JP2021036548A - 真空遮断器用の耐アーク性シールド複合体、及び、これを成形するための方法 - Google Patents
真空遮断器用の耐アーク性シールド複合体、及び、これを成形するための方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】セラミック絶縁体12a,12bの間に配置される。耐アーク性シールド40の各端部は、セラミック絶縁体に対して気密シールされる。耐アーク性シールドは、外面と内面を含む。この内面は、耐アーク性材料42を含む。アーク放電を起こすように分離可能な一対の電極アセンブリ20、22が、耐アーク性シールド内に配置される。耐アーク性材料は、銅‐クロム合金である。
【選択図】図1
Description
特に、本発明において開示されるコンセプトは、真空回路遮断器に使用されるような、真空遮断器のセラミック基板に対して気密シール(ハーメチックシール)される耐アーク性材料を含んだシールド構造に関連するものである。
この接触面は、閉回路位置において互いに当接し、また、回路を開くために分離される。各々の電極アセンブリは、真空容器の外側に延び、また、交流回路に接続された、通電端子に接続される。
アークによって蒸発される接触面からの金属が、アーク放電中に中性プラズマを形成し、また、電流が流れなくなった後、接触面に、またさらに、接触子アセンブリと真空容器との間に配置された蒸気凝縮シールドに、凝縮して戻る。
少なくとも1つのエンドキャップは、電極アセンブリに強固に連結され、また、真空遮断器の動作中の比較的大きな動的外力に耐えることができなければならない。
また、金属シールドから成る中心部分を含み、セラミック部分がこの金属シールドの両端部に配置された、設計が公知である。この設計は、一般的に“腹帯”遮断器と呼ばれる。
横磁場の接点を用いる真空式回路遮断器用の遮断器が、蒸気シールド(例えば、内部アークシールド、または、耐アーク性シールド)を含むことは、典型的である。このような蒸気シールドは、大きなアーク放電に耐性があり、アークの外方への伝播を制限し、また、故障電流を遮断した後にも遮断器の高圧耐性を保持する。
アーク損傷への耐性と、アーク放電が生じた後に高電圧がかかることを阻止する性能と、があるため、銅‐クロム合金材料が、最大故障電流定格用に用いられることができる。銅‐クロム合金が、約10から約20重量%のクロムと、残余の重量%の銅を含むことは、典型的である。
さらに、本発明の目的は、真空遮断器の両端に配置されるセラミック絶縁体に対して気密シールされることができる、耐アーク性シールドを設計することである。
このようなシールドの配置は、真空遮断器の、全てがセラミック絶縁体のケーシングの内部に、全体が取り付けられる耐アーク性シールドと比較して、大型の接点のために用いられる使用可能なスペースをより提供すると、考えられる。
本発明の一態様として、本発明において開示されるコンセプトは、真空遮断器用の耐アーク性シールドを提供する。この耐アーク性シールドは、第1端部、この第1端部の反対側の第2端部、内面、及び、外面を有する、シールド構造と、このシールド構造の内面上に存在する、耐アーク性材料と、を含む。
耐アーク性シールドは、第1セラミック絶縁体と第2セラミック絶縁体との間に配置される。シールド構造の第1端部は、第1セラミック絶縁体に対して気密シールされ、また、シールド構造の第2端部は、第2セラミック絶縁体に対して気密シールされる。耐アーク性シールドは、内部キャビティを形成する。第1及び第2電極アセンブリが、この内部キャビティ内に配置され、また、アーク放電を起こすように分離可能である。
第2セラミック絶縁体は、第1端部及び第2端部を有することができる。第2セラミック絶縁体の第1端部は、シールド構造の第1端部の反対側の第2端部上に配置され、また、第2セラミック絶縁体の第2端部は、真空遮断器の第2エンドシール上に配置される。
シールド構造の第1端部は、第1セラミック絶縁体の第1端部に対して気密シールされており、また、シールド構造の第2端部は、第2セラミック絶縁体の第1端部に対して気密シールされる。
この耐アーク性シールドは、内面、外面、第1端部、及び、第1端部の反対側の第2端部を有する、シールド構造と、このシールド構造の少なくとも一部分の上に存在する、耐アーク性材料と、を含む。
このシールド構造の第1端部は、第1セラミック部分に対して気密シールされ、また、シールド構造の第2端部は、第2セラミック部分に対して気密シールされる。
