JP2021003047A - ソーセージ及び冷凍ソーセージ - Google Patents

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晃弘 小川
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Abstract

【課題】従来のソーセージにおける風味を改良し、肉の臭みも低減した風味の良いソーセージと、これを冷凍した冷凍ソーセージを提供する。【解決手段】食肉と、有機酸モノグリセリド及び有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを含有するソーセージ。このソーセージは更にオリゴ糖を含有することが好ましい。このソーセージを冷凍した冷凍ソーセージ。有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、ソーセージ及び冷凍ソーセージに係り、詳しくは、従来のソーセージにおける風味を改良し、肉の臭みも低減した、食味、風味の良いソーセージと、これを冷凍した冷凍ソーセージに関する。
ソーセージは、挽肉などを塩や香辛料で調味しケーシング等に充填した食品であり、湯煮や燻煙で燻製処理を行い、しばしば冷凍保存が行われる。しかし、冷凍ソーセージにあっては、解凍時に再び加熱処理されることにより、風味、ジューシー感が損なわれたり、硬い食感に変化するなど、品質が低下してしまう問題があった。
特許文献1では、乳化剤としてグリセリン飽和脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン不飽和脂肪酸モノエステル、及び蔗糖不飽和脂肪酸ポリエステルを使用した油中水型乳化油脂組成物を添加することで、ジューシー感と旨味を有し、しかも飛散しやすい風味が残存している畜肉加工品を提供することが開示されている。
特開2002−000231号公報
特許文献1においては、油中水型乳化物の形態で大量の油脂を添加しているため、乳化が不安定化すると肉の内部で油脂が分離し、油っぽい食感になる場合があった。
本発明は、従来のソーセージにおける風味を改良し、肉の臭みも低減した、風味、食味の良いソーセージ及びこれを冷凍した冷凍ソーセージを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有機酸モノグリセリドと有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを併用してソーセージに含有させることにより、肉の臭みを低減すると共に風味、食味を向上させることができることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 食肉と、有機酸モノグリセリド及び有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを含有する、ソーセージ。
[2] 有機酸モノグリセリドを、食肉に対して0.0001〜5重量%含有する、[1]に記載のソーセージ。
[3] 有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤を、食肉に対して0.0001〜5重量%含有する、[1]又は[2]に記載のソーセージ。
[4] さらにオリゴ糖を含有する、[1]ないし[3]のいずれかに記載のソーセージ。
[5] 有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1つである、[1]ないし[4]のいずれかに記載のソーセージ。
[6] 食肉が羊肉を含む、[1]ないし[5]のいずれかに記載のソーセージ。
[7] ソーセージが、スモークソーセージ又はボイルドソーセージである、[1]ないし[6]のいずれかに記載のソーセージ。
[8] [1]ないし[7]のいずれかに記載のソーセージを冷凍した、冷凍ソーセージ。
本発明によれば、肉の臭みが低減され、肉の旨味を十分に保持し、風味及び食味に優れたソーセージ及び冷凍ソーセージを提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
[メカニズム]
本発明によれば、有機酸モノグリセリドと有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを併用することで、肉と香辛料の風味に優れたソーセージ及び冷凍ソーセージを提供することができる。また、羊肉のような臭みのある肉を用いた場合でも、肉の臭みが低減され、食味、風味に優れたソーセージ及び冷凍ソーセージを提供することができる。
このような効果が奏されるメカニズムの詳細は明らかではないが、有機酸モノグリセリド及び有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤が形成するラメラ構造体に、匂い成分が捕捉され、肉の旨味をより感じられるようになったことによると推定される。
[ソーセージ]
本発明のソーセージは、食肉と、有機酸モノグリセリド及び有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを含有するものである。
<ソーセージの種類>
