EのデバイスDを効果的に冷却するように構成されている。作動流体2a、2bの例としては、純水、エタノール、メタノール、アセトン等、およびそれらの混合液が挙げられる。なお、作動流体2a、2bは、凍結膨張性を有していてもよい。すなわち、作動流体2a、2bは、凍結時に膨張する流体であってもよい。凍結膨張性を有する作動流体2a、2bの例としては、純水、または純水にアルコールなどの添加物を加えた水溶液等が挙げられる。
図2および図3に示すように、ベーパーチャンバ1は、下側シート10(第1シート)と、上側シート20(第2シート)と、下側シート10と上側シート20との間に介在されたベーパーチャンバ用のウィックシート(以下、単にウィックシート30と記す)と、を備えている。本実施の形態によるベーパーチャンバ1は、下側シート10、ウィックシート30および上側シート20が、この順番で積層されている。
ベーパーチャンバ1は、概略的に薄い平板状に形成されている。ベーパーチャンバ1の平面形状は任意であるが、図2に示すような矩形状であってもよい。ベーパーチャンバ1の平面形状は、例えば、1辺が1cmで他の辺が3cmの長方形であってもよく、1辺が15cmの正方形であってもよく、ベーパーチャンバ1の平面寸法は任意である。本実施の形態では、一例として、ベーパーチャンバ1の平面形状が、X方向を長手方向とする矩形状である例について説明する。この場合、図4〜図6に示すように、下側シート10、上側シート20およびウィックシート30は、ベーパーチャンバ1と同様の平面形状を有していてもよい。また、ベーパーチャンバ1の平面形状は、矩形状に限られることはなく、円形状、楕円形状、L字形状、T字形状など、任意の形状とすることができる。
図2に示すように、ベーパーチャンバ1は、作動流体2a、2bが蒸発する蒸発領域SRと、作動流体2a、2bが凝縮する凝縮領域CRと、を有している。
蒸発領域SRは、平面視でデバイスDと重なる領域であり、デバイスDが取り付けられる領域である。蒸発領域SRは、ベーパーチャンバ1の任意の場所に配置することができる。本実施の形態においては、ベーパーチャンバ1のX方向における一側(図2における左側)に、蒸発領域SRが形成されている。蒸発領域SRにデバイスDからの熱が伝わり、この熱によって液状の作動流体(適宜、作動液2bと記す)が蒸発領域SRにおいて蒸発する。デバイスDからの熱は、平面視でデバイスDに重なる領域だけではなく、当該領域の周辺にも伝わり得る。このため、蒸発領域SRは、平面視で、デバイスDに重なっている領域とその周辺の領域とを含む。ここで平面視とは、ベーパーチャンバ1がデバイスDから熱を受ける面(上側シート20の後述する第2上側シート面20b)および受けた熱を放出する面(下側シート10の後述する第1下側シート面10a)に直交する方向から見た状態であって、例えば、図2に示すように、ベーパーチャンバ1を上方から見た状態、または下方から見た状態に相当している。
凝縮領域CRは、平面視でデバイスDと重ならない領域であって、主として作動流体の蒸気(適宜、作動蒸気2aと記す)が熱を放出して凝縮する領域である。凝縮領域CRは、蒸発領域SRの周囲の領域と言うこともできる。本実施の形態においては、ベーパーチャンバ1のX方向における他側(図2における右側)に、凝縮領域CRが形成されている。凝縮領域CRにおいて作動蒸気2aからの熱が下側シート10に放出され、作動蒸気2aが凝縮領域CRにおいて冷却されて凝縮する。
なお、ベーパーチャンバ1がモバイル端末内に設置される場合、モバイル端末の姿勢によっては、上下関係が崩れる場合もある。しかしながら、本実施の形態では、便宜上、デバイスDから熱を受けるシートを上述の上側シート20と称し、受けた熱を放出するシートを上述の下側シート10と称する。このため、下側シート10が下側に配置され、上側シート20が上側に配置された状態で、以下説明する。
図3に示すように、下側シート10は、ウィックシート30とは反対側に設けられた第1下側シート面10aと、第1下側シート面10aとは反対側(すなわちウィックシート30の側)に設けられた第2下側シート面10bと、を有している。下側シート10は、全体的に平坦状に形成されていてもよく、下側シート10は全体的に一定の厚さを有していてもよい。この第1下側シート面10aに、モバイル端末等のハウジングHの一部を構成するハウジング部材Haが取り付けられる。第1下側シート面10aの全体が、ハウジング部材Haで覆われてもよい。図4に示すように、下側シート10の四隅に、アライメント孔12が設けられていてもよい。
図3に示すように、上側シート20は、ウィックシート30の側に設けられた第1上側シート面20aと、第1上側シート面20aとは反対側に設けられた第2上側シート面20bと、を有している。上側シート20は、全体的に平坦状に形成されていてもよく、上側シート20は全体的に一定の厚さを有していてもよい。この第2上側シート面20bに、上述のデバイスDが取り付けられる。図5に示すように、上側シート20の四隅に、アライメント孔22が設けられていてもよい。
図3に示すように、ウィックシート30は、シート本体31と、シート本体31に設けられた蒸気流路部50(シート空間)と、を備えている。シート本体31は、第1本体面31aと、第1本体面31aとは反対側に設けられた第2本体面31bと、を有している。第1本体面31aは、下側シート10の側に配置されており、第2本体面31bは、上側シート20の側に配置されている。
下側シート10の第2下側シート面10bとシート本体31の第1本体面31aとは、拡散接合で、互いに恒久的に接合されていてもよい。同様に、上側シート20の第1上側シート面20aとシート本体31の第2本体面31bとは、拡散接合で、互いに恒久的に接合されていてもよい。なお、下側シート10、上側シート20およびウィックシート30は、拡散接合ではなく、恒久的に接合できれば、ろう付け等の他の方式で接合されていてもよい。なお、「恒久的に接合」という用語は、厳密な意味に縛られることはなく、ベーパーチャンバ1の動作時に、密封空間3の密封性を維持可能な程度に、下側シート10とウィックシート30との接合を維持できるとともに、上側シート20とウィックシート30との接合を維持できる程度に接合されていることを意味する用語として用いている。
本実施の形態によるウィックシート30のシート本体31は、図3および図6に示すように、平面視で矩形枠状に形成された枠体部32と、枠体部32内に設けられたランド部33と、を有している。枠体部32およびランド部33は、後述するエッチング工程においてエッチングされることなく、ウィックシート30の材料が残る部分である。
本実施の形態では、枠体部32は、平面視で、矩形枠状に形成されている。この枠体部32の内側に、蒸気流路部50が画定されている。すなわち、枠体部32の内側であって、ランド部33の周囲を作動蒸気2aが流れるようになっている。また、枠体部32は、X方向に延びる一対の内側端部32aと、X方向に直交するY方向に延びる一対の内側端部32bと、を有している。この枠体部32の内側端部32a,32bには、後述する複数の枠体凸部70が設けられている。
本実施の形態では、ランド部33は、平面視で、X方向(第1方向、図6における左右方向)を長手方向として細長状に延びていてもよく、ランド部33の平面形状は、細長の矩形形状になっていてもよい。また、各ランド部33は、Y方向(第2方向、図6における上下方向)において等間隔に離間して、互いに平行に配置されていてもよい。各ランド部33の周囲を作動蒸気2aが流れて、凝縮領域CRに向かって輸送されるように構成されている。これにより、作動蒸気2aの流れが妨げられることを抑制している。ランド部33の幅w1(図7参照)は、例えば、100μm〜1500μmであってもよい。ここで、ランド部33の幅w1は、Y方向におけるランド部33の寸法であって、Z方向(ウィックシート30の厚さ方向)において後述する貫通部34が存在する位置における寸法を意味している。
枠体部32および各ランド部33は、下側シート10に拡散接合されるとともに、上側シート20に拡散接合される。このことにより、ベーパーチャンバ1の機械的強度を向上させている。後述する下側蒸気流路凹部53の壁面53aおよび上側蒸気流路凹部54の壁面54aは、ランド部33の側壁を構成している。シート本体31の第1本体面31aおよび第2本体面31bは、枠体部32および各ランド部33にわたって、平坦状に形成されていてもよい。
