JP2021005123A - 車両共用システム - Google Patents

Abstract

【課題】 複数の利用者が利用可能な車両について、利用者が利用の都度行わなければならない車両の設定を省力化することができる車両共用システムを提供する。【解決手段】 本発明に係る車両共用システム１は、複数の利用者が利用可能な車両２と、車両２及び車両２の予約に利用者が用いる情報端末３と通信可能なデータセンター４とを備え、データセンター４は、情報端末３の利用者の個人情報及び車両２の予約日時を含む予約情報を情報端末３から受信するとともに、その個人情報に係る利用者に応じた車両２の設定に関する設定情報を車両２に送信し、車両２は、設定情報をデータセンター４から受信し、予約日時までに設定情報に基づく設定を行う。【選択図】 図１

Description

本発明は、カーシェアリングサービス等において複数の利用者が利用可能な車両と、この車両及びこの車両の予約に利用者が用いる情報端末と通信可能なサーバとを備える車両共用システムに関する。

一台又は複数台の車両（自動車）を複数の利用者が比較的短時間ずつ利用するカーシェアリングサービスが、近年、普及しつつある。特許文献１に記載のカーシェアリングシステムでは、予約時に目的地登録情報が目的地予約データベースに登録され、利用者が車両の利用を開始する時点で、車載機のナビゲーション部が、目的地予約データベースに登録された目的地登録情報に含まれる目的地情報及びルート情報を設定して走行案内を開始するので、利用者が車載機の操作又は動作による時間をロスすることなくカーシェアリングサービスを受けることができる。

特開２０１２−４８３０８号公報

ところで、カーシェアリングサービス等において利用者が共用の車両を利用する際には、シートやミラー（サイドミラー、ルームミラー）等の位置が前の利用者の運転姿勢に合わせて調整されているので、車両を利用する度に、それらの位置を設定し直さなければならない。特許文献１に記載のカーシェアリングシステムでは、車載機の操作又は動作による時間のロスは省くことができるが、車両の設定（シート位置等の設定）に要する時間は省くことができず、このような設定の手間暇は、車両の共用に必然的に随伴していた。

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数の利用者が利用可能な車両について、利用者が利用の都度行わなければならない車両の設定を省力化することができる車両共用システムを提供することを課題としている。

上記課題を解決するために、本発明に係る車両共用システムは、複数の利用者が利用可能な車両と、前記車両及び前記車両の予約に利用者が用いる情報端末と通信可能なサーバとを備え、前記サーバは、前記情報端末の利用者の個人情報及び前記車両の予約日時を含む予約情報を前記情報端末から受信するとともに、前記個人情報に係る利用者に応じた前記車両の設定に関する設定情報を前記車両に送信し、前記車両は、前記設定情報を前記サーバから受信し、前記予約日時までに前記設定情報に基づく設定を行うことを特徴とする。

前記設定情報は、前記車両のシート、ミラー若しくはハンドルの位置の設定又は空調の設定に関する情報を含み、前記車両は、前記設定情報に基づいて、前記シート、前記ミラー若しくは前記ハンドルの位置の設定又は前記空調の設定を行ってもよい。

また、前記予約情報は、利用者が予約する車両の車種を特定する車種情報を含み、前記サーバは、利用者が利用したことのある車種についての設定を既利用情報として記憶し、前記個人情報及び前記予約情報を前記情報端末から受信したときに、前記個人情報に係る利用者の前記車種情報により特定される車種についての既利用情報を記憶していれば、その既利用情報に基づいて前記設定情報を生成して前記車両に送信してもよい。

さらに、前記個人情報は、利用者の体格に関する体格情報を含み、前記サーバは、前記個人情報及び前記予約情報を前記情報端末から受信したときに、前記個人情報に係る利用者の前記車種情報により特定される車種についての前記既利用情報を記憶していなければ、前記体格情報に基づいて前記設定情報を生成して前記車両に送信してもよい。

本発明に係る車両共用システムによれば、複数の利用者が利用可能な車両について、利用者が利用の都度行わなければならない車両の設定を省力化することができる。

発明を実施するための形態に係る車両共用システムを示す説明図である。 図１の情報端末、データセンター、車両における情報の授受を示す説明図である。 図１のデータセンターから車両への設定情報送信の処理を示す流れ図である。 設定情報を受信した車両における設定とデータセンターへのフィードバック情報送信の処理を示す流れ図である。 フィードバック情報を受信したデータセンターにおける既利用情報の更新の処理を示す流れ図である。

本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。

図１に示すように、本実施の形態に係る車両共用システム１は、複数の利用者が利用可能なカーシェアリングサービス用の車両２と、車両２及び車両２の予約に利用者が用いる情報端末３と通信可能なデータセンター４とを備える。

