JP2021093717A - 画像データ処理装置、画像読取装置、画像形成装置および画像データ処理方法 - Google Patents

画像データ処理装置、画像読取装置、画像形成装置および画像データ処理方法 Download PDF

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政元 中澤
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Abstract

【課題】画像データのレベルの変化や色再現性の悪化を抑え、可視光+不可視光読み取りデータから可視光読み取りデータを生成する。【解決手段】光源から照射されて第一のイメージセンサに入射した第一の波長の光と第二の波長の光との両方の反射光から第一の波長画像データを取得し、第一の波長画像データに含まれる第一のオフセット成分を除去し第一の画像データを生成する第一のオフセット成分除去部と、光源から照射されて第二のイメージセンサに入射した第二の波長の光の反射光から第二の波長画像データを取得し、第二の波長画像データに含まれる第二のオフセット成分を除去し第二の画像データを生成する第二のオフセット成分除去部と、第一のオフセット成分除去部と第二のオフセット成分除去部との後段に設けられ、第一の画像データから第二の画像データを除去して第三の画像データを生成する第二の画像データ成分除去処理部と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、画像データ処理装置、画像読取装置、画像形成装置および画像データ処理方法に関する。
従来、被写体に対して可視光と不可視光とを同時に照射して画像を読み取り、得られた読取データから不可視光画像データまたは可視光画像データを得る技術が既に知られている。
例えば、特許文献1には、光学的な赤外カットフィルタを使用することなく、赤外波長成分を含む可視波長成分から赤外波長成分を除去する技術が開示されている。より詳細には、特許文献1に開示の技術によれば、可視波長成分を得るために、可視成分イメージセンサによって赤外+可視波長成分を検出し、同時に赤外成分イメージセンサによって赤外波長成分を検出する。そして、特許文献1に開示の技術によれば、これらの検出結果を利用して、シェーディング補正処理前に赤外+可視波長成分から赤外波長成分を除去することで可視波長成分のみを抽出する。
しかしながら、従来の技術によれば、可視成分イメージセンサによって赤外+可視波長成分を検出し、同時に赤外成分イメージセンサによって赤外波長成分を検出し、赤外+可視波長成分から赤外波長成分を直接除去する方式である。すなわち、各イメージセンサ出力情報に含まれるオフセット成分(正規の読み取り情報以外の成分)の影響を受け、可視波長成分の一部まで除去し、結果として可視光画像のデータレベルの変化(モノクロ画像)や色再現性の悪化(カラー画像)を招くという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像データのレベルの変化や色再現性の悪化を抑え、可視光+不可視光読み取りデータから可視光読み取りデータを生成することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源から照射されて第一のイメージセンサに入射した第一の波長の光と第二の波長の光との両方の反射光から第一の波長画像データを取得し、前記第一の波長画像データに含まれる第一のオフセット成分を除去し第一の画像データを生成する第一のオフセット成分除去部と、前記光源から照射されて第二のイメージセンサに入射した前記第二の波長の光の反射光から第二の波長画像データを取得し、前記第二の波長画像データに含まれる第二のオフセット成分を除去し第二の画像データを生成する第二のオフセット成分除去部と、前記第一のオフセット成分除去部と前記第二のオフセット成分除去部との後段に設けられ、前記第一の画像データから前記第二の画像データを除去して第三の画像データを生成する第二の画像データ成分除去処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像データの変化や色再現性の悪化を抑え、可視光+不可視光読み取りデータから可視光読み取りデータを生成することができる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態にかかる画像処理装置の一例の構成を示す図である。 図2は、画像読取部の構造を例示的に示す断面図である。 図3は、第1の実施の形態にかかる画像読み取り部を構成する各部の光学的接続を示すブロック図である。 図4は、第1の実施の形態にかかる処理の流れを示す図である。 図5は、第2の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図6は、第2の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図7は、第2の実施の形態にかかる画像読み取り部を構成する各部の光学的接続を示すブロック図である。 図8は、第2の実施の形態にかかる処理の流れを示す図である。 図9は、第3の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図10は、第3の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図11は、イメージセンサ分光感度特性の一例を示す図である。 図12は、人間の目の分光感度特性(比視感度特性)の一例を示す図である。 図13は、第4の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図14は、第4の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図15は、第5の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図16は、第5の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。 図17は、第6の実施の形態にかかるイメージセンサの変形例を示す図である。 図18は、第7の実施の形態にかかるイメージセンサの別の変形例を示す図である。 図19は、第8の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。 図20は、第9の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。 