蒸気流路部50は、主として、作動蒸気2aが通る流路である。蒸気流路部50は、第1本体面31aから第2本体面31bに延びており、ウィックシート30のシート本体31を貫通している。
図6に示すように、本実施の形態における蒸気流路部50は、第1蒸気通路51と複数の第2蒸気通路52とを有している。第1蒸気通路51は、枠体部32とランド部33との間に形成されている。この第1蒸気通路51は、枠体部32の内側であってランド部33の外側に連続状に形成されている。第1蒸気通路51の平面形状は、矩形枠状になっている。第2蒸気通路52は、互いに隣り合うランド部33の間に形成されている。第2蒸気通路52の平面形状は、細長の矩形形状になっている。複数のランド部33によって、蒸気流路部50は、第1蒸気通路51と複数の第2蒸気通路52とに区画されている。
図3に示すように、第1蒸気通路51および第2蒸気通路52は、シート本体31の第1本体面31aから第2本体面31bに延びている。第1蒸気通路51および第2蒸気通路52は、第1本体面31aに設けられた下側蒸気流路凹部53と、第2本体面31bに設けられた上側蒸気流路凹部54とによってそれぞれ構成されている。下側蒸気流路凹部53と上側蒸気流路凹部54とが連通して、蒸気流路部50の第1蒸気通路51および第2蒸気通路52が、第1本体面31aから第2本体面31bにわたって延びるように形成されている。
下側蒸気流路凹部53は、後述するエッチング工程において、ウィックシート30の第1本体面31aからエッチングされることによって、第1本体面31aに凹状に形成されている。このことにより、下側蒸気流路凹部53は、図7に示すように、湾曲状に形成された壁面53aを有している。この壁面53aは、下側蒸気流路凹部53を画定し、第2本体面31bに向かって膨らむような形状で湾曲している。このような下側蒸気流路凹部53は、第1蒸気通路51の一部(下半分)および第2蒸気通路52の一部(下半分)を構成している。
上側蒸気流路凹部54は、後述するエッチング工程において、ウィックシート30の第2本体面31bからエッチングされることによって、第2本体面31bに凹状に形成されている。このことにより、上側蒸気流路凹部54は、図7に示すように、湾曲状に形成された壁面54aを有している。この壁面54aは、上側蒸気流路凹部54を画定し、第1本体面31aに向かって膨らむような形状で湾曲している。このような上側蒸気流路凹部54は、第1蒸気通路51の一部(上半分)および第2蒸気通路52の一部(上半分)を構成している。
図7に示すように、下側蒸気流路凹部53の壁面53aと、上側蒸気流路凹部54の壁面54aとが連接して貫通部34が形成されている。壁面53aと壁面54aはそれぞれ貫通部34に向かって湾曲している。このことにより、下側蒸気流路凹部53と上側蒸気流路凹部54とが互いに連通している。本実施の形態では、第1蒸気通路51における貫通部34の平面形状は、第1蒸気通路51と同様に矩形枠状になっており、第2蒸気通路52における貫通部34の平面形状は、第2蒸気通路52と同様に細長の矩形形状になっている。貫通部34は、下側蒸気流路凹部53の壁面53aと上側蒸気流路凹部54の壁面54aとが合流し、内側に張り出すように形成された稜線によって画定されていてもよい。この貫通部34において蒸気流路部50の平面面積が最小になっている。このような貫通部34の幅w2,w2’(図7参照)は、例えば、400μm〜1600μmであってもよい。ここで、貫通部34の幅w2は、Y方向において互いに隣り合うランド部33の間のギャップに相当する。また、貫通部34の幅w2’は、枠体部32(より具体的には、後述する枠体凸部70が設けられていない枠体部32の内側端部32a,32b)とランド部33との間のギャップに相当する。
Z方向(ウィックシート30の厚さ方向、図7における上下方向)における貫通部34の位置は、第1下側シート面10aと上側シート20面20bとの中間位置でもよく、中間位置から下側または上側にずれた位置でもよい。下側蒸気流路凹部53と上側蒸気流路凹部54とが連通すれば、貫通部34の位置は任意である。
また、本実施の形態では、第1蒸気通路51および第2蒸気通路52の断面形状が、内側に張り出すように形成された稜線によって画定された貫通部34を含むように形成されているが、これに限られることはない。例えば、第1蒸気通路51の断面形状および第2蒸気通路52の断面形状は、台形形状や矩形形状であってもよく、あるいは樽形の形状になっていてもよい。
このように構成された第1蒸気通路51および第2蒸気通路52を含む蒸気流路部50は、上述した密封空間3の一部を構成している。図3に示すように、本実施の形態における蒸気流路部50は、主として、下側シート10と、上側シート20と、上述したシート本体31の枠体部32およびランド部33によって画定されている。各蒸気通路51、52は、作動蒸気2aが通るように比較的大きな流路断面積を有している。
ここで、図3は、図面を明瞭にするために、第1蒸気通路51および第2蒸気通路52などを拡大して示しており、これらの蒸気通路51、52などの個数や配置は、図2および図6とは異なっている。
ところで、図示しないが、蒸気流路部50内に、ランド部33を枠体部32に支持する支持部が複数設けられていてもよい。また、互いに隣り合うランド部33同士を支持する支持部が設けられていてもよい。これらの支持部は、X方向においてランド部33の両側に設けられていてもよく、Y方向におけるランド部33の両側に設けられていてもよい。支持部は、蒸気流路部50を拡散する作動蒸気2aの流れを妨げないように形成されていることが好ましい。例えば、ウィックシート30のシート本体31の第1本体面31aおよび第2本体面31bのうちの一方の側に配置されて、他方の側には、蒸気流路凹部をなす空間が形成されるようにしてもよい。このことにより、支持部の厚さをシート本体31の厚さよりも薄くすることができ、第1蒸気通路51および第2蒸気通路52が、X方向およびY方向において分断されることを防止できる。
図6に示すように、ウィックシート30のシート本体31の四隅に、アライメント孔35が設けられていてもよい。
また、図2に示すように、ベーパーチャンバ1は、X方向における一側の端縁に、密封空間3に作動液2bを注入する注入部4を更に備えていてもよい。図2に示す形態では、注入部4は、蒸発領域SRの側に配置されており、蒸発領域SRの側の端縁から外側に突出している。
より具体的には、注入部4は、下側シート10を構成する下側注入突出部11(図4参照)と、上側シート20を構成する上側注入突出部21(図5参照)と、ウィックシート30のシート本体31を構成するウィックシート注入突出部36(図6参照)と、を有するように構成されてもよい。このうちウィックシート注入突出部36に注入流路37が形成されている。この注入流路37は、シート本体31の第1本体面31aから第2本体面31bに延びており、Z方向においてシート本体31(ウィックシート注入突出部36)を貫通している。また、注入流路37は、蒸気流路部50に連通しており、作動液2bは、注入流路37を通過して密封空間3に注入される。なお、液流路部60の配置によっては、注入流路37は液流路部60に連通させるようにしてもよい。ウィックシート注入突出部36の上面および下面は、平坦状に形成されているとともに、下側注入突出部11の上面および上側注入突出部21の下面も、平坦状に形成されている。各注入突出部11、21、36の平面形状は等しくてもよい。
なお、本実施の形態では、注入部4は、ベーパーチャンバ1のX方向における一対の端縁のうちの一側の端縁に設けられている例が示されているが、これに限られることはなく、任意の位置に設けることができる。また、ウィックシート注入突出部36に設けられた注入流路37は、作動液2bを注入できれば、シート本体31を貫通していなくてもよい。この場合、シート本体31の第1本体面31aおよび第2本体面31bのうちの一方からのみのエッチングで、蒸気流路部50に連通する注入流路37を形成することができる。
