JP2021013296A - 整流回路及びこれを用いたスイッチング電源 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランスの巻線利用率を高める。【解決手段】スイッチング電源1は、例えば、トランス10と、トランス10の一次巻線L1をスイッチング駆動する駆動回路20と、トランス10の二次巻線L2に接続される整流回路30を有する。整流回路30は、例えば、トランス10の二次巻線L2に生じる正極性の誘起電圧を整流する第1整流部31と、二次巻線L1に生じる負極性の誘起電圧を整流する第2整流部32と、第1整流部31と第2整流部32との間に接続されたインダクタンス部33を有する。なお、インダクタンス部33は、トランス10の一次巻線L1と結合された補助巻線L3を含むとよい。また、一次巻線L1と補助巻線L3との結合度は、一次巻線L1と二次巻線L2との結合度よりも小さくなるように設定するとよい。【選択図】図1

Description

本明細書中に開示されている発明は、整流回路及びこれを用いたスイッチング電源に関するものである。
図15は、スイッチング電源の従来例を示す図である。本従来例のスイッチング電源100において、ハーフブリッジ駆動回路120から出力されるパルス電圧がコイル150を介してトランス110の一次巻線L1に印加されると、トランス110の二次巻線L2aにパルス状の誘起電圧が生じる。このとき、整流回路130では、ダイオードD11により整流された電流がコンデンサC11に蓄積される。
一方、ハーフブリッジ駆動回路120から上記と逆位相のパルス電圧が出力されると、二次巻線L2bに上記と逆位相の誘起電圧が生じる。このとき、整流回路130では、ダイオードD12により整流された電流がコンデンサC11に蓄積される。
上記一連の動作を繰り返すことにより、整流回路130では、二次巻線L2a及びL2bそれぞれに生じる誘起パルス電圧を全波整流(双方向整流)することができる。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1及び特許文献2を挙げることができる。
特開2019−9989号公報 特許第5007966号明細書
ところで、上記従来の整流回路130は、その全波整流動作を実現するために、互いに巻き方向の異なる二次巻線L2a及びL2bを備えたトランス110(=センタータップ付きトランス)を必要とする。
しかしながら、二次巻線L2a及びL2bのうち、一方が整流動作を行っているときには、他方が整流動作に何ら寄与していない状態となるので、トランス110の巻線利用率が低く、トランス110の大型化(延いては、結合度の低下に伴う発熱の増大)を招くという課題があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、トランスの巻線利用率を高めることのできる整流回路及びこれを用いたスイッチング電源を提供することを目的とする。
例えば、本明細書中に開示されている整流回路は、トランスの二次巻線に生じる正極性の誘起電圧を整流する第1整流部と、前記二次巻線に生じる負極性の誘起電圧を整流する第2整流部と、前記第1整流部と前記第2整流部との間に接続されたインダクタンス部とを有する構成(第1の構成)とされている。
第1の構成から成る整流回路において、前記インダクタンス部は、前記トランスの一次巻線と結合された補助巻線を含む構成(第2の構成)にするとよい。
第2の構成から成る整流回路において、前記一次巻線と前記補助巻線との結合度は、前記一次巻線と前記二次巻線との結合度よりも小さい構成(第3の構成)にするとよい。
第2又は第3の構成から成る整流回路において、前記インダクタンス部は、前記補助巻線に流れる短絡電流を制限する接続コイルを更に含む構成(第4の構成)にするとよい。
第4の構成から成る整流回路において、前記接続コイルは、中点タップが出力電圧の出力端に接続されたバランスコイルである構成(第5の構成)にするとよい。
また、第1の構成から成る整流回路において、前記インダクタンス部は、前記トランスの一次巻線と結合されていない接続コイルを含む構成(第6の構成)にしてもよい。
第1〜第6いずれかの構成から成る整流回路において、前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続されて第2端が前記インダクタンス部の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記インダクタンス部の第1端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続されて第2端が前記インダクタンス部の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記インダクタンス部の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含む構成(第7の構成)にするとよい。
第7の構成から成る整流回路は、前記二次巻線と前記第1整流部及び前記第2整流部との間に直列接続された第3コンデンサをさらに有する構成(第8の構成)にするとよい。
また、第4の構成から成る整流回路において、前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記第1整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記第2整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含み、前記接続コイルの第1端は、前記第1整流素子の第2端及び前記第1コンデンサの第1端に接続されており、前記接続コイルの第2端は、前記補助巻線の第1端に接続されており、前記補助巻線の第2端は、前記第2整流素子の第2端及び前記第2コンデンサの第1端に接続されている構成(第9の構成)にしてもよい。
