JP2021068168A - 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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【課題】タッチによる移動操作を受け付け可能な電子機器において、ユーザーの所望しない処理が実行される可能性を低減する。【解決手段】電子機器は、操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材と、前記移動操作の速度が第1の場合には前記移動操作を検知してから所定時間より前に前記移動操作に応じた表示制御を行い、前記移動操作の速度が前記第1の場合よりも遅い第2の場合には前記移動操作を検知してから前記所定時間より後に前記移動操作に応じた表示制御を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、記憶媒体に関するものである。
従来、タッチ操作手段を搭載する電子機器が存在し、電子機器の操作性の向上を実現する制御方法が存在する。特許文献1には、タッチ開始直後の所定時間や、タッチ位置変化の加速度が所定値を超えた場合にはタッチ検出の周期を短くし、これ以外の場合には、タッチ検出の周期を長くすることによってユーザー操作の検出精度を向上させる方法が開示されている。
特開2011−39709号公報
しかしながら、特許文献1では、タッチ操作の速度が遅い場合に、検出周期(サンプリング周波数)を下げているに過ぎない。このため、例えば、タッチ面が押下された場合や、タッチ操作手段が配置された操作ボタンが押下された場合に、意図しないタッチ検出が行われて、ユーザーが所望しない処理が行われてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、タッチによる移動操作を受け付け可能な電子機器において、ユーザーの所望しない処理が実行される可能性を低減することを目的とする。
本発明の1つの態様は、
操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材と、
前記移動操作の速度が第1の場合には前記移動操作を検知してから所定時間より前に前記移動操作に応じた表示制御を行い、
前記移動操作の速度が前記第1の場合よりも遅い第2の場合には前記移動操作を検知してから前記所定時間より後に前記移動操作に応じた表示制御を行うように制御する制御手段と
を有することを特徴とする電子機器である。
本発明によれば、タッチによる移動操作を受け付け可能な電子機器において、ユーザーの所望しない処理が実行される可能性を低減することができる。
実施形態に係るカメラの外観を示す図である。 実施形態に係るカメラの構成を示す図である。 実施形態に係る遅延時間の決定処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る表示制御の処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る表示制御の処理のタイムチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)、図1(b)は、本発明を適用可能な撮像装置(電子機器である)の一例としての一眼レフカメラ(以降、カメラと称する)100本体の外観図である。具体的には、図1(a)はカメラ100を第1面(前面)側から見た図であり、撮影レンズユニットを外した状態を示す。図1(b)は、カメラ100を第2面(背面)側から見た図である。第1面はカメラ前面であり、被写体側の面(撮像方向側の面)である。第2面はカメラの背面であって、第1の面の裏側(反対側)の面であり、ファインダー16を覗く撮影者側の面である。
図1(a)に示すように、カメラ100には、横持ちでの撮影時にカメラ100を使用するユーザーがカメラ100を安定して握り、操作できるよう、前方に突出した第1グリップ部101が設けられている。またカメラ100には、縦持ちでの撮影時にカメラ100を使用するユーザーがカメラ100を安定して握り、操作できるよう、前方に突出した第2グリップ部102が設けられている。第1グリップ部101は、カメラ100の前面の第1の辺(図1(a)の左右にある2つの縦辺のうち左側の辺)に沿っている。第2グリップ部102は、前面のうち第1の辺と隣り合う第2の辺(図1(a)の上下にある2つの横辺のうち下側の辺)に沿っている。シャッターボタン103,105は、撮影指示を行うための操作部材である。メイン電子ダイヤル104,106は回転操作部材であり、メイン電子ダイヤル104,106を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。シャッターボタン103,105、及びメイン電子ダイヤル104,106は、操作部70に含まれる。シャッターボタン103とメイン電子ダイヤル104は横持ち撮影用、シャッターボタン105とメイン電子ダイヤル106は縦持ち撮影用として主に使用することができる。
図1(b)において、表示部28は画像や各種情報を表示する。表示部28はタッチ操作を受け付け可能(タッチ検出可能)なタッチパネル70aと重畳、もしくは一体となって設けられる。AF−ONボタン1,2は、焦点調節位置を設定したり、AFを開始したりするための操作部材であり、操作部70に含まれる。本実施形態では、AF−ONボタン1,2は、タッチ操作や押し込み操作を受け付けることが可能なタッチ操作部材(本実施形態では、赤外線式センサー)である。このような光学式の操作部材を、光学トラッキングポインター(OTP)と称するものとする。ユーザーは、横持ちで(カメラ100を横位置で構えた状態で)、ファインダー16を覗いたまま、AF−ONボタン1に対して、第1グリップ部101を握った右手の親指で、タッチ操作や、任意の2次元方向へのスライド操作を行うことができる。また、ユーザーは、縦持ちで、ファインダー16を覗いたまま、AF−ONボタン2に対して、第2グリップ部102を握った右手の親指で、タッチ操作や、任意の2次元方向へのスライド操作を行うことができる。縦持ちとは、カメラ100を横位置と90度異なる縦位置で構えた状態である。カメラ100を操作するユーザーは、AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2へのスライド操作で、表示部28に表示された測距点枠(AFに用いるAF枠の位置、焦点調節位置、焦点検出位置)を移動させることができる。また、ユーザーは、AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2への押し込み操作で、測距点枠の位置に基づくAFを即座に開始させることができる。AF−ONボタン1は横持ち撮影用、AF−ONボタン2は縦持ち撮影用として主に使用することができる。
