JP2021021046A - 熱可塑性樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】低比重で、熱伝導性が高く且つ耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物及びそれからなる成形体を提供する。【解決手段】(A)固有粘度IVが0.6〜1.1dl/gのポリブチレンテレフタレート系樹脂35〜75質量部と(B)スチレン系樹脂25〜65質量部の合計100質量部に対して、(C)黒鉛を10〜70質量部含有し、熱伝導率が面方向で8W/m・K以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物及び成形体に関し、詳しくは、低比重で、熱伝導性が高く且つ耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物及びそれからなる成形体に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、機械的強度、耐薬品性及び電気絶縁性等に優れることから、電気電子機器部品、自動車用内部品その他の電装部品等に広く用いられている。
昨今は、電気電子機器は小型化、高集積化が急速に進行しており、実装部品の発熱や高温化に対する熱マネージメントが重要となっている。熱を逃がすための方法としては、アルミニウムダイキャストを使ったヒートシンクがよく使われている。しかし、自動車関係においては軽量化が必要であり、これを熱伝導性の樹脂材料で代替する動きが強くなっている。
従来からポリブチレンテレフタレート樹脂等のエンジニアリングプラスチックを含む樹脂に黒鉛を高充填して熱伝導性を良くすることが、多く報告されている(例えば、特許文献1−2参照)。
しかし、黒鉛は比重が通常2.23なので、高充填すればするほど重くなってしまい、結果としてアルミニウム製とあまり変わらないということになる。
したがって、耐熱性を保持しながら、軽量化と高熱伝導率をバランスさせた樹脂材料が求められる。
特許第5225558号公報 特開2001−60413号公報
本発明の目的(課題)は、低比重で、熱伝導性と耐熱性に優れる熱可塑性樹脂組成物及びそれからなる成形体を提供することにある。
本発明者は、上記した課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の固有粘度のポリブチレンテレフタレート系樹脂とスチレン系樹脂に、黒鉛を特定量配合することにより、耐熱性を保持しながら、軽量化と高熱伝導率をバランスさせた樹脂組成物となることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、以下の熱可塑性樹脂組成物及び成形体に関する。
[1](A)固有粘度IVが0.6〜1.1dl/gのポリブチレンテレフタレート系樹脂35〜75質量部と(B)スチレン系樹脂25〜65質量部の合計100質量部に対して、(C)黒鉛を10〜70質量部含有し、熱伝導率が面方向で8W/m・K以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
[2](B)スチレン系樹脂の質量平均分子量が120000〜500000である上記[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3]比重が1.0〜1.4g/cmである上記[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4](C)黒鉛の体積平均粒子径が40〜500μmである上記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5]さらに、ポリカーボネート樹脂またはスチレン−マレイン酸共重合体から選ばれる(D)相溶化材を1〜20質量部含有する上記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[6](C)黒鉛が膨張化黒鉛を含む上記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
[8]金属をインサートした成形体である上記[7]に記載の成形体。
[9]自動車用の放熱用筐体またはシャーシ部品である上記[7]に記載の成形体。
[10]LEDランプのヒートシンク部品である上記[7]に記載の成形体。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、低比重で、熱伝導性が高く放熱性に優れ、且つ耐熱性に優れ、また機械的強度や耐薬品性にも優れる。
したがって、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種の電気電子機器や自動車用内装・外装機器の放熱性の部品等に好適に使用できる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、A)固有粘度IVが0.6〜1.1dl/gのポリブチレンテレフタレート系樹脂35〜75質量部と(B)スチレン系樹脂25〜65質量部の合計100質量部に対して、(C)黒鉛を10〜70質量部含有し、熱伝導率が面方向で8W/m・K以上であることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下に記載する説明は実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、固有粘度(IV)が0.6〜1.1dl/gの(A)ポリアルキレンテレフタレート系樹脂を含有する。
固有粘度(IV)が0.6〜1.1dl/gの範囲にあるものを用いることにより、ポリブチレンテレフタレート系樹脂が海島構造の海となりやすく、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の特性が強く顕れ、耐熱性に優れ、また、機械的強度や耐薬品性にも優れた樹脂組成物となる。
固有粘度(IV)が0.6dl/gより低いものを用いると、機械的強度の低いものとなりやすい。また1.1dl/gより高いものでは、(B)スチレン系樹脂が海島構造の海となりやすく、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の耐熱性、機械的強度や耐薬品性が発揮されにくくなり、加えて樹脂組成物の流動性が低下し、成形性が悪化する。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の固有粘度(IV)は、好ましくは0.65dl/g以上、より好ましくは0.7dl/g以上が好ましく、また、好ましくは1.05dl/g以下である。