また、第5の構成から成る整流回路において、前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記第1整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記第2整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含み、前記バランスコイルの第1端は、前記第1整流素子の第2端及び前記第1コンデンサの第1端に接続されており、前記バランスコイルの第2端は、前記補助巻線の第1端に接続されており、前記補助巻線の第2端は、前記第2整流素子の第2端及び前記第2コンデンサの第1端に接続されており、前記バランスコイルの前記中点タップは、出力平滑コンデンサの第1端と共に前記出力電圧の出力端に接続されており、前記二次巻線の第2端は、前記出力平滑コンデンサの第2端に接続されている構成(第10の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている整流回路は、トランスの二次巻線の両端間に逆向きで直列接続された一対の整流素子と、前記一対の整流素子に並列接続されたバランスコイルと、前記バランスコイルの中点タップに接続された整流コイルと、を有する構成(第11の構成)とされている。
第11の構成から成る整流回路は、前記二次巻線と前記バランスコイルで形成される閉回路を直流的に遮断するコンデンサをさらに有する構成(第12の構成)にするとよい。
また、例えば、本明細書中に開示されているスイッチング電源は、トランスと、前記トランスの一次巻線をスイッチング駆動する駆動回路と、上記第1〜第12いずれかの構成から成り前記トランスの二次巻線に接続される整流回路とを有する構成(第13の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、トランスの巻線利用率を高めることのできる整流回路及びこれを用いたスイッチング電源を提供することが可能となる。
スイッチング電源の第1実施形態を示す図 スイッチング電源の第2実施形態を示す図 スイッチング電源の第3実施形態を示す図 スイッチング電源の第4実施形態を示す図 スイッチング電源の第5実施形態を示す図 スイッチング電源の第6実施形態を示す図 スイッチング電源の第7実施形態を示す図 スイッチング電源の第8実施形態を示す図 スイッチング電源の第9実施形態を示す図 スイッチング電源の第10実施形態を示す図 スイッチング電源の第11実施形態を示す図 スイッチング電源の第12実施形態を示す図 スイッチング電源の第13実施形態を示す図 スイッチング電源の第14実施形態を示す図 スイッチング電源の従来例を示す図
<第1実施形態>
図1は、スイッチング電源の第1実施形態を示す図である。第1実施形態のスイッチング電源1は、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、直流電源E1から供給される入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換して負荷Zに供給する絶縁型のDC/DCコンバータであり、トランス10と、ハーフブリッジ駆動回路20と、整流回路30と、制御回路40と、コイル50と、コンデンサ61及び62と、を有する。
トランス10は、一次回路系に設けられた一次巻線L1と、二次回路系に設けられて一次巻線L1に磁気結合された二次巻線L2と、を含む。
ハーフブリッジ駆動回路20は、直流電源E1の正極端(=入力電圧Vinの印加端)と負極端(=一次回路系のグラウンド)との間に直列接続された上側スイッチ及び下側スイッチ(いずれも不図示)を含み、制御回路40からの指示に応じてトランス10の一次巻線L1をスイッチング駆動する。
整流回路30は、第1整流部31及び第2整流部32とインダクタンス部33を含み、トランス10の二次巻線L2に生じる誘起電圧を全波整流することにより、出力電圧Voutを生成する。
第1整流部31は、ダイオードD1とコンデンサC1を含み、トランス10の二次巻線L2に生じる正極性の誘起電圧を整流する。ダイオードD1のアノードは、二次巻線L2の第1端(=巻始端)に接続されている。ダイオードD1のカソードとコンデンサC1の第1端は、いずれも出力電圧Voutの出力端(=負荷Zの高電位端)とインダクタンス部33の第1端(=補助巻線L3の巻終端)に接続されている。コンデンサC1の第2端は、二次巻線L2の第2端(=巻終端)と負荷Zの低電位端に接続されている。
第2整流部32は、ダイオードD2とコンデンサC2を含み、トランス10の二次巻線L2に生じる負極性の誘起電圧を整流する。ダイオードD2のアノードは、二次巻線L2の第2端(=巻終端)と負荷Zの低電位端に接続されている。ダイオードD2のカソードとコンデンサC2の第1端は、いずれもインダクタンス部33の第2端(=補助巻線L3の巻始端)に接続されている。コンデンサC2の第2端は、二次巻線L2の第1端(=巻始端)に接続されている。
なお、ダイオードD1及びD2は、それぞれ、制御回路40によりハーフブリッジ駆動回路20と同期してオン/オフされる同期整流回路(例えば、MOSFETなどのスイッチ素子)、若しくは、それぞれの両端間電圧又はそれぞれに流れる電流を検出してオン/オフされるスイッチ素子に置き換えてもよい。
インダクタンス部33は、補助巻線L3を含む。補助巻線L3は、第1整流部31(=ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノード)と、第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC2相互間の接続ノード)との間に接続されており、トランス10の一次巻線L1と磁気結合されている。また、補助巻線L3は、自身の誘起電圧が二次巻線L2の誘起電圧と等しくなるように巻かれている。ただし、一次巻線L1と補助巻線L3との結合度は、一次巻線L1と二次巻線L2との結合度よりも小さい。
