JP2021005683A - チップ抵抗器 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁基板の反りに起因する抵抗体の抵抗値変動を低減することができるチップ抵抗器を提供する。【解決手段】本発明のチップ抵抗器10は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極2と、一対の表電極2間を橋絡する抵抗体3と、抵抗体3を被覆する第1保護層4と、絶縁基板1の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極5と、絶縁基板1の長手方向両端面に形成されて対応する表電極2と裏電極5を導通する一対の端面電極6と、第1保護層4を含めて絶縁基板1の表面全体を覆い、かつ、絶縁基板1の端面まで回り込んで端面電極6の一部を覆う第2保護層7と、第2保護層7から露出する端面電極6の残部および裏電極5の表面に形成された半田接続用の外部電極8と、を備えて構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、面実装タイプのチップ抵抗器に関するものである。
一般的にチップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、絶縁基板の表面における長手方向両端部に所定間隔を存して対向配置された一対の表電極と、これら一対の表電極どうしを橋絡する抵抗体と、この抵抗体を覆う絶縁性の保護層と、絶縁基板の裏面における長手方向両端部に所定間隔を存して対向配置された一対の裏電極と、対応する表電極と裏電極を
導通するように絶縁基板の長手方向両端面に形成された一対の端面電極と、これら端面電極を覆う外部電極等によって主に構成されており、外部電極はNiメッキ層とその表面に形成されたSnメッキ層の2層構造となっている。
このように構成されたチップ抵抗器は、回路基板に設けられた配線パターンのランド上に半田ペーストを印刷した後、裏電極を下向きにして外部電極をランド上に搭載し、この状態で半田ペーストを溶融・固化することによって回路基板上に面実装されるが、熱応力に起因して半田接合部の疲労、クラック、破断等が生じやすくなる。
そこで従来より、特許文献1に記載されているように、裏電極を焼成銀からなる内層と樹脂銀からなる外層との2層構造にし、このような2層構造の裏電極を覆う外部電極に対して半田接合を行うようにしたチップ抵抗器が提案されている。かかるチップ抵抗器では、外部電極によって覆われた裏電極の外層が弾性を有する樹脂銀からなるため、半田接合部に作用する熱応力が樹脂銀によって緩和され、熱応力に起因するクラックや破断等の発生を抑制することができる。
特開平8−84905号公報
ところで、特許文献1に記載されたチップ抵抗器では、半田接合部となる外部電極が端面電極だけでなく表電極と裏電極を覆うように形成されているため、製品寸法やランド寸法、半田量などによって決まる半田フィレットの大きさを制限することができず、半田フィレットが絶縁基板の両端面を乗り越えて表面側まで這い上がって形成されることもある。その場合、半田フィレットが凝固する際の応力により、絶縁基板に表面側を伸ばして裏面側を圧縮させる方向の反りが発生するため、絶縁基板の表面側に形成された抵抗体に伸び方向の力が作用し、抵抗体の抵抗値が変化してしまうという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、抵抗体の抵抗値変動を低減することができるチップ抵抗器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、直方体形状の絶縁基板と、この絶縁基板の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極と、これら一対の表電極間を橋絡するように形成された抵抗体と、この抵抗体を覆う第1保護層と、前記絶縁基板の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極と、前記表電極と前記裏電極を導通するように前記絶縁基板の長手方向両端面に形成された一対の端面電極と、前記第1保護層を含めて前記絶縁基板の表面全体を覆い、かつ、前記絶縁基板の端面まで回り込んで前記端面電極の一部を覆う第2保護層と、この第2保護層から露出する前記端面電極の表面に形成された半田接続用の外部電極と、を備えていることを特徴とする。
このように構成されたチップ抵抗器を回路基板に実装する場合、第2保護層が絶縁基板の端面まで回り込んで形成されていることにより、半田フィレットが絶縁基板の表面側まで這い上がらないように制限されているため、絶縁基板の反りに起因する抵抗体の抵抗値変動を低減することができると共に、半田フィレットが凝固する際の応力によるチップ立ち(マンハッタン現象)を防止することができる。また、一対の外部電極に付着される半田量が第2保護層によって均一に制限されるため、半田量の不均一に起因するチップ立ち(マンハッタン現象)を防止することができると共に、第2保護層によって表電極の硫化を確実に防止することができる。