本発明のソーセージの種類としては特に制限はなく、肉生地をケーシングに詰めて湯煮(ボイル)したボイルドソーセージであってもよく、また、このボイルドソーセージを燻煙で燻製処理(スモーク)したスモークソーセージであってもよい。また、湯煮していない生ソーセージであってもよい。これらのうち、本発明による改善効果がより顕著に発現される点でボイルドソーセージが好ましい。
<食肉>
ソーセージの原料食肉としては、特に制限はなく、通常、ソーセージの原料として用いられているものをいずれも用いることができる。例えば、豚肉、牛肉、馬肉、羊肉、山羊肉、家兎肉、家きん肉、魚肉、鯨肉、臓器及びこれらの混合肉などがあるが、これらに限定されない。また、ソーセージの調製のために使用できる肉の種類(部位)として、バラ肉、ロース肉、肩肉、モモ肉及びこれらの混合肉などのいずれでも使用できる。
本発明は、特に羊肉(マトン、ラム)のように、臭みの強い肉を用いた場合に、その臭みや羊肉特有の味の低減効果に優れることから、食肉として羊肉を用いた場合に、本発明の効果が有効に発揮される。
なお、羊肉を用いる場合、風味や味の低下を防止するために、羊肉は食肉全体の90重量%以下、例えば10〜30重量%程度用いることが好ましい。
<有機酸モノグリセリド>
有機酸モノグリセリドは、グリセリン1分子に脂肪酸1分子と有機酸1分子が結合した構造を有し、一般的には、有機酸の酸無水物と脂肪酸モノグリセリドを反応させることにより得られる。反応は、通常、無溶媒条件下で行われ、例えば無水コハク酸と炭素数18のモノグリセリドの反応では、温度120℃前後において90分程度で反応が完了する。かくして得られた有機酸モノグリセリドは、通常、有機酸、未反応モノグリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマーを含む混合物となっている。本発明においては、このような混合物をそのまま使用してもよく、有機酸モノグリセリドの純度を高めたい場合は、蒸留モノグリセリドとして市販されているものを使用してもよい。また、有機酸部分が一部中和されたものを使用してもよい。
有機酸モノグリセリドを構成する有機酸としては、例えば、コハク酸、クエン酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸、乳酸などが挙げられる。これらの中では、食品用途に使用されるコハク酸、クエン酸、ジアセチル酒石酸が好ましく、特に風味の点からコハク酸が好ましい。
上記脂肪酸モノグリセリド由来の、有機酸モノグリセリドを構成する脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸が挙げられる。これらの中では風味の観点からステアリン酸を主成分とする脂肪酸が好ましく、特に構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸であるものが好ましい。
有機酸モノグリセリドとしては1種のみを用いてもよく、これを構成する有機酸や脂肪酸が異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
本発明のソーセージは、有機酸モノグリセリドを、食肉に対して0.0001〜5重量%の割合で含有することが好ましい。有機酸モノグリセリドの含有量が上記下限以上であると、有機酸モノグリセリドを含むことによる本発明の効果を有効に得ることができる。有機酸モノグリセリドの含有量が上記上限以下であれば、風味に大きな影響を与えず、有機酸モノグリセリドを含むことによる本発明の効果を得ることができる。有機酸モノグリセリドの含有量は食肉に対して0.001〜3重量%であることがより好ましく、0.004〜1重量%であることが更に好ましい。
なお、有機酸モノグリセリドは、後述の通り、水分散液としてソーセージの製造に用いることで、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体としてソーセージに配合される。
<有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤>
有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤(以下、「その他の乳化剤」と称す場合がある。)としては特に制限されないが、ショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、親水性が高く(HLB値が通常5〜18、好ましくは8〜15である。)、水分散性に優れ、高温で高粘性の水分散液の状態となるものが好ましい。構成脂肪酸として、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの炭素数14〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸が挙げられる。これらの中では、炭素数14〜18の飽和脂肪酸が好ましい。また、構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸である脂肪酸が更に好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルは、それ自体既知の食品用乳化剤であり、市販されているものを使用できる。