JP2021095859A - スロットル制御装置 - Google Patents

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Katsumi Ishida
克己 石田
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Abstract

【課題】スロットル開度センサにてスロットル開度を検出しなくても、制御遅れや吸気脈動によるハンチングを抑制しつつ、エンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供すること。【解決手段】スロットル装置7を制御するためのECU50を備えるスロットル制御装置において、ECU50は、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求開度RTAに基づき目標開度TTAを設定し、検出される物理量に基づき演算される推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7をフィードバック制御し、目標開度TTAが変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行してスロットル装置7を制御する。【選択図】図2

Description

本開示は、エンジンに吸入される吸入空気量を調節するスロットル装置を制御するスロットル制御装置に関する。
スロットル制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたスロットル制御装置が知られている。このスロットル制御装置は、スロットル装置(スロットル弁を含む)と、エンジン制御コンピュータと、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ又は吸気量を検出するエアフローメータと、エンジン回転数を検出する回転数センサと、スロットル弁の開度(スロットル開度)を検出するスロットルセンサとを備えている。そして、エンジン制御コンピュータがスロットルセンサの異常を検出したときは、スロットルセンサから得られるスロットル開度に代えて、吸気量又は吸気圧力とエンジン回転数とから、スロットル開度を判定するようになっている。このようにして、スロットルセンサが故障しても、判定したスロットル開度に基づいてスロットル装置が制御される。
特開平6−93923号公報
しかしながら、上記のスロットル制御装置の制御は、スロットルセンサが故障したときの応急的なものであり、スロットル装置をエンジンの運転状態等に応じて適正に制御することが困難である。すなわち、エンジンの定常運転時であれば、スロットル開度を適正に制御することはできるが、過渡時には要求出力に対して、制御遅れや吸気脈動の影響が生じるため、スロットル開度を適正に制御することができない。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、スロットル開度センサにてスロットル開度を検出しなくても、制御遅れや吸気脈動によるハンチングを抑制しつつ、エンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時に、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出すると、前記フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行して前記スロットル装置を制御することを特徴とする。
このスロットル制御装置では、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そして、スロットル制御部が、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度を目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、検出される物理量をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができる。
そして、このスロットル制御装置では、スロットル制御部が、目標物理量が変化しない又は微小な変化であるエンジンの定常運転時に物理量又は推定開度のハンチングを検出すると、フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行してスロットル装置を制御する。これにより、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、前記オープン制御への移行を、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出した後、前記オープン制御を実施したときに前記物理量又は前記推定開度を前記目標物理量に一致させられるタイミングにて行うことが好ましい。
ここで、オープン制御を実施したときにおけるスロットル弁の静止位置は、オープン制御移行時のスロットル弁の状態(目標との偏差及び変化速度)によって変化してしまう。そのため、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができても、物理量又は推定開度が目標物理量又は目標開度に対してずれた状態でスロットル装置が制御されてしまうおそれがある。
そこで、スロットル制御部が、オープン制御への移行を、ハンチングを検出した後、オープン制御を実施したときに物理量又は推定開度が目標物理量又は目標開度に一致させられるタイミングにて行うことにより、物理量又は推定開度が目標物理量又は目標開度に一致した状態でスロットル装置をオープン制御することができる。これにより、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができるとともに、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記課題を解決するためになされた本開示の別形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時には、前記フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行して前記スロットル装置を制御することを特徴とする。
このスロットル制御装置でも、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そして、スロットル制御部が、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度を目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができる。
そして、このスロットル制御装置では、スロットル制御部が 目標物理量が変化しない又は微小な変化であるエンジンの定常運転時に、フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行してスロットル装置を制御する。これにより、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングが生じやすいエンジンの定常運転時には、オープン制御によりスロットル装置が制御されるため、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、前記オープン制御における前記制御量を、前記目標物理量に応じて予め決められた固定値に設定することが好ましい。
ここで、スロットル装置の静止時(スロットル開度が一定のとき)の制御量は、スロットル装置が負荷と釣り合うトルクを発生する制御量となるので、スロットル装置の負荷トルク特性から目標物理量に応じた固定値を予め算定することができる。そのため、オープン制御に移行したときに、制御量を目標物理量に応じて予め決められた固定値に設定することにより、物理量又は推定開度を目標物理量に一致させることができる。従って、このようにオープン制御を実施することにより、物量量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
また、上記したスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、前記オープン制御における前記制御量を、前記ハンチングの1周期分のフィードバック制御量の平均値に設定することが好ましい。
こうすることにより、オープン制御における制御量が、物理量又は推定開度と目標物理量との差がゼロのときの制御量とほぼ等しくなる。そのため、このような制御量にてスロットル装置をオープン制御することにより、物理量又は推定開度が目標物理量にほぼ一致するとともに、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
また、上記したスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、前記オープン制御における前記制御量に、前記オープン制御への移行時における、前記目標物理量と前記物理量又は前記推定開度の偏差と、前記物理量又は前記推定開度の変化速度とに基づき、前記オープン制御時に前記物理量又は前記推定開度を前記目標物理量に一致させられるように設定されるオープン制御補正制御量を加算することが好ましい。
こうすることにより、オープン制御への移行時における物理量又は推定開度のハンチングの状態(偏差及び変化速度)に応じて、オープン制御時に物理量又は推定開度を目標物理量に一致させられるように設定されるオープン制御補正制御量が、オープン制御移行時に設定されるオープン制御量に加算される。これにより、オープン制御時に、物理量又は推定開度が目標物理量にほぼ一致するとともに、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記課題を解決するためになされた本開示の別形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時に、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出すると、前記ハンチングを抑制するハンチング抑制制御を行うことを特徴とする。
このスロットル制御装置でも、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そして、スロットル制御部が、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度を目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができる。
そして、このスロットル制御装置では、スロットル制御部が 目標物理量が変化しない又は微小な変化であるエンジンの定常運転時に物理量又は推定開度のハンチングを検出すると、そのハンチングを抑制するハンチング抑制制御を行う。これにより、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記ハンチング抑制制御では、前記PID制御における比例ゲインを低減することが好ましい。
こうすることにより、PID制御の制御量が減少するため、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
ここで、比例ゲインを単純に低減する、すなわち小さい値に変更するだけでは、目標物量と物理量又は推定開度とのずれ量(つまり偏差)が大きい場合、物理量又は推定開度のハンチングが収束するまでに時間がかかってしまい制御性が悪化してしまうおそれがある。
そこで、上記したスロットル制御装置において、
