JP2021047332A - レンズ制御装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で複数のレンズのそれぞれを駆動する複数のアクチュエータを良好に制御する。【解決手段】レンズ制御装置は、第1のレンズ103を駆動する第1の駆動手段108と第2のレンズ104を駆動する第2の駆動手段110を制御する。該レンズ制御装置は、第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得する検出手段112と、該検出値に応じて、第1および第2の駆動手段のそれぞれの制御方式または駆動速度を変更する制御手段105,109,111とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、レンズを駆動するアクチュエータを制御するレンズ制御装置に関する。
レンズを移動させてオートフォーカス(AF)を行う光学機器として、特許文献1には、複数のレンズをそれぞれ異なるアクチュエータにより駆動するものが開示されている。また、レンズをアクチュエータにより駆動する場合に、そのアクチュエータの消費電流または消費電力を監視して、アクチュエータにより駆動されているレンズがメカニカル端に当接する等の異常検出が行われることがある。
特開2018−097101号公報
しかしながら、複数のアクチュエータのそれぞれに対して消費電流や消費電力を監視するための電流検出器を設けると、光学機器の構成が複雑になったり光学機器が大型化したりする。
本発明は、簡単な構成で複数のレンズのそれぞれを駆動する複数のアクチュエータを良好に制御することができるようにしたレンズ制御装置を提供する。
本発明の一側面としてのレンズ制御装置は、第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する。該レンズ制御装置は、第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得する検出手段と、該検出値に応じて、第1および第2の駆動手段のそれぞれの制御方式または駆動速度を変更する制御手段とを有することを特徴とする。なお、上記レンズ制御装置を有する光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
また本発明の他の一側面としてのレンズ制御装置は、第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する。該レンズ制御装置は、第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得する検出手段と、該検出値と閾値との比較結果に応じて、第1および第2の駆動手段を制御する制御手段とを有する。制御手段は、第1および第2の駆動手段のそれぞれに対して設定されている制御方式または駆動速度に応じて閾値を変更することを特徴とする。
また本発明の他の一側面としての制御方法は、第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する方法である。該制御方法は、第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得するステップと、検出値に応じて、第1および第2の駆動手段のそれぞれの制御方式または駆動速度を変更するステップとを有することを特徴とする。
さらに本発明の他の一側面としてのレンズ制御方法は、第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する方法である。該制御方法は、第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得するステップと、該検出値と閾値との比較結果に応じて、第1および第2の駆動手段を制御するステップと、第1および第2の駆動手段のそれぞれに対して設定されている制御方式または駆動速度に応じて閾値を変更するステップとを有することを特徴とする。
なお、コンピュータに上記レンズ制御方法に従う処理を実行させるコンピュータプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、複数のレンズのそれぞれを駆動する第1および第2の駆動手段(アクチュエータ)を単一の検出手段を用いた簡単な構成で良好に制御することができる。
本発明の実施例1であるカメラシステムの構成を示す図。 実施例における振動型リニアモータの動作原理を示す図。 実施例におけるレンズ駆動機構を示す図。 実施例における回路構成を示す図。 振動型リニアモータの特性を示す図。 実施例における消費電力に対する閾値を示す図。 実施例における消費電力に対する閾値を示す別の図。 実施例で行われる処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例であるカメラシステムの構成を示す。カメラシステムは、撮像装置としてのカメラ本体200と、該カメラ本体200に対して着脱が可能なレンズ装置または光学機器としての交換レンズ100とにより構成されている。
