JP2021026693A - 表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラム - Google Patents

表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラム Download PDF

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清水 泰博
Yasuhiro Shimizu
泰博 清水
大祐 竹森
Daisuke Takemori
大祐 竹森
明彦 柳生
Akihiko Yagyu
明彦 柳生
一輝 小島
Kazuteru Kojima
一輝 小島
しおり 間根山
Shiori MANEYAMA
しおり 間根山
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Abstract

【課題】道路区画線に対応する表示コンテンツを車両の進行先の路面に重畳表示するに際し、当該コンテンツの表示状況と実際の道路区画線の敷設状況との一致度合を車両の運転者が容易に把握あるいは推認可能とする。【解決手段】検知結果取得部(211)は、車両の進行先の路面における道路区画線の検知結果を取得する。区画線情報取得部(214)は、道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、車両の現在位置とに基づいて、路面に対応する区画線情報を取得する。精度決定部(215)は、検知結果取得部により取得した検知結果と、区画線情報取得部により取得した区画線情報とに基づいて、路面における道路区画線の認識精度を決定する。表示制御部(219)は、精度決定部により決定した認識精度に応じた表示画像である精度コンテンツを路面に重畳表示する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両のフロントウィンドシールド越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置における表示画像の表示を制御する、表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラムに関する。
この種の装置として、例えば、特許文献1に記載されたARシステムが知られている。ARはAugmented Realityの略である。特許文献1に記載のARシステムは、判定手段と、第一の生成手段と、第二の生成手段と、提供手段と、表示手段とを有する。判定手段は、センサによって取得された環境データに基づいて、車両の運転者が車両前方の道路上の車線境界線を識別できるか否かを判定する。環境データは、カメラ等の外部センサによって測定された記録を表すデータである。「車線境界線」は「道路区画線」とも称される。第一の生成手段は、車両の運転者が車線境界線を識別できないと判定手段が判定した場合に、環境データと車両の現在位置とに基づいて境界線データを生成する。第二の生成手段は、境界線データに基づいて、AR視覚装置に車線境界線をグラフィック表示させるためのARデータを生成する。提供手段は、ARデータをAR視覚装置に提供する。表示手段は、車両の運転者の頭部位置に基づいて、AR視覚装置に、ARデータに基づくグラフィックを生成して表示させる。
境界線データは2つの方法で生成することができる。第1の例では、車両は、GPSデータを生成するのに使用される、DSRC準拠のGPSユニットを備えている。GPSはGlobal Positioning Systemの略である。DSRCはDedicated Short Range Communicationの略である。ARシステムは、環境データと、車両の現在位置を記述するGPSデータとを使用して、車線マップを生成する。GPSデータは、車線レベルの精度で車両の位置を記述する。車線マップは、車道にて車線境界線がどこに位置するかを記述する。ARシステムは、車線マップを使用して境界線データを生成する。第2の例では、ARシステムは、外部センサから受信した環境データ、DSRC準拠のGPSユニットから受信したGPSデータ、および位置推定マップから、車両の現在位置を決定する。ARシステムは、車両の現在位置および環境データを使用して境界線データを生成する。
特許文献1に記載のARシステムは、例えば、雪、雨、照明条件、道路上のゴム、等のため、運転者が車線境界線を認識できないと判定する。ARシステムは、運転者に車線境界線の位置が分かるように、車線境界線を表したオーバーレイを生成する。これにより、運転者が車線境界線の位置を心配する必要がなくなるので、運転者の安全性が向上し、運転がより快適になる。
特開2018−190410号公報
特許文献1に記載のARシステムにおいては、道路区画線をAR表示するための境界線データは、環境データおよびGPSデータから生成される。このため、気象条件、道路メンテナンスタイミング、ソフトウエア更新タイミング、等によっては、境界線データと実際の道路区画線の敷設状況との一致度が低くなる懸念がある。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、例えば、道路区画線に対応する表示画像を車両の進行先の路面に重畳表示するに際し、当該表示画像の表示状況と実際の道路区画線の敷設状況との一致度合を車両の運転者が容易に把握あるいは推認可能とする技術を提供する。
請求項1に記載の表示制御装置(20)は、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成されている。
この表示制御装置は、
前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する検知結果取得部(211)と、
前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する区画線情報取得部(214)と、
前記検知結果取得部により取得した前記検知結果と、前記区画線情報取得部により取得した前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する精度決定部(217)と、
前記精度決定部により決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する表示制御部(219)と、
を備えている。
請求項10に記載の表示制御方法は、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御する方法であって、
前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する処理と、
を含む。
請求項11に記載の表示制御プログラムは、
車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行されるプログラムであって、
前記表示制御装置により実行される処理は、
前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS、CP)を前記路面に重畳表示する処理と、
を含む。
かかる構成および方法は、前記車両の進行先の前記路面における前記道路区画線の検知結果を取得する。また、かかる構成および方法は、前記道路区画線の敷設状態に関する前記区画線情報を含む前記地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記車両の進行先の前記路面に対応する前記区画線情報を取得する。また、かかる構成および方法は、取得した前記検知結果および前記区画線情報に基づいて、前記車両の進行先の前記路面における前記道路区画線の前記認識精度を決定する。そして、かかる構成および方法は、決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である前記精度コンテンツを、前記ヘッドアップディスプレイ装置により前記路面に重畳表示する。
このように、かかる構成および方法によれば、前記道路区画線の前記検知結果と前記地図情報からの前記区画線情報の取得結果とに基づいて、前記認識精度が決定される。そして、決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である前記精度コンテンツが、前記ヘッドアップディスプレイ装置により前記路面に重畳表示される。したがって、前記道路区画線に対応する前記表示画像を前記車両の進行先の前記路面に重畳表示するに際し、当該表示画像の表示状況と実際の前記道路区画線の敷設状況との一致度合を、前記車両の運転者が容易に把握あるいは推認することが可能となる。
なお、出願書類中の各欄において、各要素に括弧付きの参照符号が付されている場合がある。この場合、参照符号は、単に、同要素と後述する実施形態に記載の具体的構成との対応関係の一例を示すものである。よって、本発明は、参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
実施形態に係る表示制御装置を含む車載システムを搭載した車両の概略構成図である。 図1に示された運転者における視点からフロントウィンドシールド越しの車両前方の路面とダッシュボードの一部とを見た様子を示す概略図である。 図1に示された車載システムの概略構成を示すブロック図である。 図3に示された表示制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図である。 図4に示された表示制御装置の一動作例に用いられるテーブルである。 図4に示された表示制御装置の一動作例に用いられるテーブルである。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第一例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置の一動作例を示すフローチャートである。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第二例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第三例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第四例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第五例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第六例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第七例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第八例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第八例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第九例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置による表示制御の第十例を示す概略図である。 図4に示された表示制御装置の他の一動作例に用いられるテーブルである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中ではなく、その後にまとめて説明する。
