JP2020508794A - ヒステリシス制御を通じてポータブル陰圧療法の電池寿命を改善するためのシステム及び方法 - Google Patents

ヒステリシス制御を通じてポータブル陰圧療法の電池寿命を改善するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

システムは、創傷における陰圧を維持するためのポンプ及び電気モータを含む陰圧源と、創傷部位圧力(WP)を感知するための圧力センサと、を備える。システムは、第1の圧力センサ及び電気モータに結合されたシステムコントローラをさらに備える。システムコントローラは、システムコントローラによって決定されたとおりのポンプと創傷部位との間の流体の流量(FR)に少なくとも部分的に基づいて、電池電力源から電気モータへの電力の印加によって創傷部位圧力(WP)をヒステリシス幅以内に維持する。ヒステリシス幅は最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)を含む。【選択図】図1

Description

関連出願
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2017年3月6日に出願された、「System And Method For Improving Battery Life Of Portable Negative−Pressure Therapy Through Hysteresis Control」と題する、米国仮特許出願第62/467,683号の出願の利益を主張する。同出願は全ての目的のために本明細書において参照により組み込まれる。
本発明は概して、ヒステリシス制御を通じて電池駆動デバイスの電池寿命を改善するためのシステム及び方法に関する。このような電池駆動デバイスは、限定するものではないが、陰圧創傷療法システムを含む。
臨床研究及び試験によって、組織部位の近傍における圧力を低下させると、組織部位における新しい組織の成長を増強し、加速させることができることが示されている。この現象の適用は数多くあるが、それは、システムが、流体及び感染性物質を創傷部位から除去するように構成される、創傷の治療のために特に有利であることが証明されている。外傷であろうと、手術であろうと、別の原因であろうと、創傷の病因にかかわらず、創傷部位の適切な処置が転帰にとって重要である。減圧圧力を用いた創傷又は他の組織の治療は、一般的に、「陰圧療法(negative−pressure therapy)」と呼ばれ得るが、例えば、「陰圧創傷療法(negative−pressure wound therapy)」、「減圧療法(reduced−pressure therapy)」、「真空療法(vacuum therapy)」、及び「真空補助閉鎖(vacuum−assisted closure)」を含む、他の名称によっても知られる。陰圧療法は、創傷部位における、上皮及び皮下組織の遊走、血流の改善、及び組織の微小変形を含む、多数の恩恵をもたらし得る。全体として、これらの恩恵は、肉芽組織の発達を増大させ、治癒時間を低減することができる。
陰圧創傷療法の臨床的恩恵は広く知られているが、7日以上になり得る治療ライフサイクルにわたる陰圧創傷療法の提供は、次第に、電気コンセントへの接続ではなく、電池によって電力を供給される小型のポータブル使い捨て治療デバイスを用いて遂行されるようになってきている。これらの小型ポータブル治療デバイスは、多くの場合、使い捨て式であり、使い捨てユニットのコストを増大させること、又は電池が定期的に充電されることを必要とすることによってユーザに負担を加えることを回避するべく、通例、非充電式電池を用いるため、これらのデバイスの設計は難易度が高い。なぜなら、多くの適用における制約因子は、それらのポンプが、不完全なシールを有する治療用ドレッシングの場合に、より強力に作動できる能力ではなく、これらの条件下におけるそれらの電池の限られた容量となるからである。
したがって、ドレッシングの適用の間により良好なシールを得ることをユーザに要求すること、ユーザにより良好に順応し、それゆえ、シールをより得やすい新しいドレッシングを要求すること、より高容量の電池を有することをデバイスに要求するか、又は電池を取り換えるか、若しくは再充電することをユーザに要求することのいずれかに対する代替案が必要とされており、必要とされている。必要とされているのは、ユーザに過度に負担にならない妥当なコストで、治療ライフサイクルにわたる電力消費を低減するためのシステムレベルのアプローチである。
本発明は、電池駆動デバイスの電池寿命を改善するために広く用いることができるが、本明細書における説明及び例は、主として、陰圧創傷治療システムに焦点を当てる。本明細書における説明及び例は、本発明を陰圧創傷治療デバイスのみに限定することを意図されていないことが当業者によって理解される。
陰圧療法環境における低及び高リーク条件において陰圧を維持するための新しい有用なシステム、装置、及び方法が本明細書において開示される。又、当業者が、クレームされている主題を作製し、使用することを可能にするための例示的な諸実施形態も提供される。
減圧治療システムによって、例えば、切開部又は創傷などの組織部位に提供される減圧圧力は、減圧治療の効果を高めるために適切に制御される必要があり得る。減圧治療システムは、減圧圧力を提供するためのポンプと、創傷に隣接して配置された創傷ドレッシングと、ポンプから密封環境へ減圧治療を提供するべく、両者を覆って密封環境をもたらすためのドレープとを含み得る。ポンプによって提供される圧力を、効果的な治療を維持するよう調整するために検出される必要があり得る、例えば、ドレープと組織部位との間のリークなどの、リーク及び閉塞が、減圧治療システムの構成要素内に発生し得る。
減圧治療システムを制御するために用いられる方法の種類、すなわち、創傷部位圧力制御幅は、圧力リーク若しくは閉塞の大きさ、及び/又は圧力リーク若しくは閉塞の変化率に依存して変化し得る。それゆえ、高いリーク率のために最も適した創傷部位圧力制御幅は、低いリーク率のために最も適した創傷部位圧力制御幅とは異なり得る。例えば、本明細書においては、狭いヒステリシス制御幅及び広いヒステリシス制御幅の両方、並びに陰圧治療システムにおける構成要素の漏洩のレベルに基づいて両者を切り替えるためのアルゴリズムを含むシステムコントローラ及び制御方法が説明される。システムコントローラ及び制御方法は、高漏洩条件のために、電池電力を節約し、ポンプからの騒音を低減するべく、広いヒステリシス制御幅を選択し得る。より具体的には、システムコントローラはバングバングコントローラを含み得、バングバングコントローラは、電池電力を低下させ、患者を頻繁なポンプのうなりにさらすことになりうる高漏洩条件においては、狭いヒステリシス制御幅を維持するために、より高頻度で動作し得、その一方で、電気モータコントローラは、それが同程度の頻度でオンになる必要がなくなるおかげで、電池電力を節約し、患者をあまりいらいらさせることがなかろう、広いヒステリシス制御幅を維持するために、より低頻度で動作し得るであろう。
一実施形態では、システムは、創傷部位における陰圧を維持するためのポンプ及び電気モータを含む陰圧源と、創傷部位圧力(wound site pressure、WP)を感知するための圧力センサと、を備える。システムは、第1の圧力センサ及び電気モータに結合されたシステムコントローラをさらに備え得る。システムコントローラは、システムコントローラによって決定されたとおりのポンプと創傷部位との間の流体の流量(flow rate、FR)に少なくとも部分的に基づいて電池電力源から電気モータへの電力の印加によって創傷部位圧力(WP)をヒステリシス幅以内に維持し得る。ヒステリシス幅は最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)を含み得る。
別の例示的な実施形態では、創傷部位における組織の治癒を促すためのシステムは、創傷部位に位置付けられるように構成されており、創傷部位における陰圧を維持するべく創傷部位の周囲のシールを形成するためのドレープによって覆われるように適合されたマニホールドを備える。システムは陰圧源をさらに含み得、陰圧源は、ポンプ、及び電力源からの電力の印加に応じてポンプを駆動するための電気モータを含み得、ポンプは、ポンプ圧力(pump pressure、PP)を発生するように適合され得、創傷部位への陰圧の印加のための多孔質パッドに流体結合されるように適合され得る。システムは第1の圧力センサをさらに含み得、圧力センサは、創傷部位圧力(WP)を感知するための入力、及び創傷部位圧力(WP)を指示する創傷部位圧力信号を提供するための出力を有し得る。システムは、創傷部位における創傷部位圧力(WP)を制御するための、第1の圧力センサの出力、及び電気モータに電気結合されたシステムコントローラをさらに含み得、システムコントローラはバングバングコントローラをさらに含み得、バングバングコントローラは、創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅と比較するように構成され得、創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅以内に維持し得る。ヒステリシス制御幅は最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)をさらに含み得、最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)は、システムコントローラによって決定され得る、ポンプと多孔質パッドとの間の流体の流量(FR)に少なくとも部分的に基づき得る。
以下の特徴のうちの1つ以上が含まれ得る。システムは又、1次セル電池によって電力を供給されるポータブルシステムであり得、1次セルは非充電式リチウム電池であり得、代替的に、ポータブルシステムは2次セル電池によって電力を供給され得、2次セルは充電式リチウムイオン電池であり得る。ポンプはダイヤフラムポンプであり得、電気モータは直流(Direct Current、DC)モータであり得、DCモータに印加される電力は、DCモータに印加される電圧、又はDCモータによって引き出される電流を変更することによって変更され得る。システムコントローラは、DCモータに印加される電圧、又はDCモータによって引き出される電流の時間変化率によって、流量(FR)を決定するように構成され得、システムコントローラは、流量(FR)が、システムにおける低漏洩条件を指示する、第1の目標流量(first target flow rate、TFR1)よりも小さい時には、狭いヒステリシス制御幅を選択し、流量(FR)が、システムにおける高漏洩条件を指示する、第2の目標流量(second target flow rate、TFR2)よりも大きい時には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成され得る。第1の目標流量(TFR1)は第2の目標流量(TFR2)よりも小さいか、又は第2の目標流量(TFR2)に実質的に等しいものであり得る。システムコントローラは、電池充電レベル(battery charge level、BCL)を決定するようにさらに構成され、電池充電レベル(BCL)が、システムにおける低電池充電レベルを指示する第1の目標電池充電レベル(first target battery charge level、TCL1)よりも小さい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択し、電池充電レベル(BCL)が、システムにおける高電池充電レベルを指示する第2の目標電池充電レベル(second target battery charge level、TCL2)よりも大きい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成され得る。第1の目標電池充電レベル(TCL1)は第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも小さいか、又は第2の目標電池充電レベル(TCL2)に実質的に等しいものであり得る。バングバングコントローラは、創傷部位圧力(WP)が最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい時には、DCモータに印加される電力を低減することによって創傷部位における陰圧を低下させ得、創傷部位圧力(WP)が最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい時には、DCモータに印加される電力を増大させることによって創傷部位における陰圧を増大させ得る。システムは又、第2の圧力センサを含み得、圧力センサは、ポンプ圧力(PP)を感知するための入力、及びポンプ圧力(PP)を指示するポンプ圧力信号をシステムコントローラへ提供する出力を有し得る。
