JP2021057227A - 自発光パネル、および、自発光パネルの製造方法 - Google Patents

自発光パネル、および、自発光パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発光層が塗布法で形成される自発光パネルにおいて、隔壁の欠陥に対して堰を形成しても機能層の膜厚ムラを抑止し発光強度のばらつきを抑える。【解決手段】平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルであって、前記表示領域において基板の上方に配された複数の画素電極と、前記表示領域において列方向に延伸して画素電極を行方向に区画する複数の隔壁と、2つの隔壁の間の間隙のうち第1間隙に配される塗布膜である第1の発光層と、第1間隙から行方向に離間した第3間隙に配される、第1の発光層と同一の材料からなる塗布膜である第3の発光層と、非表示領域において帯状の外部間隙を区画する外部隔壁と、第1の発光層、第3の発光層の上方に配される対向電極とを備え、第1間隙と第3間隙とが外部間隙を介して連通している。【選択図】図3

Description

本開示は、電界発光現象や量子ドット効果を利用した自発光素子を用いた表示パネル、および、その製造方法に関する。
近年、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL素子、量子ドット効果を利用したQLEDなどの自発光素子を利用した表示装置が普及しつつある。
自発光素子は、陽極と陰極との間に、少なくとも発光層が挟まれた構造を有している。現在、発光層を含む機能層を効率よく形成する方法として、機能性材料を含むインクをウェットプロセスで塗布して形成することが行われている。ウェットプロセスでは、真空蒸着装置と比較して製造装置を小型化することができ、また、機能性材料を蒸着する際に使用するシャドウマスクを使用する必要がない。そのため、シャドウマスクの位置合わせ等の作業が必要なく、大型パネルの生成や量産性を考慮したパネルサイズを混合したような大型基板の製造も容易となり、効率の良いパネル生成に適した特徴がある。また蒸着法と異なり、ウェットプロセスでは、高価な発光材料等の機能性材料の使用効率が向上することより、パネル製造コストの低減が可能となる。さらにウェットプロセスでは、同一の機能層を含む複数の自発光素子を素子列として一列に配置し、素子列単位で機能層を形成することにより、より効率的に機能層を形成するとともに、素子間の機能層の膜厚のばらつきを抑止することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−192215号公報 特開2016−71992号公報
ウェットプロセスでは、機能層を形成するための発光材料や機能性材料を溶解したインクを塗り分け印刷するためにバンクと呼ばれるサブピクセルごとに形成した隔壁が必要となる。一方で、表示パネルの製造過程においてバンクに部分的な決壊が生じる、異物が付着するといった欠陥が発生することがある。このような欠陥が存在したまま機能層を形成すると、欠陥を有する隔壁によって区画されるべき2つの領域に塗布されるインクが混合されて混色等の重大な表示不良を引き起こす可能性がある。そこで、例えば特許文献2に開示されているように、隔壁の欠陥の周囲を囲むように堰を形成し、混色の拡大を抑制するリペア技術が存在する。
しかしながら、堰を形成すると、隔壁によって区画される機能層の形成領域が堰によってさらに細分化される。したがって、特に、機能層の面積が発光素子の面積に対して十分に大きくない場合に、素子間の機能層の膜厚のばらつきを十分に抑止することができず、機能層の膜厚ムラによる発光強度のばらつきが生じることがある。
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、発光層が塗布法で形成される自発光パネルであって、隔壁の欠陥に対して堰を形成しても機能層の膜厚ムラを抑止し発光強度のばらつきを抑えた自発光パネル、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る自発光パネルは、平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルであって、前記表示領域において基板の上方に配された複数の画素電極と、前記表示領域において前記基板の上方に配され、列方向に延伸して複数の前記画素電極を行方向に区画する複数の隔壁と、行方向に隣接する2つの隔壁の間の間隙のうち第1間隙に配される塗布膜である第1の発光層と、前記第1間隙に行方向に隣接する第2間隙に配され、前記第1の発光層と発光色が異なる第2の発光層と、前記第1間隙から行方向に離間した第3間隙に配される、前記第1の発光層と同一の材料からなる塗布膜である第3の発光層と、前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の外部間隙を区画する外部隔壁と、前記第1の発光層、前記第2の発光層、前記第3の発光層の上方に配される対向電極とを備え、前記第1間隙と前記第3間隙とが前記外部間隙を介して連通していることを特徴とする。
上記態様の自発光パネルによれば、第1の発光層が形成される第1間隙と第3の発光層が形成される第3間隙とが外部間隙によって連通しているため、第1間隙または第3間隙に堰が形成されても、発光層が形成される面積が小さくならない。したがって、堰の有無に係らず、発光層の膜厚の均一性が高いため、同一色に発光する発光素子間の発光強度のばらつきを抑えることができる。
実施の形態1に係る表示装置1の回路構成を示す模式ブロック図である。 実施の形態1に係る表示パネル10の各副画素における回路構成を示す模式図である。 実施の形態1に係る表示パネル10の模式平面図である。 図3におけるA0部の拡大平面図である。 列バンクと行バンクを形成した段階における基板の一部分の斜視図である。 図4におけるA−Aの模式断面図である。 列バンクの欠陥部を模式的に示す図である。 (a)〜(c)は列バンクの欠陥部を模式的に示す図である。 列バンクの欠陥部において混色が発生していることを模式的に示す図である。 列バンクの補修により形成された堰を模式的に示す図である。 堰の形成により混色領域の範囲が制限されることを模式的に示す図である。 堰の表示領域10pにおける相対的な位置が発光層に与える影響を模式的に示す図であり、(a)は堰が表示領域10pと非表示領域10qとの境界から遠い状態、(b)は堰が表示領域10pと非表示領域10qとの境界に近い状態を示す。 堰と、表示領域10pと非表示領域10qとの境界との距離による発光層への影響を模式的に示す図である。 実施の形態1に係る表示パネル10において堰による発光層への影響を模式的に示す図である。 (a)〜(c)は、実施の形態2に係る表示パネル10の平面模式図である。 実施の形態1に係る表示パネル10の製造過程を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る表示パネルの製造工程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、基材上にTFT層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、TFT層上に層間絶縁層が形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、層間絶縁層上に画素電極材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(d)は、画素電極材料層がパターニングされて画素電極が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る表示パネルの製造工程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、画素電極および層間絶縁層上に列バンク材料層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、列バンクが形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、列バンクの開口部内に正孔注入層の材料インクが塗布され正孔注入層が形成された状態を示す部分断面図である。(d)は、列バンクの開口部内に正孔輸送層の材料インクが塗布され正孔輸送層が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る表示パネルの製造工程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、列バンクの開口部内に発光層の材料インクが塗布され発光層が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、列バンク上及び発光層上に電子輸送層が形成された状態を示す部分断面図である。(c)は、電子輸送層上に電子注入層が形成された状態を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る表示パネルの製造工程の一部を模式的に示す部分断面図である。(a)は、電子注入層上に対向電極が形成された状態を示す部分断面図である。(b)は、対向電極上に封止層が形成された状態を示す部分断面図である。
≪本開示の一態様に至った経緯≫
塗布方式で機能層を形成する場合、材料を溶解したインクを、隔壁間隙に塗布する。以下、このように塗布方式で形成された機能層を、塗布膜と呼ぶ。上述したように、隔壁は、インクの乗り越えを防いで塗布膜の形成範囲を規定するものであるから、欠陥が生じると、インクの混合による混色等の重大な表示不良を引き起こす可能性がある。より具体的には、図7、図8(a)、(b)に示すような異物による欠陥3、図8(c)に示すような隔壁の部分的な決壊による欠陥3が存在すると、欠陥3が存在する隔壁(列バンク)14Yがインクの乗り越えを防ぐことができず、図9に示すような混色領域が生じる。そこで、図10に示すように、隔壁の欠陥の周囲を囲むように堰5を形成することで、図11に示すように、混色領域SAを堰5と隔壁14Yに囲まれた狭い領域に限定する補修技術が存在する。