ショ糖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、「リョートーシュガーエステルS−1670」、「リョートーシュガーエステルP−1670」、「リョートーシュガーエステルM−1695」、「リョートーシュガーエステルO−1570」、「リョートーシュガーエステルS−1170」、「リョートーシュガーエステルS−570」、「リョートーシュガーエステルS−370」、「リョートーシュガーエステルB−370」、「リョートーシュガーエステルS−170」、「リョートーシュガーエステルER−190」、「リョートーシュガーエステルPOS−135」(以上、三菱ケミカルフーズ社製、商品名);「DKエステルF−160」、「DKエステルF−140」、「DKエステルF−110」、「DKエステルF−70」、「DKエステルF−50」(以上、第一工業製薬社製、商品名)等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルも、ショ糖脂肪酸エステルと同様に、親水性が高く(HLB値が通常5〜18、好ましくは9〜16である。)、水分散性に優れ、高温で高粘性の水分散液の状態となるものが好ましい。斯かるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、ポリグリセリンの平均重合度は通常2〜20、好ましくは3〜10であるものが挙げられる。また、構成脂肪酸は、通常、炭素数14〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸であり、構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。なお、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンの重合度の揃ったものを用いることも出来、重合度が2のものはジグリセリン脂肪酸エステル、重合度が3のものはトリグリセリン脂肪酸エステルと呼ばれ、これらも本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルに包含される。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、それ自体既知の食品用乳化剤であり、市販されているものを使用できる。ポリグリセリン脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、「リョートーポリグリエステルS−10D」、「リョートーポリグリエステルM−10D」、「リョートーポリグリエステルS−24D」、「リョートーポリグリエステルS−28D」、「リョートーポリグリエステルO−50D」、「リョートーポリグリエステルB−100D」(以上、三菱ケミカルフーズ社製、商品名);「SYグリスターMSW−7S」、「SYグリスターMS−5S」、「SYグリスターMS−3S」、「SYグリスターTS−3S」、「SYグリスターMO−5S」、「SYグリスタML−750」、「SYグリスターHB−750」、「SYグリスターCR−500」(以上、阪本薬品工業社製、商品名);「サンソフトQ−18S」、「サンソフトQ−14S」、「サンソフトQ−12S」、「サンソフトA−141E」、「サンソフトA−17E」(以上、太陽化学社製、商品名)、「ポエムDP−95RF」、「ポエムTRP−97RF」(以上、理研ビタミン社製、商品名)等が挙げられる。
上記のショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルは1種を単独で用いてもよく、ショ糖脂肪酸エステルの1種又は2種以上と、ポリグリセリン脂肪酸エステルの1種又は2種以上を併用してもよい。
なお、その他の乳化剤としては、上記のショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルのほか、例えば、レシチン、リゾレシチン、モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等を用いることもできるが、ショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることが好ましく、その他の乳化剤のうちの少なくとも30重量%以上は、ショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルであることが好ましい。
本発明のソーセージに含まれるショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等のその他の乳化剤の含有量は、食肉に対して0.0001〜5重量%であることが好ましい。その他の乳化剤の含有量が上記範囲内であると、本発明のソーセージの製造に用いられる後述の分散液における有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散性、安定性を高め、本発明による効果を有効に発揮させることができる。
食肉に対するその他の乳化剤の含有量は0.001〜3重量%であることがより好ましく、0.004〜1重量%であることが更に好ましい。
