JP2020524615A5 - - Google Patents

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熱可塑性プレポリマーを含浸させた繊維材料
本発明は、熱可塑性ポリマーを含浸させた繊維材料、特に単層材料に関する。
より具体的には、本発明は、熱可塑性ポリマーを含浸させた繊維材料、特に単層材料、特に炭素繊維の繊維数が30K以上、とりわけ50K以上であって、ガラス繊維の坪量が1200Texを超えるもの、及び繊維体積レベルが特に一定、具体的には繊維体積レベルが一定で、且つストリップ又はリボンの体積の少なくとも70%である繊維材料に関する。
本明細書では、「繊維材料」は強化繊維の集合体を意味する。成形前、繊維材料はロービングの形態である。成形後、繊維材料はストリップ(又はテープ)、リボン又は層の形態である。強化繊維が連続的である場合、その集合体は一方向強化材又は織布若しくは不織布(NCF)を作る。繊維が短い場合、その集合体はフェルト又は繊維マットを作る。
そのような含浸繊維材料は、特に、三次元構造を有し、良好な機械的及び熱的特性を有する機械部品の製造のための軽量複合材料を実装するためのものである。繊維が炭素であるか、又は樹脂に適切な添加剤が充填されている場合、これらの繊維材料は静電荷を消散させることができる。耐火性樹脂又は非耐火性樹脂における耐火性添加剤の使用によって、含浸繊維材料を耐火性にすることができる。したがって、含浸繊維材料は、特に機械、航空、船舶、自動車、石油及びガス(特にオフショア)、ガス貯蔵、エネルギー、健康医療、スポーツ及びレジャー、並びにエレクトロ二クス分野での部品の製造に適合する特性を有する。
そのような含浸繊維材料は、複合材料とも呼ばれる。複合材料は、強化繊維でできている繊維材料と、繊維に含浸するポリマーから形成されているマトリックスとを含む。この材料の第1の役割は、強化繊維をコンパクトな形状に保ち、最終製品に望ましい形状を与えることである。また、このマトリックスは、繊維間の負荷を移動させ、したがって複合材料間の機械抵抗を改善する。そのようなマトリックスは、強化繊維を摩耗及び浸食性環境から保護し、表面の外観を制御し、繊維間に起こり得る負荷を分散させるのにも役立つ。このマトリックスの役割は、特に疲労と流量に関連するため、複合材料の長期的な耐性にとって重要である。
一般に、含浸繊維材料から製造された良質の三次元複合部品は、強化繊維に熱可塑性ポリマーを含浸させるための方法を、ひいては結果として得られる含浸繊維材料を熟知していることからすれば、当然の結果である。
本明細書において、「ストリップ」という用語は、幅が400mm以上である繊維材料のストリップを指すのに使用される。「リボン」という用語は、較正幅が400mm以下であるリボンを指すのに使用される。
「ロービング」という用語は、繊維材料を示すのにも使用される。
現在まで、熱可塑性ポリマー又は熱硬化性ポリマーを含浸させることによって強化された繊維材料のストリップは、特にポリマーの性質、所望の最終複合材料のタイプ、及びその用途に依存するいくつかの方法に従って製造されており、これらの方法のいくつかは、含浸工程、それに続く含浸繊維材料の熱カレンダー工程と乾燥工程、その後の熱可塑性ポリマーの溶融工程から構成されていた。
したがって、湿式経路(wet route)で、又はin situで重合する液体若しくは低粘度の前駆体を用いて含浸するための技術は、特許 国際公開第2012/066241号に記載されているように、例えばエポキシ樹脂のような熱硬化性ポリマーによって強化繊維に含浸するためにしばしば使用される。これらの技術は通常、熱可塑性ポリマーを含浸させるのには直接適用できない。なぜなら、熱可塑性ポリマーの液体前駆体がほとんどないためである。
溶融ポリマーのクロスヘッド押出による含浸方法は、低粘度の熱可塑性ポリマーの使用に唯一適している。熱可塑性ポリマー、特にガラス転移温度が高いポリマーは、溶融状態の粘度が高すぎて繊維を十分に含浸させることができず、品質の良い半製品又は最終製品をもたらさない。
米国特許出願公開第2014/0005331号には、ポリマー樹脂を含浸させた繊維の調製方法が記載されているが、得られるストリップは非対称であり、これは、ストリップがポリマーに富む表面と、繊維に富む反対の面を有することを意味する。
この方法は、一方の表面にのみ主たる含浸を可能にする装置を備えた溶融ルートで行われる。
含浸のための別の既知の方法は、水性ポリマー粉末分散体又は水性ポリマー粒子分散体又は水性ポリマーエマルジョン若しくは懸濁液中の繊維の連続通過である。例については、文献EP0324680号を参照されたい。この方法では、マイクロメータサイズ(約20μm)の粉末の分散体が使用される。水溶液に浸した後、繊維にポリマー粉末を含浸させる。この方法はその後、浸漬中に吸収された水を蒸発させるために、含浸繊維を第1のオーブンに送ることからなる乾燥工程を伴う。ポリマーが繊維に付着して広がり、繊維を覆うためには、次に、ポリマーを溶かすのに含浸及び乾燥させた繊維を第2の高温加熱ゾーンに送ることからなる加熱処理工程が必要である。
この方法の主な欠点は、コーティングが表面にのみ生じていて、時に不完全である堆積物の不均一性である。さらに、使用される粉末の粒径の範囲は通常微細であり(通常、体積基準D50で20μm)、このことがリボン又は含浸層の最終コストを増加させることにもなる。
また、この方法の乾燥工程は、水の蒸発が原因で含浸繊維に多孔性をもたらす。しかも、得られる材料は、ポリマーで覆われた繊維材料であり、したがって多層材料である。
文献EP0406067号(アトケムとフランス政府の名義での共同出願)及び文献EP0201367号は、ポリマー粉末の流動床での含浸技術について説明している。繊維は、EP0406067号に関連するように、繊維が溝付きローラー又はシリンダーによって互いに分離され得る密閉流動化タンクであって、且つ、繊維がローラー又はシリンダーとの接触時に摩擦によって静電的に帯電する密閉流動化タンクに入る。この静電荷により、ポリマー粉末が繊維の表面に付着し、従って繊維に含浸する。
ゆえに、上記の通り、得られる材料は、ポリマーで覆われた繊維材料であり、したがって多層材料である。
国際出願である国際公開第2016/062896号には、ロービングを接地すること、及びスプレーガン又はノズルの先端とロービングとの間に電位差を印加することによる見掛け電荷静電法(free-charge electrostatic method)でのロービングの粉末化が記載されている。
文献国際公開第2008/135663号は、第3の変形例において、含浸繊維リボンの実装を記載している。この文献では、含浸工程の前に、拘束手段によって一緒に保持された繊維で形成されたリボンの形で、繊維のリボンがすでにプリフォームされている。このようにしてプリフォームされたリボンをポリマーコーティング層でコーティングするために、リポンに静電気を帯電させ、その後それを圧縮空気に懸濁しているポリマー微粒子の流動床を収容するエンクロージャーに押し込む。当該文献は、1つ以上の繊維ロービングの同時含浸、又はリボン状の含浸ロービングの連続成形を考慮に入れていない。
国際出願である国際公開第2015/121583号は、流動床への前記材料の含浸と、その後の、前記材料の前記ロービングの又は前記平行ロービングの成形を可能にする、前記ロービングの熱カレンダー加工とによる含浸繊維材料のための製造方法を記載している。
熱カレンダー加工は、含浸装置の下流で行われ、ポリマーの分布と繊維の含浸を均一化する働きをするものの、均一に含浸されたリボンの製造はできない。結果として生じる多孔性は定量化されない。
文献EP0335186号は、電磁放射に対する防護用の成形体の製造のために使用される含浸金属繊維を含む複合材を圧縮するためにカレンダー又はプレス加工を用いる可能性について記載している。もう1つの繊維のロービングに含浸させ、熱伝導支持部と少なくとも1の加熱システムとによる含浸後の加熱によって、1つ以上の一方向平行リボンの形状に連続的に成形するということは記載していない。
含浸繊維材料リボンの品質、すなわち最終複合材料の品質は、繊維の均一性及び含浸、すなわち含浸繊維材料の多孔性の制御と再現性、及びその単層外観に依存するだけではなく、最終リボンの寸法、より具体的には幅と厚さにも依存する。実際、これらの寸法パラメーターの均一性と制御は、(リボンから)得られる複合材料の機械的強度を改善する。