図21は、第10の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。 図22は、第11の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。 図23は、可視光+不可視光データから不可視光データを除去する処理の流れを示すフローチャートである。 図24は、第8ないし第11の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図の変形例を示す図である。 図25は、第8ないし第11の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図の別の変形例を示す図である。 図26は、第12の実施の形態にかかる画像読取部を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。 図27は、オフセット加算処理の一例を示す図である。 図28は、オフセット加算処理の他の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、画像データ処理装置、画像読取装置、画像形成装置および画像データ処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる画像データ処理装置100の一例の構成を示す図である。図1において、画像データ処理装置100は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する一般に複合機と称される画像形成装置である。
画像データ処理装置100は、画像読取装置である画像読取部101およびADF(Automatic Document Feeder)102を有し、その下部に画像形成部103を有する。画像形成部103については、内部の構成を説明するために、外部カバーを外して内部の構成を示している。
ADF102は、画像データを読み取らせる原稿を読取位置に位置づける原稿支持部である。ADF102は、載置台に載置した原稿を読取位置に自動搬送する。画像読取部101は、ADF102により搬送された原稿を所定の読取位置で読み取る。また、画像読取部101は、原稿を載置する原稿支持部であるコンタクトガラスを上面に有し、読取位置であるコンタクトガラス上の原稿を読み取る。具体的に画像読取部101は、内部に光源や、光学系や、CCD(Charge Coupled Device)等のイメージセンサを有するスキャナであり、光源で照明した原稿の反射光を光学系を通じてイメージセンサで読み取る。
画像形成部103は、画像読取部101で読み取った原稿画像データを印刷する。画像形成部103は、記録紙を手差しする手差ローラ104や、記録紙を供給する記録紙供給ユニット107を有する。記録紙供給ユニット107は、多段の記録紙給紙カセット107aから記録紙を繰り出す機構を有する。供給された記録紙は、レジストローラ108を介して二次転写ベルト112に送られる。
二次転写ベルト112上を搬送する記録紙は、転写部114において中間転写ベルト113上のトナー画像データが転写される。
また、画像形成部103は、光書込装置109や、タンデム方式の作像ユニット(Y、M、C、K)105や、中間転写ベルト113や、上記二次転写ベルト112などを有する。作像ユニット105による作像プロセスにより、光書込装置109が書き込んだ画像データを中間転写ベルト113上にトナー画像データとして形成する。
具体的に、作像ユニット(Y、M、C、K)105は、4つの感光体ドラム(Y、M、C、K)を回転可能に有し、各感光体ドラムの周囲に、帯電ローラ、現像器、一次転写ローラ、クリーナーユニット、及び除電器を含む作像要素106をそれぞれ備える。各感光体ドラムにおいて作像要素106が機能し、感光体ドラム上の画像データが各一次転写ローラにより中間転写ベルト113上に転写される。
中間転写ベルト113は、各感光体ドラムと各一次転写ローラとの間のニップに、駆動ローラと従動ローラとにより張架して配置されている。中間転写ベルト113に一次転写されたトナー画像データは、中間転写ベルト113の走行により、二次転写装置で二次転写ベルト112上の記録紙に二次転写される。その記録紙は、二次転写ベルト112の走行により、定着装置110に搬送され、記録紙上にトナー画像データがカラー画像データとして定着する。その後、記録紙は、機外の排紙トレイへと排出される。なお、両面印刷の場合は、反転機構111により記録紙の表裏が反転されて、反転された記録紙が二次転写ベルト112上へと送られる。
なお、画像形成部103は、上述したような電子写真方式によって画像データを形成するものに限るものではなく、インクジェット方式によって画像データを形成するものであってもよい。
次に、画像読取部101について説明する。
図2は、画像読取部101の構造を例示的に示す断面図である。図2に示すように、画像読取部101は、本体11内に、撮像素子であるイメージセンサ9を備えたセンサ基板10、レンズユニット8、第1キャリッジ6及び第2キャリッジ7を有する。イメージセンサ9は、例えばCCDやCMOSイメージセンサなどである。第1キャリッジ6は、LED(Light Emitting Diode)である光源2及びミラー3を有する。第2キャリッジ7は、ミラー4,5を有する。また、画像読取部101は、上面にコンタクトガラス1及び基準白板13を設けている。
画像読取部101は、読取動作において、第1キャリッジ6及び第2キャリッジ7を待機位置(ホームポジション)から副走査方向(A方向)に移動させながら光源2から光を上方に向けて照射する。そして、第1キャリッジ6及び第2キャリッジ7は、原稿12からの反射光を、レンズユニット8を介してイメージセンサ9上に結像させる。
また、画像読取部101は、電源ON時などには、基準白板13からの反射光を読取って基準を設定する。即ち、画像読取部101は、第1キャリッジ6を基準白板13の直下に移動させ、光源2を点灯させて基準白板13からの反射光をイメージセンサ9の上に結像させることによりゲイン調整を行う。
図3は、第1の実施の形態にかかる画像読み取り部101を構成する各部の光学的接続を示すブロック図であり、被写体201の読み取りを行う場合の構成例である。
まず、光源2消灯状態での第一のイメージセンサ9aの出力信号である第一のオフセット成分os1を検出する。
この第一のオフセット成分os1は電気的に生じてしまうアナログ信号成分で、イメージセンサの画素毎に異なり、また温度などの環境条件によっても変動し得る。
