JP2020519391A - スリットスキャン微分位相差撮像のためのグリッド設置装置 - Google Patents

スリットスキャン微分位相差撮像のためのグリッド設置装置 Download PDF

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Abstract

干渉撮像のための設置構造(MS)およびこれを備える干渉撮像機器である。設置構造は、干渉格子(Gi)をその上に安置して受けるための少なくとも1つの湾曲面(Sd)を備え、面(Sd)は複数のアパーチャ(SL)を有し、格子(Gi)は、そのように受けられると、当該アパーチャのうち少なくとも1つを覆う。

Description

発明の分野
本発明は、設置構造、干渉計アセンブリ、干渉撮像機器、および干渉計アセンブリを製造するための方法に関する。
発明の背景
マンモグラフィは、格子ベースの微分位相差撮像および暗視野撮像の有望な応用分野である。しかしながら、この応用分野での幾何学的制約が比較的厳しい。これらの幾何学的要件の2つは、(数センチメートルのオーダの)非常に短い干渉計と、撮像機器の短い全体的なシステム長(線源−検出器距離)とに対する要求である。
しかしながら、短い干渉計は、非常に細かいピッチの格子、およびしたがって高いアスペクト比を要件とする。これらの格子が平面状になるように選ばれると、全長が短いシステムでは、斜め入射により、軸を外れた光線の実質的な鮮明度の低下が見られる。「スリットスキャン微分X線位相差マンモグラフィ:概念実証実験研究(Slit Scanning Differential X-Ray Phase-Contrast Mammography: Proof-of-Concept Experimental Studies)」、Medical Physics, 42(4)、2015年4月でコーラー(Koehler)他が報告するように、最も外側の検出器ラインでの鮮明度は、中央の検出器ラインの鮮明度の半分にすぎない。
これに対処するため、検出器区域全体にわたって鮮明度が確実に高いままになるように、湾曲干渉計が設計された。
しかしながら、特に走査型などのそのような撮像システムにおける画像の品質は時に最適とはいえないとされている。
発明の要約
したがって、以上注記した欠点に対処する必要があり得る。
この目的は独立請求項の主題によって解決され、さらなる実施形態は従属請求項に組入れられる。以下に記載する発明の局面は、干渉計アセンブリ、干渉撮像機器、および干渉計アセンブリを製造する方法に等しく当てはまることに留意すべきである。
干渉格子をその上に安置して受けるための少なくとも1つの湾曲面を備える干渉撮像のための設置構造が提案される。この面は複数のアパーチャを有し、そのように受けられると、格子は、当該アパーチャの少なくとも1つを覆う。アパーチャは、撮像機器において組立てられると、検出器上の検出器画素と整列可能であるように配置される。
提案される設置構造により、湾曲格子を用いるX線撮像システムの焦点に向けて湾曲格子を焦点合わせするように、湾曲格子を安全、正確、かつしっかりと設置できるようになる。湾曲支持面は、設置構造を通るX線放射の妨げのない通過を促進するために、スリットなどのアパーチャを有する。より特定的には、当該湾曲面上に安置される格子は、特に、格子の中央領域で支持されて、設置される格子の弛み、曲がり、または他の変形を回避する。このようにして、規定される曲率を保証することができる。特に、スリット同士の間の表面部分は、格子が格子変形に十分に対抗するように安定した安置面を設ける。格子が設置される撮像器が走査動作中であっても格子は焦点合わせされたままである。
同様に、検出器信号の処理の強固さを維持することができる。なぜなら、2つの格子同士の間の相対的な運動が実質的に回避されるからである。具体的に、走査システムにおける運動の際に起こる変形などの格子変形が、画像品質が時に最適とはいえない1つの理由であることが出願人によって観察されている。これらの格子変形は、干渉格子によって生じる干渉パターンの正確な信号処理を妨げる。提案される設置構造により、湾曲干渉計のしっかりとした設置が可能になり、こうして当該信号処理の強固さが増し、したがって、干渉撮像、具体的には吸収撮像、位相差撮像、および暗視野撮像、における画像の品質/忠実さを損なって(corrupting)しまう。
実施形態に従うと、設置構造は、検出器画素と射影位置合わせされるように整列可能に配置されるアパーチャを有する。このことは、発散ビームが用いられる場合に、設置支持体のスリットまたはアパーチャの端縁によって生じる乱れが低く保たれることを意味する。
アパーチャを覆う格子により、格子の形状を維持するように働く支持体のアパーチャ間部分が常に存在する。アパーチャ(パターン)は、湾曲支持面に設置される格子の対応の曲率のはるかに良好な精細度を与えつつ、湾曲支持面の剛性も増大させる。アパーチャは、支持面のアパーチャ間部分の補足システムとなる。グリッドは、アパーチャのシステムおよびしたがってアパーチャ間部分を覆うので、格子に対する安定した支持が与えられる。
1つの実施形態で企図されるように湾曲した設置プレートを用いることにより、特に、湾曲形状に予め曲げられていない格子を容易に設置できるようになる。これは、干渉パターンを調節するために、より特定的には検出器にわたる十分な数の縞を確実にするために構造上に設置される2つの格子を調整する際に、特に有利である。
実施形態に従うと、設置構造は、湾曲面の曲率に合う曲率に湾曲面上の格子を保持するように構成される少なくとも1つの保持部材を備える。これにより、格子は、ビームの焦点合わせパラメータに従って湾曲されるようになる。
実施形態に従うと、設置は、複数のアパーチャを有する第2の湾曲面を含み、第2の面は、少なくとも1つの第1の湾曲面とは反対に配置され、当該第2の湾曲面は、第2の干渉格子を受けるように構成される。これにより、複数の格子が、固定された距離に支持されかつ支えられるようになる。
実施形態に従うと、設置構造は、タルボ距離の倍数でそれぞれの干渉格子を支えるように配置される第1および第2の湾曲面を有する。
実施形態に従うと、設置構造は、少なくとも1つの湾曲面を有する立方体の形状に実質的にある。
実施形態に従うと、設置構造は、一方の側で少なくとも1つの湾曲面と境を接する中空空間を含む。これは、ビームの乱れに寄与することができるのが表面だけであるという利点を有する。
放射線感受性検出器画素を備える干渉撮像のための検出器も提供され、当該放射線感受性検出器画素はパターンに配置され、当該パターンは、撮像機器において組立てられると、干渉格子用の設置構造中に存在するアパーチャと整列可能である。これにより、有利に構築された干渉計に適合される検出器が設けられるようになる。
以上の実施形態のいずれか1つに従う設置構造と、放射線感受性検出器画素を備える干渉撮像用検出器とを備えるアセンブリも提供され、当該放射線感受性検出器画素はパターンに配置され、当該パターンは、撮像機器において組立てられると、干渉格子用の設置構造中に存在するアパーチャと整列可能である。これは、有利に構築された干渉計に適合される検出器を設けるという利点を有する。
少なくとも1つの干渉格子をその上に設置した、先の請求項のいずれか1項に記載の設置構造を備える干渉計アセンブリも提供され、格子は、設置構造の湾曲面に合うように湾曲される。