クレームされている主題を作製し、使用することの目的、利点、及び好ましい形態は、添付の図面を、例示的な実施形態の以下の詳細な説明と併せて参照することによって最も深く理解され得る。
図1は、本明細書に係る、組織部位に提供される圧力のハイブリッド制御を提供することができるポンプモータ及びポンプに結合されたシステムコントローラを含む減圧治療システムの一例の一実施形態の機能ブロック図である。 図1Aは、本発明の例示的な一実施形態に係る、図1の減圧治療システムにおいて用いられ得る多腔チューブの斜視図である。 図2は、図1の減圧治療システムにおいて用いられ得るポンプモータのための失速電圧(stall voltage)特性を示すグラフであって、x軸はポンプモータのための真空圧荷重を表し、y軸は失速電圧を表す、グラフである。 図2Aは、図1の減圧治療システムにおいて用いられ得るポンプモータのためのサージ電流特性を示すグラフであって、y軸はサージ電流を表し、x軸は時間をミリ秒(ms)単位で表す、グラフである。 図3は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るモータ駆動システムの圧力制御を示すグラフであって、x軸は、時間を分(min)及び/又は秒(sec)単位で表し、y軸は、図1の減圧治療システムにおいて用いられ得る連続制御モード及び間欠モードにおいて時間とともに変化する、ポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表す、グラフである。 図4は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るモータ駆動システムの圧力制御を示すグラフであって、x軸は、時間を分(min)及び/又は秒(sec)単位で表し、y軸は、操作変量、すなわち、組織部位における組織部位又は創傷部位圧力(WP)、並びに制御変量、すなわち、PIDコントローラ及び/又はバングバングコントローラにおいて用いるためのポンプ圧力(PP)を比較する、ポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表す、グラフである。 図5は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るバングバングコントローラのための圧力制御を示すグラフであり、x軸は時間を秒(sec)単位で表し、y軸は、連続制御モードでは時間とともに変化するポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表し、バングバングコントローラの圧力制御は、図5A/Bに示されるより小さな上部圧力と比べて、図5に示されるように、図1の減圧圧力の治療システムによって生み出されるより大きな上部圧力を受け、図5Bは、図5Aに示されるものよりも拡大された縦軸圧力目盛を有する。 図5Aは、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るバングバングコントローラのための圧力制御を示すグラフであり、x軸は時間を秒(sec)単位で表し、y軸は、連続制御モードでは時間とともに変化するポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表し、バングバングコントローラの圧力制御は、図5A/Bに示されるより小さな上部圧力と比べて、図5に示されるように、図1の減圧圧力の治療システムによって生み出されるより大きな上部圧力を受け、図5Bは、図5Aに示されるものよりも拡大された縦軸圧力目盛を有する。 図5Bは、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るバングバングコントローラのための圧力制御を示すグラフであり、x軸は時間を秒(sec)単位で表し、y軸は、連続制御モードでは時間とともに変化するポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表し、バングバングコントローラの圧力制御は、図5A/Bに示されるより小さな上部圧力と比べて、図5に示されるように、図1の減圧圧力の治療システムによって生み出されるより大きな上部圧力を受け、図5Bは、図5Aに示されるものよりも拡大された縦軸圧力目盛を有する。 図6は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係るPIDコントローラのための圧力制御を示すグラフであって、x軸は、時間を秒(sec)単位で表し、y軸は、連続制御モードにおいて時間とともに変化する、ポンプによって発生される圧力をトール(mmHg)単位で表し、横軸時間目盛は、圧力制御をバングバングコントローラのものと比較するために、図5Bに示される横軸時間目盛と実質的に同じである、グラフである。 図7は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係る、組織部位における減圧圧力を制御するための適切な制御幅を選択するための治療アルゴリズムを含む図1のシステムコントローラ上に記憶され得る組織部位における減圧圧力を制御するためのプロセス又は治療ループを示すフローチャートである。 図8は、例示的な実施形態の例示的な一実施形態に係る、組織部位における減圧圧力を制御するための適切な制御幅を選択するための治療アルゴリズムを含む図1のシステムコントローラ上に記憶され得る組織部位における減圧圧力を制御するためのプロセス又は治療ループを示すフローチャートである。
例示的な諸実施形態の以下の説明は、当業者が、添付の請求項において規定された主題を作製し、使用することを可能にする情報を提供するが、当技術分野においてすでによく知られた特定の詳細を省略する場合がある。したがって、以下の詳細な説明は例示として解釈するべきであり、限定として解釈するべきではない。
例示的な諸実施形態は又、本明細書において、様々な要素の間の空間関係、又は添付の図面に示される様々な要素の空間配向を参照して説明され得る。概して、このような関係又は配向は、治療を受ける姿勢をとった患者と一致するか、又はそれに対する座標系を仮定する。しかし、当業者によって認識されるべきであるように、この座標系は、厳密な規定ではなく、単なる記述手段にすぎない。
図1は、本明細書に係る陰圧療法を提供することができる減圧治療システム100の例示的な一実施形態の簡略機能ブロック図である。より具体的には、治療システム100は、適切な量の減圧圧力を組織部位105に提供するべく、どのポンプ圧力ヒステリシス制御幅が利用されるかを制御するために用いられ得る。組織部位105は、骨組織、脂肪組織、筋組織、皮膚組織、維管束組織、結合組織、軟骨、腱、靭帯、又は任意の他の組織を含む、任意の人間、動物、又は他の生物の身体組織であり得る。組織部位105は、創傷、病変組織、又は欠陥組織を含み得るが、組織部位は、創傷、病変、又は欠陥のない健全な組織をさらに含み得る。組織部位105への減圧圧力の印加は、組織部位105からの浸出液及び他の液体の排液を促進するとともに、追加的な組織の成長を促進するために用いられ得る。組織部位105が創傷部位である場合には、肉芽組織の成長並びに浸出液及び細菌の除去が創傷の治癒を促進する。健全な組織を含む、非創傷又は非欠陥組織への減圧圧力の印加は、採取され、別の組織位置へ移植され得る組織の成長を促進するために用いられ得る。
組織部位105に印加される減圧圧力は減圧圧力源110によって提供され得る。減圧圧力源110は、任意の種類の手動、機械、又は電気操作式ポンプであり得る。減圧圧力源110の非限定例としては、蓄積エネルギーによって駆動され、減圧圧力を生成する能力を有するデバイスが挙げられる。これらの蓄積エネルギー型減圧圧力源の諸例としては、限定するものではないが、1次及び2次セル、圧電エネルギー、ばねエネルギー、太陽エネルギー、運動エネルギー、キャパシタに蓄積されたエネルギー、燃焼、並びにスターリング又は同様のサイクルによって生じたエネルギーによって駆動されるポンプが挙げられる。減圧圧力源110において用いられるか、又は含まれ得るさらに他のデバイス及びプロセスとしては、シリンジ、親ねじ、ラチェット、ぜんまい駆動デバイス、振子駆動デバイス、手動発電機、浸透プロセス、熱的加熱プロセス、及び凝縮によって真空圧が発生されるプロセスが挙げられる。別の実施形態では、減圧圧力源110は、同じく減圧治療システム100の構成要素である、システムコントローラとも称される、システムコントローラ170に電気結合されたDCモータ114によって駆動され得る圧力ポンプ112を含み得、圧力ポンプ112は、負圧又は減圧圧力、すなわち、ポンプ圧力(PP)を組織部位105へ提供する。好ましくは、圧力ポンプ112は、例えば、ダイヤフラムポンプ112など、少量の電力を使用し、電池(図示せず)の1回の充電で長期間にわたって動作する能力を有する。電気モータ114は、例えば、電池などの、DC電源によって電力を供給される直流モータであり得る。
実施形態によっては、7日(168時間)以上の治療ライフサイクルであり得る、治療ライフサイクルにわたる陰圧創傷療法の提供は、非充電式リチウム電池であり得る、1次セル電池によって電力を供給される小型ポータブル治療デバイス100によって遂行され得る。小型ポータブル治療デバイス100はさらに使い捨て式であり得、使い捨てユニットのコストを増大させること、又は電池が治療ライフサイクルの間に電池を定期的に充電することを必要とすることによってユーザに不便をかけることを回避するために、1次非充電式電池を使用し得る。小型ポータブル治療デバイス100は又、複数の電池によって電力を供給され得る。例えば、小型ポータブル治療デバイス100は3本の単3サイズの電池によって電力を供給されてもよい。代替的に、小型ポータブル治療デバイス100は、充電式リチウムイオン電池パック又は充電式リチウムポリマー電池パックであり得る、2次セル電池によって電力を供給されてもよく、電池の後続の再充電との間の期間は、本明細書において開示されるシステム及び方法の結果として増大し得る。小型ポータブルデバイスは、着用されている間、患者安静期間中、又はその両方において、小型ポータブル治療デバイス100の2次セル電池の無線充電を容易にし得る、統合された誘導コイルを有するようにさらに構成され得る。
例示的な一実施形態では、減圧圧力源110は、電池によって電力、すなわち、印加電力を供給されるDCモータ114を備える。印加電力は、DCモータ114に印加される電流又は電圧、すなわち、「印加電圧」(VA)のいずれかを変更することによって、DCモータ114の速度を制御するよう変更され得る。印加電圧(VA)は、例えば、方形波を有する電圧を変調し、方形波のデューティサイクルを、DCモータ114の速度を制御するよう変更することによって変更され得る。減圧圧力源110は又、減圧圧力又は真空を組織部位105に提供する圧力ポンプ112を備える。それゆえ、圧力ポンプ112は、DCモータ114にかかる荷重を示し、これにより、治療が、組織部位105における減圧圧力が増大されなければならないことを必要とする時には、組織部位105における目標減圧圧力を達成するために、DCモータ114に提供される印加電圧(VA)が増大される。当業者は、印加電圧(VA)が、この場合にはダイヤフラムポンプ112であり得る、圧力ポンプ112の慣性又は荷重に打ち勝つために十分になるまで、DCモータ114はポンプを作動させない、又は回転させないことを承知している。
