JP2021006565A - 皮膚貼付用粘着シートおよびそれを用いた経皮吸収製剤 - Google Patents
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Abstract
Description
また、粘着基材として、熱可塑性エラストマーと、該エラストマーに対して多量の不揮発性炭化水素油、ならびに低分子量および高分子量のポリイソブチレンを用いることで、粘着付与剤を含有しなくても、皮膚に対する十分な粘着性を有しながら、皮膚刺激性の低い皮膚貼付用粘着シートが得られることを見出した。
さらには、上記の粘着シートに薬物又はその薬学的に許容し得る塩を含有させることで、十分な経皮吸収性を有する経皮吸収製剤が得られることを見出し、本発明に至った。
[1]支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、不揮発性炭化水素油および粘度平均分子量が100,000を超え、500,000以下であるポリイソブチレンを含み、
不揮発性炭化水素油の含有量が、上記エラストマー100重量部に対して120重量部を超え、800重量部以下であり、上記ポリイソブチレンの含有量が、上記エラストマー100重量部に対して3重量部を超え、500重量部以下であって、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。
[2]ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して10重量部を超え、300重量部以下である、上記[1]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[3]ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して20重量部を超え、100重量部以下である、上記[2]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[4]熱可塑性エラストマーがトリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物であって、混合物中のジブロック共重合体の含有量が20重量%以上である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[5]混合物中のジブロック共重合体の含有量が30重量%以上である、上記[4]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[6]熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[7]スチレン系ブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−イソプレンブロック共重合体との混合物である、上記[6]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[8]熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.5Pa・s以上である、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[9]熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.7Pa・s以上である、上記[8]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[10]不揮発性炭化水素油の40℃における動粘度が80mm2/s以上である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[11]粘着剤層中の不揮発性炭化水素油の含有量が30重量%以上、80重量%以下である、上記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[12]上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる、経皮吸収製剤。
[13]薬物がリバスチグミンである、上記[12]に記載の経皮吸収製剤。
[14]支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、不揮発性炭化水素油、および粘度平均分子量が100,000を超え、500,000以下であるポリイソブチレンを含み、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。
[15]上記[14]に記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる、経皮吸収製剤。
[16]薬物がリバスチグミンである、上記[15]に記載の経皮吸収製剤。
[17]支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、および
該エラストマー100重量部に対して120重量部を超え、800重量部以下の不揮発性炭化水素油、および、3重量部を超え、500重量部以下のポリイソブチレンを含み、
該ポリイソブチレンが、粘度平均分子量が30,000を超え、100,000以下である低分子量ポリイソブチレンと、粘度平均分子量が500,000を超え、5,000,000以下である高分子量ポリイソブチレンとの混合物であって、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。