AF−ONボタン1,2の配置について説明する。図1(b)に示すように、AF−ONボタン1,2はカメラ100の背面に配置されている。そして、AF−ONボタン2は、カメラ100の背面のうち、他の頂点よりも、第1グリップ部101に沿った辺(第1の辺)と第2グリップ部102に沿った辺(第2の辺)との成す頂点に近い位置に配置されている。また、AF−ONボタン2の方が、AF−ONボタン1よりも、第1グリップ部101に沿った辺と第2グリップ部102に沿った辺との成す上記頂点に近い位置に配
置されている。カメラ100の背面のうち第1グリップ部101に沿った辺(第1の辺)とは、図1(b)における左右にある2つの縦辺のうち右側の辺である。カメラ100の背面のうち第2グリップ部102に沿った辺(第2の辺)とは、図1(b)における上下にある2つの横辺のうち下側の辺である。ここで、上述した頂点は、カメラ100の背面を多角形とみなした場合の当該多角形の頂点(仮想的な頂点)である。カメラ100の背面が完全な多角形であれば、上述した頂点は、当該多角形の頂点(カメラ100の実際の頂点)であってもよい。第1の辺は、図1(b)における左右方向の右側の辺(縦辺)であり、第2の辺は図1(b)における上下方向の下側の辺(横辺)であり、第1の辺と第2の辺との成す上述の頂点は、図1(b)における右下の頂点である。さらに、AF−ONボタン2は、第1グリップ部101に沿った辺(第1の辺)のうち、AF−ONボタン1がある側の端部(すなわち上端部)よりも、反対側の端部(下端部)に近い位置に配置されている。また、上述したシャッターボタン103は、第1グリップ部101を握った右手の人差し指で操作可能(押下可能)な位置に配置されており、シャッターボタン105は、第2グリップ部102を握った右手の人差し指で操作可能な位置に配置されている。そして、AF−ONボタン1の方が、AF−ONボタン2よりも、シャッターボタン103に近い位置に配置されており、AF−ONボタン2の方が、AF−ONボタン1よりも、シャッターボタン105に近い位置に配置されている。
なお、AF−ONボタン1,2は、タッチパネル70aとは異なる操作部材であり、表示機能は備えていない。また、後述する例では、AF−ONボタン1,2への操作で選択された測距位置を示すインジケーター(AF枠)を移動させる例を説明するが、AF−ONボタン1,2への操作に応じて実行される機能は特に限定されない。例えば、表示部28に表示され、かつ移動させることができるものであれば、AF−ONボタン1,2へのスライド操作で移動させるインジケーターはいかなるものでもよい。例えば、マウスカーソルのような、ポインティングカーソルであってもよいし、複数の選択肢(メニュー画面に表示された複数の項目など)のうち選択された選択肢を示すカーソルであってもよい。AF−ONボタン1へのスライド操作と、AF−ONボタン2へのスライド操作とで異なるインジケーターが移動してもよい。AF−ONボタン1,2への押し込み操作で実行される機能は、AF−ONボタン1,2へのスライド操作で実行される機能に関する他の機能であってもよい。
モード切り替えスイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部材である。電源スイッチ72は、カメラ100の電源のONとOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は選択枠の移動や画像送りなどを行う回転操作部材である。8方向キー74a,74bは、上、下、左、右、左上、左下、右上、右下方向にそれぞれ押し倒し可能な操作部材であり、8方向キー74a,74bの押し倒された方向に応じた処理が可能である。8方向キー74aは横持ち撮影用、8方向キー74bは縦持ち撮影用として主に使用することができる。SETボタン75は、主に選択項目の決定などに用いられる操作部材である。静止画/動画切り替えスイッチ77は、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り替える操作部材である。LVボタン78は、ライブビュー(以下、LV)のONとOFFを切り替える操作部材である。LVがONとなると後述するミラー12が光軸から退避した退避位置に移動(ミラーアップ)して被写体光が後述する撮像部22に導かれ、LV画像の撮像が行われるLVモードとなる。LVモードでは、LV画像で被写体像を確認できる。LVがOFFとなるとミラー12が光軸上に移動(ミラーダウン)して被写体光が反射され、被写体光がファインダー16に導かれ、被写体の光学像(光学の被写体像)がファインダー16から視認可能なOVFモードとなる。再生ボタン79は、撮影モード(撮影画面)と再生モード(再生画面)とを切り替える操作部材である。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200(図2で後述する)に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。Qボタン76はクイック設定をするための操作部材であり、撮影画面においてQボタン76を押
下すると設定値の一覧として表示されていた設定項目を選択可能になり、さらに設定項目を選択すると各設定項目の設定画面へと遷移することができるようになる。モード切り替えスイッチ60、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、8方向キー74a,74b、SETボタン75、Qボタン76、静止画/動画切り替えスイッチ77、LVボタン78、再生ボタン79は、操作部70に含まれる。メニューボタン81は、操作部70に含まれ、カメラ100の各種設定を行うための操作部材である。メニューボタン81が押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、サブ電子ダイヤル73、8方向キー74a,74b、SETボタン75、メイン電子ダイヤル104,106を用いて直感的に各種設定を行うことができる。ファインダー16はレンズユニットを通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認を行うための覗き込み型(接眼式)のファインダーである。INFOボタン82は操作部70に含まれ、カメラ100の各種情報を表示部28に表示することができる。
図2は、カメラ100の構成例を示すブロック図である。
レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ155は通常、フォーカスレンズ群、ズームレンズ群などの複数枚のレンズから構成されるが、図2では簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6はレンズユニット150がカメラ100側と通信を行うための通信端子であり、通信端子10はカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、これら通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信する。そして、レンズユニット150は、内部のレンズシステム制御回路154によって、絞り駆動回路152を介して絞り151の制御を行い、AF駆動回路153を介してレンズ155の位置を変位させることで焦点を合わせる。レンズユニット150を装着可能な装着部を介してレンズユニット150は表示部28のある本体側に装着される。レンズユニット150として単焦点レンズやズームレンズなどの様々な種類のものを装着することができる。
AEセンサー17は、レンズユニット150、クイックリターンミラー12を通ってフォーカシングスクリーン13上に結像した被写体(被写体光)の輝度を測光する。
焦点検出部11は、クイックリターンミラー12を介して入射する像(被写体光)を撮像し、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する位相差検出方式のAFセンサーである。システム制御部50はデフォーカス量情報に基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。AFの方法は、位相差AFでなくてもよく、コントラストAFでもよい。また、位相差AFは、焦点検出部11を用いずに、撮像部22の撮像面で検出されたデフォーカス量に基づいて行ってもよい(撮像面位相差AF)。
クイックリターンミラー12(以下、ミラー12)は、露光、ライブビュー撮影、動画撮影の際にシステム制御部50から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。ミラー12は、レンズ155から入射した光束をファインダー16側と撮像部22側とに切り替えるためのミラーである。ミラー12は通常時はファインダー16へと光束を導く(反射させる)ように配されているが(ミラーダウン)、撮影やライブビュー表示が行われる場合には、撮像部22へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(ミラーアップ)。またミラー12はその中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うための焦点検出部11に入射するように透過させる。
ユーザーは、ペンタプリズム14とファインダー16を介して、フォーカシングスクリーン13上に結像した像を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点状態や構図の確認が可能となる。
フォーカルプレーンシャッター21(シャッター21)は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を制御するためのものである。
撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子(撮像センサー)である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の処理(画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理)を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24ではさらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行われる。
メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。メモリ32は、メモリカードなどの着脱可能な記録媒体であっても、内蔵メモリであってもよい。
表示部28は画像を表示するための背面モニタであり、図1(b)に示すようにカメラ100の背面に設けられている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。表示部28は、画像を表示するディスプレイであれば、液晶方式のディスプレイであっても、有機ELなど他の方式のディスプレイであってもよい。
ファインダー内表示部41には、ファインダー内表示部駆動回路42を介して、現在オートフォーカスが行われている測距点を示す枠(AF枠)や、カメラの設定状態を表すアイコンなどが表示される。ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラ100の様々な設定値が表示される。
姿勢検知部55は、カメラ100の角度による姿勢を検出するためのセンサーである。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、カメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。姿勢検知部55である、加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、カメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
不揮発性メモリ56は、システム制御部50によって電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサー(回路を含む)を内蔵し、カメラ100全体を制御する。システム制御部50は、前記の不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52では、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。また、システム制御部50はメモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。モード切り替えスイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードには、Pモード(プログラムAE)、Mモード(マニュアル)等が含まれる。あるいは、モード切り替えスイッチ60でメニュー画面に一旦切り換えた後に、メニュー画面に含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。Mモードでは、絞り値、シャッター速度、ISO感度をユーザーが設定でき、ユーザー目的の露出で撮影を行うことができる。
