JP2021083245A - 蓄電ユニット及び蓄電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電器の長寿命化に寄与できる蓄電ユニット及び蓄電システムを提供する。【解決手段】蓄電ユニット3は、バッテリやキャパシタなどにより構成される蓄電器6と、その蓄電器6の充放電量を制御可能な充放電制御部7と、蓄電器6の温度を検出する温度検出部8とを備える。充放電制御部7は、温度検出部8により検出された蓄電器6の温度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する。【選択図】図2
Description
本開示は、バッテリやキャパシタなどの蓄電器を備えた蓄電ユニットと、その蓄電ユニットを有する蓄電システムに関する。
使用する機器の負荷容量に応じて蓄電器容量を設定する手段として、複数の蓄電ユニットを並列に接続して使用する方法が知られている。特許文献1には、電力を変換するコンバータを用いて、並列に接続された複数の蓄電ユニットが備える蓄電器(例えば、電源モジュール)の充放電電力を平衡化し、特定の蓄電器に充放電電力が集中しないように制御する技術が記載されている。
しかし、特許文献1に記載された技術は、個々の蓄電ユニットが備える蓄電器の状態に応じて制御を行うものではないため、充放電に起因して蓄電器の劣化を促進する恐れがあり、蓄電器の長寿命化を図るうえでは十分でないと考えられる。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄電器の長寿命化に寄与できる蓄電ユニット及び蓄電システムを提供することにある。
本開示に係る蓄電ユニットは、蓄電器と、前記蓄電器の充放電量を制御可能な充放電制御部と、前記蓄電器の温度を検出する温度検出部と、を備え、前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正する。かかる構成によれば、蓄電器の温度状態に応じて充放電量が補正されるので、蓄電器の長寿命化に寄与できる。
前記蓄電器の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方を推定する状態推定部を備え、前記充放電制御部は、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正することが好ましい。蓄電器の温度状態に加え、蓄電器の充電状態及び/または劣化状態に基づいて充放電量を補正することにより、蓄電器の長寿命化に更に寄与できる。
前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲内であると判定した場合に、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定するものでもよい。これにより、温度状態に応じた充放電量の補正を優先的に行うことができる。
前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲外であると判定し、尚且つ、接続された他の蓄電ユニットから得られる蓄電器温度情報に基づいて前記蓄電器の温度が相対的に最も高温であると判定した場合に、前記蓄電器の充放電量を補正するものでもよい。これにより、互いに接続された蓄電ユニットが備える蓄電器の中で優先度の高い蓄電器を対象として、充放電量の補正を行うことができる。
また、本開示に係る別の蓄電ユニットは、蓄電器と、前記蓄電器の充放電量を制御可能な充放電制御部と、前記蓄電器の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方を推定する状態推定部と、を備え、前記充放電制御部は、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正する。かかる構成によれば、蓄電器の充電状態及び/または劣化状態に応じて充放電量が補正されるので、蓄電器の長寿命化に寄与できる。
本開示に係る蓄電システムは、接続端子と、前記接続端子に対して並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、前記蓄電ユニットの各々を本開示に係る上記蓄電ユニットとしたものである。かかる蓄電システムによれば、蓄電器の長寿命化に寄与できる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の蓄電システム1は、接続端子2と、その接続端子2に対して並列に接続された複数の蓄電ユニット3とを備える。接続端子2には、モータなどの負荷4が接続される。接続端子2を構成する一対の端子2a,2bに対して、複数(好ましくは三つ以上)の蓄電ユニット3が並列に接続されている。蓄電システム1は、蓄電ユニット3の個数を増減することで、容量の異なる種々の負荷4に対する電力供給源として使用できる。負荷4に代えて、蓄電ユニット3の各々に電力を供給するための充電用電源(図示せず)を接続することも可能である。