制御回路40は、例えば、出力電圧Voutが所望の目標値と一致するようにハーフブリッジ駆動回路20を制御する機能(=出力帰還制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、負荷Zに対して一定の出力電圧Voutを安定供給することが可能となる。
コイル50は、ハーフブリッジ駆動回路20の出力端(=上側スイッチ及び下側スイッチ相互間の接続ノード)と一次巻線L1の第1端との間に接続されており、共振コイルとして機能する。
コンデンサ61は、直流電源E1に並列接続されており、入力電圧Vinのノイズ成分を除去する入力フィルタコンデンサとして機能する。
コンデンサ62は、一次巻線L1の第2端と直流電源E1の負極端(=一次回路系のグラウンド)との間に接続されており、共振コンデンサとして機能する。
なお、本図では明示されていないが、スイッチング電源1は、起動時にコンデンサC1及びC2を予備充電する起動回路を有するとよい。
次に、スイッチング電源1の動作について説明する。直流電源E1が投入されると、コンデンサ61及びハーフブリッジ駆動回路20に入力電圧Vinが印加される。ハーフブリッジ駆動回路20からコイル50を介してトランス10の一次巻線L1にパルス電圧が印加されると、二次巻線L2にもパルス状の誘起電圧が生成される。
例えば、二次巻線L2に正極性の誘起電圧が生じると、ダイオードD1を介してコンデンサC1に電荷が蓄積される。一方、二次巻線L2の負極性の誘起電圧が生じると、ダイオードD2を介してコンデンサC1に電荷が蓄積される。
上記一連の動作を繰り返すことにより、整流回路30では、二次巻線L2に生じるパルス状の誘起電圧を全波整流(双方向整流)することができる。
また、補助巻線L3には、二次巻線L2と同一(またはほぼ同一)の誘起電圧が発生する。従って、補助巻線L3を介して接続されたコンデンサC1及びC2は、いずれも同電位に充電される。すなわち、コンデンサC1及びC2のうち、一方の第1端にパルス状の誘起電圧が生じると、他方の第1端にも同波形の誘起電圧が生じる。従って、基本的には補助巻線L3に短絡パルス電流が流れることはない。
また、補助巻線L3は、二次巻線L2よりも一次巻線L1との結合度が小さく、二次巻線L2に流れる二次電流と比べて小さい電流(例えばRMS値1/2以下)しか流れないので、二次巻線L2よりも断面積を小さく(線径を細く)しておけばよい。これにより、トランス10の不要な大型化を招かずに済む。
上記構成から成る整流回路30であれば、センタータップ付きトランスを要することなく、二次巻線L2に流れる電流の方向とは何ら無関係に、正負双方の誘起電圧を全波整流することができる。同じ太さの二次巻線を2本巻く必要のあるセンタータップ付きトランスと異なり、整流回路30に接続されるトランス10であれば、二次巻線L2を1本巻けば足りるので、トランス10の巻線利用率を高めることが可能となる。従って、トランス10の大型化(延いては結合度の低下)を招くことなく、二次巻線L2の断面積を大きく(線径を太く)することができるので、トランス10の発熱(=√2RI、ただし、Rは二次巻線L2の抵抗値、Iは二次電流の電流値)を抑制することが可能となる。
また、補助巻線L3を介してサージ成分を逃がすこともできるので、ダイオードD1及びD2それぞれの耐圧を必要最小限に設計することも可能となる。
<第2実施形態>
図2は、スイッチング電源の第2実施形態を示す図である。第2実施形態のスイッチング電源1は、第1実施形態(図1)を基本としつつ、インダクタンス部33の構成に変更が加えられている。
より具体的に述べると、インダクタンス部33は、補助巻線L3に流れる短絡パルス電流を制限する接続コイルL4をさらに含む。
なお、本図では、第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC2相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第2端との間に接続コイルL4を接続したが、接続コイルL4の接続位置については、何らこれに限定されるものではなく、第1整流部31(=ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第1端との間に接続コイルL4を接続してもよい。
本実施形態によれば、二次巻線L2及び補助巻線L3それぞれに生じる誘起電圧が異なっていても、その電圧差に起因する短絡パルス電流を制限して、トランス10の発熱を抑制することが可能となる。
<第3実施形態>
図3は、スイッチング電源の第3実施形態を示す図である。第3実施形態のスイッチング電源1は、第2実施形態(図2)を基本としつつ、インダクタンス部33の構成に変更が加えられている。
より具体的に述べると、インダクタンス部33は、先出の接続コイルL4として、その中点タップが出力電圧Voutの出力端に接続されたバランスコイルL5を含む。また、ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノードは、出力電圧Voutの出力端から切り離されている。さらに、負荷Zには、コンデンサ63が並列接続されている。
本実施形態によれば、出力帰還制御の安定性を高めることが可能となる。
<第4実施形態>
図4は、スイッチング電源の第4実施形態を示す図である。第4実施形態のスイッチング電源1は、第3実施形態(図3)を基本としつつ、整流回路30の構成に変更が加えられている。
より具体的に述べると、整流回路30は、二次巻線L2の第1端(=巻始端)と、第1整流部31及び第2整流部32(=ダイオードD1及びコンデンサC2相互間の接続ノード)との間に接続されたコンデンサ34をさらに有する。
