[0030] 本開示の原理の理解を促進する目的で、図面に示される実施形態が参照され、特定の言語がこれを説明するために使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定は意図されていないことが理解される。本開示が関連する分野における当業者であれば通常思いつくような、記載されるデバイス、システム、及び方法に対する任意の変更及び更なる変更、並びに本開示の原理の更なる応用は、完全に企図され、本開示に含まれる。例えば、撮像システムは、心血管撮像の観点から説明されているが、本出願に限定されることを意図するものではないことが理解される。このシステムは、体内の内腔を含む、閉じ込められた空洞内の撮像を必要とする任意の用途にも同様に適している。特に、1つの実施形態に関して説明した特徴、構成要素、及び/又はステップを、本開示の他の実施形態に関して説明した特徴、構成要素及び/又はステップと組み合わせることができると完全に考えられる。しかしながら、簡潔にするために、これらの組み合わせの多数の反復は別々に説明されない。
[0031] 本開示の態様によれば、管腔内撮像デバイスの超音波撮像アセンブリにおいて、環状形状の集積回路コントローラが実施される。環状形状のコントローラは、矩形形状のコントローラを有する撮像アセンブリと比較して、堅い長さを低減する。本開示によれば、カテーテルベースの撮像デバイスは、血管等の小さな直径の蛇行した経路を介してアクセスされる体内の標的部位に達することを可能にするのに十分小さく、十分操作性が高い。標的部位のアクセスを制限するカテーテルベースの撮像デバイスのサイズは、多くの場合、デバイス上で撮像センサを動作させるための制御回路部のサイズに応じて決まる。例えば、ソリッドステートIVUSの例では、複数の集積回路コントローラ(ASIC)が、超音波トランスデューサ要素に非常に近接する必要があるマルチプレクサとして動作する。環状形状のASICは、有利には、撮像デバイスの可撓性及び操作性を改善する。
[0032] 図1は、本発明の態様による、管腔内撮像システム100の概略図である。管腔内撮像システム100は、カテーテル又はガイドカテーテルの形態のソリッドステート又はフェーズドアレイ管腔内超音波撮像デバイス102と、患者インタフェースモジュール(PIM)104と、超音波コンピューティングデバイス106と、ディスプレイ108とを備える。
[0033] 管腔内撮像デバイス102は、患者の体内の管腔、例えば脈管120内に挿入されるように構成される可撓性細長部材122を備える。可撓性細長部材122は、プラスチック又はポリマー等の可撓性材料から形成される1つ又は複数の細長部材を含むことができる。可撓性細長部材122は、円形の断面プロファイルを有する概ね管状の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、外側管状部材内に内側管状部材を同心に位置決めすることができる。可撓性細長部材122は、近位部分、中央部分、遠位部分、及び長手方向軸150を含む。中央部分は、近位部分と遠位部分との間に延びる。いくつかの実施形態では、長手方向軸150は中心長手方向軸とすることができる。可撓性細長部材の近位部分にコネクタ114を配設することができる。撮像デバイス又は撮像アセンブリ110は、可撓性細長部材122の遠位部分に配設することができる。撮像アセンブリ110は、1つ又は複数のコントローラ125と通信する超音波トランスデューサアレイ124を含む。アレイ124は、中心長手方向軸150の周りに位置決めされる。本明細書に記載のように、1つ又は複数のコントローラ125は、管状又はリング形状である。中心長手方向軸150は、1つ又は複数のコントローラ125によって画定される開口部を通って延びることができる。
[0034] 高いレベルでは、超音波撮像アセンブリ110は、撮像アセンブリ110に含まれ、管腔内デバイス102の遠位端付近に取り付けられた、トランスデューサアレイ124から超音波エネルギーを放出する。超音波エネルギーは、撮像アセンブリ110を取り囲む脈管120等の媒体内の組織構造によって反射され、超音波エコー信号は、トランスデューサアレイ124によって受信される。PIM104は、受信エコー信号を超音波コンピューティングデバイス106に転送し、超音波コンピューティングデバイス106において超音波画像が再構成され、ディスプレイ又はモニタ108に表示される。超音波コンピューティング/処理デバイス106又はコンピュータは、1つ又は複数のプロセッサ及び任意の適切なメモリを含むことができる。超音波コンピューティングデバイス106は、本明細書に記載の管腔内撮像システム100の特徴を容易にするように動作可能であり得る。例えば、コンピューティングデバイス106のプロセッサは、コンピューティングデバイス106の非一時的有形コンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータ可読命令を実行することができる。
[0035] PIM104は、撮像デバイス102に含まれる超音波処理システム106と撮像アセンブリ110との間の信号の通信を容易にする。いくつかの実施形態では、PIM104は、超音波コンピューティングデバイス106にデータを中継する前に、エコーデータの予備処理を実行する。そのような実施形態の例では、PIM104は、データの増幅、フィルタリング、及び/又は統合を実行する。いくつかの実施形態では、PIM104は、撮像アセンブリ110内の回路を含む管腔内撮像デバイス102の動作をサポートするために、高電圧及び低電圧のDC電力も供給する。
