JP2021057368A - 半導体ウェハの研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨加工において、ウェハの研磨面に、スクラッチ傷の発生や不均質研磨の発生を抑制する砥粒生成研磨工具、および研磨方法を提供する。【解決手段】研磨液PFは過マンガン酸イオンを含み、研磨パッド10は、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する熱可塑性樹脂または炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する熱硬化性樹脂により構成され、研磨パッド10は、研磨液PF中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで研磨パッド10上に過マンガン酸塩を析出させ、その過マンガン酸塩の析出粒子CPを研磨粒子として機能させることで半導体ウェハ26を研磨する。これにより、研磨液PF中に砥粒が含まれなくても研磨可能となるので、スクラッチ傷や不均質研磨が半導体ウェハ26の研磨面において発生することが好適に抑制される。【選択図】図20

Description

本発明は、半導体ウェハの研磨方法に関するものである。
SiCウェハ、GaNウェハ、Siウェハ、Si酸化膜ウェハなどの半導体ウェハの研磨に際して、従来は、遊離砥粒を含む研磨スラリー或いは砥粒が固定された研磨パッドを用いて研磨盤上で研磨を行なっていた。たとえば、特許文献1に記載されたCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法がそれである。このような砥粒を用いた研磨では、通常、研磨スラリーを循環させる過程で異物除去フィルタを透過させることで研磨スラリー内の異物を除去し、異物除去後の研磨スラリーが再度研磨盤に供給されるようになっている。
特階2013−214784号公報
上記のような従来の研磨方法では、研磨スラリー中の砥粒を除去するために非常に細かい網目のフィルタを用いると詰まりが生じて使用することができず、それに替えてやや大きい網目のフィルタを用いると、フィルタの除去能力が充分でなく、研磨スラリー中において残留した砥粒によって半導体ウェハの研磨面にスクラッチ傷が発生する場合があった。また、研磨スラリー中の砥粒は、分散液よりも比重が大きく、貯留タンクや搬送管路内に沈殿して凝集し易いので、凝集砥粒が研磨パッドの上に流れると、研磨パッドの上で砥粒が不均質分散となり易く、ウェハの研磨面に不均質研磨が発生する場合があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、研磨加工の際に、ウェハの研磨面においてスクラッチ傷や不均質研磨の発生が抑制される研磨方法を提供することにある。
本発明者は、スクラッチ傷や不均質研磨がウェハの研磨面において発生することを抑制すべく鋭意研究を継続した結果、砥粒を含まないが過マンガン酸イオンを含む研磨液を用意し、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子たとえば繰り返し単位にエーテル基を含む高分子を有する熱可塑性樹脂により研磨パッドを構成すると、砥粒を用いないでも研磨を行なうことができるという意外な事実を見出した。この理由としては、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子たとえば繰り返し単位にエーテル基を含む高分子を有する熱可塑性樹脂製の研磨パッドはそれ自体に還元抑制作用をもたせることができ、それにより研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させるので、その過マンガン酸塩が砥粒として機能して研磨を行なうことができるということが推定された。このように、研磨液中に砥粒を含まない場合には、スクラッチ傷や不均質研磨がウェハの研磨面において発生することが好適に抑制される。
すなわち、本発明の要旨とするところは、研磨液および研磨パッドを用いて半導体ウェハを研磨する半導体ウェハの研磨方法であって、前記研磨液は過マンガン酸イオンを含み、前記研磨パッドは、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成され、前記研磨パッドは、前記研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで前記研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させ、前記過マンガン酸塩の析出粒子を研磨粒子として前記半導体ウェハを研磨することにある。