図2をより具体的に参照すると、圧力ポンプ112を始動するために必要なDCモータ114のための電圧を示すグラフ301が示されている。X軸はポンプ圧力(PP)荷重DCポンプモータを表し、Y軸は印加電圧(VA)を表す。例えば、システムコントローラ170は、破線302、303によって指示されるように100mmHgの圧力で荷重を受ける時には、DCモータが圧力ポンプ112を回転させることになるまでに、少なくとも2.3VをDCモータ114に印加する必要があり得る。2.3V未満のいかなるものをDCモータ114に印加しても、DCモータ114が発生させる電力は、圧力ポンプ112を回転させるためには不十分であろう。すなわち、荷重を受けたモータは停止又は「失速」したままとどまることになり、これにより、DCモータ114は圧力ポンプ112を回転させることができない。それゆえ、2.3Vの値は、しばしば、業界において、100mmHgの圧力、すなわち、「失速圧力」の荷重下でDCモータ114のために算出されるであろう「失速電圧」と呼ばれる。対応して、システムコントローラ170は、125mmHgのより大きな圧力荷重305を受ける時には、DCモータが圧力ポンプ112を回転させることになるまでに、少なくとも2.45Vのより大きな電圧304をDCモータ114に印加する必要があり得る。2.45Vの失速電圧未満のいかなるものをDCモータ114に印加しても、125mmHgの失速圧力下でDCモータ114に圧力ポンプ112を回転させるために十分にはならないであろう。失速電圧の変化は、DCモータ114にかかる圧力荷重の変化に比例する。すなわち、DCモータ114にかかる圧力荷重が大きいほど、圧力荷重に打ち勝つために必要な失速電圧は大きい。
ダイヤフラムポンプ112を駆動するために用いられる特定のDCモータ114のための特定の失速電圧は、通例、当業者によって、DCモータ114のために入手可能な仕様書から決定され得る。ダイヤフラムポンプ及びDCモータ114は、例えば、このような情報が容易に入手可能である、Thomas Model No.30130002シリーズの4.5Vダイヤフラムポンプ112などの、統合デバイスであり得る。(Thomas;thomas.de@gardnerdenver.com)図2を再び参照すると、グラフ301はポンプモータのための失速電圧を示し、Y軸は、以上において言及されたThomasのウェブサイトにおいて現在入手可能な仕様書に基づいてこのThomasモータのために算出された失速電圧を表す。上の段落において提供される例は、例示にすぎない電圧及び圧力を含む。グラフ301は、単に、当業者が、モータのために通例入手可能な仕様書に基づいてDCモータ114のための様々な失速電圧を算出することができることを示しているにすぎない。Thomas DCモータ114などのDCモータ114によって駆動される小型ダイヤフラムポンプ112を扱っている者は、しばしば、失速電圧を「失速電力」、すなわち、特定のDCモータ114の失速電圧と定格電流との積、と呼ぶ。
ポンプ仕様書からのデータは、通例、最大ポンプ電圧(例えば、以上において識別されたThomasポンプの場合には、4.5V)における最大流量と真空圧との関係に限定される。陽圧はmbar単位で指定され(陽圧のmmHg=0.7500616827042*mbars)、真空圧は百分率真空を単位として指定される。例えば、100%の最大真空が760mmHgにおいて指定される場合には、40%の最大真空は304mmHgの真空(=0.4*760mmHg)に等しくなるであろう。本例では、304mmHgの真空圧は、ポンプが4.5Vで作動させられ、それDCモータ114が失速するまで作動することを可能とされた場合に、我々が達成することが可能である理論的最大真空圧になるであろう。図2におけるグラフ301は、DCモータの仕様、及びこのポンプを駆動するために必要とされる観察された失速電圧に基づいて生成された。
この特定のポンプのための失速電圧を算出するための式は以下のとおりである:失速電圧=1.638V+(0.006515V/mmHg*XmmHg)。ここでXは現在の真空圧である。したがって、50mmHgの真空では、失速電圧は1.96V(1.638+(0.006515*50))に等しく、125mmHgの真空では、失速電圧は、破線304、305によって指示されるように、2.45V(1.638+(0.006515*125))に等しく、175mmHgの真空では、失速電圧は、破線306、307によって指示されるように、2.78V(1.638+(0.006515*175))に等しい。この場合も先と同様に、真空圧が高いほど、ポンプを始動するために必要とされる印加電圧は高くなる。さもなければ、ポンプは失速し、必要な失速will電圧が印加されるまで動くことはない。ポンプが失速すると、DCモータ114は単純に過熱し、これにより、DCモータ114が損傷し、電池寿命が低下し得る。
実施形態によっては、ダイヤフラムポンプ112は、液体、スラリー、スラッジ、又はこれらの組み合わせを汲み出すように設計され得る。ダイヤフラムポンプ112を陰圧創傷治療デバイスにおいて用いることには、多くの利点が存在する。例えば、ダイヤフラムポンプは、異なる粘度を有する液体、及びさらに、相当量の固形物を含有する液体を扱うように設計され得る。ダイヤフラムポンプは、さらに、それらを医療用に適したものにするほぼあらゆる材料から製作することができ、自給式である。しかし、ダイヤフラムポンプを陰圧創傷治療デバイスにおいて用いることの多くの利点にもかかわらず、ダイヤフラムポンプは、それらの動作効率に関するいくつかの制約を実際に有する。例えば、多くの電気デバイス、特に、多くの種類の電気モータと同様に、ダイヤフラムポンプは、定常状態値よりも大幅に高くなり得る、突入電流を受ける。この突入電流又は始動サージ電流は、電気デバイスが最初にオンにされた時に電気デバイスによって引き出される最大瞬時電流であり、モータの場合には、元の定常状態値に降下する前に、2サイクルにわたってこのレベルで持続し得る。例えば、ダイヤフラムポンプ112の場合には、引き出される電流は、その初期ピーク突入値からその定常状態値まで60%以上降下し得る。さらに、ダイヤフラムポンプ112の空圧部の物理構成要素は又、始動時に打ち勝たれなければならない、それらに関連付けられる初期静止摩擦も有し得る。少なくともこれらの理由のために、ダイヤフラムポンプ112は、それが有効に作動し始める前に多数のサイクルを完了する必要があり得る。
図2Aをより具体的に参照すると、始動時にDCモータ114/ダイヤフラムポンプ112の組み合わせを始動するために必要な電流を示すグラフ321が示されている。X軸は時間をミリ秒(ms)単位で表し、Y軸は、引き出される電流をミリアンペア(mA)単位で表す。例えば、DCモータ114によって引き出される電流は、線322によって指示されるように、3Vの公称電圧で動作する時には、ダイヤフラムポンプ112を回転させるために、始動時(0ms)に最初に約715mAでピークに達し得る。次に、DCモータ114によって引き出される電流は、線324及び325によって指示されるように、35ms後に約275mAの定常状態値に下がり得る。本明細書において開示されるように、システムにはDCモータ114にかかる既存の静圧荷重が存在し得、ダイヤフラムポンプ112は、これ、及び以上において開示された静止摩擦の要求に打ち勝つために、より強力に作動しなければならないことになる。例えば、システムは、始動時に100mmHgの既存の圧力荷重による荷重を受け得る。これらの値を例示的な例において用いると、以下のことが決定され得る:
最初の35msの間に使用される追加のエネルギー=0.023J (1)
つまり、438mAx0.5x3Vx35ms
最初の35msの間に使用されるおおよそのエネルギー=0.052J (2)
つまり、0.23J+277mAx3Vx35ms
定常状態の1秒の期間に使用されるエネルギー=0.831J (3)
つまり、277mAx3Vx1S
1秒のパルスの間に使用される総エネルギー=0.854J (4)
つまり、0.831J+0.023J
0.5秒のパルスの間に使用される総エネルギー=0.438J (5)
つまり、0.415J+0.023J
(4)及び(5)を再び参照すると、突入電流の結果として最初の35msの間に使用される追加のエネルギー(0.023J)は、パルス継続時間のように次第に有意になり、9秒間、完全にオフになり、繰り返し、創傷部位において125mmHgの平均目標圧力を維持し得、1秒のパルスの間に使用される総エネルギーは0.854Jになり得ることが分かる。この例では、創傷部位における圧力は、比較的広い許容幅内で繰り返し得る。代替的に、システムコントローラ170は、ポンプ112を1秒の期間ごとに100ms間、完全にオンにすることによって、平均目標圧力を維持するように構成されていてもよく、同等の10秒の期間の間に使用される総エネルギーは、1.060J、つまり、0.831J+0.023J x 10になるであろう。この例では、創傷部位における圧力は、比較的小さい許容幅内で繰り返し得るが、給電の相当な割合(21%)が、平均目標圧力を維持することでなく、これらの始動無効力に割り当てられることになり、これは、治療ライフサイクルを達成するために必要とされる電池容量に悪影響を及ぼすことになる。例示的な一例として、ポンプを制御するために圧力スイッチ及び単純な電子回路を用いた単純なシステムの試験では、狭いヒステリシス制御幅(2mmHgスパン)から広いヒステリシス制御幅(10mmHgスパン)へ切り替えたときに、16%の電池寿命の増大が示された。
我々は、以下において開示されるバングバング制御システムでは、狭い限界を用いるバングバング制御システムは、より広い限界を用いるバングバング制御システムよりも比例的に多数の始動を必要とすることになり、したがって、目標圧力(target pressure、TP)を維持する間に始動に関連付けられる無効力をより多く被ることになることをさらに知るであろう。コントローラシステムはこの特性を利用することができ、例えば、場合によっては、狭い許容幅を維持することを試みるが、電池が、それを行うために十分な容量を有しないため、それを行うことができなくなるよりも、比較的広い許容幅を用いて治療ライフサイクルを競う(compete)ことが望ましくなり得る。場合によっては、システムは又、それが、電池が再充電/交換されたか、又はリークが対処されたと決定すると、狭いヒステリシス制御幅に戻されるように構成され得る。
図1を再び参照すると、減圧圧力源110はドレッシング115を介して減圧圧力を組織部位105に提供し得る。ドレッシング115は、組織部位105に隣接して、又はそれと接触して配置され得る、例えば、マニホールド120などの、組織界面を含み得る。マニホールド120は、組織部位105と接触して配置され、減圧圧力を組織部位105に分散させる能力を有する生体適合性の多孔性材料であり得る。マニホールド120は、発泡体、ガーゼ、フェルトマット、又は特定の生物学的適用に適した任意の他の材料から作製され得る。マニホールド120は、組織部位105へ、又はそこからの減圧圧力又は流体の分散を容易にするための複数の流動チャネル又は経路を含み得る。
一実施形態では、マニホールド120は多孔性発泡体であり、流動チャネルの役割を果たす複数の相互接続された気泡又は気孔を含む。多孔性発泡体は、San Antonio,TexasのKinetic Concepts,Inc.によって製作されたGranuFoamなどの、ポリウレタン連続気泡網状発泡体であり得る。連続気泡発泡体が用いられる場合には、多孔率は様々であり得るが、好ましくは、約400〜600ミクロンである。流動チャネルは、連続気泡を有するマニホールド120の部分全体を通した流体連通を可能にする。気泡及び流動チャネルは形状及びサイズが一様であり得るか、或いは形状及びサイズの、パターン化した、又はランダムな変化を含み得る。マニホールドの気泡の形状及びサイズの変化は流動チャネルの変化を生じさせ、このような特性が、マニホールド120を通る流体の流動特性を変更するために用いられ得る。マニホールド120は、「独立気泡」を含む部分をさらに含み得る。マニホールド120のこれらの独立気泡部分は、大部分が、隣接した気泡に流体接続されていない複数の気泡を包含する。独立気泡部分は、マニホールド120の外周面を通した流体の透過を防止するために、マニホールド120内に選択的に配置され得る。
マニホールド120は又、減圧治療システム100の使用後に患者の身体から除去される必要のない生体吸収性材料から構築され得る。好適な生体吸収性材料としては、限定するものではないが、ポリ乳酸(polylactic acid、PLA)及びポリグリコール酸(polyglycolic acid、PGA)のポリマーブレンドを挙げることができる。ポリマーブレンドは又、限定するものではないが、ポリカーボネート、ポリフマレート、及びカプララクトン(capralactone)を含み得る。マニホールド120は新しい細胞成長のためのスキャフォールドの役割をさらに果たし得るか、又はスキャフォールド材料が、細胞成長を促進するためにマニホールド120と併せて用いられ得る。スキャフォールドは、細胞成長のための鋳型を提供する3次元多孔性構造などの、細胞の成長又は組織の形成を増進又は促進するために用いられる物質又は構造である。スキャフォールド材料の例示的な例としては、リン酸カルシウム、コラーゲン、PLA/PGA、コーラルヒドロキシアパタイト、炭酸塩、又は加工された同種移植片材料が挙げられる。一例では、スキャフォールド材料は高いボイド摩擦(void−friction)(すなわち、高い空気含有率)を有する。