図3、図6および図7に示すように、ウィックシート30のシート本体31の第2本体面31bに、主として作動液2bが通る液流路部60(溝部)が設けられている。この液流路部60は、上述した密封空間3の一部を構成しており、蒸気流路部50に連通している。液流路部60は、作動液2bを蒸発領域SRに輸送するための毛細管構造(ウィック)として構成されている。本実施の形態においては、液流路部60は、ウィックシート30の各ランド部33の第2本体面31bに設けられている。液流路部60は、各ランド部33の第2本体面31bの全体にわたって形成されていてもよい。各ランド部33の第1本体面31aには、液流路部60は設けられていなくてもよい。
液流路部60は、第2本体面31bに設けられた複数の溝で構成されている。本実施の形態においては、図8に示すように、液流路部60は、作動液2bが通る複数の液流路主流溝61と、液流路主流溝61に連通する複数の液流路連絡溝65と、を有している。
各液流路主流溝61は、図8に示すように、X方向に延びるように形成されている。液流路主流溝61は、主として、作動液2bが毛細管作用によって流れるように、蒸気流路部50の第1蒸気通路51または第2蒸気通路52よりも小さな流路断面積を有している。このことにより、液流路主流溝61は、作動蒸気2aから凝縮した作動液2bを蒸発領域SRに輸送するように構成されている。各液流路主流溝61は、Y方向において等間隔に離間して配置されていてもよい。
液流路主流溝61は、後述するエッチング工程において、ウィックシート30のシート本体31の第2本体面31bからエッチングされることによって形成されている。このことにより、液流路主流溝61は、図7に示すように、湾曲状に形成された壁面62を有している。この壁面62は、液流路主流溝61を画定し、第1本体面31aに向かって膨らむような形状で湾曲している。
図7および図8に示すように、液流路主流溝61の幅w3(Y方向における寸法)は、例えば、5μm〜150μmであってもよい。なお、液流路主流溝61の幅w3は、第2本体面31bにおける寸法を意味している。また、図7に示すように、液流路主流溝61の深さh1(Z方向における寸法)は、例えば、3μm〜150μmであってもよい。
図8に示すように、各液流路連絡溝65は、X方向とは異なる方向に延びている。本実施の形態においては、各液流路連絡溝65は、Y方向に延びるように形成されており、液流路主流溝61に垂直に形成されている。いくつかの液流路連絡溝65は、互いに隣り合う液流路主流溝61同士を連通するように配置されている。他の液流路連絡溝65は、蒸気流路部50(第1蒸気通路51または第2蒸気通路52)と液流路主流溝61とを連通するように配置されている。すなわち、当該液流路連絡溝65は、Y方向におけるランド部33の端縁から当該端縁に隣り合う液流路主流溝61に延びている。このようにして、蒸気流路部50の第1蒸気通路51または第2蒸気通路52と液流路主流溝61とが連通している。
液流路連絡溝65は、主として、作動液2bが毛細管作用によって流れるように、蒸気流路部50の第1蒸気通路51または第2蒸気通路52よりも小さな流路断面積を有している。各液流路連絡溝65は、X方向に、等間隔に離間して配置されていてもよい。
液流路連絡溝65も、液流路主流溝61と同様に、エッチングによって形成され、液流路主流溝61と同様の湾曲状に形成された壁面(図示せず)を有している。図8に示すように、液流路連絡溝65の幅w4(X方向における寸法)は、液流路主流溝61の幅w3と等しくてもよいが、幅w3よりも大きくても、小さくてもよい。液流路連絡溝65の深さは、液流路主流溝61の深さh1と等しくてもよいが、深さh1よりも深くても、浅くてもよい。
図8に示すように、互いに隣り合う液流路主流溝61の間に、液流路凸部列63が設けられている。各液流路凸部列63は、X方向に配列された複数の液流路凸部64(液流路突出部)を含んでいる。液流路凸部64は、液流路部60内に設けられて、シート本体31から突出して上側シート20に当接している。各液流路凸部64は、平面視で、X方向が長手方向となるように矩形状に形成されている。Y方向において互いに隣り合う液流路凸部64の間に、液流路主流溝61が介在され、X方向において互いに隣り合う液流路凸部64の間には、液流路連絡溝65が介在されている。液流路連絡溝65は、Y方向に延びるように形成され、Y方向において互いに隣り合う液流路主流溝61同士を連通している。このことにより、これらの液流路主流溝61の間で作動液2bが往来可能になっている。
液流路凸部64は、後述するエッチング工程においてエッチングされることなく、ウィックシート30の材料が残る部分である。本実施の形態では、図8に示すように、液流路凸部64の平面形状(ウィックシート30のシート本体31の第2本体面31bの位置における形状)が、矩形状になっている。
本実施の形態においては、液流路凸部64は、千鳥状に配置されている。より具体的には、Y方向において互いに隣り合う液流路凸部列63の液流路凸部64が、X方向において互いにずれて配置されている。このずれ量は、X方向における液流路凸部64の配列ピッチの半分であってもよい。液流路凸部64の幅w5(Y方向における寸法)は、例えば、5μm〜500μmであってもよい。なお、液流路凸部64の幅w5は、第2本体面31bにおける寸法を意味している。なお、液流路凸部64の配置は、千鳥状であることに限られることはなく、並列配列されていてもよい。この場合、Y方向において互いに隣り合う液流路凸部列63の液流路凸部64が、X方向においても整列される。
液流路主流溝61は、液流路連絡溝65と連通する液流路交差部66を含んでいる。液流路交差部66において、液流路主流溝61と液流路連絡溝65とがT字状に連通している。このことにより、一の液流路主流溝61と、一方の側(例えば、図8における上側)の液流路連絡溝65とが連通している液流路交差部66において、他方の側(例えば、図8における下側)の液流路連絡溝65が当該液流路主流溝61に連通することを回避できる。このことにより、当該液流路交差部66において、液流路主流溝61の壁面62が両側(図8における上側および下側)で切り欠かれることを防止し、壁面62の一方の側を残存させることができる。このため、液流路交差部66においても、液流路主流溝61内の作動液に毛細管作用を付与させることができ、蒸発領域SRに向かう作動液2bの推進力が液流路交差部66で低下することを抑制できる。
次に、枠体部32に設けられた枠体凸部70について説明する。枠体部32は、Z方向(ウィックシート30の厚さ方向)から見たときに(平面視において)、蒸気流路部50内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部70を有している。すなわち、枠体部32は、平面視において蒸気流路部50内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部70であって、平面視において互いに異なる位置に設けられた複数の枠体凸部70を有している。
図9および図10に示すように、枠体凸部70は、平面視において、蒸気流路部50の第1蒸気通路51に向かって凸状に形成されている。本実施の形態においては、枠体凸部70は、平面視において、矩形形状を有している。また、枠体凸部70は、平面視において、枠体部32の内側端部32a,32bにおいて互いに異なる位置に設けられている。本実施の形態においては、枠体凸部70は、平面視において、枠体部32の内側端部32a,32bの全周にわたって等間隔に離間して配置されている。
複数の枠体凸部70は、枠体部32のX方向に延びる一対の内側端部32aに設けられた第1凸部71と、枠体部32のY方向に延びる一対の内側端部32b内側端部32bに設けられた第2凸部72と、を含んでいる。
図9に示すように、第1凸部71は、平面視において、第1蒸気通路51に向かってY方向に突出しており、X方向に並んで配置されている。第1凸部71は、X方向において等間隔に離間して配置されていてもよい。また、図10に示すように、第2凸部72は、平面視において、第1蒸気通路51に向かってX方向に突出しており、Y方向に並んで配置されている。第2凸部72は、Y方向において等間隔に離間して配置されていてもよい。
