JP2021013293A - 配電部材 - Google Patents

配電部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2021013293A
JP2021013293A JP2020027957A JP2020027957A JP2021013293A JP 2021013293 A JP2021013293 A JP 2021013293A JP 2020027957 A JP2020027957 A JP 2020027957A JP 2020027957 A JP2020027957 A JP 2020027957A JP 2021013293 A JP2021013293 A JP 2021013293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead wire
phase lead
phase
coating layer
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020027957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7205505B2 (ja
Inventor
眞佑 増子
Masahiro Masuko
眞佑 増子
健一 江上
Kenichi Egami
健一 江上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2020027957A priority Critical patent/JP7205505B2/ja
Publication of JP2021013293A publication Critical patent/JP2021013293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7205505B2 publication Critical patent/JP7205505B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Windings For Motors And Generators (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Abstract

【課題】回転電機の軸長の増大を抑制しながらも、巻線を構成するコイル片の端部との溶接の際の熱による被覆層の溶解を抑制することが可能な配電部材を提供する。【解決手段】配電部材2は、リード線21〜26を有し、複数のコイルエンド520と端子台3の電極31〜33とを接続する。リード線21〜26のそれぞれは、導電体2M及び被覆層2Iを有し、コイルエンド520に溶接される接続部214,225,234,245,254,265を含む所定の長さ範囲にわたって被覆層2Iが除去されている。リード線21〜26は、接続部254がステータコア51の軸方向に延在する少なくとも一つのリード線25と、接続部225がステータコア51の周方向に沿うように径方向に対して屈曲された少なくとも一つのリード線22とを含む。リード線22において被覆層2Iが除去された長さL1は、リード線25において被覆層2Iが除去された長さL2よりも長い。【選択図】図6

Description

本発明は、回転電機のステータコアから軸方向に突出した複数のコイルエンドと端子台の電極とを接続する配電部材に関する。
従来、電動機又は発電機として機能する回転電機には、例えば特許文献1に示されるように、複数のコイル片がステータコアに設けられたスロットに取り付けられ、複数のコイル片の端部であるコイルエンド同士が溶接されたものがある。それぞれのコイル片は、扁平な断面を有する電気導体がコイルエンドを除いて絶縁被覆されている。複数のコイル片は、コイルエンド同士が溶接されることにより三相固定子巻線を構成する。
また、特許文献2には、三相固定子巻線のそれぞれに各相電流を給電する端子台ユニットを備えた電動機の結線構造が記載されている。端子台ユニットは、第1乃至第3のターミナルとU相,V相,及びW相の巻線の終端とを接続する第1乃至第3のリード線と、ステータコアに固定された端子台とを備えている。第1乃至第3のリード線は、回転子の回転軸線に対して直交する方向に延在する本体部と、各相の巻線の終端に溶接される折曲げ先端部とを有し、折曲げ先端部が本体部に対して直角に折り曲げられている。各相の巻線の終端は、ステータコアから回転子の回転軸線と平行な軸方向に突出している。この構成により、巻線の終端と折曲げ先端部を溶接する際の作業性の向上が図られている。
特開2001−238419号公報 特開2016−82675号公報
