JP2021105156A - 活性エネルギー線硬化型組成物、インクセット、組成物収容容器、並びに像形成装置及び像形成方法、印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物、インクセット、組成物収容容器、並びに像形成装置及び像形成方法、印刷物 Download PDF

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有希子 石嶋
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Abstract

【課題】接液性、密着性を損なわず、優れた耐ブロッキング性を示す活性エネルギー線硬化型組成物の提供。【解決手段】ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下である、活性エネルギー線硬化型組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、インクセット、組成物収容容器、並びに像形成装置及び像形成方法、印刷物に関する。
紙等の記録媒体上に画像を形成する方法として、インクジェット記録方式が知られている。インクジェット記録方式は、インクの消費効率が高く、省資源性に優れており、単位記録あたりのインクのコストを低く抑えることが可能である。
インクジェット記録方式の中でも、活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、速乾性に優れ、非吸収な記録媒体にも印字でき、さらに画像がにじみにくい方式として近年注目されている。
活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは様々な記録媒体にも広く適用可能であり、生産性が高いことから、サイネージや建材等で用いられている。活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクとしては、例えば、アンカーコート組成物にシリカを含有させ、耐ブロッキング性を向上したインクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、耐ブロッキング性を向上させるために、複数のラジカル発生部位を有する重合開始剤を用いて反応性を向上させ、硬化物の分子量を増加させることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、重合開始剤のほかに、N−ビニルラクタム類とテトラヒドロフルフリルアクリレートとの良好な共重合性を示すインク組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、インク滴(インクドット)により画像を形成する。活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクを用いた印刷品位の更なる向上を目的とし、例えば、通常の顔料濃度のブラックインクと通常よりも低い顔料濃度のブラックインク(ライトブラックインクと称することがある)の2種類のインクセット(濃淡インク)を用いて、全明度領域においてインクドットの密度差を生じにくくする印刷方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
本発明は、接液性、密着性を損なわず、優れた耐ブロッキング性を示し、さらに、低臭気、低粒状感、耐塗膜割れ性に優れる画像を得ることができる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段としての本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下である。
本発明によると、接液性、密着性を損なわず、優れた耐ブロッキング性を示し、さらに、低臭気、低粒状感、耐塗膜割れ性に優れる画像を得ることができる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。 図3Aは、活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形を行う方法の一例について説明する概略説明図である。 図3Bは、活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形を行う方法の一例について説明する概略説明図である。 図3Cは、活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形を行う方法の一例について説明する概略説明図である。 図3Dは、活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形を行う方法の一例について説明する概略説明図である。
(活性エネルギー線硬化型組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下であり、さらに必要に応じてその他の重合性モノマー(B)、重合開始剤(C)、重合性オリゴマー(G)、色材、有機溶媒、その他の成分を含有する。
従来の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクは、未反応モノマーの影響や低分子ポリマーの存在量等により硬化物を積み重ねた際に、硬化物が転写する、ブロッキング現象が生じてしまう場合があるという問題があった。耐ブロッキング性を向上させるためにアンカーコート組成物にシリカを含有させることが提案されているが、シリカ含有量が増量すると、密着性が悪化する場合があるという問題が生じることがあった。
また、従来技術において、耐ブロッキング性を向上させるために、複数のラジカル発生部位を有する重合開始剤を用いて反応性を向上させ、硬化物の分子量を増加させることが提案されているが、この場合は、架橋点が増えることにより硬化収縮が発生し、密着性が低下する場合があるという問題がある。
その他にも、従来技術において、重合開始剤のほかに、N−ビニルラクタム類とテトラヒドロフルフリルアクリレートとの良好な共重合性を示すインク組成物が提案されているが、N−ビニルカプロラクタムに代表されるN−ビニルラクタム類はSP値が高く、インクジェットヘッドで用いられている接着剤を膨潤させてしまい、吐出不良を発生させてしまう場合があるという問題がある。
さらに、従来技術では、活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インクにより形成された画像において、画像濃度の低い領域、即ち印刷されるドット密度の低い領域では、ドットがまばらに形成され、いわゆる粒状化が起きることから、ドットが目に付いてしまう場合があるという問題がある。
本発明者らは、重合性化合物として、特定の物性を有する重合性モノマーを特定量配合することによって、印刷装置に用いられている材料へ影響を与えず、基材との密着性、及び耐ブロッキング性にも優れる像(印刷画像)を得ることができる活性エネルギー線硬化型組成物を得ることができることを見出した。さらに、低臭気、低粒状感、耐塗膜割れ性に優れる画像(印刷画像)を得ることができる活性エネルギー線硬化型組成物を得ることができることを見出した。
−重合性モノマー(A)−
前記重合性モノマー(A)は、ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマーを少なくとも2種以上含有する。
前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマーを少なくとも2種以上含有すると、活性エネルギー線硬化型組成物の耐ブロッキング性を向上させることができる。
前記ホモポリマーのガラス転移温度とは、ホモポリマーの硬化物のガラス転移温度を指し、カタログ値がある場合はその値をとり、カタログ値がない場合には、示差走査熱量測定(DSC)法によって測定した値である。
前記ホモポリマーのガラス転移温度としては、80℃以上であり、80℃以上155℃以下が好ましい。
<ガラス転移温度の測定>
単官能重合性モノマーの重合は、一般的な溶液重合法により行うことができる。
a:単官能重合性モノマー10質量%のトルエン溶液
