JP2021080053A - シート給送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異幅混載シートを給送することにより搬送路へのシートの滞留が発生したとしてもユーザーの手間なくシートの滞留を解消し、生産性を向上させること。【解決手段】シート搬送装置200の制御部45は、給送ローラ6の全幅に対応して幅方向に複数配置した異幅検知センサ51のうち、少なくとも1つの異幅検知センサ51がシートを検知してからシートを検知しなくなるまでの間に、他の異幅検知センサ51のうち少なくとも1つがシートを検知せず(異幅原稿検知フラグがセットされる)、且つ、レジスト前センサ32で該シートの次シートを検知している場合、該シートと次シートとの間隔が広がるように給送ローラ6を制御する(S208〜S214)。【選択図】図8B

Description

本発明は、複数枚のシートを1枚ずつ分離給送可能なシート給送装置に関する。
従来のシート給送装置では、異幅混載原稿(幅の異なるシートが混載された原稿)を給送する場合、シートの幅方向を規制する幅規制板を幅の広いシートに合わせてセットするため、幅の狭いシートが幅規制板に規制されないことが原因で起こる挙動により、JAM(搬送異常)と判定してしまう場合があった。
このような異幅混載原稿のJAM判定対策として、特許文献1が提案されている。特許文献1では、斜行検知機能と異幅混載モードを備えている。異幅混載原稿を給送する場合は幅の狭いシートが幅規制板で規制されないため斜行しやすくなるが、斜行量によっては問題無く搬送出来るため、ユーザーが異幅混載モードに設定した場合は斜行検知の閾値を緩くする。これにより、異幅混載原稿のJAM判定を減らす技術が提案されている。
特開2012−101900号公報
上記特許文献1の技術は、異幅混載原稿の斜行によるJAM判定を減らす一定の効果があった。しかし、幅の狭いシートが幅方向の一方に寄った位置に積載された場合、ローラ(給送ローラ)の全幅に掛かっておらず、次の幅の広いシートもローラに接触してしまい、上から二枚分のシートが給送されてしまう。このため幅の狭いシートは通常通り給送されるが、幅の広いシートが通常の分離停止位置よりも下流側に至り、原稿検知センサ(レジスト前センサ)にかかった状態で停止してしまうことがある。この状態の原稿検知センサ(レジスト前センサ)の出力は、幅の狭いシートの一部、例えば貼り付けられていた付箋紙が剥がれて原稿検知センサ(レジスト前センサ)の位置に滞留してしまう滞留JAMの状態と判別が付かないため、滞留JAMが発生したと判定して搬送を停止してしまう。該停止により生産性が低下したり、停止した後にユーザーが滞留JAMと判定されたシートを除去する手間が発生するという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、異幅混載シートを給送することにより搬送路へのシートの滞留が発生したとしてもユーザーの手間なくシートの滞留を解消し、生産性を向上させることができる仕組みを提供することである。
本発明は、シート積載台に積載されたシートを搬送路に沿って給送する給送手段と、前記給送手段と対向して配置され、給送されるシートに当接してシートを分離する分離手段と、前記給送手段よりシートの搬送方向の下流側に配置され、給送されるシートを検知する第1検知手段と、前記第1検知手段の前記下流側に配置され、シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の前記下流側に、前記給送手段の全幅に対応して、前記搬送方向に直交する幅方向に複数配置されて、搬送されるシートを検知する第2検知手段と、前記給送手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、少なくとも1つの前記第2検知手段がシートを検知してからシートを検知しなくなるまでの間に他の前記第2検知手段のうち少なくとも1つがシートを検知せず、且つ、前記第1検知手段で該シートの次シートを検知している第1の場合に、該シートと次シートとの間隔が広がるように前記給送手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、異幅混載シートを給送することにより搬送路へのシートの滞留が発生したとしてもユーザーの手間なくシートの滞留を解消し、生産性を向上させることができる。
本実施形態に係るシート給送装置を備えるシート搬送装置の部分断面図。 シート搬送装置の主要部の構成を概略的に示す模式図。 従来の給送制御動作の一例を説明するフローチャート。 異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMの状況を説明する上面図。 異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMの状況を説明する上面図。 異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMが発生する場合のレジスト前センサとレジスト中センサの状態を示すタイミングチャート。 第1実施形態の異幅検知センサの構成を例示する上面図。 第1実施形態の異幅検知センサの構成を例示する上面図。 第1実施形態の異幅検知センサの構成を例示する上面図。 第1実施形態の異幅検知センサの構成を例示する上面図。 異幅混載原稿を給送する際の異幅検知センサの状態を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る給送制御動作の一例を説明するフローチャート。 第1実施形態に係る給送制御動作の一例を説明するフローチャート。 第1実施形態に係る各ローラの動作を説明するタイミングチャート 第2実施形態に係る給送部の構成を例示する上面図 第2実施形態に係る各ローラの動作を説明するタイミングチャート 第3実施形態に係る給送部の構成を例示する上面図 第3実施形態に係る各ローラの動作を説明するタイミングチャート 第4実施形態に係る給送制御動作の一例を説明するフローチャート。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態に係るシート給送装置を含むシート搬送装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシート給送装置を備えるシート搬送装置(画像読取装置)の構成を概略的に示す部分断面図である。
図2は、図1のシート搬送装置の主要部の構成を概略的に示す模式図である。
<装置の構成>
図1及び図2に示すように、本実施形態のシート搬送装置200は、シート取込装置(シート給送装置)101を備える。
シート積載台(シート載置台)1にはシートが複数枚積載されており、シート積載台1は昇降自在に構成されている。シート積載台駆動モータ2は、シート積載台1を昇降させる。シート取込位置検知センサ3は、シート積載台1に積載されたシートがシート取込位置にあることを検知する。シート積載検知センサ12は、シート積載台1のシート積載面1aにシートが積載されていることを検知する。また、シート跳ね上げ検知センサ35は、シート積載面1aに直交する方向に並ぶ複数のセンサを備え、シート積載台1に積載されているシートの跳ね上がりを検知する。例えば、シート跳ね上げ検知センサ35は、ステイプル留め等されたシートがシート積載台1に積載されて給紙された場合になどに生じる原稿の跳ね上がりを検知することができる。これにより、ステイプル留め等されたシートの給送を中止するなどの制御が可能となる。
また、シート積載台1には、シートの搬送方向に対する幅方向(シート搬送方向に直交する方向)の両端側にそれぞれ移動可能な規制部材70が設けられており、シートの幅方向を規制している。規制部材70を幅方向に移動して搬送する原稿の幅に合わせることによって、搬送中にシートが斜行することを防止できる。
シートピックアップ部の一例としてのピックアップローラ4は、シート積載台1上のシートをシート積載台1から送り出す。ピックアップローラ駆動モータ5は、シートをシート搬送装置200内に取り込む方向にピックアップローラ4を回転させる。図2に示す状態は、シート上面がシート取込位置にあり、ピックアップローラ4を回転させればシートの取り込みが始まる状態である。また、ピックアップローラ4は、不図示の駆動部によって図2のシート取込位置、及び、シート取込位置よりも上方の退避位置に移動可能である。ピックアップローラ4は、シートを取り込む際にシート取込位置に移動され、取り込みが終わったら退避位置に移動される。図1の例では、ピックアップローラ4は、ピックアップローラ回転中心64を中心に回動する。このため、ピックアップローラ4がシートに接触した際にシートを搬送方向に押し出し易い構成になっている。