(車両)
図1を参照すると、車両1は、いわゆる四輪自動車であって、鉛直上方から車両1を見た平面視にて略矩形状の車体2を備えている。以下の説明の便宜上、車両1における「前」「後」「左」「右」「上」および「下」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。これらの方向概念は、前進走行中の車両1における運転席に搭乗する乗員である運転者Pを基準としたものである。前後方向は、車両全長方向と同義である。また、左右方向は、車幅方向と同義である。また、上下方向は、車高方向と同義である。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両1の車高を規定する方向であって、車両1を水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。
車体2における、乗員が搭乗する内部空間である車室3は、前方をフロントウィンドシールド4によって覆われている。フロントウィンドシールド4は、透光性のガラスあるいは合成樹脂により板状に形成されている。フロントウィンドシールド4は、車幅方向と平行な視線で見た側方視にて、下端部よりも上端部の方が後方に位置するように傾斜配置されている。
図2は、前進走行中の車両1の運転者Pにおける視点EPから、当該車両1の進行先の路面RSをフロントウィンドシールド4越しに見た様子を示す。図2中、DLは道路区画線、LSは自車線、LXは他車線を示す。自車線LSは、車両1が現在走行中の車線である。他車線LXは、自車線LSとは異なる車線であり、典型的には幅員方向について自車線LSに隣接する車線である。
図1および図2に示されているように、車室3内における、フロントウィンドシールド4の下方には、ダッシュボード5が配置されている。ダッシュボード5から運転者Pに向かって、ステアリングコラム6が延設されている。ステアリングコラム6には、ステアリングホイール7が取り付けられている。
(車載システム)
車両1には、車載システム10が搭載されている。車載システム10は、車載通信回線10Aおよびこの車載通信回線10Aを介して相互に接続された各ノードを含む車載ネットワークであって、車両1の運転時の各種制御およびこれに伴う各種表示動作等を実行可能に構成されている。車載システム10は、CAN(国際登録商標:国際登録番号1048262A)等の所定の通信規格に準拠するように構成されている。CAN(国際登録商標)はController Area Networkの略である。
以下、図1〜図3を参照しつつ、車載システム10の構成の詳細について説明する。なお、車載システム10を搭載する車両1を「自車両」と称することがある。車載システム10は、車両状態センサ11と、外界状態センサ12と、周辺監視センサ13と、ロケータ14と、DCM15と、運転支援ECU16とを備えている。DCMはData Communication Moduleの略である。ECUはElectronic Control Unitの略である。車両状態センサ11、外界状態センサ12、周辺監視センサ13、ロケータ14、およびDCM15は、車載通信回線10Aと接続されている。運転支援ECU16は、車載通信回線10Aに接続されたノードとして設けられている。
また、車載システム10は、DSM17と、入力操作部18と、表示装置19と、表示制御装置20とを備えている。DSMはDriver Status Monitorの略である。本実施形態においては、DSM17、入力操作部18、および表示装置19は、表示制御装置20と、車載通信回線10Aとは異なるサブ通信回線を介して情報通信可能に接続されている。表示制御装置20は、車載通信回線10Aに接続されたノードとして設けられている。
車両状態センサ11は、自車両の運転状態に関連する諸量に対応する出力を発生するように設けられている。「運転状態に関連する諸量」は、例えば、アクセル操作量、ブレーキ操作量、シフトポジション、操舵角、等の、運転者Pによる運転操作状態に関連する諸量を含む。また、「運転状態に関連する諸量」は、例えば、車速、角速度、前後方向加速度、左右方向加速度、等の、自車両の挙動に関連する物理量を含む。すなわち、車両状態センサ11は、アクセル開度センサ、操舵角センサ、車輪速センサ、角速度センサ、加速度センサ、等の、運転制御に必要な周知のセンサ類を、図示および説明の簡略化のために総称したものである。車両状態センサ11は、車載通信回線10Aを介して、ロケータ14等の各部に検出出力を提供可能に設けられている。
外界状態センサ12は、自車両の周囲の自然環境に関連する諸量に対応する出力を発生するように設けられている。「自然環境に関連する諸量」は、例えば、外気温、降雨量、照度、等の物理量を含む。すなわち、外界状態センサ12は、外気温センサ、雨滴センサ、照度センサ、等の周知のセンサ類を、図示および説明の簡略化のために総称したものである。外界状態センサ12は、車載通信回線10Aを介して、運転支援ECU16等の各部に検出出力を提供可能に設けられている。
周辺監視センサ13は、自車両の周囲の交通環境事象のうち、主として外界状態センサ12により検知可能なもの以外を検知するように設けられている。具体的には、周辺監視センサ13は、自車両の周囲の所定の検出範囲における、移動物体および静止物体を検出可能に構成されている。「移動物体」は、歩行者、サイクリスト、動物、および他車両を含む。「静止物体」は、路上落下物、ガードレール、縁石、道路標識、および道路標示に加えて、道路脇の構造物(例えば建造物等)を含む。本実施形態においては、周辺監視センサ13は、移動物体および静止物体を検出するための構成として、フロントカメラ131とレーダセンサ132とを有している。
フロントカメラ131は、自車両の前方および前側方範囲の画像を撮影するように設けられている。本実施形態においては、フロントカメラ131は、デジタルカメラ装置であって、CCDあるいはCMOS等のイメージセンサを備えている。CCDはCharge Coupled Deviceの略である。CMOSはComplementary MOSの略である。
レーダセンサ132は、レーダ波を送受信するミリ波レーダセンサ、サブミリ波レーダセンサ、またはレーザレーダセンサであって、車体2の前面部に装着されている。レーダセンサ132は、反射点の位置および相対速度に対応する信号を出力するように構成されている。「反射点」は、自車両の周囲の物体の表面上における、レーダ波を反射したと推定される点である。「相対速度」は、反射点すなわちレーダ波を反射した物体の、自車両に対する相対速度である。
ロケータ14は、いわゆる複合測位により、自車両の高精度な位置情報等を決定するように構成されている。具体的には、ロケータ14は、GNSS受信器141と、慣性取得部142と、高精度地図DB143と、ロケータECU144とを有している。GNSSはGlobal Navigation Satellite Systemの略である。DBはデータベースの略である。
GNSS受信器141は、複数の測位衛星すなわち人工衛星から送信された測位信号を受信するように設けられている。本実施形態においては、GNSS受信器141は、GPS、QZSS、GLONASS、Galileo、IRNSS、北斗衛星導航系統、等の衛星測位システムのうちの少なくとも1つにおける測位衛星からの測位信号を受信可能に構成されている。QZSSはQuasi-Zenith Satellite Systemの略である。GLONASSはGlobal Navigation Satellite Systemの略である。IRNSSはIndian Regional Navigation Satellite Systemの略である。
慣性取得部142は、自車両に作用する加速度および角速度を取得するように構成されている。本実施形態においては、慣性取得部142は、ロケータ14における箱状の筐体内に内蔵された3軸ジャイロセンサおよび3軸加速度センサとして設けられている。
高精度地図DB143は、高精度地図情報を書き換え可能に記憶するとともに電源遮断中にも記憶内容を保持するように、不揮発性リライタブルメモリを主体に構成されている。不揮発性リライタブルメモリは、例えば、ハードディスク、EEPROM、フラッシュROM、等である。EEPROMはElectronically Erasable and Programmable Read Only Memoryの略である。ROMはRead Only Memoryの略である。高精度地図情報は、高精度地図データとも称され得る。高精度地図情報には、目的地への経路案内を行う通常あるいは従来のカーナビゲーションシステムに用いられる地図情報よりも高精度な地図情報が含まれている。具体的には、高精度地図DB143には、ADASIS規格等の所定の規格に準拠して、三次元道路形状情報、レーン数情報、規制情報、等の、高度運転支援あるいは自動運転に利用可能な情報が格納されている。ADASISはAdvanced Driver Assistance Systems Interface Specificationの略である。
ロケータECU144は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。CPUはCentral Processing Unitの略である。RAMはRandom Access Memoryの略である。ロケータECU144は、GNSS受信器141にて受信した測位信号、慣性取得部142にて取得した加速度および角速度、車両状態センサ11から取得した車速、等に基づいて、自車両の位置および方角等を逐次決定するようになっている。そして、ロケータ14は、ロケータECU144による位置および方角等の決定結果を、車載通信回線10Aを介して、運転支援ECU16および表示制御装置20等の各部に提供可能に設けられている。
DCM15は、車載通信モジュールであって、LTEあるいは5G等の通信規格に準拠した無線通信により、自車両の周囲の基地局との間で情報通信可能に設けられている。LTEはLong Term Evolutionの略である。5Gは5th Generationの略である。具体的には、例えば、DCM15は、クラウド上のプローブサーバから最新の高精度地図情報を取得するように構成されている。また、DCM15は、取得した最新の高精度地図情報を、ロケータECU144と連携することで、高精度地図DB143に格納するようになっている。
運転支援ECU16は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。運転支援ECU16は、車両状態センサ11、外界状態センサ12、周辺監視センサ13、およびロケータ14から取得した信号および情報に基づいて、所定の運転支援動作を実行するように構成されている。「所定の運転支援動作」は、例えば、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおける、レベル2以下の「部分的な自動走行制御動作」あるいは「高度運転支援動作」である。具体的には、運転支援ECU16は、例えば、先行車両との車間距離を一定に保ちつつ定速走行するためのACC制御、走行中の車線からの逸脱を抑制するための車線維持制御、等を実行可能に構成されている。ACCはAdaptive Cruise Controlの略である。
