JP2021025595A - 回転用シール - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車のホイール支持用の軸受装置等に回転用シールを組み付けた後に行う初期運転時において、アキシャルリップ先端付近からのグリースの流出を抑制できる回転用シールを提供する。【解決手段】回転用シール1は、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cを備える。グリース流出抑制体Cは、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部に接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部に付着しているグリースGを内径側に掻き入れる。【選択図】図3
Description
本発明は、輸送用機械又は一般機械等の回転軸に用いる回転用シールに関する。
例えば自動車のホイール支持用の軸受装置等の回転軸に用いる回転用シールとして、内輪に装着されるスリンガと、外輪に装着される芯金、及び前記芯金に接合されたシール部材とを備えたものがある(例えば、特許文献1ないし3参照)。
特許文献1及び2の回転用シールは、前記シール部材として、2つのラジアルリップ(特許文献1の図2のラジアルリップ17b,17c、及び特許文献2の図2のシールリップ部4C,4D参照)と、1つのアキシャルリップ(特許文献1の図2のサイドリップ17a、及び特許文献2の図2のシールリップ部4B参照)とを備える。
特許文献3の回転用シールは、前記シール部材として、1つのラジアルリップ(特許文献3の図2のグリースリップ12b参照)と、1つのアキシャルリップ(特許文献3の図2のサイドリップ12e参照)とを備え、前記アキシャルリップの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガの外向きフランジ部(円板部10b)側の方が小径となるテーパリング状の突起(例えば、特許文献3の図2の突起15参照)を有する。
特許文献3に記載された発明は、ラジアルリップ(グリースリップ12b)が1つである回転用シール(特許文献3の図9)に着目し、そのようなリップ構造の回転用シールの問題を抽出している(特許文献3の[0007])。すなわち前記問題は、ラジアルリップが1つである回転用シールでは、リップ間空間のグリースが比較的早期にアキシャルリップ(サイドリップ12e)側へ移動しやすく、アキシャルリップの先端部とスリンガの外向きフランジ部(円板部10b)との間の隙間からグリースが流出しやすいということである。
特許文献3に記載された発明は、前記問題を解決するために、アキシャルリップ(サイドリップ12e)の先端部と基端部との間の中間部に、前記テーパリング状の突起(例えば、特許文献3の図2の突起15参照)を設けている([請求項1]、[0010])。
特許文献3には、特許文献1及び2のような2つのラジアルリップを備えた回転用シールでは、2つのラジアルリップ(グリースリップとメインリップ)との間の空間にグリースが保持されるとともに、メインリップの先端部がスリンガの外向きフランジ部(円板部)に近接しているので、グリースが、メインリップとグリースリップとスリンガの円筒部(固定部)とによって囲まれた空間に保持されやすく、該空間から長期に亘り、少しずつグリースが供給されるので、前記問題は発生しない、という記載がある(特許文献3の[0008])。
本願の発明者らは、特許文献1及び2の回転用シールに相当する回転用シールについて、グリースの流出を評価する試験を行った。すなわち、2つのラジアルリップと1つのアキシャルリップとを備えた回転用シールを試験装置に組み付け、スリンガが装着された回転軸を試験装置のモータにより駆動し、前記回転軸を所定回転速度で所定時間回転させる初期運転を行ってグリースの流出量を測定した。
その結果、前記初期運転を行うと、アキシャルリップ先端付近からグリースが遠心力で漏れ出して前記回転用シールのラビリンスに向けて流出・滞留する現象が発生することが分かった。
ここで、前記ラビリンスは、例えば、図7(a)における符号Hであり、エンコーダ部材5と芯金円筒部3Aの内周面側との間に形成される。スリンガ2にエンコーダ部材5を備えない場合、ラビリンスHは、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの端部と芯金円筒部3Aの内周面側との間に形成される。
その結果、前記初期運転を行うと、アキシャルリップ先端付近からグリースが遠心力で漏れ出して前記回転用シールのラビリンスに向けて流出・滞留する現象が発生することが分かった。
ここで、前記ラビリンスは、例えば、図7(a)における符号Hであり、エンコーダ部材5と芯金円筒部3Aの内周面側との間に形成される。スリンガ2にエンコーダ部材5を備えない場合、ラビリンスHは、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの端部と芯金円筒部3Aの内周面側との間に形成される。