[18]ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して10重量部を超え、300重量部以下である、上記[17]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[19]ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して20重量部を超え、130重量部以下である、上記[18]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[20]低分子量ポリイソブチレンの粘度平均分子量が、50,000を超え、100,000以下である、上記[17]〜[19]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[21]熱可塑性エラストマーがトリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物であって、混合物中のジブロック共重合体の含有量が20重量%以上である、上記[17]〜[20]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[22]混合物中のジブロック共重合体の含有量が30重量%以上である、上記[21]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[23]熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である、上記[17]〜[22]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[24]スチレン系ブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−イソプレンブロック共重合体との混合物である、上記[23]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[25]熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.5Pa・s以上である、上記[17]〜[24]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[26]熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.7Pa・s以上である、上記[25]に記載の皮膚貼付用粘着シート。
[27]不揮発性炭化水素油の40℃における動粘度が80mm2/s以上である、上記[17]〜[26]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[28]粘着剤層中の不揮発性炭化水素油の含有量が30重量%以上、80重量%以下である、上記[17]〜[27]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シート。
[29] 上記[17]〜[28]のいずれか1つに記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる、経皮吸収製剤。
[30]薬物がリバスチグミンである、上記[29]に記載の経皮吸収製剤。
さらに、本発明の経皮吸収製剤は、皮膚に対する粘着性および皮膚に対する低刺激性に加えて、薬物の放出性も良好である。
本発明の第一の態様の皮膚貼付用粘着シートおよび経皮吸収製剤(以下、本明細書において「皮膚貼付用粘着シートおよび経皮吸収製剤」は「皮膚貼付用粘着シート等」ということがある)は、支持体上に形成された粘着剤層を有し、当該粘着剤層は熱可塑性エラストマー、不揮発性炭化水素油、および粘度平均分子量が100,000を超え、500,000以下である中分子量ポリイソブチレンを含み、かつ粘着付与剤を含まない。
本発明においては、粘着シートならびに経皮吸収製剤に対し十分な皮膚粘着性を付与する観点から、熱可塑性エラストマーは、トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物であって、混合物中のジブロック共重合体の含有量が20重量%以上であるものが好ましく用いられ、30重量%以上であるものがより好ましく用いられる。ジブロック共重合体の混合比率が低すぎると皮膚粘着性が低下する傾向となり、高すぎると粘着剤層の形状維持性が低下する傾向となり、皮膚に貼付した際、剥離後皮膚に糊残りが生じるなどの、不具合が生じる可能性がある。このため、トリブロック共重合体とジブロック共重合体の混合比率[(トリブロック共重合体)/(ジブロック共重合体)]は、重量比で、20/80〜75/25であることがより好ましく、30/70〜70/30であることがさらにより好ましい。
なお、ここでいう、「25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度」とは、「医薬品添加物規格2003」(薬事日報社発行)の375頁に記載された「スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の粘度測定方法」に基づいて測定される値である。
ここでいう「動粘度」とは、「第十六改正日本薬局方」の一般試験法の「2.53粘度測定法」における「第2法 回転粘度計法(2.12 単一円筒形回転粘度計(ブルックフィールド型粘度計)」(59頁)に準拠して測定される粘度(mPa・s)を動粘度に換算した値である。
従って、かかる場合には、粘着剤層中における不揮発性炭化水素油の含有量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、121重量部〜300重量部が好ましく、さらに好ましくは130重量部〜250重量部、特に好ましくは130重量部〜200重量部である。
なお、ポリイソブチレンの粘度平均分子量は、ウベローデ粘度計等を用いて測定される粘度から、Schulz-Blaschke式およびMark-Howink-桜田の式により求めることができる。