ピックアップローラ4の回転指示と、シート取込位置と退避位置への移動指示は、制御部45により行われる。制御部45は、図示しないCPU、ROM、RAM等を有し、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより各種制御を実現する。また、ピックアップローラ4は、後述する分離ローラ対42による分離給送が確実に行われるための補助的な役割を担っている。シート積載台1上のシートをピックアップローラ4によって分離ローラ対42のニップ部へ送り込めば、分離ローラ対42による分離給送は確実に行える。
分離ローラ対42は、給送ローラ6と分離ローラ7とで構成される。給送ローラ6は、給送モータ8によってシートを搬送方向下流側に給送する方向に回転するよう駆動される。分離ローラ7は、給送ローラ6と対向して配置されている。また、分離ローラ7は、シートを搬送方向上流側に押し戻す方向に回転する回転力を、不図示のトルクリミッタを介して、分離モータ9から常時受ける。
給送ローラ6と分離ローラ7との間にシートが1枚存在するときは、上述のトルクリミッタの伝達による分離ローラ7がシートを上流側に押し戻す方向の回転力の上限値より、給送ローラ6によって下流側に送られるシートと分離ローラ7との間の摩擦力によってシートが下流側に給送される方向への回転力が上回る。このため、分離ローラ7は、給送ローラ6に追従して回転する(連れ回りする)。
一方、給送ローラ6と分離ローラ7との間にシートが複数枚存在するときは、分離ローラ7はシートを上流側に押し戻す方向の回転をローラ軸から受け、最も上位のシート以外を下流側に搬送しないようにする。
このように、給送ローラ6がシートを下流側に給送する作用と、分離ローラ7がシートを下流側に搬送しないようにする作用とによって、給送ローラ6と分離ローラ7とのニップ部で重なったシートが分離される。これにより、最も上位のシートのみ下流側に給送され、それ以外のシートは下流側に搬送されない。以上より、重なったシートは分離給送できる。
給送ローラ6と分離ローラ7は、それぞれ幅方向に複数の小ローラを配置する構成にしてもよい。なお、本実施形態では、分離ローラ対42を使用しているが、分離ローラ対42の代わりに給送ローラ6と分離ローラ7のどちらか一方をベルトにした、分離ベルトローラ対を使用してもよい。また、分離ローラ7を分離パッドに置き換え、シートに当接することで下流側へ複数枚のシートが搬送されることを防ぐようにしてもよい。
このように構成されたピックアップローラ4、給送ローラ6、分離ローラ7などからなるシート取込装置101によって、シート積載台1に積載されたシートは1枚ずつに分離されて、シート搬送装置200内部に取り込まれる。
また、分離されたシートが通過する位置(すなわち分離ローラ対42の下流側)に重送検知センサ30を備えることで、分離ローラ対42によってシートが一枚ずつに分離できているかを検知することができる。本実施形態においては、重送検知センサ30として超音波の送受信部を用いた検出装置を用いており、搬送路を跨いだ送受信部間における超音波の減衰量によって重送を検知することができる。なお、重送検知センサ30は、シートを検知するセンサとしても利用可能である。また、重送検知センサ30を搬送路の幅方向に複数配置し、複数の重送検知センサの出力結果から重送を判断するようにしてもよい。
搬送モータ10は、分離後のシートを、画像読取センサ14、15によってシートの画像の読み取りが行われる画像読取位置まで搬送し、さらに排出位置まで搬送するため、後述する第1レジストローラ対と第2レジストローラ対、第1搬送ローラ対と第2搬送ローラ対、及び排紙ローラ対を駆動する。また、搬送モータ10は、シートの読み取りに最適な速度や、シートの解像度等の設定に応じてシートの搬送速度を変更できるよう各ローラを駆動する。
ニップ隙間調整モータ11は、給送ローラ6と分離ローラ7との隙間、或いは分離ローラ7に対してシートを介して給送ローラ6が圧接する圧接力(ニップ圧)を調整する。これにより、シートの厚みに適合した隙間、或いは圧接力が調整され、シートを分離することができる。
レジストクラッチ19は、搬送モータ10の回転駆動力をレジストローラ18に伝達、又は当該伝達を遮断する。レジストローラ17、18で構成される第1レジストローラ対の回転を停止することにより、給送されるシートの先端をレジストローラ対のニップ部に突き当てて、シートの斜行を補正する。
レジストローラ20、21で構成される第2レジストローラ対、搬送ローラ22、23で構成される第1搬送ローラ対、搬送ローラ24、25で構成される第2搬送ローラ対、排紙ローラ26、27で構成される排紙ローラ対は、シートを排出積載部44に搬送する。
排紙センサ16は、搬送されたシートの通過を検知する。排紙センサ16がシートの後端を検知した後に排紙ローラ対の回転速度を遅くする排紙ブレーキをかけることで、排紙されたシートが飛び出すことを防止し、排紙整列性を向上させることができる。
上ガイド板40と下ガイド板41との2つのガイド板は、分離ローラ対42と、各レジストローラ対と搬送ローラ対、及び排紙ローラ対により搬送されるシートを案内する。
レジスト前センサ32は、第1レジストローラ対の上流側に配設され、給送されるシートを検知する。レジスト中センサ33は、第1レジストローラ対の下流側で且つ第2レジストローラ対の上流側に配設され、搬送されるシートを検知する。レジスト後センサ34は、第2レジストローラ対の下流側に配設され、搬送されるシートを検知する。レジスト前センサ32とレジスト中センサ33とレジスト後センサ34は、発光素子と受光素子とで構成される光学式センサである。なお、光学式センサに限らない。シートを検知できる方式であれば、どんな方式のセンサを用いても構わない。
レジスト後センサ34によってシートが検知されると、制御部45によって画像読取センサ14、15に対し画像の読み取り指示が出され、搬送されるシートの画像が読み取られる。なお、画像読取センサ14、15のそれぞれに対向してプラテンローラ14a、15aが配置されている。画像読取センサ14、15によって読み取られたシートの画像は、不図示のインターフェース部を介して情報処理装置などの外部装置に対して送信される。
異幅検知センサ51は、異幅混載シートの搬送を検知するためのセンサである。ここで、異幅混載シートとは、後述する図4A、図4Bに示すS1のような幅が狭いシートと、S2のような幅が広いシートが混載したシート束を示す(「異幅混載原稿」ともいう)。また、異幅混載シートを給送する場合における、S1のようなシートを「異幅シート」という。異幅検知センサ51は、後述する図6A〜図6Dに示すように2つの異幅検知センサ51Lと51Rから構成される。異幅検知センサ51Lと51Rは、それぞれ発光素子と受光素子とで構成される光学式センサである。なお、光学式センサに限らない。レジスト前センサ32などと同様に、シートを検知できる方式であれば、どんな方式のセンサを用いても構わない。
<従来の一般的な給送制御動作の説明>
次に図3を参照して、従来の給送制御動作を実行した場合、異幅混載原稿を給送した際に滞留JAMの判定が起こる状況について説明する。
図3は、従来の給送制御動作の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、制御部45の不図示のCPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより実現可能なものとする。なお、従来の一般的な給送制御動作は、異幅検知センサ51を用いずに、異幅シートが混載するシートの搬送を行う。つまり、図3は異幅検知センサ51が無い場合のシート搬送装置200のフローチャートに対応する。
制御部45は、給送制御動作を開始すると(S100)、シート積載検知センサ12によりシート積載台1にシートが有るか確認する(S101)。シート積載台1にシートが無い場合(S101でNOの場合)、制御部45は、給送制御動作を終了する(S118)。
一方、シート積載台1にシートがある場合(S101でYESの場合)、制御部45は、該シートの給送動作を開始する。具体的には、制御部45は、シート積載台1を上昇させ(S102)、ピックアップローラ4をシート取込位置に移動させる(S103)。すでにピックアップローラ4がシート取込位置にある場合には、ピックアップローラ4の移動は行わないものとする。さらに、制御部45は、給送ローラ6とピックアップローラ4の回転と分離ローラ7の逆回転を開始し(S104)、レジスト前センサ32によるシート先端検知を監視する(S105)。例えば、制御部45は、センサ(レジスト前センサ32、レジスト中センサ33、レジスト後センサ34、排紙センサ16、その他のセンサについても同様)の状態を監視する。そして制御部45は、該センサがOFF状態からON状態に変化した場合に該センサにシートの先端が到達したことを記憶しておく。また制御部45は、該センサがON状態からOFF状態に変化した場合に該センサをシートの後端が通過したことを記憶しておく。制御部45は、このような情報に基づいて、該センサにシート先端が到達したか否か、該センサをシート後端が通過したか否か等を判定する。
