JP5058775B2 - 振動波アクチュエータを有する光学機器 - Google Patents

振動波アクチュエータを有する光学機器 Download PDF

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Description

本発明は、被写体にピントを合わせるためのオートフォーカス手段として振動波アクチュエータを有する光学機器に関するものである。
従来、振動波アクチュエータを代表する振動波モータは、振動体に印加する交流電界が或る位相差を設けた2つのA相、B相で回転動作を行うように設定されている。A相とB相の位相差は±90゜であり、この正負により回転方向が決定される。また、その回転速度はモータに印加する電圧や、A相、B相の周波数を変化させることで、所望の速度に制御させることが一般的となっている。
振動波モータは通常では機械的な回転体又は移動体と結合され、回転体の回転速度を安定させるために、速度フィードバック制御を行うのが一般的である。
図12は周波数と振動波モータの回転数との関係のF−N特性図を示し、振動波モータの回転数は、モータに印加する周波数を変化させることで変更できることが分かる。モータに印加する周波数が高い場合は回転数が遅く、周波数を下げることで徐々に回転数が早くなり、或るポイントを通過すると再び遅くなる傾向があり、この回転数の切換り周波数ポイントを振動波モータの共振周波数と呼ぶ。
このような振動波モータの特長として、共振周波数よりも高い周波数領域の方が周波数に対する回転数の特性の裾が長く、共振周波数よりも低い周波数では周波数に対し急激に回転数が変化している。そのため、上述したような速度フィードバック制御を行う場合には、共振周波数よりも高い周波数帯を使用することが一般的である。また、共振周波数の近傍での制御は印加される周波数に対する回転速度の変化が大きく、速度制御を行うことは困難であることが分かる。
この振動波モータを用いた制御方式として、特許文献1では振動波モータの起動時間を短縮させるために、振動波モータの起動周波数を記憶して、次回の駆動時の周波数を設定する旨の内容が記載されている。また、特許文献2では、振動波モータを使用した光学機器においては、被写体にピントを合わせるための制御方法について説明がされている。例えば、一般的にTVAFと呼ばれている制御方法で、撮影レンズの一部のレンズを決められた時間内で微小駆動させて、ピントの変化を検出するウォブリング駆動を行うもので、超音波モータつまり振動波モータを使用することが記載されている。
特開2002−281769号公報 特開2003−279846号公報
振動波モータの特長として、駆動トルクが大きくかつ回転数が低いことから、従来のDCモータで使用されているような減速機構が不要なため、作動音を低減できることが挙げられる。そこで、この振動波モータは一眼レフカメラの交換レンズに使用されているが、近年のカメラのデジタル化が進み、静止画像のみならずビデオカメラのような簡易動画撮影を行うことが可能となっている。
この動画撮影を一眼レフカメラで行うためには、一眼レフカメラ特有のミラーは撮像素子への光の入射を妨げるため使用できない。そこで、ミラーは常に収納状態にして撮影する必要があるが、被写体のオートフォーカスのピント検出にもこのミラーを使っているため、動画撮影時はオートフォーカスが実施できないなどの不具合が考えられる。
このため、特許文献2に開示されているスチールビデオのウォブリング方式が考えられるが、振動波モータを使用した交換レンズでは、次のようなモータ制御上の問題点がある。
(a)駆動レンズがビデオカメラの場合に比べて大きいため負荷変動が大きい。(b)振動波モータの周波数−速度特性が温度によって異なる。(c)低速駆動を行うためには高周波側を使用する必要があるが、高周波側は振動波モータ自体のトルク変動が大きいため、負荷変動の影響を受け易い。
これらの問題点により、振動波モータで微小駆動を行う場合に注意する項目として、次のことが挙げられる。
(1)温度特性の違いによって、予め高周波数側から振動波モータに電圧を印加させることが必要となるため、振動波モータの起動に時間が掛かる。
(2)振動波モータが起動したとしても、その後の速度変動が大きいため、微小駆動終了時の停止位置精度が変動する。
上述の(1)に関しては、特許文献1で紹介されている起動時の周波数を記憶することによって、或る程度緩和させることが可能となる。しかし、記憶するまでの最初の駆動が長くなることや、(2)の速度変動に関しては対策とならない。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、振動波アクチュエータを用いてレンズを駆動する場合にフォーカス検出と合焦時間を短縮することができる振動波アクチュエータを有する光学機器を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る振動波アクチュエータを有する光学機器は、振動波アクチュエータと、該振動波アクチュエータに印加する電圧の周波数を変化させる周波数変更手段と、経過時間を計測する計時手段と、前記振動波アクチュエータの回転量を検出する回転量検出手段と、前記振動波アクチュエータの制御を行う制御手段とを具備し、該制御手段は前記振動波アクチュエータを起動する場合に、所定の周波数を前記振動波アクチュエータに印加してからの経過時間を前記計時手段によって計測し、所定時間が経過した後の前記回転量検出手段で検出した回転量に応じて次回の起動周波数を決定することを特徴とする。
