JP2021100790A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液滴の着弾位置の細かい補正を行うことができる液滴吐出装置を提供する。【解決手段】圧力発生室と第1圧電素子と第2圧電素子とノズル孔とを有する液滴吐出ヘッド10と、液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される検査基板22を支持する第1ステージ20と、検査基板に着弾された液滴を撮像するカメラ30と、第1ステージの第1方向に位置し、液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される基板42を支持する第2ステージ40と、制御部と、を含み、制御部60は、カメラで撮像された像に基づいて、検査基板に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部62と、着弾位置に基づいて、第1圧電素子および第2圧電素子に印加する電圧を決定する電圧決定部64と、を有し、液滴吐出ヘッドは、電圧決定部で決定された電圧が第1圧電素子および第2圧電素子に印加された状態で、基板に液滴を着弾させる。【選択図】図1
Description
本発明は、液滴吐出装置に関する。
インクジェット方式の液滴吐出ヘッドによって、基板上のバンク部により画成された微小な素子部にインクを着弾させてカラーフィルターを製造する技術が知られている。このような技術では、素子部となる基板の区画部に、正確にインクを着弾させることが可能な液滴吐出装置が求められている。
例えば特許文献1には、インクが区画部からバンク部にはみ出した状態を画像認識し、画像認識の結果に基づいて、はみ出しを抑制するように着弾位置を補正する液滴吐出装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1では、主走査方向は、データ上における液滴吐出ヘッドの吐出タイミングを調整することで、着弾位置を補正する。そのため、主走査方向のデータ分解能に応じた補正しかすることができず、細かい調整が難しい。
本発明に係る液滴吐出装置の一態様は、
圧力発生室と、前記圧力発生室の容積を変化させる第1圧電素子と、前記圧力発生室の容積を変化させ、前記第1圧電素子に対して第1方向に配置される第2圧電素子と、前記圧力発生室に連通し前記第1方向と直交する第2方向からみて、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子との間に配置されたノズル孔と、を有し、前記ノズル孔から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される検査基板を支持する第1ステージと、
前記検査基板に着弾された液滴を撮像するカメラと、
前記第1ステージの前記第1方向に位置し、前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される基板を支持する第2ステージと、
前記液滴吐出ヘッドを制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記カメラで撮像された像に基づいて、前記検査基板に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部と、
前記着弾位置に基づいて、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加する電圧を決定する電圧決定部と、
を有し、
前記液滴吐出ヘッドは、前記電圧決定部で決定された電圧が前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加された状態で、前記基板に液滴を着弾させる。
圧力発生室と、前記圧力発生室の容積を変化させる第1圧電素子と、前記圧力発生室の容積を変化させ、前記第1圧電素子に対して第1方向に配置される第2圧電素子と、前記圧力発生室に連通し前記第1方向と直交する第2方向からみて、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子との間に配置されたノズル孔と、を有し、前記ノズル孔から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される検査基板を支持する第1ステージと、
前記検査基板に着弾された液滴を撮像するカメラと、
前記第1ステージの前記第1方向に位置し、前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される基板を支持する第2ステージと、
前記液滴吐出ヘッドを制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記カメラで撮像された像に基づいて、前記検査基板に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部と、
前記着弾位置に基づいて、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加する電圧を決定する電圧決定部と、