実施形態に従うと、干渉計アセンブリは、湾曲面の曲率に対応する曲率を有する設置プレートを備え、格子は湾曲面と設置プレートとの間に挟まれる。これは格子をしっかりと定位置に支える。
焦点を有するX線源と本明細書中に記載されるような干渉計アセンブリとを備える干渉撮像機器も提供され、湾曲格子が焦点に焦点合わせされる。
実施形態に従うと、干渉撮像機器はX線検出器を備え、干渉計アセンブリは、検出器の上または少なくとも検出器とは反対に配置される。
実施形態に従うと、干渉撮像機器は、画素の別々の群に配置される複数の放射線感受性検出器画素を含む検出器を有し、設置構造の複数のアパーチャは当該画素の群と位置合わせされる。
実施形態に従うと、干渉撮像機器は走査型である。
実施形態に従うと、干渉撮像はマンモグラフィ撮像機器である。
(必ずしも縮尺通りではない)以下の図面を参照して、発明の例示的な実施形態をここで説明する。
干渉計を有するX線撮像機器上の構成要素を示す図である。 少なくとも1つの干渉格子用の設置構造を示す図である。 少なくとも1つの干渉格子用の設置構造の別の実施形態を示す図である。 設置構造上に格子を設置するための方法のフローチャートである。
実施形態の詳細な説明
以下に、干渉X線撮像の目的のための少なくとも1つの干渉格子用の設置構造を提案する。
さらなる詳細を提供する前に、ここでまず図1を参照する。図1は、設置構造などを有する干渉撮像のために装備されるX線機器IAを概略的に示す。具体的に、図1は2つの図を示す。すなわち、A)は、その筐体とともに撮像機器IAを示す斜視図である一方で、B)は、干渉撮像機器IAのいくつかの構成要素を見せる概略的な態様の破断正面図を示す。以下では主にマンモグラフィスリットスキャンシステムを参照するが、これは限定的ではない。というのも、本明細書中では、必ずしもマンモグラフィの分野にないまたは必ずしもスリットスキャン型ではない他の干渉撮像器も企図されるからである。
まず斜視図A)を参照して、マンモグラフィX線撮像機器は、場合によって床もしくは天井設置式または移動式であるスタンドSTを備える。図1は、特に、床に設置されたスタンドSTを示す。当該スタンドにはフレームGが設置される。
フレームGは、X線放射ビームを出射するためのX線源XRと、当該線源とは反対でかつ撮像または検査領域を横切ったところにある当該放射を検出するためのX線検出器Dとを含む。
X線放射は、撮像の際に対象被写体(この場合は人間の***BR)が置かれる検査領域を通過する。より詳細には、図Bを参照して、***BRは、***支持台BS上に安置され、圧縮板CPをあてることによって圧縮されて、撮像の際の均質かつ小さな***の厚みを達成する。
動作の際、X線ビームは、***BRの中身と相互作用する。相互作用によりX線ビームが変更され、そのように変更されたビームが検出器DのX線感受面で位置合わせされる。X線面は、複数の検出器画素を備える。
検出器ユニットは、全身用のフラットパネルスキャナなどのデジタルのもの、または−本明細書中ではより確実であるように−各々が個別の検出器画素を備える、別々に置かれた検出器ラインを有するマルチライン検出器である。検出器画素は、当たっているX線放射を電気信号に変換するように動作し、電気信号は射影画像に変換される。1つの特定のレイアウトでは、検出器ラインは連続的でなく(もっとも、これは他の実施形態で排除されるものではない)、任意の2本の検出器ラインの間に間隙を有する線形の配置に配置されて検出器ラインの列を形成する。好ましくは、必ずしも等距離ではないが互いに平行に走るそのような複数(たとえば2−30本、またはそれ以上)の線の列が存在する。好ましくは、検出器ラインの列は互い違いにされるため、近隣の検出器ラインの列同士の間の間隙は位置合わせされていない。2本の隣接する検出器ラインの間の距離は、一般的に、画素の大きさまたは画素間の距離よりも(多数のオーダまたは大きさだけ)大きい。後者(画素の大きさまたはその間の距離)は通常はμmの範囲である一方で、前者はmmの範囲またはcmの範囲ですらある。図1Bに従う図では、検出器ラインは図面の平面の中に延在するため、図は検出器ラインに沿っている。
異なるパターンを形成する他の検出器画素レイアウトも企図される。特に、代替的な実施形態では、線形以外の別々の画素グループ分けも企図される。たとえば、検出器画素は、別々の円形、楕円形、または多角形(たとえば、三角形、矩形など)のグループ分けで検出器面にわたって配置され得る。
任意に、検査領域中の撮像される被写体に対して、被写体BRとX線源との間にプリコリメータPCが配置され、任意に、検出器Dと被写体BRとの間にポストコリメータPOSTも配置される。
プリコリメータPCは、アパーチャマスクを介して、X線源で発生されるX線ビームを扇ビームなどの複数の部分ビームに分割する。図1Aの図面中の扇ビームは画像平面の中に延在する。次に、個別の扇ビームは撮像される被写体BRを通過し、(以下により詳細に説明する)干渉計配置またはアセンブリIFAと相互作用する。次に、ポストコリメータは、***物質を通過する際に生じる散乱の寄与を除去するように動作し、次に、***組織との相互作用を介して経る吸収、屈折、および小角散乱型情報を今では符号化している扇ビームが検出器の放射線感受面に当たっている。
図1の実施形態では、先に言及したように、撮像機器は走査型である。換言すると、撮像器IAは被写体の射影画像を取得するように動作する一方で、被写体BRと検出器との間には相対的な運動がある。1つの実施形態では、これは、***BRに対して可動の可動走査アーム(図示せず)上に検出器を配置することによって達成可能である。これにより、検出器は、下側から、線形のまたは円弧状の走査経路SPに沿って***を通り過ぎるように前進される。
検出器Dが静止したままである一方で被写体が検出器を通り過ぎて走査される非医療または非マンモグラフィ技術分野の他の実施形態も企図される。また他の実施形態では、線源XRまたは検出器Dが静止したままである間に走査を行なうための静電手段によってX線ビームが偏向される。検出器は静止しているがX線源が経路を辿る、または検出器とX線源との両方が被写体を通り過ぎて走査される他の実施形態も企図される。
要約すると、干渉撮像器IAで用いられる企図される走査実現例が何であっても、射影画像は、X線ビームとX線干渉計の少なくとも一部との間の運動に影響が及ぶ間に、異なる射影方向に沿って取得され得る。マンモグラフィの場合、射影方向はおそらく同じである。しかしながら、トモシンセシスの場合、この方向は変化し得る。走査動作は、検出器ラインが上述の間隙を有する場合に特に有用である。
以下が座標系X、Y、Z、および関連の名称を紹介することが有利である。軸Yは走査の方向を示す。検出器ラインの方向に平行な軸Xは、それに垂直でかつ図1の図面中に延在する。最後に、軸Zは、一次ビームの主な伝播方向を示し、より特定的には、撮像機器IAの光軸の方向を示す。「前」、「下方」、「上方」、「下流/上流」などの空間関連の用語は、X線ビームの伝播方向の光軸に沿って取られる。また、以下では、「遠位」および「近位」などの空間関連の用語は、検出器に対する相対的位置または場所を指すと理解される。より具体的には、修飾語「近位の」は、遠位の位置/場所よりも検出器(表面)に対してより近い位置を示す。