前記ハンチング抑制制御では、前記PID制御における比例ゲインを徐々に小さくすることがより好ましい。
こうすることにより、PID制御の制御量が徐々に小さくなるため、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを短時間で抑制することができ、スロットル弁のハンチングを確実に抑制することができる。
また、上記したスロットル制御装置において、
前記ハンチング抑制制御では、制御位相をずらして前記フィードバック制御における制御量を遅らせて出力するようにしてもよい。
こうすることにより、フィードバック制御における制御量が、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを抑えるように作用するため、物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
また、上記したスロットル制御装置において、
前記ハンチング抑制制御では、前記フィードバック制御における制御量に、前記目標物理量と前記物理量又は前記推定開度の偏差と、前記物理量又は前記推定開度の変化速度とに基づき、前記ハンチングを打ち消すように設定されるフィードバック補正制御量を加算するようにしてもよい。
こうすることにより、フィードバック制御における制御量に対して、物理量又は推定開度のハンチングを打ち消す方向にフィードバック補正制御量が加算されるため、制御遅れや吸気脈動による物理量又は推定開度のハンチングを抑制することができ、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記課題を解決するためになされた本開示の別形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するとともに、
前記物理量又は前記推定開度に対して、前記スロットル弁の実際の開度と前記物理量又は前記推定開度との間に生じる遅れを解消する遅れ補正を行うことを特徴とする。
このスロットル制御装置でも、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そして、スロットル制御部が、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度を目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができる。
そして、このスロットル制御装置では、スロットル制御部が、物理量又は推定開度に対して、スロットル弁の実際の開度と物理量又は推定開度との間に生じる遅れを解消する遅れ補正を行う。この遅れ補正により、スロットル弁の実際の開度に対して物理量の検出遅れが補正されるため、制御遅れによる物理量又は推定開度にハンチングが生じなくなり、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
上記課題を解決するためになされた本開示の別形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するとともに、
前記スロットル弁の駆動が前記物理量又は前記推定開度にハンチングを発生させるような応答とならないように前記目標物理量の変化速度に制限値を設定することを特徴とする。
このスロットル制御装置でも、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そして、スロットル制御部が、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度を目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、検出される物理量又は物理量に基づき演算される推定開度をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて制御することができる。
そして、このスロットル制御装置では、スロットル制御部が、スロットル弁の駆動が物理量又は推定開度にハンチングを発生させるような応答とならないように目標物理量の変化速度に制限値を設定する。これにより、スロットル弁の駆動が、物理量又は推定開度にハンチングが発生するような速い応答速度で行われることがないため、物理量又は推定開度にハンチングが生じ難くなり、スロットル弁のハンチングを抑制することができる。
本開示によれば、スロットル開度センサにてスロットル開度を検出しなくても、制御遅れや吸気脈動によるハンチングを抑制しつつ、エンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供することができる。
第1実施形態のスロットル制御装置を含むエンジンシステムの全体構成を示す概略構成図である。 スロットル制御装置の概略図である。 スロットル制御の内容を示すフローチャートである。 吸気量とエンジン回転数に応じた推定開度を求める推定開度マップを示す図である。 PID制御の内容を示すフローチャートである。 目標開度の設定処理の内容を示すフローチャートである。 推定開度のハンチングが生じた状態を示す図である。 ハンチングモードの判定処理の内容を示すフローチャートである。 オープン制御の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるオープン制御の内容を示すフローチャートである。 制御量及び推定開度の挙動を示すタイムチャートである。 第3実施形態におけるオープン制御移行タイミングの算定処理内容を示すフローチャートである。 ハンチング振幅とハンチング周期に応じた移行タイミングを求める移行タイミングマップを示す図である。 オープン制御の内容を示すフローチャートである。 第4実施形態におけるオープン制御の内容を示すフローチャートである。 開度偏差と変化速度に応じたオープン補正制御量を求めるオープン補正制御量マップを示す図である。 第5実施形態におけるオープン制御の内容を示すフローチャートである。 第6実施形態におけるハンチング抑制制御の内容を示すフローチャートである。 第7実施形態におけるハンチング抑制制御の内容を示すフローチャートである。 ハンチング抑制制御による各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。 第8実施形態におけるハンチング周期測定の処理内容を示すフローチャートである。 ハンチング抑制制御の内容を示すフローチャートである。 最新の所定期間分のF/B制御量を記憶するためのテーブルを示す図である。 ハンチング抑制制御による各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。 第9実施形態におけるハンチング抑制制御の内容を示すフローチャートである。 開度偏差と変化速度に応じたF/B補正制御量を求めるオープン補正制御量マップを示す図である。 ハンチング抑制制御による各種パラメータの挙動を示すタイムチャートである。 実際のスロットル開度と第10実施形態における遅れ補正前の推定開度及び遅れ補正後の推定開度との関係を示す図である。 第10実施形態における遅れ補正の内容を示すフローチャートである。 過補償係数とエンジン回転の関係を示す図である。 第11実施形態における目標開度の制限設定処理の内容を示すフローチャートである。 制限値とエンジン回転の関係を示す図である。 目標開度の制限について説明する説明図である。 変形例のスロットル制御装置の概略図である。 目標吸気量の設定処理の内容を示すフローチャートである。 全開学習の内容を示すフローチャートである。 スロットル制御の内容を示すフローチャートである。 PID制御の内容を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
本開示に係る実施形態であるスロットル制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、車両に搭載されるエンジンシステムに対して適用した場合について説明する。
<エンジンシステムの全体構成>
本実施形態のスロットル制御装置が適用されるエンジンシステムは、図1に示すように、エンジン1を備えている。このエンジン1は、4サイクルのレシプロエンジンであり、燃焼室を含む複数の気筒2及びクランクシャフト3の他、周知の構成要素を含んでいる。エンジン1には、各気筒2に吸気を導入するための吸気通路4と、各気筒2から排気を導出するための排気通路5とが設けられている。吸気通路4の入口には、エアクリーナ6が設けられている。吸気通路4の途中には、サージタンク4aが設けられ、そのサージタンク4aの上流側にはスロットル装置7が設けられている。
スロットル装置7は、エンジン1に吸入される吸気を調節するバタフライ弁より構成されるスロットル弁7aと、スロットル弁7aを開度可変に駆動するためのDCモータ8とを備えている。本実施形態のエンジンシステムには、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)を検出するためのスロットルセンサが設けられていない。スロットル装置7は、スロットル弁7aを開閉させることにより、吸気通路4を流れる吸気量Gaを調節するようになっている。一方、排気通路5には、排気を浄化するための触媒9が設けられる。
吸気通路4には、エンジン1の各気筒2に対応して燃料を噴射するためのインジェクタ10が設けられている。各インジェクタ10は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料(ガソリン)を噴射するように構成されている。各気筒2では、各インジェクタ10から噴射される燃料と吸気行程で吸気通路4から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
エンジン1には、各気筒2のそれぞれに対応して点火プラグ11が設けられている。各点火プラグ11は、イグニッションコイル12から出力される点火信号を受けてスパーク動作する。両部品11,12は、各気筒2にて可燃混合気に点火するための点火装置を構成する。各気筒2において、可燃混合気は、圧縮行程で各点火プラグ11のスパーク動作により爆発・燃焼し、爆発行程が経過する。燃焼後の排気は、排気行程で各気筒2から排気通路5へ排出され、触媒9を流れて浄化され、外部へ排出される。これら一連の行程を繰り返すことで、エンジン1のクランクシャフト3が回転し、エンジン1に出力が得られる。また、本実施形態では、エンジン1をクランキング(始動)するためのスタータモータ14が、クランクシャフト3に対し駆動連結されている。
エンジン1に対応して設けられる各種センサ等41〜46は、エンジン1の運転状態に係る物理量を検出するものである。運転席に設けられたアクセルペダル16には、アクセルセンサ41が設けられている。アクセルセンサ41は、アクセルペダル16の操作量である踏み込み角度をアクセル開度ACCとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ42は、エンジン1のシリンダブロック内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転数センサ43は、クランクシャフト3の回転数(エンジン回転数)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ6に設けられたエアフローメータ44は、吸気通路4を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク4aに設けられた吸気圧センサ45は、サージタンク4a(吸気通路4)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。排気通路5に設けられた空燃比センサ46は、排気通路5へ排出される排気中の空燃比A/Fを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