次に、光源2は第一の波長λ1と第二の波長λ2の光で被写体201を照射し、それらの光が被写体201で反射し、第一のイメージセンサ9aには被写体201からの反射光である第一の波長λ1と第二の波長λ2が入射する。
この時、第一のイメージセンサ9aからは第一の波長λ1と第二の波長λ2による反射光画像データ成分img1+img2に、オフセット成分os1が加わった第一の波長画像データimg1+img2+os1が得られる。
次に、第一のオフセット成分os1の検出と同様、光源2の消灯状態での第二のイメージセンサ9bの出力信号である第二のオフセット成分os2を検出する。
この第二のオフセット成分os2も電気的に生じてしまうアナログ信号成分であり、イメージセンサの画素毎に異なり、また温度などの環境条件によっても変動し得る。
さらに、光源2は第二の波長λ2の光で被写体201を照射し、それらの光が被写体201で反射し、第二のイメージセンサ9bには被写体201からの反射光である第二の波長λ2が入射する。
この時、第二のイメージセンサ9bからは第二の波長λ2による反射光画像データ成分img2に、オフセット成分os2が加わった第二の波長画像データimg2+os2が得られる。
この例は、例えば第二の波長λ2の励起光となって第一の波長λ1の光が発生するような、第一の波長λ1のみの画像データの取得が困難であるケースなどに適用される。
なお、図3では光源2から第二の波長λ2のみを発光している例を示しているが、例えば第一の波長、第二の波長の両方の波長の光を発する構成のまま、第二のイメージセンサ9bの前に第一の波長をカットするフィルタを備えるなどしてもよい。
以上に示した例では、第一のオフセット成分os1、第一の波長画像データimg1+img2+os1、第二のオフセット成分os2、第二の波長画像データimg2+os2、の順で検出・取得しているが、それぞれの順は異なっていてもよい。
さらに、温度などの環境条件の変化が許容される範囲であれば、各オフセット成分の検出は製品出荷時など被写体読み取りとは全く異なるタイミングに予め検出し、保持しておいてもよい。
次に、第一のオフセット成分除去部211aにおいて第一の波長画像データimg1+img2+os1から第一のオフセット成分os1が除去され、第一の波長画像データimg1+img2を得る。同様に、第二のオフセット成分除去部211bにおいて第二の波長画像データimg2+os2から第二のオフセット成分os2が除去され、第二の画像データimg2を得る。
さらに、第二の画像データ成分除去処理部において、第一の画像データimg1+img2から第二の画像データimg2を除去することで第三の画像データimg1を得る。第三の画像データimg1は、第一の波長λ1によって被写体201を読み取った際の純粋な読み取り画像データ情報である。そのため、以降はシェーディング補正など必要に適した画像データ補正・処理を行っていってもよい。
また、第三の画像データimg1の他に第二の画像データimg2を使用する場合には、図に示すように第二の画像データ成分除去部212aから出力されるように構成してもよい。
シェーディング補正処理部221は、画像データ補正部として機能するものであって、第三の画像データimg1と、第二の画像データimg2とに対し、それぞれシェーディング補正を実施する。シェーディング補正は、主走査画素毎に基準白板13の読取レベルを保持し、原稿読取データを基準白板13の読取レベルで正規化することで、主走査方向の読取レベルの変動を除去する補正である。
図4は、第1の実施の形態にかかる処理の流れを示す図である。
図4(a)に示すように、第一の波長画像データimg1+img2+os1を取得後、図4(b)に示すように、第一のオフセット成分除去部211aは、オフセット成分os1を除去する。同様に、第二のオフセット成分除去部211bは、図4(a)に示す第二の画像データimg2+os2を取得後、オフセット成分os2を除去する。
これにより、それぞれ第一のイメージセンサ9aの受光成分である第一の画像データimg1+img2、及び第二のイメージセンサ9bの受光成分である第二の画像データimg2、を得ることができる。
次いで、図4(c)に示すように、第二の画像データ成分除去処理部212aは、第一の画像データimg1+img2から第二の画像データimg2を除去し、第二の画像データを含まない第一の画像データ、すなわち第三の画像データimg1を生成する。
最後に、図4(d)に示すように、シェーディング補正処理部221は、第三の画像データimg1に対し、シェーディング補正を実施する。
このように本実施形態によれば、随時オフセット成分を適切に除去した後で意図しない画像データ成分(=第一の画像データに含まれる第二の画像データ成分)を除去するため、例えばイメージセンサの特性によりオフセット成分が温度などで変化するような状況であっても、データが変化(従来技術における色再現性の悪化など)する副作用が無く、精度よく除去することが可能となる。すなわち、オフセットが変動する場合であっても常に安定した画像データ成分を得ることができるので、画像データのレベルの変化や色再現性の悪化を招くことなく、可視光+不可視光読み取りデータから不可視光データを除去することができる。
(第2の実施の形態)
図5および図6は、第2の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。図7は、第2の実施の形態にかかる画像読み取り部を構成する各部の光学的接続を示すブロック図である。
第2の実施の形態では、前記第一の波長画像データimg1+img2+os1および前記第二の波長画像データimg2+os2をA/D変換し、各々第一の波長画像データのデジタルデータIMG1+IMG2+OS1および前記第二の波長画像データのデジタルデータIMG2+OS2へ変換する点が、第1の実施の形態と異なる。以下、第2の実施の形態の説明以降では、第1の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
各種信号処理部222では、主に第一の波長画像データimg1+img2+os1及び第二の波長画像データimg2+os2に対しA/D変換が行われる。しかし、この処理に限らず信号増幅、オフセット成分の検出や調整、ノイズ除去など、後段での処理を補助するような一般的な信号処理が行われていてもよい。
次に、図7に示す第一のオフセット成分除去部211aにおいて、第一の波長画像データIMG1+IMG2+OS1から第一のオフセット成分OS1が除去され、第一の画像データIMG1+IMG2を得る。また、第二のオフセット成分除去部211bにおいて、第二の波長画像データIMG2+OS2から第二のオフセット成分OS2が除去され、第二の画像データIMG2を得る。
