JP2021055732A - 電磁弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路断面積及びガイド機能の調整が容易となり、生産性の向上及び/又は製造コストの低減が可能となる電磁弁を提供する。【解決手段】本発明は、ハウジング2、シート部材3、及び固定コア6で区画された弁体室9を介して、第1貫通孔32と第2貫通孔33とが接続されるように構成された電磁弁であって、弁体室9には、第2貫通孔33に対向し且つ弁体部材4を囲むように筒状のフィルタ部材8が配置され、フィルタ部材8は、フルードが通過するメッシュ部81と、樹脂で形成されメッシュ部81を支持する支持枠部82と、を有するとともに、第1貫通孔32と第2貫通孔33との間をフルードが流動する場合にフルードがメッシュ部81を通過するように構成され、フィルタ部材8の内周面と弁体部材4の外周面との間には、第1貫通孔32に接続される流路93が形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、電磁弁に関する。
例えば独国特許出願公開第102012206282号明細書には、プランジャの振れを抑制するために、シート部材の内径を小さくし、プランジャとシート部材との間の隙間を小さくした電磁弁が図から読み取れる。これにより、プランジャが振れた場合にプランジャとシート部材とが接触し、プランジャの振れが抑制される。つまり、シート部材がプランジャの移動をガイドするガイド機能を発揮している。
しかしながら、上記電磁弁では、ガイド機能を高くするためにプランジャのより下方でガイドしようとすると、シート部材の底面に設けられた第1貫通孔(第1出入口)と、シート部材の周面に設けられた第2貫通孔(第2出入口)との間を接続する流路、すなわちシート部材とプランジャとの間の流路が狭くなる。ここで、ガイド機能を維持しつつ当該流路の流路断面積を大きくするためには、プランジャに溝を形成するなどの加工(切削等)が必要となる。プランジャの加工による流路の調整は、技術的に手間がかかり、コストもかかる。つまり、上記電磁弁は、生産性及び製造コストの観点で改善の余地がある。
本発明の目的は、流路断面積及びガイド機能の調整が容易となり、生産性の向上及び/又は製造コストの低減が可能となる電磁弁を提供することを目的とする。
本発明の電磁弁は、筒状のハウジングと、前記ハウジングの軸方向一端部に固定され、弁座及び第1貫通孔を形成するシート部材と、前記ハウジング内に配置され、磁性体を含んで形成され、前記弁座に対して当接及び離間可能に移動する弁体部材と、前記ハウジング内に配置され、前記弁体部材を軸方向に付勢する付勢部材と、前記ハウジングの軸方向他端部に固定され磁性体で形成された固定コアと、前記ハウジングの外周側に配置されたコイルと、前記ハウジング又は前記シート部材に設けられ、軸方向に交差する方向に延びる第2貫通孔と、を備え、前記ハウジング、前記シート部材、及び前記固定コアで区画された弁体室を介して、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが接続されるように構成された電磁弁であって、前記弁体室には、前記第2貫通孔に対向し且つ前記弁体部材を囲むように、筒状のフィルタ部材が配置され、前記フィルタ部材は、フルードが通過するメッシュ部と、樹脂で形成され前記メッシュ部を支持する支持枠部と、を有するとともに、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間をフルードが流動する場合にフルードが前記メッシュ部を通過するように構成され、前記フィルタ部材の内周面と前記弁体部材の外周面との間には、前記第1貫通孔に接続される流路が形成されている。