ここで、各種センサ等41〜46のうち、回転数センサ43、エアフローメータ44及び吸気圧センサ45は、少なくともエンジン1の運転状態に係る物理量であって、スロットル弁7aの開度に相関したその開度以外の物理量を検出するための本開示における物理量検出部の一例に相当する。
このエンジンシステムは、エンジン1の運転を制御するための電子制御装置(ECU)50を備えている。ECU50には、各種センサ等41〜45がそれぞれ接続されている。また、ECU50には、スロットル装置7のDCモータ8、各インジェクタ10及びイグニッションコイル12がそれぞれ接続されている。ECU50は、検出される物理量に基づきスロットル装置7を制御するための本開示におけるスロットル制御部の一例に相当する。周知のようにECU50は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備えている。
本実施形態で、ECU50は、エンジン1を運転するために、各種センサ等41〜46からの電気信号に基づいてスロットル装置7(DCモータ8)、各インジェクタ10及びイグニッションコイル12をそれぞれ制御するようになっている。また、ECU50は、スロットルセンサを用いずにスロットル装置7を制御するために、所定のスロットル制御を実行するようになっている。
<スロットル制御装置の構成>
次に、本実施形態のスロットル制御装置について、図2を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置は、図2に示すように、スロットル装置7とECU50とを備えている。スロットル装置7は、ケーシング19を備え、ケーシング19に形成されたボア20は、その軸方向に同じ内径で形成されている。ボア20には、バタフライ弁より構成されるスロットル弁7aが回動可能に設けられている。スロットル弁7aは、減速ギア21を介してDCモータ8に駆動連結されている。
ECU50は、それぞれ電気回路で構成される、推定開度演算部51とフィードバック(F/B)制御部52とを備えている。推定開度演算部51には、エアフローメータ44により検出される吸気量Gaと、回転数センサ43により検出されるエンジン回転数NEが入力される。推定開度演算部51は、入力された吸気量Gaとエンジン回転数NEとに基づき、スロットル弁7aの推定開度STAを演算する。F/B制御部52には、推定開度演算部51から推定開度STAが入力されると共に、目標開度TTAが入力される。ここで、ECU50は、目標開度TTAを別途演算するようになっている。F/B制御部52は、入力された推定開度STAと目標開度TTAとに基づきF/B制御量CNfbを演算し、そのF/B制御量CNfbに基づきDCモータ8を制御するようになっている。
<スロットル制御装置の制御内容>
次に、本実施形態のスロットル制御装置における制御について、図3〜図6を参照しながら説明する。本実施形態では、ECU50が、図3に示す制御チャートに基づいてスロットル制御を行う。すなわち、ECU50は、エアフローメータ44で検出される吸気量Gaと回転数センサ43で検出されるエンジン回転数NEを取り込む(ステップS1)。ECU50は、取り込まれた吸気量Gaとエンジン回転数NEに基づきスロットル弁7aの推定開度STAを演算する(ステップS2)。
ECU50は、例えば、図4に示すような推定開度マップを参照することにより、吸気量Gaとエンジン回転数NEに応じた推定開度STAを求めることができる。このマップによれば、推定開度STAは、ある特定の吸気量Gaにおいてエンジン回転数NEが増加するほど小さくなり、ある特定のエンジン回転数NEにおいて吸気量Gaが増加するほど大きくなる。このS2の処理は、ECU50の推定開度演算部51が行う。
次に、ECU50は、スロットル弁7aの目標開度TTAを取り込む(ステップS3)。ECU50は、この目標開度TTAを、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求物理量に基づき設定することができる。この目標開度TTAの設定処理については後述する。
そして、ECU50は、推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7のDCモータ8を制御する(ステップS4)。このS4の処理は、ECU50のF/B制御部52が行う。
S4におけるPID制御について、図5を参照しながら説明する。まず、ECU50は、目標開度TTAから推定開度STAを減算することにより開度差DTAを算出する(ステップS41)。次に、ECU50は、所定の比例ゲインKpと開度差DTAを乗算することにより比例項Vpを算出する(ステップS42)。また、ECU50は、マイナスの微分ゲイン−Kdと推定開度STAの微分値d(STA)/dtを乗算することにより微分項Vdを算出する(ステップS43)。さらに、ECU50は、比例項Vpと微分項Vdとの和に積分ゲインKiを乗算した結果を積分することにより積分項Viを算出する(ステップS44)。
そして、ECU50は、比例項Vp、微分項Vd及び積分項Viを加算することによりF/B制御量CNfbを算出する(ステップS45)。ECU50は、このF/B制御量CNfbによりスロットル装置7のDCモータ8を制御するようになっている。ここで、F/B制御量CNfbは、デューティ値DVにより構成される。
ここで、目標開度TTAの設定処理の内容を、図6を参照しながら説明する。処理がこのルーチンへ移行すると、ECU50は、要求物理量としての要求開度RTAを求める(ステップS11)。ECU50は、例えば、アクセル開度ACC、エンジン回転数NE、及び吸気圧力PMのうち少なくとも1つのパラメータに基づき、車両又はエンジン1が要求している要求開度RTAを求めることができる。
次に、ECU50は、要求開度RTAに応じた目標物理量としての目標開度TTAを設定する(ステップS12)。ECU50は、例えば、所定のマップを参照することにより、要求開度RTAに応じた目標開度TTAを設定することができる。ECU50は、上記のように設定された目標開度TTAを、図3のS3で取り込むことになる。
上記したスロットル制御によれば、ECU50は、要求物理量としての要求開度RTAから目標物理量としての目標開度TTAを設定し、検出される吸気量Gaとエンジン回転数NEとに基づいて推定開度STAを演算し、その推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7を制御するようになっている。
このように本実施形態では、エアフローメータ44及び回転数センサ43は、少なくともエンジン1の運転状態に係り、スロットル弁7aの開度に相関した吸気量Gaとエンジン回転数NEを検出する。また、ECU50は、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求開度RTA(要求物理量)に基づき目標開度TTA(目標物理量)を設定し、検出される吸気量Gaとエンジン回転数NEとに基づいて推定開度STAを演算する。そして、ECU50は、その推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7を制御する。従って、スロットル装置7を制御するためにスロットル弁7aの実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置7の制御において、検出される吸気量Ga及びエンジン回転数NEから演算される推定開度STAをエンジン1の運転状態を反映した目標開度TTAと一致させるようにPID制御が行われる。これにより、スロットル装置7をエンジン1の運転状態に合わせて制御することが可能となる。このため、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。この結果、スロットル制御装置の低コスト化、ハーネス(配線)の低減、小型化(車両搭載性の向上)を図ることができる。
そして、本実施形態では、吸気量Gaとエンジン回転数NEから推定開度STAを演算するので、比較的精度の高いスロットル制御を実行することができる。また、スロットル装置7では、スロットル弁7aの低開度側において、ボア20に対するデポジットの付着等により、スロットル装置7の開度−吸気量特性が変化しても、吸気量Gaとエンジン回転数NEに基づき推定開度STAを算出するので、その推定開度STAが、上記した開度−吸気量特性の変化の影響を受けない。
ところが、過渡時にはエンジン1の要求出力に対して吸気量Gaの慣性分の遅れや、吸気脈動の影響により、吸気量Gaに基づき演算される推定開度STAは、スロットル弁7aの実際の開度に対して遅れが生じる場合がある。そのため、目標開度がほぼ一定となる定常状態へ移行したときに、図7に示すように、推定開度STAが目標開度TTAに対してオーバーシュートとアンダーシュートを繰り返し、目標開度TTAに収束しないハンチングが生じてしまう場合がある。このようなハンチングが生じてしまうと、スロットル弁7aがハンチングしてスロットル装置7を精度良く制御することができなくなる。
<オープン制御の内容>
そこで、本実施形態では、ECU50が、推定開度STAのハンチングを抑制するために、推定開度STAのハンチングを検出すると、オープン制御を実施する。このオープン制御について、図8及び図9を参照しながら説明する。まず、ECU50は、推定開度STAにハンチングが生じていることを検出するために、図8に示すハンチングモードの判定処理を行う。すなわち、図8に示すように、ECU50は、エンジン1が定常状態か否かを判断する(ステップS21)。具体的に、ECU50は、目標開度TTAの変化量に基づき定常状態か否かを判断する。例えば、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間(例えば、1sec)以上経過している場合(S21:YES)、ECU50は、エンジン1が定常状態であると判断し、ステップS22の処理に移行する。一方、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過していない場合(S21:NO)、ECU50は、エンジン1が定常状態ではないと判断し、ハンチングモードでないと判定する(ステップS24)。
S22において、ECU50は、推定開度演算部51で演算される推定開度STAが、判定開度を超えた(オーバーシュートした)回数が所定回数以上であるか否かを判断する。例えば、ECU50は、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超える動作が3回以上発生したか否かにより、ハンチングモードか否かを判定する。すなわち、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超える動作(オーバーシュート)が3回以上発生している場合に(S22:YES)、ECU50は、推定開度STAがハンチングしていると判断してハンチングモードであると判定し、ハンチングフラグをONにする(ステップS23)。一方、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超える動作(オーバーシュート)が3回未満である場合(S22:NO)、ECU50は、推定開度STAがハンチングしていないと判断してハンチングモードでないと判定する(S24)。なお、ハンチングモードの判定中に目標開度TTAが変化したら(定常状態の判定を満足しない状態になったら)、判定開度を超えた回数(カウント数)はリセットされる。