なお、本発明において、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の固有粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定する値である。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有するポリエステル樹脂であって、ポリブチレンテレフタレート樹脂(ホモポリマー)の他に、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位以外の、他の共重合成分を含むポリブチレンテレフタレート共重合体や、ホモポリマーと当該共重合体との混合物を含む。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、テレフタル酸以外のジカルボン酸単位を含んでいてもよく、他のジカルボン酸の具体例としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ビス(4,4’−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類、1,4−シクロへキサンジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸類、および、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸類等が挙げられる。
ジオール単位としては、1,4−ブタンジオールの外に他のジオール単位を含んでいてもよく、他のジオール単位の具体例としては、炭素原子数2〜20の脂肪族又は脂環族ジオール類、ビスフェノール誘導体類等が挙げられる。具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール等が挙げられる。また、上記のような二官能性モノマー以外に、分岐構造を導入するためトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三官能性モノマーや分子量調節のため脂肪酸等の単官能性化合物を少量併用することもできる。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとを重縮合させたポリブチレンテレフタレート単独重合体が好ましい。
また、カルボン酸単位として、前記のテレフタル酸以外のジカルボン酸1種以上及び/又はジオール単位として、前記1,4−ブタンジオール以外のジオール1種以上を含むポリブチレンテレフタレート共重合体であってもよく、その具体的な好ましい共重合体としては、ポリアルキレングリコール類、特にはポリテトラメチレングリコールを共重合したポリエステルエーテル樹脂や、ダイマー酸共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂、イソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂が挙げられる。
なお、これらの共重合体は、共重合量が、ポリブチレンテレフタレート系樹脂全セグメント中の1モル%以上、50モル%未満であることが好ましい。中でも、共重合量が好ましくは2モル%以上50モル%未満、より好ましくは3〜40モル%、特に好ましくは5〜20モル%である。このような共重合割合とすることにより、流動性、靱性が向上しやすい傾向にあり、好ましい。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂が共重合体である場合、特にポリテトラメチレングリコールを共重合したポリエステルエーテル樹脂が低比重であるので、より好ましい。
ポリテトラメチレングリコールを共重合したポリエステルエーテル樹脂を用いる場合は、共重合体中のテトラメチレングリコール成分の割合は3〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がさらに好ましい。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の末端カルボキシル基量は、適宜選択して決定すればよいが、通常、60eq/ton以下であり、50eq/ton以下であることが好ましく、30eq/ton以下であることがさらに好ましい。60eq/tonを超えると、耐アルカリ性及び耐加水分解性が低下し、また樹脂組成物の溶融成形時にガスが発生しやすくなる。末端カルボキシル基量の下限値は特に定めるものではないが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の製造の生産性を考慮し、通常、10eq/tonである。
なお、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の末端カルボキシル基量は、ベンジルアルコール25mLにポリアルキレンテレフタレート樹脂0.5gを溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/lベンジルアルコール溶液を用いて滴定により測定する値である。末端カルボキシル基量を調整する方法としては、重合時の原料仕込み比、重合温度、減圧方法などの重合条件を調整する方法や、末端封鎖剤を反応させる方法等、従来公知の任意の方法により行えばよい。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分又はこれらのエステル誘導体と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分を、回分式又は連続式で溶融重合させて製造することができる。また、溶融重合で低分子量のポリブチレンテレクタレート樹脂を製造した後、さらに窒素気流下又は減圧下固相重合させることにより、重合度(又は分子量)を所望の値まで高めることもできる。(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂は連続式で溶融重縮合する製造法で得られたものが好ましい。