を有し、
前記液滴吐出ヘッドは、前記電圧決定部で決定された電圧が前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加された状態で、前記基板に液滴を着弾させる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 液滴吐出装置
1.1. 構成
まず、本実施形態に係る液滴吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る液滴吐出装置100を模式的に示す図である。図1には、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。
1.1. 構成
まず、本実施形態に係る液滴吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る液滴吐出装置100を模式的に示す図である。図1には、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。
液滴吐出装置100は、図1に示すように、例えば、液滴吐出ヘッド10と、第1ステージ20と、カメラ30と、第2ステージ40と、第1フラッシング部50と、第2フラッシング部52と、制御部60と、記憶部70と、を含む。なお、便宜上、図1では、制御部60および記憶部70を機能ブロックとして図示している。
液滴吐出ヘッド10は、液滴を吐出する。ここで、図2は、液滴吐出ヘッド10を模式的に示す平面図である。図3は、液滴吐出ヘッド10を模式的に示す図2のIII−III線断面図である。
液滴吐出ヘッド10は、図2および図3に示すように、例えば、ノズルプレート11と、流路形成基板13と、振動板15と、第1圧電素子16と、第2圧電素子18と、を有している。なお、便宜上、図2では、振動板15の図示を省略している。
ノズルプレート11は、板状の部材である。ノズルプレート11の材質は、例えば、SUS(Steel Use Stainless)である。ノズルプレート11は、例えば接着剤や熱溶着フィルムなどによって、流路形成基板13に接合されている。図3に示す例では、ノズルプレート11は、第1板状部材11aと、第2板状部材11bと、を有している。第2板状部材11bは、第1板状部材11aと流路形成基板13との間に設けられている。
ノズルプレート11には、ノズル孔12が設けられている。ノズル孔12は、例えば、第1板状部材11aに設けられた第1孔12aと、第2板状部材11bに設けられた第2孔12bと、を有している。図示の例では、第1孔12aのY軸方向の大きさは、一定である。第2孔12bは、Y軸方向の大きさが+Z軸方向に向かうに従って大きくなるテーパー形状を有している。
ノズル孔12は、複数設けられている。ノズル孔12は、図2に示すように、X軸方向に配列されている。図示の例では、6つのノズル孔12が設けられているが、その数は特に限定されない。液滴吐出ヘッド10は、例えば、列をなしている複数のノズル孔12から、同時に液滴を吐出する。
流路形成基板13は、図3に示すように、ノズルプレート11に設けられている。流路形成基板13は、ノズルプレート11と振動板15との間に設けられている。流路形成基板13の材質は、例えば、シリコンである。
流路形成基板13には、圧力発生室14が設けられている。圧力発生室14は、ノズル孔12と連通している。圧力発生室14は、ノズルプレート11、流路形成基板13、および振動板15で規定されている。
流路形成基板13は、例えば、圧力発生室14を規定している第1規定部13a、第2規定部13b、および第3規定部13cを有している。第1規定部13aは、振動板15からノズル孔12側に突出している。第1規定部13aは、Y軸方向の大きさが一定である第1部分2と、Y軸方向の大きさが−Z軸方向に向かうに従って小さくなるテーパー形状の第2部分4と、を有している。第1部分2は、第2部分4と振動板15との間に設けられている。第2規定部13bは、第1規定部13aの+Y軸方向に位置している。第3規定部13cは、第1規定部13aの−Y軸方向に位置している。なお、便宜上、図2では、第1規定部13aの図示を省略している。
圧力発生室14は、例えば、第1室14aと、第2室14bと、第3室14cと、を有している。第1室14aは、ノズルプレート11、第1規定部13a、第2規定部13b、および振動板15で規定されている。第2室14bは、ノズルプレート11、第1規定部13a、第3規定部13c、および振動板15で規定されている。第3室14cは、第1規定部13aで規定され、ノズル孔12と連通している。第3室14cは、第1室14aと第2室14bとを連通している。
圧力発生室14は、図2に示すように、複数設けられている。圧力発生室14の数と、ノズル孔12の数とは、同じである。1つのノズル孔12に対して、1つの圧力発生室14が設けられている。圧力発生室14は、X軸方向に配列されている。圧力発生室14の容積は、振動板15の変形によって変化する。
圧力発生室14は、図示せぬ供給流路と連通している。供給流路は、流路形成基板13に設けられている。供給流路は、圧力発生室14に、ノズル孔12から吐出される液滴となる液体を供給する。なお、便宜上、図3では、液滴となる液体の図示を省略している。