特許文献1に記載の回転電機に特許文献2に記載の結線構造を適用する場合、第1乃至第3のリード線に接続されるコイルエンドを折曲げ先端部に沿うように軸方向に延出することが考えられる。しかし、この場合には、コイルエンドを含む回転電機の軸長が増大してしまう。また、回転電機の軸長短縮のためにリード線の形状を変更する場合には、リード線とコイルエンドとを溶接する際の熱によるリード線の被覆層の溶解や、リード線の導体部分とコイルエンドとの空間距離にも注意を払う必要がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転電機の軸長の増大を抑制しながらも、巻線を構成するコイル片の端部との溶接の際の熱による被覆層の溶解を抑制することが可能な配電部材を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、単線からなる複数の導電線を有し、回転電機のステータコアから軸方向に突出した複数のコイルエンドと端子台の電極とを接続する配電部材であって、前記複数の導電線のそれぞれは、導電性金属からなる導電体の表面が被覆層に被覆されると共に、前記コイルエンドに溶接される接続部を含む所定の長さ範囲にわたって前記被覆層が除去されており、前記複数の導電線は、前記接続部が前記ステータコアの軸方向に延在する少なくとも一つの第1の導電線と、前記接続部が前記ステータコアの周方向に沿うように径方向に対して屈曲された少なくとも一つの第2の導電線とを含み、前記第2の導電線において前記被覆層が除去された前記所定の長さが、前記第1の導電線において前記被覆層が除去された前記所定の長さよりも長い、配電部材を提供する。
本発明に係る配電部材によれば、回転電機の軸長の増大を抑制しながらも、巻線を構成するコイル片の端部との溶接の際の熱による被覆層の溶解を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る配電部材を備えた回転電機の構成例を示し、(a)は全体図、(b)は(a)の部分拡大図である。 配電部材、端子台、及びステータコアを軸方向から見た構成図である。 4つのコイル片が組み合わされたコイルユニットを示す斜視図である。 配電部材の一部を、ステータコアに取り付けられた複数のコイル片のうち一部のコイル片の直線部と共に示す斜視図である。 配電部材を示し、(a)は軸方向視図、(b)は周方向視図、(c)は斜視図である。 第2のU相リード線の接続部及び径方向延在部の一部を示し、(a)は斜視図、(b)は軸方向視図である。 第1のW相リード線の接続部及び軸方向延在部の一部を示し、(a)は斜視図、(b)は周方向視図である。 第2のU相リード線の接続部及び径方向延在部を複数のコイル片のコイルエンドと共に示す軸方向視図である。 第2のU相リード線の接続部及び径方向延在部を複数のコイル片のコイルエンドと共に示す変形例の軸方向視図である。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る配電部材を備えた回転電機の構成例を示し、(a)は全体図、(b)は(a)の部分拡大図である。
この回転電機1は、配電部材2と、端子台3と、中心部にシャフト11が挿通された回転子4と、回転子4を囲うように配置された固定子5とを備えている。回転子4は、軟磁性金属からなるロータコア41に複数の磁石42が埋め込まれており、シャフト11と共に回転する。固定子5は、軟磁性金属からなるステータコア51と、複数のコイル片52とを有している。
回転電機1は、電気自動車や所謂ハイブリッド車等の電力によって駆動される車両に搭載される。以下の説明では、回転電機1が電動機として用いられる場合について説明するが、回転電機1を発電機として用いることも可能である。また、以下の説明では、シャフト11の回転軸線Oに平行な方向を軸方向といい、回転軸線Oに対して垂直な方向を径方向といい、軸方向及び径方向に対して垂直な方向を周方向という。
図2は、配電部材2、端子台3、及びステータコア51を軸方向から見た構成図である。図3は、4つのコイル片52が組み合わされたコイルユニット50を示す斜視図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、ステータコア51の軸方向両側のうち、配電部材2及び端子台3が配置された側を上側といい、その反対側を下側という。ただし、この上側及び下側は、車両に搭載された状態における鉛直方向の上下を特定するものではない。
端子台3は、樹脂からなる基台30と、第1乃至第3の電極31〜33とを有している。基台30は、固定子5を収容する図略のケース部材に固定され、第1乃至第3の電極31〜33には、コントローラから三相交流電流が供給される。
ステータコア51は、円筒状のバックヨーク511と、バックヨーク511から径方向内方に向かって突出した複数のティース512とを一体に有している。本実施の形態では、72個のティース512が周方向等間隔に設けられており、周方向に隣り合うティース512の間にスロット510が形成されている。
それぞれのコイル片52は、ステータコア51のスロット510に収容される一対の直線状の本体部521と、スロット510から突出してステータコア51の上側に配置される一対の傾斜部522と、それぞれの傾斜部522における上側の端部からさらに上方に向かって軸方向に延在する一対の直線部523と、一対の本体部521をステータコア51の下側で接続する接続部524とを有している。傾斜部522は、本体部521に対して鈍角をなすように傾斜している。