b:重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5質量%
前記aと前記bとを窒素パージして試験管に封入し、60℃の温浴で6時間振とうし、ポリマーを合成する。
その後、前記単官能重合性モノマーが可溶で前記ポリマーが不溶な溶媒(例えば、メタノール、石油エーテル等)に再沈殿させ、濾過してポリマーを取り出す。
得られたポリマーをDSC測定に供した。
前記DSC測定には、Seiko Instruments社製DSC120Uを用い、測定温度は30℃〜300℃、昇温速度は1分間に2.5℃で測定した。
また、前記重合性モノマー(A)は、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有する。少なくとも前記重合性モノマー(A)のうちひとつがホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマーA1を含有することにより、接液性(インク吐出ヘッドの組み立てに使用される接着剤を膨潤劣化させる性質)及び活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物の基材への密着性を向上させることができる。前記重合性モノマーを2種以上含有することにより良好な耐ブロッキング性を得ることができ、SP値10.8以上の重合性モノマーを含有することにより密着性を向上させることができる。前記SP値としては、10.8以上12.2以下であり、10.8以上11.4以下が好ましい。
前記SP値は溶解パラメータのことで、溶剤、樹脂や顔料などの親和性、溶解性の指標として一般に広く用いられている。
前記SP値の求め方としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、実験により測定する方法や、浸漬熱など物理特性の測定から計算する方法、分子構造から計算する方法など様々な方法、Fedorsが提唱した分子構造から計算する方法などが挙げられる。これらの中でも、Fedorsが提唱した分子構造から計算する方法が好ましい。この方法は分子構造がわかればSP値が計算できる点と、実験による測定値との差が小さい点で有効である。
Fedorsの方法では、各原子や原子団の25℃における蒸発エネルギーΔei、モル体積Δviを下表のように定め、この値を下記式(A)に代入することでSP値を求めることができる。
本発明においてはFedorsの方法に基づき、分子構造から算出したSP値を用いるものとし、その単位は、(cal/cm1/2を用いることとする。
なお、本発明では25℃におけるSP値を用い、温度換算等は行わない。
前記SP値は下記参考文献に記載されているFedors法を用いて、計算することができる(参考文献:R.F.Fedors: Polym. Eng. Sci., 14〔2〕, 147−154)。
前記重合性モノマー(A1)としては、上記条件を満たしていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプロラクタムやN−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリルアミドなどが挙げられる。さらに、前記重合性モノマー(A1)は、4−アクリロイルモルフォリンであると、活性エネルギー線硬化型組成物の保存後の粘度変化を抑制することができる。
前記重合性モノマー(A1)の含有量としては、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下であり、8質量%以上20質量%以下が好ましい。前記重合性モノマー(A1)の含有量が、3質量%以上であると、記録媒体を十分に膨潤させることができ、密着性を担保することができる。さらに、前記重合性モノマー(A1)の含有量が、8質量%以上であると、密着性を向上することができ、12質量%以上含むと、さらに密着性を向上することができる。
また、前記重合性モノマー(A1)の含有量が、20質量%以下であると、ヘッドで使用される接着剤を膨潤させ、接着剤の溶け出しによるノズルダウンや、ピエゾ方式吐出ヘッドではピエゾ圧を正確に制御でき、吐出不良が発生することを抑制することができる。
ガラス転移温度が80℃以上の重合性モノマー(A)として、前記重合性モノマー(A1)以外の重合性モノマー(A2)を含有することが好ましい。前記重合性モノマー(A1)以外の重合性モノマー(A2)としては、何ら限定されないが、例えば、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、アクリル酸1−アダマンチル、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレートなどが挙げられる。
また、前記ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上の重合性モノマー(A)として、さらに重合性官能基を少なくとも2つ以上を有する重合性多官能モノマー(A3)を含有することが好ましい。前記重合性官能基を少なくとも2つ以上を有する重合性多官能モノマー(A3)を含有すると、塗膜強度が向上し、より優れた耐ブロッキング性を得ることができる。
前記重合性多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、エトキシ化(4)ビスフェノールAジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記重合性官能基を少なくとも2つ以上を有する重合性多官能モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、組成物全量に対して、20質量%以上48質量%以下が好ましく、35質量%以上45質量%以下がより好ましい。
前記ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上の重合性モノマーの総量は35質量%以上45質量%以下であるとさらに好ましい。45質量%を超えると、塗膜がもろくなり、耐屈曲性が悪くなるため、ロール基材の巻き取り時に塗膜のひび割れ等が発生する可能性が高くなるため、45%以下であることがより好ましい。
<その他の重合性モノマー(B)>
前記その他の重合性モノマー(B)としては、フェノキシエチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート、1,4―ブタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記その他の重合性モノマー(B)を含有することにより、塗膜の耐屈曲性を向上することができるため好ましい。
前記その他の重合性モノマー(B)の含有量としては、組成物全量に対して、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
<重合開始剤(C)>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、組成物の総質量(100質量%)に対し、5質量%以上20質量%以下含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン化合物が好ましく、その含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
前記重合開始剤(C)の含有量は、組成物の全量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
<重合性オリゴマー(G)>
前記重合性オリゴマー(G)は、重量平均分子量が1,000以上30,000以下の重合体を意味する。前記重合平均分子量は、例えば ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
活性エネルギー線硬化型組成物が前記重合性オリゴマー(G)を含有することにより、形成した塗膜の平均分子量が増加し、良好な柔軟性を有する画像を得ることができる。
