JP2021071668A - レンズ鏡筒及びそれを備えたカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】AF性能の低下を回避しつつ、フォーカスリングに適正な回動抵抗を付与することができるレンズ鏡筒を提供する。【解決手段】本発明は、手動フォーカスと、自動フォーカスを切り替え可能なレンズ鏡筒(2)であって、フォーカス調整用レンズ(16)と、このフォーカス調整用レンズを移動させるフォーカスリング(12)と、駆動モータ(18)と、この駆動モータの出力軸(18a)の回転を減速し、出力歯車(40)を介してフォーカスリングに伝達する減速機構(36)と、を有し、減速機構はクラッチ歯車(30)を備え、このクラッチ歯車は、駆動モータの回転をフォーカスリングへ伝達する第1の位置と、駆動モータの回転と出力歯車の回転が切り離される第2の位置の間で移動可能に構成され、クラッチ歯車が第2の位置へ移動された状態では、出力歯車の回転にブレーキ力が付与されることを特徴としている。【選択図】図3

Description

本発明は、レンズ鏡筒に関し、特に、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能なレンズ鏡筒、及びそれを備えたカメラに関する。
特開平8−334676号公報(特許文献1)には、自動焦点カメラ用レンズ鏡筒が記載されている。このレンズ鏡筒は、回動されて合焦状態を調節するフォーカス環と、このフォーカス環を駆動するオートフォーカス(AF)駆動系と、AF−マニュアルフォーカス(MF)切換環と、を備えている。このレンズ鏡筒においては、AF−MF切換環が光軸方向の一方に移動されたとき、フォーカス環をAF駆動系に連結して、AF−MF切換環との連結が解除される。一方、AF−MF切換環が、光軸方向の他方に移動されたときフォーカス環がAF−MF切換環に連結され、AF駆動系との連結が解除される。即ち、MF時においては、フォーカス環とAF−MF切換環が連結され、AF−MF切換環を手動操作することによりフォーカス環を回動させることができる一方、AF時においては、AF−MF切換環とAF駆動系の連結が解除される。このように、特許文献1記載のレンズ鏡筒では、AF−MF切換機構によりAFとMFが切り替えられ、AF時においては、手動で操作されるAF−MF切換環がAF駆動系により回動されることはない。
特開平8−334676号公報
しかしながら、特許文献1記載のレンズ鏡筒においては、AF時とMF時において、AF−MF切換環とフォーカス環の連結、非連結を切り替えるAF−MF切換機構が必要となり、レンズ鏡筒内の機構が複雑化するという問題がある。
一方、AFとMFを切り替え可能なレンズ鏡筒には、使用者が手動で操作するフォーカスリング(AF−MF切換環)が、AF時においても回動されるタイプのものもある。このような、AF時においてもフォーカスリングが回動されるタイプのレンズ鏡筒では、複雑なAF−MF切換機構が不要となり、レンズ鏡筒内の機構を単純化することができるという利点がある。
しかしながら、このようなタイプのレンズ鏡筒では、フォーカスリングの回動抵抗が自由に設定できないという問題がある。即ち、特許文献1記載のレンズ鏡筒では、AF時においてフォーカスリング(AF−MF切換環)が回動されないため、フォーカスリングの回転抵抗を、手動操作における操作フィーリング等を考慮して自由に設定することができる。例えば、板バネ等により、フォーカスリングに直接回転抵抗を付与することにより、所望の回転抵抗を設定することができる。これに対して、AF時においてもフォーカスリングが回動されるタイプのレンズ鏡筒では、手動操作時に合わせてフォーカスリングの回動抵抗を大きく設定すると、AF時におけるAF駆動系の負荷も大きくなってしまう。これにより、AF駆動系の駆動モータが大型化したり、AF調整速度が低下したりする、という問題が発生する。
加えて、画角調整が可能なズーム機能を備えたレンズ鏡筒においては、画角が変更された場合にもピントの調整状態が維持されるように、ズームリングの操作に連動して、レンズ鏡筒内のフォーカス調整用レンズも移動されるようになっている。このようなタイプのレンズ鏡筒において、フォーカスリングの回動抵抗が小さすぎる場合には、ズームリングの操作に伴ってフォーカスリングも回動されてしまい、ピントの調整状態が変化してしまうという問題が発生する。このため、フォーカスリングの回動抵抗は、ある程度大きく設定しておく必要があり、AF駆動系の駆動モータの大型化や、AF調整速度の低下を招くという問題がある。