また、本発明に係る振動波アクチュエータを有する光学機器は、被駆動部材と、該被駆動部材を駆動する振動波アクチュエータと、該振動波アクチュエータに印加する電圧の周波数を変化させる周波数変更手段と、経過時間を計測する計時手段と、前記振動波アクチュエータの回転量を検出する回転量検出手段と、振動波アクチュエータの制御を行うための制御手段とを具備し、該制御手段は前記振動波アクチュエータを起動する場合に、所定の周波数を前記振動波アクチュエータに印加してからの経過時間を前記計時手段によって計測し、所定時間が経過した後の前記回転量検出手段からの情報と前記被駆動部材のがた量に応じて次回の起動周波数を決定することを特徴とする。
本発明に係る振動波アクチュエータを有する光学機器によれば、振動波アクチュエータに特有の制御のし難さを緩和でき、カメラの撮影モード又はオートフォーカスの検出モードの違いによらずに、迅速なフォーカス検出と合焦時間の短縮が図れる。
本発明を図1〜図11に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は交換式レンズ及びオートフォーカス一眼レフデジタルカメラのブロック回路構成図である。レンズ本体1はカメラ本体20に交換自在に装着されている。レンズ本体1には、フォーカスレンズ2を有する被駆動部材であるフォーカスユニット3が設けられている。レンズ本体1には計時手段としての内部タイマ4a、ROM、RAM等から成る内部メモリ4bを備えたレンズマイコン4が内蔵されている。
レンズマイコン4の出力はドライバ回路5、昇圧回路6に接続され、ドライバ回路5の出力はフォーカスユニット3を駆動する振動波アクチュエータである振動波モータ7に接続されている。また、昇圧回路6の出力はドライバ回路5に接続されている。振動波モータ7の回転量を検出する回転量検出ユニット8及び振動波モータ7の位相差を検出する位相差検出器9の出力はレンズマイコン4に接続されている。更に、フォーカスユニット3の位置の検出を行う絶対位置検出器10の出力はレンズマイコン4に接続されている。
カメラ本体20においては、フォーカスレンズ2の光軸上に例えばCCDから成る撮像素子21が配置されている。カメラ本体20内のカメラマイコン22には撮像素子21、AF開始スイッチ23、測距ユニット24が接続されている。また、レンズマイコン4とカメラマイコン22とは接点ユニット25を介して接続されている。
振動波モータ7の駆動電源である昇圧回路6は印加する基準電圧を作り出し、バッテリ電圧を5倍程度まで昇圧する回路(DC/DCコンバータ)である。ドライバ回路5は振動波モータ7を駆動するための電力増幅を行っている。レンズマイコン4はレンズ本体1の全ての制御を行い、接点ユニット25を介してカメラ本体20との通信を行うためのシリアル通信コントローラ、DAC機能、入出力ポートが搭載されている。
回転量検出ユニット8は振動波モータ7の回転量を検出し、振動波モータ7の回転に同期して回転する小さな円板とフォトインタラプタ素子で構成されている。円板は円周上を同じピッチで切欠され、フォトインタラプタ素子のLEDから投光された光が受光素子に到達するか、遮光されるかで信号の変化を検出する構成となっている。また、前述したフォトインタラプタ素子からの信号の1ピッチの時間間隔を計測し、振動波モータ7やフォーカスユニット3の速度を検出している。
レンズマイコン4では移動量の単位はフォトインタラプタ素子からの信号で、1回の信号変化を1パルスとして各制御定数を決定している。フォーカスユニット3の移動量は振動波モータ7の回転量と機械的に比例するため、前述したピッチ数を計数することでフォーカスユニット3の移動量検出にも使用している。位相差検出器9は振動波モータ7に印加する交流電圧と前述したS相との位相差を検出する。
測距ユニット24は被写体までの距離に対するフォーカスユニット3の現在の位置と撮像素子21でのピントずれ量を測距する。オートフォーカスカメラの撮像素子では、CCDを使った複数のラインセンサを使用した位相差検出する方式が一般的となっている。その他のピントのずれを検出する方式として、動画の場合は先に説明したフォーカスレンズを駆動するウォブリング方式もある。このウォブリング方式はカメラ撮影者がピントのずれを認識できない程度の微小な移動量でフォーカスレンズを駆動する方式である。
本実施例では、このウォブリングによる微小なピントずれを撮像素子21でコントラスト変化として検出しピント状態を検出している。ピントが合っていない場合は検出結果に基づいて、フォーカスユニット3をピントが合う方向に超低速で駆動させる動作を行うことになる。カメラマイコン22はカメラの全ての制御を行い、撮影者は機械的なAF開始スイッチ23によりピント合わせ及びレリーズすることを指示する。
接点ユニット25はカメラ本体20との通信を行うための複数の金属接点を有し、カメラ本体20側には複数の金属突起が設けられている。レンズ本体1側には、その突起と接触させるための複数の金属片が埋め込まれていて、それぞれの金属を通してカメラマイコン22とレンズマイコン4が電気的に接続されている。金属接点は機械的に接触しているだけなので、レンズ本体1を外すことが可能である。位置検出器10はフォーカスユニット3の絶対位置を検出するためのものであり、銅箔基板で特定の電気的パターンを形成し、そのパターンを金属ブラシで読み取る方式となっている。
カメラの撮影モードが静止画撮影モード又はオートフォーカス検出方式が位相差方式である場合についての動作を説明する。カメラマイコン22はAF開始スイッチ23を検出し、撮影者からオートフォーカス開始の指示があるまで待機し、指示があった場合は測距ユニット24からのデータを取り込む。測距ユニット24はフォーカスユニット3の位置検出器10を通して、被写体までの距離とフォーカスユニット3の現在位置からピントのずれ量を測距する。カメラマイコン22は測距したピントのずれ量からピントを合わせるためのフォーカスユニット3の移動量を演算し、レンズマイコン4に接点ユニット25を通して通信する。