また、有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤とを併用することによる本発明の効果をより一層有効に得る上で、ソーセージ中の有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤との含有量比は、有機酸モノグリセリド:その他の乳化剤(重量比)=500:1〜1:500、特に100:1〜1:100、とりわけ3:1〜1:3の範囲であることが好ましい。有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤の含有量(重量比)は、1:1であることがより好ましい。
また、本発明のソーセージ中の有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤の合計の含有量は、食肉に対して0.0002〜10重量%であることが好ましく、0.002〜5重量%であることがより好ましく、0.005〜1重量%であることがさらに好ましい。
<糖類>
本発明のソーセージは、糖類の1種又は2種以上を含んでいてもよく、糖類を含むことにより、後述の分散液における有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の分散安定性が良好となる。また、ソーセージの製造時に、後述の有機酸モノグリセリド含有水分散液と共に別途糖類を添加してもよい。
糖類としては、例えば上白糖、粉糖、液糖、上白糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、水飴、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール、マンニトール、はちみつ等の糖及び糖アルコール、各種オリゴ糖、それらの混合物を使用することができる。
これらの中ではオリゴ糖が好ましい。
オリゴ糖としては、マルトオリゴ糖(好ましくは重合度3〜7)、ニゲロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、パノースオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、それらのシラップ等が挙げられる。
本発明のソーセージが糖類、特にオリゴ糖を含む場合、後述の有機酸モノグリセリド含有水分散液に用いる糖類の量は、食肉に対する糖類の含有量として、0.001〜30重量%、特に0.01〜20重量%、とりわけ0.05〜10重量%で、有機酸モノグリセリドに対する糖類の含有量は、有機酸モノグリセリド:糖類(重量比)=10:7〜1:850の範囲であることが好ましく、1:4〜1:20の範囲であることが好ましい。糖類の含有量が上記下限以上であることにより、後述の分散液における有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の分散安定性が向上し、上記上限以下であることにより、糖の種類によって結晶が析出し、粘度が高くなるなどの問題点が生じ難くなる。
ソーセージの製造時に有機酸モノグリセリド含有水分散液中の糖類とは別に更に糖類を添加混合する場合、その糖類の添加量はソーセージの種類に応じて適宜決定される。
<その他の成分>
本発明のソーセージは、食肉、有機酸モノグリセリド、その他の乳化剤及び必要に応じて配合される糖類の他、調味料、香辛料、油脂等のその他の成分を含有することができる。
調味料としては、食塩(塩類を兼ねる。)、砂糖(糖類を兼ねる。)、コショウ、醤油、酒、みりん、味噌、だし(かつおだし、昆布だし)、化学調味料などが挙げられる。
塩類としては、食塩、重曹、重炭酸アンモニウムなどの1種又は2種以上が挙げられる。
香辛料としては、白コショウ、黒コショウ、クローブ、オールスパイス、ベイリーフ、パプリカ、マスタード、タイム、セージ、オレガノ、チリパウダ、ガーリック(ニンニクパウダー)、ガラムマサラ、カレー粉、クミンシード、シナモン、バジル、パセリ、バニラビーンズ、コリアンダー、ローズマリー、ローレル、ラー油、ショウガ、ワサビなどが挙げられる。
油脂類としては、特に限定されないが、例えば、ナタネ油、ナタネ硬化油、コメ油、大豆油、コーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ヤシ硬化油等の植物油;バターオイル、牛脂、豚脂、鶏脂、魚油等の動物油;それらの水素添加油、それらの1種以上の混合物によるエステル交換油;これら油脂類を用いて製造されるマーガリンやショートニング等の油中水型乳化物や水中油型乳化物等が挙げられる。
また、pH調整剤を用いる場合もあり、pH調整剤とは、食品に利用可能なpH調整剤であればよく、適宜選択することができるが、水溶解性や味などの観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム等のリン酸塩類;クエン酸3ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、コハク酸2ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム等の上記以外の有機酸塩等が好ましいものとして挙げられる。
