JP2021040159A - 選択成長方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる際に、より効果的に絶縁膜の選択成長を行うことができる選択成長方法を提供する。【解決手段】絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、絶縁膜および導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着されたアミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に反応ガスとの反応により導電膜を気化させ、減膜させる工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法に関する。
下地上に薄膜を選択的に成長させる選択成長方法としては、下地結晶面の面方位を利用した単結晶のホモエピタキシャル成長法、およびヘテロエピタキシャル成長法が知られている。例えば、特許文献1には、下地である単結晶シリコン上に、シリコンエピタキシャル層を成長させるホモエピタキシャル成長法が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、下地である単結晶シリコン上に、シリコンゲルマニウムエピタキシャル層を成長させるヘテロエピタキシャル成長法が記載されている。
上記ホモエピタキシャル成長法やヘテロエピタキシャル成長法では、選択成長させる下地が限定されること、界面の清浄化が必要であること、高温プロセスが必要であることといった制約がある。
そこで、このような制約のない技術として、特許文献3には、絶縁膜と金属とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、下地の金属を触媒に用いて、下地の金属上に、燃焼により減膜する膜を選択的に成長させる工程と、燃焼により減膜する膜を燃焼させながら、下地の絶縁膜上に、シリコン酸化物膜を選択的に成長させる工程とを有する選択成長方法が提案されている。
特開2014−175337号公報 特開2009―231836号公報 特開2016−86145号公報
特許文献3には、絶縁膜上に絶縁膜を選択成長させる際に、燃焼により減膜する膜、例えばカーボンを燃焼させながら、絶縁膜としてのSiO上にSiO膜を選択成長させることは示されているが、そのことを効果的に生じさせる具体的手法までは示されていない。
したがって、本発明は、より微細な半導体装置構造に対する選択成長するために絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる際に、より効果的に絶縁膜の選択成長を行うことができる選択成長方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程とを有することを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第2の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、次いで、前記導電膜を選択的に成長させる工程とを有し、前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程を所定回行うことを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第3の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜として金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程とを有することを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第4の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜として金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、前記導電膜を選択的に成長させる工程とを有し、前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程を所定回行うことを特徴とする選択成長方法を提供する。
上記第2の観点および第4の観点において、前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程のいずれかで終了してよい。
上記第3の観点および第4の観点において、前記金属膜は、タングステン(W)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ハフニウム(Hf)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)からなる群から選択されたものを用いることができる。