第1シャッタースイッチ62は、カメラ100に設けられたシャッターボタン103,105の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。またAEセンサー17による測光も行う。
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン103,105の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像ファイルとして画像を記録するまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
電源制御部83は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部83は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源スイッチ72はカメラ100の電源のONとOFFを切り替えるためのスイッチである。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
上述したように、カメラ100は、操作部70の一つとして、表示部28(タッチパネル70a)に対する接触を検知可能なタッチパネル70aを有する。タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aを光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成し、表示部28の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することがで
きる。システム制御部50はタッチパネル70aへの以下のタッチ操作、あるいは状態を検知できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)。
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)。
・指やペンがタッチパネル70aをタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch−Move)と称する)。
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンをタッチパネル70aから離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)。
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)。
タッチダウンが検知されると、同時にタッチオンも検知される。タッチダウンの後、タッチアップが検知されない限りは、通常はタッチオンが検知され続ける。タッチムーブが検知されるのもタッチオンが検知されている状態である。タッチオンが検知されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検知されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検知された後は、タッチオフとなる。
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル70a上にどのような操作が行われたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。またタッチパネル70a上をタッチダウンから一定のタッチムーブを経てタッチアップをしたとき、ストロークを描いたこととする。素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。フリックは、タッチパネル70a上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作であり、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検知され、そのままタッチアップが検知されるとフリックが行われたと判定できる。また、所定距離以上を、所定速度未満でタッチムーブしたことが検知された場合はドラッグが行われたと判定するものとする。タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検知する方式や、タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検知する方式があるが、いずれの方式でもよい。
AF−ONボタン1,2は、焦点調節位置を設定したり、AFを開始したりするための操作部材であり、操作部70に含まれる。本実施形態では、AF−ONボタン1,2は、タッチ操作や押し込み操作を受け付けることが可能なタッチ操作部材である。ユーザーは、ファインダー16を覗いたまま、AF−ONボタン1、2に対して、それぞれ、第1グリップ部101、第2グリップ部102を握った右手の親指で、タッチ操作や、任意の2次元方向へのスライド操作を行うことができる。カメラ100を操作するユーザーは、AF−ONボタン1,2へのスライド操作で、表示部28やファインダー内表示部41に表示された測距点枠(AFに用いるAF枠の位置、焦点調節位置、焦点検出位置)を移動させることができる。また、ユーザーは、AF−ONボタン1,2への押し込み操作で、測距点枠の位置に基づくAFを即座に開始させることができる。
AF−ONボタン1,2の構造について説明する。AF−ONボタン1,2の操作面に
ユーザーの指がタッチしている場合には、AF−ONボタン1,2の内部の投光部から照射された光(例えば赤外光)が、タッチしている指に反射し、反射光がAF−ONボタン1,2内部の受光部で受光(撮像)される。受光部は、撮像センサー(赤外線センサー)である。受光部で撮像された画像に基づき、AF−ONボタン1,2の操作面に操作体(指)が触れていない状態であるか、操作体がタッチしたか、タッチしている操作体がタッチしたまま移動しているか(スライド操作しているか)等を検知することができる。スライド操作しているか否かは、操作面にタッチした指(操作体)に反射した光を撮像して得られた複数の画像の差分に基づき、指(操作体)の接触位置が移動することを検知することで判断する。また、AF−ONボタン1,2の外装カバーは弾性部材でデジタルカメラ100に設置されており、指がAF−ONボタン1,2の操作面を押し、外装カバーが押し込まれることで、押し込み検知のためのスイッチがオンとなる。これによってAF−ONボタン1,2が押し込まれたことが検知される。このような光学式の操作部材を、光学トラッキングポインター(OTP)と称するものとする。