レンズマイコン4は昇圧回路6を起動し、ドライバ回路5に約30V程度の電圧を印加する。レンズマイコン4はドライバ回路5に電圧が印加されると、内部タイマ4aを使用して所定の周波数でA相及びB相の90゜位相をずらした駆動波形を出力し、振動波モータ7を駆動してフォーカスユニット3の移動を開始させる。内部タイマ4aで所定時間が経過する度にレンズマイコン4は徐々に周波数を下げて振動波モータの回転数を上げて行く。レンズマイコン4は回転量検出ユニット8を監視し、カメラマイコン22から送信された移動量と比較することを常に行っている。比較の結果、一致した場合は所定の移動量だけフォーカスユニット3が移動したと判断し、振動波モータ7の駆動を停止する。
また、回転量検出ユニット8の出力変化をレンズマイコン4の内部タイマ4aにより時間を計測し、予めレンズマイコン4の内部メモリ4bに設定してある目標速度つまり目標回転数に相当の時間値と比較する。その結果、差がある場合は周波数を変化させて、振動波モータ7の回転数制御つまりフォーカスユニット3の移動速度制御を行う。
カメラの撮影モードが被写体を連続的に撮影する動画撮影モード、又はオートフォーカス検出方式がウォブリング駆動を使用したTVAF方式である場合には、カメラマイコン22は常に撮像素子21に被写体像を取り込む操作を行っている。レンズマイコン4には動画撮影モード又はウォブリング駆動の指示を、接点ユニット25を通してレンズマイコン4に送信する。撮像素子21からの撮像データから被写体のピント状態を検出し、被写体にピントを合わせるためのフォーカスレンズ2を移動させる方向と移動速度を決定する。次に、決定した移動方向と移動速度をレンズマイコン4に送信する。
レンズマイコン4はウォブリング駆動を行うために、振動波モータ7に印加する周波数を決定する。レンズマイコン4は移動方向及び移動速度の指示をカメラマイコン22から受信すると昇圧回路6を起動し、ドライバ回路5に約30V程度の電圧を印加する。ドライバ回路5に電圧が印加されると、レンズマイコン4は所定の周波数でA相及びB相の90゜位相をずらした駆動波形を出力し、振動波モータ7を駆動してフォーカスユニット3の移動を開始させる。
内部タイマ4aで所定時間が経過する度に、レンズマイコン4は振動波モータ7に印加しているA相及びB相の90゜位相を逆転し、移動方向を反転させ、これがウォブリング駆動となってピントの検出が可能となる。ピント補正を行うためには、ウォブリング駆動時間を移動方向にのみ長くすることで、微妙にフォーカスユニット3を移動させる。レンズマイコン4は回転量検出ユニット8の出力変化をレンズマイコン4の内部タイマ4aで時間を計測し、カメラマイコン22から指示された移動速度で、フォーカスユニット3の移動速度を制御する。
図2は振動波モータ7を動作させるためのドライバ回路5と位相差検出器9と昇圧回路6とレンズマイコン4の部分の駆動回路図である。この駆動回路は周波数を変化させることで、振動波モータ7の速度制御を行う方式となっている。
振動波モータ7の制御を行うレンズマイコン4の機能として、振動波モータ7に印加する周波数を作り出すための周波数ジェネレータ機能と、振動波モータ7の位相検出を行うための信号キャプチャ機能付きタイマカウンタ機能を具備している。昇圧型DCDCコンバータユニット31は振動波モータ7に印加する電源回路であり、この回路はコンバータユニット31によって動作/非動作を制御されている。レギュレータ32は電源33を安定的に供給し、レンズマイコン4に供給され、かつ位相検出の基準電源としても使用している。NPNトランジスタ34は振動波モータ7のA相側のインバータ35により電源を供給し、NPNトランジスタ36は振動波モータ7のB相側のインバータ37により電源を供給する。
A相側のインバータ35の入力とA相側NPNトランジスタ38のベースは、それぞれレンズマイコン4のA相側周波数ジェネレータ出力端子に接続されている。また、インバータ35の出力が抵抗39を通してNPNトランジスタ34のベースに接続され、レンズマイコン4の出力論理によって振動波モータ7のA相側に電力がシンク/ソースされる構成となっている。
同様に、B相側のインバータ37の入力とB相側NPNトランジスタ40のベースが、それぞれレンズマイコン4のB相側周波数ジェネレータ出力端子に接続されている。また、インバータ37の出力が抵抗41を通してNPNトランジスタ36のベースに接続され、レンズマイコン4の出力論理によって振動波モータ7のB相側に電力がシンク/ソースされる構成となっている。
A相側コイル42とA相側コンデンサ43を電源に対し直列接続することによって、印加される周波数に応じた昇圧電圧が振動波モータ7のA相に印加される。同様に、B相側コイル44とB相側コンデンサ45を電源に対し直列接続することによって、印加される周波数に応じた昇圧電圧が振動波モータ7のB相に印加される。
振動波モータ7のA相側電極46、B相側電極47、振動波のS相電極48とGND電極49により、A相、B相に電圧を印加することで圧電素子50が歪曲する。これにより、A相に対するB相の位相を±90°変えて、振動波モータ7の回転部との接触面に楕円運動が発生して回転部が回転することになる。
分圧回路51はレギュレータ32の電圧を1/2にして、コンパレータ52、53のスレッショルド電圧を形成している。ハイパスフィルタ54、55は振動波モータ7のS相用、ハイパスフィルタ56、57は振動波モータ7のB相用をそれぞれ形成している。コンパレータ52は振動波モータ7のB相用であり、レギュレータ32の電圧にレベルシフトするためとB相の波形整形を行っている。コンパレータ53は振動波モータ7のS相用であり、レギュレータ32の電圧にレベルシフトするためにS相の波形整形を行っている。
