JP2021062574A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体の増粘を抑制する。【解決手段】液体を吐出する複数の吐出口2と、液体を供給する2つの液体供給流路51、52と、何れかの液体供給流路51、52から分岐し、何れかの吐出口2と連通する複数の分岐流路16と、を有し、複数の吐出口2は互いに平行に延びる第1、第2の吐出口列22、23を形成し、第1、第2の吐出口列22、23は、第1、第2の吐出口列22、23と直交する方向からみて互いに重なる重複部3と、重ならない非重複部4と、からなり、複数の分岐流路16は、重複部3に位置する吐出口2と連通する第1の分岐流路14と、非重複部4に位置する吐出口2と連通する第2の分岐流路15と、からなり、第1の分岐流路14の液体供給流路51、52との間で循環する液体の循環流量は、第2の分岐流路15の液体供給流路51、52との間で循環する液体の循環流量より多い。【選択図】図4

Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置に関する。
文字を含む画像情報を、吐出ヘッドが液体を吐出口から吐出して用紙等の記録媒体に記録するインクジェット記録装置において、画像形成の高速化が望まれている。そのため、複数の吐出口が直線状に並べられた吐出口列を有する記録素子基板が、一列に複数配置されたラインヘッドを備えたインクジェット記録装置が注目されている。ラインヘッドを用いて画像を形成するワンパス方式は画像形成の高速化に向いているが、形成する画像によっては、液体の吐出頻度が小さくなる吐出口が存在する。吐出頻度が小さくなると、吐出口から液体の揮発成分が蒸発し、増粘や顔料沈降等の液体の変質が生じ、液体の吐出量や吐出方向のばらつきが起きる。これは、画像内に濃度斑やスジを発生させ、画像品質を低下させる。
液体の変質を防ぐため、液体を吐出する液体吐出モジュール内で液体を循環させ、定常的に新鮮な液体を吐出口に供給する方法が知られている。特許文献1には、個々の吐出口に液体を供給する液体再循環チャネル内にポンプ発生器を配列する技術が開示されている。
特表2018−518386号公報
ラインヘッドでは、画像の濃度斑を防ぐため、隣接する記録素子基板の一部の吐出口同士が記録媒体の搬送方向に重なるように記録素子基板をずらして配置していることが一般的である。そして、吐出口同士が重なる吐出口から吐出する液体と、吐出口同士が重ならない吐出口から吐出する液体を用いて画像を形成し、吐出口同士が重なる吐出口から吐出する液体により画像濃度を平均化し濃度斑を低減している。しかしながら、吐出口同士が重なる吐出口では、画像形成時に多数の吐出口を使用するため、各吐出口の使用頻度は小さくなる。このため、吐出口同士が重なる吐出口から吐出する液体の増粘を防ぐことが望まれている。
本発明の目的は、上述した課題に鑑みて、吐出口同士が重なる吐出口から吐出される液体の増粘を抑制することができる液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口と、前記液体を供給する2つの液体供給流路と、何れかの前記液体供給流路から分岐し、何れかの前記吐出口と連通する複数の分岐流路と、を有し、前記複数の吐出口は互いに平行に延びる第1および第2の吐出口列を形成し、前記第1および第2の吐出口列は、前記第1および第2の吐出口列と直交する方向からみて互いに重なる重複部と、重ならない非重複部と、からなり、前記複数の分岐流路は、前記重複部に位置する前記吐出口と連通する第1の分岐流路と、前記非重複部に位置する前記吐出口と連通する第2の分岐流路と、からなり、前記第1の分岐流路の前記液体供給流路との間で循環する液体の循環流量は、前記第2の分岐流路の前記液体供給流路との間で循環する液体の循環流量より多い。
本発明によれば、吐出口同士が重なる吐出口から吐出される液体の増粘を抑制することができる液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することができる。
液体吐出ヘッドの一例の外観を模式的に表す斜視図である。 液体吐出装置の一例の外観を模式的に表す斜視図と制御ブロック図である。 液体吐出ヘッドの記録素子基板を配置する構成の一例を示す図である。 第1実施形態の記録素子基板の重複部と非重複部とを拡大した平面模式図である。 第2実施形態の記録素子基板の重複部と非重複部とを拡大した平面模式図である。 変形例の記録素子基板の重複部と非重複部とを拡大した平面模式図である 第3実施形態の記録素子基板の重複部と非重複部の駆動電圧を説明する図である。 変形例の記録素子基板の重複部と非重複部の駆動電圧を説明する図である。 第4実施形態の記録素子基板の重複部と非重複部の駆動電圧を説明する図である。 第5実施形態の液体吐出ヘッドの配列を示す平面模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置について説明する。以下説明する各実施形態では、液体の一例であるインクを吐出する記録ヘッドを搭載するインクジェット記録装置について具体的な構成を用いて説明する。