従って、本発明は、AF時においてもフォーカスリングが回動されるタイプのレンズ鏡筒において、AF性能の低下を回避しつつ、フォーカスリングに適正な回動抵抗を付与することができるレンズ鏡筒及びそれを備えたカメラを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能なレンズ鏡筒であって、光軸方向に移動可能に配置されたフォーカス調整用レンズと、このフォーカス調整用レンズを手動で移動させるためのフォーカスリングと、フォーカス調整用レンズを駆動するための駆動モータと、この駆動モータの出力軸の回転を減速すると共に、出力歯車を介してフォーカスリングに伝達する減速機構と、を有し、減速機構は駆動モータの出力軸の回転を出力歯車に伝達するクラッチ歯車を備え、このクラッチ歯車は、駆動モータの回転をフォーカスリングへ伝達する第1の位置と、駆動モータの回転と出力歯車の回転が切り離される第2の位置の間で移動可能に構成され、クラッチ歯車が第2の位置へ移動された状態では、出力歯車の回転にブレーキ力が付与されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、手動によるフォーカス調整時には、フォーカスリングを手動で操作することにより、フォーカス調整用レンズが光軸方向に移動され、フォーカス調整が行われる。一方、自動フォーカス調整時には、駆動モータの出力軸の回転が、減速機構によって減速され、減速機構の出力歯車を介してフォーカスリングに伝達されるため、フォーカス調整用レンズが光軸方向に移動され、フォーカス調整される。また、減速機構はクラッチ歯車を備え、クラッチ歯車が第1の位置にある場合には、駆動モータの回転がフォーカスリングへ伝達される。さらに、クラッチ歯車が第2の位置にある場合には、駆動モータの回転と出力歯車の回転が切り離され、出力歯車の回転にブレーキ力が付与される。
このように構成された本発明によれば、クラッチ歯車が第2の位置にある場合には、駆動モータの回転と出力歯車の回転が切り離され、出力歯車の回転にブレーキ力が付与されるので、手動によるフォーカス調整において、フォーカスリングに所望の回動抵抗を付与することができる。このため、本発明をズームレンズに適用した場合においても、ズームリングを操作することによって、フォーカスリングが動いてしまうのを防止することができる。一方、クラッチ歯車が第1の位置にある場合には、駆動モータの回転がフォーカスリングへ伝達され、出力歯車の回転にはブレーキ力が付与されないため、駆動モータによる自動フォーカス調整に悪影響を与えるのを防止することができる。また、クラッチ歯車が第1の位置にある場合には、駆動モータとフォーカスリングが連動しているため、フォーカスリングの回動抵抗が比較的大きくなる。この結果、本発明をズームレンズに適用した場合においても、ズームリングを操作することによって、フォーカスリングが動いてしまうのを防止することができる。
本発明において、好ましくは、減速機構は、さらに、その回転にブレーキ力が付与されている負荷発生歯車を備え、クラッチ歯車が第2の位置へ移動されると、負荷発生歯車と出力歯車が連動するようになり、負荷発生歯車に付与されたブレーキ力が、出力歯車に伝達される。
本発明において、好ましくは、減速機構は、さらに、駆動モータによって回転駆動される駆動力伝達歯車を備え、クラッチ歯車の第1の位置においては、駆動力伝達歯車とクラッチ歯車が噛み合うと共に、クラッチ歯車と出力歯車が噛み合う一方、クラッチ歯車の第2の位置においては、負荷発生歯車とクラッチ歯車、及びクラッチ歯車と出力歯車が噛み合う一方、駆動力伝達歯車とクラッチ歯車の噛み合いが外れる。
本発明において、好ましくは、負荷発生歯車は出力歯車と同軸上に配置され、クラッチ歯車は、第1の位置と第2の位置の間で、その回転軸の方向に移動されるように構成され、クラッチ歯車が第2の位置に移動されることにより、駆動力伝達歯車とクラッチ歯車の噛み合いが外れ、クラッチ歯車と負荷発生歯車が噛み合うようになる。
本発明において、好ましくは、さらに、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替えるための切替操作部を有し、この切替操作部の移動により、クラッチ歯車が移動される。
また、本発明は、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能なカメラであって、カメラ本体と、本発明のレンズ鏡筒と、を有することを特徴としている。