なお、第一のオフセット成分OS1および第二のオフセット成分OS2は、例えば光源2消灯状態にてイメージセンサから得られる成分であることから随時検出してもよいし、出荷時などに予め検出しておき、備えておいてもよい。
次に、第二の画像データ成分除去処理部212aにおいて、第一の画像データIMG1+IMG2から第二の画像データIMG2を除去することで第三の画像データIMG1を得る。
これらの処理によって、第一の波長による被写体201の画像データとすることができるため、以降は従来同様のシェーディング補正などの処理を行ってもよい。
図8は、第2の実施の形態にかかる処理の流れを示す図である。
図8(a)に示す第一の波長画像データのデジタルデータ(IMG1+IMG2+OS1)を、図8(b)に示すように、第一のオフセット成分除去部211aは、オフセット成分OS1を除去する。
同様に、第二のオフセット成分除去部211bは、図8(a)に示す第二の波長画像データのデジタルデータ(IMG2+OS2)から、オフセット成分OS2を除去する。
これにより、それぞれ第一のイメージセンサ9aの受光成分である第一の画像データIMG1+IMG2、及び第二のイメージセンサ9bの受光成分である第二の画像データIMG2、を得ることができる。
次いで、図8(c)に示すように、第二の画像データ成分除去処理部212aは、第一の画像データIMG1+IMG2から第二の画像データIMG2を除去し、第二の波長画像データを含まない第一の波長画像データ、すなわち第三の画像データIMG1のデジタルデータを生成する。
最後に、図8(d)に示すように、シェーディング補正処理部221は、第三の画像データIMG1に対し、シェーディング補正を実施する。
このように本実施形態によれば、各種データの除去処理をデジタルデータで行うため、よく知られるデジタル演算処理回路を適用することが可能であり、すなわち不要なオフセット成分や波長成分の除去をより簡易・小規模な構成でより高速に実施することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、不要な不可視光成分を高精度に除去する点が、第2の実施の形態と異なる。
イメージセンサによって画像データを読み取る場合、人間の目とイメージセンサの分光感度特性が異なることに起因し、被写体201の画像データとして目視とは異なる画像データを再現してしまう場合がある。特に、イメージセンサに不可視光領域の感度が存在する場合には、あらゆる被写体201の色再現性を確保するために、不可視光成分の除去は必須である。
図9及び図10は、第3の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。例えば、図5及び図6における第一の波長λ1と第二の波長λ2を、図9及び図10に示すように可視光λ3と不可視光λ4とした被写体201の読み取りにおいて、不要な不可視光成分を高精度に除去することが可能となる。
このような不要な不可視光成分を高精度に除去する例について図11および図12を参照して説明する。ここで、図11はイメージセンサ分光感度特性の一例を示す図、図12は人間の目の分光感度特性(比視感度特性)の一例を示す図である。
図11に示すような、一般的なシリコンを構成素材とするイメージセンサは、Red/Green/Blueの3色の可視光波長域(λ1=400〜780nm)に分光感度特性を有する。
すなわち可視波長λ3には、波長400〜780nmに発光エネルギーを持つ光を使用する。
また、第二の波長λ2は、シリコンの有効感度を有するもう一つの波長域である近赤外波長域(λ2=780〜1100nm)に発光エネルギーを持つ光とする。
こうすることで、被写体201を読み取り、画像データ化することが可能になる。
図12に示すように、人間の目は、特に780nm以降の近赤外光領域(不可視光領域)の感度にイメージセンサ9とは大きな違いが見られる。これは、イメージセンサ9の画素を構成するシリコンが感度を有しているためであり、人間の目との大きな違いである。
すなわち、不可視光領域に感度を有する一般的なイメージセンサを用いる場合には、あらゆる被写体201の色再現性を確保するために、不可視光成分の除去は必須である。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、可視光及び赤外光を使用した点が、第3の実施の形態と異なる。
ここで、図13及び図14は第4の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。なお、図13及び図14での読み取り動作や信号処理についての説明は、図5および図6で示したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
図13及び図14に示すように、可視光及び赤外光を使用した被写体201の読み取りは、一般的なシリコン製のイメージセンサで安価かつ容易に構成することが可能である。
本実施形態による第一イメージセンサ9aでの読み取り画像データからの赤外光読み取り成分img2の除去処理は、高精度な色再現性を確保する上で有効な手段である。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、光源が2種類の異なる可視光成分(可視光λ3、可視光λ6)からなる点が、第3の実施の形態と異なる。
ここで、図15及び図16は第5の実施の形態の画像読取例を概略的に示す図である。図15及び図16に示すように、光源が2種類の異なる可視光成分(可視光λ3、可視光λ6)からなる場合にも、図5及び図6に示した処理を適用可能である。
被写体201の読み取りにおいて、広く波長域に感度特性を有するイメージセンサを1つ構成し、光源を切り替えることで各色の反射光成分を読み取る方式がある。
本実施形態によれば、例えば光源の一つであるRed LEDに含まれるGreen成分を、Green LEDによる読み取りデータを用いて除去可能となる。すなわち、本実施形態によれば、より単一の色に近い高精度なカラー画像データを得ることが可能となる。
(第6の実施の形態)
上述した各実施形態においては、イメージセンサ9が第一イメージセンサ9aと第二イメージセンサ9bとを備えるものとしたが、これに限るものではない。第6の実施の形態では、イメージセンサ9を単一のイメージセンサにて構成し、透過特性の異なる光学フィルタを備えるようにした点が、他の実施の形態と異なる。