また、以下に述べる実施形態は、本発明を適用した一実施形態であるから、技術的に好ましい様々な限定が付されている。しかしながら、本発明の技術的思想に沿うものであれば、本発明は、本明細書における実施形態やその他の具体的方法に限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一の機能を有する構成には図面中同一の番号を付与し、重複する部分についての説明は省略する。
(液体吐出ヘッド)
本発明の液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置の概要について図1、図2を用いて説明する。図1は、液体吐出ヘッド100の斜視図である。図2は、液体吐出装置の一例を示す概念図であり、図2(a)は液体吐出装置の概略構成図、図2(b)は液体吐出装置の制御ブロック図を示している。なお、以下の説明において、記録媒体の一例であるシートSの搬送方向をX方向、記録部202の長手方向をY方向、X方向とY方向に対して直交する方向をZ方向とする。図1に示すように、液体吐出ヘッド100は、後述するようにインクを一例とする液体を吐出する複数の吐出口がY方向に高密度に配置された複数の記録素子基板1を有している。吐出口の位置に対応してエネルギー発生素子が配置されている。エネルギー発生素子としては、例えば、液体を沸騰させる電気熱変換素子(発熱抵抗体素子、ヒーター素子)や、体積変化や振動により液体に圧力を与える素子(ピエゾ素子、圧電素子)などを用いることができる。記録素子基板1はY方向に複数個並べて配置されている。図1では、記録素子基板1が、A4サイズの短辺方向に対応する幅に渡り複数個配置された長尺のフルライン方式の液体吐出ヘッド100を一例として示している。
液体吐出ヘッド100は、フレキシブル配線基板101と、電気配線基板102を備えている。電気配線基板102は、信号入力端子91と電力供給端子92を備えている。信号入力端子91と電力供給端子92は、後述する液体吐出装置のCPU(Central Processing Unit)300と電気的に接続されている。これらの端子を介して、吐出駆動信号や吐出に必要な電力が記録素子基板1(液体吐出ヘッド100)に供給される。また、記録素子基板1の各々は、フレキシブル配線基板101を介して、同一の電気配線基板102に接続されている。一方、インク供給ユニット103には、図示しない液体容器の一例であるインクタンクから供給されたインクを個々の記録素子基板1に供給すると共に、記録において消費されなかったインクを回収する循環流路が形成されている。この構成の下、記録素子基板1に配置された吐出口の各々は、フレキシブル配線基板101を介して供給された吐出駆動信号と吐出に必要な電力を用いて、インク供給ユニット103から供給されたインクを、図1のZ方向に吐出する。
(液体吐出装置)
次に、液体吐出装置について図2を参照しつつ説明する。図2(a)に示すように、液体吐出装置200は、少なくとも、搬送手段201と記録部202を備えている。シートSは、搬送手段201によって、記録部202の直下をX方向に、所定の速度で搬送される。記録部202は、主として、図1で説明した液体吐出ヘッド100で構成されている。図1で説明したように、液体吐出ヘッド100には、複数の記録素子基板1がY方向に配列されている。各記録素子基板1には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の各色を含有する液体をZ方向に液滴として吐出する吐出口が、Y方向に所定のピッチで配置されている。なお、記録部202は、記録媒体のY方向の寸法や搬送速度等に応じて適宜選択可能であり、例えば、液体吐出ヘッド100が複数配置されたヘッド群であってもよい。
図2(b)に示すように、液体吐出装置200の制御部は、CPU300と、ROM(Read Only Memory)301と、RAM(Random Access Memory)302と、ホスト装置303と、搬送モータ304とを備えている。CPU300は、ROM301に記憶されているプログラムに従って、RAM302をワークエリアとして使用しつつ、液体吐出装置200全体を制御する。CPU300は、例えば、外部に接続されたホスト装置303から受信した画像データに対して、ROM301に記憶されているプログラムおよびパラメータに従って所定の画像処理を施す。そして、CPU300は、液体吐出ヘッド100が吐出口から液体を吐出するための吐出データを生成する。この吐出データに従って液体吐出ヘッド100が駆動され、吐出口は所定の周波数で液体を吐出する。この液体吐出ヘッド100による液体吐出動作中に、搬送モータ304が搬送手段201を駆動し、上記所定の周波数に対応した速度でシートSがX方向に搬送される。これにより、シートS上に、ホスト装置303から受信した画像データに対応する画像が記録される。
(記録素子基板)