ここで機器の干渉計局面に目を向けると、これは、撮像される中身の吸収性だけでなく、撮像される被写体BRの中身を通過する際にX線ビームが経る屈折または小散乱現象についての撮像を可能にする。屈折性の撮像は位相差撮像と称されることがあり、この用語を同様に本明細書中で用いる。もっとも、これは他の関連の性質、減衰、および小角散乱の撮像を排除するものではない。同様に、小角散乱によって生成されるコントラストはしばしば暗視野コントラストと呼ばれる。
干渉計配置IFAは、吸収、屈折、および小角散乱などのこれら3つの性質のうち任意のものを抽出できるようにする。干渉計配置は干渉計を含み、この干渉計の少なくとも一部は、(以下により詳細に論じる)設置装置上に設置される。図1に示されるような実施形態では、干渉計は2つの干渉格子G1およびG2から形成される。干渉計配置IFAは、検出器DのX線感受面とは反対の1つ(しかしすべての実施形態ではない)に設置される、すなわち、***BRと検出器Dとの間に設置される。特に、干渉計配置IFAは、検出器D上に設置されて検出器DのX線感受面を効果的に覆う。
G1は位相格子である一方で、G2は吸収格子である。格子の各々は(可能な、しかし必ずではない)可撓性基板の表面中に(たとえば、エッチング、切削、または他の技術によって)加工される交互の平行な格子線の列を備える。この基板は、1つの実施形態では、可撓性の、すなわち薄いシリコンウェハであるが、ポリイミドフィルム(たとえば、カプトン(登録商標))またはグラファイトまたはそれ以外などの他の変形も企図される。格子線はそれぞれの山で分離される谷の列を規定する。山および谷のこの系統は好ましくは、走査方向Yに垂直なXに沿った検出器ラインに沿って走るが、走査方向Yに沿ってなどの他の方向も企図される。
必要な視野を達成するためには、典型的には単一の格子G1またはG2だけが存在するのではなく、格子を検出器のX線感受面の上に並べるように方向Xに沿って直列に配置されるそれぞれのこれらの格子の列が存在する。たとえば、1つの実施形態では、単一の格子G1だけが存在するのではなく、これらのうち2つ、3つまたはそれ以上が並べて配置される。位相格子と反対側に配置される同様の分析器格子G2の列が存在する。以下では、「格子G1」または「格子G2」を単に参照するが、これらの用語は、それぞれのそのような格子の列を指し得ると理解する。典型的には、(微小焦点管を用いるのでなければ)、X線源にまたはその近くに配置されて、出射されるX線ビームを少なくとも部分的にコヒーレントにする(吸収格子でもある)線源格子G0も存在する。
すべての実施形態で格子が2つの格子G1およびG2を含む必要は必ずしもなく、用いられる線源XRが自然にコヒーレントなX線ビームを発生することができるのであれば、線源格子G0も必要ではない。特に、干渉計IFが単一の格子G1のみを備える一方で、好適に離間された検出器画素およびラインを有する検出器が分析器格子の機能を果たす実施形態が企図される。
図1に従う干渉計配置は単なる一実施形態であることに留意すべきである。たとえば、逆の格子幾何学的配置も企図される。この場合、位相格子G1は撮像対象の被写体の前の線源格子と同じ側に配置され、格子G2のみが、撮像される被写体の下に配置される。
場合により、1つ以上の格子Giは(以下、Giは、論点のうち、3つの格子G1、G2、またはG0のうち任意の1つに対する全般的参照として参照される)。
干渉計の機能は、検出器で検出可能な干渉パターンを発生することである。次に、どこかで説明されるように、好適な信号アルゴリズムによってこの干渉パターンを分析することができ、そこから3つの量である減衰画像、位相差画像、および暗視野画像を計算することができる。これについて以下でより一層。
格子の各々はピッチと呼ばれる量によって規定され、これは、格子ライン中の言及される壁のうちの任意の2つの間の距離のことである。これらの壁は、光軸の方向に延在して、Z軸に沿ってある高さを与える。ピッチ(または谷の幅)の半分に対するこの高さはアスペクト比と称される。用いられるX線源の波長に応じて、格子がその干渉撮像機能性を発揮するために特定的なピッチを選ばなければならない。
企図される(ロー−タルボ型)干渉計IFのこの機能性は以下のとおりである。位相格子は、入来する扇ビームを干渉パターンに回折させ、これは、異なるオーダのいわゆるタルボ距離でのタルボ効果により、位相格子の下流の厳密に規定された距離で再発生される、または−位相格子G1の場合−位相変調は、しばしば単にタルボ距離とも呼ばれるいわゆる分数タルボ距離での強度変調に変換される。タルボ距離は、位相格子のピッチおよびX線放射の波長の関数である。1つの実施形態では、分析器格子G2は、これらのタルボ距離のうちの厳密に1つ(Z軸に沿ったコンパクトな構築を達成するためには、たとえば一次)に位置する。干渉位相差撮像は観察台の上に安置され、この干渉パターンは、(撮像対象の)被写体BRが検査領域に導入されれば乱される。換言すると、まず、検査領域に被写体が存在しない状態で干渉パターンを記録する。これをエアースキャンと称することがある。被写体が一旦検査領域に導入されかつX線ビームに晒されると、位相格子によって異なる干渉パターンが発生され、この異なる干渉パターンを、エアースキャンに従う干渉スキャンの摂動版として、導入することができる。この乱れは、画像被写体中の中身によって生じる屈折および小角散乱作用によって引起される。
分析器格子G2の存在により、干渉計およびX線ビーム内で相対的な運動を引起こすことによってこの乱れを強度変調に変換することができる。伝統的な方法では、これは、格子のうち1つが他のものに対して移動される位相ステッピングによって行なわれる。たとえば、「低輝度X線源による位相回復および微分位相差撮像(Phase retrieval and differential phase-contrast imaging with low-brilliance X-ray sources)、Nat. Phys. 2, 258-261 (2006)におけるエフ・ファイファー(F. Pfeiffer)他を参照。しかしながら、ファイファー他にあるようなこの種の位相ステッピングは本明細書中では企図されない。代わりに、本提案では、格子は、2つの格子同士の間の相対的な運動なしに、互いとは反対に固定して配置される。代わりに、走査運動がこの強度パターンを誘導するように用いられる。2つの格子同士の間の協働によって発生されるこの強度パターンに正弦波信号モデルをフィッテイングすることができる。これは、たとえばコーラー他による先に引用された文献中のどこかに報告されている。
干渉計配置IFAは、以上で言及したように、格子Giのうち1つまたは2つがその上に設置される設置構造MSをさらに含む。
ここで図2を参照して、図2は、1つの実施形態に従う設置構造MSの斜視図を示す。図2では、格子設置部MSの下には検出器面Dの一部しか示されないが、設置構造MSの設置面積は、検出器Dの放射線感受面と好ましくは本質的に同一の広がりを持つことが理解される。
一般的に、設置構造MSの機能は2つである。第1に、G1とG2との場合、設置構造により、必要な互いからのタルボ距離に2つの格子が支えられるようになる(G0とG1とが離間されなければならない距離に対する[同様に、ピッチおよび波長に依存する]機能的要件も存在する)。設置構造MSのZ軸に沿った高さはこのように、所望の次数(たとえば一次)のタルボ距離と本質的に等しい。第2に、設置構造MSは、格子をX線源XRに向けて焦点合わせするために、格子Giの湾曲した配置を可能にするように構成される。これにより鮮明度の向上が可能になる。というのも、そうしなければ、光軸Zから離れた格子について陰影効果が起こるからである。より特定的には、格子の山は、それぞれの山を通過する仮想平面がX線源の焦点を通る(本明細書中では「焦点軸」と称される)線に交差するように光軸から段々と離れるように角度付けられる。