エステル化反応を遂行する際に使用される触媒は、従来から知られているものであってよく、例えば、チタン化合物、錫化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を挙げることができる。これらの中で特に好適なものは、チタン化合物である。エステル化触媒としてのチタン化合物の具体例としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等を挙げることができる。
[(B)スチレン系樹脂]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(B)スチレン系樹脂を含有する。
スチレン系樹脂としては、好ましくはスチレン系単量体の単独重合体、又はスチレン系単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
スチレン系樹脂に用いられるスチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、エチルスチレン、ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルナフタレン、メトキシスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、トリブロムスチレン等のスチレン誘導体が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのスチレン系単量体と共重合可能な他のビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;フェニルアクリレートベンジルアクリレート等のアクリル酸のアリールエステル;メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート等のアクリル酸のアルキルエステル;フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸アリールエステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有メタクリル酸エステル;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体;アクリル酸、メタクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸及びその無水物が挙げられる。
これらのビニル単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、スチレン系単量体と共重合可能なゴム質重合体としては、ガラス転移温度が10℃以下のゴムが適当である。このようなゴム質重合体の具体例としては、ジエン系ゴム、特にブタジエン系ゴム重合体が好ましく挙げられる。
スチレン系樹脂の具体例として、ポリスチレン(PS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン‐スチレン共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(MABS樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム‐スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等が好ましく挙げられる。これらの中でも、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重合体(ABS樹脂)が好ましく、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)が特に好ましい。
ポリスチレンとしては、スチレンの単独重合体、あるいは他の芳香族ビニルモノマー、例えばα−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等を例えば、50質量%以下の範囲で共重合したものであってもよい。
ゴム強化ポリスチレン(HIPS)としては、好ましくはブタジエン系ゴム成分を共重合またはブレンドしたものであり、ブタジエン系ゴム成分の量は、通常1質量%以上50質量%未満であり、好ましくは3〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。
アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)は、アクリロニトリルとスチレン系単量体との共重合体であり、さらに他の共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。アクリロニトリル−スチレン共重合体中のアクリロニトリル単量体は、5〜95質量%が好ましく、8〜45質量%がより好ましい。また、スチレン系単量体に由来する単位の含有率は、50〜95質量%が好ましく、55〜92質量%がより好ましい。
スチレン系樹脂は、1種を単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
スチレン系樹脂の質量平均分子量は、好ましくは120000〜50000であり、より好ましくは15000以上であり、また、より好ましくは400000以下であり、さらに好ましくは300000以下、特に好ましくは250000以下である。このような質量平均分子量のスチレン系樹脂を使用することにより、スチレン系樹脂が海島構造の島となり易くなることにより、耐熱性や耐薬品性が良くなるので好ましい。
ここで、スチレン系樹脂の質量平均分子量は、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の質量平均分子量である。
スチレン系樹脂の、JIS K7210(温度200℃、荷重5kgf)に準拠して測定されるメルトフローレイト(MFR)は、0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.5〜25g/10分であることがより好ましい。MFRが0.1g/10分未満では流動性が低下する場合があり、30g/10分を超えると耐衝撃性が低下しやすい傾向となり好ましくない。
