JP2021094823A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッド内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる、インクジェットプリンタを提供する。【解決手段】インクジェットプリンタは、インクを吐出する複数のインクジェットヘッド及び記録媒体の少なくとも一方を相対移動させて、記録媒体に印刷を行う。インクジェットヘッドは、複数のノズル20がノズル列22a〜nとして同一方向に形成されると共に、ノズル列の一方の端部側に偏って形成されたインク供給口24、及びインクを加温するインク加温ヒータを有する。一対のインクジェットヘッド3A、3Bは、ノズル列の一方の端部同士又はノズル列の他方の端部同士が近接するようにノズル列の方向に隣接して配置される。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンタが広く普及している。一般的なインクジェットプリンタは、特許文献1に開示されているように、インクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドが搭載されるキャリッジと、キャリッジを主走査方向に移動させるキャリッジ駆動機構とを備える。
特開2012−232595号公報
ここで、図7(A)に示されるように、インクが吐出するノズル104が形成されるインクジェットヘッド100A,100Bのノズル列105が副走査方向(X方向)に対して一つのノズル列105と見做せるように、複数のインクジェットヘッド100A,100Bが主走査方向(Y方向)に配置される構成がある。なお、図7は、インクジェットヘッド100A,100Bの上面概略図であり、図7の符号102はインクジェットヘッド100A,100Bへインクを供給するインク供給口であり、符号104はインクジェットヘッド100A,100Bの下面に設けられるノズルである。
また、図7(B)は、ノズル104の使用頻度を示した模式図であり、複数のインクジェットヘッド100A,100Bにおいて一つと見做されるノズル列105は、副走査方向に対して中央領域のノズル104ほど使用頻度が高く、副走査方向に対して端部領域のノズル104ほど使用頻度が低い。なお、インクジェットヘッド100Aとインクジェットヘッド100Bとが近接する領域を継ぎ部位106という。図7の例では、インクジェットヘッド100Aにおけるインク供給口102が設けられる側とインクジェットヘッド100Bにおけるインク供給口102が設けられない側とが継ぎ部位106に含まれる。
ここで、吐出するインクを例えば粘度の高い紫外線硬化インク等とする場合、各インクジェットヘッド100A,100B内においてインクに対して加温が行われる。しかしながら、加温されているインクは、同じインクジェットヘッド100A,100B内でも領域によってインク温度にバラツキが生じる可能性がある。具体的には、例えばインクジェットプリンタが設置される環境温度が低い場合には、インク供給口102に近い領域のインクは温度が低い傾向にあり、インク供給口102から遠い領域のインクは温度が高い傾向にある。
そして、インクは温度が異なると粘度が異なるため、ノズル104からの吐出速度に違いが生じる。すなわち、使用頻度の高いノズル104が存在する継ぎ部位106での画像品質が安定せずに、画像に濃淡が異なる縞模様、いわゆるバウンディングが生じる場合がある。
そこで本発明は、インクジェットヘッド内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる、インクジェットプリンタを提供することを目的とする。
本発明のインクジェットプリンタは、インクを吐出する複数のインクジェットヘッド及び記録媒体の少なくとも一方を相対移動させて、前記記録媒体に印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドは、複数のノズルがノズル列として同一方向に形成されると共に、前記ノズル列の一方の端部側に偏って形成されたインク供給口、及びインクを加温するインク加温ヒータを有し、一対の前記インクジェットヘッドは、前記ノズル列の前記一方の端部同士又は前記ノズル列の他方の端部同士が近接するように前記ノズル列の方向に隣接して配置される。
本構成によれば、一対のインクジェットヘッドが、インクジェットヘッド内のインクの温度が同じ領域同士で近接するように配置されるので、インクジェットヘッド内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記一対のインクジェットヘッドが同時に駆動すると、前記一対のインクジェットヘッドの各々の前記ノズル列が連続したノズル列と見做せるように、前記ノズル列の前記一方の端部同士又は前記他方の端部同士が近接している。