枠体凸部70(第1凸部71および第2凸部72)は、後述するエッチング工程において、ウィックシート30の第1本体面31aおよび第2本体面31bからエッチングされることによって、形成されている。より具体的には、図11に示すように、Z方向に沿う断面(図9におけるX方向で見たときの断面)で見たときに、枠体凸部70は、Z方向において一側(図11における下側)に設けられた下側湾曲面70d(第1湾曲面)と、Z方向において他側(図11における上側)に設けられた上側湾曲面70e(第2湾曲面)と、を有している。上述した下側蒸気流路凹部53の壁面53aは、この下側湾曲面70dを含んでおり、上述した上側蒸気流路凹部54の壁面54aは、この上側湾曲面70eを含んでいる。図11の破線に示すように、枠体部32の内側端部32a,32bも、同様に、下側湾曲面32dおよび上側湾曲面32eを有している。上述した下側蒸気流路凹部53の壁面53aは、この下側湾曲面32dも含んでおり、上述した上側蒸気流路凹部54の壁面54aは、この上側湾曲面32eも含んでいる。枠体凸部70の下側湾曲面70dは、内側端部32a,32bの下側湾曲面32dから第1蒸気通路51に向かって突出するように形成されている。枠体凸部70の上側湾曲面70eは、内側端部32a,32bの上側湾曲面32eから第1蒸気通路51に向かって突出するように形成されている。
下側湾曲面70dは、後述するエッチング工程において、ウィックシート30の第1本体面31aからエッチングされることによって、第1本体面31aに凹状に形成されている。このことにより、下側湾曲面70dは、図11に示すように、湾曲状に形成されている。下側湾曲面70dは、第2本体面31bに向かって膨らむような形状で湾曲している。このような下側湾曲面70dは、枠体凸部70の一部(下半分)を画定している。
上側湾曲面70eは、ウィックシート30の第2本体面31bからエッチングされることによって、第2本体面31bに凹状に形成されている。このことにより、上側湾曲面70eは、図11に示すように、湾曲状に形成されている。上側湾曲面70eは、第1本体面31aに向かって膨らむような形状で湾曲している。このような上側湾曲面70eは、枠体凸部70の一部(上半分)を画定している。
図11に示すように、下側湾曲面70dと上側湾曲面70eとが合流した部分に、突起部70cが形成されている。突起部70cは、第1蒸気通路51に突出している。Z方向に沿う断面で見たときに、枠体凸部70は、突起部70cとは反対側に設けられた下側湾曲面70dの下側端部70aと、突起部70cとは反対側に設けられた上側湾曲面70eの上側端部70bと、を有している。Z方向に沿う断面で見たときに、下側端部70aは、下側湾曲面70dと第1本体面31aとの交点であり、上側端部70bは、上側湾曲面70eと第2本体面31bとの交点である。本実施の形態においては、突起部70cは、下側端部70aよりも第1蒸気通路51の内側(図11における右側)に位置付けられているとともに、上側端部70bよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられている。なお、図9に描かれている枠体凸部70(第1凸部71)の輪郭線は、平面視における突起部70cの輪郭線に対応している。
なお、図示しないが、図9におけるY方向から見たときの枠体凸部70(第1凸部71)の断面も、図11と同様に、下側湾曲面、上側湾曲面および突起部を有している。また、図10の枠体凸部70(第2凸部72)の断面についても、図11と同様である。
図9に示すように、第1凸部71の高さh2(Y方向における寸法)は、内側端部32a,32bの表面粗さ(JIS B 0601−2001で規定される算術平均高さRa)よりも大きくてもよい。算術平均高さRaの測定には、菱化システム社製の走査型白色干渉計VertScanを用いてもよい。内側端部32a,32bの算術平均高さRaは、例えば、0.1μm〜5μmであってもよく、第1凸部71の高さh2は、例えば、10μm〜200μmであってもよい。なお、第1凸部71の高さh2は、図11に示すように、Y方向における第1凸部71の寸法であって、Z方向において貫通部34が存在する位置における寸法を意味している。また、図9に示すように、第1凸部71の幅w6(X方向における寸法)は、例えば、100μm〜1000μmであってもよい。各第1凸部71は、互いに同一の形状および同一の寸法を有していてもよい。また、図9に示すように、一の第1凸部71とそれに隣り合う他の第1凸部71との間の間隔p1は、例えば、100μm〜1000μmであってもよい。すなわち、第1凸部71は、間隔p1の配列ピッチでX方向に並んで配置されていてもよい。
また、図10に示すように、第2凸部72の高さh3(X方向における寸法)は、第1凸部71の高さh2と等しくてもよい。図10に示すように、第2凸部72の幅w7(Y方向における寸法)は、第1凸部71の幅w6と等しくてもよい。各第2凸部72は、互いに同一の形状および同一の寸法を有していてもよい。また、図10に示すように、一の第2凸部72とそれに隣り合う第2凸部72との間の間隔p2は、第1凸部71間の間隔p1と等しくてもよい。すなわち、第2凸部72は、第1凸部71の配列ピッチと同じ配列ピッチで第2方向Yに並んで配置されていてもよい。このように各第1凸部71および各第2凸部72は、互いに同一の形状および同一の寸法を有し、平面視において、枠体部32の内側端部32a,32bの全周にわたって等間隔に離間して配置されていてもよい。しかしながら、このことに限られることはなく、各第1凸部71および各第2凸部72が、互いに異なる形状および異なる寸法を有していてもよい。また、各第1凸部71および各第2凸部72が、互いに異なる間隔を有するように配置されていてもよい。
ところで、下側シート10、上側シート20およびウィックシート30を構成する材料は、熱伝導率が良好な材料であれば特に限られることはないが、下側シート10、上側シート20およびウィックシート30は、例えば、銅または銅合金を含んでいてもよい。この場合、各シート10、20、30の熱伝導率を高めることができ、ベーパーチャンバ1の放熱効率を高めることができる。また、作動流体2a、2bとして純水を使用する場合には、腐食することを防止できる。なお、所望の放熱効率を得るとともに腐食を防止することができれば、これらのシート10、20、30には、アルミニウムやチタン等の他の金属材料や、ステンレスなどの他の金属合金材料を用いることもできる。
また、図3に示すベーパーチャンバ1の厚さt1は、例えば、100μm〜1000μmであってもよい。ベーパーチャンバ1の厚さt1を100μm以上にすることにより、蒸気流路部50を適切に確保することで、ベーパーチャンバ1として適切に機能させることができる。一方、厚さt1を1000μm以下にすることにより、ベーパーチャンバ1の厚さt1が厚くなることを抑制できる。
下側シート10の厚さt2は、例えば、6μm〜100μmであってもよい。下側シート10の厚さt2を6μm以上にすることにより、下側シート10の機械的強度を確保することができる。一方、下側シート10の厚さt2を100μm以下にすることにより、ベーパーチャンバ1の厚さt1が厚くなることを抑制できる。同様に、上側シート20の厚さt3は、下側シート10の厚さt2と同様に設定されていてもよい。上側シート20の厚さt3と、下側シート10の厚さt2は、異なっていてもよい。
ウィックシート30の厚さt4は、例えば、50μm〜400μmであってもよい。ウィックシート30の厚さt4を50μm以上にすることにより、蒸気流路部50を適切に確保することで、ベーパーチャンバ1として適切に動作することができる。一方、400μm以下にすることにより、ベーパーチャンバ1の厚さt1が厚くなることを抑制できる。
次に、このような構成からなる本実施の形態のベーパーチャンバ1の製造方法について、図12〜図14を用いて説明する。なお、図12〜図14では、図3の断面図と同様の断面を示している。
ここでは、初めに、ウィックシート30の作製工程について説明する。
まず、図12に示すように、準備工程として、第1材料面Maと第2材料面Mbとを含む、平板状の金属材料シートMを準備する。
準備工程の後、エッチング工程として、図13に示すように、金属材料シートMを、第1材料面Maおよび第2材料面Mbからエッチングして、蒸気流路部50および液流路部60を形成する。