そして、ECU50は、図9に示す制御チャートに基づきオープン制御を実施する。すなわち、ECU50は、ハンチングモードか否かを判断する(ステップS31)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S31:YES)、ECU50は、制御量が固定値であるオープン制御量CNopにてDCモータ8を制御する(ステップS32)。
ここで、オープン制御量CNopは、例えば、目標開度TTAに応じてマップを参照して設定される。スロットル装置7の静止時(スロットル開度が一定のとき)の制御量は、DCモータ8が負荷と釣り合うトルクを発生する制御量となるので、スロットル装置7の負荷トルク特性から予め算定することができる。そのため、スロットル開度とオープン制御量との関係を予めマップとして記憶しておくことにより、オープン制御に移行したときに、スロットル弁7aの開度を目標開度TTAに保持することができるオープン制御量CNopを設定することができる。これにより、DCモータ8をオープン制御量CNopにて制御すると、推定開度STAが目標開度TTAにほぼ一致し、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
一方、ハンチングモードでない、つまりハンチングフラグがONでない場合(S31:NO)、ECU50は、制御量を図5のS45で算出されるF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS33)。すなわち、推定開度STAがハンチングしていない場合には、ECU50は、フィードバック制御によりスロットル装置7を制御する。そのため、上記のオープン制御が実施された後、推定開度STAのハンチングが収束しハンチングモードでなくなると、スロットル装置7の制御は、オープン制御からフィードバック制御に戻る。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、エアフローメータ44及び回転数センサ43は、少なくともエンジン1の運転状態に係り、スロットル弁7aの開度に相関した吸気量Gaとエンジン回転数NEを検出する。また、ECU50は、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求開度RTA(要求物理量)に基づき目標開度TTA(目標物理量)を設定し、検出される吸気量Gaとエンジン回転数NEとに基づいて推定開度STAを演算する。そして、ECU50は、その推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7を制御する。従って、スロットル装置7を制御するためにスロットル弁7aの実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置7の制御において、検出される吸気量Ga及びエンジン回転数NEから演算される推定開度STAをエンジン1の運転状態を反映した目標開度TTAと一致させるようにPID制御が行われる。これにより、スロットル装置7をエンジン1の運転状態に合わせて制御することができる。このため、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、本実施形態のスロットル制御装置では、吸気量Gaとエンジン回転数NEから推定開度STAを演算するので、比較的精度の高いスロットル制御を実行することができる。この結果、スロットル制御装置の低コスト化、ハーネス(配線)の低減、小型化(車両搭載性の向上)を図ることができる。
そして、ECU50が 目標開度TTA(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、スロットル装置7のフィードバック制御を中止し、制御量をオープン制御量CNopに固定するオープン制御に移行してスロットル装置7を制御する。これにより、制御遅れや吸気脈動による推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、オープン制御量の設定方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第2実施形態では、オープン制御量を、ハンチングの1周期分のフィードバック制御量の平均値に設定する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<オープン制御の内容>
ECU50におけるオープン制御について、図10に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、エンジン1が定常状態か否かを判断する(ステップS51)。具体的に、ECU50は、目標開度TTAの変化量に基づき定常状態か否かを判断する。例えば、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過している場合(S51:YES)、ECU50は、エンジン1が定常状態であると判断し、ステップS52の処理に移行する。一方、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過していない場合(S51:NO)、ECU50は、エンジン1が定常状態ではないと判断し、この処理を終了する。
S52において、ECU50は、推定開度演算部51で演算される推定開度STAが、判定開度を超えた回数(オーバーシュート回数)が、所定回数以上であるか否かを判断する。例えば、本実施形態では、ECU50は、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超えるオーバーシュートの回数が2回以上であるかを判断する。このとき、オーバーシュート回数が2回以上である場合(S52:YES)、ECU50は、ハンチングモード判定が未完了であるか否かを判定する(ステップS53)。一方、オーバーシュート回数が2回未満である場合(S52:NO)、ECU50は、この処理を終了する。
ここで、ハンチングモード判定が未完了である場合、つまりハンチングモードの判定中の場合(S53:YES)、ECU50は、F/B制御量CNfbを積算する(ステップS54)。一方、ハンチングモード判定が完了している場合、つまりハンチング回数が3回以上の場合(S53:NO)、ECU50は、F/B制御量CNfbの積算値から平均制御量CNaveを算出し、その平均制御量CNaveをオープン制御量CNopに設定する(ステップS55)。すなわち、図11に示すように、ハンチング回数が2回から3回のハンチング1周期分のF/B制御量の平均値である平均制御量CNaveを、オープン制御量CNopに設定する。これにより、オープン制御量CNopは、推定開度STAと目標開度TTAとの差(開度偏差)がゼロのときの制御量とほぼ等しくなる。そのため、オープン制御量CNopにてスロットル装置7がオープン制御されると、推定開度STAが目標開度TTAにほぼ一致するので、推定開度STAのハンチングが抑制される。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が 目標開度TTA(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、スロットル装置7のフィードバック制御を中止し、推定開度STAのハンチング1周期分のF/B制御量CNfbの平均値である平均制御量CNaveを、オープン制御量CNopに設定してスロットル装置7をオープン制御する。これにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、オープン制御への移行方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第3実施形態では、オープン制御への移行を、オープン制御時に推定開度STAが目標開度TTAとなる特定の位相(タイミング)で実施する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<オープン制御の内容>
ECU50におけるオープン制御について、図12及び図14に示す制御チャートと、図13に示すマップを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図12に示すオープン制御移行タイミングの算定処理を行う。すなわち、図12に示すように、ECU50は、エンジン1が定常状態か否かを判断する(ステップS61)。具体的に、ECU50は、目標開度TTAの変化量に基づき定常状態か否かを判断する。例えば、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過している場合(S61:YES)、ECU50は、エンジン1が定常状態であると判断し、ステップS62の処理に移行する。一方、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過していない場合(S61:NO)、ECU50は、エンジン1が定常状態ではないと判断し、この処理を終了する。
S62において、ECU50は、推定開度演算部51で演算される推定開度STAが、判定開度を超えた回数(オーバーシュート回数)が、所定回数以上であるか否かを判断する。例えば、本実施形態では、ECU50は、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超えるオーバーシュートの回数が2回以上であるかを判断する。このとき、オーバーシュート回数が2回以上である場合(S62:YES)、ECU50は、ハンチングモード判定が未完了であるか否かを判定する(ステップS63)。一方、オーバーシュート回数が2回未満である場合(S62:NO)、ECU50は、この処理を終了する。
ここで、ハンチングモード判定が未完了である場合、つまりハンチングモードの判定中の場合(S63:YES)、ECU50は、ハンチング動作の周期(ハンチング周期)Tを計測する(ステップS64)。例えば、ECU50は、2回目のオーバーシュート発生から3回目のオーバーシュート発生までの時間間隔を、ハンチング周期Tとして計測する。次に、ECU50は、ハンチング振幅を計測する(ステップS65)。例えば、ECU50は、推定開度STAのピークホールドを行うことによりハンチング振幅を求める。
一方、ハンチングモード判定が完了している場合、つまりハンチング回数が3回以上の場合(S63:NO)、ECU50は、ハンチング周期Tとハンチング振幅からオープン制御への移行タイミングを算定する(ステップS66)。この算定は、例えば、図13に示すような移行タイミングマップを参照することにより、ハンチング周期Tとハンチング振幅に応じて、推定開度STAを目標開度TTAに一致させられる移行タイミングを求めることができる。このマップによれば、移行タイミングは、ある特定のハンチング周期Tにおいてハンチング振幅が大きくなるほど小さく(早く)なり、ある特定のハンチング周期Tにおいてハンチング振幅が小さくなるほど大きく(遅く)なる。このように移行タイミングを算定することにより、オープン制御を実施したときに、推定開度STAを目標開度TTAに一致させることができる。
そして、ECU50は、図14に示す制御チャートに基づきオープン制御を実施する。すなわち、ECU50は、ハンチングモードか否かを判断する(ステップS71)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S71:YES)、ECU50は、オープン制御への移行タイミングであるか否かを判定する(ステップS72)。このとき、図12のS66で算定した移行タイミングに達している場合(S72:YES)、ECU50は、オープン制御量CNopにてDCモータ8を制御する(ステップS73)。
