JP2021025136A - 衣服 - Google Patents

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JP2021025136A JP2019141045A JP2019141045A JP2021025136A JP 2021025136 A JP2021025136 A JP 2021025136A JP 2019141045 A JP2019141045 A JP 2019141045A JP 2019141045 A JP2019141045 A JP 2019141045A JP 2021025136 A JP2021025136 A JP 2021025136A
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Mariko Hattori
真理子 服部
大久保 純一
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純一 大久保
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Abstract

【課題】デザイン性の向上と製造コストの低減を図る。【解決手段】衣服Aは、前身頃14と後身頃15を縫い合わせた体側縫製部16を有する身頃13と、袖下36に沿った袖下縫製部35を有する袖30とを備え、体側縫製部16の形成領域は、脇下42から下方へ離隔した範囲のみであり、袖下縫製部35の形成領域は、脇下42から袖口45側へ離隔した範囲のみであり、体側縫製部16と袖下縫製部35との間には、一枚の布地からなり、袖下縫製部35が体側縫製部16から離間するのに伴って伸展するように変形する伸展部40が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、衣服に関するものである。
特許文献1には、上衣と下衣とが縫い合わされて一体化され、上衣のうちウエスト部に沿う左右各脇部に、伸縮素材部を設けたつなぎ服が開示されている。伸縮素材部は、前身頃と後身頃とに跨り、ウエスト部から上方に向かうように配されており、腕を上げるのに伴って伸縮素材部が伸長するようになっている。このつなぎ服は、腕を上げたときに上衣の体側部分が突っ張ることがないので、腕を上げる動作を行い易くなっている。
実用新案登録第3205522号公報
しかしながら、伸縮素材部の表地は、複数のプリーツが並ぶことによって蛇腹状を呈しているため、腕の位置を低くした状態では、蛇腹状のプリーツが膨らんで体側部分、特にウエスト部分のシルエットが太くなり、デザイン的に問題がある。また、プリーツを形成すると、縫製に手間がかかるため、コストが高くつくという問題もある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、デザイン性の向上と製造コストの低減を図ることを目的とする。
第1の発明は、
前身頃と後身頃を縫い合わせた体側縫製部を有する身頃と、
袖下に沿った袖下縫製部を有する袖とを備え、
前記体側縫製部の形成領域は、脇下から下方へ離隔した範囲のみであり、
前記袖下縫製部の形成領域は、前記脇下から袖口側へ離隔した範囲のみであり、
前記体側縫製部と前記袖下縫製部との間には、一枚の布地からなり、前記袖下縫製部が前記体側縫製部から離間するのに伴って伸展するように変形する伸展部が設けられていることを特徴とする。
第2の発明は、
前身頃と後身頃を縫い合わせた体側縫製部を有する身頃と、
袖下に沿った袖下縫製部を有する袖とを備え、
前記身頃のうち脇下に臨む部位と、前記袖下のうち前記脇下に臨む部位とを切欠いた領域に配された一枚の布地からなる伸展部とを備え、
前記伸展部は、前記袖下縫製部が前記体側縫製部から離間するのに伴って伸展するように変形可能であることを特徴とする。
第1及び第2の発明において、「体側縫製部」は、身体の体側に沿って線状に延びる縫製部位である。「袖下縫製部」は、袖下に沿って線状に延びる縫製部位である。「脇下」は、身頃の袖ぐりに沿って下方へ延長したラインの下端部である。
腕を上げると、袖下縫製部が体側縫製部から離間するのに伴って伸展部が伸展するように変形するので、身頃と袖との間で突っ張ることがない。また、伸展部は一枚の布地からなるので、プリーツが形成されているものに比べるとシルエットが細くなり、デザイン性に優れている。また、プリーツを形成するための縫製の手間が不要なので、製造コストを低減することもできる。