ここで、図17は第6の実施の形態にかかるイメージセンサ9の変形例を示す図である。図17に示すように、第一イメージセンサ9aと第二イメージセンサ9bとを単一のイメージセンサ9cにて構成し、第一の波長λ1と第二の波長λ2の光を透過する第一の光学フィルタ213a、第二の波長λを透過し第一の波長λ1を反射又は吸収する第二の光学フィルタ213bを備えるようにしてもよい。
本実施形態によれば、他の実施の形態では光源の発光波長を切り替えながら複数回読み取りを行っていたのに対し、一度の読み取りで第一の波長画像データimg1+img2+os1、第二の波長画像データimg2+os2の両方が取得可能となるため、より高速な読み取りが可能となる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態では、イメージセンサ9を各色での読み取りが可能なR/G/B/IR画素を備えるイメージセンサとした点が、他の実施の形態と異なる。
ここで、図18は第7の実施の形態にかかるイメージセンサ9の別の変形例を示す図である。図18に示すように、イメージセンサ9は、各色での読み取りが可能なR/G/B/IR画素を備えるイメージセンサ9dとしてもよい。これにより、フルカラーと不可視光の画像データが同時に読み取ることが可能となる。
なお、図18において、r、g、b、irはイメージセンサから出力された被写体201の読み取り信号成分、ros、gos、bos、irosはそれらの各オフセット信号成分、R、G、B、IR、Ros、Gos、Bos、IRosはそれぞれのA/D変換後のデジタル信号、また第一のオフセット成分除去部211aおよび第二のオフセット成分除去部211bは、第一〜第四のオフセット成分除去部211a〜211dとなる。
(第8の実施の形態)
次に、第8の実施の形態について説明する。
第8の実施の形態は、第二の画像データ成分除去処理部212aより前段にデータ補正部214を備える点が、他の実施の形態と異なる。
図19は、第8の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。
可視光と不可視光によるそれぞれの読取において、読み取り条件が異なるケースが存在する。例えば、信号増幅率、読み取りライン周期、イメージセンサの感度のばらつきや差異などがあり、この場合、各々のデータに含まれる不可視成分の大きさには差異が生じる。
この差異を補正し、後段の第二の画像データ成分除去処理部212aにてより高精度な除去を可能とするために、図19に示すように、第二の画像データ成分除去処理部212aより前段にデータ補正部214を備える。
データ補正部214は、可視光+不可視光データに含まれる不可視光データ成分と、不可視光データ成分の大きさの補正を行う。
ここで、データ補正部214による補正の一例について説明する。
例えば、データ補正部214は、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bそれぞれの出力データに対し、読み取り条件に起因して変化する係数α、β、および任意の定数kを用いて、下記の補正演算を行う。
α(IMG1+IMG2)×k/α=k(IMG1+IMG2)・・・式(1)
β・IMG2×k/β=K・IMG2・・・式(2)
後段の第二の画像データ成分除去処理部212aでは、式(1)と式(2)の差分をとることで、第二の画像データIMG2の除去が実現される。
このように本実施形態によれば、データ補正により、画像データに処理を施した状態であっても高精度に第二の画像データIMG2を除去することができる。
(第9の実施の形態)
次に、第9の実施の形態について説明する。
第9の実施の形態は、データ補正部214aにおける各データの補正について、各種信号処理部222において設定されている信号増幅率の比率により補正する点が、他の実施の形態と異なる。
図20は、第9の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。図20に示すように、データ補正部214aにおける各データの補正は、各種信号処理部222において設定されている信号増幅率の比率により補正される。
これにより、随時最適な値に変化する増幅率に対しても対応可能であり、第二の画像データIMG2の除去精度を容易に向上させることが可能である。
例えば、データ補正部214aは、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bそれぞれの出力データの信号増幅率α、β、および任意の定数kを用いて、下記の補正演算を行う。
α(IMG1+IMG2)×k/α=k(IMG1+IMG2)・・・式(3)
β・IMG2×k/β=K・IMG2・・・式(4)
このように本実施形態によれば、容易かつ高精度に第二の画像データIMG2を除去することができる。
(第10の実施の形態)
次に、第10の実施の形態について説明する。
第10の実施の形態は、データ補正部214bにおける各データの補正について、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bの読み取りライン周期の比率により補正する点が、他の実施の形態と異なる。
図21は、第10の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。図21に示すように、データ補正部214bにおける各データの補正は、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bの読み取りライン周期の比率により補正される。各々の画質(S/N比)を改善する場合、読み取りライン周期を変化(長くする)させることが有効である。
これにより、不可視成分除去精度を容易に向上させることが可能である。
例えば、データ補正部214bは、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bの読み取りライン周期の比率α、β、および任意の定数kを用いて、下記の補正演算を行う。
α(IMG1+IMG2)×k/α=k(IMG1+IMG2)・・・式(5)
β・IMG2×k/β=K・IMG2・・・式(6)
このように本実施形態によれば、高精度に不可視成分を除去することができる。
なお、データ補正部214は、増幅率および読み取りライン周期の比率の両方を用いて補正を行ってもよい。
(第11の実施の形態)
次に、第11の実施の形態について説明する。
第11の実施の形態は、予め基準となる第二波長データを取得しておき、データ補正時に再取得した第二波長データとの比率から変化分を推定する点が、他の実施の形態と異なる。
