JP2021011018A - 包装材用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】突き刺し強度、バリア性、耐屈曲性、耐ピンホール性に優れ、かつ、比較的安価に作製可能な包装材用積層体を提供する。【解決手段】基材層、バリア層、シーラント層を順次積層してなる包装材用積層体であって、基材層は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、バリア層は、二軸延伸ポリエステルフィルムとバリア処理層とからなり、基材層とバリア層とは押出ラミネート層からなる第1ラミネート層を介して密着しており、バリア層とシーラント層とは第2ラミネート層を介して密着しており、基材層とバリア層との押出ラミネート層を介した密着強度が1.0N/15mm以上、5.0N/15mm以下である包装材用積層体とする。【選択図】図1

Description

本発明は、医療、医薬品分野において輸液等の薬液を充填したソフトバッグの収納用として使用される包装袋や、電子部品や工業製品等の真空包装や脱気包装を行う包装材を作製するための積層体に関する。
近年、環境問題に対し包装材料の減容化が進められている。プラスチックフィルム等を主体とする軟包装の分野でも同様であるが、減容化、薄層化の結果、突き刺し強度が不足しやすく、特に、内容物が重く固形物である場合、充填時、或いは輸送の際に、内容物の形状などによっては包装材が突き破られたり、ピンホールが発生したりして内容物の保存性が損なわれる結果となり、包装材の改善が求められている。
従来、輸液バッグ等の医薬向けの包装材料は、耐ピンホール性を付与するため、例えば、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、アルミニウム箔、線状低密度ポリエチレン樹脂をそれぞれ順次貼り合わせた複合フィルムから構成されていた。
しかしながら、このような複合フィルムを使用した包装材料からなる包装袋は高価であるとともに、輸送工程などにおいて、包装袋同士や段ボールとの擦れ合い、屈曲部の振動と内容物の突起部との擦れなどの複合要因によりピンホールが発生しやすい、という問題があった。
また、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)層/ ポリビニルアルコール(PVA)等のバリア層/ 直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)層からなる構成、または二軸延伸ナイロン(ONy)層/PVA等のバリア層/低密度ポリエチレン(LDPE)からなる構成のバリア性積層材料が包装袋用として広く使用されていたが、ピンホールの発生防止は不充分であった。
輸液バッグ包装体での外包装袋のピンホールの発生防止の方向として、食品包装に見られるように、外包装袋を二重包装とする手段も採用されてきた。しかしながら、袋の形状として単に三方シール袋の二重包装や、あるいはフィルムを2枚重ねとして三方シール袋として輸液バッグを収納した後、外包装袋の頂部開口部をシールした重袋包装方式であっても、外包装袋の底辺シール部近傍のフィルム面には、外層側あるいは内層側の一方または両方共に揺動によるピンホールが発生することを防ぎ切れていないのが現状である。
また、輸液バッグ包装体での外包装袋のサイズや形状によって、内容物の輸液バッグを収納固定する方法も提案されているが、収納する輸液バッグ毎に製袋機の調整等を必要とするなど、製袋加工が煩雑となり生産効率の低下を招く問題があった。
特許文献2には、固くて突起部を有する内容物を包装するための包装材が提案されている。この包装材は、基材層、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)樹脂層、ガスバリア層、及びシーラント層の積層体である。ガスバリア層としては、無機物(アルミニウム金属、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素)を蒸着した蒸着ポリエステルフィルムや蒸着ナイロンフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレン・ビニルアルコールフィルム、アルミニウム箔(アルミ箔)等が挙げられている。しかし、ガスバリア層に使用される材料は酸素バリア性が十分ではない。また、上記構成では、耐ピンホール性は十分とはならない。