しかしながら、堰5を形成すると、塗布膜の形成範囲である間隙14aが、2つの部分領域SBに分割される。図12(a)に示すように、2つの部分領域SB1、SB2の面積が発光素子の面積に対して十分に広い場合は堰5の影響は大きくない。しかしながら、図12(b)に示すように、2つの部分領域SB1、SB2の面積のうち少なくとも一方が発光素子の面積に対して十分に広いと言えない場合、面積の狭い部分領域SB1ではインクの濡れ広がる範囲、乾燥中の流動範囲等の乾燥条件が自発光パネル内の他の部分とは異なるため、部分領域SB2や行方向に隣接する間隙14aに形成される機能層とは膜厚や膜形状が異なる場合がある。したがって、堰5が間隙14aの長尺方向の端部に近いほど機能層の膜厚への影響が大きくなり、特に、堰5と間隙14aの長尺方向の端部に挟まれた狭い領域において機能層の膜厚ムラによる発光強度のばらつきが生じ、輝度の異なる部分領域SB1が目立って見える表示異常が生じうる。
発明者は、上記課題に鑑み、隔壁の欠陥に対して堰を形成しても機能層の膜厚ムラを抑止する構成について検討し、本開示に至ったものである。
≪開示の態様≫
本開示の一態様に係る自発光パネルは、平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルであって、前記表示領域において基板の上方に配された複数の画素電極と、前記表示領域において前記基板の上方に配され、列方向に延伸して複数の前記画素電極を行方向に区画する複数の隔壁と、行方向に隣接する2つの隔壁の間の間隙のうち第1間隙に配される塗布膜である第1の発光層と、前記第1間隙に行方向に隣接する第2間隙に配され、前記第1の発光層と発光色が異なる第2の発光層と、前記第1間隙から行方向に離間した第3間隙に配される、前記第1の発光層と同一の材料からなる塗布膜である第3の発光層と、前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の外部間隙を区画する外部隔壁と、前記第1の発光層、前記第2の発光層、前記第3の発光層の上方に配される対向電極とを備え、前記第1間隙と前記第3間隙とが前記外部間隙を介して連通していることを特徴とする。
また、本開示の一態様に係る自発光パネルの製造方法は、平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルの製造方法であって、基板上方のうち前記表示領域に画素電極を行列状に形成し、前記基板上方のうち前記表示領域内に、列方向に延伸して複数の前記画素電極を行方向に区画する複数の隔壁を形成し、行方向に隣接する2つの隔壁によって規定される間隙のうち第1間隙と、前記第1間隙から行方向に離間した第3間隙との双方に連通する外部間隙を区画する外部隔壁を前記非表示領域に形成し、前記第1間隙と前記第3間隙とに、第1の発光層の材料インクを塗布して、第1の発光層と第3の発光層とをそれぞれ形成し、前記第1間隙に行方向に隣接する第2間隙に、前記第1の発光層と発光色が異なる第2の発光層を形成し、前記第1の発光層、前記第2の発光層、前記第3の発光層の上方に対向電極を形成することを特徴とする。
上記態様の自発光パネル、または、上記態様の自発光パネルの製造方法によれば、第1の発光層が形成される第1間隙と第3の発光層が形成される第3間隙とが外部間隙によって連通しているため、第1間隙または第3間隙に堰が形成されても、発光層が形成される面積が小さくならない。したがって、堰の有無に係らず、発光層の膜厚の均一性が高いため、同一色に発光する発光素子間の発光強度のばらつきを抑えることができる。
また、上記態様の自発光パネル、または、上記態様の自発光パネルの製造方法において、以下のようにしてもよい。
前記第1間隙を規定する隔壁と前記第3間隙とを規定する隔壁とが前記外部隔壁を介して連続している、としてもよい。
これにより、第1間隙、外部間隙、第3間隙が継ぎ目なく連通するため、発光層の材料インクが滞ることなく第1間隙と第3間隙との間を流動できるため、発光層の膜厚の均一性を高めることができる。
また、前記外部間隙には前記第1の発光層と前記第3の発光層とのいずれとも同一の材料からなり塗布膜として形成されるダミー発光層が形成され、前記第1の発光層と前記第3の発光層とが前記ダミー発光層を介して連続している、としてもよい。
これにより、第1の発光層の成膜条件と第3の発光層の成膜条件を近づけることができるため、発光層の膜厚の均一性を高めることができる。
また、前記第3間隙に行方向に隣接する第4間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第2の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第4の発光層と、前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の第2外部間隙を区画する第2外部隔壁とをさらに備え、前記第2の発光層は塗布膜として形成され、前記第2間隙を規定する隔壁と前記第4間隙とを規定する隔壁とが前記第2外部隔壁を介して連続していることにより前記第2間隙と前記第4間隙とが前記第2外部間隙を介して連通している、としてもよい。
また、前記第2間隙と、前記第3間隙に行方向に隣接する第4間隙との双方に連通する第2外部間隙を区画する第2外部隔壁を前記非表示領域に形成し、前記第2の発光層の形成において、第2の発光層の材料インクを塗布し、前記第4間隙に、前記第2の発光層の材料インクを塗布して第4の発光層を形成する、としてもよい。
これにより、第2の発光層が形成される第2間隙または第4の発光層が形成される第4間隙に堰が形成された場合においても、同一色に発光する発光素子間の発光強度のばらつきを抑えることができる。
また、前記第1間隙、前記第2間隙、前記第4間隙、前記第3間隙がこの順で行方向に並ぶ、としてもよい。
これにより、第1間隙と第3間隙とを連通させ、かつ、第2間隙と第4間隙とを連通させる構成を容易に実現することができる。
また、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第1の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第5の発光層と、前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の第3外部間隙を区画する第3外部隔壁とをさらに備え、前記第3間隙を規定する隔壁と前記第5間隙とを規定する隔壁とが前記第3外部隔壁を介して連続していることにより前記第3間隙と前記第5間隙とが前記第3外部間隙を介して連通している、としてもよい。
また、前記第3間隙と、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙との双方に連通する第3外部間隙を区画する第3外部隔壁を前記非表示領域に形成し、前記第5間隙に、前記第1の発光層の材料インクを塗布して第5の発光層を形成する、としてもよい。
これにより、第1間隙と第3間隙との間、第3間隙と第5間隙との間の双方で発光層の材料インクの流動が可能になるため、さらに発光層の膜厚のばらつきを抑えることができる。
また、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第1の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第5の発光層をさらに備え、前記第1間隙と前記第3間隙と前記第5間隙とが前記外部間隙を介して連続している、としてもよい。
また、前記外部隔壁の形成において、前記外部間隙が、前記第1間隙と、前記第3間隙と、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙との全てに連通するように前記外部間隙を形成し、前記第5間隙に、前記第1の発光層の材料インクを塗布して第5の発光層を形成する、としてもよい。
これにより、第1間隙、第3間隙、第5間隙の全てに対して発光層の材料インクの流動が可能になるため、さらに発光層の膜厚のばらつきを抑えることができる。
また、前記第1間隙内に、行方向に延伸し前記第1の発光層を列方向に分断する堰が設けられている、としてもよい。
また、前記堰は、1以上の画素電極の上方に形成され、平面視したときに、当該画素電極が存在する領域に発光素子が存在しない、としてもよい。
また、前記隔壁の欠陥を検出し、欠陥を検出した場合に、欠陥が前記隔壁と堰とによって囲繞されるように堰を形成する、としてもよい。
これにより、隔壁に欠陥が存在する場合においても混色等を抑止するとともに、さらに、発光層の膜厚のばらつきを抑えることができる。
≪実施の形態1≫
1.表示装置の構成
以下、本開示に係る自発光表示パネルとして有機EL表示パネルを用いた表示装置(以下、単に「表示装置」と称する)の実施の形態について説明する。
(1)表示装置1の回路構成
図1は、表示装置1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、表示装置1は、有機EL表示パネル10(以下、「表示パネル10」と称する)と、これに接続された駆動制御回路部200とを有して構成されている。
表示パネル10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)パネルであって、複数の有機EL素子が、例えば、マトリクス状(行列状)に配列され構成されている。