次に、記録素子基板について図3を参照しつつ説明する。図3(a)から(d)は、液体吐出ヘッドの記録素子基板1をY方向に沿って配置する具体例を示す平面模式図である。記録素子基板1の配置方法は、記録素子基板1の形状や記録素子基板1における吐出口2の配列方法等により様々な方法がある。図3(a)から(d)は、記録素子基板1の代表的な配置例を示したものである。図3(a)は、記録素子基板1が平行四辺形であり、記録素子基板1においてY方向に平行に配置されている複数の吐出口列のX方向における位置が揃うように記録素子基板1をY方向に一列に配置した構成である。図3(b)は、図3(a)の記録素子基板1を、Y方向から所定の角度θだけ時計方向に変形させて一列に配置した構成である。図3(c)は、X方向に階段形状を有する記録素子基板1において、Y方向に平行に配置されている複数の吐出口列のX方向における位置が揃い、互いに隣接する記録素子基板1同士の階段形状部分が互いに嵌まるようにY方向に一列に配置した構成である。図3(d)は、記録素子基板1が長方形であり、互いに隣接する記録素子基板1のY方向に平行に配置されている複数の吐出口列の一部同士がX方向において互いに重なるように記録素子基板1をX方向に少しずらしてY方向に配置した構成である。図3(d)は、記録素子基板1を、いわゆる千鳥状に配置した構成である。ここで、互いに隣接配置される記録素子基板1の吐出口2同士が重なる部分を重複部3、重ならない部分を非重複部4として以下説明する。
図3(a)、(c)の場合、X方向の上段2列の吐出口列を分割し、分割した上側の吐出口列と下側の吐出口列で1列の吐出口列を形成している。この場合、重複部3では、X方向の4つの吐出口2を用いて画像を形成するが、非重複部4では、X方向の3つの吐出口2を用いて画像を形成する。このため、重複部3と非重複部4では吐出口2の使用頻度が異なることになる。図3(b)の場合、X方向の上から順に、例えば、k色、l色、m色、n色の異なる液体を吐出する吐出口2が形成されている。この場合、重複部3における各色の吐出口2の数は、非重複部4における各色の吐出口2の数よりも多くなる。このため、重複部3と非重複部4では吐出口2の使用頻度が異なることになる。
以下説明する実施形態では、液体吐出ヘッド100を構成する記録素子基板1が、例えば、図3(d)に示すように千鳥状に配置され、重複部3と非重複部4を有する構成を用いて説明を行う。なお、記録素子基板1の配置方法は、千鳥状に配置する構成に限定されないことは勿論である。また、以下説明する実施形態では、フルライン方式の液体吐出ヘッド100に適用した場合を例に挙げて説明を行う。しかしながら、1つまたは少数の記録素子基板1(吐出チップ)で構成された小型の液体吐出ヘッドをシリアル方式で移動させる液体吐出装置であってもよい。
(第1実施形態)
次に、第1実施形態の液体吐出ヘッドに配列されている記録素子基板の重複部と非重複部の構成について図4を用いて説明する。図4は、重複部と非重複部を有する記録素子基板における吐出口2の一部を抜粋した拡大図である。具体的には、図3(d)における点線Aで囲んだ部分を拡大した図である。図4のうち、上段Tは、図3(d)の記録素子基板11の点線Aで囲んだ部分を示し、下段Bは、図3(d)の記録素子基板12の点線Aで囲んだ部分を示している。図4は、互いに隣接する異なる記録素子基板11、12にそれぞれ存在する吐出口列を表しており、各吐出口列は、各々非重複部4と重複部3を有している。重複部3では、記録素子基板11、12の吐出口列と直交するX方向からみて吐出口列が互いに重なっている。非重複部4では、記録素子基板11、12の吐出口列と直交するX方向からみて吐出口列が互いに重なっていない。記録素子基板11と記録素子基板12の構成は同一であるので、記録素子基板11について以下説明する。
記録素子基板11には、複数の吐出口2がY方向に配置された第1、第2の吐出口列22、23が、互いに平行に形成されている。第1、第2の吐出口列22、23の間には、第1の吐出口列22を形成する吐出口2に対して液体を供給する第1の液体供給流路51と、第2の吐出口列23を形成する吐出口2に対して液体を供給する第2の液体供給流路52が配置されている。また、第1の液体供給流路51と、第2の液体供給流路52に液体を供給する供給口6が形成されている。さらに、複数の分岐流路16が、第1、第2の液体供給流路51、52から分岐し、第1、第2の吐出口列22、23の吐出口2と連通している。そして、分岐流路16は、重複部3に位置する吐出口2に連通する第1の分岐流路14と、非重複部4に位置する吐出口2に連通する第2の分岐流路15から構成される。
重複部3において、第1の循環流路18は、第1の分岐流路14と第1の合流流路17から構成されている。すなわち、第1の合流流路17は、第1の分岐流路14と共に第1の循環流路18を形成している。第1の合流流路17は、第1の分岐流路14に接続している。第1の合流流路17は吐出口2を有している。第1の分岐流路14は、第1の液体供給流路51に合流している。第1の循環流路18には、第1の循環流路18の液体を吐出口2に循環させるポンプ素子7が形成されている。第1の分岐流路14は複数の並列するサブ流路21を有しており、各サブ流路21に、ポンプ素子7が配置されている。
