JP2021053760A - 研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法 - Google Patents

研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法 Download PDF

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【課題】良好なドレス性を有しながらも研磨傷の発生を抑制することのできる研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドであって、上記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、20℃におけるアスカーC硬度C20が、50°以上90°以下であり、かつ、乾燥状態で、周波数1.6Hz、0〜100℃、引張モード条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδ30-60が、0.5以上1.2以下である研磨パッド。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法に関する。
液晶ディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイや磁気記録媒体の材料には、ガラス基板が用いられている。フラットパネルディスプレイ用途や磁気記録媒体用途のいずれにおいても、ガラス基板は、表面の平滑性が高く、また表面のうねりが少ないものが求められている。板状に成形されたガラス基板表面には、成形過程において生じた微細な凹凸やうねりが存在しており、高い表面平滑性が要求される用途のガラス基板では微細な凹凸やうねりを除去するために、研磨処理が行われている。また、ガラスやプラスチックなどの光学レンズにおいても研磨処理が行われている。
そのような研磨処理の一次研磨には、主として乾式ウレタン樹脂からなる研磨パッドが用いられ、仕上げ研磨には、湿式の軟質研磨パッド(スエードタイプ)がよく用いられている。軟質研磨パッド(スエードタイプ)は強度が低く、ライフが短いため、仕上げ研磨においても用いることができる乾式のウレタン樹脂からなる研磨パッドが検討されている。一方で、乾式のウレタン樹脂からなる研磨パッドは硬質であるため、被研磨物にスクラッチなどの研磨傷が発生しやすい。そのため、乾式のウレタン樹脂からなる研磨パッドを仕上げ研磨に利用する場合には、特に硬度が低く軟らかいものが用いられている。
例えば、特許文献1には、平均気泡径35〜300μmの略球状の連続気泡を有する熱硬化性ポリウレタン発泡体からなる研磨層を有する研磨パッドが開示されている。特許文献1によれば、細長い気泡を有する研磨層(軟質研磨パッド)に代えて、略球状の連続気泡を有する研磨層を用いることにより、仕上げ用研磨パッドの耐久性が向上することが開示されている。
特開2008−87148号公報
ところで、研磨パッドを使用する前には、一般に、ドレス処理が行われる。ドレス処理とは、例えば砥粒が固定されたドレス治具であるダイヤモンドドレッサーを用いて、研磨パッドの研磨面を処理し、研磨面の表面粗さを整えて目立てしたり、平坦度を整えたりする処理をいう。
本発明者が、上記特許文献1を始めとする従来の研磨パッドを詳細に検討したところ、従来の仕上げ研磨用の研磨パッドは、硬度が低く軟らかいため、脆性が低く、そのため、ドレス処理において目立てが困難であるという課題があることがわかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、良好なドレス性を有しながらも研磨傷の発生を抑制することのできる研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究をした結果、特定の温度範囲において、特定の硬度及びtanδを有するポリウレタンシートを研磨層として用いることにより、上記課題を解決しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドであって、
前記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、20℃におけるアスカーC硬度C20が、50°以上90°以下であり、かつ、
乾燥状態で、周波数1.6Hz、0〜100℃、引張モード条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδ30-60が、0.5以上1.2以下である、
研磨パッド。
〔2〕
前記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、前記アスカーC硬度C20と、40℃におけるアスカーC硬度C40と、の差が、15°以上40°以下である、
〔1〕に記載の研磨パッド。
〔3〕
前記ポリウレタンシートは、前記動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有する、
〔1〕又は〔2〕に記載の研磨パッド。
〔4〕
前記ポリウレタンシートは、前記動的粘弾性測定において、20℃の損失正接tanδ20に対する、30℃以上60℃以下の範囲における最大の損失正接tanδmaxの比tanδmax/tanδ20が、1.5以上5.0以下である、
〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔5〕
前記ポリウレタンシートは、気泡を有する、
〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の研磨パッドの製造方法であって、
ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤と、を含む組成物を硬化させてポリウレタンブロックを得る工程と、
前記ポリウレタンブロックからポリウレタンシートを切り出す工程と、を有し、
前記第一の硬化剤が、アミノ基含有化合物を含み、
前記第二の硬化剤が、水酸基含有化合物を含む、
研磨パッドの製造方法。
〔7〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、
研磨加工物の製造方法。
本発明によれば、良好なドレス性を有しながらも研磨傷の発生を抑制することのできる研磨パッド、その製造方法及び研磨加工物の製造方法を提供することができる。