このような知見に基づき、本発明は、自動車のホイール支持用の軸受装置等に回転用シールを組み付けた後に行う初期運転時において、アキシャルリップ先端付近からのグリースの流出を抑制できる回転用シールを提供することを主な目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、以下に構成する回転用シールを提供する。
(1)
内径側部材に装着されるスリンガと、外径側部材に装着される芯金、及び前記芯金に接合されたシール部材とを備える回転用シールであって、
前記スリンガは、
前記内径側部材に外嵌するスリンガ円筒部、及び前記スリンガ円筒部の軸方向の一端から径方向外方へ延びる外向きフランジ部からなり、
前記芯金は、
前記外径側部材に内嵌する芯金円筒部、及び前記芯金円筒部の軸方向の一端から径方向内方へ延びる内向きフランジ部からなり、
前記シール部材は、
前記スリンガの外向きフランジ部に摺接するアキシャルリップを含み、
前記回転用シールは、さらに、
前記スリンガの外向きフランジ部から前記アキシャルリップに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体を備え、
前記グリース流出抑制体は、
前記スリンガと前記芯金及び前記シール部材とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、前記アキシャルリップの内径側先端部に接触しながら、前記アキシャルリップの内径側先端部に付着しているグリースを内径側に掻き入れることを特徴とする、回転用シール。
内径側部材に装着されるスリンガと、外径側部材に装着される芯金、及び前記芯金に接合されたシール部材とを備える回転用シールであって、
前記スリンガは、
前記内径側部材に外嵌するスリンガ円筒部、及び前記スリンガ円筒部の軸方向の一端から径方向外方へ延びる外向きフランジ部からなり、
前記芯金は、
前記外径側部材に内嵌する芯金円筒部、及び前記芯金円筒部の軸方向の一端から径方向内方へ延びる内向きフランジ部からなり、
前記シール部材は、
前記スリンガの外向きフランジ部に摺接するアキシャルリップを含み、
前記回転用シールは、さらに、
前記スリンガの外向きフランジ部から前記アキシャルリップに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体を備え、
前記グリース流出抑制体は、
前記スリンガと前記芯金及び前記シール部材とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、前記アキシャルリップの内径側先端部に接触しながら、前記アキシャルリップの内径側先端部に付着しているグリースを内径側に掻き入れることを特徴とする、回転用シール。
(2)
前記グリース流出抑制体は、前記アキシャルリップの最小締め代から最大締め代において、前記アキシャルリップの内径側に接触する、(1)に記載の回転用シール。
前記グリース流出抑制体は、前記アキシャルリップの最小締め代から最大締め代において、前記アキシャルリップの内径側に接触する、(1)に記載の回転用シール。
(3)
前記グリース流出抑制体は、リップ形状を成す、(1)又は(2)に記載の回転用シール。
前記グリース流出抑制体は、リップ形状を成す、(1)又は(2)に記載の回転用シール。
以上における本発明に係る回転用シールによれば、以下に示す効果を奏する。
(1)の構成によれば、回転用シールを組み込んだ装置の初期運転時に、アキシャルリップの先端付近から遠心力で漏れ出すグリースを殆ど無くすことができる。それにより、回転用シールの芯金円筒部の内周面側にグリースが張り付かないため、回転用シールのラビリンス内に水(泥水)が浸入しても、グリースに水が衝突して飛散しないので、アキシャルリップ先端の被水量が増加しない。
(2)の構成によれば、アキシャルリップの先端付近から遠心力で漏れ出すグリースを継続的に抑制することができる。
(3)の構成によれば、グリース流出抑制体によるアキシャルリップの押し下げが緩和されるので、アキシャルリップの先端と外向きフランジ部の摺接面との摺動部の面圧低下を抑えることができる。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
なお、本明細書において、自動車のホイール支持用の軸受装置10の回転軸の方向を「軸方向」、軸方向に直交する方向を「径方向」という。
また、自動車の車体から車輪側に向かう軸方向に平行な方向(アウトボード)を「外方」(図1の矢印OB参照)、自動車の車輪から車体側に向かう軸方向に平行な方向(インボード)を「内方」(図1の矢印IB参照)という。
なお、本明細書において、自動車のホイール支持用の軸受装置10の回転軸の方向を「軸方向」、軸方向に直交する方向を「径方向」という。
また、自動車の車体から車輪側に向かう軸方向に平行な方向(アウトボード)を「外方」(図1の矢印OB参照)、自動車の車輪から車体側に向かう軸方向に平行な方向(インボード)を「内方」(図1の矢印IB参照)という。
<軸受装置>
図1の部分縦断面概略図は、本発明の実施の形態に係る回転用シール1を自動車のホイール支持用の軸受装置10の内方に用いた例を示している。
軸受装置10は、内径側部材Aである内輪6、外径側部材Bである外輪7、及び転動体である玉8等を有する軸受を備える。
内輪6の外周面には内輪軌道面6Aが形成され、外輪7の内周面には外輪軌道面7Aが形成され、内輪軌道面6A及び外輪軌道面7A間を玉8が転動する。