また、運転支援ECU16は、運転支援動作のために生成あるいは利用した、上記の信号および情報ならびにこれらの処理結果を、車載通信回線10Aを介して、表示制御装置20に提供可能に設けられている。運転支援ECU16から表示制御装置20に提供される信号あるいは情報等には、例えば、天候、自車両の周囲に存在する物体の認識結果、自車両の前方の路面RSの状況等の、自車両の周囲の交通環境事象が含まれる。また、かかる信号あるいは情報等には、例えば、道路の幅員方向における走行位置を含む、自車両の現在位置が含まれる。さらに、かかる信号あるいは情報等には、例えば、自車両の前方の路面RSにおける道路区画線DLの検知結果、等が含まれる。
DSM17は、運転者Pの顔を画像認識して運転者Pの状態を検出することで、ダッシュボード5等に設けられた不図示のスピーカ等を用いて脇見運転等に関する注意喚起あるいは警告を行うように構成されている。具体的には、DSM17は、車内カメラ171と、光源装置172と、これらを制御するDSM−ECU173とを備えている。
車内カメラ171は、車室3内が暗くなっても安定して運転者Pを撮影することができるように、近赤外線カメラによって構成されている。すなわち、車内カメラ171は、近赤外LED等の近赤外光源である光源装置172により照らされた運転席を撮像するように設けられている。
DSM−ECU173は、車内カメラ171による撮影画像を解析することで、車室3内における視点EPの三次元位置、運転者Pの視線方向、等を算出するように構成されている。さらに、DSM17は、DSM−ECU173における算出結果を、表示制御装置20に提供可能に設けられている。
入力操作部18は、運転者Pによる手動および/または音声による入力操作を受け付けるように構成されている。具体的には、入力操作部18は、例えば、ウィンカスイッチ181等を有している。ウィンカスイッチ181は、ステアリングコラム6に設けられた操作レバーである不図示のウィンカーレバーの操作状態に応じた信号を出力するように構成されている。また、入力操作部18は、例えば、ステアリングホイール7におけるスポーク部に設けられたステアスイッチを有している。さらに、入力操作部18は、例えば、運転者Pの発話を検出する音声入力装置等を有している。入力操作部18は、運転者Pによる入力操作の受け付け結果を、表示制御装置20に提供可能に設けられている。
(車両用表示装置)
車両1用の表示装置19は、運転者Pに対して、自車両に関する各種情報を表示するように構成されている。具体的には、ダッシュボード5には、メータパネル191が設けられている。メータパネル191は、運転者Pに向けて配置されている。
メータパネル191は、車速、エンジン回転数、冷却水温、走行距離、等の、自車両の運転状態に関する情報を表示するとともに、外気温、現在時刻、等の補助的情報を表示可能に構成されている。具体的には、メータパネル191は、車両情報ディスプレイ191Aを有している。車両情報ディスプレイ191Aは、ヘッドアップディスプレイ装置192とは異なる表示デバイスであって、不図示のタコメータとスピードメータとの間の、メータパネル191の車幅方向における略中央部にて、各種情報を表示するようになっている。
また、車両1には、ヘッドアップディスプレイ装置192が搭載されている。以下、ヘッドアップディスプレイ装置192を、「HUD装置192」と略称する。HUDはHead-Up Displayの略である。HUD装置192は、フロントウィンドシールド4の下方にて、ダッシュボード5内に収容されている。
HUD装置192は、AR技術を用いて虚像である表示画像Viを形成することで、自車両の進行先の路面RSを含む前景と併せて表示画像Viを運転者Pにより視認可能に表示するように設けられている。すなわち、HUD装置192は、表示画像Viを構成する表示画像光VLをフロントウィンドシールド4における投影範囲PAに投影して、表示画像光VLのフロントウィンドシールド4による反射光を運転者Pに視認させることで、表示画像Viを表示するように構成されている。本実施形態においては、HUD装置192は、図1に示されているように、俯角ADが0度以上の正の値となるように構成されている。俯角ADは、図1にて、視点EPを通る仮想水平線と視点EPと投影範囲PAの上端とを結ぶ仮想直線との間の角度である。俯角ADは、視点EPから投影範囲PAの上端を見下ろす場合に正の値となり、視点EPから投影範囲PAの上端を見上げる場合に負の値となるものとする。また、HUD装置192は、垂直画角AVよりも水平画角を大きくすることで、投影範囲PAが図2に示されているように横長な略長方形となるように構成されている。垂直画角AVは、図1にて、視点EPと投影範囲PAの上端とを結ぶ仮想直線と、視点EPと投影範囲PAの下端とを結ぶ仮想直線との間の角度である。すなわち、垂直画角AVは、視点EPから表示画像Viを視認可能な上下方向における角度範囲であり、上下方向における視野角とも称され得る。
HUD装置192は、プロジェクタ192Aと拡大光学系192Bとを備えている。プロジェクタ192Aは、表示制御装置20により生成された表示画像信号に基づいて、表示画像光VLを拡大光学系192Bに向けて射出するように設けられている。拡大光学系192Bは、凹面鏡を含む複数の光学要素と、これらのアライメントを制御するアクチュエータとを備えている。拡大光学系192Bは、DSM17によって検出された視点EPに応じて光学要素におけるアライメントをアクチュエータで制御することで、フロントウィンドシールド4に対する表示画像光VLの投影状態を調整するように構成されている。
HUD装置192は、重畳コンテンツを表示可能に設けられている。「重畳コンテンツ」は、前景に含まれる特定の注目対象に対応付けあるいは関連付けされつつ、当該注目対象またはこれを含む重畳対象に重畳表示される表示画像コンテンツである。「注目対象」は、例えば、路面標示、道路標識、前方車両、歩行者、等の、運転中に注目すべき対象物である。「重畳対象」は、典型的には、注目対象である。但し、注目対象が道路区画線等の路面標示である場面においては、重畳対象は、路面標示の近傍の路面RSである場合があり得る。具体的には、例えば、図2に示されている、自車線LSに重畳表示される左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRは、重畳コンテンツである。左側自車線コンテンツCLは、自車線LSの左端を規定する道路区画線DLに重畳表示される区画線コンテンツである。「区画線コンテンツ」は、対応する道路区画線DLと視覚的に重なるかまたは近接するように、対応する道路区画線DLに沿って表示される重畳コンテンツであって、道路区画線DLに模した形状を有している。右側自車線コンテンツCRは、自車線LSの右端を規定する道路区画線DLに重畳表示される区画線コンテンツである。このように、HUD装置192は、自車両のフロントウィンドシールド4越しに視認される、路面RS等の前景に、重畳コンテンツを重畳表示するように構成されている。なお、以下の説明において、左側自車線コンテンツCLと右側自車線コンテンツCRとを総称して、単に「自車線コンテンツ」と表記することがある。自車線コンテンツは、自車線LSに運転者Pの注意を引くための区画線コンテンツである。また、自車線LSの左端を規定する道路区画線DLを、以下「左側の道路区画線DL」と称する。同様に、自車線LSの右端を規定する道路区画線DLを、以下「右側の道路区画線DL」と称する。
HUD装置192は、非重畳コンテンツを表示可能に設けられている。「非重畳コンテンツ」は、前景に含まれる特定の注目対象には関連付けられない表示画像コンテンツである。具体的には、例えば、図2に示されている、現在走行中の道路の法定最高速度を示す速度情報コンテンツCVは、非重重畳コンテンツである。
重畳コンテンツと非重畳コンテンツとは、以下の点で異なる。例えば、自車両および/または注目対象の移動により、注目対象の自車両に対する相対位置が変化する。このとき、重畳コンテンツの、投影範囲PA内における表示位置は、注目対象の自車両に対する相対位置の変化に追随して変化することがあり得る。これに対し、非重重畳コンテンツの、投影範囲PA内における表示位置は、通常は一定である。また、注目対象あるいは重畳対象と、重畳コンテンツと、視点EPとは、これらが実質的に一直線上に位置するような相対位置関係となる。このような相対位置関係は、自車両の走行等により相対位置の変化が生じても、継続的に維持される。これに対し、非重畳コンテンツについては、そもそも注目対象あるいは重畳対象が規定されないため、このような相対位置関係は観念されない。また、重畳コンテンツの典型例として、区画線コンテンツのような、道路区画線DLに対応する実線あるいは破線状の表示画像コンテンツが挙げられる。このようなコンテンツは、道路に沿って表示されるものであり、運転者Pから見て奥行き方向に延びるように表示される。これに対し、非重畳コンテンツの典型例として、自車両の走行速度表示コンテンツ、速度情報コンテンツCV、等が挙げられる。このようなコンテンツは、必ずしも道路に沿って表示されるものではなく、運転者Pから見て奥行き方向に延びるように表示されるものでもない。なお、自車両と注目対象あるいは重畳対象との位置関係によっては、非重畳コンテンツであっても、運転者Pから、重畳コンテンツに対応する注目対象あるいは重畳対象と重畳して視認されることがあり得る。しかしながら、このように、意図しない偶然により何らかの前景と重畳して視認されるような、非重畳コンテンツの表示は、重畳コンテンツにおける「重畳表示」とは異なる。
(表示制御装置)
表示制御装置20は、表示装置19における表示動作を制御するように設けられている。すなわち、表示制御装置20は、DSM17、入力操作部18、および表示装置19を含むHMIシステムの動作を制御するHCUとして構成されている。HMIはHuman Machine Interfaceの略である。HCUはHMI Control Unitの略である。具体的には、表示制御装置20は、処理部201、記憶部202、RAM203、入出力インタフェース204、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。
処理部201は、CPU等の演算コアを少なくとも一つ含む構成を有している。記憶部202は、ROMおよび/または不揮発性リライタブルメモリによって構成されている。記憶部202には、処理部201によって実行される種々のプログラム、例えば、表示制御プログラム等が格納されている。また、記憶部202には、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータ、例えば、初期値、テーブル、マップ、等が、あらかじめ格納されている。RAM203は、上記のプログラムの実行により後述する各機能部の機能を実現するための種々の処理を実行するために、処理部201によりアクセス可能に設けられている。
入出力インタフェース204は、表示制御装置20と、運転支援ECU16、DSM17、等の外部装置との間の、信号および情報の入出力を行うように設けられている。具体的には、入出力インタフェース204には、車載通信回線10Aが接続されている。また、入出力インタフェース204には、DSM17、入力操作部18、および表示装置19との間の通信用のサブ通信回線が接続されている。