本発明によれば、フィルタ部材の形状や配置位置により、フィルタ部材と弁体部材との隙間の大小、すなわち流路断面積及びガイド機能の大小を調整することができる。例えば、当該隙間が小さいほど、流路断面積が小さくなり、ガイド機能が高くなる。フィルタ部材の形状変更は、樹脂製の支持枠部を設計変更すればよく、磁性体を含む弁体部材の加工に比べて、容易且つ低コストで行うことができる。つまり、本発明によれば、流路断面積及びガイド機能の調整が容易となり、生産性の向上及び/又は製造コストの低減が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施例相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、説明に用いる各図は概念図である。
本実施形態の電磁弁1は、図1に示すように、ハウジング2と、シート部材3と、弁体部材4と、付勢部材5と、固定コア6と、コイルユニット7と、フィルタ部材8と、を備えている。電磁弁1は、非通電状態で閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁である。以下、説明において、軸方向は、弁体部材4の軸方向を意味する。
ハウジング2は、筒状に形成されている。ハウジング2は、スリーブ21と、バルブボディ22と、を備えている。スリーブ21は、円筒状の金属部材である。バルブボディ22は、円筒状の金属部材であって、スリーブ21の軸方向一方側に配置されている。バルブボディ22は、スリーブ21に固定されている。バルブボディ22の内径は、スリーブ21の内径より小さい。
シート部材3は、ハウジング2の軸方向一端部に固定され、弁座31及び第1貫通孔32を形成している金属部材である。シート部材3は、有底円筒状に形成されており、バルブボディ22に固定されている。シート部材3の底面部分には、軸方向に延びる第1貫通孔32が設けられている。シート部材3のうち第1貫通孔32の周囲の環状部分が、弁座31を構成している。弁座31は、テーパ状に形成されている。
シート部材3の周面部分には、軸方向に交差する方向(ここでは直交する方向)に延びる第2貫通孔33が形成されている。第2貫通孔33は、周方向に複数形成されている。第1貫通孔32は電磁弁1の一方の出入口(ポート)であり、第2貫通孔33は電磁弁1の他方の出入口(ポート)である。
弁体部材4は、ハウジング2内に配置され、磁性体を含んで形成され、弁座31に対して当接及び離間可能に移動する円柱状部材である。弁体部材4は、磁性体からなる可動コア41と、可動コア41の軸方向一端部に配置された球状の弁体42と、を備えている。可動コア41は、プランジャとも呼ばれる。可動コア41は、軸方向一方側の小径部411の径が軸方向他方側の大径部412の径よりも小さくなっている。小径部411はバルブボディ22内に配置され、大径部412はスリーブ21内に配置されている。大径部412には、軸方向に延びる複数の流路4aが形成されている。流路4aは、大径部412の外周面に(溝状に)設けられてもよいし、大径部412を軸方向に貫通する貫通孔により形成されてもよい。
弁体42は、金属部材であって、可動コア41の軸方向の移動に伴って、弁座31に対して当接(着座)又は離間(離座)する。弁体42は、可動コア41に固定されていてもよい。弁体42が弁座31に着座して第1貫通孔32が閉鎖されると、電磁弁1は閉弁状態となる。一方、弁体42が弁座31から一部離間し、第1貫通孔32が開口されると、電磁弁1は開弁状態となる。弁体42は金属で形成されている。
付勢部材5は、ハウジング2内に配置され、弁体部材4を軸方向に付勢するスプリングである。付勢部材5は、弁体部材4と固定コア6との間に配置され、弁体部材4を軸方向一方に(弁座31に向けて)付勢している。
固定コア6は、ハウジング2(スリーブ21)の軸方向他端部に固定され、磁性体で形成された円柱状部材である。コイルユニット7は、ハウジング2の外周側(外周面)に配置されている。コイルユニット7は、コイル71と、ヨーク72と、を備えている。コイル71は、ヨーク72を介してハウジング2に固定されている。なお、コイル71はハウジング2以外の部材に固定されていてもよい。
コイル71が通電されると、ヨーク72、固定コア6、及び可動コア41により磁気回路が形成される。換言すると、コイル71が通電されると、固定コア6及び可動コア41が励磁される。コイル71の通電時、可動コア41には、固定コア6に近づく方向の力(以下「電磁力」という)が加わる。なお、ヨーク72は、磁気回路を構成しない樹脂製であってもよい。