上記第1〜第4の観点において、成長させた前記シリコン系絶縁膜または成長させた導電膜を除去する工程をさらに有してもよい。
前記アミノシラン系ガスは、1分子中に2個以上の炭化水素基を含むものであることが好ましい。また、前記アミノシラン系ガスは、前記炭化水素基がメチル基の場合に、1分子中にメチル基が4個以上を含むものであることがさらに好ましい。
前記シリコン系絶縁膜はシリコン酸化膜であってよく、前記反応ガスは酸化剤であってよく、前記導電膜は酸化剤により酸化して気化する物質であってよい。この場合に、前記導電膜として、ルテニウム膜またはカーボン膜を用いることができる。また、前記酸化剤として、オゾンガス、Oガス、O/H混合ガス、HOガスから選択されたものを用いることができる。
前記シリコン系絶縁膜はシリコン窒化膜であってよく、前記反応ガスは窒化剤であってよく、前記導電膜は窒化剤により窒化して気化する物質であってよい。前記導電膜として、ゲルマニウム膜を用いることができる。また、前記窒化剤として、アンモニアガス、ヒドラジン系ガス、水素ガスから選択されたものを用いることができる。
本発明によれば、絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に反応ガスとの反応により導電膜を気化させ、減膜させるので、微細な半導体装置構造であっても、シリコン系絶縁膜を効果的に選択成長させることができる。
第1の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャートである。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図2Fの状態から導電膜6を除去した状態を示す断面図である。 図2Fの状態から絶縁膜5を除去した状態を示す断面図である。 第1の実施形態のステップ2を行う際のタイミングチャートである。 第1の実施形態に係る選択成長方法の他の例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャートである。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図3Gの状態から導電膜8および9を除去した状態を示す断面図である。 図3Gの状態から絶縁膜5を除去した状態を示す断面図である。 第2の実施形態に係る選択成長方法の他の例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャートである。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。 図11Fの状態から導電膜16を除去した状態を示す断面図である。 図11Fの状態から絶縁膜15を除去した状態を示す断面図である。 第3の実施形態に係る選択成長方法の他の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャート、図2A〜図2Fは図1に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。
最初に、図2Aに示すように、被処理体として、半導体基板である半導体ウエハ、例えば、シリコンウエハ(以下ウエハという)1上に、絶縁膜2と導電膜3とが交互に出現するパターンが形成された構造体を準備する(ステップ1)。この構造体は、半導体集積回路装置の製造中における構造体を模したものであり、絶縁膜2および導電膜3の露出面はウエハ1の被処理面であり、薄膜が選択的に成長される下地となっている。
絶縁膜2は、シリコン酸化膜(SiO膜)であり、導電膜3は、少なくとも表面部分が酸化(燃焼)により気化(昇華)する物質、例えばルテニウム膜(Ru膜)またはカーボン膜(C膜)である。導電膜3は、Ru膜やC膜のような、酸化により気化する物質のみであってもよいし、下地物質の上に酸化により気化する物質が形成されていてもよい。
なお、図2Aでは、絶縁膜2と導電膜3の露出面が同じ高さとなっているが、導電膜3の高さが絶縁膜2よりも高くてもよい。
次に、Siプリカーサの供給(サブステップ2a)と酸化剤の供給(サブステップ2b)とを交互に複数回繰り返す(ステップ2)。サブステップ2aのSiプリカーサの供給の際には、図2Bに示すように、SiプリカーサPは絶縁膜2および導電膜3の露出面の全面に吸着する。一方、サブステップ2bの酸化剤の供給の際には、図2Cに示すように、酸化剤により、SiO膜からなる絶縁膜2上では吸着されたSiプリカーサが酸化され、薄いSiO単分子膜4が形成されるが、導電膜3上では表面物質、例えばRuまたはCが酸化剤により酸化して気化(昇華)し、減膜する。このとき、導電膜3上のSiプリカーサも脱離する。
このため、サブステップ2aとサブステップ2bとを所定回数繰り返してステップ2を行うことにより、図2Dに示すように、絶縁膜2を構成するSiO膜上には、原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD)により所定の厚さのSiO膜からなる絶縁膜5が成長し、導電膜3は減膜する。