本発明の研磨方法によれば、前記研磨液は過マンガン酸イオンを含み、前記研磨パッドは、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成され、前記研磨パッドは、前記研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで前記研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させ、前記過マンガン酸塩の析出粒子を研磨粒子として前記半導体ウェハを研磨するので、研磨液中に砥粒が含まれなくても研磨可能となる。これにより、スクラッチ傷や不均質研磨がウェハの研磨面において発生することが好適に抑制される。
ここで、好適には、前記研磨パッドは、熱可塑性樹脂であって、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂により構成され、前記研磨パッドは、前記研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで前記研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させ、その過マンガン酸塩の析出粒子を研磨粒子として前記半導体ウェハを研磨する。これにより、研磨液中に砥粒が含まれなくても研磨可能となるので、スクラッチ傷や不均質研磨がウェハの研磨面において発生することが好適に抑制される。
また、好適には、前記繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂は、PEG(ポリエチレングリコール)系樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂、PEK(ポリエーテルケトン)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEs(ポリエステル)樹脂のうちのいずれか1の樹脂である。これにより、金属イオンを含む研磨液が研磨パッドに接触することで、研磨パッドの上に金属酸化物粒子が生成される。
また、好適には、前記研磨パッドは、複数の分岐点を有する網目構造を有する熱硬化性樹脂であって、前記分岐点間の炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成され、前記研磨パッドは、前記研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで前記研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させ、その過マンガン酸塩の析出粒子を研磨粒子として前記半導体ウェハを研磨する。これにより、研磨液中に砥粒が含まれなくても研磨可能となるので、スクラッチ傷や不均質研磨がウェハの研磨面において発生することが好適に抑制される。
また、好適には、前記分岐点間の炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂は、エポキシ樹脂である。これにより、過マンガン酸イオンを含む研磨液が研磨パッドに接触することで、研磨パッドの上に過マンガン酸塩の析出粒子が生成される。
また、好適には、前記過マンガン酸塩は、過マンガン酸カリウムである。これにより、研磨パッドにより過マンガン酸イオンの還元が抑制されて析出した過マンガン酸カリウムが研磨パッド上で砥粒として機能することによってウェハが好適に研磨される。
また、好適には、前記研磨パッドは、前記炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂から形成された円板状の母材樹脂と、前記母材樹脂に形成され、研磨砥粒を内包する連通気孔とを備えたものである。これにより、金属酸化物粒子に加えて、円板状の母材樹脂に内包された研磨砥粒によってもウェハが研磨されるので、一層、研磨能率が高められる。
本発明の一実施例であり、CMP法による研磨加工に用いられるシート状の研磨パッドを示す斜視図である。 図1の研磨パッドを構成するPEG系樹脂の化学構造式を示す図である。 図1の研磨パッドを構成するエポキシ樹脂の化学構造式を示す図である。 図1の研磨パッドを構成するPES樹脂の化学構造式を示す図である。 図1の研磨パッドを構成するPEK樹脂の化学構造式を示す図である。 図1の研磨パッドを構成するPEEK樹脂の化学構造式を示す図である。 図1の研磨パッドを構成するPET樹脂の化学構造式を示す図である。 エポキシ樹脂の網目構造を示す摸式図である。 図1に示す研磨パッドの厚さ方向に直交する横断面の一部をX線CTによって拡大した様子を示す模式図である。 図1に示す研磨パッドの厚さ方向の縦断面の一部をX線CTによって拡大した様子を示す模式図である。 図1に示す研磨パッドの構成を拡大して模式的に示す図である。 図1に示す研磨パッドが用いられるCMP法による研磨加工装置の要部構成を示す、研磨定盤の軸心方向から見た平面図である。 図12に示す研磨加工装置の正面図である。 