(機能構成:第一実施形態)
表示制御装置20は、メータパネル191における各種表示、および、HUD装置192における表示画像の表示を制御するように構成されている。具体的には、表示制御装置20は、図4に示されているような、マイクロコンピュータ上にて実現される各機能部を有している。すなわち、表示制御装置20は、検知結果取得部211と、位置情報取得部212と、地図情報取得部213と、区画線情報取得部214と、走行環境取得部215と、視点位置取得部216とを有している。また、表示制御装置20は、精度決定部217と表示制御部218とを有している。以下、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態における、表示制御装置20の機能構成の詳細について説明する。
検知結果取得部211は、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの検知結果を取得するように設けられている。具体的には、検知結果取得部211は、フロントカメラ131を用いた道路区画線DLの検知結果を、周辺監視センサ13または運転支援ECU16から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
位置情報取得部212は、ロケータ14にて複合測位により決定された、自車両の高精度な位置情報および方角情報を取得するように設けられている。具体的には、位置情報取得部212は、ロケータECU144による位置情報および方角情報の決定結果を、ロケータECU144から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
地図情報取得部213は、高精度地図DB143に格納された高精度地図情報を取得するように設けられている。具体的には、地図情報取得部213は、ロケータECU144が高精度地図DB143から読み出した高精度地図情報を、ロケータECU144から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
区画線情報取得部214は、道路区画線DLの敷設状態に関する区画線情報を含む上記の高精度地図情報と、自車両の現在位置とに基づいて、自車両の進行先の路面RSに対応する区画線情報を取得するように設けられている。具体的には、区画線情報取得部214は、自車両の現在位置から所定範囲内の路面RS上の道路区画線DLの敷設状態を示す区画線情報を、地図情報取得部213にて取得した高精度地図情報から抽出するようになっている。
走行環境取得部215は、自車両の走行環境に関する環境情報を取得するように設けられている。具体的には、走行環境取得部215は、外界状態センサ12により検出した外気温、降雨量、等と、周辺監視センサ13による検知結果とを、車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。また、走行環境取得部215は、環境情報の取得結果に基づいて、自車両の現在の走行環境が視界不良環境であるか否かを判定するようになっている。「視界不良環境」とは、降雪、積雪、降雨、夜間、霧、崖、等により、自車両の前方の視界が不良である環境をいう。
視点位置取得部216は、HUD装置192による表示を実行する際の視点EPの位置を取得するように設けられている。具体的には、視点位置取得部216は、DSM−ECU173による視点EPの三次元位置の算出結果を、DSM−ECU173から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
精度決定部217は、検知結果取得部211により取得した検知結果と、区画線情報取得部214により取得した区画線情報とに基づいて、道路区画線DLの認識精度を決定するように設けられている。「認識精度」は、車載システム10が、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLを認識した精度である。具体的には、精度決定部217は、周辺監視センサ13を用いた道路区画線DLの検知精度と、高精度地図情報中の道路区画線DLに対応する区画線情報の存在態様とを用いて、認識精度を決定するようになっている。精度決定部217による認識精度の決定手法の一例については、後述の動作概要にて説明する。
表示制御部218は、検知結果取得部211〜視点位置取得部216による取得結果と、精度決定部217における決定結果とに基づいて、HUD装置192による表示動作を制御するように設けられている。具体的には、表示制御部218は、精度決定部217により決定した認識精度に応じた表示画像コンテンツである精度コンテンツを、自車両の進行先の路面RSに重畳表示するようになっている。精度コンテンツは、自車両の進行先の路面RSの、幅員方向における道路区画線DLに対応する位置に重畳表示することで、道路区画線DLの認識精度の高さを視覚的に示すための重畳コンテンツである。
本実施形態においては、表示制御部218は、自車線LSに運転者Pの注意を引くための区画線コンテンツである自車線コンテンツを、精度コンテンツとして流用するようになっている。すなわち、表示制御部218は、精度コンテンツとして用いられる自車線コンテンツすなわち左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRの表示態様を、認識精度に応じて変更するようになっている。
表示制御部218は、精度コンテンツとして用いられる自車線コンテンツを、道路区画線DLに模した形状で、道路区画線DLの近傍位置にて路面RSに重畳表示するようになっている。具体的には、天候不良時にて車線情報の把握を容易とするため、表示制御部218は、自車線コンテンツを、実際の道路区画線DLの線種にかかわらず、対応する道路区画線DLに沿って延びる実線で表示するようになっている。また、表示制御部218は、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRを、実際の道路区画線DLよりも自車線LSにおける幅員方向中央側に所定量オフセットした位置に表示するようになっている。本実施形態においては、この「所定量」は、自車線コンテンツと道路区画線DLとの間に、道路区画線DLの幅以下の隙間が生じる程度に設定されている。
表示制御部218は、態様選択部219を有している。態様選択部219は、精度決定部217により決定した認識精度に応じて、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRにおける複数の表示態様から1つを選択するように設けられている。「表示態様」には、色、輝度、長さ、幅、点灯/点滅の区別、点滅インターバル、等の他に、表示/非表示の区別も含まれる。本実施形態においては、態様選択部219は、自車線コンテンツの幅員方向における幅を、認識精度が高いほど広く設定するようになっている。そして、表示制御部218は、態様選択部219にて認識精度に応じて選択した表示態様すなわち幅で、自車線コンテンツを、路面RSにおける道路区画線DLに隣接する位置に重畳表示するようになっている。
(動作概要)
以下、本実施形態に係る表示制御装置20の動作、および、この表示制御装置20により実行される表示制御方法の概要について、本実施形態の構成により奏される効果とともに、図1〜図7を用いて説明する。図5および図6は、表示制御装置20の動作時に参照される、記憶部202にあらかじめ格納されたテーブルである。図7は、図2に示された投影範囲PAを拡大して示す。なお、図示および説明の簡略化のため、図7においては、速度情報コンテンツCV等の非重畳コンテンツの表示の図示は省略されているものとする。図9以降についても同様である。
表示制御装置20は、所定のHUD表示開始条件が成立すると、処理部201により記憶部202から表示制御プログラムを読み出して実行することで、HUD装置192の表示制御を開始する。例えば、周辺監視センサ13および/またはロケータ14により、自車両が現在走行中の道路における速度規制情報が取得された場合、表示制御装置20は、対応する非重畳コンテンツである速度情報コンテンツCVを、HUD装置192により表示する。その他、表示制御装置20は、非重畳コンテンツに対応する各種情報が取得された場合、表示制御装置20は、かかる情報に対応する非重畳コンテンツを、HUD装置192により表示する。また、表示制御装置20は、取得された情報に変更が生じる毎に、HUD装置192による非重畳コンテンツの表示状態を更新する。表示状態を更新することには、非表示にすることも含まれる。
運転者Pの所定操作、例えば、ACC開始指示操作等により、運転支援ECU16は、車線維持制御を開始する。車線維持制御中、運転支援ECU16は、運転者Pによる追加の指示操作がない限り、自車両が自車線LSから逸脱しないように、自車両の操舵制御あるいは操舵支援制御を実行する。
運転支援ECU16が車線維持制御を開始すると、表示制御装置20は、区画線コンテンツ表示制御を開始する。すると、表示制御装置20は、自車両の走行環境等に応じて、左側自車線コンテンツCLおよび/または右側自車線コンテンツCRを、自車線LSに重畳表示する。具体的には、例えば、表示制御装置20は、走行環境が視界不良環境である場合に、道路区画線DLの検知結果および/または高精度地図情報中の区画線情報に基づいて、左側自車線コンテンツCLおよび/または右側自車線コンテンツCRを表示する。なお、区画線コンテンツが路面RSに重畳表示されるのは、典型的には、視界不良により道路区画線DLを視認し難い場面である。例えば、路面RS上に積雪が生じた場合、道路区画線DLは路面RS上に堆積した雪に覆われて視認不能となる。あるいは、例えば、夜間で降雨量が多い場合、道路区画線DLは、水膜により覆われた状態となり、視認困難となり得る。しかしながら、区画線コンテンツの表示態様と道路区画線DLとの対応関係を説明するため、図2および図7においては、道路区画線DLが実線にて明確に示されている。したがって、図2および図7において、道路区画線DLが実線にて明確に示されていることは、実際の自車両の運転中に運転者Pが道路区画線DLを明確に視認可能であることを示すものではない。図9等においても同様である。
このとき、検知結果取得部211は、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの検知結果を取得する。一方、区画線情報取得部214は、高精度地図情報に基づいて、自車両の進行先の路面RSに対応する区画線情報を取得する。具体的には、位置情報取得部212は、自車両の現在位置等を取得する。また、地図情報取得部213は、高精度地図DB143に格納された最新の高精度地図情報を取得する。そして、区画線情報取得部214は、最新の高精度地図情報と自車両の現在位置等とに基づいて、自車両の現在位置から所定範囲内の路面RS上の道路区画線DLの敷設状態を示す区画線情報を取得する。
さらに、精度決定部217は、検知結果取得部211により取得した検知結果と、区画線情報取得部214により取得した区画線情報とに基づいて、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの認識精度を決定する。すなわち、精度決定部217は、精度決定部217は、周辺監視センサ13を用いた道路区画線DLの検知精度と、高精度地図情報中の道路区画線DLに対応する区画線情報の存在態様との組み合わせにより、認識精度を決定する。