非重複部4において、第2の循環流路19は、第2の分岐流路15と第2の合流流路20から構成されている。すなわち、第2の合流流路20は、第2の分岐流路15と共に第2の循環流路19を形成している。第2の合流流路20は、第2の分岐流路15に接続している。第2の合流流路20は吐出口2を有している。第2の分岐流路15は、第1の液体供給流路51に合流している。第2の循環流路19には、第2の循環流路19の液体を吐出口2に循環させるポンプ素子7が形成されている。
例えば、ポンプ素子7を発熱抵抗体素子で構成した場合、発熱抵抗体素子が発生する泡の挙動によって、図4の点線Dで囲んだ矢印方向に液体を流動させる循環力Fが働く。ポンプ素子7を駆動することで第1の循環流路18内において液体を循環させ、吐出口2の使用頻度が小さくなった場合であっても、定常的に新鮮な液体を吐出口2に供給することができる。これにより、増粘や顔料沈降といった液体の変質を抑制することができる。
図4において、非重複部4では、X方向に吐出口2が1つだけ形成されているのに対し、重複部3では、X方向に吐出口2が2つ形成されている。記録媒体に画像を形成する場合、重複部3では、X方向に形成されている複数の吐出口2を使用して、同一の画素部分に液滴を吐出することになる。そのため、重複部3に形成されている吐出口2は、非重複部4に形成されている吐出口2と比較して、各吐出口2から液滴が吐出される頻度が小さいため、各吐出口2が使用されない期間が長くなる。これは、増粘や顔料沈降といった液体の変質を招く要因となる。
本実施形態では、第1の分岐流路14の第1の液体供給流路51との間で循環する液体の循環流量が、第2の分岐流路15の第1の液体供給流路51との間で循環する液体の循環流量よりも多い。具体的には、個々の吐出口2の使用頻度が小さい重複部3の第1の循環流路18内のポンプ素子7の数が、非重複部4の第2の循環流路19内のポンプ素子7の数より多い。すなわち、図4に示すように、第1の循環流路18には、第2の循環流路19に設けられているポンプ素子7の数と比較して倍の数のポンプ素子7を設けている。具体的には、第1の分岐流路14を形成する複数の並列するサブ流路21の各々にポンプ素子7を配置している。
このように、本実施形態では、第1の循環流路18における液体の循環流量を第2の循環流路19における液体の循環流量よりも多くしている。換言すれば、第1の循環流路18において循環する液体の流速を、第2の循環流路19において循環する液体の流速よりも速くしている。これにより、重複部3における液体の増粘を抑制することができ、画像内の濃度斑やスジの発生を抑制することができる。また、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、画像品質が良好な液体吐出装置を得ることが可能になる。
なお、本実施形態では、非重複部4の1つの吐出口2に対して1つのポンプ素子7を配置し、重複部3の1つの吐出口2に対して2つのポンプ素子7を配置する構成を例に挙げて説明を行っているが、この例に限定されない。要するに、非重複部4の吐出口2おけるポンプ素子7の数よりも重複部3の吐出口2におけるポンプ素子7の数が多ければよいので、次のように一般化することができる。例えば、吐出口2の数とポンプ素子7の数の比率を、重複部3では1:N、非重複部4では1:Mであると仮定した場合(ただし、N、Mは、2以上の整数)、N>Mの関係を有していればよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液体吐出ヘッドに配列されている記録素子基板の重複部と非重複部の構成について図5を用いて説明する。本実施形態における記録素子基板1は、第1実施形態と比較して構造上以下の点が異なっている。1点目は、重複部3には、液体を吐出口2に循環させるポンプ素子7を有する第1の循環流路18が形成されているが、非重複部4には、液体を吐出口2に循環させるポンプ素子7を有する第2の循環流路19が形成されていない点である。2点目は、非重複部4の第2の合流流路20は、吐出口2の先で行き止まりになるように形成されている点である。また、第1実施形態で一般化した関係で説明すると、M=0かつN≠0の関係を有する構成である。
また、第1実施形態では、第1の循環流路18内の1つの吐出口2に対して2つのポンプ素子7を用いて液体を循環させていたが、本実施形態では、第1の循環流路18内の2つの吐出口に対して1つのポンプ素子7を用いて液体を循環させることとしている。ポンプ素子7を構成する発熱抵抗体素子が発生する泡の挙動によって、図5の点線Eで囲んだ矢印方向に液体を流動させる循環力Fが働くことは、上記第1実施形態で説明したとおりである。
本実施形態では、非重複部4では、X方向と同一の方向に、吐出口2が2つ形成されているのに対し、重複部3では、X方向と同一の方向に、吐出口2が4つ形成されている。記録媒体に画像を形成する場合、X方向と同一の方向に形成されている複数の吐出口2を使用して、同一の画素部分に液滴を吐出することになる。そこで、本実施形態では、重複部3における液体の循環流量をより多くするため、重複部3にのみポンプ素子7を備えた第1の循環流路18を形成することとしている。