本構成によれば、一対のインクジェットヘッドのノズル列が連続する長いノズル列となって記録媒体に印刷を行うことができる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体の各位置に対して複数の印刷パス分の複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により、前記記録媒体への印刷を行い、かつ、前記記録媒体の各位置に対して行う前記複数の印刷パスのそれぞれにおいて、インク滴を吐出すべき画素を指定するデータであるマスクデータを用い、前記マスクデータにより指定される画素へインク滴を吐出し、前記マスクデータは、前記一対のインクジェットヘッドの前記ノズル列において互いに近接した一方の端部側の前記ノズルの使用頻度が高くなると共に、前記ノズル列において離間した他方の端部側の前記ノズルの使用頻度が低くなるようにする。本構成によれば、使用頻度が同じとなるノズルから吐出されるインクの温度が同じとなるので、より安定した品質の画像を形成できる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記一対のインクジェットヘッドは、前記インクジェットヘッド内のインクの温度が相対的に低い領域同士、又は前記インクジェットヘッド内のインクの温度が相対的に高い領域同士が近接するように配置される。本構成によれば、インクジェットヘッド内でインクを加温する場合において、より安定した品質の画像を形成できる。
本発明は、インクジェットヘッド内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる。
実施形態のインクジェットプリンタの斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタの構成を説明するための概略図である。 図2に示すキャリッジの周辺部の斜視図である。 実施形態のインクジェットヘッドの概略構成図である。 実施形態の一対のインクジェットヘッドの配置例を示す模式図である。 他の実施形態の一対のインクジェットヘッドの配置例を示す模式図である。 インクジェットヘッドの配置例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態の造形方法及び造形装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の斜視図である。図2は、図1に示すインクジェットプリンタ1の構成を説明するための概略図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、例えば、業務用のインクジェットプリンタであり、記録媒体2に印刷を行う。記録媒体2は、例えば、印刷用紙、布帛又は樹脂製のフィルム等である。
インクジェットプリンタ1は、記録媒体2に向かってインクを吐出するインクジェットヘッド3と、インクジェットヘッド3が搭載されるキャリッジ4と、キャリッジ4を主走査方向(図1等のY方向)へ移動させるキャリッジ駆動機構5と、キャリッジ4を主操作方向へ案内するためのガイドレール6と、インクジェットヘッド3に供給されるインクが収容される複数のインクタンク7とを備えている。
インクジェットヘッド3は、一例として、紫外線硬化型のインク(UVインク)を下側に向かって吐出する。なお、インクジェットヘッド3が吐出するインクは、UVインクに限らず、温度により粘度が変化するインクであれば、他のインクであってもよい。
インクジェットヘッド3の下面には、複数のノズルが配列されるノズル面(インク吐出面)が形成されており、ノズルからインクを吐出させる圧電素子(ピエゾ素子)を備えている。インクジェットヘッド3の下側には、印刷時に記録媒体2が載置されるプラテン8が配置されている。キャリッジ駆動機構5は、例えば、2つのプーリと、2つのプーリに架け渡されると共に一部がキャリッジ4に固定されるベルトと、プーリを回転させるモータとを備えている。
以下の説明では、主走査方向(Y方向)を「左右方向」とし、上下方向(図1等のZ方向)と主走査方向とに直交する副走査方向(図1等のX方向)を「前後方向」とする。また、左右方向の一方側である図1等のY1方向側を「右」側とし、右側の反対側である図1等のY2方向側を「左」側とし、前後方向の一方側である図1等のX1方向側を「前」側都市、前側の反対側である図1等のX2方向側を「後ろ」側とする。
また、インクジェットプリンタ1が備える制御部9は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を備え、インクジェットヘッド3によるインクの吐出制御や加温制御を行ったり、キャリッジ駆動機構5によるインクジェットヘッド3の主走査方向による移動制御を行う。
図3は、図2に示すキャリッジ4の周辺部の斜視図である。
インクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド3に供給されるインクが収容されると共にインクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を調整する圧力調整部11と、インクジェットヘッド3に供給されるインクを温める予備加温部12とを備えている。予備加温部12は、インクジェットヘッド3へのインクの供給経路において圧力調整部11とインクジェットヘッド3との間に配置されている。すなわち、予備加温部12は、インクジェットヘッド3の上流側に配設され、インクジェットヘッド3に供給されるインクを予備加温する。なお、圧力調整部11及び予備加温部12は、キャリッジ4に搭載されている。