図12の研磨加工装置を用いた研磨加工プロセスを説明する図である。 複数種類の研磨パッドを用いたSiCウェハに対する研磨試験の結果のうち研磨レートを示す棒グラフである。 複数種類の研磨パッドを用いたSiCウェハに対する研磨試験の結果のうち表面粗さを示す棒グラフである。 図15および図16の研磨試験において、研磨レートの低い研磨パッドを構成するPPS樹脂の化学構造式を示す図である。 図15および図16の研磨試験において、研磨レートの低い研磨パッドを構成するポリアミド樹脂の化学構造式を示す図である。 図15および図16の研磨試験において、研磨レートの低い研磨パッドを構成する硬質ポリウレタン樹脂の化学構造式を示す図である。 研磨パッドの研磨面に付着したペースト状物質を走査型電子顕微鏡を用いて撮像したSEM写真を示す図である。 図20のSEM写真に示された粒子状物質のX線回折を行なうことにより得られたX線回折パターンと、過マンガン酸カリウムのX線回折パターンとを、対比して示す図である。 複数種類の研磨パッドを用いたGaNウェハに対する研磨試験の結果のうち研磨レートを示す棒グラフである。 複数種類の研磨パッドを用いたGaNウェハに対する研磨試験の結果のうち表面粗さを示す棒グラフである。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である研磨パッド10を示す斜視図である。本実施例の研磨パッド10は、母材樹脂12が円板状に形成されたものであり、たとえば外径1000(mmφ)×厚み2(mm)程度の寸法を備えている。かかる研磨パッド10は、後述の図13に示すように、研磨加工装置19の研磨定盤20に貼り付けられて、専らCMP法による半導体ウェハ26の研磨加工に用いられるものである。
上記母材樹脂12は、研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制する作用を有する樹脂、具体的には、炭素連鎖の途中に酸素が介在させられている高分子を有する樹脂から構成される。この樹脂は、熱可塑性樹脂では、繰り返し単位毎にエーテル基E(構造式R−O−R’)を含む高分子を有する樹脂であって、たとえば、PEG(ポリエチレングリコール)系樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂、PEK(ポリエーテルケトン)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEs(ポリエステル)樹脂のうちの1つの樹脂、或いはそれらの内の少なくとも1つを含む樹脂である。また、熱硬化性樹脂では、網目状に交差する高分子の分岐点間の炭素連鎖の途中に酸素を介在させた高分子を有するエポキシ樹脂である。それら熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂は、炭素連鎖の途中に酸素が介在させられている高分子を有する樹脂である点で共通し、研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制する作用を有する。
図2はPEG系樹脂、図3はエポキシ樹脂、図4はPES樹脂、図5はPEK樹脂、図6はPEEK樹脂、図7はPEs樹脂であるPET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂の化学構造式をそれぞれ示している。いずれの樹脂も、繰り返し単位毎に少なくとも1つのエーテル基Eを含む高分子から成る。なお、図3は、エポキシ樹脂が架橋ネットワーク化(網目構造化)される硬化前のプレポリマーの化学構造式を示しており、このプレポリマーは、繰り返し単位毎に少なくとも1つのエーテル基Eを含む高分子である。エポキシ樹脂は、図8に示すように硬化後には網目状に交差する高分子から構成され、その網目の分岐点BP間の炭素連鎖途中に酸素を介在させた高分子から構成される。また、研磨パッド10は、気孔および砥粒を内包しない母材樹脂12から構成されてもよい。また、研磨パッド10は、図9、図10、図11に示されるように、連通気孔16を有する多孔質の母材樹脂12と母材樹脂12の連通気孔16に内包された多数の研磨砥粒14とを備えて母材樹脂12に内包されたものであってもよい。この場合の研磨パッド10は、LHAパッドとも称される。
