JP2021020450A - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的な冷却を行う。【解決手段】温調液を貯留する温調液タンクと、温調液を送液する送液ポンプと、温調液を冷却するラジエターと、温調液を複数のヘッドに分配供給する温調液供給マニホールドと、複数のヘッドから温調液を回収する温調液回収マニホールドとを含む温調液の循環経路を備え、温調液の目標温度と、ラジエターの雰囲気温度と、ラジエターの入口における温調液の流入温度の検知結果に基づいて、ラジエターのファンの回転を制御する。【選択図】図7

Description

本発明は液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出するヘッドにおいては、液体を吐出させる圧電素子などの圧力発生手段、スイッチング回路などの駆動IC(ドライバIC)、ヘッド近傍に配置され駆動波形を生成し圧電素子を駆動する電力増幅部を含むヘッド駆動基板のような発熱部材の発熱による温度上昇に伴って液体温度が上昇し、吐出特性が変動する。
従来、温度が調整された温調液(冷却液)を貯留する容器と、容器の冷却液を冷却する冷却手段を備え、容器からの温調液を往路マニホールドによって複数のヘッドに対して分配供給し、複数のヘッドからそれぞれ温調液を復路マニホールドに回収して、容器に戻すようにしたものが知られている(特許文献1)。
特開平10−86411号公報
ところで、温調液を使用する場合、温調液の温度を目標温度に制御しなければ効率的な冷却ができないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、効率的な冷却を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る液体を吐出する装置は、
液体を吐出するヘッドと、
温度が調整された温調液が循環する循環経路と、
前記温調液を冷却する冷却手段と、を備え、
前記冷却手段がラジエターであり、
前記温調液の目標温度と、前記ラジエターの雰囲気温度及び前記ラジエターの入口での前記温調液の温度の各検出結果とに基づいて、前記ラジエターのファンの回転を制御する手段を備えている
構成とした。
本発明によれば、効率的な冷却を行えるようになる。
本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の概略説明図である。 同装置の吐出ユニットを構成するヘッドユニットをノズル面側から見た平面説明図である。 ヘッドの一例の短手方向(ノズル配列方向と直交する方向)の断面説明図である。 図3のA−A線における温調液流路の平面説明図である。 本発明の第1実施形態における液体の供給系及び温調液の循環経路系の説明に供するブロック説明図である。 温調液の温度制御に関わる部分の説明に供するブロック説明図である。 温調液温度制御手段による温調液の温度制御の説明に供するフロー図である。 同じく検知温度とヘッド駆動基板デューティの関係の一例の説明に供する説明図である。 同じく検知温度とラジエターのファンの駆動デューティの関係の一例の説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態における温調液循環系の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態における温調液循環系の説明に供する説明図である。 本発明の第4実施形態における液体(インク)の供給系及び温調液の循環経路系の説明に供するブロック説明図である。 温調液供給マニホールド及び温調液回収マニホールドとヘッドとの接続関係の説明に供する模式的説明図である。 本発明の第5実施形態に係るヘッドユニットの構成と温調液の循環経路を説明する説明図である。 インク供給マニホールドの一例の外観斜視説明図である。 温調液供給マニホールドの外観斜視説明図である。 同温調液供給マニホールドの断面説明図である。 インク供給マニホールド及び温調液供給マニホールドの組み立て状態の斜視説明図である。 本発明の第6実施形態に係るマニホールドの斜視説明図である。 同じく断面説明図である。 温調液回収マニホールドの温調液流路の詳細な説明に供する正断面図である。 同温調液回収マニホールドとヘッド駆動基板との結合部分の斜視説明図である。 同じく分解斜視説明図である。 ヘッドと温調液供給マニホールドと温調液回収マニホールドとの位置関係を示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の平面説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置について図1を参照して説明する。図1は同印刷装置の概略説明図である。
印刷装置1は、シート材Pを搬入する搬入部10と、前処理部20と、印刷部30と、乾燥部40と、搬出部50と、反転機構部60を備えている。印刷装置1は、搬入部10から搬入(供給)されるシート材Pに対し、前処理手段である前処理部20で必要に応じて前処理液を付与(塗布)し、印刷部30で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部40でシート材Pに付着した液体を乾燥させた後、シート材Pを搬出部50に排出する。
搬入部10は、複数のシート材Pを収容する搬入トレイ11(下段搬入トレイ11A、上段搬入トレイ11B)と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12(12A、12B)とを備え、シート材Pを前処理部20に供給する。
前処理部20は、例えばインクの色材を凝集させ、裏写りを防止する作用効果を有する処理液をシート材Pの印刷面に付与する処理液付与手段である塗布部21などを備えている。
印刷部30は、シート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転体)であるドラム31と、ドラム31に担持されたシート材Pに向けて液体を吐出する液体吐出部32を備えている。
