JP2021011529A - シートおよびシートの製造方法 - Google Patents

シートおよびシートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021011529A
JP2021011529A JP2019126020A JP2019126020A JP2021011529A JP 2021011529 A JP2021011529 A JP 2021011529A JP 2019126020 A JP2019126020 A JP 2019126020A JP 2019126020 A JP2019126020 A JP 2019126020A JP 2021011529 A JP2021011529 A JP 2021011529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
particles
mass
inorganic
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019126020A
Other languages
English (en)
Inventor
祥行 西宮
Yoshiyuki Nishinomiya
祥行 西宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EARTH CREATE OFFICE CO Ltd
Original Assignee
EARTH CREATE OFFICE CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EARTH CREATE OFFICE CO Ltd filed Critical EARTH CREATE OFFICE CO Ltd
Priority to JP2019126020A priority Critical patent/JP2021011529A/ja
Publication of JP2021011529A publication Critical patent/JP2021011529A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】ムラの抑制されたシートを提供する。【解決手段】本発明によるシート(100)は、樹脂(10)と、無機粒子(20)と、無機添加剤(30)とを含有する。無機粒子(20)は、樹脂(10)中に分散される。無機添加剤(30)は、樹脂(10)中に分散される。シート(100)に対する無機粒子(20)の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。無機粒子(20)の含有量は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含む。シート(100)に対する無機添加剤(30)の含有量は、1質量%以上30質量%以下である。無機添加剤(30)は、酸化チタン粒子を含む。シート(100)に対する無機粒子(20)および無機添加剤(30)の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、シートおよびシートの製造方法に関する。
古来より、植物繊維を有する紙は種々の用途に用いられている。例えば、紙は、文字・絵を記載する基材だけでなく、中に物を入れる袋または容器としても用いられる。
一方、近年、森林保護の観点から、植物繊維を有する紙の代わりに、樹脂および無機物を含有するシートを用いることが検討されている。このようなシートは、紙とは異なり水に強く、たとえ水に濡れても強度がほとんど低下しない。
例えば、パルプ繊維の代わりに炭酸カルシウム粉末を用いて薄膜を形成することが知られている(特許文献1)。特許文献1には、可塑性樹脂と炭酸カルシウム粉末を18:82〜50:50で含有する加工用薄膜材料により、プラスチック材料を広い用途で用いることが記載されている。
特許第6095694号
しかしながら、特許文献1に記載の加工用薄膜材料では、薄膜の色が一様にならずにムラが生じることがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ムラの抑制されたシートおよびシートの製造方法を提供することにある。
本発明によるシートは、樹脂と、無機粒子と、無機添加剤とを含有する。前記無機粒子は、前記樹脂中に分散される。前記無機添加剤は、前記樹脂中に分散される。前記シートに対する前記無機粒子の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。前記無機粒子は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含む。前記シートに対する前記無機添加剤の含有量は、1質量%以上30質量%以下である。前記無機添加剤は、酸化チタン粒子を含む。前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である。
ある実施形態では、前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上70質量%以下である。
ある実施形態では、前記炭酸カルシウム粒子の純度は90%以上である。
ある実施形態では、前記炭酸カルシウム粒子の純度は98%以上である。
ある実施形態では、前記無機粒子の平均粒径は15μm以下である。
ある実施形態では、前記樹脂は熱可塑性樹脂を含む。
本発明によるシートの製造方法は、樹脂、無機粒子および無機添加剤を溶融混錬した混錬物を形成し、前記混錬物を成形してシートを形成する工程を包含する。前記シートに対する前記無機粒子の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。前記無機粒子は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含む。前記シートに対する前記無機添加剤の含有量は、1質量%以上30質量%以下である。前記無機添加剤は、酸化チタン粒子を含む。前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である。