駆動制御回路部200は、4つの駆動回路210〜240と制御回路250とにより構成されている。
(2)表示パネル10の回路構成
表示パネル10においては、複数の単位画素100eが行列状に配されて表示領域を構成している。各単位画素100eは、3個の有機EL素子、つまり、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に発光する3個の副画素100seから構成される。各副画素100seの回路構成について、図2を用い説明する。
図2は、表示装置1に用いる表示パネル10の各副画素100seに対応する有機EL素子100における回路構成を示す回路図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る表示パネル10では、各副画素100seが2つのトランジスタTr1、Tr2と一つのキャパシタC、及び発光部としての有機EL素子部ELとを有し構成されている。トランジスタTr1は、駆動トランジスタであり、トランジスタTr2は、スイッチングトランジスタである。
スイッチングトランジスタTr2のゲートG2は、走査ラインVscnに接続され、ソースS2は、データラインVdatに接続されている。スイッチングトランジスタTr2のドレインD2は、駆動トランジスタTr1のゲートG1に接続されている。
駆動トランジスタTr1のドレインD1は、電源ラインVaに接続されており、ソースS1は、有機EL素子部ELの画素電極(アノード)に接続されている。有機EL素子部ELにおける共通電極(対向電極:カソード)は、接地ラインVcatに接続されている。
なお、キャパシタCの第1端は、スイッチングトランジスタTr2のドレインD2及び駆動トランジスタTr1のゲートG1と接続され、キャパシタCの第2端は、電源ラインVaと接続されている。
表示パネル10においては、隣接する複数の副画素100se(例えば、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の発光色の3つの副画素100se)を組み合せて1つの単位画素100eを構成し、各単位画素100eが分布するように配されて画素領域を構成している。
そして、各副画素100seのゲートG2からゲートラインが各々引き出され、表示パネル10の外部から接続される走査ラインVscnに接続されている。同様に、各副画素100seのソースS2からソースラインが各々引き出され表示パネル10の外部から接続されるデータラインVdatに接続されている。
また、各副画素100seの電源ラインVa及び各副画素100seの接地ラインVcatは集約されて、表示装置1の電源ライン及び接地ラインに接続されている。
なお、各有機EL素子の駆動回路は、上記のものに限られず、他の構成でも構わない。
(3)表示パネル10の全体構成
(3−1)表示パネル10の概要
本実施の形態に係る表示パネル10について、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であって、その縮尺は実際とは異なる場合がある。
図3は、表示パネル10の模式平面図である。表示パネル10は、有機化合物の電界発光現象を利用した有機EL表示パネルであり、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が形成された基板11(TFT基板)に、各々が画素を構成する複数の有機EL素子100が行列状に配され、上面より光を発するトップエミッション型の構成を有する。ここで、本明細書では、図3におけるX方向、Y方向、Z方向を、それぞれ表示パネル10における、行方向、列方向、厚み方向とする。
図3に示すように、表示パネル10は、基板11上をマトリックス状に区画してRGB各色の発光単位を規制する列バンク14Y(隔壁)と行バンク14X(画素間規制層)とが配された区画領域10a(X、Y方向にそれぞれ10Xa、10Ya、区別を要しない場合は10aとする)と、区画領域10aの周囲に非区画領域10b(X、Y方向にそれぞれ10Xb、10Yb、区別を要しない場合は10bとする)とから構成されている。区画領域10aの列方向の外周縁は列バンク14Yの列方向の端部に相当する。非区画領域10bには、区画領域10aを取り囲む矩形状の封止部材(不図示)が形成されている。区画領域10aにおいて、列バンク14Yと行バンク14Xによって区画される各領域のうち、外周部を含む非表示領域10qは表示に寄与せず、非表示領域10qの内側に設けられる表示領域10pに有機EL素子100が形成される。
(3−2)有機EL素子100の概要
図4は、図3におけるA0部の拡大平面図である。
表示パネル10の表示領域10pには、複数の有機EL素子100から構成される単位画素(画素領域)100eが行列状に隙間なく配されている。各単位画素100eには、赤色に発光する自発光素子100R、緑色に発光する自発光素子100G、青色に発光する自発光素子100Bの3種類の自発光素子が副画素100seとして含まれる。すなわち、行方向に並んだ自発光素子100R、100G、100Bが1組となりカラー表示における単位画素100eを構成する。自発光素子100R、100G、100Bは、それぞれ、赤色に発光する自己発光領域100aR、緑色に発光する自己発光領域100aG、青色に発光する自己発光領域100aB(以後、100aR、100aG、100aBを区別しない場合は、「自己発光領域100a」と略称する)と、非自己発光領域100bとを含む。
なお、自発光素子100R、100G、100Bは、行方向において、自発光素子100R、100G、100B、100B、100G、100R、100R、100G、100B、100B、100G、100R、…のように、行方向に隣接する単位画素100e間で、副画素の行方向の並ぶ順が逆になるように並ぶ。
表示パネル10には、複数の画素電極13が基板11上に行及び列方向にそれぞれ所定の距離だけ離れた状態で行列状に配されている。3つの画素電極13とその周辺までの領域が単位画素(画素領域)100eに含まれ、画素単位100eと画素単位100eの境界は、列方向(Y方向)に隣接する画素電極13の間隙をY方向に二分する直線、および、行方向(X方向)に隣接する自発光素子100B、100Rの画素電極13の間隙をX方向に二分する直線となる。
画素電極13とこれに隣接する画素電極13とは、互いに絶縁されている。隣接する画素電極13間には、ライン状に延伸する絶縁層が設けられている。
1つの画素電極13と、これに行方向に隣接する画素電極13との間に位置する基板11上の領域上方には、各条が列方向(図3のY方向)に延伸する列バンク14Yが複数列並設されている。そのため、自己発光領域100aの行方向外縁は、列バンク14Yの行方向外縁により規定される。
一方、1つの画素電極13と、これに列方向に隣接する画素電極13との間に位置する基板11上の領域上方には、各条が行方向(図3のX方向)に延伸する行バンク14Xが複数行並設されている。行バンク14Xが形成される領域は、画素電極13上方の発光層17において有機電界発光が生じないために非自己発光領域100bとなる。そのため、自己発光領域100aの列方向における外縁は、行バンク14Xの列方向外縁により規定される。
なお、ここでは、画素電極13は全副画素に対して同一の形状であり、画素電極13の一部が行バンク14X、列バンク14Yによって被覆される構成であるとした。しかしながら、行バンク14X、列バンク14Yによって被覆される個所は電極として機能しない部分であるから、行バンク14X、または、列バンク14Yによって被覆されるべき部分については画素電極13を形成しない、としてもよい。
隣り合う列バンク14Y間を間隙14aと定義したとき、間隙14aには、自己発光領域100aRに対応する赤色間隙14aR、自己発光領域100aGに対応する緑色間隙14aG、自己発光領域100aBに対応する青色間隙14aB(以後、間隙14aR、間隙14aG、間隙14aBを区別しない場合は、「間隙14a」と称する)が存在し、表示パネル10は、列バンク14Yと間隙14aとが交互に多数並んだ構成を採る。
表示パネル10では、複数の画素領域100eが、自己発光領域100aと非自己発光領域100bとが交互に繰り返されるように、間隙14aR、間隙14aG、間隙14aBに沿って列方向に並んで配されている。非自己発光領域100bには、画素電極13とTFTのソースS1とを接続する接続凹部(コンタクトホール、不図示)があり、画素電極13に対して電気接続するための画素電極13上のコンタクト領域が設けられている。
1つの副画素100seにおいて、列方向に設けられた列バンク14Yと行方向に設けられた行バンク14Xとは直交し、自己発光領域100aは、列方向において行バンク14Xと、この行バンク14Xに隣接する行バンク14Xの間に位置している。
図5は、列バンク14Yと行バンク14Xの形成状態を説明するため、上記表示パネル10の一部の斜視図である。同図に示すように、行バンク14Xの高さが列バンク14Yの高さよりも十分低い構造となっている(ラインバンク方式)。
上記構成により、間隙14aR、14aG、14aBのそれぞれに吐出されたインクは、その液面が行バンク14Xよりも高くなり、インクが列方向(Y方向)に流動するため、インクの液面が平坦化され膜厚の列方向における変動が少なくなる。
(3−3)表示パネル10の各部構成
以下、表示パネル10の各部構成について説明する。図6は、図4のA−A断面に相当する断面模式図である。
<基板>
