JP2021004664A - 球面滑り軸受の製造方法 - Google Patents

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和樹 平松
Kazuki HIRAMATSU
和樹 平松
浩弥 近藤
Hiroya Kondo
浩弥 近藤
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Abstract

【課題】従来の摺動部材を備える球面滑り軸受の製造方法と比べて、内輪外周面を傷つけにくい球面滑り軸受の製造方法を提供する。【解決手段】球面滑り軸受10の製造方法は、円筒面状の第1内周面1Gと、第1内周面1Gとは反対側に位置する第1外周面1Hとを含む外輪部材1を準備する工程と、外輪部材1の第1内周面1G上に摺動部材3を配置する工程と、球面状の内輪外周面2Aと、内輪外周面2Aとは反対側に位置する内輪内周面2Bとを含む内輪2を準備し、第1内周面1Gと内輪外周面2Aとが摺動部材3を挟むように外輪部材1と内輪とを組み立てる工程と、外輪部材1を外輪に仕上げる工程とを備える。上記組み立てる工程では、外輪部材1に対する絞り加工が実施されることにより、摺動部材3の一部が外輪部材1と内輪2とによって切断される。【選択図】図10

Description

本発明は、球面滑り軸受の製造方法に関する。
従来、外輪と内輪との間の摺動性を高める観点から、外輪と内輪との間に配置された摺動部材(摺動性部材)を備える球面滑り軸受が知られている(例えば特開2007−255712号公報)。
摺動部材を備える従来の球面滑り軸受は、例えば以下のようにして製造されている。まず、熱処理が施された外輪成形体(外輪部材)を準備し、外輪成形体の内周面に摺動部材を貼り付ける。次に、内輪と嵌め合された外輪成形体を、その内周面が内輪外周面に沿うように絞り加工する。次に、外輪部材を研削して外輪に仕上げる。
外輪部材の外輪部材が研削されるときに、摺動部材において外輪と内輪との間に配置されず球面滑り軸受の摺動性向上に寄与しない部分も、合わせて研削される場合がある。例えば、外輪成形体が絞り加工されると、外輪成形体の内周面の面積が減少するため、摺動部材の一部が外輪成形体の軸方向において内周面よりも外側にはみ出る。このように摺動部材において外輪成形体からはみ出た部分は、球面滑り軸受の摺動性向上に寄与しない部分となるため、外輪部材とともに研削される。
特開2007−255712号公報
しかしながら、外輪成形体と内輪とが組み立てられた状態において、摺動部材は内輪外周面に接している。そのため、上記のような球面滑り軸受の製造方法では、ツールが内輪外周面に接触しないように加工しなければならず生産性が低かった。
本発明の主たる目的は、従来の摺動部材を備える球面滑り軸受の製造方法と比べて、生産性の高い球面滑り軸受の製造方法を提供することにある。
本発明に係る球面滑り軸受の製造方法は、円筒面状の第1内周面と、第1内周面とは反対側に位置する第1外周面とを含む外輪部材を準備する工程と、外輪部材の第1内周面上に摺動部材を配置する工程と、球面状の内輪外周面と、内輪外周面とは反対側に位置する内輪内周面とを含む内輪を準備し、第1内周面と内輪外周面とが摺動部材を挟むように外輪部材と内輪とを組み立てる工程と、外輪部材を外輪に仕上げる工程とを備える。上記組み立てる工程では、外輪部材に対する絞り加工が実施されることにより、摺動部材の一部が外輪部材と内輪とによって切断される。
上記球面滑り軸受の製造方法の上記組み立てる工程では、第1内周面が内輪外周面に対向するように内輪に対して外輪部材を位置決めする工程と、第1内周面の軸方向の第1端部が摺動部材を介して内輪外周面と接続されるように、外輪部材を絞り加工する第1絞り工程と、第1内周面の第1端部が第1端部よりも軸方向の内側に位置する第1内周面の中央部に対して突出するように、第1絞り工程により変形した外輪部材をさらに絞り加工する第2絞り工程とを含む。上記第2絞り工程では、第1絞り工程によって外輪部材の第1端部よりも外側に押し出された摺動部材の一部を外輪部材の第1端部と内輪とによって切断する。