一般的に、設置構造は、2つの湾曲面、すなわち遠位支持面Sdと近位支持面Spとを備えるフレームである。
1つの実施形態では、図1に示されるように、設置装置MSは検出器面の上方に設置される。支持面の各々は、格子Giのうち1つまたは2つのうちそれぞれ1つを受けるように構成される。たとえば、1つの実施形態では、遠位面は、1つ以上の位相格子(タイル)G1を受けるものである一方で、対向する近位面Spは1つ以上の分析器格子(タイル)G2を受けるものである。
逆の幾何学的配置では、遠位面Sdは線源格子G0を受ける一方で、近位のものSpは位相格子G1を受ける。言及したように、個別の格子の面積は一般的に支持面Sp,Sdよりも小さい。したがって、面SdおよびSpはそれぞれそのような格子の列で敷き詰められる。たとえば、1つの実施形態では、遠位面は3つの位相格子タイルの列を受け、対応して、近位面は3つの分析器格子タイルの列を受ける。もっとも、これらの数は純粋に例示であり、面Sp,Sdおよび格子Giの相対的な大きさに依存する。
格子支持面SdおよびSpは、図2に示されるのと同じ向きまたは方向に湾曲されて、その上に安置される格子Giの焦点合わせを支援する。異なる言い方をすると、支持面SDおよびSPは各々、焦点FSを通過する焦点軸に一致する長手方向軸を有する仮想の同芯筒の各々の円筒面である。特に、湾曲面の各々のプロファイルは単一の極値点を有する。例示の目的のため、図2では(および以下に論じられる図3でも)、曲げ半径(すなわち、筒の半径)は、実際に企図される曲率のオーダよりも小さく(〜150mm)示され、これは、1つの実施形態では、50−70cm、特に約65−66cm、たとえば660mmのオーダである。これらの半径は検出器Dと焦点FSとの間の距離に対応し、特にマンモグラフィ適用例に好都合な大きさである。マンモグラフィ以外の適用例は異なる曲率を必要とすることがある。
設置構造MSは、一般的に、その外被または外形として、一対のその端縁(たとえば、一対の長端縁)が検出器ラインに沿って、すなわちX軸に沿って、延在する立方体を有する。湾曲格子支持面Sd,Spは裏返した屋根板に似ているため、設置ボックスに「湾曲した立方体」の全般的な形状を与える。
設置構造MSが撮像器IAに配置される場合、2つの湾曲支持面Sp,Sdのそれぞれの極値点における接線平面は撮像器の光軸に対して本質的に垂直である。2つの湾曲支持面Sp,Sdの間に延在する(光軸に本質的に平行に向けられる)4つの側方部分S1−S4が存在する。
格子設置MSは一般的に中空であるため、2つの表面Sp,Sdおよび側方部分S1−S4は、中空空間HSを囲むまたはその輪郭となる。もっとも、これは、中空空間HSを横切って設置構造MSの内部を走る構造または他の安定化要素を必ずしも排除するものではない。この(ほぼ)中空の構築は、設置構造MSを通るX線ビームの本質的に妨げられない通過を可能にする。図1では、側方部分は単にそれらの場所によって指し示されるが、それら自体は、設置「ボックス」MSによって囲まれる中空HS空間を視覚化できるように切断されている。
4つの側方部分S1−S4は閉鎖されているか、または同様に重量および材料を節約するために1つ以上の開口を備える。具体的に、側方部分S1−S4のうち少なくとも1つ(特にすべて)は、本質的に中が詰まった(すなわち、貫通孔を全く有しないまたは数個しか有しない)構築であり得る。次に、これらの側方部分は、2つの表面Sd,Spを接続する4つの壁を形成し、その場合、設置構造MSはより箱に類似する。しかし、これは、1つ以上またはすべての側方部分が1つ以上の開口を含む他の実施形態を排除するものではなく、設置構造MSはこうして、トラス加工構造などにより似る。この1つの極端な実施形態は、側方部分S1−S4が、2つの対向面Sd,Spのそれぞれの角をつなぎかつそれから実質的に垂直に延在する4つの真っすぐな端縁部材EM1−EM4に「変質」する場合である。この後者の実施形態では、設置構造は立方体フレームにより似る。
設置構造MSを通過するX線ビームの乱れをさらに低減するため、湾曲支持面SdおよびSpのうち少なくとも1つ、しかし好ましくは両方は、アパーチャSLのそれぞれのパターンをその中に形成している。面Sd,Spのうち1つがアパーチャパターンを持っていない実施形態では、この面はX線透過材料から形成されるべきである。アパーチャなし面が位相格子G1を受けるための近位面である場合、その材料は、干渉を妨げないように、G1のピッチの空間的スケールで「構造なし」でなければならない。検出器画素が線にグループ分けされる場合には、アパーチャはスリットの形態を有し得る。しかしながら、アパーチャと検出器画素群との両方について他の配置が可能である。
このように、干渉格子をその上に安置して受けるための少なくとも1つの湾曲面を備える干渉撮像のための設置構造が存在する。この面は複数のアパーチャを有し、そのように受けられると、格子は、当該アパーチャの少なくとも1つを覆う。アパーチャは、撮像機器で組立てられると、検出器上の検出器画素と整列可能であるように配置される。
提案される設置構造により、湾曲格子を用いるX線撮像システムの焦点に向けて湾曲格子を焦点合わせするように、湾曲格子を安全、正確、かつしっかりと設置できるようになる。湾曲支持面は、設置構造を通るX線放射の妨げのない通過を促進するために、スリットなどのアパーチャを有する。より特定的には、当該湾曲面上に安置される格子は、特に、格子の中央領域で支持されて、設置される格子の弛み、曲がり、または他の変形を回避する。このようにして、規定される曲率を保証することができる。特に、スリット同士の間の表面部分は、格子が格子変形に十分に対抗するように安定した安置面を設ける。格子が設置される撮像器が走査動作中であっても格子は焦点合わせされたままである。
同様に、検出器信号の処理の強固さを維持することができる。なぜなら、2つの格子同士の間の相対的な運動が実質的に回避されるからである。具体的に、走査システムにおける運動の際に起こる変形などの格子変形が、画像品質が時に最適とはいえない1つの理由であることが出願人によって観察されている。これらの格子変形は、干渉格子によって生じる干渉パターンの正確な信号処理を妨げる。提案される設置構造により、湾曲干渉計のしっかりとした設置が可能になり、こうして当該信号処理の強固さが増し、したがって、干渉撮像、具体的には吸収撮像、位相差撮像、および暗視野撮像、における画像の品質/忠実さを損なってしまう(corrupting)。
1つの実施形態では、アパーチャは線形のスリットのパターンである。この実施形態では、スリットパターンは、同様に中断されかつ互いに対して僅かにオフセットされる検出器ラインのレイアウトに合っている。換言すると、湾曲面の各々に切削またはそれ以外のやり方で形成されるスロットパターンは、中断部を備える(図1のX軸に沿った)検出器ライン方向に沿って延在する別々のスリットの列を備え、スリットの列の各々は、隣接するスリットに対して互い違いにされる。次に、この配置は、図2に示されるように湾曲面Sd,Spを横切って線形に走る一連の斜め方向のスリットなし部分または帯を規定する。「アパーチャ間」部分のこれらの帯は、格子のための分散された安定した支持を与えて、走査運動の間であっても曲がりまたは弛みまたは他の変形を回避し、これにより、撮像動作の間は常に、本質的に一定の十分に規定された格子曲率を確実にする。この配置の利点は、最終的に検出器画素に入射する少なくともX線ビームについて、X線ビームの低減された乱れが達成されることである。