システム制御部50は、AF−ONボタン1,2からの通知(出力情報)により、AF−ONボタン1,2へのタッチ操作や押し込み操作を検知できる。システム制御部50は、AF−ONボタン1,2の出力情報に基づいて、AF−ONボタン1,2上における指などの動きの方向(以降、移動方向と称する)を、上、下、左、右、左上、左下、右上、右下の8方向で決定する。さらに、システム制御部50は、AF−ONボタン1,2の出力情報に基づいて、x軸方向、y軸方向の2次元方向でAF−ONボタン1,2上における指などの動きの量(以降、移動量(x,y)と称する)を決定する。システム制御部50は、さらにAF−ONボタン1,2への以下の操作、あるいは状態を検知できる。システム制御部50は、AF−ONボタン1とAF−ONボタン2のそれぞれについて個別に、移動方向や移動量(x,y)を決定したり、以下の操作・状態を検知したりする。
・AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2にタッチしていなかった指などが新たにAF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2にタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)。
・AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2を指などでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)。
・指などがAF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2をタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch−Move)と称する)。
・AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2へタッチしていた指をAF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2から離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)。
・AF−ONボタン1、またはAF−ONボタン2に何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)。
タッチダウンが検知されると、同時にタッチオンも検知される。タッチダウンの後、タッチアップが検知されない限りは、通常はタッチオンが検知され続ける。タッチムーブが検知されるのもタッチオンが検知されている状態である。タッチオンが検知されていても、移動量(x,y)が0であれば、タッチムーブは検知されない。タッチしていた全ての指などがタッチアップしたことが検知された後は、タッチオフとなる。
システム制御部50は、これらの操作・状態や移動方向、移動量(x,y)に基づいてAF−ONボタン1,2上にどのような操作(タッチ操作)が行われたかを判定する。タッチムーブについては、AF−ONボタン1,2上での指などの移動として、上、下、左、右、左上、左下、右上、右下の8方向、またはx軸方向、y軸方向の2次元方向の移動を検知する。システム制御部50は、8方向のいずれかの方向への移動、またはx軸方向、y軸方向の2次元方向の片方もしくは両方への移動が検知された場合は、スライド操作が行われたと判定するものとする。AF−ONボタン1,2上に指をタッチし、スライド
操作することなく、所定時間以内にタッチを離す操作があった場合に、タップ操作が行われたと判定するものとする。本実施形態では、AF−ONボタン1,2は、赤外線方式のタッチセンサーであるものとする。ただし、抵抗膜方式、表面弾性波方式、静電容量方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、別の方式のタッチセンサーであってもよい。
[移動操作に応じた表示制御]
以下、AF−ONボタン1の操作面に接触した状態で接触位置を移動する移動操作(タッチムーブ)に応じた表示制御の方法について、図3および図4のフローチャートと図5のタイムチャートを参照して説明する。本実施形態では、移動操作の速度が遅い場合には、当該移動操作を表示に反映させるまでの時間(遅延時間)を長くすることによってユーザーの意図しない処理が実行される可能性を低減する。また、本実施形態では、AF−ONボタン1への移動操作(タッチムーブ)によってAF枠が移動するものとして説明するが、タッチムーブに応じて、例えば、ポインタ(位置指標)の位置の移動や露光値の変更などの任意の処理が行われてよい。
図3は、移動操作を表示に反映させるまでの時間(遅延時間)を決定する処理を示すフローチャートである。図4は、遅延時間に応じた表示制御の処理を示すフローチャートである。図5は、これらの処理に関するタイムチャートの一例である。図5のタイムチャートでは、横軸は、左から右に進むに従って、時間(時刻)が経過していることを示している。また、図5では、後述する表示停止操作、タッチムーブの移動量、タッチムーブの速度、移動量に応じた表示のタイミング、当該移動量に応じた表示の時間変化を示している。
なお、以下では、S301およびS401の処理の開始時点では、サンプリング番号nに対応する期間が処理の対象であるものとして説明する。ここで、サンプリング番号nは、図3および図4のフローチャートの処理において、それぞれ独立に保持されているものとする。例えば、図3のフローチャートの処理においてサンプリング番号nが増加させられた場合にも、図4のフローチャートの処理においてサンプリング番号nは増加しないものとする。
なお、図3および図4のフローチャートの処理は、不揮発性メモリ56に記憶したプログラムをシステムメモリ52に展開して、システム制御部50が実行することで実現する。また、システム制御部50は、図3と図4のフローチャートが示す処理を、同時に並行して実行するものとする。
(遅延時間の決定処理)
まず、図3のフローチャートを用いて、ユーザーの移動操作(タッチムーブ)をAF−ONボタン1が受け付けてから、当該移動操作を画面表示に反映させるまでの時間である遅延時間を決定する処理について説明する。
S301では、システム制御部50は、表示部28またはファインダー内表示部41において画像を表示することが可能であるか否かを判定する。表示可能である場合にはS302に遷移して、そうでない場合にはS301の処理が再度行われる。