前記重合性オリゴマー(G)としては、例えば、芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、その他の特殊重合性オリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記重合性オリゴマー(G)としては、市販品を用いることができ、例えば、日本合成化学工業株式会社製のUV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B、UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454;サートマー社製のCN902、CN902J75、CN929、CN940、CN944、CN944B85、CN959、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN964、CN965、CN965A80、CN966、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN968、CN969、CN970、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN971J75、CN972、CN973、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977、CN977C70、CN978、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN984、CN985、CN985B88、CN986、CN989、CN991、CN992、CN994、CN996、CN997、CN999、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9013、CN9018、CN9019、CN9024、CN9025、CN9026、CN9028、CN9029、CN9030、CN9060、CN9165、CN9167、CN9178、CN9290、CN9782、CN9783、CN9788、CN9893;ダイセル・サイテック株式会社製のEBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701などが挙げられる。
前記重合性オリゴマー(G)の含有量としては、活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。前記重合性オリゴマー(G)の含有量が、活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して1質量%以上10質量%以下であると形成した塗膜の平均分子量が増加し、良好な柔軟性を有する画像を得ることができる。
なお、前記重合性オリゴマー(G)の表面張力は塗膜の光沢度に影響を与えない。
<色材>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含有していてもよい。
前記色材としては、目的に応じて適宜選択することができ、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエローなどを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
色材の含有量としては、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。さらに、ライトシアン、ライトマゼンタは、前記シアン及びマゼンタにおいて、活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、0.1質量%以上5質量%以下とすることにより得ることができる。
<有機溶媒>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
<その他の成分>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、必要に応じてその他の公知の成分を含んでもよい。その他成分としては、特に制限されないが、例えば、従来公知の、界面活性剤、重合禁止剤、顔料分散体(色材)、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤などが挙げられる。
<<重合禁止剤(D)>>
前記重合禁止剤は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の保存性(保管安定性)を高めることができる。また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を加熱し粘度を低下させて吐出する場合、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐことができる。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、アルミニウムのクペロン錯体などが挙げられる。
前記重合禁止剤の含有量としては、組成物全量に対して、200ppm以上20,000ppm以下が好ましい。
<<水素供与剤>>
前記水素供与剤は、光照射により励起したベンゾフェノン骨格などを有する化合物としてのラジカル重合開始剤に対して水素を供与できる化合物である。
前記ラジカル重合開始剤としてベンゾフェノン骨格などを有する化合物は、以下に示す重合開始機構で重合が開始する物質である。即ち、ベンゾフェノン骨格などを有する化合物が光照射により励起状態となる。すると、該励起分子が近傍の化合物から水素を引き抜き、水素を引き抜かれた化合物上にラジカルが発生し、それがラジカル重合開始点となる。その結果、ベンゾフェノン骨格などを有する化合物は、光ラジカル重合開始剤としての働きを示す。すなわち、ベンゾフェノン骨格などを有する化合物とともに水素を引き抜かれうる化合物が存在していれば、上記重合開始機構により重合が開始する。よって、例えば、本発明で用いるラジカル重合性化合物から水素が引き抜かれれば、そこから重合が開始する可能性がある。
前記水素供与剤は、光照射により励起したベンゾフェノン骨格などを有する化合物分子へ水素受け渡しを円滑に行い、重合を効率的に進行させることができる。つまり、前記重合開始剤に前記水素供与剤を添加することにより、低黄変を維持したまま、重合反応性を大きく向上することができる。
本発明で用いる水素供与剤は、光照射により励起したベンゾフェノン骨格などを有する化合物分子に対して水素を円滑に供与しうる化合物であれば良い。
前記水素供与剤としては、例えば、ジエチルアミン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジエチルメチルアミン、ジプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル等のアミノ基を有する化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、フェノール等の水酸基を有する化合物、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、トリオキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル結合を有する化合物、ブタンチオール、プロパンチオール、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、n−ドデシルメルカプタン、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、ベンゼンチオール、4−ジメチルメルカプトベンゼン、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、メルカプトフェノール等のメルカプト化合物、又はそれらを酸化したジスルフィド類、チオグリコール酸ブチル、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、β−メルカプトプロピオン酸オクチル、β−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、チオグリコール酸、チオサリチル酸、チオリンゴ酸、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタンスルホン酸、2−メルカプトニコチン酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、6−トリメルカプト−s−トリアジン、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、ジイソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、チオホスファイト類、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のメルカプト基を有する化合物等が挙げられる。