具体的には、例えば、道路区画線DLが検知できなかった場合、精度決定部217は、区画線情報取得部214により取得した区画線情報に基づいて認識精度を決定する。一方、区画線情報が取得できなかった場合、精度決定部217は、検知結果取得部211により取得した検知結果に基づいて認識精度を決定する。
例えば、道路区画線DLが検知でき且つ区画線情報が取得できた場合、精度決定部217は、認識精度を高レベルに決定する。一方、道路区画線DLが検知できなかった一方で区画線情報が取得できた場合、精度決定部217は、認識精度を高レベルと低レベルとの間の中レベルに決定する。
図5のテーブルは、精度決定部217による認識精度の決定手法の一例を示す。図5中、「区画線検知精度」は、周辺監視センサ13を用いた道路区画線DLの検知精度である。「検知精度」は、「信頼度」とも称され得る。また、図5中、「地図」は、高精度地図情報中における区画線情報の有無である。「有」は、自車両の現在位置から進行先の所定範囲内にて、有効な区画線情報が存在することを指す。「有効な区画線情報」は、最終の情報更新日時が現在から所定期間(例えば3年)以内である区画線情報である。情報更新日時は、道路自体または道路区画線DLについての、形状、態様、規制情報等の変更による情報更新が、高精度地図情報中における一部にでも生じれば、高精度地図情報全体に対して更新されるものとする。「無」は、高精度地図情報中に区画線情報が存在しない場合の他に、区画線情報が長期間更新されていない場合を含む。
検知精度は、車両状態センサ11、外界状態センサ12、および周辺監視センサ13による検出結果に基づいて、決定あるいは算出可能である。例えば、降雨、降雪等の降水中は、検知精度が低くなる。また、フロントカメラ131の撮影条件が逆光である場合、検知精度が低くなる。さらに、路面RSにおける道路区画線DLの撮影画像中の、道路区画線DLとその周囲の路面RSとのコントラストが低いほど、検知精度が低くなる。このように、検知精度は、上記のような複数の要素を勘案した、計算式、テーブル、あるいはマップを用いて、決定あるいは算出可能である。なお、このような、道路区画線DLの検知精度の決定あるいは算出手法は、いわゆる白線認識の技術分野における信頼度の決定あるいは算出手法と同一であって、すでに公知あるいは周知の技術となっている。よって、道路区画線DLの検知精度の決定あるいは算出手法についてのこれ以上の詳細は、本明細書においては説明を省略する。必要に応じ、例えば、米国特許第10,127,460号明細書、独国特許出願公開第102015116268号明細書、米国特許出願公開第2019/0071080号明細書、等を参照のこと。
周辺監視センサ13を用いた道路区画線DLの検知は、自車両の運転中にリアルタイムで実行される。このため、道路区画線DLの検知精度が高レベルあるいは中レベルの精度である場合、自車両の進行先の路面RSに、検知結果に対応する道路区画線DLが実際に存在する可能性が高い。一方、高精度地図情報は、更新の有無あるいは更新タイミングによって、信頼性が左右される。
このため、図5の例においては、道路区画線DLの検知精度が高レベルである場合、高精度地図情報中における区画線情報の存在状態いかんにかかわらず、精度決定部217は、認識精度を高レベルに決定する。一方、道路区画線DLの検知精度が低レベル、あるいは、道路区画線DLが検知できなかった場合、高精度地図情報中における区画線情報が「有」であれば、精度決定部217は、認識精度を中レベルに決定する。これに対し、高精度地図情報中における区画線情報が「無」であれば、精度決定部217は、認識精度を低レベルに決定する。
また、道路区画線DLの検知精度が中レベルであれば、精度決定部217は、高精度地図情報中における区画線情報が「無」であっても、認識精度を中レベルに決定する。また、道路区画線DLの検知精度が中レベルであっても、高精度地図情報中における区画線情報が「有」である場合、道路区画線DLの検知結果が高精度地図情報中における区画線情報により補強されることとなる。そこで、この場合、精度決定部217は、認識精度を高レベルに決定する。
そして、表示制御部218は、精度決定部217により決定した認識精度に応じた表示画像である精度コンテンツを、HUD装置192により路面RSに重畳表示する。具体的には、態様選択部219は、精度決定部217により決定した認識精度に応じて、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRにおける複数の表示態様から1つを選択する。表示制御部218は、態様選択部219にて認識精度に応じて選択した表示態様で、左側自車線コンテンツCLおよび/または右側自車線コンテンツCRを路面RSに重畳表示する。
図6のテーブルは、表示制御部218すなわち態様選択部219による、表示態様の選択手法の一例を示す。図6中、左上の「L」は、左側自車線コンテンツCLに対応する左側の道路区画線DLの認識精度を示す。同様に、左上の「R」は、右側自車線コンテンツCRに対応する右側の道路区画線DLの認識精度を示す。「高」「中」「低」は、それぞれ、図5に示された認識精度の決定結果に対応する。「CL1」は、左側自車線コンテンツCLが、高レベルに対応する広幅で表示されることを示す。「CR2」は、右側自車線コンテンツCRが、中レベルの精度に対応する狭幅で表示されることを示す。空欄は、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRがともに非表示であることを示す。
図6に示されているように、左側の道路区画線DLの認識精度が高い場合、左側自車線コンテンツCLが広幅で表示される。左側の道路区画線DLの認識精度が中レベルである場合、左側自車線コンテンツCLが狭幅で表示される。左側の道路区画線DLの認識精度が低い場合、左側自車線コンテンツCLが非表示とされる。右側の道路区画線DLの認識精度が高い場合、右側自車線コンテンツCRが広幅で表示される。右側の道路区画線DLの認識精度が中レベルである場合、右側自車線コンテンツCRが狭幅で表示される。右側の道路区画線DLの認識精度が低い場合、右側自車線コンテンツCRが非表示とされる。
よって、例えば、左側の道路区画線DLの認識精度が中レベルであり、且つ、右側の道路区画線DLの認識精度が高い場合、図6では「CL2+CR1」となる。この場合、図7に示されているように、左側自車線コンテンツCLが狭幅で表示されるとともに、右側自車線コンテンツCRが広幅で表示される。
以上に説明した表示制御動作の一具体例について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、図8のフローチャートにおいて、「ステップ」を単に「S」と略記する。区画線コンテンツ表示制御が開始されると、表示制御装置20は、所定の短い周期、例えば、100ms周期で、図8に示された区画線コンテンツ表示ルーチンを繰り返し実行する。かかる区画線コンテンツ表示ルーチンは、上記の表示制御プログラムに含まれる。
かかるルーチンが起動されると、まず、ステップ801にて、処理部201は、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの検知結果を取得する。また、ステップ802にて、処理部201は、現在の自車両の位置情報および方角情報を取得する。また、ステップ803にて、処理部201は、最新の高精度地図情報を取得する。また、ステップ804にて、処理部201は、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの敷設状態に関する区画線情報を、現在の自車両の位置情報および方角情報と最新の高精度地図情報とに基づいて取得する。また、ステップ805にて、処理部201は、自車両の走行環境に関する環境情報を取得する。さらに、ステップ806にて、処理部201は、現在の視点EPの位置を取得する。
ステップ801〜ステップ806にて各種情報を取得した後、処理部201は、ステップ807〜ステップ809の処理を順に実行する。ステップ807にて、処理部201は、ステップ801にて取得した道路区画線DLの検知結果と、ステップ805にて取得した環境情報とに基づいて、道路区画線DLの検知精度を決定あるいは算出する。また、処理部201は、決定あるいは算出した検知精度と、ステップ804にて取得した区画線情報とに基づいて、道路区画線DLの認識精度を決定する。ステップ808にて、処理部201は、ステップ807による認識精度の決定結果に基づいて、表示すべき自車線コンテンツとその表示態様とを選択する。
ステップ809にて、処理部201は、表示条件が成立しているか否かを判定する。「表示条件」とは、自車線コンテンツを表示するための条件であり、例えば、自車両の現在の走行環境が視界不良環境であること等が含まれ得る。
表示条件成立の場合(すなわちステップ809=YES)、処理部201は、ステップ810の処理を実行した後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ810にて、処理部201は、ステップ808にて選択された自車線コンテンツおよび表示態様を用いて、自車両の進行先の路面RSに区画線コンテンツを重畳表示する。表示条件成立の場合(すなわちステップ809=NO)、処理部201は、ステップ810の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
このように、本実施形態に係る表示制御装置20、ならびに、これにより実行される方法およびプログラムによれば、以下の通りの効果が奏される。すなわち、本実施形態によれば、道路区画線DLの検知結果と高精度地図情報からの区画線情報の取得結果とに基づいて、認識精度が決定される。そして、決定した認識精度に応じた表示画像である精度コンテンツが、HUD装置192により路面RSに重畳表示される。したがって、道路区画線DLに対応する区画線コンテンツを自車両の進行先の路面RSに重畳表示するに際し、当該コンテンツの表示状況と実際の道路区画線DLの敷設状況との一致度合を、運転者Pが容易に把握あるいは推認することが可能となる。
本実施形態によれば、精度コンテンツとして、自車線LSに運転者Pの注意を引くための区画線コンテンツである自車線コンテンツが用いられる。すなわち、精度コンテンツが、道路区画線DLに模した形状で、道路区画線DLの近傍位置にて路面RSに重畳表示される。また、認識精度に応じて、精度コンテンツである自車線コンテンツの表示態様が変更される。これにより、運転者Pによる道路状況把握の容易性を向上することが可能となる。
本実施形態によれば、高精度地図情報から区画線情報が取得できなかった場合、道路区画線DLの検知結果に基づいて認識精度が決定される。一方、道路区画線DLが検知できなかった場合、高精度地図情報から取得した区画線情報に基づいて認識精度が決定される。さらに、道路区画線DLが検知できなかった一方で高精度地図情報から区画線情報が取得できた場合、認識精度が、高レベルと低レベルとの間の中レベルに決定される。これにより、精度コンテンツの表示状況と実際の道路区画線DLの敷設状況との一致度合を良好に確保することが可能となる。
(第二実施形態)
