JP2021078051A - 画像処理装置および画像制御方法、プログラム、並びに記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影時に設定されたガンマ特性の露出基準値に合わせて撮影された画像を現像する場合に、適切な明るさと高輝度側の階調が保持された画像を生成できるようにする。【解決手段】画像処理装置は、画像を入力する入力手段と、撮影時に設定された第1のガンマ特性に応じた露出基準値を取得する設定手段と、予め決められた複数のガンマ特性から選択された第2のガンマ特性の露出基準値を取得する選択手段と、前記第1のガンマ特性の露出基準値と前記第2のガンマ特性の露出基準値の差分を求める差分手段と、前記画像の明るさが保持されるように、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性を変更する制御手段と、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、RAW画像の現像処理技術に関する。
近年、ハードウェアの性能が向上し、カメラで記録されたRAW動画をワークステーションやパーソナルコンピュータ(PC)などで現像するRAW動画ワークフローが活用されてきている。RAW動画ワークフローの活用により、カラーグレーディング時に画質劣化なく色、ホワイトバランス(WB)、コントラストを調整することができる。RAW動画ワークフローを活用するためには、素材性の高いRAW動画を撮影することが重要である。例えば、明暗差の大きいシーンでは、画像信号が飽和してしまったRAW動画をカラーグレーディングにより回復することは難しいため、明部を優先したアンダー露出でRAW動画を撮影する必要がある。
この場合に課題となるのが撮影時のモニタリング画像の見えである。明部を優先したRAW動画に適正露出のRAW動画を前提としたガンマカーブを適用すると、露出アンダーの画像が現像されてしまう。これをカメラの背面モニタやHDMIなどで出力した外部モニタでモニタリングすると、被写体の判別が困難となり、撮影の利便性が損なわれてしまうため、RAW動画撮影時のモニタリング画像には、広いダイナミックレンジのガンマ特性が適している(非特許文献1)。
カラーグレーディング処理に用いられるNLEアプリケーションなども、ポストプロダクションを前提とした動画ワークフローで広く使われているLogワークフローを前提としている。そのため、RAW動画ワークフローのカラーグレーディング処理では、RAW動画がNLEアプリケーションに入力されると、まずLogカーブで現像された画像が表示され、ユーザはLogワークフローと同じ手順でカラーグレーディング処理を行っていくことになる。
White Paper:Canon−Log Cine Optoelectronic Transfer Function
上記Logワークフローを前提としたカラーグレーディング処理は、Logワークフローの機材、知識および経験があることを前提としているため、例えば静止画を得意とするシネマトグラファーにとっては難しくなる。これに対し、RAW動画ワークフローのカラーグレーディング処理にRAW静止画の現像ワークフローを用いた新たなワークフローを構築することが考えられる。
しかしながら、RAW静止画の現像ワークフローには、完成画像に近い階調特性のガンマカーブだけが備えられ、Logカーブのように後工程でのカラーグレーディング処理を前提としたものが存在しない。したがって、明部を優先した露出設定で撮影されたRAW動画を新たなワークフローに適用すると、完成画像とはかけ離れたアンダーな(暗い)画像が表示されてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、撮影時に設定されたガンマ特性の露出基準値に合わせて撮影された画像を現像する場合に、適切な明るさと高輝度側の階調が保持された画像を生成できる技術を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、画像を入力する入力手段と、撮影時に設定された第1のガンマ特性に応じた露出基準値を取得する設定手段と、予め決められた複数のガンマ特性から選択された第2のガンマ特性の露出基準値を取得する選択手段と、前記第1のガンマ特性の露出基準値と前記第2のガンマ特性の露出基準値の差分を求める差分手段と、前記画像の明るさが保持されるように、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性を変更する制御手段と、を有する。