上記球面滑り軸受の製造方法の上記絞り加工では、内輪外周面の少なくとも一部と略平行に設けられた第1面を有する第1絞り部と、第1面と接続されておりかつ第1面に対して突出する第2面を有する第2絞り部とを含む金型が用いられる。上記第1絞り工程では外輪部材は第1絞り部において絞り加工され、上記第2絞り工程では外輪部材は第2絞り部において絞り加工される。
上記球面滑り軸受の製造方法では、上記第2絞り工程における外輪部材の第1端部の変形量の少なくとも一部が、絞り加工後に弾性回復する。
上記球面滑り軸受の製造方法の上記仕上げる工程では、外輪部材の第1端部の少なくとも一部が除去される。
上記球面滑り軸受の製造方法では、外輪部材を構成する材料および前記摺動部材を構成する材料は、金属を含む。
本発明によれば、従来の摺動部材を備える球面滑り軸受の製造方法と比べて、内輪外周面を傷つけにくい球面滑り軸受の製造方法を提供することができる。
本実施の形態に係る球面滑り軸受を示す断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の一工程を示す断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図3に示される工程後の一工程を示す断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図4に示される工程後の一工程を示す断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図5に示される工程後の一工程での外輪部材、内輪、および摺動部材を示す部分断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図6に示される工程を示す断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図6に示される工程後の一工程での外輪部材、内輪、および摺動部材を示す部分断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図8に示される工程後の一工程での外輪部材、内輪、および摺動部材を示す部分断面図である。 本実施の形態に係る球面滑り軸受の製造方法の、図9に示される工程後の一工程を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
<球面滑り軸受の構成>
図1に示されるように、本実施の形態に係る球面滑り軸受10は、外輪1、内輪2、および摺動部材3を備える。以下、外輪1の軸方向を、単に軸方向とよぶ。
外輪1は、外輪内周面1Aと、外輪内周面1Aとは反対側に位置する外輪外周面1Bと、外輪内周面1Aと外輪外周面1Bとを接続する端面1C,1Dとを有している。外輪内周面1Aは、球面状に形成されている。外輪1は、例えば外輪外周面1Bと端面1Cとの間に形成された面取り部1E、および外輪外周面1Bと端面1Dとの間に形成された面取り部1Fをさらに有している。外輪1を構成する材料は、例えば鋼またはチタン合金を含む。
内輪2は、内輪外周面2Aと、内輪外周面2Aとは反対側に位置する内輪内周面2Bとを有している。内輪外周面2Aは、球面状に形成されている。内輪2を構成する材料は、鋼またはチタン合金を含む。
摺動部材3は、外輪内周面1Aに固定されている。摺動部材3は、例えば繊維状に構成されており、外輪内周面1Aに貼り付けられている。摺動部材3は、例えば金属繊維が織り込まれることにより構成された織布に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂が含浸されたものとして構成されている。金属繊維を構成する材料は、例えば銅(Cu)を含む。