本発明のレンズ鏡筒及びそれを備えたカメラによれば、AF性能の低下を回避しつつ、フォーカスリングに適正な回動抵抗を付与することができる。
本発明の実施形態によるレンズ鏡筒を備えたカメラの断面図である。 本発明の実施形態によるレンズ鏡筒のレンズマウント部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施形態によるレンズ鏡筒において、切替操作部がオートフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す斜視図である。 本発明の実施形態によるレンズ鏡筒において、切替操作部がマニュアルフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す斜視図である。 本発明の実施形態によるレンズ鏡筒において、切替操作部がマニュアルフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す断面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態によるレンズ鏡筒を備えたカメラの断面図である。図2は、本発明の実施形態によるレンズ鏡筒のレンズマウント部を拡大して示す斜視図である。
図1に示すように、カメラ1は、レンズ鏡筒2と、カメラ本体4と、を有する。レンズ鏡筒2は、筒体6と、この筒体6の中に配置された複数のレンズ8と、フォーカス調整用レンズ16と、このフォーカス調整用レンズ16をレンズ鏡筒2の光軸A方向に移動させるレンズ駆動機構10と、オートフォーカス時においてフォーカス調整用レンズ16を駆動する駆動モータ18(図3)と、を有する。さらに、レンズ鏡筒2は、筒体6の中に配置された画角調整用レンズ20と、この画角調整用レンズ20を光軸A方向に移動させる画角調整レンズ駆動機構24と、を有する。
レンズ鏡筒2は、カメラ本体4に取り付けられ、入射した光を撮像素子面4aに結像させるように構成されている。概ね円筒形の筒体6は、内部に複数のレンズ8を保持しており、フォーカス調整用レンズ16をレンズ駆動機構10によって移動させることによりフォーカス調整を可能としている。
また、筒体6の周囲には、フォーカス調整用レンズ16を手動で移動させるために操作される筒状のフォーカスリング12が回動可能に取り付けられており、撮影者が手動でフォーカスリング12を回動操作すると、レンズ駆動機構10を介してフォーカス調整用レンズ16が光軸A方向に移動され、手動でフォーカス調整が行われる。
さらに、筒体6の内部に配置された画角調整用レンズ20は、筒体6の周囲に設けられたズームリング22を操作することにより移動され、画角調整が可能にされている。即ち、ズームリング22が操作されると、画角調整レンズ駆動機構24により、画角調整用レンズ20が光軸A方向に移動され、撮像素子面4aに形成される像の画角が変化するように構成されている。また、ズームリング22が操作されると、フォーカスリング12によるピントの調整状態が維持されるように、画角調整用レンズ20と連動して、レンズ駆動機構10によりフォーカス調整用レンズ16も移動される(この際、フォーカスリング12は回動されない)。これにより、フォーカスリング12によってピントを合わせた状態でズームリング22を操作しても、ピントがずれることはない。
一方、カメラ本体4には、フォーカス調整用レンズを自動で移動させる自動フォーカスによる焦点合わせを始動させるために操作される自動フォーカス操作部が設けられている。また、カメラ本体4には自動フォーカス制御部14が内蔵されており、この自動フォーカス制御部14からの信号に基づいて、レンズ駆動機構10がフォーカス調整用レンズ16を移動させ、自動焦点合わせを行うことができる。即ち、撮影者がカメラ本体4に設けられた自動フォーカス操作部であるレリーズボタン4bを半押しにすると、自動フォーカスによる焦点合わせが始動され、自動フォーカス制御部14は、被写体の像が撮像素子面4aに合焦するようにフォーカス調整用レンズ16の位置を調整する。レンズ駆動機構10は、自動フォーカス制御部14からの制御信号に基づいて、内蔵された駆動モータ18(図3)を駆動し、指令された位置にフォーカス調整用レンズ16を移動させる。