一般的に、格子Gi(特にG1およびG2)の谷および山はスリットの進路に平行に走る。図1B)の図では、溝/山は、軸Xに沿って平面または図面の中に延在する。
しかしながら、このスリットパターンは、アパーチャレイアウトの単に例示的実施形態であることを理解すべきである。特に、湾曲支持面に形成されるアパーチャパターンは一般的に、検出器面における検出器画素のグループ分けのレイアウトに対応する。たとえば、検出器ライン、すなわち検出器画素のラインが連続的である(すなわち、間隙がない)実施形態では、アパーチャパターンは応じて、平行な連続スリットの列として形成され得る。
1つの実施形態では、スリットの寸法および形状は、元のビームがプリコリメータPCによって分割されてできた扇ビームの寸法(長さおよび厚み)および形状に対応する。
一般的に、支持面Sp,Sd中のアパーチャの系統は、検出器画素グループ分けの形状に依存して、アパーチャが湾曲(楕円もしくは円形)または矩形、菱形などの形状を有する状態で、当該面Sp,Sdにおいて方形格子加工または(交差)グリッド構造を規定する。面Sp,Sdに形成されるようなアパーチャのレイアウトパターンは、アパーチャ間部分(すなわち、アパーチャが存在しない表面の部分)の相補レイアウトパターンが画素群同士の間に位置する検出器面のそれらの部分と位置合わせされてX線ビームを妨げるのを回避するようなものである。
アパーチャを十分に大きく形成してそれら自身に対する干渉の影響を回避するように注意を払わなければならない。実際に、図2の実施形態の変形として、アパーチャの形状は必ずしも部分ビームの形状に(ぴったり)合っているわけではない。アパーチャは実質的により大きく形成されてもよく、および/またはプリコリメートされた部分ビームとは異なる形状を有してもよい。1つの極端な実施形態では、それぞれの面Sp,Sdの対向する端縁をつなぐようにXまたはY方向に走る単一の接続部材(たとえば、支柱またはストリップ)によって規定されるアパーチャがちょうど2つだけ存在する。加えてかつ代替的な実施形態に従うと、第2の接続部材が第1の接続部材を横切って走り、そうして4つの(たとえば矩形の)アパーチャを規定し得る。換言すると、この実施形態では、表面は1つまたは2つの接続部材によって接続される境界部分に「変質する」。したがって、本明細書中で用いるように、検出器画素グループ分けとアパーチャパターンとの間の「位置合わせされている」という関係は、必ずしもアパーチャに対するグループ分けの形状および大きさの対応を暗示しているわけではない。もっとも、これは実際には、図1および(以下にさらに論じる)図2のように好ましい実施形態ではある。グループ分けおよびアパーチャパターンは、任意の所与のアパーチャを通過する各々の(部分)ビーム毎にそのビームの経路にある検出器画素グループ分けが存在するように単に整列されなければならない。検出器画素グループ分けとアパーチャパターンとの間のこの空間的位置合わせは、プリコリメータPCのアパーチャマスクまで延在することが理解される。また、2つの支持面Sp,Sdのそれぞれのアパーチャパターンも互いに対して位置合わせされていると理解される。ある実施形態では、元のビームが分割されて生じる部分ビームが一般的に発散性であることも理解される。換言すると、射影は、必ずしも平行射影ではなく、中心/透視射影であってもよい。したがって、支持面パターンと、プリコリメータと、検出器画素グループ分けの場所との間の位置合わせの関係は、これを尊重するように構成されると理解され、したがって、より一般的に「射影位置合わせ」の関係と呼ばれることがある。すなわち、アパーチャパターンと検出器画素グループ分けとは、撮像機器IAの撮像幾何学的配置で用いられる適用可能な射影の下で位置合わせされている。機械的整列、ビーム生成、および設置支持体製造における公差を許容するように、実際の検出器画素グループ分けよりも僅かに広くアパーチャまたはスリットをサイズ決めすることが有利であり得ることにも留意すべきである。
以上では、検出器Dは、不連続な線に画素が配置されているとして説明される。しかしながら、以前に言及したように、画素の他の配置が考えられる。さらに、格子の特性または以下の機械的制約に応じて設置構造MS中にスリットパターンを規定することが有利であり得る。たとえば、あるスリット配置は、より大きな機械的安定性を与え得る。この状況では、設置構造MSのスリットパターンと位置合わせされるように画素のパターンを検出器Dの上に配置することが有利であろう。このように、干渉撮像用の検出器(D)は、放射線感受性検出器画素を備えるであろう。当該放射線感受性検出器画素はパターンに配置され、当該パターンは、撮像機器において組立てられると、干渉格子用の設置構造に存在するアパーチャと整列可能である。
設置構造MSを検出器Dに適合させる利点は、画素の既存の配置とともに検出器を用いることが可能であり得る、すなわち、検出器を変更することを回避し得る、ということである。
設置構造MSは中空であるので、湾曲支持面の各々は外側面と内側面とを有する。1つの実施形態では、2つの湾曲支持面SpおよびSdの外側面にそれぞれの格子を設置することが企図される。他の実施形態では、格子の両方、または両方の格子列G1,G2が湾曲面SpおよびSdのそれぞれの内側面に設置される。たとえば。格子または格子列のうち1つが外側面上に設置される一方で、他方の格子列が湾曲面の内側面上に設置される混合配置も企図される。より具体的には、1つの実施形態では、位相格子G1またはその列が遠位湾曲面SDの外側面上に設置される一方で、分析器格子列G2が湾曲した第2の支持面SPの内側面の内側表面上に設置される。すべての以前に論じた実施形態で、線源格子G0は、好ましくは(しかし、必ずしもすべての実施形態においてではない)、同様に、湾曲されかつX線源と被写体BRとの間に位置する同様の設置構造MS上に設置される。線源格子G0用の設置構造は、好ましくは、湾曲したまたは平坦な支持面を1つだけ有する。逆の幾何学的配置では、分析器格子G2は、被写体OBと検出器Dとの間に、(好ましくは単一の湾曲面を有する)別個の設置構造MS上にのみ設置される一方で、位相格子G1および線源格子G0は、G0が遠位面上にかつG1が近位面上にあるように、同じ構造の中にともに設置される。