研磨砥粒14は、好適には、シリカが用いられるが、その他の研磨砥粒たとえばセリア、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マンガン酸化物、炭酸バリウム、酸化クロム、および酸化鉄の内の少なくとも1つを含むものが用いられてもよい。上記シリカとしては、たとえばヒュームドシリカなどが好適に用いられる。ヒュームドシリカは、四塩化ケイ素、クロロシランなどを水素および酸素の存在のもとで高温燃焼させて得られるシリカ微粒子である。研磨砥粒14の平均粒径は、0.005(μm)以上3.0(μm)以下が好ましく、より好ましくは0.005(μm)以上1.0(μm)以下、より好ましくは0.02(μm)以上0.6(μm)以下、より好ましくは0.08(μm)以上0.5(μm)以下、さらに好ましくは0.08(μm)以上0.3(μm)以下である。たとえば、研磨砥粒14の平均粒径が3.0(μm)を上回ると、後述する研磨加工において、母材樹脂12から遊離する研磨砥粒14によって半導体ウェハ26に研磨傷が発生し易くなる。さらに、研磨砥粒14の平均粒径が0.005(μm)を下回ると研磨砥粒14が凝集し易くなり、後述する研磨加工において、半導体ウェハ26に研磨傷が発生し易くなる。なお、研磨砥粒14の粒径はレーザー回折・散乱法で測定されたもの例えば日機装株式会社製の粒径・粒度分布測定装置マイクロトラックMT3300で測定されたものであり、平均粒径とは粒径の算術平均である。上記レーザー回折・散乱法の測定限度を下回る粒径は、例えば日機装株式会社製の粒径・粒度分布測定装置ナノトラックUPA−EX250等を使用して動的光散乱法で測定される。
図9は、本実施例の研磨パッド10の研磨面10aと平行な断面の一部であり、図1の一点鎖線で囲まれた領域W1をX線CT(島津製作所製SMX−160LT)によって拡大した様子を示す図である。図10は、研磨パッド10の厚さ方向の断面の一部をX線CTによって拡大した様子を示す図である。図9および図10に示すように、研磨パッド10の表面および内部には縦長気孔18が分散して形成されている。縦長気孔18は、厚さ方向の長さが面方向の長さよりも長くなるように形成されている。具体的には、縦長気孔18は、研磨パッド10の厚さ方向における孔の長さつまり縦長気孔18の深さが研磨パッド10の面方向における孔の長さつまり縦長気孔18の最大径(開口径)Dよりも大きくなるように形成されている。縦長気孔18には、上記厚さ方向の長さおよび上記面方向の長さにばらつきがある。たとえば、縦長気孔18は、研磨面10aおよび研磨面10aの反対側の面の両方に開口されているような研磨パッド10を貫通するものや、研磨面10aまたは研磨面10aの反対側の面の一方、或いはその両方の面が開口されていない非貫通のものが形成されている。研磨面積が大きい半導体ウェハ26を研磨する場合に、縦長気孔18が形成されていることにより、たとえば研磨パッド10は半導体ウェハ26に吸着することが抑制されて、研磨パッド10と半導体ウェハ26との間に発生する負圧による研磨加工時の加工抵抗(摺動抵抗)が低減される。
縦長気孔18の研磨面側10aに形成された開口は、研磨パッド10の研磨面10aに表面仕上加工たとえばバフ加工を行うことによって、母材樹脂12の一部が伸長して開口を覆うような図示しない蓋状構造体が形成される場合がある。蓋状構造体は、研磨面10aにおいて縦長気孔18の開口の全部または一部を覆うように形成され、かつ縦長気孔18の開口の前記厚さ方向にたとえば300(μm)程度まで覆うように形成され、使用中に脱落する場合もある。ここで、蓋状構造体は多孔質ではなく緻密化されて形成されており、後述する研磨加工に際して、蓋状構造体は半導体ウェハ26と吸着しないため摺動抵抗とならない。そのため、本実施例では、縦長気孔18の開口が全部または一部を蓋状構造体によって覆われている状態について、縦長気孔18は開口しているとみなす。蓋状構造体によって覆われている縦長気孔18の開口は、蓋状構造体を除去した場合に表出する縦長気孔18の開口の円相当径を開口径Dとする。
図11は、本実施例の研磨パッド10の構成を模式的に示す図である。図11に示すように、母材樹脂12は、たとえば断面径の平均が0.05(μm)程度の繊維状を成しており、その繊維状の母材樹脂12の間隙にたとえば平均粒径が0.3(μm)の研磨砥粒14がその一部において母材樹脂12の外周に固着した状態で、或いはその間隙において母材樹脂12から分離した状態で存在している。ここで、繊維状の母材樹脂12の相互の間隙を連通させる連通気孔16を考えれば、研磨砥粒14はその連通気孔16内に設けられたものであると言える。そして、連通気孔16は、縦長気孔18に連通し且つ相互に連通するように形成されている。つまり、研磨砥粒14は、その一部において連通気孔16の内壁に固着した状態で、或いはその連通気孔16内において母材樹脂12から分離した状態で存在しており、それぞれの連通気孔16は少なくとも1つ以上の研磨砥粒14を内包して母材樹脂12中に形成されている。
本実施例の研磨パッド10においては、後述する研磨加工に際して、研磨砥粒14が母材樹脂12から遊離し易い構成とされ、その母材樹脂12と研磨砥粒14とが必要十分な結合力により相互に固着されているため、研磨パッド10は研磨パッド10と半導体ウェハ26との間に遊離砥粒すなわち遊離した研磨砥粒14を好適に自己供給することができる。したがって、従来のCMP法による研磨加工においては、たとえばコロイダルシリカなどを含有したスラリーの供給が不可欠であったが、本実施例の研磨パッド10は、そのような研磨砥粒を含むスラリーによることなく、遊離砥粒を含まないが過マンガン酸イオンを含む研磨液PFの供給によってCMP法による研磨加工を可能とするものである。