上記の構成において、第2保護層が、絶縁基板の長手方向両端面の一部だけでなく、絶縁基板の短手方向両側面の一部を覆っていると、絶縁基板の端面だけでなく側面からも水分が入り難くなるため、マイグレーションの発生を抑制することができる。
また、上記の構成において、表電極が絶縁基板の端面に回り込む延長部を有しており、この延長部が絶縁基板の端面を覆う前記第2保護層の先端位置よりも長く形成されていると、端面電極を抵抗値が比較的高い樹脂銀で形成しても、端面電極の抵抗値分が抵抗体の抵抗値に与える影響を小さくなる。
また、上記の構成において、第1保護層上に抵抗器の製品情報を表示する表示要素が形成されており、この表示要素が透明材料からなる第2保護層によって覆われていると、耐摩耗性に優れた表示要素を容易に形成することができる。
また、上記の構成において、第2保護層の絶縁基板の端面側への回り込みは特に限定されないが、第2保護層が絶縁基板の端面高さの1/10を超えない範囲で絶縁基板の端面側へ回り込んでいると、上記した抵抗体の抵抗値変動やチップ立ち等を防止した上で、固着性を高めるのに必要な半田フィレットを形成することができる。
本発明によれば、絶縁基板の表面側を覆う第2保護層が絶縁基板の端面まで回り込んで形成されているため、絶縁基板の反りに起因する抵抗体の抵抗値変動を低減することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す平面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す断面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す断面図である。 該チップ抵抗器を回路基板に実装した状態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 図8のIX−IX線に沿う断面図である。 図8のX−X線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。 図12のXIV−XIV線に沿う断面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す平面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す断面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す断面図である。
以下、発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。
図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器10は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極2と、これら一対の表電極2間を橋絡するように形成された抵抗体3と、この抵抗体3を被覆する第1保護層4と、絶縁基板1の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極5と、絶縁基板1の長手方向両端面に形成されて対応する表電極2と裏電極5を導通する一対の端面電極6と、第1保護層4を含めて絶縁基板1の表面全体を覆い、かつ、絶縁基板1の端面まで回り込んで端面電極6の一部を覆う第2保護層7と、第2保護層7から露出する端面電極6の残部および裏電極5の表面に形成された半田接続用の外部電極8とによって主に構成されている。なお、抵抗体3には図示せぬトリミングが形成されており、このトリミング溝によって抵抗体3の抵抗値が調整されている。
絶縁基板1はセラミックス等からなり、この絶縁基板1は後述する大判基板を縦横に延びる一次分割溝と二次分割溝に沿って分割することにより多数個取りされたものである。
表電極2はPd(パラジウム)を1〜5wt%含有するAg(銀)系ペースト材料をスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。
抵抗体3は酸化ルテニウム等の抵抗ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、この抵抗体3の長手方向の両端部は表電極2に重なっている。
第1保護層4はガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、この第1保護層4の上からレーザ光を照射することで前述したトリミング溝が形成される。なお、第1保護層4をアンダーコート層とオーバーコート層の2層構造としても良く、その場合、ガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させることでアンダーコート層を形成した後、該アンダーコート層の上からエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化(焼付け)させることでオーバーコート層を形成すれば良い。