また、印刷部30は、前処理部20から送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム31との間でシート材Pを渡す渡し胴34と、ドラム31によって搬送されたシート材Pを受け取って乾燥部40に渡す受け渡し胴35を備えている。
前処理部20から印刷部30へ搬送されてきたシート材Pは、渡し胴34に設けられた把持手段(シートグリッパ)によって先端が把持され、渡し胴34の回転に伴って搬送される。渡し胴34により搬送されたシート材Pは、ドラム31との対向位置でドラム31へ受け渡される。
ドラム31の表面にも把持手段(シートグリッパ)が設けられており、シート材Pの先端が把持手段(シートグリッパ)によって把持される。ドラム31の表面には、複数の吸引穴が分散して形成され、吸引手段によってドラム31の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
そして、渡し胴34からドラム31へ受け渡されたシート材Pは、シートグリッパによって先端が把持されるとともに、吸引手段による吸い込み気流によってドラム31上に吸着担持され、ドラム31の回転に伴って搬送される。
液体吐出部32は、液体吐出手段である吐出ユニット33(33A〜33D)を備えている。例えば、吐出ユニット33Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット33Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット33Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット33Dはブラック(K)の液体を、それぞれ吐出する。また、その他、白色、金色(銀色)などの特殊な液体の吐出を行う吐出ユニットを使用することもできる。
液体吐出部32の各吐出ユニット33は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラム31に担持されたシート材Pが液体吐出部32との対向領域を通過するときに、吐出ユニット33から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が印刷される。
乾燥部40は、印刷部30でシート材P上に付着した液体を乾燥させる。これにより、液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。
反転機構部60は、乾燥部40を通過したシート材Pに対して両面印刷をおこなうときに、スイッチバック方式で、シート材Pを反転する機構であり、反転されたシート材Pは印刷部30の搬送経路61を通じて渡し胴34よりも上流側に逆送される。
搬出部50は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ51を備えている。反転機構部60を通じて搬送されてくるシート材Pは、搬出トレイ51上に順次積み重ねられて保持される。
次に、吐出ユニットを構成するヘッドユニットの一例について図2を参照して説明する。図2は同ヘッドユニットをノズル面側から見た平面説明図である。
ヘッドユニット300は、液体を吐出する複数のヘッド100を千鳥状にヘッド取付け部材302に並べて配置したものである。
各ヘッド100は、液体を吐出する複数のノズル104が配列されたノズル列を複数列(ここでは4列を例にしているが、限定されない。)有している。
次に、ヘッド100の一例について図3ないし図5を参照して説明する。図3は同ヘッドの短手方向(ノズル配列方向と直交する方向)の断面説明図、図4は図3のA−A線における温調液流路の平面説明図である。
ヘッド100は、ノズル104を形成したノズル板101と、ノズル104に通じる圧力室106などの流路を形成する流路板102と、圧力室106の壁面を形成する振動板103を順次積層している。また、ヘッド100は、圧力発生手段としての圧電アクチュエータ111と、共通流路部材を兼ねるフレーム部材120とを有している。
圧電アクチュエータ111は、ベース部材113上に固定された柱状の複数の圧電素子112を有し、圧電素子112は振動板103に接合されている。また、圧電素子112にはフレキシブル配線基板などの配線部材115が接続されている。
共通流路部材を兼ねるフレーム部材120は、圧力室106に吐出する液体(インク)を供給する共通供給流路110を形成している。
このフレーム部材120に温調液(温度が調整された液体)を流すヘッド100内の温調液流路130を形成する温調液流路部材131を接合している。温調液流路部材131には、温調液流路130に温調液を供給する温調液供給ポート132と、温調液を外部に回収する温調液回収ポート133とを有している。
これにより、ヘッド100内において、インクの流路である共通供給流路110と温調液流路130とが熱結合されている。また、ヘッド100の筐体部を兼ねるフレーム部材120は、調液流路130の壁面を形成しており、温調液流路130と熱結合されている。
温調液流路部材131にはケース部材150及び蓋部材151が順次積層されている。
次に、本発明の第1実施形態における液体(インク)の供給系及び温調液の循環経路系について図5のブロック説明図を参照して説明する。
インク供給系には、ヘッド100に供給する液体(インク)を貯留する液体タンク(インクタンク)401と、液体タンク401から供給されるインクを複数のヘッド100に分配供給する液体供給マニホールドであるインク供給マニホールド402とを備えている。インク供給マニホールド402と各ヘッド100とは供給チューブなどの供給経路403で接続されている。
温調液循環系には、温調液510を貯留する温調液タンク501と、温調液を送液する送液ポンプ502と、温調液を冷却する冷却手段であるラジエター511と、各ヘッド100に温調液を分配供給する温調液供給マニホールド505と、各ヘッド100から温調液を回収する温調液回収マニホールド506とを備えている。