また、図2に示すように、筒体6の外周には切替操作部6aが設けられ、この切替操作部6aにより、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能に構成されている。使用者が手動によるフォーカス調整を行う場合には、切替操作部6aをマニュアルフォーカス側(MF側)に設定し、自動フォーカス調整を行う場合には、切替操作部6aをオートフォーカス側(AF側)に設定する。なお、本実施形態のレンズ鏡筒2においては、切替操作部6aがオートフォーカス側に設定され、自動フォーカス調整が行われる際も、フォーカス調整用レンズ16の移動と連動して、フォーカスリング12が回動される。
次に、図3乃至図5を参照して、自動フォーカス調整用の駆動モータ18の駆動力をフォーカスリング12に伝達する駆動力伝達機構を説明する。
図3は、切替操作部6aがオートフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す斜視図である。図4は、切替操作部6aがマニュアルフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す斜視図である。図5は、切替操作部6aがマニュアルフォーカス側に設定されている場合における駆動力伝達機構を示す断面図である。なお、以下の説明における上段、下段、上側、下側等の用語は、単に図3乃至図5における位置を指示する用語として使用され、レンズ鏡筒の実使用時における位置とは無関係である。
図3及び図4に示すように、駆動モータ18の駆動力は、第1ギア26、第2ギア28、第3ギア30、及び第4ギア32を介してフォーカスリング12に伝達される。これら第1乃至第4ギアは減速機ハウジング34に収容され、減速機構36を構成している。これら第1乃至第4ギアの回転軸は、夫々、光軸Aに平行に向けられると共に、各回転軸は、概ね光軸Aを中心とする円の円周上に配列されている。なお、減速機ハウジング34(図5)は、上側ハウジング34aと下側ハウジング34bから構成されており、図3及び図4は上側ハウジング34aを取り外した状態を示している。
駆動モータ18の出力軸18aには、ウォーム38が取り付けられており、このウォーム38により第1ギア26が回転される。
第1ギア26は、同軸上に一体に形成された2つの歯車から構成されており、上段側に形成されたウォームホイール26aがウォーム38と噛み合っている。また、第1ギア26の下段には平歯車26bが形成されており、この平歯車26bは、第2ギア28の下段の歯車と噛み合っている。
第2ギア28は、同軸上に配置された上段平歯車28a及び下段平歯車28b(図5)から構成されている。下段平歯車28bは、第1ギア26の下段の平歯車26bと噛み合っており、駆動モータ18からの動力が伝達される。上段平歯車28aは、駆動力伝達歯車として機能し、切替操作部6aがオートフォーカス側に設定されている場合には、第3ギア30に動力を伝達する。
これらの上段平歯車28aと下段平歯車28bは、コイルばね28cにより互いに押しつけられており、減速機構36の通常動作時においては一体となって回転される。また、上段平歯車28aと下段平歯車28bの間に所定値以上のトルクが作用すると、上段平歯車28aと下段平歯車28bが相対的に回転し、所定値以上のトルクが伝達されるのを阻止する。これにより、減速機構36に過大なトルクが作用し、歯車や駆動モータ18が損傷されるのを防止している。
第3ギア30は、一体に構成された2段の平歯車から構成されており、クラッチ歯車として機能する。この第3ギア30は、切替操作部6a(図2)に連結されたブラケット6bと係合されており、切替操作部6aの操作に基づいて光軸Aと平行な回転軸の方向に移動可能に取り付けられている。即ち、第3ギア30は、切替操作部6aの操作に基づいて、第1の位置(図3)と第2の位置(図4)の間で移動されるように構成されている。
第3ギア30の上段に設けられた大径平歯車30aは、第3ギア30が図3に示す第1の位置にあるときは、駆動力伝達歯車である第2ギア28の上段平歯車28aと噛み合っている。また、第3ギア30が図4に示す第2の位置に回転軸に沿って移動されると、大径平歯車30aと上段平歯車28aの噛み合いが外れ、駆動モータ18の動力が伝達されなくなる。第3ギア30の下段に設けられた小径平歯車30bは幅広に形成されており、第3ギア30が第1の位置にあるとき(図3)も、第2の位置にあるとき(図4)も、常に第4ギア32と噛み合うように構成されている。
図5に示すように、第4ギア32は、回転軸32aに取り付けられた出力歯車40と、負荷発生歯車42から構成されている。これらの出力歯車40及び負荷発生歯車42は同一の回転軸32a上に配置されているが、何れも回転軸32aに固定されておらず、互いに独立して回転することができる。