S302では、システム制御部50は、AF−ONボタン1へのユーザーのタッチをしたままでの移動操作(タッチムーブ)を検出して、移動量(x,y)を取得する。S302では、システム制御部50は、サンプリング周期T0ごとに移動量(x,y)を取得する。つまり、AF−ONボタン1は、サンプリング周期T0ごとに移動操作を受け付けているといえる。
S303では、システム制御部50は、取得した移動量(x,y)から、タッチ操作による移動の速度Vを検出(決定)する。ここで、システム制御部50は、所定サンプリング期間(サンプリング周期T0の一部の期間)における移動の速度の平均値や中央値や最頻値などを速度Vとするフィルタ処理をして、速度Vを決定してもよい。なお、速度Vは、サンプリング番号nに対応する期間に対応する速度を示しており、例えば、サンプリング番号n−1に対応する期間に対応する速度は速度Vn−1として説明する。
S304では、システム制御部50は、検出した速度Vが予め設定した速度閾値Vthよりも小さいか否かを判定する。速度Vが速度閾値Vthよりも小さい場合には、S305に遷移し、そうでない場合にはS306に遷移する。つまり、受け付けたタッチムーブが速い場合にはS306に遷移し、タッチムーブが遅い場合にはS305に遷移する。
S305では、システム制御部50は、遅延時間Tとして時間T1を設定する。ここで、遅延時間Tとは、本実施形態では、図5に示すように、サンプリング番号nに対応する期間において移動量を取得してから(タッチムーブを受け付けてから)、当該移動量に応じた表示がされるまでに経過する時間を示す。本実施形態では、タッチムーブをAF−ONボタン1が受け付けてから遅延時間Tが経過すると、タッチムーブの移動量に応じた位置にAF枠が移動する。図5に示す例では、時刻t1〜時刻t2の期間に移動量が取得された場合には、当該移動量に対する遅延時間Tとして時間T1が設定される。なお、S305において、システム制御部50は、遅延時間T(時間T1)を、速度Vと速度閾値Vthの差分が大きいほど長い時間に決定してもよい。
S306では、システム制御部50は、時間T1よりも短い時間T2を遅延時間Tとして設定する。時間T2は0であってもよい。図5に示す例では、時刻t0〜時刻t1および時刻t2〜時刻t4の期間に移動量が取得された場合には、当該移動量に対する遅延時間Tとして時間T2が設定される。
ここで、S304〜S306において、システム制御部50は、所定サンプリング期間における速度Vが速度閾値Vthを下回る期間の割合が所定割合以上である場合に遅延時間Tとして時間T1を設定してもよい。このとき、システム制御部50は、速度Vが速度閾値Vthを下回る期間の割合が所定割合未満である場合に遅延時間Tとして時間T2を設定してもよい。また、システム制御部50は、所定サンプリング期間において速度Vが速度閾値Vthを下回る期間の割合が所定割合以上である場合に、当該下回る期間が長いほど、より長い遅延時間Tを決定してもよい。さらには、S304〜S306において、システム制御部50は、所定サンプリング期間における複数の時点における速度から速度Vを決定し、当該複数の時点の数が少ないほど、より長い遅延時間Tを決定してもよい。これは、当該複数の時点の数が少なければ、速度Vの正確性(信頼度)が低いため、検出された操作がユーザーの意図した操作であるか否かが明確でないので、遅延時間Tが十分に長いことが好ましいためである。ここで、複数の時点の数は、ユーザー操作によって変更可能であってもよい。
S307では、システム制御部50は、サンプリング番号nを1だけインクリメントする。つまり、S307では、システム制御部50は、図3のフローチャートにおける処理対象の期間を次の期間に変更している。なお、上述のように、S307において、システム制御部50が、サンプリング番号nをインクリメントしても、図4が示すフローチャートの処理におけるサンプリング番号nはインクリメントされない。
S308では、システム制御部50は、表示部28またはファインダー内表示部41の
表示を終了するための操作がされたか否かを判定する。ここで、例えば、ユーザーが所定のボタンを押下していた場合に、システム制御部50は、当該表示を終了するための操作がされたと判定することができる。当該操作がされた場合には、本フローチャートの処理が全て終了する。そうでない場合は、S309に進む。
S309では、システム制御部50は、前回のS302の処理の開始時点からサンプリング周期T0が経過したか否かを判定する。サンプリング周期T0が経過した場合にはS302に遷移し、そうでない場合にはS309の処理が再度行われる。
(遅延時間に応じた表示制御の処理)
次に、図4のフローチャートを用いて、S305またはS306において設定した遅延時間に基づいて、受け付けたユーザーの移動操作(タッチムーブ)に応じた表示のタイミングを制御する処理(表示制御)について説明する。
S401では、システム制御部50は、S303において速度Vを検出(決定)したか否かを判定する。言い換えると、S401では、システム制御部50は、サンプリング番号nについてのタッチムーブをAF−ONボタン1が受け付けたか否かを判定している。速度Vが検出されている場合にはS402に遷移して、そうでない場合にはS401の処理が再度行われる。
S402では、システム制御部50は、S308と同様に、表示部28またはファインダー内表示部41の表示を終了するための操作がされたか否かを判定する。当該操作がされた場合にはS409に遷移し、そうでない場合にはS403に遷移する。
S403では、システム制御部50は、移動停止操作がされたか否かを判定する。移動停止操作がされた場合にはS408に遷移し、そうでない場合にはS404に遷移する。移動停止操作には、例えば、タッチムーブによって移動させられたポインタが表示された位置に対して、AFや被写体の選択の確定などの処理を実行するための操作がある。また、本実施形態では、移動停止操作は、現在のサンプリング番号nにおける移動量を破棄することになる操作であり、つまり、当該移動量を表示に反映させないようにする操作であるといえる。より詳細には、システム制御部50は、タッチムーブを受け付けてから遅延時間Tが経過するまでに、移動停止操作がされた場合には、サンプリング番号nに対応する表示制御(S407の処理)を実行しないようにする。図5の例でも、移動停止操作がされた時刻t3および時刻t5の直前に取得した移動量は、表示には反映されていない。