本発明によれば、ムラの抑制されたシートを提供できる。
本発明によるシートの実施形態の模式図である。 本実施形態のシートのSEM像を示す図である。 参考用シートのSEM像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
以下、図1を参照して本発明によるシート100の実施形態を説明する。シート100は薄膜状である。シート100の厚さは1μm以上5000μm以下である。
シート100は、樹脂10と、無機粒子20と、無機添加剤30とを含有する。無機粒子20は樹脂10内に分散されている。また、無機添加剤30は樹脂10内に分散されている。
[樹脂10]
樹脂10は、熱可塑性樹脂を含む。樹脂10は、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂のいずれか、または、これらの任意の混合物を含む。
例えば、ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン樹脂および/またはポリプロピレン樹脂を含むことが好ましい。一例として、樹脂10は、ポリエチレン樹脂を含む。例えば、ポリエチレン樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)のいずれかである。なお、樹脂10は、密度の異なるポリエチレン樹脂の混合された混合ポリエチレン樹脂を含むことが好ましい。
例えば、樹脂10は、ポリオレフィン樹脂として、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)およびポリプロピレンのいずれか2以上組み合わせた混合物を含んでもよい。なお、樹脂10の少なくとも50質量%がポリエチレン樹脂であることが好ましい。このような割合でポリエチレン樹脂を使用することで、150〜200℃の幅広い温度領域で良好に成形加工を行うことができる。
例えば、高密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレンを混合すると、高密度ポリエチレンの高強度および直鎖状低密度ポリエチレンの成形性を両立できるので、好ましい。なお、直鎖状低密度ポリエチレンは、ポリエチレン樹脂の50質量%以下であることが好ましい。あるいは、樹脂10は、ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)を含んでもよく、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)を含んでもよい。あるいは、樹脂10は、バイオプラスチック(バイオマスプラスチック)を含んでもよい。
シート100に対する樹脂10の含有量は、20質量%以上50質量%以下である。
[無機粒子20]
無機粒子20は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含む。シート100に対する無機粒子20の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。シート100に対する無機粒子20の含有量は、40質量%以上49質量%未満であることがさらに好ましく、42質量%以上48質量%未満であることがさらに好ましい。
なお、シート100において、無機粒子20の含有量は、無機添加剤30の含有量よりも大きい。シート100が、無機粒子20として炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含むことにより、シート100を白くできる。ただし、シート100には、種々の顔料が添加されてもよい。あるいは、シート100は、インクまたはトナーで種々の色に印刷されてもよい。
なお、無機粒子20が炭酸カルシウム粒子を含むことにより、低コストでシート100を白色にできる。さらに、無機粒子20が炭酸カルシウム粒子を含むことにより、シート100に抗菌性および防カビ性を付与できる。また、無機粒子20がタルク粒子を含むことにより、加工性を向上できる。
例えば、無機粒子20は、炭酸カルシウム粒子のみから構成されてもよい。この場合、シート100に対する炭酸カルシウム粒子の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。
炭酸カルシウム粒子は炭酸カルシウムを主成分とする粒子である。炭酸カルシウム粒子の純度は90%以上であることが好ましい。この場合、炭酸カルシウム粒子のうち炭酸カルシウムの成分は90質量%以上である。炭酸カルシウム粒子が不純物を含む場合、不純物として鉄、マンガン、ケイ素、アルミニウムなどが含まれる。さらに、炭酸カルシウムの純度は98%以上であることが好ましい。純度98%以上の炭酸カルシウム粒子として、食品添加物として認められたものを用いることができる。
炭酸カルシウム粒子は、天然炭酸カルシウム由来であってもよい。あるいは、炭酸カルシウム粒子は、化学反応によって生成された合成炭酸カルシウムであってもよい。
炭酸カルシウム粒子は、バルク状の炭酸カルシウムを粉砕することによって形成される。炭酸カルシウム粒子の平均粒径は、15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であることがさらに好ましく、2μm以下であることが特に好ましい。炭酸カルシウム粒子の平均粒径は、例えば50%体積粒径D50である。体積粒径D50は、レーザー散乱式粒度分布測定装置を用いて測定される。
炭酸カルシウム粒子は金平糖形状であることが好ましい。この場合、炭酸カルシウム粒子は樹脂10中に好適に分散される。ただし、炭酸カルシウム粒子はほかの形状であってもよい。例えば、炭酸カルシウム粒子は、紡錘形状であっても、立方形状であっても、不定形状であってもよい。あるいは、炭酸カルシウム粒子は、これらの形状の混合物であってもよい。