また、コイル片52は、銅やアルミニウム等の良導電性を有する導電性金属52Mと、導電性金属52Mの表面を被覆する電気絶縁性の被覆層52Iからなる。本実施の形態では、導電性金属52Mが断面矩形状の平角単線であり、被覆層52Iがエナメル被覆からなる。直線部523の上方の端部であるコイルエンド520では、被覆層52Iが除去されて導電性金属52Mが露出している。
また、本実施の形態では、288個のコイル片52がステータコア51に取り付けられ、各スロット510には、8本の本体部521が収容される。288個のコイル片52は、コイルエンド520同士が溶接されて2組の三相(U相,V相,及びW相)固定子巻線を構成する。また、2組の三相固定子巻線のうち、第1組の三相固定子巻線と、第2組の三相固定子巻線とは、電気角の位相が所定角度ずれている。第1組の三相固定子巻線は、第2組の三相固定子巻線よりもステータコア51の外周側に形成されている。なお、コイルエンド520同士の溶接部分は、樹脂によってコーティングしてもよい。
図4は、配電部材2の一部を、ステータコア51に取り付けられた複数のコイル片52のうち一部のコイル片52の直線部523と共に示す斜視図である。図5は、配電部材2を示し、(a)は軸方向視図、(b)は周方向視図、(c)は斜視図である。
配電部材2は、6本の導電線と3つの端子とを有し、端子台3の第1乃至第3の電極31〜33と各相のコイル片52のコイルエンド520とをそれぞれ接続する。6本の導電線は、第1及び第2のU相リード線21,22と、第1及び第2のV相リード線23,24と、第1及び第2のW相リード線25,26からなる。3つの端子は、U相端子27、V相端子28、及びW相端子29からなる。U相端子27は、端子台3の第1の電極31に接続される板部271と、第1及び第2のU相リード線21,22が共に加締められる加締め部272とを有している。板部271には、ボルト挿通孔270が形成されており、ボルト挿通孔270に挿通されるボルト34(図2参照)によって板部271が第1の電極31に接続される。
同様に、V相端子28は、端子台3の第2の電極32に接続される板部281と、第1及び第2のV相リード線23,24が共に加締められる加締め部282とを有している。板部281には、ボルト挿通孔280が形成されており、ボルト挿通孔280に挿通されるボルト35(図2参照)によって板部281が第2の電極32に接続される。また同様に、W相端子29は、端子台3の第3の電極33に接続される板部291と、第1及び第2のW相リード線25,26が共に加締められる加締め部292とを有している。板部291には、ボルト挿通孔290が形成されており、ボルト挿通孔290に挿通されるボルト36(図2参照)によって板部291が第3の電極33に接続される。
第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25は、各相の端子27,28,29と第1組の三相固定子巻線のU相,V相,及びW相の各固定子巻線の端部にあたるコイル片52のコイルエンド520とを電気的に接続する。第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26は、各相の端子27,28,29と第2組の三相固定子巻線のU相,V相,及びW相の各固定子巻線の端部にあたるコイル片52のコイルエンド520とを電気的に接続する。
第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25は、特許請求の範囲に係る発明の「第1の導電線」に相当する。第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26は、特許請求の範囲に係る発明の「第2の導電線」に相当する。
第1及び第2のU相リード線21,22、第1及び第2のV相リード線23,24、ならびに第1及び第2のW相リード線25,26は、それぞれが導電性金属からなる導電体2Mの表面が電気絶縁性の被覆層2Iに被覆されている。導電性金属としては、例えば銅あるいは銅合金を好適に用いることができる。被覆層2Iとしては、エナメル被膜を好適に用いることができる。導電体2Mは、単線(撚線ではない単一の金属導体)であり、本実施の形態では、断面円形状の丸単線がプレス加工により所定の形状に成形されている。ただし、断面矩形状の平角単線により導電体2Mを形成してもよい。
また、第1及び第2のU相リード線21,22、第1及び第2のV相リード線23,24、ならびに第1及び第2のW相リード線25,26は、第1の保持部201に保持されている。また、第2のV相リード線24及び第1のW相リード線25は、第2の保持部202に保持されている。またさらに、第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第2のW相リード線26は、第3の保持部203に保持されている。第1の保持部201と第2の保持部202とは、連結部204によって連結され、第1の保持部201と第3の保持部203とは、連結部205によって連結されている。第1乃至第3の保持部201〜203ならびに連結部204,205は、射出成型により一体に成形された樹脂からなる。