本実施形態では、図3に示されるように、キャリッジ4に2つのインクジェットヘッド3(図5のインクジェットヘッド3A,3B)が搭載されている。2つのインクジェットヘッド3は、左右方向において間隔をあけた状態でキャリッジ4に搭載されている。また、キャリッジ4には、各インクジェットヘッド3に対応して予備加温部12が搭載され、圧力調整部11は、予備加温部12に載置されている。具体的には、1個の予備加温部12の上面に、予備加温部12内部に形成された2つのインク流路に対応するように2つの圧力調整部11が載置されている。なお、2つのインクジェットヘッド3は、一例として、各々が前後方向逆向きにキャリッジ4に搭載されている。
インクジェットヘッド3の上面には、インクジェットヘッド3で発生する熱(具体的には、ピエゾ素子で発生する熱)を放散するための放熱部材(ヒートシンク)13が取り付けられている。放熱部材13の上面には、インクジェットヘッド3から放熱部材13に伝達された熱を放散するための放熱用のファン14が取り付けられている。
圧力調整部11は、扁平な直方体状に形成されており、インクタンク7からインクが供給される。具体的には、インクタンク7は、圧力調整部11よりも上側に配置されており、水頭差によってインクタンク7から圧力調整部11にインクが供給される。圧力調整部11は、例えば、機械式の圧力ダンパ(加圧ダンパ)である。
圧力調整部11の内部には、インクが流れるインク流路が形成されている。圧力調整部11は、例えば、インク流路に接するように配置される薄膜及び薄膜を付勢するバネ等を備えている。圧力調整部11は、圧力調整用のポンプを用いることなく、インクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を機械的に調整する。また、圧力調整部11は、インクジェットヘッド3の内部に形成されるインク室が負圧となるようにインクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を調整する。
予備加温部12は、インクジェットヘッド3の外部に配置されるヘッド外インク加温装置である。予備加温部12は、ブロック状に形成される加温部本体16と、加温部本体16に取り付けられるヒータ(図示省略)とを備えている。加温部本体16は、例えば、アルミニウム合金等の熱伝導率の高い金属材料によって形成されている。また、加温部本体16は、略直方体状に形成されている。ヒータは、例えば、フィルム状に形成されるプリントヒータであり、加温部本体16の表面に取り付けられ、加温部本体16を加熱する。なお、ヒータは、所定温度まで上昇すると、この所定温度で維持される。
図4は、本実施形態のインクジェットヘッド3の側面を示す概略構成図である。
図4に示されるように、インクジェットヘッド3は、複数のノズル20がノズル列22として同一方向に形成されると共に、ノズル列22の一方の端部側に偏って形成されたインク供給口24及びインクを加温するインク加温ヒータ26を備える。なお、ここでいう同一方向とは、X方向(副走査方向)である。
また、本実施形態のインクジェットヘッド3は、インク前室28とインク吐出室30とを備える。インク前室28の上部には、インク供給口24が設けられ、予備加温部12からのインクがインク供給口24を介してインク前室28に流入する。このインク前室28には、インク加温ヒータ26が設けられる。
インク吐出室30には、ノズル20に対応したピエゾ素子が設けられ、ピエゾ素子が駆動することで、ノズル20からインクが吐出される。
ここで、インクはインクジェットヘッド3の端部に形成されたインク供給口24から流入してインク加温ヒータ26によって加温される。しかしながら、例えば、インクジェットプリンタ1が設置されている場所の環境温度が低い場合には、インク供給口24近辺のインクは十分に加温されないまま、ノズル20から吐出される場合がある。一方で、インク供給口24が形成された端部とは逆側の端部近辺のインクは、環境温度にかかわらず、当該端部に至る間に十分に加温され易く、ノズル20から吐出される。
すなわち、インク前室28内のインクは、図4におけるX2方向の方がX1方向よりも温度が低いという温度勾配が生じる可能性がある。UVインク等の温度により粘度が異なるインクは、十分に加温されないまま吐出されると粘度が高過ぎ、印刷品質に影響を与える可能性がある。このため、インクジェットヘッド3から吐出されるインクとして、温度の異なるインクが混在すると、形成される画像の品質が安定しない可能性がある。
そこで、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、図5(A)に示されるように、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが、ノズル列22の一方の端部同士、又はノズル列22の他方の端部同士が近接するようにノズル列22の方向に隣接して配置される。