図22は、第11の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。周囲温度依存の特性変化など、データ取得タイミングによってレベルが変化する場合がある。そこで、本実施形態においては、図22に示すように予め基準となる第二波長データを取得しておく。その後、被写体201読み取り時のデータ補正時に再取得した第二波長データとの比率から変化分を推定することで、より高精度な除去処理を可能とする。
次に、第一の波長λ1を可視光、第二の波長を不可視光とし、第一のイメージセンサで読み取った可視光+不可視光の画像データから、第二のイメージセンサで読み取った第二の画像データを除去する場合における処理の流れについて説明する。
ここで、図23は可視光+不可視光データから不可視光データを除去する処理の流れを示すフローチャートである。図23に示すように、まず、制御部23は、初期調整などのタイミングにおいて、光源駆動部24およびイメージセンサ9を制御して、光源2の第二波長の光(不可視光)のみを点灯した状態にて基準となる基準データを取得する(ステップS1)。
なお、取得した基準データは、第1の実施の形態ないし第10の実施の形態に示した例と同様に、それぞれのオフセット成分が除去された信号成分を用いて処理が行われる。
この時、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bからの出力データをIV、増幅率や感度の差異などを表す係数をα、βとすると、下記のようになる。
[光源:可視光off、不可視光on]
第一イメージセンサの出力データ:αIV
第二イメージセンサの出力データ:βIV
特に、第一イメージセンサ9aは可視・不可視の両波長域に感度を有しているため、ここでは可視光源off、不可視光源onとして、第一イメージセンサ9aにおける不可視光基準データを取得しておき、後の不可視光除去用データとして保持しておく。
次に、被写体201の読み取りが指示されると(ステップS2のYes)、制御部23は、光源駆動部24およびイメージセンサ9を制御して、まず被写体201の読み取りに先立ち、基準データを再度取得する(ステップS3)。
なお、被写体201の読み取り時には、可視光源、不可視光源ともに点灯した状態となるため、制御部23は、光源駆動部24およびイメージセンサ9を制御して、この時の基準データも同条件にて取得する。取得した基準データも除去処理用の2つ目のデータとして備える。
一方で、予め取得した基準データ取得時から被写体201の読み取り時までの間には温度などの周囲環境が変化している可能性があり、例えば読み取り用光源の発光量やイメージセンサの感度が変化し得る。この変動分をnとすると、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bからの出力データは、下記のようになる。
[光源:可視光on、不可視光on]
第一イメージセンサの出力データ:nα(IMGV+IV
第二イメージセンサの出力データ:nβIV
ステップS3の基準データの再取得に続いて、制御部23は、光源駆動部24およびイメージセンサ9を制御して、被写体201を読み取る(ステップS4)。第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bからの出力データは、下記のようになる。
[光源:可視光on、不可視光on]
第一イメージセンサの出力データ:nα(V+IV
第二イメージセンサの出力データ:nβIV
次に、データ補正部214は、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bの2つの出力データを用いて補正係数kを算出する(ステップS5)。この補正係数kによって、第一イメージセンサ9a、第二イメージセンサ9bの感度や入射光量の差異などの補正を行う。
補正係数k=αIV/βIV
最後に、第二の画像データ成分除去処理部212aは、第一イメージセンサ9aの被写体201の読み取りデータから不可視光成分IVの除去処理を実施する(ステップS6)。
nα(V+IV)−nβIV×k=nα
被写体201の可視光読み取りデータVの係数nαは、後段のシェーディング補正処理部221におけるシェーディング補正処理(正規化処理)において除去される。
なお、本実施形態においては、補正係数算出(ステップS5)を除去演算(ステップS6)の直前としているが、これに限るものではなく、ステップS2〜ステップS6の間であればいずれの実施タイミングであってもよい。
なお、基準データの取得対象を一般的な画像読取装置に搭載されている基準白板13とすることで、データを安定して取得することが可能となり、さらに精度を向上させることができる。
また、ステップS3で取得した基準白板13を用いた基準データは、不可視光除去とシェーディング補正用データの両方を兼ねることが可能になる。その場合、この基準白板データも補正係数算出(ステップS5)、除去演算(ステップS6)において不可視光成分を除去する必要があり、被写体データと同様、以下の演算によって処理を行う。
[補正係数算出]
補正係数k=αIV/βIV ・・・被写体201のデータ処理と同様
[不可視光除去処理]
nα(V+IV)−nβIV×k=nα ・・・各基準データを用いた除去処理
ここで、第8ないし第11の実施の形態の変形例について説明する。
図24は、第8ないし第11の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図の変形例を示す図である。データ補正部214は、第二の画像データ成分除去処理部212aよりも前段、かつ第一のオフセット成分除去部211aおよび第二のオフセット成分除去部211bよりも後段として示したが、これに限るものではなく、例えば図24のように第一のオフセット成分除去部211aおよび第二のオフセット成分除去部211bよりも前段に設けられていてもよい。
図25は、第8ないし第11の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図の別の変形例を示す図である。図25に示すように、各種信号処理部&データ補正部222aが、データ補正部214を兼ねていても良い。図25に示す例では、例えば各種信号処理部&データ補正部222aにおける信号増幅率をIMG1+IMG2とIMG2で同じ、加算されるオフセット成分も同じとすることにより、含まれる不可視成分の大きさとオフセット成分が同じとなるため、より簡易な構成で各成分の除去が可能となる。
このように本実施形態によれば、環境変化によるデータ変動にも対応可能な不可視成分除去を実現することができる。
(第12の実施の形態)
次に、第12の実施の形態について説明する。
