JP2021003773A - 炭素繊維複合材用ドリル - Google Patents

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Abstract

【課題】穿孔後にバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや穴周囲の盛上り等、炭素繊維複合材に対する不具合が生じる虞の少ない炭素繊維複合材用ドリルを提供する。【解決手段】本発明に係るドリルは、2つの切刃を有し、2つの切刃の各々は、主切刃とシンニング切刃と、回転軸対称に形成された2つの逃げ面を有し、第一マージン部および第二マージン部が形成されており、第一マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、ドリル径よりも小径の第一先端小径部を有し、第二マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、第一先端小径部よりも小径の第二先端小径部を有し、第一先端小径部および第二先端小径部は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部を有し、第一先端小径部の傾斜部は、逃げ面を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維複合材用ドリルに関し、より詳しくは、穿孔後にバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等、炭素繊維複合材に対する不具合が生じる虞の少ない炭素繊維複合材用ドリルに関する。
近年、マシニングセンター等の工作機械に使用されるドリルについては、無人で加工を行うことができる工作機械である全自動機が主流となってきていることから、全自動機に対応するドリルが数多く開発され販売されている。
しかし、ハンドドリルやボール盤等の孔あけ時に作業者の力が必要な装置に使用されるドリルについては、積極的な研究開発が行われることがなく、数十年に亘って同じ様な形状のドリルが用いられているのが現状である。
ハンドドリルやボール盤等で使用されるドリルは、作業者の腕の力を利用して孔あけを行うため、切削抵抗が大きいと孔あけが困難となる。
しかし、このようなドリルについては、ドリル自体の強度や剛性を確保することが先決であると考えられており、加えてドリルを購入した作業者が自分の好みにドリルを研磨して使用していたという実状もあって、ドリルメーカーにおいて切削抵抗を低減させるための研究は殆どなされていなかった。
本出願人は下記特許文献1において、高硬度の鋼板を使用した自動車の車体のスポット溶接部を剥離するために好適に用いられるドリルを提案している。
このドリルは、回転軸対称に2枚の切刃を有し、先端部にシンニングが施されているドリルであって、チゼル幅が0.05mm〜0.3mmであり且つシンニングがドリル先端側から見た場合において両切刃の刃先を結んだ直線に対して1°〜4°傾いた角度で施されているものである。
このドリルによれば、チゼル幅が狭く且つシンニングの傾斜角が角度1°〜4°で形成されていることにより、切削時のスラスト抵抗が小さく、作業者が加える力が少なくて済む。
しかしながら、このドリルは、高硬度の鋼板に対応するためにシンニングにより形成されるすくい角を90°より大きく設定している。
そのため、中心部の切削力が弱く、ハンドドリルでの孔あけ作業時においてワークが中心から外周刃にかかるまでの間はかなりの力が必要となる。
また、チゼル幅が非常に狭いために、使用時に先端が欠けてしまう虞があり、特に粉末高速度鋼を材料とするドリルでは、脆くなるために一層先端が欠け易くなる。
そこで、本出願人は下記特許文献2において、切削抵抗を大幅に低減することができ、ハンドドリルやボール盤等を使用した人力による孔あけ作業を容易に行うことが可能であるドリルを提案している。
このドリルは、回転軸対称に2枚の切刃を有し、先端部にシンニングが施されているドリルであって、主切刃により形成されたすくい角θと、シンニング切刃により形成されたすくい角θとがチゼルの直下を除いて、θ>θ>0°を満たすものである。
特開2006−88267号公報 特開2012−192514号公報
特許文献2に記載のドリル(101)は、シンニング切刃(103)から開始された穿孔時の切削が主切刃(104)に掛かる際に、すくい角の変動があり、緩やかなすくいによって安定した切削が行なわれていたものが、主切刃(104)の内側エッジ部(105)に掛かった途端にすくい角が急激に大きくなり、ドリル外周側に進むに従ってさらに増大し、外周部(106)では捩れ角と同じになる(図7参照)。
この結果、ドリル貫通の際に、炭素繊維複合材等の被削材では、穿孔している被削材の孔内周部から亀裂が発生したり、被削材が変形したりすることがしばしば起こるという問題があった。
この現象は、例えば炭素繊維複合材の様に積層された被削材の場合、図7のような従来のドリルで炭素繊維複合材を穿孔すると、孔貫通時のバリ、デラミネーション(層間剥離現象)や炭素繊維の切れ残りが生じるという問題があった。
上記問題は、ドリルの捩れ角(=すくい角/外周部)が30°前後の一般的なドリルでは起こり得ることである。
この現象は、ドリルの捩れ角を緩やかにすることで解消されるものの、切屑の排出等の別の問題が発生し、ドリル自体の切れ味が低下する虞もあり、単に捩れ角を緩やかにするだけではこれらの問題を解決することはできない。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ダブルマージンドリルの第一マージン部と第二マージン部に先端小径部を設けることで、上記問題を解消できることを見出した。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、従来例の如く、2枚刃や4枚刃で穿孔すると穿孔後にバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等、炭素繊維複合材に対する不具合が生じるが、この欠点がない炭素繊維複合材用ドリルの開発に成功した。
なお、本発明は、本発明者らがすでに特許出願している特願2018−175468「炭素繊維複合材用ドリル」を改良したものである。
請求項1に係る発明は、回転軸対称に形成された2つの切刃を有し、
前記2つの切刃の各々は、ドリル先端からドリル外周側に向けて形成された主切刃と、前記主切刃よりドリル先端側に形成されたシンニング切刃とを有する炭素繊維複合材用ドリルであって、前記炭素繊維複合材用ドリルは、
回転軸対称に形成された2つの逃げ面を有し、