レンズマイコン4はこのコンパレータ52、53の位相差出力を検出して、前述の図12の共振周波数を超えた制御にならないように、周波数の変化に制限を設けて位相制御を行っている。
図12に示したように、振動波モータ7はDCモータと違って周波数の変化量と回転速度が単純に比例していない非直線性の特性を示している。前述したように、高周波側は回転数が遅くかつトルクが小さいため、負荷変動と共に回転速度が変化する。低周波側は回転数が速くかつトルクが大きいため、多少の負荷変動では回転数が変化することがない。
前述した振動波モータ7を使用したウォブリング駆動を行うためには、ウォブリング駆動は微小駆動が好ましいため、制御としては高周波側を使用して駆動させることが望ましいことになる。これは高周波側の方が、回転速度が遅いので微小駆動に適していると考えられるからである。
図3は温度をパラメータとした振動波モータ7のF−N特性の温度特性図であり、F−N特性は温度と共に全体的にシフトし、低温の場合は高周波側にシフトし、高温の場合は低周波側にシフトする。図4は図3の高周波側の一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。振動波モータ7に印加する電圧の周波数を高周波から低周波に移動すると、図4に示すように或る周波数から突然回転が始まるため、回転数にオフセットが掛かっていることが分かる。この回転が始まる周波数を起動周波数と呼んでいて、このオフセット自体は全く問題はない。
しかし、負荷変動や温度特性によってこの起動周波数が変化する、或いはその先の低周波側の傾きも多少変ってしまうことになる。図4に示すような高周波側をウォブリング駆動に使用すると、負荷によっては振動波モータ7の起動時間が遅れてしまうことが考えられ、駆動時間が決められているウォブリング駆動には適さないことになる。更に、振動波モータ7は温度特性も異なるため、安定したウォブリング駆動を行うためには、温度の検出をするなどの対策が必要となる。
本実施例では、振動波モータ7を使用して動画撮影を行う場合のウォブリング駆動に着目し、前述した温度特性やトルク変動に弱い点を改善している。そのために、トルク変動に対しては、動画撮影時は静止画撮影時よりも低周波側の駆動周波数を使用し、温度変化に関しては撮影前の初期動作によって振動波モータ7の現在の特性を検出することで対応できる。
初期動作においては、振動波モータ7を内蔵したレンズ本体1をカメラ本体20に装着すると、接点ユニット25を通してカメラ本体20から電源供給を受け、レンズマイコン4がリセット動作を実行する。このリセット動作では、振動波モータ7の現在の特性を決定するため、特定の周波数を所定時間印加する。例えば、印加周波数を30.0KHz、所定時間を100msとして、振動波モータ7が起動した後の平均速度(正確には駆動時間の平均であるが、本明細書では分かり易く速度と云う)を検出する。平均速度の検出方法としては、レンズマイコン4の内部タイマ4aと回転量検出ユニット8が出力する移動量を基に演算する。例えば、100ms中の移動量が50パルスであった場合に、100/50=2.0ms/パルスが平均値となる。
この平均速度の演算結果は、前述したようにモータ特性の違いやトルク変動、周囲温度の差によって同じ周波数を印加したとしても、50パルスより早くも遅くもなり得ることが考えられる。そこで、カメラに装着時にこのモータ特性を検出して、ウォブリング駆動時の起動周波数を決定する必要があるため、レンズマイコン4のリセット処理において、このような動作処理を行っている。
表1は機械的ながた量が少ない場合において、レンズマイコン4の内部メモリ4bに記憶したフォーカス無限側位置における動画モード、又はウォブリング駆動時の起動周波数のテーブルデータである。
表1
印加周波数 速度情報 起動周波数
30.0KHz 1〜2ms 31.0KHz
2〜3ms 30.5KHz
3〜4ms 30.0KHz
印加周波数 速度情報 起動周波数
29.5KHz 1〜2ms 30.5KHz
2〜3ms 30.0KHz
3〜4ms 29.5Hz
印加周波数 速度情報 起動周波数
30.5KHz 1〜2ms 31.5KHz
2〜3ms 31.0KHz
3〜4ms 30.5KHz
前述の演算した平均値を表1に当てはめると、30KHzを印加したときの平均速度が2msとなっているため、最上位の表の真中でウォブリング駆動時の起動周波数は30.5KHzとなる。初めにこの表1の値を決める時の前提条件として、ウォブリング駆動における必要な移動量は25パルスで駆動時間が80msとする。この値は動画としてピントを検出するためのウォブリング動作においてオートフォーカスシステムとして許される時間が80msであることを意味している。また、被写体のピント変化を検出するためには、25パルスの振動波駆動を必要とするという意味であり、80ms中に25パルスだけピントを変化させなければならないことになる。これらの値から、80ms/25パルス=3.2msが1パルス当たりの駆動時間であり、必要な平均速度としては3.2ms/パルスとなることが判断できる。
表1では、この3〜4msをウォブリングに必要な平均速度としている。例えば、印加周波数が30KHzで、平均速度が2.5msの場合は30KHzでウォブリング動作をすると駆動が早いことで25パルス以上の駆動量となってしまい、使用者にピントの変動が見えてしまうという不具合が発生する。
