JP2020520369A - 殺生物剤を含まない保存 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む抗菌組成物、水性調製物、水性調製物を微生物から保存する方法、並びに水性調製物を微生物から保存するための抗菌組成物の使用に関する。

Description

本発明は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む抗菌組成物、水性調製物、水性調製物を微生物から保存する方法、並びに水性調製物を微生物から保存するための抗菌組成物の使用に関する。
実際に、水性調製物、例えば鉱物、フィラー又は顔料といった、とりわけ非水溶性固体の懸濁物、エマルジョン、分散物又はスラリーは、製紙、塗料、ゴム及びプラスチック産業において、製紙用のコーティング、フィラー、増量剤及び顔料並びに水性ラッカー及び塗料として広範に使用されている。例えば、炭酸カルシウム、タルク又はカオリンの懸濁物又はスラリーは、製紙産業で、フィラー及び/又はコート紙作製における成分として大量に使用される。さらに、このような水性調製物は、コンクリート及び農業産業において添加剤としても使用される。代表的な非水溶性固体の水性調製物は、水、非水溶性固体化合物、及び任意選択的に分散剤などのさらなる添加剤を含み、調製物の総重量に対して0.1〜99.0重量%の非水溶性固形分を有する、懸濁物、スラリー又は分散物の形態であることを特徴とする。代表的な水性調製物は、45.0〜78.0重量%の固形分を有する白色鉱物分散物(WMD)である。このような調製物において、例えば分散剤及び/又は粉砕助剤として使用され得る水溶性ポリマー及びコポリマーは、例えば米国特許第5,278,248号に記載されている。
上述の水性調製物は、真菌、酵母、カビ、原生動物並びに/又は好気性及び嫌気性細菌などの微生物によって汚染されることが往々にしてあり、それは、粘度及び/又はpHの変化、変色又は他の品質パラメータの低下などの調製物の特性の変化を生じ、調製物の商品価値に悪影響を及ぼす。さらに、微生物によるそのような汚染は、種によってはヒト、動物及び/又は作物に対するリスクである。したがって、そのような水性調製物の製造業者は、通常、殺生物剤(又は抗菌剤)を使用して、懸濁物、分散物又はスラリーを安定化するための対策を講じる。しかし、そのような殺生物剤も、その使用量において環境及びヒト又は動物の健康に対するリスクを有し得る。
当該技術分野では、水性調製物の微生物学的品質を改善するためのいくつかの手法が提案されてきた。例えば欧州特許第1139741号は、溶液の形態の殺微生物剤及び部分的中和形態のフェノールの誘導体を含有する、鉱物、フィラー及び/又は顔料の水性懸濁物又は分散物について記載している。米国特許第5,496,398号は、低温熱とより低い殺生物剤濃度との組合せによる、カオリン粘土スラリー中の微生物の低減方法に関する。米国特許第2006/0111410号は、微生物による攻撃及び破壊から工業材料及び製品を保護するための、1,2−ベンゾイソチアゾリノン(BIT)及びテトラメチロール−アセチレンジウレア(TMAD)を含む混合物について述べている。さらに、微生物学的品質を改善するために、ホルムアルデヒド放出物質をそのような水性調製物に添加することが当分野で提案されている。例えば、米国特許第4,655,815号は、ホルムアルデヒド供与体を含む抗菌組成物について述べている。
国際公開第2004/040979A1号は、1,2−ベンゾイソチアゾリノン(BIT)及びベンジルヘミホルマール(BHF)を含有する相乗的抗菌混合物に関する。対応する混合物は、例えば顔料のスラリーに使用される。欧州特許第1661587A1号は、有効成分としてフタルアルデヒドを含む殺菌組成物に関する。欧州特許第1661587A1号では、ハロゲン化物イオン、炭酸塩及び重炭酸塩が、高耐性バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)胞子に対するフタルアルデヒドの殺菌効力を向上させ得ることが示されている。米国特許出願第2001/0009682A1号は、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド、グリコール及びリチウム系緩衝剤を含有し得る、改善された殺生物活性を有する消毒剤濃縮物に関する。米国特許出願第2001/0009682A1号には、濃縮物とその希釈液の両方のpHを所望の殺生物有効範囲内に制御するために緩衝剤が必要であることが記載されている。欧州特許第2199348A1号は、少なくとも1種のリチウムイオン中和水溶性有機ポリマーを使用する、水性鉱物材料懸濁物又は乾燥鉱物材料の製造方法、並びに製造方法における、分散及び/又は粉砕促進剤としてのリチウムイオン中和水溶性有機ポリマーの使用に関する。欧州特許第2374353A1号は、例えば炭酸カルシウム調製物などの鉱物材料の水性調製物を保存する方法に関する。欧州特許第2596702A1号は、少なくとも1種のアルデヒド含有及び/又はアルデヒド放出及び/又はフェノール性及び/又はイソチアゾリン殺生物剤を、水性鉱物調製物に添加するステップを含む、水性鉱物調製物を安定化する方法を示す。米国特許第4,871,754号は、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのリチウム塩の水性配合物である殺生物剤の使用により、微生物による侵入から保護されている水溶液について述べている。欧州特許第2272348A1号は、98%の1種以上のハロゲン非含有イソチアゾリノン、及び1〜500重量ppm(w/w)の銅(II)イオンを含む、殺生物剤(I)について述べている。BITはそのアルカリ金属塩の形態で提供され得ることがさらに記載されている。欧州特許第1843794A1号及び米国特許出願第2009/0120327A1号は、1×10−2モル/lより高い濃度のOHイオンの使用によって微生物汚染を制御する方法について述べている。この発明は、より低いOH濃度での微生物制御の無効性をさらに例示している。さらに、出願人は、炭酸カルシウムスラリーなどの水性調製物を細菌安定化する方法及びそのような水性調製物の殺生物処理に使用できる組成物について述べている、欧州特許第2108260A2号を認識している。欧州特許第2108260A2号は、酸化マグネシウムなどの金属酸化物を使用した安定化について述べていない。
米国特許出願第2004/0168614A1号は、金属カチオン及びアニオンを含む金属塩、並びに金属酸化物又は金属水酸化物とを含み、総金属対アニオンのモル比が1:4〜1:120の範囲である、防食顔料を含む塗料及び/又はコーティング組成物に関する。米国特許出願第2005/0202102A1号は、非水混和性酸性油、マグネシウム塩及びアミンを含む殺生物剤組成物、並びに油中のアミンを可溶化するステップ、次いで均質な懸濁物が得られるまで、マグネシウム塩を十分に混合するステップを含む、殺生物剤の製造方法に関する。国際公開第02/052941A1号は、金属塩溶液を、少なくとも1種の金属酸化物と、4:1〜1:2の酸化物に対する塩のモル比で混合するステップと、得られた混合物を乾燥させて、これによりセメント粉末を形成するステップを含む、殺生物剤組成物の製造方法に関する。国際公開第2004/032624A2号は、反応性ナノ粒子(例えば金属酸化物、水酸化物及びそれらの混合物)を1種以上の殺生物剤、並びにナノ粒子及び殺生物剤のための液体担体を含むエリア除染製品及びその使用方法に関する。この製品は、スプレー、霧、エアロゾル、ペースト、ゲル、ワイプ又はフォームとしてエリア除染用に配合され得て、反応性ナノ粒子の存在は、望ましくない化学的又は生物学的化合物又は薬剤の中和を向上させる。ナノ粒子は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アクチニド及びランタニド酸化物及び水酸化物並びにそれらの混合物からなる群からであり得る。Nicole Jonesら、「Antibacterial activity of ZnO nanoparticle suspensions on a broad spectrum of microorganisms」,FEMS Microbial Lett 279,2008,71−76は、ZnOナノ粒子が、可視光中における静菌剤として潜在的な用途を有し、多種多様の細菌株の蔓延及び感染を制御するための誘導体剤の開発における、将来の用途を有し得ることを開示している。Yao Kanga,「Controlled release of isothiazoline biocides from industrial minerals」,thesis,School of Chemical Engineering,University of Birmingham,September 2010は、カオリン、モンモリロナイト、ケイ酸カルシウム、珪藻土、アモルファスシリカ及びハロイサイトなどの各種鉱物を使用して、除放及び抗菌の目的でイソチアゾリン殺生物剤を吸着できることを開示している。未公開の欧州特許出願EP15202030.1号は、微生物の増殖に対して水性調製物を安定化する方法、微生物の増殖に対して安定化された水性調製物、並びに水性調製物における少なくとも1種の細菌株及び/又は少なくとも1種の酵母株及び/又は少なくとも1種のカビ株に対する抗菌剤の量を低減するための、少なくとも1種の金属酸化物、及び/又はその水和形態の供給源の使用、水性調製物における、少なくとも1種の抗菌剤並びに少なくとも1種の金属酸化物、及び/又はその水和形態を含む組成物の、抗菌組成物としての使用、水性調製物のpHを、8を超えるpHまで上昇させるための、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、半焼成ドロマイト、焼成ドロマイト、酸化ベリリウム、水酸化ベリリウム、酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム、及びそれらの混合物の使用、並びに紙、プラスチック、ポリマー組成物、塗料、コーティング、コンクリート及び/又は農業用途における、微生物の増殖に対して安定化された水性調製物の使用について述べている。欧州特許第2929781A1号は、水性調製物中の少なくとも1種の細菌株及び/又は少なくとも1種の酵母株及び/又は少なくとも1種のカビ株に対する殺生物剤の最小発育阻止濃度(MIC)を低下させる方法に関する。欧州特許第2982247A1号は、防腐性製品の調製方法、この方法により得られる防腐性製品、防腐性無機粉末組成物、防腐性ポリマー製品並びに微生物汚染に対して有効な防腐性製品の調製のための、1種以上のナトリウムイオン源と組合せた、1種以上のリチウムイオン源の使用に関する。
しかし、水性調製物中の殺生物剤の使用では、特にその濃度の制限が継続的に大きくなる。しかし、殺生物剤濃度を下げると、細菌、真菌、酵母、藻類、及び/又はカビに対するそれぞれの殺生物剤の効力が、同じ殺生物剤のより高い濃度で認められた抗菌効力と比較して、通常は十分ではなく、このため、より低い殺生物剤濃度にて得られる抗菌作用は、通例、微生物の増殖に対して水性調製物を安定化するには不十分である。
米国特許第5,278,248号明細書 欧州特許第1139741号明細書 米国特許第5,496,398号明細書 米国特許出願公開第2006/0111410号明細書 米国特許第4,655,815号明細書 国際公開第2004/040979号 欧州特許第1661587号明細書 米国特許出願公開第2001/0009682号明細書 欧州特許第2199348号明細書 欧州特許第2374353号明細書 欧州特許第2596702号明細書 米国特許第4,871,754号明細書 欧州特許第2272348号明細書 欧州特許第1843794号明細書 米国特許出願公開第2009/0120327号明細書 欧州特許第2108260号明細書 米国特許出願公開第2004/0168614号明細書 米国特許出願公開第2005/0202102号明細書 国際公開第2002/052941号 国際公開第2004/032624号 欧州特許出願第15202030.1号明細書 欧州特許第2929781号明細書 欧州特許第2982247号明細書
Nicole Jones et al.,"Antibacterial activity of ZnO nanoparticle suspensions on a broad spectrum of microorganisms",FEMS Microbial Lett 279,2008,71−76 Yao Kanga,"Controlled release of isothiazoline biocides from industrial minerals",thesis,School of Chemical Engineering,University of Birmingham,September 2010
したがって、当該技術分野において、微生物に対して溶液、懸濁物、分散物及びスラリーなどの水性調製物を保存するが、フェノール、ハロゲン化フェノール、ハロゲン含有化合物、ハロゲン放出化合物、イソチアゾリノン、アルデヒド含有化合物、アルデヒド放出化合物、グアニジン、スルホン、チオシアネート、ピリチオン、β−ラクタム抗生物質などの抗生物質、第四級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、アミド、アミン、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、アゾール、カルバメート、グリホセート、スルホンアミド、及びそれらの混合物などの従来の殺生物剤の使用を回避又は少なくとも低減する抗菌組成物に対する必要性が、依然として存在する。
したがって、本発明の目的は、抗菌組成物を提供することである。このため、特に、本発明の目的は、微生物に対して溶液、懸濁物、分散物及びスラリーなどの水性調製物を保存する抗菌組成物を提供することである。本発明のなおさらなる目的は、フェノール、ハロゲン化フェノール、ハロゲン含有化合物、ハロゲン放出化合物、イソチアゾリノン、アルデヒド含有化合物、アルデヒド放出化合物、グアニジン、スルホン、チオシアネート、ピリチオン、β−ラクタム抗生物質などの抗生物質、第四級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、アミド、アミン、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、アゾール、カルバメート、グリホセート、スルホンアミド及びそれらの混合物などの従来の殺生物剤の使用を回避、又は少なくとも低減する抗菌組成物を提供することである。
本発明のこれら及び他の目的は、本発明に記載され、特許請求の範囲に定義されている抗菌組成物、方法及び使用によって解決することができる。
本出願の一態様により、抗菌組成物が提供される。抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。
一実施形態により、抗菌組成物は水を含み、好ましくは、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオンを含み、それぞれ、水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、さらにより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、及び最も好ましくは750〜5000ppmの量で組成物中に存在する。
別の実施形態により、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は少なくとも1種のリチウム塩であり、好ましくは少なくとも1種のリチウム塩は、炭酸リチウム、塩化リチウム、水酸化リチウム、リン酸リチウム、クエン酸リチウム、マレイン酸リチウム、酢酸リチウム、乳酸リチウム;ポリマーのリチウム塩、及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのリチウム塩は、好ましくは、アクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェート及びそれらの混合物のリチウム塩から選択されることが好ましく、ポリマーのリチウム塩は、より好ましくは、LiNaポリホスフェート、リチウム−ナトリウムヘキサメタホスフェート又はリチウムポリアクリレートである。