実施例1の衣服を、前身頃と後身頃が重なるように身頃と袖を延ばして拡げた状態をあらわす正面図である。 図1に示す状態から袖を上げた状態をあらわす正面図である。 袖を上げた状態をあらわす側面図である。 伸展部を拡げて延ばした状態をあらわす側面図である。
第1及び第2の発明は、前記伸展部と前記身頃とを繋ぐ身頃側縫製部が、前記体側縫製部を前記脇下側へ延長した身頃側仮想線から外れた領域に配され、 前記伸展部と前記袖とを繋ぐ袖側縫製部が、前記袖下縫製部を前記脇下側へ延長した袖側仮想線から外れた領域に配されていてもよい。
身頃側縫製部と袖側縫製部は、糸が密に縫い付けられているので伸長し難い部位である。一方、身頃側仮想線と袖側仮想線は、袖が持ち上がったときに布地が最も伸ばされるラインなので、身頃側縫製部を身頃側仮想線から外れた領域に配し、袖側縫製部を袖側仮想線から外れた領域に配した。これにより、身頃側縫製部と袖側縫製部が伸展部の伸展の妨げになることを回避できる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部のうち袖ぐりを延長した袖ぐり仮想線から前記体側縫製部までの長さ寸法が、前記伸展部のうち前記袖ぐり仮想線から前記袖下縫製部までの長さ寸法よりも大きくてもよい。腕を上げたときには、袖山を支点として袖の全体が旋回するので、伸展部のうち袖ぐり仮想線と袖下縫製部との間の部位の伸長量は比較的小さい。これに対し、伸展部のうち袖ぐり仮想線と体側縫製部との間の部位の伸長量は比較的大きい。かかる点に鑑みると、上記のような寸法関係にすることにより、伸展部の伸長機能を有効に発揮させることができる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部を平らに拡げた状態において、前記伸展部が、対角線を上下方向及び前後方向に向けた四辺形をなしていてもよい。伸展部が、四辺を上下方向及び前後方向を向けた四辺形である場合は、四隅の角部が身頃の前後両面と袖の前後両面に目立つように表れるため。デザイン性に問題がある。しかし上記構成によれば、2つの角部が表れるのは、比較的目立ち難い脇下部なので、デザイン性に優れている。
第1及び第2の発明は、前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法をbとしたときに、b/aの値は、0.29≦b/a≦0.73であってもよい。この構成によれば、腕を上げたときに表れる伸展部の形状が、デザイン性に優れたものとなる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法をbとしたときに、b/aの値は、0.5≦b/a≦0.73であってもよい。この構成によれば、腕を上げたときに表れる伸展部の形状が、さらにデザイン性に優れたものとなる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.25≦c/a≦0.64であってもよい。この構成によれば、腕を上げたときに表れる伸展部の形状が、デザイン性に優れたものとなる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.3≦c/a≦0.56であってもよい。この構成によれば、腕を上げたときに表れる伸展部の形状が、よりデザイン性に優れたものとなる。
第1及び第2の発明は、前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.3≦c/a≦0.47であってもよい。この構成によれば、腕を上げたときに表れる伸展部の形状が、さらにデザイン性に優れたものとなる。
第1及び第2の発明は、前記前身頃と前記後身頃が重なるように前記身頃と前記袖を拡げて延ばした状態では、前記袖の上端縁が、前記身頃の上端縁を前記袖側へ延長した仮想肩ラインよりも上方に配されるようにしてもよい。この構成によれば、腕を上げるのに伴って、袖が袖山を支点として旋回したときに、袖山の近傍部分の盛り上がりを抑えることができる。
第1及び第2の発明は、前記身頃にはウエストラインに沿った帯部が縫い付けられており、前記伸展部の下端が前記帯部よりも上方に配されていてもよい。伸展部の下端が帯部に繋がっている場合には、伸展部と身頃を縫製する前後2本の身頃側縫製部の下端部が、帯部を身頃に縫製する縫製部と重なるため、3本の縫製部が重なった帯部が固くなる。帯部が固くなると、着心地が悪くなったり、動き難くなったりする。上記構成によれば、帯部が固くならずに済むので、着心地がよく、動き易い。