[0036] 超音波コンピューティングデバイス又はコンソール106は、PIM104を介して管腔内撮像デバイス102の撮像アセンブリ110からエコーデータを受信し、そのデータを処理して、撮像アセンブリ110を取り囲む媒体内の組織構造の画像を再構成する。超音波コンピューティングデバイス106は、脈管120の断面画像等の脈管120の画像がディスプレイ108上に表示されるように画像データを出力する。脈管120は、自然及び人工双方の流体充填又は包囲構造を表す。脈管120は、患者の体内にあってもよい。脈管120は、心臓血管系、末梢血管系、神経脈管構造、腎血管系、及び/又は体内の任意の適切な管腔を含む、患者の血管系の動脈又は静脈としての血管であってもよい。いくつかの実施形態では、管腔内撮像デバイス102、血管内撮像デバイス又はIVUS撮像デバイスである。管腔内撮像デバイス102は、限定ではないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官;導管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系構造;尿路;並びに心臓、心臓の心室若しくは他の部分、及び/又は体の他の系統内の弁を含む、任意の数の解剖学的位置及び組織タイプを検査するために用いられる。管腔内撮像デバイス102は、上記の解剖学的ロケーション内の任意の管腔を検査するのに用いられる。自然の構造に加えて、管腔内撮像デバイス102は、限定ではないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ及び他の装置等の人工構造を検査するために用いられる。
[0037] いくつかの実施形態では、管腔内撮像デバイス102は、Volcano Corporationから入手可能なEagleEye(登録商標)カテーテル、及び参照によりその全体が本明細書に援用される米国特許第7,846,101号に開示されているもの等の、従来のソリッドステート血管内撮像カテーテルと同様のいくつかの特徴を含む。例えば、管腔内撮像デバイス102は、撮像デバイス102の遠位端付近の撮像アセンブリ110と、撮像デバイス102の長手方向本体に沿って延在する伝送線ケーブル112とを含む。伝送線バンドル又はケーブル112は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又はそれ以上の導体を含む、複数の導体を含むことができる。ケーブル112は、撮像アセンブリ110と超音波コンピューティングデバイス106との間の電気信号の通信を容易にする。
[0038] 伝送線ケーブル112は、撮像デバイス102の近位端のPIMコネクタ114で終端する。PIMコネクタ114は、伝送線ケーブル112をPIM104に電気的に結合し、管腔内撮像デバイス102をPIM104に物理的に結合する。いくつかの実施形態では、管腔内撮像デバイス102は、ガイドワイヤ出口ポート116を更に含む。したがって、いくつかの例では、管腔内撮像デバイスは、迅速交換カテーテルである。ガイドワイヤ出口ポート116は、撮像デバイス102を脈管120を通じて方向付けるためにガイドワイヤ118が遠位端に向かって挿入されることを可能にする。
[0039] システム100、管腔内デバイス102、撮像アセンブリ110、及び/又はシステム100の他の構成要素は、参照によりその全体が本明細書に援用される、2013年12月20日に出願された米国特許出願第14/137,269号に記載されているものに類似した特徴を含むことができる。
[0040] 図2は、本開示の態様による、ロール状構成の撮像アセンブリ200の概略等角図である。撮像アセンブリ200は、図1の撮像アセンブリ110に関して説明された特徴と類似した特徴を含むことができる。撮像アセンブリ200は、トランスデューサアレイ124及び集積回路コントローラ210、220を含む。トランスデューサアレイ124は、複数の撮像要素、例えば超音波トランスデューサ要素212を含む。通常、アレイ124は、32個のトランスデューサ、64個のトランスデューサ、128個のトランスデューサ等の値を含む、約30個のトランスデューサ〜約150個のトランスデューサを含む任意の適切な数のトランスデューサを含むことができる。集積回路コントローラ210、220は、トランスデューサアレイ124のトランスデューサ要素212に電気的かつ機械的に結合され得る。
[0041] いくつかの実施形態では、集積回路コントローラ210、220は特定用途向け集積回路(ASIC)とすることができる。コントローラ210、220は、超音波トランスデューサ要素212の動作を容易にし、多重化回路部等の任意の適切な回路部を含む。集積回路コントローラ210、220の一方又は双方は、ケーブル112を介して構成データを受信し、受信したトリガを送信し、送信モードにおいて、超音波エネルギーを放出するように要素212を駆動し、受信モードにおいて、反射された超音波エコーを受信するように要素212を制御し、かつ/又はエコーデータをケーブル112上でコンピューティングデバイス106に送信することができる。図2には2つのコントローラ210、220が示されているが、撮像アセンブリ200は、1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上のコントローラを含むことができることが理解される。これに関して、コントローラが多いほど、多重化回路等のアレイ124の動作を制御するのに用いられる回路部に、より大きな表面積が与えられる。いくつかの実施形態では、コントローラのうちの1つは、ケーブル112と直接通信し、1つ又は複数のスレーブコントローラを介してトランスデューサ要素212と間接的に通信するマスターコントローラである。コントローラのうちの1つ又は複数は、トランスデューサ要素212と直接通信し、マスターコントローラを介してケーブル112と間接的に通信するスレーブコントローラとすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ210、220の双方が、超音波要素212及びケーブル112と直接通信する。いくつかの実施形態では、双方のコントローラ210、220が、全てのトランスデューサ212を共に制御する。他の実施形態では、各コントローラ210、220は、トランスデューサ要素212のサブセットを制御する。