温調液供給マニホールド505と各ヘッド100の温調液供給ポート132とは供給チューブなどの供給経路513で接続され、各ヘッド100の温調液回収ポート133と温調液回収マニホールド506とは回収チューブなどの回収経路514で接続されている。
送液ポンプ502を駆動することによって、温調液タンク501に貯留された温調液510は、送液ポンプ502、冷却手段としてのラジエター511、温調液供給マニホールド505、各ヘッド100、温調液回収マニホールド506を経て、温調液タンク501に戻る循環経路500を循環する。
そして、温調液回収マニホールド506に複数のヘッド100の圧電アクチュエータ111に与える駆動波形を生成し波形を増幅する電力増幅部などが実装されたヘッド駆動基板160が熱結合されている。
このように構成した系においては、温調液510は、温調液タンク501から送液ポンプ502で汲み上げられ、ラジエター511を通り、温調液供給マニホールド505から各ヘッド100に分配される。
そして、各ヘッド100の温調液流路130を通ることで各ヘッド100のフレーム部材120を冷却し、各ヘッド100を通過した後、温調液回収マニホールド506でヘッド駆動基板160の電力増幅部を冷却し回収され、温調液タンク501に戻る。
一方、インクは、インクタンク401からインク供給マニホールド402に供給されて各ヘッド100に分配される。
次に、温調液の温度制御に関わる部分について図6のブロック説明図を参照して説明する。
温調液温度制御手段801は、ラジエター511の雰囲気温度T5を検出する環境温度センサ811の検知結果を入力する。なお、ラジエター511は、装置内部での温度上昇の影響を避けるために装置外部に配置されており、ラジエター511の雰囲気温度T5は印刷装置1の環境温度と同じである。なお、環境温度センサ811も装置外部に配置されていることが好ましい。
温調液温度制御手段801は、ラジエター511の入口における温調液の温度(以下、流入温度)という。)T1を検出するラジエター入口温度センサ812と、ラジエター511の出口における温調液の温度(以下、「流出温度」という。)T3を検出するラジエター出口温度センサ813との各検知結果を入力する。
温調液温度制御手段801は、ラジエター511のファン511aの回転数を検出する回転数センサ814などの検知結果を入力する。
そして、温調液温度制御手段801は、これらの入力された検知結果に基づいて、ラジエター511のファン511aの回転駆動制御を行う。
また、温調液温度制御手段801は、入力された温度検知の結果に基づいて、ヘッド駆動基板160に加熱波形を印加し、温調液510を加熱する制御をする。なお、ヘッド駆動基板160は、駆動波形を生成し、圧電素子112を駆動するための波形の電力増幅機能(回路)と、ヘッド100を制御する機能(回路)とを搭載している基板である。
ヘッド駆動基板160及び圧電素子112に与える昇温用駆動波形の駆動周波数を制御することで、発熱量をコントロールできる。例えば、環境温度10℃のときはヘッド駆動基板160を発熱量8KW(40KHz)で加熱し、急峻に循環経路500内の温度を立ち上げる。インク温調ターゲットの常温温度に到達するにつれ、オバーシュートを回避するため、発熱量を低減するように駆動周波数を低減する。
また、温調液温度制御手段801は、送液ポンプ502の駆動制御を行って、温調液510を循環させる制御をする。
次に、温調液温度制御手段による温調液の温度制御について図7ないし図9を参照して説明する。図7は同温度制御の説明に供するフロー図である。図8は検知温度とヘッド駆動基板デューティの関係の一例の説明に供する説明図、図9は検知温度とラジエターのファンの駆動デューティの関係の一例の説明に供する説明図である。
温調液温度制御手段801は、装置立ち上げ処理を開始すると、雰囲気温度T5が10℃未満(10℃>T5)又は32℃を超える(32℃<T5)か否かを判別する(ステップS1、以下、単に「S1」というように表記する。)。
ここで、ラジエター511の雰囲気温度T5が10℃未満又は32℃を超えるときには、動作環境温度範囲外としてアラームを表示する(S2)。
これに対し、ラジエター511の雰囲気温度T5が10℃以上又は32℃以下であるときには、ラジエター511の雰囲気温度T5が23℃未満(T5<23℃)か否かを判別する(S3)。
そして、ラジエター511の雰囲気温度T5が23℃未満であるときには、低温雰囲気下での立ち上げとして、送液ポンプ502を駆動し、ヘッド駆動基板160に対して所定の電圧(例えば36V)を給電し、ヘッド100の圧電素子112の中間電位をONする(S4)。
その後、ラジエター511の入口における流入温度T1の検知結果に基づいて、例えば、図8に示すようなヘッド駆動基板160の加熱波形の駆動デューティ(周波数)を制御する(S5)。
その後、例えば、ラジエター511の入口における流入温度T1が予め定めた所定温度(閾値温度)である23℃以上(23℃≦T1)になったか否かを判別し(S6)、23℃≦T1になるまで、ステップS5、S6の処理を繰り返す。
そして、23℃≦T1になったときには、印刷待機状態へ移行する。
これに対し、ステップS3において、ラジエター511の雰囲気温度T5が23℃未満でないとき、すなわち、雰囲気温度T5が23℃以上であるときには、高温環境下での立ち上げとして、送液ポンプ502を駆動し、ヘッド駆動基板160に対して所定の電圧(例えば36V)を給電し、ヘッド100の圧電素子112の中間電位をONし、さらに、ラジエター511のファン511aを回転する(ON)(S7)。
その後、ラジエター511の入口における流入温度T1の検知結果に基づいて、例えば、図9に示すようなファン511aの駆動デューティに従ってファン511aをPWM制御で駆動する(S8)。
その後、例えば、ラジエター511の入口における流入温度T1が閾値温度23℃以上(23℃≦T1)になったか否かを判別し(S9)、23℃≦T1になるまで、ステップS8、S9の処理を繰り返す。