第1及び第2の発明は、前記身頃のうち前記脇下より上方の領域に形成されている縫製部の数が、前記身頃のうち前記脇下より下方の領域に形成されている縫製部の数よりも多くてもよい。この構成によれば、身頃のうち肩に近い上部は、剛性が高いので、腕を上げたときでもシルエットが安定する。また、身頃のうち脇下より下方の部位は、比較的伸び変形し易いので、伸展部の伸展の妨げになり難い。
第1及び第2の発明は、前記伸展部が伸縮性を有する布地からなっていてもよい。この構成によれば、腕を下げたときでも伸展部に弛みが生じ難いので、デザイン性に優れている。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図4を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図3,4における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1〜4にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、図1,2にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。
本実施例1の衣服Aは、上衣10と下衣11が帯部12を介して繋がったつなぎ服であり、作業着、モータースポーツ用スーツ、メカニックスーツ等として用いられるものである。衣服Aの布地は、後述する伸展部40を除き、伸縮性を有しない織物からなる。衣服Aの上衣10は、身頃13と、衿27と、左右一対の袖30と、左右一対の伸展部40とを有している。
身頃13は、前身頃14、後身頃15、左右方向に細長い左右一対の前ヨーク17、左右方向に細長い後ヨーク19、左右一対の前側切替布21、左右一対の後側切替布25とを有する。前身頃14と後身頃15は、身体の体側に沿って上下方向に延びる左右一対の体側縫製部16により縫い合わされている。前身頃14と後身頃15のうち体側縫製部16によって縫い合わされているのは、前身頃14と後身頃15の下端部領域のみである。前身頃14と後身頃15の下端縁部には、ウエストラインに沿って延びる帯部12の上縁部が縫い合わされている。帯部12の下縁部には、下衣11の上端縁部が縫い合わされている。
前ヨーク17の下端縁部は、肩のラインに沿った下側水平縫製部18により前身頃14の上縁部に縫い合わされている。後ヨーク19の後側の下端縁部は、肩のラインに沿った後側水平縫製部(図示省略)により後身頃15の上縁部に縫い合わされている。前ヨーク17の上縁部と後ヨーク19の前側の下端縁部は、肩のラインに沿った上側水平縫製部20によって縫い合わされている。
前側切替布21は、三角性をなし、前側斜行縫製部22により前身頃14に縫い合わされ、下側水平縫製部18により前ヨーク17に縫い合わされ、袖ぐり23に沿った袖ぐり縫製部24により袖30に縫い合わされている。後側切替布25は、三角性をなし、後側斜行縫製部26により後身頃15に縫い合わされ、後側水平縫製部(図示省略)により後ヨーク19に縫い合わされ、袖ぐり縫製部24により袖30に縫い合わされている。衿27は、衿ぐり縫製部28により、前身頃14と前ヨーク17と後ヨーク19とに縫い合わされている。
袖30は、上腕布31と、前腕布32と、後腕布33とを筒状に縫製したものである。上腕布31の前縁部と前腕布32の上縁部は、袖30の長さ方向に沿った前腕縫製部34によって縫い合わされている。上腕布31の後縁部と後腕布33の上縁部は、袖30の長さ方向に沿った後腕縫製部(図示省略)によって縫い合わされている。前腕布32の下縁部と後腕布33の下縁部は、袖30の長さ方向に沿った袖下縫製部35によって縫い合わされている。袖下縫製部35は、袖下36に沿って線状に延びる縫製部位である。袖30は、袖ぐり縫製部24によって身頃13の袖ぐり23に縫い付けられている。詳細には、上腕布31は前ヨーク17と後ヨーク19とに縫い合わされている。前腕布32は、前身頃14と前側切替布21とに縫い合わされている。後腕布33は、後側切替布25に縫い合わされている。