このように、本実施形態では、重複部3にのみポンプ素子7を設けることで、重複部3における液体の循環流量を非重複部4における液体の循環流量よりも多くしている。これにより、重複部3における液体の増粘を抑制することができ、画像内の濃度斑やスジの発生を抑制することができる。さらに、ポンプ素子7の数を減らすことによって記録素子基板11、12を簡単に構成することができる。また、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、画像品質が良好な液体吐出装置を得ることが可能になる。
(変形例)
次に、液体吐出ヘッドに配列されている記録素子基板の重複部と非重複部の変形例の構成について図6を用いて説明する。本変形例における記録素子基板1は、第2実施形態と比較して構造上以下の点が異なっている。1点目は、重複部3に、液体を吐出口2に循環させるポンプ素子7を有する第1の循環流路18を形成し、第1の循環流路18は、複数の第1の合流流路17を有し、複数の第1の合流流路17が1つの分岐流路を共有している点である。2点目は、第1の分岐流路14が、第1の循環流路18のY方向端部、すなわち、第1の吐出口列22の外側に位置する点である。ポンプ素子7を、第1の循環流路18のY方向端部(第1の吐出口列22の外側)に設けることにより、第1の分岐流路14以外の部分(第1の合流流路17)のY方向の長さを自由に調整することができる。このように、本変形例によれば、上記第2実施形態の効果に加えて、重複部3の第1の循環流路18における吐出口2の数を自由に増減することが可能になる。
また、本変形例では、重複部3の第1の循環流路18において、第1の吐出口列22の外側にポンプ素子7を配置し、ポンプ素子7が配置されている第1の分岐流路14以外の第1の合流流路17に吐出口2を配置している。すなわち、第2実施形態のように、Y方向に互いに隣接する吐出口2の間にポンプ素子7を配置する構成ではないため、吐出口2とポンプ素子7との間の間隔および互いに隣接する吐出口2同士の間隔を等間隔に形成することが可能になる。このように、本変形例によれば、ポンプ素子7の位置決めに高精度が要求されないため、記録素子基板1を容易に製造することができると共に、製造工程の歩留まりを向上させることが可能になる。
ポンプ素子7を構成する発熱抵抗体素子が発生する泡の挙動によって、図6の点線Gで囲んだ矢印方向に液体を流動させる循環力Fが働くことは、上記第1および第2の実施形態で説明したとおりである。なお、本実施形態および本変形例において説明した第1の循環流路18の形状やポンプ素子7の数等の構成は、任意に変更することが可能である。ポンプ素子7の性能や吐出口2の使用頻度などを考慮して適宜選択することが可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の液体吐出ヘッドに配列されている記録素子基板の重複部と非重複部の構成について図7を用いて説明する。図7(a)は、第1実施形態(図4)で説明した記録素子基板の重複部と非重複部の拡大平面模式図である。図7(b)は、重複部と非重複部の液体吐出素子に印加される駆動電圧を説明する図である。なお、図7(b)の液体吐出素子9は、吐出口2の位置に対応して配置されるエネルギー発生素子であり、以下の説明では、吐出口2と液体吐出素子9を特に区別することなく説明する。
図7(a)(b)に示すように、非重複部4には、ポンプ素子7と吐出口2(液体吐出素子9)を備えた第2の循環流路19が、複数個配置されている。重複部3には、ポンプ素子7と吐出口2(液体吐出素子9)を備えた第1の循環流路18が、複数個配置されている。図7(b)に示すように、非重複部4において、ポンプ素子7と液体吐出素子9には、駆動電圧1(VH1)が印加される。重複部3において、液体吐出素子9には駆動電圧1(VH1)が印加され、ポンプ素子7には駆動電圧2(VH2)が印加される。記録素子基板1は、異なる駆動電圧に設定された第1の電力配線と第2の電力配線を有しており、第1の電力配線には駆動電圧1(VH1)が印加され、第2の電力配線には駆動電圧2(VH2)が印加されている。
図7(b)に示すように、非重複部4において、第2の循環流路19内のポンプ素子7と液体吐出素子9は、第1の電力配線の駆動電圧(VH1)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子41を介して接続される。ここでは、スイッチング素子41の一例として、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを挙げている。重複部3において、第1の循環流路18内の液体吐出素子9は、第1の電力配線の駆動電圧(VH1)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子31を介して接続される。重複部3において、第1の循環流路18内のポンプ素子7は、第2の電力配線の駆動電圧(VH2)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子32を介して接続される。