複数の蓄電ユニット3は、信号線5によって互いに接続され、相互に通信可能に構成されている。この信号線5を介して、マスターと呼ばれる特定の蓄電ユニット3から、スレーブと呼ばれる他の蓄電ユニット3へ制御信号が送られる。信号線5による有線通信の代わりに、無線通信を利用してもよい。マスターは、切換スイッチなどの設定手段を用いて、複数の蓄電ユニット3の中から任意に設定することができる。複数の蓄電ユニット3のうち一つがマスターとして設定され、その他の蓄電ユニット3がスレーブとなる。
複数の蓄電ユニット3を互いに接続する態様は、特に限定されない。例えば、信号線5のようなケーブルを用いて、隣り合う二つの蓄電ユニット3を互いに接続するとともに、両端に位置する蓄電ユニット3を互いに接続し、それによって全ての蓄電ユニット3を環状に接続することも可能である。また、複数の蓄電ユニット3が、それぞれマスター/スレーブの区別なく取り扱われる構成でもよい。
図2は、一つの蓄電ユニット3の構成を示している。図2に示していない蓄電ユニット3も、これと同様に構成できる。蓄電ユニット3は、蓄電器6と、その蓄電器6の充放電量(即ち、蓄電器6への充電電力量、及び、蓄電器6からの放電電力量)を制御可能な充放電制御部7と、蓄電器6の温度を検出する温度検出部8とを備える。更に、蓄電ユニット3は、電力が入力または出力される接続端子9を有する。接続端子9は一対の端子9a,9bで構成され、それらが一対の端子2a,2b(図1参照)に接続されている。
蓄電器6は、バッテリやキャパシタなどにより構成される。バッテリは、バッテリセル(単電池)、複数のバッテリセルを集積してなるバッテリモジュール、または、複数のバッテリモジュールを積層してなるバッテリパックなど、様々な形態で搭載できる。本実施形態では、蓄電器6がバッテリモジュールである例を示す。バッテリとしては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、NAS電池、鉛電池など、公知の二次電池(蓄電池)が特に制約なく使用できる。キャパシタとしては、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ(LIC)など、公知のキャパシタが特に制約なく使用できる。
充放電制御部7は、複数の蓄電ユニット3の各々に備えられている。充放電制御部7は、蓄電器6に接続された電力変換器10を介して蓄電器6の充放電量を制御する。電力変換器10は、蓄電器6と接続端子9とを連結する一対の配線11,11に設けられている。本実施形態において、電力変換器10は、DC/DCコンバータで構成されており、より具体的には、双方向チョッパ回路方式DC/DCコンバータで構成されている。
電力変換器10は、蓄電器6から負荷4(図1参照)に電力が供給される放電時には、蓄電器6の両端電圧を昇圧して一対の端子9a,9bに出力する。一方、負荷4から蓄電器6に電力が供給される充電時(回生充電時)、または、充電用電源から蓄電器6に電力が供給される充電時(通常充電時)には、一対の端子9a,9b間の電圧を降圧して蓄電器6の両端に出力する。電力変換器10は、このような昇降圧動作を実行可能な電圧調整回路として構成されている。
電力変換器10は、誘導素子としてのコイル12、充電用スイッチング素子13、放電用スイッチング素子14、第1コンデンサ15、及び、第2コンデンサ16を有する。コイル12及び充電用スイッチング素子13は、それぞれ、一対の配線11,11のうち蓄電器6の正電圧側となる一方に設けられている。充電用スイッチング素子13は、MOSFET(絶縁ゲート型の電界効果トランジスタ)と、蓄電器6側をアノードとしたダイオードとで構成されている。
放電用スイッチング素子14は、コイル12と充電用スイッチング素子13との間で一対の配線11,11を互いに連結する配線に設けられている。放電用スイッチング素子14は、MOSFETと、コイル12側をカソードとしたダイオードとで構成されている。第1コンデンサ15は、コイル12よりも蓄電器6側で一対の配線11,11を互いに連結する配線に設けられている。第2コンデンサ16は、充電用スイッチング素子13よりも接続端子9側で一対の配線11,11を互いに連結する配線に設けられている。