または、無機粒子20は、タルク粒子のみから構成されてもよい。この場合、シート100に対するタルク粒子の含有量は、35質量%以上50質量%未満である。
タルク粒子は、水酸化マグネシウムおよびケイ酸塩を主成分とする粒子である。タルクの組成は、Mg3SiO4OH10(OH)2で表される。無機粒子20は、純度90%以上のタルク粒子を含むことが好ましい。この場合、タルク粒子のうちタルクの成分は90質量%以上である。例えば、タルクの純度は98%以上であることが好ましい。
あるいは、無機粒子20は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の両方から構成されてもよい。この場合、シート100に対する炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の含有量の合計は、35質量%以上50質量%未満である。
なお、本明細書では、炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子の含有量は、炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子の正味の含有量を意味する。市販品の炭酸カルシウムおよび/またはタルクの純度が低い場合、炭酸カルシウムおよび/またはタルクは多くの不純物を含有しており、正味の炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子の含有量は、市販品の炭酸カルシウムおよび/またはタルクの含有量よりも少ない。ここでは、シート100に対する正味の炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子の含有量が35質量%以上50質量%未満である。例えば、シート100質量部のうち純度70%の炭酸カルシウムが50質量部を占める場合、シート100に対する炭酸カルシウム粒子の含有量は35質量%である。
[無機添加剤30]
シート100に対する無機添加剤30の含有量は、1質量%以上30質量%以下である。シート100に対する無機添加剤30の含有量は、5質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上13質量%以下であることがさらに好ましい。無機添加剤30は、酸化チタン粒子を含む。
無機添加剤30が酸化チタン粒子を含むことにより、樹脂10、無機粒子20および無機添加剤30を適切に混錬できる。また、無機添加剤30が酸化チタン粒子を含むことにより、シート100に入射する光を乱反射でき、シート100を白く見えることができる。
なお、無機添加剤30は、酸化チタン粒子以外の粒子を含んでもよい。無機添加剤30は、カップリング剤、潤滑剤、分散剤、静電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤等を含んでもよい。無機添加剤30は、特に帯電防止剤を含むことが好ましい。例えば、帯電防止剤として、グリセリンの脂肪酸エステル、アルキルアミン、アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物、及びその脂肪酸エステル等を用いることができる。
あるいは、無機添加剤30は、酸化チタン粒子以外に、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、マイカ、酸化亜鉛、ドロマイト、ガラス繊維、中空ガラスミクロビーズ、シリカ、チョーク、ピグメント、二酸化ケイ素、ベントナイト、クレー、珪藻土等の粒子を含んでいてもよい。
本実施形態のシート100において、無機粒子20は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含み、無機添加剤30は、酸化チタン粒子を含む。また、シート100に対する無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である。無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計が50質量%以上であることにより、シート100が産業廃棄物となることを避けることができる。なお、シート100を大量生産する場合、マージンを考慮して、無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計を51質量%にしてもよく、52質量%にしてもよい。また、シート100に対する無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計が80%以下であることにより、シート100を射出成型で製造できる。なお、シート100の歩留まりをさらに向上するために、シート100に対する無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計が70%以下であることがさらに好ましい。
また、シート100に対する樹脂10の含有量は50質量%未満であることが好ましい。樹脂10の質量比が50%未満であることにより、樹脂10の使用量を比較的少なくでき、環境への負荷を低減できる。
なお、炭酸カルシウムは亜硫酸ガスを吸着できる。このため、シート100に対する炭酸カルシウムの含有量は、20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがさらに好ましい。特に、シート100に対する無機粒子20および無機添加剤30の含有量の合計が50質量%以上であるとともに、無機粒子20のうちの炭酸カルシウム粒子の含有量が無機粒子20および無機添加剤30の含有量の50質量%以上であることが好ましい。これにより、シート100は、廃棄時に、産業廃棄物ではなく中和剤として処理できる。