可動コア41には、第1貫通孔32に接続された外部流路の液圧と、第2貫通孔33に接続された外部流路の液圧との間の差圧によっても、軸方向一方側又は他方側に可動コア41を押圧する力が加わる。したがって、電磁力が、差圧による力(プラス又はマイナス)と付勢部材5の付勢力との和を超えると、可動コア41が軸方向他方に移動し、電磁弁1が開弁する。
電磁弁1は、ハウジング2、シート部材3、及び固定コア6で区画された弁体室9を介して、第1貫通孔32と第2貫通孔33とが接続されるように構成されている。弁体室9は、弁体部材4が弁座31から離間している状態(電磁弁1が開弁状態)において、第1貫通孔32と第2貫通孔33とを連通させる。弁体室9は、弁体部材4を収容する電磁弁1の内部空間ともいえる。
フルードは、弁体室9を介して、第1貫通孔32から第2貫通孔33に、又は第2貫通孔33から第1貫通孔32に流動する。なお、弁体室9は、可動コア41の大径部412よりも軸方向一端面に面する第1室91と、大径部412の軸方向他端面に面する第2室(背面室)92と、を含んでいる。第1室91と第2室92とは、可動コア41に設けられた流路4aを介して連通している。
(フィルタ部材)
弁体室9には、第2貫通孔33に対向し且つ弁体部材4を囲むように、筒状のフィルタ部材8が配置されている。本実施形態のフィルタ部材8は、円筒状に形成され、弁体室9の第1室91内において、可動コア41の小径部411及び弁体42を囲み、且つ第2貫通孔33に対向して配置されている。フィルタ部材8は、異物の通過を抑制するための部材である。
弁体室9には、第2貫通孔33に対向し且つ弁体部材4を囲むように、筒状のフィルタ部材8が配置されている。本実施形態のフィルタ部材8は、円筒状に形成され、弁体室9の第1室91内において、可動コア41の小径部411及び弁体42を囲み、且つ第2貫通孔33に対向して配置されている。フィルタ部材8は、異物の通過を抑制するための部材である。
フィルタ部材8は、フルードが通過するメッシュ部81と、樹脂で形成されメッシュ部81を支持する支持枠部82と、を有している。そして、フィルタ部材8は、第1貫通孔32と第2貫通孔33との間をフルードが流動する場合にフルードがメッシュ部81を通過するように構成されている。
メッシュ部81は、樹脂により網目状に形成された部材である。メッシュ部81は、フレキシブルな板状に形成され、フィルタ部材8の周面(周壁)の一部を構成している。フィルタ部材8は、複数のメッシュ部81を有している。フルードに異物が混入している場合、異物だけがメッシュ部81にひっかかり、通過が阻止される。
支持枠部82は、メッシュ部81の縁部全周に固定された枠状の樹脂部材である。支持枠部82は、全体として円筒状に形成されている。支持枠部82の周面には、メッシュ部81が配置される開口部82aが複数形成されている。本実施形態の支持枠部82は、支持強度を確保するために、メッシュ部81よりも厚く(すなわち径方向の幅が大きく)形成されている。
また、支持枠部82の外周面には、径方向外側に突出してシート部材3に当接する環状の突出部82bが形成されている。突出部82bは、支持枠部82の軸方向他端部(後述する第2環状部822)に形成されている。突出部82bは、メッシュ部81よりも軸方向他方側に形成されている。突出部82bは、フィルタ部材8を径方向に位置決めするとともに、後述する外周室94を区画する。
支持枠部82は、例えば、メッシュ部81と同じ樹脂で一体成型されてもよく、又は別途製造したメッシュ部81を含んだインサート成形によりメッシュ部81と一体的に形成されてもよい。また、メッシュ部81は、別の材料(金属等)で形成されても良い。