情報端末３は、スマートフォン（スマホ）、タブレット、ＰＣ等からなり、カーシェアリングサービス用のアプリケーションがインストールされている。図２に示すように、利用者は、このアプリケーションにより、情報端末３の利用者の個人情報及び車両２の予約情報をデータセンター４に送信する。このとき、車両２の目的地に関する目的地情報を併せて送信してもよい。

ここで、個人情報は、利用者を特定するものであれば、利用者の氏名でも利用者固有の番号・記号等でもよく、予約情報は、利用者が予約したい日時（予約日時）や予約したい車種を特定する車種情報を含む。

データセンター４は、情報端末３の利用者の個人情報及び予約情報を情報端末３から受信することによって、どの利用者が、いつ、どの車種を予約したのか（さらに、目的地情報も受信した場合には、目的地がどこであるのか）を記憶する。

また、データセンター４は、各利用者が既に利用したことのある車種についての設定を既利用情報として記憶しており、ここでは、既利用情報には、シートの位置、ミラーの位置、ハンドル（ステアリングホイール）の位置（ステアリングコラムの位置）及び空調の設定に関する情報が含まれる。ただし、シートやステアリングコラム等が電動式でない車種については、既利用情報にシートの位置やハンドルの位置等に関する情報は含まれない。

図３に示すように、データセンター４は、情報端末３の利用者の個人情報及び予約情報を情報端末３から受信して記憶すると（ステップ１０１（図中「Ｓ．１０１」と記載。以下同様。））、予約日時の直前（例えば、予約日時の３０分前）に、その個人情報に係る利用者に応じた車両の設定に関する設定情報を車両２に送信する。

詳細には、データセンター４は、予約日時の直前になると、その利用者が利用したことのある車種についての既利用情報（シートの位置、ミラーの位置、ハンドルの位置及び空調の設定に関する情報）を記憶しているかどうかを判断し（ステップ１０２〜１０３）、記憶している場合には、既利用情報に基づいて、その利用者に適したシートの位置、ミラーの位置、ハンドルの位置及び空調の設定を伝達するための設定情報を生成し（ステップ１０４）、車両２に送信する（ステップ１０５）。図２において、データセンター４は、利用者であるＡ氏の車種ａについての既利用情報を記憶しており、Ａ氏の予約した車種が車種ａで、車両２の車種と合致すれば、その既利用情報により生成した設定情報を車両２に送信することになる。

車両２は、車両２の各部を制御する車両ＥＣＵ５と、データセンター４との通信を行う車載通信機６と、電動式のシート（運転席）７、ミラー（サイドミラー又はルームミラー）８及びステアリングコラム９と、エアコンディショナー１０と、カーナビゲーションシステム１１とを有する（図１参照）。

図４に示すように、車両２において、車両ＥＣＵ５は、車載通信機６を通じて設定情報をデータセンター４から受信すると（ステップ２０１）、その設定情報に基づいてシート７の位置（前後スライド、リクライニング、シート上下、座面前端上下、ランバーサポート、ヘッドレストの各位置）、ミラー８の位置（鏡面の角度）、ステアリングコラム９の位置（チルト位置、テレスコピック位置）及びエアコンディショナー１０のモード（自動／手動）、風量等を設定する（ステップ２０２）。

また、車両ＥＣＵ５は、車載通信機６を通じて目的地情報をデータセンター４から受信すると、その目的地情報に基づいて、カーナビゲーションシステム１１の目的地を設定する。

車両ＥＣＵ５は、車両２の電源若しくはイグニッションのオフ、ドアの施錠又は目的地への到着、利用者による車両２の返却操作（例えば、キーボックスへのキーの差込み）等により、その利用者による車両２の利用の終了を検出すると（ステップ２０３）、そのときのシート７の位置、ミラー８の位置、ステアリングコラム９の位置及びエアコンディショナー１０の設定に関する情報を含むフィードバック情報を生成し（ステップ２０４）、このフィードバック情報を車載通信機６を通じてデータセンター４に送信する（ステップ２０５）。

図５に示すように、データセンター４は、車両２からフィードバック情報を受信すると（ステップ３０１）、それに基づいて既利用情報を更新する（ステップ３０２）。この更新は、例えば、フィードバック情報に含まれているシート７の位置、ミラー８の位置、ステアリングコラム９の位置及びエアコンディショナー１０の設定に関する情報によって、既利用情報に含まれていたシートの位置、ミラーの位置、ハンドルの位置及び空調の設定に関する情報を上書きすることにより行われる。