また別の実施形態により、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、少なくとも1種のマグネシウム塩であり、好ましくは少なくとも1種のマグネシウム塩は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、及び乳酸マグネシウム;ポリマーのマグネシウム塩、及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのマグネシウム塩は、好ましくは、アクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマーなどのアクリルコポリマー、ポリホスフェートのマグネシウム塩、及びそれらの混合物から選択される。
一実施形態により、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は少なくとも1種の亜鉛塩であり、好ましくは少なくとも1種の亜鉛塩は、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、酢酸亜鉛及び乳酸亜鉛;ポリマーの亜鉛塩、及びそれらの混合物から選択され、ポリマーの亜鉛塩は、好ましくは、アクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェートの亜鉛塩、及びそれらの混合物から選択される。
別の実施形態により、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、少なくとも1種のナトリウム塩であり、好ましくは少なくとも1種のナトリウム塩は、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム;ポリマーのナトリウム塩及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのナトリウム塩は、好ましくは、アクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェートのナトリウム塩、及びそれらの混合物から選択される。
さらに別の実施形態により、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Zn/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Mg/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Mg/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Na/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Na/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源に対する重量比[Na/Mg]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3である。
一実施形態により、抗菌組成物は、微生物、好ましくは少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物を含む群から選択される微生物に対して有効である。
別の実施形態により、少なくとも1種の細菌株は、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、例えばシュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナス・スタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナス・オレオボランス亜属オレオボランス(Pseudomonas oleovorans subsp.Oleovorans)、及びそれらの混合物、バークホルデリア属(Burkholderia sp.)、例えばバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia);エシェリキア属(Escherichia spp.)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli);アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、例えばアルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis);スタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus);エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、例えばエンテロコッカス・フェカリス (Enterococcus faecalis);バチルス属(Bacillus sp.)、例えばバチルスハロデュランス(Bacillus halodurans);サルモネラ属(Salmonella sp.);レジオネラ(Legionella)、コモモナス・アクアティカ(Comomonas aquatica)、ブレブンディモナス・インターメディア(Brevundimonas intermedia)、リゾビウム・ラジオバクター(Rhizobium radiobacter)、スピンゴビウム・ヤノイクヤエ(Spingobium yanoikuyae)、カルディモナス属(Caldimonas sp.)、ハイドロゲノファーガ属(Hydrogenophaga sp.)、アリシェワネラ・アグリ(Alishewanella agri)、アルスロバクター属(Arthrobacter sp.)、クリセオミクロビウム・アミロリチクム(Chryseomicrobium amylolyticum)、マイクロバクテリウム属(Microbacterium sp.)、エキグオバクテリウム・アウランチアクム(Exiguobacterium aurantiacum)、及びそれらの混合物を含む群から選択され、並びに/又は少なくとも1種の真菌株は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)、ロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)、フザリウム属(Fusarium sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、例えばアスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ブラジリエンシス(Aspergillus brasiliensis)、及びそれらの混合物、ペニシリウム属(Penicillium sp.)、例えばペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)、ペニシリウム・フニクロスム(Penicillium funiculosum)、及びそれらの混合物、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、ゲオトリクム属(Geotrichum sp.)、アクレモニウム属(Acremonium sp.)、アルテルナリア属(Alternaria sp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium sp.)、ムコール属(Mucor sp.)、リゾプス属(Rhizopus sp.)、スタキボトリス属(Stachybotrys sp.)、トリコデルマ属(Trichoderma sp.)、デマチアセアエ属(Dematiaceae sp.)、フォーマ属(Phoma sp.)、ユーロチウム属(Eurotium sp.)、スコプラリオプシス属(Scopulariopsis sp.)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)、モニリア属(Monilia sp.)、ボトリチス属(Botrytis sp.)、ステムフィリウム属(Stemphylium sp.)、ケトミウム属(Chaetomium sp.)、マイセリア属(Mycelia sp.)、ニューロスポラ属(Neurospora sp.)、ウロクラジウム属(Ulocladium sp.)、ペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)、ワレミア属(Wallemia sp.)、カーブラリア属(Curvularia sp.)、及びそれらの混合物を含む群から選択される。
さらに別の実施形態により、組成物は、フェノール、ハロゲン化フェノール、ハロゲン含有化合物、ハロゲン放出化合物、イソチアゾリノン、アルデヒド含有化合物、アルデヒド放出化合物、グアニジン、スルホン、チオシアネート、ピリチオン、β−ラクタム抗生物質などの抗生物質、第四級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、アミド、アミン、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、アゾール、カルバメート、グリホセート、スルホンアミド、及びそれらの混合物を含む群から選択される殺生物剤を含まず、好ましくは、組成物は殺生物剤を含まない。
本発明のさらなる態様により、本明細書で定義される抗菌組成物を含む水性調製物、好ましくは製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物が提供される。
本発明における水性調製物の一実施形態により、水性調製物は、(i)少なくとも1種の無機粒子状材料であって、好ましくは少なくとも1種の無機粒子状材料が、天然粉砕炭酸カルシウム、天然及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウム、表面改質炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、粘土、重晶石、タルカム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、ハイドロマグネサイト、パーライト、セピオライト、ブルーサイト、及びそれらの混合物を含む群から選択され、最も好ましくは少なくとも1種の無機粒子状材料が、天然粉砕炭酸カルシウム、及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウムを含む、無機粒子状材料、並びに/又は(ii)少なくとも1種の有機材料であって、好ましくは少なくとも1種の有機材料が炭水化物、例えばデンプン、糖、セルロース、改質セルロース、及びセルロース系パルプ、グリセロール、炭化水素、及びそれらの混合物を含む群から選択される、有機材料をさらに含む。
本発明における水性調製物の別の実施形態により、水性調製物は、(i)2〜12、好ましくは6〜12、より好ましくは7〜10.5のpH値、及び/又は(ii)水性調製物の総重量に基づいて、最大85.0重量%、好ましくは10.0〜82.0重量%、より好ましくは20.0〜80.0重量%の固形分を有する。
本発明の別の態様により、水性調製物を微生物から保存する方法が提供される。この方法は、
a)水性調製物、好ましくは製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物、及び/又は塗料配合物を提供するステップ、
b)本明細書で定義される抗菌組成物を提供するステップ、並びに
c)保存水性調製物を得るために、ステップa)の水性調製物をステップb)の抗菌組成物と1回以上接触させ且つ混合するステップ、
を含む。
本発明のさらなる態様により、水性調製物を微生物から保存するための、本明細書で定義される抗菌組成物の使用が提供される。
本発明の使用の一実施形態により、微生物は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物を含む群から選択される。
本発明の使用の別の実施形態により、水性調製物は、製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物、及び/又は塗料配合物である。
「含む(comprising)」という用語を、本明細書及び特許請求の範囲において使用する場合、これは他の要素を排除しない。本発明の目的のために、「よりなる(consisting of」という用語は、「より構成される(comprising of)」の好ましい実施形態であると見なされる。以下で、群が少なくともいくつかの実施形態を含むと定義される場合、これはまた、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を開示すると理解されるものとする。
単数名詞を指すときに不定冠詞又は定冠詞、例えば「1つの(a)」、「1つの(an)」又は「この(the)」を使用する場合、何か他のことが特に示されない限り、これはこの名詞の複数を含む。
「得ることができる(obtainable)」又は「定義できる(definable)」及び「得られる(obtained)」又は「定義される(defined)」などの用語は、互換的に使用される。このことは、例えば、文脈が別途明確に示さない限り、用語「得られる」は、例えば実施形態を、例えば用語「得られる」の後の一連のステップによって得なければならないことを、このような限定された認識が好ましい実施形態として用語「得られる」又は「定義される」によって常に含まれるとしても、示すことを意味しない。
本発明における抗菌組成物の好ましい実施形態又は技術的詳細事項を以下で述べるが、これらの好ましい実施形態又は技術的詳細事項が、本明細書で定義される本発明の水性調製物、本発明の方法及び本発明の使用についても(適用可能な限り)言及することが理解されるものとする。
上記のように、本発明の抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。以下では、本発明のさらなる詳細事項、並びにとりわけ本発明の抗菌組成物の上述の成分について述べる。当業者は、本明細書に記載される多くの実施形態が、共に組合せできる又は適用できることを理解する。
<抗菌組成物>
抗菌組成物であって、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む抗菌組成物が提供される。
このため、抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含むことが、本発明の1つの要件である。
本発明の意味において、「抗菌組成物」という用語は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物などの微生物に対して「有効」であり、このため水性調製物を保存する、すなわち少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物などの微生物の微生物増殖を防止又は低減する能力を有する、組成物を示す。
本発明により、「微生物増殖を防止する」という表現は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物などの微生物の著しい増殖が、抗菌組成物の存在時に、水性調製物中で認められないことを意味する。これは好ましくは、本明細書の実施例に記載の細菌カウント法を使用して、処理直前の調製物と比較して、処理された水性調製物のcfu値の上昇をもたらさず、より好ましくは、水性調製物1ml又は1gあたり100cfu未満への値の低下、さらにより好ましくは、水性調製物1ml又は1gあたり80〜100への値の低下をもたらす。最終水性調製物、すなわち抗菌組成物を含む調製物を100倍に希釈し、微生物増殖を評価するために、希釈した組成物100μlを次いで平板培養すると認識される。
本発明により、「微生物増殖を低減する」という表現は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物などの微生物の増殖が、抗菌組成物の存在時に、水性調製物中でより低速であることを意味する。これは好ましくは、本明細書の実施例に記載の細菌カウント法を使用して、処理前の抗菌組成物を含まない配合物と比較して、処理された水性調製物において、より低いcfu値、より好ましくは、水性調製物1ml又は1gあたり100cfu未満の値、さらにより好ましくは、水性調製物1ml又は1gあたりの値の80〜100への低下をもたらす。最終水性調製物、すなわち抗菌組成物を含む調製物を100倍に希釈し、微生物増殖を評価するために、希釈した組成物100μlを次いで平板培養すると認識される。
抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含むことが、本発明の1つの要件である。
本発明の意味における、「少なくとも1種の」水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の源という用語は、源が1種以上の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含み、好ましくはそれからなる。又は、水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含み、好ましくはそれからなる。例えば、水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、2種又は3種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含み、好ましくはそれらからなる。好ましくは、水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を含み、好ましくはそれからなる。
本抗菌組成物の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、カチオンとして亜鉛イオンを含み、好ましくはそれからなるいかなる材料でもあり得ると認識される。
少なくとも1種の亜鉛イオン源が水溶性又は水分散性であることが認識される。
したがって、本発明の意味における「水溶性」又は「水に溶解性」という用語は、亜鉛イオン源が水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種の亜鉛イオン源の粒子が溶媒に溶解している系を示す。又は、本発明の意味における「水分散性」又は「水に分散性」という用語は、亜鉛イオン源の一部のみが水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種の亜鉛イオン源の粒子の一部のみが溶媒に溶解している系を示す。
本発明の意味における亜鉛イオン「源」という用語は、亜鉛イオン、すなわち亜鉛カチオンを含み、好ましくはそれからなる化合物を示す。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、好ましくは少なくとも1種の亜鉛塩の形態で提供される。好ましくは、少なくとも1種の亜鉛塩のアニオン性基は、炭酸イオン、酸化物イオン、塩化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特に、少なくとも1種のリチウム塩は、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、酢酸亜鉛、及び乳酸亜鉛、ポリマーの亜鉛塩及びそれらの混合物から選択される。
例えば、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、好ましくは炭酸亜鉛、酸化亜鉛、又は水酸化亜鉛である。好ましくは、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、酸化亜鉛である。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源は、亜鉛イオンで部分的又は全体的に中和することができる複数の酸性部位を有する、ポリマーの亜鉛塩、例えばアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェート及びそれら混合物として存在する。ポリマーの亜鉛塩は、好ましくは亜鉛ポリアクリレートである。
ポリマーの亜鉛塩は、亜鉛イオン、並びに任意選択的に、他のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する中和剤を使用して、好ましくは部分的に又は完全に、好ましくは5.0〜100.0%の中和度まで、好ましくは25.0〜100.0%の中和度まで、最も好ましくは75.0〜100.0%の中和度まで中和される。一実施形態において、ポリマーの亜鉛塩の酸性部位は、亜鉛のみを含有する中和剤を使用して中和される。50000以下の平均分子量を有する、好ましくは1000〜25000の範囲の、より好ましくは3000〜12000の範囲の平均分子量を有する、中和ポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートが特に適している。
抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含むことが、さらなる要件である。
本発明の意味における、「少なくとも1種の」水溶性又は水分散性リチウムイオン源という用語は、源が1種以上の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。又は、水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。例えば、水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、2種又は3種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。
本抗菌組成物の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、カチオンとしてリチウムイオンを含み、好ましくはそれからなる、いかなる材料でもあり得ることが認識される。
少なくとも1種のリチウムイオン源は水溶性又は水分散性であることが認識される。
したがって、本発明の意味における「水溶性」又は「水に溶解性」という用語は、リチウムイオン源が水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のリチウムイオン源の粒子が溶媒に溶解している系を示す。又は、本発明の意味における「水分散性」又は「水に分散性」という用語は、リチウムイオン源の一部のみが水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のリチウムイオン源の粒子の一部のみが溶媒に溶解している系を示す。
本発明の意味におけるリチウムイオン「源」という用語は、リチウムイオン、すなわちリチウムカチオンを含み、好ましくはそれからなる化合物を示す。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、好ましくは少なくとも1種のリチウム塩の形態で提供される。好ましくは、少なくとも1種のリチウム塩のアニオン基は、炭酸イオン、塩化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特に、少なくとも1種のリチウム塩は、炭酸リチウム、塩化リチウム、水酸化リチウム、リン酸リチウム、クエン酸リチウム、マレイン酸リチウム、酢酸リチウム、及び乳酸リチウム、ポリマーのリチウム塩、及びそれらの混合物から選択される。
例えば、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、好ましくは炭酸リチウム(CAS NO.554−13−2)、クエン酸リチウム(CAS NO.919−16−4)、又は水酸化リチウム(CAS NO. 1310−65−2)である。好ましくは、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、炭酸リチウムである。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源は、リチウムイオンで部分的又は全体的に中和することができる複数の酸性部位を有する、ポリマーのリチウム塩、例えばアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェート、及びそれらの混合物として存在する。ポリマーのリチウム塩は、好ましくは、LiNaポリホスフェート、リチウム−ナトリウムヘキサメタホスフェート又はリチウムポリアクリレートから選択される。
ポリマーのリチウム塩は、リチウムイオン、並びに任意選択的に、他のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する中和剤を使用して、好ましくは部分的に又は完全に、好ましくは5.0〜100.0%の中和度まで、好ましくは25.0〜100.0%の中和度まで、最も好ましくは75.0〜100.0%の中和度まで中和される。一実施形態において、ポリマーのリチウム塩の酸性部位は、リチウムのみを含有する中和剤を使用して中和される。50000以下の平均分子量を有する、好ましくは1000〜25000の範囲の、より好ましくは3000〜12000の範囲の平均分子量を有する、中和ポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートが特に適している。
抗菌組成物は、1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源をさらに含むことができると認識される。本実施形態は、抗菌組成物の抗菌効率をさらに改善するために有利である。
したがって、本抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含むことが好ましい。
このため、一実施形態において、抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。例えば、抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源と組合せて含む。又は、抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。
代替的な実施形態において、抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。
本発明の意味における、「少なくとも1種の」水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の源という用語は、源が1種以上の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。又は、水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。例えば、水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、2種又は3種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。
本抗菌組成物の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、カチオンとしてマグネシウムイオンを含み、好ましくはそれからなるいかなる材料でもあり得ることが認識される。
少なくとも1種のマグネシウムイオン源は、水溶性又は水分散性であると認識される。
したがって、本発明の意味における「水溶性」又は「水に溶解性」という用語は、マグネシウムイオン源が水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のマグネシウムイオン源の粒子が溶媒に溶解している系を示す。又は、本発明の意味における「水分散性」又は「水に分散性」という用語は、マグネシウムイオン源の一部のみが水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のマグネシウムイオン源の粒子の一部のみが溶媒に溶解している系を示す。
本発明の意味におけるマグネシウムイオン「源」という用語は、マグネシウムイオン、すなわちマグネシウムカチオンを含み、好ましくはそれからなる化合物を示す。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、好ましくは少なくとも1種のマグネシウム塩の形態で提供される。好ましくは、少なくとも1種のマグネシウム塩のアニオン基は、炭酸イオン、塩化物イオン、酸化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特に、少なくとも1種のマグネシウム塩は、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、及び乳酸マグネシウム、ポリマーのマグネシウム塩及びそれらの混合物から選択される。
例えば、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、好ましくは炭酸マグネシウムである。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源は、マグネシウムイオンで部分的又は全体的に中和することができる複数の酸性部位を有する、ポリマーのマグネシウム塩、例えばアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェート及びそれらの混合物として存在する。ポリマーのマグネシウム塩は、好ましくはマグネシウムポリアクリレートである。
ポリマーのマグネシウム塩は、マグネシウムイオン、並びに任意選択的に、他のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する中和剤を使用して、好ましくは部分的に又は完全に、好ましくは5.0〜100.0%の中和度まで、好ましくは25.0〜100.0%の中和度まで、最も好ましくは75.0〜100.0%の中和度まで中和される。一実施形態において、ポリマーのマグネシウム塩の酸性部位は、マグネシウムのみを含む中和剤を使用して中和される。50000以下の平均分子量を有する、好ましくは1000〜25000の範囲の、より好ましくは3000〜12000の範囲の平均分子量を有する、中和ポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートが特に適している。
本発明の意味における「少なくとも1種の」水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の源という用語は、源が1種以上の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。又は、水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。例えば、水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、2種又は3種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、又は、水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、2種以上の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含み、好ましくはそれからなる。
本抗菌組成物の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、カチオンとしてナトリウムイオンを含み、好ましくはそれからなるいかなる材料でもあり得ると認識される。
少なくとも1種のナトリウムイオン源は水溶性又は水分散性であると認識される。
したがって、本発明の意味における「水溶性」又は「水に溶解性」という用語は、ナトリウムイオン源が水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のナトリウムイオン源の粒子が溶媒に溶解している系を示す。又は、本発明の意味における「水分散性」又は「水に分散性」という用語は、ナトリウムイオン源の一部のみが水と溶液を形成する、すなわち少なくとも1種のナトリウムイオン源の粒子の一部のみが溶媒に溶解している系を示す。
本発明の意味におけるナトリウムイオン「源」という用語は、ナトリウムイオン、すなわちナトリウムカチオンを含み、好ましくはそれからなる化合物を示す。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、好ましくは少なくとも1種のナトリウム塩の形態で提供される。好ましくは、少なくとも1種のナトリウム塩のアニオン基は、炭酸イオン、塩化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特に、少なくとも1種のマグネシウム塩は、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム酢酸ナトリウム、及び乳酸ナトリウム、ポリマーのナトリウム塩、及びそれらの混合物から選択される。