図1の部分縦断面概略図は、本発明の実施の形態に係る回転用シール1を自動車のホイール支持用の軸受装置10の内方に用いた例を示している。
軸受装置10は、内径側部材Aである内輪6、外径側部材Bである外輪7、及び転動体である玉8等を有する軸受を備える。
内輪6の外周面には内輪軌道面6Aが形成され、外輪7の内周面には外輪軌道面7Aが形成され、内輪軌道面6A及び外輪軌道面7A間を玉8が転動する。
また、軸受装置10は、前記軸受の内輪6及び外輪7間の内方及び外方の端部(内方の玉8よりも内方、及び外方の玉8よりも外方)に、泥水等の浸入を防止するとともに潤滑用グリースの漏出を防止する回転用シール1,9を備えるとともに、車輪の回転速度(回転数)を検出するエンコーダ装置を内方に備える。
<回転用シール>
図2の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る、軸受装置10の内方の回転用シール1は、内輪6に装着されるスリンガ2と、外輪7に装着される芯金3、及び芯金3に接合されたシール部材4とを備える。図2において、グリースの図示は省略している。
図2の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る、軸受装置10の内方の回転用シール1は、内輪6に装着されるスリンガ2と、外輪7に装着される芯金3、及び芯金3に接合されたシール部材4とを備える。図2において、グリースの図示は省略している。
スリンガ2は、内輪6に外嵌するスリンガ円筒部2A、及びスリンガ円筒部2Aの軸方向の一端(内方側端部)から径方向外方へ延びる外向きフランジ部2Bからなる。
外向きフランジ部2Bには、前記エンコーダ装置を構成する、ゴム磁石又はプラスチック磁石等であるエンコーダ部材5が接合し、エンコーダ部材5には、前記エンコーダ装置を構成する図示しないセンサが軸方向から対向する。
なお、本発明の回転用シール1は、スリンガ2にエンコーダ部材5を備えたものに限定されるものではなく、スリンガ2にエンコーダ部材5を備えないものであってもよい。
外向きフランジ部2Bには、前記エンコーダ装置を構成する、ゴム磁石又はプラスチック磁石等であるエンコーダ部材5が接合し、エンコーダ部材5には、前記エンコーダ装置を構成する図示しないセンサが軸方向から対向する。
なお、本発明の回転用シール1は、スリンガ2にエンコーダ部材5を備えたものに限定されるものではなく、スリンガ2にエンコーダ部材5を備えないものであってもよい。
芯金3は、外輪7に内嵌する芯金円筒部3A、及び芯金円筒部3Aの軸方向の一端(外方側端部)から径方向内方へ延びる内向きフランジ部3Bからなる。
スリンガ2及び芯金3は、例えばステンレス鋼板からプレス加工を経て製造される。
スリンガ2及び芯金3は、例えばステンレス鋼板からプレス加工を経て製造される。
芯金3には、合成ゴムであるシール部材4の基体4Aが加硫接着される。
シール部材4は、基体4Aから延びる、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに摺接するアキシャルリップ4B、並びに、スリンガ2のスリンガ円筒部2Aの外周面に摺接するラジアルリップ4C,4Dからなるリップ構造を備える。
シール部材4は、基体4Aから延びる、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに摺接するアキシャルリップ4B、並びに、スリンガ2のスリンガ円筒部2Aの外周面に摺接するラジアルリップ4C,4Dからなるリップ構造を備える。
アキシャルリップ4Bは、弾性変形していない自由状態(図3(a)参照)では、先端に行くにしたがって、すなわちスリンガ2の外向きフランジ部2Bに近づくにしたがって拡径する円錐台側面状である。
シール部材4は、芯金3の芯金円筒部3Aの先端(内方側端部)を被う外周シール部4Eを有し、外周シール部4Eは芯金円筒部3Aの内周面側から基体4Aに繋がる。
シール部材4は、芯金3の芯金円筒部3Aの先端(内方側端部)を被う外周シール部4Eを有し、外周シール部4Eは芯金円筒部3Aの内周面側から基体4Aに繋がる。
シール部材4を形成する合成ゴム材料としては、耐油性の良好なゴム素材として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン・アクリルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM、FPM)、シリコーンゴム(VQM)等のゴムから、1種、あるいは2種以上のゴムを適当にブレンドして使用することができる。なお、ゴム材料の練り加工性、加硫成形性、芯金3との接着性を考慮した場合、他種のゴム、例えば、液状NBR、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等とブレンドして使用することも好ましい実施態様である。
<グリース流出抑制体>
回転用シール1は、さらに、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cである突出体11を備える。