そして、23℃≦T1になったときには、印刷待機状態へ移行する。
このように、予め定めた温調液の所定温度(閾値温度)と、ラジエターの雰囲気温度及びラジエター511aの入口での温調液510の流入温度T1の各検出結果とに基づいて、ラジエター511のファン511aの回転を制御することで、応答性良く温調液の温度制御を行うことができる。これによって、効率的な冷却を行うことができる。
なお、温調液510の目標温度(ターゲット温度:所定温度、閾値温度)は、上述した「23℃」に限定されるものではない。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照して説明する。図10は同実施形態における温調液循環系の説明に供する説明図である。
本実施形態において、前記第1実施形態の複数のヘッド100を含む複数のヘッドユニット300(300A〜300D)に対応して、温調液供給マニホールド505(505A〜505D)と、温調液回収マニホールド506(506A〜506D)を備えている。
そして、共通の温調液タンク501を備え、共通の温調液タンク501から、それぞれ送液ポンプ502(502A〜502D)と、ラジエター511(511A〜511D)を介して、温調液供給マニホールド505(505A〜505D)に温調液510を分岐して供給する。
一方、ヘッドユニット300を通過した温調液510は、温調液回収マニホールド506(506A〜506D)でそれぞれ回収した後、温調液回収マニホールド506A、506Bと、温調液回収マニホールド506C、506Dの2つの群に集約して、温調液タンク501に戻している。
したがって、循環経路500Aは、温調液タンク501から送液ポンプ502A、ラジエター511A、温調液供給マニホールド505A、ヘッドユニット300A、温調液回収マニホールド506Aを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
同様に、循環経路500Bは、温調液タンク501から送液ポンプ502B、ラジエター511B、温調液供給マニホールド505B、ヘッドユニット300B、温調液回収マニホールド506Bを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
循環経路500Cは、温調液タンク501から送液ポンプ502C、ラジエター511C、温調液供給マニホールド505C、ヘッドユニット300C、温調液回収マニホールド506Cを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
循環経路500Dは、温調液タンク501から送液ポンプ502D、ラジエター511D、温調液供給マニホールド505D、ヘッドユニット300D、温調液回収マニホールド506Dを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
このように、本実施形態においては、ラジエター511を各ヘッドユニット300毎に並列に接続している。
これにより、各ヘッドユニット300で吐出する液体の粘度に応じて目標温度を設定して、ラジエター511による温調液510の冷却を制御することができる。
例えば、酸化チタンなどを色材とする白色インク、表面層に透明層を形成するクリアインクなどのインクは沈降、浸透を回避するため希薄的高粘度に処方する場合には、インク及びヘッドの吐出温度を高くしてヘッド特性に合わせて吐出する。
そこで、例えば、並列接続されたラジエター511の段511aの目標温度を変更してラジエター511の温調液510の出口温度を変えて、吐出する液体の粘度に合わせてヘッド100とインクを温調する。
例えば、KCMYについては6mPa・s(23℃環境時)のインクは温調液を23℃に温調し、クリアインク、白インクについては6mPa・s(27℃環境時)のインクは温調液を27℃に温調する。
このように、常温の環境下で異なる粘度特性のインクに対しても温調温度を変えることができ、安定した吐出特性を得ることができる。
なお、本実施形態では、4つのラジエター511を使用して並列に接続しているが、各ヘッドユニットについて複数のラジエターを直列接続、並列接続、又は直列接続と並列接続を混合した冷却手段を配置することもできる。
次に、本発明の第3実施形態について図11を参照して説明する。図11は同実施形態における温調液循環系の説明に供する説明図である。
本実施形態において、前記第1実施形態の複数のヘッド100を含む複数のヘッドユニット300(33A〜33D)に対応して、温調液供給マニホールド505(505A〜505D)と、温調液回収マニホールド506(506A〜506D)を備えている。
そして、共通の温調液タンク501を備えている。共通の温調液タンク501から、送液ポンプ502Aと、ラジエター511A(511A1、511A2の直接接続)を介して、温調液供給マニホールド505A、505Bに温調液510を分岐して供給する。
また、共通の温調液タンク501から、送液ポンプ502B、ラジエター511B(511B1、511B2の直接接続)を介して、温調液供給マニホールド505C、505Dに温調液510を分岐して供給する。
一方、ヘッドユニット300を通過した温調液510は、温調液回収マニホールド506(506A〜506D)でそれぞれ回収した後、1つに集約して、温調液タンク501に戻している。
したがって、循環経路500Aは、温調液タンク501から送液ポンプ502A、ラジエター511A1、511A2、温調液供給マニホールド505A、505B、ヘッドユニット300A、33B、温調液回収マニホールド506A、506Bを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
同様に、循環経路500Bは、温調液タンク501から送液ポンプ502B、ラジエター511B1、511B2、温調液供給マニホールド505C、505D、ヘッドユニット300C、33D、温調液回収マニホールド506C、506Dを経て、温調液タンク501に戻る経路となる。