各伸展部40は、伸縮性を有する一枚の布地(ニット地、メッシュ素材、バイアスカットされた織物等)からなる。図4に示すように、伸展部40は、対角線41H,41Vを前後方向と上下方向とに向けた四辺形である。伸展部40を平たく拡げたときの形状は、菱形を、前後対称のままで上下非対称に変形させた形状である。本実施例1の衣服Aは、伸展部40の上端から下端までの寸法をa、伸展部40のうち前後方向の対角線41Hから下端までの寸法をbとしたときに、a=34cmであり、b=19cmであり、b/aの比の値は、b/a=0.59である。また、伸展部40のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c=11cmであり、c/aの比の値は、c/a=0.32である。
図3に示すように、衣服Aのうち脇下42を含む領域には、伸展部40を配置するための切欠部43が形成されている。脇下42は、身頃13の袖ぐり23(袖ぐり縫製部24)に沿って下方へ延長した袖ぐり仮想線44の下端部である。切欠部43の下端側領域は、前身頃14の上端部における後縁部と後身頃15の上端部における前縁部を、体側縫製部16に対して斜めに切り欠くことによって形成されている。したがって、体側縫製部16の上端は脇下42に到達していない。つまり、体側縫製部16の上下方向における形成領域は、帯部12の上縁部から、脇下42よりも下方の位置に至る範囲のみである。
切欠部43の上端側領域は、前腕布32の袖ぐり23側の端部における後縁部と後腕布33の袖ぐり23側の端部における前縁部を、袖下縫製部35に対して斜めに切り欠くことによって形成されている。したがって、袖下縫製部35における脇下42側の端部は、脇下42まで到達していない。つまり、袖下縫製部35の形成領域は、袖口45から、脇下42よりも袖口45側の範囲のみである。
伸展部40は、体側縫製部16の上端と、袖下縫製部35における袖ぐり23側の端部との間に配され、切欠部43を塞ぐように設けられている。伸展部40のうち袖30の切欠領域に配される上端側部位は、前後一対の袖側縫製部46によって袖30(前腕布32と後腕布33)に縫い付けられている。前後一対の袖側縫製部46は、袖下縫製部35における袖ぐり23側の端部から、互いに鋭角をなして前後に拡がるように身頃13側へ延び、袖ぐり縫製部24の下端に連なっている。前後両袖側縫製部46は、袖下縫製部35を脇下42側へ延長した袖側仮想線47から前後両側へ外れた領域に配されている。
伸展部40のうち身頃13の切欠領域に配される下端側部位は、前後一対の身頃側縫製部48によって身頃13(前身頃14と後身頃15)に縫い付けられている。前後一対の身頃側縫製部48は、体側縫製部16における袖ぐり23側の端部(上端)から、互いに鋭角をなして前後に拡がるように袖30側(上方)へ延び、袖ぐり縫製部24の下端と袖側縫製部46とに連なっている。前後両身頃側縫製部48は、体側縫製部16を脇下42側へ延長した身頃側仮想線49から前後両側へ外れた領域に配されている。
衣服Aを着て腕を自然に下げた状態では、伸展部40が身頃13の側面部(体側に沿った部分)と袖30との間で折り畳まれるように変形する。したがって、脇下42に表れるのは伸展部40のうちの一部だけである。しかも、伸展部40は、対角線41H,41Vを前後方向及び上下方向に向けた四辺形をなすので、伸展部40の上端部と下端部の角部は、身頃13のうち体側に沿った部位と袖下36との間に隠れる。また、伸展部40の前後両端の角部は、身頃13と袖30の前面と後面には表れるのであるが、前後両端の角部が表れる部分は、比較的目立ち難い脇下42である。したがって、伸展部40を設けたことによってデザイン性が損なわれることはない。
本実施例1の衣服Aを着た状態で腕を伸ばしたまま上げていくと、袖30は、袖山50又は袖山50の近傍を支点として上方へ姿勢を変えていくので、袖30のうち袖山50から遠い袖下36は、袖山50を支点として斜め上側方へ弧を描くように旋回するように変位する。これに伴い、伸展部40の上端部が、伸展部40の下端部から遠ざかるように斜め上側方へ変位するので、折り畳まれていた伸展部40が上下方向へ伸展していく。
伸展部40の伸展が進んでいくと、伸展部40が上下方向の対角線41Vを折り目として前後に折り畳まれるように変形し、これに伴って、一対の身頃側縫製部48が互いに前後に接近していくとともに、一対の袖側縫製部46が互いに前後に接近していく。このように、袖30が上方へ持ち上げられると、伸展部40が伸展するように変形するので、体側縫製部16(身頃13)と袖下縫製部35(袖30)とが引き攣るようなことがない。
