JP2021042720A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水冷式の排気ターボ過給機が付帯する内燃機関の制御において、排気系の部材を保護するための燃料噴射量の増量補正の実行頻度を適正化ないし最適化する。【解決手段】内燃機関の運転領域が排気系の部材の過剰な昇温を招く可能性のある所定の領域に遷移してからディレイ時間が経過したことを条件として、気筒に供給される混合気の空燃比が平常の目標空燃比よりもリッチとなるように燃料噴射量を増量する補正制御を実施することとし、前記ディレイ時間を、排気ターボ過給機を冷却する冷却水の流量または温度に応じて増減調整する内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、水冷式の排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関の気筒から排出される排気ガスの持つエネルギを利用して排気タービン(タービンホイール)を回転させ、その回転をコンプレッサのインペラ(コンプレッサホイール)に伝達し、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒へと送り込む排気ターボ過給機が公知である。
排気ターボ過給機、特にタービンを内包するタービンハウジングは高温の排気ガスに曝される。それにより、過給機の構成部品を含む排気系の部材が熱害を受けるおそれがある。そこで、従来より、排気系の部材の過剰な昇温を招くことが懸念される状況下では燃料噴射量を増量補正し、燃料の気化熱(潜熱)を利用して排気の温度を低下させることで、排気系の部材の保護を図っている。
加えて、近時では、タービンハウジングに冷却水ジャケットを付設して冷却水を流通させ、過給機を水冷することが検討されている(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2019−044683号公報 特開2019−148224号公報
空冷式のものに比して、水冷式の排気ターボ過給機はその温度上昇の速度が抑制される。水冷式の排気ターボ過給機を採用した内燃機関の制御に、空冷式の過給機を備える従前の内燃機関の制御をそのまま適用することは必ずしも好ましくない。従前と同等の頻度で燃料噴射量の増量補正を実行すると、排気系の部材の温度が適正範囲内に収まっているにもかかわらず不必要に燃料を噴射することになり、燃費性能の低下、及びリッチ空燃比に起因したエミッションの悪化(HCの排出増)というデメリットが大きくなる。
本発明は、水冷式の排気ターボ過給機が付帯する内燃機関の制御において、排気系の部材を保護するための燃料噴射量の増量補正の実行頻度を適正化ないし最適化することを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、水冷式の排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御する制御装置であって、内燃機関の運転領域が排気系の部材の過剰な昇温を招く可能性のある所定の領域に遷移してからディレイ時間が経過したことを条件として、気筒に供給される混合気の空燃比が平常の目標空燃比よりもリッチとなるように燃料噴射量を増量する補正制御を実施するものとし、前記ディレイ時間を、排気ターボ過給機を冷却する冷却水の流量及び/または温度に応じて増減調整する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、水冷式の排気ターボ過給機が付帯する内燃機関の制御において、排気系の部材を保護するための燃料噴射量の増量補正の実行頻度を適正化ないし最適化できる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 排気ターボ過給機のタービンハウジングに流入するガスの温度、及びタービンハウジングから流出する冷却水の温度の上昇の実験的に計測した結果を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を包有している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を起こすものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、排気ターボ過給機5のコンプレッサ51、インタクーラ35、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生する排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42、排気ターボ過給機5の排気タービン52及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。加えて、タービン52を迂回する排気バイパス通路43、及びこのバイパス通路43の入口を開閉するバイパス弁であるウェイストゲートバルブ44を設けてある。