交換レンズ100は、不図示の被写体からの光を結像させる撮像光学系101を有する。撮像光学系101は、単焦点の光学系であり、焦点調節に際して撮像光学系101の光軸方向に移動する第1フォーカス群(第1のレンズ)103と第2フォーカス群(第2のレンズ)104とを有する。第1フォーカス群103は主として焦点調節のために移動し、第2フォーカス群104は収差補正や焦点調節の微調整のために移動する。各フォーカス群は、1または複数枚のレンズにより構成されており、第1および第2フォーカス群103,104は焦点調節に際して互いに異なる軌跡を描くように移動する。
また交換レンズ100に設けられたレンズ制御部105は、CPUやメモリ等を含むコンピュータであり、レンズメモリ106、絞り駆動部107、第1制御部109、第2制御部111および電流検出部(検出手段)112と電気的に接続されている。
第1制御部109は、レンズ制御部105からの駆動指令に応じて第1駆動部(第1の駆動手段)108の駆動を制御して第1フォーカス群103を移動させる。また第2制御部111も、レンズ制御部105からの駆動指令に応じて第2駆動部(第2の駆動手段)110の駆動を制御して第2フォーカス群104を移動させる。第1駆動部108および第2駆動部110の詳細については後述する。レンズ制御部105、第1制御部109および第2制御部111により制御手段が構成され、さらに電流検出部112とともにレンズ制御装置が構成される。
さらにレンズ制御部105は、第1フォーカス群103と第2フォーカス群104の位置(以下、フォーカス位置という)を取得する。このフォーカス位置は、第1フォーカス群103と第2フォーカス群104からなる合成フォーカス群の位置を示す。レンズ制御部105は、AFにおいて必要な情報をカメラ本体200内のカメラ制御部207と通信するための通信機能を有する。レンズ制御部105は、カメラ制御部207に合成フォーカス群の位置や敏感度の情報を送信したり、カメラ制御部207から第1および第2フォーカス群の駆動指令を受信したりする。レンズ制御部105は、レンズメモリ106からコンピュータプログラムを読み出してAFを実行したり、カメラ制御部207に送信する情報やその算出に必要な情報を読み出したりする。
レンズメモリ106は、ROMやRAM等を含み、上記コンピュータプログラムに加えて、被写体距離と合焦状態が得られる第1および第2フォーカス群103,104の位置との関係を示す情報を記憶している。またレンズメモリ106は、第1および第2フォーカス群103,104の敏感度や合成フォーカス群の敏感度の情報を記憶している。
絞り駆動部107は、レンズ制御部105からの絞り駆動指示に応じて、撮像光学系101に含まれる開口絞り102をその開口径を変化させるように駆動する。
電流検出部(検出手段)112は、シャント抵抗と差動増幅アンプとにより構成されるIV変換アンプである。電流検出部112は、第1駆動部108と第2駆動部110に流れる電流値を検出し、該電流値を電圧値に変換してレンズ制御部105に入力する。電流検出部112の詳細については後述する。
カメラ本体200は、撮像素子201、信号処理部202、記録処理部203、電子ファインダ204、表示部205、デフォーカス検出部206、カメラ制御部207、カメラメモリ208および電源部209を有する。
撮像素子201は、撮像光学系101からの光により形成された光学像(被写体像)を撮像(光電変換)する。撮像素子に201の画素ごとに生成された電気信号(画素信号)は、信号処理部202に出力される。撮像素子201は、複数の撮像用画素と複数の焦点検出用画素とを有する。
画像処理部202は、撮像素子201における複数の撮像用画素から読み出した画素信号から撮像信号を生成し、撮像素子201における複数の焦点検出用画素から読み出した画素信号から焦点検出信号を生成する。さらに画像処理部202は、撮像信号に対して増幅、ノイズ除去および色補正等の各種処理を行って画像信号を生成する。増幅およびノイズ除去については焦点検出信号に対しても行う。画像信号は、記録処理部203にて記録されたり、電子ファインダ204や表示部205に表示されたりする。
デフォーカス検出部206は、焦点検出信号を用いた位相差検出方式による焦点検出を行って撮像光学系101のデフォーカス量を算出し、該デフォーカス量をカメラ制御部207に出力する。
カメラ制御部207は、CPUやメモリ等を含むコンピュータにより構成され、記録処理部203、デフォーカス検出部206およびカメラメモリ208と電気的に接続されている。カメラ制御部207は、デフォーカス検出部206から取得したデフォーカス量と交換レンズ100から受信したフォーカス位置とから、第1および第2フォーカス群103,104を合焦状態が得られる位置(以下、合焦位置という)に駆動するための駆動量を算出し、該駆動量を含むフォーカス指令信号をレンズ制御部105に送信する。レンズ制御部105は、該フォーカス指令信号に応じて第1駆動部108と第2駆動部107の駆動を制御する。
電源部209は、カメラ本体200内の各部に電源を供給するとともに、交換レンズ100にも電源を供給する。