本実施例1の衣服Aは、前身頃14と後身頃15を縫い合わせた体側縫製部16を有する身頃13と、袖下36に沿った袖下縫製部35を有する袖30とを備えている。体側縫製部16の形成領域は脇下42から下方へ離隔した範囲のみであり、袖下縫製部35の形成領域は脇下42から袖口45側へ離隔した範囲のみである。これにより、衣服Aには、身頃13のうち脇下42に臨む部位と袖下36のうち脇下42に臨む部位とを切欠いた切欠部43が形成されている。この切欠部43には、袖下縫製部35が体側縫製部16から離間するのに伴って伸展するように変形する伸展部40が設けられている。伸展部40は、体側縫製部16と袖下縫製部35との間に配されていることになる。
腕を上げると、袖下縫製部35が体側縫製部16から離間するのに伴って伸展部40が伸展するように変形するので、身頃13と袖30との間で突っ張ることがない。また、伸展部40は一枚の布地からなるので、プリーツが形成されているものに比べるとシルエットが細くなり、デザイン性に優れている。また、プリーツを形成するための縫製の手間が不要なので、製造コストを低減することもできる。
伸展部40と身頃13を繋ぐ身頃側縫製部48と、伸展部40と袖30を繋ぐ袖側縫製部46は、いずれも、糸が密に縫い付けられているために伸長し難い部位である。一方、体側縫製部16を脇下42側へ延長した身頃側仮想線49と、袖下縫製部35を脇下42側へ延長した袖側仮想線47は、袖30が持ち上がったときに布地が最も伸ばされるラインである。そのため、身頃側縫製部48が身頃側仮想線49と合致するように配されていたり、袖側縫製部46が袖側仮想線47と合致するように配されていたりすると、体側縫製部16と袖下縫製部35との間で突っ張り易くなる。そこで、身頃側縫製部48を身頃側仮想線49から前後方向へ外れた領域に配し、袖側縫製部46を袖側仮想線47から前後方向へ外れた領域に配した。かかる配置により、身頃側縫製部48と袖側縫製部46が伸展部40の伸展の妨げになることを回避できるようになっている。
腕を上げたときには、袖山50を支点として袖30の全体が旋回するので、伸展部40のうち袖ぐり23を延長した袖ぐり仮想線44と、袖下縫製部35との間の部位の伸長量は比較的小さい。これに対し、伸展部40のうち袖ぐり仮想線44と体側縫製部16との間の部位の伸長量は比較的大きい。かかる点に鑑み、伸展部40のうち袖ぐり仮想線44から体側縫製部16までの長さ寸法を、伸展部40のうち袖ぐり仮想線44から袖下縫製部35までの長さ寸法よりも大きくした。かかる寸法関係とすることにより、伸展部40の伸長機能を有効に発揮させることが実現されている。
伸展部40が、四辺を上下方向及び前後方向を向けた四辺形である場合は、袖30(腕)を下げた状態でも、伸展部40の四隅の角部が身頃13の前後両面と袖30の前後両面に目立つように表れるため、デザイン性に関して問題がある。これに対し本実施例1の衣服Aは、伸展部40を平らに拡げた状態において、伸展部40の形状を、対角線41H,41Vを前後方向及び上下方向に向けた四辺形としている。かかる形状であれば、袖30(腕)を下げたときに2つの角部が表れるのは、比較的目立ち難い脇下42の部分だけなので、デザイン性に優れている。また、伸展部40は伸縮性を有する布地からなるので、腕を下げたときでも伸展部40に弛みが生じ難く、デザイン性に優れている。
伸展部40の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部40のうち前後方向の対角線41Hから下端までの寸法をbとしたときに、b/aの比の値を、0.29≦b/a≦0.73にすると、腕を上げたときに表れる伸展部40の形状が、デザイン性に優れたものとなる。また、0.5≦b/a≦0.73にすると、伸展部40のデザイン性がさらに優れたものとなる。また、伸展部40のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの比の値を、0.25≦c/a≦0.64にすると、腕を上げたときに表れる伸展部40の形状が、デザイン性に優れたものとなる。また、0.3≦c/a≦0.56にすると、伸展部40のデザイン性がより向上する。0.3≦c/a≦0.47にすると、伸展部40の形状のデザイン性が更に良好となる。