前記逃げ面よりドリル外周にかけて背溝が形成されることで、第一マージン部および前記第一マージン部のヒール側となる第二マージン部が形成されており、
前記第一マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、ドリル径よりも小径の第一先端小径部を有し、
前記第二マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、前記第一先端小径部よりも小径の第二先端小径部を有し、
前記第一先端小径部および前記第二先端小径部は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部を有し、
前記第一先端小径部の前記傾斜部は、逃げ面を有することを特徴とする、炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項2に係る発明は、前記第二先端小径部の前記傾斜部は、傾斜角が異なる第一傾斜部と第二傾斜部とを有し、
前記第一傾斜部は、ドリル先端側からドリル末端側方向に形成され、前記第一先端小径部の前記傾斜部の傾斜角よりも大きい傾斜角を有し、
前記第二傾斜部は、前記第一傾斜部のドリル末端側端部からドリル末端側方向に形成され、前記第一先端小径部の前記傾斜部の傾斜角と同一の傾斜角を有することを特徴とする、請求項1に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項3に係る発明は、前記第二傾斜部のドリル先端側端部の径は、ドリル長手方向において同じ位置にある前記第一マージン部の径よりも小さいことを特徴とする、請求項2に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項4に係る発明は、前記第二傾斜部は、逃げ面を有することを特徴とする、請求項2または3に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項5に係る発明は、前記第一先端小径部の前記傾斜部は、5°〜10°の逃げ角を有し、
前記第二傾斜部は、0.5°〜1.5°の逃げ角を有することを特徴とする、請求項4に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項6に係る発明は、前記第一マージン部には、1以上の外周溝が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項7に係る発明は、回転軸対称に形成された2つの第一マージン部に設けられた1以上の外周溝は、ドリル長手方向に対して、交互に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の炭素繊維複合材用ドリルに関する。
請求項1に係る発明によれば、ドリルが、回転軸対称に形成された2つの切刃を有し、前記2つの切刃の各々は、ドリル先端からドリル外周側に向けて形成された主切刃と、主切刃よりドリル先端側に形成されたシンニング切刃とを有する炭素繊維複合材用ドリルであって、炭素繊維複合材用ドリルは、回転軸対称に形成された2つの逃げ面を有し、逃げ面よりドリル外周にかけて背溝が形成されることで、第一マージン部および第一マージン部のヒール側となる第二マージン部が形成されており、第一マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、ドリル径よりも小径の第一先端小径部を有し、第二マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、第一先端小径部よりも小径の第二先端小径部を有し、第一先端小径部および第二先端小径部は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部を有し、第一先端小径部の傾斜部は、逃げ面を有するため、ドリル径に至るまでの第一先端小径部の傾斜部の刃先が(エンドミルの外周刃の様に)鋭く形成され、穿孔時に炭素繊維を引きずることなく綺麗に切断できる。
また、ドリルは、傾斜部を備えた第一先端小径部および第一先端小径部よりも径の小さい第二先端小径部を備えるため、穿孔時において、ドリル径に至るまでの穿孔を、主切刃から第一先端小径部の傾斜部により行われ、穿孔がドリル径に至った直後に第二マージン部の切刃がダブルマージン4枚刃ドリルとして作用する。このように、穿孔を、拡径時は2枚刃で行い、拡径後は4枚刃で行うことにより、孔の切削面や炭素繊維の切断を綺麗にすることが可能になる。
この一連の動作により、穿孔後の孔はバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合が解消される。
さらに、ステンレス等の鋼系材料の切削は元より、薄板や軟らかい材質や炭素繊維複合材に対する切削においても、切削抵抗を大幅に低減することができ、ハンドドリルや手動のボール盤等を使用して孔あけ作業を容易に行うことが可能なドリルを提供することができる。また、切削抵抗が低減されることで、孔あけ精度が向上し、孔あけ時間が短縮するため作業効率が向上する。さらにドリルの寿命を大幅に延ばすことも可能となる。
請求項2に係る発明によれば、第二先端小径部の傾斜部は、傾斜角が異なる第一傾斜部と第二傾斜部とを有し、第一傾斜部は、ドリル先端側からドリル末端側方向に形成され、第一先端小径部の傾斜部の傾斜角よりも大きい傾斜角を有し、第二傾斜部は、第一傾斜部のドリル末端側端部からドリル末端側方向に形成され、第一先端小径部の傾斜部の傾斜角と同一の傾斜角を有するため、第二先端小径部の切削力が向上し、よりスムーズに穿孔することができる。
第一傾斜部の傾斜角が第一先端小径部の傾斜部の傾斜角よりも大きいため、ドリル先端側からドリル末端側方向中途部に亘って、第二マージン部を切削に全く関与させず、第一マージン部のみで切削を行うことができる。
第二傾斜部の傾斜角が第一先端小径部の傾斜部の傾斜角と同一であるため、第二傾斜部を備える第二先端小径部の径は第一マージン部よりわずかに径が小さくなっている。
第一先端小径部の傾斜部により切削された炭素繊維複合材の孔の内径は収縮現象によりわずかに収縮するため、第二先端小径部の第二傾斜部で追随切削を行うことができる。
これにより、孔の内面の面粗度、バリ、デラミネーション等の発生をより容易に防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、第二傾斜部のドリル先端側端部の径は、ドリル長手方向において同じ位置にある前記第一マージン部の径よりも小さいため、第一先端小径部の傾斜部により切削された炭素繊維複合材の孔の内径は収縮現象によりわずかに収縮するため、第二マージン部の第二傾斜部で追随切削を行うことができる。