ここで、駆動電圧1(VH1)と駆動電圧2(VH2)は、VH1<VH2の関係を有している。第1の電力配線と第2の電力配線は、記録素子基板1に形成された図示しない電力配線に接続され、各素子は、液体吐出ヘッドの外部から供給される電力に基づいて駆動される。なお、本実施形態では、液体吐出素子9と非重複部4のポンプ素子7に同じ駆動電圧1(VH1)が印加されているが、液体吐出素子9の駆動電圧は駆動電圧1(VH1)に限定されず、他の電圧であってもよい。要するに、重複部3のポンプ素子7に印加される駆動電圧2(VH2)が、非重複部4のポンプ素子7に印加される駆動電圧1(VH1)よりも高ければよい。
このように、本実施形態では、重複部3のポンプ素子7の駆動電圧2(VH2)を、非重複部4のポンプ素子7の駆動電圧1(VH1)よりも高くすることで重複部3のポンプ素子7の発熱量が非重複部4のポンプ素子7の発熱量よりも大きくなる。そのため、重複部3における液体の循環流量は非重複部4における液体の循環流量よりも多くなる。したがって、本実施形態によれば、重複部3における液体の増粘を抑制することができ、画像内の濃度斑やスジの発生を抑制することができる。また、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、画像品質が良好な液体吐出装置を得ることが可能になる。
また、本実施形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、重複部3におけるポンプ素子7の配置位置を変更することなく、ポンプ素子7の駆動電圧を変えるだけで液体の流量を増加させている。したがって、本実施形態によれば、記録素子基板1を容易に製造することができると共に、製造工程の歩留まりを向上させることが可能になる。さらに、高電圧(VH2)を必要とする素子は重複部3のポンプ素子7に限定されるため、消費電力を抑制することが可能になる。さらに、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、消費電力が少ない液体吐出装置を得ることが可能になる。
なお、本実施形態では、電力配線が2つの場合を例に挙げて説明を行っているが、電力配線の数は任意に設定可能である。要するに、重複部3に配置されたポンプ素子7の駆動電圧が、非重複部4に配置されたポンプ素子7の駆動電圧よりも高くなるように設定されていれば、本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
(変形例)
次に、記録素子基板の重複部と非重複部の変形例の構成について図8を用いて説明する。本変形例は、第3実施形態と比較して以下の点が異なっている。それは、液体吐出素子9の駆動電圧、非重複部4のポンプ素子7の駆動電圧、および重複部3のポンプ素子7の駆動電圧をそれぞれ異なる電圧に設定した点である。すなわち、第1の電力配線は駆動電圧1(VH1)に、第2の電力配線は駆動電圧2(VH2)に、第3の電力配線は駆動電圧3(VH3)にそれぞれ設定されており、VH2<VH3の関係を有している。なお、第3実施形態で述べたように、液体吐出素子9の駆動電圧1(VH1)と、駆動電圧2(VH2)および駆動電圧3(VH3)の大小関係は特に限定していない。
図8(b)に示すように、非重複部4において、液体吐出素子9は、第1の電力配線の駆動電圧(VH1)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子41を介して接続される。非重複部4において、ポンプ素子7は、第2の電力配線の駆動電圧(VH2)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子42を介して接続される。重複部3において、液体吐出素子9は、第1の電力配線の駆動電圧(VH1)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子31を介して接続される。重複部3において、ポンプ素子7は、第3の電力配線の駆動電圧(VH3)とGND(グランド)の間を、駆動用のスイッチング素子33を介して接続される。このように、重複部3のポンプ素子7の駆動電圧(VH3)を、非重複部4のポンプ素子7の駆動電圧2(VH2)よりも高くすることで、第1の循環流路18を循環する液体の流量が、第2の循環流路19を循環する液体の流量よりも増加する。
したがって、本変形例によれば、重複部3における液体の増粘を抑制することができ、画像内の濃度斑やスジの発生を抑制することができる。また、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、画像品質が良好な液体吐出装置を得ることが可能になる。さらに、本変形例では、ポンプ素子7を、重複部3と非重複部4との間で異なる電力配線に接続し、異なる電圧で駆動している。これにより、本変形例によれば、上記第3実施形態の効果に加えて、重複部3と非重複部4の駆動電圧を適切に選択することが可能になり、消費電力の低減を図ることが可能になる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の液体吐出ヘッドに配列されている記録素子基板の重複部と非重複部の構成について図9を用いて説明する。本実施形態は、第3実施形態と比較して以下の点が異なっている。それは、非重複部4のポンプ素子7を駆動する駆動信号と、重複部3のポンプ素子7を駆動する駆動信号が異なる点である。図9(b)に示すように、非重複部4のポンプ素子7と液体吐出素子9は、第1の信号配線を介して駆動信号を受信する。重複部3の液体吐出素子9は、第1の信号配線を介して駆動信号を受信する。重複部3のポンプ素子7は、第1の信号配線から入力された駆動信号が信号変換回路10で変換された第2の信号配線を介して駆動信号を受信する。