摺動部材3では、外輪内周面1Aに固定されている面とは反対側に位置する面が、内輪外周面2Aと滑り接触するように設けられている。軸方向において、端面1C側に位置する摺動部材3の端部は、外輪1の端面1Cよりも端面1D側に配置されており、かつ外輪外周面1Bと面取り部1Eとの境界よりも端面1C側に配置されている。軸方向において、端面1D側に位置する摺動部材3の端部は、外輪1の端面1Dよりも端面1C側に配置されており、かつ外輪外周面1Bと面取り部1Fとの境界よりも端面1D側に配置されている。
以上の構成を備える球面滑り軸受10では、外輪1および内輪2の一方が他方に対して相対的に滑ることができ、かつ摺動部材3によって滑り面の摩擦係数が低く抑えられている。
<球面滑り軸受の製造方法>
図2に示されるように、球面滑り軸受10の製造方法は、外輪部材1を準備する工程(S10)と、外輪部材1に摺動部材3を貼り付ける工程(S20)と、外輪部材1と内輪2とを組み立てて摺動部材3を切断する工程(S30)と、外輪部材1を外輪1に仕上げる工程(S40)とを備える。
外輪部材1を準備する工程(S10)では、図3に示される外輪部材1が準備される。外輪部材1は、鋼またはチタン合金からなる材料に鍛造および切削などの加工を施すことにより円筒形状の成形体を形成し、さらに該成形体に焼入硬化処理および焼戻処理を含む熱処理を施すことにより、形成されたものである。このように形成された外輪部材1は、円筒形状を有している。外輪部材1は、円筒面状の第1内周面1Gと、第1内周面1Gとは反対側に位置する第1外周面1Hと、第1内周面1Gと第1外周面1Hとを接続する端面1I,1Jとを含む。外輪部材1の第1内周面1Gの表面積は、内輪2の内輪外周面2Aの表面積未満とされている。
次に、外輪部材1に摺動部材3を貼り付ける工程(S20)では、図4に示されるように、外輪部材1に摺動部材3が貼り付けられる。摺動部材3は、例えば予め第1内周面1Gの全体の寸法に合わせて成形されており、外輪部材1の第1内周面1Gの全面に貼り付けられる。なお、摺動部材3の上記軸方向の幅は外輪部材1の上記軸方向の幅超えとして形成されていてもよい。以下、外輪部材1の第1内周面1Gにおいて端面1Iと接続された端部を第1端部、第1内周面1Gにおいて端面1Jと接続された端部を第2端部とよぶ。さらに、摺動部材3において上記第1端部に貼り付けられた端部を第3端部、摺動部材3において上記第2端部に貼り付けられた端部を第4端部とよぶ。
次に、外輪部材1と内輪2とを組み立てて摺動部材3を切断する工程(S30)では、まず内輪2が準備される。内輪2は、例えば鋼またはチタン合金からなる材料に鍛造および切削などの加工を施すことにより円筒形状の成形体を形成し、該成形体に焼入硬化処理および焼戻処理を含む熱処理を施し、さらに該成形体に仕上げ加工を施すことにより、形成されたものである。内輪2は、例えば完成品とされており、内輪外周面2Aおよび内輪内周面2Bとを有している。
次に、図5に示されるように、内輪外周面2Aにおいて外径が最大値を示す部分、すなわち内輪2の軸方向の中央部分が摺動部材3に挿入される。次に、外輪部材1および内輪2は、絞り加工装置100に投入される。
図7に示されるように、絞り加工装置100は、例えば第1金型101と、第1支持部102と、第1金型104と、第2支持部105とを備える。第1金型101および第1支持部102と、第2金型104および第2支持部105とは、第1方向に対向するように配置されており、かつ第1方向において相対的に移動可能に設けられている。
第1金型101には、第1方向において第2金型104と対向する部分に第1凹部103が設けられている。第1金型101には、第1凹部103の底部に開口し、かつ第1方向に延びる挿通孔が設けられている。該挿通孔には、第1支持部102が挿通されている。