また、特許文献3には、アルミ箔と、無機化合物が蒸着されたプラスチックフィルムとを含む真空包装材が開示されている。無機化合物が蒸着されたプラスチックフィルムは、アルミ箔にクラックやピンホールが発生したときでも、バリア性を維持するために用いられている。しかしながら、この包装材はアルミ箔を使用しているため、屈曲等によるピンホール耐性が不十分である。さらに、無機化合物が蒸着されたプラスチックフィルムは、一般にクラックやピンホールが発生しやすい。
特開平8−216325号公報 特開2005−119063号公報 特開2006−036272号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、輸液バッグなどの医療用包装袋に使用する包装材料等に関する上記のような問題に鑑みてなされたもので、突き刺し強度、バリア性、耐屈曲性、耐ピンホール性に優れ、かつ、比較的安価に作製可能な包装材用積層体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、基材層、バリア層、シーラント層を順次積層してなる包装材用積層体であって、
前記基材層は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、
前記バリア層は、二軸延伸ポリエステルフィルムとバリア処理層とからなり、
前記基材層と前記バリア層とは押出ラミネート層からなる第1ラミネート層を介して密着しており、
前記バリア層と前記シーラント層とは第2ラミネート層を介して密着しており、
前記基材層と前記バリア層との前記押出ラミネート層を介した密着強度が1.0N/15mm以上、5.0N/15mm以下である、ことを特徴とする包装材用積層体としたものである。
ここで、密着強度は、15mm幅サンプルで、引張速度300mm/min、90度剥離の条件で測定したものとする。
請求項2に記載の発明は、前記シーラント層は、少なくとも第1シーラント層及び第2シーラント層を含む2層以上のシーラント層から構成され、
前記第2ラミネート層に接する第1シーラント層は、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ第2シーラント層以降のシーラント層よりも分子量が高く、前記第2シーラント層以降のシーラント層は、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ前記第1シーラント層よりも低温シール性が高い、ことを特徴とする請求項1に記載のとしたものである。
請求項3に記載の発明は、前記第1ラミネート層及び前記第2ラミネート層は、いずれも押出ラミネート層からなり、
前記押出ラミネート層を成す樹脂は、低密度ポリエチレンを主材料とする樹脂である、ことを特徴とする請求項1、または2に記載の包装材用積層体としたものである。
請求項4に記載の発明は、前記第1ラミネート層及び前記第2ラミネート層は、いずれも押出ラミネート層からなり、
全層を積層した後のコシ強度が0.35N以下である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材用積層体としたものである。
ここで、コシ強度は、15mm幅、100mm長さのサンプルでループを作り、押込み長10mmで押込み時の反発強度をループスティフネステスタで測定したものとする。
本発明によれば、突き刺し強度、バリア性、耐屈曲性、耐ピンホール性に優れ、かつ、比較的安価に作製可能な包装材用積層体が得られる。従って、輸送工程などにおいても振動耐性が高く、包装袋同士や段ボールとの擦れ合い、屈曲部の振動と内容物の突起部との擦れなどによってもピンホールが発生しにくい包装材料を得ることができる。
本発明の包装材用積層体に係る、第1実施形態の包装材用積層体を例示する模式断面図である。 本発明の包装材用積層体に係る、第2実施形態の包装材用積層体を例示する模式断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る包装材用積層体について図面を用いて説明する。同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付ける。各図面において、見易さのため構成要素の厚さや比率は誇張されていることがあり、構成要素の数も減らして図示していることがある。また、本発明は以下の実施形態そのままに限定されるものではなく、主旨を逸脱しない限りにおいて、適宜の組み合わせ、変形によって具体化できる。