これにより、孔の内面の面粗度、バリ、デラミネーション等の発生をより容易に防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、第二傾斜部は、逃げ面を有するため、ドリル径に至った後の穿孔におけるドリルの切削力が向上し、よりスムーズに炭素繊維複合材を穿孔することができる。
請求項5に係る発明によれば、第一先端小径部の傾斜部は、5°〜10°の逃げ角を有し、第二傾斜部は、0.5°〜1.5°の逃げ角を有するため、第一先端小径部の傾斜部からドリル径に相当する外周部に掛かるまでの切れ刃を鋭く成形することができ、細径の炭素繊維や薄い層間膜を切断し易い刃先を形成することができる。
また、第二先端小径部の第二傾斜部でより容易に追随切削を行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、第一マージン部には、1以上の外周溝が形成されているため、第一マージン部の外周溝の後ろ側に第二マージン部の傾斜部が控えており、外周溝によって切刃と接触していない炭素繊維部分を、第二マージン部の傾斜部が補完的に切削することができ、これにより、よりスムーズに炭素繊維複合材を穿孔することができる。
また、刃が断続的に炭素繊維に当たることで、炭素繊維が切刃に引きずられることなく切断され、アンカットの発生を防止することができる。
加えて、切削時の発熱を抑えることができ、切削時の発熱による加工孔の変形や被削物の材質の変性を防止することができる。
請求項7に係る発明によれば、回転軸対称に形成された2つの第一マージン部に設けられた1以上の外周溝は、ドリル長手方向に対して、交互に設けられているため、よりスムーズに炭素繊維複合材を穿孔することができる。
また、刃が断続的に炭素繊維に当たることで、炭素繊維が切刃に引きずられることなく切断され、アンカットの発生を防止することができる。
加えて、切削時の発熱を抑えることができ、切削時の発熱による加工孔の変形や被削物の材質の変性を防止することができる。
第一実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの平面図(ドリルを先端側から見た図)である。 第一実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの正面図である。 第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの平面図(ドリルを先端側から見た図)である。 第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの正面図である。 第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの回転軌跡を示す説明図である。 本発明に係る炭素繊維複合材用ドリルが装着される、航空機製造用に使用されるポジティブフィードドリルの一例を示す図であって、Aはポジティブフィードドリルの側面図と装着部の拡大図であり、Bはポジティブフィードドリルに装着するドリルのシャンク部の拡大図である。 従来のドリルの平面図(ドリルを先端側から見た図)である。
以下、本発明に係る炭素繊維複合材用ドリルの好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの平面図(ドリルを先端側から見た図)であり、図2は、第一実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの正面図である。
第一実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリル(1)(以下、単にドリル(1)と称する)は、鉛直方向に中心軸を有する直径φの略円柱体を呈している。
ドリル(1)の材質としては、例えばJIS・SKH40(粉末ハイス鋼)や超硬合金等が挙げられ、ドリル(1)の硬度は、JIS・SKH40の場合はHRC66〜68であることが好ましく、超硬合金の場合はHRA90〜94程度であることが好ましい。
図1に示す如く、ドリル(1)の上半部(ドリル先端側)は、回転軸対称に形成された2つの切刃を有し、ドリル先端側から見たとき略U字状となる2つのシンニングがドリル先端部に施されている。
なお、シンニングとは、ドリルの心厚部に切れ刃を形成する研磨のことを指す。シンニングによりチゼルの心厚だけを少し落とし、負のすくい角として切れ刃を形成することができる。
なお、図1においてシンニングはドリル先端側から見て略U字状であるが、シンニングの形状は特に限定されず、後述するシンニング切刃(3)を形成できる形状であればいかなる形状であっても良い。
ドリル(1)の下半部(ドリル末端側)は、ハンドドリルやボール盤等に取付け取外し可能となるように形成されている。
また、航空機製造用に使用されるポジティブフィードドリル(D)(図6参照)に装着できるようにネジ加工を施すなど、使用用途により形状を決定する。
図6は、本発明に係るドリル(1)が装着される、航空機製造用に使用されるポジティブフィードドリル(D)の一例を示す図であって、Aはポジティブフィードドリル(D)の側面図と装着部(D1)の拡大図であり、Bはポジティブフィードドリル(D)に装着するドリルのシャンク部(12)の拡大図である。
なお、図6のAに示す通り、ポジティブフィードドリル(D)の装着部(D1)には、雌ネジ(D2)が設けられている。
ドリル(1)の先端角は、凡そ90°〜140°の範囲で設定されている。
2つの切刃の各々は、ドリル先端側から見たとき、ドリル中央部に形成されたチゼル(2)のチゼルエッジ(2E)からドリル外周側に向けて曲線を含む形状または直線状に延びるシンニング切刃(3)と、シンニング切刃(3)の端部(3E)からドリル外周方向に延びる主切刃(4)とからなる。
なお、図示例において、主切刃(4)は、ドリル先端側から見て、ドリル外周方向に直線状に延びているが、曲線状に延びていてもよいし、直線状部分と曲線状部分とを含む線状に延びていてもよい。これは本発明の全ての実施形態に共通する。
また、主切刃(4)は鉛直方向に対してすくい角θを有するように形成されている。
尚、図1中の符号(5)は、主切刃の逃げ面を指す。
チゼル(2)のチゼル幅(2W)は、ハンドドリル等の人力で被削材に押し付けるドリルの場合であっても、容易に被削材を切れるようにするとともに、ポジティブフィードドリル(D)や機械加工用のマシニングセンター等での使用も想定し、切れ味を残しつつ強度も確保できる様に設定されていることが好ましい。