第1支持部102は、上記軸方向が第1方向に沿うように、内輪2を第1金型101に対して支持する。第1支持部102は、内輪2の内輪内周面2B内に挿通されて、内輪2が第1方向と直交する方向へ移動することを制限する挿通部102Aと、挿通部102Aに対して固定されており、かつ内輪2の上記軸方向の端面に接触して内輪2が第1方向へ移動することを制限する制限部102Bとを含む。挿通部102Aおよび制限部102Bは、第1金型101の上記挿通孔内を一体として移動可能である。これにより、第1支持部102は、内輪2を第1金型101の第1凹部103に対して第1方向に相対的に移動可能に支持する。
第2金型104には、第1方向において第1金型101と対向する部分に第2凹部106が設けられている。第2凹部106は、例えば第1方向に直交する平面に対して第1凹部103と対称に設けられている。第2金型104には、第2凹部106の底部に開口し、かつ第1方向に延びる挿通孔が設けられている。該挿通孔には、第2支持部105が挿通されている。第2支持部105は、第1支持部102に支持された内輪2の制限部102Bに接触している端面とは反対側に位置する端面に接触するように設けられている。
上記絞り加工装置100に投入された外輪部材1および内輪2は、まず上記軸方向が第1方向に沿うように第1支持部102に支持される。第1支持部102の制限部102Bは、内輪2の上記軸方向の端面に接触する。さらに、第2支持部105が第1支持部102に支持された内輪2の制限部102Bに接触している端面とは反対側に位置する端面に接触する。第1内周面1Gの上記第1端部および摺動部材3の上記第3端部は第1金型101の第1凹部103内に収容される。第1内周面1Gの上記第2端部および摺動部材3の上記第4端部は第2凹部106内に配置される。これにより、絞り加工装置100において、内輪2に対して外輪部材1が位置決めされる。
図5に示されるように、上記位置決めする工程では、外輪部材1の外輪部材1の第1内周面1Gの上記第1端部および摺動部材3の上記第2端部は、内輪外周面2Aに接していない。
次に、内輪2に対して位置決めされた外輪部材1は、第1金型101および第2金型104によって押圧されて絞り加工される。図6に示されるように、本絞り工程では、まず第1絞り工程として、外輪部材1の第1内周面1Gの上記第1端部が摺動部材3を介して内輪2の内輪外周面2Aと接するように、外輪部材1が変形される。これにより、摺動部材3の上記第2端部は、内輪外周面2Aに直接接した状態とされる。この状態では、外輪部材1の第1内周面1Gの表面積が図5に示される絞り工程前の外輪部材1の第1内周面1Gの表面積未満となるため、摺動部材3の上記第2端部は外輪部材1よりも外側にはみ出す。つまり、第1内周面1Gの上記第1端部は、摺動部材3の上記第2端部よりも上記軸方向の内側に位置する部分を介して、内輪外周面2Aに接している。
図8に示されるように、本絞り工程では、次に、第2絞り工程として、第1内周面1Gの上記第1端部が上記第1端部よりも上記軸方向の内側に位置する第1内周面1Gの中央部に対して突出するように、外輪部材1が変形(縮径)される。好ましくは、上記中央部に対する上記第1端部の突出量が摺動部材3の厚みと等しくなるように、外輪部材1が変形される。これにより、第1内周面1Gの上記第1端部および内輪外周面2Aは互いに直接接した状態とされ、かつ摺動部材3を第1部3Aと第2部3Bとに切断する。第1部3Aは、上記第1端部が内輪外周面2Aに直接接した状態において、上記第1端部よりも上記軸方向の内側に位置する上記摺動部材3の一部である。第2部3Bは、上記第1端部が内輪外周面2Aに直接接した状態において、上記第1端部よりも上記軸方向の外側に位置する摺動部材3の一部である。
本絞り工程は、上記仕上げ工程(S40)における外輪部材1の研削取り代を考慮して、摺動部材3の第1部3Aの全体が球面滑り軸受10の外輪1の端面1Dよりも上記軸方向の内側に配置されるように、実施される。