図1は、本発明の包装材用積層体に係る、第1実施形態の包装材用積層体10を例示する模式断面図である。包装材用積層体10は、基材層11、バリア層12、シーラント層13がこの順序で積層された積層体である。基材層11は二軸延伸ポリプロピレンであり、バリア層12は、二軸延伸ポリエステルフィルム12aとバリア処理層12bとからなり、基材層11とバリア層12とは押出ラミネーション法を用いて形成された押出ラミネート層(第1ラミネート層)14を介して密着している。また、バリア層12とシーラント層13とは第2ラミネート層15を介して密着している。
尚、製袋加工を行った場合、基材層11側が外層側、シーラント層13側が内層側となる。
また、第1実施形態の包装材用積層体10は、基材層11とバリア層12との押出ラミネート層14を介した密着強度が1.0N/15mm以上、5.0N/15mm以下であることを特徴とする。ここで、密着強度は、15mm幅のサンプルで、引張速度300mm/min、90度剥離の条件で測定したものである。
基材層11は、内容物充填時のシールの際の耐熱性、フィルム自体のコシ(剛性)の強さ、耐突刺し性等の理由から、二軸延伸ポリプロピレンフィルムが好適であり、厚さは30〜60μm程度が好適に使用できる。必要に応じて基材層11の内側または外側に文字や絵柄などを施した印刷層(図示せず)を設けることができる。
バリア層12は、ガスバリア性を付与する層で、二軸延伸ポリエステルフィルム12aにバリア処理層12bを付加したものである。バリア処理層12bとしては、アルミ蒸着や、シリカ、アルミナ等透明金属酸化物の薄膜層が好適に使用できる。二軸延伸ポリエステルフィルムの厚さは12μm程度が良い。
バリア処理層12bとしては、積層加工時の擦れや積層体の屈曲によるバリア層のクラックを防止するために、前記の層に加えて、さらにガスバリア性保護層(不図示)をコートしてもよい。ガスバリア性保護層は金属酸化物等を主成分とし、Si(OR及びRSi(OR(R、RはCH、C、COCH等の加水分解性基、Rは有機官能基)で表されるケイ素化合物、あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子を主成分とするガスバリア性被覆溶液からなる薄膜の加熱乾燥被膜である。ガスバリア性保護層の厚みは0.1〜100μmが好適で、さらに好ましくは0.1〜3μmの厚さである。
基材層11とバリア層12とは押出ラミネーション法を用いて形成された押出ラミネート層(第1ラミネート層)14を介して密着している。押出ラミネーション法は、一対のプラスチックフィルム(本願では基材層11と二軸延伸ポリエステルフィルム12a)の間に、押出樹脂層として溶融したポリエチレンやポリプロピレンを挟み込み水素結合によって接着する方法である。
プラスチックフィルムの密着強度は押出樹脂層の厚みや温度、一対のプラスチックフィルムの少なくとも片方に、非常に薄い接着剤または接着助剤であるアンカーコート(AC)層を種々の膜厚で形成することや、種々の条件でコロナ処理を施すことで調整することができる。本願では、これらの方法により、基材層11とバリア層12の密着強度が、ポリエチレンを主としたプラスチック樹脂からなる易接着押出樹脂層と易接着処理済み二軸延伸ポリエステルフィルム12aとの接着により、1.0〜5.0N/15mmの密着強度となるように調整する。
密着強度が5.0N/15mm以下の場合、特にフィルムの屈曲部が輸送振動等で層間が浮きやすくなり、各層が薄くなることでコシが低くなるため、フィルムの形状追従性が向上するとともに、破れやピンホールが発生しにくくなる。さらに層間密着強度1.0N/15mm未満では、フィルムの浮きが過剰に発生しやすくなるとともに、製袋後のシール部において三角剥離でシール強度が極端に劣化してしまう。それ故、基材層11とバリア層12の密着強度は1.0〜5.0N/15mmの範囲が好ましい。
シーラント層13は、熱封緘性を付与するとともに耐屈曲性、耐突刺し性を付与する層で、低密度ポリエチレンを主体とするポリオレフィン系の樹脂が使用できる。輸液バッグ等の内容物の角当たりや面の擦れに対し穴が開きにくく、重量袋に対しての強固なシール性を付与するため、厚さ30〜100μm程度の線状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)が好適に使用できる。