また、図1に示すように、前身頃14と後身頃15が重なるように身頃13と袖30を拡げて延ばした状態では、袖30の上端縁51が、身頃13の上端縁52を袖30側へ延長した仮想肩ライン53よりも上方に配されるようになっている。この構成によれば、腕を上げるのに伴って、袖30が袖山50を支点として旋回したときに、袖山50の近傍部分の盛り上がりを抑えることができる。
また、身頃13の下端部にはウエストラインに沿った帯部12が縫い付けられているのであるが、伸展部40の下端が帯部12に直接繋がっている場合には、伸展部40と身頃13を縫製する前後2本の身頃側縫製部48の下端部が、帯部12を身頃13に縫製する帯側縫製部54と重なることになる。このように3本の縫製部48,54が重なった帯部12は固くなるため、着心地が悪くなったり、動き難くなったりする。そこで本実施例1では、伸展部40の下端を帯部12よりも上方に配し、帯部12に繋がる縫製部を1本の体側縫製部16だけとした。これにより、帯部12が固くならずに済むので、着心地がよく、動き易くなっている。
また、身頃13のうち脇下42より上方の領域に形成されている縫製部(左右2本の下側水平縫製部18、左右2本の上側水平縫製部20、1本の後側水平縫製部、左右2本の前側斜行縫製部22、左右2本の後側斜行縫製部26、2本の袖ぐり縫製部24)の数が、身頃13のうち脇下42より下方の領域に形成されている縫製部(左右2本の体側縫製部16と二対の身頃側縫製部48)の数よりも多い。この構成によれば、身頃13のうち肩に近い上部(脇下42より上方の部位)は、剛性が高いので、腕を上げたときでもシルエットが安定する。また、身頃13のうち脇下42より下方の部位は、比較的伸び変形し易いので、伸展部40の伸展の妨げになり難い。
<他の実施例>
第1及び第2の発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も第1及び第2の発明の技術的範囲に含まれる。
袖ぐり仮想線から体側縫製部までの長さは、袖ぐり仮想線から袖下縫製部までの長さと同じか、それより短くてもよい。
上記実施例では、身頃側縫製部を身頃側仮想線から外れた領域に配したが、身頃側縫製部を身頃側仮想線と重なるように配してもよい。
上記実施例では、袖側縫製部を袖側仮想線から外れた領域に配したが、袖側縫製部を袖側仮想線と重なるように配してもよい。
伸展部の形状は、四辺を上下方向と前後方向に向けた四辺形、台形、三角形、5辺以上の多角形、楕円形、長円形等であってもよい。
袖の上端縁は、仮想肩ラインに重なっていてもよく、仮想肩ラインより下方に配されていてもよい。
第1及び第2の発明は、身頃に帯部が縫い付けられていない場合にも適用できる。
伸展部は伸縮性を有しない布地(不織布や、経糸又は緯糸に沿って裁断した織物等)であってもよい。
伸展部の上端から下端までの寸法をa、伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法をbとしたときのb/aの値は、b/a<0.29でもよく、0.73<b/aでもよい。
伸展部の上端から下端までの寸法をa、伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときのc/aの値は、c/a<0.25でもよく、0.64<c/aでもよい。
伸展部の上端から下端までの寸法aは、a<34cmでもよく、a>34cmでもよい。
伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法bは、b<19cmでもよく、b>19cmでもよい。
伸展部のうち前端から後端までの寸法cは、c<11cmでもよく、c>11cmでもよい。
身頃のうち脇下より上方の領域の縫製部の数は、身頃のうち脇下より下方の領域の縫製部の数と同じか、それよりも少ない数であってもよい。
上記実施例では、衣服が、上衣と下衣が繋がったつなぎ服であるが、第1及び第2の発明は、下衣が繋がっていない上衣にも適用することができる。
A…衣服
12…帯部
13…身頃
14…前身頃
15…後身頃
16…体側縫製部
30…袖
35…袖下縫製部
36…袖下
40…伸展部
41H,41V…対角線
42…脇下
44…袖ぐり仮想線
45…袖口
46…袖側縫製部
47…袖側仮想線
48…身頃側縫製部
49…身頃側仮想線
51…袖の上端縁
52…身頃の上端縁
53…仮想肩ライン

Claims (14)

  1. 前身頃と後身頃を縫い合わせた体側縫製部を有する身頃と、
    袖下に沿った袖下縫製部を有する袖とを備え、
    前記体側縫製部の形成領域は、脇下から下方へ離隔した範囲のみであり、