したがって、繊維材料を含浸するため及びそのような含浸繊維材料を較正リボンの形状へ成形するための現在の手法にはいくつかの欠点がある。例えば、ダイ及びダイ出口内の熱可塑性ポリマーの溶融混合物をI材料のコアまで均一に加熱することは難しく、これにより含浸品質が変化する。さらに、含浸ダイ付近の溶融ポリマー混合物と繊維との間の既存の温度差も、含浸品質と均一性を変化させる。さらに、この溶融ルート含浸モードは、熱可塑性樹脂の粘度が高いため、特に高性能複合材料を得るために必要なガラス転移温度が高い場合、高繊維レベル又は高生産速度をもたらさない。
層にスリットを入れて較正リボンを作成し、これらのリボンをトリミングすると、追加の生産コストが発生する。さらに、スリッティングは、ロボット用途に使用される含浸繊維材料のリボンを汚染するダストに関する重大な問題を生み、ロボットの誤動作及び/又は複合材の不完全性につながる可能性がある。これは、ロボットの修理費用、非適合製品の生産停止及び廃棄を招く可能性がある。最後に、スリッティング工程中に、無視できない量の繊維が損傷し、その結果特性が失われ、特に含浸繊維材料のリボンの機械的強度と導電性が低下する。
スリッティングによって発生した追加のコストとリボンの損傷に加えて、特に400mmを超える幅のスリッティング層のもう1つの欠点は、得られるリボンの最大長さである。実際、これらの幅広の層の長さは、特にスリッティング方法に適合しなければならない得られた層の最終的な重量のために、1000〜1200m線(m linear)を超えることはめったにない。したがって、特に大きな部品の場合、較正リボンの使用により多くの複合部品を実装する場合、1000mのスプールは短すぎて部品の製造中にロボットに再補給できず、やはり追加コストが発生する。スリットリボンの寸法を大きくするために複数のスプールを継ぎ合わせることができるが、この方法は、2つのリボンを重ね合わせることと熱溶接とから成り、最終的なリボンの厚さが過剰になるため、適用中に最終部品に過剰な厚さがランダムに生じる欠陥が現れる。
さらに、上記のさまざまな方法では、ロービング、したがって単層繊維材料の均一な含浸を生成することはできず、そのことは、上記の適用に有害である。
したがって、本発明の目的は、先行技術からの欠点の少なくとも1つを改善すること、特に、繊維材料、とりわけ単層繊維材料を製造することである。特に、本発明は、含浸繊維材料、特に単層繊維材料、特に炭素繊維の繊維数が30K以上、特に50K以上であるもの、又はガラス繊維の坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上のものであって、且つ、その繊維体積レベルが、繊維の含浸が均一であるストリップ又はリボンの体積の少なくとも70%で特に一定であるものを提案することを目的とし、前記材料は制御された寸法を有し、低減され、制御され、再生可能な多孔性を有し、最終複合部品の性能が依存する前記繊維材料の繊維の均一な分布も有する。
この目的のために、本発明の目的は、連続繊維繊維材料と少なくとも1の熱可塑性ポリマーマトリックスとを含む含浸繊維材料であって、前記少なくとも1の熱可塑性ポリマーがガラス転移温度≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃の非反応性アモルファスポリマー又は融点T≧150℃の非反応性半結晶性ポリマーであることを特徴とする含浸繊維材料であり、その繊維レベルは、ストリップ又はリボンの体積の少なくとも70%で、特にストリップ又はリボンの体積の少なくとも80%で、特にストリップ又はリボンの体積の少なくとも90%で、より具体的にはストリップ又はリボンの体積の少なくとも95%で一定であり、前記含浸繊維材料の繊維レベルが、前記繊維材料の両面で45〜65体積%、好ましくは50〜60体積%、特に54〜60%に含まれ、前記含浸繊維材料の多孔性レベルは10%未満、特に5%未満、特に2%未満である。
有利には、前記含浸繊維材料は可撓性がない。
含浸が部分的である(これは結果的に柔軟な繊維材料になる)従来の含浸繊維材料とは対照的に、本発明の方法における含浸はコアに対して行われるため、含浸繊維材料は可撓性がないものになる。
有利には、前記含浸繊維材料は、液晶ポリマー(LCP)を有しない。
LCPは、国際出願である国際公開第2017/017388号に記載されているようなものである。
LCPは、特に、4−ヒドロキシ安息香酸又はヒドロキシナフテン酸(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)の重縮合により得られる芳香族ポリエステル、前記2種のヒドロキシ酸をベースにしたコポリエステル、又は類似構造の芳香族コポリエステル−アミドから選択される。ベクトラン(登録商標)は、LCP芳香族コポリエステルの既知の例として挙げることができる。好ましくは、前記ヒドロキシ安息香酸と、ヒドロキシナフテン酸ベースの芳香族コポリエステルは、約70〜75重量%のヒドロキシ安息香酸(ヒドロキシベンゾエート)(hydroxybenzoate)レベル及び25〜30重量%のヒドロキシナフテン酸(ヒドロキシナフテネート)(hydroxynaphthenate)を有する。
有利には、前記繊維材料の繊維数は炭素繊維のもので、30K以上、好ましくは50K以上である。
有利には、ガラス繊維の坪量は、1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上である。
Texとは、1000mのベースヤーンの重量が1gであることを意味する。
有利には、繊維の分布は、ストリップ又はリボンの体積の少なくとも95%で、均一である。
繊維レベルは、代表要素体積(REV)の体積で局所的に測定される。
「一定」という用語は、繊維の体積レベルが、およそ1%である測定の不確かさに及ぶまで一定でることを示す。
「均一」という用語は、含浸が一様であり、含浸繊維材料のストリップ又はリボンの体積の少なくとも95%に、含浸されていない繊維である乾燥繊維がないことを意味する。
有利には、前記含浸繊維材料は、単層材料である。
「単層」という用語は、繊維材料が含浸されると、含浸が特に均一に、コアまでなされるため、前記繊維材料とポリマーが、互いから分離できず、繊維及びポリマーベースの単一の層で構成される材料、特に、含浸中に少なくとも1の延展を有する材料を形成することを意味する。
ポリマーマトリックス
熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーは、一般に室温で固体であり、半結晶性又はアモルファスである材料を意味し、アモルファスである場合には温度上昇中、特にそのガラス転移温度(Tg)を通過した後に軟化し、又は半結晶性である場合にはその融点(T)を通過すると明らかな溶融を示し、且つ、温度がその結晶温度(半結晶性の場合)以下及びそのガラス転移温度(アモルファスの場合)に低下すると固体に戻ると理解される。
Tg及びTは、それぞれ規格11357−2:2013、11357−3: 2013に従って、示差熱量分析(DSC)によって決定される。
ポリマーマトリックスは、80℃以上、特に100℃以上、特に120℃以上、特に140℃以上のガラス転移温度Tgを有する非反応性アモルファスポリマーであるか、又は溶融温度Tfが150℃以上の非反応性半結晶性ポリマーである。
「非反応性ポリマー」という表現は、分子量が大幅に変化する可能性が低いこと、つまり、使用時にその数平均分子量(Mn)が50%未満しか変化せず、それゆえ熱可塑性マトリックスの最終ポリアミドポリマーに相当することを意味する。
繊維材料の含浸マトリックスを構成するポリマーに関しては、有利には、それは熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーの混合物である。このポリマー又は熱可塑性ポリマーの混合物は、タンクなどの装置で、特に流動床又は水性分散液で使用できるように、粉末状に粉砕することができる。
タンク形態の装置、特に流動床形態の装置は、開いていても閉じていてもよい。
場合によって、熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマー混合物は、炭素系フィラー、特にカーボンブラック若しくはカーボンナノフィラー、好ましくはカーボンナノフィラー、特にグラフェン及び/若しくはカーボンナノチューブ及び/若しくはカーボンナノフィブリルの中から選択されるもの、又はこれらの混合物をさらに含む。これらのフィラーは、電気と熱を伝導する働きをし、その結果、ポリマーマトリックスの加熱時の溶融を容易くする。
任意選択的に、前記熱可塑性ポリマーは、特に触媒、酸化防止剤、熱安定剤、UV安定剤、光安定剤、潤滑剤、フィラー、難燃剤、成核剤、着色剤、導電体、熱伝導体、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含む。