制御部45は、レジスト前センサ32がシート先端を検知するまで(S105でNOの間)、レジスト前センサ32によるシート先端検知の監視を継続する。なお、制御部45は、上記S104のタイミングで搬送モータ10の駆動も開始し、レジストクラッチ19の制御も適宜行うものとする。
そして、レジスト前センサ32がシート先端を検知したら(S105でYESの場合)制御部45は、ピックアップローラ4の回転を停止し(S106)、レジスト中センサ33によるシート先端検知を監視する(S107)。制御部45は、レジスト中センサ33がシート先端を検知するまで(S107でNOの間)、レジスト中センサ33によるシート先端検知の監視を継続する。
そして、レジスト中センサ33がシート先端を検知したら(S107でYESの場合)、制御部45は、給送ローラ6の回転を停止させ(S108)、S109に処理を進める。
S109において、制御部45は、レジスト中センサ33によるシート後端検知を監視する。レジスト中センサ33がシート後端を検知していない場合(S109でNOの場合)、制御部45は、S113に処理を進める。
S113において、制御部45は、レジスト後センサ34によるシート先端検知を監視する。まだレジスト後センサ34にシート先端が到着していない場合(S113でNOの場合)、制御部45は、S109に処理を戻す。
レジスト後センサ34にシート先端が到着した場合(S113でYESの場合)、制御部45は、所定時間後に画像読取センサ14、15によるシートの画像読み取り動作を開始する(S114)。すでに画像読取センサ14、15による読み取りを開始済みの場合には画像の読取動作を継続する。
次に、制御部45は、レジスト後センサ34によるシート後端検知を監視する(S115)。レジスト後センサ34をシート後端が通過していない場合(S115でNOの場合)、制御部45は、S109に処理を戻す。
上記S109において、制御部45は、レジスト中センサ33がシート後端を検知したと判断した場合(S109でYESの場合)、S110に処理を進める。レジスト中センサ33ですでにシート後端を検知済みである場合にも、制御部45は、S110に処理を進める。
S110において、制御部45は、レジスト前センサ32でシートの有無を判断する。レジスト前センサ32がON状態の場合に「レジスト前センサ32位置にシートが有る」と判断する。一方、レジスト前センサ32がOFF状態の場合に「レジスト前センサ32位置にシートが無い」と判断するものとする。レジスト前センサ32でシートを検知している(レジスト前センサ32位置にシートが有る)場合(S110でYESの場合)、制御部45は、滞留JAMが発生したと判断し(S111)、各ローラの回転を停止し、異常終了する(S112)。このように、制御部45は、搬送ローラで搬送しているシートの位置とレジスト前センサ32によるシートの検知状態を用いてシートの搬送に関する異常(滞留JAM)の発生を判定し、装置を制御する。
一方、レジスト前センサ32でシートを検知していない(レジスト前センサ32位置にシートが無い)場合(S110でNOの場合)、制御部45は、滞留JAMが発生していないと判断し、S113に処理を進める。
また上記S115において、レジスト後センサ34をシート後端が通過した場合(S115でYESの場合)、制御部45は、S116に処理を進める。なお、図示しないが、レジスト後センサ34をシート後端が通過した場合には、制御部45は、所定時間後に画像の読取動作を終了する。さらに、制御部45は、そのシートの先端を排紙センサ16が検知した場合、排紙ローラブレーキを開始し、排紙センサ16がシート後端を検知してから一定時間経過後に排紙を完了する。
S116において、制御部45は、シート積載台1にシートが有るかをシート積載検知センサ12により確認する。シート積載台1にシートがある場合(S116でYESの場合)、制御部45は、S102に処理を戻し、次のシート給送動作を行うように制御する。なお、この際、レジスト前センサ32でシートを検知している場合には、S102〜S106はスキップし(ただし給送ローラ6と分離ローラ7の駆動は開始する)、S107から処理を開始するものとする。
一方、シート積載台1にシートが無い場合(S116でNOの場合)、制御部45は、各ローラの回転を停止して各センサの検知を終了し、シート積載台1をホームポジションへ移動し(S117)、給送動作を終了する(S118)。
<異幅混載シートの滞留JAM発生についての説明>
次に図4A、図4Bを参照して、幅が狭いシートS1と幅が広いシートS2の異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMと判定してしまう場合のシートの動きについて説明する。
図4A、図4Bは、異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMと判定する状況を説明する上面図であり、分離ローラ対42(給送ローラ6,分離ローラ7)からレジスト中センサ33までを示す。以下、図4A、図4Bをまとめて図4と記載する。図4は時系列に沿って(a),(b),(c),(d)の4つの図で構成されており、シートS1とシートS2の動きを順に示している。
なお、異幅混載シートの滞留JAMは、図4のようにシートS1が給送ローラ6全幅にかからず、給送ローラ6に2枚目のシートS2も同時にかかってしまう場合に発生しやすい。詳細は後述するが、1枚目のシートS1と2枚目のシートS2が給送ローラ6に同時にかかってしまうと、シートS2は分離しきれず、シートS1と共に分離ローラ対42のニップ部より下流側に搬送されて、レジスト前センサ32にかかったあたりで滞留することがある。この時、シート搬送装置200は滞留JAMが発生したと判断し搬送を停止してしまう。
図4(a)は、シートS1とシートS2の先端が分離ローラ対42のニップ部まで送り込まれた状態を示している。この状態では、シートS1の幅が狭く給送ローラ6の全幅にかかっていないため、シートS2が給送ローラ6に接触してしまっている。この後、通常であればニップ部を通過するのは1枚のシートのみであるが、このような場合には図4(b)に示すようにシートS2も給送ローラ6によってニップ部よりも下流側に送り込まれてしまう。なお、シートS2は給送ローラ6だけでなく分離ローラ7にも接触しているため、搬送方向上流側に戻される力が働く。このためシートS2の先端がニップ部を通過する量はシートS1の通過量よりも少なくなる。そのため、図4(b)に示すようにシートS1の先端位置とシートS2の先端位置にはズレが生じる。なお、本実施形態において、分離ローラ7にはシートを搬送方向上流側に押し戻す方向に回転する回転力が供給されているが、回転力が供給されない場合や、分離パッドによって分離手段を構成した場合にも、相対的にシートS2の方がシートS1よりも通過量が小さくなりやすい。
図4(c)は、シートS1の先端がレジスト中センサ33に到着した状態を示し、さらにシートS2がレジスト前センサ32まで進んでしまった状態を示す。分離ローラ対42のニップ部を通過するのは通常は1枚のシートのみであるため、制御部45は、レジスト前センサ32に1枚目のシートS1がかかっていると判断してしまう。
図4(d)は、シートS1の後端がレジスト中センサ33を通過した状態を示す。本来であれば、シートS1の後端がレジスト中センサ33を通過直後、レジスト前センサ32がシートS2を検知していることはない。しかし、このときレジスト前センサ32にはシートS2がかかっているため、制御部45は、例えば1枚目のシートに貼り付けられていた付箋紙等が剥がれてレジスト前センサ32の位置に残留した状態、すなわち滞留JAMであると判定してしまう。この場合、シート搬送を停止しユーザーに滞留JAMを通知する。このように、異幅混載原稿による滞留JAMの判定は、シートS1の幅が狭く給送ローラ6の全幅にかからないことが原因で、その結果シートS2がレジスト前センサ32まで進んでしまった場合に発生する。
次に、図5のタイミングチャートを使用して、異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMと判定してしまう場合のレジスト前センサ32とレジスト中センサ33の出力について説明する。