[0042] 1つ又は複数のコントローラを、トランスデューサアレイ124の近位及び/又は遠位に位置決めすることができる。図2の示される実施形態において、コントローラ210はトランスデューサアレイ124の近位に位置決めされ、コントローラ220はトランスデューサアレイ124の遠位に位置決めされる。トランスデューサ要素212は、コントローラ210、220間を長手方向に延びる。
[0043] コントローラ210、220は、環状形状又はリング形状である。例えば、コントローラ210、220の外面は、円筒形の形状にすることができる。円筒形の開口部215は、コントローラ210、220を通って長手方向に延び、環形状又はリング形状を生成する。開口215は長手方向軸150と位置合わせすることができる。そのような実施形態では、そのような開口215は、コントローラ210、220の中心にあり、長手方向軸150がコントローラ210、220及び開口215の中心を通って延びる。コントローラ210、220の断面は、同心円から形成される。
[0044] コントローラ210、220は、管腔内デバイス102の長さに沿って長手方向に寸法320を有する。いくつかの実施形態において、寸法320は、約120μm〜約150μmとすることができる。トランスデューサ要素は、管腔内デバイス102の長さに沿って長手方向に寸法213を有する。いくつかの実施形態では、寸法213は、約1mmとすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ210、220及びトランスデューサ要素212を含む撮像アセンブリ200の総長は、約1.5mm以下とすることができる。
[0045] いくつかの実施形態では、集積回路コントローラ210及び220は、シリコン及び/又は他の適切な材料から作製される。例えば、コントローラ210、220は、シリコンベースのダイとすることができる。既存の矩形コントローラは、シリコンダイシング技法を用いて成形される。ダイシングを用いて円形形状を得ることは可能でない。コントローラ210、220の寸法320は約120μm〜約150μmであるため、コントローラ210、220は、シリコンエッチングプロセスを用いて成形することができる。
[0046] 図2に示すように、コントローラ210、220は、主に、長手方向軸150に対し垂直な又は直交する平面に延びる。対照的に、既存のデバイスは、既存の撮像アセンブリが約10mmの長さを有するように主に長手方向に延びるコントローラを含む。コントローラ210、220の配置により、有利には、撮像アセンブリの堅い長さが低減する。いくつかの実施形態では、撮像アセンブリの堅い長さは、1.5mm未満であり、撮像デバイスが、方向変化を含む体腔を通ることをより容易にする。
[0047] いくつかの実施形態では、トランスデューサ要素212は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)要素とすることができる。集積回路コントローラ210及び220は、超音波トランスデューサ要素212に励起電圧をかける。例えば、集積回路コントローラ220は、長手方向軸150により近い各超音波トランスデューサ要素212の電極に電圧をかけ、集積回路コントローラ210は、長手方向軸150から遠い各超音波トランスデューサ要素212の電極に電圧をかける。示すように、各超音波トランスデューサ要素212は、近位集積回路コントローラ210が長手方向軸150により近い超音波トランスデューサ要素212の電極とのみ電気的に接触するように近位隔離切り込み(proximal isolation cut)230を含む。遠位集積回路コントローラ220が長手方向軸150からより遠い超音波トランスデューサ要素212の面とのみ電気的に接触するように、長手方向軸150のより近くの超音波トランスデューサ要素212の電極上に類似の遠位隔離切り込み230が存在する。
[0048] 図3は、本開示の態様による、環状集積回路コントローラ300の概略等角図である。コントローラ300は、図2に関して説明したコントローラ210、220と類似することができる。コントローラ300は、外径部314及び内径部316を含む。例えば、いくつかの実施形態では、外径部314は、約0.032”〜0.131”である。例えば、いくつかの実施形態では、内径部316は、約0.01”〜0.065”である。コントローラ300の寸法は、血管内デバイス102が約2Fr〜約10Frの直径を有するように選択することができる。コントローラ300は、デバイス102の長さに沿って長手方向に延びる外面342及び内面344も含む。本明細書に記載されるように、可撓性基板は、外面342上に位置決めすることができる。内面344は、内側の可撓性細長部材の導電性トレースと接触する1つ又は複数のボンドパッドを含むことができる。内径部316及び内面344は開口215を画定する。
[0049] 集積回路コントローラ220は、外径部314に沿って分散した外側ボンドパッド312を含む。ボンドパッド312は、金、銀若しくは銅を含む金属、若しくは金属合金、及び/又は任意の他の適切な材料等の導電材料から形成される。ボンドパッド312は、例えば、ピックアンドプレースプロセスを用いて、又はシリコンベースの面実装技術に関連付けられたバンピングプロセスによって、外径部314の周りに位置決めすることができる。ボンドパッド312の量は、トランスデューサ要素212の量に等しくすることができる。例えば、コントローラ300は、アレイ124が64個のボンドパッドを含むとき、64個のボンドパッドを含むことができる。ボンドパッド312は、トランスデューサ212と回転方向に位置合わせされる。各ボンドパッド312は、個々のトランスデューサ要素212に電気的に結合することができる。いくつかの実施形態では、各ボンドパッド312は、それぞれのトランスデューサ要素212と直接又は間接的に接触する。トランスデューサ要素212の表面214(図5B)はボンドパッド312と接触することができる。例えば、金のボンドパッド312は、トランスデューサ要素212の金の電極と接触することができ、これにより、構成要素間の良好な導電性が提供される。そのような実施形態では、ボンドパッド312は、トランスデューサ要素212に圧接することができる。他の実施形態では、銀エポキシ等の導電性接着剤を用いて、ボンドパッド312及びトランスデューサ要素212を機械的及び/又は電気的に結合することができる。いくつかの実施形態では、集積回路コントローラの外周に向かって配置されるボンドパッド312は、個々の超音波トランスデューサ要素212がフレックス回路を必要とすることなくダイと電気的に接触することができる方式を提供する。