そこで、表1ではウォブリング駆動での印加周波数を30.5KHzを選択するようにしていて、30KHzよりも駆動が遅くなるような周波数としている。また、例えば印加周波数が30KHzで平均速度が5msの場合は駆動量が25パルスより少なくなって、ピント変化が検出できないなどの不具合が発生することが考えられる。このような場合には、より早い起動を行わなければならず、印加周波数をより早い29.5KHzにして、再駆動及び再測定を行うようにしている。これは早すぎる場合も同じで、表1のテーブルデータの範囲外の場合は印加周波数を変更して再測定を行うようにし、これらの操作によってウォブリング駆動時に印加する周波数を決定している。
本実施例では印加周波数は図3の3個所の測定周波数範囲の中央としている。また、図3の測定周波数範囲は全ての温度条件で振動波モータ7が起動できることを条件に設定している。また、比較的低周波側に設定して負荷変動要因による影響を受け難くし、この設定によって負荷に関係なく周波数を印加したと同時に、ほぼ一定の速度から振動波モータ7が起動できることになる。
つまり、前述した平均速度を基に、表1から必要な起動周波数変更を行い、ウォブリング駆動を行う場合はこの変更した起動周波数を振動波モータ7に印加することで、前述の発明が解決しようとする課題に記載した(1)の条件に見合う制御が行えることになる。
表1では速度情報は平均速度としたが、(1)の条件が常に一定であれば、移動量と起動周波数の表にする方が、演算が少なくてよい。しかし、レンズ本体1の諸条件によっては検出のための移動量が一定ではないと考えられるため、本実施例では平均速度としている。
表1には印加周波数が異なることを示しているが、これは条件が成立しない場合に印加周波数を変更して起動周波数を決定するためのものである。例えば、印加周波数が30KHzでは速過ぎる場合は30.5KHz、遅過ぎる場合は29.5KHzにそれぞれ変更して、再測定を行うようにすることで、常に安定した制御を行うことができる。
また、表1は平均速度を表しているが、所定時間経過後の駆動量を基にした表や、所定駆動量駆動させたときの経過時間を基にした表などにすれば、平均速度の演算処理が削減できるので、レンズマイコン4の処理も早くすることが可能である。
図5は本実施例のレンズマイコン4のシリアル通信処理におけるプログラムによる動作を表したフローチャート図であり、接点ユニット25を通してカメラ本体20から送られてくる通信を解析して必要な処理を行うプログラムである。レンズマイコン4の処理としてはシリアル通信ユニットの割り込み処理内で行われる。
(ステップS102)レンズマイコン4はカメラマイコン22から送られてきた通信を解析し、フォーカスの駆動命令に関するものかを判断する。
(ステップS103)カメラマイコン22から送られてきた通信がフォーカス駆動命令以外の場合は、その他の処理を行う。本実施例に関係するのは、フォーカス駆動命令のみであるため、その他の処理の説明は省略する。
(ステップS104)カメラマイコン22から送られてきた通信がフォーカス駆動命令であった場合は、現在のカメラ撮影モード確認を行う。これは主に単写撮影である静止画撮影モードなのか連続撮影による動画撮影モードなのかを判別している。判別方法としては、予めカメラマイコン22から撮影モード情報が送信されていて、それを一時的に記憶して判別している。この記憶処理はステップS103のその他の処理で行っている。
この処理では、撮影モード以外にオートフォーカスの検出方式の判別でもよい。この場合に、動画ならばウォブリング動作、静止画ならば位相差という判断となる。つまり、カメラマイコン22からは静止画か動画又は位相差AFかTVAF又はフォーカスの通常動作かウォブリング動作の何れかの情報が予め送られている。
(ステップS105)カメラ本体20の撮影モードが動画撮影モードならば、前述した表1から決定した起動周波数を振動波モータ7に印加してウォブリング動作を開始し、同時にレンズマイコン4の内部タイマ4aをスタートする。
(ステップS106)カメラ本体20の撮影モードが静止画撮影モードならば、静止画撮影用の起動周波数を振動波モータ7に印加してフォーカス駆動を開始する。静止画撮影用の起動周波数とは、振動波モータ7を使用した従来からの交換レンズの制御技術と全く同じである。
概略は背景技術で紹介したような振動波モータ7の起動周波数を記憶して、次回の駆動時の起動周波数を設定するものである。また、予めカメラマイコン22からは被写体にピントを合わせるための移動量が送信されていて、その移動量によりフォーカスユニット3を停止するように制御される。
(ステップS107)カメラ通信処理の終了処理を行う。主にシリアル通信の割り込み処理終了であり、次の通信を受信できる設定にしておく。
図6は本実施例のレンズマイコン4のリセット処理と通常処理におけるプログラム上の動作を表したフローチャート図である。
(ステップS201)レンズマイコン4のリセット処理で、主にカメラ本体20にレンズ本体1を装着したときに行われる処理である。つまり、基本的にはレンズマイコン4では、電源が投入された時の1回しか処理を行わないことになる。
(ステップS202)表1で説明した振動波モータ7の現在の特性を決定するため、特定の周波数を所定時間印加する。例えば、表1では初めに中間的な周波数として印加周波数を30.0KHzと説明している。また、印加と同時にレンズマイコン4の内部タイマ4aを起動させる。
(ステップS203)ステップS202でスタートしたタイマ値を読み取り、所定時間が経過したかを判断し、時間が経過するまで待つ。所定時間は表1で説明した例えば100msとする。
(ステップS204)ステップS203で時間が100ms経過すると、回転量検出ユニット8からの信号を読み取った結果と100msの時間との関係で、平均速度を演算する。例えば、印加周波数を30.0KHzで、所定時間を100msとした時の移動量が50パルスの場合に、100/50=2.0ms/パルスが平均値となる。