具体的には、ドリル直径φの5%〜20%程度に設定されていることが好ましい。
例えば、ドリル直径φが2mm〜13mmの場合、チゼル幅(2W)はドリル直径の増減に応じて0.05mm〜2.6mmの範囲で増減させて設定する。
第一実施形態に係るドリル(1)において、鉛直方向に対する主切刃(4)の捩れ角δは25°〜50°を満たすように設定されており、より好ましくは40°に設定されている。
捩れ角δが25°未満、あるいは50°を超えるように設定すると、25°未満の場合は切れ刃が鈍くなりドリルの切れ味が低下し、50°を超えると強度不足や切屑を排出し難くなり、好ましくない。
捩れ角を25°〜50°を満たすように設定すると、鋭い切れ刃が成形され切れ味を向上させることができる。
それゆえに、捩れ角δは40°前後に設定することが好ましい。
シンニング切刃(3)は、切屑排出溝(6)の捩れ方向に沿うように傾斜させて設けることが望ましい。
ドリル先端部に施されたシンニング面(3S)は、ドリル先端側から見たとき略U字状となっており、シンニング面(3S)が鉛直方向に対して傾斜角3γを有し、δ≦3γを満たし、さらにシンニング面(3S)の傾斜角3γは、15°〜50°の範囲(例えば35°)に設定されていることが好ましい。
また、シンニング切刃(3)は鉛直方向に対してすくい角θを有するように形成されている。
第一実施形態に係るドリル(1)において、シンニング切刃(3)のすくい角θは、0°より大きく、主切刃(4)のすくい角θより小さく設定することが望ましい。
すなわち、これらのすくい角の関係は、θ>θ>0°となる。
但し、チゼル(2)の直下のみでθ≒0°(ほぼ0°に近いθ<0°)となる。
また、主切刃(4)により形成された刃先角αと、シンニング切刃(3)により形成された刃先角αとは、α≦α<90°を満たすことが望ましい。
逃げ面(5)は、水平面に対して逃げ角βを有し、逃げ角βは0°<β<30°を満たすように設定されていることが好ましい。尚、逃げ角βは先端角によって適正な角度があり、先端角が90°に近い場合は0°に近く(例えば3°)、先端角が140°に近い場合は30°に近い角度(例えば25°)に設定することが好ましい。
第一実施形態に係るドリル(1)は、回転軸対称に形成された2つの逃げ面(5)を有し、2つの逃げ面(5)の各々には、ドリル外周部(O)にかけて、ドリル先端側から見たとき、曲線を含む形状または直線状となる背溝(BC)が形成されている。
これにより、ドリル外周部(O)をダブルマージン形状(すなわち、第一マージン部(M1)と第二マージン部(M2)を備える形状)とし、第一マージン部(M1)とヒール側に配した第二マージン部(M2)にも切刃(第一マージン部切刃(M1C)と第二マージン部切刃(M2C))を設け、実質4枚刃形状としている。
穿孔が進み、孔径がドリル径(7)となった後、この4枚刃で穿孔を行うことにより、炭素繊維複合材の穿孔時におけるデラミネーションの発生を防止することができる。
第一マージン部(M1)と第二マージン部(M2)は、ドリル外周に沿って25°〜50°の捩れ角を有する。これにより、第一マージン部切刃(M1C)と第二マージン部切刃(M2C)には捩れ角によるすくい角が形成され、4枚刃ドリルの形状を為す。
図2に示す如く、第一マージン部(M1)は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された(すなわち、ドリル上半部からドリル下半部に延びるように形成された)、ドリル径(7)よりも小径の第一先端小径部(M11)を有する。
第一先端小径部(M11)は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部(M12)を有している。
傾斜部(M12)は、逃げ面(M13)を有している。
すなわち、主切刃(4)から繋がる第一先端小径部(M11)にはエンドミルの外周刃の様な逃げを設けて刃先を鋭く形成し、穿孔時に炭素繊維を綺麗に切断できる形状とし、第一先端小径部(M11)以外の第一マージン部(M1)は、一般的なドリルと同様に、外周に沿った形状となっている。
第一実施形態に係るドリル(1)は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて、第一マージン部(M1)を削り、径をドリル径(7)より細くすることにより切刃を鋭く成形している。
ドリル径(7)よりも径を細くした第一マージン部(M1)の部分を第一先端小径部(M11)と称する。
尚、第一先端小径部(M11)よりもドリル末端側のドリル径(7)を有する部分をドリル外周部(O)と称する。
また、第一マージン部切刃(M1C)は、第一先端小径部(M11)に位置する部分を第一先端小径部切刃(M11C)と、ドリル外周部(O)に位置する部分を外周切刃(OC)とに分けられる。
第一先端小径部(M11)の径(ドリル先端側における径)は、ドリル径(7)の90%〜95%の大きさの径であることが望ましい。
たとえば、ドリル径(7)が3mmの場合は第一先端小径部(M11)を2.7mm〜2.85mm、ドリル径(7)が6mmの場合は先端小径部(8)を5.4mm〜5.7mm、ドリル径(7)が15mmの場合は第一先端小径部(M11)を13.5mm〜14.25mmとすることが望ましい。
第一先端小径部(M11)の径を上記範囲に設定することにより、穿孔時に、第一先端小径部(M11)による切削から徐々に傾斜部(M12)により孔の拡径が円滑に実施され、穿孔後の孔のバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合をより容易に防止することができる。
第一先端小径部(M11)は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部(M12)を有する。
傾斜部(M12)を有することにより、炭素繊維複合材を穿孔する際に、初めに径が最も小さいドリル先端部で穿孔し、穿孔が進むにつれて徐々に径が大きくなる傾斜部(M12)により孔が拡径されていき、ドリル外周部(O)に到達してから初めて4枚刃での切削が行われる。
これにより、初めから4枚刃で穿孔する場合と比較して、炭素繊維複合材の穿孔が緩やかに段階的に行われるため、穿孔後の孔のバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合をより容易に防止することができる。
なお、傾斜部(M12)の傾斜角は特に限定されないが、2.5°〜4°であることが望ましく、3°であることが最も望ましい。 傾斜部(M12)の傾斜角が2.5°未満であると切削能力が低下し、4°より大きいと切削抵抗が大きくなり刃先に負担が掛かるため望ましくない。