図2(a)は、第1駆動部108の構成を示している。第2駆動部110の構成は第1駆動部108と同じである。第1駆動部108は、振動型アクチュエータとしての振動型リニアモータと駆動回路(モータドライバ)により構成されている。振動型リニアモータは、弾性体303に圧電素子304が接着されて構成された振動体305と、該振動体305に接触する接触体301とを有する。圧電素子304には、2つの周波信号(交流電圧)が印加される。
図2(b)は、圧電素子304に設けられた電極パターンを示す。圧電素子304には、長手方向で2等分された分極領域が形成されており、両分極領域における分極方向は互いに同一方向(+)となっている。図2(b)において左側の分極領域には交流電圧(VA)が、右側の分極領域には交流電圧(VB)がそれぞれ印加される。VAとVBを振動体305の第1の振動モードの共振周波数付近の周波数帯でかつ同位相の交流電圧とすると、圧電素子304の全体(2つの分極領域)が、ある瞬間では伸びて他の瞬間では縮むという変形が繰り返される。これにより、振動体305に図2(c)に示す第1の振動モードの振動(突き上げ振動)が発生する。
また、VAとVBを振動体305の第2の振動モードでの共振周波数付近の周波数帯でかつ位相が180°ずれた交流電圧とすると、ある瞬間では右側の分極領域が縮むとともに左側の分極領域が伸び、他の瞬間には左側の分極領域が縮むとともに右側の分極領域が伸びるとい変形が繰り返される。これにより、振動体305に図2(d)に示す第2の振動モードの振動(送り振動)が発生する。
第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動は、互いに合成されることによって弾性体303に設けられた2つの突起部302に楕円運動を発生させる。この結果、振動体305と突起部302に加圧状態で接触している接触体301とが矢印で示す駆動方向に相対移動する。2つの交流電圧の位相差を変更して第1および第2の振動モードの振動の発生比を変えることにより上記相対移動の速度(駆動速度)を変更することができる。
図3は、第1駆動部108により第1フォーカス群103を駆動する機構(フォーカス駆動機構)の構成を示している。第2駆動部110により第2フォーカス群104を駆動するフォーカス駆動機構も同様の構成を有する。フォーカス駆動機構は、撮像光学系101の光軸方向に平行に配置された第1ガイドバー403および第2ガイドバー404と、レンズ保持部材としてのレンズホルダ402とを有する。レンズホルダ402は、そのレンズ保持部402aにおいて第1フォーカス群103を保持し、スリーブ部402cにおいて第1ガイドバー403に光軸方向に移動可能に係合している。
またレンズホルダ402の振動体保持部402bには振動体305が保持されており、該振動体305の突起部302は第2ガイドバー404の下面に接触している。振動体305は、振動体保持部402bに上下方向に移動可能に保持されており、振動体保持部402bと振動体305との間に配置された加圧磁石405の磁力によって第2ガイドバー404の下面に向けて付勢されている。これにより、突起部302が第2ガイドバー404の下面に圧接する。
上述したように突起部302に楕円運動が発生すると、振動体305と接触体としての第2ガイドバー404との間に相対駆動力が発生する。これにより、振動体305が固定されたレンズホルダ402は、第1および第2ガイドバー403,404に沿って光軸方向に移動する。なお、レンズホルダ402に設けられた落下防止部402dは、第2ガイドバー404の上面に近接し、レンズホルダ402の第2ガイドバー404に対する脱落を防止している。
図4は、第1および第2駆動部108,110の回路構成と、第1および第2駆動部108,110に流れる合計の電流値(すなわち消費電力に関する検出値)を検出する電流検出部112の構成を示している。なお第2駆動部110の回路構成は第1駆動部108と同じであり、互いに共通する構成要素には同一符号を付している。
第1制御部109は、レンズ制御部105からの駆動指令に応じて、2相のパルス信号をモータドライバ501に出力する。モータドライバ501は、第1制御部109からの2相のパルス信号を2相のパルス電圧信号Vi1,Vi2に変換する。モータドライバ501から出力されたパルス電圧信号Vi1は、インダクタ502とキャパシタ504によってVi2に昇圧される。またパルス電圧信号Vi2は、インダクタ503とキャパシタ505によってVo2に昇圧される。昇圧されたパルス電圧信号Vo1,Vo2はフィルタ効果によって矩形波から正弦波(交流電圧)に変換されて圧電素子304に印加される。
第1駆動部108において、圧電素子304に印加される2相の交流電圧の周波数、振幅および位相差が変更されることで駆動速度を制御することができる。電流検出部112は、第1駆動部108と第2駆動部110に流れる合計の電流値Iをシャント抵抗Rによって電圧値V1に変換し、さらに該電圧値V1を所定倍率で増幅した出力電圧値V2をレンズ制御部105内の不図示のA/Dコンバータに出力する。レンズ制御部105は、出力電圧値V2から第1および第2駆動部108,110の消費電力を算出することができる。