予め、表1はレンズマイコン4の内部メモリ4bにテーブルデータとして記憶されていて、この平均値とそのテーブルデータを比較する。その結果を次回の起動周波数として内部メモリ4bに記憶する。
(ステップS205)ステップS204で演算した平均速度とテーブルデータを比較した結果、起動周波数が導き出せなかった場合は、再びステップS202に戻る。このときの印加周波数は30.0KHz以外となる。このステップでは、起動周波数が決定されるまでこの一連の処理を繰り返すことになる。
(ステップS206)ステップS205で起動周波数が決定されたと判断した場合に、これ以降の処理は通常のレンズ処理を行う。
(ステップS207)レンズマイコン4は各種のスイッチ類の状態を検出し、レンズマイコン4の内部メモリ4bに検出結果を書き込む。スイッチには、オートフォーカス/マニュアルフォーカス切換えスイッチ、ズームレンズの場合はズーム位置検出スイッチ、その他の多くのスイッチが搭載されているが、本実施例とは無関係のため説明は省略する。
位置検出器10はフォーカスユニット3の絶対位置を検出している。フォーカスユニット3の絶対位置による光学上の様々なデータをレンズマイコン4は内部メモリ4bに記憶し、位置情報に基づいて制御を変えることを行っている。
(ステップS208)レンズマイコン4はフォーカスユニット3が現在駆動中かどうかを、単純に振動波モータ7に電圧を印加しているかどうかによりシーケンス的に判断する。フォーカスユニット3が駆動中ではない場合はステップS207に移行する。レンズマイコン4はその他に様々な処理を行っているが、本実施例とは無関係のためレンズ駆動時以外の説明は省略する。
(ステップS209)ステップS208でフォーカスユニット3が駆動中の場合はカメラの撮影モードを確認する。この処理では、撮影モード以外にオートフォーカスの検出方式の判別でもよく、動画ならばウォブリング動作、静止画なら位相差という判断となる。つまり、カメラマイコン22からは静止画か動画又は位相差AFかTVAF又はフォーカスの通常動作かウォブリング動作の何れかの情報が予め送られていて、それに応じて判断を行う。
その結果、全てが前者なら静止画処理として後述する図7のフローチャートに移行し、後者ならば動画処理として後述する図8のフローチャートに移行する。一方の処理が終了するとステップS207に移行する。
図7はカメラ本体20の撮影モードが静止画撮影モード又は位相差AFモード又はフォーカスの通常動作時のレンズマイコン4によるプログラム処理動作のフローチャート図である。
(ステップS301)図6のステップS208でフォーカス駆動中であると判断したため、現在のフォーカスユニット3の移動速度を検出する。速度検出方法としては回転量検出ユニット8からのパルス出力のピッチ間隔を内部タイマ4aで計測することで、1パルス当たりの時間としてレンズマイコン4は認識している。また、静止画撮影モードの場合は、予め設定された速度でフォーカスユニット3を移動させるように制御しているので、この速度情報を基に所定速度になるように、振動波モータ7への印加周波数を変更している。
(ステップS302)被写体にピントを合わせるためのフォーカスユニット3の移動量が、予めカメラマイコン22から送信されているので、その移動検出を行い移動量に達したか否かを判断する。移動量に達していない場合は、ステップS304に移行してこの処理を終了する。
(ステップS303)所定の移動量に達したので、振動波モータ7への電圧印加を停止し、フォーカス駆動を停止させる。
(ステップS304)このルーチンの処理を終了する。
図8はカメラ本体20の撮影モードが、動画撮影モード又はTVAFモード又はフォーカスのウォブリング動作時のレンズマイコン4によるプログラム処理動作のフローチャート図である。
(ステップS401)図5のステップS105でスタートしたレンズマイコン4の内部タイマ4aの値を確認する。これはウォブリング駆動でフォーカスユニット3の移動を反転するまでの時間を待っている。このとき、時間は例えば80msに固定されている。
(ステップS402)内部タイマ4aが80msに達したため、振動波モータ7に印加しているA相とB相の2相の位相を90°反転させる。これによって、振動波モータ7は前回の回転方向と逆に駆動され、フォーカスユニット3の移動方向も逆転する。
(ステップS403)カメラ本体20がオートフォーカス禁止や撮影モードが動画以外に設定されたときは、ウォブリング動作を禁止させなければならないため、その通信がカメラマイコン22から送信されているかどうかを判断する。停止命令が送られていない場合はステップS405に移行し、この処理を終了する。
(ステップS404)カメラマイコン22からウォブリング駆動を停止させる命令が送信された場合は、振動波モータ7への電圧印加を停止し、フォーカス駆動を停止させる。
(ステップS405)このルーチンの処理を終了する。
図9は本実施例のカメラマイコン22のレンズマイコン4に対する処理におけるプログラム上の動作のフローチャート図であり、本実施例に関係のある部分だけを述べる。
(ステップS501)カメラマイコン22はAF開始スイッチ23の状態を確認する。この状態はS1では主に撮影者からのオートフォーカスの開始を指示させる。カメラマイコン22はこの状態S1がオン状態であるかを判断する。
(ステップS502)撮影者からはオートフォーカスの開始が指示されていないため、他の処理を行う。他の処理の内容は本実施例とは無関係のため説明は省略する。本実施例に関係があるのは状態S1がオフの場合で、ウォブリング動作の停止命令をレンズマイコン4に送信することのみとなる。
(ステップS503)撮影者からオートフォーカスの開始が指示されているため、現在のカメラ本体20の撮影モードをレンズマイコン4に送信する。この内容としては、静止画か動画又は位相差AFかTVAF又はフォーカスの通常動作かウォブリング動作の何れかの情報となる。