次に、導電膜3の表面部分と同じ物質を含むプリカーサを供給し、図2Eに示すように導電膜3上のみに導電膜3と同様の酸化により気化する導電膜6を選択成長させる(ステップ3)。すなわち、RuやC等の導電性物質は、SiO上ではインキュベーションタイムが非常に長く、ほとんど成膜されないので導電膜3上のみに選択成長する。このとき、導電膜6は、絶縁膜5にガイドされるように、ほぼ垂直に成長する。
上記ステップ2とステップ3とを所定回数行い、所定の膜厚に達したら終了する。
これにより、図2Fに示すように、絶縁膜2のパターンに自己整合した絶縁膜5および導電膜3のパターンに自己整合した導電膜6とを得ることができる。この場合に、SiO膜からなる絶縁膜5を選択的に成長させる際に、絶縁膜2上ではALDにより絶縁膜5が成膜され、導電膜3は酸化により気化して減膜するので、絶縁膜5を効果的に選択成長させることができる。
また、SiO膜からなる絶縁膜5およびRu膜またはC膜からなる導電膜6を選択成長させるので、リソグラフィ工程の必要がない。このため、絶縁膜2の幅Wおよび導電膜3の幅Wの双方が、リソグラフィの解像度限界以下に微細化されていたとしても対応することが可能である。
以上のように、所定膜厚の絶縁膜5および導電膜6が形成された後、図3A、図3Bに示すように、導電膜6または絶縁膜5を除去して、必要な膜を残すことで、上層配線のコネクションアライメントとして用いることが可能となる。なお、このとき、絶縁膜5とともに絶縁膜2の一部または全部を除去してもよく、導電膜6とともに導電膜3の一部または全部を除去してもよい。導電膜6がC膜であるときには、絶縁膜5を成膜する際の酸化剤を用いることにより容易に除去することができる。
処理装置は特に限定されず、例えば、50〜100枚程度の複数の被処理体を積み重ねた状態で処理する縦型バッチ式成膜装置、被処理体を1枚ずつ処理する枚葉式処理装置等、種々の装置を用いることができる。
次に、上記ステップ2について詳細に説明する。
上記ステップ2のサブステップ2aに用いられるSiプリカーサとしては、アミノシラン系ガスを用いる。アミノシラン系ガスとしては、リガンドの分子量が比較的大きいものが好ましく、1分子内に存在する炭化水素基が2個以上のものが好ましい。また、炭化水素基が分子量の小さいメチル基である場合は、1分子内に存在するメチル基が4個以上であることが好ましい。このようなリガンドの分子量が比較的大きいアミノシランは、導電膜3上に付着した後、酸化剤を供給した際に、酸化剤が導電膜3に達しやすく、酸化剤によるSiOの生成をほとんど生じさせずに導電膜3を酸化させることが可能となる。
アミノシラン系ガスの好適な例としては、トリスジメチルアミノシラン(3DMAS)、テトラキスジメチルアミノシラン(4DMAS)、トリメチルシランジメチルアミン(TMSDMA)等を挙げることができる。
アミノシラン系ガスの炭化水素基としては、アルカン、アルケン、アルキン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキンから誘導された、例えばアルキル基、ビニル基、エチニル基、フェニル基等を含むものを用いることができる。
上記ステップ2のサブステップ2bに用いられる酸化剤としては、オゾン(O)ガス、Oガス、O/H混合ガス、HOガス等を挙げることができる。
ステップ2を行う際には、ウエハ1上に絶縁膜2および導電膜3を形成した構造体からなる被処理体を処理容器内に保持し、図4に示すように、Siプリカーサとしてのアミノシラン系ガスおよび酸化剤を、処理容器内のパージ等、被処理体の吸着ガス等の余分なガスを除去する処理を挟んで交互に供給する。パージガスとしては、NガスやArガス等の不活性ガスを用いることができる。
縦型バッチ式処理装置を用いた場合におけるステップ2の処理条件の好ましい例は、以下の通りである。
処理温度:200℃
Siプリカーサ:3DMAS
酸化剤:Oガス
Siプリカーサ供給条件
3DMASガス流量:50〜300sccm
供給時間:5〜30sec
処理圧力:0.1〜4Torr(13.3〜533Pa)
酸化条件
ガス流量:6.5sLm
供給時間:60〜600sec
処理圧力:0.5Torr(66.7Pa)
次に、ステップ3について詳細に説明する。
上記ステップ3に用いられるプリカーサとしては、導電膜3の少なくとも表面を構成する物質を含むものが用いられ、導電膜3の表面上に導電膜3の少なくとも表面と同じ材料からなる導電膜6を成膜する。例えば、導電膜3の少なくとも表面がRu膜である場合には、導電膜6を成膜する際のルテニウムプリカーサとして、例えば、ルテニウムカルボニル(Ru(CO)12)を用いて、化学蒸着法(CVD)、好適には熱CVD法により導電膜6を成膜することができる。ルテニウムプリカーサとしては、シクロペンタジエニル系等の他の有機ルテニウム化合物を用いることもできる。
縦型バッチ式処理装置を用い、導電膜6をRu膜とした場合のステップ3の処理条件の好ましい例は、以下の通りである。
処理温度:200℃
ルテニウムプリカーサ:Ru(CO)12
Ru(CO)12ガス流量:10sccm