本実施の形態に係る車両共用システム１は、複数の利用者が利用可能な車両２と、車両２及び車両２の予約に利用者が用いる情報端末３と通信可能なデータセンター４とを備え、データセンター４は、情報端末３の利用者の個人情報及び車両２の予約日時を含む予約情報を情報端末３から受信するとともに、その個人情報に係る利用者に応じた車両２の設定に関する設定情報を車両２に送信し、車両２は、設定情報をデータセンター４から受信し、予約日時までに設定情報に基づく設定を行うので、利用者による車両２の利用開始時には、シート７の位置、ミラー８の位置、ステアリングコラム９の位置及びエアコンディショナー１０のモードや風量等が、その利用者に合わせて設定されていることになり、利用者はそれらの設定を行わなくてすむか、たとえ行うとしても微調整ですみ、複数の利用者が利用可能な車両２について、各利用者が利用の都度行わなければならない車両の設定を省力化することができる。

また、本実施の形態では、データセンター４が予約日時の直前に設定情報を送信し、それを車両２が受信して設定が行われるので、予約から予約日時までの間に車両２を他の利用者が利用したとしても、この他の利用者によって予約した利用者の設定が変更されることはない。

以上、本発明を実施するための形態について例示したが、本発明の実施形態は上述したものに限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更等してもよい。

例えば、上記実施の形態では、設定情報がシートの位置、ミラーの位置、ハンドルの位置及び空調の設定に関する情報を含むが、これらの情報を含まなくても、他の情報を含んでもよい。

また、上記実施の形態では、データセンター４が、利用者が利用したことのある車種についての既利用情報を記憶している場合に、設定情報を生成して車両２に送信したが、既利用情報を記憶していない場合にも、利用者に合わせた設定情報を生成して送信してもよい。

一例として、データセンター４が情報端末３から受信する個人情報に、利用者の体格に関する体格情報（身長や体重、必要があれば年齢や性別）が含まれている場合を説明する。この場合、データセンター４が、その個人情報に係る利用者が利用したことのある車種についての既利用情報を記憶していなくても、その体格情報に基づいて算出されるシート位置等の情報を含む設定情報を生成することができる。あるいは、その利用者と同様の体格を有する他の利用者の既利用情報に基づいて設定情報を生成することも可能で（図２において、データセンター４は、利用者であるＡ氏の車種ｂについての既利用情報は記憶していないが、Ａ氏の予約した車種が車種ｂでも、車種ｂについての既利用情報を有するＢ氏の体格とＡ氏の体格が近似していれば、Ｂ氏の既利用情報を用いて設定情報を生成することができる。）、このような設定情報の生成には、ビッグデータを学習したＡＩを活用してもよい。

さらに、データセンター４は、そのように生成した設定情報をそのまま車両２に送信せず、一旦、情報端末３に送信して利用者による（シート位置等の）確認・修正を経た上で、確認・修正された情報を既利用情報として記憶するとともに、設定情報として車両２に送信してもよい。

上記のように生成した設定情報に基づいて行われる車両２の設定は、必ずしも利用者に完全に適合するものではないかもしれないが、少なくともそれなりには利用者に適合するので、車両２に乗り込んだ利用者による設定は微調整で完了する。

１ 車両共用システム
２ 車両
３ 情報端末
４ データセンター（サーバ）
７ シート
８ ミラー
９ ステアリングコラム
１０ エアコンディショナー（空調）

Claims (4)

1. 複数の利用者が利用可能な車両と、前記車両及び前記車両の予約に利用者が用いる情報端末と通信可能なサーバとを備え、
   前記サーバは、前記情報端末の利用者の個人情報及び前記車両の予約日時を含む予約情報を前記情報端末から受信するとともに、前記個人情報に係る利用者に応じた前記車両の設定に関する設定情報を前記車両に送信し、
   前記車両は、前記設定情報を前記サーバから受信し、前記予約日時までに前記設定情報に基づく設定を行うことを特徴とする車両共用システム。
2. 前記設定情報は、前記車両のシート、ミラー若しくはハンドルの位置の設定又は空調の設定に関する情報を含み、
   前記車両は、前記設定情報に基づいて、前記シート、前記ミラー若しくは前記ハンドルの位置の設定又は前記空調の設定を行うことを特徴とする請求項１に記載の車両共用システム。
3. 前記予約情報は、利用者が予約する車両の車種を特定する車種情報を含み、
   前記サーバは、利用者が利用したことのある車種についての設定を既利用情報として記憶し、前記個人情報及び前記予約情報を前記情報端末から受信したときに、前記個人情報に係る利用者の前記車種情報により特定される車種についての既利用情報を記憶していれば、その既利用情報に基づいて前記設定情報を生成して前記車両に送信することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の車両共用システム。
4. 前記個人情報は、利用者の体格に関する体格情報を含み、
   前記サーバは、前記個人情報及び前記予約情報を前記情報端末から受信したときに、前記個人情報に係る利用者の前記車種情報により特定される車種についての前記既利用情報を記憶していなければ、前記体格情報に基づいて前記設定情報を生成して前記車両に送信することを特徴とする請求項３に記載の車両共用システム。

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