実施例1における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例1における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例2における動的粘弾性測定の結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔研磨パッド〕
本実施形態の研磨パッドは、研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドであって、上記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、20℃におけるアスカーC硬度C20が、50°以上90°以下であり、かつ、乾燥状態で、周波数1.6Hz、0〜100℃、引張モード条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδが、0.5以上1.2以下である。
(損失正接tanδ)
損失正接tanδは、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対する損失弾性率E’’(粘性成分)の比で表される値であり、測定条件下において、測定対象となる物質が示す弾性と粘性のバランスを示す指標となる。本実施形態においては、研磨層であるポリウレタンシートの、研磨中の動的プロセスにおいて発揮される動的粘弾性を、所定の範囲に制御することにより、研磨傷の発生を抑制する。より具体的には、研磨条件下において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態が発現するようにすることにより、研磨傷の発生を抑制することができる。
本実施形態の研磨条件下においては、ポリウレタンシートは、所定の温度下、所定の研磨動作により、被研磨物と接触する。そのため、本実施形態においては、乾燥状態で、周波数1.6Hz、0〜100℃、引張モード条件(以下、単に「本測定条件」という。)で行う動的粘弾性測定において、研磨工程の温度と同等の温度範囲(30℃以上60℃以下)全体にわたり、ポリウレタンシートの損失正接tanδ30-60の値が、0.5以上1.2以下であり、好ましくは0.6以上1.2以下であり、より好ましくは0.7以上1.2以下である。損失正接tanδ30-60の値が、30℃以上60℃以下の範囲で常に上記範囲にあることにより、研磨工程の温度となりうる温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態が発現し、研磨傷の発生が抑制される。
また、本実施形態のポリウレタンシートは本測定条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有することが好ましく、35℃以上60℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有することがより好ましく、35℃以上55℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有することがより一層好ましい。損失正接tanδのピークが上記温度範囲内にあることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態が発現し、研磨傷の発生が一層抑制される傾向にある。
なお、ここで、「本測定条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有する」とは、0〜100℃の範囲における損失正接tanδのピークの少なくとも一つが30℃以上60℃以下の範囲にあることを意味する。これに加え、本実施形態において「ピーク」とは、極大値となる温度±5℃の温度範囲において、最大値と最小値の差が、0.05以上のであるものをいい、ノイズなどに由来するこれ以上細かい上下変動についてはピークとは解釈しない。
30℃以上60℃以下の範囲における、ポリウレタンシートの損失正接tanδのピーク値は、好ましくは0.6〜1.2であり、より好ましくは0.7〜1.2であり、より一層好ましくは0.8〜1.2である。30℃以上60℃以下の範囲におけるポリウレタンシートの損失正接tanδのピーク値が上記範囲内であることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態がより有効に発現し、研磨傷の発生が一層抑制される傾向にある。
本測定条件で行うポリウレタンシートの動的粘弾性測定において、20℃における損失正接tanδ20は、好ましくは0.1〜0.6であり、より好ましくは0.1〜0.5であり、より一層好ましくは0.1〜0.4である。損失正接tanδ20が上記範囲内であることにより、ドレス条件と同等の温度において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)が優位とならず、ドレス性が一層良好となる傾向にある。
また、本測定条件で行うポリウレタンシートの動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における最大の損失正接tanδmaxは、好ましくは0.6〜1.2であり、より好ましくは0.7〜1.2であり、より一層好ましくは0.8〜1.2である。損失正接tanδmaxが上記範囲内であることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態がより有効に発現し、研磨傷の発生が一層抑制される傾向にある。
さらに、損失正接tanδ20に対する、損失正接tanδmaxの比(tanδmax/tanδ20)は、好ましくは1.5以上5.0以下であり、より好ましくは1.7以上5.0以下であり、より一層好ましくは2.0以上5.0以下である。上記比tanδmax/tanδ20が、上記範囲内にあることにより、研磨工程において研磨傷の発生が一層抑制されると共に、ドレス性が一層良好となる傾向にある。
なお、ここで、ポリウレタンシートについて「30℃以上60℃以下の範囲における最大の損失正接tanδmax」とは、ポリウレタンシートの損失正接tanδの、30℃以上60℃以下の範囲における最大値を意味する。したがって、損失正接tanδmaxは、30℃以上60℃以下の範囲におけるポリウレタンシートの損失正接tanδの極大値であってもよく、30℃又は60℃において30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδの最大値をとる場合は、30℃又は60℃における損失正接であってもよい。