本実施形態によれば、二次巻線L2に生じる正負双方の誘起電圧がばらついていても、そのばらつきをキャンセルして、第1整流部31及び第2整流部32それぞれに流れる二次電流を一致させることが可能となる。
なお、本図では、第3実施形態(図3)を基本としたが、第1実施形態(図1)または第2実施形態(図2)を基本としてもよい。
<第5実施形態>
図5は、スイッチング電源の第5実施形態を示す図である。第5実施形態のスイッチング電源1は、第3実施形態(図3)を基本としつつ、整流回路30の構成に変更が加えられている。
より具体的に述べると、整流回路30は、二次巻線L2の第2端(=巻終端)と、第1整流部31及び第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC1相互間の接続ノード)との間に接続されたコンデンサ35をさらに有する。
本実施形態によれば、先出の第4実施形態(図4)と同じく、二次巻線L2に生じる正負双方の誘起電圧がばらついていても、そのばらつきをキャンセルして、第1整流部31及び第2整流部32それぞれに流れる二次電流を一致させることが可能となる。
なお、本図では、第3実施形態(図3)を基本としたが、第1実施形態(図1)または第2実施形態(図2)を基本としてもよい。
<第6実施形態>
図6は、スイッチング電源の第6実施形態を示す図である。第6実施形態のスイッチング電源1は、第3実施形態(図3)を基本としつつ、直流電源E1に代えて交流電源E2が接続されている。
すなわち、スイッチング電源1は、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、交流電源E2から供給される入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換して負荷Zに供給する絶縁型のAC/DCコンバータとされている。
このように、スイッチング電源1を交流電源E2でも動作するためには、ハーフブリッジ駆動回路20を正負双方向の入力電圧Vinに対応させればよい。
なお、本図では、第3実施形態(図3)を基本としたが、第1実施形態(図1)、第2実施形態(図2)、第4実施形態(図4)、並びに、第5実施形態(図5)のいずれを基本としてもよい。
<第7実施形態>
図7は、スイッチング電源の第7実施形態を示す図である。第7実施形態のスイッチング電源1は、第6実施形態(図6)を基本としつつ、主に一次回路系が変更されている。
より具体的に述べると、スイッチング電源1は、一次回路系の構成要素として、先出のハーフブリッジ駆動回路20、コイル50及びコンデンサ62に代えて、コンデンサ64と、双方向スイッチ70と、ドライバ81及び82と、電流検出素子90と、を有する。また、スイッチング電源1の二次回路系には、コンデンサ65が追加されている。
なお、上記構成要素のうち、双方向スイッチ70とドライバ81及び82は、トランス10の一次巻線L1をスイッチング駆動する駆動回路に相当する。
コンデンサ64は、双方向スイッチ70に並列接続されており、共振コンデンサとして機能する。
双方向スイッチ70は、交流電源E2と一次巻線L1との間において、直列に逆接続されたスイッチ素子71及び72を含む。
例えば、スイッチ素子71及び72がSiベースまたはSiCベースのNMOSFET[N-channel type metal oxide semiconductor field effect transistor]である場合、スイッチ素子71及び72それぞれのソースSが共通となり、スイッチ素子71のドレインDが交流電源E2に接続されて、スイッチ素子72のドレインDが一次巻線L1に接続される。なお、スイッチ素子71及び72としては、それぞれ、GaNデバイスやIGBT[insulated gate bipolar transistor]などを用いても構わない。
また、スイッチ素子71及び72には、それぞれ、内在ダイオード73及び74と内在容量75及び76を付随している。本図の場合、内在ダイオード73のカソードと内在容量75の第1端は、スイッチ素子71のドレインDに接続されている。また、内在ダイオード73のアノードと内在容量75の第2端は、スイッチ素子71のソースSに接続されている。一方、内在ダイオード74のカソードと内在容量76の第1端は、スイッチ素子72のドレインDに接続されている。また、内在ダイオード74のアノードと内在容量76の第2端は、スイッチ素子72のソースSに接続されている。
ドライバ81及び82は、それぞれ、制御回路40からの指示に応じて、スイッチ素子71及び72それぞれの駆動信号(ゲート信号)を生成する。
例えば、制御回路40は、直流出力電圧Voutが所望の目標値と一致するように双方向スイッチ70をオン/オフさせる機能(=出力帰還制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、負荷Zに対して一定の出力電圧Voutを安定供給することが可能となる。なお、出力帰還制御方式については、既存のパルス幅変調方式や臨界方式などを適用すればよい。
また、制御回路40は、スイッチング電源1の力率を1に近付けるように双方向スイッチ70をオン/オフさせる機能(=力率改善機能)を備えている。このような機能を具備することにより、別途の力率改善回路が不必要となるので、1コンバータ形式のスイッチング電源1を実現することが可能となる。
また、制御回路40は、電流検出素子90(例えばセンス抵抗)を用いて取得される電流センス信号(=一次電流に応じた信号)を監視して一次電流が所定の上限値を超えないように双方向スイッチ70をオン/オフさせる機能(=定電流制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、一次回路系に過大な一次電流が流れないので、スイッチング電源1の安全性を高めることが可能となる。
また、電流検出素子90を用いた電流帰還制御により、力率改善や過電流保護のほか、高調波電流の制御を行うことも可能となる。