図2は、本発明の包装材用積層体に係る、第2実施形態の包装材用積層体20を例示する模式断面図である。包装材用積層体20では、シーラント層13は、少なくとも2層のシーラント層から構成され、第2ラミネート層15に接する外層側の第1シーラント層13aは、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ第2シーラント層13b以降のシーラント層よりも分子量が高く、第2シーラント層13b以降のシーラント層は、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ第1シーラント層13aよりも低温シール性が高い、ことを特徴とする。すなわち、製袋時に温度条件が低くても良好なシール強度を発現し、包装袋のシール不良が起こりにくく、輸送耐性も向上する。
前記のように、第2実施形態の包装材用積層体20では、外層側の分子量が高く密度が0.91〜0.94の低密度の第1シーラント層13aと、内層側の低温シール性が高く密度が0.91〜0.94の低密度の第2シーラント層13bからなる、少なくとも2層のシーラント層を積層するので、内層側が擦れて傷ついた場合でも外層側が屈曲や擦れに強いため、耐屈曲性、耐ピンホール性の高い積層体となる。
第1実施形態の包装材用積層体10、第2実施形態の包装材用積層体20のいずれにおいても、バリア層12とシーラント層13とを積層する第2ラミネート層15の積層方法は特に限定されず、例えば、二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介するドライラミネーション法や、基材層11とバリア層12の積層と同様に、低密度ポリエチレンを押出樹脂層として挟み込む押出ラミネーション法を好ましく使用することができる。
本発明の第1実施形態の包装材用積層体10、第2実施形態の包装材用積層体20はいずれも、コシ強度をループスティフネステスタによって測定したとき、その強度が0.35N以下であることが好ましい。ここで、コシ強度は、15mm幅、100mm長さのサンプルでループを作り、このループを10mm押し込んだ(押込み長10mmの)時の反発強度をループスティフネステスタで測定したものである。コシ強度は0.25N〜0.35Nの範囲にあることがさらに好ましい。
コシ強度が高すぎると、袋に内容物を充填した際にその形状に追従しない状態で屈曲するので、輸送等によって屈曲部に大きな負荷がかかりやすく、積層体を構成するフィルムの破れやピンホールが発生しやすくなる。一方、積層体を構成するフィルムが薄くコシ強度が低すぎる場合、屈曲や輸送振動に対する追従性は向上するが、引っ張りや突刺しに対する強度が弱くなる。
本発明の第1実施形態の包装材用積層体10、または第2実施形態の包装材用積層体20を所望の寸法にスリットして製袋し包装袋とする。袋の形状は、二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋等任意である。出来上がった包装袋に、例えば、医療機関向け輸液バッグを入れて包装する。または、ガス吸収剤、例えば、酸素吸収剤や炭酸ガス吸収剤を封入して包装しても良い。
前記のような包装袋は、バリア層としてポリエステルフィルムにバリア処理を施したフィルムを用いており、基材層とバリア層との密着強度を好適な範囲に選択しているので、輸送等の工程を経ても包装袋にピンホール、突き刺し傷などが現れにくく、また、ガスバリア性も劣化しにくいため長期保管に耐えられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲は本発明の主旨を逸脱しない範囲で、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
基材層11として、厚さ50μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムを用意した。バリア層12としては、厚さ12μmのPETフィルム(二軸延伸ポリエステルフィルム12aの一種)にバリア処理層12bとして約70nmのアルミ蒸着層を形成しさらにSiOとポリビニルアルコールからなるガスバリア性保護層をコートしたフィルムを作成した。次に、前記基材層11と、前記バリア層12のPETフィルム12a側とを、密度0.91の低密度ポリエチレン樹脂を押出樹脂層として押出ラミネート法により密着させ、複合フィルム(1)を作製した。押出樹脂層の厚みは15μmとした。
シーラント層13として、単層の線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)フィルム(厚さ60μm)を用意した。次に、前記複合フィルム(1)のバリア層12のバリア処理層12b側と、シーラント層13とを、バリア処理層12b側に二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を2〜3g/m(固形分)塗布してシーラント層13とドライラミネート法により貼り合わせて、図1に示す第1実施形態の積層体を作製して、実施例1の積層体とした。