真空遮断器は、さらに、第1電極アセンブリ、及び、第2電極アセンブリを含む。これら第1及び第2電極アセンブリは、耐アーク性シールドによって形成される管状キャビティの一部分の内部に配置されており、また、第1及び第2電極アセンブリは、アーク放電を起こすように分離可能である。
この耐アーク性シールドは、内面、外面、第1端部、及び、この第1端部の反対側の第2端部を有する、シールド構造と、このシールド構造の内面の少なくとも一部分の上に存在する、耐アーク性材料と、を含む。
管状真空キャビティは、さらに、第1電極アセンブリ、及び、第2電極アセンブリを含む。
この方法は、さらに、耐アーク性シールドを、第1セラミック部分と第2セラミック部分との間に配置すること、シールド構造の第1端部を、第1セラミック部分に対して気密シールすること、シールド構造の第2端部を、第2セラミック部分に対して気密シールすること、及び、第1及び第2電極アセンブリを、耐アーク性シールドによって形成される
管状真空キャビティの一部分の内部に配置することを含む。
第1及び第2電極アセンブリは、アーク放電を起こすように分離可能である。
例えば、耐アーク性材料は、コーティングを形成するための適切なバインダと混合されて、合金粉末状であることができ、このコーティングは、シールド構造の内面に塗布される。または、合金粉末状の耐アーク性材料は、テープを形成するための適切なバインダと混合されることができ、このテープは、シールド構造の内面に取り付けられる。
真空遮断器は、概して、適切な絶縁材料のケーシングによって形成された高真空容器、及び、このケーシングの両端部を封鎖するための一対の金属製エンドキャップを含む。この高真空容器内に、一対の相対移動可能な接点、または、電極が、配置される。
アークは、電極が開放されて、電極が閉じるまでに、電極間のギャップにわたって作られる。このアークは、接点材料の一部を蒸発させ、また、その蒸気は、高真空容器に向かって、アーク放電ギャップから拡散される。
耐アーク性シールドは、従来、真空遮断器内に配置され、また、アークが生成される蒸気の拡散を遮断し、この蒸気を凝縮するように作用する。
説明を簡単にするために、本発明において開示されるコンセプトは、一般的に“腹帯”と呼ばれる設計で用いるために記述される。この用語としての“腹帯”は、セラミック絶縁材料、耐アーク性シールド、及び、エンドキャップから形成されたケーシングを有する真空遮断器を指す。
セラミック絶縁材料は、耐アーク性シールドによって分離された2つのセラミック部分を含むことができる。すなわち、耐アーク性シールドは、第1セラミック部分と第2セラミック部分との間に配置される。
この設計において、耐アーク性シールドは、真空遮断器の高真空容器の内部に配置されない。その代わりに、耐アーク性シールドは、ケーシングの一部、すなわち、真空遮断器の外面を形成する。
腹帯遮断器は、概して、円筒形のセラミック管部分、及び、円筒形の耐アーク性シールド管を有する、管状構造である。しかしながら、本発明において開示されるコンセプトが、このタイプの真空遮断器の設計に限定されないことが理解される。
このシールド構造は、真空遮断器用のシールド構造を構成し、また、セラミック絶縁材料との気密シールを形成することができるように用いられる技術分野で公知の、1つの材料、または、複数の材料の組み合わせから成ることができる。
これに限定されないが、シールド構造における適切な複数の材料として、ステンレス鋼、銅、スチール、ニッケルと鉄の合金、白銅、及び、これらの混合物が含まれる。
必須ではないが、シールド構造が、単一の連続シート状であることが望ましい。
概して、耐アーク性材料は、アーク損傷への耐性を示し、また、アーク放電が生じた後に高電圧がかかることを阻止することができる、合金組成である。
銅‐クロム合金が、大きなアーク放電に耐性があり、また、アーク放電が生じた後にも遮断器の高圧耐性を保持することができるため、銅‐クロム合金は、最大故障電流定格用に用いられる公知の材料である。
本発明において開示されるコンセプトとして用いられる適切な耐アーク性材料は、これに限定されないが、銅、銅‐クロム合金、銅‐鉄合金、銅‐フェロクロム合金、及び、これらの混合物である。
このフェロクロムは、合金組成の総重量に基づいた約5から約60重量%のフェロクロムで構成されることができる。この銅は、残余の重量%の銅で構成されることができる。