本発明によれば、撮影時に設定されたガンマ特性の露出基準値に合わせて撮影された画像を現像する場合に、適切な明るさと高輝度側の階調が保持された画像を生成できるようになる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[実施形態1]以下に、実施形態1について説明する。
以下では、本実施形態の画像処理装置をパーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)などの情報処理装置に適用し、デジタルカメラなどの撮像装置により撮像された画像データを処理する例を説明する。なお、本実施形態の画像処理装置は、これらに限らず、デジタルカメラなどの撮像装置、携帯電話やその一種であるスマートフォンなどの通信機器、タブレット端末やPDAなどの携帯型情報機器、スキャナなどの画像読取装置、プリンタなどの画像形成装置、その他の装置にも適用可能である。
<撮像装置の構成>
まず、図1を参照して、本実施形態の撮像装置100の構成および機能について説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態の撮像装置100の構成および機能について説明する。
光学系1は、ズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群、絞り機能を備えるシャッターを含み、被写体像を撮像部2の撮像面上に結像する。
撮像部2は、被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOSなどから構成される撮像素子を有する。撮像素子は、例えば、一般的な原色カラーフィルタを備える単板カラー撮像素子とする。原色カラーフィルタは、各々650nm、550nm、450nm近傍に透過主波長帯を持つ3種類の色フィルタからなり、各々R(赤)、G(緑)、B(青)の各バンドに対応する色プレーンを撮影する。単板カラー撮像素子は、色フィルタを画素ごとにモザイク状に空間的に配列し、各画素が単一の色プレーンにおける強度を得るので、撮像素子からは色モザイク画像が出力されることになる。
A/D変換部3は、撮像部2から出力されるアナログ画像信号をデジタル信号に変換し、ノイズ低減処理などを行って、デジタル信号からなる画像データを現像処理部4および出力部7に出力する。本実施形態では、14bitの画像データが画素ごとに生成される。
現像処理部4は、A/D変換部3から出力される画像データに対して、画素補間処理、輝度信号処理、および色信号処理などの現像処理を行う。本実施形態の現像処理により、R、G、Bの色空間から8bitの輝度(Y)データ、色差(U、V)データの色空間に変換され、YUVデータとして現像処理部4から出力されるものとする。本実施形態では、撮影画像をRAW画像で記録する場合を説明するが、記録形式がRAW画像であっても、撮像装置100の設定として「撮影時γ」を設定可能であるものとする。この撮影時γは、例えば撮影現場で撮影画像を確認するための表示用画像(撮影時モニタリング画像)を生成する際のパラメータとなる。現像処理部4は、撮影時モニタリング画像に適したパラメータでRAW画像を現像し、例えば表示部12に現像された画像を表示する。なお、本実施形態において、撮影時γとして設定可能なガンマ特性(γカーブ)の1つとして、ダイナミックレンジ(Dレンジ)が800%の所定のLog特性(以下、Logγ)が使用される。他の撮影時γとして、スタンダードγ、高輝度階調優先γも使用できる。これらの撮影時γは、例えばユーザ操作により選択される。特に断らない限り、本実施形態では撮影時γとしてLogγが設定されたものとして説明する。
信号処理部6は、現像処理が行われた画像データに対して、リサイズ処理などを行い、出力部7に出力する。
メタデータ処理部5は、RAW画像に関するメタデータの処理を行う。メタデータは、撮影時γを一意に示す撮影時γIDなど、RAW画像撮影時の設定を示す情報である。メタデータ処理部5は、制御部10と連携してメタデータを生成し、出力部7に出力する。本実施形態では、Dレンジ800%のLogγを示す「5」という値が撮影時γIDとしてメタデータに記述される。撮影時γIDについては後述する。
出力部7は、HDMI(登録商標:High-Definition Multimedia Interface)などの通信インタフェースへの出力、半導体メモリカードなどの記録媒体への記録、表示部12への出力などの少なくともいずれかの処理を行う。本実施形態では、出力部7は、A/D変換部3から出力される画像データにメタデータ処理部5で生成されるメタデータを付加してRAW画像ファイルとして記録媒体に出力する。また、信号処理部6から出力される撮影時モニタリング画像を表示部12に出力する。