振動板15は、図3に示すように、流路形成基板13に設けられている。振動板15は、圧力発生室14と、第1圧電素子16および第2圧電素子18と、の間に設けられている。振動板15は、流路形成基板13に設けられた酸化シリコン層と、酸化シリコン層に設けられた酸化ジルコニウム層と、を有していてもよい。振動板15は、可撓性を有する。振動板15は、第1圧電素子16および第2圧電素子18の動作によって変形する。
第1圧電素子16および第2圧電素子18は、振動板15に設けられている。第1圧電素子16および第2圧電素子18は、図2に示すように、Y軸方向に並んでいる。第2圧電素子18は、第1圧電素子16に対してY軸方向に配置されている。Z軸方向からみて、第1圧電素子16と第2圧電素子18との間に、ノズル孔12が位置している。
第1圧電素子16は、複数設けられている。第1圧電素子16の数と、ノズル孔12の数とは、同じである。第1圧電素子16は、X軸方向に配列されている。第2圧電素子18は、複数設けられている。第2圧電素子18の数と、ノズル孔12の数とは、同じである。第2圧電素子18は、X軸方向に配列されている。1つのノズル孔12に対して、第1圧電素子16および第2圧電素子18が1つずつ設けられている。
第1圧電素子16および第2圧電素子18は、図示はしないが、圧電体層と、圧電体層を挟む一対の電極と、を有している。圧電素子16,18は、圧力発生室14の容積を変化させる。具体的には、圧電素子16,18では、一対の電極に電圧が印加されると、圧電体層は変形する。圧電体層の変形に応じて、振動板15は変形する。そのため、圧力発生室14の容積が変形して、圧力発生室14の容積が変形する。これにより、液滴吐出ヘッド10は、ノズル孔12から液滴を吐出させる。
液滴吐出ヘッド10では、第1圧電素子16に印加される電圧を、第2圧電素子18に印加される電圧よりも大きくすることにより、第1室14aの容積の変化量を、第2室14bの容積の変化量よりも大きくすることができる。これにより、図3に示すように、液滴を、Z軸に対して−Y軸方向に傾いた方向αに吐出させることができる。
また、第2圧電素子18に印加される電圧を、第1圧電素子16に印加される電圧よりも大きくすることにより、第2室14bの容積の変化量を、第1室14aの容積の変化量よりも大きくすることができる。これにより、液滴を、Z軸に対して+Y軸方向に傾いた方向βに吐出させることができる。
液滴吐出ヘッド10では、ノズル孔12は、テーパー形状である第2孔12bを有し、流路形成基板13の第1規定部13aは、テーパー形状である第2部分4を有している。そのため、第1室14aの容積の変化量と第2室14bの容積の変化量との差によって、液滴の吐出方向を確実に変更することができる。
液滴吐出ヘッド10から吐出される液滴は、例えば、有機EL(Electro-Luminescence)装置の発光材料、液晶表示装置に用いるカラーフィルターのフィルター材料、電子放出装置(Field Emission Display:FED)の蛍光材料、PDP(Plasma Display Panel)装置の蛍光材料、電気泳動表示装置の泳動体材料などで構成されている。
第1ステージ20は、図1に示すように、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される検査基板22を支持する。検査基板22は、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾されることができれば、その材質は、特に限定されない。検査基板22は、紙であってもよい。
カメラ30は、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置を撮像する。
第2ステージ40は、第1ステージ20のY軸方向に位置し、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される基板42を支持する。第2ステージ40は、Z軸方向からみて、第1ステージ20の−Y軸方向に位置している。基板42は、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される凹部を有していてもよい。基板42は、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾されて、例えば、有機EL装置、液晶表示装置、電子放出装置、PDP装置、電気泳動表示装置などを構成する部材となる。
第1フラッシング部50は、第2ステージ40の+Y軸方向に設けられている。第1フラッシング部50は、液滴吐出ヘッド10と第1フラッシング部50とがZ軸方向において重なる時に、液滴吐出ヘッド10の捨て吐出(フラッシング)を受ける。
第2フラッシング部52は、第2ステージ40の−Y軸方向に設けられている。第2フラッシング部52は、液滴吐出ヘッド10と第2フラッシング部52とがZ軸方向において重なる時に、液滴吐出ヘッド10の捨て吐出を受ける。