ドレッシング115は又、ドレープ又はカバーとも称されるシール部材125を含み得る。マニホールド120は、シール部材125を用いて組織部位105に固定され得る。シール部材125は、マニホールド120を組織部位105において固定するために用いられるカバーであり得る。シール部材125は不透過性又は半透過性であり得るが、一例では、シール部材125は、マニホールド120上へのシール部材125の設置後に組織部位105における減圧圧力を維持する能力を有する。シール部材125は、シリコーンベースの化合物、アクリル、ヒドロゲル又はヒドロゲル発泡材、或いは組織部位105のために所望される不透過又は透過特性を含む任意の他の生体適合性材料から作製された可撓性ドレープ又はフィルムであり得る。シール部材125は、シール部材125による吸湿を防止するために、疎水性材料で形成され得る。一実施形態では、シール部材125は、マニホールド120及び組織部位105を包囲する組織との密封接続をもたらすように構成されている。密封接続は、シール部材125を、マニホールド120、又は組織部位の周囲の損傷を受けていない表皮、すなわち、組織周囲(peritissue)に固定するために、シール部材125の外周に沿って、又はシール部材125の任意の部分上に位置付けられる接着剤(図示せず)によってもたらされ得る。接着剤は、シール部材125上にあらかじめ位置付けられ得るか、或いはシール部材125を設置する直前にシール部材125に噴霧されるか、又は他の様態で適用され得る。
概して、治療システム100の構成要素は直接又は間接的に結合され得る。構成要素は、流体(すなわち、液体及び/又は気体)を構成要素の間で移動させるための経路を提供するために、互いに流体結合され得る。実施形態によっては、例えば、構成要素はチューブを通じて流体結合され得る。「チューブ」は、本明細書で使用するとき、チューブ、パイプ、ホース、導管、又は流体を2つの端部の間で運ぶように適合された1本以上の管腔を有する他の構造を広く指す。通例、チューブは、いくらかの可撓性を有する細長い円筒形構造であるが、幾何形状及び剛性は様々あり得る。実施形態によっては、構成要素は、追加的に、又は代替的に、物理的近接性により結合されているか、単一の構造に一体化しているか、又は同じ材料片から形成されていることができる。結合は又、状況によっては、機械的、熱的、電気的、又は化学的結合(化学結合など)も含み得る。
減圧圧力源110によって発生された減圧圧力は、圧力源チューブ130及び配送チューブ135を通じて組織部位105に印加され得る。圧力源チューブ130及び配送チューブ135は、気体、液体、ゲル、又は他の流体が流れ得る任意のチューブであり得る。例えば、組織部位105からの浸出液が配送チューブ135を流れ得る。図1では、圧力源チューブ130は減圧圧力源110をキャニスタ140に結合しており、配送チューブ135はキャニスタ140をドレッシング115に結合している。しかし、別の実施形態では、減圧圧力源135は、配送チューブ135を用いてドレッシング115に直接結合されていてもよい。
圧力源チューブ130及び配送チューブ135は任意の材料から作製され得る。圧力源チューブ130及び配送チューブ135は可撓性又は不撓性のいずれかであり得る。又、圧力源チューブ130及び配送チューブ135は、流体が流れ得る1本以上の経路又は管腔を含み得る。例えば、配送チューブ135は2本の管腔を含み得る。本例では、1本の管腔は、組織部位105からキャニスタ140への浸出液の輸送のために用いられ得る。他の管腔は、空気、抗菌剤、抗ウイルス剤、細胞成長促進剤、洗浄流体、又は他の化学活性剤などの、流体を組織部位105へ配送するために用いられ得る。これらの流体が発出する流体源は図1に示されていない。減圧治療システム100内に多腔チューブを含むことに関する追加の詳細が以下において提供される。
一実施形態では、配送チューブ135は接続部材145を介してマニホールド120に結合されている。接続部材145は、マニホールド120から配送チューブ135への、及びその逆の流体の輸送を可能にする。例えば、マニホールド120を用いて組織部位105から収集された浸出液は接続部材145を介して配送チューブ135に入り得る。別の実施形態では、減圧治療システム100は接続部材145を含まない。本実施形態では、配送チューブ135は、配送チューブ135の端部がマニホールド120と隣接するか、又はそれと接触するよう、シール部材125又はマニホールド120内に直接挿入され得る。
浸出液などの、組織部位105からの液体は配送チューブ135を通ってキャニスタ140へ流れ込むことができる。キャニスタ140は、気体及び液体などの流体、並びに固形物を包含する流体を収容する能力を有する任意のデバイス又は空洞であり得る。例えば、キャニスタ140は組織部位105からの浸出液を収容し得る。圧力源チューブ130及び配送チューブ135はキャニスタ140に直接接続され得るか、又は矢印151によって指示されるように、コネクタ150などのコネクタを介してキャニスタ140に結合され得る。キャニスタ140は、配送チューブ135によってマニホールド120に流体接続された可撓性又は硬質のキャニスタ、バッグ、又はパウチであり得る。キャニスタ140は別個のキャニスタであり得るか、又は浸出液及び流体を収集するために減圧圧力源110と動作可能に組み合わせられ得る。
減圧治療システム100は、システムコントローラ170に電気結合された第1の圧力センサ155をさらに備え得る。第1の圧力センサ155は、組織部位105又はその近位における実際の減圧圧力、すなわち、組織部位圧力又は創傷部位圧力(WP)を検出する。用語、創傷部位圧力(WP)の一部としての単語「創傷」への言及は例示にすぎず、例えば、切開部又は皮下空洞などの、他の種類の組織部位における圧力の測定に適用される際に、本明細書における用語又は説明を限定しない。1つの非限定例では、第1の圧力センサ155はシリコンピエゾ抵抗ゲージ圧力センサである。第1の圧力センサ155は、接続部材145に流体結合された制御チューブ160を介して、又はコネクタ150を通じて上述されたとおりの配送to135の管腔のうちの1本を介して、創傷部位圧力(WP)を検出するように構成され得る。制御チューブ160は、気体が流れ得る任意のチューブである。制御チューブ160は任意の材料から作製され得る。制御チューブ160は可撓性又は不撓性のいずれかであり得る。又、制御チューブ160は、流体が流れ得る1本以上の経路又は管腔を含み得る。
減圧治療システム100は、システムコントローラ170に電気結合された第2の圧力センサ156をさらに備え得る。第2の圧力センサ156は、矢印157及び158によってそれぞれ指示されるキャニスタ140又はその下流における減圧圧力、すなわち、ポンプ圧力(PP)を検出する。1つの非限定例では、第2の圧力センサ156はシリコンピエゾ抵抗ゲージ圧力センサである。第2の圧力センサ156は、ポンプ圧力(PP)を検出するために、キャニスタ144又は圧力源チューブ130に直接、或いは矢印157及び158によって指示されるように制御チューブ(図示せず)を介して間接的に流体結合され得る。第2の圧力センサ156は又、コネクタ150を通じてキャニスタ144に流体結合され得る。
図1では、制御チューブ160は、コネクタ150を通過するように示されている。しかし、制御チューブ160の配置は、特定の要求及び適用に対応するように変更されてもよい。例えば、制御チューブ160は、キャニスタ140の外面に沿って、キャニスタ140を経由し得るか、又はキャニスタ140を迂回し得る。第1の圧力センサ155の反対側にある制御チューブ160の端部は接続部材145を介してマニホールド120に結合され得る。別の例では、制御チューブ160は、制御チューブ160の端部がマニホールド120と隣接するか、又はそれと接触するよう、シール部材125又はマニホールド120内に直接挿入され得る。
別の実施形態では、配送チューブ135及び制御チューブ160は各々、単一の多腔チューブ内の管腔である。圧力源チューブ130及び制御チューブ160も又、各々、単一の多腔チューブ内の管腔であり得る。減圧圧力源110が、配送チューブ135のみを用いてマニホールド120に結合される例では、単一の多腔チューブが、減圧圧力源110及び第1の圧力センサ155の両方をマニホールド120に結合するために用いられ得る。図1Aを参照すると、本発明の例示的な一実施形態に係る多腔チューブの斜視図が示されている。具体的には、図1Aは、図1における減圧治療システム100などの、減圧治療システムにおいて実装され得る、多腔チューブ190を示す。
多腔チューブ190は2本の管腔を含む。具体的には、多腔チューブ190は管腔192及び194を含む。多腔チューブ190は2本の管腔192及び194を含むが、多腔チューブは、3本、4本、又は10本などの、任意の数の管腔を有し得る。一実施形態では、管腔192などの、管腔192及び194のうちの一方は、図1における配送チューブ135及び圧力源チューブ130などの、配送チューブ又は圧力源チューブである。別の実施形態では、管腔194などの、管腔192及び194のうちの一方は、図1における制御チューブ160などの、制御チューブである。配送チューブ、圧力源チューブ、及び制御チューブの組み合わせを管腔として単一の多腔チューブ内に組み込むことによって、減圧治療システム内に含まれる別個のチューブの数が低減され得る。チューブの数の低減は、減圧治療システムをユーザによる使用のために単純にし、減圧治療システムを持ち運ぶ負担を減らす。
実施形態によっては、圧力センサ155及び156は、減圧治療システム100の上、又はその内部の任意の場所に位置することができ、例えば、それらは無線センサであり得る。図1を再び参照すると、第1の圧力センサ155は、組織部位105から遠く離れているように示されている。本例では、組織部位105における減圧圧力は、遠隔に位置する第1の圧力センサ155から、気体の流れを可能にする制御チューブ160を通じて検出され得る。又、本例では、第2の圧力センサ156は、減圧圧力源110、キャニスタ140、又は減圧治療システム100の任意の他の図示の構成要素などの、減圧治療システム100の他の遠隔に位置する構成要素に直接又は間接的に結合され得る。別の例では、第1の圧力センサ155は、組織部位105における圧力を検出するために制御チューブ160の使用を必要としなくてもよい。1つの非限定例では、第1の圧力センサ155はマニホールド120に直接結合されているか、又はシール部材125とマニホールド120との間に配置されている。
減圧治療システム100は又、制御チューブ弁165を含み得る。制御チューブ弁165は、矢印166によって指示されるように制御チューブ160に結合されるか、又は矢印168によって指示されるように圧力源チューブ134又はキャニスタ140に間接的に結合され得る。制御チューブ弁165は、制御チューブ160内の減圧圧力を解放する能力を有する任意の弁であり得る。制御チューブ弁165の非限定例としては、空気電磁弁、比例弁、又は機械弁が挙げられる。一例では、制御チューブ弁165は介護者によって手動で制御され得る。別の例では、制御チューブ弁165はシステムコントローラ170によって制御され得る。一実施形態では、制御チューブ弁165は、制御チューブ160又は圧力源チューブ130内の減圧圧力を、どちらかのものの内部で閉塞が検出された時に解放するために開かれ得る。このような閉塞は、例えば、組織部位105からの浸出液又は他の流体が制御チューブ160又は圧力源チューブ130を詰まらせた時に生じ得る。制御チューブ弁165を介して制御チューブ160又は圧力源チューブ130内の減圧圧力を解放することによって、閉塞がどちらかのものから取り除かれ得る。