出力歯車40は、一体に形成された大径歯車部40aと小径歯車部40bの2つの平歯車から構成され、負荷発生歯車42の下側に配置されている。上側に形成された大径歯車部40aは、第3ギア30の小径平歯車30bと噛み合うように配置され、上述したように、これらの歯車は第3ギア30の位置に関わらず常に噛み合っている。一方、出力歯車40の下側に形成された小径歯車部40bは、フォーカスリング12の内周側に形成された内周歯12a(図3、図4)と噛み合うように配置されている。これにより、出力歯車40が回転されると、フォーカスリング12が光軸Aを中心として回動される。
負荷発生歯車42は、出力歯車40の上方に離間して配置された平歯車である。負荷発生歯車42の回転軸32aには、出力歯車40の上側に、Cリング44aが取り付けられている。また、付勢ばね44bがCリング44aに係合するように配置されており、この付勢ばね44bにより負荷発生歯車42が上方に向けて付勢されている。さらに、ワッシャー44cが、負荷発生歯車42の上側及び下側に夫々配置されており、負荷発生歯車42は、付勢ばね44bの付勢力により、これらのワッシャー44cの間に挟まれている。このため、負荷発生歯車42には、各ワッシャー44cと負荷発生歯車42の間の摩擦力により、適度な回転抵抗が与えられる。
次に、本発明の実施形態によるレンズ鏡筒2を備えたカメラ1の作用を説明する。
まず、撮影者が切替操作部6a(図2)をオートフォーカス(AF)の位置に設定すると、切替操作部6aと連動するブラケット6b(図3)が、クラッチ歯車である第3ギア30を、図3に示す第1の位置に移動させる。この状態で、撮影者がカメラ本体4のレリーズボタン4bを半押しにすると、自動フォーカス制御部14が駆動モータ18に制御信号を送り、その出力軸18aを回転させる。
出力軸18aの回転は、これに取り付けられたウォーム38を介して、第1ギア26のウォームホイール26a、平歯車26bに伝達される。さらに、平歯車26bの回転は、第2ギア28の下段平歯車28b、駆動力伝達歯車である上段平歯車28aに伝達される。上段平歯車28aの回転は、クラッチ歯車である第3ギア30の大径平歯車30a、小径平歯車30bに伝達される。小径平歯車30bの回転は出力歯車40の大径歯車部40aに伝達され、出力歯車40の小径歯車部40bがフォーカスリング12を回動させる。このように、第3ギア30が第1の位置に移動された状態では、駆動モータ18の回転が第3ギア30を介してフォーカスリング12へ伝達される。フォーカスリング12の回動は、レンズ駆動機構10(図1)を構成するカム筒(図示せず)等を介して、フォーカス調整用レンズ16を光軸A方向に移動させ、自動フォーカス調整が行われる。
このように、駆動モータ18の出力軸18aの回転は、減速機構36を介してフォーカスリング12に伝達される。なお、第3ギア30が図3に示す第1の位置に移動されている状態では、負荷発生歯車42は何れの歯車とも噛み合っていないため、負荷発生歯車42に与えられている回転抵抗が、動力の伝達に影響を及ぼすことはない。また、第3ギア30が第1の位置に移動されている状態では、フォーカスリング12の回動が、減速機構36を介して駆動モータ18の出力軸18aまで連動しているため、フォーカスリング12には比較的大きな回転抵抗が作用する。このため、レンズ鏡筒2のズームリング22を操作することにより、フォーカスリング12が回動されてしまうことはない。
次に、撮影者が切替操作部6a(図2)をマニュアルフォーカス(MF)の位置に設定すると、切替操作部6aと連動するブラケット6b(図3)が、クラッチ歯車である第3ギア30を、図4に示す第2の位置に移動させる。この状態では、駆動力伝達歯車である第2ギア28の上段平歯車28aと、クラッチ歯車である第3ギア30の噛み合いが外れるため、駆動モータ18の回転と、出力歯車40の回転が切り離される。この状態で、撮影者がフォーカスリング12を回動操作することにより、レンズ駆動機構10(図1)を介してフォーカス調整用レンズ16を移動させ、手動によるフォーカス調整を行うことができる。
一方、第3ギア30が第2の位置に移動されると、第3ギア30の大径平歯車30aと負荷発生歯車42が噛み合うようになる。また、第3ギア30の小径平歯車30bと、出力歯車40の大径歯車部40aの噛み合いは維持される。このため、第3ギア30の第2の位置では、負荷発生歯車42と出力歯車40が、第3ギア30を介して連動するようになる。この結果、負荷発生歯車42に回転抵抗として与えられているブレーキ力が、第3ギア30を介して出力歯車40に付与される。