また、制御回路40は、双方向スイッチ70の両端間電圧(延いてはコンデンサ64の両端間電圧)を監視し、その電圧値が0Vとなるタイミングを見計らって双方向スイッチ20をオンさせる機能(=ZVS[zero-volt switching]機能)を備えている。このような機能を具備することにより、双方向スイッチ70のスイッチング損失を低減することができるので、スイッチング電源1の変換効率を高めることが可能となる。
若しくは、制御回路40は、スイッチ素子71及び72を個別にゼロ電圧スイッチング制御する機能(=個別ZVS機能)を備えていてもよい。このような機能を具備することにより、双方向スイッチ70のスイッチング損失をさらに低減することができるので、双方向スイッチ70の発熱を抑えるとともに、より一層スイッチング電源1の変換効率を高めることが可能となる。
上記構成から成るスイッチング電源1の基本動作について説明する。制御回路40により双方向スイッチ70(=スイッチ素子71及び72双方)がオンされると、トランス10の一次巻線L1に一次電流が流れてエネルギーが蓄積される。そして、トランス10に所定のエネルギーが蓄積されると、双方向スイッチ70がオフされる。
例えば、一次巻線L1及び双方向スイッチ70相互間の接続ノードに現れるスイッチ電圧Vswが正電位である場合には、制御回路40からドライバ82を介してスイッチ素子72がオフされる。このとき、トランス10に蓄えられたエネルギーは、スイッチ素子72の内在容量76、ダイオードD1及びD2それぞれの内在容量(不図示)、並びに、コンデンサ64及び65の充電に供される。また、このとき、二次巻線L2から出力されるエネルギーは、ダイオードD1により整流されてコンデンサC1に蓄積され、さらには、バランスコイルL5の中点タップを介してコンデンサ63に出力される。
一方、上記のスイッチ電圧Vswが負電位である場合には、制御回路40からドライバ81を介してスイッチ素子71がオフされる。このとき、トランス10に蓄えられたエネルギーは、スイッチ素子71の内在容量75、ダイオードD1及びD2それぞれの内在容量(不図示)、並びに、コンデンサ64及び65の充電に供される。また、このとき、二次巻線L2から出力されるエネルギーは、ダイオードD2により整流されてコンデンサC2に蓄積され、さらには、バランスコイルL5の中点タップを介してコンデンサ63に出力される。
なお、コンデンサC1及びC2は、インダクタンス部33(=補助巻線L3及びバランスコイルL5)を介して接続されているが、先にも述べたように、二次巻線L2及び補助巻線L3それぞれの誘起電圧が互いに等しくなるように設計されているので、インダクタンス部33に短絡電流が流れることはない。
その後、トランス10のエネルギーがコンデンサ63に全て放電されると、双方向スイッチ70が適切なタイミングで再びオンされて、上記一連の動作が繰り返される。
このように、これまでに説明してきた整流回路30は、双方向スイッチ70を用いて一次巻線L1を駆動するスイッチング電源1にも適用することが可能である。
<第8実施形態>
図8は、スイッチング電源の第8実施形態を示す図である。第8実施形態のスイッチング電源1は、第7実施形態(図7)を基本としつつ、一次巻線L1の巻数を切り替える切替スイッチSWが追加されている。
切替スイッチSWは、共通ノードが入力電圧Vinの印加端に接続されており、第1選択ノードが一次巻線L1の第1端に接続されており、第2選択ノードが一次巻線L1の中点タップに接続されている。従って、切替スイッチSWは、一次巻線L1の第1端と中点タップのいずれに入力電圧Vinを印加するかを切り替えることができる。
例えば、比較的高い入力電圧Vin(例えばVin=AC220V)が入力されるアプリケーションでは、切替スイッチSWの共通ノードと第1選択ノードを導通するとよい。このとき、一次巻線L1と二次巻線L2との巻線比は、n1:n2(ただし、n1は一次巻線L1の第1端から第2端までの巻数、n2は二次巻線L2の第1端から第2端までの巻数)となる。
一方、比較的低い入力電圧Vin(例えばVin=AC100V)が入力されるアプリケーションでは、切替スイッチSWの共通ノードと第2選択ノードを導通するとよい。このとき、一次巻線L1と二次巻線L2との巻線比は、n1’:n2(ただし、n1’は一次巻線L1の中点タップから第2端までの巻数であり、n1>n1’)となる。
このように、入力電圧Vinに応じて一次巻線L1の巻数を切り替えることにより、入力電圧Vinが変動しても、双方向スイッチ70のオン時間(ないしはスイッチング周波数)が変化しにくくなる。
従って、様々な入力電圧Vinへの対応(いわゆるマルチ電源対応)に際して、制御回路40(=コントローラIC)の共通化やトランス10及び周辺部品の小型化を図ることができるので、使い勝手の良いユニバーサル仕様のスイッチング電源1を安価に提供することが可能となる。
また、本実施形態のスイッチング電源1であれば、入力電圧Vinが高いほど一次巻線L1の巻数を増やしてインダクタンスLを上げることができる。従って、入力電圧Vinが高いほど双方向スイッチ70の両端間電圧に現れる共振波形のQ値[quality factor](=√(L/C))が高まるので、ZVS動作が容易となる。
なお、切替スイッチSWとしては、手動スイッチを用いてもよいし、リレーなどの電動スイッチを用いてもよい。前者を採用する場合には、トランス10自体に切替スイッチSWを包含したもの(=タップ切替器付きトランス)を用いることが望ましい。一方、後者を採用する場合には、入力電圧Vinを検出して切替スイッチSWを自動的に切り替える構成にすることが望ましい。
<第9実施形態>
図9は、スイッチング電源の第9実施形態を示す図である。第9実施形態のスイッチング電源1は、第1実施形態(図1)を基本としつつ、インダクタンス部33の構成に変更が加えられている。