クロムは、フェロクロム要素の総重量に基づいた約70重量%のクロムで構成されることができ、また、鉄は、フェロクロム要素の総重量に基づいた約30重量%の鉄で構成されることができる。
銅‐クロム合金の様々な形態、及び、銅‐クロム合金を製造するための様々な工程が、当技術分野で公知である。
特定の銅‐クロム合金の形態、及び、この合金を製造するために用いられる特定の工程が、本発明に不可欠ではないため、本発明において用いられる適切な銅‐クロム合金が、当技術分野で公知であり、工業的に使用可能である銅‐クロム合金から選択されてよい。
他の公知の銅‐クロム合金は、通常では成形するための最終加工を有する、真空誘導溶解、押出成形、真空誘導溶解及び押出成形、溶浸、または、溶浸及び押出成形を含んだ工程によって、製造される円筒形状のものを含む。他の工程として、バインダを添加する粉末治金押出成形が含まれてもよい。
耐アーク性シールドを成形するためのこれに限定されない例は、以下のような例を含む。
・ 耐アーク性材料とシールド構造を、マンドレル上に配置して、横方向に作動する押型による一軸プレスを用いて、共に成形する。
・ 弾性体を押し込むか、または、耐アーク性材料の内部に膨張ハイドロフォーミングを行って、耐アーク性材料を、シールド構造の形状に合わせることによって、耐アーク性材料を膨張させてシールド構造に取り付ける。
・ 適切なバインダを含んだ耐アーク性材料の粉末金属混合物を成形し、そして、シールド構造の一面に耐アーク性材料の粉末金属混合物を加えて、シールド構造と同時に耐アーク性材料を焼結して、耐アーク性材料をシールド構造に焼結接合させる。
ここで、耐アーク性材料の粉末金属混合物を、シールド構造に取り付けるステップは、(i)シールド構造の一面上に耐アーク性材料の粉末金属混合物を散布すること、または、(ii)接合用テープを成形して、このテープを、シールド構造の一面上に取り付けることによって、行われることができる。
・ 耐アーク性材料を製造し、2つの部品でシールド構造を形成し、耐アーク性材料を、このシールド構造の一面に取り付け、また、例えばろう付けによって2つのシールド部分を互いに気密シールする。
・ 耐アーク性材料を製造し、マンドレル上に耐アーク性材料を配置し、その後、スピニング加工によって、耐アーク性材料の周囲に取り付けられるシールド構造を成形する。
このシールド40は、金属面41、及び、金属面41の内面に形成された耐アーク性材料42を含む。この金属面41は、第1及び第2セラミック絶縁管12a、12bに対して気密シールされている。
この気密シールは、当技術分野で公知の様々な従来の装置や技術を用いて提供されることができる。例えば、この気密シールは、溶接、または、ろう付けによって提供されることができる。
すなわち、シールド40に連結されていないほうの、第1及び第2セラミック絶縁管12a、12bの各々の端部は、エンドシール51及び52の其々に連結されている。真空容器50が、真空遮断器10のキャビティ内に形成されている。
すなわち、例えば、気密シールするための、第1及び第2セラミック絶縁管12a、12bと接触した金属面41の一部は、図1に示されているように、耐アーク性材料42の存在を含まなくてもよい。
本発明における他の実施形態として、耐アーク性材料42は、金属面41の全表面にわたって存在してもよい。
この接触面は、閉回路位置において互いに当接し、また、回路を開くために分離される。この接触面が離れて開回路位置へ移動されるときに、アークが、この接触面間に生じる。このアーク放電は、電流が遮断されるまで継続する。
さらに、第1電極アセンブリ20は、ベローズ28を含む。このベローズ28は、真空容器50の内部をシールするように取り付けられ、その一方で、第1電極アセンブリ20が、図1に示されるような閉回路位置から、開回路位置(図示せず)へ移動することを可能にする。
第1蒸気凝縮シールド32が、第1端子31に取り付けられている。
第2蒸気凝縮シールド36が、第2端子35に取り付けられている。第2端子35は、これに限定されないが、溶接、または、ろう付けのような手段によって、エンドシール52に対して堅く気密シールされている。
このようなシール閉鎖は、運転中における、減圧、大気圧、または、過圧において保持されることができる。
従来の粉末冶金技術は、これに限定されないが、プレス及び焼結、押出成形(例えば、バインダを添加する押出成形)、粉末射出成形、並びに、粉末鍛造を含む。