本発明の第二の態様の皮膚貼付用粘着シート等は、支持体上に形成された粘着剤層を有し、当該粘着剤層は熱可塑性エラストマー、該エラストマー100重量部に対して120重量部を超え、800重量部以下の不揮発性炭化水素油、および3重量部を超え、500重量部以下のポリイソブチレンを含み、該ポリイソブチレンが、粘度平均分子量が30,000を超え、100,000以下である低分子量ポリイソブチレンと、粘度平均分子量が500,000を超え、5,000,000以下である高分子量ポリイソブチレンとの混合物であって、かつ粘着付与剤を含まない。
不揮発性炭化水素油の詳細は、上記第一の態様の皮膚貼付用粘着シート等におけるそれと同様である。
従って、かかる場合には、粘着剤層中における不揮発性炭化水素油の含有量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、121重量部〜300重量部が好ましく、さらに好ましくは130重量部〜250重量部、特に好ましくは130重量部〜200重量部である。
なお、ポリイソブチレンの粘度平均分子量は、ウベローデ粘度計等を用いて測定される粘度から、Schulz-Blaschke式およびMark-Howink-桜田の式により求めることができる。
また、皮膚粘着性を向上させつつ、皮膚刺激性や糊残りを抑制するためには、低分子量ポリイソブチレンと高分子量ポリイソブチレンの含有重量比(低分子量ポリイソブチレン/高分子量ポリイソブチレン)を90/10〜45/55とすることが好ましく、80/20〜50/50とすることがさらに好ましく、75/25〜60/40とすることが特に好ましい。
従って、本態様の皮膚貼付用粘着シート等においても、上記した第一の態様の場合と同様に、粘着付与剤を用いない。
さらに、支持体に静電気が蓄積することを防止するため、支持体を構成する前記織布、不織布、フィルム等に帯電防止剤を含有させてもよい。また、粘着剤層との良好な投錨性を得るため、支持体として不織布もしくは織布、またはこれらとフィルムの積層体を用いることができる。支持体の厚さは、フィルムについては通常10μm〜100μm、好ましくは15μm〜50μmであり、織布、不織布、発泡性支持体等の多孔性シートについては通常50μm〜2,000μm、好ましくは100μm〜1,000μmである。
これらの溶媒は、単独、もしくは二種以上を組み合わせて使用することができる。粘着剤層を構成する各成分の溶解性が良好なことから、トルエン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系炭化水素を単独でもしくは混合して使用すること、また、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素と、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の酢酸エステル類とを組み合わせて使用することがさらに好ましい。また、熱可塑性エラストマーとポリイソブチレンの両者の溶解性のバランスが良いことから、トルエンを単独で、もしくはヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系炭化水素と、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の酢酸エステル類との組み合わせが、特に好ましく用いられる。さらには、乾燥時の気泡の発生を抑制する観点から、トルエン、ヘプタンと酢酸プロピルの混合溶媒、およびヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒が、最も好ましく用いられる。上記、溶媒を組み合わせて用いる場合、その比率によって、粘着剤層を構成する各成分の溶解性を変化させることができる。例えば脂肪族炭化水素と酢酸エステルの混合溶媒を使用する場合、その混合比率(脂肪族炭化水素/酢酸エステル)は、重量比で、10/90〜80/20であることが好ましく、20/80〜70/30であることがさらに好ましく、乾燥後に得られる皮膚貼付用粘着シート等におけるポリイソブチレンの分散が良好で、皮膚粘着性を向上させ、かつ剥離時に糊残りなどの問題を生じない点で、30/70〜60/40であることが特に好ましい。
乾燥後の粘着剤層については、必要とする皮膚粘着性や、経皮吸収性能により単位面積当たりの重量を調整すればよい。皮膚粘着性が得られ、かつ製造可能な範囲としては、乾燥後の粘着剤層が、好ましくは10g/m2〜1,000g/m2であり、より好ましくは20g/m2〜800g/m2、さらに好ましくは30g/m2〜600g/m2である。
まず、本発明の第一の態様における実施例を示す。
表1に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分については、下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー:スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物
(a)KRAYTON D1111(表1中、「D111」と略記);クレイトン・ポリマーズ社製、SIS/SI比(重量比)=85/15、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.2Pa・s
(b)KRAYTON D1119(表1中、「D119」と略記);クレイトン・ポリマーズ社製、SIS/SI比(重量比)=34/66、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=0.34Pa・s
(c)Quintac3520(表1中、「QTC3520」と略記);日本ゼオン株式会社製、SIS/SI比(重量比)=22/78、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.1Pa・s