    前記袖下縫製部の形成領域は、前記脇下から袖口側へ離隔した範囲のみであり、
    前記体側縫製部と前記袖下縫製部との間には、一枚の布地からなり、前記袖下縫製部が前記体側縫製部から離間するのに伴って伸展するように変形する伸展部が設けられていることを特徴とする衣服。
  2. 前身頃と後身頃を縫い合わせた体側縫製部を有する身頃と、
    袖下に沿った袖下縫製部を有する袖とを備え、
    前記身頃のうち脇下に臨む部位と、前記袖下のうち前記脇下に臨む部位とを切欠いた領域に配された一枚の布地からなる伸展部とを備え、
    前記伸展部は、前記袖下縫製部が前記体側縫製部から離間するのに伴って伸展するように変形可能であることを特徴とする衣服。
  3. 前記伸展部と前記身頃とを繋ぐ身頃側縫製部が、前記体側縫製部を前記脇下側へ延長した身頃側仮想線から外れた領域に配され、
    前記伸展部と前記袖とを繋ぐ袖側縫製部が、前記袖下縫製部を前記脇下側へ延長した袖側仮想線から外れた領域に配されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の衣服。
  4. 前記伸展部のうち袖ぐりを延長した袖ぐり仮想線から前記体側縫製部までの長さ寸法が、前記伸展部のうち前記袖ぐり仮想線から前記袖下縫製部までの長さ寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の衣服。
  5. 前記伸展部を平らに拡げた状態において、前記伸展部が、対角線を上下方向及び前後方向に向けた四辺形をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の衣服。
  6. 前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法をbとしたときに、b/aの値は、0.29≦b/a≦0.73であることを特徴とする請求項5に記載の衣服。
  7. 前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前後方向の対角線から下端までの寸法をbとしたときに、b/aの値は、0.5≦b/a≦0.73であることを特徴とする請求項5に記載の衣服。
  8. 前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.25≦c/a≦0.64であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の衣服。
  9. 前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.3≦c/a≦0.56であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の衣服。
  10. 前記伸展部の上端から下端までの寸法をa、前記伸展部のうち前端から後端までの寸法をcとしたときに、c/aの値は、0.3≦c/a≦0.47であることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の衣服。
  11. 前記前身頃と前記後身頃が重なるように前記身頃と前記袖を拡げて延ばした状態では、前記袖の上端縁が、前記身頃の上端縁を前記袖側へ延長した仮想肩ラインよりも上方に配されることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の衣服。
  12. 前記身頃にはウエストラインに沿った帯部が縫い付けられており、
    前記伸展部の下端が前記帯部よりも上方に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の衣服。
  13. 前記身頃のうち前記脇下より上方の領域に形成されている縫製部の数が、前記身頃のうち前記脇下より下方の領域に形成されている縫製部の数よりも多いことを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の衣服。
  14. 前記伸展部が伸縮性を有する布地からなることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の衣服。
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