裏電極5はAgペーストやPdの含有量が少ないAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。
端面電極6は樹脂銀を塗布して加熱硬化させたものであり、この端面電極6は表電極2と裏電極5の端部を覆うように断面コ字状に形成されている。
第2保護層7は耐湿性の良いエポキシ樹脂ペーストやポリイミドを含有するエポキシ樹脂系ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化(焼付け)させたものであり、この第2保護層7は絶縁基板1の表面全体を覆っているだけでなく、絶縁基板1の端面まで回り込んで端面電極6の一部を覆う位置まで形成されている。ここで、絶縁基板1の端面高さ(板厚寸法)をH、絶縁基板1の表面から端面側へ突出する第2保護層7の回り込み量をhとすると、第2保護層7の回り込み量hは絶縁基板1の端面高さHの1/10を超えない範囲内に設定されている(0<h<H/10)。
外部電極8は、電解メッキによって形成されたNiメッキ層と、該Niメッキ層の表面に形成されたSnメッキ層との2層構造からなり、この外部電極8は端面電極6と裏電極5の露出面を覆っている。
次に、上記の如く構成されたチップ抵抗器10の製造方法について、図4〜図6を参照しながら説明する。なお、図4(a)〜(f)は大判基板を表面的に見た平面図、図5(a)〜(f)は図4(a)〜(f)の長手方向中央部に沿った1チップ相当分の断面図、図6(a)〜(f)は図4(a)〜(f)の短手方向中央部に沿った1チップ相当分の断面図をそれぞれ示している。
まず、絶縁基板1が多数個取りされる大判基板10Aを準備する。この大判基板10Aには予め1次分割溝と2次分割溝が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。図4〜図6には1個分のチップ領域に相当する大判基板10Aが代表して示されているが、実際は多数個分のチップ領域に相当する大判基板に対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、図4(a)と図5(a)および図6(a)に示すように、大判基板10Aの裏面にAgペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、各チップ形成領域の長手方向両端部に所定間隔を存して対向する一対の裏電極5を形成する。次に、大判基板10Aの表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、各チップ形成領域の長手方向両端部に所定間隔を存して対向する一対の表電極2を形成する。しかる後、表電極2と裏電極5を約850℃の高温で同時に焼成する。なお、これら表電極2と裏電極5は個別に焼成しても良く、その形成順を逆にして裏電極5よりも表電極2を先に形成するようにしても良い。
次に、大判基板10Aの表面に酸化ルテニウム等を含有した抵抗ペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、図4(b)と図5(b)および図6(b)に示すように、両端部を表電極2に重ね合わせた抵抗体3を形成した後、これを約850℃の高温で焼成する。
次に、抵抗体3を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、図4(c)と図5(c)および図6(c)に示すように、抵抗体3と表電極2の端部を被覆する第1保護層4を形成した後、これを約600℃の温度で焼成する。次に、一対の表電極2に図示せぬプローブを当接させて抵抗体3の抵抗値を測定しながら、第1保護層4の上からトリミング溝を形成して抵抗体3の抵抗値を調整する。なお、トリミング溝の形成後に、第1保護層4の上からエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して約200℃の温度で加熱硬化(焼付け)することにより、2層構造の第1保護層4を形成するようにしても良い。
次に、大判基板10Aを1次分割溝に沿って短冊状基板10Bに1次分割した後、短冊状基板10Bの分割面にAgを含有させた樹脂ペーストを塗布して約200℃の温度で加熱硬化することにより、図4(d)と図5(d)および図6(d)に示すように、対応する表電極2と裏電極5間を接続する断面コ字状の端面電極6を形成する。
次に、短冊状基板10Bの表面全体にエポキシ樹脂ペーストを塗布し、これを約200℃の温度で加熱硬化することにより、図4(e)と図5(e)および図6(e)に示すように、短冊状基板10Bの表面全体を覆って端面(分割面)まで回り込む第2保護層7を形成する。この第2保護層7により、短冊状基板10Bの表面側に形成された表電極2や第1保護層4だけでなく、短冊状基板10Bの端面に形成された端面電極6の一部(上部)も被覆される。