本実施形態の動的粘弾性測定は、常法に従って行うことができるが、乾燥状態における動的粘弾性測定では、温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿槽中に40時間保持したポリウレタンシートをサンプルとして用い、かつ、通常の大気雰囲気下(乾燥状態)でサンプルの測定を行う。このような測定が可能な動的粘弾性測定装置としては、例えば、TAインスツルメント社製の製品名「RSA3」などが挙げられる。その他の条件については、特に制限されるものではないが、実施例に記載したようにして測定することができる。
(アスカーC硬度)
アスカーC硬度は、所定の測定条件下における硬さを表す値であり、脆性の指標となる。本実施形態においては、所定温度における、ポリウレタンシートのアスカーC硬度を所定の範囲に制御することにより、ドレス性を良好なものとすることができる。より具体的には、ドレス条件下におけるポリウレタンシートのアスカーC硬度を所定の範囲とすることで、ポリウレタンシートは、ドレス処理時に、比較的高いアスカーC硬度を有し、研磨面の脆性が上昇し、ドレス性を良好にすることができる。
なお、ドレス処理とは、被研磨物を研磨する前に、例えば砥粒が固定されたドレス治具(例えば、ダイヤモンドドレッサーやサンドペーパー)を用いて、研磨パッドの研磨面を処理し、研磨面の表面粗さを整えて目立てしたり、平坦度を整えたりする処理をいう。また、ドレス性が良好であるとは、比較的容易な条件の処理によって、十分なドレス処理が行えることを意味する。なお、「研磨面」とは、研磨パッドによって被研磨物を研磨する際に、研磨層が被研磨物に接触する面のことを意味する。
本実施形態のドレス条件下において、ポリウレタンシートは湿潤状態であり、所定の温度下、ドレス治具と接触する。そのため、本実施形態においては、湿潤状態におけるポリウレタンシートのアスカーC硬度を規定する。湿潤状態で20℃におけるポリウレタンシートのアスカーC硬度C20は、50°以上90°以下であり、好ましくは55°以上90°以下であり、より好ましくは60°以上90°以下である。上記アスカーC硬度C20が50°以上であることにより、ドレス条件下において、研磨面の脆性が十分になり、ドレス性が良好なものとなる。また、上記アスカーC硬度C20が90°以下であることにより、相対的に、研磨温度下における硬度が高くなることを抑制し、研磨傷の発生を抑制することができる。
また、湿潤状態で、40℃におけるポリウレタンシートのアスカーC硬度C40は、好ましくは20°以上60°以下であり、より好ましくは20°以上55°以下であり、より一層好ましくは20°以上50°以下である。アスカーC硬度C40が上記範囲内であることにより、研磨傷の発生を一層抑制することができる。
アスカーC硬度C20と、アスカーC硬度C40との差(C20−C40)は、好ましくは15°以上40°以下であり、より好ましくは20°以上40°以下であり、より一層好ましくは25°以上40°以下である。アスカーC硬度C20と、アスカーC硬度C40との差(C20−C40)が、上記範囲内にあることにより、本実施形態の研磨パッドは、ドレス条件下での硬度が比較的高い一方で、研磨条件下での硬度が比較的低いため、一層良好なドレス性を有し、研磨傷の発生を一層抑制することができる。
本実施形態のアスカーC硬度は、スプリングかたさ試験機(日本ゴム協会標準規格(SRIS 0101−1968))を用いて常法により測定される硬さであり、具体的には、実施例に記載したようにして測定することができる。また、「湿潤状態」とは、ポリウレタンシートを20℃の脱イオン水中に1時間浸漬させ表面の水気を拭き取った状態をいう。
(ポリウレタンシート)
上記特性を有するポリウレタンシートを構成するポリウレタン樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及びポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このなかでも、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましい。特に、以下に説明する、ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤と、を含む組成物の硬化物であるポリウレタン樹脂が好ましい。このようなポリウレタン樹脂を用いることにより、ポリウレタンシートのアスカーC硬度C20及び損失正接tanδ30-60の値が所望の値に近づき、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
このようなポリウレタン樹脂としては、ウレタンプレポリマーと硬化剤との反応物であれば特に限定されず、種々公知のものを適用できる。ポリウレタンシートの製造方法については、以下で詳述する。
〔研磨パッドの製造方法〕
本実施形態の研磨パッドの製造方法は、ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤と、を含む組成物を硬化させてポリウレタンブロックを得る工程と、前記ポリウレタンブロックからポリウレタンシートを切り出す工程と、を有し、第一の硬化剤が、アミノ基含有化合物を含み、第二の硬化剤が、水酸基含有化合物を含むものである。以下、各工程について説明する。
(成形工程)
成形工程は、ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤と、を含む組成物を硬化させてポリウレタンブロックを得る工程である。
具体的には、30〜90℃に加温したウレタンプレポリマー(例えばイソシアネート基含有化合物)の溶液と、第一の硬化剤と、第二の硬化剤とを温調可能なジャケット付き混合機に投入し、30〜130℃で攪拌する方法が挙げられる。この際、必要に応じて攪拌機付きジャケット付きのタンクに混合液を受けて熟成させてもよい。攪拌時間は混合機の歯数や回転数、クリアランス等によって適宜調整するが、例えば0.1〜60秒である。
また、成形工程では、上記撹拌により調製された混合液を30〜100℃に予熱した型枠内に流し込み、100〜150℃程度で10分〜5時間程度加熱して硬化させることによりポリウレタンブロックを成形する。このとき、ウレタンプレポリマーと硬化剤とが反応してポリウレタン樹脂を形成することにより、上記混合液は硬化する。
(ウレタンプレポリマー)
ウレタンプレポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物;2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコールとの付加物;2,4−トリレンジイソシアネートとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールとジエチレングリコールとの付加物;トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物;トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;及びイソシアヌル酸とヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物が挙げられる。また、これ以外の、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により調製されるイソシアネート基含有化合物や、市販されている多様なウレタンプレポリマーを使用してもよい。ウレタンプレポリマーは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このなかでも、好ましくは2,4−TDI及び/又は2,6−TDIと、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールと、ジエチレングリコールとの付加物であり、より好ましくは2,4−TDIと、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールと、ジエチレングリコールとの付加物である。このようなウレタンプレポリマーを用いることにより、ポリウレタンシートのアスカーC硬度C20及び損失正接tanδ30-60の値が所望の値に近づき、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
イソシアネート基含有化合物の調製に用いられるポリイソシアネート化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有していれば特に制限されるものではない。例えば、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物としては、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネー卜(MDI)、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1、4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、及びエチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物が好ましく、中でも2,4−TDI、2,6−TDI、及びMDIがより好ましく、2,4−TDI、2,6−TDIが特に好ましい。
これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、複数のポリイソシアネート化合物を組み合わせて用いてもよい。
さらに、ポリイソシアネート化合物としては、2,4−TDI及び/又は2,6−TDIを含むことが好ましく、2,4−TDIを含むことがより好ましい。2,4−TDIのみからなることがより一層好ましい。このようなポリイソシアネート化合物を用いることにより、ポリウレタンシートのアスカーC硬度C20及び損失正接tanδ30-60の値が所望の値に近づき、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
イソシアネート基含有化合物の調製に用いられるポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、ブチレングリコール等のジオール化合物、トリオール化合物等;ポリプロピレングリコール(PPG)、及びポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物;エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物;ポリカーボネートポリオール化合物、並びにポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。また、エチレンオキサイドを付加した3官能性プロピレングリコールを用いることもできる。これらの中でも、PTMGが好ましく、PTMGとDEGを組み合わせて用いることも好ましい。PTMGの数平均分子量(Mn)としては、好ましくは500〜2000であり、より好ましくは550〜1300であり、より一層好ましくは600〜1000である。ここで、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography : GPC)により測定することができる。なお、ポリウレタン樹脂からポリオール化合物の数平均分子量を測定する場合は、アミン分解等の常法により各成分を分解した後、GPCによって推定することもできる。ポリオール化合物は単独で用いてもよく、複数のポリオール化合物を組み合わせて用いてもよい。このようなポリオール化合物を用いることにより、ポリウレタンシートのアスカーC硬度C20及び損失正接tanδ30-60の値が所望の値に近づき、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
ウレタンプレポリマーのNCO当量は、好ましくは300〜700であり、より好ましくは350〜650であり、より一層好ましくは400〜600である。ウレタンプレポリマーのNCO当量が上記範囲内であることにより、ポリウレタンシートのアスカーC硬度C20が所望の値に近づき、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。NCO当量が大きくなるとアスカーC硬度C20やC40が小さくなる傾向にある。
なお、「NCO当量」とは、“(ポリイソシアネート化合物の質量部+ポリオール化合物の質量部)/[(ポリイソシアネート化合物1分子当たりの官能基数×ポリイソシアネート化合物の質量部/ポリイソシアネート化合物の分子量)−(ポリオール化合物1分子当たりの官能基数×ポリオール化合物の質量部/ポリオール化合物の分子量)]”で求められる、NCO基1個当たりのウレタンプレポリマーの分子量を示す数値である。
(硬化剤)
本実施形態において、ポリウレタン樹脂は、ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤とを混合させてなる組成物を硬化させて得ることができる。このようにウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤とを混合させてなる組成物を硬化させて得られるポリウレタン樹脂(ポリウレタンシート)を用いることにより、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