ここで、移動停止操作は、AF−ONボタン1の操作面に対する押下操作(押圧操作)でもよいし、操作面に対するタッチダウン(接触)、タッチアップ(接触の解除)の操作でもよい。より詳細には、移動停止操作は、タッチムーブとは異なるAF−ONボタン1の操作面にされる操作であり、かつ、新たにされる(継続的にされている操作でない)操作であればよい。なお、図5では、AF−ONボタン1の操作面に対する押下操作を例に用いており、システム制御部50が時刻t3において新たに押下操作を検出し、時刻t5において新たに押下の解除操作を検出したことを示している。ここで、例えば、AF−ONボタン1の押下操作がされると、システム制御部50は、AF枠の現在の表示位置にAFを実行する。なお、AFなどの移動停止操作に応じた処理は、当該操作がされると遅延することなく実行される。
S404では、システム制御部50は、速度Vを検出してから(タッチムーブを受け付けてから)遅延時間Tが経過したか否かを判定する。遅延時間Tが経過している場合はS407に遷移し、そうでない場合にはS405に遷移する。
S405では、システム制御部50は、速度Vを検出してから(タッチムーブを受け付けてから)サンプリング周期T0が経過したか否かを判定する。サンプリング周期T0が経過している場合はS406に遷移し、そうでない場合にはS402に遷移する。
S406では、システム制御部50は、遅延時間Tn+1とサンプリング周期T0との和より遅延時間Tが大きいか否かを判定する。遅延時間Tの方が大きければS408に遷移して、そうでなければS402に遷移する。つまり、システム制御部50は、タッチムーブを受け付けてから遅延期間Tが経過するまでに、その後に受け付けたタッチムーブに応じた表示制御がされる場合には、サンプリング番号nに対応する表示制御を実行しないようにしている。これは、遅延時間Tの方が大きければ、サンプリング番号nに対応する移動量の反映が、サンプリング番号n+1に対応する移動量の反映より後にされてしまい、ユーザーの操作性が悪いためである。このため、このような現象が発生しないように、遅延時間Tの方が大きければ、S408に遷移することで、サンプリング番号nに対応する移動量の反映を行わないようにしている。
S407では、システム制御部50は、表示部28またはファインダー内表示部41にタッチムーブ(移動量)に応じた表示をする表示イベントを実行する。本実施形態では、システム制御部50は、表示部28またはファインダー内表示部41の画面におけるAF枠を、移動量に応じた位置に移動させる。
S408では、システム制御部50は、サンプリング番号nを1だけインクリメントする。つまり、S408では、システム制御部50は、図4のフローチャートにおける処理対象の期間を次の期間に変更している。
S409では、システム制御部50は、表示部28またはファインダー内表示部41における画像の表示を終了する。
このように、タッチムーブの速度が遅い場合には、タッチムーブを受け付けてから(サンプリング周期T0の開始時点から)当該タッチムーブの移動量に応じた表示までの遅延時間を設けている。つまり、タッチムーブの速度が速い場合には、タッチムーブを検知してから所定時間より前にタッチムーブに応じた表示制御が行われ、タッチムーブの速度が遅い場合にはタッチムーブを検知してから所定時間より後にタッチムーブに応じた表示制御が行われる。このように、遅延させることによれば、例えば、AF−ONボタン1の押下に伴って僅かな移動量の移動操作を受け付けてしまった場合に、システム制御部50は、当該移動操作の直前の移動量を無視した位置に当該押下に応じた処理を行うことができる。つまり、遅延して表示されるより前に、押下に応じた処理が実行できるため、ユーザーの意図しない移動操作が当該押下に応じた処理に影響することを抑制することができる。
また、タッチムーブを受け付けてから遅延時間Tが経過するまでに、タッチムーブ以外の操作(移動停止操作)が新たに検出された場合には、その直前(直近)に検出した移動量を表示に反映させていない。さらに、サンプリング番号nに対応する移動量の反映が、サンプリング番号n+1に対応する移動量の反映よりも後になる場合には、サンプリング番号nに対応する移動量の反映を行わない。これらによって、ユーザーが意図しない操作が、表示に反映してしまう可能性をさらに低減することができる。
なお、上述では、AF−ONボタン1に対する操作を用いて、図3および図4が示すフローチャートを説明したが、操作面に対して接触しての移動操作(タッチムーブ)を受け付ける操作部材であれば本実施形態は適用可能である。例えば、AF−ONボタン1の代
わりに、タッチパネル70aに対する操作に応じて当該フローチャートの処理が実行されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されずタッチをした状態での移動操作を受け付け可能である操作部材を有する電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
また、撮像装置本体に限らず、有線または無線通信を介して撮像装置(ネットワークカメラを含む)と通信し、撮像装置を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から撮像装置に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、撮像装置を遠隔から制御可能である。また、撮像装置で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
なお、上記の各実施形態の各機能部は、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上の機能部の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。また、各機能部は、ASIC、FPGA、DSPなどのハードウェアによって実現されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、装置が、プロセッサと、制御プログラムが格納されたメモリ(記憶媒体)とを有していてもよい。そして、装置が有する少なくとも一部の機能部の機能が、プロセッサがメモリから制御プログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:カメラ、1:AF−ONボタン、50:システム制御部、28:表示部、
41:ファインダー内表示部

Claims (19)

  1. 操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材と、
    前記移動操作の速度が第1の場合には前記移動操作を検知してから所定時間より前に前記移動操作に応じた表示制御を行い、