これらのうち、より好ましくは、リン酸塩類、有機酸塩であり、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム、コハク酸ナトリウム、乳酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、更に必要に応じて、甘味料、香料、ビタミン、抗酸化剤、着色剤、食品繊維、増粘多糖類、膨張剤などの公知の配合剤を加えてもよい。
ソーセージ原料として用いる任意の配合成分としては、例えば、ゲル形成物質(例えば、グルコマンナン、ガラクトマンナン、寒天、ゼラチン、ペクチン、カラギーナン、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、アラビアガム、タマリンドガム、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸類、ポリグルタミン酸類等)、澱粉(例えば、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉、ハイアミロースコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、さご澱粉、馬鈴薯澱粉、葛澱粉、甘藷澱粉等の天然澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、過ヨウ素酸酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉等の化工澱粉、粒状化澱粉、アルファ化澱粉、湿熱処理澱粉などの加工澱粉等)、有機酸(例えば、フマル酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、グルコン酸等)、リポ蛋白(例えば、乳性蛋白とレシチンと水の混合物、卵黄蛋白とレシチンと水の混合物、大豆蛋白とレシチンと水の混合物、トウモロコシ蛋白とリン脂質と水の混合物等)、甘味料、香料、ビタミン、抗酸化剤などが挙げられる。
更に、ソーセージの原料生地には、コーン等の穀物や、チーズ等の具材を混ぜ込んでもよい。
[ソーセージの製造方法]
本発明のソーセージの製造方法には特に制限はないが、例えば以下の(1)〜(5)の工程を順次行う方法が挙げられる。
(1) ソーセージの原料となる食肉を挽肉機で挽肉にする。
(2) この挽肉と、調味料、その他の添加剤をミキサーで混合する。
(3) 得られた混合物(肉生地)と、以下の方法で調製した有機酸モノグリセリド含有水分散液と、必要に応じて水(氷)とを十分に混練する。
(4) 混練物を、羊腸、豚腸、牛腸、コラーゲンケーシング、合成ケーシング等のケーシングに詰める。
(5) スモークソーセージの場合は(4)で得られた詰め物を燻製処理した後湯煮する。ボイルドソーセージの場合は、(4)で得られた詰め物を湯煮する。
本発明において、有機酸モノグリセリド及びその他の乳化剤を直接ソーセージの肉生地に添加混合してもよいが、好ましくは、45〜100℃で水に有機酸モノグリセリド及びその他の乳化剤を分散させて分散液(以下、「有機酸モノグリセリド含有水分散液」と称す場合がある。)とし、以下の通り有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を形成させ、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を形成させた有機酸モノグリセリド含有水分散液をソーセージの肉生地に混練することが、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の形成、形成されたラメラ構造体の安定化の面で好ましい。
有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤を45〜100℃で水に分散させると、水分散液中に有機酸モノグリセリドのラメラ構造体(ラメラ液晶構造体)が形成される。
ラメラ構造体とは、有機酸モノグリセリドを水に分散させた際に有機酸モノグリセリド2分子が親水基部分を水側に向け、疎水基部分(脂肪酸)が互いに向き合い、これが2次元的に広がった構造のことである。
有機酸モノグリセリドは低濃度から高濃度領域の広い範囲でラメラ構造を形成し易いことが知られている。例えば、コハク酸ステアリン酸モノグリセリドは、ナトリウム塩の状態において、濃度が約35〜85重量%のような高濃度領域で且つ温度が50℃以上の条件でラメラ構造体を形成する。この場合、ラメラ構造体が何層にも重なった状態が認められ、水溶液の粘度も高くなる。濃度が85重量%よりも高い場合は固体状態となり、濃度が35重量%よりも低い場合は水溶液にラメラ構造体が分散して粘性が比較的小さい状態となる。作業性などを考慮すると、低濃度かつ高温領域でラメラ構造体を形成させることが好ましい。
ラメラ構造体は、有機酸モノグリセリドを水などの分散媒中に分散させ、物理的に撹拌し加熱することにより、分散液として調製することができる。この際の加熱温度は、分散液の温度で、通常45℃以上、好ましくは50℃以上、通常100℃以下、好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。上記の物理的分散には、例えば、気泡の混入を避けるため、アンカーミキサー等を使用してゆっくりと撹拌することが好ましい。