処理時間:900sec
処理圧力:0.1Torr(13.3Pa)
導電膜3の少なくとも表面がカーボン膜である場合は、導電膜6を成膜する際のカーボンプリカーサとして、特許文献3に記載されているように、ブタジエン(C)等の炭化水素ガスを用いることができ、反応ガスとしてハロゲン含有ガス、例えば、塩素ガス(Clガス)等のハロゲンガスまたはハロゲン化炭化水素ガスを用いることができる。炭化水素ガスとしては、Cの他、C、Cを挙げることができる。ハロゲンガスとしては、Clガスの他、ヨウ素ガス(Iガス)を用いることができる。
縦型バッチ式処理装置を用い、導電膜6をカーボン膜とした場合のステップ3の処理条件の好ましい例は、以下の通りである。
処理温度:350℃
カーボンプリカーサ:C
反応ガス:Clガス
ガス流量:200sccm
Clガス流量50sccm
処理時間:180min
処理圧力:6Torr(798Pa)
なお、ステップ2およびステップ3の回数は特に限定されず、また、最終の工程も限定されず、ステップ2で終了してもステップ3で終了してもよい。また、絶縁膜5を残す場合は、図5に示すように、ステップ2を1回行うのみでステップ3を行わなくてもよい。また、導電膜6を残す場合はステップ2、3を繰り返さずにステップ3で終了してもよい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。図6は第2の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャート、図7A〜図7Gは図6に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。
まず、図7Aに示すように、被処理体としてのウエハ1上に、絶縁膜2と導電膜である金属膜7とが交互に形成された構造体を準備する(ステップ11)。この構造体は、半導体集積回路装置の製造中における構造体を模したものであり、絶縁膜2および金属膜7の露出面はウエハ1の被処理面であり、薄膜が選択的に成長される下地となっている。
絶縁膜2は、第1の実施形態と同様、シリコン酸化膜(SiO膜)である。一方、金属膜7として、例えばタングステン(W)を用いる。
次に、図7Bに示すように、金属膜7上に、酸化(燃焼)により気化(昇華)する導電膜8、例えばRu膜またはC膜を選択成長させる(ステップ12)。この処理は、上記特許文献3の図2Bに示すステップ2(図1)と同様である。
これにより、金属膜7の触媒作用により金属膜7の表面で導電膜8の成膜反応が促進され、導電膜8として例えば特許文献3の段落0017に記載された(1)〜(5)式によりC膜が成膜される。一方、特許文献3の段落0015に記載されているように、絶縁膜2としてのSiO膜上では成膜反応のインキュベーションタイムが極めて長くなり、金属膜7上に導電膜8が選択的に成長する。
金属膜7を構成する金属としては、Wの他、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ハフニウム(Hf)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)等を挙げることができる。
ステップ12においては、第1の実施形態のステップ3と同様の条件でRu膜またはC膜を成膜することができる。
次に、Siプリカーサの供給(サブステップ13a)と酸化剤の供給(サブステップ13b)とを交互に複数回繰り返す(ステップ13)。これは第1の実施形態のステップ2と同様であり、サブステップ13aのSiプリカーサの供給の際には、図7Cに示すように、Siプリカーサは絶縁膜2および導電膜8の露出面の全面に吸着する。一方、サブステップ13bの酸化剤の供給の際には、図7Dに示すように、酸化剤により、SiO膜からなる絶縁膜2上では吸着されたSiプリカーサが酸化され、薄いSiO単分子膜4が形成されるが、導電膜8上では表面物質、例えばRuまたはCが酸化剤により酸化して昇華(気化)し、減膜する。このとき、導電膜8上のSiプリカーサも脱離する。
このため、サブステップ13aとサブステップ13bとを所定回数繰り返してステップ13を行うことにより、図7Eに示すように、絶縁膜2を構成するSiO膜上には、ALDにより所定の厚さのSiO膜からなる絶縁膜5が形成されて成長し、導電膜8は減膜する。
ステップ13の際のSiプリカーサ、酸化剤、処理条件の好ましい例等は、第1の実施形態のステップ2と同じである。
次に、導電膜8の表面部分と同じ物質を含むプリカーサを供給し、図7Fに示すように導電膜8上のみに導電膜8と同様の酸化により気化する導電膜9を選択成長させる(ステップ14)。このステップは第1の実施形態のステップ3と同様に行われる。
上記ステップ12を行った後、ステップ13とステップ14とを所定回数行い、所定の膜厚に達したら終了する。
これにより、図7Gに示すように、絶縁膜2のパターンに自己整合した絶縁膜5および金属膜7のパターンに自己整合した導電膜8および導電膜9とを得ることができる。この場合に、SiO膜からなる絶縁膜5を選択的に成長させる際に、絶縁膜2上ではALDにより絶縁膜5が成膜され、導電膜8は酸化により気化して減膜するので、絶縁膜5を効果的に選択成長させることができる。