第一の硬化剤及び第二の硬化剤は、組成の異なる硬化剤であれば特に制限されない。ここで、「組成が異なる」とは、第一の硬化剤が、第二の硬化剤に含まれる化合物と異なる化合物を少なくとも1種以上含み、第二の硬化剤が、第一の硬化剤に含まれる化合物と異なる化合物を少なくとも1種以上含むことを意味する。
(第一の硬化剤)
第一の硬化剤としては、特に制限されないが、アミノ基含有化合物を含むものが好ましい。ここで、アミノ基含有化合物としては、特に制限されないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、4−メチル−2,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2−メチル−4,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[3−(イソプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルペンチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス(3,5−ジアミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ジアミノ−4−メチルフェノール、トリメチルエチレンビス−4−アミノベンゾネート、及びポリテトラメチレンオキサイド−ジ−p−アミノベンゾネート等が挙げられる。
このなかでも、より好ましくはジアミン化合物であり、より一層好ましくは4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)である。MOCAとしては、例えば、PANDEX E(DIC社製)、イハラキュアミンMT(クミアイ化学社製)などが挙げられる。このような第一の硬化剤を用いることにより、アスカーC硬度C20がより向上し、損失正接tanδ20がより低下する傾向にある。なお、第一の硬化剤は、1種の硬化剤を単独で用いても、2種以上の硬化剤を併用してもよい。また、2種以上の硬化剤を併用する場合には、アミノ基含有化合物以外の硬化剤を含むこともできる。
第一の硬化剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、好ましくは5〜30質量部であり、より好ましくは8〜25質量部であり、さらに好ましくは10〜20質量部である。第一の硬化剤の含有量が上記範囲内であることにより、アスカーC硬度C20がより向上し、損失正接tanδ20がより低下する傾向にある。
(第二の硬化剤)
第二の硬化剤としては、特に制限されないが、水酸基含有化合物を含むものが好ましい。水酸基含有化合物としては、特に制限されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールメタン、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等が挙げられる。
このなかでも、より好ましくはポリエステルポリオール及び/又はポリエチレングリコールであり、より好ましくはフタル酸系ポリエステルポリオール及び/又は数平均分子量が100〜1000のポリエチレングリコールであり、より一層好ましくはフタル酸系ポリエステルポリオール及び数平均分子量が150〜600のポリエチレングリコールである。このような第二の硬化剤を用いることにより、アスカーC硬度C40がより低下し、損失正接tanδ30-60の値がより向上する傾向にある。なお、第二の硬化剤は、1種の硬化剤を単独で用いても、2種以上の硬化剤を併用してもよい。また、2種以上の硬化剤を併用する場合には、水酸基含有化合物以外の硬化剤を含むこともできる。
第二の硬化剤として用いることのできるポリエステルポリオール及び/又はポリエチレングリコールは、第一の硬化剤との関係でソフトセグメントとハードセグメントの比率を調整でき、アスカーC硬度C20、アスカーC硬度C40、tanδを所望の値に調整することができる。
第二の硬化剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、好ましくは10〜50質量部であり、より好ましくは15〜40質量部であり、さらに好ましくは20〜30質量部である。第二の硬化剤の含有量が上記範囲内であることにより、アスカーC硬度C40がより低下し、損失正接tanδ30-60の値がより向上する傾向にある。
また、第一の硬化剤の配合量に対する第二の硬化剤の配合量の比は、好ましくは1以上10以下であり、より好ましくは1以上7以下であり、より一層好ましくは1以上5以下である。第一の硬化剤の配合量に対する第二の硬化剤の配合量の比が上記範囲内にあることにより、アスカーC硬度C20と損失正接tanδ30-60の値のバランスに優れ、より有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。したがって、アスカーC硬度C20と、アスカーC硬度C40との差(C20−C40)、及び、損失正接tanδ20に対する、損失正接tanδmaxの比(tanδmax/tanδ20)も好ましい範囲内になる傾向にあり、より一層有効かつ確実に本発明の効果を奏する傾向にある。
なお、上記具体的に例示した硬化剤に加えて又は代えて、第一の硬化剤と第二の硬化剤として他の硬化剤を用いることもできる。このような他の硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等が挙げられる。
また、第一の硬化剤は、水酸基含有化合物を含んでいてもよいし、第二の硬化剤は、アミノ基含有化合物を含んでいてもよい。第一の硬化剤は、好ましくは、アミノ基含有化合物と、水酸基含有化合物とを含む。このような第一の硬化剤を用いることで、アスカーC硬度C20がより向上し、損失正接tanδ20がより低下する傾向にある。
ウレタンプレポリマーの分子量(重合度)や、ウレタンプレポリマーと第一の硬化剤と第二の硬化剤との組み合わせにより、アスカーC硬度C20、アスカーC硬度C40、損失正接tanδ20、及び、損失正接tanδ30-60の値を、適宜調整することができる。
(気泡)