格子は、湾曲した形状に予め曲げることができ、次に湾曲面Sp,Sd上に設置される。これに代えて、格子は当初は平面であり、次に湾曲した形状に、かつ湾曲面SDまたはSPのそれぞれの面に接するように付勢される。具体的に、それぞれの湾曲面上に格子をしっかりと保持するために、設置ボックスMSは、それぞれの湾曲面SD,SPの端縁に沿って広く配置される複数の保持部材RMを備える。図2の図では、遠位面SD上の保持部材のみが示される。図示のために4つのみが示される。しかしながら、反対の近位面SP上に、保持部材の同様の配置も見出されるべきである。挿入された図2Aは、実質的に均一な面圧の分散を達成するように構成される1つの例示的な実施形態に従う保持部材RMのさらなる詳細を与える。1つの実施形態では、保持部材は、ボルト(対応のナットは示されない)またはねじなどの係合活性化部品210とレール部材220とを備える。1つの実施形態では、格子Giは未加工境界領域bを備える。換言すると、これらの境界領域bに格子線は存在しない。孔240が格子Giのこれら境界部分bに配置される。これらの孔は、ボルト210のボアよりも実質的に大きい。格子孔240よりも直径が小さい第2の組の孔230がレール構造220の中に形成され、それぞれの格子を受けるべき下にある表面SdまたはSp中に第3の組の孔150が形成される。ボルト210はまず、レール孔230を、次に格子孔240を通され、次に下にある湾曲面Sd,Spの孔250の中で受けられる。格子孔240は実質的にボアよりも大きいため、またレールが被さっているために、ボルトの頭部およびボアは格子Giには決して直接に接触しない。代わりに、ボルトの頭部は、ボルトが受け孔250の中に導入されると、レール部材220を付勢してこれを格子Giに接触させ、これによりボルトが完全に挿入されると、格子の未加工境界部分bは、レール部材と下にある湾曲面Sd,Spとの間にしっかりと挟まれる。1つの実施形態では、各々の保持部材RMがそれ自体のレール部材220を有するか、または複数の保持部材が1つの連続した共通のレール部材を共有する。しかしながら、図2Aの保持部材は、本明細書中で企図される多数の他の実施形態のうちの1つの実施形態にのみ従っている。たとえば、格子Giは代わりに、異なる態様のマニフォルドの中に糊付けされ得る、はんだ付けされ得る、または付けられ得る。上記に対するさらなる変形として、格子Giは、必ずしも未加工境界部分bを有していないことがある。代わりに、格子貫通孔240は、このように、格子Giの加工された区域に形成されてもよい。
図2は遠位支持面Sdを参照するが、近位支持面Spの内側面または外側面に完全に類似の保持部材も用いられる。保持部材の係合活性化部品210が損傷を受けやすい格子Giに接触しないことを確実にすることにより、損傷を回避することができ、グリッドGiの境界部分bに沿って面圧を均一に分散させることができる。
好ましくは保持部材RMは、撮像の際に***BRに近位の支持面Sd,Spの端縁上に配置されるのではなく、代わりに、残余の3つの端縁のうち2つ以上に配置される。換言すると、保持部材RMは、下にある検出器に平行にかつX線撮像器の走査方向に垂直に走るそれぞれの支持面Sp,Sdの端縁の上に配置される。保持部材のうち1つ以上も、走査方向に延在する(図2の斜視図中の)遠い方の端縁に配置され得る。好ましくは、保持部材は、格子Giタイルを係合するように等距離(たとえば、10mm毎)に離間される。1つの実施形態では、端縁当たり2つ以上の保持部材が格子タイルの各々毎に用いられる。
ここで図3A)、B)を参照して、これは、(Aに示される)遠位支持面Sd上の設置のための1つおよび/または(Bに示される)近位面Sp上の設置のための1つのそれぞれの設置プレートMPd,MPpを含む設置構造MSのさらなる実施形態を示す。2つのそのような設置プレートMPp,MPdが必ずしも存在するわけではない。というのも、2つの支持面Sd,Spのうち1つのみがそのようなプレートMPdまたはMPpを有する実施形態が企図されるからである。
設置プレートMPp,MPdは平坦ではなく、それが設置可能な支持面Sd,Spの曲率に対応する曲率を有するように同様に湾曲される。設置されると、それぞれの格子Giは、設置プレートMPd,MPpと下にある支持面Sd,Spとの間に効果的に挟まれる。好ましくは、設置プレートは湾曲支持面Sp,Sdの形状に一致するように予め成形される。
そのような予め曲げられた設置プレートMPd,MPdを有することは、格子Gi自体が定形に予め曲げられるのではなく当初は弛んだ状態で平坦である実施形態では特に有利である。格子Giは、面Sp,Sdの曲率に合う所望の湾曲形状に非破壊的に変形可能な十分な可撓性を有すると想定される。湾曲設置プレートMPd,MPdを支持面Sp,Sdに向けて格子に対して加圧することによって、当初は平坦な格子Giは次に一致する湾曲形状を取るように強制される。それぞれの格子Giは、その支持面Sp,Sdに接するように設置プレートMPd,MPpによって付勢される。変形に対する格子のバイアスは克服される一方で、設置プレートMPd,MPpは、格子を所望の湾曲形状に変形する力の負荷の下で、支持面Sp,Sdに向けて動かされる。
1つの実施形態では、設置プレートMPd,MPpは、図1に関連して以上で説明したように、同様の保持手段RMによってそのように適用された後にこの位置に保持される。したがって、この目的のため、設置プレートの境界部分は、受け手段RMのボルトが貫通するような対応の孔を含み得る。設置プレートのうち1つまたは好ましくは両方は、それぞれの支持面Sp,Sdのアパーチャパターンに一致する(図2に示されるようなスリットパターンなどの)それぞれのアパーチャパターンを含む。ここでも、設置プレート中のそれぞれのスリットは(以上で説明したのと同じ向きに)射影位置合わせされて、それを通る複数のビームレットが本質的に妨げられずに通過できるようになる。設置プレートおよびそれが被さっているその支持面Sp,Sdの近さのために、2つのアパーチャパターンは、一般的に、アパーチャが互いの下に位置する状態では平行射影の下で位置合わせされると想定され得る。ここでも、形状およびサイズの対応は、必要ではないが、図2の実施形態に示されるように好ましい。たとえば、本目的のためには、設置プレートMPp,MPd中のアパーチャが下にある支持面Sp,Sdに形成されるアパーチャSLよりも大きいことが十分であり得る。設置プレートMPp,MPdは、以上で説明したように永久的な設置を必ずしも企図されるのではなく、代わりに、格子を強制的に定形にして湾曲支持面Sp、Sd上に置くようにする単なる設置具として用いられ得る。設置の後、格子Giのみが固着される一方で、設置プレートMPd,MPpは後で取外される。この例示的な実施形態は、図4に関連して以下にさらに記載される。同様に設置構造MSについては、検出器と反対に設置されると、2つの面Sd,Sp中のスリット、および設置プレート中のスリットまたはアパーチャがもしあればそれらはすべて、検出器画素群のレイアウトと確実に位置合わせされなければならない。
図2および図3の変形として、設置構造MS上に位相格子G1および分析器格子G2を互いに反対に設置する(すなわち、G1を遠位にかつG2を近位に)よりもむしろ、線源格子を第2のそのような設置構造に設置することにより、代わりに逆の幾何学的配置を用いることができる。この逆の幾何学的配置では、線源格子G0が、同じ設置構造MS上に位相格子G1とともに設置される一方で、分析器格子G2は別個のそのような設置構造上に設置される。特に、線源格子G0は遠位面Sd上に設置される一方で、位相格子G1は同じ設置構造の近位面Spに設置される。
G2について図3B)に示されるのに対する代替例として、近位設置プレートMPpは必ずしもアパーチャ(スリット)を特徴としているわけではない。代わりに、十分に硬いがX線を大部分透過する材料も用いることができる。この「アパーチャなし」選択肢は原則的に、G1用の他の設置プレートMPdについても利用できるが、強制的にG1をその設計形状にするのに用いられる材料が干渉効果に不利に影響しないように、すなわち、材料がG1のピッチの空間スケールで「構造なし」でなければならないことに留意しなければならない。