また、各温調液回収マニホールド506とヘッド駆動基板160とを熱結合して、ヘッド駆動基板160に実装されているMOS−FETなどの駆動波形を増幅する電力増幅部を冷却する構成としている。
本実施形態において、複数のヘッド100及び各ヘッド100を駆動する複数のヘッド駆動基板(ヘッド駆動部)、すなわち、循環経路500と熱結合されている冷却対象の総発熱量をQ、液体を付与する被付与部材であるシート材Pにおける付与量の上限値を規定するリミット係数をα、温調液510のラジエター511への流入温度をT1、ラジエターの気流温度(雰囲気温度)をT5、ラジエター511の熱抵抗値をRr、とする。
このとき、この温調液循環系においては、
Q×α=(T1−T5)/Rr、
の関係が成り立つようにしている。
つまり、4つのヘッドユニット(加えて、ヘッド駆動部:ヘッド駆動基板160)を冷却する温調液510の循環経路500上の温調液タンク501を1個に集約することで、温調液タンク501内の温調液510の温度はシート材Pに対するインクの付与量上限に相当する発熱量分の温度上昇となる。
例えば、KCMYの4色を吐出するヘッドユニット300を備え、各ヘッドユニット300が11個のヘッド100で構成されるとき、ヘッドユニット300の各ヘッド100と各ヘッド駆動基板160の発熱量の合計は概ね12Kwとなる。そして、シート材Pがコート紙であるとき、例えば、液滴サイズ2pl、解像度1200dpiの条件で描画した場合のインクリミット係数は1/2であるので、温調液の循環経路500上の温調液タンク501を1つに集約し(共通化し)、冷却する場合、冷却装置の規模は、4つの温調液タンクを備える場合に比べて約1/2に低減することができる。
また、本実施形態において、ヘッドユニット300のヘッド100及びヘッド駆動基板160の発熱量は、インクリミット上限値を考慮しても6Kwになるので、ラジエター511を直列接続)したものを並列接続した混合接続で使用している。
2つのラジエター511を直接接続したときの発熱量Q1と最大冷却能力は、Q1×α=(T1−T5)/Rr+(T11−T5)/Rrとなる。これを2組並列接続するので、発熱量Qと最大冷却能力の関係は、Q×α=2×{(T1−T5)/Rr+(T11−T5)/Rr}となる。
なお、T11は直列接続した1段目のラジエター511A1、511B1の出口における温調液の温度(流出温度)とする。
なお、本実施形態では、冷却手段として、4つのラジエター511を使用し、2つのラジエターを直列接続したものを並列に接続した混合接続の構成としているが、前記第2実施形態のように4つのラジエター511を並列に接続した構成とすることもできる。さらに、複数のラジエターを直列接続、並列接続、又は直列接続と並列接続を混合した冷却手段を配置することもできる。
次に、本発明の第4実施形態について図12を参照して説明する。図12は同実施形態における液体(インク)の供給系及び温調液の循環経路系の説明に供するブロック説明図である。
本実施形態の温調液循環系では、温調液に対して熱交換を行う熱交換器503を備えている。熱交換器503は、温調液を冷却する冷却手段であるラジエター511と、温調液を加熱する加熱手段である加熱ヒータ512とを備えている。
送液ポンプ502を駆動することによって、温調液タンク501に貯留された温調液は、送液ポンプ502、熱交換器503、温調液供給マニホールド505、各ヘッド100、温調液回収マニホールド506を経て、温調液タンク501に戻る循環経路500を循環する。
また、本実施形態では、インク供給マニホールド402と温調液供給マニホールド505とは熱結合させている。
これにより、各ヘッド100のインクが供給される前にインクの温度を所要の温度に調整することができ、安定した吐出を行うことができる。
なお、ラジエター511のファンの回転制御は、前記第1実施形態と同様にして行うことができる。
次に、温調液供給マニホールド及び温調液回収マニホールドとヘッドとの接続関係について図13を参照して説明する。図13は同説明に供する模式的説明図である。
温調液供給マニホールド505の液流路551の最上流側から1番目の出口ポートからヘッド100を経て温調液回収マニホールド506の液流路561の最上流側の入口に接続する。以下、同様に、液流路551の最上流側から2番目の出口ポートからヘッド100を経て温調液回収マニホールド506の液流路561の最上流側から2番目の入口に接続する。そして、液流路551の最下流側の出口ポートからヘッド100を経て温調液回収マニホールド506の液流路561の最下流側の入口に接続する。
このような接続関係とすることによって、すべてのヘッド100を経由する温調液の流路構成が揃い、各ヘッドを通じる温調液の流路の圧力損失が等しくなり、流量・流速が同じになるので、全ヘッドを均等に温度調整することができる。
この場合、温調液回収マニホールド506は、温調液供給マニホールド505と同じ材質、同じ長さで構成することが好ましい。例えば、A6063などのアルミ押出し材を使用して、押出成形によって、温調液供給マニホールド505及び温調液回収マニホールド506を作製することにより、製造コストも抑えることができる。
次に、本発明の第5実施形態について図14を参照して説明する。図14は同実施形態に係るヘッドユニットの構成と温調液の循環経路を説明する説明図である。
ヘッドユニット300は、液体を吐出する2組のヘッド(デュアルヘッド)100、100を千鳥状に並べて配置したものである。
そして、温調液供給マニホールド505から、2組のヘッド100、100の一方のヘッド100の温調液供給ポート132に対して温調液を供給し、一方のヘッド100のフレーム部材120を通過した温調液を温調液回収ポート133から回収する。一方のヘッド100から回収した温調液を他方のヘッド100の温調液供給ポート132に供給し、他方のヘッド100のフレーム部材120を通過した温調液を温調液回収ポート133から回収する。なお、2組のヘッド100は千鳥配列するヘッドの組み合わせでもよい。また、2組のヘッド100を重ねて使用し高密度記録とする構成でもよい。