(d)JSR SIS5505(表1中、「5505」と略記);JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=50/50、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.05Pa・s
(2)ポリイソブチレン
(a)低分子量ポリイソブチレン:Oppanol B10SFN(表1中、「B10SFN」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=40,000
(b)中分子量ポリイソブチレン:Oppanol B50SF(表1中、「B50SF」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=400,000
(3)不揮発性炭化水素油:流動パラフィン
(a)KAYDOL;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=67mm2/s
(b)Hydrobrite HV;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=247mm2/s
上記塗液を、乾燥後の粘着剤層の厚さが約400μmとなるように、シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に塗布した。100℃のオーブンにて40分間乾燥した後、該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の皮膚貼付用粘着シートを得た。
国際公開第2007/064407号の[実施例]に記載の方法に準じて、乾燥後の組成が、下記組成となるように塗液を調製し、乾燥後の単位面積当たりの重量が90g/m2となるように、テフロン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に塗布し、乾燥した。
該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の皮膚貼付用粘着シートを得た。
<塗液組成>
シリコーン系粘着剤(「Bio−PSA
Q7−4301」、ダウコーニング社製) 98.9(重量%)
シリコーン油 1.0
ビタミンE 0.1
(1)試料の調製
実施例1〜6および比較例1〜4の皮膚貼付用粘着シートを、それぞれ25mm×100mmに裁断し、試料とした。
(2)対ステンレス(SUS)剥離強度
日本工業規格(JIS) Z0237:2009に準拠し、各試料をステンレス(SUS304)板に貼付し、IMADA社製電動計測スタンドMX2−500N、およびデジタルフォースゲージZP−50Nにて、180°方向に300mm/minの速度で剥離した際の応力を測定した。
(3)対ヒト剥離強度
JIS Z0237:2009に準拠し、各試料を健常ボランティア前腕内側に貼付し、IMADA社製電動計測スタンドMX2−500N、およびデジタルフォースゲージZP−50Nにて、90°方向に300mm/minの速度で剥離した際の応力を測定した。
また、試料を剥離した際の痛みについて、次の基準で評価した。
<評価基準>
0:ほとんど痛さを感じない。
1:僅かに痛さを感じる。
2:かなり痛く感じる。
実施例1〜6および比較例1〜4の皮膚貼付用粘着シートを、それぞれ2.5cm角に裁断して、試料とした。
貼付開始日の3日前にkbs:JW雌性家兎(17週齢)の背部被毛を電気バリカンで毛刈りし、各試料を皮膚に貼付した(それぞれn=3)。貼付場所を覆うように油紙を載せ、胸部から腹部全体にかけてアンダーラップテープ(ニチバン株式会社製)を覆うように巻き付け、さらに家兎用ジャケット(「BJ03」、バイオリサーチセンター株式会社製)を装着させた。24時間固定後、試料を除去し、除去後1時間目、24時間目、48時間目、および72時間目にJ.Pharmacol.Exp.Ther.82,377−390(1944)に記載の方法に基づき、皮膚刺激反応の程度を評価した。
[紅斑および痂皮の形成]
紅斑を認めない;0点
非常に軽度な(かろうじて識別できる程度の)紅斑を認める;1点
明確な紅斑を認める;2点
中等度ないし高度の紅斑を認める;3点
高度の紅斑から紅斑の採点を妨げる程度の痂皮の形成を認める;4点
[浮腫の形成]
浮腫を認めない;0点
非常に軽度な(かろうじて識別できる程度の)浮腫を認める;1点
軽度の浮腫を認める(はっきりした膨隆による明確な縁が識別できる);2点
中等度の浮腫(約1mmの膨隆)を認める;3点
高度の浮腫(1mm以上の膨隆と曝露範囲を超えた広がり)を認める;4点
なお、比較例2、3の皮膚貼付用粘着シートでは、粘着剤層が安定に維持されず、上記試験を行うことができなかった。
表4に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分は、次の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物):「JSR SIS5505」(表1中、「5505」と略記、JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=50/50、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.05Pa・s)
(2)中分子量ポリイソブチレン:「Oppanol B50SF」(表1中、「B50SF」と略記、BASF社製、粘度平均分子量=400,000)
(3)不揮発性炭化水素油(流動パラフィン):「Hydrobrite HV」(フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=247mm2/s)
上記塗液をシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に、乾燥後の粘着剤層が約400μmとなるように塗布した。表4に記載された条件で乾燥後、該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の皮膚貼付用粘着シートを得た。