また、本実施形態においても、SiO膜からなる絶縁膜5およびRu膜またはC膜からなる導電膜9を選択成長させるので、リソグラフィ工程の必要がなく、絶縁膜2の幅Wおよび金属膜7の幅Wの双方が、リソグラフィの解像度限界以下に微細化されていたとしても、対応することが可能である。
本実施形態においても、所定膜厚の絶縁膜5および導電膜9が形成された後、図8A、図8Bに示すように、導電膜8および9または絶縁膜5を除去して、必要な膜を残すことで、上層配線のコネクションアライメントとして用いることが可能となる。なお、このとき、絶縁膜5とともに絶縁膜2の一部または全部を除去してもよく、導電膜8および9とともに金属膜7の一部または全部を除去してもよい。導電膜8および9がC膜であるときには、絶縁膜5を成膜する際の酸化剤を用いることにより容易に除去することができる。
なお、ステップ13およびステップ14の回数は特に限定されず、また、最終の工程も限定されず、ステップ13で終了してもステップ14で終了してもよい。絶縁膜5を残す場合は、図9に示すように、ステップ12およびステップ13を1回行って終了し、ステップ14を行わなくてもよい。
また、下地の金属膜7の材料によっては、導電膜8としてC膜を成膜する際に、炭化水素ガスおよびハロゲン含有ガスによる反応が低い温度では生じ難い場合がある。そのような場合には、この反応が生じやすい別の金属からなる金属膜を金属膜7の上に形成してもよい。この場合は、特許文献3の第3の実施形態に記載された方法を用いることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、絶縁膜としてシリコン窒化膜(SiN膜)を適用した場合について説明する。図10は第3の実施形態に係る選択成長方法の一例を示すフローチャート、図11A〜図11Fは図10に示す選択成長方法の各工程を行っている際の状態を概略的に示す断面図である。
最初に、図11Aに示すように、被処理体として、半導体基板である半導体ウエハ、例えば、シリコンウエハ(以下ウエハという)1上に、絶縁膜12と導電膜13とが交互に出現するパターンが形成された構造体を準備する(ステップ21)。この構造体は、半導体集積回路装置の製造中における構造体を模したものであり、絶縁膜12および導電膜13の露出面はウエハ1の被処理面であり、薄膜が選択的に成長される下地となっている。
絶縁膜12は、シリコン窒化膜(SiN膜)であり、導電膜13は、少なくとも表面部分が窒化により気化する物質、例えばゲルマニウム膜(Ge膜)である。導電膜13は、Ge膜のような、窒化により気化する物質のみであってもよいし、下地物質の上に窒化により気化する物質が形成されていてもよい。
なお、図11Aでは、絶縁膜12と導電膜13の露出面が同じ高さとなっているが、導電膜13の高さが絶縁膜12よりも高くてもよい。
次に、Siプリカーサの供給(サブステップ22a)と窒化剤の供給(サブステップ22b)とを交互に複数回繰り返す(ステップ22)。サブステップ22aのSiプリカーサの供給の際には、図11Bに示すように、SiプリカーサPは絶縁膜12および導電膜13の露出面の全面に吸着する。一方、サブステップ22bの窒化剤の供給の際には、図11Cに示すように、窒化剤により、SiN膜からなる絶縁膜12上では吸着されたSiプリカーサが窒化され、薄いSiN単分子膜14が形成されるが、導電膜13上では表面物質、例えばGeが窒化剤により窒化して気化(昇華)し、減膜する。このとき、導電膜13上のSiプリカーサも脱離する。
このため、サブステップ22aとサブステップ22bとを所定回数繰り返してステップ22を行うことにより、図11Dに示すように、絶縁膜12を構成するSiN膜上には、ALDにより所定の厚さのSiN膜からなる絶縁膜15が成長し、導電膜13は減膜する。
次に、導電膜13の表面部分と同じ物質を含むプリカーサを供給し、図11Eに示すように導電膜13上のみに導電膜13と同様の窒化により気化する導電膜16を選択成長させる(ステップ23)。すなわち、Ge等の金属は、SiO上ではインキュベーションタイムが非常に長く、ほとんど成膜されないので導電膜13上のみに選択成長する。このとき、導電膜16は、絶縁膜15にガイドされるように、ほぼ垂直に成長する。
上記ステップ22とステップ23とを所定回数行い、所定の膜厚に達したら終了する。
これにより、図11Fに示すように、絶縁膜12のパターンに自己整合した絶縁膜15および導電膜13のパターンに自己整合した導電膜16とを得ることができる。この場合に、SiN膜からなる絶縁膜15を選択的に成長させる際に、絶縁膜12上ではALDにより絶縁膜15が成膜され、導電膜13は窒化により気化して減膜するので、絶縁膜15を効果的に選択成長させることができる。
また、SiN膜からなる絶縁膜15およびGe膜からなる導電膜16を選択成長させるので、リソグラフィ工程の必要がない。このため、絶縁膜12の幅Wおよび導電膜13の幅Wの双方が、リソグラフィの解像度限界以下に微細化されていたとしても対応することが可能である。