有利には、前記添加剤は、難燃剤、導電体、及び熱伝導体から選択される。
別の変形例によれば、熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーの混合物は、液晶ポリマー又は環状ポリブチレンテレフタレート又はこれらの混合物、例えばCYCLICS社によって販売されているCBT100樹脂などをさらに含み得る。これらの化合物を使用すると、ポリマーマトリックスを溶融状態で流動化して、繊維のコアへの浸透性を高めることができる。含浸マトリックスを実現するために用いられる熱可塑性ポリマー又はポリマー混合物の性質、特にその融点に応じて、これらの化合物のいずれかが選択される。
繊維材料の含浸マトリックスの構成に加わる熱可塑性ポリマーは、以下から選択することができる。
− 脂肪族若しくは脂環式ポリアミド(PA)、又は半芳香族PA(別名ポリフタルアミド(PPA))のファミリーのポリマー及びコポリマー;
− ポリ尿素、特に芳香族ポリ尿素;
− ポリアクリレート、より具体的にはポリメチルメタクリレート(PMMA)、又はその誘導体などのアクリルファミリーのポリマー及びコポリマー;
− ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)若しくは例えばポリエーテルケトンケトン(PEKK)などのポリアリールエーテルケトンケトン(PAEKK)のようなポリアリールエーテルケトン(PAEK)ファミリーに由来するポリマー若しくはコポリマー又はその誘導体;
− 芳香族ポリエーテルイミド(PEI);
− ポリアリールスルフィド、特にポリフェニレンスルフィド(PPS);
− ポリアリールスルホン、特にポリフェニレンスルホン(PPSU);
− ポリオレフィン、特にポリプロピレン(PP):
− ポリ乳酸(PLA);
− ポリビニルアルコール(PVA);
− フッ素化ポリマー、特にポリフッ化ビニリデン(PVDF)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE);
− 及びそれらの混合物
有利には、前記ポリマーが2のポリマーP1とP2の混合物である場合、ポリマーP1とP2の重量比は、1−99%から99−1%に含まれる。
有利には、前記熱可塑性ポリマーが混合物である場合、且つ、予備含浸法が乾燥粉末を使用する場合、この混合物は、予備含浸タンクへの導入前の乾式混合か、又はタンク内での直接的な乾式混合によるか若しくは押出機で前もって作られたコンパウンドの粉砕によるかのいずれかから生じる粉末の形態になる。
有利には、この混合物は、タンクに加える前に乾式混合によって又は直接タンク内で得られた粉末で構成され、この2種のポリマーP1とP2の混合物は、PEKKとPEIの混合物である。
有利には、PEKK/PEI混合物は、90−10重量%から60−40重量%、特に90−10重量%から70−30重量%含まれる。
熱可塑性マトリックスの前記最終ポリマーの数平均分子量Mnは、好ましくは10000〜40000の範囲、好ましくは12000〜30000である。これらのMn値は、溶媒を変更すること(硫酸の代わりにm−クレゾールを使用、温度は20℃)以外はISO規格307:2007に従ってm−クレゾール中で決定され、0.8以上のインヘレント粘度に相当し得る。
Mnは、特に、溶液中の電位差滴定よって決定される末端官能基のレベルの計算によって決定される。
質量Mnは、立体排除クロマトグラフィー又はNMRによっても決定することができる。
ポリアミドを定義するのに使用される命名法は、ISO規格1874−1:2011「プラスチック−ポリアミド(PA)成形及び押出用材料−第1部:呼び方」の特に3頁(表1及び2)に記載されており、当業者によく知られている。
ポリアミドは、ホモポリアミド又はコポリアミド又はそれらの混合物であり得る。
有利には、マトリックスを構成するポリマーは、ポリアミド(PA)から選択され、特に脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド、場合により尿素基で変性された半芳香族ポリアミド(ポリフタルアミド)及びこれらのコポリマー、ポリメチルメタクリレート(PPMA)及びこれらのコポリマー、ポリエーテルイミド(PEI)及びポリフェニレンスルフィド)(PPS)、ポリフェニレンスルホン(PPSU)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素化ポリマーから選択される。
フッ素化ポリマーに関しては、フッ化ビニリデンホモポリマー(式CH=CFのVDF)、又は少なくとも50質量%のVDFと、VDFと共重合可能な少なくとも1の他のモノマーとを含むVDFコポリマーを使用することができる。VDFレベルは、特に熱及び化学的ストレスに曝される場合に構造部品に良好な機械的及び化学的強度を提供するためには、80質量%以上、さらに良好には90質量%以上でなければならない。コモノマーは、例えばフッ化ビニルなどのフッ素化モノマー(fluoride monomer)であってもよい。
有利には、本発明によれば、高温に耐える必要がある構造部品には、フッ素化ポリマー以外に、PAEK ポリアリールエーテルケトン、例えばポリエーテルケトン PEK、ポリエーテルエーテルケトン PEKK、ポリエーテルケトンケトン PEKK、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン PEKEKK又は高いガラス転移温度Tgを有するPAであり得る。
有利には、前記熱可塑性ポリマー は、ガラス転移温度Tgが≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃である非反応性アモルファスポリアミドポリマー、又は融点Tが≧150℃の非反応性半結晶性ポリマーである。
有利には、非反応性半結晶性ポリマーは、150℃以上の融点Tと、80℃以上、特に100℃以上、特に120℃以上、特に140℃以上のガラス転移温度Tgを有する。
有利には、前記ポリアミドは、脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド、及び半芳香族ポリアミド(ポリフタルアミド)から選択される。
有利には、前記脂肪族ポリアミドプレポリマーは、
− ポリアミド6(PA−6)、ポリアミド11(PA−11)、ポリアミド12(PA−12)、ポリアミド66(PA−66)、ポリアミド46(PA−46)、ポリアミド610(PA−610)、ポリアミド612(PA−612)、ポリアミド1010(PA−1010)、ポリアミド1012(PA−1012)、ポリアミド11/1010及びポリアミド12/1010又はこれらの混合物又はこれらのコポリアミド、並びにブロックコポリマー、特にポリアミド/ポリエーテル(PEBA)から選択され、且つ、前記半芳香族ポリアミドは、場合によって尿素単位で変性された半芳香族ポリアミド、特にPA MXD6及びPA MXD10であるか、又はEP第1505099号に記載されているような、式X/YArの半芳香族ポリアミド、特に式A/XT[式中、Aは、アミノ酸から得られる単位、ラクタムから得られる単位、及び式(Caジアミン)・(Cb二酸)に相当する単位から選択され、「a」はジアミンの炭素原子数を表し、「b」は二酸の炭素原子数を表し、「a」及び「b」はそれぞれ4〜36の間、有利には9〜18の間であり、単位(Caジアミン)は、直鎖又は分岐状脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、及びアルキル芳香族ジアミンから選択され、単位(Cb二酸)は、直鎖又は分岐状脂肪族二酸、脂環式二酸、及び芳香族二酸から選択される]の半芳香族ポリアミドであり、
X.Tは、Cxジアミンとテレフタル酸との重縮合によって得られる単位(ここで、xはCxジアミンの炭素原子の数を表し、xは6〜36の間、有利には9〜18の間に含まれる)を示す]の半芳香族ポリアミド、特に式A/6T、A/9T、A/10T又はA/11T[式中、Aは上記の通りである]を有するポリアミド、特にPA 6/6T、PA 66/6T、PA 6I/6T、PA MPMDT/6T、PA PA11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6Tポリアミドである。
Tはテレフタル酸に相当し、MXDはm−キシリレンジアミンに相当し、MPMDはメチルペンタメチレンジアミンに相当し、BACはビス(アミノメチル)シクロヘキサンに相当する。
繊維材料:
前記繊維材料を構成する繊維に関して、それらは、特に、鉱物、有機物又は植物起源の繊維である。
有利には、ロービング当たりの繊維数は炭素繊維のものであり、30K以上、好ましくは50K以上である。