放電時には、放電用スイッチング素子14のMOSFETがオンで且つ充電用スイッチング素子13のMOSFETがオフの状態にて、蓄電器6の両端電圧によってコイル12にエネルギーが蓄えられる。その後、放電用スイッチング素子14のMOSFETがオフに切り換えられるとともに、充電用スイッチング素子13のMOSFETがオンに切り換えられると、コイル12に蓄えられたエネルギーが、充電用スイッチング素子13のMOSFETのソース−ドレイン間及び整流素子としてのダイオードを経て、第2コンデンサ16及び接続端子9に接続された負荷4に供給される。
一方、充電時には、充電用スイッチング素子13のMOSFETがオンで且つ放電用スイッチング素子14のMOSFETがオフの状態にて、負荷4で発生したエネルギーが、コイル12を経て蓄電器6に供給される。その後、充電用スイッチング素子13のMOSFETがオフに切り換えられるとともに、放電用スイッチング素子14のMOSFETがオンに切り換えられると、第1コンデンサ15、蓄電器6、並びに放電用スイッチング素子14のMOSFETのソース−ドレイン間及び整流素子としてのダイオードに電流が流れて、コイル12に蓄えられたエネルギーがキャンセルされる。
一対の配線11,11には、第1電圧検出部17及び第2電圧検出部18が接続されている。第1電圧検出部17は、電力変換器10の入力電圧Vin(蓄電器6の両端電圧)を検出する。第2電圧検出部18は、電力変換器10の出力電圧Voutを検出する。また、配線11には、蓄電器6に流れる入力電流Imodを検出する電流検出部19が接続されている。検出された入力電圧Vin、出力電圧Vout及び入力電流Imodは、それぞれ充放電制御部7に入力される。
充放電制御部7は、放電時及び回生充電時に、入力電圧Vin及び入力電流Imodに基づいて蓄電器6の両端に発生する電力を算出し、その電力算出結果Pを他の蓄電ユニット3に出力する。ここで、「蓄電器6の両端に発生する電力」は、放電時は蓄電器6から出力される電力であるが、回生充電時は蓄電器6に入力される電力である。また、充放電制御部7には、他の蓄電ユニット3(例えば、マスター)から電力指令Prefが入力される。
充放電制御部7は、入力された電力指令Prefと入力電圧Vinとから目標電流Irefを算出し、その目標電流Irefと入力電流Imodとの比較結果に基づいて生成した第1PWM信号及び第2PWM信号を電力変換器10に供給する。第1PWM信号は、放電用スイッチング素子14のオン/オフ制御に供給され、第2PWM信号は、充電用スイッチング素子13のオン/オフ制御に供給される。これにより、電力算出結果Pを電力指令Prefに追従させる制御が行われ、蓄電システム1が備える複数の蓄電ユニット3の間で、蓄電器6の出力電力を平衡化できる。
本実施形態では、上記のように、他の蓄電ユニット3から入力された電力指令Prefに基づいて目標電流Irefを演算する例を示すが、これに限られない。例えば、他の蓄電ユニット3から目標電流Irefが入力されるように構成し、その目標電流Irefと入力電流Imodとの比較結果に基づいてPWM信号を生成してもよい。その場合、充放電制御部7から他の蓄電ユニット3に電力情報(電力算出結果P)を出力する代わりに、電流情報を出力するように構成してもよい。
充放電制御部7や後述する状態推定部20などの各処理部は、それらの一部または全部を、集積回路などのハードウェアで構成してもよいし、所要の機能を実現するためのプログラムを実行するソフトウェアで構成して、マイクロコンピュータなどの情報処理装置に実装してもよい。
既述のように、蓄電ユニット3は、蓄電器6の温度を検出する温度検出部8を備える。温度検出部8は、蓄電器6としてのバッテリモジュールの温度を計測する温度センサ8sを有する。温度センサ8sは、例えばバッテリモジュールの筐体に取り付けられる。本実施形態において、温度検出部8は、更に、各バッテリセルの温度を計測するセル用温度センサ(図示せず)を有する。セル用温度センサは、例えばバッテリセルの外装体に取り付けられる。
温度検出部8で検出された蓄電器6(本実施形態ではバッテリモジュール)の温度は、バッテリ温度Bthとして充放電制御部7に入力される。充放電制御部7は、温度検出部8により検出された蓄電器6の温度(即ち、バッテリ温度Bth)が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する。かかる構成によれば、蓄電器6の温度状態に応じて充放電量が補正されるので、蓄電器6の長寿命化に寄与できる。