より具体的に述べると、インダクタンス部22は、補助巻線L3に代えて、トランス10の一次巻線L1と磁気結合されていない接続コイルL6を含む。接続コイルL6の第1端は、第1整流部31(=ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノード)に接続されている。接続コイルL6の第2端は、第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC2相互間の接続ノード)に接続されている。
接続コイルL6を介して接続されたコンデンサC1及びC2は、いずれも同電位に充電される。従って、基本的には接続コイルL6に短絡パルス電流が流れることはない。このように、インダクタンス部33と一次巻線L1との磁気結合は、必須ではない。
<第10実施形態>
図10は、スイッチング電源の第10実施形態を示す図である。第10実施形態のスイッチング電源1は、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、直流電源E1から供給される入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換して負荷Zに供給する絶縁型DC/DCコンバータであり、トランス10と、ハーフブリッジ駆動回路21及び22と、整流回路30と、制御回路40と、コンデンサ61、66及び67と、を有する。
トランス10は、一次回路系に設けられた一次巻線L1と、二次回路系に設けられて一次巻線L1に磁気結合された二次巻線L2と、を含む。なお、一次巻線L1の第1端は、コンデンサ66を介してハーフブリッジ駆動回路21の出力端に接続されている。一方、一次巻線L1の第2端は、ハーフブリッジ駆動回路22の出力端に接続されている。
ハーフブリッジ駆動回路21及び22は、それぞれ、直流電源E1の正極端(=入力電圧Vinの印加端)と負極端(=一次回路系のグラウンド)との間に直列接続された上側スイッチ及び下側スイッチ(いずれも不図示)を含み、制御回路40からの指示に応じてトランス10の一次巻線L1をスイッチング駆動する。なお、ハーフブリッジ駆動回路21及び22を合わせて、一つのフルブリッジ駆動回路として理解することもできる。
整流回路30は、ダイオード36及び37と、バランスコイル38と、整流コイル39と、を含み、トランス10の二次巻線L2に生じる誘起電圧を全波整流することにより、出力電圧Voutを生成する。
ダイオード36のカソードは、二次巻線L2の第1端(=巻始端)に接続されている。ダイオード37のカソードは、二次巻線L2の第2端(=巻終端)に接続されている。ダイオード36及び37それぞれのアノードは、いずれも二次回路系のグラウンド(=負荷Zの低電位端)に接続されている。このように接続されたダイオード36及び37は、二次巻線L2の両端間に逆向きで直列接続された一対の整流素子に相当する。
バランスコイル38は、上記一対の整流素子に並列接続されている。より具体的に述べると、バランスコイル38の第1端(=巻始端)は、ダイオード36のカソードに接続されている。バランスコイル38の第2端(=巻終端)は、ダイオード37のカソードに接続されている。
整流コイル39の第1端は、バランスコイル38の中点タップに接続されている。整流コイル39の第2端は、出力電圧Voutの出力端に接続されている。
制御回路40は、例えば、出力電圧Voutが所望の目標値と一致するようにハーフブリッジ駆動回路21及び22を制御する機能(=出力帰還制御機能)を備えている。このような機能を具備することにより、負荷Zに対して一定の出力電圧Voutを安定供給することが可能となる。なお、出力帰還制御方式については、既存のパルス幅変調方式、周波数変調方式、位相変調方式などを適用すればよい。
コンデンサ61は、直流電源E1に並列接続されており、入力電圧Vinのノイズ成分を除去する入力フィルタコンデンサとして機能する。
コンデンサ66は、ハーフブリッジ駆動回路21の出力端と一次巻線L1の第1端との間に接続されており、共振コンデンサとして機能する。ハーフブリッジ駆動回路21及び22それぞれの動作周波数に対してコンデンサ66の容量値が大きい場合には、単にコンデンサと呼ばれることもある。
コンデンサ67は、負荷Zに並列接続されており、出力電圧Voutを平滑する出力コンデンサとして機能する。
なお、本図では明示されていないが、スイッチング電源1は、起動時にコンデンサ67を予備充電する起動回路を有するとよい。
次に、スイッチング電源1の動作について説明する。直流電源E1が投入されると、コンデンサ61及びハーフブリッジ駆動回路21及び22に入力電圧Vinが印加される。ハーフブリッジ駆動回路21及び22を用いてトランス10の一次巻線L1にパルス電圧が印加されると、二次巻線L2にもパルス状の誘起電圧が生成される。
例えば、二次巻線L2に正極性の誘起電圧が生じると、ダイオード37、バランスコイル38、及び、整流コイル39を介してコンデンサ67に電荷が蓄積される。一方、二次巻線L2の負極性の誘起電圧が生じると、ダイオード36、バランスコイル38、及び、整流コイル39を介してコンデンサ67に電荷が蓄積される。
上記一連の動作を繰り返すことにより、整流回路30では、二次巻線L2に生じるパルス状の誘起電圧を全波整流(双方向整流)することができる。
なお、本図では、一次回路系をフルブリッジ構成としたが、一次回路系をハーフブリッジ構成(第1実施形態など)としても構わない。また、トランスの漏れインダクタンスや共振コイルを追加することにより、共振電源回路として動作することも任意である。
<第11実施形態>
図11は、スイッチング電源の第11実施形態を示す図である。第11実施形態のスイッチング電源1は、第10実施形態(図10)を基本としつつ、直流電源E1に代えて交流電源E2が接続されている。