有利には、ガラス繊維の坪量は、1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上である。
鉱物起源の繊維では、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、玄武岩繊維、シリカ繊維又は炭化ケイ素繊維が挙げられる。有機物起源の繊維では、半芳香族ポリアミド繊維、アラミド繊維又はポリオレフィン繊維などの熱可塑性又は熱硬化性ポリマーベースの繊維が挙げられる。好ましくは、それらは、アモルファス熱可塑性ポリマーベースであり、且つ、マトリックスがアモルファスである場合に含浸マトリックスを構成する熱可塑性ポリマー若しくはポリマー混合物のガラス転移温度Tgよりも高いTg、又はマトリックスが半結晶性である場合に含浸マトリックスを構成する熱可塑性ポリマー若しくはポリマー混合物のTよりも高いTgを有する。有利には、それらは、半結晶性熱可塑性ポリマーベースであり、且つ、マトリックスがアモルファスである場合に含浸マトリックスを構成する熱可塑性ポリマー若しくはポリマー混合物のTgよりも高い融点T、又はマトリックスが半結晶性である場合に含浸マトリックスを構成する熱可塑性ポリマー若しくはポリマー混合物のTよりも高いTを有する。そうすれば、最終複合材の熱可塑性マトリックスによる含浸中、繊維材料を構成する有機繊維が溶けるリスクがない。植物起源の繊維では、リネン、ヘンプ、リグニン、竹、絹、特にスパイダーシルク、サイザル麻、及びその他のセルロース繊維(特にビスコース)をベースとした天然繊維が挙げられる。植物由来のこれらの繊維は、熱可塑性ポリマーマトリックスの接着及び含浸を実証するために、そのまま用いるか、処理されたものを用いるか、又はコーティング層でコーティングされたものを使用することができる。
また、繊維材料は、繊維で編まれたか又は織られた布でもあってもよい。
繊維材料はまた、ヤーンを保持する繊維に相当してもよい。
これらの構成繊維は、単独で又は混合して用いられ得る。したがって、熱可塑性ポリマーを含浸させて含浸繊維材料を形成するために、有機繊維を鉱物繊維と混合することができる。
有機繊維のロービングは、さまざまな線密度を有する。さらに、それらは、さまざまなジオメトリを有する。繊維はカット繊維の形態になってもよく、次にそれがストリップ、レイヤー、ピースの形態又は連続繊維の形態になり得るフェルト又はマットを構成し、それが一方向(UD)又は不織布繊維の2D繊維、不織布(NCF)、編組又はロービングを構成する。繊維材料を構成する繊維はさらに、さまざまな形状のこれらの強化繊維の混合物の形態であり得る。好ましくは、該繊維は連続している。
好ましくは、繊維材料は、連続炭素、ガラス若しくは炭化ケイ素繊維又はそれらの混合物、特に炭素繊維でできている。繊維材料は、1つ又は複数のロービングの形態で使用される。
また、「使用準備済みの」と称される含浸材料では、含浸用の熱可塑性ポリマー又はポリマーの混合物が繊維の周囲に一様且つ均一に分布している。この種の材料では、含浸のための熱可塑性ポリマーは、最小の気孔率、すなわち繊維間に最小限の空隙を得るために、繊維内に可能な限り均一に分散されなければならない。実際、このタイプの材料における気孔の存在は、例えば牽引によって機械的負荷がかかっている場合、応力集中点として作用し、含浸繊維材料の破損開始点を形成して、含浸繊維材料を機械的に脆弱にし得る。したがって、ポリマー又はポリマー混合物の均一な分布は、これらの含浸繊維材料から形成された複合材料の機械的強度及び均一性を向上させる。
したがって、「使用準備済みの」含浸された材料の場合、前記含浸繊維材料の繊維レベルは、45〜65体積%の間、好ましくは50〜60体積%、特に54〜60体積%に含まれる。
含浸レベルは、ポリマーによって含浸されたリボンの表面積を製品の総表面積(含浸表面積に気孔の表面積を足したもの)で除することにより、リボンの横断面からの画像分析(特に顕微鏡、カメラ又はデジタルカメラを使用)によって測定することができる。良質の画像を得るためには、横方向に切断されたリボンを標準的な研磨樹脂でコーティングし、標準的なプロトコールで研磨して、少なくとも6倍の顕微鏡拡大下でサンプルを観察できるようにすることが好ましい。
有利には、前記含浸繊維材料の多孔性レベルは、10%未満、特に5%未満、特に2%未満である。
無多孔性レベルに到達するのは難しく、したがって多孔性レベルは、有利には、0%を超えるが上記のレベル未満であることに留意されたい。
多孔性レベルは、密閉気孔率レベルに相当し、電子顕微鏡によって、又は本発明の実施例パートに記載されている、前記含浸繊維材料の理論密度と実験密度の相対的差異としてのいずれかで決定することができる。
繊維材料の調製方法
含浸繊維材料、特に単層材料は、次の2つの工程で調製することができる。
ポリマーマトリックスによる予備含侵である第1の工程及び少なくとも1つの支持部(E)と少なくとも1つの加熱システムによる加熱である第2の工程。
第1の工程:予備含浸
材料を製造するための予備含浸の第1の工程は、当業者に周知の技術、特に上記の技術から選択された技術に従って行うことができる。
したがって、それらは、粉末析出、溶融経路(特に引抜成形)、溶融ポリマーのクロスヘッド押出、流動床(少なくとも1つの支持体(E’)有り又は無し)による水性ポリマー粉末分散体又は水性ポリマー粒子分散体又は水性ポリマーエマルジョン若しくは懸濁液中の繊維の連続通過、タンク(少なくとも1つの支持体(E’)有り又は無し)内の乾燥経路でのノズル若しくはスプレーガンでの噴霧による予備含浸技術によって行うことできる。
支持体は、凹状、凸状又は円筒状の圧縮ローラーとすることができ、特に円筒状である。
図1は支持体を含むタンクの例を示し、図2は支持体が円筒状の圧縮ローラーである流動床を含むタンクの例を示している。
同じタンクを、その流動床なしで、スプレーガンを装備して、使用することもできる。
予備含浸は、上で定義されているようなシステムを用いても行うことができ、そのシステムでは1つ以上の支持体(E″)が前記システムの上流に、特に予備含浸が行われるタンクの前に存在する。
支持部(E)及び(E″)は、材料又は形状及びその特性(形状に応じた直径、長さ、幅、高さ等)に関係なく、同一であっても異なっていてもよいことに留意されたい。
溶融経路:
予備含浸工程は、溶融経路、特に引抜成形によって行うことができる。
溶融経路予備含浸技術は当業者によく知られており、上記の参考文献に記載されている。
予備含浸工程は特に、ポリマーマトリックスのクロスヘッド押出と、このクロスヘッド内の前記ロービング(複数可)の通過及びその後の加熱ダイ内の通過とによって行われ、加熱ダイにおいては、上をロービングが通過する固定又は回転支持体をクロスヘッドに設けることができ、それにより前記ロービングの延展が引き起こされ、前記ロービングの予備含浸が可能になる。
予備含浸は特に、樹脂が前記ロービングの両側から供給され、両表面から樹脂の一部を除去する接触面がないこと以外は、米国特許出願第2014/0005331号に記載のように行うことができる。
有利には、予備含浸工程は、溶融経路で高速で行われ、これは、前記ロービング(1又は複数)の送り速度が5m/分以上、特に9m/分を超えることを意味する。
流動床:
予備含浸工程は、流動床で行うことができる。
国際出願である国際公開第2015/121583号には、少なくとも1つの支持部による加熱工程なしの製造方法の実装のための例示的なユニットが記載されている。
このシステムは、予備含浸工程を行うための流動床を含むタンクの使用について説明しており、本発明の分脈で使用することができる。
有利には、流動床を含むタンクには、圧縮ローラーとすることもできる(図2)少なくとも1つの支持部(E’)(図1)が設けられている。
支持部(E’)は、タンク内を移動する可能性がある任意のシステムを意味するものと理解する必要がある。支持部(E’)は、ロービングがその上を移動できさえすれば、どのような形状でもよい。
例示的な支持部(E’)は、図1に詳細に示されているが、本発明をそれに限定するものではない。
支持部(E)及び(E’)は、材料又は形状及びその特性(形状に応じた直径、長さ、幅、高さ等)に関係なく、同一であっても異なっていてもよいことに留意されたい。
但し、支持部(E’)は、熱するものでも熱せられるものでもない。
繊維材料に予備含浸させる工程は、少なくとも1つの支持部(E’)が設けられたタンク(10)を備え、且つ、前記ポリマーマトリックスの粉末の流動床(12)を備える連続予備含浸装置に、1つ以上のロービングを通過させることによって行われる。