スチレン系樹脂の製造方法としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいは塊状重合法等の公知の方法が挙げられる。
(B)スチレン系樹脂の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対し、25〜65質量部である。スチレン系樹脂の含有量が25質量部を下回ると樹脂組成物の比重が大きくなり、65質量部を上回ると耐熱性及び強度が低下する。スチレン系樹脂の含有量は、好ましくは30質量部以上、より好ましくは35質量部以上、特に好ましくは40質量部以上であり、また、好ましくは60質量部以下である。
(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の含有量は、(A)及び(B)の合計100質量部基準で、35〜75質量部であり、好ましくは40質量部以上であり、好ましくは70質量部以下であり、より好ましくは65質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。ここで、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂より(B)スチレン系樹脂が多い、スチレン系樹脂がリッチの系の場合でも、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の固有粘度IVが0.6〜1.1dl/gと低いことで、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂が海島構造の海(マトリックス)もしくは共連続構造の海となりやすく、(B)スチレン系樹脂は島となりやすく、そのため耐熱性と、また、ポリブチレンテレフタレート系樹脂に由来する機械的強度や耐薬品性にも優れた樹脂組成物が可能となる。
[(C)黒鉛]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は(C)黒鉛を含有する。
黒鉛としては、特に限定されず、種々の黒鉛を用いることができ、天然の黒鉛、人工的に作製された黒鉛のいずれを使用してもよい。例えば、天然鱗片状黒鉛、天然土状黒鉛等の天然黒鉛;石油コークス、石油ピッチ或いは無定形炭素等を、高温で熱処理した人造黒鉛(熱分解黒鉛);これら天然黒鉛または人造黒鉛を強酸に浸漬し、さらに過酸化水素、塩酸等の酸化剤を添加して処理した膨張黒鉛、または、この膨張黒鉛を急速加熱して、原料黒鉛のC軸方向に膨張させた膨張化黒鉛;等を用いることができる。これらは一種または任意の割合で二種以上を併用してもよい。
黒鉛としては、これらの中でも膨張化黒鉛を含むことが好ましい。また、膨張化黒鉛と熱分解黒鉛を併用することも好ましい。
黒鉛の体積平均粒子径は40〜500μmの範囲にあることが好ましい。40μm未満では熱伝導率が十分でない傾向にあり、また500μmを超えると機械的物性が十分でなくなりやすい。黒鉛の体積平均粒子径は、より好ましくは50μm以上、さらには70μm以上、中でも100μm以上、200μm以上であることが特に好ましく、また、より好ましくは450μm以下であり、さらには400μm以下好ましく、中でも350μm以下、300μm以下であることが特に好ましい。
なお、黒鉛の体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定したときの積算累積容量%が50%であるD50体積平均粒子径である。
黒鉛のアスペクト比は、3以上、50以下であることが好ましい。アスペクト比が小さすぎると、樹脂成形体における熱伝導性の改良効果が小さくなる場合があり、逆に大きすぎても熱伝導性や機械的強度及び成形収縮率の異方性が顕著になるので好ましくない。
黒鉛は、その炭素純度が高い方が好ましく、具体的には95%以上、特に98%以上であることが好ましい。黒鉛の炭素純度が低すぎると、機械的強度のみならず、難燃性の低下や、樹脂成形体の外観が低下する場合がある。
黒鉛の形状にも制限はなく、鱗状、鱗片状、塊状、フレーク状、繊維状、球状等が挙げられる。
また、本発明に用いる黒鉛は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリブチレンテレフタレート系樹脂やスチレン系樹脂との分散性を高めるために、表面処理を施してあることが好ましい。このような表面処理が施された黒鉛としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、脂肪族金属塩等の表面処理剤で黒鉛表面を処理したものや、インターカレーション法によりアンモニウム塩等による有機化処理したものや、さらにウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂をバインダーとして処理したもの等が挙げられる。
本発明の熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物における(C)黒鉛の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対して、10〜70質量部である。黒鉛の含有量が10質量部未満では熱伝導性が不十分となりやすく、逆に70質量部を超えると耐衝撃性や流動性が不十分となりやすい。黒鉛の含有量は、好ましくは15質量部以上、より好ましくは20質量部以上、さらには25質量部以上、特には30質量部以上が好ましく、また好ましくは65質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。
[(D)相溶化材]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらに(D)相溶化材を含有することも好ましく、相溶化材としては、ポリカーボネート樹脂又はスチレン−マレイン酸共重合体を好ましく挙げることができる。
ポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性重合体又は共重合体である。ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知のホスゲン法(界面重合法)や溶融法(エステル交換法)により製造したものを使用することができる。