より具体的には、金属材料シートMの第1材料面Maおよび第2材料面Mbに、フォトリソフィー技術によって、パターン状のレジスト膜(図示せず)が形成される。このレジスト膜のパターンは、上述した枠体凸部70のパターンを含んでいる。続いて、パターン状のレジスト膜の開口を介して、金属材料シートMの第1材料面Maおよび第2材料面Mbがエッチングされる。このことにより、金属材料シートMの第1材料面Maおよび第2材料面Mbがパターン状にエッチングされて、図13に示すような蒸気流路部50および液流路部60が形成される。また、このエッチングにより、枠体凸部70も形成される。なお、エッチング液には、例えば、塩化第二鉄水溶液等の塩化鉄系エッチング液、または塩化銅水溶液等の塩化銅系エッチング液を用いることができる。
エッチングは、金属材料シートMの第1材料面Maおよび第2材料面Mbを同時にエッチングしてもよい。しかしながら、このことに限られることはなく、第1材料面Maと第2材料面Mbのエッチングは別々の工程として行われてもよい。また、蒸気流路部50および液流路部60が同時にエッチングで形成されてもよく、別々の工程で形成されてもよい。
また、エッチング工程においては、金属材料シートMの第1材料面Maおよび第2材料面Mbをエッチングすることにより、図6に示すような所定の外形輪郭形状が得られる。すなわち、ウィックシート30の端縁が形成される。
このようにして、本実施の形態によるウィックシート30が得られる。
ウィックシート30の作製工程の後、接合工程として、図14に示すように、下側シート10、上側シート20およびウィックシート30が接合される。なお、下側シート10および上側シート20は、所望の厚さを有する圧延材で形成されていてもよい。
より具体的には、まず、下側シート10、ウィックシート30および上側シート20をこの順番で積層する。この場合、下側シート10の第2下側シート面10bにウィックシート30の第1本体面31aが重ね合わされ、ウィックシート30の第2本体面31bに、上側シート20の第1上側シート面20aが重ね合わされる。この際、下側シート10のアライメント孔12と、ウィックシート30のアライメント孔35と、上側シート20のアライメント孔22とを利用して、各シート10、20、30が位置合わせされる。
続いて、下側シート10、ウィックシート30および上側シート20が仮止めされる。例えば、スポット的に抵抗溶接を行って、これらのシート10、20、30が仮止めされてもよく、レーザ溶接でこれらのシート10、20、30が仮止めされてもよい。
次に、下側シート10と、ウィックシート30と、上側シート20とが、拡散接合によって恒久的に接合される。拡散接合とは、接合する下側シート10とウィックシート30を密着させるとともにウィックシート30と上側シート20を密着させて、真空や不活性ガス中などの制御された雰囲気中で、積層方向に加圧するとともに加熱して、接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。拡散接合は、各シート10、20、30の材料を融点に近い温度まで加熱するが、融点よりは低いため、各シート10、20、30が溶融して変形することを回避できる。より具体的には、ウィックシート30の枠体部32および各ランド部33における第1本体面31aが、下側シート10の第2下側シート面10bに拡散接合される。また、ウィックシート30の枠体部32および各ランド部33における第2本体面31bが、上側シート20面の第1上側シート面20aに拡散接合される。このようにして、各シート10、20、30が拡散接合されて、下側シート10と上側シート20との間に、蒸気流路部50と液流路部60とを有する密封空間3が形成される。上述した注入部4においては、下側シート10の下側注入突出部11とウィックシート30のウィックシート注入突出部36とが拡散接合されるとともに、このウィックシート注入突出部36と上側シート20の上側注入突出部21とが拡散接合され、注入流路37が閉じた空間となる。
接合工程の後、注入部4から密封空間3に作動液2bが注入される。この際、作動液2bは、液流路部60の各液流路主流溝61と各液流路連絡溝65で構成される空間の合計体積よりも多い注入量で注入されてもよい。
その後、上述した注入流路37が封止される。例えば、注入部4にレーザ光を照射し、注入部4を部分的に溶融させて注入流路37を封止するようにしてもよい。このことにより、密封空間3と外部との連通が遮断されて、作動液2bが密封空間3に封入され、密封空間3内の作動液2bが外部に漏洩することが防止される。なお、注入流路37の封止のためには、注入部4をかしめてもよく(押圧して塑性変形させてもよく)、またはろう付けしてもよい。
以上のようにして、本実施の形態によるベーパーチャンバ1が得られる。
次に、ベーパーチャンバ1の作動方法、すなわち、デバイスDの冷却方法について説明する。
上述のようにして得られたベーパーチャンバ1は、モバイル端末等のハウジングH内に設置されるとともに、上側シート20の第2上側シート面20bに、被冷却装置であるCPU等のデバイスDが取り付けられる(あるいは、デバイスDにベーパーチャンバ1が取り付けられる)。密封空間3内の作動液2bは、その表面張力によって、密封空間3の壁面、すなわち、下側蒸気流路凹部53の壁面53a、上側蒸気流路凹部54の壁面54a、液流路部60の液流路主流溝61の壁面62および液流路連絡溝65の壁面に付着する。また、作動液2bは、下側シート10の第2下側シート面10bのうち下側蒸気流路凹部53に露出した部分にも付着し得る。さらに、作動液2bは、上側シート20の第1上側シート面20aのうち上側蒸気流路凹部54、液流路主流溝61および液流路連絡溝65に露出した部分にも付着し得る。
この状態でデバイスDが発熱すると、蒸発領域SR(図6参照)に存在する作動液2bが、デバイスDから熱を受ける。受けた熱は潜熱として吸収されて作動液2bが蒸発(気化)し、作動蒸気2aが生成される。生成された作動蒸気2aの多くは、密封空間3を構成する下側蒸気流路凹部53および上側蒸気流路凹部54内で拡散する(図6の実線矢印参照)。各蒸気流路凹部53、54内の作動蒸気2aは、蒸発領域SRから離れ、作動蒸気2aの多くは、比較的温度の低い凝縮領域CR(図6における右側の部分)に輸送される。凝縮領域CRにおいて、作動蒸気2aは、主として下側シート10に放熱して冷却される。下側シート10が作動蒸気2aから受けた熱は、ハウジング部材Ha(図3参照)を介して外気に伝達される。
作動蒸気2aは、凝縮領域CRにおいて下側シート10に放熱することにより、蒸発領域SRにおいて吸収した潜熱を失って凝縮し、作動液2bが生成される。生成された作動液2bは、各蒸気流路凹部53、54の壁面53a、54aおよび下側シート10の第2下側シート面10bおよび上側シート20の第1上側シート面20aに付着する。ここで、蒸発領域SRでは作動液2bが蒸発し続けているため、液流路部60のうち蒸発領域SR以外の領域(すなわち、凝縮領域CR)における作動液2bは、各液流路主流溝61の毛細管作用により、蒸発領域SRに向かって輸送される(図6の破線矢印参照)。このことにより、各壁面53a、54a、第2下側シート面10bおよび第1上側シート面20aに付着した作動液2bは、液流路部60に移動し、液流路連絡溝65を通過して液流路主流溝61に入り込む。このようにして、各液流路主流溝61および各液流路連絡溝65に、作動液2bが充填される。このため、充填された作動液2bは、各液流路主流溝61の毛細管作用により、蒸発領域SRに向かう推進力を得て、蒸発領域SRに向かってスムースに輸送される。
液流路部60においては、各液流路主流溝61が、対応する液流路連絡溝65を介して、隣り合う他の液流路主流溝61と連通している。このことにより、互いに隣り合う液流路主流溝61同士で、作動液2bが往来し、液流路主流溝61でドライアウトが発生することが抑制されている。このため、各液流路主流溝61内の作動液2bに毛細管作用が付与されて、作動液2bは、蒸発領域SRに向かってスムースに輸送される。
蒸発領域SRに達した作動液2bは、デバイスDから再び熱を受けて蒸発する。作動液2bから蒸発した作動蒸気2aは、蒸発領域SR内の液流路連絡溝65を通って、流路断面積が大きい下側蒸気流路凹部53および上側蒸気流路凹部54に移動し、各蒸気流路凹部53、54内で拡散する。このようにして、作動流体2a、2bが、相変化、すなわち蒸発と凝縮とを繰り返しながら密封空間3内を還流してデバイスDの熱を輸送して放出する。この結果、デバイスDが冷却される。