また、ポリウレタンシートは、気泡を有していても有していなくてもよいが、気泡を有する発泡ポリウレタンシートであることが好ましい。発泡ポリウレタンシートの気泡は、その態様によって、複数の気泡が独立して存在する独立気泡と、複数の気泡が連通孔でつながっている連続気泡に分類されるが、そのどちらであってもよい。なお、独立気泡型の発泡体とは、ASTM規格(ASTM D2856)に準じて測定した独立気泡率が60%以上の発泡体をいうものとする。
発泡ポリウレタンシートの形成方法は公知の方法であれば特に限定されないが、例えば、ウレタンプレポリマーと硬化剤との反応時に気体が発生し、これが気泡となる形成方法A;外殻を有し、中が中空状である中空微粒子を混合して、ポリウレタンシートを形成する方法Bで成形してもよい。
このなかでも、本実施形態においては、方法Aが好ましい。この方法Aにおいては、ウレタンプレポリマーが有するNCO基と、硬化剤が有する活性水素基(アミノ基及び水酸基)基との反応により発生するCO2により気泡が形成される。例えば、ウレタンプレポリマーと硬化剤との反応時に、H2Oが存在している場合、ウレタンプレポリマーのNCO基は、H2Oと反応し、CO2が発生するとともにNH2基へと変化する。ポリウレタンシートが気泡を有することにより、アスカーC硬度及び損失正接tanδの値の調整をしやすくなる傾向にある。
方法Aにおける気泡の発生率は、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基の数を1としたときの、硬化剤に存在する活性水素基(アミノ基及び水酸基)の当量比であるR値(reactionequivalent ratio)により、調整することができる。例えば、R値は、好ましくは0.70〜1.30であり、より好ましくは0.95〜1.20であり、より一層好ましくは0.95〜1.10である。
また、中空微粒子を使用する方法Bとしては、ウレタンプレポリマーと硬化剤と中空微粒子を混合することで、中空微粒子が取り込まれたポリウレタンブロックを得る方法が挙げられる。
この際に混合する順序に特に制限はないが、ウレタンプレポリマーと中空微粒子とを先に混合させておき、これに硬化剤を混合機内に供給することが好ましい。このようにして、ポリウレタン樹脂ブロック用の混合液が調製される。混合工程は、上記各成分の流動性を確保できる温度に加温した状態で行われる。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、従来公知の発泡剤を含んでもよい。該発泡剤としては、水や、炭素数5又は6の炭化水素を主成分とする発泡剤が挙げられる。該炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサンなどの鎖状炭化水素や、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が挙げられる。また、上記各成分に加えて、公知の整泡剤、難燃剤、着色剤、可塑剤等を添加してもよい。
(切り出し工程)
切り出し工程は、ポリウレタンブロックからポリウレタンシートを切り出す工程である。ポリウレタンブロックが発砲を有する場合にはポリウレタンシートをスライスすることにより、シート表面に開孔が形成される。このとき、耐摩耗性に優れ目詰まりしにくい研磨層表面の開孔を形成するために、30〜150℃で1時間〜24時間程度エイジングしてもよい。
このようにして得られたポリウレタンシートからなる研磨層は、その後、研磨層の研磨面とは反対側の面に両面テープが貼り付けられ、所定形状、好ましくは円板状にカットされて、本実施形態の研磨パッドとして完成する。両面テープに特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープの中から任意に選択して使用することができる。
また、本実施形態の研磨パッドは、研磨層のみからなる単層構造であってもよく、研磨層の研磨面とは反対側の面に他の層(下層、支持層)を貼り合わせた複層からなっていてもよい。他の層の特性は特に限定されるものではなく、研磨層の反対側の面に研磨層よりも軟らかい(A硬度、C硬度又はD硬度の小さい)層が張り合わされていると、研磨平坦性が更に向上する。一方、研磨層の反対側の面に研磨層よりも硬い(A硬度、C硬度又はD硬度の大きい)層が張り合わされていると、研磨レートが更に向上する。したがって、本実施形態の研磨パッドは、研磨層の反対側の面に研磨層よりも軟らかい層が張り合わされていることが好ましい。
複層構造を有する場合には、複数の層同士を両面テープや接着剤などを用いて、必要により加圧しながら接着・固定すればよい。この際用いられる両面テープや接着剤に特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープや接着剤の中から任意に選択して使用することができる。
さらに、本実施形態の研磨パッドは、必要に応じて、溝加工やエンボス加工や穴加工(パンチング加工)を表面に施してもよく、基材及び/又は粘着層を研磨層と張り合わせてもよく、光透過部を備えてもよい。溝加工及びエンボス加工の形状に特に制限はなく、例えば、格子型、同心円型、放射型などの形状が挙げられる。
また、研磨パッドは、研磨層の表面及び/又は裏面にドレス(研削処理)を施すことが好ましい。研磨層の表面及び/又は裏面にドレス(研削処理)を施すことにより、本発明の効果がより有効かつ確実に発揮される傾向にある。ドレス(研削処理)の方法に特に制限はなく、公知の方法により研削することができる。具体的には、ダイヤモンドドレッサーによる研削が挙げられる。
〔研磨加工物の製造方法〕
本実施形態の研磨加工物の製造方法は、研磨スラリーの存在下、上記研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨し、研磨加工物を得る研磨工程を有する。研磨工程は、一次研磨(粗研磨)であってもよく、仕上げ研磨であってもよく、それら両方の研磨を兼ねるものであってもよい。
このなかでも、本実施形態の研磨パッドは仕上げ研磨に用いられることが好ましい。従来の、研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドは、軟質研磨パッド(スエードタイプ)と比較して硬度が高く、被研磨物の平坦性を向上させることに適しているため、主として一次研磨に用いられていた。一方で、仕上げ研磨には軟質研磨パッド(スエードタイプ)がよく用いられているが、軟質研磨パッド(スエードタイプ)は強度が低くライフが短い。これに対して、本実施形態の研磨パッドは、研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドでありながらも、研磨条件下では十分な軟度を有するため、研磨傷の発生を抑制することができ、仕上げ研磨に用いられることが好ましい。