すなわち、一対のインクジェットヘッド3A,3Bは、インクジェットヘッド3内のインクの温度が相対的に低い領域同士、又はインクジェットヘッド3内のインクの温度が相対的に高い領域同士が近接するように配置される。このような構成によれば、インクジェットヘッド3内のインクの温度が同じ領域同士が近接するように、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが配置されるので、インクジェットヘッド3内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる。
図5(A)の例では、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが、インク供給口24が設けられている側のノズル列22の端部同士が近接するように、ノズル列22の方向に隣接して配置されている。なお、図5(A)に示されるノズル20及びノズル列22の数は一例であり、これに限られない。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが同時に駆動すると、一対のインクジェットヘッド3A,3Bの各々のノズル列22が連続したノズル列22と見做せるように、ノズル列22の一方の端部同士又は他方の端部同士が近接している。図5(A)の例では、一対のインクジェットヘッド3A,3Bにおけるノズル列22a同士、ノズル列22b同士、・・・ノズル列22n同士が副走査方向に連続したノズル列22と見做される。
このような構成によれば、一対のインクジェットヘッド3A,3Bのノズル列22が連続する長いノズル列22となって記録媒体2に印刷を行うことができる。
次に、図5(B)を参照して、本実施形態のインクジェットプリンタ1によるインクの吐出制御について説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、記録媒体2の各位置に対して複数の印刷パス分の複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により印刷を行う。主走査動作は、インクジェットヘッド3を主走査方向(Y方向)に移動させつつ、記録媒体2へインク滴を吐出する動作である。一方で、副走査動作は、インクジェットヘッド3に対して記録媒体2を副走査方向(X方向)に搬送する動作である。
具体的に、インクジェットプリンタ1は、例えば、印刷のパス数をN(Nは、2以上の整数)とするマルチパス方式で印刷を行う。印刷のパス数Nは、例えば4以上、好ましくは、8以上である。また、この場合、それぞれのインクジェットヘッド3のノズル列22中のノズル20は、1パス目〜Nパス目のそれぞれの印刷パスに応じた割り当てがなされる。
例えば、印刷のパス数がNである場合、各ノズル列22は、副走査方向へ並ぶ複数のノズル20がそれぞれ同じ数となるN個の領域に分割される。そして、N個の領域に分割されたノズル列22には、副走査動作における記録媒体2の搬送に合わせて、記録媒体2に対して先に重なる領域から順番に、1パス目〜Nパス目のそれぞれの印刷パスが割り当てられる。
そして、制御部9は、1回の副走査動作における移動量を、一の印刷パス分のノズル20の並びの幅(副走査方向における幅)であるパス幅に設定する。このパス幅は、N個に分割された各領域の副走査方向における幅である。なお、インクジェットヘッド3による主走査動作の合間に副走査動作は行われるので、制御部9は、各回の主走査動作が行われる毎に、記録媒体2におけるインクジェットヘッド3と対向する領域を、パス幅分ずらす。そして、各回の主走査動作において、ノズル列22における各領域のノズル20は、対応する印刷パス分の印刷を行う。
また、制御部9は、各回の印刷パスに対応する印刷の制御において、インク滴と吐出すべき画素を選択する。より具体的には、制御部9は、例えば、記録媒体2の各位置に対して行う複数の印刷パスのそれぞれにおいて、インク滴を吐出すべき画素を指定するデータであるマスクデータを用い、マスクデータにより指定される画素へ、それぞれのインクジェットヘッド3にインク滴を吐出させる。このように、制御部9は、マスクデータを用いて、マルチパス方式での印刷を行う。つまり、制御部9は、マスクデータを用いることで、主走査動作の実行時におけるインクジェットヘッド3の吐出制御として、インクジェットヘッド3のノズル列22から吐出されるインクの吐出頻度を制御する。このように、インクの吐出頻度が制御されることで、主走査方向に形成されるバウンディングの発生を抑制し、滑らかな諧調となる画像の形成が可能となる。このようなインクの吐出頻度の制御としては、MAPS(Mimaki Advanced Pass System)がある。
ここで、2つのインクジェットヘッド3を用いてマルチパス方式で印刷を行う場合、複数の印刷パスのそれぞれに対して用いるマスクデータとして、例えば、図5(B)に示されるパターンとなるマスクデータが用いられる。図5(B)に示されるマスクデータは、副走査方向において、ノズル使用頻度が連続的に変化するパターン、換言すれば、記録媒体2に吐出されるインクの濃度が連続的に変化するパターンのマスクデータである。