操作部9は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネルなどの少なくともいずれかを含む。タッチパネルは表示部12に一体的に形成されている。操作部9は、ユーザ操作を受け付けると、操作信号を後述する制御部10に出力し、制御部10は操作信号に基づき各種の演算処理を行ったり、各部を制御したりする。
制御部10は、撮像装置100の全体を統括して制御するCPUやMPUを備え、後述するメモリ11に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの処理を実現する。メモリ11には、制御部10の動作用の定数、変数、記録媒体などから読み出したプログラムが記憶される。また、メモリ11には、撮像装置100が処理を行う際に読み出される画像データ、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスゲイン値、BT.709などの色域の設定などの撮影時情報のデータが記憶される。
撮像装置100の各構成要素は、バス8により各種データおよび信号の授受が可能に接続される。
<画像処理装置の構成>
次に、図2を参照して、本実施形態の画像処理装置200の構成および機能について説明する。画像処理装置200はRAW画像の現像を行う装置であり、現像、編集用のアプリケーションをインストールしたPC、ワークステーション、タブレットデバイスなどを用いることができる。
次に、図2を参照して、本実施形態の画像処理装置200の構成および機能について説明する。画像処理装置200はRAW画像の現像を行う装置であり、現像、編集用のアプリケーションをインストールしたPC、ワークステーション、タブレットデバイスなどを用いることができる。
入力部20は、撮像装置100の出力部27からHDMI(登録商標)ケーブルなどを通じて出力されるRAW画像データの入力、記録媒体に記憶されているRAW画像ファイルの入力などの処理を行う。入力部20はRAW画像データをパース部21に出力する。本実施形態では半導体メモリカードからRAW画像ファイルが入力される。
パース部21は、入力部20から取得したRAW画像ファイルのデータ構造を解析し、RAW画像データとメタデータに記述された情報を取得する。パース部21は、RAW画像データを現像処理部24に出力する。パース部21は、メタデータに記述された情報のうち、撮影時γIDをγ生成部25に出力し、他の情報はメモリ31に記憶する。
γ生成部25は、RAW画像ファイルのメタデータに記述された情報や後述するメモリ31に予め記憶されている情報を用いて、RAW画像データを現像するためのγ特性を生成するγ生成処理を行い、生成された変更後γ特性を現像処理部24に出力する。この処理の詳細は後述する。
現像処理部24は、RAW画像データに対して、画素補間処理、輝度信号処理、および色信号処理などの現像処理を行う。本実施形態の現像処理により、R、G、Bの色空間から8bitの輝度(Y)データ、色差(U、V)データの色空間に変換され、YUVデータとして現像処理部24から出力されるものとする。
信号処理部26は、現像処理が行われた画像データに対して、リサイズ処理などを行い、出力部27へ出力する。出力部27は、HDMI(登録商標)などの通信インタフェースへの出力、半導体メモリカードなどの記録媒体への記録、画像処理装置200の表示装置(図示せず)への出力などの少なくともいずれかの処理を行う。
操作部29は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネルなどの少なくともいずれかを含む。タッチパネルは表示装置(図示せず)に一体的に形成されている。操作部29は、ユーザ操作を受け付けると、操作信号を後述する制御部30に出力し、制御部10は操作信号に基づき各種の演算処理を行ったり、各部を制御したりする。
制御部30は、画像処理装置200の全体を統括して制御するCPUやMPUを備え、後述するメモリ31に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの処理を実現する。メモリ31には、制御部30の動作用の定数、変数、記録媒体などから読み出したプログラムが記憶される。また、メモリ31には、画像処理装置200が処理を行う際に読み出される画像データ、絞り値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスゲイン値、BT.709などの色域の設定などの撮影時情報のデータが記憶される。