なお、シート100が比較的厚い場合、シート100に対する無機粒子20の含有量は比較的多く、シート100に対する無機添加剤30の含有量は比較的少ないことが好ましい。例えば、シート100の厚さが500μm以上である場合、シート100に対する無機粒子20の含有量は、40質量%以下50質量%未満であることが好ましく、45質量%以下48質量%以下であることがさらに好ましい。また、シート100に対する無機添加剤30の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。
一方、シート100が比較的薄い場合、シート100に対する無機粒子20の含有量は比較的少なく、シート100に対する無機添加剤30の含有量は比較的多いことが好ましい。例えば、シート100の厚さが200μm以下である場合、シート100に対する無機粒子20の含有量は、35質量%以下45質量%以下であることが好ましく、37質量%以下40質量%以下であることがさらに好ましい。また、シート100に対する無機添加剤30の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。
本実施形態のシート100では、シート100に対する炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子からなる無機粒子20の含有量は50質量%を超えない。このように無機粒子20が比較的少ないため、無機粒子20が樹脂10中に充分に分散され、その結果、シート100のムラを抑制できる。例えば、シート100が着色剤または顔料を含有しない場合、シート100は白色である。シート100に対する無機粒子20の含有量が50質量%を超えないため、シート100の白色のムラを抑制できる。
さらに、このように無機粒子20が比較的少ないため、シート100の凹凸を低減できる。したがって、オフセット印刷機がこのようなシート100を大量に印刷する場合でも、オフセット印刷機のブランケットへのダメージを回避できる。
例えば、シート100に対して、無機粒子20としての炭酸カルシウム粒子および/またはタルク粒子の含有量と、無機添加剤30としての酸化チタンの含有量との合計が、50質量%以上80質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のシート100は、仮に水に付着しても強度の低下が生じにくい。また、本実施形態のシート100は、抗菌性を有しており、仮に食品等が付着してもカビの発生を抑制できる。さらに、本実施形態のシート100は、高い引張強度および引裂強度を示し、破損の発生を抑制できる。これは、本実施形態のシート100では、シート100内の成分が充分に混合されているためと考えられる。
図2は、本実施形態のシート100を2000倍に拡大したSEM像を示す図である。ここでは、無機粒子20が50質量%未満であるとともに、無機粒子20と無機添加剤30の合計が50質量%を超えている。図2に示すように、本実施形態のシート100では、シート100内で成分が充分に分散されている。
図3は、参考用シートを2000倍に拡大したSEM像を示す図である。参考用シートでは、無機粒子が50質量%を超えている。図3に示すように、参考用シートでは、シート内で成分が充分に分散されておらず、特定の成分が偏って存在している。
このように、本実施形態のシート100では、無機粒子20が50質量%未満であるとともに、無機粒子20と無機添加剤30の合計が50質量%を超えているため、シート100内の成分を充分に分散できる。このため、シート100は、高い引張強度および引裂強度を示し、破損の発生を抑制できる。
なお、図1を参照して上述したシート100は、袋、段ボール、ケース、生活用品等に好適に用いられる。例えば、袋は、手提げ袋またはファッション袋であってもよく、レジ袋であってもよい。また、シート100は、印刷用シートまたはフィルムシートであってもよく、包装紙として用いられてもよい。あるいは、シート100は、農業用シートとして用いられてもよい。シート100は、シートを切断して形成された紐として用いられてもよい。紐は、例えば、農業用結束紐または誘因紐として用いられる。また、生活用品は、例えば、カトラリーセットであってもよく、ハンガーであってもよい。あるいは、シート100は、ボトルまたは保護キャップとして用いられてもよい。
なお、図1を参照して上述したシート100は単層構造であったが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、シート100は、他の層と組み合わせて用いられてもよい。一例として、シート100は、シート100よりも炭酸カルシウム粒子の含有量の低い他の混合層と積層されてもよい。あるいは、シート100は、炭酸カルシウム粒子の含有しない樹脂層と積層されてもよい。
なお、樹脂10中の無機粒子20の粒径は均一であることが好ましい。同様に、樹脂10中の無機添加剤30の粒径は均一であることが好ましい。
無機粒子20および無機添加剤30の粒径がそれぞれ均一であることにより、シート100の表面から無機粒子20および無機添加剤30の一部が突出することが抑制されるため、シート100の偏肉を低減できる。したがって、シート状のシート100に印刷を行う際の印刷ムラを抑制できるとともに印刷装置に対するダメージを低減できる。
また、無機粒子20および無機添加剤30は樹脂10に均一に分散されていることが好ましい。例えば、樹脂10および無機粒子20を無機添加剤30とともに溶融混錬することにより、無機粒子20および無機添加剤30を樹脂10に充分に分散させることができる。
[シート100の製造方法]
本実施形態のシート100は以下のように製造される。本実施形態によるシート100の製造方法は、樹脂10、無機粒子20および無機添加剤30の混錬物を形成し、混錬物を成形する工程を包含する。
樹脂10を用意する。樹脂10は熱可塑性樹脂を含む。樹脂10は、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかまたはそれらの任意の混合物を含む。