支持面Sp,Sdまたは設置プレートMPp,MPdに適用されるようなアパーチャパターンは、レーザ切削もしくは他の切削またはエッチング技術によって形成され得る。
設置構造MSに好適な材料は、(FeNi36もしくは64FeNiまたはその派生物としても公知の)インバールスチールもしくは他の合金またはアルミニウムなどの任意の他の好適に剛性の材料である。
1つの実施形態では、設置構造MS全体は、切削、フライス削り、3Dプリンティングなどによってまたは他の形態の材料加工によって、単一のブロックまたはボックスとして一体に形成される。
他の実施形態では、設置構造MSは一体に形成されるか、または異なる別々の部品から組立てられる。たとえば、(もしあれば)側壁S1−S4は、2つの湾曲支持面Sp,Sdに別個に接合されるかまたは付けられて、同様に別個の構成要素を形成する。1つの実施形態では、設置構造ボックスMSは、ほぼ半分まで図2中の2つの支持面Sd,Spの間に平行に走る平面で接合される2つの片から形成される。換言すると、この実施形態では、設置構造は、各々がそれぞれの湾曲支持面を備え、各々が側壁S1−S4のそれぞれの部分またはそこから垂直に突出する少なくとも4つの側方端縁EM1−EM4を有する、立方体の半分2個から組立てられる。これらの立方体の半分2個は次に、図1、図2に示されるように立方形状を形成するようにねじ留め、糊付け、ボルト留め、またはそれ以外のやり方でそれらのそれぞれの側方部分またはS1−S4または端縁EM1−EM4においてともに接合される。
設置構造MSを、多層構造に、すなわち2つよりも多くの湾曲面を規定する配置を有する、ようにすることも可能である。これは、干渉計のこの部分で2つよりも多くの格子が必要である場合に有用であろう。設置構造用の中空構造がこれに好適であろう。
以上の実施形態では、設置構造が「箱」または立方形状(たとえば、立方体、または図1、図2に示されるように非立方体)であるように参照されたが、本明細書中では代替的な実施形態の他の幾何学的配置が排除されるわけではない。たとえば、代替的な実施形態では、設置構造MSは円筒形状を有する。より一般的には、任意の他の3D形状も原則的事項として企図され、設置構造MSの外側形状は究極的に、撮像器IAにおける空間的要件および/または設置構造が装着される検出器表面の形状に依存する。
検出器または撮像機器の任意の他の関連部分に対する設置構造の安全な設置を確実にするために、下側湾曲支持面Spと一般的には平面である検出器筐体の表面との間に好適なアダプタ片を介在させることができる。このアダプタ片は、湾曲支持面Spに一致し、これを受けるように構成される湾曲部を備え得る一方で、アダプタ片の対向端縁は、それが装着される撮像器IAの(検出器筐体などの)機材の一部に対応する。特に、この対向端縁は、検出器の平面の安全な足場を確実にするように真っすぐであり得る。
ここで図4を参照して、図4は干渉計アセンブリを製造する方法のフローチャートを示す。具体的に、方法は、1つまたは2つの湾曲支持面を有する設置構造MSに格子を設置してそれぞれそのような格子を受けるための方法である(図2または図3は例示的実施形態である)。
検出器ラインを横切って干渉パターンが延在する十分な数の周期を確実に有するように、2つの格子構造G1およびG2を互いに対して設置しなければならない。これは、以上で簡単に言及したように、干渉量、すなわち、吸収、位相差、および小角散乱寄与を抽出する際に検出器信号に適用される信号処理の強固さを確実にするためである。十分な数の干渉縞がこのように確実に達成されるようにするために、格子は、格子の製造における僅かな不完全さのために、必ずしも互いに平行でないことがある。
より特定的には、それぞれの格子の中の谷は、ブロックMSに設置された際に、必ずしも互いに平行でないことがある。むしろ、以上で言及した十分な数の干渉縞を確実にするには、僅かな捩じれまたは他のずれが必要とされ得る。
ここで方法をより詳細に見ると、ステップS410で、2つの格子のうち第1のもの(たとえば、G1またはG2)が設置構造の湾曲面のうち1つに適用される。この第1の格子は面SpまたはSdにしっかりと固定されるため、格子は、格子が支持面および設置プレートMP(もしあれば)の曲率に合った状態で、そこにしっかりと支えられる。
ステップS420で、次に第2の格子が設置構造の対向する支持面SpまたはSdに適用されるが、適用は仮にすぎない。好ましくは、しかし必ずではなく、この第2の格子はG1である。より特定的には、第2の格子は、その支持面に接するように付勢される。もっとも、この段階では、それはまだ折り返されておらず、平坦なままであることが許容されており、湾曲支持面との接触線で単に支持面に触れて、今のところは当該接触線においてのみ接している。特に、この段階での格子は、依然として、反対側の支持面において、固定された設置格子に対して可動である。さらにより特定的には、そのように仮に設置された第2の格子は、両方の支持面SpおよびSdを通って垂直に走る鉛直軸Zの周りで傾斜可能である、および/または当該接触線に一致する軸の周りで傾斜可能である。
2つの格子が付けられた設置構造は次に、ステップS430でX線放射に晒されている。これは干渉パターンを発生させ、干渉パターンは、試験検出器、または好ましくは設置構造が設置されるべき撮像器IAで用いるべき検出器で検出される。好ましくは、干渉パターンは、モニタ装置上に試験画像として視覚化される。
この第2の、しかし依然として可動の格子は次に、ステップS440で、傾き、回転、および/またはおそらくはシフトなどの調査のための運動を慎重に受けさせられる。
これと同時に、ステップS450で、モニタ装置の上での好ましくはリアルタイム視覚化に従って、今や運動により変化している干渉パターンが観察される。ステップS455で干渉パターンが良好とされれば、すなわち、検出器にわたって発生される干渉縞が十分あれば、運動が停止され、次に依然として可動の格子が折り返されてその最終形状または位置を取り、ステップS460でその支持面に固定して保持される。
この方法は、格子のうち少なくとも1つがある形状に予め曲げられておらず、構造に設置された際に湾曲形状に強制的にされるにすぎない場合に特に有用であることが認められる。
格子が定形に予め曲げられる場合、依然として上記の方法を適用可能であるが、ステップS430で適用される試験的な運動は幾分制限される。
以上で言及した設置方法について、湾曲設置プレートMPp,MPdを有する図3の実施形態が特に有利であることが認められる。設置プレートMPd,MPdは、格子に対して好適に分散された圧力を付与して、そしてそれらを強制的に湾曲形状にして格子がそれらのそれぞれの湾曲面SpおよびSdに対してしっかりと安置されるのを確実にする有用な手段を提供する。
具体的に、ステップS460について、仮装着された第2の格子を異なる軸の周りで精密に傾けて、結果的に得られる干渉パターンを調べられるようにするマイクロメータ配置を用いることができる。具体的に、格子は、その平坦な平面状態でフレームの中に支えられ、異なるマイクロメータねじを用いることにより、異なる軸のうち1つ以上の周りでこのフレームを傾けることができる。干渉パターンが一旦受入れ可能になれば、次に、その端のうち一方で設置プレートMPp,MPdを担持するプランジャがフレームを通して格子に対して前進され、これは次に、支持面に対して湾曲形状に曲げられる。格子がその表面にわたるあらゆる場所で一旦湾曲支持面Sp,Sdと固く接すると、保持器部材RMが係合されて、格子Giを定形および定位置で設置構造MSに固着する。次にプランジャは設置プレートを解放する。次にプランジャは後退し、こうして設置動作を終える。これに代えて、格子が一旦固着されると設置プレートが取外され、設置プレートはこうして設置具として単に働く。