原料のジヒドロキシ化合物は、実質的に臭素原子を含まないものであり、芳香族ジヒドロキシ化合物が好ましい。具体的には、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわち、ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAが挙げられる。また、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物を使用することもできる。
ポリカーボネート樹脂としては、上述した中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される芳香族ポリカーボネート樹脂、又は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導される芳香族ポリカーボネート共重合体が好ましい。また、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーとの共重合体等の、芳香族ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体であってもよい。更には、上述したポリカーボネート樹脂の2種以上を混合して用いてもよい。
ポリカーボネート樹脂の分子量を調節するには、一価の芳香族ヒドロキシ化合物を用いればよく、例えば、m−及びp−メチルフェノール、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、15000以上であることが好ましく、20000以上であることがより好ましく、さらに好ましくは23000以上、特に好ましくは25000以上、特に28000を超えるものであることが最も好ましい。粘度平均分子量が20000より低いものを用いると、得られる樹脂組成物が耐衝撃性等の機械的強度の低いものとなりやすい。またMvは60000以下であることが好ましく、40000以下であることがより好ましく、35000以下であることがさらに好ましい。60000より高いものでは、樹脂組成物の流動性が悪くなり成形性が悪化する場合がある。
なお、本発明において、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ粘度計を用いて、25℃にて、ポリカーボネート樹脂のメチレンクロライド溶液の粘度を測定し極限粘度([η])を求め、次のSchnellの粘度式から算出される値を示す。
[η]=1.23×10−4Mv0.83
ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)及び溶融法(エステル交換法)のいずれの方法で製造したポリカーボネート樹脂も使用することができる。また、溶融法で製造したポリカーボネート樹脂に、末端のOH基量を調整する後処理を施したポリカーボネート樹脂も好ましい。
スチレン−マレイン酸共重合体としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA樹脂)が好ましく、スチレン単量体と無水マレイン酸単量体の共重合体であり、製造方法としてラジカル重合などの既知の重合方法が可能である。
なお、ここで、(D)相溶化材であるスチレン−マレイン酸共重合体は、前記した(B)スチレン系樹脂からは除外される。
スチレン−マレイン酸共重合体の分子量等は特に制限されるものでは無いが、質量平均分子量としては、好ましくは10000以上500000以下、より好ましくは40000以上400000以下、さらに好ましくは80000以上350000である。ここでスチレン−マレイン酸共重合体の質量平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の質量平均分子量である。
スチレン−マレイン酸共重合体には、本発明の特性を損なわない範囲で他の単量体成分を共重合可能であり、具体例としてα−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、メタクリル酸メチルやアクリル酸メチルなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系単量体などが挙げられ、これらは1種または2種以上を用いることができる。
(D)相溶化材の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部であり、より好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部であり、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは13質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。
[安定剤]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、安定剤を含有することが、熱安定性改良や、機械的強度、透明性や色相の悪化を防止する効果を有するという点で好ましい。安定剤としては、リン系安定剤、イオウ系安定剤およびフェノール系安定剤が好ましい。
リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜リン酸エステル(ホスファイト)、3価のリン酸エステル(ホスホナイト)、5価のリン酸エステル(ホスフェート)等が挙げられ、中でもホスファイト、ホスホナイト、ホスフェートが好ましい。
有機ホスフェート化合物としては、好ましくは、下記一般式:
(RO)3−nP(=O)OH
(式中、Rは、アルキル基またはアリール基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは0〜2の整数を示す。)
で表される化合物である。より好ましくは、Rが炭素原子数8〜30の長鎖アルキルアシッドホスフェート化合物が挙げられる。炭素原子数8〜30のアルキル基の具体例としては、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、トリアコンチル基等が挙げられる。
長鎖アルキルアシッドホスフェートとしては、例えば、オクチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、オクタデシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。これらの中でも、オクタデシルアシッドホスフェートが好ましく、このものはADEKA社の商品名「アデカスタブ AX−71」として、市販されている。