他方のヘッド100の温調液回収ポート133から回収した温調液を、温調液回収マニホールド506に回収する。
次に、上述したインク供給マニホールド、温調液供給マニホールド及び両者の熱結合の一例について図15ないし図17を参照して説明する。図15はインク供給マニホールドの一例の外観斜視説明図、図16は温調液供給マニホールドの外観斜視説明図、図17は同温調液供給マニホールドの断面説明図、図18はインク供給マニホールド及び温調液供給マニホールドの組み立て状態の斜視説明図である。
インク供給マニホールド402は、内部に液体供給路であるインク供給流路420が形成された筒状部材であり、インクタンク401からインクが供給される入口ポート421と、各ヘッド100へインクを供給する出口ポート422とを備えている。
温調液供給マニホールド505は、内部に温調液510の流路が形成された板状部材であり、熱交換器503から温調液510が供給される入口ポート555と、各ヘッド100へ温調液510を供給する出口ポート556とを備えている。温調液供給マニホールド505は、内部に複数本の液流路551a〜551dが長手方向に沿って形成されたマニホールド本体552と、マニホールド本体552の両端部に装着された折り返し部キャップ553とを備えている。
これにより、複数の液流路551a〜551dが折り返し部キャップ553の流路で折り返されて温調液流路551が形成される。温調液流路551が折り返された液流路551a〜551dを有することで、温調液供給マニホールド505内部における温調液の温度勾配を低減することができる。
なお、液流路551dには、各ヘッド100へ温調液510を供給する出口ポート556が設けられている。温調液510は、出口ポート556から供給経路513を経由して、温調液供給ポート132に供給される。
温調液供給マニホールド505のマニホールド本体552の側面には、インク供給マニホールド402を嵌め合わせる嵌め合わせ部558を形成している。嵌め合わせ部558は、マニホールド本体552の長手方向に沿って2本設けている。
そして、図18に示すように、温調液供給マニホールド505のマニホールド本体552の嵌め合わせ部558にインク供給マニホールド402を嵌め合わせることで、温調液供給マニホールド505とインク供給マニホールド402とが熱結合される。ここで、上段のインク供給マニホールド402は、図2に示す搬送方向上流側のヘッド100にそれぞれ出口ポート422からインクが供給される。そして、下段のインク供給マニホールド402は、図2に示す搬送方向下流側のヘッド100にそれぞれ出口ポート422からインクが供給される。
このように、温調液供給マニホールド505とインク供給マニホールド402とを熱結合することで、液体供給路であるインク供給流路420と循環経路500とが熱結合される。
これにより、複数のヘッド100にインクを供給する前にインク温度を調整することができ、各ヘッド100間で供給されるインクの温度のばらつき(温度勾配)が低減する。したがって、各ヘッド100の吐出特性のばらつきが低減する。
次に、本発明の第6実施形態について図19及び図20を参照して説明する。図19は同実施形態におけるマニホールドの斜視説明図、図20は同じく断面説明図である。
本実施形態は、前記実施形態で説明した温調液供給マニホールド505とインク供給マニホールド402を一体の部材としたマニホールド600を備えている。言い換えれば、マニホールド600は、複数のヘッド100に液体(インク)及び温調液510を分配供給する部材である。
マニホールド600は、マニホールド本体601内に、温調液510が流れる第2流路である液流路551と、インクが流れる第1流路であるインク供給流路420とが形成されている。液流路551は、各ヘッド100の温調液供給ポート132と供給チューブなどの供給経路513で接続される。インク供給流路420は出口ポート422を通じて各ヘッド100に接続される。
このとき、図20に示すように、温調液510の2つの液流路551の間にインク供給流路420を配置することが好ましい。
本実施形態においても、温調液流路551とインク供給流路420とが熱結合されたことになる。したがって、複数のヘッド100にインクを供給する前にインク温度を調整することができ、各ヘッド100間で供給されるインクの温度のばらつき(温度勾配)が低減する。これにより、各ヘッド100の吐出特性のばらつきが低減する。
なお、本実施形態のように温調液供給マニホールド505とインク供給マニホールド402とを一体とするマニホールド600は、例えば、立体造形装置(3Dプリンタ)にて容易に造形することができる。
次に、上述した温調液回収マニホールド及び温調液回収マニホールドとヘッド駆動基板160との熱結合の一例について図21ないし図23を参照して説明する。図21は同温調液回収マニホールドの温調液流路の詳細な説明に供する正断面説明図である。図22は同温調液回収マニホールドとヘッド駆動基板160との結合部分の斜視説明図、図23は同じく分解斜視説明図である。
温調液回収マニホールド506は、内部に、ヘッド100から回収経路514を通じて供給される温調液510が矢印A方向に流れる温調液流路561が形成されている。また、温調液回収マニホールド506は、複数の回収経路514と接続する入口ポートBと、温調液タンク501へ温調液を排出する出口ポートCを備える。
温調液流路561は、複数本の液流路が長手方向に沿い、両端部に折り返し流路を備えている。
ヘッド駆動基板160には、駆動波形を増幅するMOS−FETなどで構成される電力増幅部161が実装され、電力増幅部161に接触してヒートシンク162が設けられている。
そこで、ヘッド駆動基板160のヒートシンク162と温調液回収マニホールド506とを熱伝導シート163を介して固定することで、温調液回収マニホールド506とヘッド駆動基板160の電力増幅部161とを熱結合している。