以下、第二実施形態について、図9を参照しつつ説明する。なお、以下の第二実施形態の説明においては、主として、上記第一実施形態と異なる部分について説明する。また、第一実施形態と第二実施形態とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の第二実施形態の説明において、第一実施形態と同一の符号を有する要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記第一実施形態における説明が適宜援用され得る。
本実施形態に係る表示制御装置20の基本構成および基本動作は、図1〜図6および図8と同様である。本実施形態においては、上記第一実施形態とは、認識精度に応じた表示態様の変更方法が異なる。具体的には、本実施形態においては、表示制御部218すなわち態様選択部219は、自車線コンテンツの長さを、認識精度が高いほど長く設定するようになっている。
図9は、図7と同様に、左側の道路区画線DLの認識精度が中レベルであり、且つ、右側の道路区画線DLの認識精度が高い場合の表示状態を示す。なお、図10以降についても同様である。
この場合、図9に示されているように、右側自車線コンテンツCRは、投影範囲PAの上端および右端に達するように、長く表示される。これに対し、左側自車線コンテンツCLは、投影範囲PAの上端および下端に達しないように、短く表示される。本実施形態によっても、上記第一実施形態と同様の効果が奏され得る。
(第三実施形態)
以下、第三実施形態について、図9および図10を参照しつつ説明する。本実施形態は、上記第二実施形態における、認識精度に応じた表示態様の変更方法を、一部変容したものである。
図5に示されているように、道路区画線DLが低精度の検知あるいは不検知であり、且つ、高精度地図情報中における区画線情報が「有」であれば、認識精度が中レベルに決定される。一方、道路区画線DLの検知精度が中程度であり、且つ、高精度地図情報中における区画線情報が「無」である場合も、認識精度が中レベルに決定される。しかしながら、後者の場合、自車両の運転中にリアルタイムで且つ所定の精度で道路区画線DLが検知されているため、前者の場合よりも、道路区画線DLの認識の信頼性は、高くしてもよい。
そこで、本実施形態においては、表示制御部218は、道路区画線DLが検知できなかった一方で高精度地図情報から区画線情報が取得できたことで中レベルの認識精度となった場合、コンテンツの重畳表示位置を幅員方向中央側にオフセットする。すると、例えば、左側の道路区画線DLについて、認識精度が中レベルである場合、図9および図10に示されているように、中レベルの認識精度に対応する短尺の左側自車線コンテンツCLが表示される。ここで、同じ中レベルの認識精度であっても、検知精度が中程度であり且つ高精度地図情報中における区画線情報が「無」である場合、図9に示されているように、短尺の左側自車線コンテンツCLが、左側の道路区画線DLの直近位置に表示される。これに対し、検知精度が低あるいは不検知であり且つ高精度地図情報中における区画線情報が「有」である場合、図10に示されているように、短尺の左側自車線コンテンツCLが、図9の場合よりも幅員方向中央側にオフセットされる。これにより、認識の信頼性がより低い自車線コンテンツが、自車線LSにてより幅員方向中央側に表示される。したがって、より確実な車線維持が可能となる。また、高精度地図情報の信頼性をHUD装置192により簡易に表示することで、運転者Pに高精度地図情報のメンテナンスの必要性を良好に報知することが可能となる。
(第四実施形態)
以下、第四実施形態について、図11を参照しつつ説明する。本実施形態は、上記第一実施形態〜第三実施形態における、認識精度に応じた表示態様の変更方法を、一部変容したものである。
本実施形態においては、表示制御部218は、自車線コンテンツの幅員方向位置を、認識精度が低いほど中央側にオフセットするようになっている。これにより、認識の信頼性がより低い自車線コンテンツが、自車線LSにてより幅員方向中央側に表示される。本実施形態によっても、上記第一実施形態と同様の効果が奏され得る。
(第五実施形態)
以下、第五実施形態について、図12を参照しつつ説明する。本実施形態においても、上記第一実施形態等とは、認識精度に応じた表示態様の変更方法が異なる。
具体的には、本実施形態においては、表示制御部218は、自車線コンテンツを、実際の道路区画線DLの線種にかかわらず、点線状に表示するようになっている。また、表示制御部218は、点線におけるインターバルを、認識精度が高いほど短く設定するようになっている。本実施形態によっても、上記第一実施形態と同様の効果が奏され得る。
(第六実施形態)
以下、第六実施形態について、図13を参照しつつ説明する。本実施形態においても、上記第一実施形態等とは、認識精度に応じた表示態様の変更方法が異なる。
本実施形態においては、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRに代えて、中央自車線コンテンツCSが用いられる。具体的には、表示制御部218は、中央自車線コンテンツCSを、自車線LSの幅員方向における略中央位置に表示するようになっている。
また、表示制御部218は、自車線LSの左右の道路区画線DLの認識精度を総合した結果に応じて、中央自車線コンテンツCSの幅員方向における幅を設定するようになっている。具体的には、例えば、精度決定部217は、左右の道路区画線DLの認識精度のうちの低い方を、認識精度の決定結果として選択する。あるいは、例えば、精度決定部217は、左右の道路区画線DLの認識精度に対して平均等の統計演算処理を行った結果を、認識精度の決定結果として選択する。そして、表示制御部218は、中央自車線コンテンツCSの幅員方向における幅を、認識精度が高いほど広く設定する。本実施形態によっても、上記第一実施形態と同様の効果が奏され得る。
(第七実施形態)
以下、第七実施形態について、図14を参照しつつ説明する。本実施形態は、上記第一〜第五実施形態と上記第六実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、表示制御部218は、精度コンテンツとしての左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRと、精度コンテンツとしての中央自車線コンテンツCSとを、併せて表示するようになっている。本実施形態によれば、自車線LSに対する運転者Pの注意喚起の度合いが、よりいっそう向上する。
(第八実施形態)
以下、第八実施形態について、図15Aおよび図15Bを参照しつつ説明する。図15Aは、図7と同様に、図2に示された投影範囲PAを拡大して示す。図15Bは、図2に示された車両情報ディスプレイ191Aを拡大して示す。
本実施形態においては、表示制御部218は、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRを、対応する道路区画線DLの認識精度に応じて異なる色および/または輝度で表示するようになっている。
ところで、上記の各実施形態においては、精度決定部217は、認識精度を、道路区画線DLの延在方向における投影範囲PA内に含まれる部分の全体について決定していた。しかしながら、一般的に、自車両に近い位置の方が、自車両から遠い位置よりも、周辺監視センサ13を用いた道路区画線DLの検知精度が高くなり得る。かかる傾向は、視界不良環境において強まる可能性がある。
そこで、本実施形態においては、精度決定部217は、道路区画線DLの延在方向における複数の領域毎に、認識精度を決定可能に設けられている。具体的には、例えば、精度決定部217は、投影範囲PAにおける下側の近位側領域とその余の遠位側領域とのそれぞれにおいて、認識精度を決定するようになっている。
また、表示制御部218は、図15Aに示されているように、精度コンテンツを兼ねる左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRを、近位部CT1と遠位部CT2とで、それぞれ異なる認識精度に応じた異なる表示態様で表示可能になっている。近位部CT1は、投影範囲PA内の道路区画線DLの延在方向における近位側、すなわち、上記の近位側領域に対応する、自車線コンテンツの一部分である。遠位部CT2は、投影範囲PA内の道路区画線DLの延在方向における遠位側、すなわち、上記の遠位側領域に対応する、自車線コンテンツの一部分である。なお、図15Aの表示は、以下の場合を想定したものである。左側の道路区画線DLにおける、近位側領域の認識精度は、高レベルである。左側の道路区画線DLにおける、遠位側領域の認識精度は、中レベルである。右側の道路区画線DLにおける、近位側領域および遠位側領域の認識精度は、ともに高レベルである。
一方、表示制御部218は、図15Bに示されているように、車両情報ディスプレイ191Aに、自車両アイコンW1、左区画線アイコンW2、および右区画線アイコンW3を表示するように構成されている。自車両アイコンW1は、自車両を示す表示コンテンツであり、車両情報ディスプレイ191A内の下部領域にて左右方向における中央位置に配置されている。
左区画線アイコンW2は、左側の道路区画線DLの認識状態を示す帯状の表示コンテンツであり、自車両アイコンW1の左側にて右斜め上方に延びるように配置されている。右区画線アイコンW3は、右側の道路区画線DLの認識状態を示す帯状の表示コンテンツであり、自車両アイコンW1の右側にて左斜め上方に延びるように配置されている。左区画線アイコンW2および右区画線アイコンW3は、対応する道路区画線DLの認識精度に応じて異なる色および/または輝度で表示されるようになっている。また、左区画線アイコンW2および右区画線アイコンW3は、対応する道路区画線DLが認識できなかった場合に、非表示とされるようになっている。
表示制御部218は、運転者Pの入力操作部18による操作により、左区画線アイコンW2および右区画線アイコンW3の表示を、近位部表示と平均表示との間で切り替えるようになっている。「近位部表示」は、道路区画線DLにおける、近位側領域の認識精度に対応する表示である。「平均表示」は、道路区画線DLにおける、近位側領域の認識精度と遠位側領域の認識精度との統計演算結果すなわち平均値に対応する表示である。
本実施形態によれば、運転者Pの注視時間が異なる車両情報ディスプレイ191AとHUD装置192とのそれぞれにて、注視時間に応じた適切な情報表示を行うことが可能となる。具体的には、前方の路面RSに重畳表示を行うHUD装置192による表示領域である投影範囲PAは、運転者Pの注視時間が長い。そこで、表示制御部218は、HUD装置192にて、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRにおける近位部CT1と遠位部CT2とを、それぞれ、認識精度に応じた表示態様で表示させる。これにより、運転者Pに、道路区画線DLの認識状態を詳細に示すことが可能となる。一方、メータパネル191内の車両情報ディスプレイ191Aは、運転者Pの注視時間が比較的短い。そこで、表示制御部218は、車両情報ディスプレイ191Aにて、左区画線アイコンW2および右区画線アイコンW3を、近位側領域の認識精度、または、近位側領域の認識精度と遠位側領域の認識精度との統計演算結果に応じた表示態様で表示させる。これにより、運転者Pに、道路区画線DLの認識状態の概略を簡易に示すことが可能となる。
(第九実施形態)