有機ホスファイト化合物としては、好ましくは、好ましくは、下記一般式:
O−P(OR)(OR
(式中、R、R及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基であり、R、R及びRのうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
有機ホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリエチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、モノフェニルジデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAフェノールホスファイトポリマー、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジ(トリデシル)ホスファイト)、テトラ(トリデシル)4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。これらの中でも、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
有機ホスホナイト化合物としては、好ましくは、下記一般式:
−P(OR)(OR
(式中、R、R及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基であり、R、R及びRのうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
有機ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、およびテトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト等が挙げられる。
イオウ系安定剤としては、従来公知の任意のイオウ原子含有化合物を用いることが出来、中でもチオエーテル類が好ましい。具体的には例えば、ジドデシルチオジプロピオネート、ジテトラデシルチオジプロピオネート、ジオクタデシルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、チオビス(N−フェニル−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルイソプロピルキサンテート、トリラウリルトリチオホスファイトが挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)が好ましい。
フェノール系安定剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−ネオペンチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)等が挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリト−ルテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。
安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
安定剤の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対し、好ましくは0.001〜2質量部である。安定剤の含有量が0.001質量部未満であると、樹脂組成物の熱安定性や相溶性の改良が期待しにくく、成形時の分子量の低下や色相悪化が起こりやすく、2質量部を超えると、過剰量となりシルバーの発生や、色相悪化が更に起こりやすくなる傾向がある。安定剤の含有量は、より好ましくは0.01〜1.5質量部であり、更に好ましくは、0.1〜1質量部である。
[離型剤]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、離型剤を含有することが好ましい。離型剤としては、ポリエステル樹脂に通常使用される既知の離型剤が利用可能であるが、中でも、耐アルカリ性が良好な点で、ポリオレフィン系化合物、脂肪酸エステル系化合物が好ましく、特に、ポリオレフィン系化合物が好ましい。
ポリオレフィン系化合物としては、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選ばれる化合物が挙げられ、中でも、重量平均分子量が、700〜10000、更には900〜8000のものが好ましい。
脂肪酸エステル系化合物としては、飽和又は不飽和の1価又は2価の脂肪族カルボン酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類等の脂肪酸エステル類やその部分鹸化物等が挙げられる。中でも、炭素数11〜28、好ましくは炭素数17〜21の脂肪酸とアルコールで構成されるモノ又はジ脂肪酸エステルが好ましい。
脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸等が挙げられる。また、脂肪酸は、脂環式であってもよい。
アルコールとしては、飽和又は不飽和の1価又は多価アルコールを挙げることができる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の1価又は多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコール又は多価アルコールが更に好ましい。ここで脂肪族とは、脂環式化合物も含有する。
かかるアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
なお、上記のエステル化合物は、不純物として脂肪族カルボン酸及び/又はアルコールを含有していてもよく、複数の化合物の混合物であってもよい。
脂肪酸エステル系化合物の具体例としては、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンジベヘネート、グリセリン−12−ヒドロキシモノステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ぺンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリストールジステアレート、ステアリルステアレート、エチレングリコールモンタン酸エステル等が挙げられる。