前記水素供与剤としては、水素の受け渡しのエネルギーが低いという点でアミノ基を有する化合物が特に好適に用いられ、中でも、2−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸メチル、4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸エチル、4−(N,N−ジエチルアミノ)安息香酸エチル、1,3−ジ({α−4−(ジメチルアミノ)ベンゾイルポリ[オキシ(1−メチルエチレン)]}オキシ)−2,2−ビス({α−4−(ジメチルアミノ)ベンゾイルポリ[オキシ(1−メチルエチレン)]}オキシメチル)プロパンと{α−4−(ジメチルアミノ)ベンゾイルポリ(オキシエチレン)−ポリ[オキシ(1−メチルエチレン)]−ポリ(オキシエチレン)}4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートの混合物(Lambson社製、「Speedcure7040」)等がさらに好ましい。
前記水素供与剤の含有量としては、組成物中の重合性化合物に対して0.01質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<<増感剤>>
前記増感剤は、活性エネルギー線照射による前記重合開始剤の分解を促進させるものである。
前記増感剤は活性エネルギー線を吸収して電子励起状態となり、その状態で前記重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱等の作用により前記重合開始剤の化学変化(分解、ラジカル、酸又は塩基の生成)を促進する。前記重合開始剤に対する増感剤の質量比は、5×10−3以上200以下が好ましく、0.02以上50以下がより好ましい。
前記増感剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、波長が350nm以上450nm以下の領域に吸収波長を有する増感色素などが挙げられる。
前記増感剤としては、例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリリウム類(例えば、スクアリリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)などが挙げられる。
<<共増感剤>>
前記共増感剤は、前記増感色素の活性エネルギー線に対する感度を一層向上させたり、酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制するものである。
前記共増感剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等のアミン系化合物、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等のチオール及びスルフィド類などが挙げられる。
<<可塑剤>>
前記可塑剤は、モノマーにより形成されるポリマーに柔軟性を付与することができ、例えば、ポリエチレングリコールエステル、末端がキャップされたポリエステル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸、グルタル酸ジオクチル、トリグリセリド、シュウ酸ジオクチル、リン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチルなどが挙げられる。
<<増粘剤>>
前記増粘剤としては、例えば、ポリシアノアクリレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。
<<防腐剤>>
前記防腐剤は、従来から使用されモノマーの重合を開始させないもの、例えば、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、クロロクレゾールなどが挙げられる。
繊維強化材料は、特に限定されないが、組成物の耐衝撃性を増強するための、スチレン、アクリロニトリル等の天然ゴム又は合成ゴムを含む。
<<安定剤>>
前記安定剤は、貯蔵中のモノマーの重合を抑制する目的を果たし、アニオン性安定剤及びフリーラジカル安定剤が挙げられる。前者は、メタリン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アルキルスルホン酸、五酸化リン、塩化鉄(III)、酸化アンチモン、2,4,6−トリニトロフェノール、チオール、アルキルスルホニル、アルキルスルホン、アルキルスルホキシド、亜硫酸アルキル、スルトン、二酸化硫黄、三酸化硫黄等を含み、後者は、ヒドロキノン、カテコール、又はこれらの誘導体を含む。
<活性エネルギー線硬化型組成物の調製>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
<揮発率>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、温度60℃、相対湿度30%に保たれた恒温槽内で5日間静置した後の質量Gから静置前の質量Gを引いた値を、静置前の質量Gで除することにより算出される揮発率(%)が、50%以下であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型組成物の臭気は、未硬化の活性エネルギー線硬化型組成物が揮発することにより、発生すると考えられる。活性エネルギー線硬化型組成物の臭気は、揮発率が影響するため、活性エネルギー線硬化型組成物の揮発率が50%以下であれば、低臭気な画像を得ることができる。
−揮発率の測定方法−
揮発率の測定方法は、以下のようにして行うことができる。
外径46mm、高さ18mmのシャーレに活性エネルギー線硬化型組成物を10gいれ、温度60℃、相対湿度30%に保たれた恒温恒湿槽内で5日間静置した後の質量Gから静置前の質量Gを引いた値を、静置前の質量Gで除することにより算出する。インクの初期重量(静置前の質量)をG、静置後の重量(5日間静置した後の質量)をGとし、揮発率は下記式(1)のように算出される。
揮発率(%)={(G−G)/G} ×100・・・式(1)
前記恒温恒湿槽は、エスペック社製PL−2Jを、シャーレはアズワン社フラットシャーレFS−45を用いて行うことができる。
<粘度>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3〜40mPa・sが好ましく、5〜15mPa・sがより好ましく、6〜12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
<用途>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3A〜図3Dに示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3A〜図3Dは、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、例えば、インクジェット用の用途として専ら好適に用いることができる。
(インクセット)
本発明のインクセットは、ブラックインク、シアンインク、イエローインク、マゼンタインク、及びホワイトインクを有するインクセットであって、
前記インクセットの内少なくとも一つのインクが、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物及び色材を含有するインクである。
本発明のインクセットにおける色材については、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物と同様の色材を使用することができる。