このようにして得られるラメラ構造体を製造するための分散液(以下、ラメラ構造体分散液という場合がある)中の有機酸モノグリセリドの含有量は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上、通常99.9重量%以下、好ましくは60重量%以下、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下、特に好ましくは20重量%以下である。
上記の通り、有機酸モノグリセリドを水に分散させる際に、ショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等その他の乳化剤の1種又は2種以上を用いることで、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の安定性が高められ、また、水中での分散性が向上する。安定化されたラメラ構造体は、親水基部分の強い水和力により層間に多量の水を保持する。
その他の乳化剤は、エタノール、水、糖類の水溶液などの分散媒に分散させた分散液として、上記ラメラ構造体水分散液とを混合させてもよいし、直接、ラメラ構造体水分散液にその他の乳化剤を添加してもよい。
有機酸モノグリセリドとその他の乳化剤の水分散液である有機酸モノグリセリド含有水分散液中の有機酸モノグリセリドの含有量は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上、通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。有機酸モノグリセリドの含有量が過度に少ない場合は、本発明による効果が不十分となり、過度に多い場合は、有機酸モノグリセリドが水(分散媒)中に均一に分散しなくなる場合がある。
また、有機酸モノグリセリド含有水分散液中のショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等のその他の乳化剤の含有量は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、更に好ましくは3重量%以上、通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。その他の乳化剤の含有量がこの範囲にあることにより、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散性がより向上する。
この有機酸モノグリセリド含有水分散液には糖類、特にオリゴ糖を含むことがラメラ構造体の分散安定性の向上の観点から好ましい。
糖類を用いる場合、その他の乳化剤の乳化剤の分散液と糖類の水溶液を混合した後、ラメラ構造体水分散液などの有機酸モノグリセリドが分散した水分散液と混合してもよいし、その他の乳化剤の分散液に糖類を添加又は糖類の水溶液にその他の乳化剤を添加した後に、これらの分散液又は水溶液とラメラ構造体水分散液などの有機酸モノグリセリドが分散した水分散液とを混合してもよい。
ラメラ構造体水分散液などの有機酸モノグリセリドが分散した水分散液と、その他の乳化剤の分散液、糖類の水溶液又はこれらの混合物とを混合する場合は、その他の乳化剤の分散液、糖類の水溶液又はこれらの混合物を通常45℃以上、好ましくは50℃以上、通常100℃以下、好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下に加熱して用いてもよい。
糖類を用いる場合、有機酸モノグリセリド含有水分散液中の糖類の含有量は、通常35重量%以上、好ましくは40重量%以上、通常85重量%以下、好ましくは60重量%以下である。糖類の含有量が上記下限以上であることにより、よりラメラ構造体の分散安定性が向上し、上記上限以下であることにより、糖の種類によって結晶が析出したり、粘度が高くなるなどの問題点が生じ難くなる。
有機酸モノグリセリド含有水分散液中の有機酸モノグリセリドに対するその他の乳化剤、糖類の含有割合は、前述の本発明のソーセージ中の有機酸モノグリセリドに対するその他の乳化剤、糖類の含有割合と同様である。
[冷凍ソーセージ]
上記の通り製造されたソーセージは、常法に従って−15℃〜−30℃に冷却して冷凍し、冷凍ソーセージとする。この際、緩慢冷凍、急速冷凍のいずれをも採用することができるが、急速冷凍の方が氷晶の粗大化を抑制できることから好ましい。
本発明の冷凍ソーセージの解凍方法としては、室温での放置による自然解凍、冷蔵庫の中で一晩から一昼夜置く庫内解凍、電子レンジで解凍する方法、湯煎により解凍する方法などを採用することができる。また、予め解凍を行うことなく、直接加熱することもできる。
本発明の冷凍ソーセージは、例えば、解凍後のソーセージを湯煎又はフライパンで焼くことにより食に供することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において「%」及び「部」は何れも重量基準を意味する。
[製造例1:有機酸モノグリセリド含有水分散液の製造]