樹脂10は、ペレット状であることが好ましい。例えば、樹脂10は、直径1mm以上10mm以下の大きさの複数の粒状である。
また、樹脂10は比較的低い温度で溶融することが好ましい。例えば、樹脂10のガラス温度は200℃以下であることが好ましい。
また、無機粒子20を用意する。無機粒子20は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含む。無機粒子20の純度は高いことが好ましい。無機粒子20の純度は90%以上であることが好ましい。
無機粒子20は粉末であることが好ましい。例えば、無機粒子20の平均粒径は15μm以下である。無機粒子20は、バルク状の無機物を粉砕することによって形成されてもよい。
また、無機添加剤30を用意する。無機添加剤30は粉末であることが好ましい。無機添加剤30は、酸化チタン粒子を含む。無機添加剤30の純度は高いことが好ましい。無機添加剤30の純度は90%以上であることが好ましい。無機添加剤30は、バルク状の無機物を粉砕することによって形成されてもよい。
樹脂10、無機粒子20および無機添加剤30を溶融混錬して樹脂10、無機粒子20および無機添加剤30の混錬物を形成する。例えば、溶融混錬は、温度150℃以上250℃以下で行われる。溶融混錬は、温度175℃以上225℃以下で行われることが好ましい。混錬は、例えば二軸混錬機によって行われる。
無機粒子20および無機添加剤30の合計質量は樹脂10の質量よりも多いことが好ましい。例えば、樹脂10、無機粒子20および無機添加剤30の総量を100質量部とする場合、無機粒子20および無機添加剤30は50質量部以上80質量部以下であることが好ましく、樹脂10は20質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
なお、溶融混錬後、混錬物はチップ化されることが好ましい。例えば、混錬物は、直径1mm以上10mm以下の大きさの複数の粒状にチップ化されてもよい。
次に混錬物を成形する。典型的には、混錬物の成形によってシート100が形成される。例えば、成形は、射出成形であってもよく、あるいは、溶融押出成形であってもよい。また、溶融押出成形は、インフレーション成形、Tダイ成形、共押出成形およびブロー成形を含む。
また、混錬物の成形により、シート100は、シート状またはフィルム状に形成されてもよい。あるいは、シート100は、ボトル状に形成されてもよい。
なお、シートを成形する工程において、形成された混錬物をマスターバッチとして使用し、さらに、追加ペレットを追加してもよい。これにより、最終生成物となるシート100の組成成分および組成比を適時調整できる。
なお、シートは、2種類のマスターバッチから作製してもよい。例えば、第1マスターバッチとして熱可塑性樹脂と無機粒子とのマスターバッチを作製し、第2マスターバッチとして熱可塑性樹脂と無機添加剤のマスターバッチを作製して、第1マスターバッチおよび第2マスターバッチを用いてシートを作製してもよい。
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂として低密度ポリエチレン(株式会社プライムポリマー製SP1520:MFR2.0:密度0.913g/m3)を用いた。低密度ポリエチレンは、メタロセン触媒を介した気相重合法により、エチレンとヘキセンを共重合した直鎖状ポリエチレンであった。
[無機粒子]
無機粒子として炭酸カルシウム粒子を用いた。炭酸カルシウム粒子は、金平糖形状であり、純度は98%、平均粒径は2μmであった。
[無機添加剤]
無機添加剤として酸化チタン粒子(株式会社DIC株式会社製LF−1060(酸化チタン60%、20MFR、1.7D))を用いた。
[シート作製]
まず、熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤を混合した。単独押出機(株式会社プラコー製:押出口径65mmφ:L/D=28、ダイ有効幅1000mm)を用いてTダイス(ダイ有効幅1000mm:成形温度220℃)で厚さ80μmのシートを作製した。
[実施例の配合]
実施例1では、熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤の量の比が49:50:1となるように熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤を混合してシートを作製した。実施例2では、熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤の量の比が45:35:20となるように熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤を混合してシートを作製した。実施例3では、熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤の量の比が20:50:30となるように熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤を混合してシートを作製した。
[比較例の配合]
比較例1では、熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤の量の比が30:50:1となるように熱可塑性樹脂、無機粒子および無機添加剤を混合してシートを作製した。比較例2では、熱可塑性樹脂および無機粒子量の比が30:70となるように熱可塑性樹脂および無機粒子を混合してシートを作製した。比較例3では、熱可塑性樹脂および無機粒子量の比が40:60となるように熱可塑性樹脂および無機粒子を混合してシートを作製した。
[評価]
実施例1〜3および比較例1〜3のシートをかざしてシート内の成分の分散性を確認した。また、実施例1〜3および比較例1〜3のシートを両手で引っ張った。
下記表に、実施例1〜3および比較例1〜3のシートの成分比および評価結果を併せて示す。