以上のように、所定膜厚の絶縁膜15および導電膜16が形成された後、図12A、図12Bに示すように、導電膜16または絶縁膜15を除去して、必要な膜を残すことで、上層配線のコネクションアライメントとして用いることが可能となる。なお、このとき、絶縁膜15とともに絶縁膜12の一部または全部を除去してもよく、導電膜16とともに導電膜13の一部または全部を除去してもよい。
本実施形態においても、処理装置は特に限定されず、例えば、縦型バッチ式成膜装置、被処理体を1枚ずつ処理する枚葉式処理装置等、種々の装置を用いることができる。
次に、上記ステップ22について詳細に説明する。
上記ステップ22のサブステップ22aに用いられるSiプリカーサとしては、第1の実施形態と同様、アミノシラン系ガスを用いる。アミノシラン系ガスとしては、リガンドの分子量が比較的大きいものが好ましく、1分子内に存在する炭化水素基が2個以上のものが好ましい。また、炭化水素基が分子量の小さいメチル基の場合は、1分子内に存在するメチル基が4個以上であることが好ましい。このようなリガンドの分子量が比較的大きいアミノシランは、導電膜13上に付着した後、窒化剤を供給した際に、窒化剤が導電膜13に達しやすく、窒化剤によるSiNの生成をほとんど生じさせずに導電膜3を酸化させることが可能となる。
アミノシラン系ガスとして好適な例としては、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。アミノシラン系ガスの炭化水素基も第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
上記ステップ22のサブステップ22bに用いられる窒化剤としては、アンモニア(NH)、ヒドラジン系ガス、水素ガス等を挙げることができる。
ステップ22を行う際には、ウエハ1上に絶縁膜12および導電膜13を形成した構造体からなる被処理体を処理容器内に保持し、Siプリカーサとしてのアミノシラン系ガスおよび窒化剤を、第1の実施形態の図4と同様、処理容器内のパージ等、被処理体の吸着ガス等の余分なガスを除去する処理を挟んで交互に供給する。パージガスとしては、NガスやArガス等の不活性ガスを用いることができる。
縦型バッチ式処理装置を用いた場合におけるステップ22の処理条件の好ましい例は、以下の通りである。
処理温度:300℃
Siプリカーサ:3DMAS
窒化剤:NHガス
Siプリカーサ供給条件
3DMASガス流量:50〜300sccm
供給時間:1〜60sec
処理圧力:0.1〜5Torr(13.3〜667Pa)
窒化条件
NHガス流量:5sLm
供給時間:5〜60sec
処理圧力:0.3Torr(39.9Pa)
次に、ステップ23について詳細に説明する。
上記ステップ23に用いられるプリカーサとしては、導電膜13の少なくとも表面を構成する物質を含むものが用いられ、導電膜13の表面上に導電膜13の少なくとも表面と同じ材料からなる導電膜16を成膜する。例えば、導電膜13の少なくとも表面がGe膜である場合には、導電膜16を成膜する際のゲルマニウムプリカーサとして、例えば、モノゲルマン(GeH)等のゲルマン系化合物を用いて、化学蒸着法(CVD)、好適には熱CVD法により導電膜16を成膜することができる。
縦型バッチ式処理装置を用い、導電膜16をGe膜とした場合のステップ23の処理条件の好ましい例は、以下の通りである。
処理温度:300℃
ゲルマニウムプリカーサ:GeH
GeHガス流量:100sccm
処理時間:900sec
処理圧力:1Torr(133Pa)
なお、ステップ22およびステップ23の回数は特に限定されず、また、最終の工程も限定されず、ステップ22で終了してもステップ23で終了してもよい。また、絶縁膜15を残す場合は、図13に示すように、ステップ22を1回行うのみでステップ23を行わなくてもよい。また、導電膜16を残す場合はステップ22、23を繰り返さずにステップ23で終了してもよい。
また、第2の実施形態のように、下地の金属膜の上に窒化により気化する導電膜を形成した後に、上述した手順でSiN膜の選択成長および導電膜の選択成長を行ってもよい。
<他の適用>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は、上記の実施の形態に限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、上記実施の形態では、絶縁膜としてのSiO膜と、導電膜としてのRu膜やC膜のような酸化による気化する物質との組み合わせ、および絶縁膜としてのSiN膜と、導電膜としてのGe膜のような窒化により気化する物質との組み合わせについて示したが、本発明は、これに限らず、Si系の絶縁膜上にSiプリカーサとしてアミノシランガスと反応ガスとのALDによりSi系の絶縁膜を選択成長させ、導電膜として、絶縁膜を膜成長させている間に、反応ガスとの反応により気化して減膜する物質を用いる場合であれば適用可能である。