<実施例2>
基材層11とバリア層12とからなる複合フィルムは、実施例1で作製した複合フィルム(1)と同じものを用意した。シーラント層13として、外層側(複合フィルム(1)側)の第1シーラント層13aが密度0.92のL−LDPE、内層側の第2シーラント層13bが密度0.91のL−LDPEを、膜厚比1:2で積層し、総厚60μmの2層シーラント層を作成した。
次に、前記複合フィルム(1)のバリア層12のバリア処理層12b側と、前記2層のシーラント層13のうちの第1シーラント層13aとを、実施例1と同じ条件でドライラミネート法により貼り合わせて、図2に示す第2実施形態の積層体を作製して、実施例2の積層体とした。
<比較例1>
基材層11として、厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムを用意した。バリア層12としては、厚さ25μmの延伸ナイロンにバリア処理層12bとして6μmのアルミニウム箔を付けたフィルムを作成した。次に、前記基材層11と、前記バリア層12の延伸ナイロンフィルム側とを、低密度ポリエチレン樹脂による押出ラミネート法とアンカーコート(1.0g/m)とにより密着させ、複合フィルム(2)を作製した。押出樹脂層の厚みは15μmとした。
シーラント層13として、単層の線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)フィルム(厚さ50μm)を用意した。次に、前記複合フィルム(2)のバリア層12のアルミニウム箔側と、前記シーラント層13とを、実施例1と同じ条件でドライラミネート法により貼り合わせて、比較例1の積層体とした。
<比較例2>
基材層11は比較例1と同じものを用意し、バリア層12としては、実施例1で作製した複合フィルム(1)でガスバリア性保護層を形成しないものを使用し、これらをドライラミネート法により貼り合わせ、複合フィルム(3)を作製した。シーラント層13としては、実施例2と同様にして総厚60μmの2層シーラント層を作成した。前記複合フィルム(3)と、前記シーラント層13とを、実施例1と同じ条件でドライラミネート法により貼り合わせて、比較例2の積層体とした。
<比較例3>
基材層11は比較例1と同じものを用意し、バリア層12としては実施例1と同じものを用意し、これらをドライラミネート法により貼り合わせ、複合フィルム(4)を作製した。シーラント層13としては、密度が0.925の単層の線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)フィルム(厚さ60μm)を用意した。次に、複合フィルム(4)と、密度0.925の単層のL−LDPEフィルムからなるシーラント層13と、を実施例1と同様のドライラミネート法により貼り合わせて、比較例3の積層体とした。
以上作製した、実施例1、2及び比較例1〜3の積層体の層構成を、表1に簡略にまとめて示す。
Figure 2021011018
[評価方法]
(密着強度)
15mm幅にカットしたサンプルを作り、引張速度300mm/min、90度剥離の条件で、基材層とバリア層間の密着強度を測定した。
(コシ強度)
15mm幅、100mm長さにカットしたサンプルでループを作り、押込み時の反発強度をループスティフネステスタで測定した。
(突刺し強度)
直径1mm、先端が0.5Rの針を毎分50mmの速度で試験材料である積層体に突き刺し、貫通するまでの最大強度を測定した。基材層側からとシーラント層側からの二方向から測定した。
(酸素バリア性)
包装袋状として内容物に1000mLの輸液バッグを入れ、輸送振動試験(JIS Z0232規定、90分)にかけた後、温度30℃、湿度70%の環境下においてJIS K7126に準拠するMOCON法により測定した。
(耐屈曲性)
A4サイズの積層フィルムを5℃/2000回条件、及び5℃/3000回条件(過酷条件)でゲルボフレックス試験機にかけ、試験後浸透液によりラミ浮き、染み出し(基材層破れ)、ピンホールの発生個数をカウントした。
[評価結果]
密着強度、コシ強度、突刺し強度、酸素バリア性の評価結果を表2、耐屈曲性の評価結果を表3に示す。
Figure 2021011018
Figure 2021011018