以下、第九実施形態について、図16を参照しつつ説明する。本実施形態は、上記第八実施形態における、認識精度に応じた表示態様の変更方法を、一部変容したものである。
本実施形態においては、精度決定部217は、道路区画線DLの延在方向における認識精度の分布を取得可能に設けられている。また、表示制御部218は、精度コンテンツを兼ねる左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRを、近位部CT1と遠位部CT2と中間部CT3で、それぞれ異なる認識精度に応じた異なる表示態様で表示可能になっている。中間部CT3は、道路区画線DLの延在方向、すなわち、自車線コンテンツの延在方向について、近位部CT1と遠位部CT2との間に配置されるようになっている。
なお、近位部CT1と遠位部CT2との間の、中間部CT3の配置個数は、図16に示されているような1個に限定されない。すなわち、近位部CT1と遠位部CT2との間に、中間部CT3が2個以上配置されるようになっていてもよい。
(第十実施形態)
以下、第十実施形態について、図17を参照しつつ説明する。
上記の各実施形態においては、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRは、精度コンテンツを兼ねるものとして用いられていた。これに対し、本実施形態においては、表示制御部218は、精度コンテンツCPを、左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRとは別の重畳コンテンツとして表示するようになっている。
精度コンテンツCPの表示例としては、上記の各実施形態が適用可能である。図17は、第五実施形態が適用された場合を示す。本実施形態においては、精度コンテンツCPは、自車線コンテンツよりも自車線LSの幅員方向中央側にて、自車線コンテンツに隣接するように表示されるようになっている。なお、道路区画線DLと、自車線コンテンツと、精度コンテンツCPとの、幅員方向における位置関係は、図17に示された具体例から適宜変更可能である。
(変形例)
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。故に、上記各実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記各実施形態との相違点を主として説明する。また、上記各実施形態と変形例とにおいて、相互に同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記各実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記各実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記各実施形態にて示された具体的な装置構成に、何ら限定されるものではない。すなわち、例えば、車両1は、四輪自動車に限定されない。具体的には、車両1は、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪または八輪自動車でもよい。車両1の種類は、内燃機関のみを備えた自動車であってもよいし、内燃機関を備えない電気自動車または燃料電池車であってもよいし、いわゆるハイブリッド自動車であってもよい。車体2の形状および構造も、箱状すなわち平面視における略矩形状に限定されない。車両1の用途、ステアリングホイール7の位置、乗員数、等についても、特段の限定はない。
車載システム10を構成する通信規格としては、CAN(国際登録商標)以外のもの、例えば、FlexRay(国際登録商標)等も採用され得る。また、車載システム10を構成する通信規格は、一種類に限定されない。例えば、車載システム10は、LIN等の通信規格に準拠したサブネットワーク回線を有していてもよい。LINはLocal Interconnect Networkの略である。
車両状態センサ11、外界状態センサ12、および周辺監視センサ13についても、上記の例示に限定されない。例えば、周辺監視センサ13は、ソナーすなわち超音波センサを含んだ構成であってもよい。
ロケータ14についても、上記の例示に限定されない。例えば、ロケータ14は、ジャイロセンサおよび加速度センサを内蔵した構成ではなくてもよい。具体的には、慣性取得部142は、車両状態センサ11としてロケータ14の外部に設けられた角速度センサおよび加速度センサからの出力信号を受信するようになっていてもよい。
DCM15は、省略され得る。
運転支援ECU16に代えて、あるいはこれとともに、自動運転ECUが設けられていてもよい。かかる自動運転ECUは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおける、レベル3以上の自動走行制御を可能にするように構成されている。
DSM17は、車載通信回線10Aを介して、表示制御装置20に接続されていてもよい。
入力操作部18は、車載通信回線10Aを介して、表示制御装置20に接続されていてもよい。
表示装置19の構成および配置についても、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、メータパネル191は、タコメータ、スピードメータ、水温計、等における、ベゼル、指針、目盛、等を画像表示するように構成されていてもよい。この場合、メータパネル191は、車両情報ディスプレイ191Aと同視され得る。
HUD装置192、特に、プロジェクタ192A等の具体的な構造についても、特段の限定はない。すなわち、HUD装置192は、車両1のフロントウィンドシールド4越しに視認される路面RSに表示画像を重畳表示可能な構成であれば、いかなる構造のものでも、車載不可能等の技術的な矛盾がない限り、採用可能である。また、HUD装置192による重畳表示可能な視野範囲である投影範囲PAの大きさについても、特段の限定はない。すなわち、例えば、HUD装置192は、フロントウィンドシールド4におけるほぼ全面にて前景との重畳表示が可能な、いわゆるウィンドシールドディスプレイ装置であってもよい。
上記各実施形態において、表示制御装置20は、CPU等を備えていた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。すなわち、例えば、表示制御装置20は、GPUを備えていてもよい。GPUはGraphics Processing Unitの略である。あるいは、表示制御装置20は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばASICあるいはFPGAを備えた構成であってもよい。ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略である。FPGAはField Programmable Gate Arrayの略である。CPUとASIC等とは併存し得る。
本発明に係るプログラムは、DCM15等のV2X通信手段を介して、ダウンロードあるいはアップグレードされ得る。V2XはVehicle to Xの略である。あるいは、本発明に係るプログラムは、車両1の製造工場、整備工場、販売店、等に設けられた端末装置を介して、ダウンロードあるいはアップグレードされ得る。かかるプログラムの格納先は、メモリーカード、光学ディスク、磁気ディスク、等であってもよい。
このように、上記の各機能構成および方法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移的実体的記憶媒体に記憶されていてもよい。すなわち、上記の各機能構成および方法は、これを実現するための手順を含むコンピュータプログラム、あるいは、当該プログラムを記憶した非遷移的実体的記憶媒体としても表現可能である。
本発明は、上記各実施形態にて示された具体的な機能構成および動作例に限定されない。例えば、区画線情報取得部214による区画線情報の取得に際し、プローブ地図が用いられ得る。
上記各実施形態において、視点位置取得部216は、DSM−ECU173による視点EPの三次元位置の算出結果を、DSM−ECU173から車載通信回線10Aを介して取得した。すなわち、HUD装置192による表示を実行する際の視点EPを取得するために、運転者Pの状態を検知して注意喚起あるいは警告を行うためのDSM17に設けられた車内カメラ171等の構成が流用されていた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。
具体的には、例えば、車載システム10にDSM17が設けられない場合があり得る。この場合、HUD装置192用の運転席撮影カメラが車室3内に設けられ得る。また、この場合、視点EPの位置算出は、表示制御装置20における視点位置取得部216にて実行され得る。
上記各実施形態において、自車両の進行先の路面RSにおける道路区画線DLの検知精度は、精度決定部217が決定あるいは算出した。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、検知精度の決定あるいは算出は、周辺監視センサ13が実行してもよいし、運転支援ECU16が実行してもよいし、検知結果取得部211が実行してもよい。この場合、検知精度は、「検知結果」として、ステップ801にて取得される。
精度決定部217による認識精度決定手法についても、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、図5のテーブルは、N行M列に形成され得る。N,Mは、それぞれ、2以上の自然数である。また、図6のテーブルは、M行M列に形成され得る。
例えば、図5のテーブルの内容は、適宜変更され得る。図18は、一変形例を示す。このとき、図6のテーブルも、図18のテーブルに適合するように、適宜変更され得る。また、図6における「高」「中」「低」に代えて、適宜の数値範囲が用いられ得る。かかる数値範囲は、M個設けられ得る。
図18中、「地図」は、高精度地図情報中における区画線情報の精度である。「高」は、自車両の現在位置から進行先の所定範囲内にて、高精度の区画線情報が存在することを指す。「高精度の区画線情報」は、最終の情報更新日時が現在から所定の短期間(例えば1年)内である区画線情報である。「中」は、自車両の現在位置から進行先の所定範囲内にて、中程度の精度の区画線情報が存在することを指す。「中程度の精度の区画線情報」は、最終の情報更新日時が現在から所定の中程度の期間(例えば1〜5年)内である区画線情報である。「低」は、自車両の現在位置から進行先の所定範囲内にて、低精度の区画線情報が存在することを指す。「低精度の区画線情報」は、最終の情報更新が現在から所定の長期間(例えば5年以上)実行されていない区画線情報である。
図6のテーブルを用いた動作例においては、認識精度に応じたコンテンツ幅は、広幅と狭幅との2種類であった。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。具体的には、認識精度に応じたコンテンツ幅は、3種類以上であってもよい。長さ、色、輝度等の、他種類の表示態様についても同様である。