(ステップS504)オートフォーカス開始なので、カメラ本体20の撮影モードが静止画の場合は測距ユニット24からの出力を基に、被写体にピントを合わせるためのフォーカスユニット3の移動量をレンズマイコン4に送信する。カメラモードが動画の場合には、ウォブリング開始の命令をレンズマイコン4に送信する。その後に、ステップS501に移行する。
実施例1では、理想的なレンズ本体1を想定して説明したが、実際には考慮すべき問題がある。それは振動波モータ7とフォーカスユニット3とが結合されている部分の機械的ながた、つまりバックラッシュである。実施例1ではがた量が0か又は常に一定量であることを前提にしている。しかし、実際はフォーカスレンズ2の移動量に対する撮像素子21でのピント移動量(敏感度)に関連して、このがた量は無視できない。
敏感度が高いレンズはフォーカスレンズ2の移動量が実際よりも大きいと、ウォブリング駆動で被写体のピントが変ってしまうため、撮影した映像の見映えが悪くなる。逆に、敏感度が低いレンズでフォーカスレンズ2の移動量が実際よりも小さいと、TVAF時の被写体のコントラスト変化量が小さいため、ピントが合わないなどの障害になる。そこで、前述したがた量を考慮した制御が必要となる。本実施例2ではこの対策であり、不具合を最小限に抑えることを意図している。
図10は振動波モータ7を駆動してからフォーカスユニット3が所定の移動量に達するまでの時間を表した特性図である。図10において、時間が経過しているにも拘らず、移動していない部分があるが、これは振動波モータ7を起動しても振動モードが安定するまでに多少時間がかかることに起因している。しかし、時間的には僅かであるため殆ど無視することができる。
また、A時間に関しては前述した振動波モータ7とフォーカスユニット3との機械的ながたが殆どない状態を表している。この場合はモータ起動と同時にフォーカスユニット3が、即時に移動していることが判断できる。B時間に関しては、振動波モータ7とフォーカスユニット3との機械的ながたがある状態を表している。この場合は振動波モータ7を起動してもがたが詰まるまで、フォーカスユニット3が移動しないため、A時間とB時間との時間差を伴うことになる。
通常では、このがたがある状態は前回の振動波モータ7の駆動方向を反転させることで作り出せることになる。TVAFにおけるウォブリング駆動とは常に反転を繰り返すため、このがた量を一定量にすることで、その遅れ時間分だけモータ駆動時間に加算すれば安定した停止位置にできる。しかし、がた量を一定にすることは難しく、特に近年では交換レンズの機械的構成が複雑となり、フォーカスユニット3の位置や、変倍機能を具備したズームの位置でがた量が異なるものが一般的となっている。そこで、それらの位置情報を基に、制御状態を変えることが必要となってくる。
実施例1で説明した表1は、フォーカスユニット3の絶対位置が無限側で比較的がた量が少ない場合を想定していたが、次の表2ではフォーカスユニット3の絶対位置が至近側で、がた量が多い場合を想定している。
表1に対し、表2のがた量が多い場合のフォーカス至近側位置において、動画モード又はウォブリング駆動時起動周波数では起動周波数を低めに設定している。
表2
印加周波数 速度情報 起動周波数
30.0KHz 1〜2ms 30.5KHz
2〜3ms 30.0KHz
3〜4ms 29.5KHz
印加周波数 速度情報 起動周波数
29.5KHz 1〜2ms 30.0KHz
2〜3ms 29.5KHz
3〜4ms 29.0Hz
印加周波数 速度情報 起動周波数
30.5KHz 1〜2ms 31.0KHz
2〜3ms 30.5KHz
3〜4ms 30.0KHz
これによって、振動波モータ7を無限位置のときよりも早く動かし、ウォブリング駆動の制限時間内で振動波モータ7の回転量を多くして、がた量の影響を少なくすることができる。そこで、表2では表1に対し、周波数が低い方が振動波モータ7は速く動くので、同じ条件で0.5KHzずつ低い起動周波数に設定している。
これらをまとめると、表1はフォーカスユニット3が無限側に位置している場合に使用し、表2はフォーカスユニット3が至近側に位置している場合に使用する。つまり、フォーカスユニット3の位置に応じてがた量が異なるため、絶対位置検出器10でフォーカスユニット3の位置情報を検出して何れの表を使用するかを決定する。
また、表2は平均速度を表しているが、所定時間経過後の駆動量を基にした表や、所定駆動量駆動させたときの経過時間を基にした表などにすれば、平均速度の演算処理が削減できるので、レンズマイコン4の処理も早くすることが可能である。
図11は本実施例2のレンズマイコン4によるリセット処理と通常処理におけるプログラムによる動作フローチャート図である。
(ステップS601)主にカメラ本体20にレンズ本体1を装着したときにレンズマイコン4のリセット処理を行う。基本的には、レンズマイコン4では電源が投入された時の1回しか処理を行わないことになる。
(ステップS602)表1又は表2で説明した振動波モータ7の現在の特性を決定するため、特定の周波数を所定時間印加する。例えば、表1又は表2では初めに中間的な周波数として印加周波数を30.0KHzと説明している。また、印加と同時にレンズマイコン4の内部タイマ4aを起動させる。
(ステップS603)ステップS602でスタートした内部タイマ4aの値を読み取り、所定時間が経過したかを判断し、時間が経過するまで待つ。所定時間とは表1又は表2で説明した例えば100msとする。
(ステップS604)レンズマイコン4は位置検出器10からの信号を読み取り、フォーカスユニット3の絶対位置を検出する。本実施例では、至近側か無限側の2種類しかないが、許容できるがた量に合わせて、検出できる絶対位置を増加することも可能である。