排気ターボ過給機5は、排気タービン52とコンプレッサのインペラ51とをシャフト53を介して同軸で連結し連動するように構成したものである。そして、タービン52及びインペラ51を排気のエネルギを利用して回転駆動し、その回転力を以てコンプレッサにポンプ作用を営ませることにより、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒1に送り込む。
本実施形態における排気ターボ過給機5は、水冷式のものである。即ち、少なくともタービン52を収容するタービンハウジングに冷却水ジャケットを付設し、その冷却水ジャケットに冷却水を流通させることで、当該過給機5を冷却する。冷却水を吸込んで吐出し循環させる冷却水ポンプは、モータにより駆動される電動ポンプである。尤も、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトからトルクの供給を受けて稼働する機械式のポンプであってもよい。機械式のポンプの回転数がエンジン回転数に比例し、同ポンプが吐出する冷却水の流量はエンジン回転数に依存するのに対して、電動ポンプの回転数はエンジン回転数に依存せず、電動ポンプが吐出する冷却水の流量はエンジン回転数とは無関係に増減させ得る。
ウェイストゲートバルブ44は、排気通路4におけるタービン52の上流側と下流側とを接続するバイパス43を開通させることで、吸気通路3を流通する吸気の過給圧が過剰に大きくならないように抑制する役割を担う。また、ウェイストゲートバルブ44の開閉操作を通じて、過給圧を目標過給圧に追従させるフィードバック制御を実行することもあり得る。ウェイストゲートバルブ44は、例えばダイアフラム式のアクチュエータ6により駆動する。
アクチュエータ6は、ダイアフラム60により隔てられたダイアフラム室61及び定圧室62を有し、ダイアフラム室61と定圧室62との差圧を利用してダイアフラム60を変位させる。ダイアフラム60とウェイストゲートバルブ44とは、バルブロッド63を介して連結している。ダイアフラム室61と定圧室62との差圧が所定のセット圧を超えると、ダイアフラム60及びバルブロッド63が、スプリング64の弾性付勢力に抗して、ダイアフラム室61側から定圧室62側に向かって変位する。結果、バイパス通路43を閉鎖していたウェイストゲートバルブ44が駆動されて、バイパス通路43が開放される。これに対し、ダイアフラム室61と定圧室62との差圧がセット圧以下であるときには、スプリング64の弾性付勢力によりダイアフラム60及びバルブロッド63が元の位置に復帰し、ウェイストゲートバルブ44が完全に閉じて、バイパス通路43が閉鎖される。
アクチュエータ6のダイアフラム室61には、吸気通路3におけるコンプレッサ51の下流側かつスロットルバルブ32の上流側の部位の吸気の圧力、つまりは過給圧を導入する。そのために、ダイアフラム室61と吸気通路3の当該部位とを連通させる過給圧導入流路71と、過給圧導入流路71及びダイアフラム室61を大気に開放する圧抜流路72と、圧抜流路72を開閉する調整バルブ(Vacuum Switching Valve)73とを設けている。VSV73は、制御信号lを受けてその開度を変化させるソレノイドバルブ等の既知の流量制御弁である。VSV73の開度を操作すれば、吸気通路3から過給圧導入流路71に流入する過給気の一部を圧抜流路72経由で大気に逃がし、ダイアフラム室61の圧力の大きさを制御することができる。アクチュエータ6の定圧室62には、通常、大気圧を導入する。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における排気タービン52の上流側の所定箇所(排気マニホルド42であることがある)と吸気通路3におけるインタクーラ35及びスロットルバルブ32の下流側の所定箇所(サージタンク33であることがある)とを連通させる外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。