画像処理装置200の各構成要素は、バス28により各種データおよび信号の授受が可能に接続される。
<γ生成処理>
次に、図3を参照して、画像処理装置200の構成および機能、並びにγ生成処理について説明する。
次に、図3を参照して、画像処理装置200の構成および機能、並びにγ生成処理について説明する。
本実施形態の画像処理装置200は、RAW静止画の現像ワークフローを用いてRAW画像を現像する機能を有する。したがって、メモリ31には完成画像に近い階調特性のγ特性だけが保持され、Logγのように後工程でのカラーグレーディング処理を前提とした露出基準値の低いγ特性は保持されていないものとする。
図5(a)は撮影時γ特性と露出基準値の関係を例示している。501は、Dレンジ800%のLogγの入出力特性である。入力値502は、14bitデジタル画像信号(0−16383)における信号値300である。ここで本実施形態のLogγ501には、信号値300(14bit)という露出基準値が定義されている。これは、反射率18%の被写体が信号値300となるよう撮影時の露出が制御されるという意味である。したがって、撮影時γとしてLogγ501が設定されている状態で撮影が行われた場合、反射率18%の被写体が信号値300となるような露出で撮影が行われる。またLogγ501では、入力値502に対応する出力値503は8bitデジタル画像信号において信号値88となる。これが撮影時モニタリング画像として表示部12に出力される。
図3の説明に戻る。γ生成部25は、露出を撮影時γの露出基準値に合わせて撮影されたRAW画像を、それより露出基準値が高い階調特性のγ特性で現像する場合、適切な明るさと高輝度側の階調が保持された画像を生成するために現像時γ特性を変更する機能を有する。
露出基準値設定部301は、パース部21から取得した撮影時γIDとメモリ11から読み出した撮影時γテーブル305を用いて、撮影時γ露出基準値を設定する。図4(a)は撮影時γテーブル305を例示している。撮影時γテーブル305は、撮影時γ特性を特定するための撮影時設定、撮影時γ特性を一意に特定できるγID、γ名称、γ特性が定義する露出基準値が対応付けられて登録されている。本実施形態では、撮影時γを特定する撮影時設定として、Logγを使用するモードが設定されたか否かを示すフラグ、高輝度側・階調優先モードが設定されたか否かを示すフラグ、撮影時のISO感度が対応付けられて登録されている。
露出基準値設定部301は、撮影時γテーブル305を探索し、パース部21から取得した撮影時γIDに該当する露出基準値を撮影時γ露出基準値に設定し、γ選択部302および差分部303に出力する。なお、露出基準値設定部301は、撮影時γIDを用いず、撮影時γ特性を特定するための撮影時設定を用いて撮影時γ特性を特定し、対応する露出基準値を撮影時γ露出基準値として設定するようにしてもよい。
γ選択部302は、露出基準値設定部301から出力された撮影時γ露出基準値とメモリ11から読み出した現像時γテーブル306を用いて、現像時γIDを選択・設定する。ここでどの現像時γを選択するかの基準については図6を用いて後述する。図4(b)は現像時γテーブル306を例示している。現像時γテーブル306は、現像時γ特性を一意に特定できるγID、γ名称、γ特性が定義する露出基準値が対応付けられて登録されている。本実施形態では、例えば、画像処理装置200にスタンダードγと高輝度側階調優先γの2種類の現像時γ特性が用意され、現像時γテーブルにも2種類のγ特性に関する情報が登録されている。
図5(b)は現像時γ特性と露出基準値の関係を例示している。スタンダードγ504の特性はγ2.2の特性に近く、SDR(Standard Dynamic Range)モニタやプリント出力で鑑賞することを目的とした画像に適している。入力値505は、例えば14bitデジタル画像信号における信号値1200である。信号値1200は図4に示す通りスタンダードγ特性504が定義する露出基準値であるため、撮影時には反射率18%の被写体がこの値となるよう露出が制御されることになる。この場合、反射率18%入力値505に対応する出力値508は8bitデジタル画像信号において信号値123となる。また、高輝度側階調優先γ506は、スタンダードγの半分の大きさのデジタル信号が入力されると露出基準値以下の入力がスタンダードγと同じ出力となり、露出基準値より大きな信号はスタンダードγより強いニー特性が掛けられて明部の階調が伸びる特性を持つ。入力値507は、例えば14bitデジタル画像信号における信号値600である。この値が高輝度側階調優先γの露出基準値であるため、反射率反射率18%の被写体がこの値となる。反射率18%入力値507に対応する出力値508はスタンダードγと同じ値である。ここでγ選択部302は、選択した現像時γ露出基準値を差分部303に出力する。