切断後、上記外輪部材1および内輪2が第1金型101および第2金型104によって押圧された状態が解消される。これにより、図9に示されるように、外輪部材1はスプリングバックして、上記第1端部が内輪外周面2Aに直接接した状態が解消される。その後、摺動部材3の第2部3Bのみが上記外輪部材1および内輪2から除去される。これにより、図9に示されるように、摺動部材3は、外輪部材1の端面1Iよりも上記軸方向の内側のみに配置される。
このようにして摺動部材3を切断する工程(S30)が実施され、図10に示される外輪部材1と内輪2との嵌合体が形成される。なお、本工程(S30)では、外輪部材1の端面1I側および端面1J側が同時に絞り加工されるが、一方側のみが絞り加工された後に他方側が絞り加工されてもよい。
次に、外輪部材1を外輪1に仕上げる工程(S40)では、図10に示される外輪部材1の第1外周面1Hおよび端面1I,IJを研削して、外輪1に仕上げる。上述のように、上記絞り工程は、本仕上げ工程(S40)における外輪部材1の研削取り代を考慮して、摺動部材3の第1部3Aの全体が球面滑り軸受10の外輪1の端面1Cよりも上記軸方向の内側に配置されるように、実施されている。そのため、外輪1の端面1C,1Dは、摺動部材3よりも上記軸方向の外側に形成される。本仕上げ工程(S40)では、外輪部材1のみが研削され、内輪2および摺動部材3は研削されない。以上のようにして、球面滑り軸受10が製造される。
<作用効果>
本実施の形態に係る球面滑り軸受10の製造方法は、円筒面状の第1内周面1Gと、第1内周面1Gとは反対側に位置する第1外周面1Hとを含む外輪部材1を準備する工程(S10)と、外輪部材1の第1内周面1G上に摺動部材3を配置する工程(S20)と、球面状の内輪外周面2Aと、内輪外周面2Aとは反対側に位置する内輪内周面2Bとを含む内輪2を準備し、第1内周面1Gと内輪外周面2Aとが摺動部材3を挟むように外輪部材1と内輪とを組み立てる工程(S30)と、外輪部材1を外輪に仕上げる工程(S40)とを備える。上記組み立てる工程(S30)では、外輪部材1に対する絞り加工が実施されることにより、摺動部材3の一部が外輪部材1と内輪2とによって切断される。
上記球面滑り軸受10の製造方法では、絞り加工によって変形された外輪部材1と内輪2とによって外輪部材1の外部にはみ出た摺動部材3を切断することができるため、該摺動部材3を別途切断する工程が不要となる。そのため、上記球面滑り軸受10の製造方法の生産性は、摺動部材3が研削される場合のそれと比べて、極めて高い。
上記組み立てる工程(S30)では、第1内周面1Gが内輪外周面2Aに対向するように内輪2に対して外輪部材1を位置決めする工程と、第1内周面1Gの軸方向の第1端部が摺動部材3を介して内輪外周面2Aと接続されるように、外輪部材1を絞り加工する第1絞り工程と、第1内周面1Gの第1端部1Kが第1端部1Kよりも軸方向の内側に位置する第1内周面1Gの中央部に対して突出するように、第1絞り工程により変形した外輪部材1をさらに絞り加工する第2絞り工程とを含む。上記第2絞り工程では、上記第1絞り工程によって外輪部材1の第1端部1Kよりも外側に押し出された摺動部材3の一部を外輪部材1の第1端部1Kと内輪2とによって切断する。
このようにすれば、摺動部材3の切断量は、上記第2絞り工程での絞り量に応じて調整され得る。そのため、上記球面滑り軸受10の製造方法は、摺動部材の切断量が外輪部材の研削量によって制限される従来の球面滑り軸受の製造方法と比べて、摺動部材3の切断量を調整する自由度が高い。
上記第2絞り工程における外輪部材1の第1端部1Kの変形量の少なくとも一部が、第2絞り加工後に弾性回復する。つまり、上記第1絞り工程は、摺動部材を切断除去する従来の球面滑り軸受の製造方法における絞り工程と同様に、外輪部材1を塑性変形させるように実施される。これに対し、上記第2絞り工程は、摺動部材を切断により除去する従来の球面滑り軸受の製造方法における絞り工程とは異なり、外輪部材1を弾性変形させるように実施される。そのため、上記第2絞り工程が絞り加工後の外輪部材1の構造に及ぼす影響は、上記第1絞り工程が絞り加工後の外輪部材1の構造に及ぼす影響と比べて、小さい。その結果、上記仕上げる工程(S40)での外輪部材1に対する研削は、摺動部材を切断除去する従来の球面滑り軸受の製造方法における仕上げ工程でのそれと同様に実施され得る。
