JP2021054728A - 医薬品 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を高温条件下で長期間保存した場合に生じ得る変色を抑制する技術の提供。【解決手段】次の成分(A)及び(B):(A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;(B)キサンチン誘導体;を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品等に関する。
アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム等のオキシカム系NSAIDsは優れた解熱鎮痛作用を示し、関節リウマチや変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎などに効能効果を有する医薬品として利用されている(非特許文献1〜4)。
これらのオキシカム系NSAIDsのうち、アンピロキシカム(化学名:4−[1−(acetyloxy)ethoxy]−2−methyl−3−[(pyridin−2−yl)carbamoyl]−1,2−dihydro−1,2−benzothiazine−1,1−diium−1,1−bis(olate))は、下記式
Figure 2021054728
で表される化合物である。また、ピロキシカム(化学名:4−hydroxy−2−methyl−3−[(pyridin−2−yl)carbamoyl]−1,2−dihydro−1,2−benzothiazine−1,1−diium−1,1−bis(olate))は、下記式
Figure 2021054728
で表される化合物である。また、メロキシカム(化学名:4−hydroxy−2−methyl−3−[(5−methyl−1,3−thiazol−2−yl)carbamoyl]−1,2−dihydro−1,2−benzothiazine−1,1−diium−1,1−bis(olate))は、下記式
Figure 2021054728
で表される化合物である。また、ロルノキシカム(化学名:6−chloro−4−hydroxy−2−methyl−N−(2−pyridyl)−2H−thieno [2, 3−e]−1, 2−thiazine−3−carboxamide 1, 1−dioxide)は、下記式
Figure 2021054728
で表される化合物である。これらの化合物はいずれも含窒素複素環と環縮合チアジンジオキシドとがアミド結合した構造を有し、化学構造が相互に極めて類似している。
添付文書「フルカムカプセル13.5mg/フルカムカプセル27mg」 ファイザー株式会社、2019年6月 添付文書「バキソカプセル10/バキソカプセル20」 富士フイルム富山化学株式会社、2019年6月 添付文書「モービック錠5mg/モービック錠10mg」 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社、2011年8月 添付文書「ロルカム錠2mg/ロルカム錠4mg」 大正製薬株式会社、2019年4月
上記の状況の下、本発明者が、オキシカム系NSAIDsを含む医薬を開発するため鋭意検討したところ、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を高温条件下で長期間保存すると、意外にも、時間の経過に伴い変色が生じることが判明した。
従って、本発明は、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を高温条件下で長期間保存した場合に生じ得る変色を抑制する技術を提供することを課題とする。
そこで、本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上(以下、本明細書において「成分(A)」と称することがある。)に、以下の成分1〜3のうちのいずれか(以下、本明細書において、成分1、2、3をそれぞれ「成分(B−1)」、「成分(B−2)」、「成分(B−3)」と称し、また、成分(B−1)、(B−2)及び(B−3)よりなる群から選ばれる1種以上を「成分(B)」と称することがある。):
1 無水カフェインなどの、キサンチン誘導体
2 酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムゲルなどの、塩基性化合物
3 アリルイソプロピルアセチル尿素などの、イソバレリル尿素誘導体
を共存せしめ、かつ、ビン包装やPTP包装等の気密包装体に収容することによって、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を高温条件下で長期間保存した場合に生じ得る変色が抑制され、これらの成分を安定化できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B−1)〜(B−3)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B−1)キサンチン誘導体
(B−2)塩基性化合物
(B−3)イソバレリル尿素誘導体
を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品を提供するものである。
本発明によれば、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を高温条件下で長期間保存した場合の変色が抑制され、保存安定性に優れる医薬品を提供することができる。
<成分(A)>
本明細書において「アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上」には、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカムそのもののほか、それらの薬学上許容される塩、さらにはアンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカムそのものやそれらの薬学上許容される塩と、水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。ここで、塩としては、薬学上許容される塩であれば特に限定されず、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、フッ化水素酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミン塩;リシン、アルギニン等の有機塩基塩等が挙げられる。
なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
成分(A)としては、アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム及びロルノキシカムよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、メロキシカムが特に好ましい。
なお、成分(A)は公知の成分であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、メロキシカム(Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.)などが挙げられる。
医薬組成物における成分(A)の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(A)をフリー体換算で1〜100mg、より好適には2〜75mg、特に好適には3〜50mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して5〜75mg、より好適には10〜50mg、特に好適には15〜30mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して2〜75mg、より好適には5〜50mg、特に好適には10〜30mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して1〜50mg、より好適には3〜30mg、特に好適には5〜15mg服用できる量を含有せしめることができる。
さらに、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩ならびにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体換算で合計して1〜30mg、より好適には3〜20mg、特に好適には5〜10mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(A)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.05〜70質量%含有するのが好ましく、0.1〜60質量%含有するのがより好ましく、0.5〜50質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で1〜75質量%含有するのが好ましく、2〜50質量%含有するのがより好ましく、4〜30質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.5〜70質量%含有するのが好ましく、1〜50質量%含有するのがより好ましく、3〜30質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.5〜50質量%含有するのが好ましく、1〜30質量%含有するのがより好ましく、2〜10質量%含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1〜30質量%含有するのが好ましく、0.5〜20質量%含有するのがより好ましく、1〜10質量%含有するのが特に好ましい。