動作時、マニホールド120は、組織部位の内部、その上方、その上、又は他の様態でその近位に配置され得る。シール部材125はマニホールド120の上方に配置され、組織部位105の近くの組織に密封され得る。例えば、シール部材125は、組織部位の周囲の損傷を受けていない表皮、すなわち、組織周囲に密封され得る。それゆえ、ドレッシング115は、外部環境から実質的に隔離された、組織部位の近位における密封治療環境を提供することができ、減圧圧力源110は、密封治療環境内の圧力を低下させることができる。密封治療環境内においてマニホールド120を通じて組織部位にわたって印加された減圧圧力は、組織部位内のマクロ歪み及び微小歪みを誘起するとともに、組織部位からの浸出液及び他の流体を除去することができ、これらは、キャニスタ140内に収集し、適切に廃棄することができる。
減圧圧力源を用いて、密封治療環境内などの、別の構成要素又は位置内の圧力を低減することの流体力学は、数学的に複雑になり得る。しかし、陰圧療法に適用可能な流体力学の基本原理は当業者に一般によく知られており、圧力を低下させるプロセスは、本明細書において、例えば、陰圧を「配送する」、「分散させる」、又は「発生させる」と例示的に記述され得る。
概して、浸出液及び他の流体は、流体経路に沿ってより低い圧力に向かって流れる。それゆえ、用語「下流」は、通例、減圧圧力源に相対的により近い流体経路内にあるものを暗に示し、逆に、用語「上流」は、陰圧源から相対的により遠くにあるものを暗に示す。同様に、特定の特徴をこのような座標系における流体「入口」又は「出口」に関して記述すると、便利になり得る。この向きは、本明細書における減圧治療システムの様々な特徴及び構成要素を記述する目的のために一般的に想定される。しかし、流体経路は、適用によっては、(減圧圧力源の代わりに陽圧源を用いるなどすることによって)逆にすることもでき、この説明上の取り決めを限定的な取り決めとして解釈するべきではない。
本文脈における用語「組織部位」は、限定するものではないが、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、皮膚組織、維管束組織、結合組織、軟骨、腱、又は靭帯を含む、組織の上、又はその内部に位置する創傷又は欠陥を広く指す。創傷は、例えば、慢性、急性、外傷性、亜急性、及び裂開性の創傷、中間層熱傷、潰瘍(糖尿病潰瘍、褥瘡性潰瘍、若しくは静脈不全潰瘍など)、組織弁、及び移植片を含み得る。用語「組織部位」は又、必ずしも創傷又は欠陥があるとは限らず、その代わりに、追加的な組織の成長を追加又は促進することが望まれる区域である任意の組織の区域を指し得る。例えば、採取され、別の組織位置に移植され得る追加的な組織を成長させるために、特定の組織区域内で陰圧が用いられ得る。
用語「負圧又は減圧圧力」は、概して、ドレッシング102によって提供される密封治療環境の外部の局所環境における周囲圧力などの、局所的な周囲圧力よりも小さい圧力を指す。多くの場合、局所的な周囲圧力は又、組織部位が位置する大気圧であり得る。代替的に、圧力は、組織部位における組織に関連付けられる静水圧よりも小さいものであり得る。別途記載のない限り、本明細書において提示される圧力の値はゲージ圧である。同様に、陰圧の増大への言及は、通例、絶対圧の減少を指し、その一方で、陰圧の減少は、通例、絶対圧の増大を指す。
減圧圧力源110などの陰圧源は、減圧圧力における空気のリザーバであり得るか、或いは例えば、真空ポンプ、吸引ポンプ、多くの保健医療施設において利用可能な壁吸引ポート、又はマイクロポンプなどの、密封容積内の圧力を低下させることができる手動又は電気駆動デバイスであり得る。陰圧源は、陰圧療法をさらに容易にする、処理ユニット、アラームインジケータ、メモリ、データベース、ソフトウェア、表示デバイス、又はユーザインターフェースなどの、他の構成要素内に収容されるか、或いはそれらと連動して用いられ得る。例えば、減圧圧力源110及びシステムコントローラ170は治療制御ユニット内に収容され得る。組織部位に印加される陰圧の量及び性質は治療要求に従って様々あり得るが、圧力は、概して、−5mmHg(−667Pa)〜−500mmHg(−66.7kPa)の、一般的に粗真空とも呼ばれる、低真空である。一般的な治療域は−75mmHg(−9.9kPa)〜−300mmHg(−39.9kPa)である。
以上において指示されたように、DCモータ114に提供される印加電圧(VA)は、ポンプ圧力(PP)を制御し、組織部位105における所望又は目標圧力を最終的に達成するために用いられる。対応して、印加電圧(VA)はポンプ圧力(PP)の指示を提供し、システムコントローラ170によって監視され得る。その結果として、システムコントローラ170が、ポンプ圧力(PP)の時間変化率に必ず対応する印加電圧(VA)の時間変化率を決定し得る。コントローラ170は、減圧圧力源110と組織部位105との間の空気の流量、すなわち、流量(FR)を決定するためにこの計算を用い得る。別の実施形態では、減圧治療システム100は、例えば、流量計などの、流量(FR)を直接測定する感知デバイス(図示せず)、又は創傷部位圧力(WP)とポンプ圧力(PP)との差の時間変化率を計算するための微分プロセッサをさらに備え得る。流量(FR)は、例えば、減圧圧力源110と組織部位105との間の、1分当たりの立方センチメートルの空気(cc/min)として測定され得る。流量(FR)は、ドレッシング115、又は陰圧システム100の他の構成要素が、組織部位105における圧力を、治療のために目標とされる所望圧力未満に低下させるように漏洩しているであろうと考えられる程度のいくらかの指標となる。例えば、高い流量(FR)は、ドレッシング115、又は治療システム100の他の構成要素が、「高漏洩条件」になっていると考えられることを指示し得、その一方で、より低い流量(FR)は、ドレッシング115、又は治療システム100の他の構成要素が、より低い漏洩を相殺するために、DCモータ114を作動し続けるよう駆動するためにより少ない電池電力を必要とする、より効率の高い「低漏洩条件」になっていると考えられることを指示し得るであろう。
コントローラ170は、減圧治療システム100の、統合された、又は別個の構成要素であり得る。コントローラ170は、第1の圧力センサ155及び/又は第2の圧力センサ156からのデータなどの、データを処理する能力を有する任意のデバイスであり得る。コントローラ170は又、減圧圧力源110、DCモータ114、制御チューブ弁165、圧力センサ155及び156、並びにインジケータ172などの、減圧治療システム100の1つ以上の構成要素の動作も制御し得る。コントローラ170は、圧力ポンプ112及びDCモータ114を含む減圧圧力源110の他の構成要素(図示せず)を制御し、それらからデータを受信し得る。一実施形態では、コントローラ170は、第1の圧力センサ155からの創傷部位圧力(WP)、第2の圧力センサ156からのポンプ圧力(PP)、及び上述されたとおりのDCモータ114への印加電圧(VA)を監視することからの流量(FR)などの、データを受信し、処理する。コントローラ170は又、組織部位105における創傷部位圧力(WP)を管理するために、減圧治療システム100の1つ以上の構成要素の動作も制御し得る。一実施形態では、コントローラ170は、臨床医又は他のユーザによって設定された所望の目標圧力(TP)を受信するための入力を含み得、組織部位105へ印加されるべき目標圧力(TP)の設定及び入力に関するデータを処理するためのプログラムであり得る。
例示的な一実施形態では、目標圧力(TP)は、ユーザ/介護者によって、組織部位105における治療のために所望される減圧圧力目標として決定され、その後、入力としてシステムコントローラ170に提供される、固定された圧力値であり得る。ユーザは、看護士、又は医師、或いは組織部位105が印加されるべき所望の減圧圧力を処方する他の承認された臨床医であり得る。所望の組織部位圧力は組織部位ごとに異なることになるが、概して、組織部位を構成する組織の種類、(存在する場合には)損傷若しくは創傷の種類、患者の医学的条件、及び主治医の好みに基づいて選定されることになる。所望の目標圧力(TP)を選択した後に、減圧圧力源110は、組織部位105への印加のために所望される目標圧力(TP)を達成するように制御される。
図3をより具体的に参照すると、目標圧力(TP)は、ユーザによって、ユーザが減圧圧力源110を動作停止させるまで創傷部位圧力(WP)が組織部位105に印加される、実線401及び点線402によって指示されるとおりの連続モードに設定され得る。目標圧力(TP)は又、ユーザによって、創傷部位圧力(WP)が目標圧力(TP)と大気圧との間で繰り返される、実線401、403及び405によって指示されるとおりの間欠モードに設定され得る。例えば、目標圧力(TP)は、ユーザによって、指定された期間(例えば、5分)にわたって125mmHgに設定されてもよく、その後、治療は、組織部位105を大気に通気することによって、線403によって指示されるように、指定された期間(例えば、2分)にわたって止められ、その後、線405によって指示されるように、治療を再開することによって、サイクルを繰り返す。これが、結果として、目標圧力(TP)レベルと大気圧との間の方形波パターンを形成する。
局所的な周囲圧力から目標圧力(TP)への組織部位105における創傷部位圧力(WP)の増大は瞬間的なものではなく、むしろ、治療機器及びドレッシングの種類に依存して制限されることを理解されたい。例えば、減圧圧力源110及びドレッシング115は、用いられているドレッシング及び治療機器の種類に依存して異なり得る破線407によって指示されるとおりの初期立ち上がり時間を有し得る。例えば、初期立ち上がり時間は、1つの治療システムについては、約20〜30mmHg/秒の範囲内にあるか、又は、より具体的には、約25mmHg/秒に等しく、別の治療システムについては、約5〜10mmHg/秒の範囲内にあり得る。治療システムが間欠モードで動作している時には、繰り返す立ち上がり時間405は、初期立ち上がり時間407に実質的に等しい値であり得る。
実施形態によっては、目標圧力(TP)は又、動的圧力モードにおいて変化する、コントローラ170によって制御又は決定される可変目標圧力(variable target pressure、VTP)であり得る。例えば、可変目標圧力(VTP)は、組織部位105における治療のために所望される減圧圧力の範囲としてユーザによる入力として設定され得る最大及び最小圧力値の間で変化し得る。可変目標圧力(VTP)は又、組織部位105における治療のために所望される、所定の、又は経時変化する減圧圧力としてユーザによる入力として設定され得る、例えば、正弦波形又は鋸歯状波形又は三角波形などの所定の波形に従って目標圧力(TP)を変更するコントローラ170によって処理又は制御され得る。例えば、可変目標圧力(VTP)は、+25mmHg/分に設定された立ち上がり時間、及び−25mmHg/分に設定された立ち下がり時間を有する、50〜125mmHgの間で変化する三角波形の形で減圧圧力を組織部位105に印加することによって効果的な治療をもたらす減圧圧力であり得る。減圧治療システム100の別の実施形態では、可変目標圧力(VTP)は、+30mmHg/分の速度に設定された立ち上がり時間、及び−30mmHg/分に設定された立ち下がり時間を有する、25〜125mmHgの間で変化する三角波形の形で減圧圧力を組織部位105に印加する減圧圧力であり得る。この場合も先と同様に、システム及び組織部位の種類が、用いられるべき減圧圧力治療の種類を決定する。
目標圧力(TP)を選択した後に、減圧圧力源104は、ポンプ圧力(PP)を制御することによって、組織部位105における所望の圧力を達成するように動作させられる。多くの場合、減圧圧力源110と組織部位105との間の圧力損失のせいで、目標圧力(TP)のものよりも高いポンプ圧力(PP)で動作させられるべき減圧圧力源110。さらに、導管内の浸出液及び他の流体の上部圧力が組織部位105における真空圧の低下を生じさせ得る。組織部位105の上方のキャニスタ140の高さが、導管内の流体によって組織部位105に加えられる上部圧力の量を決定し得る。水と同様の密度を有する浸出液及び流体の場合、1フィートの流体によって加えられる上部圧力はほぼ25mmHgである。組織部位105から抜き取られるいくつかの流体は、水よりもいっそう重いか、又はより粘度が高く、したがって、組織部位105における圧力損失により顕著な効果を及ぼし得る。