上記仕上げる工程(S40)では、外輪部材1の第1端部1Kの少なくとも一部が除去される。外輪部材1の第1端部1Kは第1内周面1Gと端面1Iとの接続部であるため、端面1Iを研削することにより第1端部1Kの少なくとも一部も同時に研削される。このため、例えば第2絞り工程後の第1端部1Kにおいて、弾性回復量が球面滑り軸受10の最終構造に照らして十分でない部分が存在する場合にも、当該十分でない部分を研削により除去することができる。
上記球面滑り軸受10の製造方法において、外輪部材1を構成する材料および摺動部材3を構成する材料は、金属を含む場合もある。このような摺動部材3も、上記球面滑り軸受10の製造方法により、外輪部材1と内輪2とを組み立てると同時に切断され得る。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 外輪(外輪部材)、1A,2B 内周面、1B 外輪外周面、1C,1D,1I,1J,IJ 端面、1E,1F 面取り部、1G 第1内周面、1H 第1外周面、2 内輪、2A 内輪外周面、3 摺動部材、3A 第1部、3B 第2部、10 球面滑り軸受、100 加工装置、101 第1金型、102 第1支持部、102A 挿通部、102B 制限部、103 第1凹部、104 第2金型、105 第2支持部、106 第2凹部。

Claims (5)

  1. 円筒面状の第1内周面と、前記第1内周面とは反対側に位置する第1外周面とを含む外輪部材を準備する工程と、
    前記外輪部材の前記第1内周面上に摺動部材を配置する工程と、
    球面状の内輪外周面と、前記内輪外周面とは反対側に位置する内輪内周面とを含む内輪を準備し、前記第1内周面と前記内輪外周面とが前記摺動部材を挟むように前記外輪部材と前記内輪とを組み立てる工程と、
    前記外輪部材を外輪に仕上げる工程とを備え、
    前記組み立てる工程では、前記外輪部材に対する絞り加工が実施されることにより、前記摺動部材の一部が前記外輪部材と前記内輪とによって切断される、球面滑り軸受の製造方法。
  2. 前記組み立てる工程では、前記第1内周面が前記内輪外周面に対向するように前記内輪に対して前記外輪部材を位置決めする工程と、
    前記第1内周面の軸方向の第1端部が前記摺動部材を介して前記内輪外周面と接続されるように、前記外輪部材を絞り加工する第1絞り工程と、
    前記第1内周面の前記第1端部が前記第1端部よりも前記軸方向の内側に位置する前記第1内周面の中央部に対して突出するように、前記第1絞り工程により変形した前記外輪部材をさらに絞り加工する第2絞り工程とを含み、
    前記第2絞り工程では、前記第1絞り工程によって前記外輪部材の前記第1端部よりも外側に押し出された前記摺動部材の一部を前記外輪部材の前記第1端部と前記内輪とによって切断する、請求項1に記載の球面滑り軸受の製造方法。
  3. 前記第2絞り工程における前記外輪部材の前記第1端部の変形量の少なくとも一部が、前記絞り加工後に弾性回復する、請求項2に記載の球面滑り軸受の製造方法。
  4. 前記仕上げる工程では、前記外輪部材の前記第1端部の少なくとも一部が除去される、請求項2または3に記載の球面滑り軸受の製造方法。
  5. 前記外輪部材を構成する材料および前記摺動部材を構成する材料は、金属を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の球面滑り軸受の製造方法。
JP2019119662A 2019-06-27 2019-06-27 球面滑り軸受の製造方法 Pending JP2021004664A (ja)

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