[0050] 図3に示すように、コントローラ300は、面332、334を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ300が遠位コントローラ(例えば、図2の遠位コントローラ220)であるとき等、面332は近位面であり、面334は遠位面である。ボンドパッド312は、遠位コントローラ220(図2)の近位面332(図3)に位置決めすることができる。ボンドパッド312は、近位コントローラ(図2)の遠位面334(図3)に位置決めすることができる。このようにして、ボンドパッド312は、近位コントローラと遠位コントローラとの間に位置決めされたトランスデューサ要素212と隣接して、かつ/又は接触して配設することができる。
[0051] 図4は、本開示の態様による、製造ステップ中の撮像アセンブリ200を含む管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。内側の可撓性細長部材410がコントローラ220の開口215を通って延びる。結果として、内側部材410は、コントローラ220に機械的及び/又は電気的に結合することができる。いくつかの例では、内側部材410は、長手方向軸150の周りに内部管腔415を生成する。ガイドワイヤ118(図1)は、長手方向軸150と平行又は同軸に管腔415を通って延びることができる。内側部材410は、可撓性プラスチック又はポリマー材料から形成される細長い管状構成要素である。
[0052] 導電性トレース430が内側部材410の外面に設けられる。コントローラ220の内径部316は、1つ又は複数のボンドパッド510を含む。任意の適切な数の導電性トレース430及びボンドパッド510が予期される。示される実施形態では、6つのボンドパッド510及び6つの導電性トレース430が提供される。いくつかの例では、内側ボンドパッド510及び導電性トレース430は、金、銀若しくは銅を含む金属、若しくは金属合金、及び/又は任意の他の適切な材料等の導電材料から作製される。ボンドパッド510は、内径部316の周りに分散させることができる。いくつかの実施形態では、ボンドパッド510は、コントローラ220の内面344に沿って延びる。集積回路コントローラの内周に配置された追加のパッド510は、超音波トランスデューサ要素への接続に関連していない集積回路コントローラ間の更なる接続のためのロケーションを提供する。
[0053] 内側部材410がコントローラ220の開口215を通って延びるとき、ボンドパッド510は導電性トレース430に接触する。内側ボンドパッド510は、導電性トレース430に電気的に接続し、導電性トレース430を通して信号を送信する。いくつかの例では、近位コントローラ210及び遠位コントローラ220の双方が、導電性トレース430と接触する内側ボンドパッド510を含む。これに関して、コントローラ210、220は導電性トレース430を介して電気通信する。コントローラ210、220は、自身のそれぞれの内側ボンドパッド及び導電性トレース430を通じて電気信号により通信する。いくつかの他の例では、近位集積回路コントローラ210と遠位集積回路コントローラ220との間で内側ボンドパッド及び導電性トレース430を通じて電力が送信される。いくつかの他の例では、電気接地への接続が、近位集積回路コントローラ210と遠位集積回路コントローラ220との間で内側ボンドパッド510及び導電性トレース430を通じて提供される。いくつかの実施形態では、導電性トレース430の代わりに、又は導電性トレース430に加えて、コントローラ210、220間の電気通信のためにトランスデューサ要素212のうちの1つ又は複数を用いることができる。
[0054] 図5Aは、本開示の態様による、製造ステップ中の撮像アセンブリ200を含む管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。音響バッキング材420及び内側部材410が示される。音響バッキング材420は、長手方向軸150の周りに配設され、環状形態をとる。例えば、内側部材410は、音響バッキング材420の管腔415を通って長手方向に延びることができる。これに関して、音響バッキング材420は、予備成形された固体又は半固体である。例えば、音響バッキング材420は、図5Aに示す環状形状に成形することができる。自身の形状を維持する固体塊又は半固体塊を内側部材410の周りに位置決めすることができるため、予備成形された音響バッキング材は、有利には、より効率的な製造プロセスを可能にする。予備成形/成形されたバッキング材420は、(中空微小球体等の)散乱粒子と、PZT及びバッキング材間の良好な音響結合を容易にするようにバッキング材の全体音響インピーダンスを上げる等のために高い密度を有する粒子との双方、及び/又は任意の他の材料、例えば、共通接地を提供するようにデマッチング層又は銀充填エポキシを形成するための炭化タングステンが付加された、硬化エポキシ又は接着剤材料を含むことができる。他の実施形態では、後に固体に硬化される液体音響バッキング材が用いられる。音響バッキング材420は、アレイ124によって放出される音響エネルギーを減衰させ、長手方向軸150に向かう等の望ましくない方向の音響伝搬を防ぐ材料である。