ところで、作動蒸気2aが凝縮することにより生成された作動液2bは、液流路部60の液流路主流溝61および液流路連絡溝65に充填されて留まる。しかしながら、一般に、作動液2bの一部は、それらに充填されずに、表面張力によって下側蒸気流路凹部53の壁面53aや上側蒸気流路凹部54の壁面54aに付着する場合がある。すなわち、作動液2bの一部が、枠体部32の内側端部32a,32bに付着する場合がある。
これに対して本実施の形態では、枠体部32の内側端部32a,32bに枠体凸部70が設けられている。このことにより、作動液2bと枠体部32との接触面積を増大させることができる。このため、作動液2bを枠体部32において濡れ広がらせることができる。この結果、作動液2bは、枠体部32の内側端部32a,32bにおいて濡れ広がって分散することができ、特定の部分に偏って残留することを抑制することができる。
ベーパーチャンバ1を搭載した電子機器Eが、作動流体2a、2bの凝固点より低い温度環境下に置かれると、枠体部32の内側端部32a,32bに付着した作動液2bが凍結する場合がある。このような場合であっても、作動液2bは、枠体部32の内側端部32a,32bにおいて分散しているため、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50の第1蒸気通路51が塞がれることが抑制される。このため、第1蒸気通路51における作動蒸気2aの流れが、作動液2bの凍結により阻害されることを抑制することができ、ベーパーチャンバ1の性能低下を抑制することができる。
このように本実施の形態によれば、枠体部32は、平面視において、蒸気流路部50内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部70を有している。このことにより、作動液2bと枠体部32との接触面積を増大させることができる。これにより、作動液2bを枠体部32において濡れ広がせることができる。このため、作動液2bを、枠体部32の内側端部32a,32bにおいて濡れ広がって分散させ、特定の部分に偏って残留することを抑制することができる。これにより、ベーパーチャンバ1を搭載した電子機器Eが、作動流体2a、2bの凝固点より低い温度環境下に置かれ、枠体部32の内側端部32a,32bに付着した作動液2bが凍結した場合であっても、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることを抑制することができる。この結果、ベーパーチャンバ1の性能低下を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、複数の枠体凸部70は、X方向に延びる一対の内側端部32aに設けられた第1凸部71を含んでいる。このことにより、作動液2bを、ランド部33が延びる方向、すなわち作動蒸気2aが流れる方向において、濡れ広がって分散させることができる。このため、凍結した作動液2bにより、蒸気流路部50のうち作動蒸気2aが流れる方向に延びる蒸気通路が塞がれることを抑制することができる。また、本実施の形態においては、ランド部33が延びる方向における一側に蒸発領域SRが設けられ、他側に凝縮領域CRが設けられている。このことにより、凝縮領域CRの側に付着した作動液2bを、蒸発領域SRの側に濡れ広がって分散させることができる。このため、凝縮領域CRの側に偏って作動液2bが凍結することを抑制することができ、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることを抑制することができる。このように、ベーパーチャンバ1の性能低下を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、複数の枠体凸部70は、Y方向に延びる一対の内側端部32bに設けられた第2凸部72を含んでいる。このことにより、作動液2bを、Y方向においても濡れ広がって分散させることができる。このため、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることをより一層抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、Z方向に沿う断面で見たときに、枠体凸部70は、Z方向において一側に設けられた下側湾曲面70dと、Z方向において他側に設けられた上側湾曲面70eと、を有している。このように、枠体凸部70が複数の湾曲面を有していることにより、作動液2bと枠体部32との接触面積をさらに増大させることができ、作動液2bを枠体部32においてさらに濡れ広がらせることができる。このため、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることをより一層抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、Z方向に沿う断面で見たときに、突起部70cは、下側端部70aよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられているとともに、上側端部70bよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられている。このような突起部70cは、エッチング工程において、第1本体面31aおよび第2本体面31bからエッチングされることによって、形成され得る。第1本体面31aからのエッチングおよび第2本体面31bからのエッチングは、同時に行うことができる。このため、エッチング工程の回数を低減することができ、ベーパーチャンバ1の製造効率を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、ベーパーチャンバ1に、凍結膨張性を有する作動流体2a,2bが封入されている。凍結膨張性を有する作動流体2a,2bが、蒸気流路部50内で凍結した場合、その膨張による力を下側シート10および上側シート20が受けて、ベーパーチャンバ1が変形することが考えられる。これに対して本実施の形態によれば、作動液2bを、枠体部32の内側端部32a,32bにおいて濡れ広がって分散させることができる。このことにより、作動液2bが凍結により膨張したとしても、その膨張による力が下側シート10および上側シート20に作用することを抑制することができる。このため、ベーパーチャンバ1の変形を抑制することができる。
(第1変形例)
なお、上述した実施の形態においては、枠体凸部70が、平面視において、矩形形状を有している例について説明した(図9および図10参照)。しかしながら、このことに限られることはなく、枠体凸部70は、蒸気流路内50内に向かって凸状に形成されていれば、任意の形状を有していてもよい。例えば、図15に示すように、枠体凸部70は、平面視において、三角形状を有していてもよい。また例えば、枠体凸部70は、平面視において、半円形状や半楕円形状、波線形状等の湾曲形状を有していてもよい。図16では、枠体凸部70が半円形状を有している例が示されている。このような場合において、枠体凸部70の各寸法は、上述した実施の形態における枠体凸部70の各寸法と同程度であってもよい。また、枠体凸部70の配列ピッチも、上述した実施の形態における枠体凸部70の配列ピッチと同程度であってもよい。
このような第1変形例においても、枠体凸部70により、作動液2bと枠体部32との接触面積を増大させることができ、作動液2bを枠体部32において濡れ広がらせることができる。このため、作動液2bが凍結した場合であっても、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることを抑制することができ、ベーパーチャンバ1の性能低下を抑制することができる。
(第2変形例)