すなわち、スイッチング電源1は、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、交流電源E2から供給される入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換して負荷Zに供給する絶縁型のAC/DCコンバータとされている。
このように、スイッチング電源1を交流電源E2でも動作するためには、ハーフブリッジ駆動回路21及び22をそれぞれ正負双方向の入力電圧Vinに対応させればよい。
また、ハーフブリッジ駆動回路21及び22と交流電源E2との間には、電流検出素子91が設けられている。従って、制御回路40は、電流検出素子91を用いた電流帰還制御により、力率改善や過電流保護のほか、高調波電流の制御を行うことも可能となる。
<第12実施形態>
図12は、スイッチング電源の第12実施形態を示す図である。第12実施形態のスイッチング電源1は、第10実施形態(図10)を基本としつつ、コンデンサ68が追加されている。コンデンサ68は、二次巻線L2とバランスコイル38で形成される閉回路上(例えば二次巻線L2の第2端とバランスコイル38の第2端との間)に設けるとよい。このような構成であれば、コンデンサ38を用いて上記の閉回路を直流的に遮断することができるので、上記の閉回路に直流電流が流れてしまうのを防止することが可能となる。
<第13実施形態>
図13は、スイッチング電源の第13実施形態を示す図である。第13実施形態のスイッチング電源1は、第8実施形態(図8)の一次回路系と、第2実施形態(図2)の二次回路系を組み合わせた上で、接続コイルL4の接続位置が変更されている。
より具体的に述べると、接続コイルL4は、第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC2相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第2端との間ではなく、第1整流部31(=ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第1端との間に接続されている。
本実施形態によれば、二次巻線L2及び補助巻線L3それぞれに生じる誘起電圧が異なっていても、その電圧差に起因する短絡パルス電流を制限して、トランス10の発熱を抑制することが可能となる。この点については、先の第2実施形態(図2)と同様である。
なお、交流印加時の基本回路を考える上で、一次回路系の切替スイッチSWと二次回路系の接続コイルL4は、いずれも省略することができる。これを鑑みると、第7実施形態(図7)の一次回路系と、第1実施形態(図2)の二次回路系を組み合わせたものが最もシンプルであり、この組み合わせを交流印加時の基本回路として理解することができる。
<第14実施形態>
図14は、スイッチング電源の第14実施形態を示す図である。第14実施形態のスイッチング電源1は、第8実施形態(図8)を基本としつつ、バランスコイルL5の接続位置が変更されている。
より具体的に述べると、バランスコイルL5は、第2整流部32(=ダイオードD2及びコンデンサC2相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第2端との間ではなく、第1整流部31(=ダイオードD1及びコンデンサC1相互間の接続ノード)と補助巻線L3の第1端との間に接続されている。以下、その技術的意義について説明する。
まず、仮にバランスコイルL5が第2整流部32と補助巻線L3の第2端との間に接続されている場合(=第8実施形態(図8)に相当)を考える。この場合、バランスコイルL5の第1端(=第2整流部32に接続される端子)は、電位が大きく揺れ動く。なぜなら、ダイオードD2とコンデンサC2相互間の接続ノードは、コンデンサ63(=出力平滑コンデンサ)に接続されていないので、電位が大きく揺れ動くからである。一方、バランスコイルL5の中点タップは、コンデンサ63に接続されているので、電位の揺れが比較的小さい。従って、バランスコイルL5の第2端(=補助巻線L3の第2端に接続される端子)は、バランスコイルL5の第1端と同じく、電位が大きく揺れ動くことになる。
このように、バランスコイルL5が第2整流部32と補助巻線L3の第2端との間に接続されている場合には、バランスコイルL5の第1端及び第2端それぞれの電位が大きく揺れ動くので、バランスコイルL5が飽和しないように、インダクタンスの大きいコイルを使用しなければならなくなる。
次に、バランスコイルL5が第1整流部31と補助巻線L3の第1端との間に接続されている場合(=第13実施形態(図13)に相当)を考える。この場合、バランスコイルL5の第1端(=第1整流部32に接続される端子)は、電位の揺れが比較的小さい。なぜなら、ダイオードD1とコンデンサC1相互間の接続ノードに現れる電位は、高周波的に見ると、コンデンサC1を通して二次巻線L2の第2端に現れる電位と等しいところ、二次巻線L2の第2端は、コンデンサ63(=出力平滑コンデンサ)に接続されているので、電位の揺れが比較的小さいからである。また、バランスコイルL5の中点タップも、コンデンサ63に接続されているので、電位の揺れが比較的小さい。従って、バランスコイルL5の第2端(=補助巻線L3の第1端に接続される端子)は、バランスコイルL5の第1端と同じく、電位の揺れが比較的小さいものとなる。
このように、バランスコイルL5が第1整流部31と補助巻線L3の第1端との間に接続されている場合には、バランスコイルL5の第1端及び第2端それぞれの電位の揺れが比較的小さいので、バランスコイルL5の飽和を考慮する必要がなく、インダクタンスの小さいコイルを使用することが可能となる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている整流回路は、例えば、絶縁型のスイッチング電源に用いられる二次側整流手段として利用することが可能である。
1 スイッチング電源
10 トランス
20、21、22 ハーフブリッジ駆動回路
30 整流回路