基板11は、絶縁材料である基材111と、TFT層112とを含む。TFT層112には、副画素ごとに駆動回路が形成されている。基材111は、例えば、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等を採用することができる。プラスチック材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。例えば、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリサルホン(PSu)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。これらよりプロセス温度に対して耐久性を有するように選択し、1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
<層間絶縁層>
層間絶縁層12は、基板11上に形成されている。層間絶縁層12は、樹脂材料からなり、TFT層112の上面の段差を平坦化するためのものである。樹脂材料としては、例えば、ポジ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。また、図示していないが、層間絶縁層12には、副画素ごとにコンタクトホールが形成されている。
<画素電極>
画素電極13は層間絶縁層12上に形成されている。画素電極13は、副画素ごとに設けられ、層間絶縁層12に設けられたコンタクトホールを通じてTFT層112と電気的に接続されている。
本実施形態においては、画素電極13は、光反射性の陽極として機能する。
光反射性を具備する金属材料の具体例としては、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、アルミニウム合金、Mo(モリブデン)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、MoW(モリブデンとタングステンの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などが挙げられる。
画素電極13は、金属層単独で構成してもよいが、金属層の上に、ITO(酸化インジウム錫)やIZO(酸化インジウム亜鉛)のような金属酸化物からなる層を積層した積層構造としてもよい。
なお、画素電極13は、光透過性の陽極として機能してもよい。このとき、画素電極13は、金属材料で形成された金属層、金属酸化物で形成された金属酸化物層のうち少なくとも一方を含んでいる。金属層の材料としては、例えば、Ag、Agを主成分とする銀合金、Al、Alを主成分とするAl合金が挙げられる。Ag合金としては、マグネシウム−銀合金(MgAg)、インジウム−銀合金が挙げられる。Agは、基本的に低抵抗率を有し、Ag合金は、耐熱性、耐腐食性に優れ、長期にわたって良好な電気伝導性を維持できる点で好ましい。Al合金としては、マグネシウム−アルミニウム合金(MgAl)、リチウム−アルミニウム合金(LiAl)が挙げられる。その他の合金として、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金が挙げられる。透光性を確保するため、金属層の膜厚は1nm〜50nm程度である。金属酸化物層の材料としては、例えば、ITO、IZOが挙げられる。この場合も、金属層単独、または、金属酸化物層単独で構成してもよいが、金属層の上に金属酸化物層を積層した積層構造、あるいは金属酸化物層の上に金属層を積層した積層構造としてもよい。さらに、本構成の場合は、基板11のうち少なくとも画素電極13の下側に位置する部分が透光性を備える必要がある。
なお、上述の通り、画素電極13は、列バンク14Yまたは行バンク14Xに被覆される領域の一部または全部に相当する場所が形成されない、としてもよい。但し、画素電極として機能するために、画素電極として機能する部分と、TFTとが電気的に接続されている必要がある。
<列バンク14Y>
列バンク14Yは、画素電極13の上面の一部の領域を露出させ、その周辺の領域を被覆した状態で画素電極13上に形成されている。画素電極13上面において列バンク14Yで被覆されていない領域(以下、「開口部」という)は、サブピクセルに対応している。すなわち、列バンク14Yは、サブピクセルごとに設けられた間隙14aを有する。
列バンク14Yは、画素電極13が形成されていない部分では、層間絶縁層12上に形成されている。すなわち、画素電極13が形成されていない部分では、列バンク14Yの底面は層間絶縁層12の上面と接している。
列バンク14Yは、正孔注入層15や正孔輸送層16、発光層17を塗布法で形成する際、塗布されたインクが隣接するサブピクセルのインクと接触しないようにするための構造物として機能する。列バンク14Yは、頂部とそれに続く側壁部の上部が撥液部分であり、側壁部のうち撥液部分を除く部分が親液部分である。列バンク14Yは、絶縁性の樹脂材料からなる母材に、フッ素系化合物やシリコーン系化合物などの撥液性の界面活性剤が添加されてなる。絶縁性の樹脂材料である母材としては、例えば、ポジ型の感光性材料を用いることができ、具体的には、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。なお、母材はポジ型の感光性材料に限られず、例えば、ネガ型の感光材料を用いてもよいし、感光性でない材料を用いてもよい。
列バンク14Yは、それぞれ四角錐台状もしくはそれに類似した形状であり、断面は上方を先細りとする順テーパーの台形状もしくは上に凸のお椀状である。
<行バンク14X>
行バンク14Xは、画素電極13の上面の一部の領域を露出させ、その周辺の領域を被覆した状態で画素電極13上に形成されている。行バンク14Xの延伸する方向は、列バンク14Yが延伸する方向と直交している。行バンク14Xのそれぞれは、複数の間隙14aにわたって形成されており、間隙14a内において、隣接する画素電極13を区画している。
本実施の形態において、行バンク14Xは、画素電極13が形成されていない部分では、層間絶縁層12上に形成されている。すなわち、画素電極13が形成されていない部分では、行バンク14Xの底面は層間絶縁層12の上面と接している。
行バンク14Xは、Y方向に隣接する画素電極13間を電気的に絶縁するとともに、正孔注入層15や正孔輸送層16、発光層17を塗布法で形成する際、塗布されたインクの列方向(Y方向)への流動を制御するためのものである。行バンク14Xの形状は、四角錐台状もしくはそれに類似した形状であり、断面は上方を先細りとする順テーパーの台形状もしくは上に凸のお椀状である。また、層間絶縁層12からの行バンク14Xの高さは、層間絶縁層12からの列バンク14Yの高さよりも低い。行バンク14Xは、樹脂材料からなり、例えば、ポジ型の感光性材料を用いることができる。このような感光性材料として、具体的には、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。なお、樹脂材料はポジ型の感光性材料に限られず、例えば、ネガ型の感光材料を用いてもよいし、感光性でない材料を用いてもよい。
<正孔注入層>
正孔注入層15は、画素電極13から発光層17への正孔(ホール)の注入を促進させる目的で、画素電極13上に設けられている。正孔注入層15の材料の具体例としては、例えば、PEDOT/PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料が挙げられる。正孔注入層15が導電性ポリマー材料で形成される場合、正孔注入層15は塗布法などのウェットプロセスにより塗布膜として形成することができる。
なお、正孔注入層15は、遷移金属の酸化物で形成してもよい。遷移金属の具体例としては、Ag(銀)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、W(タングステン)、Ni(ニッケル)、Ir(イリジウム)などである。遷移金属は複数の酸化数を取るため、複数の準位を取ることができ、その結果、正孔注入が容易になり、駆動電圧の低減に寄与するからである。この場合、正孔注入層15は、大きな仕事関数を有することが好ましい。正孔注入層15が遷移金属の酸化物で形成される場合、正孔注入層15は真空蒸着法、スパッタリングなどで形成することができる。
なお、正孔注入層15は、遷移金属の酸化物上に導電性ポリマー材料を積層した積層構造であってもよい。この場合は、遷移金属の酸化物を真空蒸着法、スパッタリングなどで形成し、エッチングなどで成形した後、導電性ポリマー材料を塗布法で成膜することにより正孔注入層15を形成することができ、導電性ポリマー材料で形成された部分が塗布膜となる。
<正孔輸送層>
正孔輸送層16は、正孔注入層15から注入された正孔を発光層17へ輸送する機能を有し、正孔を正孔注入層15から発光層17へと効率よく輸送するため、正孔移動度の高い有機材料で形成されている。正孔輸送層16の形成は、有機材料溶液の塗布および乾燥により行われる。正孔輸送層16を形成する有機材料としては、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体等の高分子化合物を用いることができる。
<発光層>
発光層17は、間隙14a内に形成されている。発光層17は、正孔と電子の再結合によりR、G、Bの各色の光を出射する機能を有する。発光層17の材料としては、公知の材料を利用することができる。
発光素子100が有機EL素子である場合、発光層17に含まれる有機発光材料としては、例えば、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物およびアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質を用いることができる。また、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムなどの燐光を発光する金属錯体等の公知の燐光物質を用いることができる。また、発光層17は、ポリフルオレンやその誘導体、ポリフェニレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体等の高分子化合物等、もしくは前記低分子化合物と前記高分子化合物の混合物を用いて形成されてもよい。なお、発光素子100は量子ドット発光素子(QLED;Quantum-dot Light Emitting Diode)であってもよく、発光層17の材料として量子ドット効果を有する材料を使用することができる。