離型剤の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対して、好ましくは0.1〜3質量部であるが、0.2〜2.5質量部であることがより好ましく、更に好ましくは0.3〜2質量部である。0.1質量部未満であると、溶融成形時の離型不良により表面性が低下しやすく、一方、3質量部を超えると、樹脂組成物の練り込み作業性が低下しやすく、また成形体表面に曇りが生じやすい。
[その他含有成分]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記した(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂、(B)スチレン系樹脂、(D)相溶化材以外の他の熱可塑性樹脂を、本発明の効果を損わない範囲で含有することができる。その他の熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
ただし、その他の樹脂を含有する場合の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)スチレン系樹脂の合計100質量部に対し、20質量部以下とすることが好ましく、10質量部以下がより好ましく、さらには5質量部以下、特には3質量部以下とすることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記した以外の種々の添加剤を含有していてもよく、このような添加剤としては、難燃剤、難燃助剤、滴下防止剤、強化充填材、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤、着色剤、染顔料等が挙げられる。
[熱可塑性樹脂組成物の製造]
本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造するには、樹脂組成物調製の常法に従って行うことができる。すなわち、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂、(B)スチレン系樹脂及び(C)黒鉛、並びに、所望により添加されるその他樹脂成分及び種々の添加剤を一緒にしてよく混合し、次いで一軸又は二軸押出機で溶融混練する。また各成分を予め混合することなく、ないしはその一部のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練し、樹脂組成物を調製することもできる。また、一部をマスターバッチ化したものを配合して溶融混練してもよい。さらには、予め各成分を混合した混合物を、溶融混練することなく、そのまま射出成形機等の成形機に供給し、各種成形体を製造することも可能である。
溶融混練に際しての加熱温度は、通常220〜300℃の範囲から適宜選ぶことができる。温度が高すぎると分解ガスが発生しやすく、外観不良の原因になる場合がある。それ故、剪断発熱等に考慮したスクリュー構成の選定が望ましい。混練時や、後行程の成形時の分解を抑制する為、酸化防止剤や熱安定剤の使用が望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、軽量であり、その比重は好ましくは1.0〜1.4g/cmであり、より好ましくは1.2g/cm以上、さらに好ましくは1.3g/cm以上、特には1.35g/cm以上が好ましく、より好ましくは1.4g/cm未満、さらに好ましくは1.39g/cm以下、特には1.385g/cm以下であることが好ましい。
なお、熱可塑性樹脂組成物の比重はISO 1183に準拠して測定される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は熱伝導率が高く、8W/m・K以上である。ここで熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率は、熱可塑性樹脂組成物を成形した際の面方向(樹脂組成物の流動方向)について測定される値である。熱伝導率は好ましくは9W/m・K以上、より好ましくは9.5W/m・K以上である。熱伝導率は高い方が好ましいが樹脂組成物中に黒鉛を過度に多く配合することとなり、射出成形時に樹脂組成物が固化しやすく、充填不良を起こすので好ましくない。熱伝導率は、好ましくは30W/m・K以下である。
なお、熱伝導度は、ISO22007−2に準拠して測定される。
[成形体]
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する方法は、特に限定されず、熱可塑性樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法、ブロー成形法等が挙げられる。中でも、射出成形法、インサート成形法が好ましい。
インサート成形では、金属部材を射出成形金型のキャビティ部にインサートし、樹脂組成物を金型に射出する。具体的には、成形用の金型を用意し、その金型を開いてその一部に金属部材を設置(インサート)し、その後、金型を閉じ、樹脂組成物の少なくとも一部が金属部材の凹凸形状を形成した面に接するように、金型内に樹脂組成物を射出して固化させる。その後、金型を開き、離型することにより、金属樹脂複合体を得ることができる。インサートされる金属部材の大きさは、目的の金属樹脂複合体の大きさ、構造等によって、適宜決めればよい。インサートされる金属部材は、得られる金属樹脂複合体の全体にわたる必要はなく、金属樹脂複合体の一部分であってもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物に金属をインサートした成形品は、熱伝導性が高く放熱性に優れ、且つ耐熱性に優れるので、電気電子機器部品、自動車用内外装部品その他の電装部品として好適に使用される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いて得られた成形体は、低比重で、熱伝導性が高く放熱性に優れ、且つ耐熱性に優れるので、これらの特性が厳しく求められる電気電子機器部品、自動車用内外装部品その他の電装部品として、高い放熱性が求められる放熱用部材として好適に使用される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いて得られた成形体の好適な例は、ランプヒートシンクであり、例えば、ランプ(LEDモジュール等)を冷却するために使用するヒートシンクであり、好ましくは放熱用フィンを有する。