例えば、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、好ましくは炭酸ナトリウムである。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源は、ナトリウムイオンで部分的又は全体的に中和することができる複数の酸性部位を有する、ポリマーのナトリウム塩、例えばアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマー、ポリホスフェート、及びそれらの混合物として存在する。ポリマーのナトリウム塩は、好ましくは、LiNaポリホスフェート、リチウム−ナトリウムヘキサメタホスフェート又はナトリウムポリアクリレートから選択される。
ポリマーのナトリウム塩は、ナトリウムイオン、並びに任意選択的に、他のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する中和剤を使用して、好ましくは部分的に又は完全に、好ましくは5.0〜100.0%の中和度まで、好ましくは25.0〜100.0%の中和度まで、最も好ましくは75.0〜100.0%の中和度まで中和される。一実施形態において、ポリマーのナトリウム塩の酸性部位は、ナトリウムのみを含有する中和剤を使用して中和される。50000以下の平均分子量を有する、好ましくは1000〜25000の範囲の、より好ましくは3000〜12000の範囲の平均分子量を有する中和ポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートが特に適している。
抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3の重量比[Zn/Li]で含む。
抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源をさらに含む場合、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Mg/Zn]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Mg/Li]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
抗菌組成物が少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源をさらに含む場合、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Na/Zn]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
加えて又は代替的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Na/Li]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
このため、抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源と組合せて含む場合、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Zn/Li]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3であり、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Mg/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3であり、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性イオンリチウムイオン源に対する重量比[Mg/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
又は、抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む場合、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Zn/Li]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3であり、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Na/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3であり、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性イオンリチウムイオン源に対する重量比[Na/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
一実施形態において、抗菌組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源をさらに含む。本実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源に対する重量比[Na/Mg]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは3:1〜1:3である。
抗菌組成物が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む場合、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Zn/Li]は、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Mg/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Mg/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Na/Zn]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Na/Li]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源に対する重量比[Na/Mg]は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3である。
好ましくは、抗菌組成物は、水性調製物を保存するために、水性調製物、例えば製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物に添加される。抗菌組成物は、溶液又は分散物の形態で添加される場合、水性調製物により均一に分布させることができるため、抗菌組成物は水を含むことが好ましい。このため、抗菌組成物は、好ましくは水性抗菌組成物である。
「水性」調製物又は抗菌組成物という用語は、調製物又は組成物の液相が水を含み、好ましくは水からなる系を示す。しかし前記用語は、水性調製物又は組成物がメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、ケトン、例えばアセトン又はアルデヒドなどのカルボニル基含有溶媒、イソプロピルアセテートなどのエステル、ギ酸などのカルボン酸、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド及びこれの混合物を含む群から選択される有機溶媒を含むことを排除しない。水性調製物又は組成物が有機溶媒を含む場合、水性調製物又は組成物は有機溶媒を、水性調製物又は組成物の液相の総重量に対して、40.0重量%まで、好ましくは1.0〜30.0重量%、最も好ましくは1.0〜25.0重量%の量で含む。例えば、水性調製物又は組成物の液相は水からなる。水性調製物又は組成物の液相が水からなる場合、使用する水は、水道水及び/又は脱イオン水などの入手可能ないずれの水であってもよい。
本発明の意味における「溶液」という用語は、溶媒中に分離した固体粒子が認められない、すなわち、水による溶液が形成されている抗菌組成物であって、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて溶媒に溶解している、抗菌組成物を示す。
本発明の意味における「分散物」又は「懸濁物」という用語は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の少なくとも一部が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて、溶媒中に不溶性固体として存在する、抗菌組成物を示す。
これを考慮して、抗菌組成物は未希釈の、すなわち濃縮形態であることができる。本発明の別の実施形態において、抗菌組成物は、水性調製物と接触する前に、好適な濃度まで希釈される。希釈形態では、抗菌組成物は好ましくは水に溶解され、対応する希釈組成物は、組成物の総重量に対して好ましくは最大99.0重量%の抗菌組成物を含む。より好ましくは、水中の組成物は、組成物の総重量に対して1.0〜95.0重量%の抗菌組成物、最も好ましくは1.0〜85.0重量%の抗菌組成物を含み、それにより組成物はさらに好適な安定剤を含み得る。
すでに上で概説したように、抗菌組成物は水性調製物中に均一に分布していることが好ましい。このため、本実施形態において、抗菌組成物は、好ましくは溶液又は分散液の形態で添加され、このため好ましくは水で希釈される。しかし、水性調製物の過剰な希釈を回避するために、抗菌組成物中の含水量を可能な限り低く又は必要に応じて低く維持することが好ましい。
少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源はそれぞれ、水の重量に対して計算して、少なくとも100ppmの量で組成物中に存在することが認識される。
一実施形態において、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源はそれぞれ、水の重量に対して計算して、組成物中に100〜27000ppm、好ましくは250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量で存在する。
すなわち、抗菌組成物は好ましくは
a)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、
b)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、
と組合せて含む。
一実施形態において、抗菌組成物は好ましくは
a)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、
b)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに
c)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は
d)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源
と組合せて含む。
例えば、抗菌組成物は、好ましくは
a)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、
b)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに
c)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、又は
d)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源
と組合せて含む。
又は、例えば、抗菌組成物は、好ましくは
a)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、
b)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに
c)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び
d)水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源
とを組合せて含む。
別途記載しない限り、「ppm」という用語は、水の重量に対して計算されることが認識される。
好ましい一実施形態において、抗菌組成物は、100〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜5000ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源と組合せて含み、より好ましくはそれからなる。例えば、抗菌組成物は、100〜2500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜2500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源と組合せて含み、より好ましくはそれからなる。
別の好ましい実施形態において、抗菌組成物は、100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、及び100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。例えば、抗菌組成物は、250〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、及び100〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む。
別の好ましい実施形態において、抗菌組成物は、100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、及び100〜1500ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源と組合せて含む。例えば、抗菌組成物は、250〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、100〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、及び100〜1250ppmの量の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源と組合せて含む。
少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意の少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源それぞれの量が、水性調製物において広範囲で変動し得ることが認識される。しかし、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源が、水性調製物の水の重量に対して計算して、少なくとも200ppmの総量で存在する場合、抗菌効率に関して並外れて良好な結果が得られる。
例えば、組成物は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源を、水の重量に対して計算して、200〜54000ppm、より好ましくは500〜50000ppm、より好ましくは500〜25000ppm、さらにより好ましくは750〜10000ppm、最も好ましくは900〜5000ppmの範囲に及ぶ総量で含む。
組成物が少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を含む場合、組成物中の少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに少なくとも1種の水溶性又は分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の総量は、水の重量に対して計算して、好ましくは500〜54000ppm、より好ましくは750〜50000ppm、より好ましくは1000〜25000ppm、さらに好ましくは1200〜10000ppm及び最も好ましくは1500〜5000ppmの範囲に及ぶ。
このため、抗菌組成物は、好ましくは