<成分(B−1)>
本明細書において「キサンチン誘導体」としては、下記一般式(1)で表される化合物及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
Figure 2021054728
[式(1)中、R1及びR2は各々独立して水素原子又はメチル基を示し、R3は水素原子、メチル基、モノヒドロキシプロピル基又はジヒドロキシプロピル基を示す。]
式(1)中、R3において、モノヒドロキシプロピル基としては、2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。また、ジヒドロキシプロピル基としては、2,3−ジヒドロキシプロピル基が好ましい。
なお、上記一般式(1)において、
(1)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、カフェインを意味するものである。
(2)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が水素原子であるものは、テオフィリンを意味するものである。
(3)R1が水素原子であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、テオブロミンを意味するものである。
(4)R1がメチル基であり、R2が水素原子であり、R3がメチル基であるものは、パラキサンチンを意味するものである。
(5)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2−ヒドロキシプロピル基であるものは、プロキシフィリンを意味するものである。
(6)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2,3−ジヒドロキシプロピル基であるものは、ジプロフィリンを意味するものである。
キサンチン誘導体としては、上記の一般式(1)で表される化合物そのもののほか、その薬学上許容される塩(例えば、複塩を形成したもの(安息香酸ナトリウムカフェイン(安息香酸ナトリウムとカフェインの複塩)、アミノフィリン(テオフィリンとエチレンジアミンとの複塩))等)、一般式(1)で表される化合物又はその塩と水やアルコール等との溶媒和物を用いることもでき、これらも「キサンチン誘導体」に包含され、上述の化合物(カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン及びジプロフィリン)には、当該化合物、その塩やそれらの溶媒和物も包含される。なお、本発明においては、これらキサンチン誘導体のうち、1種又は2種以上を用いることができる。
なお、成分(B−1)は公知の成分であり、本発明においては、公知の方法により製造したもののほか、市販のものを用いることができる。市販品としては例えば、無水カフェイン((株)静岡カフェイン工業所)などが挙げられる。
成分(B−1)としては、成分(A)の変色を抑制する観点から、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン、ジプロフィリン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群より選ばれる1種以上が好ましく、特に、カフェイン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上が好ましい。当該カフェイン及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上としては、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、カフェイン水和物、無水カフェイン及び安息香酸ナトリウムカフェインよりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
医薬組成物における成分(B−1)の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(B−1)をフリー体換算で10〜750mg、より好適には20〜500mg、特に好適には30〜300mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(B−1)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で2〜95質量%含有するのが好ましく、5〜90質量%含有するのがより好ましく、10〜85質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(B−1)との含有質量比率は特に限定されないが、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−1)をそのフリー体換算で合計して0.1〜65質量部含有するのが好ましく、0.2〜50質量部含有するのがより好ましく、0.5〜40質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−1)をそのフリー体換算で合計して0.2〜40質量部含有するのが好ましく、0.5〜20質量部含有するのがより好ましく、1〜10質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−1)をそのフリー体換算で合計して0.5〜40質量部含有するのが好ましく、1〜30質量部含有するのがより好ましく、2〜20質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−1)をそのフリー体換算で合計して1〜50質量部含有するのが好ましく、2〜40質量部含有するのがより好ましく、4〜30質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−1)をそのフリー体換算で合計して2〜50質量部含有するのが好ましく、4〜40質量部含有するのがより好ましく、6〜35質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(B−2)>
本明細書において「塩基性化合物」としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属系塩基性無機化合物、アミン系塩基性無機化合物等の塩基性無機化合物;マグネシウム、アルミニウム、カルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性有機化合物、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属系塩基性有機化合物、アミン系塩基性有機化合物等の塩基性有機化合物が挙げられる。
なお、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
上記塩基性無機化合物において、アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物としては、例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム等のマグネシウム、アルミニウム及びカルシウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
また、アルカリ金属系塩基性無機化合物としては、例えば、乾燥炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム水和物、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、無水ピロリン酸ナトリウム、無水リン酸一水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等のナトリウム及びカリウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
また、上記塩基性有機化合物において、アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性有機化合物としては、例えば、アルジオキサ、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、スクラルファート水和物、パントテン酸カルシウム等が挙げられる。
また、アルカリ金属系塩基性有機化合物としては、例えば、クエン酸ナトリウム水和物、コハク酸二ナトリウム六水和物、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、銅クロロフィリンナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、5´−リボヌクレオチド二ナトリウム、銅クロロフィリンカリウム等が挙げられる。
また、アミン系塩基性有機化合物としては、例えば、グリシン(アミノ酢酸)、L−アルギニン、メグルミン等が挙げられる。