なお、第1乃至第3の保持部201〜203の少なくとも1つに、他の部品と固定するための固定部(ボルトを挿通するためのボルト挿通孔を有するフランジ部等)を設けてもよい。他の部品と固定することにより、配電部材2、配電部材2とコイルエンド520の溶接部、配電部材2と端子台3との接続部に加わる振動を抑制することができる。また、第1乃至第3の保持部201〜203の少なくとも1つに、ロボット搬送のためのハンドリング部を設けてもよい。
第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25は、第1の保持部201から軸方向に延出されて各相の端子27,28,29にそれぞれ接続される延出部211,231,251と、第1の保持部201から延出されて軸方向に対して垂直な方向に延びる延伸部212,232,252と、延伸部212,232,252の端部から上方に向かって軸方向に延在する軸方向延在部213,233,253と、コイル片52のコイルエンド520に溶接される接続部214,234,254とを有している。
接続部214,234,254は、軸方向延在部213,233,253の上側の端部からさらに上方に向かって軸方向に延在し、ステータコア51から軸方向に突出した第1組の三相固定子巻線のU相,V相,及びW相の各固定子巻線の端部にあたるコイル片52のコイルエンド520にそれぞれ溶接される。また、第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25は、接続部214,234,254を含む所定の長さ範囲にわたって被覆層2Iが除去され、導電体2Mが露出している。
第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26は、第1の保持部201から軸方向に延出されて各相の端子27,28,29にそれぞれ接続される延出部221,241,261と、第1の保持部201から延出されて軸方向に対して垂直な方向に延びる延伸部222,242,262と、延伸部222,242,262の端部から上方に向かって軸方向に延在する軸方向延在部223,243,263と、軸方向延在部223,243,263の端部からさらに径方向に延在してステータコア51の内方に向かう径方向延在部224,244,264と、ステータコア51の周方向に沿うように径方向に対して屈曲されてコイル片52のコイルエンド520に溶接される接続部225,245,265とを有している。
接続部225,245,265は、径方向延在部224,244,264の径方向内方の端部から周方向に延在し、ステータコア51から軸方向に突出した第2組の三相固定子巻線のU相,V相,及びW相の各固定子巻線の端部にあたるコイル片52のコイルエンド520にそれぞれ溶接される。また、第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26は、接続部225,245,265を含む所定の長さ範囲にわたって被覆層2Iが除去され、導電体2Mが露出している。接続部225,245,265は、径方向延在部224,244,264における径方向内側の端部からステータコア51の周方向に屈曲され、周方向に沿って延在している。
第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26の接続部225,245,265は、第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25の接続部214,234,254よりもステータコア51の径方向内側でコイルエンド520に接続される。接続部214,225,234,245,254,265におけるコイルエンド520との対向面は、プレス加工により平面状とされている。
本実施の形態では、接続部214,225,234,245,254,265とコイル片52のコイルエンド520との溶接が、不活性ガスを用いたアーク放電による溶接方法の一種であるTIG(Tungsten Inert Gas)溶接により行われる。TIG溶接の際には、コイルエンド520がステータコア51から鉛直方向の上方に向かって突出するように固定子5が治具に固定され、溶接トーチの電極がコイルエンド520と軸方向に向かい合わされる。
第2のU相リード線22及び第1のW相リード線25を例にとって図4に示すように、TIG溶接の際、コイルエンド520は、接続部225,254よりも長く軸方向に突出しており、接続部225,254よりも軸方向に突出した部分のコイルエンド520が放電による熱によって溶けて接続部225,254に溶接される。コイルエンド520の先端部が溶融した溶融金属は、流下して第2のU相リード線22の接続部226の上側の側面225aや、第1のW相リード線25の接続部254の上面255aに接する。ただし、これに限らず、コイルエンド520の先端面と、接続部225の上側の側面225a及び接続部254の上面254aとの軸方向の位置が同一でもよい。すなわち、コイルエンド520は、接続部225,254よりも軸方向に突出していなくともよい。
図6は、第2のU相リード線22の接続部225及び径方向延在部224の一部を示し、(a)は斜視図、(b)は軸方向視図である。図7は、第1のW相リード線25の接続部254及び軸方向延在部253の一部を示し、(a)は斜視図、(b)は周方向視図である。図8は、第2のU相リード線22の接続部225及び径方向延在部224を複数のコイル片52のコイルエンド520と共に示す軸方向視図である。