また、第一先端小径部(M11)の外周方向の逃げ角(β)は特に限定されないが、5°〜10°であることが望ましく、8°であることが最も望ましい。これにより、第一先端小径部(M11)から傾斜部(M12)に掛けて鋭い外周刃先を形成することができる。
第一先端小径部(M11)の外周方向の逃げ角(β)が5°未満であると切削能力が低下し、10°より大きいと切削抵抗が大きくなり刃先に負担が掛かるため望ましくない。
第二マージン部(M2)は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された(すなわち、ドリル上半部からドリル下半部に延びるように形成された)、ドリル径(7)および第一先端小径部(M11)よりも小径の第二先端小径部(M21)を有する。
第二先端小径部(M21)は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部(M22)を有している。
第一実施形態に係るドリル(1)は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて、第二マージン部(M2)を削り、径をドリル径(7)より細くすることにより切刃を鋭く成形している。
ドリル径(7)よりも径を細くした第二マージン部(M2)の部分を第二先端小径部(M21)と称する。
尚、第二先端小径部(M21)よりもドリル末端側のドリル径(7)を有する部分をドリル外周部(O)と称する。
また、第二マージン部切刃(M2C)は、第二先端小径部(M21)に位置する部分を第二先端小径部切刃(M21C)と、ドリル外周部(O)に位置する部分を外周切刃(OC)とに分けられる。
第二先端小径部(M21)の径(M21c)(ドリル先端側における径)は、第一マージン部(M1)の切削を毀損しない様に小さくすることが望ましく、ドリル径(7)の75%以上で、凡そ背溝(BC)の径(Dbc)〜第2背溝(BC2)の径(Dbc2)迄の範囲に設定することが望ましい。
第二先端小径部(M21)の径(M21c)を上記範囲に設定することにより、穿孔時からドリル径までの穿孔の間、第二マージン部(M2)は拡径に関与せず、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)のみにより孔の拡径が徐々に円滑に実施され、その後第一マージン部(M1)と第二マージン部(M2)の4枚刃で穿孔が行われるため、穿孔を円滑に実施することができ、且つ穿孔後の孔のバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合をより容易に防止することができる。
第二先端小径部(M21)は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部(M22)を有する。
傾斜部(M22)は、傾斜角が異なる第一傾斜部(M221)と第二傾斜部(M222)とを有していても良い。
第二傾斜部(M222)は、逃げ面(M23)を有する。逃げ面(M23)を有することにより、切屑の排出を容易にでき且つドリルの切れ味を向上させることができる。
第二傾斜部(M222)の逃げ角(β)は、0.5°〜1.5°であることが望ましい。
第二傾斜部(M222)の逃げ角(β)を0.5°〜1.5°とすることで、第一マージン部(M1)による切削後の切削の補完を第二マージン部(M2)で行うことができる。
第二傾斜部(M222)の逃げ角(β)が0.5°未満であると切削能力が低下し、1.5°より大きいと切削抵抗が大きくなり刃先に負担が掛かるため望ましくない。
第一傾斜部(M221)は、ドリル先端側からドリル末端側方向に形成され、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角よりも大きい傾斜角を有する。
このように、第一傾斜部(M221)は、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角よりも大きい傾斜角を有するため、切削には関与しない。
第一傾斜部(M221)の傾斜角は第一マージン部(M1)による切削を毀損しない角度設定であれば良い。
例えば、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角は2.5°〜4°であることが望ましいため、第一傾斜部(M221)の傾斜角は4°以上とすれば良く、5°〜20°が望ましく、10°が最も望ましい。
第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角が20°を超えると、ドリル形状が変化し、ヒール部が大きく削られるため好ましくなく、傾斜角が4°未満であると第一マージン部(M1)による切削を毀損する虞があるため好ましくない。
第二傾斜部(M222)は、第一傾斜部(M221)のドリル末端側端部(M221E)からドリル末端側方向に形成され、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角と同一の傾斜角である。
つまり、第二傾斜部(M222)の傾斜角は、2.5°〜4°の範囲で、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角と同一であることが望ましく、3°で同一であることが最も望ましい。
第二傾斜部(M222)の傾斜角が2.5°未満であると切削能力が低下し、4°より大きいと切削抵抗が大きくなり刃先に負担が掛かるため望ましくない。
第二傾斜部(M222)の傾斜角が第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角と同一であることにより、第一マージン部(M1)で成形した孔の追随切削を行うことができる。
つまり、各傾斜部の傾斜角の関係は、第一傾斜部(M221)の傾斜角>第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)の傾斜角=第二傾斜部(M222)の傾斜角であることが望ましい。
第二傾斜部(M222)のドリル先端側端部(M222E)の径は、ドリル長手方向において同じ位置(高さ)にある第一マージン部(M1)の径よりも小さいことが望ましい。
これにより、第二傾斜部(M222)の傾斜角が第一マージン部(M1)で成形した孔の追随切削を行うことができる。
ドリル(1)の第二先端小径部(M21)の長さは、第一先端小径部(M11)の長さと同じ、あるいは第一先端小径部(M11)の長さよりも長い方が望ましい。