HLB11のショ糖ステアリン酸エステル(三菱ケミカルフーズ社製「リョートー(登録商標)シュガーエステルS−1170」)3.5部を室温で糖類の水溶液としてマルトオリゴ糖水溶液(三和澱粉工業社製「オリゴトース」、マルトオリゴ糖固形分72重量%)60部と水8部の混合液68部に分散し、撹拌しながら加温して75℃まで昇温した(以下「オリゴ糖液」と呼ぶ)。
一方、コハク酸モノグリセリド(理研ビタミン社製「ポエムB−30」、脂肪酸としてステアリン酸を用いたもの)3.5部を脱塩水25部に分散し、60℃まで昇温しながら撹拌し、ラメラ構造体の水分散液を得た。
前記のオリゴ糖液を55℃まで冷却し、上記のコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散液を加えて20分間撹拌した。次いで、45℃まで冷却することにより、ラメラ構造体の水分散液を調製した(以下「組成物A」と呼ぶ)。なお、組成物Aのコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の確認は偏光顕微鏡による観察によって行った。偏光顕微鏡の写真中に偏光十字が観察され、組成物Aがラメラ構造体を有していることがわかった。
この組成物Aは、ショ糖ステアリン酸エステルを3.5重量%、マルトオリゴ糖を43重量%、コハク酸モノグリセリドのラメラ構造体を3.5重量%含むものである。
[冷凍ソーセージの製造と評価]
<実施例1〜3、比較例1>
以下の手順で冷凍ソーセージを製造し、その評価を行った。
ソーセージの肉生地の原料配合は以下の通りとした。
(原料配合)
豚肉(ロース) 400g(約1cm角に切ったもの)
背脂 123g(約1cm角に切ったもの)
食塩 7.0g
トリポリリン酸ナトリウム 2.1g
砂糖 1.1g
コリアンダー(粉末) 1.7g
コショウ(粉末) 1.1g
ナツメッグ(粉末) 0.8g
ニンニク(粉末) 0.8g
ショウガ(粉末) 0.8g
1.塩漬けの羊腸を30分間冷水に浸し、絞り袋のノズルにセットした。
2.挽肉機で豚肉と背脂をダイス6mmでミンチャーに通した。
3.挽肉と残りの原料をケーキ用ミキサーで混合し、混合物を冷凍庫(約−8℃)に45分間入れた後、冷蔵庫(5℃)に保存した。
4.肉生地の混合物を4分割し、全量に対して組成物Aを粉砕氷と共に添加した。肉生地と組成物Aと氷の混合割合は下記表1に示す通りであり、比較例1では組成物Aは添加しなかった。
5.各群をフードプロセッサーで粘りが出る程度まで擂潰した(約30秒間)。この擂潰以降はすべて肉生地温度を5℃以下として作業した。
6.擂潰したものを絞り袋に入れ、羊腸に充填した。
7.羊腸に充填したもののうち、一群のものは、オーブントースターで17分間燻煙(桜チップ使用)後、そのまま15分間放置し、更に、75〜80℃の湯で20分間茹でた後、氷水で10分間冷却して、スモークソーセージとした。
8.他の群は、羊腸に充填した後、燻煙せずに上記と同様に75〜80℃の湯で20分茹でてボイルドウインナーとした。
9.それぞれ一日冷蔵したものと、冷凍した後5℃の冷蔵庫で一昼夜放置して解凍したものとを、フライパンで焼いて試食し、評価を行った。
Figure 2021003047
評価結果は以下の通りであった。
[冷凍せずにフライパンで焼いたもの]
<ボイルドウインナー>
比較例1:通常のウインナーの味で美味しい。
実施例1:比較例1よりも肉の旨味が少し出てきてより美味しい。
実施例2:実施例1より肉の旨味が更に出て全体的に美味しい。
実施例3:実施例2より少し劣るが美味しい。
以上より、実施例2>実施例3>実施例1>比較例1の順で美味しかった。
<スモークウインナー>
比較例1:燻煙風味がきいてより美味しい。
実施例1:比較例1より燻煙風味は少し減るが、まとまってきてより美味しい。
実施例2:全体的に実施例1より美味しい。燻煙風味はやや減る。
実施例3:燻煙風味が劣り、全体的には実施例1より劣るが、比較例1より美味しい。 以上より、実施例2>実施例1>実施例3>比較例1の順で美味しかった。
<評価結果まとめ>
未冷凍ウインナーにおいては、組成物Aの添加量は肉生地に対して0.3重量%が一番よく、肉の旨味と香辛料の風味などがまとまり、ボイル品でも燻煙品でもよい結果となった。組成物Aの添加量が増えると燻煙風味が減ることから、組成物Aは燻煙風味を抑える傾向があると考えられる。
[冷凍品を解凍してフライパンで焼いたもの]
ボイルドソーセージについては、冷凍せずにフライパンで焼いたものとほぼ同様の結果であり、実施例2>実施例3>実施例1>比較例1の順で美味しかった。
しかし、スモークウインナーについては、未冷凍のものよりもスモーク風味が減り、全体的な美味しさは、実施例1>比較例1>実施例2>実施例3の順であった。
以上の結果、組成物Aはウインナーの食感に対しては明確な添加効果は認められなかったが、美味しさに関しては組成物Aを肉生地に対して0.1〜0.3重量%(即ち、有機酸モノグリセリド、その他の乳化剤としてそれぞれ0.0035〜0.01重量%)添加することで、明確に改善できた。その効果はスモークウインナーよりもボイルドウインナーの方がより明確であり、良好な風味の改善効果が認められた。
<実施例4〜6、比較例2>