上記試験例1及び2と同様に粘着物性及び皮膚一次刺激性を評価した結果を表5に示した。また、粘着剤層における気泡の発生の状況及びポリイソブチレンの分散状態についても観察し、観察結果を表5に併せて示した。
なお、粘着剤層の形成用塗液の調製時に、溶媒としてトルエンを用いて調製した実施例3の皮膚貼付用粘着シート、及び市販のリバスチグミンを含有する貼付製剤についても、同様に評価した。
表6に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分は下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー:スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物
(a)KRAYTON D1111(表1中、「D111」と略記);クレイトン社製、SIS/SI比(重量比)=85/15、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.2Pa・s
(b)KRAYTON D1119(表1中、「D119」と略記);クレイトン社製、SIS/SI比(重量比)=34/66、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=0.34Pa・s
(c)JSR SIS5505(表1中、「5505」と略記);JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=50/50、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.05Pa・s
(2)ポリイソブチレン
(a)低分子量ポリイソブチレン:Oppanol B10SFN(表1中、「B10SFN」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=40,000
(b)中分子量ポリイソブチレン:Oppanol B50SF(表1中、「B50SF」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=400,000
(3)不揮発性炭化水素油:流動パラフィン
(a)KAYDOL;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=67mm2/s
(b)Hydrobrite HV;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=247mm2/s
上記塗液をシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に、乾燥後の粘着剤層中のリバスチグミン含有量が1.8mg/cm2となるように塗布した。100℃のオーブンにて40分間乾燥後、該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の経皮吸収製剤を得た。
上記試験例1、2と同様に、粘着物性及び皮膚刺激性を評価した。なお、比較例6および7に関しては、表6に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取し上記方法でシートを調製したが、粘着剤層が安定に維持されず、評価を行うことができなかった。
国際公開第2006/093139号に記載された方法に準じて、Wister系雄性ラット(5週齢)の腹部抽出皮膚を縦型フランツ拡散セルに装着した。実施例12〜16の各経皮吸収製剤および市販のリバスチグミン含有経皮吸収製剤(「イクセロンパッチ」、ノバルティスファーマ株式会社製)を、それぞれ面積1.0cm2の円形に打ち抜いて試料とし、拡散セルのラット皮膚上に貼付した(n=3〜6)。レセプター側溶液には10体積%エタノール生理食塩水を用いて、経時的にレセプター溶液中のリバスチグミン含有量を、下記条件下に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量した。
<HPLC測定条件>
HPLCシステム:高速液体クロマトグラフ(LC2010C)(株式会社島津製作所製)
カラム:ODS、4.6mmφ×15cm、5μm
カラム温度:25℃、
移動相:緩衝液/メタノール=50/50(容積比)、
(緩衝液;5.0mM 1−ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1体積%リン酸)
検出波長:220nm、
流量:0.8mL/min.
上記定量結果から、試料貼付後24時間にラット皮膚を透過したリバスチグミン量を求め、実施例12〜16の経皮吸収製剤と、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミンの皮膚透過量を比較し、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミン皮膚透過量を100とした場合の相対量にて示した。
表8に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分は下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物):「JSR SIS5505」(表1中、「5505」と略記、JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=50/50、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.05Pa・s)
(2)中分子量ポリイソブチレン:「Oppanol B50SF」(表1中、「B50SF」と略記、BASF社製、粘度平均分子量=400,000)