なお、本発明においては、上記塩基性化合物として、烏賊骨、石決明、ボレイ(牡蠣)等の塩基性化合物を含有する生薬を用いてもよい。
なお、上記塩基性化合物は単独でもよく、2種以上を組み合わせてもよい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、酸化マグネシウム(富田製薬(株))などが挙げられる。
本発明において、成分(B−2)としては、成分(A)の変色を抑制する観点から、グリシン、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウム共沈物、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明、ボレイ等が好適な例として挙げられ、グリシン、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物及びアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性有機化合物よりなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましく、酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムゲルよりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
医薬組成物における成分(B−2)の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(B−2)を5〜1800mg、より好適には10〜1600mg、特に好適には20〜1300mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、1日あたり25〜1000mg、より好適には50〜800mg、特に好適には80〜600mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、1日あたり25〜1500mg、より好適には50〜1400mg、特に好適には100〜1200mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(B−2)を医薬組成物全質量に対して合計で12〜95質量%含有するのが好ましく、20〜94質量%含有するのがより好ましく、27〜93質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、医薬組成物全質量に対して10〜95質量%含有するのが好ましく、15〜90質量%含有するのがより好ましく、30〜87質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、医薬組成物全質量に対して25〜95質量%含有するのが好ましく、40〜92質量%含有するのがより好ましく、60〜90質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(B−2)との含有質量比率は特に限定されないが、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−2)を0.1〜180質量部含有するのが好ましく、1〜170質量部含有するのがより好ましく、2〜150質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、アンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、酸化マグネシウムを1〜60質量部含有するのが好ましく、2〜40質量部含有するのがより好ましく、3〜20質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、アンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、水酸化アルミニウムゲルを1〜60質量部含有するのが好ましく、2〜50質量部含有するのがより好ましく、5〜40質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、ピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、酸化マグネシウムを1〜50質量部含有するのが好ましく、2〜40質量部含有するのがより好ましく、4〜30質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、ピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、水酸化アルミニウムゲルを1〜90質量部含有するのが好ましく、2〜80質量部含有するのがより好ましく、5〜70質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、メロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、酸化マグネシウムを2〜75質量部含有するのが好ましく、5〜65質量部含有するのがより好ましく、8〜55質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、メロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、水酸化アルミニウムゲルを5〜175質量部含有するのが好ましく、10〜150質量部含有するのがより好ましく、15〜120質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として酸化マグネシウムを用いる場合においては、ロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、酸化マグネシウムを2〜85質量部含有するのが好ましく、5〜75質量部含有するのがより好ましく、10〜65質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−2)として水酸化アルミニウムゲルを用いる場合においては、ロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、水酸化アルミニウムゲルを10〜170質量部含有するのが好ましく、15〜150質量部含有するのがより好ましく、20〜130質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(B−3)>
本明細書において「イソバレリル尿素誘導体」とは、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を意味する。このうち、ブロムワレリル尿素が好ましい。
なお、イソバレリル尿素誘導体には不斉炭素が存するため、種々の光学異性体が存するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用できる。
なお、イソバレリル尿素誘導体は公知の成分であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用してもよい。市販品としては例えば、アリルイソプロピルアセチル尿素(東京化成工業(株))などが挙げられる。
医薬組成物における成分(B−3)の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、成分(B−3)をフリー体換算で合計5〜900mg、より好適には10〜850mg、特に好適には15〜800mg服用できる量を含有せしめることができる。
中でも、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体に換算して合計で5〜250mg、より好適には10〜220mg、特に好適には20〜200mg服用できる量を含有せしめることができる。
また、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、1日あたり、そのフリー体に換算して合計で25〜900mg、より好適には50〜800mg、特に好適には70〜700mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(B−3)をフリー体換算で医薬組成物全質量に対して合計で0.1〜95質量%含有するのが好ましく、1〜94質量%含有するのがより好ましく、4〜93質量%含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、そのフリー体に換算して医薬組成物全質量に対して合計で1〜85質量%含有するのが好ましく、2〜80質量%含有するのがより好ましく、5〜75質量%含有するのが特に好ましい。
また、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、医薬組成物全質量に対して合計で10〜95質量%含有するのが好ましく、15〜94質量%含有するのがより好ましく、30〜92質量%含有するのが特に好ましい。
医薬組成物における、成分(A)と成分(B−3)との含有質量比率は特に限定されないが、成分(A)の変色を抑制する観点から、成分(A)をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、成分(B−3)をそのフリー体換算で合計して0.001〜95質量部含有するのが好ましく、0.01〜90質量部含有するのがより好ましく、0.1〜85質量部含有するのが特に好ましい。