具体的な第二先端小径部(M21)の長さは、炭素繊維複合材の炭素繊維の編み方や積層方向等によって設定する。
これにより、ドリル(1)を用いて炭素繊維複合材を切削した際、穿孔は、チゼル(2)からシンニング切刃(3)、主切刃(4)を経て、第一先端小径部(M11)に達すると、第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)での切削が開始される。その後切削は第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)からドリル径(7)に到達する。ドリル径(7)に到達すると、第一マージン部(M1)および第二マージン部(M2)のダブルマージンで、すくい角を持った計4枚の切刃(すなわち、2枚の第一マージン部切刃(M1C)と2枚の第二マージン部切刃(M2C))によるドリル外周部(O)によって、所定サイズの径(ドリル径(7))の孔の穿孔が完了する。
すなわち、ドリル径(7)よりもドリル先端部の切刃外周部を若干細くし、所謂下孔を形成した後、傾斜部(M12)により、徐々に孔径を拡大しながらドリル径(7)による孔を形成し、最終的にはダブルマージン4枚刃による安定した切削で穿孔が終了する。
この一連の動作により、穿孔後の孔はバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合が解消される。
炭素繊維複合材の穿孔に於いては、0.25インチの穿孔に対し、0.251インチ径のドリルを使用するなど、穿孔直後の孔の収縮が起きるため、ダブルマージン4枚刃による穿孔が孔の形成にとって有効に作用する。
第二マージン部(M2)の第二傾斜部(M222)の傾斜角は、第一先端小径部(M11)の傾斜角と同一に設定する。
また、回転軌跡(図5)に示すように若干ドリル径側にずらして傾斜角を設定している。これは炭素繊維複合材に生じる切削時の孔の収縮を考慮した結果である。
尚、ドリル(1)は、刃先の摩耗を抑制するため、ダイヤモンドコーティングを施して使用しても良い。
ドリル(1)は、ダイヤモンドコーティングを行う事で、炭素繊維複合材に特化した、高送りが可能で、孔品質が向上する、長寿命のドリルとなる。
ドリル(1)は、第二マージン部(M2)側から第一マージン部(M1)側に延びるように、背溝(BC)の溝深さ(d)が第一マージン部(M1)側の背溝(BC)よりも深くなっていてもよい(図1参照)。以下、溝深さ(d)が深くなっている背溝部分を第2背溝(BC2)と称する。
第2背溝(BC2)が設けられることにより、最終切刃である第二マージン部の外周切刃(OC)のすくいを強化(すなわち、すくいを広く取る)することができ、ドリルの抜け際に生じる、炭素繊維の強さによるアンカット(繊維を完全に切断できず、引き千切れた状態で貫通孔抜けの際、円周に繊維が残る現象)を防止することができる。
また、上記効果をより容易に奏するために、第2背溝(BC2)は、背溝(BC)の全長(すなわち、第一マージン部(M1)から第二マージン部(M2)までの距離)の半分以上の長さで設けることが望ましい。
第二マージン部(M2)の第二先端小径部(M21)は、第一マージン部(M1)の切削を毀損しない様に小さくすることが望ましいが、小さすぎて背溝径を超えてしまうとヒール部を削ることになり強度上の問題が生じかねないことから、第二背溝(BC2)の径(Dbc2)を超えない範囲に設定する。
第2背溝(BC2)の径(Dbc2)は、切屑の排出を考慮して、ドリル径(7)の70%程度とし、第一マージン部(M1)の第一先端小径部(M11)と第二マージン部(M2)の第二先端小径部(M21)は第2背溝(BC2)の径(Dbc2)よりも大きく設定する。
アンカットを防止するために第2背溝(BC2)を設ける場合、すくいを強化することにより、すくい戻り現象が発生する可能性がある。
それゆえに、ドリル外径に大きめのバックテーパーを設けてすくい戻り現象を解消することが望ましい。
通常のドリルではドリル先端からドリル末端にかけて0.04/100(mm)程度のバックテーパーを設けているが、これを通常の10倍に相当する0.4/100(mm)(つまり、バックテーパー開始点からドリル末端方向に100mm毎にドリル径が0.4mmずつ小さくなる)とし、バックテーパーを外径部の起点より設けることですくい戻り現象を解消することができる。
<第二実施形態>
図3は、第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの平面図(ドリルを先端側から見た図)であり、図4は、第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの正面図であり、図5は、第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリルの回転軌跡を示す説明図である。
第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリル(11)(以下、単にドリルと称する)は、第一マージン部(M1)に外周溝(M14)を有する。
なお、第二実施形態に係る炭素繊維複合材用ドリル(11)は、第一マージン部(M1)に外周溝(M14)が設けられている点以外の構成は、第一実施形態に係るドリル(1)と同様である。
ドリル(11)では、炭素繊維複合材に対する穿孔時の発熱の抑制およびより効果的な切断を目的として、第一マージン部(M1)の第一先端小径部(M11)の傾斜部(M12)からドリル外周部(O)にかけて外周溝(M14)が設けられている。
第一マージン部(M1)に外周溝(M14)を設けることにより、炭素繊維複合材の穿孔時の発熱を抑えることが可能となり、穿孔時の発熱による加工孔の変形や炭素繊維複合材の材質の変化などの問題を解消することができる。
外周溝(M14)の各溝の位置は特に限定されず、2つの主切刃夫々に連なる2つの第一マージン部(M1)に設けられた各々の溝がドリル長手方向において同じ位置(高さ)に配置されても良く、互い違い(高さ方向において交互)になるように配置されても良く、各溝が異なるピッチで配置されても良く、穿孔対象材料の違いや炭素繊維の積層構造などによって適宜決定することができる。
ドリル(11)の第二先端小径部(M21)の長さは、第一先端小径部(M11)の長さと同じ、あるいは第一先端小径部(M11)の長さよりも長い方が望ましい。
具体的な第二先端小径部(M21)の長さは、炭素繊維複合材の炭素繊維の編み方や積層方向等によって設定する。
これにより、外周溝(M14)が設けられた第一先端小径部(M11)による切削時に、外周溝(M14)部によって切刃と接触していない炭素繊維複合材の部分を、第二先端小径部(M21)が補完的に切削をすることができる。