図3は、上述した充放電制御を簡略的に示すフローチャートである。充放電が行われている間、温度検出部8は蓄電器6の温度を検出する(ステップS1)。充放電制御部7は、検出されたバッテリ温度Bthが所定範囲外であるか否かを判定する(ステップS2)。この所定範囲は、蓄電器の種類などに応じて任意に設定可能な温度範囲である。本実施形態では、蓄電器6における最適温度範囲の上限値を閾値として設定し、バッテリ温度Bthがこれを超えた場合に所定範囲外であると判定している。これに加えて、低温側の閾値を設定することも可能である。
バッテリ温度Bthが所定範囲内(即ち、閾値以下)であれば、蓄電器6は適当な温度状態にあると考えられるため、通常の充放電量による制御を続ける(ステップS2,S5)。本実施形態において、「通常の充放電量による制御」は、上述したような、目標電流Irefと入力電流Imodとの比較結果に基づいて生成した第1PWM信号及び第2PWM信号を電力変換器10に供給する制御である。
バッテリ温度Bthが所定範囲外であれば、補正した充放電量による制御を行う(ステップS2〜S4)。この場合は、蓄電器6が過度に高温な状態にあると考えられるため、補正によって充放電量を減少させる。具体的には、目標電流Irefから調整値ΔIを減じて補正目標電流(Iref−ΔI)を求め、その補正目標電流を新たな目標電流として用いて生成したPWM信号を電力変換器10に供給する。調整値ΔIは、バッテリ温度Bthと閾値との差異に基づき、例えば所定の計算式により求められる。かかる補正の手法は一例であり、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では、図2のように、セル用温度センサにより検出されたバッテリセルの温度が、セル温度Cthとして充放電制御部7に入力される。充放電制御部7は、セル温度Cthが所定値を超えた場合に、蓄電器6に異常が発生したものと判定し、電力変換器10に対するPWM信号の供給を停止して充放電を中断する。このようなセル温度Cthに基づく緊急停止は随意に採用できるものであり、省略しても構わない。
図2に示すように、本実施形態の蓄電ユニット3は状態推定部20を備える。状態推定部20は、蓄電器6の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方(本実施形態では両方)を推定し、その推定結果として得られた充電残量Bsoc及び非劣化度Bsohを充放電制御部7に出力する。本実施形態では、かかる推定に必要な情報として、第1電圧検出部17で検出された入力電圧Vin、電流検出部19で検出された入力電流Imod、及び、温度検出部8で検出されたバッテリ温度Bthが、状態推定部20に入力されているが、これに限定されない。
本実施形態において、状態推定部20は、蓄電器6の充電状態を表すSOC(State Of Charge)を推定し、その推定結果を充電残量Bsocとして出力する。また、状態推定部20は、蓄電器6の劣化状態(容量維持率)を表すSOH(States Of Health)を推定し、その推定結果を非劣化度Bsohとして出力する。SOCやSOHの推定には、種々のアルゴリズムを含む公知の手法を特に制約なく利用できる。蓄電器6の充電残量及び非劣化度として、SOCやSOHに代わる別の指標を用いても構わない。
充放電制御部7は、状態推定部20により推定された蓄電器6の充電残量(即ち、充電残量Bsoc)及び/または非劣化度(即ち、非劣化度Bsoh)が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する。かかる構成によれば、蓄電器6の温度状態に加え、蓄電器6の充電状態や劣化状態に基づいて充放電量を補正することにより、蓄電器6の長寿命化に更に寄与できる。
図4は、上述した充放電制御を簡略的に示すフローチャートである。充放電が行われている間、温度検出部8が蓄電器6の温度を検出し、第1電圧検出部17が電圧を検出し、電流検出部19が電流を検出する(ステップS11)。状態推定部20は、それらに基づいて充電残量Bsocを推定する(ステップS12)。充放電制御部7は、推定された充電残量Bsocが所定範囲外であるか否かを判定する(ステップS13)。この所定範囲は、蓄電器の種類などに応じて任意に設定可能な範囲である。本実施形態では、蓄電器6における使用範囲の下限値を閾値として設定し、充電残量Bsocがこれを下回った場合に所定範囲外であると判定している。これに加えて、上限値側の閾値を設定することも可能である。