中でも、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、アンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、アリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.01〜30質量部含有するのが好ましく、0.1〜20質量部含有するのがより好ましく、0.5〜10質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてアンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、アンピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1〜75質量部含有するのが好ましく、1〜50質量部含有するのがより好ましく、2〜30質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、アリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.01〜50質量部含有するのが好ましく、0.1〜30質量部含有するのがより好ましく、1〜15質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ピロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1〜85質量部含有するのが好ましく、1〜75質量部含有するのがより好ましく、2〜50質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、メロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、アリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して0.1〜50質量部含有するのが好ましく、1〜30質量部含有するのがより好ましく、2〜20質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてメロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、メロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1〜85質量部含有するのが好ましく、2〜80質量部含有するのがより好ましく、5〜75質量部含有するのが特に好ましい。
また、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてアリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、アリルイソプロピルアセチル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1〜45質量部含有するのが好ましく、2〜30質量部含有するのがより好ましく、3〜25質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、成分(A)としてロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用い、成分(B−3)としてブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上を用いる場合においては、ロルノキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して1質量部に対し、ブロムワレリル尿素及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上をそのフリー体換算で合計して2〜90質量部含有するのが好ましく、5〜85質量部含有するのがより好ましく、10〜80質量部含有するのが特に好ましい。
医薬組成物は、薬効成分として、上記以外の成分、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、制酸剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいても良い。
解熱鎮痛剤としては、具体的には例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、ラクチルフェネチジン、ロキソプロフェン等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、具体的には例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、イプロヘプチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、オキサトミド、オロパタジン塩酸塩、カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェテロール塩酸塩、ジフェテロールリン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、シプロへプタジン塩酸塩水和物、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、ホモクロルシクリジン塩酸塩、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩、ロラタジン等が挙げられる。
鎮咳剤としては、具体的には例えば、コデイン、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデイン、ジヒドロコデインリン酸塩等のコデイン類の他、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩等が挙げられる。
ノスカピン類としては、具体的には例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、具体的には例えば、トリメトキノール塩酸塩等が挙げられる。
去痰剤としては、具体的には例えば、アンモニア・ウイキョウ精、エチルシステイン塩酸塩、塩化アンモニウム、カルボシステイン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、メチルシステイン塩酸塩、l−メントール、リゾチーム塩酸塩等が挙げられる。
ビタミン類としては、具体的には例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(具体的には例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン等)が挙げられる。
抗炎症剤としては、具体的には例えば、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、セアプローゼ、セミアルカリプロティナーゼ、セラペプターゼ、トラネキサム酸、プロクターゼ、プロナーゼ、ブロメライン等が挙げられる。
胃粘膜保護剤としては、具体的には例えば、ゲファルナート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、テプレノン、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等が挙げられる。
抗コリン剤としては、具体的には例えば、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、ジサイクロミン塩酸塩、メチキセン塩酸塩、チペピジウム臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン等が挙げられる。
生薬類としては、具体的には例えば、アカメガシワ(赤芽柏)、アセンヤク(阿仙薬)、インヨウカク(淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、エンゴサク(延胡索)、オウゴン(黄岑)、オウセイ(黄精)、オウバク(黄柏)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ(鹿子草)、カミツレ、カロニン(か楼仁)、キキョウ(桔梗)、キョウニン(杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ(桂皮)、ケツメイシ(決明子)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(現証拠)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン(細辛)、サンショウ(山椒)、シオン(紫苑)、ジコッピ(地骨皮)、シャクヤク(芍薬)、ジャコウ(麝香)、シャジン(沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セキサン(石蒜)、セネガ、センキュウ(川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チョウジ(丁子)、チンピ(陳皮)、トウキ(当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ(南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(貝母)、バクモンドウ(麦門冬)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反鼻)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。