図5は、異幅混載原稿を給送する際に滞留JAMと判定する場合のレジスト前センサ32とレジスト中センサ33の状態を示すタイミングチャートである。なお、両センサの出力は、ONで「シート有り」、OFFで「シート無し」を表している。また、図5のタイミングチャートには、図4の(a)〜(d)で説明したシート位置に対応する各センサの波形の位置を破線で示している。また、図4の(a)〜(d)で説明したシート位置を、図5ではシート位置(a)〜(d)と呼ぶ。
給送開始からシート位置(a)までは、レジスト前センサ32とレジスト中センサ33は共にOFFである。次にシート位置(b)でレジスト前センサ32にシートS1の先端がかかるため、レジスト前センサ32がONとなる。次にシート位置(c)でレジスト中センサ33にシートS1の先端がかかるため、レジスト中センサ33がONになる。次にシート位置(d)でシートS1がレジスト中センサ33を抜けるため、レジスト中センサ33がOFFとなる。また、シート位置(d)では、レジスト前センサ32にはシートS2がかかっているため、レジスト前センサ32はONのままとなる。制御部45は、シート位置(d)の状態、すなわちレジスト中センサ33がOFFになった後もレジスト前センサ32がONである場合に、滞留JAMが発生したと判定してしまう。
このため、本実施形態では、シートの搬送路に異幅検知センサ(後述する図6A〜図6Dの51L,51R)を設け、その出力からシートS1が給送ローラ6の全幅にかかっていないこと(すなわち異幅シートの搬送)を検知する構成とする。この構成により、シート位置(d)の状態になっても、付箋紙等が剥がれてレジ前センサの位置に滞留している状態か、異幅シートであるシートS1の搬送でシートS2がレジスト前センサ32にかかっている状態であるか判別できるようになる。
<異幅検知センサの詳細な説明>
図6A〜図6Dは、第1実施形態の異幅検知センサの構成を例示する上面図である。以下、図6A〜図6Dをまとめて図6と記載する。
なお、図6は時系列に沿って(a),(b),(b2),(c),(c2),(d)の6つの図で構成されており、幅の狭いシートS1と幅の広いシートS2の動きを順に示している。
また、図6(a),(b),(c),(d)は図4(a),(b),(c),(d)に異幅検知センサ51を追加した図であり、図6(b2)は図6(b)と(c)の間、図6(c2)は図6(c)と(d)の間の状態を示す図である。
異幅検知センサ51は、2個の異幅検知センサ51Lと51Rから構成されている。図6(a)には説明用の破線50L,50Rが追加されており、給送ローラ6の幅方向端部の位置を表している。異幅検知センサ51L,51Rはそれぞれ破線50L,50Rより外側、すなわち給送ローラ6の幅方向端部の外側に配置されている。異幅検知センサ51Lと51Rをこのように配置することで、異幅検知センサ51Lと51Rの両方がシートを検知した場合、シートが給送ローラ6の全幅にかかる位置を通過したことがわかる。また、異幅検知センサ51Lと51Rの一方しかシートを検知しなかった場合には、幅の狭いシートが給送ローラ6の全幅にかからない位置を通過したことがわかる。
以下、シートS1,シートS2の動きを図6(a)〜(d)を用いて順に説明する。
図6(a)でシートS1,シートS2の先端がニップ部に到着し、図6(b)でシートS1の先頭がレジスト前センサ32にかかる。図6(b2)でシートS1の先頭が異幅検知センサ51Lにかかるが、異幅検知センサ51Rにはかからない。図6(c)でシートS1の先頭がレジスト中センサ33にかかり、且つシートS2がレジスト前センサ32にかかる。図6(c2)でシートS1の後端が異幅検知センサ51Lを抜ける。図6(d)でシートS1の後端がレジスト中センサ33を抜けるが、シートS2はレジスト前センサ32にかかっている。
異幅検知センサ51Lと51Rをこのように配置することで、図6(a)〜(d)までの間、シートS1が異幅検知センサ51Lと51Rの一方にしか、かからなかったことがわかるため、シートS1が給送ローラ6の全幅にかからなかったことを検知できる。異幅検知センサ51を51Lと51Rの2個で構成した場合について説明したが、さらに多数で構成してもよい。
次に、図7のタイミングチャートを使用して、異幅混載原稿を給送する際の異幅検知センサ51Lと51Rの出力について説明する。
図7は、図5のタイミングチャートに異幅検知センサ51Lと51Rの出力を追加したタイミングチャートである。なお、各センサの出力は図5と同様に、ONで「シート有り」、OFFで「シート無し」を表している。図7のタイミングチャートには図6の(a)〜(d)で説明したシートの位置に対応する波形の位置を破線で示している。また、図6の(a)〜(d)で説明したシート位置を、図7ではシート位置(a)〜(d)と呼ぶ。
給送を開始した時点からシート位置(a)までは、レジスト前センサ32とレジスト中センサ33と異幅検知センサ51L,51Rの出力は全てOFFである。次にシート位置(b)でレジスト前センサ32にシートS1の先端がかかるため、レジスト前センサ32がONとなる。次にシート位置(b2)で異幅検知センサ51LにシートS1の先端がかかるため、異幅検知センサ51LがONとなる。異幅検知センサ51RにはシートS1がかからないためOFFのままである。次にシート位置(c)でレジスト中センサ33にシートS1の先端がかかるため、レジスト中センサ33がONになる。シート位置(c2)で、シートS1が異幅検知センサ51Lを抜けるため、異幅検知センサ51LがOFFとなる。シート位置(d)でシートS1がレジスト中センサ33を抜けるためレジスト中センサ33がOFFとなるが、レジスト前センサ32にはシートS2がかかっているためONのままとなる。
制御部45は、異幅検知センサ51L,51Rの出力が図7のようになった場合、すなわち異幅検知センサ51L,51Rのうち一方がONしてからOFFするまで他方がOFFのままであった場合に、給送した原稿が給送ローラ全幅にかからなかったことを検知できる。つまり、異幅シートを検知できる。
ここで、異幅検知センサ51の配置について詳細を説明する。異幅検知センサ51の配置は、レジストローラ17、18の下流側で、幅方向に関しては給送ローラ6の幅方向端部近傍が望ましい。異幅検知センサ51をレジストローラ17、18より上流側に配置した場合、滞留JAMした幅の広いシートS2が異幅検知センサ51にかかってしまい、異幅検知を正常に行えない可能性が出るためである。また、異幅混載シートの滞留JAMは、給送ローラ6の幅方向全体にかからないシートを搬送した場合に発生する。よって異幅検知センサ51は、幅方向に関しては給送ローラ6の幅方向端部近傍にそれぞれ配置されていることが望ましい。なお、給送ローラ6の幅方向端部とは、給送ローラ6が軸方向に並んだ複数のローラによって構成されている場合には、複数のローラで構成される給送ローラ6全体における幅方向の端部を意味する。
本実施形態では、異幅検知センサ51を使用して異幅混載シートによる滞留JAMが発生したこと検出する。さらに異幅混載シートによる滞留JAMを検知した場合、滞留JAMしたシートを給送口まで戻す制御を行い、滞留JAMを解消し、且つシート同士の紙間を確保する。
<本実施形態の給送制御動作の説明>
次に図8A、図8Bを参照して、本実施形態の給送制御動作について説明する。
図8A、図8Bは、第1実施形態に係る給送制御動作の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、制御部45の不図示のCPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより実現可能なものとする。なお、図8のフローチャートは、図3のフローチャートにS201、S202〜S205、S206及びS207〜S216を追加したものに対応し、これらのステップを中心に説明を行い、同一のステップについては説明を省略する。
本実施形態では、制御部45は、給送ローラ6とピックアップローラ4の回転と分離ローラ7の逆回転を開始すると(S104)、後述する異幅原稿検知フラグを初期化し(S201)、S105に処理を進める。なお、制御部45は、上記S201以降、異幅検知センサ51のシート有無状態を監視し続ける(不図示)。制御部45は、各異幅検知センサ51の状態の変化を記憶しておき、以降これらの情報に基づいて各異幅検知センサ51にシート先端が到達したか否か、シート後端が通過したか等を判定する。
また、制御部45は、レジスト中センサ33にシート先端が到着したら(S107でYESの場合)、給送ローラ6の回転を停止させ(S108)、異幅原稿検知処理(S202〜S205)を開始する。