次に、短冊状基板10Bを2次分割溝に沿って複数のチップ状基板10Cに2次分割し、これらチップ状基板10Cに対して電解メッキを施してNiメッキ層とSnメッキ層を順次形成する。これらNiメッキ層とSnメッキ層により、図4(f)と図5(f)および図6(f)に示すように、第2保護層7から露出する端面電極6と裏電極5とを覆う外部電極8が形成され、図1〜図3に示すチップ抵抗器10が多数個取りされる。
このように構成されたチップ抵抗器10は、図7に示すように、回路基板100上に半田付けにより実装されるようになっている。この回路基板100には所定間隔を存して離間する一対の配線パターン101が設けられており、これら配線パターン101はレジスト膜102から露出するランド101aを有している。そして、各ランド101a上に半田ペーストを印刷した後、チップ抵抗器10の両外部電極8をそれぞれランド101a上に搭載した状態で半田ペーストを溶融・固化すると、半田フィレット103がランド101aと外部電極8間に形成されることにより、チップ抵抗器10は回路基板100上に面実装される。
ここで、第1実施形態例に係るチップ抵抗器10では、絶縁基板1の表面全体を覆う第2保護層7が、絶縁基板1の端面側まで回り込んで端面電極6の一部を覆う位置まで形成されているため、半田フィレット103は第2保護層7より下方に位置する外部電極8の端面を這い上がって形成される。すなわち、半田ペーストの塗布量やランド寸法などにバラツキがあったとしても、第2保護層7によって半田フィレット103の這い上がり量を制限することができるため、半田フィレット103が絶縁基板1の表面側まで這い上がることを防止できる。したがって、半田フィレット103が凝固する際の応力を受けたとしても、絶縁基板1に反りは発生し難くなり、絶縁基板1の反りに起因する抵抗体3の抵抗値変動を低減することができる。
以上説明したように、第1実施形態例に係るチップ抵抗器10は、絶縁基板1の表面全体を覆う第2保護層7を備え、この第2保護層7が絶縁基板1の端面側まで回り込んで端面電極6の一部を覆う位置まで形成されているため、回路基板100への実装時に、半田フィレット103が絶縁基板1の表面側まで這い上がらないように制限することができる。これにより、絶縁基板1の反りに起因する抵抗体3の抵抗値変動を低減することができると共に、半田フィレットが凝固する際の応力によるチップ立ち(マンハッタン現象)を防止することができる。また、一対の外部電極8に付着される半田量が第2保護層7によって均一に制限され、一方の外部電極8側に多くの半田量が付着してしまうことがなくなるため、半田量の不均一に起因するチップ立ち(マンハッタン現象)を防止することができる。しかも、抵抗体3に接続する一対の表電極2の全体が第2保護層7によって覆われているため、表電極2の硫化を確実に防止することができる。
また、第1実施形態例に係るチップ抵抗器10では、絶縁基板1の端面高さ(板厚寸法)をH、絶縁基板1の表面から端面側へ突出する第2保護層7の回り込み量をhとしたとき、第2保護層7の回り込み量hが絶縁基板1の端面高さHの1/10を超えない範囲内に設定されている(0<h<H/10)ため、上記した抵抗体3の抵抗値変動やチップ立ち等を防止した上で、固着性を高めるのに必要な半田フィレット103を形成することができる。
図8は本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器20の平面図、図9は図8のIX−IX線に沿う断面図、図10は図8のX−X線に沿う断面図であり、図1〜図3に対応する部分には同一符号を付してある。
図8〜図10に示すチップ抵抗器20が第1実施形態例に係るチップ抵抗器10と相違する点は、第2保護層7が、絶縁基板1の長手方向両端面の一部だけでなく、絶縁基板1の短手方向両側面の一部も覆っていることにあり、それ以外の構成は基本的に同様である。
すなわち、この第2実施形態例に係るチップ抵抗器20は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極2と、これら一対の表電極2間を橋絡するように形成された抵抗体3と、この抵抗体3を被覆する第1保護層4と、絶縁基板1の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極5と、絶縁基板1の長手方向両端面に形成されて対応する表電極2と裏電極5を導通する一対の端面電極6と、第1保護層4を含めて絶縁基板1の表面全体を覆い、かつ、絶縁基板1の長手方向両端面(符号1a参照)と短手方向両側面(符号1b参照)まで回り込んで端面電極6の一部を覆う第2保護層7と、第2保護層7から露出する端面電極6の残部および裏電極5の表面に形成された半田接続用の外部電極8とによって主に構成されている。
このように構成されたチップ抵抗器20を製造する場合、第1実施形態例と同様の工程を経て短冊状基板の分割面に端面電極6を形成した後、短冊状基板をチップ状基板に2次分割してから、各チップ状基板にエポキシ樹脂ペーストを塗布・焼付けして第2保護層7を形成するようにすれば、第2保護層7をチップ状基板の1次分割面と2次分割面の両方に回り込まして形成することができる。これにより、絶縁基板1の端面1aだけでなく側面1bからも水分が入り難くなるため、マイグレーションの発生を抑制することができる。