制御部60は、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30を制御する。制御部60は、専用回路によって実現されて液滴吐出ヘッド10およびカメラ30の制御を行うように構成されていてもよい。また、制御部60は、例えばCPU(central processing unit)がROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置に記憶された制御プログラムを実行することによってコンピューターとして機能し、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30の制御を行うように構成されていてもよい。
制御部60は、着弾位置取得部62と、電圧決定部64と、を有している。着弾位置取得部62は、カメラ30で撮像された像に基づいて、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置を取得する。電圧決定部64は、着弾位置取得部62で取得された着弾位置に基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する。具体的には、電圧決定部64は、着弾位置取得部62で取得された着弾位置と、予め定められた基準位置と、に基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する。
記憶部70は、制御部60が制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。記憶部70は、さらに、制御部60の作業領域として用いられ、制御部60が各種プログラムに従って実行した算出結果等を一時的に記憶する。記憶部70には、例えば、液滴の着弾位置の比較対象となる基準位置が記憶されている。
1.2. 動作
次に、液滴吐出装置100の動作について、図面を参照しながら説明する。図4は、液滴吐出装置100の動作を説明するためのフローチャートである。図5〜図8は、液滴吐出装置100の動作を説明するための図である。
次に、液滴吐出装置100の動作について、図面を参照しながら説明する。図4は、液滴吐出装置100の動作を説明するためのフローチャートである。図5〜図8は、液滴吐出装置100の動作を説明するための図である。
制御部60は、図示せぬ操作部からの信号を受けて、図5に示すように、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30を移動させる(ステップS1)。具体的には、制御部60は、操作部からの信号を受けて、図示せぬ移動機構に信号を出力する。移動機構は、制御部60からの信号を受けて、液滴吐出ヘッド10が検査基板22の+Z軸方向に位置するように、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30を移動させる。
次に、制御部60は、第1圧電素子16および第2圧電素子18に電圧(V/2)を印加する(ステップS2)。具体的には、制御部60は、ステップS1を実行した後に、図示せぬ電源に信号を出力する。電源は、制御部60からの信号を受けて、第1圧電素子16および第2圧電素子18の両方に電圧(V/2)を印加する。電圧(V/2)が印加されることにより、液滴吐出ヘッド10は、検査基板22に液滴を吐出する。
図6に示すように、制御部60は、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30を移動させる(ステップS3)。具体的には、制御部60は、ステップS2を実行した後に、移動機構に信号を出力する。移動機構は、制御部60からの信号を受けて、カメラ30が検査基板22の+Z軸方向に位置するように、液滴吐出ヘッド10およびカメラ30を移動させる。
次に、制御部60は、カメラ30に信号を入力して、カメラ30を動作させる(ステップS4)。カメラ30は、制御部60からの信号を受けて、検査基板22に着弾された液滴を撮像する。
次に、制御部60は、カメラ30で撮像された像を画像データとして取得し、記憶部70に記憶させる(ステップS5)。
次に、制御部60の着弾位置取得部62は、取得した画像データから液滴の着弾位置を取得する(ステップS6)。着弾位置取得部62は、着弾位置として、例えば、液滴の中心座標を取得する。中心座標は、例えば、液滴の最も+Z軸方向に位置する点である。着弾位置取得部62は、カメラのピントなどを調整することにより、中心座標を算出することができる。
次に、制御部60は、記憶部70から予め定められた基準位置を読み出す(ステップS7)。
次に、制御部60の電圧決定部64は、着弾位置取得部62で取得された着弾位置と、予め定められた基準位置と、に基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する(ステップS8)。以下、ステップS8について説明する。
図7に示すように、Y軸方向における液滴Lの着弾位置P1と基準位置P2との差をΔd、検査基板22と液滴吐出ヘッド10との間の距離をDとすると、Z軸に対する液滴Lの吐出方向の傾き角度θは、下記式(1)で表される。
θ=arctan(Δd/D) ・・・(1)