[0055] 図5Bは、本開示の態様による、製造ステップ中の撮像アセンブリ200を含む管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。図5Bは、図5Aの内側部材410である音響バッキング材420を示す。図450は、バッキング材420の周りに配設されたトランスデューサアレイ124を更に含む。記載されているように、トランスデューサアレイ124は、複数の超音波トランスデューサ要素212を含む。トランスデューサ要素212は、バッキング材420の表面422(図5A)上に位置決めすることができる。いくつかの例では、可撓性基板(図8A)は、可撓性基板上に形成されかつ/又は他の形で基板に取り付けられる超音波トランスデューサ要素212を含めて、バッキング材420及び長手方向軸150の周りに巻かれる。他の実施形態では、撮像アセンブリ110は可撓性基板を省略し、トランスデューサ要素212は、例えばピックアンドプレースプロセスを用いてバッキング材420及び長手方向軸150の周りに直接位置決めされる。構成要素間の機械的接合を生成するために、トランスデューサ要素212と予備成形されたバッキング材420との間に接着剤が配設される。いくつかの例では、トランスデューサ要素(例えば、PZT要素)又は何らかの他の導電性材料460が、近位ASIC210及び遠位ASIC220間の電力、信号及び/又は任意の適切なタイプのデータの通信を提供する代替的な電気通信線を提供する。いくつかの実施形態では、導電性/トランスデューサ要素460は、導電性トレース430の代わりに、又は導電性トレース430に加えて、コントローラ210、220間の電気通信を提供するために撮像アセンブリにおいて実施することができる。
[0056] 図6は、本開示の態様による、内側の可撓性細長部材410に沿って展開された形式で示される撮像アセンブリ200の構成要素を含む、管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。撮像アセンブリ200は、トランスデューサアレイ124と、近位集積回路コントローラ210及び遠位集積回路コントローラ220を含む。図5Bに関して説明されたように、トランスデューサアレイ124は音響バッキング材420の周りに位置決めされる。内側部材410はコントローラ210、220の管腔215及び音響バッキング材420の管腔415を通って延びる。導電性トレースは、コントローラ210、220間の電気通信を容易にする。
[0057] 図7は、製造ステップ中の撮像アセンブリ200を含む管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。図7は、コントローラ210、220間に位置決めされる超音波撮像アレイ124を示す。内側部材410は、コントローラ210、220の管腔215を通って延びる。いくつかの実施形態では、アレイ124及びコントローラ210、220は、機械的取付け及び/又は電気通信のために圧縮嵌めにより製造される。例えば、コントローラ210、220を、トランスデューサ要素に対し押すことができる。コントローラ210、220と内側部材410との間の接着剤は、内側部材410に沿ったコントローラ210、220の長手方向の位置を固定することができる。音響バッキング材は、内側部材、コントローラ210、220及びアレイ124によって画定される空間内に配設することができる。液体バッキング材が用いられる実施形態において、液体バッキング材は、内側部材、コントローラ210、220及びアレイ124の表面と接触するように空間内に送達することができる。液体バッキング材が硬化及び固化するとき、撮像アセンブリ200及び内側部材410の構成要素は共に接着される。他の実施形態では、接着剤を用いて、予備成形された音響バッキング材、内側部材、コントローラ210、220、及びアレイ124を共に接着することができる。
[0058] 図6及び図7は、近位コントローラ210の近位表面216上に設けられるボンドパッド610も示す。ボンドパッド610は、コントローラ210の周囲に分散させることができる。ボンドパッド610は、金、銀若しくは銅を含む金属、若しくは合金、及び/又は任意の他の適切な材料等の導電材料から形成される。ボンドパッド610は、例えばピックアンドプレースプロセスを用いてコントローラ210の周囲に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、背面基板ボンドパッド610は、基板の背面のビアを通じてコントローラ210に電気接続を提供する。ボンドパッド610は、ケーブル112(図1)の導体710に電気的及び機械的に結合される。1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又はそれ以上の導体を含む任意の適切な数の導体を設けることができる。導体710は、撮像アセンブリ200とコンピューティングデバイス106との間の電力、信号及び/又は任意の適切なタイプのデータの通信を容易にする制御及び信号線とすることができる。例えば、制御及び信号線710は、撮像アセンブリ110と超音波コンピューティングデバイス106との間の電気信号の通信を容易にする。いくつかの例では、制御及び信号線710は、集積回路コントローラ210及び220のうちの一方又は双方に電力を提供する。背面基板ボンドパッド610への信号線710の電気接続は、例えば、熱溶接又はサーモソニック溶接によって行われる。導体710は、撮像アセンブリとコネクタ114(図1)との間の可撓性細長部材122の長さに沿って延びる。いくつかの実施形態では、集積回路コントローラの近位側の背面基板ボンドパッド610は、制御及び信号線のための接続を提供し、集積回路コントローラへの接地及び電力接続も提供する。