本発明のインクセットは、ライトシアンインク及びライトマゼンタインクを更に有することが好ましい。
なお、前記ライトシアンインクとは、組成物全量に対する色材の固形分の含有量が、0.1質量%以上5質量%以下のシアンインクを意味する。
なお、前記ライトマゼンタインクとは、組成物全量に対する色材の固形分の含有量が、0.1質量%以上5質量%以下のマゼンタインクを意味する。
(組成物収容容器)
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物又はインクが収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、前記収容容器が、封止膜を設けた注ぎ口と、注ぎ口に螺合するキャップ体とから構成され、未使用状態にあっては、内キャップとキャップ本体との間に開封方向への回動を防止する独立したリング状の開封防止部材が設けられていると、開封前の異物混入が防止でき、使用未使用の区別もできるためより好ましい。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
本発明の組成物収容容器は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を容器中に収容している。
(像形成方法及び像形成装置)
本発明の像の形成方法は、活性エネルギー線を用いてもよいし、加温なども挙げられる。本発明の型組成物を活性エネルギー線で硬化させるためには、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。なお、以下の説明において、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を単にインクと称することがある。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインク供給部位と吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、セラミックスやガラス、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、ダンボール、壁紙や床材等の建材、コンクリート、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用する ことができる。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
<インクジェット吐出手段>
インクジェット吐出手段(以下、「インク吐出ヘッド」とも称することがある)は、液室、ノズル孔を有するノズルプレート、及び流路を有し、本発明の組成物としての活性エネルギー線硬化型インクが接する部材がエポキシ接着剤により接合されていることが好ましい。エポキシ接着剤は、接着力、硬度の観点から好ましい。
<<液室>>
液室は、インク吐出ヘッド内でインクが充填される空間をいい、形状に特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。液室は、ノズルプレートに設けられた複数のノズル孔に個別に対応して配置され、ノズル孔と連通する複数の個別流路であり、加圧液室、圧力室、吐出室、加圧室などと称することもある。
<<ノズルプレート>>
ノズルプレートは、ノズル基板と、ノズル基板上に撥インク膜とを有する。
ノズルプレート(以下、「ノズル板」とも称することがある)としては、ノズル孔を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。
ノズル孔とは、インクの液滴が吐出される孔を意味する。
<<<ノズル基板>>>
ノズル基板には、ノズル孔が設けられており、その数、形状、大きさ、材質、構造などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ノズル基板は、ノズル孔からインクが吐出されるインク吐出側のノズル面と、インク吐出側の面とは反対側に位置する液室接合面とを有する。
ノズル基板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、Al、Bi、Cr、InSn、ITO、Nb、Nb、NiCr、Si、SiO、Sn、Ta、Ti、W、ZAO(ZnO+Al)、Znなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、防錆性の点から、ステンレス鋼が好ましい。
また、ノズル基板には、ノズル基板のインク吐出側のノズル面に撥インク膜が形成されていることが好ましい。
<<<撥インク膜>>>
撥インク膜は、ノズル基板における複数の凹部を有するインク吐出側のノズル面上に形成されており、その形状、構造、材質、厚みなどについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
撥インク膜の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクに対する撥水性に優れている点から、シリコーン樹脂、パーフルオロポリエーテル化合物などが挙げられる。
<<流路>>
流路とは、液室、及びノズルプレートを通過する活性エネルギー線硬化型組成物の経路を意味する。
活性エネルギー線硬化型組成物が接する部材がエポキシ接着剤により接合されているとは、液室を構成する部材、ノズルプレートを構成する部材、及び流路を構成する部材のいずれか1つ以上が、エポキシ接着剤で少なくとも1箇所接合されることにより形成されていることを意味する。
−エポキシ接着剤−
インクジェット吐出手段における接合で用いられるエポキシ接着剤は、エポキシ化合物、及び硬化剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
なお、エポキシ接着剤とは、エポキシ化合物を主成分として含むエポキシ系接着剤も含む意味である。
エポキシ化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、ウレタン変性エポキシ化合物、ポリスルフィド変性エポキシ化合物、ゴム変性エポキシ化合物(例えば、CTBN:末端にカルボキシル基を持つブタジエン−アクリロニトリル共重合液状ゴム、ATBN:末端にアミノ基を持つブタジエン−アクリロニトリル共重合液状ゴム等による変性)、ポリアルキレングリコール型エポキシ化合物、エーテルエラストマー添加ビスフェノールA型エポキシ化合物、液状ウレタン樹脂添加ビスフェノールA型エポキシ化合物、ダイマー酸変性エポキシ化合物などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、エポキシ化合物の反応性希釈剤として、n−ブチルグリシジルエーテル、スチレンオキシド等の低粘度のエポキシ化合物を用いてもよい。
また、ノズルプレート及び後述する刺激発生手段、並びにこれらの間に位置する部材(例えば、後述する流路板及び振動板等)の接合部がエポキシ接着剤により接合されており、この接合部が活性エネルギー線硬化型組成物に接する場合が特に好ましい。
活性エネルギー線硬化型組成物が接する部材としては、活性エネルギー線硬化型インクが接すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液室を構成する部材、ノズルプレートを構成する部材、流路を構成する部材、刺激発生手段を構成する部材などが挙げられる。
<<刺激発生手段>>
刺激発生手段は、活性エネルギー線硬化型組成物に印加する刺激を発生する手段である。
刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどが挙げられる。刺激発生手段としては、具体的には、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどが挙げられる。
<硬化手段>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させる手段としては、加熱硬化または活性エネルギー線による硬化が挙げられ、これらの中でも活性エネルギー線による硬化が好ましい。
<<活性エネルギー線>>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