前記ポリマーマトリックス又はポリマーの粉末は、タンクに添加され、ホッパー(11)を通してタンク(10)内を循環するガスG(例えば空気)に懸濁されている。ロービング(1つ又は複数)は、この流動床(12)を循環する。
タンクは、任意の形状、特に円筒又は平行六面体、特に直方体又は立方体、有利には直方体を有することができる。
タンク(10)は、開放型タンクでも密閉型タンクでもよい。
タンクが密閉型の場合、それは、前記ポリマーマトリックスの粉末が前記タンクから出られないように、密封システムを備えている。
したがって、この予備含浸工程は乾燥経路でも行うことができ、すなわち前記熱可塑性ポリマーマトリックスは、ガス、特に空気に懸濁されている粉末形態であるが、溶媒又は水に分散させることはできないことを意味する。
予備含浸される各ロービングは、シリンダー(図示せず)によって生じる牽引力の下、送りリール装置から巻き戻される。
各送りリールには、各繊維ロービングに張力をかけるためにブレーキ(図示せず)が付いている。この場合、位置合わせモジュールは、繊維ロービングを互いに平行に配置するのに役立つ。このように、繊維ロービングは互いに接触する必要がなく、そのため、互いに摩擦することによる繊維の機械的分解を避けることができる。
その後、繊維ロービング又は平行繊維ロービングは、図2の場合の圧縮ローラー(24)である支持部(E’)が設けられた流動床(12)を特に含むタンク(10)に入る。その後、繊維ロービング又は平行繊維ロービングは、粉末中の滞留時間を可能な限り制御した後、予備含浸後にタンクを離れる。
「粉末中の滞留時間」という表現は、ロービングが流動床内の前記粉末と接触している時間を意味する。
ガラス又は炭素繊維ロービングなどの繊維材料にサイジングがある場合、繊維材料がタンクに入る前に、任意選択のデサイジング工程を行ってもよい。
有利には、使用されるタンクは支持体付きの流動床を含み、前記予備含浸工程は前記流動床を含むタンクの入口と出口の間で前記ロービング(1つ又は複数)を同時に延展することにより行われる。
「タンクへの入口」という表現は、流動床を含むタンクの縁に対する垂直接線に相当する。
「タンクからの出口」という表現は、流動床を含むタンクのもう一方の端に対する垂直接線に相当する。
延展は、前記ロービングを構成する各繊維を、それに最も近い場所でそれを取り囲む他の繊維から可能な限り離すことから成る。それは、ロービングの横方向の間隔に相当する。
言い換えると、ロービングの横方向の間隔又は幅は、流動床を含むタンクへの入口と流動床を含むタンクへの出口の間で増加するため、繊維材料の改善された予備含浸を可能にする。
したがって、予備含浸工程における少なくとも1つの支持体(E’)、特に円筒形圧縮ローラーの使用は、先行技術の方法と比較して改善された予備含浸を可能にする。
「圧縮ローラー」という表現は、移動するロービングが部分的に又は完全に前記圧縮ローラーの表面上にあり、これが前記ロービングの延展につながることを意味する。
有利には、前記少なくとも1つの圧縮ローラーは円筒形状を有し、タンクの入口と出口の間の前記ロービング(1つ又は複数)の延展率は、1%〜1000%の間、好ましくは100%〜800%の間、好ましくは200%〜800%の間、好ましくは400%〜800%の間に含まれる。
延展率は、ロービングの最終幅のロービングの初期幅に対する比率に100を掛けたものと等しい。
前記少なくとも1つの圧縮ローラーの直径は、3mm〜500mm、好ましくは10mm〜100mm、特に20mm〜60mmに含まれる。
3mm未満では、圧縮ローラーによって引き起こされる繊維の変形が大きすぎる。
有利には、圧縮ローラーは円筒状であり、溝が形成されておらず、特に金属である。
第1の変形例によれば、支持部(E’)が少なくとも1つの圧縮ローラーである場合、単一の圧縮ローラーが流動床に存在し、前記予備含浸は、前記圧縮ローラーの入口と前記圧縮ローラーに対する垂直接線の間の前記ロービング(1つ又は複数)によって形成される角αの近くで行われる。
前記圧縮ローラーの入口と前記圧縮ローラーに対する垂直接線の間の前記ロービング(1つ又は複数)によって形成される角αは、粉末が集中することになる領域の形成を可能にし、したがって前記圧縮ローラーによるロービングの同時の延展と共に「コーナー・エフェクト」をもたらし、これは、ロービングのより広い幅にわたる予備含浸、ひいては改善された先行技術と比較して改善された予備含浸を可能する。
本明細書全体を通して、与えられたすべての角度値は絶対値で表される。
有利には、角αは0〜89°、好ましくは5°〜85°、好ましくは5°〜45°、好ましくは5°〜30°に含まれる。
但し、0〜5°の角αは機械的負荷のリスクを引き起こす可能性が高く、繊維の破損につながり、85°〜89°の角αは「コーナー・エフェクト」を生ずるのに十分な機械的力を生み出さない。
したがって、0°に等しい角αの値は、垂直の繊維に相当する。円筒状圧縮ローラーの高さは調節可能であるため、繊維を垂直に配置することができる。
有利には、タンク(23a)の入口縁部はローラー、特に円筒及び回転ローラーを備えており、その上で前記ロービング(1つ又は複数)が移動し、したがって予備含浸より前に延展をもたらす。
角αによって引き起こされる「コーナー・エフェクト」が一方の表面への予備含浸を向上させることは明らかであるが、圧縮ローラーにより得られる前記ロービングの延展は、前記ロービングのもう一方の表面への予備含浸も可能にする。言い換えれば、前記予備含浸は前記少なくとも1つの圧縮ローラーRへの入口と圧縮ローラーRに対する垂直接線との間の前記ロービング(1つ又は複数)によって形成される角α付近の前記ロービング(1つ又は複数)の一方の表面で向上するが、この延展も、もう一方の表面の予備含浸を可能にする。
角αは、上で定義されている通りである。
有利には、熱可塑性ポリマー粉末粒子の体積粒径D90は、30〜500μm、有利には80〜300μmに含まれる。
有利には、熱可塑性ポリマー粉末粒子の体積粒径D10は、5〜200μm、有利には15〜100μmに含まれる。
有利には、熱可塑性ポリマー粉末の粒子の体積粒径は、D90/D10比に含まれ、すなわち1.5〜50、有利には2〜10に含まれる。
有利には、熱可塑性ポリマー粉末粒子の体積粒径D50は、10〜300μm、特に30〜200μm、より具体的には45〜200μmに含まれる。
これらの粒子の体積粒径(D10、D50及びD90)は、ISO規格9276:2014に従って定義される。
「D50」は、検査対象の粒子集団を正確に2つに分割する粒径の値である、平均体積粒径に相当する。
「D90」は、体積基準の粒径分布の累積曲線の90%の値に相当する。
「D10」は、粒子の体積の10%のサイズに相当する。
他の変形例によれば、2つ、3つ又はそれ以上のローラーが流動床に存在してもよい。
スプレーガンによる噴霧:
繊維材料の予備含浸の工程は、入口ローラーの繊維材料上のポリマー粉末を噴霧する1つ以上のノズル又は1つ以上のガンを備えるタンクを含む連続予備含浸用の装置に、1つ以上のロービングを送ることによって行うこともできる。
ポリマー粉末は、特に圧縮ローラーである支持部付近のノズル(1つ又は複数)又はスプレーガン(1つ又は複数)によってタンク内の前記繊維材料に噴霧される(侵入時)。ロービング(1つ又は複数)は、タンクを循環する。
スプレーガンの非限定的な例を図3に示す。
コーナー・エフェクトを引き起こす支持体(特に圧縮ローラー)、延展部、及び角αのすべての特徴、並びに流動床の詳細は、スプレーガンによる噴霧にも当てはまる。
他の変形例によれば、2つ、3つ又はそれ以上のローラーは、それぞれがスプレーガンを有して存在してもよい。
第2の工程:加熱
したがって、予備含浸の工程は、少なくとも1つの支持体(E’)が提供されているかどうかにかかわらず、あらゆる手段によって行うことができる。
支持体の存在によってロービングの延展が可能になり、予備含浸が改善される。但し、少なくとも1つの支持部(E)を備えた加熱システムが予備含浸工程後に存在する限り、この支持部の存在は必須ではない。
「支持部(E)」という表現は、その上をロービングが移動可能である任意のシステムを意味する。支持部(E)は、ロービングがその上を移動できさえすれば、どのような形状でもよい。それは、固定式でも回転式でもよい。
加熱システムは、支持部(E)を加熱可能な、任意の熱放出又は放射放出システムである。
それは、赤外線加熱器、UVランプ又は対流加熱器であり得る。
その結果、支持部(E)は、熱によって放出される放射を伝導又は吸収する。
「熱伝導支持部(C)」という表現は、支持部(E)が熱を吸収及び伝導可能な材料でできていることを意味する。
それは、マイクロ波又はレーザー加熱システムであってもよい。