漢方処方としては、具体的には例えば、カッコントウ(葛根湯)、ケイシトウ(桂枝湯)、コウソサン(香蘇散)、サイコケイシトウ(柴胡桂枝湯)、ショウサイコトウ(小柴胡湯)、ショウセイリュウトウ(小青竜湯)、バクモンドウトウ(麦門冬湯)、ハンゲコウボクトウ(半夏厚朴湯)、マオウトウ(麻黄湯)等が挙げられる。
本明細書において「医薬組成物」の剤形は特に限定されず、固形状、半固形状、又は液状製剤のいずれであってもよく、その利用目的等に応じて選択することができる。医薬組成物の剤形としては、例えば、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形が挙げられる。具体的には例えば、経口投与用の剤形としては、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊型錠剤、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤、丸剤等の固形製剤;経口ゼリー剤等の半固形状製剤;経口液剤(例えば、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤などを含む)等の液状製剤等が挙げられる。また、非経口投与用の剤形としては、注射剤、吸入剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、座剤、外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。
医薬組成物の剤形としては、服用のし易さ等の観点から、固形製剤であるのが好ましく、錠剤(例えば、通常錠、口腔内崩壊型錠剤、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠などを含む)、カプセル剤、顆粒剤(例えば、発泡顆粒剤などを含む)、散剤及び丸剤から選ばれる固形製剤であるのが特に好ましい。
医薬組成物は、その剤形に応じ、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法により製造することができる。この場合において、医薬組成物には、製薬上許容される担体(製剤添加物)を加えてもよい。こうした製剤添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、可塑剤、フィルム形成剤、粉体、難水溶性高分子物質、抗酸化剤、矯味剤、甘味剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの製剤添加物としては、具体的には例えば、医薬品添加物辞典2016(株式会社薬事日報社発行)、Handbook of Pharmaceutical Excipients, Seventh Edition(Pharmaceutical Press社発行)等に収載されたものが挙げられる。
賦形剤としては、具体的には例えば、無水硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、硫酸カルシウム等の無機系賦形剤;アメ粉、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、果糖、カラメル、カンテン、キシリトール、パラフィン、結晶セルロース、ショ糖、麦芽糖、乳糖、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、プルラン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、マルチトール、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、トレハロース、還元パラチノース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、クエン酸カルシウム等の有機系賦形剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
崩壊剤としては、具体的には例えば、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等のスーパー崩壊剤やカルメロース、カルメロースカルシウム、デンプン、ショ糖脂肪酸エステル、ゼラチン、炭酸水素ナトリウム、デキストリン、デヒドロ酢酸及びその塩、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
結合剤としては、具体的には例えば、牛脂硬化油、硬化油、水素添加植物油、ダイズ硬化油、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ミツロウ、モクロウ等の油脂類の他、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、デンプン(コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン等)、デキストリン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポビドン、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
滑沢剤としては、具体的には例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤としては、具体的には例えば、クエン酸トリエチル、グリセリン、ゴマ油、ソルビトール、ヒマシ油、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイン酸エステル)等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フィルム形成剤としては、具体的には例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸又はその塩;カラギーナン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース等のカルボキシアルキルセルロース;キサンタンガム;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等のヒドロキシアルキルセルロースフタレート;プルラン;ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルフタレート;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
粉体としては、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素等の有機粉体又は無機粉体が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
難水溶性高分子物質としては、具体的には例えば、カルボキシビニルポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
抗酸化剤としては、具体的には例えば、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酢酸トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、天然ビタミンE、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
矯味剤としては、具体的には例えば、リモネン、ピネン、カンフェン、サイメン、シネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、メントール、テルピネオール、ロジノール、ボルネオール、イソボルネオール、メントン、カンフル、オイゲノール、シンゼイラノール等のテルペン;トウヒ油、オレンジ油、ハッカ油、樟脳白油、ユーカリ油、テレピン油、レモン油、ショウキョウ油、チョウジ油、ケイヒ油、ラベンダー油、ウイキョウ油、カミツレ油、シソ油、スペアミント油等のテルペンを含有する精油;アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸及びこれらの塩等の酸味剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
甘味剤としては、具体的には例えば、アスパルテーム、ステビア、スクラロース、グリチルリチン酸、ソーマチン、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
医薬組成物は、その剤形に応じて公知の方法により製造することができる。
例えば、医薬組成物が固形製剤である場合には、粉砕、混合、造粒、乾燥、整粒、分級、充填、打錠、コーティング等の単位操作を適宜組み合わせることにより製造することができる。