また、上述した実施の形態においては、枠体凸部70の突起部70cが、下側端部70aよりも第1蒸気通路51の内側(図11における右側)に位置付けられているとともに、上側端部70bよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられている例について説明した(図11参照)。しかしながら、このことに限られることはなく、下側端部70aまたは上側端部70bが、突起部70cよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられていてもよい。
例えば、図17に示すように、突起部70cが、下側端部70aよりも第1蒸気通路51側に突出しているとともに、上側端部70bが、突起部70cよりも第1蒸気通路51側に位置していてもよい。この場合、枠体凸部70は、ウィックシート30の第1本体面31aのみからエッチングされることによって、形成されてもよい。例えば、枠体凸部70は、ウィックシート30の第1本体面31aから二回のエッチング工程を行うことによって形成され得る。すなわち、一回目のエッチング工程では、第1本体面31a上のレジスト膜を、下側蒸気流路凹部53に対応する形状を有するようにパターニングして、当該レジスト膜の開口を介して金属材料シートMの第1材料面Maがエッチングされる。二回目のエッチング工程では、第1本体面31aおよび下側蒸気流路凹部53の壁面53aに、新たにレジスト膜が形成され、当該レジスト膜を、上側蒸気流路凹部54に対応する形状を有するようにパターニングして、当該レジスト膜の開口を介して下側蒸気流路凹部53の壁面53aがエッチングされる。なお、この場合、下側蒸気流路凹部53の壁面53aと上側蒸気流路凹部54の壁面54aとが連接して貫通部34が形成されるが、蒸気流路部50の平面面積が最小になる位置は、この貫通部34の位置ではなく、Z方向において上側端部70bが存在する位置である。また、この場合、図9および図10に描かれている枠体凸部70の輪郭線は、平面視における上側端部70bの輪郭線に対応している。
また例えば、図18に示すように、突起部70cが、上側端部70bよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられているとともに、下側端部70aが、突起部70cよりも第1蒸気通路51内に位置付けられていてもよい。この場合、枠体凸部70は、ウィックシート30の第2本体面31bのみからエッチングされることによって、形成されてもよい。例えば、枠体凸部70は、図17に示す例と同様に、ウィックシート30の第2本体面31bから二回のエッチング工程を行うことによって形成され得る。なお、この場合、蒸気流路部50の平面面積が最小になる位置は、貫通部34の位置ではなく、Z方向において下側端部70aが存在する位置である。また、この場合、図9および図10に描かれている枠体凸部70の輪郭線は、平面視における下側端部70aの輪郭線に対応している。
なお、上述したエッチング工程により、図17および図18に示すような形状を有する枠体凸部70を形成した場合、枠体凸部70以外の部分における下側蒸気流路凹部53の壁面53aおよび上側蒸気流路凹部54の壁面54aも、同様の形状を有するように形成されてもよい。
このような第2変形例においても、枠体凸部70により、作動液2bと枠体部32との接触面積を増大させることができ、作動液2bを枠体部32において濡れ広がらせることができる。また、第2変形例によれば、突起部70cの第1蒸気通路51の内側への突出量を低減することができる。このことにより、突起部70cにおける第1蒸気通路51の幅を広げることができ、第1蒸気通路51の空間を大きくすることができる。このため、作動液2bが凍結した場合であっても、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることをより一層抑制することができ、ベーパーチャンバ1の性能低下をより一層抑制することができる。
また、複数の枠体凸部70が、上述した図17に示すような枠体凸部70と、上述した図18に示すような枠体凸部70と、を含んでいてもよい。ここでは、図17に示すような枠体凸部70を、上側端部側凸部74(第2端部側凸部)と称し、図18に示すような枠体凸部70を、下側端部側凸部73(第1端部側凸部)と称して、説明する。この場合、下側端部側凸部73においては、図18に示すように、突起部70cが、上側端部70bよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられているとともに、下側端部70aが、突起部70cよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられている。上側端部側凸部74においては、図17に示すように、突起部70cが、下側端部70aよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられているとともに、上側端部70bが、突起部70cよりも第1蒸気通路51の内側に位置付けられている。そして、平面視において、このような下側端部側凸部73と上側端部側凸部74とが、交互に並んで設けられていてもよい。例えば、図9に示すように、X方向に延びる各内側端部32aにおいては、平面視において、下側端部側凸部73と上側端部側凸部74とが、X方向に交互に配置されていてもよい。すなわち、複数の第1凸部71は、X方向に交互に配置された下側端部側凸部73および上側端部側凸部74を含んでいてもよい。また、図10に示すように、Y方向に延びる各内側端部32bにおいては、平面視において、下側端部側凸部73と上側端部側凸部74とが、Y方向に交互に配置されていてもよい。すなわち、複数の第2凸部72は、Y方向に交互に配置された下側端部側凸部73および上側端部側凸部74を含んでいてもよい。
このように、Z方向における形状が互いに異なる枠体凸部70が交互に配置されることにより、作動液2bを枠体部32においてさらに濡れ広がりやすくすることができる。このため、作動液2bが凍結した場合であっても、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることをより一層抑制することができ、ベーパーチャンバ1の性能低下をより一層抑制することができる。
(第3変形例)
また、上述した実施の形態においては、枠体凸部70が、X方向に延びる一対の内側端部32aおよびY方向に延びる一対の内側端部32bにそれぞれ設けられている例について説明した(図6参照)。しかしながら、このことに限られることはなく、枠体凸部70は、枠体部32の内側端部32a,32bのうちのいずれか1つまたは2つ以上に設けられていてもよい。
例えば、枠体凸部70は、X方向に延びる一対の内側端部32aのうちのいずれか一方に設けられ、Y方向に延びる一対の内側端部32bにはいずれも設けられていなくてもよい。また例えば、枠体凸部70は、X方向に延びる一対の内側端部32aにそれぞれ設けられ、Y方向に延びる一対の内側端部32bにはいずれも設けられていなくてもよい。また例えば、枠体凸部70は、X方向に延びる一対の内側端部32aにそれぞれ設けられ、Y方向に延びる一対の内側端部32bのうちのいずれか一方に設けられていてもよい。
このような第3変形例においても、枠体凸部70により、作動液2bと枠体部32との接触面積を増大させることができ、作動液2bを枠体部32において濡れ広がらせることができる。このため、作動液2bが凍結した場合であっても、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることを抑制することができ、ベーパーチャンバ1の性能低下を抑制することができる。
(第4変形例)
また、上述した本実施の形態においては、枠体凸部70が、平面視において、枠体部32の内側端部32a,32bの全周にわたって配置されている例について説明した(図6参照)。しかしながら、このことに限られることはなく、枠体凸部70は、枠体部32の内側端部32a,32bのうちの一部の領域にのみ配置されていてもよい。そして、他の領域には、枠体凸部70は配置されていなくてもよい。