内燃機関の各気筒1の吸気バルブの開閉タイミングを可変制御する可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構8は、吸気バルブを開閉駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(潤滑油圧)によって変化させるベーン式のものや、電動機によって変化させる電動式のもの(モータドライブVVT)である。VVT機構8は、カムシャフトをタイミングチェーンが巻き掛けられるカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度、いわば内燃機関に対する要求負荷率として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧(過給圧)を検出する吸気温・吸気圧センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、外気温を検出する外気温センサから出力される外気温信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VSV73に対して開度操作信号m、VVT機構8に対して吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミングの制御信号n、冷却水ポンプに対して回転数ひいては冷却水の吐出流量を制御する制御信号o等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸入空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を実現するのに必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブの開閉タイミング、冷却水の流量等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、oを出力インタフェースを介して印加する。
排気ターボ過給機5、特にタービン52を内包するタービンハウジングは高温の排気ガスに曝される。それにより、過給機5の構成部品を含む排気系4の部材が熱害を受けるおそれがある。本実施形態のECU0は、排気系4の部材の過剰な昇温を招くことが懸念される状況下では燃料噴射量を平常よりも増量する補正制御を実施し、燃料の気化熱を利用して排気の温度を低下させることで、排気系4の部材の保護を図る。
図2に示すように、ECU0は、内燃機関の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率(または、エンジントルク、サージタンク33内吸気圧(過給圧)、吸入空気量または燃料噴射量)]が所定の領域に遷移したとき(ステップS1)、ディレイ時間を設定した上で(ステップS2)、以後経過した時間の計数を開始する(ステップS3)。ステップS1にいう所定の領域とは、排気の温度が高温化したり排気の流量が増加したりして、排気系4の部材の過剰な昇温を招き、部材が熱害を受けるおそれがある運転領域のことであり、エンジン回転数が比較的高く、またエンジン負荷率が比較的大きい領域がこれに該当する。
ステップS2にいうディレイ時間とは、内燃機関が上記の所定領域に遷移した後、実際に燃料噴射量の増量補正を実行開始するまでの間の待ち時間のことである。ディレイ時間が経過する前に、エンジン回転数またはエンジン負荷率が低下して上記の所定領域を脱した場合には、燃料噴射量の増量補正を行わない。ディレイ時間は、現在の内燃機関の運転領域、並びに、排気ターボ過給機5を水冷する冷却水の流量及び/または温度に応じて増減調整する。
図3は、排気ターボ過給機5のタービンハウジングに高温のガスを流入させる実験を行い、タービンハウジングから流出する冷却水の温度の上昇の推移を計測した結果である。図3中、実線は冷却水の流量が比較的少ない場合を表し、破線は冷却水の流量が比較的多い場合を表している。冷却水の温度上昇は、循環する冷却水の流量が少ないほど速く、多いほど遅くなる。タービンハウジングの温度上昇もまた同様である。冷却水の循環流量が多いほど、冷却効果が高くなり、タービンハウジングやその他の排気系4の部材が高温化するまでに時間的な余裕が生じる。
原則として、ディレイ時間は、エンジン回転数が低いほど長く(高いほど短く)、エンジン負荷率が小さいほど長く(大きいほど短く)、冷却水の流量が多いほど長く(少ないほど短く)、冷却水の温度が低いほど長く(高いほど短く)設定する。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数、エンジン負荷率、冷却水の流量及び温度等とディレイ時間との関係を規定したマップデータが格納されている。ステップS2にて、ECU0は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷率、冷却水の流量及び温度等をキーとして当該マップを検索し、設定するべきディレイ時間を知得する。冷却水ポンプとして電動ポンプを採用しているのであれば、当該ポンプに対して与えている制御信号o、印加電流、印加電圧または当該ポンプの回転数が、現在の冷却水の吐出流量を示唆する。機械式のポンプを採用しているのであれば、当該ポンプの回転数、換言すればエンジン回転数が、現在の冷却水の吐出流量を示唆する。