第1圧電素子16にのみ電圧を印加した場合における、Z軸に対する液滴Lの吐出方向の傾き角度をθMAXとし、第1圧電素子16に印加する電圧をV1とし、第2圧電素子18に印加する電圧をV2とし、所望の質量の液滴Lを吐出させるための電圧をVとすると、下記式(2)および式(3)の関係を満たす。
V×(1/2−(θ/θMAX))=V1 ・・・(2)
V=V2+V1 ・・・(3)
V=V2+V1 ・・・(3)
例えば、Δd=5μm、D=300μm、の場合、式(1)より、θ=0.955°となる。そして、θMAX=3°、液滴Lの所望の質量10ngを得るための電圧V=40Vとすると、式(2)および式(3)より、V1=13.6V、V2=26.4Vとなる。すなわち、第1圧電素子16に印加する電圧を13.6Vとし、第2圧電素子18に印加する電圧を26.4Vとすれば、着弾位置P1と基準位置P2との差Δdをゼロにすることができる。
以上の計算により、電圧決定部64は、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定することができる。
図8に示すように、制御部60は、液滴吐出ヘッド10を移動させる(ステップS9)。具体的には、制御部60は、ステップS8を実行した後に、移動機構に信号を出力する。移動機構は、制御部60からの信号を受けて、液滴吐出ヘッド10と基板42とが+Z軸方向に重なる位置に、液滴吐出ヘッド10を移動させる。
そして、液滴吐出ヘッド10が所定の位置に到達したら、制御部60は、第1圧電素子16および第2圧電素子18に、電圧決定部64で決定された電圧を印加する(ステップS10)。具体的には、制御部60は、液滴吐出ヘッド10が所定の位置に到達した後、電源に信号を出力する。電源は、制御部60からの信号を受けて、電圧決定部64で決定された電圧を、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する。液滴吐出ヘッド10は、電圧決定部64で決定された電圧が第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加された状態で、基板42に液滴を着弾させる。
その後、制御部60は、処理を終了する。図4には示していないが、制御部60は、基板42に液滴を着弾させる前後に、第1フラッシング部50および第2フラッシング部52に液滴を着弾させてもよい。
制御部60は、以上の処理を繰り返し行ってもよい。液滴吐出装置100は、図示しない基板交換機構を有し、基板42に液滴が着弾された後に、基板交換機構は、第2ステージ40で支持されている基板42を他の基板42に取り換えてもよい。基板交換機構によって基板42が他の基板42に取り換えられている際中に、電圧決定部64は、他の基板42に液滴を着弾させるための電圧(圧電素子16,18に印加される電圧)を決定してもよい。
1.3. 作用効果
液滴吐出装置100では、液滴吐出ヘッド10と、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される検査基板22を支持する第1ステージ20と、検査基板22に着弾された液滴を撮像するカメラ30と、第1ステージ20の第1方向に位置し、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される基板42を支持する第2ステージ40と、液滴吐出ヘッド10を制御する制御部60と、を含む。液滴吐出ヘッド10は、圧力発生室14と、圧力発生室14の容積を変化させる第1圧電素子16と、圧力発生室14の容積を変化させ、第1圧電素子16に対して第1方向(Y軸方向)に配置される第2圧電素子18と、圧力発生室14に連通し第1方向と直交する第2方向(Z軸方向)からみて、第1圧電素子16と第2圧電素子18との間に配置されたノズル孔12と、を有する。制御部60は、カメラ30で撮像された像に基づいて、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部62と、取得された着弾位置に基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する電圧決定部64と、を有する。そして、液滴吐出ヘッド10は、電圧決定部64で決定された電圧が第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加された状態で、基板42に液滴を着弾させる。
液滴吐出装置100では、液滴吐出ヘッド10と、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される検査基板22を支持する第1ステージ20と、検査基板22に着弾された液滴を撮像するカメラ30と、第1ステージ20の第1方向に位置し、液滴吐出ヘッド10からの液滴が着弾される基板42を支持する第2ステージ40と、液滴吐出ヘッド10を制御する制御部60と、を含む。液滴吐出ヘッド10は、圧力発生室14と、圧力発生室14の容積を変化させる第1圧電素子16と、圧力発生室14の容積を変化させ、第1圧電素子16に対して第1方向(Y軸方向)に配置される第2圧電素子18と、圧力発生室14に連通し第1方向と直交する第2方向(Z軸方向)からみて、第1圧電素子16と第2圧電素子18との間に配置されたノズル孔12と、を有する。制御部60は、カメラ30で撮像された像に基づいて、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部62と、取得された着弾位置に基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する電圧決定部64と、を有する。そして、液滴吐出ヘッド10は、電圧決定部64で決定された電圧が第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加された状態で、基板42に液滴を着弾させる。