なお、行バンク14X上には発光層17と同一材料からなる塗布膜が形成され、行バンク14Xを跨いで列方向に隣接する2つの副画素間で発光層17が連続していることが好ましい。
<電子輸送層>
電子輸送層18は、複数の画素に共通して発光層17および列バンク14Y上に形成されており、対向電極20から注入された電子を発光層17へと輸送する機能を有する。電子輸送層18は、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などを用い形成されている。
電子輸送層18の形成は、例えば、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナンスロリン誘導体などの材料を蒸着法により複数の画素に共通して成膜することでなされる。なお、電子輸送層18の形成は塗布法であってもよく、この場合、電子輸送層18は、発光層17等と同様、画素ごとに形成されてもよい。
<電子注入層>
電子注入層19は、電子輸送層18上に複数の画素に共通して設けられており、対向電極20から発光層17への電子の注入を促進させる機能を有する。
電子注入層19は、例えば、電子輸送性を有する有機材料に、電子注入性を向上させる金属材料がドープされてなる。ここで、ドープとは、金属材料の金属原子または金属イオンを有機材料中に略均等に分散させることを指し、具体的には、有機材料と微量の金属材料を含む単一の相を形成することを指す。なお、それ以外の相、特に、金属片や金属膜など、金属材料のみからなる相、または、金属材料を主成分とする相は、存在していないことが好ましい。また、有機材料と微量の金属材料を含む単一の相において、金属原子または金属イオンの濃度は均一であることが好ましく、金属原子または金属イオンは凝集していないことが好ましい。金属材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類から選択されることが好ましく、BaまたはLiがより好ましい。本実施の形態では、Baが選択される。また、電子注入層19における金属材料のドープ量は5〜40wt%が好ましい。本実施の形態では、20wt%である。電子輸送性を有する有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
なお、電子注入層19は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属のフッ化物、または、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属のキノリニウム錯体を含む層を発光層17側に有していてもよい。
電子注入層19の形成は、例えば、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナンスロリン誘導体などの材料と、金属材料とを共蒸着法により複数の画素に共通して成膜することでなされる。なお、電子注入層19の形成は塗布法であってもよく、この場合、電子注入層19は、発光層17等と同様、画素ごとに形成されてもよい。
<対向電極>
対向電極20は、複数の画素に共通して電子注入層19上に形成されており、陰極として機能する。
本実施の形態では、対向電極20は、透光性と導電性とを兼ね備えており、金属材料で形成された金属層、金属酸化物で形成された金属酸化物層のうち少なくとも一方を含んでいる。透光性を確保するため、金属層の膜厚は1nm〜50nm程度である。金属層の材料としては、例えば、Ag、Agを主成分とする銀合金、Al、Alを主成分とするAl合金が挙げられる。Ag合金としては、マグネシウム−銀合金(MgAg)、インジウム−銀合金が挙げられる。Agは、基本的に低抵抗率を有し、Ag合金は、耐熱性、耐腐食性に優れ、長期にわたって良好な電気伝導性を維持できる点で好ましい。Al合金としては、マグネシウム−アルミニウム合金(MgAl)、リチウム−アルミニウム合金(LiAl)が挙げられる。その他の合金として、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金が挙げられる。金属酸化物層の材料としては、例えば、ITO、IZOが挙げられる。
陰極は、金属層単独、または、金属酸化物層単独で構成してもよいが、金属層の上に金属酸化物層を積層した積層構造、あるいは金属酸化物層の上に金属層を積層した積層構造としてもよい。
なお、画素電極13および画素電極13下の層間絶縁層12、基板11が透光性を有する場合は、対向電極20は光反射性の電極であるとしてもよい。この場合、対向電極20の材料としては、Ag、Al、Al合金、Mo、APC、ARA、MoCr、MoW、NiCrを用いることができる。
<封止層>
対向電極20の上には、封止層21が設けられている。封止層21は、基板11の反対側から不純物(水、酸素)が対向電極20、電子注入層19、電子輸送層18、発光層17等へと侵入するのを防ぎ、不純物によるこれらの層の劣化を抑制する機能を有する。封止層21は、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの透光性材料を用い形成される。また、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成された層の上に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
本実施の形態においては、有機EL表示パネル10がトップエミッション型であるため、封止層21は光透過性の材料で形成されることが必要となる。
(3−4)非表示領域10qの概要
図4に示すように、表示パネル10の非表示領域10qには、外部隔壁14L1〜14L4(特に区別しない場合は、外部隔壁14Lと表記する)が配され、外部隔壁14L1〜14L4によって区画された外部間隙14DR、14DG、14DB(特に区別しない場合は、外部間隙14Dと表記する)が存在する。外部隔壁14L1〜14L4のそれぞれは、列バンク14Yと同じ材料からなり、また、延伸方向に直交する向きの断面形状も同じである。より具体的には、外部隔壁14L1〜14L4は、列バンク14Yと連続的に形成される。外部隔壁14L1と外部隔壁14L2は、行方向に隣接する2つの間隙14aRを規定する3つの隔壁14Yと連続的に形成され、外部隔壁14L1と外部隔壁14L2によって規定されるコの字型の外部間隙14DRは、2つの間隙14aRと連通している。同様に、外部隔壁14L3は、2つの間隙14aGを規定する2つの隔壁14Yと連続的に形成され、外部隔壁14L2と外部隔壁14L3によって規定されるコの字型の外部間隙14DGは、2つの間隙14aGと連通している。同様に、外部隔壁14L4は、2つの間隙14aBを規定する2つの隔壁14Yと連続的に形成され、外部隔壁14L3と外部隔壁14L4によって規定されるコの字型の外部間隙14DBは、2つの間隙14aBと連通している。
これにより、行方向に隣接する2つの間隙14aRは、2つの外部間隙14DRを介して、ループを形成しており、この2つの間隙14aRに塗布された機能層の材料インクは、外部間隙14DRを介して相互に流動可能である。同様に、行方向に近接する2つの間隙14aGは、2つの外部間隙14DGを介して、ループを形成しており、この2つの間隙14aGに塗布された機能層の材料インクは、外部間隙14DGを介して相互に流動可能である。同様に、行方向に近接する2つの間隙14aBは、2つの外部間隙14DBを介して、ループを形成しており、この2つの間隙14aBに塗布された機能層の材料インクは、外部間隙14DBを介して相互に流動可能である。
外部間隙14DRには間隙14aRと同じ機能層の材料インクが直接的に塗布され、または、間隙14aRを介して間接的に塗布されるため、少なくとも間隙14aRに形成される塗布膜としての機能層と同一材料からなる塗布膜が、間隙14aRと同じ膜厚かつ同じ積層順で形成される。より具体的には、外部間隙14DRには、正孔注入層15と同じ材料からなるダミー正孔注入層15D、正孔輸送層16と同じ材料からなるダミー正孔輸送層16D、赤色発光層17Rと同じ材料からなるダミー赤色発光層17DRがこの順で積層されている。同様に、外部間隙14DGには、正孔注入層15と同じ材料からなるダミー正孔注入層15D、正孔輸送層16と同じ材料からなるダミー正孔輸送層16D、緑色発光層17Gと同じ材料からなるダミー緑色発光層17DGがこの順で積層されている。外部間隙14DBには、正孔注入層15と同じ材料からなるダミー正孔注入層15D、正孔輸送層16と同じ材料からなるダミー正孔輸送層16D、青色発光層17Bと同じ材料からなるダミー青色発光層17DBがこの順で積層されている。
なお、外部間隙14DR、14DG、14DBには、さらに、ダミー画素電極13D、ダミー電子輸送層18Dが形成されていてもよい。また、電子注入層19、対向電極20がダミー赤色発光層17DR、ダミー緑色発光層17DG、ダミー青色発光層17DBの上に形成されていてもよい。
2.実施の形態に係る外部間隙14DR、14DG、14DBの効果
以下、模式図を用いて、実施の形態に係る外部間隙14DR、14DG、14DBの効果について説明する。まず、前提条件となる列バンク14Yの欠陥およびその補修(リペア)について説明し、その後、リペアで形成した堰5と外部間隙14DR、14DG、14DBとの関係について説明する。
(1)列バンク14Yの欠陥の概要
列バンク14Yの欠陥部3について、図7、図8の模式図を用いて説明する。図7、図8はいずれも、1つの列バンク14Yが欠陥部3を有する表示パネルの斜視模式図である。