この場合、支持部は熱を伝導せず、又は熱によって放出される放射を吸収しない。
「非熱伝導支持部(C)」という表現は、支持部(E)が熱を吸収及び伝導可能ではない材料でできていることを意味する。
前記少なくとも4つの支持部(E)は、加熱システムの環境内に配置又は含まれ、これは加熱システムの外側にないことを意味する。
有利には、前記加熱システムは、前記少なくとも1つの支持部(E)の上に取り付けられている。加熱システムは、ロービング上に存在するポリマーが溶けるには十分であるが、前記ポリマーを分解することはないレベルを有する。
但し、前記加熱システムは、前記少なくとも1つの支持部(E)のみを備えるが前記支持システム(E)の外側のロービングの一部も備えることができ、前記ロービングの一部は前記支持システム(E)の前及び/又は後ろに位置する。
加熱システムと、R’、R’及びR’に相当する3つの支持体(E)の図を図4に示すが、これに限定されるものではない。
第2の加熱システムが支持体の下に存在してもよく、それによりロービングの両表面上の前記ポリマーの均一な溶融が可能になることは明らかである。
図4の示した加熱システムは、水平システムである。但し、加熱システム(1つ又は複数)は垂直に配置でき、支持体を通るロービングの移動も垂直にできる。
その結果、この加熱工程は、予備含浸工程中に前もって行われたロービングの含浸を完了させ、特に、均一且つコアまでの含浸を得るのに役立つ。
効果的には、予備含浸工程に使用されるシステムが何であれ、特に、上記のような例えば少なくとも1つの支持体を含む流動床の中で予備含浸工程が支持部(E’)を使用して行われる場合、その含浸工程中に第1の延展が起こる。
ロービングの第1の延展は「コーナー・エフェクト」とともに、前記支持体(1つ又は複数)(E’)の上での前記ロービングの部分的又は完全な移動により、支持部(E’)に相当する前記圧縮ローラーの付近で起こり、第2の延展は、前記支持体(1つ又は複数)(E’)の上での前記ロービングの部分的又は完全な移動により、支持部(E’)に相当する前記圧縮ローラーの付近で、加熱工程中に起こる。
第2の延展より先に、加熱システム内のロービングの通過中、前記支持体(1つ又は複数)(E)の上でのその部分的又は完全な移動の前に、ロービング上のポリマーが溶融することによる前記ロービングの収縮が起こる。
加熱システムによる前記ポリマーマトリックスの溶融及びロービングの収縮と組み合わされたこの第2の延展は、予備含浸を均一化して含浸を得ることと、高い繊維レベル、特に、ストリップ又はリボンの体積の少なくとも70%で、特にストリップ又はリボンの体積の少なくとも80%で、特にストリップ又はリボンの体積の少なくとも90%で、より具体的にはストリップ又はリボンの体積の少なくとも95%で一定の、高い繊維レベルを得ること、及び多孔性を低下させることに役立つ。
有利には、第1の圧縮ローラーR’への入口と最後の圧縮ローラーR’からの出口との間の加熱工程中の延展率は、約0〜300%、特に0〜50%である。
前記加熱工程中の熱可塑性ポリマーの溶融及びロービングの収縮と組み合わされた加熱工程中の様々な延展は、加熱工程後に45体積%〜64体積%、好ましくは50体積%〜60体積%、特に54〜60体積%に含まれる含浸繊維レベル(溶融ルートでの従来の技術では到達できない繊維レベル)をもたらすことを可能にし、ここで、繊維体積レベル及び繊維の分布は、繊維材料の正中面の両側で前記繊維材料の全長にわたって平均的にほぼ同一であり、それゆえに、単層の繊維材料を得ることにつながる。
45%未満の繊維では、強化は、機械的特性に関係するような興味の対象ではない。
65%を超えると、本方法の限界に達し、機械的特性が再び失われる。
有利には、前記含浸繊維材料の多孔性レベルは、10%未満、特に5%未満、特に2%未満である。
したがって、これにより、高い移動速度で作業することが可能になり、生産コストを削減できる。
成形工程
任意選択的に、前記含浸繊維材料のロービング又は前記平行ロービングを成形する工程が行われる。
国際公開第2015/121583号に記載されているようなカレンダーシステムを使用することができる。
別の態様によれば、本発明は、較正リボンのロボットによる自動的適用による三次元複合部品の製造に適した前記リボンの調製のための、上で定義したような含浸繊維材料の使用に関する。
別の態様によれば、本発明は、上で定義したような少なくとも1の繊維材料を含むリボンに関する。
有利には、前記リボンは、一方向の単一のリボン又は複数の一方向平行リボンである。
有利には、前記リボンは、スリッティングを必要とせずに、三次元部品の製造におけるロボット適用に適した幅(l)及び厚み(ep)を有し、5mm以上400mm以下、好ましくは5〜50mmの間、さらに一層好ましくは5〜15mmの間の幅(l)を有することが好ましい。
有利には、前記リボンの熱可塑性ポリマーは、上で定義されているようなポリアミドである。
有利には、それは、PA 6、PA 11、PA 12、PA 66、PA 46、PA 610、PA 612、PA 1010、PA 1012、PA 11/1010若しくはPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド又はPA MXD6及びPA MXD10などの半芳香族ポリアミドから特に選択されるか、或いはPA 6/6T、PA 6I/6T、PA 66/6T、PA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T及びPA BACT/10T/6T、PVDF、PEEK、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、それは、PA 6、PA 11、PA 12、PA 11/1010若しくはPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、又はPA MXD6及びPA MXD10などの半芳香族ポリアミドから特に選択され、或いはPA 6/6T、PA 6I/6T、PA 66/6T、PA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T及びPA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6Tから選択される。
別の態様によれば、本発明は、三次元複合部品の製造における、例えば上で定義したようなリボンの使用に関する。
有利には、前記複合部品の前記製造は、輸送、特に自動車、石油及びガス、特にオフショア、ガス貯蔵、航空、航海及び鉄道;再生可能エネルギー、特に風力、潮力、エネルギー貯蔵装置、ソーラーパネル;熱保護パネル;スポーツ及びレジャー、健康及び医療、並びにエレクトロニクスの分野に関する。
別の態様によれば、本発明は、上記のような予備含浸繊維材料の少なくとも1の一方向リボンの使用の結果として得られることを特徴とする三次元複合部品に関する。
本発明の方法の有利な実施態様
有利には、繊維材料は、30K以上、特に50K以上の炭素繊維ロービング及び坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上であるガラス繊維ロービングから選択される。
炭素繊維に含浸させるために使用される熱可塑性プレポリマーは、有利には、ポリアミド(特に脂肪族ポリアミド(PA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等)、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI又はこれらの混合物から選択される。
ラス繊維に含浸させるために使用される熱可塑性プレポリマーは、有利には、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、繊維材料には30K以上、特に50K以上の炭素繊維ロービングが含まれ、炭素繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、繊維材料は30K以上、特に50K以上の炭素繊維ロービングでできており、炭素繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、繊維材料には、坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上であるガラス繊維ロービングが含まれ、ガラス繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、繊維材料は、坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上であるガラス繊維ロービングでできており、ガラス繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択される。