図2及び図3に示すように、構成の一例として、支持枠部82は、軸方向一端部を構成する環状の第1環状部821と、軸方向他端部を構成する環状の第2環状部822と、第1環状部821と第2環状部822とを接続する軸方向に延びる複数の柱状部823と、を備えている。図3は、フィルタ部材8の軸方向他端面の概念図であって、説明のためにメッシュ部81の位置を表している。なお、環状部821、822に加えて、1つ又は複数の環状部が配置されてもよい。また、柱状部823は、軸方向に対して傾斜するように形成されてもよい。
複数のメッシュ部81は、周方向に等間隔に配置されている。各メッシュ部81は、第1環状部821、第2環状部822、及び2つの柱状部823により囲まれて支持されている。つまり、メッシュ部81が配置される開口部82aは、第1環状部821、第2環状部822、及び2つの柱状部823により区画されている。
フィルタ部材8は、例えばシート部材3の内側に圧入されて固定されている。支持枠部82の軸方向一端面は、シート部材3の底面に当接している。また、支持枠部82の軸方向他端面は、ハウジング2(バルブボディ22)の軸方向一端面に当接している。この構成により、フィルタ部材8は軸方向に位置決めされる。
突出部82bは、第2貫通孔33よりも軸方向他方側でシート部材3に当接している。したがって、第2貫通孔33を通過するフルードは、弁体室9内において、フィルタ部材8とシート部材3とで区画された外周室94を通過することとなる。つまり、フルードが電磁弁1を通過する際、フルードは必ず外周室94及びメッシュ部81を通過することとなる。このように、フィルタ部材8は、フルードが第1貫通孔32及び第2貫通孔33を介して電磁弁1を通過する場合に、フルードが必ずメッシュ部81を通過するように構成されている。外周室94は、メッシュ部81と第2貫通孔33以外は閉鎖されている領域(空間)であり、弁体室9の第1室91に形成されている。
支持枠部82は、弁体部材4と同軸的に配置されている。支持枠部82の内周面は、円筒状であって、支持枠部82と可動コア41との間には一定の隙間が形成されている。このように、フィルタ部材8の内周面と弁体部材4の外周面との間には、第1貫通孔32に接続される流路93が形成されている。
(本実施形態の効果)
上記のように、フィルタ部材8が弁体室9に配置されることで、フィルタ部材8と弁体部材4との間には流路93が形成される。流路93は、メッシュ部81と第1貫通孔32とを接続している。第2貫通孔33は、弁体室9内でフィルタ部材8により区画された外周室94に開口している。したがって、電磁弁1を通過するフルードは、第2貫通孔33、外周室94、メッシュ部81、流路93、及び第1貫通孔32を通過する。
上記のように、フィルタ部材8が弁体室9に配置されることで、フィルタ部材8と弁体部材4との間には流路93が形成される。流路93は、メッシュ部81と第1貫通孔32とを接続している。第2貫通孔33は、弁体室9内でフィルタ部材8により区画された外周室94に開口している。したがって、電磁弁1を通過するフルードは、第2貫通孔33、外周室94、メッシュ部81、流路93、及び第1貫通孔32を通過する。
このように、流路93は、フルードが電磁弁1を通過する際に必ず経由する場所となる。したがって、流路93の流路断面積は、電磁弁1の流量(単位時間あたりに通過するフルードの量)に影響を与える。つまり、フィルタ部材8の形状や配置等により、電磁弁1の流量を調整することが可能となる。なお、「流路断面積」は、流路を、フルードの流れ方向(流路の延伸方向)に直交する平面で切断した断面の面積である。
また、フィルタ部材8が弁体部材4の外周側に配置されているため、弁体部材4が振れた場合、フィルタ部材8に当接して振れが抑制される。つまり、フィルタ部材8が、弁体部材4の移動を軸方向にガイドするガイド機能を発揮する。本実施形態によれば、フィルタ部材8は、自身のフィルタ機能に加えて、流路形成機能及びガイド機能を備えることとなる。
したがって、本実施形態によれば、フィルタ部材8の形状や配置位置により、フィルタ部材8と弁体部材4との隙間、すなわち流路93の流路断面積及びガイド機能の大小を調整することができる。例えば、当該隙間が小さいほど、流路断面積が小さくなり、ガイド機能が高くなる。フィルタ部材8の形状変更は、樹脂製の支持枠部82を設計変更すればよく、磁性体を含む弁体部材4の加工に比べて、容易且つ低コストで行うことができる。樹脂の加工は、磁性体の加工に比べて容易である。つまり、本実施形態によれば、流路断面積及びガイド機能の調整が容易となり、生産性の向上及び/又は製造コストの低減が可能となる。