図7に示す例では、1つの列バンク14Yの上に、異物が付着して欠陥部3となっている。このように列バンク14Y上に異物があった場合に、列バンク14Yを挟んで行方向に隣接する間隙14aにインクの塗布を行うと、インクが異物に接触し、異物を介して異なる種類のインク(例えば、赤色発光層の材料インクと緑色発光層の材料インク)とが混ざる危険がある。
図8(a)に示す例では、1つの列バンク14Yの中に異物が入り込み、その異物が列バンク14Yの壁面を隣の間隙14aまで貫通して欠陥部3となっている。図8(b)に示す例では、1つの列バンク14Yの下に異物が入り込み、その異物が列バンク14Yの壁面を隣の間隙14aまで貫通して欠陥部3となっている。このように、異物が列バンク14Yの中や下に存在する場合であっても、異物と列バンク14Yとの密着性が悪いことにより異物と列バンク14Yとの隙間にインクの流通路ができる、異物が繊維片などインクを吸収する素材であることにより異物そのものがインクの流通路となる、など、異物を挟んで隣り合う間隙14a間でインクの交換を抑止できず欠陥が存在する状態となる。
図8(c)に示す例では、列バンク14Yの一部が決壊して欠陥部3となっている。このような列バンク14Yの決壊は、例えば、列バンク14Yの成膜工程における露光プロセスにおいて、列バンク14Yの材料であるポジ型のフォトレジストに対する露光が局所的に過剰である、または、列バンク14Yの材料であるネガ型のフォトレジストに対する露光が局所的に不十分であることにより発生する。このような場合でも、決壊部を介して隣接する間隙14aの間でインクの交換を抑止できず欠陥が存在する状態となる。
図9は、欠陥部3を有する列バンク14Yに隣接する一方の間隙14aRに赤色発光層17Rの材料インクを、他方の間隙14aGに緑色発光層17Gの材料インクをそれぞれ塗布した状態を示す平面模式図である。図9に示すように、欠陥部3の周囲において赤色発光層17Rの材料インクと緑色発光層17Gの材料インクとが混ざることによって生じる混色領域は、欠陥部3に隣接する間隙14aR、間隙14aGのそれぞれにおいて広がる。この混色領域は、列方向に長く伸びることがあり、1cm程度に達することがある。
このような混色による自発光パネルの品質劣化を低減するため、欠陥部3に対する補修(リペア)を行う。
(2)欠陥部3に対する補修の概要
以下、図面を用いて、欠陥部3に対する補修(リペア)の概要について説明する。図10は、堰5を用いて欠陥部3に対する補修を行った状態を示す斜視図である。
堰5は、塗布された機能層の材料インクが堰5を越えないようにするための構造物として機能する。堰5の少なくとも表面は、撥液性を有する。実施の形態において、堰5は、列バンク14Yと同様に、四角錐台状もしくはそれに類似した形状であり、断面は上方を先細りとする順テーパーの台形状もしくは上に凸のお椀状である。
堰5は、絶縁性の有機材料からなり、例えば、(メタ)アクロイル基、アリル基、ビニル基、ビニルオキシ基などのエチレン性の二重結合を有する熱硬化性の樹脂と、UV光を照射することによって重合を開始させる光重合開始剤とからなる。また、例えば、これらの樹脂に対して架橋する架橋剤、例えば、エポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物を添加してもよい。また、この樹脂構造の中に、フッ素を含むフッ化ポリマーを導入してもよい。フッ化ポリマーとしては、フッ素化ポリオレフィン系樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、フッ素化ポリアクリル樹脂などのフッ素樹脂を含む感光性レジストが挙げられる。
堰5は、欠陥部3が堰5および欠陥部3以外の列バンク14Yに囲繞されることにより、欠陥部3を含む第1空間SAと、欠陥部3を含まない2つの第2空間SBが堰5によって区画されるように形成される。実施の形態では、欠陥部3に隣接する2つの間隙14aのそれぞれについて、欠陥部3より行方向(Y方向)に所定の距離だけ離れた2か所にそれぞれ堰5を設置する。
堰5は、あらかじめ形成されていてよく、このとき、堰5は、ディスペンサ装置を用いて塗布された接着剤ペーストにより、間隙14aの底面及び側面に対して隙間なく固定される。これにより、図11の模式図に示すように、機能層の形成インクを塗布した場合に、混色領域を堰5により囲繞された第1空間SAのみに限定することができ、第2空間SBには発光素子を形成することができる。なお、第1空間SAには発光素子を形成しないとしてもよく、このようにすることで発光異常を防ぐことができる。
なお、ここでは堰5をあらかじめ形成するものとしたが、堰5は、ディスペンサ装置を用いて樹脂ペーストを塗布することにより、間隙14a内に直接的に形成されてもよい。また、堰5の形態は図10、11の模式図に示したものに限られず、上述したように、欠陥部3が堰5および欠陥部3以外の列バンク14Yに囲繞されることにより、欠陥部3を含む第1空間SAと、欠陥部3を含まない第2空間SBが堰5によって区画されればよい。例えば、第2空間SBが間隙14aごとに1つとなるように、くの字型、コの字型、半円形などの堰が1つずつ各間隙14aに配置されてもよい。
(3)欠陥部3及び堰5の位置と膜厚との関係
上述したように、列バンク14Yの欠陥部3に対して堰5を用いて補修することにより、欠陥部3による混色等の重大な表示不良の発生領域を副画素数個分程度の最小限に止めることが可能となる。
しかしながら、欠陥部3が表示領域10pの端部に近い場合において、欠陥部3による影響を逃れたはずの第2空間SBにおいて表示不良が発生する可能性があることを発明者は見出した。
堰5を用いた補修を行った場合、欠陥部3を有する列バンク14Yに隣接する間隙14aは、欠陥部3を含む第1空間SAと、欠陥部3を含まない第2空間SBに区画される。特に、堰5が間隙14aを列方向に区画するものである場合、間隙14aは、欠陥部3を含む第1空間SAと、欠陥部3を含まない2つの第2空間SBに区画される。この場合、2つの第2空間SBの間には2つの堰5と第1空間SAとが存在するため、2つの第2空間SBの間で機能層の材料インクを交換することができないため、第2空間SBそれぞれの範囲が機能層の材料インクの流動範囲となる。この2つの第2空間SBをそれぞれ第2空間SB1、SB2としたとき、図12(a)の模式図に示すように、第2空間SB1、SB2それぞれの面積が副画素の面積に対して十分に広い場合は堰5による影響は小さい。一方で、図12(b)の模式図に示すように、堰5の位置が表示領域10pと非表示領域10qとの境界に接近しており、第2空間SB1の面積が副画素の面積に対して広いといえない場合は、第2空間SB1の機能層の膜厚に対する影響が発生する。より具体的には、第2空間SB1の列方向の長さ(Y方向の長さ)が短い場合には、機能層の膜厚が他の間隙14aと異なる。この原因としては、機能層の材料インクが流動できる範囲が狭いため乾燥条件が異なる、第2空間SB2に流出または第2空間SB2から流入するはずの材料インクが流入出しないため単位面積当たりのインク量が他の間隙14aと異なる、などの理由が考えられる。
図13は、表示領域10pと非表示領域10qとの間にインクの乗り越えを防ぐ隔壁を設け、非表示領域10qに機能層を形成しない場合における、第2空間SB1の列方向の長さdと、機能層の膜厚との関係を示す模式図である。図13に示すように、第2空間SB1の列方向の長さdが小さいほど膜厚差が大きくなる。したがって、第2空間SB1の列方向の長さdが小さいほど、第2空間SB1と他の間隙14aとの間の輝度差が大きくなる。
(4)外部間隙14DR、14DG、14DBの効果
実施の形態に係る構成では、赤色発光素子が形成される2つの間隙14aRが外部間隙14DRを介して連通している。同様に、緑色発光素子が形成される2つの間隙14aGが外部間隙14DGを介して連通している。同様に、青色発光素子が形成される2つの間隙14aBが外部間隙14DBを介して連通している。したがって、図14の模式図に示すように、表示領域10pと非表示領域10qとの境界の近くに堰5が形成され、間隙14aが2つの第2空間SB1、SB2に分割された場合においても、第2空間SB1は外部間隙14Dおよび外部間隙14Dと連通した間隙14aと連通している。したがって、第2空間SB1に塗布された機能層の材料インクは、第2空間SB1のみならず、外部間隙14Dおよび外部間隙14Dと連通した間隙14aにも流入出可能である。すなわち、第2空間SB1に塗布された機能層の材料インクは、外部間隙14Dおよび外部間隙14Dと連通した間隙14aを含む広範囲に流動できるため、堰5が形成されない他の間隙14aとの間で成膜条件等が変化しない。したがって、堰5の位置にかかわらず、堰5を有しない間隙14aと第2空間SBの間で機能層の膜厚ムラが生じることを抑止することができ、膜厚ムラに起因する輝度異常を抑止することができる。
<小括>
以上説明したように、実施の形態に係る構成は、発光層が塗布法で形成される自発光パネルにおいて、欠陥部の補修の有無にかかわらず、発光層を含む機能層の膜厚を均一化して輝度異常を抑止する構成として好適である。
3.有機EL表示パネル10の製造方法
次に、自発光パネルとしての有機EL表示パネル10の製造方法について、図面を用いて説明する。
図16は、有機EL表示パネル10の製造方法を示すフローチャートである。図17から図20は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す模式断面図であり、図4のA−A断面に相当する。
(1)基板11の作成
まず、基材111を準備し(ステップS10)、基材111上にTFT層112を成膜して基板11(TFT基板)を作成する(ステップS11、図17(a))。TFT層112は、公知のTFTの製造方法により成膜することができる。