このように、切替操作部6aがマニュアルフォーカス(MF)の位置に設定された状態では、負荷発生歯車42によって、出力歯車40の回転にブレーキ力が付与される。このため、出力歯車40と連動するフォーカスリング12の回動に適度な抵抗が付与され、フォーカスリング12の操作感を良好にすることができる。また、切替操作部6aがオートフォーカス(AF)の位置に設定されている状態では、負荷発生歯車42が切り離されているため、駆動モータ18によるフォーカス調整用レンズ16の駆動に悪影響を与えることはない。このため、フォーカスリング12の回動抵抗を、自動フォーカス調整とは独立して、所望の操作感が得られるように設定することができる。
また、マニュアルフォーカスに設定された状態では、第2ギア28と第3ギア30の間が切り離され、フォーカスリング12の回動は、駆動モータ18の出力軸18aの回転と連動していない。しかしながら、フォーカスリング12の回動には、負荷発生歯車42によりブレーキ力が付与されているため、レンズ鏡筒2のズームリング22を操作することにより、フォーカスリング12が回動されてしまうことはない。
本発明の実施形態のレンズ鏡筒2によれば、クラッチ歯車である第3ギア30が第2の位置にある場合(図4)には、駆動モータ18の回転と出力歯車40の回転が切り離され、出力歯車40の回転にブレーキ力が付与される。このため、手動によるフォーカス調整において、フォーカスリング12に所望の回動抵抗を付与することができる。この結果、ズームリング22を操作することによって、フォーカスリング12が動いてしまうのを防止することができる。一方、第3ギア30が第1の位置にある場合には、駆動モータ18の回転がフォーカスリング12へ伝達され、出力歯車40の回転にはブレーキ力が付与されない。このため、駆動モータ18による自動フォーカス調整に悪影響を与えるのを防止することができる。また、第3ギア30が第1の位置にある場合には、駆動モータ18とフォーカスリング12が連動しているため、フォーカスリング12の回動抵抗が比較的大きくなる。この結果、ズームリング22を操作することによって、フォーカスリング12が動いてしまうのを防止することができる。
また、本実施形態のレンズ鏡筒2によれば、第3ギア30が第2の位置(図4)へ移動されると、負荷発生歯車42と出力歯車40が連動するようになり、負荷発生歯車42に付与されたブレーキ力が、出力歯車40に伝達される。このため、駆動モータ18の駆動力の伝達、非伝達を切り替える第3ギア30を利用して、ブレーキ力の付与、非付与も同時に切り替えることができ、簡単な構造で、必要とされるときのみブレーキ力を付与することができる。
さらに、本実施形態のレンズ鏡筒2によれば、第3ギア30の第1の位置においては、駆動力伝達歯車である上段平歯車28aと第3ギア30が噛み合うと共に、第3ギア30と出力歯車40が噛み合う。一方、第3ギア30の第2の位置においては、負荷発生歯車42と第3ギア30、及び第3ギア30と出力歯車40が噛み合う一方、上段平歯車28aと第3ギア30の噛み合いが外れる。このため、第3ギア30の移動だけで、駆動力の伝達、非伝達、及びブレーキ力の付与、非付与を同時に切り替えることができる。
また、本実施形態のレンズ鏡筒2によれば、負荷発生歯車42が出力歯車40と同軸上に配置され、第3ギア30が、その回転軸の方向に移動されることにより、上段平歯車28aと第3ギア30の噛み合いが外れ、第3ギア30と負荷発生歯車42が噛み合うようになっている。このため、従来の減速機構ではデッドスペースとなっていた出力歯車40の上方の空間に負荷発生歯車42を配置することができ、コンパクトな構成で出力歯車40にブレーキ力を付与することができる。
さらに、本実施形態のレンズ鏡筒2によれば、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替えるための切替操作部6aの移動により、第3ギア30が光軸Aと平行な回転軸の方向に移動される。このため、極めて簡単な機構で第3ギア30を移動させ、マニュアルフォーカスとオートフォーカスを切り替えることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、レンズ鏡筒に設けられた切替操作部の移動により、直接、クラッチ歯車が回転軸の方向に移動され、オートフォーカスとマニュアルフォーカスが切り替えられていた。これに対して、変形例として、カメラ本体からの制御信号に基づいて、クラッチ歯車がアクチュエータにより第1の位置と第2の位置の間で移動されるように、本発明を構成することもできる。この場合には、例えばカメラ本体のディスプレイに表示されるユーザインターフェース等によってオートフォーカスとマニュアルフォーカスとを切り替えるように本発明を構成することもできる。また、上述した実施形態においては、駆動モータの回転が、第1乃至第4ギアを備えた減速機構を介してフォーカスリングに伝達されていたが、減速機構が備えるギアの数は適宜設定することができる。