(印刷物)
本発明の印刷物は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化した硬化物を有する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜27及び比較例1〜6)
次の(A)〜(D)及び(G)の材料を表2〜10に示す配合割合(数値は重量部を表す)で混合して活性エネルギー線硬化型インク1〜33を得た。
(A1)ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上で、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー
(A2)ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上でA1以外の重合性単官能モノマー
(A3)ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上の重合性多官能モノマー
(B)A1、A2、A3以外の重合性モノマー
(C)重合開始剤
(D)その他の成分(重合禁止剤、界面活性剤、色材(顔料分散体))
(G)重合性オリゴマー
なお、使用した材料の商品名、及び製造会社名などを表1に示す。
ここでガラス転移温度は、前記重合性モノマーのメーカーのカタログ値が存在する場合にはその値を採用し、存在しない場合には示差走査熱量測定(DSC)法により、以下のようにして測定した値である。
また、実施例22及び23、並びに実施例25及び26においては、組成物全量に対する顔料の固形分の含有量を0.8質量%及び0.4質量%に調整したライトシアンインク及びライトマゼンタインクを使用した。
<ガラス転移温度の測定>
単官能重合性モノマーの重合は、一般的な溶液重合法により行った。
a:単官能重合性モノマー10質量%のトルエン溶液
b:重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5質量%
前記aと前記bとを窒素パージして試験管に封入し、60℃の温浴で6時間振とうし、ポリマーを合成した。
その後、前記単官能重合性モノマーが可溶で前記ポリマーが不溶な溶媒(例えば、メタノール、石油エーテル等)に再沈殿させ、濾過してポリマーを取り出した。
得られたポリマーをDSC測定に供した。
前記DSC測定には、Seiko Instruments社製DSC120Uを用い、測定温度は30℃〜300℃、昇温速度は1分間に2.5℃で測定した。
前記活性エネルギー線硬化型インクに用いた色材としての顔料分散体は、以下のように調製した。
<ブラック顔料分散体の調製>
下記処方の材料を2Φ(直径2mm)ジルコニアビーズを充填した100mlボールミルに入れ70回転/分間で48時間させ更にこれを0.1Φ(直径0.1mm)ジルコニアビーズを充填したサンドミルに入れ周速8m/sで3時間分散させブラック顔料分散体を得た。
・カーボンブラック(Special Black250:オリオン社製) 20質量部
・分散剤(BYKJET−9151:ビックケミー社製) 8質量部
・モノマー(フェノキシエチルアクリレート:大阪有機化学社製) 72質量部
<シアン顔料分散体の調製>
下記処方の材料を2Φ(直径2mm)ジルコニアビーズを充填した100mlボールミルに入れ70回転/分間で48時間させ更にこれを0.1Φ(直径0.1mm)ジルコニアビーズを充填したサンドミルに入れ周速8m/sで3時間分散させシアン顔料分散体を得た。
・シアン顔料(PB15:4:D7110F、BASF社製) 20質量部
・分散剤(ソルスパース32000:日本ルーブルリゾール社製) 8質量部
・モノマー(フェノキシエチルアクリレート:大阪有機化学社製) 72質量部
<マゼンタ顔料分散体の調製>
下記処方の材料を2Φ(直径2mm)ジルコニアビーズを充填した100mlボールミルに入れ70回転/分間で48時間させ更にこれを0.1Φ(直径0.1mm)ジルコニアビーズを充填したサンドミルに入れ周速8m/sで3時間分散させマゼンタ顔料分散体を得た。
・マゼンタ顔料(PR122:RGT:DIC株式会社製) 20質量部
・分散剤(BYK9151:ビックケミー・ジャパン社製) 8質量部
・モノマー(フェノキシエチルアクリレート:大阪有機化学社製) 72質量部
次に、調製した活性エネルギー線硬化型インクを用いて、以下のようにして作製したインク吐出ヘッドを用いて像を形成した。調製した活性エネルギー線硬化型インクは、封止膜が設けられた注ぎ口と注ぎ口に螺合するキャップ体と、リング状の開封防止部材が設けられている収容容器に保管し、開封前の異物混入がないことを確認した。
<エポキシ接着剤を用いたインク吐出ヘッドの作製>
ビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名:jER828、三菱化学株式会社製)40.0質量%、ビスフェノールF型エポキシ化合物(商品名:jER806、三菱化学株式会社製)20.0質量%、p−アミノフェノール型エポキシ化合物(商品名:jER630、三菱化学株式会社製)20.0質量%、シリカ(商品名:アエロジルR972、日本アエロジル株式会社製)2.0質量%を順に添加して均一になるまで撹拌混合し、更にアミンアダクト(商品名:アミキュアMY−24、味の素ファインテクノ株式会社製)18.0質量%を添加して均一になるまで撹拌混合し、エポキシ接着剤を作製した。
このエポキシ接着剤により、活性エネルギー線硬化型組成物が接する部材である液室を構成する部材、ノズルプレートを構成する部材、及び流路を構成する部材を接合して、液室、ノズル孔を有するノズルプレート、及び流路を有するインク吐出ヘッド(株式会社リコー製、MH5440型式)を作製した。
<像形成>
作製したインク吐出ヘッド(MH5440型)を用い、基材(ポリカーボネート)にインクジェット吐出を行い、3cm×10cmのベタ画像を作製した。なお、インク滴の打ち込み量としては、ベタ塗膜が厚さ約10μmとなるように調整した。また、上記によって得られた活性エネルギー線硬化型インクは、吐出温度25〜40℃において粘度が8〜15mPa・sであった。
基材に吐出された活性エネルギー線硬化型インクについて、フュージョンシステムズジャパン社製UV照射機LH6(Dバルブ)により光照射して硬化させた。硬化は、UVA領域に相当する波長域において1W/cmで、3J/cmの光量条件で硬化させた。このようにして硬化させたベタ塗膜を評価用の像(画像)とした。
次に、調製した活性エネルギー線硬化型インク及び像に対して、以下のようにして「接液性」、「耐ブロッキング性」、「密着性」、「保存性」、「屈曲性」、「臭気」、「塗膜割れ性」、及び「粒状度」を評価した。結果を表2〜6に示す。
<接液性>
エポキシ接着剤を90℃において4時間硬化させた硬化物の弾性率をE1(GPa)とし、硬化物を活性エネルギー線硬化型インクに60℃において4週間浸漬させた後の浸漬物の弾性率をE2(GPa)としたときに、下記式(1)で表される弾性率の減少率としては、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
弾性率の減少により吐出安定性が低下する。吐出安定性は弾性率が20%以上変化したノズルが320chのうち20ch以下を許容とし、弾性率の減量率20%以下であれば許容範囲内であった。なお、1以上が実用可能である。
弾性率の減少率(%)={(E1−E2)/E1}×100 ・・・式(1)
[評価基準]
2:弾性率の減少率10%以下
1:弾性率の減少率20%以下
0:弾性率の減少率20%を超える
<耐ブロッキング性>
像形成方法で作製した像について、硬化直後に像上に基材の裏面が合わさるように重ね、40℃オーブンにて500g/cmの圧力をかけながら、24時間保持した後、剥がしたときの基材裏面への転写度合いを観察した。
基材裏面への転写面積に応じて以下の判断基準を基に、評価をした。ここで、転写濃度は基準にしておらず、目視で色がついていれば転写とみなした。なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
3:転写なし
2:硬化物の淵のみが転写する
1:硬化物の面積20%未満が転写する
0:硬化物の面積20%以上が転写する
<密着性>