なお、第2のV相リード線24及び第2のW相リード線26の接続部245,265及び径方向延在部244,264も、第2のU相リード線22の接続部225及び径方向延在部224と同様に構成されている。また、第1のU相リード線21及び第1のV相リード線23の接続部214,234及び軸方向延在部213,233も、第1のW相リード線25の接続部254及び軸方向延在部253と同様に構成されている。
第2のU相リード線22は、接続部225のみならず、径方向延在部224の一部において被覆層2Iが除去されている。また、第1のW相リード線25も同様に、接続部254のみならず、軸方向延在部253の一部において被覆層2Iが除去されている。これにより、接続部225,254を溶接する際の熱によって被覆層2Iが溶解してしまうことが抑止されている。
図6(b)及び図7(b)に示すように、第2のU相リード線22は、その先端面22aからの被覆層2Iが除去された部分の長さがL1であり、第1のW相リード線25は、その上面254aからの被覆層2Iが除去された部分の長さがL2である。図6(b)及び図7(b)の縮尺は同じであり、L1はL2よりも長い。なお、L1は、第2のU相リード線22の接続部225及び径方向延在部225のそれぞれの延在方向に沿った長さであり、L2は、第1のW相リード線25の接続部254及び軸方向延在部253のそれぞれの延在方向に沿った長さである。
1及びL2は、長いほど被覆層2Iの溶解を防止するためには効果的であるが、L1,L2を長くすると、他の相のコイル片52のコイルエンド520との空間距離が短くなってしまう。このため、被覆層2Iの溶解を防ぎながらL1及びL2を可及的に短くすることが望ましい。本実施の形態では、この観点に基づいてL1,L2が設定されている。より具体的には、TIG溶接の際にコイルエンド520が溶融した溶融金属に接する部位から被覆層2Iの端部2Ieまでの距離が略等しくなるように、L1,L2が設定されている。これにより、周方向に沿って延在する接続部225,245,265と軸方向に沿って延在する接続部214,234,254とを同じ溶接条件で溶接することができる。
溶融金属に接する部位は、第2のU相リード線22では接続部225の側面225aであり、第1のW相リード線25では接続部254の上面254aである。第2のU相リード線22における接続部225の側面225aは、接続部225の延在方向に延びているが、第1のW相リード線25における接続部254の上面254aは、接続部254の延在方向に延びてはいない。そして、この違いがL1とL2との長さの違いとなっている。すなわち、L1とL2と長さの差分は、第2のU相リード線22の接続部225の延在方向に沿った側面225aの長さに対応する寸法である。
また、図6(b)に示すように、第2のU相リード線22の接続部225におけるコイルエンド520との対向面225bを接続部225の延在方向に延長した延長線Laと、径方向延在部224の中心軸線Caとがなす角をθとすると、θは鈍角である。換言すれば、第2のU相リード線22の接続部225がコイルエンド520に対向する対向面225bと径方向延在部224とがなす角が鈍角であり、接続部225は、径方向延在部224に対して90°未満の角度で屈曲されている。なお、延長線La及び中心軸線Caは、軸方向に対して垂直な直線である。
θは、より具体的には92〜94°(92°以上94°以下)であり、本実施の形態では、θが93°である。なお、TIG溶接の際には、第2のU相リード線22の接続部225の対向面225bが、対応するコイルエンド520の側面520a(図8参照)に面接触する。
これにより、図8に示す固定子5の軸方向視において、径方向延在部225が周方向に並ぶ複数のコイルエンド520の間に配置され、被覆層2Iから露出した導電体2Mとコイルエンド520との空間距離が確保される。これにより、仮にコイルエンド520同士の溶接部分をコーティングした樹脂に振動等によるクラック(ひび割れ)が発生したとしても、電気絶縁性を確保することができる。
第2のU相リード線22における接続部225の対向面225bの延長線Laと第2のU相リード線22の被覆層2Iの端部2Ieとの間の径方向延在部224の中心軸線Caに沿った距離をDaとし、第1のW相リード線25における接続部254の上面254aの延長線Lbと第1のW相リード線25の被覆層2Iの端部2Ieとの間の軸方向延在部253の中心軸線Cbに沿った距離をDbとすると、Dbに対するDaの割合(Da/Db)は、0.90〜1.10(0.90以上1.10以下)であることが望ましい。Da/Dbのより望ましい範囲は0.95〜1.05(0.95以上1.05以下)である。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本発明の実施の形態によれば、第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25の接続部214,234,254よりもステータコア51の径方向内側でコイルエンド520に接続される第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26の接続部225,245,265が、ステータコア51の周方向に沿うように径方向に対して屈曲されているので、回転電機1の軸長の増大を抑制することができる。また、第2のU相リード線22、第2のV相リード線24、及び第2のW相リード線26では、第1のU相リード線21、第1のV相リード線23、及び第1のW相リード線25よりも被覆層2Iが除去された部分の長さが長いので、TIG溶接時の熱による被覆層2Iの溶解を抑制することが可能となる。