ソーセージの肉生地の原料配合を以下の通りとし、豚肉の一部をラム肉に置き換えたこと以外は実施例1〜3及び比較例1と同様にスモークソーセージとボイルドソーセージを製造し、同様に評価を行った。
即ち、実施例4は肉生地に対して組成物Aを0.1重量%、実施例5は肉生地に対して組成物Aを0.3重量%、実施例6は肉生地に対して組成物Aを0.5重量%添加し、比較例2は組成物Aを添加しなかったものである。
(原料配合)
豚肉(ロース) 300g(約1cm角に切ったもの)
背脂 123g(約1cm角に切ったもの)
ラム肉 100g
食塩 7.0g
トリポリリン酸ナトリウム 2.1g
砂糖 1.1g
コリアンダー(粉末) 1.7g
コショウ(粉末) 1.1g
ナツメッグ(粉末) 0.8g
ニンニク(粉末) 0.8g
ショウガ(粉末) 0.8g
評価結果は以下の通りであった。
[冷凍前のものをフライパンで焼いたもの]
<ボイルドウインナー>
比較例2:ラム肉の味か強く、香辛料の味が消され、後口にラム肉が強く出ている。
実施例4:比較例2よりラム肉の味も減り、香辛料の味も出てくるが十分ではない。
実施例5:全体的にラム肉の味が減り味もまとまり、ラム肉の後口もだいぶ減る。
実施例6:実施例5よりもさらに良くなる。
以上より、実施例6>実施例5>実施例4>比較例2の順で美味しかった。
<スモークウインナー>
比較例2:燻煙とラム肉が合わずにあまり美味しくない。ラム肉の後口が強い。
実施例4:比較例2より燻煙とラム肉の味が合い、ラム肉の後口も減っている。
実施例5:全体的にまとまり、実施例4より美味しくなり、ラム肉の後口も減る。
実施例6:実施例5より美味しくなり、ラム肉の後口もほとんどなくなる。
以上より、実施例6>実施例5>実施例4>比較例2の順で美味しかった。
<評価結果まとめ>
組成物Aを添加したものはラム肉の匂いや味などの後口が低減された。また、その効果は組成物Aの添加量に比例した。
ラム肉入りウインナーに関しては、スモークソーセージよりもボイルドウインナーの方が美味しかった。ただし、実施例6はスモークソーセージでもそれなりの美味しさがあった。
[冷凍品を解凍してフライパンで焼いたもの]
全体的な美味しさ(旨味)の順は、ボイルドウインナー、スモークウインナーともに、実施例4>実施例5>実施例6>比較例2の順であるが、ラム肉の味と匂いの低減の程度は実施例6>実施例5>実施例4>比較例2の順であり、組成物Aの添加量に比例した。
以上の結果、組成物Aはウインナーの食感に対しては明確な添加効果は認められなかったが、風味に関しては組成物Aを肉生地に対して0.1〜0.3重量%(即ち、有機酸モノグリセリド、その他の乳化剤としてそれぞれ0.0035〜0.01重量%)添加することで、明確に改善できた。また、組成物Aによる改善効果は、スモークウインナーよりもボイルドウインナーの方がより明確に認められた。

Claims (8)

  1. 食肉と、有機酸モノグリセリド及び有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤とを含有する、ソーセージ。
  2. 有機酸モノグリセリドを、食肉に対して0.0001〜5重量%含有する、請求項1に記載のソーセージ。
  3. 有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤を、食肉に対して0.0001〜5重量%含有する、請求項1又は2に記載のソーセージ。
  4. さらにオリゴ糖を含有する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のソーセージ。
  5. 有機酸モノグリセリドとは異なる乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のソーセージ。
  6. 食肉が羊肉を含む、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のソーセージ。
  7. ソーセージが、スモークソーセージ又はボイルドソーセージである、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のソーセージ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のソーセージを冷凍した、冷凍ソーセージ。
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JP2001113651A (ja) * 1999-09-14 2001-04-24 Wolff Walsrode Ag 内容物への付着性が低下している多層同時押出二軸延伸高−バリヤープラスチックケーシング及び食品ケーシングとしてのその使用
JP2005168386A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Prima Meat Packers Ltd 香味に優れた食肉加工品の製造方法
JP2009297024A (ja) * 2008-05-16 2009-12-24 Mitsubishi Chemicals Corp 食品用品質改良剤および食品

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