より具体的には例えば、医薬組成物の剤形が顆粒剤、散剤、丸剤等の粒状の製剤の場合、成分(A)、成分(B)に加え、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の製剤添加物を用い、これらの成分の全部又は一部を混合した後、押出造粒、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒、噴霧造粒、溶融造粒、破砕造粒等の公知の造粒方法により造粒して造粒物を得、さらに必要に応じて分級、整粒等することで製造することができる。なお、得られた造粒物は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
また、医薬組成物の剤形が錠剤の場合、成分(A)、成分(B)に加え、必要に応じ賦形剤や結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の適当な製剤添加物を用い、これらの成分の全部又は一部を混合して混合物を得、これを直接圧縮(打錠)すること(直接粉末圧縮法)や、上記の造粒物を必要に応じて分級、整粒等したあと圧縮(打錠)すること(半乾式顆粒圧縮法、乾式顆粒圧縮法、湿式顆粒圧縮法など)により製造することができる。なお、得られた圧縮物(錠剤)は、公知の方法によりコーティング剤等で被覆することもできる。
さらに、医薬組成物の剤形がカプセル剤の場合、上記の造粒物や圧縮物等を、カプセルに充填すればよい。
本発明において、医薬組成物はさらに気密包装体に収容される(なお、以下、本明細書において、医薬組成物を気密包装体に収容してなるものを「医薬品」と称する。)。なお、本発明において、医薬品は気密包装体以外に、さらに下記「気密包装体」に該当しない包装を備えていてもよく、また、医薬組成物は、気密包装体に直接的あるいは間接的に収容されていればよい。
本明細書において「気密包装体」とは、通常の取扱い、運搬又は保存等の状態において、固形又は液状の異物の侵入を抑制し得る包装を意味し、第十七改正日本薬局方 通則に定義される「気密容器」及び「密封容器」を包含する概念である。気密包装体としては、定形、不定形のいずれのものも用いることができ、具体的には例えば、ビン包装、SP(Strip Package)包装、PTP(Press Through Package)包装、ピロー包装、スティック包装等が挙げられる。気密包装体としては、これらを複数組み合わせたものであってもよく、具体的には例えば、医薬組成物をまずPTP包装にて包装し、これをさらにピロー包装にて包装する態様等が挙げられる。
気密包装体としては、配合変化を抑制する観点から、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上であるのが好ましく、少なくともPTP包装を備えるもの(PTP包装と、さらに必要に応じてビン包装、SP包装、ピロー包装、スティック包装等の他の包装を組み合わせたもの)、少なくともビン包装を備えるものであるのが特に好ましい。
気密包装体の包装材料(素材)は特に限定されず、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン(低密度(LDPE)、中密度(MDPE)、高密度(HDPE)を含む)、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート;ポリスチレン等)、金属(アルミニウム等)などの、医薬品や食品等の分野で用いられる材料を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて適宜用いることができる。
例えば、ビン包装に用いられる包装材料は特に限定されるものではなく、ガラス、プラスチック、金属などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせることができる。ビン包装の材料としては、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、ガラス、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)がより好ましく、ガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)が特に好ましい。
ビン包装するに際しては例えば、医薬組成物を、ビン内に適当な数量格納し、次いで、適当な栓や蓋で封をすればよい。なお、ビンは、格納する医薬組成物の数量等に応じた大きさのものを適宜選択すればよく、ビンの容量としては例えば、10〜500mL程度であり、14〜400mLが好ましく、24〜350mLがより好ましい。
また、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装等に用いられる包装材料は特に限定されるものではなく、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ポリエステル(PET)、グリコール変性PET(PET−G)、二軸延伸ナイロン(ONy、PA)、セロハン、紙、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、無延伸ポリプロピレン(CPP、IPP)、アイオノマー樹脂(IO)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、二軸延伸ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリ塩化ビニル(PVC)、環状ポリオレフィン(COC)、無延伸ナイロン(CNy)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、硬質塩化ビニル(VSC)等の樹脂や、アルミニウム箔(AL)のような金属箔等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装等するに際しては、上記したような包装材料の1種以上を用いたシートを用いて、公知の方法で製造すればよく、この場合において、当該包装材料は適宜組合せた多層構造とすることもできる。シートとして、2種以上の包装材料を用いた多層構造とする方法としては、当該包装材料をラミネートして積層シートを製造する方法が挙げられる。積層シートは、押出しラミネート、ドライラミネート、共押出しラミネート、サーマルラミネート、ウェットラミネート、ノンソルベントラミネート、ヒートラミネート等の公知の方法で製造することができる。また、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装用のシートは、公知の市販品を用いることもできる。
上記シートにおいて、1種の包装材料を用いた単層シートとしては、PVCシートやCPPシート等が挙げられ、また2種以上の包装材料を用いた積層シートとしては、そのシート構成が、例えば、PVCとPVDCを積層したもの(PVC/PVDC。以下、同様に略する。)、PVC/PVDC/PE/PVC、PVC/PVDC/PE/PVDC/PVC、CPP/COC/CPP、PVC/PCTFE、CPP/PCTFE、PVC/AL/PA、PVC/AL、CPP/AL、CPP/CPP/CPP(左記シートは、CPPとして、2種以上を用いるものである。)等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
PTP包装の形態としては、公知の方法で樹脂シート等に所望数形成したポケットに、医薬組成物を1個又は1投与単位ずつ格納し、次いでアルミニウム箔等の金属箔を構成材料とするシートをフタ材として用いて蓋をすることが挙げられる。なお、ポケットを形成するシートとしてもアルミニウム箔を構成材料とするシートを用いた、いわゆる両面アルミPTP包装としてもよい。本発明においては、配合変化を抑制する観点から、PTP包装をさらにピロー包装(例えば、アルミピロー包装など)により包装するのが好ましい。
SP包装やピロー包装、スティック包装の形態としては、公知の方法で樹脂シートやアルミニウム箔を構成材料とするシート等を用いて、医薬組成物を1個又は1投与単位ずつ包装することが挙げられる。本発明においては、配合変化を抑制する観点から、アルミニウム箔を構成材料とするシートを用いるのが好ましい。
なお、本明細書において、医薬品における医薬組成物の包装体内部での占有率(容積率)は、包装体がビン包装の場合、通常、25〜90%であり、28〜75%が好ましく、30〜50%がより好ましい。また、包装体がSP包装、PTP包装、ピロー包装、スティック包装の場合、通常、30〜98%であり、40〜95%が好ましく、45〜93%がより好ましく、50〜90%が特に好ましい。なお、この場合において、占有率とは、包装体内部の全容積に対する医薬組成物の占有率を意味するものであり、包装体内部に格納した医薬組成物の破損防止のための詰め物や中栓等は、空間占有率を算出するに際して考慮されるものではない。
気密包装体としては、市販の包装体をそのまま用いてもよく、また市販の包装材料を加工して用いてもよい。市販品のビン包装の包装体としては、例えば、ガラス瓶(磯矢硝子工業(株)製)、錠剤ビン(東京硝子(株)製)、Z−シリーズ(阪神化成工業(株)製)等が挙げられる。また、市販品のピロー包装の包装体としては、ラミジップ(登録商標)((株)生産日本社製)等が挙げられる。さらに、SP包装、PTP包装、ピロー包装やスティック包装用の包装材料としては、スミライトVSS、スミライトVSL、スミライトNS、スミライトFCL(以上、住友ベークライト(株)製)、TASシリーズ(大成化工(株)製)、PTP用ビニホイル、PTP用スーパーホイル(以上、三菱樹脂(株)製)、ニッパクアルミ箔(日本製箔(株)製)、アルミ箔銀無地(大和化学工業(株)製)等が挙げられる。