(3)不揮発性炭化水素油(流動パラフィン):「Hydrobrite HV」(フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=247mm2/s)
上記試験例1と同様に粘着物性を評価した。なお、比較のため、市販のリバスチグミン含有経皮吸収製剤(「イクセロンパッチ」、ノバルティスファーマ株式会社製)につても、同様に評価した。
国際公開第2006/093139号に記載された方法に準じて、ヒト検体摘出皮膚を縦型フランツ拡散セルに装着した。実施例17〜19の各経皮吸収製剤および市販のリバスチグミン含有経皮吸収製剤(「イクセロンパッチ」、ノバルティスファーマ株式会社製)をそれぞれ面積1.0cm2の円形に打ち抜いて試料とし、拡散セルのヒト皮膚上に貼付した(それぞれn=6)。レセプター側溶液には10体積%エタノール生理食塩水を用いて、経時的にレセプター溶液中のリバスチグミン含有量を、試験例5と同様にHPLCにより定量した。
上記定量結果から、試料貼付後24時間にヒト皮膚を透過したリバスチグミン量を求め、実施例17〜19の経皮吸収製剤と、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミンの皮膚透過量を比較し、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミン皮膚透過量を100とした場合の相対量にて示した。
表10に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分については、下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー:スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物
(a)KRAYTON D1111(表1中、「D111」と略記);クレイトン・ポリマーズ社製、SIS/SI比(重量比)=85/15、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.2Pa・s
(b)KRAYTON D1119(表1中、「D119」と略記);クレイトン・ポリマーズ社製、SIS/SI比(重量比)=34/66、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=0.34Pa・s
(c)Quintac3520(表1中、「QTC3520」と略記);日本ゼオン株式会社製、SIS/SI比(重量比)=22/78、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.1Pa・s
(d)JSR SIS5505(表1中、「5505」と略記);JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=50/50、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.05Pa・s
(e)JSR SIS5229(表1中、「5229」と略記);JSR株式会社製、SIS/SI比(重量比)=80/20、25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度=1.5Pa・s
(2)ポリイソブチレン
(a)低分子量ポリイソブチレン:Oppanol B10SFN(表1中、「B10SFN」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=40,000
(b)低分子量ポリイソブチレン:Oppanol B15SFN(表1中、「B15SFN」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=85,000
(c)高分子量ポリイソブチレン:Oppanol B80(表1中、「B80」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=800,000
(d)高分子量ポリイソブチレン:Oppanol B100(表1中、「B100」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=1,110,000
(e)高分子量ポリイソブチレン:Oppanol B150(表1中、「B150」と略記);BASF社製、粘度平均分子量=2,600,000
(3)不揮発性炭化水素油:流動パラフィン
(a)KAYDOL;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=67mm2/s
(b)Hydrobrite HV;フジケム ソネボーン社製、40℃における動粘度=247mm2/s
上記塗液を、乾燥後の粘着剤層の厚さが約400μmとなるように、シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に塗布した。100℃のオーブンにて40分間乾燥した後、該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の皮膚貼付用粘着シートを得た。
国際公開第2007/064407号の[実施例]に記載の方法に準じて、乾燥後の組成が下記組成となるように塗液を調製し、乾燥後の単位面積当たりの重量が90g/m2となるように、テフロン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に塗付して、乾燥した。
該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の皮膚貼付用粘着シートを得た。
<塗液組成>
シリコーン系粘着剤(「Bio−PSA
Q7−4301」、ダウコーニング社製) 98.9(重量%)
シリコーン油 1.0
ビタミンE 0.1
(1)試料の調製
実施例20〜31および比較例8〜12の皮膚貼付用粘着シートを、それぞれ25mm×100mmに裁断し、試料とした。