導管内の流体の重さによって生じる潜在的損失の一例としての図4を参照すると、特定の組織部位のために処方される目標圧力(TP)は−125mmHgであり得、創傷部位圧力(WP)は、減圧圧力が組織部位105に印加されるのに従って変化する。(図4に示される創傷部位圧力(WP)の定常的な正弦波的変化は、単に説明のためのものにすぎず、例えば、図5、図5A及び図5Bに示される変化などの、通常の動作条件下における創傷部位圧力(WP)の実際の変化を表すものではないことを理解されたい。)キャニスタ140が組織部位105の2フィート上方に位置付けられており、キャニスタ140と組織部位105との間の配送チューブ135が流体で完全に満たされている場合には、その流体によって加えられる上部圧力は、図4に示されるように、およそ50mmHgの圧力差(δP)を生み出すことができるであろう。この特定の例は、組織部位が足などの患者の下肢上に位置しており、キャニスタ140が、患者の頭の近く、又はその上方に(例えば、患者が車椅子に乗っている時に、IVポール上に)装着されている時に生じる。したがって、配送チューブ135内の流体の上部圧力がおよそ50mmHgである場合には、圧力ポンプ112は、およそ125mmHgの組織部位105における目標圧力(TP)を生じさせるために、およそ185mmHgの最大ポンプ圧力値(PPmax)へ上昇し、およそ165mmHgの最小ポンプ圧力値(PPmin)へ降下するポンプ圧力(PP)(およそ175mmHgの中央目標ポンプ圧力(target pump pressure、TPP))を提供する必要がある。
コントローラ170は又、ユーザによって、目標圧力(TP)を許容圧力範囲以内に維持するようにプログラムされ、制御され得る。例えば、目標圧力(TP)が組織部位105のための所望の治療圧力として125mmHgに設定された場合には、ユーザは、創傷部位圧力(WP)が所望の目標圧力(TP)からせいぜい±10mmHgだけ変化するよう所望してもよく、このため、創傷部位圧力(WP)は、115mmHgの最小創傷部位圧力値(WPmin)と135mmHgの最大創傷部位圧力値(WPmax)との間で、すなわち、約20mmHgの創傷部位圧力差の範囲(δWP)で制御される。したがって、本例のために、上述されたようにおよそ50mmHgの上部圧力が存在すると仮定すると、ポンプ圧力(PP)も目標ポンプ圧力(TPP)から±10mmHgだけ可変でなければならず、このため、ポンプ圧力(PP)は、およそ165mmHgの最小ポンプ圧力値(PPmin)からおよそ185mmHgの最大ポンプ圧力値(PPmax)に及ぶ範囲内で、すなわち、約20mmHgのポンプ圧力差(δTTP)で変更され得る。ポンプ圧力(PP)をこの範囲内にとどまるよう制御することは、創傷部位圧力(WP)を、およそ115mmHgの最小創傷部位圧力値(WPmin)からおよそ135mmの最大創傷部位圧力値(WPmax)に及ぶ範囲内に間接的に維持する。
通常の動作条件下における創傷部位圧力(WP)の変化の一例としての図5を、図4に示される例と対比して参照すると、ポンプ圧力(PP)と創傷部位圧力(WP)との圧力差(δP)は、ドレッシング115、及びシステム内の他の構成要素内におけるおよそ300cc/分のかなり高い漏洩速度(leakage rate、LR)の結果である。本例では、創傷部位圧力(WP)は、およそ125mmHgの組織部位105における目標圧力(TP)を生じさせるために、およそ155mmHgの最大ポンプ圧力値(PPmax)へ上昇し、およそ120mmHgの最小ポンプ圧力値(PPmin)へ降下するポンプ圧力(PP)を提供することによって、上述されたように、およそ135mmHgと115mmHgとの間で繰り返すように制御されている。それゆえ、圧力差(δP)は、上述の図4の例に関連付けられる上部圧力の結果生じるおよそ50mmHgの圧力差よりもはるかに小さい、およそ15mmHgである。図5A及び図5Bは、ポンプ圧力(PP)と創傷部位圧力(WP)との圧力差(δP)が、ドレッシング115、及びシステム内の他の構成要素内におけるおよそ50cc/分のより低い漏洩速度(LR)の結果である、さらに別の例を示す。本例では、創傷部位圧力(WP)は、この場合も先と同様に、およそ125mmHgの組織部位105における目標圧力(TP)を生じさせるために、およそ140mmHgの最大ポンプ圧力値(PPmax)へ上昇し、およそ115mmHgの最小ポンプ圧力値(PPmin)へ降下するポンプ圧力(PP)を提供することによって、およそ135mmHgと115mmHgとの間で繰り返すように制御されている。それゆえ、圧力差(δP)は、以前の例における圧力差よりもいっそう小さい、およそ5mmHgである。図5Bにおける圧力変化が、拡大された圧力目盛を用いて示されていることだけを除いて、図5Bに示される圧力変化は、図5Aに示されるものと同じである。
コントローラ170は又、オンオフコントローラ、又はヒステリシスコントローラとも称される、バングバングコントローラ(図示せず)を備え得る。バングバングコントローラは、2つの状態、例えば、オン及びオフを急に切り替えるフィードバックコントローラである。本質的に、バングバングコントローラは、全か無かの形式の制御を適用し得る。バングバングコントローラは、以上において図5、図5A,及び図5Bと関連して一般的に説明された圧力変化を発生するために用いられ得る。図5Bをより具体的に参照し、その一般的説明を続けると、バングバングコントローラは以下のように1つのモードで動作し得る。例えば、創傷部位圧力(WP)が最小創傷部位圧力値(WPmin)まで過度に低く降下すると、ポンプ圧力(PP)を最大ポンプ圧力(PPmax)へ増大させるために、始動時間(ton)において、失速電圧よりも大きい印加電圧(VA)、すなわち、バングバングオン電圧(VON)を用いて圧力ポンプ112がオンにされる。ポンプ圧力(PP)の増大は印加電圧(VA)の印加より若干遅れ得るが、ポンプ圧力(PP)を増大させることは、時間t1において示されるように、創傷部位圧力(WP)をも最終的に増大させる。
実施形態によっては、バングバング電圧(VON)は、創傷部位圧力(WP)が最大創傷部位圧力(WPmax)に達するまで印加され続ける。最大創傷部位圧力(WPmax)に達するか、又はそれを超えると、圧力ポンプ112はオフ時間(toff)においてオフにされ、これにより、ポンプ圧力(PP)は印加されなくなり、減圧治療システム100内の残留圧力が、システム内の漏洩の結果として減少することを可能にする。圧力ポンプ112は、創傷部位圧力(WP)が再び最小創傷部位圧力値(WPmin)以下になるまでオフのままとどまる。実施形態によっては、残留圧力は又、システムから空気圧を排出する逃がし弁(図示せず)を開くことによって、より急速に低下させることもできる。
実施形態によっては、どちらが先に起きるとしても、ポンプ圧力(PP)が最大ポンプ圧力値(PPmax)に達するか、又は創傷部位圧力(WP)が最大創傷部位圧力値(WPmax)に達するまで印加されるべきバングバング電圧(VON)。これらの最大値のうちのどちらか一方に達するか、又はそれを超えると、圧力ポンプ112はオフ時間(toff)においてオフにされ、これにより、ポンプ圧力(PP)は印加されなくなり、減圧治療システム100内の残留圧力が、システム内の漏洩の結果として減少することを可能にする。圧力ポンプ112は、どちらが先に起きるとしても、創傷部位圧力(WP)が再び最小創傷部位圧力値(WPmin)以下になるか、又はポンプ圧力(PP)が最小ポンプ圧力値(PPmin)以下になるまで、オフのままとどまる。実施形態によっては、残留圧力は又、逃がし弁を開くことによって、より急速に低下させることもできる。
バングバングコントローラはこれらの2つの状態を切り替え、創傷部位圧力又はポンプ圧力が降下モードにおいて過度に低く降下すると、圧力ポンプ112はオンにされ、創傷部位圧力又はポンプ圧力が上昇モードにおいて過度に高く上昇すると、圧力ポンプ112をオフにする。バングバングコントローラは、創傷部位圧力(WP)が、ユーザがシステムコントローラ170内にプログラムするヒステリシス制御幅の2つの限界、例えば、115mmHgの最小創傷部位圧力値(WPmin)及び135mmHgの最大創傷部位圧力値(WPmax)の間に包含される、125mmHgの目標圧力(TP)の近位で振動することを可能にする。創傷部位圧力(WP)がこれらの限界のうちのどちらか一方を超えないかぎり、創傷部位圧力(WP)は20mmHgのヒステリシス制御幅又は創傷部位圧力範囲(δWP)内で引き戻されない。バングバングコントローラは低漏洩環境においては漏洩を過補償する必要がないため、バングバングコントローラは創傷部位圧力(WP)を実質的にこの範囲内に維持する。コントローラ170は、ユーザ/介護者がヒステリシス制御幅の1つ以上の限界を設定するための入力をさらに含み得、複数のヒステリシス制御幅が存在し得る。システムはユーザ/介護者のための出力をさらに含み得、出力はヒステリシス制御幅ステータスインジケータであり得、例えば、ヒステリシス制御幅ステータスインジケータは、本明細書において説明されるように、ヒステリシス制御幅が、現在、狭い幅に設定されているのか、それとも広い幅に設定されているのかを指示し得る。
実施形態によっては、システムコントローラ170は又、測定されたプロセス変量と所望の設定点若しくは目標、この場合には、それぞれ、組織部位105における、創傷部位圧力(WP)と、対応する目標圧力(TP)との差としての誤差値を算出する制御ループフィードバック機構を提供する比例積分微分(Proportional Integral Derivative、PID)コントローラ(図示せず)を含み得る。PIDコントローラは、当業者によって、創傷部位圧力(WP)を目標圧力(TP)の近くに維持するための比例関係情報、履歴情報、及び時間変化率情報を提供するものとしてよく知られている。PID合計が、上述されたようにポンプ圧力(PP)に直接関連する、DCモータ114に供給される電力又は電圧、すなわち、印加電圧(VA)などの制御要素によって、プロセス、この場合には、減圧圧力治療プロセスを調整するために用いられる。印加電圧(VA)は、上述されたように、ドレッシング115の漏洩、及び/又は以上において言及された圧力ヘッドを補償するために必要な所望のポンプ圧力(PP)を達成するようパルス幅変調(Pulse−Width Modulation、PWM)を調整することによって変更され得る。PIDコントローラの応答は、誤差に対するPIDコントローラの応答性、PIDコントローラが設定点、例えば、目標圧力(TP)をオーバーシュートする程度、及びシステム振動の程度、例えば、上述された許容範囲内の創傷部位圧力(WP)の振動の程度に依存する。PIDコントローラの好ましい実施形態はデジタルコントローラであるが、PIDコントローラは又、アナログコントローラ又は単純なRC回路であってもよい。アナログ又はデジタルPIDコントローラは、ハードウェア構成要素、又は当技術分野においてよく知られたプログラム論理コントローラの一部としてのソフトウェアの形で実装されてもよい。
第1の圧力センサ155が創傷部位圧力(WP)を測定した後に、PIDコントローラは、創傷部位圧力(WP)を目標圧力(TP)に戻すよう調整するために、すなわち、ポンプ圧力補正(δPP)のために必要な印加電圧(VA)を供給することによって、ポンプ圧力(PP)を調整する。ポンプ圧力補正(δPP)は、創傷部位圧力(WP)を所望の目標圧力(TP)、例えば、125mmHgに維持するために必要とされる追加の圧力であり、数秒ごとに算出され得る。したがって、PID制御は、創傷部位圧力(WP)を目標創傷部位圧力(TP)の近位に維持する、最小ポンプ圧力値(PPmin)と最大ポンプ圧力値(PPmax)との間のポンプ圧力(PP)を達成するように、DCモータ114への印加電圧(VA)を変更する。