押出成形は、熱間押出または冷間押出を含み、また、鍛造は、熱間鍛造または冷間鍛造を含む。鋳造は、真空誘導溶解、砂型鋳造、及び、他の従来の鋳造方法を含む。
本発明の特定の実施形態として、クロム粉末は、予合金化したクロム‐鉄粉末を構成する、フェロクロム粉末であることができる。
銅とクロムの粉末は、粉砕されるか、化学的に還元されるか、電解生成されるか、挽いて粉末にするか、または、如何なる他の公知の粉末製造工程によって形成されてもよい。
この成形及び焼結は、当技術分野で公知の従来の成形及び焼結用の装置及び工程に従って、行われることができる。この成形、焼結された部品は、耐アーク性シールドを形成する。
成形、焼結された部品の機械加工が、任意に、シールド形状の仕上げに必要とされてもよい。
1. 銅‐クロムのシールドスリーブが、粉末冶金法によって成形された。
2. この銅‐クロムのシールドスリーブは、堅固なマンドレル(心棒)に堅く嵌合されてアセンブリされた。このマンドレルは、耐アーク性シールド複合体の最終幾何形態を成形する。
3. 金属管が、マンドレル及び銅‐クロムのシールドスリーブを包囲するように配置された。
4. このアセンブリは、ゴム製袋体内に密閉された。
5. この包囲されたアセンブリは、アイソスタティックプレスに入れられ、そして、16,000ポンド・平方インチの圧力が加えられ、金属管を成形し、また、銅‐クロムのシールドを耐アーク性シールド複合体に固定した。
6. この包囲されたアセンブリから、圧力が取り除かれ、また、成形された耐アーク性シールド複合体が、マンドレルから取り外された。
7. 成形された耐アーク性シールド複合体の両端部が、最終形状に機械加工された。
8. 気密シールしたアウタシールド(外側シールド)を、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器がアセンブリされた。
1. 銅‐クロムのシールドスリーブが、粉末冶金法によって成形された。
2. この銅‐クロムのシールドスリーブは、堅固なマンドレル(心棒)に堅く嵌合されてアセンブリされた。このマンドレルは、耐アーク性シールド複合体の最終幾何形態を成形する。
3. 金属管が、マンドレル及び銅‐クロムのシールドスリーブを包囲するように配置された。
4. この、マンドレル、銅‐クロムのシールドスリーブ、及び、金属管のアセンブリは、横方向に作動する複数の部品を備えたプレス型内に入れられ、金属管を最終的なシールド幾何形態に成形し、また、銅‐クロムのスリーブを所定の位置に固定した。
5. 耐アーク性シールド複合体は、一軸プレスの押型内で成形された。
6. 耐アーク性シールド複合体が、マンドレルから取り外され、また、形成された耐アーク性シールド複合体の両端部が、最終形状に機械加工された。
7. 気密シールしたアウタシールド(外側シールド)を、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器がアセンブリされた。
1. 円筒形の銅‐クロムのシールドスリーブが、粉末冶金法によって成形された。
2. この銅‐クロムのシールドスリーブが、金属管内にアセンブリされ、気密シールしたアウタシールド(外側シールド)要素を形成した。
3. アウタシールド要素の内部に配置された弾性プラグに作用する一軸プレスが、銅‐クロムのシールドスリーブを、アウタシールド要素内部に広がらせるように、用いられた。
4. 気密シールしたアウタシールドの両端部が、プレス成形され、そして、最終幾何形態に機械加工された。
5. 気密シールしたアウタシールドを、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器がアセンブリされた。
1. 気密シールしたアウタシールド(外側シールド)要素が、従来の方法によって、無酸素の銅管から形成された。
2. 約75重量%の銅金属粉末と約25重量%のクロム金属粉末との乾燥粉末混合物が形成された。ここで、銅とクロムの双方の粉末は、寸法単位140メッシュであり、また、均質になるまで混合された。
3. 水、ポリビニルアルコール(PVAC)系接着剤、及び、メチルアルコールが、金属粉末が約86重量%、水が約10重量%、PVACが約2重量%、メチルアルコールが約2重量%の割合で、金属粉末混合物に添加され、また、均質なペーストが形成されるまで混合された。
4. 銅‐クロムのペーストが、銅シールド部品の内径に対するコーティングとして塗布され、また、硬化するまで乾燥された。