1 カメラ
2 レンズ鏡筒
4 カメラ本体
4a 撮像素子面
4b レリーズボタン
6 筒体
6a 切替操作部
6b ブラケット
8 レンズ
10 レンズ駆動機構
12 フォーカスリング
12a 内周歯
14 自動フォーカス制御部
16 フォーカス調整用レンズ
18 駆動モータ
18a 出力軸
20 画角調整用レンズ
22 ズームリング
24 画角調整レンズ駆動機構
26 第1ギア
26a ウォームホイール
26b 平歯車
28 第2ギア
28a 上段平歯車(駆動力伝達歯車)
28b 下段平歯車
28c コイルばね
30 第3ギア(クラッチ歯車)
30a 大径平歯車
30b 小径平歯車
32 第4ギア
32a 回転軸
34 減速機ハウジング
36 減速機構
38 ウォーム
40 出力歯車
40a 大径歯車部
40b 小径歯車部
42 負荷発生歯車

Claims (6)

  1. 手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能なレンズ鏡筒であって、
    光軸方向に移動可能に配置されたフォーカス調整用レンズと、
    このフォーカス調整用レンズを手動で移動させるためのフォーカスリングと、
    上記フォーカス調整用レンズを駆動するための駆動モータと、
    この駆動モータの出力軸の回転を減速すると共に、出力歯車を介して上記フォーカスリングに伝達する減速機構と、を有し、
    上記減速機構は上記駆動モータの出力軸の回転を上記出力歯車に伝達するクラッチ歯車を備え、このクラッチ歯車は、上記駆動モータの回転を上記フォーカスリングへ伝達する第1の位置と、上記駆動モータの回転と上記出力歯車の回転が切り離される第2の位置の間で移動可能に構成され、
    上記クラッチ歯車が上記第2の位置へ移動された状態では、上記出力歯車の回転にブレーキ力が付与されることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 上記減速機構は、さらに、その回転にブレーキ力が付与されている負荷発生歯車を備え、上記クラッチ歯車が上記第2の位置へ移動されると、上記負荷発生歯車と上記出力歯車が連動するようになり、上記負荷発生歯車に付与されたブレーキ力が、上記出力歯車に伝達される請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 上記減速機構は、さらに、上記駆動モータによって回転駆動される駆動力伝達歯車を備え、
    上記クラッチ歯車の上記第1の位置においては、上記駆動力伝達歯車と上記クラッチ歯車が噛み合うと共に、上記クラッチ歯車と上記出力歯車が噛み合う一方、
    上記クラッチ歯車の上記第2の位置においては、上記負荷発生歯車と上記クラッチ歯車、及び上記クラッチ歯車と上記出力歯車が噛み合う一方、上記駆動力伝達歯車と上記クラッチ歯車の噛み合いが外れる請求項2記載のレンズ鏡筒。
  4. 上記負荷発生歯車は上記出力歯車と同軸上に配置され、上記クラッチ歯車は、上記第1の位置と上記第2の位置の間で、その回転軸の方向に移動されるように構成され、上記クラッチ歯車が上記第2の位置に移動されることにより、上記駆動力伝達歯車と上記クラッチ歯車の噛み合いが外れ、上記クラッチ歯車と上記負荷発生歯車が噛み合うようになる請求項3記載のレンズ鏡筒。
  5. さらに、手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替えるための切替操作部を有し、この切替操作部の移動により、上記クラッチ歯車が移動される請求項1乃至4の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 手動によるフォーカス調整と、自動フォーカス調整を切り替え可能なカメラであって、
    カメラ本体と、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載のレンズ鏡筒と、
    を有することを特徴とするカメラ。
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