一方、ハンチングモードでない、つまりハンチングフラグがONでない場合(S71:NO)、又は移行タイミングでない場合(S72:NO)、ECU50は、制御量を図5のS45で算出されるF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS74)。すなわち、推定開度STAがハンチングしていない場合には、ECU50は、フィードバック制御によりスロットル装置7を制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、目標吸気量TGa(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、オープン制御実施時に推定開度STAを目標開度TTAに一致させられるタイミングにて、スロットル装置7の制御をフィードバック制御からオープン制御に移行させる。これにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、オープン制御量の設定方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第4実施形態では、オープン制御移行時のオープン制御量に、オープン制御移行時の推定開度STAの状態(偏差及び変化速度)に基づき設定されるオープン補正制御量を加算する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<オープン制御の内容>
ECU50におけるオープン制御について、図15に示す制御チャートと、図16に示すマップを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図15に示すように、ハンチングモードであるか否かを判断する(ステップS81)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S81:YES)、ECU50は、DCモータ8の制御量を、固定値であるオープン制御量CNopに設定する(ステップS82)。
一方、ハンチングモードでない、つまりハンチングフラグがONでない場合(S81:NO)、ECU50は、制御量を図5のS45で算出されるF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS85)。すなわち、推定開度STAがハンチングしていない場合には、ECU50は、フィードバック制御によりスロットル装置7を制御する。
オープン制御量CNopが設定されると、ECU50は、オープン制御補正制御量を加算したか否かを判断する(ステップS83)。ここで、オープン制御補正制御量は、例えば、図16に示すようなオープン制御補正制御量マップを参照することにより、オープン制御移行時における目標開度TTAと推定開度STAの偏差と推定開度STAの変化速度とに基づいて求めることができる。このマップによれば、オープン制御量は、オープン制御実行時に推定開度STAを目標開度TTAに一致させられるように、偏差と変化速度が大きい(推定開度STAが目標開度TTAより大きくなっている)ほど小さくなり(マイナスの補正量)、偏差と変化速度が小さい(推定開度STAが目標開度TTAより小さくなっている)ほど大きくなる(プラスの補正量)。
そして、オープン制御補正制御量が加算されていない場合(S83:NO)、つまりオープン制御量CNopに対する補正が行われていない場合には、ECU50は、S82で設定されたオープン制御量CNopにオープン制御補正制御量を加算した補正後の制御量にて、DCモータ8のオープン制御を開始する(ステップS84)。一方、オープン制御補正制御量が加算されている場合は(S83:YES)、オープン制御量CNopに対する補正が既に行われているため、S82で設定されたオープン制御量にて、DCモータ8はオープン制御される。このようにスロットル装置7をオープン制御することにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができるとともに、推定開度STAを目標物理量TTAにほぼ一致させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、目標吸気量TGa(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、スロットル装置7の制御をフィードバック制御からオープン制御に移行させる。このとき、スロットル装置7をオープン制御するときの制御量を、オープン制御移行時に設定されるオープン制御量CNopに、オープン制御移行時の推定開度STAの状態(偏差及び変化速度)に基づき設定されるオープン制御補正制御量を加算した制御量に補正する。これにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができるとともに、推定開度STAを目標開度TTAにほぼ一致させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、基本的には第1実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、オープン制御への移行方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第5実施形態では、推定開度STAのハンチングを検出せず、エンジン1の定常状態時にオープン制御へ移行する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<オープン制御の内容>
ECU50におけるオープン制御について、図17に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図17に示すように、エンジン1が定常状態であるか否かを判断する(ステップS91)。この判断は、図8のS21の処理と同様に行われる。そして、エンジン1が定常状態である場合(S91:YES)、ECU50は、制御量が固定値であるオープン制御量CNopにてDCモータ8を制御する(ステップS92)。この処理は、図9のS32と同様である。このように、推定開度STAにハンチングが生じやすいエンジン1の定常状態では、DCモータ8をオープン制御量CNopにて制御することにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。なお、オープン制御量CNopを、上記の第2実施形態と同様に、ハンチングの1周期分のF/B制御量の平均値である平均制御量CNaveに設定してもよい。
一方、エンジン1が定常状態でない場合(S91:NO)、ECU50は、制御量を図5のS45で算出されるF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS93)。すなわち、推定開度STAのハンチングがほとんど生じない過渡時では、ECU50は、フィードバック制御によりスロットル装置7を制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、推定開度STAのハンチングが生じやすいエンジン1の定常運転時では、スロットル装置7のフィードバック制御を中止し、スロットル装置7をオープン制御量CNopにてオープン制御する。これにより、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態では、オープン制御へ移行するのではなくハンチング抑制制御を行う点が第1実施形態とは異なる。すなわち、第6実施形態では、推定開度STAのハンチングを検出すると、推定開度STAのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実施する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<ハンチング抑制制御の内容>
そこで、ECU50におけるハンチング抑制制御について、図18に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図18に示すように、ハンチングモードであるか否かを判断する(ステップS101)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S101:YES)、ECU50は、比例ゲインKpを減量したゲインにする(ステップS102)。例えば、従来設定されるゲインの1/2〜1/3の値に設定する。なお、減量したゲインは、減量したゲインを用いて算出したF/B制御量CNfbが、スロットル弁7aを動作させられる最小値よりも大きくなるように設定されている。そして、ECU50は、減量した比例ゲインKpを用いてF/B制御量CNfbを演算する(ステップS103)。これにより、F/B制御量CNfbが小さくなるため、推定開度STAのハンチングを収束させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
一方、ハンチングフラグがONでない場合(S101:NO)、ECU50は、比例ゲインKpを現在(減量なし)のゲインを用いてF/B制御量CNfbを演算する(ステップS104,S103)。つまり、推定開度STAがハンチングしていない場合やハンチングが収束した場合には、ECU50は、スロットル装置7を通常通りにフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、推定開度STAのハンチングが生じやすいエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、PID制御における比例ゲインKpを減量することにより、F/B制御量CNfbを小さくしてスロットル装置7を制御する。これにより、推定開度STAのハンチングを収束させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について説明する。第7実施形態では、基本的には第6実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、ハンチング抑制制御の内容が第6実施形態とは異なる。すなわち、第7実施形態では、ハンチング抑制制御において、比例ゲインKpを徐々に小さくする。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<ハンチング抑制制御の内容>
そこで、ECU50におけるハンチング抑制制御について、図19に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図19に示すように、ハンチングモードであるか否かを判断する(ステップS111)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S111:YES)、ECU50は、比例項Vpが最小値Vpminより大きいか否かを判断する(ステップS112)。なお、最小値Vpminとは、F/B制御量CNfbがスロットル弁7aを動作可能な比例項Vpの最小値であり、この最小値Vpminになるときのゲインが比例ゲインKpminである。このような処理を設けることにより、比例ゲインKpを小さくしていった結果、比例項Vpが小さくなりすぎてスロットル弁7aを動作させられなくなることを回避している。