突出体11を形成する弾性材料としては、例えば、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料の例示と同じである。突出体11を形成する弾性材料は、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料と同じものとしてもよいし、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料と異なるものとしてもよい。
突出体11は、軸方向を含む平面による切断した断面が略三角形である円環状の形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
回転用シール1は、さらに、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cである突出体11を備える。
突出体11を形成する弾性材料としては、例えば、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料の例示と同じである。突出体11を形成する弾性材料は、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料と同じものとしてもよいし、前記シール部材4を形成する合成ゴム材料と異なるものとしてもよい。
突出体11は、軸方向を含む平面による切断した断面が略三角形である円環状の形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
次に、図3(a)ないし(d)の切断部端面図を参照して、突出体11の作用について説明する。
図3(a)に示すように、アキシャルリップ4B及びラジアルリップ4C間にはグリースGが充填されている。
図3(a)の状態から、図3(b)ないし(d)のように、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付けると、アキシャルリップ4Bの内径側先端部DのグリースGは、突出体11により継続して径方向内方へ掻き込まれる。
図3(a)の状態から、図3(b)ないし(d)のように、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付けると、アキシャルリップ4Bの内径側先端部DのグリースGは、突出体11により継続して径方向内方へ掻き込まれる。
図3(d)のように回転用シール1の組付けが完了した状態では、突出体11よりも径方向外方にはグリースGが塊としては無くなっている。すなわち、アキシャルリップ4Bの内径側先端部DにあったグリースGは、その殆どが突出体11よりも径方向内方へ移動している。
以上のとおり、グリース流出抑制体Cである突出体11は、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに付着しているグリースGを内径側に掻き入れる機能を有する。
グリース流出抑制体Cである突出体11は、アキシャルリップ4Bの最小締め代から最大締め代において、アキシャルリップ4Bの内径側に接触する。
ここで、最小締め代から最大締め代とは、スリンガ2、芯金3及びシール部材4の製造後の出来ばえによる寸法のばらつき、並びにスリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける作業時の誤差によるばらつきを許容する締め代の範囲のことである。
グリース流出抑制体Cである突出体11は、アキシャルリップ4Bの最小締め代から最大締め代において、アキシャルリップ4Bの内径側に接触する。
ここで、最小締め代から最大締め代とは、スリンガ2、芯金3及びシール部材4の製造後の出来ばえによる寸法のばらつき、並びにスリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける作業時の誤差によるばらつきを許容する締め代の範囲のことである。
<グリースの流出を評価する試験>
前記機能を有するグリース流出抑制体CによるグリースGの流出を抑制する効果を確認する試験を行う。
前記機能を有するグリース流出抑制体CによるグリースGの流出を抑制する効果を確認する試験を行う。
(実施例及び比較例)
図3(d)の切断部端面図に示す回転用シール1を実施例とし、図7(a)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cが無い回転用シール1Aを比較例とする。
図3(d)の切断部端面図に示す回転用シール1を実施例とし、図7(a)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cが無い回転用シール1Aを比較例とする。
(試験方法)
(1)グリースGは、自動車のホイールベアリング用グリース「レアマックス」(登録商標)AF-I(協同油脂株式会社製)とし、通常量である0.3gとする。
(2)実施例の回転用シール1及び比較例の回転用シール1Aを試験装置に組み付け、組付けが完了した状態における締め代を0.7mmとする。
(3)スリンガ2が装着された回転軸を試験装置のモータにより駆動し、前記回転軸の回転速度を1500rpmに維持して5分間保持する初期運転を行う。
(4)前記初期運転を行った後における回転用シール1,1AのグリースGの流出を評価する。