差分部303は、露出基準値設定部301から出力された撮影時γ露出基準値と、γ選択部302から出力された現像時γ露出基準値との差分値を求め、明るさ制御部304に出力する。
明るさ制御部304は、差分部303から出力された露出基準値の差分値、γ選択部302により設定された現像時γID、メモリ11から読み出した現像時γテーブル306、並びにメモリ11から読み出したγ特性テーブル307を用いて、入力画像の明るさを制御する。本実施形態では、明るさ制御部304は、例えばγ選択部302で設定された現像時γ特性を変更する。明るさ制御部304は、変更後γ特性を現像処理部24に出力する。
<γ生成処理>
次に、図6を参照して、本実施形態のγ生成部25によるγ生成処理について説明する。
次に、図6を参照して、本実施形態のγ生成部25によるγ生成処理について説明する。
なお、図6の処理は、画像処理装置200の制御部30がプログラムを実行し、γ生成部25を制御することにより実現される。
S601では、露出基準値設定部301が、パース部21から出力された撮影時γIDを取得する。本実施形態の撮影時γIDは撮像装置100において設定された5であるものとする。
S602では、露出基準値設定部301が、メモリ11から読み出した撮影時γテーブル305を参照し、撮影時γIDに対応する撮影時γ露出基準値を求める。本実施形態では撮影時γIDが「5」であり、図4(a)から撮影時γIDが「5」に対応する撮影時γ露出基準値は300となる。露出基準値設定部301は、撮影時γ露出基準値をγ選択部302および差分部303に出力する。
S603では、γ選択部302が、メモリ11から読み出した現像時γテーブル306の露出基準値を参照し、撮影時γ露出基準値以上かつ撮影時γ露出基準値に最も近い現像時γ露出基準値を探索する。本実施形態では、撮影時γ露出基準値が300であり、図4(b)の現像時γテーブルに記載されている露出基準値はスタンダードγの1200と高輝度側階調優先γの600である。いずれも撮影時γ露出基準値以上という条件を満たすが、後述するS606において撮影時γ露出基準値と現像時γ露出基準値の差分に応じてγ特性が変更される。このため、現像時γ露出基準値が撮影時γ露出基準値に近いほど、メモリ11から読み出すγ特性の変更量を抑えることができる。本実施形態では、ホワイトポイントとミッドポイントを併せて変更することによって現像時γ特性を変更するため、現像時γ特性の変更量が大きいほど、出力信号が8bitの上限である信号値255に早く突き当たるγ特性となってしまう。したがって、本実施形態では、撮影時γ露出基準値により近い高輝度側階調優先γの600が選択され、現像時γ露出基準値に設定される。
S604では、γ選択部302が、現像時γテーブル306の露出基準値を参照し、現像時γ露出基準値に対応するγIDを選択する。本実施形態では、現像時γ露出基準値が600であり、それに対応する現像時γIDとして「2」が選択される。γ選択部302は、現像時γIDを明るさ制御部304に出力し、現像時γ露出基準値を差分部303に出力する。
S605では、差分部303が、露出基準値設定部301から出力された撮影時γ露出基準値とγ選択部302から出力された現像時γ露出基準値の差分値を求める。本実施形態における露出基準値の差分値は300となる。差分部303は露出基準値の差分値を明るさ制御部304に出力し、S606に進む。
S606では、明るさ制御部304が、差分部303から出力された撮影時γ露出基準値と現像時γ露出基準値との差分値に応じて、γ選択部302が選択した現像時γ特性を変更する。
図5(c)は、本実施形態における現像時γ特性と変更後γ特性の関係を例示している。明るさ制御部304は、メモリ11からγ特性テーブル307を読み出し、γ選択部302が設定した現像時γIDにしたがって、現像時γ特性として高輝度側階調優先γ506を設定する。しかし、高輝度側階調優先γ506の特性は、撮影時γ露出基準値502に対応する出力値509が信号値73となるため、適正露出よりもアンダーな画像が出力されてしまう。そこで、明るさ制御部304は、撮影時γ露出基準値と現像時γ露出基準値の差分だけ、現像時γ特性のホワイトポイントとミッドポイントを変更する。