5. アウタシールド/内部コーティングアセンブリが、600℃で30分間、75%/25%の水素/窒素雰囲気において脱バインダ処理され、また、予備焼結された。
6. アウタシールド/内部コーティングアセンブリが、最大圧力が3E‐4(0.0003)トールで、1000℃で6時間、真空焼結された。このときに、銅‐クロムコーティングを焼結し、また、この銅‐クロムコーティングを、密封したアウタシールドに接合した。
7. この銅‐クロム内部コーティング、及び、銅アウタシールドの両端部が、最終幾何形態に機械加工された。
8. 気密シールしたアウタシールドを、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器がアセンブリされた。
1. 粉末冶金法が、図1及び2に示されているような、銅‐クロム耐アーク性材料42を成形するために、用いられた。
2. 図2に従った、エンドキャップ43及びエンドキャップ44が、互いに噛み合ってジョイント45を形成する、端部係合機構を備えて形成された。
3. これらのエンドキャップ43、44が、銅‐クロム耐アーク性材料42を包囲するようにアセンブリされた。
4. ろう付け、または、溶接工程が、ジョイント45においてエンドキャップ43、44を、取り外せないように接合し、かつ、気密シールするために用いられた。これにより、図1及び2に示されているように、銅‐クロムシールド42を、アセンブリされたシリンダ内に固定して、耐アーク性シールド40を形成した。
5. 気密シールしたアウタシールドを、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器(図示せず)がアセンブリされた。
1. 銅‐クロムのシールドスリーブが、粉末冶金法によって成形された。
2. この銅‐クロムのシールドスリーブは、堅固なマンドレル(心棒)に堅く嵌合されてアセンブリされた。このマンドレルは、耐アーク性シールド複合体の最終幾何形態を成形する。
3. 金属管が、マンドレル及び銅‐クロムのシールドスリーブを包囲するように配置された。
4. マンドレル、銅‐クロムのシールドスリーブ、及び、金属管が、スピニング加工に適した旋盤上に配置された。
5. スピニング加工用工具が、気密シールしたアウタシールドを、最終幾何形態に成形するために用いられ、また、銅‐クロムのシールドスリーブが、気密シールしたアウタシールドに固定された。
6. この成形されたアウタシールドアセンブリが、マンドレルから取り外された。
7. 気密シールしたアウタシールドを、真空遮断器の絶縁セラミックスにろう付けすることによって、真空遮断器がアセンブリされた。
当然のことながら、本明細書において記述されたシステム、方法等を説明するために、構成要素または方法論の考えられる全ての組み合わせを記載するのは、不可能である。従って、本発明において開示されるコンセプトは、ここで示されかつ記述された、具体的詳細、代表的な装置、及び、実施例に限定されるものではない。
これより、本願は、添付の特許請求の範囲に収まる変更、修正及び変化を含むことが意図されたものである。
Claims (14)
- 真空遮断器用の耐アーク性シールドであって、
第1端部、該第1端部の反対側の第2端部、内面、及び、外面を有する、シールド構造と、
耐アーク性材料と、
を含み、
前記耐アーク性シールドは、第1セラミック絶縁体と第2セラミック絶縁体との間に配置され、
前記シールド構造の前記第1端部は、前記第1セラミック絶縁体に対して気密シールされ、また、前記シールド構造の前記第2の端部は、前記第2セラミック絶縁体に対して気密シールされ、
前記耐アーク性シールドは、内部キャビティを形成し、第1及び第2電極アセンブリが、前記内部キャビティ内に配置され、また、アーク放電を起こすように分離可能であり、
前記耐アーク性材料は、銅粉末と予合金化したクロム‐鉄粉末との混合物を含み、前記シールド構造と共に成形されて複合体を形成していることを特徴とする耐アーク性シールド。 - 前記第1及び第2セラミック絶縁体、及び、前記耐アーク性シールドは、円筒形状であり、管状構造を形成することを特徴とする請求項1に記載の耐アーク性シールド。
- 前記真空遮断器は、さらに、前記第1セラミック絶縁体と連結された第1エンドシール、及び、前記第2セラミック絶縁体と連結された第2エンドシールを含むことを特徴とする請求項1に記載の耐アーク性シールド。