有利には、繊維材料は、30K以上、特に50K以上の炭素繊維ロービングを含み、炭素繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択され、前記熱可塑性ポリマーのTgが≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃であるか、又はTが≧150℃である。
有利には、繊維材料は、30K以上、特に50K以上の炭素繊維ロービングでできており、炭素繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択され、前記熱可塑性ポリマーのTgが≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃であるか、又はTが≧150℃である。
有利には、繊維材料は、坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上であるガラス繊維ロービングを含み、ガラス繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択され、前記熱可塑性ポリマーのTgが≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃であるか、又はTが≧150℃である。
有利には、繊維材料は、坪量が1200Tex以上、特に2400Tex以上、4800Tex以上であるガラス繊維ロービングでできており、ガラス繊維に予備含浸させるために使用される熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(特にPA 11、PA 12、PA 11/1010及びPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド(特にPA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T/6T、PA MXD6及びPA MXD10))、PEKK及びPEI、又はこれらの混合物から選択され、前記熱可塑性ポリマーのTgが≧80℃、特に≧100℃、特に≧120℃、特に≧140℃であるか、又はTが≧150℃である。
高さが調節可能な支持部(22)を有する、流動床(12)を含むタンク(10)を詳細に示す。タンク入口の縁にはロービング21aが移動する回転ローラー23aが装備され、タンク出口の縁にはロービング21bが移動する回転ローラー23bが装備されている。 単一の円筒状圧縮ローラー(24)が存在し、角αを示す、流動床(12)を含むタンク(10)を備えた単一の圧縮ローラーによる実施態様を示す。 繊維の近くの矢印は、繊維の移動方向を示している。 単一の円筒状圧縮ローラー(33)が存在し、角αを示す、粉末(32)用のスプレーガン(31)を含むタンク(30)を備えた単一の圧縮ローラーによる実施態様を示す。 繊維の近くの矢印は、繊維の移動方向を示している。 3ローラー加熱システムの図を示す。 実施例1及び国際公開第2015/121583号に従ってD50=115μmのPA MPMDT/10Tポリアミド粉末を含浸させたZoltek 50K炭素繊維ロービングの断面図を走査型電子顕微鏡で撮影した写真である(カレンダー加工前)。 国際公開第2015/121583号による方法は、含浸ロービングのいくつかの領域で均一性に欠ける繊維材料、並びに繊維の高い気孔率及び不十分な分布をもたらす。 1本の繊維の直径は7μmである。 本発明の実施例2に従ってD50=115μmのPA MPMDT/10Tポリアミド粉末を含浸させたZoltek 50K炭素繊維ロービングの断面図を走査型電子顕微鏡で撮影した写真である(カレンダー加工前)。 1本の繊維の直径は7μmである。
以下の実施例は、本発明の範囲を非限定的に説明するものである。
実施例1(比較例):
国際公開第2015/121583号に記載されているように、Zoltekのロービング、50K炭素繊維にPA MPMDT/10Tを含浸させた。
D50=115μm
結果:
結果を図5に示すが、これは、予備含浸ロービングのいくつかの領域での均一性の欠如、並びに繊維の高い気孔率及び不十分な分布をもたらす。
実施例2:繊維材料(Zoltek,50K炭素繊維)単層、MPMDT/10Tを予備含浸
以下の操作モードが実行された。
流動床を備えたタンクの上流には直径8cmの4つの円筒状固定ローラーが存在し、ロービングがそれらの上を移動する。
ローラーは54cm離れている(最初と最後のローラー間の距離)。
流動床での予備含浸工程
− タンク(L=500mm、W=500mm、H=600mm)中、直径25cmの円筒状圧縮ローラーR
− 粉末中の滞留時間0.3秒
− 角αは25°
− MPMDT/10T粉末の場合、D50=115μm、(D10=49μm、D90=207μm)
− 固定ローラーを備えたタンクの縁。
加熱工程
使用する加熱システムは図4で説明したものであるが、直径8mmの8つの固定円筒状ローラーR’〜R’が備えられている。
ロービングの送り速度は10m/分である。
使用する赤外線の出力は25kWであり、赤外線と上部ローラーの間の高さは4cmで、赤外線と下部ローラーの間の高さは9cmである。
角α’〜α’は同じで、25°である。
高さhは20mmである。
長さlは1000mmである。
8つのローラーはそれぞれ、43mm離れている。
直列に取り付けられ、それぞれ1kW IRの2つのカレンダーによる、加熱工程後のカレンダー加工。
図6は、得られた含浸繊維材料を示している。
得られた繊維材料は、含浸の均一性と、繊維の十分な分布とともに低い気孔率を有する単層材料である。
実施例3:画像解析による多孔性レベルの決定
気孔率は、流動床内でMPMDT/10Tを含浸させた50K炭素繊維のロービングの画像解析と、それに続く上で定義したような加熱工程によって決定された。
気孔率は、5%未満である。
実施例4:多孔性レベルの決定 理論密度と実験密度の相対差(一般的な方法)
a)必要なデータは次の通りである。
− 熱可塑性マトリックスの密度
− 繊維の密度
− 強化材の坪量:
・ 例えば1/4インチテープの線密度(g/m)(単一ロービングから)
・ 例えば幅広テープ又は繊維の表面密(g/m2
b)行うべき測定:
結果が試験材料を代表するように、サンプルの数は少なくとも30必要である。
実施する測定は次の通りである。
− 収集されたサンプルの寸法:
・ 長さ(線密度がわかっている場合)
・ 長さ及び幅(表面密度がわかっている場合)
− 収集されたサンプルの実験密度:
・ 空気及び水中の質量測定
− 繊維レベルの測定は、ISO 1172:1999に従って、又はメトラー・ドレド社(ギーゼン)のUserCom 1/2001号の文書、B.Benzler,Applications Laboratoryで決められているような熱重量分析(TGA)によって決定される。
炭素繊維レベルの測定値は、ISO 14127:2008に従って決定できる。
繊維レベルからの理論密度の決定:
a)繊維レベルからの理論密度の決定:
Figure 2020524615
上式中、
はテープの線密度であり、
Lはサンプルの長さであり、
Meairは空中で測定されたサンプルの質量である。
繊維密度レベルの変動は、強化材中の繊維の量の変動を考慮せずに、マトリックスレベルの変動に直接関連するものとする。
b)理論密度の決定:
Figure 2020524615
上式中、d及びdは、マトリックス及び繊維のそれぞれの密度である。
このように計算された理論密度は、サンプルに気孔がない場合に達成可能な密度である。
c)多孔性の評価:
多孔性は、理論密度と実験密度の相対的な差異である。

Claims (18)

  1. 連続繊維の繊維材料と少なくとも1の熱可塑性ポリマーマトリックスとを含む含浸繊維材料において、少なくとも1の熱可塑性ポリマーが、ガラス転移温度がTg≧80℃である非反応性アモルファスポリマーか、又は融点Tが≧150℃である非反応性半結晶性ポリマーであり、Tg及びTfが、それぞれ規格11357−2:2013、11357−3:2013に従って、示差熱量分析(DSC)によって決定され、繊維体積含有率が、含浸繊維材料の体積の少なくとも70%で一定であり、前記含浸繊維材料の繊維含有率が、前記繊維材料の両面で45〜65体積%であり、前記含浸繊維材料の多孔性レベルが10%未満であり、