充電残量Bsocが所定範囲内(即ち、閾値以上)であれば、蓄電器6は適当な充電状態にあると考えられるため、通常の充放電量による制御を続ける(ステップS13,S16)。充電残量Bsocが所定範囲外であれば、補正した充放電量による制御を行う(ステップS13〜S15)。かかる補正の手法は、調整値ΔIが充電残量Bsocと閾値との差異に基づいて求められる点を除き、図3を参照して説明済みであるため、重複した説明を省略する。充電残量Bsocに代えてまたは加えて、非劣化度Bsohを推定し、その推定した非劣化度Bsohが所定範囲外であるか否かを判定して、蓄電器6の充放電量を補正することも可能である。
既述のように、本実施形態では、蓄電器6の温度状態を表すバッテリ温度Bthだけでなく、充電状態を表す充電残量Bsoc及び劣化状態を表す非劣化度Bsohも考慮して、蓄電器6の充放電量を補正する。これらの制御は、例えば図5に示したような手順に沿って順々に行うことが考えられる。図5の例では、充放電制御部7が、温度検出部8により検出された蓄電器6の温度が所定範囲内であると判定した場合に、状態推定部20により推定された蓄電器6の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定する。
図5では、検出されたバッテリ温度Bthが所定範囲外であるか否かを判定し、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する(ステップS21〜S25)。ステップS24における補正の手法は、図3を参照して説明済みであるため、重複した説明を省略する。後述するステップS27及びステップS30における補正の手法についても、同様である。尚、これらのステップにおける調整値ΔIは互いに違っていてよい。
バッテリ温度Bthが所定範囲内である場合は、状態推定部20で推定された充電残量Bsocが所定範囲外であるか否かを判定し、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する(ステップS23,S26〜S28)。そして、充電残量Bsocが所定範囲内である場合は、状態推定部20で推定された非劣化度Bsohが所定範囲外であるか否かを判定し、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正する(ステップS26,S29〜S31)。非劣化度Bsohが所定範囲内である場合は、通常の充放電量による制御を行う(ステップS32)。
図5の如き制御フローによれば、充電状態や劣化状態に応じた充放電量の補正に優先して、温度状態に応じた充放電量の補正を行うことができる。本実施形態では、劣化状態に応じた充放電量の補正に優先して、充電状態に応じた充放電量の補正を行っているが、これらの順序は反対でも構わない。
複数の蓄電ユニット3に備わる各蓄電器6の中で、バッテリ温度Bthが所定範囲外である蓄電器6が複数存在する場合は、それらに対する充放電量の補正を同時並行で行うのではなく、優先度の高い順に個別で行うことが望ましい。また、優先度を定めるうえでは、充電状態や劣化状態を基準にすると比較が煩雑化することがあるので、温度状態を基準にすることが好ましい。例えば、SOCが20%である容量10kWhの蓄電器と、SOCが10%である容量30kWhの蓄電器とでは、SOCの値(%)だけで充電状態を単純に比較することができない。
図6は、優先度の高い順に個別で充放電量を補正する場合の制御フローを示す。図6に示す制御フローは、ステップS40を除いて図5と同じであるため、重複した説明を省略し、主に相違点について説明する。図6の例では、充放電制御部7が、温度検出部8により検出された蓄電器6の温度が所定範囲外であると判定し、尚且つ、接続された他の蓄電ユニット3から得られる蓄電器温度情報に基づいて蓄電器6の温度が相対的に最も高温であると判定した場合に、蓄電器6の充放電量を補正する(ステップS23〜S25,S40)。
かかる制御フローによれば、互いに接続された複数の蓄電ユニット3が備える蓄電器6のうち、バッテリ温度Bthが最も高い蓄電器6の充放電量が優先的に補正される。したがって、バッテリ温度Bthが所定範囲外であっても、他の蓄電ユニット3が備える蓄電器6の方が高温である場合には、充放電量を補正する制御が実行されない。充放電制御部7は、図2のように、バッテリ温度Bthに関する情報を他の蓄電ユニット3(例えば、マスター)に出力し、これが蓄電器温度情報として優先度の設定に用いられる。
優先度を定めるに際しては、上記のように温度状態を基準にすることが好ましいものの、充電状態や劣化状態を基準にすることは別に構わない。複数の蓄電ユニット3が一律に同じ容量の蓄電器6を備えているなど、充電状態や劣化状態を基準にして優先度を定めても支障がない場合があるためである。かかる場合には、充電残量Bsoc及び/または非劣化度Bsohに関する情報が充放電制御部7から他の蓄電ユニット3に出力され(図2参照)、優先度の設定に用いられる。