第2の格子を設置する他のやり方も可能であり得るため、上述のような設置プレートの使用は必要不可欠ではないことが理解される。
以上のステップS455およびS430での調査目的の運動は、対話的フィードバックによる視覚的ガイダンスの下での反復的な方法を提供することが認められる。これは手動で達成可能であるが、調査目的の運動を実行するために、ロボットプラットフォームと好適にインターフェイスされるコンピューティングユニット上で実現されてもよい。干渉パターンは画像処理アルゴリズムによって評価され得る一方で、調査目的の運動は、たとえば乱数発生器(RNG)が提供するデータに基づいて計算され得る。本明細書中では、他の形態の自動化も企図される。
発明の実施形態は異なる主題を参照して説明されることに留意しなければならない。特に、いくつかの実施形態は方法型請求項を参照して説明される一方で、他の実施形態は装置型請求項を参照して説明される。しかしながら、当業者は、以上および以下の記載から、他に特に通知されなければ、1つの種類の主題に属する特徴の任意の組合せに加えて、異なる主題に関する特徴同士の間の任意の組合せもこの出願とともに開示されると考えられると推論するであろう。しかしながら、すべての特徴を組合せて特徴を単に合わせた以上の相乗効果を提供することができる。
発明が図面および以上の記載において図示されかつ詳細に説明されたが、そのような図示および記載は図示または例示であって制限的ではないと考えられるべきである。発明は開示される実施形態に限定されない。図面、開示、および従属請求項の検討から、請求される発明を実践する際に、開示される実施形態に対する他の変形が当業者によって理解および実行され得る。
請求項中の「備える」という語は他の要素またはステップを排除するのではなく、不定冠詞「a」または「an」は複数を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットは、請求項に記載されるいくつかの項目の機能を果たし得る。ある手段が相互に異なる従属請求項に記載されるというだけで、これらの手段の組合せを有利に用いることができないことを示すのではない。請求項中の任意の参照符号は範囲を限定すると解釈されてはならない。
同様に、検出器信号の処理の強固さを維持することができる。なぜなら、2つの格子同士の間の相対的な運動が実質的に回避されるからである。具体的に、走査システムにおける運動の際に起こる変形などの格子変形が、画像品質が時に最適とはいえない1つの理由であることが出願人によって観察されている。これらの格子変形は、干渉格子によって生じる干渉パターンの正確な信号処理を妨げる。提案される設置構造により、湾曲干渉計のしっかりとした設置が可能になり、こうして当該信号処理の強固さが増し、したがって、干渉撮像、具体的には吸収撮像、位相差撮像、および暗視野撮像、における画像の品質/忠実さが増す
同様に、検出器信号の処理の強固さを維持することができる。なぜなら、2つの格子同士の間の相対的な運動が実質的に回避されるからである。具体的に、走査システムにおける運動の際に起こる変形などの格子変形が、画像品質が時に最適とはいえない1つの理由であることが出願人によって観察されている。これらの格子変形は、干渉格子によって生じる干渉パターンの正確な信号処理を妨げる。提案される設置構造により、湾曲干渉計のしっかりとした設置が可能になり、こうして当該信号処理の強固さが増し、したがって、干渉撮像、具体的には吸収撮像、位相差撮像、および暗視野撮像、における画像の品質/忠実さが増す

Claims (15)

  1. 干渉撮像のための設置構造(MS)であって、干渉格子(Gi)をその上に安置して受けるための少なくとも1つの湾曲面(Sd)を備え、前記面(Sd)は、グリッドを形成する複数のアパーチャ(SL)を有し、前記格子(Gi)は、そのように受けられると、前記アパーチャのうち少なくとも1つを覆い、前記アパーチャは、撮像機器において組立てられると、検出器上の検出器画素と整列可能であるように配置される、設置構造。
  2. 前記アパーチャは、前記検出器画素と射影位置合わせして整列可能であるように配置される、請求項1に記載の設置構造。
  3. 前記湾曲面の曲率に合う曲率で前記湾曲面(Sd)上に前記格子(Gi)を保持するように構成される少なくとも1つの保持部材(RM)を備える、請求項1または2に記載の設置構造。
  4. 前記設置構造は複数のアパーチャを有する第2の湾曲面(Sp)を含み、前記第2の面は、前記少なくとも1つの第1の湾曲面(Sd)とは反対に配置され(Sp)、前記第2の湾曲面(Sp)は、第2の干渉格子(Gj)を受けるように構成される、先の請求項のいずれか1項に記載の設置構造。
  5. 前記第1および第2の湾曲面は、タルボ距離の倍数でそれぞれの前記干渉格子を支えるように配置される、請求項4に記載の設置構造。
  6. 前記少なくとも1つの湾曲面を有する立方体の形状に実質的にある、先の請求項のいずれか1項に記載の設置構造。
  7. 一方の側で前記少なくとも1つの湾曲面(Sp,Sd)と境を接する中空空間(HS)を含む、先の請求項のいずれか1項に記載の設置構造。
  8. アセンブリであって、
    先の請求項1から7のいずれか1項に記載の設置構造(MS)と、放射線感受性検出器画素を備える干渉撮像用検出器(D)とを備え、前記放射線感受性検出器画素はパターンに配置され、前記パターンは、撮像機器において組立てられると、前記設置構造中にある前記アパーチャと整列可能である、アセンブリ。
  9. 干渉計アセンブリ(IFA)であって、
    少なくとも1つの干渉格子(Gi)がその上に設置された先の請求項のいずれか1項に記載の設置構造を備え、前記格子は、前記設置構造の前記湾曲面(Sp,Sd)に合うように湾曲される、干渉計アセンブリ(IFA)。
  10. 前記湾曲面(Sd)の曲率に対応する曲率を有する設置プレート(Mp,Md)を備え、前記格子は、前記湾曲面と前記設置プレート(MP)との間に挟まれる、請求項9に記載の干渉計アセンブリ(IFA)。
  11. 干渉撮像機器(IA)であって、
    焦点を有するX線源(XS)と、
    請求項9または10に記載の干渉計アセンブリ(IFA)とを備え、
    湾曲格子(Gi)は前記焦点に焦点合わせされる、干渉撮像機器(IA)。
  12. X線検出器(D)を備え、前記干渉計アセンブリ(IFA)は、前記検出器(D)の上にまたは少なくとも前記検出器(D)とは反対に配置される、請求項11に記載の干渉撮像機器。
  13. 前記検出器(D)は、画素(DL)の別々の群に配置される複数の放射線感受性検出器画素を含み、前記設置構造の前記複数のアパーチャ(SL)は前記画素の群(SL)と位置合わせされる、請求項12に記載の干渉撮像機器。
  14. 前記撮像機器は走査型である、請求項11から13のいずれか1項に記載の干渉撮像機器。
  15. 前記撮像機器はマンモグラフィ撮像機器である、請求項11から14のうち1項に記載の干渉撮像機器。
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