まず、制御部45は、上述したように監視している異幅検知センサ51のシート有無状態を確認する(S202)。そして、まだシート先端が異幅検知センサ51を通過済みでない場合(S202でNOの場合)、制御部45は、S109に移行する。このフローチャートでは、異幅検知センサ51L、51Rの間を幅の狭いシートが通過した場合、S202でNOと判定され、そのままS109に処理を進むことになる。なお、S202でNOの場合とは、レジスト前センサ32がシート先端を検知した後に、異幅検知センサ51L、51Rが全くシートを検知することなく、異幅検知センサ51L、51Rより下流にあるレジスト中センサ33がシート先端を検知した場合に対応する。この場合(S202でNOの場合)、後述するS205に移行して、異幅原稿検知フラグをセットし、S109に移行するようにしてもよい。
また、上述した異幅原稿検知処理(S202〜S205)において、シート先端が異幅検知センサ51を通過済みであるが(S202でYES)、異幅検知センサ51のいずれかがシートを検出している場合(S203でNOの場合)にも、制御部45は、そのままS109に処理を進める。
また、シート先端が異幅検知センサ51を通過済みで(S202でYES)且つ異幅検知センサ51の全てがシートを検出していない状態になり(S203でYES)、その上でシートを検知しない異幅検知センサ51がなかった場合(S204でNOの場合)にも、制御部45は、そのままS109に処理を進める。
一方、上述した異幅原稿検知処理(S202〜S205)において、シート先端が異幅検知センサ51を通過済みで(S202でYES)異幅検知センサ51の全てがシートを検出していない状態になり(S203でYES)、その上でシートを検知しない異幅検知センサ51があった場合(S204でYESの場合)、制御部45は、異幅原稿を検知したと判断して、異幅原稿検知フラグをセットし(S205)、S109に処理を進める。
S109において、制御部45は、レジスト中センサ33によりシート後端を検知したか確認する。まだレジスト中センサ33がシート後端を検知していない場合(S109でNOの場合)、制御部45は、S113に処理を進める。
S113において、制御部45は、レジスト後センサ34によるシート先端検知を監視する。まだレジスト後センサ34にシート先端が到着していない場合(S113でNOの場合)、制御部45は、S206に処理を移行する。
一方、レジスト後センサ34にシート先端が到着した場合(S113でYESの場合)、制御部45は、所定時間後に画像読取センサ14、15によるシートの画像読み取り動作を開始する(S114)。すでに画像読取センサ14、15による読み取りを開始済みの場合には画像の読取動作を継続する。
次に、制御部45は、レジスト後センサ34によるシート後端検知を監視する(S115)。レジスト後センサ34をシート後端が通過済みの場合(S115でYESの場合)、制御部45は、S116に処理を進める。S116以降の処理については図3と同様のため説明を省略する。
一方、レジスト後センサ34をシート後端が通過していない場合(S115でNOの場合)、制御部45は、S206に処理を移行する。
S206において、制御部45は、異幅原稿検知フラグを確認する。異幅原稿検知フラグがセットされていない場合(S206でNOの場合)、制御部45は、再び異幅原稿検知処理(S202〜S205)を行う。
一方、上記S206において、異幅原稿検知フラグがセットされている場合(S206でYESの場合)、制御部45は、異幅原稿を検知済みであると判断し、S202〜S205等の処理をスキップし、S109に処理を進める。
S109において、制御部45は、レジスト中センサ33がシート後端を検知したと判断した場合(S109でYESの場合)、S110に処理を進める。レジスト中センサ33ですでにシート後端を検知済みである場合にも、制御部45は、S110に処理を進める。
S110では、制御部45は、レジスト前センサ32でシートを検知しているか確認する。レジスト前センサ32でシートを検知していない(レジスト前センサ32位置にシートが無い)場合(S110でNOの場合)、制御部45は、滞留JAMが発生していないと判断し、S113に処理を進める。
一方、レジスト前センサ32でシートを検知している(レジスト前センサ32位置にシートが有る)場合(S110でYESの場合)、制御部45は、滞留JAMが発生したと判断し(S111)、S207に処理を進める。このように、制御部45は、シートの搬送状態とレジスト前センサ32によるシートの検知状態を用いてシートの搬送に関する異常(滞留JAM)の発生を判定する。
S207において、制御部45は、異幅原稿検知フラグを確認する。異幅原稿検知フラグがセットされていない場合(S207でNOの場合)、制御部45は、異常が発生したと判断して各ローラの回転を停止し、異常終了する(S112)。
一方、上記S207において、異幅原稿検知フラグがセットされている場合(S207でYESの場合)、制御部45は、上記S111で判断した「滞留JAM」が「異幅混載シートによる滞留JAM」であると判断し、異常終了せず、S208〜S216の処理に移行する。
S208〜S216の処理は、レジスト前センサ32の位置に滞留しているシートS2を搬送方向上流側に戻す処理である。まず、制御部45は、ピックアップローラ4をシート取込位置から退避させる(S208)。次に制御部45は、給送ローラ6の回転速度の設定を通常速度から低速に変更する(S209)。なお、この時点では給送ローラ6は停止している。次に、制御部45は、給送ローラ6を逆回転で回転開始させる(S210)。詳細は後述するが、給送ローラ6の逆回転は、シートS2が分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に到達するまで行う。
次にS211において、制御部45は、レジスト前センサ32でシートを検知しているか確認する。レジスト前センサ32でシートを検知している(レジスト前センサ32位置にシートが有る)場合(S211でYESの場合)、制御部45は、S212に処理を進める。
S212において、制御部45は、給送ローラ6の逆回転を開始してから一定時間経過したか否かを判定する。この一定時間は、例えば、シートS2がレジスト前センサ32よりも上流側に到達するのに十分な時間であれば良く、レジストローラ17、18からレジスト前センサ32までの距離と給送ローラ6の逆回転速度から算出できる。なお、重送検知センサ30がレジスト前センサ32とレジストローラ17、18との間などに存在する構成の場合には、上記一定時間を、重送検知センサ30からレジスト前センサ32までの距離と給送ローラ6の逆回転速度から算出するようにしてもよい。
すでに給送ローラ6の逆回転を開始してから一定時間経過している場合(S212でYESの場合)、制御部45は、例えば付箋紙等がレジスト前センサ32の位置に滞留していると判断し、異常終了する(S112)。すなわち、制御部45は、シートを搬送方向上流側に戻す動作を一定時間行っても、レジスト前センサ32でシートが検知されている場合、付箋紙等が滞留している等の異常が発生したと判断する。
一方、まだ給送ローラ6の逆回転を開始してから一定時間経過していない場合には、制御部45は、S211に処理を戻し、レジスト前センサ32でのシート検知の監視を継続する。
レジスト前センサ32でシートを検知しなくなった(レジスト前センサ32位置にシートが無くなった)場合(S211でNOの場合)、制御部45は、S213に処理を進める。
ここで、給送ローラ6の逆回転停止タイミングについて詳細を説明する。上述したように給送ローラ6は、シートS2が分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻った時に停止させる。シートS2が分離ローラ対42のニップ部に到達する時間は、レジスト前センサ32から分離ローラ対42のニップ部までの距離と給送ローラ6の逆回転速度から算出できる。よって、給送ローラ6は、シートS2が分離ローラ対42のニップ部に到達する時間よりも長く逆回転させればよい。例えば、給送ローラ6を逆回転させる前に、レジスト前センサ32から分離ローラ対42のニップ部までの距離と給送ローラ6の逆回転速度とから、シートS2の分離ローラ対42のニップ部到達時間を算出しておく。シートS2がレジスト前センサ32を退避してから、制御部45は、給送ローラ6の逆回転期間を計測し始める。
制御部45は、給送ローラ6の逆回転を継続している状態で、給送ローラ6の逆回転時間が、算出したシートS2の分離ローラ対42のニップ部到達時間となるまで待機する。そして、給送ローラ6の逆回転時間が算出したシートS2の分離ローラ対42のニップ部到達時間を超えた場合(S213でYESの場合)、制御部45は、給送ローラ6の逆回転を停止させる(S214)。
給送ローラ6が停止したら、制御部45は、給送ローラ6の回転速度の設定を通常速度に戻す(S215)。