(ステップS605)ステップS603で内部タイマ4aによる経過時間が100ms経過すると、回転量検出ユニット8からの信号を読み取った結果と100msの時間の関係で、平均速度を演算する。例えば、印加周波数を30.0KHzで、所定時間を100msとしたときの移動量が50パルスの場合に、100/50=2.0ms/パルスが平均値となる。
この平均値とステップS604で検出した位置情報とにより、予めレンズマイコン4の内部メモリ4bに表1又は表2をテーブルデータとして記憶されているデータとを比較する。位置情報が無限であればがた量が少ない場合の起動周波数、位置情報が至近であればがた量が多い場合の起動周波数とし、その結果を次回の起動周波数としてレンズマイコン4の内部メモリ4bに記憶する。
(ステップS606)ステップS605で演算した平均速度とテーブルデータを比較した結果、起動周波数が導き出せなかった場合は再びステップS602に移行する。このときの印加周波数は30.0KHz以外となる。このステップS606では、起動周波数が決定されるまでこの一連の処理を繰り返すことになる。
(ステップS607)ステップS606で起動周波数が決定されたと判断した場合は、これ以降は通常のレンズ処理を行う。
(ステップS608)レンズマイコン4は各種のスイッチ類の状態を検出し、レンズマイコン4の内部メモリ4bに検出結果を書き込む。
位置検出器10の絶対位置による光学上の様々なデータを、レンズマイコン4は内部メモリ4bに記憶し、位置情報で制御を変えている。
(ステップS609)レンズマイコン4はフォーカスユニット3が現在駆動中かどうかを判断し、駆動中ではない場合はステップS608に移行する。
(ステップS610)ステップS609でフォーカスユニット3が駆動中の場合はカメラ本体20の撮影モードを確認する。
カメラマイコン22からは静止画か動画又は位相差AF、TVAF又はフォーカスの通常動作か、ウォブリング動作の何れかの情報が予め送られていてそれに応じて判断を行う。その結果、全てが前者なら静止画処理として図7のフローチャートに移行し、後者なら動画処理として図8のフローチャートに移行する。一方の処理が終了するとステップS608に移行する。
実施例1の一眼レフデジタルカメラのブロック回路構成図である。 振動波モータの駆動回路図である。 振動波モータの温度特性図である。 図3の部分拡大を示す振動波モータのF−N特性図である。 処理フローチャート図である。 リセット処理のフローチャート図である。 モータ制御処理のフローチャート図である。 モータ制御処理のフローチャート図である。 カメラ処理のフローチャート図である。 時間とフォーカス移動量の特性図である。 実施例2のリセット処理のフローチャート図である。 振動波モータのF−N特性図である。
符号の説明
1 レンズ本体
2 フォーカスレンズ
3 フォーカスユニット
4 レンズマイコン
4a 内部タイマ
4b 内部メモリ
5 ドライバ回路
6 昇圧回路
7 振動波モータ
8 回転量検出ユニット
9 位相差検出器
10 絶対位置検出器
20 カメラ本体
21 撮像素子
22 カメラマイコン
23 AF開始スイッチ
24 測距ユニット
25 接点ユニット

Claims (6)

  1. 振動波アクチュエータと、該振動波アクチュエータに印加する電圧の周波数を変化させる周波数変更手段と、経過時間を計測する計時手段と、前記振動波アクチュエータの回転量を検出する回転量検出手段と、前記振動波アクチュエータの制御を行う制御手段とを具備し、該制御手段は前記振動波アクチュエータを起動する場合に、所定の周波数を前記振動波アクチュエータに印加してからの経過時間を前記計時手段によって計測し、所定時間が経過した後の前記回転量検出手段で検出された回転量に応じて次回の起動周波数を決定することを特徴とする学機器。
  2. 被駆動部材と、該被駆動部材を駆動する振動波アクチュエータと、該振動波アクチュエータに印加する電圧の周波数を変化させる周波数変更手段と、経過時間を計測する計時手段と、前記振動波アクチュエータの回転量を検出する回転量検出手段と、振動波アクチュエータの制御を行うための制御手段とを具備し、該制御手段は前記振動波アクチュエータを起動する場合に、所定の周波数を前記振動波アクチュエータに印加してからの経過時間を前記計時手段によって計測し、所定時間が経過した後の前記回転量検出手段からの情報と前記被駆動部材のがた量に応じて次回の起動周波数を決定することを特徴とする学機器。
  3. 印加周波数と前記印加周波数で前記振動波アクチュエータしたときの速度と前記振動波アクチュエータの起動周波数とに関する情報を予め取得し、前記予め取得した情報と前記振動波アクチュエータを前記所定の周波数で前記所定時間駆動したときに前記回転量検出手段で検出される回転量から得られる情報とを比較することで、次回の起動周波数を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
  4. 前記制御手段はカメラの撮影モードによって次回の前記起動周波数を切換えて使用することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の学機器。
  5. 被写体像を連続的に撮影するための動画撮影モードと、単写撮影である静止画撮影モードの2つのカメラ撮影モードを有することを特徴とする請求項に記載の学機器。
  6. 被写体にピントを合わせるためのオートフォーカス検出方式の違いによって、前記起動周波数を切換えるカメラ撮影モードを有することを特徴とする請求項に記載の学機器。
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