(実施の形態の変形例)
図9は、第2のU相リード線22の接続部225がコイルエンド520に溶接されるとき、接続部225におけるコイルエンド520との対向面225bがコイルエンド520の側面520aに対して傾斜した状態で当接するようにした変形例を示す軸方向視図である。図9において、図8を参照して説明したものと共通する構成要素には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図8を参照した実施の形態では、第2のU相リード線22の接続部225がコイルエンド520に溶接されるとき、接続部225におけるコイルエンド520との対向面225bがコイルエンド520の側面520aに面接触する場合について説明したが、図9に示す変形例では、軸方向視において接続部225の対向面225bが径方向に対して傾斜しており、接続部225の延在方向の一端部において対向面225bがコイルエンド520の側面520aに当接し、接続部225の延在方向の他端部では、対向面225bとコイルエンド520の側面520aとの間に隙間Sが形成される。この構成により、TIG溶接の際に溶融金属が隙間Sに流れ込み、接続部225とコイルエンド520とがより強固に溶接される。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]単線からなる複数の導電線(リード線21〜26)を有し、回転電機(1)のステータコア(51)から軸方向に突出した複数のコイルエンド(520)と端子台(3)の電極(31〜33)とを接続する配電部材(2)であって、前記複数の導電線(21〜26)のそれぞれは、導電性金属からなる導電体(2M)の表面が被覆層(2I)に被覆されると共に、前記コイルエンド(520)に溶接される接続部(214,225,234,245,254,265)を含む所定の長さ範囲にわたって前記被覆層(2I)が除去されており、前記複数の導電線(21〜26)は、前記接続部(214,234,254)が前記ステータコア(51)の軸方向に延在する少なくとも一つの第1の導電線(21,23,25)と、前記接続部(225,245,265)が前記ステータコア(51)の周方向に沿うように径方向に対して屈曲された少なくとも一つの第2の導電線(22,24,26)とを含み、前記第2の導電線(22,24,26)において前記被覆層(2I)が除去された前記所定の長さ(L1)が、前記第1の導電線(21,23,25)において前記被覆層(2I)が除去された前記所定の長さ(L2)よりも長い、配電部材(2)。
[2]前記第2の導電線(22,24,26)の前記接続部(225,245,265)は、前記第1の導電線(21,23,25)の前記接続部(214,234,254)よりも前記ステータコア(51)の径方向内側で前記コイルエンド(520)に接続され、前記第2の導電線(22,24,26)は、前記ステータコア(51)の径方向に延在する径方向延在部(225,245,265)を有し、前記接続部(225,245,265)が前記径方向延在部(224,244,264)における前記ステータコア(51)の径方向内側の端部から屈曲されており、前記第2の導電線(26)の前記接続部(225)が前記コイルエンド(520)に対向する対向面(225b)と前記径方向延在部(224)とがなす角(θ)が鈍角である、上記[1]に記載の配電部材(2)。
[3]前記第2の導電線(22,24,26)の前記接続部(225,245,265)が前記コイルエンド(520)に溶接されるとき、前記接続部(225)における前記コイルエンド(520)との対向面(225b)が、当該コイルエンド(520)の側面(520a)に傾斜した状態で当接する、上記[1]又は[2]に記載の配電部材(2)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…回転電機
2…配電部材
2I…被覆層
2M…導電体
21…第1のU相リード線(第1の導電線)
22…第2のU相リード線(第2の導電線)
23…第1のV相リード線(第1の導電線)
24…第2のV相リード線(第2の導電線)
25…第1のW相リード線(第1の導電線)
26…第2のW相リード線(第2の導電線)
214,234,254…接続部
224,244,264…径方向延在部
225,245,265…接続部
225b…対向面
3…端子台
31〜33…電極
51…ステータコア
520…コイルエンド

Claims (3)

  1. 単線からなる複数の導電線と、前記複数の導電線を保持する第1の保持部と、を有し、回転電機のステータコアから軸方向に突出した複数のコイルエンドに接続される配電部材であって、