比例項Vpが最小値Vpminより大きい場合(S112:YES)、ECU50は、比例ゲインを減量するための減量係数を算出する(ステップS113)。具体的に、ECU50は、経過時間tの関数f(t)を用いて「1−f(t)」を減量係数に設定する(ステップS113)。この減量係数は、経過時間tが長くなるほど小さくなるように設定される。次に、ECU50は、現在のゲインに減量係数を乗じた値を比例ゲインKpにする(ステップS114)。そして、ECU50は、S114で設定した比例ゲインKpを用いてF/B制御量CNfbを演算する(ステップS115)。これにより、図20(a)に示すように、時刻t1にて定常状態と判断された後、推定開度STAのオーバーシュート(図中○印)が3回検出された時刻t2でハンチングモードと判定される。そうすると、図20(c)に示すように比例ゲインKpが徐々に小さくなっていくため、図20(b)に示すようにフィードバック制御量CNfbも徐々に小さくなっていく。その結果として、図20(a)に示すように推定開度STAのハンチングを短時間で収束させることができる。つまり、推定開度STAのハンチング(振幅)が大きい場合には、第6実施形態に比べて短時間でハンチングを収束させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
一方、ハンチングフラグがONでない場合(S111:NO)、ECU50は、比例ゲインKpを現在のゲインを用いてF/B制御量CNfbを演算する(ステップS116,S115)。つまり、推定開度STAがハンチングしていない場合やハンチングが収束した場合には、ECU50は、スロットル装置7を通常通りにフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、推定開度STAのハンチングが生じやすいエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、PID制御における比例ゲインKpを徐々に小さくすることにより、F/B制御量CNfbを徐々に小さくしてスロットル装置7を制御する。これにより、推定開度STAのハンチングを短時間で収束させることができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について説明する。第8実施形態では、基本的には第6実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、ハンチング抑制制御の内容が第6実施形態とは異なる。すなわち、第8実施形態では、制御位相をずらすことにより推定開度STAのハンチングを抑制する。そこで、第6実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第6実施形態との相違点を中心に説明する。
<ハンチング抑制の内容>
ECU50におけるハンチング抑制制御について、図21及び図22に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図21に示すハンチング判定及びハンチング周期測定の処理を行う。すなわち、図21に示すように、ECU50は、エンジン1が定常状態か否かを判断する(ステップS121)。具体的に、ECU50は、目標開度TTAの変化量に基づき定常状態か否かを判断する。例えば、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過している場合(S121:YES)、ECU50は、エンジン1が定常状態であると判断し、ステップS122の処理に移行する。一方、目標開度TTAの変化量がゼロ又は0.1deg以下の状態が所定時間以上経過していない場合(S121:NO)、ECU50は、エンジン1が定常状態ではないと判断し、この処理を終了する。
S122において、ECU50は、推定開度演算部51で演算される推定開度STAが、判定開度を超えた回数(オーバーシュート回数)が、所定回数以上であるか否かを判断する。例えば、本実施形態では、ECU50は、推定開度STAが目標開度TTAを1deg以上超えるオーバーシュートの回数が2回以上であるかを判断する。このとき、オーバーシュート回数が2回以上である場合(S122:YES)、ECU50は、ハンチングモード判定が未完了であるか否かを判定する(ステップS123)。一方、オーバーシュート回数が2回未満である場合(S122:NO)、ECU50は、この処理を終了する。
ここで、ハンチングモード判定が未完了である場合、つまりハンチングモードの判定中の場合(S123:YES)、ECU50は、ハンチング動作の周期(ハンチング周期)Tを計測する(ステップS124)。例えば、ECU50は、2回目のオーバーシュート発生から3回目のオーバーシュート発生までの時間間隔を、ハンチング周期Tとして計測する(図24参照)。
一方、ハンチングモード判定が完了している場合、つまりハンチング回数が3回以上の場合(S123:NO)、ECU50は、ハンチング周期Tからハンチング半周期(T/2)の時間を算定する(ステップS125)。
そして、ECU50は、図22に示す制御チャートに基づきハンチング抑制制御を実施する。すなわち、ECU50は、図5に示すようにF/B制御量CNfbを演算すると(ステップS131)、F/B制御量CNfbを記憶する(ステップS132)。具体的には、図23に示すテーブルに、最新の所定期間分のF/B制御量CNfbを記憶する。これにより、本実施形態では、例えば、常に最新のm個のF/B制御量CNfb(CNfb1〜CNfbm)がこのテーブルに保存される。
次に、ECU50は、ハンチングモードか否かを判断する(ステップS133)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S133:YES)、ECU50は、ハンチング半周期前のF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS134)。つまり、ECU50は、図21のS125にて算定した時間に基づき、図23のテーブルを参照してハンチング半周期前に相当する記憶値を読み込み、その読み込んだF/B制御量CNfbでDCモータ8を制御する。これにより、図24(a)に示すように、ハンチングモードであると判定された時刻t2にて、図24(b)に示すように、制御位相がハンチング半周期分ずれされることによりF/B制御量CNfbが遅れて反映される。そのため、本実施形態では、スロットル弁7aを開き側に作動させる制御量が、スロットル弁7aが閉じる動作中に作用するため、ハンチングを抑制することができる。もちろん、この場合とは逆に、スロットル弁7aを閉じ側に作動させる制御量が、スロットル弁7aが開く動作中に作用して、ハンチングを抑制する場合もある。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
一方、ハンチングモードでない、つまりハンチングフラグがONでない場合(S133:NO)、ECU50は、最新のF/B制御量CNfbにてDCモータ8を制御する(ステップS135)。すなわち、推定開度STAがハンチングしていない場合には、ECU50は、通常のフィードバック制御によりスロットル装置7を制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第6実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、目標開度TTA(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、スロットル装置7のフィードバック制御における制御位相をハンチング半周期分ずらしてスロットル装置7を制御する。これにより、F/B制御量CNfbが推定開度STAのハンチングを抑えるように作用するため、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態について説明する。第9実施形態では、基本的には第6実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、ハンチング抑制制御の内容が第6実施形態とは異なる。すなわち、第9実施形態では、F/B制御量CNfbに、推定開度STAの状態(偏差及び変化速度)に基づき設定されるフィードバック補正制御量(F/B補正制御量)を加算する。そこで、第6実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第6実施形態との相違点を中心に説明する。
<ハンチング抑制制御の内容>
ECU50におけるハンチング抑制制御について、図25に示す制御チャートと、図26に示すマップを参照しながら説明する。まず、ECU50は、図25に示すように、ハンチングモードであるか否かを判断する(ステップS141)。具体的に、ECU50は、ハンチングフラグがONであるか否かを判断する。このとき、ハンチングフラグがONである場合(S141:YES)、ECU50は、F/B補正制御量を加算したか否かを判断する(ステップS142)。ここで、F/B補正制御量は、例えば、図26に示すようなF/B補正制御量マップを参照することにより、目標開度TTAと推定開度STAの偏差と推定開度STAの変化速度とに基づいて求めることができる。このマップによれば、F/B制御量は、ハンチング抑制制御実行時に推定開度STAと目標開度TTAとの偏差が小さくなるように、偏差と変化速度が大きい(推定開度STAが目標開度TTAより大きくなっている)ほど大きくなり(プラスの補正量)、偏差と変化速度が小さい(推定開度STAが目標開度TTAより小さくなっている)ほど小さくなる(マイナスの補正量)。
そして、F/B補正制御量が加算されていない場合(S142:NO)、ECU50は、F/B制御量CNfbにF/B補正制御量を加算した補正後の制御量にて、DCモータ8を制御する(ステップS143)。つまり、ハンチング抑制制御が実施される。本実施形態では、F/B補正制御量の加算は1回だけであるが、予め定めた回数行ってもよいし、推定開度STAのハンチングが収束するまで複数回行うようにしてもよい。このようなハンチング抑制制御により、図27(a)に示すように、ハンチングモードであると判定された時刻t2にて、図27(b)に示すように、推定開度STAのハンチングを打ち消す方向へF/B補正制御量が付加されるため、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。なお、F/B補正制御量が既に加算されている場合には(S142:YES)、ECU50は、通常のF/B制御量にてDCモータ8を制御する(ステップS144)。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第6実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、目標開度TTA(目標物理量)が変化しない又は微小な変化であるエンジン1の定常運転時に、推定開度STAのハンチングを検出すると、スロットル装置7のフィードバック制御におけるF/B制御量CNfbに、推定開度STAの状態(偏差及び変化速度)に基づき、推定開度STAのハンチングを打ち消すように設定されるF/B補正制御量を加算してスロットル装置7を制御する。これにより、推定開度STAのハンチングを打ち消す方向にF/B補正制御量が付加されるため、推定開度STAのハンチングを抑制することができる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態について説明する。第10実施形態では、基本的には第1実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、推定開度STAにハンチングを生じさせないように、推定開度STAの遅れ補正を行う点が第1実施形態とは異なる。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