(第1変形例)
本実施形態の第1の変形例として、図4及び図5に示すように、支持枠部82には、弁体部材4に向かって突出するリブ82cが設けられている。リブ82cは、樹脂により支持枠部82の内周面に形成されている。リブ82cは、支持枠部82の一部として支持枠部82と一体成型されている。
本実施形態の第1の変形例として、図4及び図5に示すように、支持枠部82には、弁体部材4に向かって突出するリブ82cが設けられている。リブ82cは、樹脂により支持枠部82の内周面に形成されている。リブ82cは、支持枠部82の一部として支持枠部82と一体成型されている。
リブ82cの形状、位置、及び数などにより、流路断面積及びガイド機能が変化する。リブ82cの形成は容易である。したがって、設計者は、より容易に流路断面積及びガイド機能を調整することができる。フィルタ部材8と弁体部材4との離間距離(流路93の径方向の幅)は、リブ82cが設けられた部位では小さく、それ以外の部位では大きくなる。
例えば、図5に示すように、複数のリブ82cを支持枠部82の内周面に(例えば周方向に等間隔で)形成することで、リブ82c同士の間の隙間により流路断面積を確保しつつ、リブ82cにより弁体部材4とフィルタ部材8との離間距離を小さくしガイド機能を強化することができる。なお、リブ82cは1つであってもよい。また、リブ82cは、支持枠部82の内周面全周にわたって(すなわち環状に)形成されてもよい。
本例では、リブ82cは、フィルタ部材8の軸方向他端部(第2環状部822)に設けられている。換言すると、リブ82cは、メッシュ部81よりも軸方向他方側(固定コア6側)に設けられている。フィルタ部材8のうちリブ82cが設けられている部分により、流路93の流路断面積の最小値が決まる。なお、リブ82cの位置は、上記に限らず、フィルタ部材8のうち、軸方向中央部(柱状部823)や軸方向一端部(第1環状部821)に設けられても良い。
(第2変形例)
本実施形態の第2の変形例として、フィルタ部材8は、流路93の流路断面積の最小値が、第1貫通孔32の流路断面積の最小値よりも小さくなるように構成されている(以下、この構成を「流路縮小構成」ともいう)。なお、図7及び図8は、フィルタ部材8を軸方向一方側から見た概念図であって、説明のために流路93の流路断面と第1貫通孔32の流路断面を表している。
本実施形態の第2の変形例として、フィルタ部材8は、流路93の流路断面積の最小値が、第1貫通孔32の流路断面積の最小値よりも小さくなるように構成されている(以下、この構成を「流路縮小構成」ともいう)。なお、図7及び図8は、フィルタ部材8を軸方向一方側から見た概念図であって、説明のために流路93の流路断面と第1貫通孔32の流路断面を表している。
図6及び図7に示す例では、フィルタ部材8の軸方向一端部(第1環状部821)にリブ82cが設けられている。つまり、本例では、リブ82cは、メッシュ部81よりも軸方向一方側に形成されている。リブ82cは、弁体部材4を囲むように環状に形成されている。また、リブ82cの径方向幅(突出幅)は、一定になっている。したがって、リブ82cと弁体部材4とが形成する流路93の径方向の幅は、初期状態では一定である。
流路93の流路断面積は、流路93のうちリブ82cが形成する部分で最小値となる。つまり、流路93の流路断面積の最小値は、リブ82cによって調整される。なお、第1貫通孔32及び第2貫通孔33の径は、それぞれ、フルードの流れ方向において一定(すなわち流路断面積も一定)である。