    前記複数の導電線のそれぞれは、導電性金属からなる導電体の表面が被覆層に被覆されると共に、前記コイルエンドに溶接される接続部を含む所定の長さ範囲にわたって前記被覆層が除去されており、
    前記複数の導電線は、前記接続部が前記ステータコアの軸方向に延在する少なくとも一つの第1の導電線と、前記接続部が前記第1の導電線の前記接続部と交差する方向に屈曲された少なくとも一つの第2の導電線とを含み、
    前記第2の導電線において前記被覆層が除去された前記所定の長さが、前記第1の導電線において前記被覆層が除去された前記所定の長さよりも長い、
    配電部材。
  2. 前記複数の導電線のうちの一部を保持する第2の保持部を有し、
    前記第1の保持部と前記第2の保持部とは、連結部により連結されている、
    請求項1に記載の配電部材。
  3. 前記第2の導電線の前記接続部が前記コイルエンドに溶接されるとき、前記接続部における前記コイルエンドとの対向面が、当該コイルエンドの側面に傾斜した状態で当接する、
    請求項1又は2に記載の配電部材。
JP2020027957A 2020-02-21 2020-02-21 配電部材 Active JP7205505B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027957A JP7205505B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 配電部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027957A JP7205505B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 配電部材

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019127035A Division JP6673518B1 (ja) 2019-07-08 2019-07-08 配電部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021013293A true JP2021013293A (ja) 2021-02-04
JP7205505B2 JP7205505B2 (ja) 2023-01-17

Family

ID=74227620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020027957A Active JP7205505B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 配電部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7205505B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4035551A1 (en) 2021-01-29 2022-08-03 ASICS Corporation Design support apparatus, design method and upper producing system

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014124009A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Hitachi Metals Ltd 集配電リング及び電動機
JP2014207828A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 日立金属株式会社 モータ用接続部材及びモータ装置
WO2015083230A1 (ja) * 2013-12-03 2015-06-11 日立金属株式会社 集配電リング及び電動機
WO2015093182A1 (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機
JP2016082675A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 トヨタ自動車株式会社 電動機の結線構造
JP2017079528A (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 日立金属株式会社 回転電機用接続部品及びその製造方法
JP2017192194A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 本田技研工業株式会社 回転電機用の導体ユニットおよび回転電機
WO2018164120A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 本田技研工業株式会社 給電体、および回転電機
JP2019092248A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 トヨタ自動車株式会社 回転電機のステータ