次に、基板11上に層間絶縁層12を形成する(ステップS20)。層間絶縁層12は、例えば、ポジ型の感光性材料であるアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂を溶媒に溶解させた溶液を、スピンコート法などを用いて一様に塗布し、露光、現像することにより形成される(図17(b))。
なお、図17(b)には図示していないが、露光時にコンタクトホールを開設し、その後、コンタクトホール内に接続電極を形成する。
(3)画素電極13の形成
次に、図17(c)に示すように、層間絶縁層12上に画素電極材料層130を形成する。画素電極材料層130は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
そして、図17(d)に示すように、画素電極材料層130をエッチングによりパターニングして、サブピクセルごとに区画された複数の画素電極13を形成する(ステップS30)。
(4)行バンク14Xの形成
次に、画素電極13および層間絶縁層12上に、行バンク14Xの材料である行バンク用樹脂を塗布し、行バンク材料層を形成する(ステップS40)。行バンク用樹脂には、例えば、ポジ型の感光性材料であるフェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂が用いられる。行バンク材料層140Xは、例えば、フェノール樹脂など行バンク用樹脂を溶媒に溶解させた溶液を画素電極13上および層間絶縁層12上にスピンコート法などを用いて一様に塗布することにより形成される。
次に、フォトマスクを用いて行バンク14Xをパターン露光し、現像によって露光部分を取り除き焼成する。これにより、行バンク14Xが形成される。
(5)列バンク14Yおよび外部隔壁14Lの形成
次に、図18(a)に示すように、画素電極13、層間絶縁層12、および、行バンク14X上に、列バンク14Yおよび外部隔壁14Lの材料である列バンク用樹脂を塗布し、列バンク材料層140Yを形成する(ステップS50)。列バンク用樹脂には、例えば、ポジ型の感光性材料であるアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂に、撥液性を有する界面活性剤であるフッ素化合物が添加されて用いられる。
次に、フォトマスクを用いて列バンク材料層140Yをパターン露光し、現像によって露光部分を取り除き焼成することにより、図18(b)に示すように、列バンク14Yを形成する。なお、図18(b)には図示していないが、非表示領域10qには、列バンク14Yと連続して外部隔壁14Lが形成される。
なお、ここでは列バンク14Yと外部隔壁14Lとを同じ材料を用いて一度に形成したが、それぞれを個別の成膜処理により形成してもよい。
また、列バンク14Yの形成後、列バンク14Yの欠陥部を検出する工程、および、欠陥部を検出した場合に当該欠陥部を補修する工程を実施してもよい。
(6)正孔注入層の成膜
次に、図18(c)に示すように、列バンク14Yが規定する間隙14aR、14aG、14aBのそれぞれに対し、正孔注入層15の構成材料を含むインクを、塗布装置のノズル4010から吐出して間隙14aR、14aG、14aB内の画素電極13上に塗布する。そして、焼成(乾燥)を行って、正孔注入層15を形成する(ステップS60)。
なお、間隙14aR、14aG、14aBにおける正孔注入層15の膜厚を調整するため、外部間隙14DR、14DG、14DBのそれぞれに対して正孔注入層15の構成材料を含むインクを塗布してもよい。
(7)正孔輸送層の成膜
次に、図18(d)に示すように、列バンク14Yが規定する間隙14aR、14aG、14aBのそれぞれに対し、正孔輸送層16の構成材料を含むインクを、塗布装置のノズル4020から吐出して間隙14aR、14aG、14aB内の正孔輸送層16上に塗布する。そして、焼成(乾燥)を行って、正孔輸送層16を形成する(ステップS70)。
なお、間隙14aR、14aG、14aBにおける正孔輸送層16の膜厚を調整するため、外部間隙14DR、14DG、14DBのそれぞれに対して正孔輸送層16の構成材料を含むインクを塗布してもよい。
(8)発光層の成膜
次に、図19(a)に示すように、発光層17R/G/Bの構成材料を含むインクをそれぞれ、塗布装置のノズル4030R/4030G/4030Bから吐出して、間隙14aR、14aG、14aBそれぞれの正孔輸送層16上に塗布する。そして、焼成(乾燥)を行って、発光層17R、17G、17Bを形成する(ステップS80)。このとき、発光層17R/G/Bの構成材料を含むインクは、それぞれ、外部間隙14DR、14DG、14DBにも濡れ広がる。
なお、外部間隙14DR、14DG、14DBのそれぞれに対して発光層17R/G/Bの構成材料を含むインクを塗布してもよい。外部間隙14DR、14DG、14DBに対してもインクを塗布することにより、発光層17R/G/Bの膜厚の均一化を図ることができる。
(9)電子輸送層の成膜
次に、図19(b)に示すように、発光層17R、17G、17B上および列バンク14Y上に、電子輸送層18を構成する材料を真空蒸着法またはスパッタリング法により各サブピクセルに共通して成膜し、電子輸送層18を形成する(ステップS90)。
(10)電子注入層の成膜
次に、図19(c)に示すように、電子輸送層18上に、電子注入層19を構成する材料を真空蒸着法またはスパッタリング法により各サブピクセルに共通して成膜し、電子注入層19を形成する(ステップS100)。
(11)対向電極の成膜
次に、図20(a)に示すように、電子注入層19上に、対向電極20を構成する材料を真空蒸着法またはスパッタリング法により各サブピクセルに共通して成膜し、対向電極20を形成する(ステップS110)。
(12)封止層の成膜
最後に、図20(b)に示すように、対向電極20上に、封止層を形成する材料をCVD法またはスパッタリング法により各サブピクセルに共通して成膜し、封止層21を形成する(ステップS120)。
≪実施の形態2≫
実施の形態1に係る有機EL表示パネル100では、間隙14aR、14aG、14aBの全てがそれぞれ外部間隙14DR、14DG、14DBを介して他の間隙14aR、14aG、14aBと連通する構成とした。
しかしながら、すべての発光色について、2つの間隙14aを外部間隙14Dを介して連通させる必要はなく、以下のような構成としてもよい。
緑色発光素子では長さdが長くなっても輝度ムラは目立つが、青色発光素子や赤色発光素子では長さdが長くなると輝度ムラは目立たなくなる。したがって、第2空間SB1の列方向の長さdが所定の長さ以上であるとき、緑色発光素子でのみ輝度ムラが生じる。この理由としては、人の目が緑色の光に対して敏感であることが原因であると考えられる。
以上の点に鑑みて、緑色の発光素子が形成される間隙14aGのみ、外部間隙14DGを介して他の間隙14aGと連通し、間隙14aR、間隙14aBについては従来の構成としても、欠陥部の補修の有無にかかわらず、輝度異常を抑止することができる。
図15(a)は、実施の形態2の1つに係る列バンク14Yおよび外部隔壁14Lの形状を示す模式図である。図15(a)に示すように、間隙14aR、間隙14aBは、非表示領域10qにおいて外部隔壁14Lにより閉じた構成となっている。その一方で、間隙14aGについては、2つの間隙14aGが2つの非表示領域10qそれぞれに設けられた外部間隙14DGによりループ状に連通した構造となっている。
図15(b)は、実施の形態2の他の1つに係る列バンク14Yおよび外部隔壁14Lの形状を示す模式図である。図15(b)に示すように、間隙14aR、間隙14aBは、非表示領域10qにおいて外部隔壁14Lにより閉じた構成となっている。その一方で、間隙14aGについては、行方向(X方向)に最近接する2つの間隙14aGが1つの非表示領域10qに設けられた外部間隙14DGにより連通し、外部間隙14DGが2つの非表示領域10qに千鳥状に配置されることで、間隙14aGと外部間隙14DGとが長尺状に繋がった構造となっている。
図15(c)は、実施の形態2の他の1つに係る列バンク14Yおよび外部隔壁14Lの形状を示す模式図である。図15(c)に示すように、間隙14aR、間隙14aBは、非表示領域10qにおいて外部隔壁14Lにより閉じた構成となっている。その一方で、間隙14aGについては、複数の間隙14aGが2つの非表示領域10qに設けられた外部間隙14DGにより連通することで、複数の間隙14aGが外部間隙14DGを介して繋がった構造となっている。
上記構成によっても、欠陥部の補修の有無にかかわらず、緑色発光層の膜厚を均一化して輝度異常を抑止することができる。上述したように、赤色発光層の膜厚のムラ、青色発光層の膜厚のムラに対しては輝度異常の視認性は高くないため、上記構成により、すべての色に対して、輝度異常を抑止することができる。
≪実施の形態に係るその他の変形例≫
(1)上記実施の形態1では、行方向に並ぶ間隙14aB、14aG、14aR、14aR、14aG、14aBについて外部間隙14DR、14DG、14DBを用いて2つの間隙14aR、2つの間隙14aG、2つの間隙14aBをそれぞれループ状に連通させる場合について説明した。しかしながら、間隙の配置順は任意であってよく、同一色に発光する発光素子が形成される2つの間隙14aが外部間隙14Dによって連通していればよい。また、発光素子の種類は3種類に限られず、2種類であってもよいし4種類以上であってもよい。ここで、発光素子の種類とは発光層や機能層の膜厚のバリエーションを指すものであり、同一の発光色であっても発光層や機能層の膜厚が異なる場合は、種類が異なる発光素子として考える。また、種類の異なる2つの間隙14aの間に補助電極層やその他の非自己発光領域を設けてもよい。