次に、制御部45は、レジスト後センサ34をシート後端が通過済みか否かを判定する(S216)。まだレジスト後センサ34をシート後端が通過していない場合(S216でNOの場合)、制御部45は、S216の判定を繰り返す。一方、レジスト後センサ34をシート後端が通過済みの場合(S216でYESの場合)、制御部45は、S103に移行して、S103の処理へ戻り、再度シートS2の給送動作を開始する。
以上のように、異幅検知センサ51の検知情報により異幅混載シートを搬送していると判断された場合、制御部45は、先行シート(上述の例ではシートS1)と次シート(上述の例ではシートS2)の間隔を広げて適切な搬送間隔を確保するように給送ローラ6を制御する。これによれば、異幅シートが混載されていることにより先行シートとの間隔が短くなり易い場合でも、先行シートとの搬送間隔を確保してユーザーの手間なく適切にシート搬送することが可能となる。この結果、異幅シートが混載されている場合でも滞留JAMとしてシート搬送が停止されてしまうことを抑えることができる。この結果、搬送生産性を向上することができる。
次に図9のタイミングチャートを参照し、図8BのS208〜S216処理時の各ローラ制御について詳細を説明する。
図9は、第1実施形態に係る各ローラの動作を説明するタイミングチャートであり、図8BのS208〜S216の処理のタイミングに対応する。
図9において、T1−1は、異幅混載シートの滞留JAMと判定された時(S207でYESの時)の状態である。
この後、ピックアップローラ4をシート取込位置から退避させる(S208)。このタイミングは、T1−2に相当する。
次に制御部45は、給送ローラ6の回転速度の設定を通常速度から低速にし(S209)、給送ローラ6を逆回転させる(S210)。このタイミングは、T1−3に相当する。
給送ローラ6を逆回転させると、シートS2はいずれレジスト前センサ32から退避する。このタイミングは、T1−4に相当する。
給送ローラ6の逆回転を継続し、シートS2が分離ローラ対42のニップ部より搬送方向上流側に戻ったら、給送ローラ6を停止する(S214)。このタイミングは、T1−5に相当する。
その後、給送ローラ6の回転速度を通常に戻し(S215)、S103の処理へ戻る。
ここで、給送ローラ6の回転速度設定の変更(S209)について詳細を説明する。次に説明するように、給送ローラ6の回転速度は、通常速度より低速度にすることが望ましい。低速度の度合いは、本発明を適応する機器により適宜決定してよい。低速度にする理由は、シートS2を搬送方向上流側に戻した勢いでシート積載台1にあるシートS2の次シートがシート積載台1上で動かないようにするためである。例えば、シートS2の逆送によってシートS2の次シートがシート積載台1から落ちてしまったり、シートS2の逆送によってシートS2の次シートが傾いてしまったりしないようにするためである。
ここで、給送ローラ6の逆回転動作(S210)について詳細を説明する。給送ローラ6のみ逆回転させたが、分離ローラ7を給送ローラ6と合わせて逆回転させてもよい。なお、シートS2がレジスト前センサ32に検知されている状態でピックアップローラ4がシートS2に接触可能な構成の装置の場合、分離ローラ7とピックアップローラ4のどちらか一方、またはその両方を給送ローラ6と合わせて逆回転させてもよい。複数のローラでシートS2を搬送することで、シートS2をよりスムーズに搬送方向上流側に戻すことが可能になる。なお、ピックアップローラ4を逆回転させる場合、ピックアップローラ4はS207においてシート取込位置から退避させなくてもよい。分離ローラ7が分離パッドの場合であれば、給送ローラ6の逆回転時に分離パッドを退避させるのが望ましい。
給送ローラ6と合わせて分離ローラ7とピックアップローラ4のどちらか一方、またはその両方を逆回転させる場合、各ローラ速度は同速にすることが望ましい。各ローラを同速にすることで、シートS2を斜行させずに搬送方向上流側に戻すことが可能になる。
給送ローラ6の逆回転停止タイミングは、上述の方法に限らない。例えば、分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側にシートを検知するセンサを置き、シートが戻ってきたことを検知し、その判定結果から給送ローラ6を停止させてもよい。
上述の説明では、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げる構成として、次シートS2を搬送方向上流側に戻す構成を説明した。しかし、次シートS2の給送を一定時間待ってから開始する構成でもよい。また、次シートS2の給送速度を一定時間だけ通常よりも低速にする構成でもよい。
以上、第1実施形態によれば、異幅混載シートを給送している場合には、滞留JAMが発生した場合でも、S208〜S216の処理によって、先行シートと次シートの間隔が広がるように給送ローラ6を制御する。例えば、次シートS2を搬送方向上流側に戻すことで、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げて適切にシート搬送を継続することができる。また、次シートS2の給送を一定時間待ってから開始することにより、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げて適切にシート搬送を継続するようにしてもよい。さらに、次シートS2の給送速度を一定時間通常よりも低速にすることで、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げて適切にシート搬送を継続するようにしてもよい。このような構成により、異幅混載シートを給送している場合において、シート同士の間隔を確保でき、先行シートと次シートとの間隔が狭くなることによる不具合(例えば先行シートと次シートが1つのシートとして読み込まれてしまう等)や、滞留JAMとしてシート搬送が停止されてしまうことを抑えることができる。このように、先行シートと次シートとの間隔を広げて適切にシート搬送を継続することができる。また、滞留JAMしたシートを上流方向に戻す場合の搬送速度を、下流方向にシートを搬送する場合の搬送速度よりも遅くすることにより、滞留JAMしたシートを戻した際にシート積載台にあるシートをシート積載台から飛ばさないようにできる。
〔第2実施形態〕
第2実施形態では、重送検知センサ30の検知結果を組み合わせて給送ローラ6等のローラ制御を行う構成について説明する。
図10は、第2実施形態に係る給送部の構成を説明する上面図である。なお、基本的な装置の構成は、第1実施形態と同様である。
図11は、異幅混載シートの滞留JAMが発生した場合の各ローラ制御のタイミングチャートである。
図11(a)は、滞留JAMしているシートS2が1枚の時のタイミングチャートに対応する。図11(b)は、滞留JAMしているシートS2が複数枚の時のタイミングチャートに対応する。図11(a)と図11(b)で共通している数字は、同じタイミングを表す。
まず、レジスト前センサ32の位置に滞留しているシートが1枚の時の各ローラの制御について図11(a)を用いて説明する。異幅混載シートの滞留JAMが発生した場合、まず重送検知センサ30で滞留JAMしているシートが複数あるか判定する。このタイミングは、T2−1に相当する。次に、制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度から低速に変更し、給送ローラ6を逆回転させる。このタイミングは、T2−2に相当する。搬送方向上流側に戻されるシートS2は、いずれレジスト前センサ32から退避する。このタイミングは、T2−3に相当する。その直後に、シートS2は重送検知センサ30から退避する。このタイミングは、T2−3.1に相当する。その後、シートS2が分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻されると、給送ローラ6の逆回転を停止する。このタイミングは、T2−4に相当する。その後、制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度に戻し、再度シートS2をシート搬送装置200へ給送開始する。