a)少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、
b)少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、
c)任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は
d)任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源、及び
e)任意選択的に水
と組合せてなる。
すでに上で概説したように、本抗菌組成物は微生物に対して有効であることが判明している。好ましくは、抗菌組成物は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類、及びそれらの混合物を含む群から選択される微生物に対して有効である。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の細菌株は、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
グラム陽性細菌及びグラム陰性細菌は、当分野で周知であり、例えばBiology of Microorganisms,“Brock”,Madigan MT,Martinko JM,Parker J,1997,8thEditionに記載されていることが認識される。特にそのような細菌は、それぞれ多くの細菌ファミリを含む、進化的に非常に遠い関係にあるバクテリアのクラスを表している。グラム陰性菌は、2つの膜(外膜及び内膜)を特徴とし、グラム陽性菌は1つの膜のみを含有する。通常、前者は多量のリポ多糖及びペプチドグリカンの薄い単層を含有し、後者は実質的にリポ多糖を含有せず、多層の厚いペプチドグリカンを含有し、コートはテイコ酸を含有する。これらの相違について、グラム陽性菌とグラム陰性菌は、環境の影響に対する反応が異なる。グラム陽性菌とグラム陰性菌を識別する方法には、DNAシークエンシング技法又は生化学的キャラクタリゼーションによる種の同定が挙げられる。又は、薄切片透過型電子顕微鏡法によって膜の数を直接決定することができる。
本発明の意味における「少なくとも1種の細菌株」という用語は、細菌株が1種以上の細菌株を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の細菌株は、1種の細菌株を含み、好ましくはそれからなる。又は、少なくとも1種の細菌株は、2種以上の細菌株を含み、好ましくはそれからなる。例えば、少なくとも1種の細菌株は、2種又は3種の細菌株を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、少なくとも1種の細菌株は、2種以上の細菌株を含み、好ましくはそれからなる。
一実施形態において、抗菌組成物は、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、例えばシュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナス・スタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナス・オレオボランス亜属オレオボランス(Pseudomonas oleovorans subsp.Oleovorans)、及びそれらの混合物、バークホルデリア属(Burkholderia sp.)、例えばバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia);エシェリキア属(Escherichia spp.)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli);アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、例えばアルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis);スタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus);エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、例えばエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis);バチルス属(Bacillus sp.)、例えばバチルスハロデュランス(Bacillus halodurans);サルモネラ属(Salmonella sp.);レジオネラ(Legionella)、コモモナス・アクアティカ(Comomonas aquatica)、ブレブンディモナス・インターメディア(Brevundimonas intermedia)、リゾビウム・ラジオバクター(Rhizobium radiobacter)、スピンゴビウム・ヤノイクヤエ(Spingobium yanoikuyae)、カルディモナス属(Caldimonas sp.)、ハイドロゲノファーガ属(Hydrogenophaga sp.)、アリシェワネラ・アグリ(Alishewanella agri)、アルスロバクター属(Arthrobacter sp.)、クリセオミクロビウム・アミロリチクム(Chryseomicrobium amylolyticum)、マイクロバクテリウム属(Microbacterium sp.)、エキグオバクテリウム・アウランチアクム(Exiguobacterium aurantiacum)、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の細菌株に対して有効である。
例えば、抗菌組成物は、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、例えばシュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)及びそれらの混合物、バークホルデリア属(Burkholderia sp.)、例えばバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia);エシェリキア属(Escherichia spp.)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli);アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、例えばアルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis);スタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus);エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、例えばエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis);バチルス属(Bacillus sp.);サルモネラ属(Salmonella sp.);レジオネラ(Legionella)及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の細菌株に対して有効である。
加えて又は代替的に、抗菌組成物は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)、ロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)、フザリウム属(Fusarium sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、例えばアスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ブラジリエンシス(Aspergillus brasiliensis)、及びそれらの混合物、ペニシリウム属(Penicillium sp.)、例えばペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)、ペニシリウム・フニクロスム(Penicillium funiculosum)、及びそれらの混合物、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、ゲオトリクム属(Geotrichum sp.)、アクレモニウム属(Acremonium sp.)、アルテルナリア属(Alternaria sp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium sp.)、ムコール属(Mucor sp.)、リゾプス属(Rhizopus sp.)、スタキボトリス属(Stachybotrys sp.)、トリコデルマ属(Trichoderma sp.)、デマチアセアエ属(Dematiaceae sp.)、フォーマ属(Phoma sp.)、ユーロチウム属(Eurotium sp.)、スコプラリオプシス属(Scopulariopsis sp.)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)、モニリア属(Monilia sp.)、ボトリチス属(Botrytis sp.)、ステムフィリウム属(Stemphylium sp.)、ケトミウム属(Chaetomium sp.)、マイセリア属(Mycelia sp.)、ニューロスポラ属(Neurospora sp.)、ウロクラジウム属(Ulocladium sp.)、ペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)、ワレミア属(Wallemia sp.)、カーブラリア属(Curvularia sp.)、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の真菌株に対して有効である。
例えば、抗菌組成物は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)、ロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)、フザリウム属(Fusarium sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の真菌株に対して有効である。
カビと酵母は真菌のサブクラスであることが認識される。したがって、少なくとも1種の真菌株は、少なくとも1種のカビ株又は少なくとも1種の酵母株であることができる。
したがって、抗菌組成物は、 一実施形態により、アクレモニウム属(Acremonium sp.)、アルテルナリア属(Alternaria sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium sp.)、フザリウム属(Fusarium sp.)、ムコール属(Mucor sp.)、ペニシリウム属(Penicillium sp.)、リゾプス属(Rhizopus sp.)、スタキボトリス属(Stachybotrys sp.)、トリコデルマ属(Trichoderma sp.)、デマチウス属(Dematiaceae sp.)、フォーマ属(Phoma sp.)、ユーロチウム属(Eurotium sp.)、スコプラリオプシス属(Scopulariopsis sp.)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)、モニリア属(Monilia sp.)、ボトリチス属(Botrytis sp.)、ステムフィリウム属(Stemphylium sp.)、ケトミウム属(Chaetomium sp.)、マイセリア属(Mycelia sp.)、ニューロスポラ属(Neurospora sp.)、ウロクラジウム属(Ulocladium sp.)、ペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)、ワレミア属(Wallemia sp.)、カーブラリア属(Curvularia sp.)及びこれの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種のカビ株に対して有効であることができる。
本発明の意味における「少なくとも1種のカビ株」という用語は、カビ株が1種以上のカビ株を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種のカビ株は、1種のカビ株を含み、好ましくはそれからなる。又は、少なくとも1種のカビ株は、2種以上のカビ株を含み、好ましくはそれからなる。例えば、少なくとも1種のカビ株は、2種又は3種のカビ株を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、少なくとも1種のカビ株は、2種以上のカビ株を含むか、好ましくはそれからなる。
加えて又は代替的に、抗菌組成物は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)、ロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の酵母株に対して有効であることができる。
本発明の意味における「少なくとも1種の酵母株」という用語は、酵母株が1種以上の酵母株を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の酵母株は、1種の酵母株を含み、好ましくはそれからなる。又は、少なくとも1種の酵母株は、2種以上の酵母株を含み、好ましくはそれからなる。例えば、少なくとも1種の酵母株は、2種又は3種の酵母株を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、少なくとも1種の酵母株は、2種以上の酵母株を含み、好ましくはそれからなる。
加えて又は代替的に、抗菌組成物は、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・エメルソニ(Chlorella emersonii)、スティココッカス・バシラリス(Stichococcus bacillaris)、プレウロコッカス属(Pleurococcus sp.)、アナシスティス・モンタナ(Anacystis montana)、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の藻類株に対して有効であることができる。
本発明の意味における「少なくとも1種の藻類株」という用語は、藻類株が1種以上の藻類株を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の藻類株は、1種の藻類株を含み、好ましくはそれからなる。又は、少なくとも1種の藻類株は、2種以上の藻類株を含み、好ましくはそれからなる。例えば、少なくとも1種の藻類株は、2種又は3種の藻類株を含み、好ましくはそれらからなる。好ましくは、少なくとも1種の藻類株は、2種以上の藻類株を含み、好ましくはそれからなる。
驚くべきことに、本発明の抗菌組成物は、従来の殺生物剤を使用することなく微生物に対して有効であり、このため抗菌組成物などとして使用できることが判明している。
このため、抗菌組成物は、好ましくは、フェノール、ハロゲン化フェノール、ハロゲン含有化合物、ハロゲン放出化合物、イソチアゾリノン、アルデヒド含有化合物、アルデヒド放出化合物、グアニジン、スルホン、チオシアネート、ピリチオン、β−ラクタム抗生物質などの抗生物質、第四級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、アミド、アミン、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、アゾール、カルバメート、グリホセート、スルホンアミド、及びそれらの混合物を含む群から選択される殺生物剤を含まない。
フェノール殺生物剤は、2−フェニルフェノール(OPP)(CAS NO 90−43−7)及び/又はナトリウム塩(CAS NO 132−27−4)若しくはカリウム塩(CAS NO 13707−65−8)などのアルカリ金属塩の形態の2−フェニルフェノール(OPP)であり得る。
ハロゲン化フェノール殺生物剤は、4−クロロ−3−メチルフェノール(CAS NO 59−50−7)、及び/又は4−クロロ−2−メチルフェノール(CAS NO 1570−64−5)であり得る。