さらに、2つの間隙14aは外部間隙14Dによって連通していればループ状である必要はなく、1つの外部間隙14Dを介してU字型に連通していてもよいし、図15(b)に示す実施の形態2の一態様のように、3以上の間隙14aが複数の外部間隙14Dによって長尺状に連通していてもよい。
同様に、実施の形態2においても図15(a)〜(c)に示す形状に限定されず、2つの間隙14aGが外部間隙14DGによって連通していればよく、1つの外部間隙14Dを介してU字型に連通していてもよいし、図15(c)に示す態様において、外部間隙14DGは1つの非表示領域10qに形成されてもよい。
さらに、発光色のうち2色以上について実施の形態1のように2つの間隙14aが外部間隙14Dによって連通し、1色以上について間隙14aそれぞれが独立している、としてもよい。
(2)上記実施の形態においては、有機EL素子100において正孔注入層15、正孔輸送層16、発光層17は全て塗布法により形成されるとしたが、少なくとも発光層17が塗布法で形成されればよく、それ以外の層は他の方法、例えば、蒸着法、スパッタリング法などにより形成されるとしてもよい。
また、正孔注入層15、正孔輸送層16、電子輸送層18、電子注入層19は必ずしも上記実施の形態の構成である必要はない。いずれか1以上を備えないとしてもよいし、さらにほかの機能層を備えていてもよい。また、例えば、電子輸送層18と電子注入層19に替えて、単一の電子注入輸送層を備える、としてもよい。
(3)上記実施の形態においては、有機EL表示パネルはトップエミッション型であるとして、画素電極が光反射性を有し、対向電極が光透過性を有する場合について説明した。しかしながら、本開示に係る有機EL表示パネルは、いわゆるボトムエミッション型であるとしてもよい。
(4)以上、本開示に係る自発光パネルおよび自発光型表示装置について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明は、発光層を塗布法で形成する自発光パネルにおいて、隔壁の補修の有無に係らず発光層の膜厚の均一化を容易に行うことにより、表示品質の優れた自発光パネルを製造するのに有用である。
1 表示装置
10 表示パネル(有機EL表示パネル)
100 発光素子(有機EL素子)
10p 表示領域
10q 非表示領域
3 欠陥(欠陥部)
5 堰
11 基板
12 層間絶縁層
13 画素電極
14Y 列バンク(隔壁)
14a 間隙
14L 外部隔壁
14D 外部間隙
14X 行バンク
15 正孔注入層
16 正孔輸送層
17 発光層
17D ダミー発光層
18 電子輸送層
19 電子注入層
20 対向電極
21 封止層

Claims (14)

  1. 平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルであって、
    前記表示領域において基板の上方に配された複数の画素電極と、
    前記表示領域において前記基板の上方に配され、列方向に延伸して複数の前記画素電極を行方向に区画する複数の隔壁と、
    行方向に隣接する2つの隔壁の間の間隙のうち第1間隙に配される塗布膜である第1の発光層と、
    前記第1間隙に行方向に隣接する第2間隙に配され、前記第1の発光層と発光色が異なる第2の発光層と、
    前記第1間隙から行方向に離間した第3間隙に配される、前記第1の発光層と同一の材料からなる塗布膜である第3の発光層と、
    前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の外部間隙を区画する外部隔壁と、
    前記第1の発光層、前記第2の発光層、前記第3の発光層の上方に配される対向電極と
    を備え、
    前記第1間隙と前記第3間隙とが前記外部間隙を介して連通している
    ことを特徴とする自発光パネル。
  2. 前記第1間隙を規定する隔壁と前記第3間隙とを規定する隔壁とが前記外部隔壁を介して連続している
    ことを特徴とする請求項1に記載の自発光パネル。
  3. 前記外部間隙には前記第1の発光層と前記第3の発光層とのいずれとも同一の材料からなり塗布膜として形成されるダミー発光層が形成され、前記第1の発光層と前記第3の発光層とが前記ダミー発光層を介して連続している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の自発光パネル。
  4. 前記第3間隙に行方向に隣接する第4間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第2の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第4の発光層と、
    前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の第2外部間隙を区画する第2外部隔壁とをさらに備え、
    前記第2の発光層は塗布膜として形成され、
    前記第2間隙を規定する隔壁と前記第4間隙とを規定する隔壁とが前記第2外部隔壁を介して連続していることにより前記第2間隙と前記第4間隙とが前記第2外部間隙を介して連通している
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自発光パネル。
  5. 前記第1間隙、前記第2間隙、前記第4間隙、前記第3間隙がこの順で行方向に並ぶ
    ことを特徴とする請求項4に記載の自発光パネル。
  6. 前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第1の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第5の発光層と、
    前記基板の上方に配され、前記非表示領域において帯状の第3外部間隙を区画する第3外部隔壁とをさらに備え、
    前記第3間隙を規定する隔壁と前記第5間隙とを規定する隔壁とが前記第3外部隔壁を介して連続していることにより前記第3間隙と前記第5間隙とが前記第3外部間隙を介して連通している
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自発光パネル。
  7. 前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙において前記画素電極の上方に配され、前記第1の発光層と同一の材料からなり塗布膜として形成される第5の発光層をさらに備え、
    前記第1間隙と前記第3間隙と前記第5間隙とが前記外部間隙を介して連続している
    ことを特徴とする請求項1または3に記載の自発光パネル。
  8. 前記第1間隙内に、行方向に延伸し前記第1の発光層を列方向に分断する堰が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の自発光パネル。
  9. 前記堰は、1以上の画素電極の上方に形成され、
    平面視したときに、当該画素電極が存在する領域に発光素子が存在しない
    ことを特徴とする請求項8に記載の自発光パネル。
  10. 平面視したときに発光素子が行列状に配される表示領域に対して非表示領域が列方向に隣接する自発光パネルの製造方法であって、
    基板上方のうち前記表示領域に画素電極を行列状に形成し、
    前記基板上方のうち前記表示領域内に、列方向に延伸して複数の前記画素電極を行方向に区画する複数の隔壁を形成し、
    行方向に隣接する2つの隔壁によって規定される間隙のうち第1間隙と、前記第1間隙から行方向に離間した第3間隙との双方に連通する外部間隙を区画する外部隔壁を前記非表示領域に形成し、
    前記第1間隙と前記第3間隙とに、第1の発光層の材料インクを塗布して、第1の発光層と第3の発光層とをそれぞれ形成し、
    前記第1間隙に行方向に隣接する第2間隙に、前記第1の発光層と発光色が異なる第2の発光層を形成し、
    前記第1の発光層、前記第2の発光層、前記第3の発光層の上方に対向電極を形成する
    ことを特徴とする自発光パネルの製造方法。
  11. 前記第2間隙と、前記第3間隙に行方向に隣接する第4間隙との双方に連通する第2外部間隙を区画する第2外部隔壁を前記非表示領域に形成し、
    前記第2の発光層の形成において、第2の発光層の材料インクを塗布し、
    前記第4間隙に、前記第2の発光層の材料インクを塗布して第4の発光層を形成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の自発光パネルの製造方法。
  12. 前記第3間隙と、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙との双方に連通する第3外部間隙を区画する第3外部隔壁を前記非表示領域に形成し、
    前記第5間隙に、前記第1の発光層の材料インクを塗布して第5の発光層を形成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の自発光パネルの製造方法。
  13. 前記外部隔壁の形成において、前記外部間隙が、前記第1間隙と、前記第3間隙と、前記第3間隙から行方向に離間した第5間隙との全てに連通するように前記外部間隙を形成し、
    前記第5間隙に、前記第1の発光層の材料インクを塗布して第5の発光層を形成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の自発光パネルの製造方法。
  14. 前記隔壁の欠陥を検出し、欠陥を検出した場合に、欠陥が前記隔壁と堰とによって囲繞されるように堰を形成する
    ことを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の自発光パネルの製造方法。
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