(2)対ステンレス(SUS)剥離強度
JIS Z0237:2009に準拠し、各試料をステンレス(SUS304)板に貼付し、IMADA社製電動計測スタンドMX2−500N、およびデジタルフォースゲージZP−50Nにて、180°方向に300mm/minの速度で剥離した際の応力を測定した。
(3)対ヒト剥離強度
JIS Z0237:2009に準拠し、各試料を健常ボランティア前腕内側に貼付し、IMADA社製電動計測スタンドMX2−500N、およびデジタルフォースゲージZP−50Nにて、90°方向に300mm/minの速度で剥離した際の応力を測定した。
また、試料を剥離した際の痛みについて、次の基準で評価した。
<評価基準>
0:ほとんど痛さを感じない。
1:僅かに痛さを感じる。
2:かなり痛く感じる。
実施例20〜31および比較例8〜12の皮膚貼付用粘着シートを、それぞれ2.5cm角に裁断して、試料とした。
貼付開始日の3日前にkbs:JW雌性家兎(17週齢)の背部被毛を電気バリカンで毛刈りし、各試料を皮膚に貼付した(それぞれn=3)。貼付場所を覆うように油紙を載せ、胸部から腹部全体にかけてアンダーラップテープ(ニチバン株式会社製)を覆うように巻き付け、さらに家兎用ジャケット(「BJ03」、バイオリサーチセンター株式会社製)を装着させた。24時間固定後、試料を除去し、除去後1時間目、24時間目、48時間目、および72時間目にJ.Pharmacol.Exp.Ther.82,377−390(1944)に記載の方法に基づき、皮膚刺激反応の程度を評価した。
[紅斑および痂皮の形成]
紅斑を認めない;0点
非常に軽度な(かろうじて識別できる程度の)紅斑を認める;1点
明確な紅斑を認める;2点
中等度ないし高度の紅斑を認める;3点
高度の紅斑から紅斑の採点を妨げる程度の痂皮の形成を認める;4点
[浮腫の形成]
浮腫を認めない;0点
非常に軽度な(かろうじて識別できる程度の)浮腫を認める;1点
軽度の浮腫を認める(はっきりした膨隆による明確な縁が識別できる);2点
中等度の浮腫(約1mmの膨隆)を認める;3点
高度の浮腫(1mm以上の膨隆と曝露範囲を超えた広がり)を認める;4点
なお、比較例10、11の皮膚貼付用粘着シートでは、粘着剤層が安定に維持されず、上記試験を行うことができなかった。
ポリイソブチレンを含有しない比較例8の粘着シート、および不揮発性炭化水素油の含有量が熱可塑性エラストマー100重量部に対して120重量部以下である比較例9の粘着シートでは、ヒトに対して十分な粘着性が得られなかった、また、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、500重量部を超えるポリイソブチレンを含有する比較例10の粘着シート、および、800重量部を超える不揮発性炭化水素油を含有する比較例11の粘着シートでは、上述したように、粘着剤層を維持することが困難であった。
表12に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取した。粘着剤層の構成成分は下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー
上記(a)〜(e)のスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)/スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI)混合物を用いた。
(2)ポリイソブチレン
上記(a)、(b)の低分子量ポリイソブチレン、および(c)、(d)の高分子量ポリイソブチレンを用いた。
(3)不揮発性炭化水素油
上記(a)、(b)の流動パラフィンを用いた。
次いで、上記塗液を、乾燥後の粘着剤層中のリバスチグミン含有量が1.8mg/cm2となるように、シリコーン処理したポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(剥離ライナー)に塗布した。100℃のオーブンにて40分間乾燥した後、該粘着剤層の表面にPET製フィルム(支持体)をラミネートし、15cm×30cmの大きさに裁断して、目的の経皮吸収製剤を得た。
実施例32〜37および比較例13〜16の経皮吸収製剤について、上記試験例8と同様に粘着物性を評価し、実施例32〜37の経皮吸収製剤について、上記試験例9と同様に皮膚刺激性を評価した。また、市販のリバスチグミン含有経皮吸収製剤(ノバルティスファーマ製「イクセロンパッチ」)についても、同様に粘着物性および皮膚刺激性を評価した。
なお、比較例15および16に関しては、表12に示す処方に従って、粘着剤層を構成する各成分を秤取し上記方法でシートを調製したが、粘着剤層が安定に維持されず、上記評価を行うことができなかった。
国際公開第2006/093139号に記載された方法に準じて、Wister系雄性ラット(5週齢)の腹部抽出皮膚を縦型フランツ拡散セルに装着した。実施例32〜37の各経皮吸収製剤、および上記市販のリバスチグミン含有経皮吸収製剤をそれぞれ面積1.0cm2の円形に打ち抜いて試料とし、拡散セルのラット皮膚上に貼付した(n=3〜6)。レセプター側溶液には10体積%エタノール生理食塩水を用いて、経時的にレセプター溶液中のリバスチグミン含有量を、下記条件下に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量した。
<HPLC測定条件>
HPLCシステム:高速液体クロマトグラフ(LC2010C)(株式会社島津製作所製)
カラム:ODS、4.6mmφ×15cm、5μm
カラム温度:25℃、
移動相:緩衝液/メタノール=50/50(容積比)、
(緩衝液;5.0mM 1−ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1体積%リン酸)
検出波長:220nm、
流量:0.8mL/min.