図12および図13は、本実施例の研磨パッド10が用いられるCMP法による研磨加工装置19の要部の構成を示す略図である。図12は研磨定盤20の軸心C1方向から見た平面図、図13は正面図である。これらの図に示すように、研磨加工装置19では、研磨定盤20がその軸心C1まわりに回転可能に支持された状態で設けられており、その研磨定盤20は、図示しない定盤駆動モータにより、図12に矢印で示す回転方向へ回転駆動されるようになっている。この研磨定盤20の上面すなわち半導体ウェハ26が押し当てられる面には、本実施例の研磨パッド10が貼り付けられている。一方、上記研磨定盤20の近傍には、半導体ウェハ26(ワーク)を保持する為のワーク保持部材22がその軸心C2まわりに回転可能、その軸心C2方向に移動可能に支持された状態で配置されており、そのワーク保持部材22は、図示しないワーク駆動モータにより図12に矢印で示す回転方向へ回転駆動されるようになっている。かかるワーク保持部材22の下面すなわち上記研磨パッド10と対向する面には吸着層24を介して半導体ウェハ26が吸着保持される。また、ワーク保持部材22の近傍には、研磨液供給用ノズル28が配置され、研磨加工に際しては図示しないタンクから適宜フィルタを通して送出された金属イオン含む水溶液である研磨液PFが上記研磨液供給用ノズル28から供給される。
上記半導体ウェハ26は、たとえば、SiCウェハ、GaNウェハ、Siウェハ、或いはSi酸化膜ウェハなどである。また、研磨液PFに含まれる金属イオンは、過マンガン酸塩、たとえば過マンガン酸カリウムを水に溶解して得られる過マンガン酸イオン(MnO )である。
また、図12および図13に示すように、研磨加工装置19には、研磨定盤20の軸心C1に平行な軸心C3まわりに回転可能、その軸心C3方向および研磨定盤20の径方向に移動可能に配置された調整工具保持部材30と、その調整工具保持部材30の下面すなわち研磨パッド10と対向する面に取り付けられた研磨パッド調整工具32とが設けられており、かかる調整工具保持部材30およびそれに取り付けられた研磨パッド調整工具32は、図示しない調整工具駆動モータによって、図12に矢印で示す回転方向へ回転駆動された状態で研磨パッド10に押し当てられ、必要に応じて研磨定盤20の径方向に往復移動させられることにより、研磨パッド10の調整がおこなわれてその研磨パッド10の表面状態が研磨加工に適した状態に維持される。
図14は、研磨プロセスを説明している。たとえばSiCである半導体ウェハ26の研磨に際して、研磨準備工程P1では、研磨加工装置19において、研磨定盤20の上面に研磨パッド10が貼り付けられ、半導体ウェハ26がワーク保持部材22の下面に吸着層24を介して吸着され、且つ研磨液供給用ノズル28から研磨液PFが上記研磨パッド10の表面上に供給されつつ、ワーク保持部材22に吸着保持された半導体ウェハ26がその研磨パッド10に所定の研磨圧力で押し当てられる。
次いで、研磨工程P2では、上記研磨定盤20およびそれに貼り付けられた研磨パッド10と、ワーク保持部材22およびそれに吸着保持された半導体ウェハ26とが、上記定盤駆動モータおよびワーク駆動モータによりそれぞれの軸心C1およびC2まわりに回転駆動された状態で、上記研磨液供給用ノズル28から、研磨液PFが上記研磨パッド10の表面上に供給されつつ、ワーク保持部材22に吸着保持された半導体ウェハ26がその研磨パッド10に摺接させられる。そうすることにより、研磨パッド10の表面には、研磨液PFに含まれる金属イオンである過マンガン酸イオンの還元が抑制されて生じた過マンガン酸塩の析出粒子CPが発生させられ、この過マンガン酸塩の析出粒子CPが研磨粒子として機能することにより、上記研磨パッド10により自己供給された研磨砥粒14による機械的研磨作用と協働して、半導体ウェハ26の一面が平坦に研磨される。
本発明者等は、以下の研磨試験を行なった。この研磨試験では連通気孔を有し砥粒を内包するLHAパッド、連通気孔を有するが砥粒を内包しない砥粒無しLHAパッド、気孔および砥粒を有さないPES樹脂から成るPES樹脂パッド、気孔および砥粒を有さないPPS樹脂から成るPPS樹脂パッド、気孔および砥粒を有さないPEEK樹脂から成るPEEK樹脂パッド、連通気孔を有するが砥粒を内包しないPEG系樹脂から成るPEG系樹脂パッド、連通気孔を有し砥粒を内包するPEG系樹脂から成るPEG系樹脂パッド、連通気孔を有するが砥粒を内包しないエポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂パッド、連通気孔を有し砥粒を内包するエポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂パッド、気孔および砥粒を有さないポリエステル樹脂から成るポリエステル樹脂パッド、気孔および砥粒を有さないポリアミド樹脂から成るポリアミド樹脂パッド、連通気孔を有するが砥粒を内包しない硬質ポリウレタン樹脂から成る硬質ポリウレタンパッドという12種類の試験パッドが用意された。