そのため、液滴吐出装置100では、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を調整することで、液滴の着弾位置を補正することができる。これにより、液滴吐出装置100では、走査方向のデータ分解能に関わらず、液滴の着弾位置を補正することができる。したがって、液滴の着弾位置の細かい補正を行うことができる。
さらに、液滴吐出装置100では、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加される電圧の合計値を、所望の質量の液滴を吐出させるための電圧とすることにより、液滴の質量を変えずに、液滴の着弾位置を補正することができる。
図9に示すように、一般的に、液滴の速度および質量は、圧電素子に印加される電圧に比例する。そのため、液滴の着弾位置が目標値からずれた場合に、液滴の速度を調整して着弾位置を補正しようとすると、液滴の質量が目標値からずれてしまう。液滴の質量が目標値からずれると、例えば、有機EL装置の画素の膜厚がずれてしまう。液滴吐出装置100は、このような問題を回避することができる。なお、図9は、圧電素子に印加される電圧と、液滴の速度および質量と、の関係を示すグラフである。
液滴吐出装置100では、電圧決定部64は、着弾位置と予め定められた基準位置とに基づいて、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する。液滴吐出装置100では、着弾位置と基準位置との差を算出し、該差がゼロとなるように、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定することができる。
液滴吐出装置100では、基板42に液滴が着弾された後に、第2ステージ40で支持される基板42は、他の基板42に取り換えられ、基板42が他の基板42に取り換えられている際中に、電圧決定部64は、他の基板42に液滴を着弾させるための電圧を決定する。そのため、液滴吐出装置100では、基板42が他の基板42に取り換えられた後に他の基板42に液滴を着弾させるための電圧を決定する場合に比べて、他の基板42に対する液滴の着弾工程を早めることができる。
液滴吐出装置100では、ノズル孔12は、第1方向および第2方向と直交する第3方向(X軸方向)に配列され、第1圧電素子16は、第3方向に配列され、第2圧電素子18は、第3方向に配列されている。そのため、液滴吐出装置100では、1度に多くの液滴を吐出させることができる。また、液滴吐出装置100では、1度に吐出させる液滴の数を変えずに、着弾位置を補正することができる。そのため、液滴の質量を変えずに、着弾位置を補正することができる。1度に吐出させる液滴の数が変わると、1つの液滴に対応する電圧が変わってしまい、液滴の質量が変化してしまう。
なお、上記の例では、制御部60が記憶部70から予め定められた基準位置を読み出して、着弾位置と基準位置との差Δdを求めたが、図10に示すように、液滴Lの列の位置に基づいて、差Δdを求めてもよい。例えば、液滴Lと交差するX軸に平行な複数の仮想直線Kのうち、最も液滴Lと交差する回数が多い仮想直線Kの位置を、基準位置としてもよい。なお、図10は、液滴Lの着弾位置と基準位置との差Δdを説明するための図である。
2. 変形例
次に、本実施形態の変形例に係る液滴吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の変形例に係る液滴吐出装置200を模式的に示す図ある。
次に、本実施形態の変形例に係る液滴吐出装置について、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の変形例に係る液滴吐出装置200を模式的に示す図ある。
以下、本実施形態の変形例に係る液滴吐出装置200において、上述した本実施形態に係る液滴吐出装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
液滴吐出装置200は、図11に示すように、記憶部70に、テーブル72が記憶されている点において、上述した液滴吐出装置100と異なる。
テーブル72には、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置と基準位置との差Δdと、第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加される電圧と、の対応関係を特定するルックアップテーブルである。電圧決定部64は、検査基板22に着弾された液滴の着弾位置に応じてテーブル72から第1圧電素子16および第2圧電素子18に印加する電圧を決定する。そのため、液滴吐出装置200は、上記の式(1)〜式(3)に基づく計算を省略することができる。これにより、例えば、電圧決定部64の処理速度を速めることができる。