本例の構成によれば、上記同様、可動コア41を加工することなく、流路93の流路断面積及びガイド機能を容易に調整することができる。また、本例では、流路93の径方向幅(隙間)が小さく、ガイド機能は高くなる。さらに、本例では、リブ82cがフィルタ部材8の軸方向一方側に設けられているため、可動コア41のより先端側(第1貫通孔32側)の部分でガイド機能が発揮される。すなわち、可動コア41の振れが大きくなる側の部分が、リブ82cによりガイドされるため、ガイド機能(すなわち振れ抑制機能)はさらに高くなる。
さらに、本例では、流路93の流路断面積の最小値は、第1貫通孔32、流路93、及び第2貫通孔33を含んで形成される全流路の流路断面積の最小値である(以下、この構成を「最小流路形成構成」ともいう)。つまり、電磁弁1が形成する全流路、すなわち電磁弁1を通過する際にフルードが通る流路の流路断面積の最小値は、流路93により決定される。このため、電磁弁1の流量の設計において、第1貫通孔32及び第2貫通孔33の流路断面積を小さくする必要がなくなる。
従来の構成では、ほとんどの場合、構成上、第1貫通孔32の流路断面積が、電磁弁1の全流路の流路断面積における最小値となる。このため、電磁弁1の流量を設計する場合、第1貫通孔32の径を調整することが行われる。全流路の流路断面積の最小値は、電磁弁1の流量に大きな影響を与える。
しかし、流量を小さくするために第1貫通孔32の径を小さくするほど、ストローク検査が行い難くなる。ストローク検査は、弁体部材4のストローク(移動距離)の検査であり、例えば第1貫通孔32に検査棒を差し込み又はレーザーを照射することで行われる。したがって、第1貫通孔32の径が小さいほど、検査棒又はレーザーを弁体室9内に進入させにくくなり、ストローク検査が困難となる。
ここで、流路縮小構成(流路93の流路断面積の最小値<第1貫通孔32の流路断面積の最小値)によれば、第1貫通孔32が流量を決める主要部分ではなくなるため、流量を小さくする際に第1貫通孔32を小さくする必要がなくなる。これにより、流量調整によるストローク検査の作業性への悪影響は、回避できる。例えば、第1貫通孔32の径を拡大させ、ストローク検査の作業性を向上させることもできる。このように、流路縮小構成によれば、上記実施形態の効果に加えて、ストローク検査の作業性の向上が可能となる。
また、最小流路形成構成(流路93の流路断面積の最小値=全流路の流路断面積の最小値)によれば、主に流路93により流量が決まるため、例えば、各第2貫通孔33の径も小さくする必要がない。したがって、例えば、各第2貫通孔33を拡大させて、異物詰まりの発生を抑制することもできる。また、例えばフィルタ部材8の形状を変形させるだけで、電磁弁1の流量調整が可能となり、流量設計が容易となる。なお、ほとんどの場合、流路縮小構成であれば、最小流路形成構成となる。流路93の流路断面積の最小値が第2貫通孔33の流路断面積の最小値よりも小さいことで、第2貫通孔33を小さくする必要がなく、上記のような効果が発揮される。
また、第2変形例において、図8に示すように、環状のリブ82cの一部に、凹部を形成して流路を拡大してもよい。また、環状でないリブ82cが、周方向に複数配置されてもよい。これらの構成によっても、全流路の流路断面積の最小値を容易に調整することができる。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、第2貫通孔33は、シート部材3ではなく、ハウジング2(例えばバルブボディ22)に形成されてもよい。この場合、例えば、シート部材3は環状に形成され、ハウジング2がシート部材3の外周側に固定される。この場合、外周室94は、ハウジング2の内周面とフィルタ部材8の外周面とで区画される。例えば、フィルタ部材8はハウジング2の内側に圧入固定される。一例としては、本実施形態(例えば図1)において、バルブボディ22がフィルタ部材8の軸方向一端部に対応する位置まで延伸し、シート部材3がバルブボディ22から径方向内側に突出するように、バルブボディ22に固定される。換言すると、シート部材3の周壁部分が、ハウジング2の一部を構成している。このような構成であっても、上記同様の効果が発揮される。つまり、第2貫通孔33は、シート部材3又はハウジング2に形成されればよい。