非重複部4および重複部3に配置されている液体吐出素子9とポンプ素子7は、外部から駆動信号を受信すると、オン・オフ動作を繰り返す。記録素子基板1には信号変換回路10が設けられており、信号変換回路10は、第1の信号配線を介して入力した駆動信号を、所定の規則に基づいて信号変換を行い、新たな駆動信号として第2の信号配線に出力する。信号変換回路10は、入力した駆動信号に対して、ポンプ素子7を長時間駆動させるような信号変換を行う。信号変換の具体例として、例えば、パルス幅を長くしたり、パルス数を増加させたりする等が挙げられる。そのため、重複部3に配置されたポンプ素子7は、非重複部4に配置されたポンプ素子7よりも長時間駆動され、液体の循環時間が長くなる。また、重複部3に配置されたポンプ素子7の時間当たりの平均発熱量が非重複部4に配置されたポンプ素子7の時間当たりの平均発熱量より多くなる。このため、第1の循環流路18を循環する液体の流量が、第2の循環流路19を循環する液体の流量よりも増加する。したがって、本実施形態によれば、重複部3における液体の増粘を抑制することができ、画像内の濃度斑やスジの発生を抑制することができる。また、このような液体吐出ヘッド100を液体吐出装置200に搭載することで、画像品質が良好な液体吐出装置を得ることが可能になる。
非重複部4の液体吐出素子9とポンプ素子7および重複部3の液体吐出素子9は、駆動電圧VHとGND(グランド)の間を、駆動用の論理回路素子45(図9(b)ではAND回路)の出力を介して接続される。重複部3のポンプ素子7は、駆動電圧VHとGND(グランド)の間を、駆動用の論理回路素子46の出力を介して接続される。一般的に、駆動用のスイッチング素子の入力端子は、論理回路素子45、46の出力端子に接続される。
非重複部4の液体吐出素子9とポンプ素子7および重複部3の液体吐出素子9の論理回路素子45の一方の入力端子には第1の信号配線を介してHE(ヒート)信号が入力される。他方の入力端子には、図示しないシフトレジスタやラッチ回路から出力されるタイミング信号が入力される。このタイミング信号は、HE(ヒート)信号と同じタイミングで“H”レベル信号を出力するものである。これにより、液体吐出素子9とポンプ素子7に印加されるパルス波形が制御される。
重複部3のポンプ素子7の論理回路素子46の一方の入力端子には、第1の信号配線を介して入力されたHE(ヒート)信号が、信号変換回路10で変換された新たな駆動信号が入力される。重複部3のポンプ素子7の論理回路素子46の他方の入力端子には、上記したHE(ヒート)信号と同じタイミングで“H”レベル信号を出力する、図示しないシフトレジスタやラッチ回路から出力されるタイミング信号が入力される。
本実施形態では、重複部3に配置されたポンプ素子7をより長時間駆動することで、液体の循環時間を長くするようなパルス波形を生成する信号変換を行っている。すなわち、本実施形態によれば、重複部3に配置されたポンプ素子7に限定して駆動信号を強化する信号変換を行っているため、消費電力の増加を抑制することができる。また、本実施形態では、ポンプ素子7の駆動信号を強化するための新たな信号を設けることなく、記録素子基板1に設けられた信号変換回路10を用いて駆動信号を変換することとしている。そのため、信号変換を容易に行うことが可能になる。このように、本実施形態によれば、ポンプ素子7を、重複部3と非重複部4の間で異なる駆動信号で駆動することによって、適切な駆動信号を選択することができると共に、消費電力の低減を図ることが可能になる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態の液体吐出ヘッドの配列について図10を用いて説明する。図10(a)に示すように、液体吐出装置は、非重複部4と重複部3を有する記録素子基板110、120が複数配置された1つの液体吐出ヘッド100を部分的に重ね、複数個有している。各液体吐出ヘッド100は、非重複領域40と重複領域30を有した状態で配置されている。このような複数の液体吐出ヘッド100を記録部202(図2)として搭載した液体吐出装置は、対象とする記録媒体の長さに合わせて液体吐出ヘッド100の配置を適宜変更すればよい。したがって、この液体吐出装置は、大きな幅を有する記録媒体に対して画像を形成するのに適している。その際、個々の液体吐出ヘッド100の端部に位置する記録素子基板110には、上記各実施形態で説明したポンプ素子7と循環流路を有する記録素子基板11、12が配置されていることが好ましい。また、互いに隣接する液体吐出ヘッド100の間には、記録素子基板110の各々に跨る重複領域30が存在することになる。さらに、重複領域30に存在する記録素子基板110には、上記各実施形態で説明したポンプ素子7と循環流路が配置されているため、画像の繋ぎ斑が抑制される。このように、本実施形態によれば、画像品質が良好な液体吐出装置を提供することが可能になる。