本実施形態の研磨加工物の製造方法においては、研磨スラリーの供給と共に、保持定盤で被研磨物を研磨パッド側に押圧しながら、保持定盤と研磨用定盤とを相対的に回転させることで、被研磨物の加工面が研磨パッドで化学機械研磨により研磨加工される。保持定盤と研磨用定盤は、互いに異なる回転速度で同方向に回転しても、異方向に回転してもよい。また、被研磨物は、研磨加工中に、枠部の内側で移動(自転)しながら研磨加工されてもよい。
研磨スラリーは、被研磨物や研磨条件等に応じて、水、過酸化水素に代表される酸化剤などの化学成分、添加剤、砥粒(研磨粒子;例えば、SiC、SiO2、Al23、CeO2)等を含んでいてもよい。
また、被研磨物としては、特に限定されないが、例えば、半導体デバイス、電子部品等の材料、特に、Si基板(シリコンウェハ)、SiC(シリコンカーバイト)基板、GaAs(ガリウム砒素)基板、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板や磁気記録媒体用ガラス基板といったガラス基板が挙げられる。このなかでも、本実施形態の研磨加工物の製造方法は、フラットパネルディスプレイ用又は磁気記録媒体用のガラス基板などの製造方法として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)と、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)と、ジエチレングリコール(DEG)とを反応させた後、40℃に加熱し減圧下で脱泡することでNCO当量417のウレタンプレポリマーを調製した。
4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)100質量部を120℃で溶解、撹拌混合し、減圧下で脱泡することで第一の硬化剤を調製した。また、第一の硬化剤には、第二の硬化剤であるフタル酸系ポリエステルポリオール167質量部を添加し、撹拌混合して、液Aを調製した。
減圧下で脱泡した、第二の硬化剤である数平均分子量200のポリエチレングリコール5質量部に、水0.32質量部、触媒(N,N−dimethylpyridin−4−amine(DMAP)0.25質量部、シリコーン系界面活性剤0.44質量部をそれぞれ添加し、撹拌混合することで液Bを調製した。
上記のウレタンプレポリマー、液A、液Bを質量比でそれぞれ、100:12:23の割合で混合することにより、混合液を得た。なお、この際に、ウレタンプレポリマー中の末端に存在するイソシアネート基に対する硬化剤に存在するアミノ基及び水酸基の当量比を表わすR値が1.0となるように、混合割合を調整した。
得られた混合液を、80℃に予熱した型枠に注型して、30分間、80℃にて一次硬化させた。形成されたブロック状の成形物を型枠から抜き出し、オーブンにて120℃で2時間二次硬化し、ウレタン樹脂ブロックを得た。得られたウレタン樹脂ブロックを25℃まで放冷した後、スライス処理を施し、厚さ2mmの発泡ポリウレタンシートを得た。
〔比較例1〕
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)と、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)とを反応させた後、40℃に加熱し減圧下で脱泡することでNCO当量539のウレタンプレポリマーを調製した。
4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)とポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)との混合物(パンデックスE50)100質量部を50℃で溶解、撹拌混合し、減圧下で脱泡することで液Cを調製した。また、液Cには、酸化セリウム117質量部に、水0.8質量部、触媒(ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルとジプロピレングリコールの混合物)0.3質量部、シリコーン系界面活性剤0.3質量部をそれぞれ添加し、撹拌混合した。
上記のウレタンプレポリマー、液Cを質量比でそれぞれ、100:60の割合で混合することにより、混合液を得た。なお、この際に、ウレタンプレポリマー中の末端に存在するイソシアネート基に対する硬化剤に存在するアミノ基及び水酸基の当量比を表わすR値が0.9となるように、混合割合を調整した。
その他は、実施例1と同様の操作により、発泡ポリウレタンシートを得た。
〔比較例2〕
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)と、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)とを反応させた後、40℃に加熱し減圧下で脱泡することでNCO当量539のウレタンプレポリマーを調製した。
4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)とポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)との混合物(パンデックスE50)100質量部を50℃で溶解、撹拌混合し、減圧下で脱泡することで液Cを調製した。
また、減圧下で脱法した数平均分子量3000のポリプロピレングリコール5質量部に、水0.2質量部、触媒(ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルとジプロピレングリコールの混合物)0.1質量部、シリコーン系界面活性剤0.5質量部をそれぞれ添加し、撹拌混合し、液Dを調製した。
上記のウレタンプレポリマー、液C、液Dを質量比でそれぞれ、100:27.5:4.90の割合で混合することにより、混合液を得た。なお、この際に、ウレタンプレポリマー中の末端に存在するイソシアネート基に対する硬化剤に存在するアミノ基及び水酸基の当量比を表わすR値が0.9となるように、混合割合を調整した。
その他は、実施例1と同様の操作により、発泡ポリウレタンシートを得た。
〔動的粘弾性測定〕
下記条件に基づきポリウレタンシートの動的粘弾性測定を行った。まず、温度23℃(±2℃)、相対湿度50%(±5%)の恒温恒湿槽中にポリウレタンシートを40時間保持した。得られたポリウレタンシートをサンプルとして用い、通常の大気雰囲気下(乾燥状態)で動的粘弾性測定を行った。動的粘弾性測定装置としては、RSA3(TAインスツルメント社製)を用いた。実施例1及び比較例1、2の動的粘弾性測定の結果を図1〜3及び表1に示す。
(測定条件)