    前記移動操作の速度が前記第1の場合よりも遅い第2の場合には前記移動操作を検知してから前記所定時間より後に前記移動操作に応じた表示制御を行うように制御する制御手段と
    を有することを特徴とする電子機器。
  2. 前記制御手段は、前記移動操作の速度が前記第2の場合には、前記操作部材が前記移動操作を受け付けてから当該移動操作に応じた表示制御を行うまでの遅延時間を、前記第1の場合よりも長くするように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材と、
    前記移動操作に応じて表示手段の表示制御をし、かつ、前記移動操作の速度が第1の場合よりも遅い第2の場合には、前記操作部材が前記移動操作を受け付けてから当該移動操作に応じた表示制御を行うまでの遅延時間を、前記第1の場合よりも長くするように制御する制御手段と
    を有することを特徴とする電子機器。
  4. 前記移動操作の速度とは、所定の期間における速度の平均値または中央値または最頻値である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記第1の場合は、前記移動操作の速度が所定速度以上である場合であり、
    前記第2の場合は、前記移動操作の速度が前記所定速度未満である場合である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記第1の場合は、前記移動操作の速度が所定速度以上である場合であり、
    前記第2の場合は、前記移動操作の速度が前記所定速度未満である場合であり、
    前記制御手段は、前記第2の場合には、前記遅延時間を、前記移動操作の速度と前記所定速度との差分が大きいほど長くする
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
  7. 前記第1の場合とは、所定の期間における前記移動操作の速度が所定速度未満である期間の割合が所定割合未満である場合であり、
    前記第2の場合とは、前記所定の期間における前記移動操作の速度が前記所定速度未満である期間の割合が前記所定割合以上である場合である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  8. 前記第1の場合とは、所定の期間における前記移動操作の速度が所定速度未満である期間の割合が所定割合未満である場合であり、
    前記第2の場合とは、前記所定の期間における前記移動操作の速度が前記所定速度未満である期間の割合が前記所定割合以上である場合であり、
    前記制御手段は、前記遅延時間を、前記所定の期間における当該移動操作の速度が前記所定速度未満である期間の割合が大きいほど長くする
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
  9. 前記制御手段は、
    前記移動操作の速度を、所定の期間における複数の時点における速度から決定し、
    前記遅延時間を、前記複数の時点の数が少ないほど長くする
    ことを特徴とする請求項2、3、6、8のいずれか1項のいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記制御手段は、前記操作部材が前記移動操作を受け付けてから前記移動操作に応じた表示制御を行うまでの期間において、前記移動操作とは異なる前記操作面に対する操作を新たに前記操作部材が受け付けた場合には、当該移動操作に応じた表示制御を行わないようにする
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 前記移動操作とは異なる前記操作面に対する操作は、前記操作面に対する接触の解除を含む
    ことを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記操作部材は、さらに前記操作面に対する押圧操作を受け付け、
    前記移動操作とは異なる前記操作面に対する操作は、前記操作部材に対する押圧または押圧の解除を含む
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の電子機器。
  13. 前記制御手段は、前記操作部材が第1の期間に前記移動操作を受け付けてから前記移動操作に応じた表示制御を行うまでの期間において、当該移動操作より後の第2の期間に前記操作部材が受け付けた移動操作に応じた表示制御を行う場合には、前記第1の期間に受け付けた移動操作に応じた表示制御を行わないようにする
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電子機器。
  14. 前記操作部材は、前記操作面にタッチした操作体に反射した光を撮像して得られた画像に基づき、前記操作体の接触位置が移動することによる前記移動操作を検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電子機器。
  15. 前記操作部材はタッチパネルである
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電子機器。
  16. 操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材を有する電子機器の制御方法であって、
    前記移動操作の速度が第1の場合には前記移動操作を検知してから所定時間より前に前記移動操作に応じた表示制御を行い、
    前記移動操作の速度が前記第1の場合よりも遅い第2の場合には前記移動操作を検知してから前記所定時間より後に前記移動操作に応じた表示制御を行うように制御する制御工程を有することを特徴とする制御方法。
  17. 操作面に対して接触した状態で接触位置を移動する移動操作を受け付ける操作部材を有する電子機器の制御方法であって、
    前記移動操作の速度が第1の場合よりも遅い第2の場合には、前記操作部材が前記移動操作を受け付けてから当該移動操作に応じた表示制御を行うまでの遅延時間を、前記第1の場合よりも長くする制御をする制御工程と、
    前記移動操作に応じて表示手段の表示制御をする表示制御工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  18. コンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
  19. コンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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