(1)グリースGは、自動車のホイールベアリング用グリース「レアマックス」(登録商標)AF-I(協同油脂株式会社製)とし、通常量である0.3gとする。
(2)実施例の回転用シール1及び比較例の回転用シール1Aを試験装置に組み付け、組付けが完了した状態における締め代を0.7mmとする。
(3)スリンガ2が装着された回転軸を試験装置のモータにより駆動し、前記回転軸の回転速度を1500rpmに維持して5分間保持する初期運転を行う。
(4)前記初期運転を行った後における回転用シール1,1AのグリースGの流出を評価する。
(試験結果)
前記初期運転を行った後、比較例の回転用シール1Aでは、図7(b)の切断部端面図に示すように、ラジアルリップ4Cとアキシャルリップ4Bとの間の空間EにあるグリースGは、アキシャルリップ4Bの先端付近から遠心力で漏れ出していた。
漏れ出したグリースGの量は0.06gであり、図7(b)に示すように、飛散したグリースSGが、ラビリンスHを形成する芯金円筒部3Aの内周面側に張り付いていた。
前記初期運転を行った後、比較例の回転用シール1Aでは、図7(b)の切断部端面図に示すように、ラジアルリップ4Cとアキシャルリップ4Bとの間の空間EにあるグリースGは、アキシャルリップ4Bの先端付近から遠心力で漏れ出していた。
漏れ出したグリースGの量は0.06gであり、図7(b)に示すように、飛散したグリースSGが、ラビリンスHを形成する芯金円筒部3Aの内周面側に張り付いていた。
図7(b)のように飛散したグリースSGが芯金円筒部3Aの内周面側に張り付いた状態で、矢印FのようにラビリンスH内に水(泥水)が浸入した場合、芯金円筒部3Aの内周面側に張り付いたグリースSGに水が衝突して飛散するので、アキシャルリップ4B先端の被水量が増加してしまう。
前記初期運転を行った後、実施例の回転用シール1では、は、図3(d)の切断部端面図に示すラジアルリップ4Cとアキシャルリップ4Bとの間の空間EにあるグリースGにおいて、アキシャルリップ4Bの先端付近から遠心力で漏れ出す量は略0(0.00g)であり、グリースが飛散してラビリンスHを形成する芯金円筒部3Aの内周面側に張り付くことは無かった。
よって、実施例では、図3(d)の矢印FのようにラビリンスH内に水(泥水)が浸入しても、飛散したグリースに水が衝突して水が飛散することがないので、アキシャルリップ4B先端の被水量が増加しない。
<変形例>
次に、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cの変形例について説明する。
次に、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cの変形例について説明する。
(第1変形例)
図4(a)ないし(d)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第1変形例である突出体12は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体12は、弾性変形していない自由状態(図4(a)参照)では、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって拡径する円錐台側面状である。
図4(a)ないし(d)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第1変形例である突出体12は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体12は、弾性変形していない自由状態(図4(a)参照)では、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって拡径する円錐台側面状である。
図4(a)ないし(d)の突出体12は、図3(a)ないし(d)の突出体11と同様の機能を有する。
すなわち、グリース流出抑制体Cである突出体12は、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに付着しているグリースGを内径側に掻き入れる機能を有する。
グリース流出抑制体Cである突出体12は、アキシャルリップ4Bの最小締め代から最大締め代において、アキシャルリップ4Bの内径側に接触する。
すなわち、グリース流出抑制体Cである突出体12は、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに付着しているグリースGを内径側に掻き入れる機能を有する。
グリース流出抑制体Cである突出体12は、アキシャルリップ4Bの最小締め代から最大締め代において、アキシャルリップ4Bの内径側に接触する。
リップ形状の突出体12の剛性は、アキシャルリップ4Bの剛性よりも小さく設定される。したがって、アキシャルリップ4Bに接触した突出体12は、図4(a)ないし(d)のように変形する。それにより、突出体12によるアキシャルリップ4Bの押し下げが緩和されるので、アキシャルリップ4Bの先端と外向きフランジ部2Bの摺接面2Cとの摺動部の面圧低下を抑えることができる。
(第2変形例)