なお、表では、シートをかざしてシート内の成分の分散性を確認したところ、分散のムラが確認されたものを×と示し、確認されなかったものを〇と示す。また、表では、シートを手で軽く引っ張った際に、破れたものを×と示し、破れなかったものを〇と示す。
実施例1〜3および比較例1〜3のシートをかざしたところ、比較例1〜3のシートには分散ムラが確認されたが、実施例1〜3のシートには分散ムラが確認されなかった。
また、実施例1〜3および比較例1〜3のシートを引っ張ったところ、比較例1〜3のシートは破れたが、実施例1〜3のシートは破れなかった。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素いくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明によれば、ムラの抑制されたシートを提供できる。
10 樹脂
20 無機粒子
30 無機添加剤
100 シート

Claims (7)

  1. 樹脂と、
    前記樹脂中に分散された無機粒子と、
    前記樹脂中に分散された無機添加剤と
    を含有する、シートであって、
    前記無機粒子の含有量は、前記シートに対して35質量%以上50質量%未満であり、
    前記無機粒子は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含み、
    前記無機添加剤の含有量は、前記シートに対して1質量%以上30質量%以下であり、
    前記無機添加剤は、酸化チタン粒子を含み、
    前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である、シート。
  2. 前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載のシート。
  3. 前記炭酸カルシウム粒子の純度は90%以上である、請求項1または2に記載のシート。
  4. 前記炭酸カルシウム粒子の純度は98%以上である、請求項2に記載のシート。
  5. 前記無機粒子の平均粒径は15μm以下である、請求項1から4のいずれかに記載のシート。
  6. 前記樹脂は熱可塑性樹脂を含む、請求項1から5のいずれかに記載のシート。
  7. 樹脂、無機粒子および無機添加剤を溶融混錬した混錬物を形成し、前記混錬物を成形してシートを形成する工程を包含する、シートの製造方法であって、
    前記シートを形成する工程において、
    前記シートに対する前記無機粒子の含有量は、35質量%以上50質量%未満であり、
    前記無機粒子は、炭酸カルシウム粒子およびタルク粒子の少なくとも一方を含み、
    前記シートに対する前記無機添加剤の含有量は、1質量%以上30質量%以下であり、
    前記無機添加剤は、酸化チタン粒子を含み、
    前記シートに対する前記無機粒子および前記無機添加剤の含有量の合計は、50質量%以上80質量%以下である、シートの製造方法。
JP2019126020A 2019-07-05 2019-07-05 シートおよびシートの製造方法 Pending JP2021011529A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126020A JP2021011529A (ja) 2019-07-05 2019-07-05 シートおよびシートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019126020A JP2021011529A (ja) 2019-07-05 2019-07-05 シートおよびシートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021011529A true JP2021011529A (ja) 2021-02-04

Family

ID=74226163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019126020A Pending JP2021011529A (ja) 2019-07-05 2019-07-05 シートおよびシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021011529A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022224333A1 (ja) * 2021-04-20 2022-10-27 日本サニパック株式会社 ポリエチレン系樹脂組成物およびポリエチレン系樹脂包装材

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59166523A (ja) * 1983-03-14 1984-09-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 液状ジエン系重合体組成物
JPS607817A (ja) * 1983-06-28 1985-01-16 出光石油化学株式会社 飲料用カツプ
JPH02251537A (ja) * 1989-01-05 1990-10-09 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> 制御された深さに打抜可能なラベル表面材に適した押出キャストフィルム
JP2000143835A (ja) * 1998-11-12 2000-05-26 Takiron Co Ltd 脆性フィルム
JP2013052567A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Mitsubishi Plastics Inc 化粧シート用隠蔽性フィルム、及び化粧シート
JP2014043065A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Toray Ind Inc 積層シートおよびその製造方法