前述の実施形態では、蓄電器6の温度状態に基づいて充放電量を補正する制御を必須とする例を示したが、これに限られない。例えば、図7に示すように、蓄電器6の温度状態は使用せず、充電状態及び劣化状態に基づいて充放電量を補正する制御を行ってもよい。充電状態及び劣化状態の両方ではなく、いずれか一方のみに基づいて制御を行うことも可能である。図7に示す制御フローは、一部のステップを省略した点を除いて図5と同じであるため、重複した説明を省略する。
図7に示した制御フローを実行するうえで、蓄電ユニット3は温度検出部8を備えていなくても構わない。したがって、別実施形態としての蓄電ユニット3は、蓄電器6と、蓄電器6の充放電量を制御可能な充放電制御部7と、蓄電器6の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方を推定する状態推定部20とを備え、充放電制御部7が、状態推定部20により推定された蓄電器6の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば蓄電器6の充放電量を補正するものといえる。
本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
1 蓄電システム
3 蓄電ユニット
4 負荷
6 蓄電器
7 充放電制御部
8 温度検出部
10 電力変換器
20 状態推定部
3 蓄電ユニット
4 負荷
6 蓄電器
7 充放電制御部
8 温度検出部
10 電力変換器
20 状態推定部
Claims (6)
- 蓄電器と、
前記蓄電器の充放電量を制御可能な充放電制御部と、
前記蓄電器の温度を検出する温度検出部と、を備え、
前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正する、蓄電ユニット。 - 前記蓄電器の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方を推定する状態推定部を備え、
前記充放電制御部は、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正する、請求項1に記載の蓄電ユニット。 - 前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲内であると判定した場合に、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定する、請求項2に記載の蓄電ユニット。
- 前記充放電制御部は、前記温度検出部により検出された前記蓄電器の温度が所定範囲外であると判定し、尚且つ、接続された他の蓄電ユニットから得られる蓄電器温度情報に基づいて前記蓄電器の温度が相対的に最も高温であると判定した場合に、前記蓄電器の充放電量を補正する、請求項1〜3いずれか1項に記載の蓄電ユニット。
- 蓄電器と、
前記蓄電器の充放電量を制御可能な充放電制御部と、
前記蓄電器の充電残量及び非劣化度の少なくとも一方を推定する状態推定部と、を備え、
前記充放電制御部は、前記状態推定部により推定された前記蓄電器の充電残量または非劣化度が所定範囲外であるか否かを判定して、所定範囲外であれば前記蓄電器の充放電量を補正する、蓄電ユニット。 - 接続端子と、前記接続端子に対して並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、前記蓄電ユニットの各々が請求項1〜5いずれか1項に記載の蓄電ユニットである、蓄電システム。
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---|---|---|---|
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JP2019210217A JP2021083245A (ja) | 2019-11-21 | 2019-11-21 | 蓄電ユニット及び蓄電システム |
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Family Applications (1)
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2019
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