[0059] いくつかの実施形態では、ボンドパッド610は省略され、導体710は内側部材410の導電性トレース430に電気的及び/又は機械的に結合される。本明細書に記載のように、コントローラ210、220は導電性トレース430と通信する。コンピューティングデバイス106は、導電性トレース430を介して撮像アセンブリ200とも通信することができる。
[0060] 図8Aは、本開示の態様による、平坦な構成における超音波トランスデューサアレイ124及び可撓性基板814の概略等角図である。可撓性基板814は、KAPTON(DuPontの商標)等の可撓性ポリアミド材料のフィルム層とすることができる。他の適切な材料は、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、又はポリエーテルイミドフィルム、他の可撓性プリント半導体基材並びにUpilex(Ube Industriesの登録商標)及びTEFLON(登録商標)(E. I. du Pontの登録商標)を含む。
[0061] 図8Aに示す平坦な構成では、フレックス基板814は、概ね矩形の形状を有する。本明細書に示され説明されているように、可撓性基板814は、いくつかの例では、円筒状トロイドを形成するように巻かれる。したがって、可撓性基板814のフィルム層の厚さは、最終的に組み立てられたスキャナアセンブリ200の屈曲度に関係することができる。いくつかの例では、可撓性基板の厚みは、PZTと、可撓性基板の外部の材料、通常は血液又は液体との間の良好な音響マッチングをもたらし、この厚みは、トランスデューサアレイの動作の周波数に依拠する。可撓性基板の厚みは、PZTと、血液又は液体等の可撓性基板の外部の材料との間の良好な音響マッチングをもたらすように選択することができる。マッチング層の厚みは、マッチング材料における4分の1波長の長さに対応することが一般的に受け入れられている。したがって、選択される厚みは、トランスデューサの動作の周波数に依拠することができる。いくつかの実施形態では、フィルム層814は5μmと100μmの間にあり、いくつかの特定の実施形態は12.7μm及び25.1μmの間にある。いくつかの実施形態では、可撓性基板814は導電性トレースを省略することができ、それによって可撓性基板814はアレイ124の要素212のための支持のみを提供する。これによって、撮像アセンブリ200は、よりコスト効率のよい方式で製造されることが可能になる。他の実施形態では、可撓性基板814は、1つ又は複数の要素212とコントローラ210、220との間の通信を容易にするための導電性トレースを含むことができる。
[0062] 例示的な実施形態によれば、撮像アセンブリ200の製造中、PZTのダイシングされていないブロックが、接着剤の使用等により基板814上に形成され、かつ/又は他の形で機械的に基板814に結合される。例えば、PZTは、約3mmの幅820と、約1mmの長さ824と、約70μmの深さを有することができる。いくつかの例では、可撓性基板814の長さ822は、基板814の長さ822が約1.25mmになるように、PZTブロックの長さ824よりも約250μmだけ長くすることができる。いくつかの例では、長さ822及び824は、デバイス102の長さに沿った長手方向を表すことができる。PZTブロックは、PZTブロックの近位側826及び遠位側828に基板の等しい長さ(例えば、125μm)が配設されるように基板814上に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、可撓性基板814及びアレイ124が円筒形構成になるように巻かれるとき、図10の断面図に示すように、基板814の近位部分826及び遠位部分828を用いて、コントローラ210、220との重ね継手を形成することができる。例えば、基板814の近位部分826及び遠位部分828と、コントローラ210、220の外面342との間に接着剤を位置決めし、有利には基板814とコントローラ210、220との間の強力な機械的結合を提供することができる。
[0063] 図8Aを再び参照すると、可撓性基板814の幅は、可撓性基板がPZTブロックを越えて延びないか又は僅かな部分しか延びないように、PZTブロックの幅820に実質的に類似することができる。いくつかの実施形態では、可撓性基板814及びアレイ124は円筒形構成になるように巻かれるとき、図8Bの断面図に示されるように、基板814の縁部は突合せ継手455を形成することができる。基板814の縁部間の突合せ継手455を利用することにより、重ね継手に関連付けられた厚みの増大を回避する。重ね継手により、結果として二重音響マッチング層も生じるが、これは超音波エネルギーの望ましい伝送特性をもたらさない場合がある。
[0064] PZTブロックは、可撓性基板814に取り付けられた後、次に切り込み816に沿ってダイシングされ、アレイ124を構成する個々の超音波トランスデューサ要素212にされる。いくつかの実施形態では、トランスデューサアレイ800は、各超音波トランスデューサ要素212の上側電極及び下側電極を通る隔離切り込み230も含む。隔離切り込み230は、有利には、トランスデューサ要素212がコントローラ210、220に電気的に結合されるとき、電気的短絡を阻止する。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサ、例えばPZT要素は、外側ボンドパッドから電極のプレートへの接続を、PZT要素の端部から達成することができるように「ラップアラウンド」電極を有する。また、PZT要素の金属化における隔離切り込み230は、電極の反対側が短絡することを互いに防ぐ。
[0065] いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサ要素212、例えばPZT要素は、可撓性基板814等の可撓性基板上で製造される。PZTの単一のタブレットは、4つ全ての長い表面を接続する連続電極により形成される。次に、隔離切り込み230が、一方の側の一方の長い縁部、及び反対側の他方の長い縁部に平行に作製される。次に、PZTタブレットが可撓性基板814に接着される。いくつかの例では、次に、PZTタブレットをダイシングして、タブレットの短い縁部に平行な64個の個々の要素にすることによりアレイがもたらされ、このアレイは、バッキング材420に巻きつけ、近位集積回路コントローラ210と遠位集積回路コントローラ220との間で保持することができる。図6は、スキャナアセンブリの展開図を示す。いくつかの例では、PZT要素数は32個〜128個、例えば64個である。