上記の具体的動作例において、表示制御部218は、ACC制御中あるいは車線維持制御中に区画線コンテンツを表示するようになっていた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。具体的には、例えば、表示制御部218は、視界不良環境である場合に、ACC制御あるいは車線維持制御が実行されていなくても、区画線コンテンツを表示してもよい。
精度コンテンツを兼ねるか否かにかかわらず、左側自車線コンテンツCLおよび/または右側自車線コンテンツCRは、その一部分または全体が、対応する道路区画線DLと重なって視認されるように表示されてもよい。すなわち、左側自車線コンテンツCLおよび/または右側自車線コンテンツCRは、幅員方向について、対応する道路区画線DLと略同一位置にて路面RS上に重畳表示されてもよい。あるいは、左側自車線コンテンツCLは、他車線LX側にて路面RS上に重畳表示されてもよい。精度コンテンツCPについても同様である。
左側自車線コンテンツCLおよび右側自車線コンテンツCRは、対応する実際の道路区画線DLと同一の線種で表示されてもよい。これにより、区画線コンテンツが、実際の車線変更シーンに適合した状態で表示される。したがって、車線変更時における運転者Pによる道路状況把握の容易性が、よりいっそう向上する。
図8のフローチャートも、適宜変更され得る。例えば、ステップ801の処理の前に、ステップ809の処理が実行されてもよい。また、ステップ807にて、処理部201は、ステップ805にて取得した環境情報を用いずに、道路区画線DLの認識精度を決定してもよい。
上記第十実施形態において、区画線コンテンツとは別に路面RSに重畳表示される精度コンテンツCPは、区画線コンテンツと同様に、道路区画線DLに模した形状を有していた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、精度コンテンツCPは、区画線コンテンツと重複する位置または区画線コンテンツの近傍位置にて路面RSに重畳表示される、アイコン状の重畳コンテンツであってもよい。
ARは、最広義には、実景に電子情報を重ね合わせて表示することを含む。このため、重畳コンテンツも非重畳コンテンツも、実景と併せて視認される限度において、最広義のARコンテンツあるいはAR表示物に含まれる。しかしながら、ARコンテンツについて、重畳コンテンツを含む一方で非重畳コンテンツは含まない、狭義の解釈も可能である。この場合、非重畳コンテンツは、非ARコンテンツあるいは非AR表示物と云い得る。
「取得」「算出」「推定」「検出」「検知」「決定」等の類似の表現とは、技術的に矛盾しない範囲内において、相互に適宜置換可能である。「検出」と「抽出」とも、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜置換可能である。
上記各実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。さらに、上記各実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、互いに組み合わされ得る。
(まとめ)
上記の各実施形態および変形例によって示された本開示は、方法およびプログラムに関する以下の各観点を含む。なお、下記の各観点は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせて適用可能である。
第一の観点によれば、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御する、表示制御方法は、
前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する処理と、
を含む。
また、第一の観点によれば、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行される表示制御プログラムは、前記表示制御装置により実行される処理として、
前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する処理と、
を含む。
第二の観点によれば、前記区画線情報が取得できなかった場合、前記認識精度を決定する処理は、取得した前記検知結果に基づいて前記認識精度を決定する。
第三の観点によれば、前記道路区画線が検知できなかった場合、前記認識精度を決定する処理は、取得した前記区画線情報に基づいて前記認識精度を決定する。
第四の観点によれば、前記道路区画線が検知できなかった一方で前記区画線情報が取得できた場合、前記認識精度を決定する処理は、前記認識精度を高レベルと低レベルとの間の中レベルに決定する。
第五の観点によれば、前記路面に重畳表示する処理は、前記精度決定部により決定した前記認識精度に応じて、前記精度コンテンツの表示態様を変更する。
第六の観点によれば、前記路面に重畳表示する処理は、前記精度コンテンツを、前記道路区画線に模した形状で、前記道路区画線またはその近傍位置にて前記路面に重畳表示する。
第七の観点によれば、前記路面に重畳表示する処理は、決定した前記認識精度に応じて、前記精度コンテンツの表示態様を変更する。
第八の観点によれば、前記路面に重畳表示する処理は、前記道路区画線が検知できなかった一方で前記区画線情報が取得できた場合、前記精度コンテンツの前記路面における重畳表示位置を、幅員方向中央側にオフセットする。
第九の観点によれば、前記路面に重畳表示する処理は、
前記精度コンテンツを、前記道路区画線の延在方向における近位側に対応する近位部(CT1)と遠位側に対応する遠位部(CT2)とで、それぞれ異なる前記認識精度に応じた異なる前記表示態様で表示可能であり、
前記近位部に対応する前記認識精度、または、前記近位部に対応する前記認識精度と前記遠位部に対応する前記認識精度との演算結果に応じた表示コンテンツ(W2、W3)を、前記ヘッドアップディスプレイ装置とは異なる表示デバイス(191A)に表示する。
1 車両
4 フロントウィンドシールド
192 ヘッドアップディスプレイ装置
20 表示制御装置
211 検知結果取得部
214 区画線情報取得部
215 精度決定部
219 表示制御部
CL 左側自車線コンテンツ(精度コンテンツ)
CR 右側自車線コンテンツ(精度コンテンツ)

Claims (11)

  1. 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された、表示制御装置(20)であって、
    前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する検知結果取得部(211)と、
    前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する区画線情報取得部(214)と、
    前記検知結果取得部により取得した前記検知結果と、前記区画線情報取得部により取得した前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する精度決定部(215)と、
    前記精度決定部により決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS、CP)を前記路面に重畳表示する表示制御部(219)と、
    を備えた表示制御装置。
  2. 前記区画線情報が取得できなかった場合、前記精度決定部は、前記検知結果取得部により取得した前記検知結果に基づいて前記認識精度を決定する、
    請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記道路区画線が検知できなかった場合、前記精度決定部は、前記区画線情報取得部により取得した前記区画線情報に基づいて前記認識精度を決定する、
    請求項1または2に記載の表示制御装置。
  4. 前記道路区画線が検知できなかった一方で前記区画線情報が取得できた場合、前記精度決定部は、前記認識精度を高レベルと低レベルとの間の中レベルに決定する、
    請求項3に記載の表示制御装置。
  5. 前記表示制御部は、前記精度決定部により決定した前記認識精度に応じて、前記精度コンテンツの表示態様を変更する、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の表示制御装置。
  6. 前記表示制御部は、前記精度コンテンツを、前記道路区画線に模した形状で、前記道路区画線またはその近傍位置にて前記路面に重畳表示する、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の表示制御装置。
  7. 前記表示制御部は、前記精度決定部により決定した前記認識精度に応じて、前記精度コンテンツの表示態様を変更する、
    請求項6に記載の表示制御装置。
  8. 前記表示制御部は、前記道路区画線が検知できなかった一方で前記区画線情報が取得できた場合、前記精度コンテンツの前記路面における重畳表示位置を、幅員方向中央側にオフセットする、
    請求項7に記載の表示制御装置。
  9. 前記表示制御部は、
    前記精度コンテンツを、前記道路区画線の延在方向における近位側に対応する近位部(CT1)と遠位側に対応する遠位部(CT2)とで、それぞれ異なる前記認識精度に応じた異なる前記表示態様で表示可能であり、
    前記近位部に対応する前記認識精度、または、前記近位部に対応する前記認識精度と前記遠位部に対応する前記認識精度との演算結果に応じた表示コンテンツ(W2、W3)を、前記ヘッドアップディスプレイ装置とは異なる表示デバイス(191A)に表示する、
    請求項7または8に記載の表示制御装置。
  10. 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御する、表示制御方法であって、
    前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
    前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
    取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
    決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する処理と、
    を含む表示制御方法。
  11. 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示するヘッドアップディスプレイ装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行される、表示制御プログラムであって、
    前記表示制御装置により実行される処理は、
    前記車両の進行先の路面(RS)における道路区画線の検知結果を取得する処理と、
    前記道路区画線の敷設状態に関する区画線情報を含む地図情報と、前記車両の現在位置とに基づいて、前記路面に対応する前記区画線情報を取得する処理と、
    取得した前記検知結果と前記区画線情報とに基づいて、前記路面における前記道路区画線の認識精度を決定する処理と、
    決定した前記認識精度に応じた前記表示画像である精度コンテンツ(CL、CR、CS)を前記路面に重畳表示する処理と、
    を含む表示制御プログラム。
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