例えば、図19に示すように、枠体凸部70は、凝縮領域CRに設けられていてもよい。すなわち、ベーパーチャンバ1のX方向における一側(図19における左側)に蒸発領域SRが設けられている場合において、ベーパーチャンバ1のX方向における他側(図19における右側)にのみ枠体凸部70が設けられていてもよい。より具体的には、枠体凸部70は、内側端部32aの凝縮領域CRの側の部分(図19における右半分の部分)および一対の内側端部32bのうちの凝縮領域CRの側(図19における右側)に設けられ、内側端部32aの蒸発領域SRの側の部分(図19における左半分の部分)および一対の内側端部32bのうちの蒸発領域SRの側(図19における左側)には設けられていなくてもよい。
上述したように、作動液2bは、凝縮領域CRで生成され、蒸発領域SRで蒸発する。このため、作動液2bは、とりわけ、蒸発領域SRよりも凝縮領域CRの側で、枠体部32の内側端部32a,32bに付着しやすい。第4変形例のように蒸発領域SRよりも凝縮領域CRの側に枠体凸部70を設けることで、凝縮領域CRの側に付着した作動液2bを、蒸発領域SRの側に濡れ広がらせることができる。このため、凝縮領域CRの側に偏って作動液2bが凍結することを抑制することができ、凍結した作動液2bにより蒸気流路部50が塞がれることを抑制することができる。この結果、ベーパーチャンバ1の性能低下を効果的に抑制することができる。また、蒸発領域SRの側に枠体凸部70を設けることを制限することで、蒸発領域SRの側における作動蒸気2aの流れをスムースにすることができる。すなわち、作動蒸気2aを蒸発領域SRから凝縮領域CRにスムースに輸送することができる。このため、ベーパーチャンバ1の性能低下を抑制することができる。また、枠体凸部70を設けることを制限することで、ベーパーチャンバ1の製造を容易化することができる。このため、ベーパーチャンバ1の製造コストの増大を抑制することができる。
本発明は上記実施の形態および各変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態および各変形例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。上記実施の形態および各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 ベーパーチャンバ
2a 作動蒸気
2b 作動液
10 下側シート
20 上側シート
30 ウィックシート
32 枠体部
33 ランド部
50 蒸気流路部
60 液流路部
70 枠体凸部
70a 下側端部
70b 上側端部
70c 突起部
70d 下側湾曲面
70e 上側湾曲面
71 第1凸部
72 第2凸部
73 下側端部側凸部
74 上側端部側凸部
SR 蒸発領域
CR 凝縮領域
D デバイス
E 電子機器
H ハウジング

Claims (14)

  1. 作動流体が封入されるベーパーチャンバの第1シートと第2シートとの間に介在されるベーパーチャンバ用のウィックシートであって、
    枠体部と、
    前記枠体部内に設けられたランド部と、
    前記枠体部と前記ランド部との間に設けられた、前記作動流体の蒸気が通る蒸気流路部と、
    前記ランド部に設けられた、前記蒸気流路部と連通して、液状の前記作動流体が通る液流路部と、を備え、
    前記枠体部は、平面視において、前記蒸気流路部内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部を有する、ベーパーチャンバ用のウィックシート。
  2. 複数の前記枠体凸部は、前記枠体部の第1方向に延びる一対の内側端部のうちの少なくとも一方に設けられた第1凸部を含む、請求項1に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  3. 前記ランド部は、前記第1方向に沿う長手方向を有する、請求項2に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  4. 複数の前記枠体凸部は、前記枠体部の前記第1方向に直交する第2方向に延びる一対の内側端部のうちの少なくとも一方に設けられた第2凸部を含む、請求項2または3に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  5. 前記枠体凸部は、平面視において、矩形形状、三角形状または湾曲形状を有している、請求項1から4のいずれか一項に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  6. 前記ウィックシートの厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記枠体凸部は、前記厚さ方向において一側に設けられた第1湾曲面と、前記厚さ方向において他側に設けられた第2湾曲面と、前記第1湾曲面と前記第2湾曲面とが合流し、前記蒸気流路部内に突出した突起部と、を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  7. 前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部は、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、請求項6に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  8. 前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部は、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部は、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、請求項6に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  9. 複数の前記枠体凸部は、平面視において、交互に並んで設けられた第1端部側凸部および第2端部側凸部を含み、
    前記第1端部側凸部において、前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部が、前記突起部とは反対側に設けられた前記第2湾曲面の第2端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記突起部とは反対側に設けられた前記第1湾曲面の第1端部が、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられ、
    前記第2端部側凸部において、前記厚さ方向に沿う断面で見たときに、前記突起部が、前記第1端部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられているとともに、前記第2端部が、前記突起部よりも前記蒸気流路部の内側に位置付けられている、請求項6に記載のベーパーチャンバ用のウィックシート。
  10. 作動流体が封入されるベーパーチャンバの第1シートと第2シートとの間に介在されるベーパーチャンバ用のウィックシートであって、
    枠体部と、
    前記枠体部内に設けられたランド部と、
    前記枠体部と前記ランド部との間に設けられたシート空間と、
    前記ランド部に設けられ、前記シート空間と連通した溝部と、を備え、
    前記枠体部は、平面視において、前記シート空間内に向かって凸状に形成された複数の枠体凸部を有する、ベーパーチャンバ用のウィックシート。
  11. 第1シートと、
    第2シートと、
    前記第1シートと前記第2シートとの間に介在された、請求項1から10のいずれか一項に記載のベーパーチャンバ用のウィックシートと、を備えた、ベーパーチャンバ。
  12. 前記作動流体が凝縮する凝縮領域と、
    前記作動流体が蒸発する蒸発領域と、を備え、
    前記枠体凸部は、前記凝縮領域に設けられている、請求項11に記載のベーパーチャンバ。
  13. 凍結膨張性を有する前記作動流体が封入されている、請求項11または12に記載のベーパーチャンバ。
  14. ハウジングと、
    前記ハウジング内に収容されたデバイスと、
    前記デバイスに熱的に接触した、請求項11から13のいずれか一項に記載のベーパーチャンバと、を備えた、電子機器。
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