第一先端小径部(M11)が終わった直後に4枚刃による切削を行うよりも、このように、段階的に4枚刃に移行(すなわち、2枚刃→2枚刃(第二先端小径部の2枚刃で補完)→4枚刃)する方が、炭素繊維複合材の切断をより綺麗且つ温度を上げずに実施することができる。
すなわち、外周溝(M14)による発熱抑制効果と外周溝を設けない第二マージン部切刃(M2C)の鋭利な切刃による仕上げ効果により、長寿命の実現とデラミネーションの発生を抑えることとなる。
つまり、ドリル(11)は上述の構造を具備することにより、図5に示す回転軌跡(8)を有する。
第一先端小径部(M11)は、ドリル径(7)部分の回転軌跡よりも小さい回転軌跡を有し、第二先端小径部(M21)は、第一先端小径部(M11)よりも小さい回転軌跡を有する。それゆえに、この領域では、穿孔は主切刃から第一マージン部(M1)により行われる。
第一マージン部(M1)は、ドリル末端側に進むにつれて、傾斜部(M12)によりその径が大きくなり、最終的にドリル径(7)に到達する。第一マージン部(M1)がドリル径(7)に到達した直後は、第一マージン部(M1)による切削に加えて、第一マージン部(M1)に設けられた外周溝(M14)により切削が回避された炭素繊維複合材の部分においては第二マージン部(M2)による切削が行われる。
その後、第二マージン部(M2)がドリル径(7)に達し、且つ第一マージン部(M1)の外周溝(M14)の終点を超えると、第一マージン部(M1)および第二マージン部(M2)の4枚刃での切削となる。
外周溝(M14)は第一マージン部(M1)の傾斜部(M12)の終端(M12e)近くより、2つの主切刃から夫々連なる2つの第一マージン部(M1)に交互に設置し、第一マージン部(M1)の傾斜部(M12)に各1箇所、第一マージン部(M1)に各3箇所以上設置することが望ましい。
このように、第一マージン部(M1)の傾斜部(M12)の終端(M12e)近くから外周溝(M14)を交互に設置することにより、切削を完全な4枚刃ではなく、2枚刃+2枚刃で行うことができ、より確実且つ綺麗に炭素繊維を切削することができ、アンカットの発生を防止することができる。
これは、切刃が断続的に炭素繊維に当たることで、炭素繊維が切刃に引きずられことなく切断されると云う効果によるものであり、炭素繊維自体が強力な強度を有する場合や繊炭素維の径が細い場合等に、炭素繊維切断時に切刃が繊維を引きずってしまうことを防止することができる。
なお、第一マージン部(M1)の外周溝(M14)は炭素繊維複合材の特性に応じて数を増減すれば良い。
上記の通り、ドリル(11)には、穿孔時の発熱を抑制するための外周溝(M14)が設けられているため、ドリル(11)を用いて炭素繊維複合材を穿孔した後においても、ドリル(11)は高温にならず手で直接触れることができる程度しか発熱しない。結果として長寿命とデラミネーションの発生を抑えることが可能となる。
外周溝(M14)の各溝の形状は被削物に接触する側を水平とし、逆側を傾斜形状とすることが望ましい。
傾斜の好適な例として、ドリルの長手方向を垂直とした場合に水平より30°〜40°程度とする。
但しこの傾斜は外周溝(M14)により第一マージン部切刃(M1C)の強度が不足するため、折損防止を目的として設定したものであり、水平としても良い。
溝底部のコーナー(C)に適切な円弧(R)を設けることで、ドリルの折損を防止することができる。
外周溝(M14)の深さは凡そドリル径(7)の3%〜8%とし、ドリル径(7)に応じて調整する(例えば比較的大きいサイズのドリル径の場合は小さめに、ドリル径が小径の場合は大きめに設定などに調整する)。また、外周溝(M14)の深さは背溝(BC)に干渉しない深さに設定し、ドリル径(7)や穿孔深さなどに応じて、外周溝(M14)と背溝(BC)各々の深さを設定すれば良い。
以下、本発明に係る炭素繊維複合材用ドリルの試験結果を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
本発明に係るドリル(実施例)および特許第6501374号に係るドリル(比較例)を用いて、航空機メーカーが新規採用する予定の炭素繊維複合材に対する切削試験を行った。
実施例として上記の実施形態1に係るドリルを用いた。
詳細な形状は以下の通りである。
先端角:120°
主切刃逃げ角:10°
第一先端小径部の傾斜部の逃げ角:8°
第二傾斜部の逃げ角:1°
捩れ角:40°
第一先端小径部のドリル先端側端部の径:ドリル径の93%
第二先端小径部のドリル先端側端部の径:ドリル径の80%(背溝の径はドリル径の83%)
第一先端小径部の傾斜部の傾斜角:3°
第一傾斜部の傾斜角:10°
第二傾斜部の傾斜角:3°
ドリル径:6.357mm
材質:超硬合金(ダイヤモンドコーティング)(比較例と同一)
比較例として以下のドリルを用いた。
特許第6501374号に記載の第七実施形態のドリル(主切刃、シンニング切刃、U字形切刃を有するダブルマージン形状、外周溝有)
ドリル径:6.357mm
材質:超硬合金(ダイヤモンドコーティング)(実施例と同一)
実施例および比較例を用いて、以下の試験を行った。
各試験の試験方法および結果を以下に示す。
ドリル穿孔は、NCフライス盤ON−3VII(大鳥機工社製)を用い、切削は、6,000RPM、送り456mm/min(0.076mm/rev.)で行った。
<試験1.穿孔部寸法測定(貫通孔の表面および裏面)>
測定機器:高精度三次元測定機2UPMC550CARAT(カールツァイス社製)
評価:実施例および比較例ともに、701回の穿孔を行い、1孔、101孔、201孔、301孔、401孔、501孔、601孔、および701孔を評価した。
測定方法:穿孔方向、入り口側および出口側の孔径を測定
評価基準:孔精度が±0.02mmの範囲内であれば、〇許容範囲内と評価し、±0.02mmの範囲外であれば、×許容範囲外と評価した。
試験結果を以下の表1に示す。
下記の表1に示す如く、実施例のドリルでは貫通孔の表裏両面とも許容範囲内に収まっていたのに対し、比較例のドリルでは701孔の表面に許容範囲外の孔の拡大が確認された。
<試験2.プロファイル形状解析によるバリ等の形状測定>
測定機器:マクロスコープ 全焦点3D表面形状測定装置INFINITE FOCUS G4(alicona社製)
評価:実施例および比較例ともに、701回の穿孔を行い、1孔、101孔、201孔、301孔、401孔、501孔、601孔、および701孔を評価した。
測定方法:全視野範囲でカラー画像に拡大しバリ等の発生確認およびバリ寸法を測定