図5(a)ないし(d)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第2変形例である突出体13は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体13は、弾性変形していない自由状態(図5(a)参照)では、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって拡径する円錐台側面状である。
突出体13は、第1変形例の突出体12と異なり、内径側に環状の突条部13Aを有する。そして、図5(d)のように回転用シール1の組付けが完了した状態では、環状の突条部13Aよりも外径側の当接面13Bにアキシャルリップ4Bが密接する。
図5(a)ないし(d)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第2変形例である突出体13は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体13は、弾性変形していない自由状態(図5(a)参照)では、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって拡径する円錐台側面状である。
突出体13は、第1変形例の突出体12と異なり、内径側に環状の突条部13Aを有する。そして、図5(d)のように回転用シール1の組付けが完了した状態では、環状の突条部13Aよりも外径側の当接面13Bにアキシャルリップ4Bが密接する。
図5(a)ないし(d)の突出体13は、図4(a)ないし(d)の突出体12と同様の機能を有する。
その上、図5(d)のように回転用シール1の組付けが完了した状態で、アキシャルリップ4Bが突出体13の当接面13Bに密接するので、グリースGの流出を抑制する効果が高くなる。
その上、図5(d)のように回転用シール1の組付けが完了した状態で、アキシャルリップ4Bが突出体13の当接面13Bに密接するので、グリースGの流出を抑制する効果が高くなる。
(第3変形例)
図6(a)及び(b)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第3変形例である突出体14は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体14は、弾性変形していない自由状態(図6(a)参照)では、芯金3の内向きフランジ部3Bに向かう方向の中間位置に設けた屈曲部14Aよりも先端側が、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって縮径する円錐台側面状である。
なお、図6(a)及び(b)において、グリースの図示は省略している。
図6(a)及び(b)の切断部端面図に示すグリース流出抑制体Cの第3変形例である突出体14は、リップ形状を成し、例えば、スリンガ2の外向きフランジ部2Bの摺接面2Cに加硫接着される。
突出体14は、弾性変形していない自由状態(図6(a)参照)では、芯金3の内向きフランジ部3Bに向かう方向の中間位置に設けた屈曲部14Aよりも先端側が、先端に行くにしたがって、すなわち芯金3の内向きフランジ部3Bに近づくにしたがって縮径する円錐台側面状である。
なお、図6(a)及び(b)において、グリースの図示は省略している。
図6(a)及び(b)の突出体14は、図4(a)ないし(d)の突出体12と同様の機能を有する。
その上、図6(b)のように回転用シール1の組付けが完了した状態で、アキシャルリップ4Bが突出体14の当接面14Bに密接するので、グリースGの流出を抑制する効果が高くなる。
その上、図6(b)のように回転用シール1の組付けが完了した状態で、アキシャルリップ4Bが突出体14の当接面14Bに密接するので、グリースGの流出を抑制する効果が高くなる。
<作用効果>
前記のとおり、回転用シール1は、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cを備える。グリース流出抑制体Cは、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに付着しているグリースGを内径側に掻き入れる。
前記のとおり、回転用シール1は、スリンガ2の外向きフランジ部2Bからアキシャルリップ4Bに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体Cを備える。グリース流出抑制体Cは、スリンガ2と芯金3及びシール部材4とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに接触しながら、アキシャルリップ4Bの内径側先端部Dに付着しているグリースGを内径側に掻き入れる。
よって、回転用シール1を組み込んだ装置(例えば、自動車のホイール支持用の軸受装置)の初期運転時に、アキシャルリップ4Bの先端付近から遠心力で漏れ出すグリースGを殆ど無くすことができる。それにより、回転用シール1の芯金円筒部3Aの内周面側にグリースGが張り付かないため、回転用シール1のラビリンスH内に水(泥水)が浸入しても、グリースGに水が衝突して飛散しないので、アキシャルリップ4B先端の被水量が増加しない。
その上、グリース流出抑制体Cは、アキシャルリップ4Bの最小締め代から最大締め代において、アキシャルリップ4Bの内径側に接触するので、アキシャルリップ4Bの先端付近から遠心力で漏れ出すグリースGを継続的に抑制することができる。