次に、ヘッド100と温調液供給マニホールド505と温調液回収マニホールド506との位置関係について図24を参照して説明する。図24は同説明に供する説明図である。
温調液回収マニホールド506及び温調液供給マニホールド505は、ヘッド100の上方に配置している。
これにより、ヘッド100のノズル密度(ヘッド配置密度)を低減することなく、高画質を得ることができる。また、インクの供給経路403と温調液の供給経路513の距離を短く構成することができ、各供給路内の温度変化を小さく抑えることが可能である。
さらに、ヘッド駆動基板160の発熱量よりも小さいヘッド100のフレーム部材120を、ヘッド駆動基板160よりも下方に配置し、ヘッド100のフレーム部材120、ヘッド駆動基板160の順に循環経路500と熱結合している。そして、ヘッド100の上方に、温調液回収マニホールド506と熱結合したヘッド駆動基板160を配置している。
これにより、温調液で冷却される順序は、発熱量が小さい順になり、効率的な冷却を行うことができるとともに、ヘッド100の温度上昇を抑制できる。
また、ヘッドユニット300と温調液回収マニホールド506と温調液供給マニホールド505とをカバー1000により一体化している。したがって、メンテナンス性が向上する。
次に、本発明の第7実施形態について図25を参照して説明する。図25は同実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の平面説明図である。
印刷装置1は、シリアル型印刷装置である。左右の側板1010A、1010Bに架け渡されるガイド部材1001などのガイド部材でキャリッジ1003を主走査方向に往復移動可能に保持している。そして、キャリッジ1003は、主走査モータ1005によって、駆動プーリ1006と従動プーリ1007間に架け渡したタイミングベルト1008を介して主走査方向に往復移動する。
このキャリッジ1003には、4つの液体吐出ユニット1004を搭載している。液体吐出ユニット1004は、ヘッド(液体吐出ヘッド)100とサブタンク1035を一体化して構成している。
サブタンク1035は、それぞれ各ヘッド100に供給する各色の液体を収容するタンク部を備えている。
そして、装置本体側には、各色の液体を収容したメインタンク1050(1050a〜1050f)が交換可能に装着されるカートリッジホルダ1051が配置されている。このカートリッジホルダ1051には送液ポンプ部1052が設けられ、メインタンク1050から送液ポンプ部1052によって各色の供給チューブ(液体供給経路ともいう。)1056を介して各サブタンク1035に各色の液体が供給される。
一方、シート材Pを搬送するために、シート材Pを吸着してヘッド100に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト1012を備えている。この搬送ベルト1012は、無端状ベルトであり、搬送ローラ1013とテンションローラ1014との間に掛け渡されている。なお、搬送ベルト1012は静電吸着やエアー吸引でシート材Pを吸着する。
そして、搬送ベルト1012は、副走査モータ1016によってタイミングベルト1017及びタイミングプーリ1018を介して搬送ローラ1013が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ1003の主走査方向の一方側には搬送ベルト1012の側方にヘッド100の維持回復を行う維持回復機構であるヘッドメンテナンス装置1020が配置されている。
ヘッドメンテナンス装置1020は、例えばヘッド100のノズル面(ノズル104が形成されている面)をキャッピングする1つの保湿キャップを兼ねる吸引キャップ1021及び3つの保湿キャップ1022と、ノズル面を払拭するワイパ1023などとで構成されている。
また、キャリッジ1003の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール1123を張り渡し、キャリッジ1003にはエンコーダスケール1123のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ1124を設けている。これらのエンコーダスケール1123とエンコーダセンサ1124によってキャリッジ1003の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)1122を構成している。
また、搬送ローラ1013の軸にはコードホイール1125を取り付け、このコードホイール1125に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ1126を設けている。これらのコードホイール1125とエンコーダセンサ1126によって搬送ベルト1012の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成した印刷装置1においては、シート材Pが搬送ベルト1012上に給紙されて吸着され、搬送ベルト1012の周回移動によって副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ1003を主走査方向に移動させながら画像信号に応じてヘッド100を駆動することにより、停止しているシート材Pに液体を吐出して1行分を記録する。そして、シート材Pを所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又はシート材Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、シート材Pを排紙トレイに排紙する。
本実施形態に係るシリアル型の液体を吐出する装置においても、前記実施形態で説明した温調液の循環に関わる構成、ラジエターのファンの回転制御、ヘッド駆動基板に印加する加熱波形の制御に関わる構成などを適用することができる。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