    前記含浸繊維材料が非反応性液晶ポリマー(LCP)を有さず、つまり、前記熱可塑性ポリマーの分子量がもはや有意に変化せず、含浸中のその数平均分子量(Mn)の変化が50%未満であり、
    前記含浸繊維材料が単層であり、含浸が少なくとも1の延展で実行される、含浸繊維材料。
  2. 前記材料が非可撓性であることを特徴とする、請求項1に記載の含浸繊維材料。
  3. 記繊維材料中の炭素繊維の繊維数が30K以上であるか、又は前記繊維材料中のガラス繊維の坪量が1200Tex以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の含浸繊維材料。
  4. 前記少なくとも1の熱可塑性ポリマーが、ポリアリールエーテルケトン類(PAEK)、特にポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリアリールエーテルケトンケトン(PAEKK)、特にポリエーテルケトンケトン(PEKK);芳香族ポリエーテルイミド(PEI);ポリアリールスルホン、特にポリフェニレンスルホン(PPSU);ポリアリールスルフィド、特にポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(PA)、特に、場合により尿素単位で変性された半芳香族ポリアミド(ポリフタルアミド);PEBA、ポリアクリレート、特にポリメチルメタクリレート(PMMA);ポリオレフィン、特にポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、ポリビニルアルコール(PVA)、及びフッ素化ポリマー、特にポリフッ化ビニリデン(PVDF)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE);並びにこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の含浸繊維材料。
  5. 前記少なくとも1の熱可塑性ポリマーが、ポリアミド、PEKK、PEI、及びPEKKとPEIとの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の含浸繊維材料。
  6. 前記ポリアミドが、脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド、及び半芳香族ポリアミド(ポリフタルアミド)から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の含浸繊維材料。
  7. 前記脂肪族ポリアミドが、ポリアミド6(PA−6)、ポリアミド11(PA−11)、ポリアミド12(PA−12)、ポリアミド66(PA−66)、ポリアミド46(PA−46)、ポリアミド610(PA−610)、ポリアミド612(PA−612)、ポリアミド1010(PA−1010)、ポリアミド1012(PA−1012)、ポリアミド11/1010、ポリアミド12/1010又はこれらの混合物又はこれらのコポリアミド、及びブロックコポリマーから選択され、且つ、前記半芳香族ポリアミドは、MXD6及びMXD10から選択される尿素単位で変性され得る半芳香族ポリアミド、又は式A/XTの半芳香族ポリアミドから選択される式X/YArの半芳香族ポリアミド[式中、Aは、アミノ酸から得られる単位、ラクタムから得られる単位、及び式(Caジアミン)・(Cb二酸)に相当する単位の中から選択され、「a」はジアミンの炭素原子数を表し、「b」は二酸の炭素原子数を表し、「a」及び「b」はそれぞれ4〜36の間であり、単位(Caジアミン)は、直鎖又は分岐状脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、及びアルキル芳香族ジアミンから選択され、単位(Cb二酸)は、直鎖又は分岐状脂肪族二酸、脂環式二酸、及び芳香族二酸から選択され;
    X.Tは、Cxジアミンとテレフタル酸の重縮合によって得られる単位(ここで、xはCxジアミンの炭素原子の数を表し、xは6〜36の間に含まれる)を示し、Tはテレフタル酸に相当し、MXDはm−キシリレンジアミンに相当する]であることを特徴とする、請求項6に記載の含浸繊維材料。
  8. 前記繊維材料が、炭素、ガラス、炭化ケイ素、玄武岩、シリカ、天然繊維、特にフラックス又はヘンプ、リグニン、竹、サイザル麻、絹、又はセルロース、特にビスコース、或いは前記ポリマー若しくは前記ポリマー混合物がアモルファスである場合にそのガラス転移温度Tgより高いか又は前記ポリマー若しくは前記ポリマー混合物が半結晶性である場合にそのTfより高いTgを有するアモルファス熱可塑性繊維、或いは前記ポリマー若しくは前記ポリマー混合物がアモルファスである場合にそのTgより高いか又は前記ポリマー若しくは前記ポリマー混合物が半結晶性である場合にその溶融温度Tfより高いTfを有する半結晶性熱可塑性繊維、或いは前記繊維の2つ以上の混合物、好ましくは炭素繊維、ガラス又は炭化ケイ素の混合物、特に炭素繊維から選択される連続繊維を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の含浸繊維材料。
  9. 前記熱可塑性ポリマーが、炭素系フィラー、特にカーボンブラック若しくはカーボンナノフィラー、グラフェン及び/若しくはカーボンナノチューブ及び/若しくはカーボンナノフィブリルといった炭素系ナノフィラーから選択されるもの、又はこれらの混合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の含浸繊維材料。
  10. 較正リボンのロボットによる自動的適用による三次元複合部品の製造に適した前記リボンの調製のための、請求項1から9のいずれか一項に記載の含浸繊維材料の使用。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載の、少なくとも1の含浸繊維材料を含むリボン。
  12. 単一の一方向リボン又は複数の平行な一方向リボンでできていることを特徴とする、請求項11に記載のリボン。
  13. リボンが、スリッティングを必要とせずに、三次元ワークピースの製造におけるロボット適用に適した幅(I)及び厚み(ep)を有し、前記幅(I)は、5mm以上400mm以下、好ましくは5〜50mmの間、さらに一層好ましくは5〜15mmの間であることを特徴とする、請求項11又は12に記載のリボン。
  14. 熱可塑性ポリマーが、脂肪族ポリアミドPA 6、PA 11、PA 12、PA 66、PA 46、PA 610、PA 612、PA 1010、PA 1012、PA 11/1010若しくはPA 12/1010、又は半芳香族ポリアミド、例えばPA MXD6及びPA MXD10から選択されるポリアミドであるか、或いはPA 6/6T、PA 6I/6T、PA 66/6T、PA 11/10T、 PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T、PA BACT/6T、PA BACT/10T及びPA BACT/10T/6T、PVDF、PEEK、PEKK及びPEI又はこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項12から13のいずれか一項に記載のリボン。
  15. 熱可塑性ポリマーが、PA 6、PA 11、PA 12、PA 11/1010若しくはPA 12/1010等の脂肪族ポリアミド、又はPA 6/6T、PA 6I/6T、PA 66/6T、PA 11/10T、PA 11/6T/10T、PA MXDT/10T、PA MPMDT/10T及びPA BACT/10Tから選択される半芳香族ポリアミドから選択されるポリアミドであり、Tはテレフタル酸に相当し、MXDはm−キシリレンジアミンに相当し、MPMDはメチルペンタメチレンジアミンに相当し、BACはビス(アミノメチル)シクロヘキサンに相当することを特徴とする、請求項14に記載のリボン。
  16. 三次元複合部品の製造における、請求項11から15のいずれか一項に記載のリボンの使用。
  17. 前記複合部品の前記製造が、輸送、石油及びガス、ガス貯蔵、航空、船舶及び鉄道;風力、ハイドロタービン、エネルギー貯蔵装置、ソーラーパネルから選択される再生可能エネルギー;断熱パネル;スポーツ及びレジャー、健康医療、並びにエレクトロニクスの分野に関することを特徴とする、請求項16に記載の使用。
  18. 請求項11から15のいずれか一項に記載の含浸繊維材料の少なくとも1の一方向リボンの使用の結果として得られることを特徴とする三次元複合部品。
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