[0066] 図8Bは、本発明の態様による、図7の切断線8−8に沿った管腔内撮像デバイス102の概略断面図である。断面図は、長手方向軸150に対し垂直なかつ/又は直交する、撮像アセンブリ200を通って延びる平面に沿って示される。可撓性基板814は、可撓性細長部材122の長手方向軸150の周りに巻かれる。超音波トランスデューサ要素212は、可撓性基板814上に実装される。いくつかの実施形態では、図8Aに関して説明されたように、超音波トランスデューサ要素212は、可撓性基板814上に配設、例えば形成又は実装され、可撓性基板814は、超音波トランスデューサ要素212に対し、可撓性基板814がトランスデューサ要素212よりも長手方向軸150から離れるように、長手方向軸150の周りに巻かれる。超音波トランスデューサ要素212は、長手方向軸150から離れるように音波を送信するように構成される。このため、要素212によって放出される超音波エネルギーは、可撓性基板814の材料を通らなくてはならない。いくつかの例では、可撓性基板814は、超音波トランスデューサ要素212と、可撓性基板814の外面に音響的に結合された、血液又は組織等の患者内の生理機能との間の音響マッチング層である。可撓性基板814の材料は、超音波エネルギーの伝送を最適化するように選択することができる。いくつかの例では、可撓性基板814の材料は、可撓性基板814を長手方向軸150の周りに巻くことができるように可撓性を最適化するように選択される。
[0067] 可撓性基板814を長手方向軸150の周りに巻いた後、可撓性基板814の2つの縁部間の突合せ継手455に沿って開口が存在する。この開口は、流体の流入を可能にする。いくつかの実施形態では、巻かれた可撓性の基板814の2つの縁部を接続して開口を閉じるために、継手455に沿って封止を提供するように材料のビードが縁部に設けられる。封止は、血液等の体液が撮像アセンブリ110に入ることを防ぐ。
[0068] 図8Bに示されるように、内側部材410と超音波トランスデューサ要素212との間に音響バッキング材420が配置される。音響バッキング材420は、空間816内の要素212間に延びるように、内側部材410と可撓性基板814との間にも延びることができる。バッキング材420は、超音波エネルギーが、有利には長手方向軸150から離れるようにのみ伝播するように音波を妨げる、例えば減衰させる。示すように、内側部材410は、長手方向軸150の周りに管腔415を生成する。いくつかの例では、バッキング材420は、超音波トランスデューサ要素212間の開口において可撓性基板814まで延び、超音波トランスデューサ要素212間の空間を覆う。
[0069] 図9は、本開示の態様による、管腔内撮像デバイス102の遠位部分の概略等角図である。撮像アセンブリ200は、可撓性細長部材122の遠位部分に配設される。可撓性遠位部材910は、撮像アセンブリ200から遠位方向に延びる。遠位部材910は、内側部材の管腔415と連通する管腔を含むことができ、この管腔を通ってガイドワイヤ118が延びる。撮像アセンブリ200は、環状形状のコントローラ210、220間に配設された超音波トランスデューサアレイ124を含む。撮像アセンブリ200に関連付けられた比較的短い堅い長さに起因して、いくつかの実施形態では、デバイス102は2つ以上の撮像アセンブリを含むことができる。例えば、撮像アセンブリは、可撓性細長部材122に結合し、2mm〜10mmの距離だけ分離することができる。そのような実施形態では、体腔内の複数のロケーションが同時にあり得る。血管内の異なるロケーションは、デバイス102を動かすことなく撮像することができる。
[0070] 図10は、本開示の態様による、図9の切断線10−10に沿った管腔内撮像デバイス102の概略断面図である。撮像デバイス102は、長手方向軸150に平行な又は交差する平面に沿って示される。いくつかの例では、図10に示される断面図は、図8Bに示す断面図と垂直である。
[0071] トランスデューサ要素212は、可撓性基板814に結合され、コントローラ210、220間を長手方向に延びる。コントローラ210、220とトランスデューサ要素212との間の電気通信は、コントローラ210、220の外径部に沿って配設されたボンドパッド312との接触によって確立される。コントローラ210、220は、内側部材410上に配設された導電性トレース(例えば、導電性トレース430)を介して電気通信する。コントローラ210、220のボンドパッド510は、内径部に沿って設けられ、内側部材410の導電性トレースに接触する。ボンドパッド610は、コントローラ210の近位面上に配設され、導体710に電気的及び機械的に結合される。撮像アセンブリ200は、内側部材410及び外側部材412を含む、デバイス102の可撓性細長部材の遠位部分に配設される。内側部材410は、コントローラ210、220の管腔を通って延びる。遠位部材910は、撮像アセンブリ200から遠位方向に延びる。いくつかの実施形態では、外側部材412はコントローラ210との重ね継手を形成し、かつ/又は遠位部材910はコントローラ220との重ね継手を形成する。可撓性基板814は、コントローラ210、220との重ね継手を形成することもできる。バッキング材420は、内側部材410、コントローラ210、220、可撓性基板814及び/又はトランスデューサ212によって画定される空間に延びる。いくつかの実施形態では、バッキング材420は液体であり、内側部材410の凹部414を介して空間内に導入される。バッキング材420は、固化し、撮像デバイス102の構成要素に機械的に結合することができる。いくつかの実施形態では、接着剤は、機械的結合のために撮像デバイス102の様々な構成要素間で用いられる。