なお、テーブル72は、図示しない記憶媒体に記憶されていてもよい。記憶媒体は、コンピューター読み取り可能な記憶媒体である。記憶媒体は、例えば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、メモリー(ROM、フラッシュメモリーなど)により実現される。
本実施形態では、図2に示すように第1圧電素子16および第2圧電素子18は、Y軸方向に並んでいるとしたが、第1圧電素子16および第2圧電素子18は、X軸方向に配列されても構わない。このような場合、移動機構の移動方向(Y方向)と交差する方向に対して液滴の着弾位置を補正することができる。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…第1部分、4…第2部分、10…液滴吐出ヘッド、11…ノズルプレート、11a…第1板状部材、11b…第2板状部材、12…ノズル孔、12a…第1孔、12b…第2孔、13…流路形成基板、13a…第1規定部、13b…第2規定部、13c…第3規定部、14…圧力発生室、14a…第1室、14b…第2室、14c…第3室、15…振動板、16…第1圧電素子、18…第2圧電素子、20…第1ステージ、22…検査基板、30…カメラ、40…第2ステージ、42…基板、50…第1フラッシング部、52…第2フラッシング部、60…制御部、62…着弾位置取得部、64…電圧決定部、70…記憶部、72…テーブル、100,200…液滴吐出装置
Claims (5)
- 圧力発生室と、前記圧力発生室の容積を変化させる第1圧電素子と、前記圧力発生室の容積を変化させ、前記第1圧電素子に対して第1方向に配置される第2圧電素子と、前記圧力発生室に連通し前記第1方向と直交する第2方向からみて、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子との間に配置されたノズル孔と、を有し、前記ノズル孔から液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される検査基板を支持する第1ステージと、
前記検査基板に着弾された液滴を撮像するカメラと、
前記第1ステージの前記第1方向に位置し、前記液滴吐出ヘッドからの液滴が着弾される基板を支持する第2ステージと、
前記液滴吐出ヘッドを制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記カメラで撮像された像に基づいて、前記検査基板に着弾された液滴の着弾位置を取得する着弾位置取得部と、
前記着弾位置に基づいて、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加する電圧を決定する電圧決定部と、
を有し、
前記液滴吐出ヘッドは、前記電圧決定部で決定された電圧が前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加された状態で、前記基板に液滴を着弾させる、液滴吐出装置。 - 請求項1において、
前記電圧決定部は、前記着弾位置と予め定められた基準位置とに基づいて、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加する電圧を決定する、液滴吐出装置。 - 請求項1または2において、
前記着弾位置と、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加される電圧と、の対応関係を特定するテーブルが記憶され、
前記電圧決定部は、前記着弾位置に応じて前記テーブルから前記第1圧電素子および前記第2圧電素子に印加する電圧を決定する、液滴吐出装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記基板に液滴が着弾された後に、前記第2ステージで支持される前記基板は、他の前記基板に取り換えられ、
前記基板が他の前記基板に取り換えられている際中に、前記電圧決定部は、他の前記基板に液滴を着弾させるための電圧を決定する、液滴吐出装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記ノズル孔は、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に配列され、
前記第1圧電素子は、前記第3方向に配列され、
前記第2圧電素子は、前記第3方向に配列されている、液滴吐出装置。
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JP2019232472A JP2021100790A (ja) | 2019-12-24 | 2019-12-24 | 液滴吐出装置 |
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