ハロゲン含有又はハロゲン放出化合物である殺生物剤は、ブロノポール(CAS NO 52−51−7)、ブロニドックス(CAS NO 30007−47−7)、2,2−ジブロム−3−ニトリルプロピオンアミド(DBNPA)(CAS NO 10222−01−2)、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン(CAS NO 35691−65−7)、モノクロロアミン(CAS NO 10599−90−3)、臭化アンモニウム(CAS NO 12124−97−9)、次亜塩素酸カルシウム(CAS NO 7778−54−3)、ヨウ素(CAS NO 7553−56−2)、三ヨウ化物(CAS NO 14900−04−0)、ヨウ素酸カリウム(CAS NO 7758−05−6 )、及びそれらの混合物から選択され得る。
本発明により、「ハロゲン含有化合物」は、1個以上のハロゲン基を有する殺生物剤を示す。本発明により、「ハロゲン放出化合物」は、ハロゲン基を放出又は移転することができる化合物を示す。
イソチアゾリノン殺生物剤は、イソチアゾリノン(IT)(CAS NO 1003−07−2)、ベンズイソチアゾリノン(BIT)(CAS NO 2634−33−5)、5−クロロ−2−メチル−2H−イソチアゾリン−3−オン(CMIT)(CAS NO 26172−55−4)、2−メチル−2H−イソチアゾリン−3−オン(MIT)(CAS NO 2682−20−4)、オクチルイソチアゾリノン(OIT)(CAS NO 26530−20−1)、ジクロロオクチルイソチアゾリノン(DOIT)(CAS NO 64359−81−5)、及びそれらの混合物を含む群から選択され得る。例えば、イソチアゾリノン殺生物剤CMIT/MIT(CAS NO 55965−84−9)は、重量比3:1の、5−クロロ−2−メチル−2H−イソチアゾリン−3−オン(CMIT)と2−メチル−2H−イソチアゾリン−3−オン(MIT)の混合物である。
アルデヒド含有化合物は、ホルムアルデヒド(CAS NO 50−00−0)、アセトアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド(CAS NO 111−30−8)、2−プロペナール、フタル酸ジアルデヒド、及びそれらの混合物を含む群から選択され得て、好ましくはホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、又はそれらの混合物である。
本発明により、「アルデヒド含有化合物」は、1以上のアルデヒド基を有する殺生物剤を示す。
アルデヒド放出化合物は、ホルムアルデヒド放出化合物、アセトアルデヒド放出化合物、コハク酸アルデヒド放出化合物、2−プロペナール放出化合物、及びそれらの混合物を含む群から選択することができ、好ましくはホルムアルデヒド放出化合物から選択される。ホルムアルデヒド放出化合物は、ベンジルアルコールモノ(ポリ)−ヘミホルマール(CAS NO 14548−60−8)、テトラメチロール−アセチレンジウレア(CAS NO 5395−50−6)、チアジアジンチオン−テトラヒドロジメチル(DAZOMET)(CAS NO 533−74−4)、(エチレンジオキシ)ジメタノール(EDDM)(CAS NO 3586−55−8)、2−クロロ−N−(ヒドロキシメチル)アセトアミド(CAS NO 2832−19−1)、ジメチルオキサゾリジン(DMO)(CAS NO 51200−87−4)、ヘキサメチレンテトラミン(CAS NO 100−97−0)、ビス[テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム]サルフェート(THPS)(CAS NO 55566−30−8)、1−(シス−3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(CAS NO 51229−78−8)、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(ヒドロキシエチル)−s−トリアジン(CAS NO 4719−04−4)、及びそれらの混合物を含む群から選択され得る。
本発明により、「アルデヒド放出化合物」とは、モノアルデヒド、ジアルデヒド及び/又はトリアルデヒドを放出することができる化合物を示す。
グアニジンは、グアニジンドデシルモノクロリド(CAS NO 13590−97−1)及び/又はポリエトキシエトキシエチルグアニジニウムヘキサクロリド(CAS NO 374572−91−5)から選択され得る。スルホン殺生物剤は、ヘキサクロロジメチルスルホン(CAS NO 3064−70−8)、及び/又は4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(CAS NO 80−08−0)であり得る。チオシアネート殺生物剤は、メチレンビス(チオシアネート)(CAS NO 6317−18−6)、及び/又は(ベンゾチアゾール−2−イルチオ)メチルチオシアネート(CAS NO 21564−17−0)であり得る。抗生物質である殺生物剤は、β−ラクタム抗生物質、例えばペニシリンG(CAS NO 69−57−8)、及び/又はアンピシリン(CAS NO 69−53−4)、及び/又はビアペネム(CAS NO 120410−24−4)、及び/又はセフィキシム(CAS NO 79350−37−1)から選択され得る。アミド殺生物剤は、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)(CAS NO 10222−01−2)であり得る。アゾール殺生物剤は、クリンバゾール(CAS NO 38083−17−9)、ミコナゾール(CAS NO 22916−47−8)、クロトリマゾール(CAS NO 23593−75−1)及びミコナゾールニトレート(CAS NO 22832−87−7)などの塩の形態の殺生物剤を含む、それらの混合物から選択され得る。カルバメート殺生物剤は、ヨードプロピニルブチルカルバメート(CAS NO 55406−53−6)、アルジカルブ(CAS NO 116−06−3)、カルボフラン(CAS NO 1563−66−2)、及びそれらの混合物から選択され得る。グリホセート殺生物剤は、N−(ホスホノメチル)グリシン(CAS NO 1071−83−6)、及び/又はアンモニウム塩若しくはイソプロピルアンモニウム塩(CAS NO 40465−66−5 and CAS NO 38641−94−0)などの塩の形態のN−(ホスホノメチル)グリシンから選択され得る。ピリチオン殺生物剤は、ナトリウムピリチオン(CAS NO 3811−73−2)及び/又は亜鉛ピリチオン(CAS NO 13463−41−7)であり得る。
殺生物剤は、第四級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、トリブチルスズ、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、スルホンアミド、及びそれらの混合物からさらに選択することができる。
一実施形態において、抗菌組成物は殺生物剤を含まない。
しかし、抗菌組成物の微生物に対する抗菌効率を向上させるために、抗菌組成物が少量の殺生物剤をさらに含むことは除外されないことに留意されたい。
好ましくは、抗菌組成物は、2〜12、好ましくは6〜12、より好ましくは7〜10.5のpH値を有する。
一実施形態において、抗菌組成物はアルカリ安定性抗菌組成物であることが好ましい。すなわち、抗菌組成物は、好ましくは、pH8以上、好ましくは9以上、最も好ましくは10以上のアルカリ性条件下で安定である。
例えば、抗菌組成物は、8〜8.5のpH及び/又は8.5〜9のpH及び/又は8.5〜9.5のpH及び/又は9.5〜10のpH及び/又は10〜10.5のpH水性調製物中に存在する場合、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類の株、及びそれらの混合物などの微生物に対して有効である。
<水性調製物>
抗菌組成物は、好ましくは、水性調製物を微生物から保存するために使用される。したがって、水性調製物は、微生物に対する保存を必要とするあらゆる種類の水性調製物であり得る。
より正確には、水性調製物は抗菌組成物を含む。
抗菌組成物の定義及びその好ましい実施形態に関して、本発明の抗菌組成物の技術的詳細事項を議論する際に、上記に与えた記載を参照されたい。
水性調製物は、好ましくは、製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物である。
水性調製物は、好ましくは少なくとも1種の無機粒子状材料を含む。
本発明の意味における「少なくとも1種の」無機粒子状材料という用語は、無機粒子状材料が1種以上の無機粒子状材料を含み、好ましくはそれからなることを意味する。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の無機粒子状材料は、1種の無機粒子状材料を含み、好ましくはそれからなる。又は、少なくとも1種の無機粒子状材料は、2種以上の無機粒子状材料を含み、好ましくはそれからなる。例えば、少なくとも1種の無機粒子状材料は、2種又は3種の無機粒子状材料を含み、好ましくはそれからなる。好ましくは、少なくとも1種の無機粒子状材料は、1種の無機粒子状材料を含み、好ましくはそれからなる。
例えば、少なくとも1種の無機粒子状材料は、天然粉砕炭酸カルシウム、天然及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウム、表面改質炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、粘土、重晶石、タルカム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、ハイドロマグネサイト、パーライト、セピオライト、ブルーサイト、及びそれらの混合物を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、少なくとも1種の無機粒子状材料は、天然粉砕炭酸カルシウム及び/又は合成沈降炭酸カルシウム、及び/又は表面改質炭酸カルシウムを含む。好ましくは、少なくとも1種の無機粒子状材料は、天然粉砕炭酸カルシウム、及び/又は合成沈降炭酸カルシウムを含む。
本発明の意味における「粉砕炭酸カルシウム」(GCC)は、天然源、例えば石灰石、大理石又はチョークから得られ、湿式及び/又は乾式による処理、例えば粉砕、ふるい分け及び/又は分画により、例えばサイクロン又は分級機によって加工された炭酸カルシウムである。
本発明の意味における「沈降炭酸カルシウム」(PCC)は、一般に、水性環境における二酸化炭素と石灰との反応後の沈降によって、又は水中でのカルシウム源及び炭酸イオン源の沈降によって得られる合成材料である。
「表面改質炭酸カルシウム」は、表面反応したGCC又はPCCを特徴とし得る。表面反応炭酸カルシウムは、水性懸濁物の形態のGCC又はPCCを提供し、懸濁物に酸を添加することによって調製され得る。好適な酸は、例えば硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸、シュウ酸、又はこれの混合物である。次のステップにおいて、炭酸カルシウムをガス状二酸化炭素によって処理する。硫酸又は塩酸などの強酸を酸処理ステップで使用する場合、二酸化炭素がインサイチュで自動的に生成する。若しくは又はさらに、二酸化炭素を外部源から供給することができる。表面反応炭酸カルシウムは、例えば米国特許出願第2012/0031576A1号、国際公開第2009/074492A1号、欧州特許第2 264 109A1号、欧州特許第2 070 991A1号、欧州特許第2 264 108A1号、国際公開第00/39222A1号、国際公開第2004/083316A1号又は国際公開第2005/121257A2号に記載されている。
天然粉砕炭酸カルシウム、及び/又は合成沈降炭酸カルシウム、及び/又は表面改質炭酸カルシウムは、さらに表面処理され得るか、又は当業者に周知の分散剤を含み得る。例えば、分散剤は、アクリレート系分散剤であり得る。
水性調製物が少なくとも1種の無機粒子状材料を含む場合、少なくとも1種の無機粒子状材料は、製造される製品の種類に含まれる材料に従来用いられるような粒度分布を有し得る。一般に、粒子の90%は5μm未満のesd(MicromeriticsのSedigrapH5100シリーズを使用する周知の沈降技術によって測定した、球相当径)を有する。粗大な無機粒子状材料は、一般に(すなわち、少なくとも90重量%の)1〜5μmの範囲の粒子esdを有し得る。無機粒子状材料は、一般に2μm未満の、例えば50.0〜99.0重量%の2μm未満の、好ましくは60.0〜90.0重量%の2μm未満の粒子esdを有し得る。水性調製物中の少なくとも1種の無機粒子状材料は、Micromeritics Instrument CorporationのSedigraphTM 5100を使用して測定した、0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μm、最も好ましくは0.35〜1μm、例えば0.7μmの重量中央粒径d50値を有することが好ましい。
そのような無機粒子状材料を水性調製物中に分散させ、このため調製物の粘度が経時的にほぼ不変とするために、分散剤などの添加剤を使用することができる。本発明による好適な分散剤は、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニット酸(シス又はトランス)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネル酸、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、スチレン、アクリル酸及びメタクリル酸のエステル、並びにそれらの混合物からなる群から選択されるモノマー及び/又はコモノマーからなるホモポリマー又はコポリマーであり、ポリ(アクリル酸)及び/又はポリ(メタクリル酸)の塩が分散剤として好ましい。
加えて又は代替的に、水性調製物は、少なくとも1種の有機粒子状材料を含む。例えば、少なくとも1種の有機材料は、炭水化物、例えばCMC又はデンプン、糖、セルロース、改質セルロース及びセルロース系パルプ、グリセロール、炭化水素、及びそれらの混合物を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性調製物は、好ましくは天然粉砕炭酸カルシウム、天然及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウム、表面改質炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、粘土、重晶石、タルカム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、ハイドロマグネサイト、パーライト、セピオライト、ブルーサイト、及びそれらの混合物を含む群から選択される、少なくとも1種の無機粒子状材料を含み、最も好ましくは、少なくとも1種の無機粒子状材料は、天然粉砕炭酸カルシウム、及び/又は合成沈降炭酸カルシウムを含む。
このため、水性調製物は、好ましくは水性懸濁物(又はスラリー)である。
水性調製物の固形分は、最大85.0重量%であり得ることが認識される。例えば、水性調製物の固形分は、水性調製物の総重量に対して10.0〜82.0重量%、より好ましくは20.0〜80.0重量%である。
本出願の意味における総固形分は、少なくとも3〜5gのサンプルで測定されるような、105℃にて3時間乾燥した後の水性調製物の残留重量に相当する。
水性調製物のpHは、広い範囲で変動可能であり、そのような水性調製物について通例認められるpH範囲にあることが好ましい。このため、水性調製物は、好ましくは2〜12のpH値を有することが認識される。例えば、ステップa)の水性調製物は、6〜11.5、より好ましくは7〜10.5のpH値を有する。
通例、水性調製物は、100rpmの速度にて、LV−3スピンドルを装備したBrookfield DV−II粘度計を用いて測定されるように、好ましくは50〜2000 mPa.s、好ましくは80〜800 mPa.sの範囲の粘度を有する。
本発明による水性調製物は、当分野で既知の方法によって、例えば非水溶性固体、好ましくは無機粒子状材料を、必要に応じて分散剤、必要に応じてさらなる添加剤を添加して、水中へ分散、懸濁又はスラリー化することによって製造することができる。
<水性調製物を微生物から保存する方法及び使用>