図5(a)〜(d)は、第1駆動部108の制御方式(位相差制御および周波数制御)ごとの駆動速度と消費電力を示している。第2駆動部110の制御方式ごとの駆動速度と消費電力は、第1駆動部108でのそれらと同じである。
図5(a)は、圧電素子304に印加する所定周波数の2相の交流電圧の位相差(制御パラメータ)を0°から90°まで変化させる位相差制御(第1の制御方式)により第1駆動部108を駆動するときの位相差と駆動速度との関係を示している。2相の交流電圧の位相差を変化させることで、駆動速度は直線的に変化する。図5(b)は、2相の交流電圧の位相差を90°に固定して周波数(制御パラメータ)を変化させる周波数制御(第2の制御方式)により第1駆動部108を駆動するときの周波数と駆動速度との関係を示している。周波数を最大周波数から下げていくことで非直線的に駆動速度が上がっていき、周波数が振動体305の共振周波数より低くなると駆動速度は低下する。
第1制御部109は、レンズ制御部105からの駆動指令を受けると、図5(a),(b)に示した特性に基づいて予め決められてレンズメモリ106に記憶された起動周波数を2相の交流電圧の周波数に設定する。その後、第1制御部109は、2相の交流電圧の位相差を0°から90°まで変化させる位相差制御を行って第1駆動部108の駆動速度を上げていく。位相差を90°まで上げても駆動速度が目標速度に到達しない場合は、第1制御部109は周波数を下げていく周波数制御を行って駆動速度を上げていく。なお、駆動速度が目標速度に到達しない場合でも、周波数が共振周波数より低くなって駆動速度が低下するのを避けるため、周波数に対して共振周波数より高い閾値が設けられており、第1制御部109は交流信号の周波数がその閾値より低下しないように制限する。
図5(c)は、所定周波数の2相の交流電圧の位相差を0°から90°まで変化させる位相差制御により第1駆動部108を駆動するときの位相差と消費電力(電流値)との関係を示している。消費電力は、位相差が0°からある位相差まで増加するまでは増加するが、その後はほとんど増加しない。図5(d)は、2相の交流電圧の位相差を90°に固定して周波数を変化させる周波数制御により第1駆動部108を駆動するときの周波数と消費電力(つまりは電流検出部112で検出される電流値)との関係を示している。周波数を最大周波数から下げていくことで消費電力は非直線的に上がっていき、周波数が上記共振周波数以下になると消費電力が低下する。
レンズ制御部105は、電流検出部112により検出された消費電力が所定の閾値を超えると、第1フォーカス群103または第2フォーカス群104のメカニカル端への当接や第1の駆動部108または第2の駆動部110の駆動回路内での短絡等の異常が発生したと判断する。この場合、レンズ制御部105は、第1および第2制御部111に対して、第1および第2駆動部108,110の駆動速度を低下させるように駆動指令を変更する。第1および第2駆動部108,110の駆動速度が低下することで、第1および第2駆動部108,110の消費電力が低下する。この際、レンズ制御部105は、第1および第2駆動部108,110の現在の制御方式に応じて消費電力の閾値を変更する。この消費電力の閾値の変更の詳細については後述する。
変更された駆動指令を受けた第1および第2制御部109,111は、それまで第1および第2駆動部108,110の周波数制御を行っていた場合は、2相の交流電圧の周波数を現在の周波数から起動周波数に向かって上げていく。周波数が起動周波数に達しても消費電力が閾値を超えている場合は、第1および第2制御部109,111は位相差制御に移行する。一方、変更された駆動指令を受けた時点まで第1および第2制御部109,111が第1および第2駆動部108,110の位相差制御を行っていた場合は、2相の交流電圧の位相差を0°に向けて減少させていき、最終的には第1および第2駆動部108,110を停止させる。
図6を用いて、上述した消費電力の閾値について説明する。ここでは、第1および第2駆動部108,110の両方が位相差制御で制御されているときの閾値をA(第1の閾値)とする。また第1および第2駆動部108,110のうち一方が位相差制御で制御され、他方が周波数制御で制御されているときの閾値をB(第2の閾値)とする。さらに第1および第2駆動部108,110の両方が周波数制御で制御されているときの閾値をC(第3の閾値)とする。これらの閾値A,B,Cの大小関係は以下の通りである。
閾値A<閾値B<閾値C
なお、閾値Bを、第1および第2駆動部108,110のうちどちらが位相差制御(または周波数制御)で制御されているかによって分けて互いに異ならせてもよい。
本実施例では、第1および第2駆動部108,111の制御方式に応じて消費電力の閾値を変更(設定)するが、第1および第2駆動部108,111の駆動速度に応じて消費電力の閾値を変更してもよい。具体的には、前述した起動周波数での駆動速度からそれよりも高い所定速度までの駆動速度を低速(第1の速度)とし、所定速度より高い駆動速度を高速(第2の速度)とする。第1および第2駆動部108,111の駆動速度の両方が低速であるときの消費電力の閾値をA(第1の閾値)とする。また第1および第2駆動部108,111のうち一方の駆動速度が低速であり、他方の駆動速度が高速であるときの閾値をB(第2の閾値)とする。さらに第1および第2駆動部108,111の駆動速度両方が高速であるときの閾値をC(第3の閾値)とする。これらの閾値A,B,Cの大小関係は以下の通りである。