1;半導体ウエハ(シリコンウエハ)
2;絶縁膜(SiO膜)
3;導電膜(Ru膜またはC膜)
4;SiO単分子膜
5;絶縁膜(SiO膜)
6,8,9;導電膜(Ru膜またはC膜)
7;金属膜
12;絶縁膜(SiN膜)
13;導電膜(Ge膜)
14;SiN単分子膜
15;絶縁膜(SiN膜)
16;導電膜(Ge膜)
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程とを有し、前記第2段階において、前記反応ガスとして酸化剤を供給し、絶縁膜上では前記アミノシランガスと前記酸化剤とが反応してシリコン酸化膜が形成され、前記導電膜上では前記酸化剤により前記導電膜が酸化して気化し、前記第1段階と前記第2段階を繰り返すことにより、前記絶縁膜上にシリコン酸化膜を選択的に成長させ、前記第1段階で用いるアミノシラン系ガスとして、前記導電膜上に付着した後、前記酸化剤を供給した際に、前記酸化剤が前記導電膜に到達しやすく、前記酸化剤によるSiO の生成をほとんど生じさせずに前記導電膜を酸化させることが可能になる程度の分子量を有するものを用いることを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第2の観点は、絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、次いで、前記導電膜を選択的に成長させる工程とを有し、前記シリコン系絶縁膜選択的に成長させる工程および前記導電膜選択的に成長させる工程を所定回行い、前記第2段階において、前記反応ガスとして酸化剤を供給し、絶縁膜上では前記アミノシランガスと前記酸化剤とが反応して薄いSiO 単分子膜が形成され、前記導電膜上では前記酸化剤により前記導電膜が酸化して気化し、前記第1段階と前記第2段階を繰り返すことにより、前記絶縁膜上にシリコン酸化膜を選択的に成長させ、前記第1段階でいるアミノシラン系ガスとして、前記導電膜上に付着した後、前記酸化剤を供給した際に、前記酸化剤が前記導電膜に到達しやすく、前記酸化剤によるSiO の生成をほとんど生じさせずに前記導電膜を酸化させることが可能になる程度の分子量を有するものを用いることを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第3の観点は、絶縁膜と導電膜としての金属膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と前記金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程とを有し、前記第2段階において、前記反応ガスとして酸化剤を供給し、絶縁膜上では前記アミノシランガスと前記酸化剤とが反応してシリコン酸化膜が形成され、前記導電膜上では前記酸化剤により前記導電膜が酸化して気化し、前記第1段階と前記第2段階を繰り返すことにより、前記絶縁膜上にシリコン酸化膜を選択的に成長させ、前記第1段階で用いるアミノシラン系ガスとして、前記導電膜上に付着した後、前記酸化剤を供給した際に、前記酸化剤が前記導電膜に到達しやすく、前記酸化剤によるSiO の生成をほとんど生じさせずに前記導電膜を酸化させることが可能になる程度の分子量を有するものを用いることを特徴とする選択成長方法を提供する。
本発明の第4の観点は、絶縁膜と導電膜としての金属膜が露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、絶縁膜と前記金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、次いで、前記導電膜を選択的に成長させる工程とを有し、前記シリコン系絶縁膜選択的に成長させる工程および前記導電膜選択的に成長させる工程を所定回行い、前記シリコン系絶縁膜を選択的に成長させる工程は、前記第2段階において、前記反応ガスとして酸化剤を供給し、絶縁膜上では前記アミノシランガスと前記酸化剤とが反応してシリコン酸化膜が形成され、前記導電膜上では前記酸化剤により前記導電膜が酸化して気化し、前記第1段階と前記第2段階を繰り返すことにより、前記絶縁膜上にシリコン酸化膜を選択的に成長させ、前記第1段階で用いるアミノシラン系ガスとして、前記導電膜上に付着した後、前記酸化剤を供給した際に、前記酸化剤が前記導電膜に到達しやすく、前記酸化剤によるSiO の生成をほとんど生じさせずに前記導電膜を酸化させることが可能になる程度の分子量を有するものを用いることを特徴とする選択成長方法を提供する。
記導電膜として、ルテニウム膜またはカーボン膜を用いることができる。また、前記酸化剤として、オゾンガス、Oガス、O/H混合ガス、HOガスから選択されたものを用いることができる。

Claims (15)

  1. 絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、
    絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、