第12の実施の形態は、各種信号処理部(AD変換処理部)222から第二の画像データ成分除去処理部までの間において、第一のオフセット加算処理部215a及び第二のオフセット加算処理部215bにおけるオフセット信号の加算処理、第一のオフセット検出処理部216a及び第二のオフセット検出処理部216bにおけるオフセット信号の検出処理、そして検出されたオフセット信号を用いて第一のオフセット成分除去部211a及び第二のオフセット成分除去部211bにおいてオフセット信号を減算処理する点が、他の実施の形態と異なる。
図26は、第12の実施の形態にかかる画像読取部101を構成する各部の電気的接続を示すブロック図である。
第一のオフセット加算処理部215aおよび第二のオフセット加算処理部215bは、オフセット加算処理を実行する。
ここで、第一のオフセット加算処理部215aおよび第二のオフセット加算処理部215bにおけるオフセット加算処理について説明する。
図27は、オフセット加算処理の一例を示す図である。図27(a)は、イメージセンサ9からの画像データ信号に重畳されるノイズ例である。図27(a)に示す画像データ信号のレベルは、0digit(=ノイズ成分のみ)である。0digit未満のデータは、図27(b)に示すように、0digitへクリップされてしまうため、画像データ信号受信側でのオフセット検出処理(平均化処理)時に0digitよりも大きな値が検出され、すなわち誤差を生じてしまう。
そのため、第一のオフセット加算処理部215aおよび第二のオフセット加算処理部215bでは、図27(c)に示すように、画像データ信号へオフセット成分を加算する。なお、図27(c)に示す例では、10digitのオフセット成分を加算している。このようにオフセット成分を加算したデータとすることで、検出誤差の発生を防止することができる。
ここで、図28はオフセット加算処理の他の一例を示す図である。図11のセンサ感度分光特性に示すように、不可視領域(IR)は可視領域(R/G/B)と比較し感度特性が低く、すなわちイメージセンサ9の出力信号レベルとして小さくなるケースが多い。よって、画像データ信号の増幅率を可視領域データよりも大きく設定することで、画像データ信号としてのある程度の画質(階調)を確保することが望ましい。一方で、増幅率が大きいために、図28(a)に示すようにノイズ成分も増幅されてしまう。また、図27の例と同様に、画像データ信号の0digitへのクリップも生じ、検出レベルの誤差を生じてしまう。そのため、不可視光読み取りデータには可視光読み取りデータよりも大きなオフセットを加算することが有効となる。そこで、図28(c)に示す例では、可視光読み取りデータには10digit、不可視光読み取りデータには20digitのオフセット成分を加算することで、オフセット検出誤差の発生を防止している。
なお、オフセット成分を大きくすることは実信号成分が取り得るダイナミックレンジ幅を狭くしてしまうことにもつながるため、各データにおいて最適な値とすることが望ましい。
これにより、黒シェーディング補正(減算)時に、不可視情報が変化してしまうことを防ぐことが可能、かつ量データのオフセットを不要に大きくすることで実情報データのダイナミックレンジが縮小してしまうことを防ぐことができる。
より詳細には、第一のオフセット検出処理部216aは、イメージセンサ9の出力信号に含まれるオフセット成分OS1および第一のオフセット加算処理部215aで加算されたオフセット成分OS3を検出する。第一のオフセット成分除去部211aは、第一のオフセット検出処理部216aで検出されたオフセット成分OS1とOS3を除去する。
第二のオフセット検出処理部216bは、イメージセンサ9の出力信号に含まれるオフセット成分OS2および第二のオフセット加算処理部215bで加算されたオフセット成分OS4を検出する。第二のオフセット成分除去部211bは、第二のオフセット検出処理部216bで検出されたオフセット成分OS2とOS4を除去する。
なお、上記各実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
2 光源
9 イメージセンサ
9a 第一のイメージセンサ
9b 第二のイメージセンサ
13 基準白板
22 画像処理装置
101 読取装置
201 被写体
211a 第一のオフセット成分除去部
211b 第二のオフセット成分除去部
211c 第三のオフセット成分除去部
211d 第四のオフセット成分除去部
212a 第二の画像データ成分除去処理部
213a 第一の光学フィルタ
213b 第二の光学フィルタ
214 データ補正部
214a データ補正部(増幅率比率)
214b データ補正部(ライン周期比率)
215a 第一のオフセット加算処理部
215b 第二のオフセット加算処理部
216a 第一のオフセット検出処理部
216b 第二のオフセット検出処理部
221 シェーディング補正処理部
222 各種信号処理部
222a 各種信号処理部&データ補正部
特開2007−043427号公報

Claims (18)

  1. 光源から照射されて第一のイメージセンサに入射した第一の波長の光と第二の波長の光との両方の反射光から第一の波長画像データを取得し、前記第一の波長画像データに含まれる第一のオフセット成分を除去し第一の画像データを生成する第一のオフセット成分除去部と、
    前記光源から照射されて第二のイメージセンサに入射した前記第二の波長の光の反射光から第二の波長画像データを取得し、前記第二の波長画像データに含まれる第二のオフセット成分を除去し第二の画像データを生成する第二のオフセット成分除去部と、
    前記第一のオフセット成分除去部と前記第二のオフセット成分除去部との後段に設けられ、前記第一の画像データから前記第二の画像データを除去して第三の画像データを生成する第二の画像データ成分除去処理部と、
    を備えることを特徴とする画像データ処理装置。
  2. 前記第一の波長画像データと、前記第一のオフセット成分と、前記第一の画像データと、前記第二の波長画像データと、前記第二のオフセット成分と、前記第二の画像データと、前記第三の画像データとは、いずれもデジタルデータである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ処理装置。
  3. 前記第一の波長の光は、可視光であり、
    前記第二の波長の光は、不可視光である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像データ処理装置。
  4. 前記不可視光は、赤外光である、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の画像データ処理装置。