閾値A<閾値B<閾値C
なお、閾値Bを、第1および第2駆動部108,110のうちどちらの駆動速度が低速(または高速)かによって分けて互いに異ならせてもよい。
図8は、本実施例においてコンピュータとしてのレンズ制御部105がコンピュータプロジェクタに従って実行する処理を示している。ステップS1では、レンズ制御部105は、第1および第2駆動部108,110の現在の制御方式(または駆動速度)を読み込む。
次にステップS2では、レンズ制御部105は、現在の制御方式(または駆動速度)に応じて前述した消費電力の閾値(A,BまたはC)を設定する。
次にステップS3では、レンズ制御部105は、電流検出部112の検出結果から得られた現在の第1および第2駆動部108,110の合計の消費電力とステップS2で設定した閾値とを比較し、その比較結果として消費電力が閾値より大きい場合はステップS4に進み、閾値以下である場合は本処理を終了する。
ステップS4では、レンズ制御部105は、第1および第2駆動部108,110のそれぞれの現在の制御方式が位相差制御か周波数制御かを確認する。位相差制御であればステップS9に進み、周波数制御であればステップS5に進む。
ステップS5では、レンズ制御部105は、第1および第2制御部109,111のうち周波数制御を行っている方に対して2相の交流電圧の周波数を上げるように駆動指令を出力する。そしてステップS6では、レンズ制御部105は、周波数が上げられた後の第1および第2駆動部108,110の合計の消費電力とステップS2で設定した閾値とを比較し、その比較結果としてまだ消費電力が閾値より大きい場合はステップS7に進み、閾値以下である場合は本処理を終了する。
ステップS7では、レンズ制御部105は、2相の交流電圧の周波数が起動周波数に達したか否かを判定し、起動周波数に達した場合はステップS8に進んで、周波数制御を位相差制御に変更して本処理を終了する。まだ起動周波数に達していない場合は、レンズ制御部105はステップS5に戻ってさらに周波数を上げる駆動指令を出力する。
一方、ステップS9では、レンズ制御部105は、第1および第2制御部109,111のうち位相差制御を行っている方に対して2相の交流電圧の位相差を減少させるように駆動指令を出力する。そしてステップS10では、レンズ制御部105は、位相差が減少された後の第1および第2駆動部108,110の合計の消費電力とステップS2で設定した閾値とを比較し、その比較結果としてまだ消費電力が閾値より大きい場合はステップS11に進んで第1および第2駆動部108,110の駆動を停止させる。消費電力が閾値以下である場合は本処理を終了する。
以上説明したように、本実施例では、第1および第2駆動部108,110の制御方式または駆動速度に応じて異常を検出するための消費電力の閾値、言い換えれば制御方式または駆動速度を変更すべき状態を判断するための閾値を変更する。このため、第1および第2駆動部108,110に対して単一の電流検出部112を設けることで、第1および第2駆動部108,110を良好に制御することが可能となる。
本実施例では、第1および第2駆動部108,110に流れる電流値(検出値)を電圧値に変換して消費電力を取得する場合について説明したが、電源部209から第1および第2駆動部108,110に供給される電圧値を消費電力に関する検出値として検出し、該電圧値と第1および第2駆動部108,110に流れる電流値とから消費電力を取得してもよい。また、消費電力に関する検出値として、消費電力自体を検出してもよい。
また本実施例では、振動型アクチュエータに対して位相差制御と周波数制御を行う場合について説明したが、振動型アクチュエータ以外のアクチュエータに対して互いに異なる第1の制御方式と第2の制御方式で制御を行う場合も、本発明の実施例に含まれる。
さらに本実施例では、レンズ制御部105が図8に示した処理を行う場合について説明したが、カメラ制御部207がレンズ制御装置として同処理を行ってもよい。この場合、カメラ本体200が光学機器に相当する。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
100 交換レンズ
103 第1フォーカス群
104 第2フォーカス群
105 レンズ制御部
108 第1駆動部
109 第1制御部
110 第2駆動部
111 第2制御部
112 電流検出部

Claims (13)

  1. 第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御するレンズ制御装置であって、
    前記第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得する検出手段と、