医薬組成物を気密包装体に収容する方法は特に限定されるものではなく、包装体内への医薬組成物の投入等の適当な手段により、医薬組成物を包装体内に配置することで達成できる。この場合において、包装体内に医薬組成物とともに乾燥剤(例えば、円柱状(錠剤型)のものやシート状のもの)を投入する手段を用いてもよい。
本発明において、医薬組成物あるいは医薬品は、オキシカム系NSAIDsであるアンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカムやロルノキシカムを含有することから、頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽頭痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷後の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱、かぜの諸症状(のどの痛み、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)等に効能又は効果を有し、総合感冒薬(かぜ薬)や解熱鎮痛薬等として有用である。
医薬組成物の服用経路は特に限定されず、適用する疾患、剤形の種類、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定することができるが、服用の容易性の観点から、経口投与が好ましい。また、医薬組成物は、1日につき、1〜4回程度に分けて、食前、食間、食後、就寝前等に服用することができる。
なお、本明細書は、これらに何ら限定されるものでは無いが、例えば以下の態様を開示する。
[1A] 次の成分(A)及び(B):
(A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B−1)〜(B−3)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B−1)キサンチン誘導体
(B−2)塩基性化合物
(B−3)イソバレリル尿素誘導体
を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品。
[2A] 医薬組成物が、固形製剤である、[1A]記載の医薬品。
[3A] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1A]又は[2A]記載の医薬品。
[4A] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]〜[3A]のいずれか記載の医薬品。
[5A] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1A]〜[4A]のいずれか記載の医薬品。
[6A] 成分(B−1)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン、ジプロフィリン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群より選ばれる1種以上である、[1A]〜[5A]のいずれか記載の医薬品。
[7A] 成分(B−1)が、カフェイン水和物、無水カフェイン及び安息香酸ナトリウムカフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]〜[6A]のいずれか記載の医薬品。
[8A] 成分(B−2)が、グリシン、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上である、[1A]〜[7A]のいずれか記載の医薬品。
[1B] 気密包装体に収容するための、次の成分(A)及び(B):
(A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B−1)〜(B−3)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B−1)キサンチン誘導体
(B−2)塩基性化合物
(B−3)イソバレリル尿素誘導体
を含有する医薬組成物。
[2B] 固形製剤である、[1B]記載の医薬組成物。
[3B] 剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1B]又は[2B]記載の医薬組成物。
[4B] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]〜[3B]のいずれか記載の医薬組成物。
[5B] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1B]〜[4B]のいずれか記載の医薬組成物。
[6B] 成分(B−1)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン、ジプロフィリン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群より選ばれる1種以上である、[1B]〜[5B]のいずれか記載の医薬組成物。
[7B] 成分(B−1)が、カフェイン水和物、無水カフェイン及び安息香酸ナトリウムカフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]〜[6B]のいずれか記載の医薬組成物。
[8B] 成分(B−2)が、グリシン、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上である、[1B]〜[7B]のいずれか記載の医薬組成物。
[1C] 次の成分(A)及び(B):
(A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
(B)次の成分(B−1)〜(B−3)よりなる群から選ばれる1種以上;
(B−1)キサンチン誘導体
(B−2)塩基性化合物
(B−3)イソバレリル尿素誘導体
を含有する医薬組成物を気密包装体に収容する工程を含む、医薬組成物の安定化方法(例えば、成分(A)の安定化方法。なお、「安定化方法」は、好適には「変色の抑制方法」である。)。
なお、本方法において、医薬組成物中に成分(A)、(B)を含有せしめる工程、並びに医薬組成物を気密包装体に収容する工程の順序は特に限定されず、例えば、成分(A)、(B)を任意の順序で医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容してもよく、また、成分(A)、(B)の一部を医薬組成物に含有せしめた後、これを気密包装体に収容し、その後さらに残りの成分を医薬組成物に含有せしめてもよい。
[2C] 医薬組成物が、固形製剤である、[1C]記載の方法。
[3C] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[1C]又は[2C]記載の方法。
[4C] 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]〜[3C]のいずれか記載の方法。
[5C] 気密包装体が、少なくともPTP包装を備えるものである、[1C]〜[4C]のいずれか記載の方法。
[6C] 成分(B−1)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン、ジプロフィリン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群より選ばれる1種以上である、[1C]〜[5C]のいずれか記載の方法。
[7C] 成分(B−1)が、カフェイン水和物、無水カフェイン及び安息香酸ナトリウムカフェインよりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]〜[6C]のいずれか記載の方法。
[8C] 成分(B−2)が、グリシン、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムよりなる群から選ばれる1種以上である、[1C]〜[7C]のいずれか記載の方法。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下の試験例において各成分の使用量は、換算量を特に断らない限り、表示した成分そのものの量を示す。
[試験例1]安定性試験
以下に示すサンプル1−1〜1−4をそれぞれ調製後、40℃の条件下で2ヶ月間保存し、高温での長期間保存によるサンプルの変色を確認した。
なお、サンプルの変色は、保存前及び保存後の各サンプルの明度(L*)を分光測色計(CM−700d:コニカミノルタジャパン(株))を用いて測定し、保存前後による明度の変化(ΔL*)を算出して変色の指標とした。なお、ΔL*は絶対値として評価した。
〔サンプル1−1〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、蓋を開けたガラス製の容器(2K規格瓶)にとり、サンプル1−1とした。
〔サンプル1−2〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を1質量部に対して無水カフェイン(無水カフェイン:(株)静岡カフェイン工業所製)を1質量部の割合で混合した。得られた混合物を、蓋を開けたガラス製の容器(2K規格瓶)にとり、サンプル1−2とした。