  5. 前記第一の波長の光と前記第二の波長の光とは、いずれも可視光である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像データ処理装置。
  6. 前記第一のイメージセンサは、前記第一の波長の光と前記第二の波長の光とを透過する特性を有する第一の光学フィルタを備え、
    前記第二のイメージセンサは、前記第二の波長の光を透過し、前記第一の波長の光を反射あるいは吸収する特性を有する第二の光学フィルタを備える
    ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載の画像データ処理装置。
  7. 前記第一のイメージセンサは、Red、Green、Blueの3色の読み取り画素から構成され、
    前記第二のイメージセンサは、前記第二の波長の光の読み取り画素から構成され、
    前記第一のイメージセンサと前記第二のイメージセンサとは、一体のイメージセンサである、
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像データ処理装置。
  8. 前記第二の画像データ成分除去処理部よりも前段に、前記第一の波長画像データの読み取り条件と前記第二の波長画像データの読み取り条件との差異を補正するデータ補正部を備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記載の画像データ処理装置。
  9. 前記データ補正部は、
    前記第一の波長画像データに付与される第一の増幅率と前記第二の波長画像データに付与される第二の増幅率との比を用いて、前記第一の波長画像データと前記第二の波長画像データとの一方もしくは両方を補正する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像データ処理装置。
  10. 前記データ補正部は、
    前記第一の波長画像データに付与される前記第一の増幅率と前記第二の波長画像データに付与される前記第二の増幅率とを等しくする、
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像データ処理装置。
  11. 前記データ補正部は、
    前記第一の波長画像データを読み取る際の第一の読み取りライン周期と前記第二の波長画像データを読み取る際の第二の読み取りライン周期との比を用いて、前記第一の波長画像データと前記第二の波長画像データとの一方もしくは両方を補正する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像データ処理装置。
  12. 前記第二の波長の光のみの基準部材からの反射光を前記第一のイメージセンサにおいて第三の波長画像データを取得し、前記第一のオフセット成分除去部において第一のオフセット成分を除去した第四の波長画像データと、前記第二の波長の光のみの基準部材からの反射光を前記第二のイメージセンサにおいて検出した第四の波長画像データから、前記第二のオフセット成分除去部において第二のオフセット成分を除去した第五の波長画像データと、を予め取得しておき、
    前記データ補正部は、補正係数として前記第二の波長画像データと前記第五の波長画像データとの比を算出し、
    前記第二の画像データ成分除去処理部は、前記第四の波長画像データと前記補正係数とを用いて、前記第一の波長画像データから前記第二の波長の光の反射光成分を除去する、
    ことを特徴とする請求項8ないし11の何れか一項に記載の画像データ処理装置。
  13. 前記基準部材は、基準白板である、
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像データ処理装置。
  14. 前記第一の波長画像データないし第三の波長画像データに第三のオフセット成分を付加する第一のオフセット加算処理部と、
    前記第二の波長画像データないし第四の波長画像データに第四のオフセット成分を付加する第二のオフセット加算処理部と、
    を備え、
    前記第一のオフセット成分除去部は、第一の波長画像データないし第三の波長画像データに含まれる前記第一のオフセット成分と前記第三のオフセット成分を検出する第一のオフセット検出処理部を備え、
    前記第二のオフセット成分除去部は、第二の波長画像データないし第四の波長画像データに含まれる前記第二のオフセット成分と前記第四のオフセット成分を検出する第二のオフセット検出処理部を備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし13の何れか一項に記載の画像データ処理装置。
  15. 前記第二のオフセット成分は、前記第一のオフセット成分よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1ないし14の何れか一項に記載の画像データ処理装置。
  16. 被写体に第一の波長の光と第二の波長の光とを照射する光源と、
    前記光源から照射された光による被写体からの反射光を読み取るイメージセンサと、
    請求項1ないし請求項15の何れか一項に記載の画像データ処理装置と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  17. 請求項16に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置によって読み取った画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  18. 画像データ処理装置における画像処理方法であって、
    光源から照射されてイメージセンサに入射した第一の波長の光と第二の波長の光との両方の反射光から得られる第一の波長画像データに含まれる第一のオフセット成分を除去し第一の画像データを生成する第一のオフセット成分除去ステップと、
    前記光源から照射されて前記イメージセンサに入射した前記第二の波長の光の反射光から得られる第二の波長画像データに含まれる第二のオフセット成分を除去し第二の画像データを生成する第二のオフセット成分除去ステップと、
    前記第一のオフセット成分除去ステップと前記第二のオフセット成分除去ステップとの処理後に、前記第一の画像データから前記第二の画像データを除去して第三の画像データを生成する第二画像成分除去処理ステップと、
    を含むことを特徴とする画像データ処理方法。
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