なお、図10(a)に示すように液体吐出ヘッド100を直線状に配置することに限定されず、図10(b)に示すように液体吐出ヘッド100の外形に段差を付けて組み合わせて配置するようにしてもよい。図10(b)に示すように、外形に段差を有している場合は、疑似的に一本のラインヘッドの構成を有するため、画像形成に有利である。
2 吐出口
3 重複部
4 非重複部
14 第1の分岐流路
15 第2の分岐流路
16 分岐流路
22 第1の吐出口列
23 第2の吐出口列
51 第1の液体供給流路
52 第2の液体供給流路

Claims (11)

  1. 液体を吐出する複数の吐出口と、前記液体を供給する2つの液体供給流路と、何れかの前記液体供給流路から分岐し、何れかの前記吐出口と連通する複数の分岐流路と、を有し、
    前記複数の吐出口は互いに平行に延びる第1および第2の吐出口列を形成し、前記第1および第2の吐出口列は、前記第1および第2の吐出口列と直交する方向からみて互いに重なる重複部と、重ならない非重複部と、からなり、前記複数の分岐流路は、前記重複部に位置する前記吐出口と連通する第1の分岐流路と、前記非重複部に位置する前記吐出口と連通する第2の分岐流路と、からなり、
    前記第1の分岐流路の前記液体供給流路との間で循環する液体の循環流量は、前記第2の分岐流路の前記液体供給流路との間で循環する液体の循環流量より多い、液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1の分岐流路に接続され、前記吐出口を有し、前記液体供給流路に合流し、前記第1の分岐流路と共に第1の循環流路を形成する第1の合流流路と、
    前記第1の循環流路に設けられ、前記第1の循環流路の液体を循環させる第1のポンプ素子と、を有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第2の分岐流路に接続され、前記吐出口を有し、前記液体供給流路に合流し、前記第2の分岐流路と共に第2の循環流路を形成する第2の合流流路と、
    前記第2の循環流路に設けられ、前記第2の循環流路の液体を循環させる第2のポンプ素子と、を有し、
    各第1の循環流路に設けられた前記第1のポンプ素子の数は、各第2の循環流路に設けられた前記第2のポンプ素子の数より多い、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の分岐流路は複数の並列するサブ流路を有し、各サブ流路が前記第1のポンプ素子を有している、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2の合流流路は前記吐出口の先で行き止まりになっている、請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 複数の前記第1の合流流路は前記第1の循環流路で共有されている、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1の分岐流路は、当該第1の分岐流路に対応する前記第1または第2の吐出口列の外側に位置する、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第2の分岐流路に接続され、前記吐出口を有し、前記液体供給流路に合流し、前記第2の分岐流路と共に第2の循環流路を形成する第2の合流流路と、
    前記第2の循環流路に設けられ、前記第2の循環流路の液体を循環させる第2のポンプ素子と、を有し、
    前記第1のポンプ素子は前記第2のポンプ素子より高い駆動電圧で駆動される、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第2の分岐流路に接続され、前記吐出口を有し、前記液体供給流路に合流し、前記第2の分岐流路と共に第2の循環流路を形成する第2の合流流路と、
    前記第2の循環流路に設けられ、前記第2の循環流路の液体を循環させる第2のポンプ素子と、を有し、
    前記第1のポンプ素子は前記第2のポンプ素子より長時間駆動される、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載の液体吐出ヘッドを備えた、液体吐出装置。
  11. 請求項1から9の何れか1項に記載の液体吐出ヘッドを複数個有し、複数の前記液体吐出ヘッドは前記第1および第2の吐出口列と平行に配置され、かつ前記直交する方向にみて部分的に重なっている、液体吐出装置。
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