ここで、推定開度STAの演算に用いる吸気量Gaの変化は、実際のスロットル開度の変化より遅れて生じる。そのため、図28に示すように、演算される推定開度STA(一点鎖線)は、実際のスロットル開度TAact(実線)に対して遅れが生じてしまう。そして、スロットル弁7aの応答に対して、吸気量Gaの検出遅れが大きいと、推定開度STAが目標開度TTAに対しオーバーシュートしてしまってハンチングが発生する。そのため、本実施形態では、推定開度STAの遅れ補正を行うことにより、推定開度STAにハンチングが生じないようにしている。
<遅れ補正の内容>
そこで、推定開度STAの遅れ補正について、図29に示す制御チャートを参照しながら説明する。推定開度STAの遅れ補正は、ECU50の推定開度演算部51にて実施される。まず、推定開度演算部51は、吸気量Gaとエンジン回転数NEに基づき推定開度STAを演算する(ステップS151)。この処理は、図3のS2と同じである。次に、推定開度演算部51は、過補償値Cocを演算する(ステップS152)。具体的に、推定開度演算部51は、時刻i−1から時刻iまでの推定開度の差分(変化量)を算出し、その差分(変化量)に過補償係数Kocを乗じて過補償値Cocを求める。過補償係数Kocは、例えば、図30に示すような過補償係数マップを参照することにより、エンジン回転数NEに応じて求めることができる。このマップによれば、過補償係数Kocは、標準回転数(例えば3000rpm)にて、例えば「5」と設定され、エンジン回転数NEが低いほど吸気量Gaの時間的変化は遅くなるため大きくなり、エンジン回転数NEが高いほど吸気量Gaの時間的変化は速くなるため小さくなる。
そして、推定開度演算部51は、推定開度STAに対する遅れ補正を行った補正後の推定開度STAestを演算する(ステップS153)。具体的に、推定開度演算部51は、演算された推定開度STAiに過補償値Cocを加算する。これにより、図28に示すように、演算される推定開度STA(一点鎖線)は、遅れ補正が行われて推定開度STAest(破線)に補正され、実際のスロットル開度TAactとほぼ同じになる。そして、この推定開度STAestがフィードバック制御部52に入力され、推定開度STAestに基づいてスロットル装置7がフィードバック制御される。このように検出遅れが補正されているため、推定開度STAにハンチングが生じなくなる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50の推定開度演算部51が、推定開度STAに対して、スロットル弁7aの実際の開度TAactと推定開度STAとの間に生じる遅れを解消する遅れ補正を行った推定開度STAestを演算し、F/B制御部52が推定開度STAestに基づきスロットル装置7を制御する。これにより、実開度TAactに対して補正後の推定開度STAestは遅れがほぼないため、推定開度STAのハンチングが生じ難くなる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[第11実施形態]
最後に、第11実施形態について説明する。第11実施形態では、基本的には第1実施形態と同様にスロットル装置を制御するが、推定開度STAにハンチングを生じさせないように、目標開度TTAの変化速度を制限する制限設定処理を行う点が第1実施形態とは異なる。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<目標開度の制限設定処理の内容>
そこで、目標開度TTAの制限設定処理について、図31に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、ECU50は、要求開度RTAを読み込む(ステップS161)。要求開度RTAの算出は、図6のS11と同様である。次に、ECU50は、前回の目標からの変化量DLTTTAを算出する(ステップS162)。この変化量DLTTTAは、今回の要求開度RTAと前回の目標開度TTAi−1との差である。
そして、ECU50は、変化量DLTTTAが制限値DLTLIMより大きいか否かを判断する(ステップS163)。ここで、制限値DLTLIMは、演算周期間の変化勾配(変化率)であり、推定開度STAにハンチングが発生しないように予め実験により求められている。この制限値DLTLIMは、例えば、図32に示すような制限値マップを参照することにより、エンジン回転数NEに応じて算出することができる。このマップによれば、制限値DLTLIMは、標準回転数(例えば3000rpm)にて、例えば「0.2」と設定され、エンジン回転数NEが低いほど吸気量Gaの時間的変化が遅いため小さく設定され、エンジン回転数NEが高いほど吸気量Gaの時間的変化が速くなるため大きく設定される。つまり、本実施形態では、演算周期(例えば2ms)毎の目標開度TTAの変化勾配が0.2deg(100deg/s)に制限されるように、制限値DLTLIMが設定されている。
このとき、変化量DLTTTAが制限値DLTLIMより大きい場合、ECU50は、目標開度TTAを制限内で更新する(ステップS164)。具体的に、ECU50は、今回の目標開度TTAを、前回の目標開度TTAi−1に制限値DLTLIMを加算して求める。これにより、図33に示すように、時刻i−1から時刻iまでの演算周期間における目標開度TTAの変化勾配が制限値DLTLIM以下、つまり本実施形態では0.2deg(100deg/s)に制限される。従って、スロットル弁7aの駆動が、推定開度STAにハンチングが発生するような速い応答速度で行われることがない。そのため、推定開度STAにハンチングが生じ難くなる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
一方、変化量DLTTTAが制限値DLTLIMより小さい場合、ECU50は、目標開度TTAを通常通り更新する(ステップS165)。具体的に、ECU50は、今回の目標開度TTAを、今回の要求開度RTAとする。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。そして、ECU50が、スロットル弁7aの駆動が推定開度STAにハンチングを発生させるような応答とならないように目標開度TTAの変化勾配に制限値DLTLIMを設定する。これにより、スロットル弁7aの駆動が、推定開度STAにハンチングが発生するような応答速度で行われることがないため、推定開度STAにハンチングが生じ難くなる。その結果として、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
[変形例]
上記の第1〜第11実施形態では、推定開度STAを目標開度TTAに一致させるようにスロットル装置7をフィードバック制御する場合を例示したが、本開示は、吸気量Ga(又は吸気圧力PM)を目標吸気量TGa(又は目標吸気圧力TPM)に一致させるようにスロットル装置7をフィードバック制御する場合にも適用することができる。そこで、吸気量Gaを目標吸気量TGaに一致させるようにスロットル装置7をフィードバック制御する場合について、図34〜図38を参照しながら説明する。
<スロットル制御装置の構成>
変形例のスロットル制御装置は、基本的に上記の実施形態と同様であるが、図34に示すように、ECU50は、F/B制御部52のみを備えている。そして、このF/B制御部52には、エアフローメータ44により検出される吸気量Gaと、ECU50で設定される目標吸気量TGaとが入力される。目標吸気量TGaは、ECU50において、図35に示す制御チャートに基づいて決定される。すなわち、ECU50は、エアフローメータ44で検出される吸気量Gaを取得する(ステップS201)。次に、ECU50は、要求吸気量RGaを求める(ステップS202)。すなわち、ECU50は、例えば、アクセル開度ACC、エンジン回転数NE、吸気圧力PMのうち少なくとも1つのパラメータに基づき、エンジン1が要求している要求吸気量RGaを求めることができる。そして、ECU50は、要求吸気量RGaに応じた目標吸気量TGaを設定する。
この目標吸気量TGaの設定は、図36に示す制御チャートに基づいて行われる。すなわち、ECU50は、要求吸気量RGaが、スロットル弁7aの全開近傍に対応した最大値Ga1以上か否かを判断する(ステップS211)。要求吸気量RGaが最大値Ga1以上である場合(S211:YES)、ECU50は、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過したか否かを判断する(ステップS212)。変形例のスロットル制御では、スロットル弁7aを開弁するとき、全開近傍ではその開度をステップ更新(段階的に更新)することから、この判断が行われる。一方、要求吸気量RGaが最大値Ga1未満の場合(S211:NO)、ECU50は、処理をステップS214へ移行する。
S212において、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過した場合(S212:YES)、ECU50は、ステップ更新を行う。すなわち、ECU50は、前回の目標吸気量TGaOに所定値Δaを加算することにより、新たな目標吸気量TGaを求める。但し、目標吸気量TGaは、要求吸気量RGa以下に制限する。一方、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過していない場合(S212:NO)、ECU50は、処理をステップS214へ移行する。
ここで、上記したS211〜213の処理では、ECU50は、スロットル弁7aの全開近傍に対応した吸気量Gaに対しては、目標吸気量TGaを、所定時間ごとに所定値Δaずつ要求吸気量RGaへ段階的に変化させるのである。
S214では、ECU50は、目標吸気量TGaのステップ更新モードによる駆動中であるか否か、すなわち、S213のステップ更新を行っているか否かを判断する。このとき更新中である場合(S214:YES)、ECU50は、ステップ更新から所定時間経過して吸気量Gaに変化がないか否かを判断する(ステップS215)。つまり、スロットル弁7aが全開になっている否かを判断する。なお、更新中でない場合(S214:NO)、ECU50は、この処理を終了する。
S215において、吸気量Gaに変化がない場合(S215:YES)、ECU50は、ステップ更新を終了する。すなわち、ECU50は、前回の目標吸気量TGaOから所定値Δaを減算することにより、新たな目標吸気量TGaを求める。一方、吸気量Gaに変化がある場合(S215:YES)、ECU50は、この処理を終了する。
このようにS211〜216の処理により、ECU50は、要求吸気量RGa(要求物理量)が、スロットル弁7aが全開近傍以上になる状態に相当すると判断したときに目標吸気量TGa(目標物理量)をステップ的に増加させ、その後、検出される吸気量Ga(物理量)に変化がないと判断したときに目標吸気量TGa(目標物理量)を1ステップ前の状態に戻すようになっている。つまり、スロットル弁7aが全開になったときの目標吸気量TGaが設定される。なお、「全開近傍以上」とは、全開近傍かつ全開未満(全開手前)の開度を意味する。
<スロットル制御装置の制御内容>
次に、変形例のスロットル制御装置における制御について、図37及び図38を参照しながら説明する。変形例では、ECU50が、図37及び図38に示す制御チャートに基づいてスロットル制御を行う。すなわち、ECU50において、F/B制御部52は、エアフローメータ44で検出される吸気量Gaを取得する(ステップS221)。また、F/B制御部52は、上記のようにして設定された目標吸気量TGaを取得する(ステップS222)。そして、F/B制御部52は、検出される吸気量Gaを目標吸気量TGaに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7のDCモータ8をフィードバック制御する(ステップS223)。具体的には、入力された吸気量Gaと目標吸気量TGaとに基づきF/B制御量CNfbを演算し、そのF/B制御量CNfbに基づいてDCモータ8を制御する。