本発明はまた、水性調製物を微生物から保存する方法も示し、前記方法は、
a)水性調製物、好ましくは製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物を提供するステップ、
b)本明細書で定義される抗菌組成物を提供するステップ、並びに
c)保存水性調製物を得るために、ステップa)の水性調製物をステップb)の抗菌組成物と1回以上接触させ且つ混合するステップを含む。
水性調製物、抗菌組成物、微生物及びその好ましい実施形態の定義に関して、本発明の水性調製物及び抗菌組成物の技術的詳細事項を議論する際に、上記に与えた記載を参照されたい。
本発明の方法のステップc)により、ステップa)の水性調製物は、ステップb)の抗菌組成物と接触及び混合される。
このため、抗菌組成物は好ましくは、抗菌組成物が存在する場合、水性調製物中の少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類の株、及びそれらの混合物などの微生物に対して有効であることが認識される。これにより、少なくとも1種類の細菌株、少なくとも1種類の真菌、カビ、酵母、藻類の株及びそれらの混合物などの微生物の微生物増殖が防止されるか、又は保存された水性調製物においてcfu値(コロニー形成単位)が低下する。
一般に、ステップa)の水性調製物とステップb)の少なくとも1種の抗菌組成物は、当業者に既知のいかなる従来手段により接触させることができる。
ステップc)は、好ましくは、ステップb)の抗菌組成物をステップa)の水性調製物に添加することによって行われることが認識される。
好ましくは、ステップc)は、抗菌組成物が水性調製物に混合しながら添加されて行われる。十分な混合は、より完全な混合をもたらし得る、水性調製物の振とう又は撹拌によって達成され得る。本発明の一実施形態において、ステップc)は、水性調製物と抗菌組成物を確実に完全に混合するために、撹拌下で行う。このような撹拌は、連続的に又は不連続的に行うことができる。
一実施形態において、ステップc)は、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源それぞれの水性調製物中の量が、水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、なおより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、さらにより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm、最も好ましくは750〜5000ppmであるような量で、抗菌組成物が水性調製物に添加されて行われる。
少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源それぞれの量が、水性調製物において広範囲で変動し得ることが認識される。
上述の数値が、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源を介して水性調製物に添加される抗菌組成物の量を反映していて、水性調製物中に自然に存在し得る、溶解した亜鉛イオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン及びナトリウムイオンイオンを含まないことに留意されたい。
抗菌組成物の単一成分は、プレミックス組成物として、又は単一成分の形態で水性調製物に添加できることが認識される。
一実施形態において、抗菌組成物の単一成分は、乾燥形態で、又は溶液若しくはスラリー若しくは分散物の形態で水性調製物に添加することができる。
水性調製物に添加される、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の量は、水性調製物に応じて個別に調整することができる。特に、抗菌組成物及びその中の単一成分の量は、水性調製物で使用される少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、性質及び発生に依存する。定義された範囲内で用いられる最適量は、実験室規模での予備試験及び一連の試験によって、並びに補足的な運用試験によって決定することができる。
ステップc)は1回以上反復できることが認識される。
抗菌組成物は、1回で又は数回に分けて水性調製物に添加することができる。抗菌組成物を数回に分けて添加する場合、抗菌組成物は、ほぼ等しい分量又は等しくない分量で、水性調製物に添加することができる。
ステップc)で得られた水性調製物は、好ましくは、ステップa)で提供された水性調製物の固形分に対応する固形分を有する。このため、ステップc)で得られた水性調製物は、好ましくは、ステップc)で得られた水性調製物の総重量に対して最大85.0重量%の固形分を有することが認識される。例えば、ステップc)で得られた水性調製物の固形分は、ステップc)で得られた水性調製物の総重量に対して10.0〜82.0重量%、より好ましくは20.0〜80.0重量%である。
加えて又は代替的に、ステップc)で得られた水性調製物のpHは、ステップa)で提供された水性調製物のpHに対応することが好ましい。このため、ステップc)で得られた水性調製物は、好ましくは2〜12のpH値を有する。例えば、ステップd)で得られた水性調製物は、6〜11.5、より好ましくは7〜10.5のpH値を有する。
通例、ステップc)で得られた水性調製物は、100rpmの速度にて、LV−3スピンドルを装備したBrookfield DV−II粘度計を用いて測定されるように、好ましくは50〜2000 mPa.s、好ましくは80〜800 mPa.sの範囲の粘度を有する。
水性調製物は、好ましくは、本発明の方法、すなわち上で定義された水性調製物を微生物から保存する方法によって得ることができる。
このため、本発明のさらなる態様は、本明細書で定義される水性調製物を微生物から保存する方法によって得られる水性調製物、好ましくは保存された水性調製物を示す。
得られた物品の結果を考慮して、本発明は、さらなる態様において、水性調製物を微生物から保存するための本明細書で定義される抗菌組成物の使用を示す。
微生物は、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類の株、及びそれらの混合物を含む群から選択されることが好ましい。
水性調製物は、好ましくは、製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物である。
水性調製物、抗菌組成物、微生物及びその好ましい実施形態の定義に関して、本発明の水性調製物及び抗菌組成物の技術的詳細事項を議論する際に、上記に与えた記載を参照されたい。
以下の実施例は、その範囲を制限することなく本発明を説明するものである。
<測定方法>
以下の測定方法は、明細書、実施例及び特許請求の範囲に与えるパラメータを評価するために使用される。
<材料のBET比表面積>
BET比表面積は、ISO 9277に従うBET法によって窒素を使用して測定した。
<粒子状材料の粒径分布(粒径がX未満の粒子の質量%)及び重量中央径(d50)>
粒子状材料の重量中央粒径及び粒径質量分布は、沈降法、すなわち重力場における沈降挙動の分析によって測定した。測定は、Micromeritics Instrument Corporation製のSedigraph(TM)5100を用いて行った。
方法及び機器は当業者に既知であり、充填剤及び顔料の粒径を決定するために通常使用されている。測定は0.1重量%Na水溶液中で行う。高速撹拌機及び超音波を使用してサンプルを分散させる。
<pH測定>
水サンプルのpHは、標準pHメーターを使用しておよそ25℃にて測定する。
<Brookfield粘度>
すべてのBrookfield粘度は、LV−3スピンドルを装備したBrookfield DV−II粘度計によって、100 rpmの速度及び室温(20±3°C)にて測定する。
<添加物の量>
別途記載しない限り、ppmで示されるすべての量は、水性調製物中の水1キログラムあたりのmg値を示す。濃度は、国際単位系に従い、水性調製物における水中の、mmol/kg(キログラムあたりのミリモル)又はmol/l(リットルあたりのモル)でさらに示す。
<細菌数>
以下の表に示すすべての細菌数は、cfu/ml(ミリリットルあたりのコロニー形成単位)又はcfu/プレート(プレートあたりのコロニー形成単位)のどちらかであり、cfu/mlは平板培養の2〜3日後に、“Bestimmung von aeroben mesophilen Keimen”, Schweizerisches Lebensmittelbuch, chapter 56, section 7.01, edition of 1985, revised version of 1988に記載されたカウント方法に従って求めた。別途記載しない限り、トリプシン大豆寒天プレート(TSA、BD 236950を使用して調製)につき、リン酸緩衝生理食塩水(PBS; pH= 7.4, 137mmol/l NaCl, 2.7mmol/l KCl, 10mmol/l NaHPO, 1.8mmol/l KHPO) の1:10希釈液0.1mlを平板培養した。次に、TSAプレートを30℃にて48時間又は72時間インキュベートした。次いでコロニー形成単位(cfu)をカウントし、cfu/プレートとして記録した。100 000 cfu/ml以上の数は、100000 cfu/mlとして記録する。
<固形分>
固形分は、Mettler−Toledo MJ33の水分計を使用して測定する。この方法及び機器は、当業者に既知である。
<ナトリウム及びリチウムの量>
ppmで示すナトリウムとリチウムの量はすべて、最終生成物のキログラムあたりのmg値に対応する。
<使用する細菌、酵母、カビの調製>
細菌シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、例えばP.アエルギノーサ(P. aeruginosa)DSM−1707及びP.プチダ(P. putida)DSM−50906、P.シュードアルカリゲネス(P. pseudoalcaligenes)DSM− 50188T、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、例えばB.セパシア(B. cepacia)ATCC−21809、アルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis)、例えばA.フェリカス(A. faecalis)ATCC−25094、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)DSM−1576及びスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、例えばS.アウレウス(S.aureus)株DSM 346の新鮮な細菌培養物、並びにサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cervisiae)DSM−1333;ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)DSM−70179及びロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)DSM−18184の新鮮な酵母培養物を、保存培養株の単一コロニーから液体成長培地(トリプチックソイブロス、例えばFluka、No.22092)3 mlを播種し、30℃にて毎分150回転(rpm)で撹拌しながら、約1×109細胞/mlの細胞密度となるまで16〜20時間インキュベートして調製した。細菌/酵母及び真菌(トリプチックソイブロス)の終夜培養物を同量で混合し、得られた混合物100 μlをベース塗料50 mlに添加した(以下を参照のこと)。
<ベース塗料>
抗菌活性を試験するためのベース塗料配合物を、次の表1にまとめる。
Figure 2020520369
#1湿潤分散剤は、BK Giulini ChemieからCalgon N newとして市販されているポリリン酸ナトリウムに関する。
#2レオロジー調整剤は、AkzoNobel Corp.からBermocoll Prime 3500として市販されているメチルエチルヒドロキシエチルセルロースに関する。
#3消泡剤は、Byk ChemieからBYK 038として市販されている鉱油系消泡剤に関する。
#4湿潤分散剤は、Coatex SAからECODIS P 50として市販されているアクリルポリマーのナトリウム塩に関する。
#5レオロジー調整剤は、Coatex SAからCoapur 2025として市販されているポリウレタンに関する。
#6白色顔料は、Millenium Inorganic chemicalsからTiona 595として市販されている二酸化チタンに関する。
#7増量剤は、Omya International AGからOmyacarb Extra−CLとして市販されている、0.8μmの中央径(d50)及び5μmのトップカット(d98)を有する乾燥粉砕炭酸カルシウム(イタリア産大理石)に関する。
#8増量剤は、Omya International AGからOmyacarb 5−GUとして市販されている、4.5〜6.5μmの中央径(d50)、30ppm以下の100μm超のふるい残分及び0.1%の以下の45μm未満のふるい残分(ISO 787/7)を有する、乾燥粉砕炭酸カルシウム(イタリア産大理石)に関する。
#9つや消し剤は、Omya International AGからOmya Calcimatt AVとして市販されている、20μmの中央径(d50)、0.8%以下の60μm超のふるい残分及び2%以下の45μm超のふるい残分(ISO 787/7)を有する乾燥粉砕炭酸カルシウム(イタリア産大理石)に関する。
#10増量剤は、Mondo MineralsからFINNTALC M20SL−AWとして市販されている、6μmの中央径(d50)と19μmのトップカット(d98)を有する乾燥粉砕炭酸カルシウム(イタリア産大理石)に関する。
#11結合剤は、ClariantからMowilith LDM 1871 53%として市販されている、スチレンとアクリル酸エステル(53%分散液)を主成分とする非可塑化水性ポリマー分散物に関する。
#12消泡剤は、Byk ChemieからBYK 012として市販されている、ポリマー系のVOC及びシリコーン不含有系消泡剤に関する。
<ベース塗料の抗菌活性試験>
ベース塗料配合物のサンプルを、表2に示すような異なる量のZnO、MgCO、LiCO及び/又はNaCOと混合した。
Figure 2020520369
:量は、ベース塗料中の水の重量に対する対応するイオンの量を示す。
表2に記載の抗菌組成物を含むベース塗料配合物E1〜E9を調製し、ベース塗料配合物の一定分量50mlを一定分量800μl(全混合物)と混合して、十分混合し、室温にて暗所で1週間インキュベートした。播種する1週間後、PBS緩衝液(リン酸緩衝液10mM、pH7.4、137mmol/l NaCl、2.7mmol/l KCl、10mmol/l NaHPO、1.8mmol/l KHPOの1:10希釈液100μl)標準TSA(トリプチケースソイ寒天)プレートに平板培養し(塗料1ミリリットルあたり100コロニー形成単位(cfu))、Binder 3.1中で30℃にてインキュベートした。細菌の増殖については48時間後、酵母/真菌/カビの増殖については72時間後にサンプルを分析した。
<処理済みベース塗料の抗菌活性試験の細菌/酵母及びカビ数>
別途記載しない限り、引用した細菌/酵母及び菌類の数は、cfu/プレートとして示す。以下の表3には、表2に従って調製したベース塗料配合物の抗菌活性を示す。上記のベース塗料の微生物活性試験に従って、抗菌活性を10週間(w0〜w10)にわたって毎週試験した。つまり、ベース塗料配合物の一定分量を10週間にわたって採取し、上記の新鮮な細菌/酵母及びカビの混合物によって毎週試験を行って、ベース塗料配合物中の添加抗菌組成物の抗菌活性の長期効果を評価した。
Figure 2020520369
表3のデータから、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源(E3)と組合せて含む組成物が、少なくとも2週間にわたって抗菌効率を示しているが、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源(E5)、又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源(E4)を欠く組成物は、抗菌効率を示さないと推論することができる。組成物が少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源をさらに含む場合、組成物の抗菌効率をさらに改善できることをさらに推論することができる。