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、第2貫通孔33は、シート部材3ではなく、ハウジング2(例えばバルブボディ22)に形成されてもよい。この場合、例えば、シート部材3は環状に形成され、ハウジング2がシート部材3の外周側に固定される。この場合、外周室94は、ハウジング2の内周面とフィルタ部材8の外周面とで区画される。例えば、フィルタ部材8はハウジング2の内側に圧入固定される。一例としては、本実施形態(例えば図1)において、バルブボディ22がフィルタ部材8の軸方向一端部に対応する位置まで延伸し、シート部材3がバルブボディ22から径方向内側に突出するように、バルブボディ22に固定される。換言すると、シート部材3の周壁部分が、ハウジング2の一部を構成している。このような構成であっても、上記同様の効果が発揮される。つまり、第2貫通孔33は、シート部材3又はハウジング2に形成されればよい。
また、フィルタ部材8の突出部82bに代えて、シート部材3又はハウジング2に径方向内側に突出した突出部を形成してもよい。これによっても、フィルタ部材8の径方向の位置決めがされるとともに、外周室94も区画される。また、第2貫通孔33は、1つであってもよい。
また、電磁弁1は、非通電状態で開弁するノーマルオープン型の電磁弁であってもよい。この場合、付勢部材5は、弁体部材4を軸方向他方に(固定コア6に向けて)付勢する。付勢部材5は、例えばバルブボディ22と可動コア41の大径部412との間に配置されてもよい。ノーマルオープン型の電磁弁1でも、上記同様の効果が発揮される。
1…電磁弁、2…ハウジング、3…シート部材、31…弁座、32…第1貫通孔、33…第2貫通孔、4…弁体部材、5…付勢部材、6…固定コア、71…コイル、8…フィルタ部材、81…メッシュ部、82…支持枠部、82c…リブ、9…弁体室、93…流路。
Claims (4)
- 筒状のハウジングと、
前記ハウジングの軸方向一端部に固定され、弁座及び第1貫通孔を形成するシート部材と、
前記ハウジング内に配置され、磁性体を含んで形成され、前記弁座に対して当接及び離間可能に移動する弁体部材と、
前記ハウジング内に配置され、前記弁体部材を軸方向に付勢する付勢部材と、
前記ハウジングの軸方向他端部に固定され磁性体で形成された固定コアと、
前記ハウジングの外周側に配置されたコイルと、
前記ハウジング又は前記シート部材に設けられ、軸方向に交差する方向に延びる第2貫通孔と、
を備え、前記ハウジング、前記シート部材、及び前記固定コアで区画された弁体室を介して、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが接続されるように構成された電磁弁であって、
前記弁体室には、前記第2貫通孔に対向し且つ前記弁体部材を囲むように、筒状のフィルタ部材が配置され、
前記フィルタ部材は、フルードが通過するメッシュ部と、樹脂で形成され前記メッシュ部を支持する支持枠部と、を有するとともに、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間をフルードが流動する場合にフルードが前記メッシュ部を通過するように構成され、
前記フィルタ部材の内周面と前記弁体部材の外周面との間には、前記第1貫通孔に接続される流路が形成されている電磁弁。 - 前記支持枠部には、前記弁体部材に向かって突出するリブが設けられている請求項1に記載の電磁弁。
- 前記流路の流路断面積の最小値は、前記第1貫通孔の流路断面積の最小値よりも小さい請求項1又は2に記載の電磁弁。
- 前記流路の流路断面積の最小値は、前記第2貫通孔の流路断面積の最小値よりも小さい請求項1〜3に記載の電磁弁。
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- 2019-09-30 JP JP2019178549A patent/JP2021055732A/ja active Pending
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