図5(B)に示されるマスクデータは、副走査方向に並んだ2つのノズル列22に対して、副走査方向の中央におけるノズル使用頻度(濃度)を、副走査方向の両側におけるノズル使用頻度に対して高くしている。換言すれば、図5(B)に示されるマスクデータでは、2つのインクジェットヘッド3の互いのノズル列22の近接した一方の端部側(インク供給口24に近い側)のノズル使用頻度が高くなるとともに、ノズル列22の他方の端部側(インク供給口24に遠い側)のノズル使用頻度が低くなっている。そして、図5(B)に示されるマスクデータを用いた本実施形態におけるインクの吐出頻度の制御では、副走査方向の中央におけるノズル使用頻度を最大(頂点)とし、副走査方向の両側におけるノズル使用頻度をゼロとして、副走査方向の中央から両側に向かって一定に低くなっていく、三角形状のパターンとなっている。
なお、本実施形態では、マスクデータを三角形状のパターンとしたが、台形形状であってもよく、副走査方向の中央におけるノズル使用頻度を、副走査方向の両側におけるノズル使用頻度に対して高くすれば、パターンの形状は限定されない。
このように本実施形態のインクジェットヘッド3は、記録媒体2の各位置に対して複数の印刷パス分の複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により、記録媒体2への印刷を行い、かつ、記録媒体2の各位置に対して行う複数の印刷パスのそれぞれにおいて、インク滴を吐出すべき画素を指定するデータであるマスクデータを用い、マスクデータにより指定される画素へインク滴を吐出する。
そして、本実施形態のマスクデータは、一対のインクジェットヘッド3A,3Bのノズル列22において互いに近接した一方の端部側のノズル20の使用頻度が高くなると共に、ノズル列22において離間した他方の端部側のノズル20の使用頻度が低くなるようにしている。
すなわち、本実施形態のマスクデータを用いたインクの吐出制御では、上記したノズル使用頻度としているため、図5(A)の例では、ノズル使用頻度が高いノズル20がインク供給口24に近い側のノズル20となり、ノズル使用頻度が低いノズル20がインク供給口24に遠い側のノズル20となる。このため、ノズル使用頻度が高いノズル20から吐出されるインクの温度は相対的に低くなり、ノズル使用頻度が低いノズル20から吐出されるのインクの温度は相対的に高くなる。
このような構成によれば、使用頻度が同じとなるノズル20から吐出されるインクの温度が同じとなるので、より安定した品質の画像を形成できる。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態における図5(A)では、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが、インク供給口24が設けられている側のノズル列22の端部同士が近接するように配置される形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。
図6に複数のインクジェットヘッド3の配置例を示す。図6(A)の例では、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが、インク供給口24が設けられていない側のノズル列22の端部同士が近接するように配置される。
また、図6(B),(C)の例では、インクジェットプリンタ1が3つのインクジェットヘッド3A,3B,3Cを備える例である。図6(B),(C)の例では、インクジェットヘッド3A,3Bが対とされ、かつインクジェットヘッド3B,3Cが対とされる。
図6(B)の例では、対となるインクジェットヘッド3A,3Bが、インク供給口24が設けられている側のノズル列22の端部同士が近接するように配置される。また、対となるインクジェットヘッド3B,3Cが、インク供給口24が設けられていない側のノズル列22の端部同士が近接するように配置される。
図6(C)の例では、対となるインクジェットヘッド3A,3B、及び対となるインクジェットヘッド3B,3Cが共に、インク供給口24が設けられている側のノズル列22の端部同士が近接するように配置される。
上記実施形態におけるインクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド3を記録媒体2に対して移動させることで記録媒体2に印刷を行う形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、インクジェットヘッド3及び記録媒体2の少なくとも一方が相対移動して、記録媒体2に印刷が行われればよい。
(実施形態の効果)
(1)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インクを吐出する複数のインクジェットヘッド3及び記録媒体2の少なくとも一方を相対移動させて、記録媒体2に印刷を行うインクジェットプリンタ1において、インクジェットヘッド3は、複数のノズル20がノズル列22として同一方向に形成されると共に、ノズル列22の一方の端部側に偏って形成されたインク供給口24、及びインクを加温するインク加温ヒータ26を有し、一対のインクジェットヘッド3A,3Bは、ノズル列22の一方の端部同士又はノズル列22の他方の端部同士が近接するようにノズル列22の方向に隣接して配置される。