特に自動車用LEDランプヒートシンクとして好適に使用できる。自動車用LEDランプは大別すると内装用ランプ、外装用ランプがあり、例えば、内装用ランプとしてルームランプ、マップランプ、外装ランプとしてリアランプ、フロントランプ、ヘッドランプが挙げられる。具体的には、リアランプとしては、テールランプ、ストップランプ、リアターンシグナルランプ、リアフォグランプ、ハイマウントストップランプ、バックランプ、ナンバープレートランプ等が挙げられ、フロントランプとしては、フロントフォグランプ、フロントターンシグナルランプ、フロントポジショニングランプ、サイドターンシグナルランプ、デイランプ、ファッションランプ等が挙げられる。これら自動車用LEDランプの中でも高輝度のLEDモジュールが用いられ、放熱性が求められる観点より、リアランプ、フロントランプ、ヘッドランプ等が好適である。
また、特に自動車用放熱用部材として、自動車用の筐体状またはシャーシ状の部品に好適に使用できる。具体的には例えば、放熱用筐体や放熱用シャーシとして、エンジンコントロールユニット(ECU)、インバーター、コネクター、バッテリー、車載カメラ、電子電気回路、モーター等を収容するための筐体やシャーシ等に特に好適に用いることができる。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、使用した成分は、以下の表1の通りである。
(実施例1〜4、比較例1〜7)
上記表1に示した各成分を後記表2に示す割合(全て質量部)にて、タンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製「TEX30α」、L/D=42)を使用し、シリンダー設定温度260℃、吐出量40kg/h、スクリュー回転数200rpmの条件で溶融混練した樹脂組成物を、水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。
[比重及び軽量化効果評価]
ISO 1183に準拠して測定を行った。
軽量化の効果を、以下の基準で評価判定した。
○:比重が1.40以下
×:比重が1.40超
[引張破断強度、引張破断伸び率]
上記で得られたペレットを120℃で5時間乾燥させた後、日本製鋼社製射出成形機(型締め力85T)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度80℃の条件で、ISO多目的試験片(4mm厚)を射出成形した。
ISO527に準拠して、上記ISO多目的試験片(4mm厚)を用いて、引張破断強度(単位:MPa)、引張破断伸び率(単位:%)を測定した。
[曲げ最大強度、曲げ弾性率]
ISO178に準拠して、上記ISO多目的試験片(4mm厚)を用いて、23℃の温度で、曲げ最大強度(単位:MPa)と曲げ弾性率(単位:MPa)を測定した。
[ノッチ付シャルピー衝撃強度]
ISO179に準拠して、上記ISO多目的試験片(4mm厚)にノッチ加工を施したノッチ付き試験片について、23℃の温度でノッチ付シャルピー衝撃強度(単位:kJ/m)を測定した。
[荷重たわみ温度と耐熱性判定]
上記ISO多目的試験片(4mm厚)を用い、ISO75−1及びISO75−2に準拠して、荷重0.45MPaの条件で、荷重たわみ温度を測定した。試験片の事前アニール条件は160℃×3時間とした。
以下の基準により、耐熱性の判定を行った。
○:荷重たわみ温度が150℃以上
×:荷重たわみ温度が150℃未満
[熱伝導率と放熱性判定]
前述のペレットについて、日精樹脂工業社製射出成形機(型締め力80T)を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で、100mm×100mm×3mmtの試験片を射出成形した。
この試験片を用い、ホットディスク法熱物性測定装置(京都電子工業社製、「TPS−2500S」)により、ISO22007−2に準拠し、面方向(樹脂の流動方向)の熱伝導率を測定した。
以下の基準により、放熱性の評価判定を行った。
○:熱伝導率が8W/m・K以上
×:熱伝導率が8W/m・K未満
以上の結果を、以下の表2に示す。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、低比重で、熱伝導性が高く放熱性に優れ、且つ耐熱性に優れ、また機械的強度や耐薬品性にも優れるので、各種の電気電子機器や自動車用内装・外装機器の放熱性部品等に好適に使用できる。

Claims (10)

  1. (A)固有粘度IVが0.6〜1.1dl/gのポリブチレンテレフタレート系樹脂35〜75質量部と(B)スチレン系樹脂25〜65質量部の合計100質量部に対して、(C)黒鉛を10〜70質量部含有し、熱伝導率が面方向で8W/m・K以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. (B)スチレン系樹脂の質量平均分子量が120000〜500000である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 比重が1.0〜1.4g/cmである請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. (C)黒鉛の体積平均粒子径が40〜500μmである請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. さらに、ポリカーボネート樹脂またはスチレン−マレイン酸共重合体から選ばれる(D)相溶化材を1〜20質量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. (C)黒鉛が膨張化黒鉛を含む請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
  8. 金属をインサートした成形体である請求項7に記載の成形体。
  9. 自動車用の放熱用筐体またはシャーシ部品である請求項7に記載の成形体。
  10. LEDランプのヒートシンク部品である請求項7に記載の成形体。
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