上記定量結果から、試料貼付後24時間にラット皮膚を透過したリバスチグミン量を求め、実施例32〜37の経皮吸収製剤と、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミンの皮膚透過量を比較し、市販の経皮吸収製剤のリバスチグミン皮膚透過量を100とした場合の相対量にて示した。
Claims (30)
- 支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、不揮発性炭化水素油および粘度平均分子量が100,000を超え、500,000以下であるポリイソブチレンを含み、
不揮発性炭化水素油の含有量が、該上記エラストマー100重量部に対して120重量部を超え、800重量部以下であり、上記ポリイソブチレンの含有量が、上記エラストマー100重量部に対して3重量部を超え、500重量部以下であって、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。 - ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して10重量部を超え、300重量部以下である、請求項1に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して20重量部を超え、100重量部以下である、請求項2に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーがトリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物であって、混合物中のジブロック共重合体の含有量が20重量%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 混合物中のジブロック共重合体の含有量が30重量%以上である、請求項4に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- スチレン系ブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−イソプレンブロック共重合体との混合物である、請求項6に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.5Pa・s以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.7Pa・s以上である、請求項8に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 不揮発性炭化水素油の40℃における動粘度が80mm2/s以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 粘着剤層中の不揮発性炭化水素油の含有量が30重量%以上、80重量%以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる経皮吸収製剤。
- 薬物がリバスチグミンである、請求項12に記載の経皮吸収製剤。
- 支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、不揮発性炭化水素油、および粘度平均分子量が100,000を超え、500,000以下であるポリイソブチレンを含み、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。 - 請求項14に記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有せしめてなる経皮吸収製剤。
- 薬物がリバスチグミンである、請求項15に記載の経皮吸収製剤。
- 支持体上に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着シートであって、
該粘着剤層は、
少なくとも熱可塑性エラストマー、および
該エラストマー100重量部に対して120重量部を超え、800重量部以下の不揮発性炭化水素油、および、3重量部を超え、500重量部以下のポリイソブチレンを含み、
該ポリイソブチレンが、粘度平均分子量が30,000を超え、100,000以下である低分子量ポリイソブチレンと、粘度平均分子量が500,000を超え、5,000,000以下である高分子量ポリイソブチレンとの混合物であって、
かつ、粘着付与剤を含まない、皮膚貼付用粘着シート。 - ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して10重量部を超え、300重量部以下である、請求項17に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- ポリイソブチレンの含有量が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して20重量部を超え、130重量部以下である、請求項18に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 低分子量ポリイソブチレンの粘度平均分子量が、50,000を超え、100,000以下である請求項17〜19のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーがトリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物であって、混合物中のジブロック共重合体の含有量が20重量%以上である、請求項17〜20のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 混合物中のジブロック共重合体の含有量が30重量%以上である、請求項21に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体である、請求項17〜22のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- スチレン系ブロック共重合体がスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体とスチレン−イソプレンブロック共重合体との混合物である、請求項23に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.5Pa・s以上である、請求項17〜24のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 熱可塑性エラストマーの25重量%トルエン溶液の25℃における溶液粘度が、0.7Pa・s以上である、請求項25に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 不揮発性炭化水素油の40℃における動粘度が80mm2/s以上である、請求項17〜26のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 粘着剤層中の不揮発性炭化水素油の含有量が30重量%以上、80重量%以下である、請求項17〜27のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シート。
- 請求項17〜28のいずれか1項に記載の皮膚貼付用粘着シートの粘着剤層に、薬物またはその薬学的に許容し得る塩を含有する、経皮吸収製剤。
- 薬物がリバスチグミンである、請求項29に記載の経皮吸収製剤。
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