図11は本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器30の断面図であり、図1〜図3に対応する部分には同一符号を付してある。
図11に示すチップ抵抗器30が第1実施形態例に係るチップ抵抗器10と相違する点は、表電極2に絶縁基板1の端面1aに回り込む延長部2aが形成されており、この延長部2aが絶縁基板1の端面1aに回り込む第2保護層7の先端位置よりも長く形成されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同様である。
表電極2の延長部2aを形成するのには、例えば、大判基板に設けられる1次分割用のV溝を広くしてAg系ペーストを入り込ませたり、ダイシングによって1次分割を行い、その際のせん断力でAg系ペーストを下方に伸ばすようにすれば良い。そして、このような延長部2aが表電極2に形成されていると、端面電極6を抵抗値が比較的高い樹脂銀で形成しても、抵抗値が低い表電極2の延長部2aが端面1aに形成されているため、端面電極6の抵抗値分が抵抗体3の抵抗値に与える影響を小さくすることができる。
図12は本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器40の平面図、図13は図12のXIII−XIII線に沿う断面図、図14は図12のXIV−XIV線に沿う断面図であり、図1〜図3に対応する部分には同一符号を付してある。
図12〜図14に示すチップ抵抗器20が第1実施形態例に係るチップ抵抗器10と相違する点は、第1保護層4上に抵抗器の製品情報を表示する表示要素9が形成されており、この表示要素9が透明材料からなる第2保護層7によって覆われていることにあり、それ以外の構成は基本的に同様である。
すなわち、この第4実施形態例に係るチップ抵抗器40は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極2と、これら一対の表電極2間を橋絡するように形成された抵抗体3と、この抵抗体3を被覆する2層構造の第1保護層4と、第1保護層4上に形成された表示要素9と、絶縁基板1の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極5と、絶縁基板1の長手方向両端面に形成されて対応する表電極2と裏電極5を導通する一対の端面電極6と、第1保護層4上の表示要素9を含めて絶縁基板1の表面全体を覆い、かつ、絶縁基板1の端面まで回り込んで端面電極6の一部を覆う第2保護層7と、第2保護層7から露出する端面電極6の残部および裏電極5の表面に形成された半田接続用の外部電極8とによって主に構成されている。
第1保護層4は、抵抗体3を覆うように形成されたアンダーコート層4aと、アンダーコート層4aを覆うように形成されたオーバーコート層4bとの2層構造からなる。アンダーコート層4aはガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、オーバーコート層4bはエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化(焼付け)させたものである。オーバーコート層4bには黒色などの着色が施されており、このオーバーコート層4bの表面に表示要素9が形成されている。表示要素9はエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものであり、表示要素9にはオーバーコート層4bとのコントラストが強く出るように白色などの着色が施されている。第2保護層7はエポキシ樹脂系ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものであり、この第2保護層7は表示要素9を目視できるように透明な材料で形成されている。
次に、上記の如く構成されたチップ抵抗器40の製造方法について、図15〜図17を参照しながら説明する。なお、図15(a)〜(f)は大判基板を表面的に見た平面図、図16(a)〜(f)は図15(a)〜(f)の長手方向中央部に沿った1チップ相当分の断面図、図17(a)〜(f)は図15(a)〜(f)の短手方向中央部に沿った1チップ相当分の断面図をそれぞれ示している。
このチップ抵抗器40の製造方法において、抵抗体3を形成するまでの工程は第1実施形態例に係るチップ抵抗器10の製造方法と同一であり、図15〜図17は、それ以降の工程を示している。
すなわち、大判基板10Aの表面に形成された抵抗体3を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、図15(a)と図16(a)および図17(a)に示すように、抵抗体3と表電極2の端部を被覆するアンダーコート層4aを形成した後、これを約600℃の温度で焼成する。次に、一対の表電極2に図示せぬプローブを当接させて抵抗体3の抵抗値を測定しながら、アンダーコート層4aの上から不図示のトリミング溝を形成して抵抗体3の抵抗値を調整する。