表2、表3に示されるように、実施例1、2のような本発明の層構成で、基材層とバリア層を押出ラミネート加工し、密着強度を1.0〜3.0N/15mmと下限、上限を設けることにより、突き刺し強度は比較例1のアルミニウム箔積層構成の包装材料と同等であり、耐ピンホール性にも優れていた。尚、実施例1と実施例2の密着強度の違いはロット間のばらつきの範囲内にある。一方、密着強度が3.0N/15mmよりも大きい比較例2、3の構成では特に過酷試験時の耐屈曲性が悪く、染み出し、耐ピンホール性に劣っていた。
実施例1、2のような本発明の層構成では、密着強度に3.0N/15mmという上限を設けるが、このように密着強度を好適な範囲に抑えることで、屈曲時のフィルムへかかる力が分散され、破れにくくなると考えられる。密着強度はシーラント層をラミネートする第2ラミネート層で担保することができる。
また、実施例1、2のような本発明の層構成では、比較例1のように二軸延伸ナイロンフィルムやアルミニウム箔を使用せず、アルミ蒸着したPETフィルムの使用でバリア性が高く、劣化しにくい包装材となるとともに、比較的安価に作製が可能である。
さらに、コシ強度を0.35N以下にすることで、剛性が低く(柔らかく)なり、破れにくくなって、耐屈曲性が高くピンホールの発生が少ないと同時に、バリア層の破れが少なくなり、突刺し強度を維持しつつ、良好なバリア性を維持する包装材用積層体を作ることができた。
本発明の包装材用積層体は、医療用輸液バッグ包装袋に限らず、電子部品や工業製品等
の真空包装や脱気包装を行う製品にも適用することができる。
10・・・・・本発明の包装材用積層体の第1実施形態
20・・・・・本発明の包装材用積層体の第2実施形態
11・・・・・基材層
12・・・・・バリア層
12a・・・・二軸延伸ポリエステルフィルム
12b・・・・バリア処理層
13・・・・・シーラント層
13a・・・・第1シーラント層
13b・・・・第2シーラント層
14・・・・・押出ラミネート層(第1ラミネート層)
15・・・・・第2ラミネート層

Claims (4)

  1. 基材層、バリア層、シーラント層を順次積層してなる包装材用積層体であって、
    前記基材層は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、
    前記バリア層は、二軸延伸ポリエステルフィルムとバリア処理層とからなり、
    前記基材層と前記バリア層とは押出ラミネート層からなる第1ラミネート層を介して密着しており、
    前記バリア層と前記シーラント層とは第2ラミネート層を介して密着しており、
    前記基材層と前記バリア層との前記押出ラミネート層を介した密着強度が1.0N/15mm以上、5.0N/15mm以下である、
    ことを特徴とする包装材用積層体。
    ここで、密着強度は、15mm幅サンプルで、引張速度300mm/min、90度剥離の条件で測定したものとする。
  2. 前記シーラント層は、少なくとも第1シーラント層及び第2シーラント層を含む2層以上のシーラント層から構成され、
    前記第2ラミネート層に接する第1シーラント層は、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ第2シーラント層以降のシーラント層よりも分子量が高く、前記第2シーラント層以降のシーラント層は、密度が0.91〜0.94の低密度ポリエチレンからなり、かつ前記第1シーラント層よりも低温シール性が高い、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の包装材用積層体。
  3. 前記第1ラミネート層及び前記第2ラミネート層は、いずれも押出ラミネート層からなり、
    前記押出ラミネート層を成す樹脂は、低密度ポリエチレンを主材料とする樹脂である、
    ことを特徴とする、請求項1、または2に記載の包装材用積層体。
  4. 前記第1ラミネート層及び前記第2ラミネート層は、いずれも押出ラミネート層からなり、
    全層を積層した後のコシ強度が0.35N以下である、
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材用積層体。
    ここで、コシ強度は、15mm幅、100mm長さのサンプルでループを作り、押込み長10mmで押込み時の反発強度をループスティフネステスタで測定したものとする。
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