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014124009A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Hitachi Metals Ltd 集配電リング及び電動機
JP2014207828A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 日立金属株式会社 モータ用接続部材及びモータ装置
WO2015083230A1 (ja) * 2013-12-03 2015-06-11 日立金属株式会社 集配電リング及び電動機
WO2015093182A1 (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機
JP2016082675A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 トヨタ自動車株式会社 電動機の結線構造
JP2017079528A (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 日立金属株式会社 回転電機用接続部品及びその製造方法
JP2017192194A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 本田技研工業株式会社 回転電機用の導体ユニットおよび回転電機
WO2018164120A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 本田技研工業株式会社 給電体、および回転電機
JP2019092248A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 トヨタ自動車株式会社 回転電機のステータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4035551A1 (en) 2021-01-29 2022-08-03 ASICS Corporation Design support apparatus, design method and upper producing system

Also Published As

Publication number Publication date
JP7205505B2 (ja) 2023-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10622861B2 (en) Stator and bus bar connector configuration
JP6673518B1 (ja) 配電部材
JP5930801B2 (ja) 車載用モータ、及びそれを用いた電動パワーステアリング装置
EP1988619B1 (en) Rotary electric machine, power distribution unit therefor and method for assembling rotary electric machine
JP5140389B2 (ja) 回転電機用の固定子、及びこれを用いた回転電機
JP6232449B2 (ja) 回転電機
US11557934B2 (en) Interior bus bar for electric machine winding
JP2014064361A (ja) 配電部品及び回転電機
JPWO2010150395A1 (ja) 固定子構造及び固定子製造方法
EP2768121B1 (en) Lead wire connection structure of rotating electric machine
JP7205505B2 (ja) 配電部材
JP2014116993A (ja) 回転電機
US11632008B2 (en) Arrangement structure of wiring member for rotating electrical machine
JP7466648B2 (ja) インターコネクタを備えるステータ
US11563350B2 (en) Rotating electric machine wiring member
JP2022190332A (ja) ステータおよびモータ
JP7268541B2 (ja) 回転電機用配線部材及びその固定構造
JP7236620B2 (ja) 回転電機用配線部材の製造方法、及び回転電機用配線部材
JP2022158695A (ja) 導電線、溶接方法、及び回転電機の製造方法
JP2021132507A (ja) 回転電機における端末モジュール
JP2019161716A (ja) 回転電機のステータ
CN115250046A (zh) 汇流排和电机
JP2019016527A (ja) 導電端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7205505

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350