JP2017221160A (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 株式会社アースクリエイト 農業用資材、食品包装材料及び化粧料・洗浄剤用容器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59166523A (ja) * 1983-03-14 1984-09-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 液状ジエン系重合体組成物
JPS607817A (ja) * 1983-06-28 1985-01-16 出光石油化学株式会社 飲料用カツプ
JPH02251537A (ja) * 1989-01-05 1990-10-09 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> 制御された深さに打抜可能なラベル表面材に適した押出キャストフィルム
JP2000143835A (ja) * 1998-11-12 2000-05-26 Takiron Co Ltd 脆性フィルム
JP2013052567A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Mitsubishi Plastics Inc 化粧シート用隠蔽性フィルム、及び化粧シート
JP2014043065A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Toray Ind Inc 積層シートおよびその製造方法
JP2017221160A (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 株式会社アースクリエイト 農業用資材、食品包装材料及び化粧料・洗浄剤用容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022224333A1 (ja) * 2021-04-20 2022-10-27 日本サニパック株式会社 ポリエチレン系樹脂組成物およびポリエチレン系樹脂包装材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4447479A (en) Plastics sheet material and articles produced therefrom
CN113490713B (zh) 含无机物质粉末的热塑性树脂组合物及成形品
US8604123B1 (en) Biodegradable polymer composition with calcium carbonate and methods and products using same
RU2688597C2 (ru) Пленка из термопластичной смолы и способ ее изготовления, вплавляемая этикетка, пластмассовая емкость с этикеткой и способ ее изготовления
US20190225763A1 (en) Bioplastic film, bubble film, and bubble film product using same
WO2011085332A1 (en) Biodegradable polymer composition with calcium carbonate and methods and products using same
KR20130062255A (ko) 펄프-미네랄 합성지의 제조방법 및 이를 위한 조성물
US20180207914A1 (en) Polyethylene terephthalate containing composite film and preparation method and use thereof
WO2022215428A1 (ja) 樹脂組成物及び成形品
JP2021011529A (ja) シートおよびシートの製造方法
JP2014114401A (ja) 複合材料及び容器
EP3613566A1 (en) Ecological mineral paper made of recycled plastic and method for producing same
JP2016084468A (ja) インフレーションフィルム組成物
JP3948192B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物、ボトル、フィルムおよびトレー
CN109354769A (zh) 一种丙烯乙烯共混物改性母料组合物及其制备方法
WO2019047699A1 (zh) 环保可塑性母粒材料、环保薄膜及环保胶带
JP2005336217A (ja) 複合材及びその製造方法
CN1131611A (zh) 聚丙烯合成纸及其生产方法
KR100837872B1 (ko) 도로 도색용 페인트 포장용 멜팅 백 및 이의 제조방법
KR101956011B1 (ko) 셀룰로스 미분말을 함유하는 성형체
JP2016198998A (ja) ポリオレフィン系多層樹脂成形物
JP2009279829A (ja) ガラス含有熱転写シート
KR20160121829A (ko) 다공성 발포 식물성 수지 조성물을 이용한 달걀 포장용기
JP2009280693A (ja) ガラス含有フィルム及びシート
KR102130822B1 (ko) 셀룰로스 미분말을 함유하는 시트

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210804

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220329