Claims (17)

  1. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源を、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源と組合せて含む、抗菌組成物。
  2. 抗菌組成物が水を含み、好ましくは、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源、及び少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源、並びに任意選択的に、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源、及び/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源がそれぞれ、水の重量に対して計算して、少なくとも100ppm、例えば100〜27000ppm、好ましくは少なくとも250ppm、例えば250〜25000ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、例えば500〜20000ppm、さらにより好ましくは少なくとも600ppm、例えば600〜15000ppm、いっそうより好ましくは少なくとも750ppm、例えば750〜10000ppm及び最も好ましくは750〜5000ppmの量で組成物中に存在する、請求項1に記載の抗菌組成物。
  3. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源が少なくとも1種のリチウム塩であり、好ましくは、少なくとも1種のリチウム塩が、炭酸リチウム、塩化リチウム、水酸化リチウム、リン酸リチウム、クエン酸リチウム、マレイン酸リチウム、酢酸リチウム、乳酸リチウム;ポリマーのリチウム塩及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのリチウム塩が、アクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマーなどのアクリルコポリマー、ポリホスフェートのリチウム塩及びそれらの混合物から選択されることが好ましく、ポリマーのリチウム塩が、より好ましくはLiNaポリホスフェート、リチウム−ナトリウムヘキサメタホスフェート又はリチウムポリアクリレートである、請求項1又は2に記載の抗菌組成物。
  4. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源が、少なくとも1種のマグネシウム塩であり、好ましくは少なくとも1種のマグネシウム塩が、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム及び乳酸マグネシウム;ポリマーのマグネシウム塩及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのマグネシウム塩が、好ましくはアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマーなどのアクリルコポリマー、ポリホスフェートのマグネシウム塩及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  5. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源が、少なくとも1種の亜鉛塩であり、好ましくは少なくとも1種の亜鉛塩が、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、酢酸亜鉛、及び乳酸亜鉛;ポリマーの亜鉛塩及びそれらの混合物から選択され、ポリマーの亜鉛塩が、好ましくはアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマーなどのアクリルコポリマー、ポリホスフェートの亜鉛塩及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  6. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源が、少なくとも1種のナトリウム塩であり、好ましくは少なくとも1種のナトリウム塩が、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム;ポリマーのナトリウム塩及びそれらの混合物から選択され、ポリマーのナトリウム塩が、好ましくはアクリルホモポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリル酸並びにマレイン酸及び/又はアクリルアミドのコポリマーなどのアクリルコポリマー、ポリホスフェートのナトリウム塩及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  7. 少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Zn/Li]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Mg/Zn]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Mg/Li]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性亜鉛イオン源に対する重量比[Na/Zn]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性リチウムイオン源に対する重量比[Na/Li]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3であり、並びに/又は少なくとも1種の水溶性又は水分散性ナトリウムイオン源の、少なくとも1種の水溶性又は水分散性マグネシウムイオン源に対する重量比[Na/Mg]が、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、及び最も好ましくは3:1〜1:3である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  8. 抗菌組成物が、微生物、好ましくは少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌株、カビ、酵母、藻類及びそれらの混合物を含む群から選択される微生物に対して有効である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  9. 少なくとも1種の細菌株が、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、例えばシュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・シュードアルカリゲネス(Pseudomonas pseudoalcaligenes)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナス・スタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)、シュードモナス・オレオボランス亜属オレオボランス(Pseudomonas oleovorans subsp.Oleovorans)及びそれらの混合物、バークホルデリア属(Burkholderia sp.)、例えばバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia);エシェリキア属(Escherichia spp.)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli);アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、例えばアルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis);スタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus);エンテロコッカス属(Enterococcus sp.)、例えばエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis);バチルス属(Bacillus sp.)、例えばバチルスハロデュランス(Bacillus halodurans);サルモネラ属(Salmonella sp.);レジオネラ(Legionella)、コモモナス・アクアティカ(Comomonas aquatica)、ブレブンディモナス・インターメディア(Brevundimonas intermedia)、リゾビウム・ラジオバクター(Rhizobium radiobacter)、スピンゴビウム・ヤノイクヤエ(Spingobium yanoikuyae)、カルディモナス属(Caldimonas sp.)、ハイドロゲノファーガ属(Hydrogenophaga sp.)、アリシェワネラ・アグリ(Alishewanella agri)、アルスロバクター属(Arthrobacter sp.)、クリセオミクロビウム・アミロリチクム(Chryseomicrobium amylolyticum)、マイクロバクテリウム属(Microbacterium sp.)、エキグオバクテリウム・アウランチアクム(Exiguobacterium aurantiacum)及びそれらの混合物を含む群から選択され、並びに/又は少なくとも1種の真菌株が、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・メンブラニファシエンス(Pichia membranifaciens)、ロドトルラ・ムチラギノーザ(Rhodotorula mucilaginosa)、フザリウム属(Fusarium sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、例えばアスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ブラジリエンシス(Aspergillus brasiliensis)及びそれらの混合物、ペニシリウム属(Penicillium sp.)、例えばペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)、ペニシリウム・フニクロスム(Penicillium funiculosum)及びそれらの混合物、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、ゲオトリクム属(Geotrichum sp.)、アクレモニウム属(Acremonium sp.)、アルテルナリア属(Alternaria sp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium sp.)、ムコール属(Mucor sp.)、リゾプス属(Rhizopus sp.)、スタキボトリス属(Stachybotrys sp.)、トリコデルマ属(Trichoderma sp.)、デマチアセアエ属(Dematiaceae sp.)、フォーマ属(Phoma sp.)、ユーロチウム属(Eurotium sp.)、スコプラリオプシス属(Scopulariopsis sp.)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)、モニリア属(Monilia sp.)、ボトリチス属(Botrytis sp.)、ステムフィリウム属(Stemphylium sp.)、ケトミウム属(Chaetomium sp.)、マイセリア属(Mycelia sp.)、ニューロスポラ属(Neurospora sp.)、ウロクラジウム属(Ulocladium sp.)、ペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)、ワレミア属(Wallemia sp.)、カーブラリア属(Curvularia sp.)及びそれらの混合物を含む群から選択される、請求項8に記載の抗菌組成物。
  10. 組成物が、フェノール、ハロゲン化フェノール、ハロゲン含有化合物、ハロゲン放出化合物、イソチアゾリノン、アルデヒド含有化合物、アルデヒド放出化合物、グアニジン、スルホン、チオシアネート、ピリチオン、β−ラクタム抗生物質などの抗生物質、第4級アンモニウム塩、パーオキサイド、パークロレート、アミド、アミン、重金属(亜鉛イオン以外)、殺生物性酵素、殺生物性ポリペプチド、アゾール、カルバメート、グリホセート、スルホンアミド及びそれらの混合物を含む群から選択される殺生物剤を含まず、好ましくは、組成物が殺生物剤を含まない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗菌組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗菌組成物を含む、水性調製物、好ましくは製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物。
  12. 水性調製物が、
    (i)少なくとも1種の無機粒子状材料であって、好ましくは少なくとも1種の無機粒子状材料が天然粉砕炭酸カルシウム、天然及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウム、表面改質炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、粘土、重晶石、タルカム、水酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、二酸化チタン、ハイドロマグネサイト、パーライト、セピオライト、ブルーサイト、並びにそれらの混合物を含む群から選択され、最も好ましくは少なくとも1種の無機粒子状材料が、天然粉砕炭酸カルシウム及び/若しくは合成沈降炭酸カルシウムを含む、無機粒子状材料、並びに/又は
    (ii)少なくとも1種の有機材料であって、好ましくは少なくとも1種の有機材料が炭水化物、例えばデンプン、糖、セルロース、改質セルロース及びセルロース系パルプ、グリセロール、炭化水素並びにそれらの混合物を含む群から選択される、有機材料
    をさらに含む、請求項11に記載の水性調製物。
  13. 水性調製物が、
    (i)2〜12、好ましくは6〜12、より好ましくは7〜10.5のpH値、及び/又は
    (ii)水性調製物の総重量に基づいて、最大85.0重量%、好ましくは10.0〜82.0重量%、より好ましくは20.0〜80.0重量%の固形分
    を有する、請求項11又は12に記載の水性調製物。
  14. 水性調製物を微生物から保存する方法であって、
    a)水性調製物、好ましくは製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物を提供するステップ、
    b)請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗菌組成物を提供するステップ、並びに
    c)保存水性調製物を得るために、ステップa)の水性調製物をステップb)の抗菌組成物と1回以上接触させ且つ混合するステップ
    を含む、方法。
  15. 水性調製物を微生物から保存するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗菌組成物の使用。
  16. 微生物が、少なくとも1種の細菌株、少なくとも1種の真菌、カビ、酵母、藻類及びそれらの混合物を含む群から選択される、請求項15に記載の使用。
  17. 水性調製物が、製紙配合物、紙コーティング配合物、繊維配合物、食品配合物、医薬配合物、化粧品配合物、プラスチック配合物、接着剤配合物、金属加工液、冷却液、プライマーコート、レベリング化合物及び/又は塗料配合物である、請求項15又は16に記載の使用。
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