ここで、F/B制御部52によるスロットル装置7におけるDCモータ8のPID制御について、図38に示す制御チャートに基づいて説明する。まず、F/B制御部52は、目標吸気量TGaから、検出される吸気量Gaを減算することにより吸気量差DGaを算出する(ステップS231)。次に、F/B制御部52は、所定の比例ゲインKpと吸気量差DGaを乗算することにより比例項Vpを算出する(ステップS232)。また、F/B制御部52は、マイナスの微分ゲイン−Kdと吸気量の微分値d(Ga)/dtを乗算することにより微分項Vdを算出する(ステップS233)。さらに、F/B制御部52は、比例項Vpと微分項Vdとの和に積分ゲインKiを乗算した結果を積分することにより積分項Viを算出する(ステップS234)。
そして、F/B制御部52は、比例項Vp、微分項Vd及び積分項Viを加算することによりF/B制御量CNfbを算出する(ステップS235)。F/B制御部52は、このF/B制御量CNfbによりスロットル装置7のDCモータ8を制御する。ここで、目標吸気量TGaが上記のように設定されるので、F/B制御部52は、スロットル弁7aが全開近傍の開度になるときは、吸気量Gaの変化を確認しながらスロットル弁7aの開度をステップ的に増加させるためにスロットル装置7を制御することができる。一方、吸気量Gaが変化しない又は変化が減少するときは、F/B制御部52は、スロットル弁7aの開度を1ステップ前の状態に戻すようにスロットル装置7を制御することができる。これにより、スロットル弁7aの開度が制御不能域に突入したときは、スロットル弁7aの開度につき、1ステップの上げ下げを繰り返すことになる。この場合、制御不能域を上限としてスロットル装置7を制御することができる。
以上のように、変形例のスロットル制御装置によれば、エアフローメータ44は、少なくともエンジン1の運転状態に係る物理量であって、スロットル装置7のスロットル弁7aの開度に相関しその開度以外の物理量としての吸気量Gaを検出する。そして、ECU50は、検出される吸気量Ga(物理量)を、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求吸気量RGa(要求物理量)に基づき設定された目標吸気量TGa(目標物理量)に一致させるようにPID制御によりスロットル装置7を制御する。従って、スロットル装置7を制御するためにスロットル弁7aの実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置7の制御において、検出される吸気量Ga(物理量)をエンジン1の運転状態を反映した目標吸気量TGa(目標物理量)に一致させるようにPID制御が行われるので、スロットル装置7をエンジン1の運転状態に合わせて制御することができる。また、エンジン1の運転制御に使用されるエアフローメータ44により、物理量としての吸気量Ga検出することで、ECU50によるスロットル装置7の制御が可能となる。このため、スロットルセンサを設けることなく、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を適正に制御することができる。この結果、スロットル制御装置の低コスト化、ハーネス(配線)の低減、小型化(車両搭載性の向上)を図ることができる。
そして、この変形例のスロットル制御装置でも、上記の各実施形態と同様に、吸気量Ga(又は吸気圧力PM)のハンチングを抑制するための制御を実施することができる。すなわち、上記の各実施形態において、推定開度STAを吸気量Ga(又は吸気圧力PM)に、目標開度TTAを目標吸気量TGa(又は目標吸気圧力TPM)に置き換えることにより、この変形例においても、吸気量Ga(又は吸気圧力PM)のハンチングを抑制するための制御を行うことができる。従って、この変形例でも、上記の各実施形態で説明した通り、吸気量Ga(又は吸気圧力PM)のハンチングを抑制することができるため、スロットル弁7aのハンチングが抑制される。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、通常のガソリン車のエンジンシステムに対して本開示のスロットル制御装置を適用した場合を例示したが、本開示のスロットル制御装置は、シリーズ式のハイブリッド車(HV車)に搭載されるエンジンシステムに対して適用することもできる。
また、上記の実施形態では、ハンチングモードの判定のために、オーバーシュート回数をカウントしているが、アンダーシュート回数、又はオーバーシュート回数とアンダーシュート回数との合計回数をカウントして、そのカウント数に基づきハンチングモードの判定を行うようにしてもよい。
また、上記の第10実施形態では、推定開度演算部51で演算された推定開度STAに対して遅れ補正を行っているが、推定開度演算部51に入力される物理量(吸気量Gaや吸気圧力PM)に対して遅れ補正を行い、推定開度演算部51において遅れ補正した物理量(吸気量Gaや吸気圧力PM)を用いて推定開度STAを演算するようにしてもよい。
また、遅れ補正における過補償係数Kocをエンジン回転数NEによるマップで求める場合を例示したが、過補償係数Kocは予め定めた固定値であってもよい。さらに、過補償値Cocを簡易的にマップを参照して算出する場合を例示しているが、遅れ特性をモデル化したものを実験により求めておき、そのモデルを利用して過補償値Cocを算出するようにすることもできる。
1 エンジン
2 気筒
3 クランクシャフト
4 吸気通路
4a サージタンク
5 排気通路
6 エアクリーナ
7 スロットル装置
7a スロットル弁
8 DCモータ
43 回転数センサ
44 エアフローメータ
45 吸気圧センサ
50 ECU(スロットル制御部)
51 推定開度演算部
52 F/B制御部

Claims (13)

  1. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
    前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時に、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出すると、前記フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行して前記スロットル装置を制御する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  2. 請求項1に記載するスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、前記オープン制御への移行を、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出した後、前記オープン制御を実施したときに前記物理量又は前記推定開度を前記目標物理量に一致させられるタイミングにて実施する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  3. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
    前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時には、前記フィードバック制御を中止し、制御量を固定するオープン制御に移行して前記スロットル装置を制御する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載するスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、前記オープン制御における制御量を、前記目標物理量に応じて予め決められた固定値に設定する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、前記オープン制御における制御量を、前記ハンチングの1周期分のフィードバック制御量の平均値に設定する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載するスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、前記オープン制御における前記制御量に、前記オープン制御への移行時における、前記目標物理量と前記物理量又は前記推定開度の偏差と、前記物理量又は前記推定開度の変化速度とに基づき、前記オープン制御時に前記物理量又は前記推定開度を前記目標物理量に一致させられるように設定されるオープン制御補正制御量を加算する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  7. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御し、
    前記目標物理量が変化しない又は微小な変化である前記エンジンの定常運転時に、前記物理量又は前記推定開度のハンチングを検出すると、前記ハンチングを抑制するハンチング抑制制御を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  8. 請求項7に記載するスロットル制御装置において、
    前記ハンチング抑制制御では、前記PID制御における比例ゲインを低減する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  9. 請求項7に記載するスロットル制御装置において、
    前記ハンチング抑制制御では、前記PID制御における比例ゲインを徐々に小さくする
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  10. 請求項7に記載するスロットル制御装置において、
    前記ハンチング抑制制御では、制御位相をずらして前記フィードバック制御における制御量を遅らせて出力する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  11. 請求項7に記載するスロットル制御装置において、
    前記ハンチング抑制制御では、前記フィードバック制御における制御量に、前記目標物理量と前記物理量又は前記推定開度の偏差と、前記物理量又は前記推定開度の変化速度とに基づき、前記ハンチングを打ち消すように設定されるフィードバック補正制御量を加算する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  12. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するとともに、
    前記物理量又は前記推定開度に対して、前記スロットル弁の実際の開度と前記物理量又は前記推定開度との間に生じる遅れを解消する遅れ補正を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  13. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき目標物理量を設定し、検出される前記物理量又は前記物理量に基づき演算される推定開度を前記目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するとともに、
    前記スロットル弁の駆動が前記物理量又は前記推定開度にハンチングを発生させるような応答とならないように、前記目標物理量の変化速度に制限値を設定する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
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