次にレジスト前センサ32の位置に滞留JAMしているシートが複数枚の時の各ローラの制御について図11(b)を用いて説明する。異幅混載シートの搬送による滞留JAMが発生した場合、まず重送検知センサ30で滞留JAMしているシートが複数あるか判定する。シートS2は、複数枚重なっているため重送と判定される。このタイミングは、T2−1に相当する。なお、重送検知センサ30は、シートS1の後端がレジスト前センサ32を抜けた時点で重送検知機能(エラーの通知機能)を一時的に無効にしている。次に、制御部45は、給送ローラ6と分離ローラ7の回転速度を通常速度から低速に変更し、給送ローラ6と分離ローラ7を逆回転させる。なお、分離ローラ7の逆回転とは、シートを搬送路上流側に戻す方向に分離ローラ7を回転させることを示す。このタイミングは、T2−2に相当する。給送ローラ6と分離ローラ7の両方を逆回転させることで、滞留JAMしている複数枚のシートS2を確実に分離ローラ対42よりも搬送方向上流側に戻すことができ、異幅混載シートの搬送による滞留JAMを解消することができる。搬送方向上流側に戻されるシートS2は、いずれレジスト前センサ32から退避する。このタイミングは、T2−3に相当する。その直後に、例としてシートS2のうちの1枚を残して重送検知センサ30から退避し、僅かに時間を空けてすべてのシートS2が重送検知センサ30から退避する。このタイミングはそれぞれ、T2−3.1およびT2−3.2に相当する。なお、状況によってはすべてのシートS2が同時に重送検知センサ30を外れることもあれば、すべてのシートS2が段階的に重送検知センサ30を外れることもある。その後、シートS2が分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻されると、給送ローラ6の逆回転を停止する。このタイミングは、T2−4に相当する。制御部45は、給送ローラ6と分離ローラ7の回転速度を通常速度に戻し、再度シートS2をシート搬送装置200へ給送開始する。
上記では、レジスト前センサ32位置に滞留JAMしているシートS2が1枚の時にもシートS2を分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻しているが、1枚の場合には、シートS2は分離ローラ7で再度分離する必要がないため、分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻さず、給送させてもよい。この場合、先行しているシートS1と衝突しないように給送間隔を広げてから搬送を行うことが望ましい。例えば、次シートS2の給送を一定時間待ってから開始することにより、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げるようにしてもよい。また、次シートS2の給送速度を一定時間通常よりも低速にすることで先行シートS1と次シートS2との間隔を広げるようにしてもよい。
また、給送ローラ6及び分離ローラ7を逆回転させる場合には、ピックアップローラ4も同時に逆回転させてもよい。ただし、ピックアップローラ4が取込位置に移動した場合にシートに接触する位置よりもシートS2の後端が搬送方向下流にある場合には、ピックアップローラ4は逆回転させないようにする。このように、重送検知センサ30の検知結果から各ローラ制御をすることで、異幅混載シートの搬送による滞留JAMを確実に解消でき、シートS1とシートS2との間隔を適切に広げることができる。また、複数枚のシートが重なった状態で滞留JAMしている場合には、それらのシートを搬送方向上流側に戻して分離しながら再給送して重送を防止できる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態では、異常検知センサ60の検知結果を組み合わせて給送ローラ6等のローラ制御を行う構成について説明する。後述する図12に示す異常検知センサ60(60L、60R)を使ってシート搬送状況を検出し、シートを搬送方向上流側に戻す際にシートが斜行していたら、制御部45は給送ローラ6や分離ローラ7の回転速度をさらに遅くする。
図12は、第3実施形態に係る給送部の構成を説明する上面図である。なお、異常検知センサ60以外の構成は、第1実施形態と同様である。
異常検知センサ60は、給送部分のシート搬送状況を検知するセンサである。異常検知センサ60(60L、60R)は、図12のように、給送ローラ6の左右に3つずつ搬送方向に配置される。例えば、給送してきたシートが斜行せずに搬送された場合、左右に並んだ異常検知センサ60同士は同時にシートの先端を検知する。シートが斜行して搬送された場合、左右に並んだ異常検知センサ60同士はシートの検知タイミングがずれる。これにより、シートの斜行量を検出できる。もちろん、異常検知センサ60はシートを搬送方向上流側に戻す際も同様にシートの斜行量を検出できる。シートを搬送方向上流側に戻す際は、シートがそれぞれの異常検知センサ60から退避したタイミングを用いて斜行量を検出できる。
図13は、異幅混載シートの滞留JAMが発生した場合の各ローラ制御のタイミングチャートである。
図13(a)は、滞留JAMしているシートS2を分離ローラ対42のニップ部より搬送方向上流側に戻す時、シートS2に斜行が発生しない場合のタイミングチャートに対応する。図13(b)は、滞留JAMしているシートS2を分離ローラ対42のニップ部より搬送方向上流側に戻す時、シートS2に斜行が発生した場合のタイミングチャートに対応する。図13(a)と図13(b)で共通している数字は、同じタイミングを表す。
まず、シート斜行が発生しない場合の各ローラ制御について図13(a)を用いて説明する。
T3−1は、異幅混載シートの滞留JAMが発生した直後のタイミングである。制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度から低速に変更し、給送ローラ6を逆回転させる。このタイミングは、T3−2に相当する。搬送方向上流側に戻されるシートS2が、レジスト前センサ32から退避する。このタイミングは、T3−3に相当する。シートS2は、レジスト前センサ32から退避すると、次に異常検知センサ60を搬送方向下流側から順に退避していく。シートS2が斜行せず異常検知センサ60を退避し、分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻されると、給送ローラ6の逆回転を停止する。このタイミングは、T3−4に相当する。制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度に戻し、再度シートS2をシート搬送装置200へ給送開始する。
次にシート斜行が発生した場合の各ローラ制御について図13(b)を用いて説明する。
T3−1は、滞留JAMが発生した直後のタイミングである。制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度から低速に変更し、給送ローラ6を逆回転させる。このタイミングは、T3−2に相当する。搬送方向上流側に戻されるシートS2は、いずれレジスト前センサ32から退避する。このタイミングは、T3−3に相当する。シートS2は、レジスト前センサ32を抜けると、次に異常検知センサ60を搬送方向下流側から順に退避していく。異常検知センサ60を退避する際、シートS2が斜行すると、斜行フラグありになる。このタイミングは、T3−3.1に相当する。斜行フラグありになると、制御部45は給送ローラ6の回転速度をさらに遅くし、シートS2を搬送方向上流側へと戻す。図13(b)の「給送ローラ」のグラフでは、グラフの高さが回転速度に対応しており、グラフが停止ラインに近いほど回転速度は遅くなる。これにより、斜行していない時よりシートS2の進む速度は遅くなるが、斜行したシートS2がシート搬送装置200の筐体に衝突してもシートS2の破損を抑えることができ、急加速、急制動による斜行の発生も抑制できる。シートS2が分離ローラ対42のニップ部よりも搬送方向上流側に戻されると、給送ローラ6の逆回転を停止する。このタイミングは、T3−4に相当する。制御部45は、給送ローラ6の回転速度を通常速度に戻し、再度シートS2をシート搬送装置200へ給送開始する。
異常検知センサ60は斜行量を測定可能であるため、斜行量がある一定以上大きければユーザーにエラーを通知して、異常終了してもよい。
また、異常検知センサ60は、シートを搬送方向下流側に搬送する際のシートの搬送状況の検出に使用しても構わない。この場合、異常検知センサ60を、異幅検知センサの代わりに用いて、異幅混載シートを検知するようにしてもよい。
また、異常検知センサ60の数は図12に示した数に限定されるものではなく、給送ローラ6の左右に2つずつでも、4つずつ以上配置されていてもよい。異常検知センサ60の配置数を増やすことで、より詳細にシートの搬送状況を検出できる。
給送ローラ6を逆回転させる場合には、第1実施形態と同様に分離ローラ7とピックアップローラ4を同時に逆回転させてもよい。給送ローラ6と同時に分離ローラ7とピックアップローラ4も逆回転させる場合、斜行フラグが立った時には給送ローラ6と同様に分離ローラ7とピックアップローラ4の回転速度も遅くすることが望ましい。