PIDコントローラの通常の動作条件下で創傷部位圧力(WP)を維持する一例としての図6を、図4に示される例と対比してより具体的に参照すると、ポンプ圧力(PP)と創傷部位圧力(WP)との圧力差(δP)は、第1のポンプ圧力(PP1)、第2のポンプ圧力(PP2)、及び第3のポンプ圧力(PP3)を含む3つの例によって示されるように、異なる漏洩速度(LR)の結果である。第1の例では、第1のポンプ圧力(PP1)は、およそ350cc/分のかなり高い漏洩速度(LR)の結果生じる、およそ15〜16mmHgの比較的大きい圧力差(δP1)を有する。第1の圧力(PP1)は、PIDコントローラによって、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、最大ポンプ圧力値(PPmax)と最小ポンプ圧力値(PPmin)との間で変更される。換言すれば、PIDコントローラは、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、第1のポンプ圧力(PP1)を140mmHg〜141mmHgで変更する。第2の例では、第2のポンプ圧力(PP2)も又、およそ250cc/分のかなり高い漏洩速度(LR)の結果生じる、およそ11〜12mmHgの比較的大きい圧力差(δP2)を有し、PIDコントローラによって、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、最大ポンプ圧力値(PPmax)と最小ポンプ圧力値(PPmin)との間で変更される。換言すれば、PIDコントローラは、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、第2のポンプ圧力(PP2)を136mmHg〜137mmHgで変更する。本質的に、これらの2つの例の間の相違は、漏洩速度(LR)が高いほど、創傷部位圧力(WP)を同じ目標圧力(TP)に維持するために高い圧力差(δP)を必要とすることである。第3の例は同じ相違を示し、第3のポンプ圧力(PP3)も又、およそ100cc/分のより低い漏洩速度(LR)の結果生じる、およそ4〜5mmHgのはるかにより小さい圧力差(δP3)を有し、PIDコントローラによって、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、129mmHg〜130mmHgで変更される。
バングバングコントローラと異なり、PIDコントローラは圧力ポンプ112のオン及びオフを切り替えず、むしろ、バングバングコントローラにおいて示されるように、創傷部位圧力(WP)が最大及び最小圧力値、(WPmax)及び(WPmin)の間で変化することを可能にするのではなく、創傷部位圧力(WP)を比較的一定のレベルに、例えば、破線によって示されるように全て125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、ポンプ圧力(PP)の印加を最大及び最小圧力値、(PPmax)及び(PPmin)の間で連続的に制御する。したがって、ポンプ圧力(PP)が最小ポンプ圧力値(PPmin)に向かって降下する程度、PIDコントローラは、DCモータ114に提供される印加電圧(VA)をより大きく増大させる。対応して、創傷部位圧力(WP)が目標圧力(TP)から遠くへ変化するほど、PIDコントローラは、DCモータ114に提供される印加電圧(VA)を調整することによって、大きく応答する。印加電圧(VA)を増大又は減少させるために取られるアクションは、減圧圧力システムによって提供される創傷部位圧力(WP)が目標創傷部位圧力(TP)から逸脱する程度に比例する。PIDコントローラは、特に、高い漏洩速度(LR)に対しては、創傷部位圧力(WP)をできるだけ目標創傷部位圧力(TP)の近くに保つよう、連続的に動作する。その結果、それぞれ図6及び図5の創傷部位圧力(WP)の変化を比べると、PIDコントローラは、減圧治療システム100を図示のようにバングバングコントローラよりも滑らかに動作させる。なぜなら、PIDコントローラは創傷部位圧力(WP)を平均的に目標創傷部位圧力(TP)の近くに維持し、その一方で、バングバングコントローラは、創傷部位圧力(WP)が、上述されたように、2つの限界の間で振動することを可能にするからである。
流量(FR)が、低漏洩条件を指示するほど小さい時、例えば、ポンプ圧力(PP)又は創傷部位圧力(WP)がそれらのそれぞれの最小圧力値、すなわち、(PPmin)又は(WPmin)に向かって非常に遅い速度で減少している時には、バングバングコントローラは、治療の間に十分に滑らかな創傷部位圧力(WP)を提供し、その一方で、同じ治療期間の間に圧力ポンプ112が間欠的にオフにされるおかげで、電池電力を節約し、騒音を低減し得る。例えば、DCモータ114及び圧力ポンプ112は、図5Bに示される1分の期間の間のかなりの割合の時間にわたってオフにされるが、図6に示されるように、PIDコントローラが作動している時には、連続的に動作する。それゆえ、例えば、流量(FR)が、低リーク条件を表す固定された目標流量(TFR)以下である時などの、低漏洩条件に対しては、バングバングコントローラを治療セッションの間にできるだけ多く動作させ続けるが、流量(FR)が、高リーク条件を表す固定された目標流量(TFR)よりも大きくなると、PIDコントローラへ切り替えることが望ましい。したがって、システムコントローラ170の別の例示的な実施形態は、PIDコントローラ及びバングバングコントローラの両方、すなわち、ハイブリッドコントローラと、リーク又は漏洩の位置にかかわらず、減圧治療システム100の漏洩の程度に依存してそれらを切り替える追加の処理とを含む。
それゆえ、システムコントローラ170は、バングバングコントローラを、上述されたように動作するPIDコントローラと併用し、ドレッシング115、又は流量(FR)に影響を及ぼす減圧治療システム100の他の構成要素によって生み出される空気漏洩の量に関連する特定の切り替え条件に依存して、PIDコントローラを有効又は無効にするようにプログラムされ得る。このようなハイブリッドコントローラを用いることは、上述されたとおりの連続制御モード(又は上述されたとおりの間欠制御モードの有効部分)の間に連続的に動作し、創傷部位圧力(WP)を目標創傷部位圧力(TP)によりきっちりと維持するが、騒音を絶えず発生し、DCモータ114を駆動する電池をより急速に消耗させ得るPIDコントローラのみを利用することより好ましいであろう。ハイブリッドコントローラは、電池電力を節約し、治療処置の間に圧力ポンプ112によって発生される騒音を低減するために、DCモータ114がオン及びオフされるよう、バングバングコントローラを利用し得る。コントローラ170は、ユーザ/介護者が1つ以上の目標流量(TFR)を設定するための入力をさらに含み得る。
実施形態によっては、ユーザ/介護者は、ドレッシング115又は他の構成要素が高漏洩状態になっているのか、それとも低漏洩状態になっているのかを決定するための切り替え条件としての目標流量(TFR)を設定し得る。例えば、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)よりも大きい、すなわち、高リーク条件である場合には、バングバングコントローラが無効にされ、これにより、PIDコントローラが、創傷部位圧力(WP)をできるだけ目標創傷部位圧力(TP)の近くに保つために後を引き継ぐ。しかし、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)以下である、すなわち、低リーク条件である場合には、創傷部位圧力(WP)を創傷部位圧力差(δWP)範囲内に収め、その一方で、電池電力を節約し、圧力ポンプ112からの騒音を低減するために、バングバングコントローラが有効にされる。例えば、固定された目標流量(TFR)は65cc/分であり得る。以上において指示されたように、ドレッシング115が低漏洩条件になっている時には、バングバングコントローラを治療の間にできるだけ多く動作させ続けることが望ましい。例えば、システムコントローラ170は、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)以下である時には、バングバングコントローラを利用するが、患者が動き回るせいでドレッシング115内で発達し、高リーク条件を最終的に生み出すさらなる漏洩の結果、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)よりも大きくなると、PIDコントローラへ再び切り替え得る。
別の実施形態では、バングバングコントローラは二重目標流量(TFR)の機能を有し得る。この場合、システムコントローラ170は、ユーザが、ドレッシング115又は構成要素が高漏洩状態になっているのか、それとも低漏洩状態になっているのかを決定するための切り替え条件としての2つの目標流量(TFR):バングバングコントローラが、増大する流量(FR)とともに有効にされる際の上昇時目標流量(TFRA)、及びPIDコントローラが、減少する流量(FR)とともに有効にされる際の降下時目標流量(TFRD)を設定するための入力をさらに含む。一実施形態では、上昇時目標流量(TFRA)及び降下時目標流量(TFRD)は両方とも、固定された目標流量(TFR)よりも大きく、これにより、システムコントローラ170は、PIDコントローラからバングバングコントローラにはより急速に切り替え、バングバングコントローラからPIDコントローラにはよりゆっくりと切り替える。例えば、上昇時目標流量(TFRA)及び降下時目標流量(TFRD)は両方とも、以前の例における65cc/分の固定された目標流量(TFR)よりも高い約80cc/分に設定され得る。さらに別の実施形態では、上昇時目標流量(TFRA)は又、降下時目標流量(TFRD)より大きくてもよく、これにより、システムコントローラ170は、PIDコントローラからバングバングコントローラにはいっそうより急速に切り替え、バングバングコントローラからPIDコントローラにはいっそうよりゆっくりと切り替える。この場合には、システムコントローラ170は、PIDコントローラの連続動作に関連付けられる欠点に対立するものとして、バングバングコントローラを用いることによって得られる恩恵を優先する。例えば、上昇時目標流量(TFRA)は75cc/分であり得、降下時目標流量(TFRD)は約85cc/分であり得る。PIDコントローラが現在、流量(FR)が減少していく高リーク条件において有効にされている場合には、システムコントローラ170が、PIDコントローラから、バングバングコントローラを有効にするよう、より急速に切り替えるよう、降下時目標流量(TFRD)は、65cc/分ではなく、85cc/分に設定されるであろう。代替的に、バングバングコントローラが、流量(FR)が増大していく低リーク条件において有効にされている場合には、システムコントローラ170が、バングバングコントローラを無効にするよう、よりゆっくりと切り替えるよう、上昇時目標流量(TFRA)は、65cc/分ではなく、75cc/分に設定されるであろう。
一実施形態では、コントローラ170は、第1の圧力センサ155によって測定された、組織部位105における創傷部位圧力(WP)が、ポンプ圧力(PP)を増大させることに応答していないことに応じて、可視及び/又は可聴信号を発するための出力信号をインジケータ172へ提供し得る。例えば、インジケータ172は、可視信号を提供する発光ダイオード(light emitting diode、LED)であり得る。本実施形態では、組織部位105における創傷部位圧力(WP)が、増大するポンプ圧力に応答していないことに応じて、インジケータ172が点灯する。別の実施形態では、インジケータ172はスピーカなどの放音デバイスである。本実施形態では、組織部位105における創傷部位圧力(WP)が、増大するポンプ圧力に応答していないことに応じて、インジケータ172が音響を発する。コントローラ170は、陰圧治療システムが低リーク条件になっているのか、それとも高リーク条件になっているのかを指示する他の出力信号を提供し得る。
次に図7を参照すると、上述されたとおりのシステムコントローラ170上、又は、代替的に、システムコントローラ170の別の例示的な実施形態上で実施されたときの、創傷部位圧力(WP)を制御するための方法又はプロセスの例示的な一実施形態が示される。コントローラ170及び他の構成要素は、このプロセスを、図7におけるフローチャートとして示される治療ループ700に従って上述されたように実施し得る。治療ループ700は、組織部位への減圧圧力の配送を制御し、その一方で、同時に、電力を節約し、圧力ポンプ112及びDCモータ114からの騒音を低減するための適切なコントローラ、すなわち、PIDコントローラ又はバングバングコントローラを選択するための治療アルゴリズム703を含む。コントローラ170は、まず、705において、陰圧治療システム100がオンにされたかどうかをチェックし、これにより、減圧治療システム100がオンになっていない場合には、印加電圧(VA)が707において0Vに設定され、709においてDCモータ114に新しいモータ電圧(VM)として印加され、これにより、DCモータ114は動作していない。減圧治療システム100がオンにされている場合には、システムコントローラ170は、711において、治療アルゴリズム703を利用するために十分な時間、すなわち、デューティサイクル治療時間(tDC)が経過したかどうかをチェックし、決定する。治療アルゴリズム703のデューティサイクルは、例えば、約50msであり得る。それゆえ、治療アルゴリズム703が最後に計算されてから50ms以上生じていない場合には、DCモータ電圧(VM)は、709において、以前に印加された電圧(VA)に設定されたままとどまる。治療アルゴリズム703を利用しない、治療ループ700自体のデューティサイクルは、例えば、10msであり得る。しかし、50ms以上が生じた場合には、システムコントローラ170は治療アルゴリズム703を再計算し、次に、713において、電流創傷部位圧力(WP)及び/又はポンプ圧力(PP)を、それぞれ、上述されたとおりのそれらの対応する最大及び最小創傷部位圧力及びポンプ圧力値、すなわち、(WPmax)及び(WPmin)、並びに(PPmax)及び(PPmin)と比較してチェックする。