次いで、それらの試験パッドについて、SiCウェハおよびGaNウェハの2種類の半導体ウェハに対して、研磨加工装置19と同様の連続創生式の研磨装置を用いた研磨試験が行われた。以下に、表1および表2を用いてSiCウェハの研磨試験条件および研磨試験結果を説明し、表3および表4を用いてGaNウェハの研磨試験条件および研磨試験結果を説明する。表1および表3の研磨試験条件における研磨レートの測定は、キーエンス社製レーザー変位計SI−F80Rが用いられた。また、表2および表4の研磨面の表面粗さRa(nm)の測定は、ニコン社製の白色干渉顕微鏡(BW−D500)が用いられた。
(表1)
(SiCウェハの研磨試験条件)
項目 内容
半導体ウェハ 直径3インチφSiCのSi面(傾斜角4°)
ワーク回転数 60rpm
パッド径 直径300mmφ
パッド回転数 60rpm
研磨圧力 50KPa
研磨液 pH=7.2のKMnO(25mol/l)水溶液
研磨液流量 10ml/min
(表2)
(SiCウェハの研磨試験結果)
研磨レート(nm/h) 表面粗さRa(nm)
LHAパッド 1372 0.1
(連通気孔および砥粒有り)
LHAパッド 665 0.084
(連通気孔有り)
PES樹脂パッド 732 0.108
PPS樹脂パッド 193 0.106
PEEK樹脂パッド 854 0.1
PEG系樹脂パッド 870 0.183
(連通気孔有り)
PEG系樹脂パッド 1532 0.103
(連通気孔および砥粒有り)
エポキシ樹脂パッド 560 0.112
(連通気孔有り)
エポキシ樹脂パッド 780 0.121
(連通気孔および砥粒有り)
ポリエステル樹脂パッド 801 0.11
ポリアミド樹脂パッド 193 0.114
硬質ポリウレタン
樹脂パッド 240 0.143
(連通気孔有り)
図15は、上記のSiCウェハに対する研磨試験のうちの研磨レート(nm/h)をパッド毎に示す棒グラフである。図16は、上記のSiCウェハに対する研磨試験のうちの研磨面の粗さRa(nm)をパッド毎に示す棒グラフである。
上記のSiCウェハに対する研磨試験結果では、研磨面の表面の表面粗さRaについては試験パッド毎にそれほど大幅な差異が見当たらなかった。しかし、研磨レートについては、試験パッド毎に顕著な差異が存在した。上記のSiCウェハに対する研磨試験結果では、PPS樹脂パッド、ポリアミド樹脂パッド、硬質ポリウレタン樹脂パッドを用いた研磨では、他の樹脂パッド、すなわちLHAパッド(連通気孔有り、砥粒有り)、LHAパッド(連通気孔有り、砥粒無し)、PES樹脂パッド、PEEK樹脂パッド、PEG系樹脂パッド(連通気孔有り)、PEG系樹脂パッド(連通気孔有り、砥粒有り)、エポキシ樹脂パッド(連通気孔有り)、エポキシ樹脂パッド(連通気孔および砥粒有り)、ポリエステル樹脂パッドに対して、約8分の1から2.3分の1程度の低い研磨レートしか得られなかった。
上記の研磨レートの低い試験パッドをそれぞれ構成する3種類の樹脂は、図17、図18、図19に示すように、繰り返し単位毎にエーテル基を含まない高分子から成る樹脂である点で、共通する。また、上記研磨レートの高い試験パッド群をそれぞれ構成する6種類の樹脂は、図2から図4および図6に示されるように、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子から成る樹脂である点で、共通する。なお、図5に示すPEEK樹脂は、PEEK樹脂と同様な化学構造式であるので、PEEK樹脂と同様の研磨レートであると推定される。
上記SiCウェハの研磨試験において、本発明者等は上記研磨レートの高い試験パッドを構成する、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子から成る樹脂パッドの研磨面に茶色のペースト状物質が付着しているので、その物質を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮像した。図20は、それにより得られたSEM写真である。このSEM写真には、直径1μm以下の微細な析出粒子CPが観察される。この微細な粒子は、いずれも繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子から成る樹脂によって研磨液PF中の金属イオンである過マンガン酸イオンMnO から二酸化マンガンMnOへの還元が抑制されて生成された過マンガン酸塩として析出させられた結晶性の析出粒子CPであると推定される。