変更後γ510の特性は、撮影時γ露出基準値502に対応する出力値508が信号値123となり、適正露出の画像を出力することができる。明るさ制御部304は、変更後γ特性を現像処理部24に出力する。ここで、現像時γのホワイトポイントとミッドポイントを変更することは、デジタルゲインを掛けることと等価である。本実施形態では、例えば、入力画像に1段分のデジタルゲインをかけた上で現像時γ特性を適用すれば適切な明るさが得られる。したがって、明るさ制御部304は、変更後γ特性の代わりに、デジタルゲイン量と現像時γ特性を現像処理部24に出力してもよい。
なお、S603において、γ選択部302は、露出基準値の低いγ特性を固定的に選択することはできない。例えば、明部と暗部の差が少なくダイナミックレンジが狭いシーンでは、暗部S/Nを重視するために撮影時γ露出基準値の高いRAW画像が撮影される場合がある。
本実施形態では、例えば、撮像装置100のISO感度を400から100に下げると、現像時のゲインアップ量を2段分減らすことができ、撮影時γ露出基準値は300から1200に上がる。この場合、撮影時γは露出基準値が1200のスタンダードγまたはDレンジ200%のLogγが用いられ、撮像装置100はこれらのγ特性を示す撮影時γIDをRAW画像ファイルに記録する。このRAW画像ファイルを受け取った画像処理装置200では、上述したS601とS602によって撮影時γ露出基準値が1200となる。γ選択部302は撮影時γ露出基準値以上という条件にしたがって、メモリ11から読み出した現像時γテーブル306からスタンダードγの露出基準値1200を選択し、現像時γ露出基準値に設定する。
実施形態1によれば、露出を撮影時γ露出基準値に合わせて撮影されたRAW画像を現像する処理において、撮影時γ特性より露出基準値が高い階調特性のγ特性で現像する場合、まず撮影時γ特性と現像時γ特性の露出基準値の差分を求める。そして、差分が最小となる現像時γ特性を選択すると共に、差分に応じて現像時γ特性のホワイトポイントとミッドポイントを変更する。これにより、適切な明るさと高輝度側の階調が保持された画像を生成することができる。
[実施形態2]
実施形態1では、明るさ制御部304が現像時γ特性のホワイトポイントとミッドポイントを変更する例を説明した。これに対して、実施形態2では、明るさ制御部304が現像時γ特性のホワイトポイントを維持したままミッドポイントのみを変更する例を説明する。なお、実施形態2を実現する画像処理回路の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態1では、明るさ制御部304が現像時γ特性のホワイトポイントとミッドポイントを変更する例を説明した。これに対して、実施形態2では、明るさ制御部304が現像時γ特性のホワイトポイントを維持したままミッドポイントのみを変更する例を説明する。なお、実施形態2を実現する画像処理回路の構成は、実施形態1と同様である。
図6は、本実施形態のγ生成部25のγ生成処理を示すフローチャートである。本実施形態では、明るさ制御部304が現像時γ特性のホワイトポイントを維持したままミッドポイントのみを変更するため、現像時γ特性の変更量が大きいほど得られる色再現性が設計時とずれてしまい、色曲がりやトーンジャンプなどが発生する可能性が高くなる。したがって、S603において、γ選択部302は撮影時γ露出基準値により近い高輝度側階調優先γの600を選択し、現像時γ特性露出基準値に設定する。
S601、S602、S604、S605における処理は実施形態1と同様である。
S606では、明るさ制御部304が、差分部303から出力された撮影時γ露出基準値と現像時γ露出基準値との差分値に応じて、γ選択部302が選択した現像時γ特性を変更する。図5(d)は、本実施形態における現像γ特性と変更後γ特性の関係を例示している。
明るさ制御部304は、メモリ11からγ特性テーブル307を読み出し、γ選択部302が設定した現像γIDにしたがって、現像時γ特性として高輝度側階調優先γ506を設定する。しかしながら、高輝度側階調優先γ506の特性は、撮影時γ露出基準値502に対応する出力値509が信号値73となるため、適正露出よりもアンダーな画像が出力されてしまう。そこで、明るさ制御部304は、現像時γ特性のホワイトポイントを維持したまま、撮影時γ露出基準値と現像時γ露出基準値の差分だけミッドポイントを変更する。変更後γ511の特性は、撮影時γ露出基準値502に対応する出力値509が信号値123となり、適正露出の画像を出力することができる。明るさ制御部304は、変更後γ特性を現像処理部24に出力する。