    前記検出値に応じて、前記第1および第2の駆動手段のそれぞれの制御方式または駆動速度を変更する制御手段とを有することを特徴とするレンズ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記検出値に応じて、前記制御方式を変更する又は前記制御方式における制御パラメータを変更して前記駆動速度を変更することを特徴とする請求項1に記載のレンズ制御装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記検出値と閾値との比較結果に応じて前記制御方式または前記駆動速度を変更し、
    前記第1および第2の駆動手段のそれぞれに対して設定されている前記制御方式または前記駆動速度に応じて前記閾値を変更することを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ制御装置。
  4. 第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御するレンズ制御装置であって、
    前記第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得する検出手段と、
    前記検出値と閾値との比較結果に応じて、前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1および第2の駆動手段のそれぞれに対して設定されている制御方式または駆動速度に応じて前記閾値を変更することを特徴とするレンズ制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記制御方式を第1の制御方式と該第1の制御とは異なる第2の制御方式との間で変更し、
    前記閾値として、前記第1および第2の駆動手段を共に前記第1の制御方式で制御しているときは第1の閾値を、前記第1および第2の駆動手段のうち一方を前記第1の制御方式で制御して他方を前記第2の制御方式で制御しているときは第2の閾値を、前記第1および第2の駆動手段を共に前記第2の制御方式で制御しているときは第3の閾値をそれぞれ用いることを特徴とする請求項3または4に記載のレンズ制御装置。
  6. 前記第1の制御方式は位相差制御であり、前記第2の制御方式は周波数制御であることを特徴とする請求項5に記載のレンズ制御装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記駆動速度を第1の速度と該第1の速度より速い第2の速度との間で変更し、
    前記閾値として、前記第1および第2の駆動手段の駆動速度が共に前記第1の速度であるときは第1の閾値を、前記第1および第2の駆動手段のうち一方の駆動速度が前記第1の速度で他方の駆動速度が前記第2の速度であるときは第2の閾値を、前記第1および第2の駆動手段の駆動速度が共に前記第2の速度であるときは第3の閾値をそれぞれ用いることを特徴とする請求項3または4に記載のレンズ制御装置。
  8. 前記第2の閾値は前記第1の閾値より大きく、
    前記第3の閾値は前記第2の閾値より大きいことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載のレンズ制御装置。
  9. 前記第1および第2の駆動手段は、2相の周波信号が印加されることにより振動を発生する振動体と該振動体に接触する接触体とを相対移動させる振動型アクチュエータであることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のレンズ制御装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のレンズ制御装置と、
    前記1および第2のレンズを含む光学系および該光学系により形成された光学像を撮像する撮像素子のうち少なくとも一方とを有することを特徴とする光学機器。
  11. 第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する方法であって、
    前記第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得するステップと、
    前記検出値に応じて、前記第1および第2の駆動手段のそれぞれの制御方式または駆動速度を変更するステップとを有することを特徴とするレンズ制御方法。
  12. 第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御する方法であって、
    前記第1および第2の駆動手段の合計の消費電力に関する検出値を取得するステップと、
    前記検出値と閾値との比較結果に応じて、前記第1および第2の駆動手段を制御するステップと、
    前記第1および第2の駆動手段のそれぞれに対して設定されている制御方式または駆動速度に応じて前記閾値を変更するステップとを有することを特徴とするレンズ制御方法。
  13. 第1のレンズを駆動する第1の駆動手段と第2のレンズを駆動する第2の駆動手段を制御するコンピュータに、請求項11または12に記載のレンズ制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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