遠心力で漏れだすグリースGをグリース流出抑制体Cにより継続的に抑制しながらも、ラジアルリップ4C、アキシャルリップ4B、グリース流出抑制体Cで囲まれた空間にあるグリースGは、長期にわたり、遠心力で少しずつ、アキシャルリップ4Bとスリンガ2の摺接面2Cに供給される。
遠心力で漏れだすグリースGをグリース流出抑制体Cにより継続的に抑制しながらも、ラジアルリップ4C、アキシャルリップ4B、グリース流出抑制体Cで囲まれた空間にあるグリースGは、長期にわたり、遠心力で少しずつ、アキシャルリップ4Bとスリンガ2の摺接面2Cに供給される。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1,1A 回転用シール
2 スリンガ
2A スリンガ円筒部
2B 外向きフランジ部
2C 摺接面
3 芯金
3A 芯金円筒部
3B 内向きフランジ部
4 シール部材
4A 基体
4B アキシャルリップ
4C,4D ラジアルリップ
4E 外周シール部
5 エンコーダ部材
6 内輪
6A 軌道面
7 外輪
7A 軌道面
8 玉(転動体)
9 回転用シール
10 軸受装置
11〜14 突出体
13A 突条部
13B 当接面
14A 屈曲部
14B 当接面
A 内径側部材
B 外径側部材
C グリース流出抑制体
D アキシャルリップの内径側先端部
E ラジアルリップとアキシャルリップとの間の空間
F 水が浸入する方向
G グリース
H ラビリンス
IB 内方
OB 外方
SG 飛散したグリース
2 スリンガ
2A スリンガ円筒部
2B 外向きフランジ部
2C 摺接面
3 芯金
3A 芯金円筒部
3B 内向きフランジ部
4 シール部材
4A 基体
4B アキシャルリップ
4C,4D ラジアルリップ
4E 外周シール部
5 エンコーダ部材
6 内輪
6A 軌道面
7 外輪
7A 軌道面
8 玉(転動体)
9 回転用シール
10 軸受装置
11〜14 突出体
13A 突条部
13B 当接面
14A 屈曲部
14B 当接面
A 内径側部材
B 外径側部材
C グリース流出抑制体
D アキシャルリップの内径側先端部
E ラジアルリップとアキシャルリップとの間の空間
F 水が浸入する方向
G グリース
H ラビリンス
IB 内方
OB 外方
SG 飛散したグリース
Claims (3)
- 内径側部材に装着されるスリンガと、外径側部材に装着される芯金、及び前記芯金に接合されたシール部材とを備える回転用シールであって、
前記スリンガは、
前記内径側部材に外嵌するスリンガ円筒部、及び前記スリンガ円筒部の軸方向の一端から径方向外方へ延びる外向きフランジ部からなり、
前記芯金は、
前記外径側部材に内嵌する芯金円筒部、及び前記芯金円筒部の軸方向の一端から径方向内方へ延びる内向きフランジ部からなり、
前記シール部材は、
前記スリンガの外向きフランジ部に摺接するアキシャルリップを含み、
前記回転用シールは、さらに、
前記スリンガの外向きフランジ部から前記アキシャルリップに向かって突出する、弾性材料で形成されたグリース流出抑制体を備え、
前記グリース流出抑制体は、
前記スリンガと前記芯金及び前記シール部材とを相対的に軸方向へ移動させて組み付ける際に、前記アキシャルリップの内径側先端部に接触しながら、前記アキシャルリップの内径側先端部に付着しているグリースを内径側に掻き入れることを特徴とする、
回転用シール。 - 前記グリース流出抑制体は、前記アキシャルリップの最小締め代から最大締め代において、前記アキシャルリップの内径側に接触する、
請求項1に記載の回転用シール。 - 前記グリース流出抑制体は、リップ形状を成す、
請求項1又は2に記載の回転用シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019144384A JP2021025595A (ja) | 2019-08-06 | 2019-08-06 | 回転用シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019144384A JP2021025595A (ja) | 2019-08-06 | 2019-08-06 | 回転用シール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021025595A true JP2021025595A (ja) | 2021-02-22 |
Family
ID=74663753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019144384A Pending JP2021025595A (ja) | 2019-08-06 | 2019-08-06 | 回転用シール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021025595A (ja) |
-
2019
- 2019-08-06 JP JP2019144384A patent/JP2021025595A/ja active Pending
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