測定装置 :RSA3(TAインスツルメント社製)
サンプル :縦1cm×横0.5cm×厚み0.2cm
試験長 :1cm
サンプルの前処理 :温度23℃、相対湿度50%の大気中に40時間保持
試験モード :引張
周波数 :1.6Hz(10rad/sec)
温度範囲 :0〜100℃
昇温速度 :5℃/min
歪範囲 :0.10%
初荷重 :148g
測定間隔 :1point/℃
〔アスカーC硬度測定〕
下記条件に基づきポリウレタンシートのアスカーC硬度測定を行った。日本ゴム協会標準規格(SRIS 0101−1968)に準じて、ポリウレタンシートを20℃の脱イオン水中に1時間浸漬させ表面の水気を拭き取った湿潤状態のサンプルを用いて、アスカーC硬度測定を行った。アスカーC硬度測定装置としては、スプリングかたさ試験機(日本ゴム協会標準規格、SRIS 0101−1968)を用いた。
(測定条件)
測定装置 :スプリングかたさ試験機(日本ゴム協会標準規格、SRIS 0101−1968)
サンプル :縦3cm×横10cm
(厚みはサンプルのポリウレタンシートが4.5mm以上にな
なるように重ねて測定した)
温度範囲 :20、40℃
また、参考として、温度23℃(±2℃)、相対湿度50%(±5%)の恒温恒湿槽中でポリウレタンシートを40時間保持した乾燥状態のポリウレタンシートをサンプルとして用い、通常の大気雰囲気下(乾燥状態)でアスカーC硬度測定を行った。なお、そのほかは、上記と同様の条件により測定を行った。実施例1及び比較例1、2のアスカーC硬度測定の結果を表1に示す。表中に数字が記載されているものが、湿潤状態で、その温度におけるアスカーC硬度測定の結果である。
〔摩擦摩耗(ドレス性)確認試験〕
研磨パッドをドレス装置の所定位置にアクリル系接着剤を有する両面テープを介して設置し、所定温度の水を流しながら、サンドペーパーを用いて、下記条件にてドレス処理を施した。
(ドレス条件)
ドレス装置 :株式会社井元製作所社製 摩擦摩耗試験機154D
サンドペーパー :2000番手
サンプル :2.0cmφ
回転数 :(定盤)60rpm
ドレス荷重 :300gf
流水温度 :20℃
流量 :260mL/min
処理時間 :10min
上記ドレス処理前後のポリウレタンシートの厚みをダイヤルゲージによって測定することにより、ドレス処理において削れ落ちたポリウレタン樹脂の削れ量(μm)を算出し、ドレス性を評価した。実施例1及び比較例1、2のドレス性の結果を表1に示す。
〔面品位確認試験〕
研磨パッドを研磨装置の所定位置にアクリル系接着剤を有する両面テープを介して設置し、ガラス基板に対して、下記条件にて研磨加工を施した。
(研磨条件)
研磨機 :オスカー研磨機(スピードファム社製、SP−1200)
ドレッサー :ダイヤモンドドレッサー(#400)
回転数 :30rpm
研磨圧力 :76gf/cm2
研磨剤温度 :25℃
研磨剤吐出量 :200ml/min
研磨剤 :酸化セリウムスラリー
被研磨物 :ガラス基板(470mm×370mm×1.1mm)
研磨時間 :20分
パッドブレーク :76gf/cm2 30分
上記研磨加工後の被研磨物について、表面にエッチング加工を施すことで現れる研磨傷(スクラッチ)を目視にて確認し、平均値を得た。スクラッチの確認結果に基づいて、面品位を評価した。実施例1及び比較例1、2の面品位の結果をそれぞれ表1に示す。
Figure 2021053760
表1より、20℃におけるアスカーC硬度C20が、50°以上90°以下であり、かつ、本測定条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδ30-60が、0.5以上1.2以下である実施例1の研磨パッドは、良好なドレス性を有しながらも研磨傷の発生を抑制することができることが分かる。
また、実施例1の研磨パッドにおいて、研磨レートは従来の仕上げ研磨用研磨パッドと同程度であった。
本発明の研磨パッドは、光学材料、半導体デバイス、ハードディスク用のガラス基板等の研磨に用いられ、特に、フラットパネルディスプレイ用又は磁気記録媒体用のガラス基板やガラスやプラスチックレンズ等の光学レンズを研磨するのに好適に用いられる研磨パッドとして、産業上の利用可能性を有する。

Claims (7)

  1. 研磨層としてポリウレタンシートを備える研磨パッドであって、
    前記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、20℃におけるアスカーC硬度C20が、50°以上90°以下であり、かつ、
    乾燥状態で、周波数1.6Hz、0〜100℃、引張モード条件で行う動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲における損失正接tanδ30-60が、0.5以上1.2以下である、
    研磨パッド。
  2. 前記ポリウレタンシートは、湿潤状態で、前記アスカーC硬度C20と、40℃におけるアスカーC硬度C40と、の差が、15°以上40°以下である、
    請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記ポリウレタンシートは、前記動的粘弾性測定において、30℃以上60℃以下の範囲に損失正接tanδのピークを有する、
    請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記ポリウレタンシートは、前記動的粘弾性測定において、20℃の損失正接tanδ20に対する、30℃以上60℃以下の範囲における最大の損失正接tanδmaxの比tanδmax/tanδ20が、1.5以上5.0以下である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  5. 前記ポリウレタンシートは、気泡を有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッドの製造方法であって、
    ウレタンプレポリマーと、第一の硬化剤と、第二の硬化剤と、を含む組成物を硬化させてポリウレタンブロックを得る工程と、
    前記ポリウレタンブロックからポリウレタンシートを切り出す工程と、を有し、
    前記第一の硬化剤が、アミノ基含有化合物を含み、
    前記第二の硬化剤が、水酸基含有化合物を含む、
    研磨パッドの製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、
    研磨加工物の製造方法。
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