次に、アンダーコート層4aの上からエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して約200℃の温度で加熱硬化(焼付け)することにより、図15(b)と図16(b)および図17(b)に示すように、アンダーコート層4aを覆うオーバーコート層4bを形成する。なお、これらアンダーコート層4aとオーバーコート層4bとにより2層構造の第1保護層4が形成される。
次に、オーバーコート層4b上にエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して約200℃の温度で加熱硬化することにより、図15(c)と図16(c)および図17(c)に示すように、オーバーコート層4bの表面に表示要素9を形成する。表示要素9は、製品情報を表す数字や文字などであり、背景となるオーバーコート層4bとコントラストが強く出るように、表示要素9には白色などの着色が施されている。
次に、大判基板10Aを1次分割溝に沿って短冊状基板10Bに1次分割した後、短冊状基板10Bの分割面にAgを含有させた樹脂ペーストを塗布して約200℃の温度で加熱硬化することにより、図15(d)と図16(d)および図17(d)に示すように、対応する表電極2と裏電極5間を接続する断面コ字状の端面電極6を形成する。
次に、短冊状基板10Bの表面全体にエポキシ樹脂ペーストを塗布し、これを約200℃の温度で加熱硬化することにより、図15(e)と図16(e)および図17(e)に示すように、短冊状基板10Bの表面全体を覆って端面(分割面)まで回り込む第2保護層7を形成する。第2保護層7は内部の表示要素9を目視できるように透明な材料で形成されており、この第2保護層7により、短冊状基板10Bの表面側に形成された表電極2や第1保護層4だけでなく、短冊状基板10Bの端面に形成された端面電極6の一部(上部)も被覆される。
次に、短冊状基板10Bを2次分割溝に沿って複数のチップ状基板10Cに2次分割し、これらチップ状基板10Cに対して電解メッキを施してNiメッキ層とSnメッキ層を順次形成する。これらNiメッキ層とSnメッキ層により、図15(f)と図16(f)および図17(f)に示すように、第2保護層7から露出する端面電極6と裏電極5とを覆う外部電極8が形成され、図12〜図14に示すチップ抵抗器40が多数個取りされる。
以上説明したように、第4実施形態例に係るチップ抵抗器40は、抵抗体3を覆う第1保護層4のオーバーコート層4b上に抵抗器の製品情報を表示する表示要素9が形成されており、この表示要素9が透明材料からなる第2保護層7によって覆われているため、表示要素9が摩耗して見えにくくなることはなくなり、第1実施形態例と同様の効果に加えて、耐摩耗性に優れた表示要素9を容易に形成することができるという効果を奏する。
10,20,30,40 チップ抵抗器
1 絶縁基板
2 表電極
2a 延長部
3 抵抗体
4 第1保護層
4a アンダーコート層
4b オーバーコート層
5 裏電極
6 端面電極
7 第2保護層
8 外部電極
9 表示要素
10A 大判基板
10B 短冊状基板
10C チップ状基板
100 回路基板
101 配線パターン
101a ランド
103 半田フィレット

Claims (5)

  1. 直方体形状の絶縁基板と、この絶縁基板の表面における長手方向両端部に形成された一対の表電極と、これら一対の表電極間を橋絡するように形成された抵抗体と、この抵抗体を覆う第1保護層と、前記絶縁基板の裏面における長手方向両端部に形成された一対の裏電極と、前記表電極と前記裏電極を導通するように前記絶縁基板の長手方向両端面に形成された一対の端面電極と、前記第1保護層を含めて前記絶縁基板の表面全体を覆い、かつ、前記絶縁基板の端面まで回り込んで前記端面電極の一部を覆う第2保護層と、この第2保護層から露出する前記端面電極の表面に形成された半田接続用の外部電極と、を備えていることを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 請求項1の記載において、前記第2保護層が前記絶縁基板の短手方向両側面の一部を覆っていることを特徴とするチップ抵抗器。
  3. 請求項1の記載において、前記表電極が前記絶縁基板の端面に回り込む延長部を有しており、この延長部が前記絶縁基板の端面を覆う前記第2保護層の先端位置よりも長く形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  4. 請求項1の記載において、前記第1保護層上に抵抗器の製品情報を表示する表示要素が形成されており、この表示要素が透明材料からなる前記第2保護層によって覆われていることを特徴とするチップ抵抗器。
  5. 請求項1の記載において、前記第2保護層は、前記絶縁基板の端面高さの1/10を超えない範囲で前記絶縁基板の端面側へ回り込んでいることを特徴とするチップ抵抗器。
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