31 第1整流部
32 第2整流部
33 インダクタンス部
34、35 コンデンサ
36、37 ダイオード
38 バランスコイル
39 整流コイル
40 制御回路
50 コイル
61、62、63、64、65、66、67、68 コンデンサ
70 双方向スイッチ
71、72 スイッチ素子
73、74 内在ダイオード
75、76 内在容量
81、82 ドライバ
90、91 電流検出素子
C1、C2 コンデンサ
D1、D2 ダイオード
E1 直流電源
E2 交流電源
L1 一次巻線
L2 二次巻線
L3 補助巻線
L4 接続コイル
L5 バランスコイル
L6 接続コイル
SW 切替スイッチ
Z 負荷

Claims (13)

  1. トランスの二次巻線に生じる正極性の誘起電圧を整流する第1整流部と、
    前記二次巻線に生じる負極性の誘起電圧を整流する第2整流部と、
    前記第1整流部と前記第2整流部との間に接続されたインダクタンス部と、
    を有することを特徴とする整流回路。
  2. 前記インダクタンス部は、前記トランスの一次巻線と結合された補助巻線を含むことを特徴とする請求項1に記載の整流回路。
  3. 前記一次巻線と前記補助巻線との結合度は、前記一次巻線と前記二次巻線との結合度よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の整流回路。
  4. 前記インダクタンス部は、前記補助巻線に流れる短絡電流を制限する接続コイルをさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の整流回路。
  5. 前記接続コイルは、中点タップが出力電圧の出力端に接続されたバランスコイルであることを特徴とする請求項4に記載の整流回路。
  6. 前記インダクタンス部は、前記トランスの一次巻線と結合されていない接続コイルを含むことを特徴とする請求項1に記載の整流回路。
  7. 前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続されて第2端が前記インダクタンス部の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記インダクタンス部の第1端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続されて第2端が前記インダクタンス部の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記インダクタンス部の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の整流回路。
  8. 前記二次巻線と前記第1整流部及び前記第2整流部との間に直列接続された第3コンデンサをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の整流回路。
  9. 前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記第1整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、
    前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記第2整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含み、
    前記接続コイルの第1端は、前記第1整流素子の第2端及び前記第1コンデンサの第1端に接続されており、前記接続コイルの第2端は、前記補助巻線の第1端に接続されており、前記補助巻線の第2端は、前記第2整流素子の第2端及び前記第2コンデンサの第1端に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の整流回路。
  10. 前記第1整流部は、第1端が前記二次巻線の第1端に接続された第1整流素子と、第1端が前記第1整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第2端に接続された第1コンデンサと、を含み、
    前記第2整流部は、第1端が前記二次巻線の第2端に接続された第2整流素子と、第1端が前記第2整流素子の第2端に接続されて第2端が前記二次巻線の第1端に接続された第2コンデンサと、を含み、
    前記バランスコイルの第1端は、前記第1整流素子の第2端及び前記第1コンデンサの第1端に接続されており、前記バランスコイルの第2端は、前記補助巻線の第1端に接続されており、前記補助巻線の第2端は、前記第2整流素子の第2端及び前記第2コンデンサの第1端に接続されており、前記バランスコイルの前記中点タップは、出力平滑コンデンサの第1端と共に前記出力電圧の出力端に接続されており、前記二次巻線の第2端は、前記出力平滑コンデンサの第2端に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の整流回路。
  11. トランスの二次巻線の両端間に逆向きで直列接続された一対の整流素子と、
    前記一対の整流素子に並列接続されたバランスコイルと、
    前記バランスコイルの中点タップに接続された整流コイルと、
    を有することを特徴とする整流回路。
  12. 前記二次巻線と前記バランスコイルで形成される閉回路を直流的に遮断するコンデンサをさらに有することを特徴とする請求項11に記載の整流回路。
  13. トランスと、
    前記トランスの一次巻線をスイッチング駆動する駆動回路と、
    前記トランスの二次巻線に接続される請求項1〜12のいずれかに記載の整流回路と、
    を有することを特徴とするスイッチング電源。
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