このように、異常検知センサ60の検知結果から各ローラ制御をすることで、確実にシートが滞留JAMしている状態を解消でき、シート同士の紙間を広げることができる。さらに、滞留JAMしているシートが斜行していても、搬送方向上流側に戻す際にシートがシート搬送装置200の筐体等に衝突しても、シートが破損することを抑えることができる。
〔第4実施形態〕
上記第1〜3実施形態では、異幅検知センサ等により異幅原稿が混載された原稿の給送を検知した場合に滞留JAMの判定を制限する構成について説明した。しかし、異幅原稿が混載された原稿を給送することがユーザーにより選択されて場合に滞留JAMの判定を制限するように構成してもよい。以下、この実施形態について説明する。
本実施形態では、シート搬送装置200の図示しない操作部から、ユーザーが異幅混載モード(幅方向のサイズが異なるシートが混載されている原稿を給送する動作モード)を設定可能にする。異幅混載モードが設定されると、その旨が制御部45内の記憶装置(例えばフラッシュROM等)に記憶されるものとする。
次に図14を参照して、本実施形態の給送制御動作において異幅混載モードが選択されている場合には滞留JAMの判定を変更(制限)する構成について説明する。ここでは滞留JAMの判定の変更(制限)の一例として、滞留JAMの発生を判定する判定処理を停止する構成について説明する。
図14は、第4実施形態に係る給送制御動作の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、制御部45の不図示のCPUがROMに格納されたプログラムを実行することにより実現可能なものとする。なお、図14のフローチャートは、図3のフローチャートにS301及び図8BのS208〜S216を追加したものに対応し、これらのステップを中心に説明を行い、同一のステップについては説明を省略する。
第4実施形態では、制御部45は、レジスト前センサ32位置にシートが有る場合(S110でYESの場合)、滞留JAMが発生したと判断し(S111)、S301に処理を進める。
S301において、制御部45は、異幅混載モードが設定されているか否かを判定する。異幅混載モードが設定されていない場合(S301でNOの場合)、制御部45は、各ローラの回転を停止し、異常終了する(S112)。
一方、上記S301において、異幅混載モードが設定されている場合(S301でYESの場合)、制御部45は、上記S111で判断した「滞留JAM」が「異幅混載シートによる滞留JAM」であると判断し、異常終了せず、S208〜S216の処理に移行する。
上述の説明では、先行シートS1と次シートS2との間隔を広げる構成として、次シートS2を搬送方向上流側に戻す構成を説明した。しかし、次シートS2の給送を一定時間待ってから開始する構成でもよい。また、次シートS2の給送速度を一定時間だけ通常よりも低速にする構成でもよい。
以上のように、本実施形態によれば、ユーザーによる設定等を行うだけで、簡単な構成(異幅検知センサ等を備えないローコストな構成)でより確実に異幅混載シートを給送する場合の滞留JAM(シート搬送に関する異常)を解消でき、シートS1とシートS2との間隔を適切に広げることができる。この結果、滞留JAMによる異常終了の発生を抑え、生産性を向上させることができる。
以上、各実施形態によれば、異幅混載シートを給送する際に滞留JAM(シート搬送に関する異常)が発生しても、ユーザーの手間をかけず自動で滞留JAMを解消して、生産性を向上させることができる。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
1 シート積載台
4 ピックアップローラ
6 給送ローラ
7 分離ローラ
14,15 画像読取センサ
17,18 レジストローラ
32 レジスト前センサ
33 レジスト中センサ
34 レジスト後センサ
42 分離ローラ対
45 制御部
51 異幅検知センサ

Claims (9)

  1. シート積載台に積載されたシートを搬送路に沿って給送する給送手段と、
    前記給送手段と対向して配置され、給送されるシートに当接してシートを分離する分離手段と、
    前記給送手段よりシートの搬送方向の下流側に配置され、給送されるシートを検知する第1検知手段と、
    前記第1検知手段の前記下流側に配置され、シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段の前記下流側に、前記給送手段の全幅に対応して、前記搬送方向に直交する幅方向に複数配置されて、搬送されるシートを検知する第2検知手段と、
    前記給送手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、少なくとも1つの前記第2検知手段がシートを検知してからシートを検知しなくなるまでの間に他の前記第2検知手段のうち少なくとも1つがシートを検知せず、且つ、前記第1検知手段で該シートの次シートを検知している第1の場合に、該シートと次シートとの間隔が広がるように前記給送手段を制御することを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記制御手段は、前記搬送手段により搬送されているシートの位置が前記第2検知手段よりも下流側に移行しているにもかかわらず、前記第2検知手段のいずれも該シートを検知しなかった場合にも、該シートと次シートとの間隔が広がるように前記給送手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記制御手段は、前記シートが逆送するように前記給送手段を制御して前記次シートを前記搬送方向の上流側に戻す、もしくは前記次シートを前記給送手段で前記搬送方向の下流側に搬送するタイミングを遅らせるよう制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート給送装置。
  4. 前記制御手段は、前記次シートを前記搬送方向の上流側に戻す際の搬送速度を、シートを給送する搬送速度よりも遅くするよう制御することを特徴とする請求項3に記載のシート給送装置。
  5. 前記制御手段は、前記次シートを前記搬送方向の上流側に戻す動作を一定時間行っても、前記第1検知手段でシートが検知されている場合、異常が発生したと判断することを特徴とする請求項3又は4に記載のシート給送装置。
  6. 前記分離手段と前記第1検知手段との間に配置され、前記給送手段により給送されてきたシートの重送を検知する第3検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1の場合に、前記第3検知手段の検知結果がシートの重送を示すものであれば前記シートが逆送するように前記給送手段を制御して前記次シートを前記搬送方向の上流側に戻し、前記第3検知手段の検知結果がシートの重送を示すものでなければ前記次シートを前記給送手段で搬送方向の下流側に搬送するタイミングを遅らせるよう制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. 前記給送手段と前記分離手段の近傍に複数配置され、シートが斜めに搬送されているか否かを検知する第4検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記シートが逆送するように前記給送手段を制御して次シートを前記搬送方向の上流側に第1速度で戻す場合に、前記次シートが斜めに搬送されながら搬送方向の上流側に戻されていることが前記第4検知手段で検知された場合、前記次シートを搬送方向の上流側に戻す際の搬送速度を前記第1速度より遅い第2速度に変更するよう制御することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2検知手段として前記第4検知手段を用いることを特徴とする請求項7に記載のシート給送装置。
  9. シート積載台に積載されたシートを搬送路に沿って給送する給送手段と、
    前記給送手段と対向して配置され、給送されるシートに当接してシートを分離する分離手段と、
    前記給送手段よりシートの搬送方向の下流側に配置され、給送されるシートを検知する第1検知手段と、
    前記第1検知手段の前記下流側に配置され、シートを搬送する搬送手段と、
    前記シート積載台に前記搬送方向に直交する幅方向のサイズが異なるシートが混載されている場合の動作モードを設定するための設定手段と、
    前記動作モードが設定されており、且つ、前記第1検知手段で該シートの次シートを検知している場合、該シートと次シートとの間隔が広がるように前記給送手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とするシート給送装置。
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