「ヘッド」には、液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 印刷装置
10 搬入部
20 前処理部
30 印刷部
31 ドラム
40 乾燥部
50 搬出部
60 反転機構部
33 吐出ユニット
100 液体吐出ヘッド(ヘッド)
160 ヘッド駆動基板
402 インク供給マニホールド(液体供給マニホールド)
500 循環経路
501 温調液タンク
503 熱交換器
505 温調液供給マニホールド
506 温調液回収マニホールド
510 温調液
511 ラジエター
600 マニホールド
801 温調液温度制御手段

Claims (11)

  1. 液体を吐出するヘッドと、
    温度が調整された温調液が循環する循環経路と、
    前記温調液を冷却する冷却手段と、を備え、
    前記冷却手段がラジエターであり、
    前記温調液の目標温度と、前記ラジエターの雰囲気温度及び前記ラジエターの入口での前記温調液の温度の各検出結果とに基づいて、前記ラジエターのファンの回転を制御する手段を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 液体を吐出するヘッドと、
    温度が調整された温調液が循環する循環経路と、
    前記温調液を冷却する冷却手段と、を備え、
    前記冷却手段がラジエターであり、
    前記温調液の目標温度と、前記ラジエターの雰囲気温度及び前記ラジエターの入口での前記温調液の温度の各検出結果とに基づいて、前記ヘッドを駆動する波形を増幅する電力増幅部を搭載したヘッド駆動基板に印加する加熱波形を制御する手段を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  3. 液体を吐出するヘッドと、
    温度が調整された温調液が循環する循環経路と、
    前記温調液を冷却する冷却手段と、を備え、
    前記冷却手段がラジエターであり、
    前記温調液の目標温度と、前記ラジエターの雰囲気温度及び前記ラジエターの入口での前記温調液の温度の各検出結果とに基づいて、
    前記ラジエターのファンの回転と、前記ヘッドを駆動する波形を増幅する電力増幅部を搭載したヘッド駆動基板に印加する加熱波形とを制御する手段を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  4. 異なる液体を吐出する複数の前記ヘッドと、
    前記温調液を貯留する前記複数のヘッドに共通の温調液タンクと、を備え
    前記温調液は、前記温調液タンクから前記ラジエターを経由し、前記複数のヘッドのそれぞれに流される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  5. 複数の前記ヘッドに前記液体を供給する液体供給路を備え、
    前記液体供給路と前記循環経路とは熱結合されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記循環経路と前記ヘッドを駆動する波形を増幅する電力増幅部を搭載したヘッド駆動基板とは熱結合されている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  7. 複数の前記ヘッドに前記液体を分配供給する液体供給マニホールドと、
    前記複数のヘッドに前記温調液を分配供給する温調液供給マニホールドと、
    前記複数のヘッドから前記温調液を回収する温調液回収マニホールドと、を備え、
    前記液体供給マニホールド、前記温調液供給マニホールド、前記温調液回収マニホールドは、前記複数のヘッドの上方に位置している
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  8. 複数の前記ヘッドに前記温調液を分配供給する温調液供給マニホールドと、
    前記複数のヘッドから前記温調液を回収する温調液回収マニホールドと、を備え、
    温調液は、前記温調液供給マニホールド、前記複数のヘッドの所定のヘッド、前記所定のヘッドとは別のヘッド、前記温調液回収マニホールド、の順に流れる
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  9. 異なる液体を吐出する複数の前記ヘッドを備え、
    前記冷却手段は、複数のラジエターを含み、
    前記複数のラジエターは、並列に接続されて前記循環経路に配置され、
    前記制御する手段は、前記液体の粘度に応じた目標温度で前記複数のラジエターのファンの回転をそれぞれ制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  10. 液体を吐出する複数のヘッドを含む複数のヘッドユニットと、
    温度が調整された温調液が循環する循環経路と、
    前記温調液を冷却する冷却手段と、
    前記温調液を貯留する前記複数のヘッドユニットに共通の温調液タンクと、を備え、
    前記冷却手段がラジエターであり、
    前記循環経路と熱結合されている冷却対象の総発熱量をQ、
    前記液体を付与する被付与部材における付与量の上限値を規定するリミット係数をα、
    前記温調液の前記ラジエターへの流入温度をT1、
    前記ラジエターの気流温度をT5、
    前記ラジエターの熱抵抗値をRr、とするとき、
    Q×α=(T1−T5)/Rr、
    の関係が成り立つ
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  11. 前記冷却手段は、複数のラジエターを含み、
    前記複数のラジエターは、並列接続、直列接続、又は、並列と直列の混合接続されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の液体を吐出する装置。
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