本実施形態によれば、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが、インクジェットヘッド3内のインクの温度が同じ領域同士で近接するように配置されるので、インクジェットヘッド3内でインクを加温する装置構成であっても、より安定した品質の画像を形成できる。
(2)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、一対のインクジェットヘッド3A,3Bが同時に駆動すると、一対のインクジェットヘッド3A,3Bの各々のノズル列22が連続したノズル列22と見做せるように、ノズル列22の一方の端部同士又は他方の端部同士が近接している。本実施形態によれば、一対のインクジェットヘッド3A,3Bのノズル列22が連続する長いノズル列22となって記録媒体2に印刷を行うことができる。
(3)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド3は、記録媒体2の各位置に対して複数の印刷パス分の複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により、記録媒体2への印刷を行い、かつ、記録媒体2の各位置に対して行う複数の印刷パスのそれぞれにおいて、インク滴を吐出すべき画素を指定するデータであるマスクデータを用い、マスクデータにより指定される画素へインク滴を吐出し、マスクデータは、一対のインクジェットヘッド3A,3Bのノズル列22において互いに近接した一方の端部側のノズル20の使用頻度が高くなると共に、ノズル列22において離間した他方の端部側のノズル20の使用頻度が低くなるようにする。本実施形態によれば、使用頻度が同じとなるノズル20から吐出されるインクの温度が同じとなるので、より安定した品質の画像を形成できる。
(4)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、一対のインクジェットヘッド3A,3Bは、インクジェットヘッド3内のインクの温度が相対的に低い領域同士、又はインクジェットヘッド3内のインクの温度が相対的に高い領域同士が近接するように配置される。本実施形態によれば、インクジェットヘッド3内でインクを加温する場合において、より安定した品質の画像を形成できる。
本発明は、インクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンタに関する。
1 インクジェットプリンタ
2 記録媒体
3 インクジェットヘッド
20 ノズル
22 ノズル列
24 インク供給口
26 インク加温ヒータ

Claims (4)

  1. インクを吐出する複数のインクジェットヘッド及び記録媒体の少なくとも一方を相対移動させて、前記記録媒体に印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクジェットヘッドは、複数のノズルがノズル列として同一方向に形成されると共に、前記ノズル列の一方の端部側に偏って形成されたインク供給口、及びインクを加温するインク加温ヒータを有し、
    一対の前記インクジェットヘッドは、前記ノズル列の前記一方の端部同士又は前記ノズル列の他方の端部同士が近接するように前記ノズル列の方向に隣接して配置される、インクジェットプリンタ。
  2. 前記一対のインクジェットヘッドが同時に駆動すると、前記一対のインクジェットヘッドの各々の前記ノズル列が連続したノズル列と見做せるように、前記ノズル列の前記一方の端部同士又は前記他方の端部同士が近接している、請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体の各位置に対して複数の印刷パス分の複数回の主走査動作を行うマルチパス方式により、前記記録媒体への印刷を行い、かつ、前記記録媒体の各位置に対して行う前記複数の印刷パスのそれぞれにおいて、インク滴を吐出すべき画素を指定するデータであるマスクデータを用い、前記マスクデータにより指定される画素へインク滴を吐出し、
    前記マスクデータは、前記一対のインクジェットヘッドの前記ノズル列において互いに近接した一方の端部側の前記ノズルの使用頻度が高くなると共に、前記ノズル列において離間した他方の端部側の前記ノズルの使用頻度が低くなるようにする、請求項1又は請求項2記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記一対のインクジェットヘッドは、前記インクジェットヘッド内のインクの温度が相対的に低い領域同士、又は前記インクジェットヘッド内のインクの温度が相対的に高い領域同士が近接するように配置される、請求項1から請求項3の何れか1項記載のインクジェットプリンタ。
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