実施形態2によれば、露出を撮影時γ露出基準値に合わせて撮影されたRAW画像を現像する処理において、撮影時γ露出基準値が高い階調特性のγ特性で現像する場合、まず撮影時γ特性と現像時γ特性の露出基準値の差分を求める。そして、差分が最小となる現像時γ特性を選択すると共に、差分に応じて現像時γ特性のホワイトポイントを維持したままミッドポイントのみを変更する。これにより、適切な明るさを保持し、色曲がりのリスクを最小限に抑えながら、実施形態1よりもさらに高輝度側の階調が保持された画像を生成することができる。
上述した各実施形態では、γ生成部25の各ブロックのハード構成についても説明したが、各ブロックの動作はいずれもソフトウェアでも実現可能な処理であるので、γ生成部25の各動作の一部あるいは全部がソフトウェア処理で実装されていてもよい。また、図2の画像処理装置200におけるその他のブロックについても、同様にその一部あるいは全部がソフトウェア処理で実装されていてもよい。
[他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮像装置、200…画像処理装置、4、24…現像処理部、10、30…制御部、25…γ生成部、301…露出基準値設定部、302…γ選択部、303…差分部、304…明るさ制御部
Claims (9)
- 画像を入力する入力手段と、
撮影時に設定された第1のガンマ特性に応じた露出基準値を取得する設定手段と、
予め決められた複数のガンマ特性から選択された第2のガンマ特性の露出基準値を取得する選択手段と、
前記第1のガンマ特性の露出基準値と前記第2のガンマ特性の露出基準値の差分を求める差分手段と、
前記画像の明るさが保持されるように、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性を変更する制御手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記選択手段は、前記複数のガンマ特性のうち、前記第1のガンマ特性に応じた露出基準値に最も近い露出基準値を持つ前記第2のガンマ特性を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性のホワイトポイントとミッドポイントを変更することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、前記差分に基づいて前記入力した画像に適用するガンマ特性に対してゲインアップすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性のホワイトポイントを維持したまま前記第2のガンマ特性のミッドポイントを変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第2のガンマ特性は、前記第1のガンマ特性より露出基準値が高い階調特性を持ち、
前記入力される画像は、撮像装置において前記第1のガンマ特性に応じた露出基準値で撮影されたRAW画像であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 画像を入力するステップと、
撮影時に設定された第1のガンマ特性に応じた露出基準値を取得するステップと、
予め決められた複数のガンマ特性から選択された第2のガンマ特性の露出基準値を取得するステップと、
前記第1のガンマ特性の露出基準値と前記第2のガンマ特性の露出基準値の差分を求めるステップと、
前記画像の明るさが保持されるように、前記差分に基づいて前記第2のガンマ特性を変更するステップと、を有することを特徴とする画像処理装置が実行する画像処理方法。 - コンピュータを、請求項1から6のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項1から6のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019204881A JP2021078051A (ja) | 2019-11-12 | 2019-11-12 | 画像処理装置および画像制御方法、プログラム、並びに記憶媒体 |
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