評価基準:縦方向および横方向共にバリが80μm以内であれば、〇許容範囲内と評価し、80μm以上であれば、×許容範囲外と評価した。
試験結果を以下の表2に示す。
下記の表2に示す如く、実施例のドリルでは701孔までバリが確認されなかったのに対し、比較例のドリルでは401孔で横方向のバリが確認され、501孔からは縦横方向両方のバリが確認された。
<試験3.超音波探傷器による内部欠陥の有無>
測定機器:超音波探傷器(オリンパス社製)
評価:実施例および比較例ともに、701回の穿孔を行い、1孔、101孔、201孔、301孔、401孔、501孔、601孔、および701孔を評価した。
測定方法:デラミネーション(層間剥離)など内部欠陥を確認、可視化
評価基準:内部欠陥が確認されなかった場合、〇欠陥なしと評価し、内部欠陥が確認された場合、×欠陥ありと評価した。
試験結果を以下の表3に示す。
下記の表3に示す如く、実施例のドリルでは701孔まで内部欠陥は確認されなかったのに対し、比較例のドリルでは501孔から内部欠陥が確認された。
<試験4.マイクロスコープによるドリル摩耗量測定>
測定機器:マイクロスコープ デジタルマイクロスコープKH−8700(ハイロックス社製)
評価:実施例および比較例ともに、701回の穿孔を行い、1孔、101孔、201孔、301孔、401孔、501孔、601孔、および701孔を評価した。
測定方法:ドリル先端部と正面部の拡大画像より欠損および摩耗等の発生ならびに欠損摩耗量の測定
評価基準:100孔毎の摩耗部を測定し、測定時より100孔前の値をマイナスした値を摩耗値(μm/100孔)とした。
試験結果を以下の表4に示す。
下記の表4に示す如く、実施例のドリルは、全ての測定段階において、比較例のドリルよりも摩耗量が少ない値であった。
上記試験の結果より、本発明に係るドリルは、比較例のドリルよりも、炭素繊維複合材に対する優れた切削性能および耐摩耗性を有していることがわかった。
本発明に係る炭素繊維複合材用ドリルは、第一先端小径部が、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部を有し、且つ傾斜部を有することにより、炭素繊維複合材を穿孔する際に、初めに径が最も小さいドリル先端部で穿孔し、穿孔が進むにつれて徐々に径が大きくなる傾斜部により孔が拡径されていき、ドリル外周部に到達してから初めて4枚刃での切削が行われ、これにより、初めから4枚刃で穿孔する場合と比較して、炭素繊維複合材の穿孔が緩やかに段階的に行われるため、穿孔後の孔のバリ、デラミネーション(層間剥離)、炭素繊維の切れ残りや孔周囲の盛上り等の炭素繊維複合材に対する不具合をより容易に防止することができる。
それゆえに、ハンドドリルやボール盤等を使用して孔あけ作業に用いられるドリルとして好適に使用される他、航空機製造で使用されるポジティブフィードドリルや機械加工用マシニングセンター等幅広い用途で使用され、殊に航空機等に使用される炭素繊維複合材の穿孔に対して好適に使用される。
1 ドリル(第一実施形態)
11 ドリル(第二実施形態)
2 チゼル
3 シンニング切刃
4 主切刃
5 逃げ面
6 切屑排出溝
7 ドリル径
8 回転軌跡
BC 背溝
BC2 第2背溝
M1 第一マージン部
M1C 第一マージン部切刃
M11 第一先端小径部
M12 傾斜部
M14 外周溝
M2 第二マージン部
M21 第二先端小径部
M22 傾斜部
M221 第一傾斜部
M222 第二傾斜部
M2C 第二マージン部切刃
O ドリル外周部

Claims (7)

  1. 回転軸対称に形成された2つの切刃を有し、
    前記2つの切刃の各々は、ドリル先端からドリル外周側に向けて形成された主切刃と、前記主切刃よりドリル先端側に形成されたシンニング切刃とを有する炭素繊維複合材用ドリルであって、前記炭素繊維複合材用ドリルは、
    回転軸対称に形成された2つの逃げ面を有し、
    前記逃げ面よりドリル外周にかけて背溝が形成されることで、第一マージン部および前記第一マージン部のヒール側となる第二マージン部が形成されており、
    前記第一マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、ドリル径よりも小径の第一先端小径部を有し、
    前記第二マージン部は、ドリル先端側からドリル末端側に向けて形成された、前記第一先端小径部よりも小径の第二先端小径部を有し、
    前記第一先端小径部および前記第二先端小径部は、ドリル先端側からドリル末端側に向かって徐々に径が大きくなる傾斜部を有し、
    前記第一先端小径部の前記傾斜部は、逃げ面を有することを特徴とする、炭素繊維複合材用ドリル。
  2. 前記第二先端小径部の前記傾斜部は、傾斜角が異なる第一傾斜部と第二傾斜部とを有し、
    前記第一傾斜部は、ドリル先端側からドリル末端側方向に形成され、前記第一先端小径部の前記傾斜部の傾斜角よりも大きい傾斜角を有し、
    前記第二傾斜部は、前記第一傾斜部のドリル末端側端部からドリル末端側方向に形成され、前記第一先端小径部の前記傾斜部の傾斜角と同一の傾斜角を有することを特徴とする、請求項1に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
  3. 前記第二傾斜部のドリル先端側端部の径は、ドリル長手方向において同じ位置にある前記第一マージン部の径よりも小さいことを特徴とする、請求項2に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
  4. 前記第二傾斜部は、逃げ面を有することを特徴とする、請求項2または3に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
  5. 前記第一先端小径部の前記傾斜部は、5°〜10°の逃げ角を有し、
    前記第二傾斜部は、0.5°〜1.5°の逃げ角を有することを特徴とする、請求項4に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
  6. 前記第一マージン部には、1以上の外周溝が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
  7. 回転軸対称に形成された2つの第一マージン部に設けられた1以上の外周溝は、ドリル長手方向に対して、交互に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の炭素繊維複合材用ドリル。
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