- 前記耐アーク性シールドは、前記真空遮断器の外面を形成することを特徴とする請求項1に記載の耐アーク性シールド。
- 前記予合金化したクロム‐鉄粉末は、該予合金化したクロム‐鉄粉末の総重量に基づいた、約70重量%のクロムと、約30重量%の鉄と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐アーク性シールド。
- 前記シールド構造は、ステンレス鋼、銅、スチール、ニッケルと鉄の合金、白銅、及び、これらの混合物から成るグループから選択される材料から構成されることを特徴とする請求項1に記載の耐アーク性シールド。
- 管状キャビティと、
第1電極アセンブリと、
第2電極アセンブリと、
を備えた真空遮断器であって、前記管状キャビティは、
第1セラミック部分と、
該第1セラミック部分と連結された第1エンドシールと、
第2セラミック部分と、
該第2セラミック部分と連結された第2エンドシールと、
前記第1セラミック部分と前記第2セラミック部分との間に配置された、耐アーク性シールドと、
によって形成されており、
前記耐アーク性シールドは、
内面、外面、第1端部、及び、該第1端部の反対側の第2端部を有する、シールド構造と、
耐アーク性材料と、
を含み、
前記シールド構造の前記第1端部は、前記第1セラミック部分に対して気密シールされ、また、前記シールド構造の前記第2端部は、前記第2セラミック部分に対して気密シールされており、
前記第1及び第2電極アセンブリは、前記耐アーク性シールドによって形成される前記管状キャビティの一部分の内部に配置されており、また、前記第1及び第2電極アセンブリは、アーク放電を起こすように分離可能であり、
前記耐アーク性材料は、銅粉末と予合金化したクロム‐鉄粉末との混合物を含み、前記シールド構造と共に成形されて複合体を形成していることを特徴とする真空遮断器。 - 真空遮断器を製造するための方法であって、
第1セラミック部分と、
第2セラミック部分と、
内面、外面、第1端部、及び、該第1端部の反対側の第2端部を有する、シールド構造と、耐アーク性材料と、を含んだ、耐アーク性シールドと、
第1電極アセンブリと、
第2電極アセンブリと、を含んだ、
管状真空キャビティを形成すること、
前記耐アーク性シールドを、前記第1セラミック部分と前記第2セラミック部分との間に配置すること、
前記シールド構造の前記第1端部を、前記第1セラミック部分に対して気密シールすること、
前記シールド構造の前記第2端部を、前記第2セラミック部分に対して気密シールすること、
前記第1及び第2電極アセンブリを、前記耐アーク性シールドによって形成される前記管状真空キャビティの一部分の内部に配置すること、
を含み、
前記第1及び第2電極アセンブリは、アーク放電を起こすように分離可能であり、
前記耐アーク性材料は、銅粉末と予合金化したクロム‐鉄粉末との混合物を含み、前記シールド構造と共に成形されて複合体を形成していることを特徴とする方法。 - 前記シールド構造の前記第1及び第2端部を、其々、前記第1及び第2セラミック部分に対して気密シールすることは、ろう付けまたは溶接を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記耐アーク性材料を前記シールド構造に焼結結合させること、をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記耐アーク性材料が、組立式のシールド構造で包まれることを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記耐アーク性材料を前記組立式のシールド構造で包む工程は、ろう付けまたは溶接を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記耐アーク性材料、及び、前記シールド構造は、マンドレル上に配置されて、アイソスタティックプレス、一軸プレス、及び、スピニング加工から成るグループから選択される技術を利用して、共に成形されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
- スピニング加工によって、前記耐アーク性材料の周囲に前記シールド構造を形成すること、を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
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