〔サンプル1−3〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル1−3とした。
〔サンプル1−4〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を1質量部に対して無水カフェイン(無水カフェイン:(株)静岡カフェイン工業所製)を1質量部の割合で混合した。得られた混合物を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル1−4とした。
結果を表1に示す。
Figure 2021054728
表1に示す試験結果から、メロキシカムのみを蓋をせず保存した場合(サンプル1−1)には40℃2ヶ月間の保存により変色(ΔL*)が生じた。また、メロキシカムを無水カフェインと混合して蓋をせず保存した場合(サンプル1−2)には若干変色の程度が抑制されたものの、メロキシカムのみを蓋をして保存した場合(サンプル1−3)にはむしろ変色の度合いが大きくなった。 ところが、メロキシカムを無水カフェインと混合したうえで蓋をして保存した場合(サンプル1−4)には、変色が大きく抑制された。
以上の試験結果から、メロキシカムに代表される成分(A)を高温条件下で長期間保存すると変色が生じる一方、成分(A)にさらに無水カフェインに代表される成分(B−1)を共存せしめ、これをガラス瓶に代表される気密包装体に収容することで、斯かる変色は抑制されることが明らかとなった。
[試験例2]安定性試験 その2
サンプルとして以下に示すサンプル2−1〜2−3を用いたほかは試験例1と同様の方法により試験を実施した。
〔サンプル2−1〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、蓋を開けたガラス製の容器(2K規格瓶)にとり、サンプル2−1とした。
〔サンプル2−2〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル2−2とした。
〔サンプル2−3〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を1質量部に対して水酸化アルミニウムゲル(乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業(株)製)を1質量部の割合で混合した。得られた混合物を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル2−3とした。
結果を表2に示す。
Figure 2021054728
表1に示す試験結果から、メロキシカムのみを蓋をせず保存した場合(サンプル2−1)には40℃2ヶ月間の保存により変色(ΔL*)が生じた。また、メロキシカムのみを蓋をして保存した場合(サンプル2−2)にはむしろ変色の度合いが大きくなった。
ところが、メロキシカムを水酸化アルミニウムゲルと混合したうえで蓋をして保存した場合(サンプル2−3)には、変色が大きく抑制された。
[試験例3]安定性試験 その3
サンプルとして以下に示すサンプル3−1〜3−3を用い、保存温度を80℃に変更したほかは試験例1と同様の方法により試験を実施した。
〔サンプル3−1〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、蓋を開けたガラス製の容器(2K規格瓶)にとり、サンプル3−1とした。
〔サンプル3−2〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル3−2とした。
〔サンプル3−3〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を1質量部に対して酸化マグネシウム(酸化マグネシウム:富田製薬(株)製)を1質量部の割合で混合した。得られた混合物を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル3−3とした。
結果を表3に示す。
Figure 2021054728
表3に示す試験結果から、メロキシカムのみを蓋をせず保存した場合(サンプル3−1)には80℃2ヶ月間の保存により変色(ΔL*)が生じた。またメロキシカムのみを蓋をして保存した場合(サンプル3−2)にはむしろ変色の度合いが大きくなった。
ところが、メロキシカムを酸化マグネシウムと混合したうえで蓋をして保存した場合(サンプル3−3)には、変色が大きく抑制された。
以上の試験例2、3の結果から、メロキシカムに代表される成分(A)を高温条件下で長期間保存すると変色が生じる一方、成分(A)にさらに水酸化アルミニウムゲル、酸化マグネシウムに代表される成分(B−2)を共存せしめ、これをガラス瓶に代表される気密包装体に収容することで、斯かる変色は抑制されることが明らかとなった。
[試験例4]安定性試験 その4
サンプルとして以下に示すサンプル4−1〜4−3を用いたほかは試験例3と同様の方法により試験を実施した。
〔サンプル4−1〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、蓋を開けたガラス製の容器(2K規格瓶)にとり、サンプル4−1とした。
〔サンプル4−2〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル4−2とした。
〔サンプル4−3〕
メロキシカム(MELOXICAM:Hwail Pharmaceutical Co., Ltd.製)を1質量部に対してアリルイソプロピルアセチル尿素(Apronal:東京化成工業(株)製)を1質量部の割合で混合した。得られた混合物を、ガラス製の容器(2K規格瓶)に入れて蓋をし、サンプル4−3とした。
結果を表4に示す。
Figure 2021054728
表4に示す試験結果から、メロキシカムのみを蓋をせず保存した場合(サンプル4−1)には80℃2ヶ月間の保存により変色(ΔL*)が生じた。また、メロキシカムのみを蓋をして保存した場合(サンプル4−2)にはむしろ変色の度合いが大きくなった。
ところが、メロキシカムをアリルイソプロピルアセチル尿素と混合したうえで蓋をして保存した場合(サンプル4−3)には、変色が大きく抑制された。
以上の試験結果から、メロキシカムに代表される成分(A)を高温条件下で長期間保存すると変色が生じる一方、成分(A)にさらにアリルイソプロピルアセチル尿素に代表される成分(B−3)を共存せしめ、これをガラス瓶に代表される気密包装体に収容することで、斯かる変色は抑制されることが明らかとなった。
[製造例1〜6]
1錠当りに下記表5に記載の成分及び分量(mg)を含有する錠剤(製造例1〜5:フィルムコーティング錠剤、製造例6:口腔内崩壊型錠剤)を常法により製造した。得られた錠剤を、常法によりPTP包装し、次いでアルミピロー包装し、これをさらに紙箱に入れて製造例1〜6の医薬品を得た。なお、下記表において各成分の分量は、換算量を特に断らない限り、表示した成分そのものの量を示す。
Figure 2021054728
[製造例7〜12]
アンピロキシカム27mgを、ピロキシカム20mgに置き換えたほかは製造例1〜6と同様にして、製造例7〜12の医薬品を常法により製造した。
[製造例13〜18]
アンピロキシカム27mgを、メロキシカム10mgに置き換えたほかは製造例1〜6と同様にして、製造例13〜18の医薬品を常法により製造した。
[製造例19〜24]
アンピロキシカム27mgを、ロルノキシカム4mgに置き換えたほかは製造例1〜6と同様にして、製造例19〜24の医薬品を常法により製造した。
本発明によれば、優れた薬理作用を有するオキシカム系NSAIDsを含有し、保存安定性に優れる医薬品を提供できるため、例えば医薬品産業等において利用できる。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)アンピロキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカム及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上;
    (B)キサンチン誘導体;
    を含有する医薬組成物が、気密包装体に収容されてなる医薬品。
  2. 成分(A)が、メロキシカム及びその塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の医薬品。
  3. 成分(B)が、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、プロキシフィリン、ジプロフィリン及びそれらの塩並びにそれらの溶媒和物よりなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の医薬品。
  4. 医薬組成物が、固形製剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬品。
  5. 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬品。
  6. 気密包装体が、ビン包装、SP包装、PTP包装、ピロー包装及びスティック包装よりなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬品。
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