ステップS2にて設定するディレイ時間を、冷却水の流量及び温度以外の要素、例えば、現在の外気温や車速等によって増減させてもよい。外気温及び車速は、エンジンルーム(エンジンコンパートメント)内に吹き込む走行風の温度及び流量に関連する。外気温が低いほど、また車速が高いほど、内燃機関の各部が冷却されやすく、その分ディレイ時間を延長することが可能である。
これまでの運転の履歴を、考慮に入れることもできる。継続的に燃料を燃焼させて内燃機関を運転している時間、直近の過去に実行した燃料カットから経過した時間、または直近の過去に実行したアイドルストップから経過した時間が長いほど、内燃機関の排気系4の部材の温度が上昇していると考えられるので、その分ディレイ時間を短縮することが一案である。
内燃機関が上記の所定領域に遷移した後、設定したディレイ時間が経過したならば(ステップS4)、ECU0が燃料噴射量の増量補正の実行を開始する(ステップS6)。ステップS6の補正制御では、気筒1に供給される混合気の空燃比が平常の目標空燃比(火花点火式内燃機関では、理論空燃比またはその近傍)よりもリッチとなるように、燃料噴射量を増量する。
ディレイ時間が経過する前に、内燃機関の運転領域が上記の所定領域よりも低回転または低負荷の領域に遷移したときには(ステップS5)、燃料噴射量の増量補正を実行しない(ステップS7)。
本実施形態では、水冷式の排気ターボ過給機5が付帯した内燃機関を制御する制御装置0であって、内燃機関の運転領域が排気系4の部材の過剰な昇温を招く可能性のある所定の領域に遷移して(ステップS1)からディレイ時間が経過した(ステップS4)ことを条件として、気筒1に供給される混合気の空燃比が平常の目標空燃比よりもリッチとなるように燃料噴射量を増量する補正制御を実施する(ステップS6)ものとし、前記ディレイ時間を、排気ターボ過給機5を冷却する冷却水の流量及び/または温度に応じて増減調整する(ステップS2)内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態の制御装置0は、過給機5のタービン52やタービンハウジングを含む排気系4の部材の温度に実際の影響を及ぼす要素、即ち過給機5を水冷する冷却水の流量及び/または温度、外気温、車速、運転の履歴等に基づき、燃料噴射量の増量補正を実行開始するまでのディレイ時間を延長または短縮する。本実施形態によれば、過給機5を水冷式としたメリットを最大限に活用し、排気系4の部材の保護のための燃料噴射量の増量補正を実行する頻度を適正化ないし最適化することができる。排気系4の部材がよく冷却され部材の温度上昇が緩慢な状況下では、ディレイ時間を長くとり、ステップS5の条件を成立させやすくして、不必要な燃料噴射量の増量補正をできる限り回避する。増量補正の実行頻度が低下すれば、燃料消費が削減される。並びに、空燃比のリッチ化に伴うエミッションの悪化を抑制することにも繋がる。
逆に、排気系4の部材が冷却されにくく部材の温度上昇が速くなる状況下では、ディレイ時間を短くし、ステップS4の条件を成立させやすくして、適時に燃料噴射量の増量補正を実行できるようにする。これにより、排気系4の部材の過剰な昇温を抑制し、部材が熱害を受けることを適切に防止する。
また、本実施形態によれば、排気系4の部材の温度や排気ガスの温度を直接に検出するセンサを設置する必要がなく、ハードウェアの追加によるコスト増を招かずに済む。電動の冷却水ポンプは、エンジン回転数とは無関係に冷却水の吐出流量を増減させることが可能であるので、排気系4の部材を冷却する必要性が高いときに冷却水の流量を積極的に増量して部材の保護を図るとともに、ディレイ時間を延長して燃料噴射量の増量補正の実行頻度を引き下げることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
4…排気系
5…排気ターボ過給機
52…タービン
a…車速信号
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
f…冷却水温信号
h…外気温信号
j…燃料噴射信号
o…冷却水ポンプの制御信号

Claims (1)

  1. 水冷式の排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御する制御装置であって、
    内燃機関の運転領域が排気系の部材の過剰な昇温を招く可能性のある所定の領域に遷移してからディレイ時間が経過したことを条件として、気筒に供給される混合気の空燃比が平常の目標空燃比よりもリッチとなるように燃料噴射量を増量する補正制御を実施するものとし、
    前記ディレイ時間を、排気ターボ過給機を冷却する冷却水の流量または温度に応じて増減調整する内燃機関の制御装置。
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