図21は、その析出粒子CPの粉末を粉末X線回折して得た回折パターンと、過マンガン酸カリウムの既知の回折パターンとを対比して示す図である。図21の回折パターンは、回折角2θを示す横軸と回折強度(CPS)を示す縦軸との二次元座標内に示されている。図21の上段に示された析出粒子CPの粒子の回折パターンは、下段に示された過マンガン酸カリウムの既知の回折パターンとよく一致しており、上記析出粒子CPは過マンガン酸カリウムであると同定される。したがって、過マンガン酸カリウム粒子の析出粒子CPが研磨粒子として機能することにより、半導体ウェハ26の一面が平坦に研磨されたものと推定される。
(表3)
(GaNウェハの研磨試験条件)
項目 内容
半導体ウェハ 直径2インチφGaNのGa面
ワーク回転数 60rpm
パッド径 直径300mmφ
パッド回転数 60rpm
研磨圧力 50KPa
研磨液 pH=1.0のKMnO(25mol/l)水溶液
+シリカ(12.5wt%)
研磨液流量 10ml/min
(表4)
(GaNウェハの研磨試験結果)
研磨レート(nm/h) 表面粗さRa(nm)
LHAパッド 432 0.12
(連通気孔および砥粒有り)
LHAパッド 34 0.097
(連通気孔有り)
PES樹脂パッド 64 0.11
PEG系樹脂パッド 32 0.099
(連通気孔有り)
PEG系樹脂パッド 453 0.103
(連通気孔および砥粒有り)
エポキシ樹脂パッド 205 0.121
(連通気孔および砥粒有り)
硬質ポリウレタン樹脂パッド 8 0.143
(連通気孔有り)
硬質ポリウレタン樹脂パッド 85 0.132
(連通気孔有り+遊離スラリー)
図22は、上記表3の試験条件を用いたGaNウェハに対する研磨試験により得られた表4の結果のうちの研磨レート(nm/h)をパッド毎に示す棒グラフである。図23は、上記のGaNウェハに対する研磨試験のうちの研磨面の粗さRa(nm)をパッド毎に示す棒グラフである。
上記のGaNウェハに対する研磨試験結果では、研磨面の表面の表面粗さRaについては試験パッド毎にそれほど大幅な差異が見当たらなかった。しかし、研磨レートについては、試験パッド毎に顕著な差異が存在した。上記のGaNウェハに対する研磨試験結果では、砥粒を包含しないLHAパッド、PES樹脂パッド、連通気孔を有するPEG系樹脂パッド、連通気孔を有する硬質ポリウレタン樹脂パッド、連通気孔を有する硬質ポリウレタン樹脂パッド(+遊離砥粒含有スラリー)を用いた研磨では、他の樹脂パッド、すなわちLHAパッド(砥粒、連通気孔あり)、PEG系樹脂パッド(砥粒および連通気孔有り)、エポキシ樹脂パッド(砥粒、連通気孔あり)に対して、約90分の1から2.4分の1程度の研磨レートしか得られなかった。上記研磨レートの高いLHAパッド、PEG系樹脂パッドを用いた研磨は、それぞれの樹脂パッドを構成する2種類の樹脂は、いずれも繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子から成る熱可塑性樹脂である点、および砥粒を内包する研磨である点で、共通する。また、上記研磨レートの高いエポキシ樹脂パッドは、熱硬化性樹脂であり、砥粒を内包する研磨となる。
上述のように、本実施例の研磨方法によれば、研磨液PFおよび研磨パッド10を用いて半導体ウェハ26を研磨する半導体ウェハ26の研磨方法であって、研磨液PFは金属イオンである過マンガン酸イオンを含み、研磨パッド10は、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成され、研磨パッド10は、研磨液PF中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで研磨パッド10上に過マンガン酸塩である過マンガン酸カリウムを析出させ、その過マンガン酸カリウムの析出粒子CPを研磨粒子として機能させることで半導体ウェハ26を研磨するので、研磨液PF中に砥粒が含まれなくても研磨可能となる。これにより、スクラッチ傷や不均質研磨が半導体ウェハ26の研磨面において発生することが好適に抑制される。
また、本実施例の研磨方法によれば、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂は、PEG(ポリエチレングリコール)系樹脂、エポキシ樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂、PEK(ポリエーテルケトン)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂のうちのいずれか1の樹脂である。これにより、過マンガン酸イオンを含む研磨液が研磨パッド10に接触することで、研磨パッド10の上に過マンガン酸イオンの還元が抑制された過マンガン酸塩が析出させられる。