    前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と
    を有することを特徴とする選択成長方法。
  2. 絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、
    絶縁膜と導電膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、
    前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、
    次いで、前記導電膜を選択的に成長させる工程と
    を有し、前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程を所定回行うことを特徴とする選択成長方法。
  3. 絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、
    絶縁膜と導電膜として金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、
    前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、
    前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と
    を有することを特徴とする選択成長方法。
  4. 絶縁膜と導電膜とが露出している下地上に、薄膜を選択的に成長させる選択成長方法であって、
    絶縁膜と導電膜として金属膜とが露出している下地を有する被処理体を準備する工程と、
    前記金属膜の上に、所定の導電膜を選択的に成長させる工程と、
    前記絶縁膜および前記導電膜上にアミノシラン系ガスを吸着させる第1段階、および吸着された前記アミノシラン系ガスと反応してSi系絶縁膜を形成する反応ガスを供給する第2段階を複数回繰り返して前記絶縁膜上にシリコン系絶縁膜を選択的に成長させ、その際に前記反応ガスとの反応により前記導電膜を気化させ、減膜させる工程と、
    前記導電膜を選択的に成長させる工程と
    を有し、前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程を所定回行うことを特徴とする選択成長方法。
  5. 前記シリコン系絶縁膜の選択成長工程および前記導電膜の選択成長工程のいずれかで終了することを特徴とする請求項2または請求項4に記載の選択成長方法。
  6. 前記金属膜は、タングステン(W)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ハフニウム(Hf)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)からなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の選択成長方法。
  7. 成長させた前記シリコン系絶縁膜または成長させた導電膜を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の選択成長方法。
  8. 前記アミノシラン系ガスは、1分子中に2個以上の炭化水素基を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の選択成長方法。
  9. 前記アミノシラン系ガスは、前記炭化水素基がメチル基の場合に、1分子中に4個以上のメチル基を含むものであることを特徴とする請求項8に記載の選択成長方法。
  10. 前記シリコン系絶縁膜はシリコン酸化膜であり、前記反応ガスは酸化剤であり、前記導電膜は酸化剤により酸化して気化する物質であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の選択成長方法。
  11. 前記導電膜は、ルテニウム膜またはカーボン膜であることを特徴とする請求項10に記載の選択成長方法。
  12. 前記酸化剤は、オゾンガス、Oガス、O/H混合ガス、HOガスから選択されたものであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の選択成長方法。
  13. 前記シリコン系絶縁膜はシリコン窒化膜であり、前記反応ガスは窒化剤であり、前記導電膜は窒化剤により窒化して気化する物質であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の選択成長方法。
  14. 前記導電膜は、ゲルマニウム膜であることを特徴とする請求項13に記載の選択成長方法。
  15. 前記窒化剤は、アンモニアガス、ヒドラジン系ガス、水素ガスから選択されたものであることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の選択成長方法。
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