像形成方法でポリカーボネート基材上に作製した硬化物について、JIS K5400の碁盤目試験(旧規格)に準じて、以下の切込み装置と手順に基づいて、密着性を評価した。
<<装置>>
・切込み工具:エヌティー株式会社製カッターナイフA−300
・ガイド及び等間隔スペーサー:コーテック株式会社製、碁盤目試験ガイド、CCJ−1(切込み間隔1mm)
・透明感圧付着テープ(以下、「テープ」と呼ぶ。):ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18
<<手順>>
平らな表面上に試験板を置き、前記切込み工具と等間隔スペーサーを用いて1mm間隔でカットした。
各方向での切込み数は11個とする。
すべての切込みは、基材の表面まで貫通していなければならない。
格子パターンが形成できるように、2回目の切込みは、90°で最初の切込みに重ね、11個の平行な切込みを行い、碁盤目部分が100個形成されるようにした。
一定の速度でテープを取り出して、約75mmの長さの小片にカットした。
テープの中心を、各カットの一組に平行な方向で格子の上に置き、格子の部分にかさなった箇所と最低50mmを超える長さで、指でテープを平らになるようにした。
塗膜に正しく接触させるために、指先でしっかりとテープをこすった。
テープを通して見られる塗膜の色は、接触全体がきちんとしているかどうかを示す有効な目安である。
テープを付着させてから1〜2分間後に、テープを引き剥がした。
塗膜面に直角になるようテープの端をつかみ、瞬間的に引き剥がした。
密着性が100とは、100個にカットした碁盤目部分のうち、剥がれた部位が一箇所もない(剥がれた面積が0%)状態を意味する。例えば、密着性が70とは、剥がれていない部分の面積が70%の状態を意味する。なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
2:密着性95以上100以下
1:密着性70以上94以下
0:密着性70未満
<保存性>
インクを60℃に1週間放置後のインクの粘度を測定し、保存前のインクに対する変化率を評価した。インクの粘度の測定には、コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22L(東機産業株式会社製)により、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定した。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いた。
なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
2:粘度変化率が5%未満
1:粘度変化率が10%未満
0:粘度変化率が10%以上
<屈曲性>
硬化直後の硬化物を半径10mmの主管に巻きつけた際の塗膜の状態を目視で観察し、下記評価基準に基づき評価した。なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
2:ひび割れなし
1:微小なひび割れあり
0:ひび割れあり
<揮発率>
外径46mm、高さ18mmのシャーレに活性エネルギー線硬化型組成物を10gいれ、温度60℃、相対湿度30%に保たれた恒温恒湿槽内で5日間静置した後の質量Gから静置前の質量Gを引いた値を、静置前の質量Gにより除することにより算出した。インクの初期重量(静置前の質量)をG、静置後の重量(5日間静置した後の質量)をGとし、揮発率は下記式(1)のように算出される。
揮発率(%)={(G−G)/G} ×100・・・式(1)
前記恒温恒湿槽は、エスペック社製PL−2Jを、シャーレはアズワン社フラットシャーレFS−45を用いて行うことができる。なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
3:揮発率50%以下
2:揮発率50%を超え60%以下
1:揮発率60%を超え70%以下
0:揮発率70%以上
<塗膜割れ性>
硬化直後の硬化物を180℃折り曲げたときと、3cm×10cmに印字した塗膜を長軸方向に5cm引き延ばした(塗膜そのものが15cmにまで引き延ばされた)とき、のそれぞれの塗膜の状態を目視で観察し、下記評価基準に基づき評価した。なお、評価結果が、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
2:折り曲げ、引っ張りともにひび割れなし
1:折り曲げ、引っ張りともに微小なひび割れあり
0:折り曲げ、引っ張りともにひび割れあり
<粒状度>
−粒状度の測定画像の形成−
作製したインク吐出ヘッド(MH5440型)を用い、基材(PVCフィルム)にインクジェット吐出を行い、大きさ3cm×10cm、画像濃度が0.3になるようなブラックのベタ画像(600dpi)を形成した。さらに、同様にして、大きさ3cm×10cm、画像濃度が0.3になるようなシアン、マゼンタそれぞれのベタ画像(600dpi)を形成した。
なお、画像濃度は反射型カラー測色計X−Rite939(X−Rite社製)を用いて行い、インク滴の打ち込み量を調整し、各インクで同一濃度の画像を作製した。
また、上記によって得られた活性エネルギー線硬化型インクは、吐出温度25〜40℃において粘度が8〜15mPa・sであった。
基材に吐出された活性エネルギー線硬化型インクについて、フュージョンシステムズジャパン社製UV照射機LH6(Dバルブ)により光照射して硬化させた。硬化は、UVA領域に相当する波長域において1W/cmで、3J/cmの光量条件で硬化させた。このようにして硬化させたベタ塗膜を評価用の像(画像)とした。
−粒状度の評価−
得られたPVCフィルムに形成されたブラック、シアン又はマゼンタの画像を目視で観察し、下記評価基準に基づき粒状度を評価した。なお、1以上であれば実用可能である。
[評価基準]
3:5cm未満の距離から見てもインクドットの粒が見られない
2:5cm以上30cm未満の距離から見てもインクドットの粒が見られない
1:30cm以上100cm未満の距離から見てもインクドットの粒が見られる
0:100cm以上の距離から見てもインクドットの粒が見られる
Figure 2021105156
Figure 2021105156
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本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、
前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、
前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下である、ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物である。
<2> 前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して8質量%以上20質量%以下である、前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<3> 前記重合性モノマー(A1)が、4−アクリロイルモルフォリンを含有する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<4> 前記ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)の合計含有量が、組成物全量に対して35質量%以上45質量%以下である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<5> 前記重合性モノマー(A)が、重合性官能基を少なくとも2つ以上を有する重合性モノマー(A3)を更に含有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<6> 温度60℃、相対湿度30%に保たれた恒温槽内で5日間静置した後の質量Gから静置前の質量Gを引いた値を、静置前の質量Gで除することにより算出される揮発率(%)が、50%以下である、前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<7> 重合性オリゴマーを更に含有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