[0072] 図11は、本明細書に記載の撮像アセンブリを含む、管腔内撮像デバイスを組み立てる方法1100の流れ図である。他の実施形態では、方法1100のステップは、図11に示すのと異なる順序で行うことができ、ステップの前、ステップ中及びステップ後に、更なるステップを設けることができ、記載されるステップのうちのいくつかは、置き換え又は削除することができることが理解される。方法1100のステップは、管腔内撮像デバイス102の製造者によって実行することができる。
[0073] ステップ1102において、方法1100は、患者内の体腔に挿入されるように構成される可撓性細長部材の遠位部分において第1の集積回路コントローラを位置決めすることを含む。第1の集積回路コントローラは、環状形状を含むことができる。例えば、図1に示すように、撮像アセンブリ110は、可撓性細長部材122の遠位部分に位置決めされる。いくつかの実施形態では、図1に示すように、可撓性細長部材122は、患者内の脈管120等の体腔に挿入される。いくつかの例では、図7の撮像アセンブリ700は、可撓性細長部材122の遠位部分に位置決めされる。いくつかの実施形態では、図7に示すように、撮像アセンブリ700は、複数の超音波トランスデューサ要素212を含む。
[0074] ステップ1104において、方法1100は、遠位部分において可撓性細長部材の長手方向軸の周りに複数の超音波トランスデューサ要素を位置決めすることを含む。例えば、ステップ1104は、可撓性細長部材の長手方向軸の周りに複数の超音波トランスデューサ要素を配置することを含むことができる。いくつかの例では、図8A及び図8Bに示すように、超音波トランスデューサ要素212は、可撓性基板上に配設され、可撓性基板は、可撓性細長部材の長手方向軸150の周りに配置される。例えば、撮像アセンブリ110は、可撓性細長部材122の遠位部分が患者脈管120に挿入されるとき、撮像アセンブリ110を用いて管腔を撮像することができるように、可撓性細長部材122の遠位部分に配設される。いくつかの例では、複数の超音波トランスデューサ要素212は、円形構成又は多角形構成等の環状構成で配置される。いくつかの例では、超音波トランスデューサ212は可撓性基板に装着される。
[0075] ステップ1106において、方法1100は、第1の集積回路コントローラと複数の超音波トランスデューサ要素との間で電気通信を確立することを含む。いくつかの実施形態では、図2に示すように、環状形状のコントローラ210及び220が超音波トランスデューサ212に結合され、超音波トランスデューサ212と通信する。図3、図5及び図6に示すように、環状形状のコントローラ220は、外側ボンドパッド312を含み、超音波トランスデューサ212がこの外側ボンドパッド312を通じてコントローラ220に結合及び通信するようになっている。
[0076] いくつかの実施形態では、方法1100は、支持部材の周りに超音波トランスデューサ212を位置決めすることを含む。例えば、超音波トランスデューサ212は、図4A及び図4Bの内側部材410の周りをロール状構成又は円筒形構成で巻かれる。いくつかの実施形態では、図5Aに示すように、方法1100は、超音波トランスデューサ212と内側部材410との間に予備成形されたバッキング材420を位置決めすることを含む。バッキング材は、可撓性細長部材の長手方向軸に向かって内側に方向付けられた音波を減衰させるためのデマッチング材料として構成することができる。これらの音波を減衰させることによって、音響エネルギーがトランスデューサ要素から、長手方向軸から離れるように外側に患者の体内の生理機能まで方向付けられる。いくつかの実施形態では、方法1100は、可撓性細長部材の長手方向軸に沿って内側部材410を配置することを含む。いくつかの実施形態では、方法1100は、内側部材410によって画定される管腔内で可撓性細長部材の長手方向軸150に沿ってガイドワイヤを延ばすことを含む。いくつかの例では、バッキング材420は、超音波トランスデューサ要素212のための構造的支持を提供することができる。
[0077] いくつかの実施形態では、上述したように、超音波トランスデューサ要素212は、可撓性基板814上に配設又は形成され、可撓性基板は、長手方向軸の周りに配置される。可撓性基板は、外殻が複数の超音波トランスデューサ要素に接触するような、撮像アセンブリの周りの外殻として機能し、撮像アセンブリの周りの音響マッチング層として動作する。いくつかの実施形態では、方法1100は、隣接する超音波トランスデューサ要素と可撓性基板814(例えば、外側部材)との間の空間816内に充填材料を挿入、例えば射出することを含む。いくつかの例では、内側部材410と超音波トランスデューサ要素212との間にバッキング材が挿入、例えば射出され、次に固体構造を提供するように硬化される。いくつかの実施形態では、方法1100は、第1及び第2の集積回路コントローラをエッチングして環状形状にすることを更に含む。いくつかの例では、第1及び第2の集積回路コントローラ210及び220の双方が複数の超音波トランスデューサ要素212と通信する。
[0078] 当業者であれば、上述の装置、システム、及び方法が様々な方法で変更可能であることを認識するであろう。したがって、当業者は、本開示に包含される実施形態が上記の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。これに関して、例示的な実施形態が示され、記載されているが、広範な修正、変更、及び置換が、前述の開示において企図される。そのような変更は、本開示の範囲から逸脱することなく上記になされることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広範かつ本開示と一致するように解釈されることが妥当である。