また、本実施例の研磨方法によれば、研磨パッド10は、複数の分岐点を有する網目構造を有する熱硬化性樹脂であって、前記分岐点間の炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有するエポキシ樹脂により構成されている。これにより、過マンガン酸イオンを含む研磨液が研磨パッドに接触することで、研磨パッドの上に過マンガン酸塩の析出粒子が生成される。
また、本実施例の研磨方法によれば、研磨パッド10は、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子から成る樹脂から形成された円板状の母材樹脂12と、母材樹脂12に形成され、研磨砥粒14を内包する連通気孔16とを備えたLHAパッドである。これにより、過マンガン酸塩の析出粒子CPに加えて、LHAパッドに内包された研磨砥粒14によってもウェハが研磨されるので、研磨能率が高められる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
たとえば、前述の実施例では、研磨パッド10は、LHAパッドと称されるものであって、その母材樹脂12は繊維状を成すものであったが、これは本発明の好適な形態に過ぎず、本発明の研磨パッド10における母材樹脂12は、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂であれば、気孔および砥粒を有しない緻密な樹脂から構成されたものであってもよい。
また、前述の実施例においては、研磨パッド10、特にGaNウェハの研磨に有効なLHAパッドは、網目状の連通気孔16を備えたものであったが、気泡状の連通気孔16を備えたものであってもよいし、連通気孔16のない緻密な樹脂から構成さでたものでも構わない。
また、前述の実施例においては、研磨液PFは、過マンガン酸ナトリウムを水に溶解して得られる過マンガン酸イオンを含むものであってもよい。この場合には、研磨液PFが研磨パッド10に接触すると、研磨パッド10上には過マンガン酸塩として過マンガン酸ナトリウムが析出する。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:研磨パッド
12:母材樹脂
14:研磨砥粒
16:連通気孔
18:縦長気孔
26:半導体ウェハ
PF:研磨液
CP:過マンガン酸塩の析出粒子(研磨粒子)

Claims (7)

  1. 研磨液および研磨パッドを用いて半導体ウェハを研磨する半導体ウェハの研磨方法であって、
    前記研磨液は過マンガン酸イオンを含み、
    前記研磨パッドは、炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成され、
    前記研磨パッドは、前記研磨液中の過マンガン酸イオンの還元を抑制することで前記研磨パッド上に過マンガン酸塩を析出させ、前記過マンガン酸塩の析出粒子を研磨粒子として前記半導体ウェハを研磨する
    ことを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
  2. 前記研磨パッドは、熱可塑性樹脂であって、繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂により構成されている
    ことを特徴とする請求項1の半導体ウェハの研磨方法。
  3. 前記繰り返し単位毎にエーテル基を含む高分子を有する樹脂は、PEG系樹脂、PES樹脂、PEK樹脂、PEEK樹脂、PEs樹脂のうちのいずれか1の樹脂である
    ことを特徴とする請求項2の半導体ウェハの研磨方法。
  4. 前記研磨パッドは、複数の分岐点を有する網目構造を有する熱硬化性樹脂であって、前記分岐点間の炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂により構成されている
    ことを特徴とする請求項1の半導体ウェハの研磨方法。
  5. 前記分岐点間の炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂は、エポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項4の半導体ウェハの研磨方法。
  6. 前記過マンガン酸塩は、過マンガン酸カリウムである
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1の半導体ウェハの研磨方法。
  7. 前記研磨パッドは、前記炭素の連鎖途中に酸素を介在させた高分子を有する樹脂から形成された円板状の母材樹脂と、前記母材樹脂に形成され、研磨砥粒を内包する連通気孔とを備えたものである
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1の半導体ウェハの研磨方法。
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