<8> ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、
前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、
前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下である、ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクである。
<9> ブラックインク、シアンインク、イエローインク、マゼンタインク、及びホワイトインクを有するインクセットであって、
前記インクセットの内少なくとも一つのインクが、前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物及び色材を含有するインクである、ことを特徴とするインクセットである。
<10> ライトシアンインク及びライトマゼンタインクの少なくともいずれかを更に有する、前記<9>に記載のインクセットである。
<11> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、前記<8>に記載の活性エネルギー線硬化型インク、及び前記<9>から<10>のいずれかに記載のインクセットのインクの少なくともいずれかが容器中に収容されていることを特徴とする収容容器である。
<12> 封止膜を設けた注ぎ口と注ぎ口に螺合するキャップ体とから構成され、未使用状態にあっては、内キャップとキャップ本体との間に開封方向への回動を防止する独立したリング状の開封防止部材が設けられている、前記<11>に記載の収容容器である。
<13> 収容容器に収容されている前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、前記<8>に記載の活性エネルギー線硬化型インク、及び前記<9>から<10>のいずれかに記載のインクセットのインクの少なくともいずれかを吐出する手段と
吐出された前記組成物に活性エネルギー線を照射する手段と、を有し、
前記吐出する手段は、液室と、前記組成物を吐出するノズル孔を有するノズルプレートと、流路と、を有し、
前記液室を構成する部材、前記ノズルプレートを構成する部材、及び前記流路を構成する部材のいずれか1つ以上は、接着剤で少なくとも1箇所接合されることにより形成されている像形成装置である。
<14> 前記接着剤が、エポキシ接着剤である、前記<13>に記載の像形成装置である。
<15> 前記<13>から<14>のいずれかに記載の像形成装置を用いることを特徴とする像形成方法である。
<16> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化した硬化物を有することを特徴とする印刷物である。
前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、前記<8>に記載の活性エネルギー線硬化型インク、前記<9>から<10>のいずれかに記載のインクセット、前記<11>から<12>のいずれかに記載の収容容器、前記<13>から<14>のいずれかに記載の像形成装置、前記<15>に記載の像形成方法、及び前記<16>に記載の硬化物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
1 貯留プール(収容部)
3 可動ステージ
4 活性エネルギー線
5 組成物
6 硬化層
30 造形物用吐出ヘッドユニット
31、32 支持体用吐出ヘッドユニット
33、34 紫外線照射手段
35 立体造形物
36 支持体積層部
37 造形物支持基板
38 ステージ
39 像形成装置
特開2019−198970号公報 特開2010−116460号公報 特開2010−222385号公報 特開2003−238857号公報

Claims (15)

  1. ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)を少なくとも2種以上含有し、
    前記重合性モノマー(A)が、ホモポリマーにおけるFedors法によるSP値が10.8以上12.2以下である重合性モノマー(A1)を含有し、
    前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して3質量%以上20質量%以下である、ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 前記重合性モノマー(A1)の含有量が、組成物全量に対して8質量%以上20質量%以下である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 前記重合性モノマー(A1)が、4−アクリロイルモルフォリンを含有する、請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記ホモポリマーのガラス転移温度が80℃以上である重合性モノマー(A)の合計含有量が、組成物全量に対して35質量%以上45質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 前記重合性モノマー(A)が、重合性官能基を少なくとも2つ以上を有する重合性モノマー(A3)を更に含有する、請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. 温度60℃、相対湿度30%に保たれた恒温槽内で5日間静置した後の質量Gから静置前の質量Gを引いた値を、静置前の質量Gで除することにより算出される揮発率(%)が、50%以下である、請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. 重合性オリゴマーを更に含有する、請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  8. ブラックインク、シアンインク、イエローインク、マゼンタインク、及びホワイトインクを有するインクセットであって、
    前記インクセットの内少なくとも一つのインクが、請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物及び色材を含有するインクである、ことを特徴とするインクセット。
  9. ライトシアンインク及びライトマゼンタインクの少なくともいずれかを更に有する、請求項8に記載のインクセット。
  10. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8から9のいずれかに記載のインクセットのインクの少なくともいずれかが容器中に収容されていることを特徴とする組成物収容容器。
  11. 封止膜を設けた注ぎ口と注ぎ口に螺合するキャップ体とから構成され、未使用状態にあっては、内キャップとキャップ本体との間に開封方向への回動を防止する独立したリング状の開封防止部材が設けられている、請求項10に記載の組成物収容容器。
  12. 組成物収容容器に収容されている請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8から9のいずれかに記載のインクセットのインクの少なくともいずれかを吐出する手段と
    吐出された前記組成物に活性エネルギー線を照射する手段と、を有し、
    前記吐出する手段は、液室と、前記組成物を吐出するノズル孔を有するノズルプレートと、流路と、を有し、
    前記液室を構成する部材、前記ノズルプレートを構成する部材、及び前記流路を構成する部材のいずれか1つ以上は、接着剤で少なくとも1箇所接合されることにより形成されている像形成装置。
  13. 前記接着剤が、エポキシ接着剤である、請求項12に記載の像形成装置。
  14. 請求項12から13のいずれかに記載の像形成装置を用いることを特徴とする像形成方法。
  15. 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化した硬化物を有することを特徴とする印刷物。

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