治療アルゴリズム703は、713において、バングバングコントローラが活動しているか否かを決定することによって開始する。PIDコントローラが利用されており、バングバングコントローラが利用されていない場合には、715において、局所ポンプ圧力(PPL)が現在のポンプ圧力(PPC)に設定される。上述されたように、PID制御は、創傷部位圧力(WP)を目標創傷部位圧力(TP)の近位に維持するための、最小ポンプ圧力値(PPmin)と最大ポンプ圧力値(PPmax)との間のポンプ圧力(PP)を達成するように、DCモータ114への印加電圧(VA)を調整する。図6を一例として再び参照すると、PIDコントローラは、創傷部位圧力(WP)を125mmHgの目標圧力(TP)に維持するために、第1のポンプ圧力(PP1)を140mmHg〜141mmHgで変更し、高漏洩条件の間にポンプ圧力(PP)を制御し続ける。コントローラ170は、717において、現在のポンプ圧力(PPC)に対応する印加電圧(VA)の値を決定し、709において、その電圧をDCモータ電圧(VM)として印加する。しかし、図5Bに示されるように、バングバングコントローラが利用されているか、又は活動している場合には、治療アルゴリズム703は、719において、バングバングコントローラが上昇中であるのか、それとも下降中であるのかを決定する。
創傷部位圧力(WP)が、降下モードで、例えば、上述されたように最小創傷部位圧力値(WPmin)未満まで過度に低く降下すると、ポンプ圧力(PP)を上昇モードで最大ポンプ圧力(PPmax)へ増大させるために、失速電圧よりも大きい印加電圧(VA)、すなわち、バングバングオン電圧(VON)を用いて圧力ポンプ112がオンにされる。バングバングオン電圧(VON)は、どちらが先に起きるとしても、例えば、501及び503において示されるように、ポンプ圧力(PP)が最大ポンプ圧力値(PPmax)に達するか、又は例えば、502及び504において示されるように、創傷部位圧力(WP)が最大創傷部位圧力値(WPmax)に達するまで印加され続ける。創傷部位圧力(WP)が上昇モードになっている時には、治療アルゴリズム703は、723において、局所目標創傷部位圧力(TPL)を、目標創傷部位圧力(TP)・プラス・ヒステリシス値(H)に設定する。ヒステリシス値(H)は、バングバングコントローラが、損傷を与え得る過剰な量の減圧圧力から組織部位105を保護するために圧力ポンプ112をオフにするまでに、創傷部位圧力(WP)が、上昇モード時において、目標創傷部位圧力(TP)を超えて増大するべき最大圧力量である。ヒステリシス値(H)は、最大圧力値(WPmax)となる目標創傷部位圧力(TP)を超える上限を設定する。例えば、ヒステリシス値(H)が10mmHgである場合には、最大創傷部位圧力値(WPmax)は、図5Bに示されるように、135mmHgに設定される。創傷部位圧力(WP)は通常、502及び504における創傷部位圧力ピーク、並びに501及び503におけるポンプ圧力ピークによって示されるように、上昇するポンプ圧力(PP)に遅れるため、ポンプ圧力(PP)が最大ポンプ圧力値(PPmax)、例えば、501における、503における約140mmHgに達した時に、創傷部位圧力(WP)は通常、最大創傷部位圧力値(WPmax)よりも小さく、例えば、505及び506における約132mmHgである。したがって、システムコントローラ170は、バングバングコントローラが減圧圧力の印加を調節し続けることを可能にするが、減圧圧力サイクルの降下モードでは圧力ポンプ112を実際にオフにする。
対応して、創傷部位圧力(WP)が、上述されたように、上昇モードにおいて、例えば、最大創傷部位圧力値(WPmax)又は最大ポンプ圧力値(PPmax)を超えて過度に高く上昇すると、ポンプ圧力(PP)が印加されないよう、圧力ポンプ112はオフにされ、減圧治療システム100内の残留圧力が、システム内の漏洩の結果、降下モードにおいて減少することを可能にする。圧力ポンプ112は、どちらが先に起きるとしても、創傷部位圧力(WP)が再び最小創傷部位圧力値(WPmin)以下になり、例えば、508において示されるか、又は例えば、507において示されるように、ポンプ圧力(PP)が最小ポンプ圧力値(PPmin)以下になるまで、オフのままとどまる。創傷部位圧力(WP)が、上述されたように、降下モードになっている時には、治療アルゴリズム703は、721において、局所目標創傷部位圧力(TPL)を、目標創傷部位圧力(TP)・マイナス・ヒステリシス値(H)に設定する。ヒステリシス値(H)は、システムコントローラ170が、上述されたように、漏洩速度(LR)が、創傷部位圧力(WP)を目標創傷部位圧力(TP)のより近くに維持するようPIDコントローラに要求するほど大きい流量まで増大したと決定するまでに、創傷部位圧力(WP)が、降下モード時において、目標創傷部位圧力(TP)を下回って減少するべき最小圧力量である。それゆえ、ヒステリシス値(H)は又、最小圧力値(WPmin)となる目標創傷部位圧力(TP)を下回る下限を設定する。例えば、ヒステリシス値(H)が10mmHgである場合には、最小創傷部位圧力値(WPmin)は、図5Bに示されるように、115mmHgに設定される。ポンプ圧力(PP)は、通常、それぞれ、501及び502におけるポンプ及び創傷部位圧力のピークと、圧力ポンプ112及び創傷部位圧力の最小値、それぞれ、その507及び508との間において示されるように、下降する創傷部位圧力(WP)に追従するため、バングバングコントローラは、507において、圧力ポンプ112を再びオンにし、その後、創傷部位圧力(WP)は上昇モードで再び増大し始める。したがって、システムコントローラ170は、バングバングコントローラが減圧圧力の印加を調節し続けることを可能にし、減圧圧力サイクルの上昇モードでは圧力ポンプ112をオンにすることによってそれを行う。バングバングコントローラは、創傷部位圧力(WP)が、115mmHgの最小創傷部位圧力値(WPmin)及び135mmHgの最大創傷部位圧力値(WPmax)を用いて、或いはヒステリシス値(H)及び目標圧力(TP)を用いてシステムコントローラ170内に別個にプログラムされ得る2つの限界の間に包含される、125mmHgの目標圧力(TP)の周囲で効果的に振動することを可能にする。どちらの場合にも、バングバングコントローラは創傷部位圧力(WP)を創傷部位圧力範囲(δWP)、例えば、20mmHgのヒステリシス制御幅又は創傷部位圧力範囲(δWP)内に維持する。
治療アルゴリズム703が、709において、治療ループ700に再び入るために、DCモータ電圧(VM)を印加電圧(VA)と等しくなるように設定した後に、次に、治療ループ700は、725において、システムコントローラ170によって測定された現在の流量(FR)を読み取り、727において、現在の流量(FR)が目標流量(TFR)未満であるか否かを決定する。流量(FR)が、上述されたように、低漏洩条件を指示する目標流量(TFR)未満である場合には、次に、バングバングコントローラは、729において指示されるように、オンのままとどまるか、又は有効にされる。しかし、流量(FR)が、上述されたように、高漏洩条件を指示する目標流量(TFR)以上である場合には、次に、バングバングコントローラは、731において指示されるように、オフのままとどまるか、又は無効にされる。最後に、治療ループ700は、733において、陰圧創傷治療システム100がオフにされたかどうかをチェックし、オフにされていない場合には、735において指示されるように、治療ループを継続する。陰圧治療システム100がオフにされた場合には、治療ループは737において終了する。
本明細書において説明されるシステム、装置、及び方法は大きな利点をもたらし得る。例えば、PID制御アルゴリズムは、圧力を指定許容差以内に維持するために陰圧源を始終調整するが、これは、低リークの適用では非効率的になり得、単純なヒステリシス制御アルゴリズムよりも多くの電力を引き出す。逆に、ヒステリシスアルゴリズムは、低リークの適用では良好に機能し、比較的少量の電力を使用することができるが、高リークの適用では、陰圧源を頻繁にオフ及びオフにさせ得る。このため、騒音が大きくなり、電力消費が増大し得る。本明細書において説明されるとおりのハイブリッド制御は、PID及びヒステリシス制御アルゴリズムの恩恵を組み合わせ、電力消費及び騒音を最小限に抑えることができる。陰圧療法の適用が、例えば、低いリークを有する場合には、ハイブリッド制御アルゴリズムは、電力消費を最小限に抑えるためにヒステリシス制御アルゴリズムを選択することができる。適用がより高いリークを変更するか、又はそれを発達させた場合には、ハイブリッド制御アルゴリズムは、騒音を最小限に抑えるためにPID制御アルゴリズムへ切り替えることができる。
次に図8を参照すると、上述されたとおりのシステムコントローラ170上、又は、代替的に、システムコントローラ170の別の例示的な実施形態上で実施されたときの、創傷部位圧力(WP)を制御するための方法又はプロセスの例示的な一実施形態が示される。コントローラ170及び他の構成要素は、このプロセスを、図8におけるフローチャートとして示される治療ループ800に従って上述されたように実施し得る。治療ループ800は、電力を節約しつつ組織部位への減圧圧力の配送を制御するための、バングバングコントローラのための適切なヒステリシス制御幅、すなわち、狭いヒステリシスコントローラ幅850、又は代替的に、広いヒステリシス制御幅860を選択する(850、860)ための治療アルゴリズム803を含む。実施形態によっては、治療アルゴリズム803は用いられてもよく、他の治療アルゴリズム、例えば、適切なコントローラを選択するための本明細書に記載されている治療アルゴリズム703との組み合わせ、又は代替的に、独立型治療アルゴリズム803として用いられてもよい。
陰圧治療システムを用いた陰圧療法の提供は、次第に、電気コンセントへの接続でなく、電池を用いて電力をポンプ112に提供する、より小型の治療デバイス100を用いて遂行されるようになってきている。電池の使用は、治療デバイス100が利用可能な総電力供給を減少させる。その結果、電気コンセント接続を通じて電力供給される治療デバイス100では無視できると考えられるであろう電力消耗が、治療デバイス100が治療ライフサイクルの継続時間にわたって治療を提供する能力を著しく低下させ得る。電力消耗は、電力の使用を必要とする治療デバイスの動作、例えば、減圧圧力を発生するためのポンプ112の動作を指す。電力消耗は低レベルのドレッシングリークによって引き起こされる可能性があり、例えば、低レベルのドレッシングリークは、組織部位における必要な減圧圧力を維持するための治療デバイス100の動作を繰り返しトリガすることによって、治療デバイス100の電池から電力を消耗させ得る。これらの電力消耗は、治療デバイス100の廃棄、電池の再充電、又は電池交換が必要とされるまでの治療デバイス100の有効寿命を縮める。リーク検出技法は、いくらかのリークの識別を助けることができ、その後、ユーザによってリークは密封され得る。しかし、低レベルのリークは、最も感度の高いリーク検出システムに挑戦することになり、しばしば検出されないことがある。
例示的な一実施形態では、治療デバイス100は、電池によって電力を供給される小型ポータブル使い捨て治療デバイス100であり得、ユーザ/臨床医は、システムコントローラ170を7日(168時間)の治療ライフサイクルのために構成してもよく、又は治療デバイス100は、製作の間に7日の治療ライフサイクルのために事前構成されてもよい。システムコントローラ170は、クロック、カウンタ、タイマ又は同様のものを介して、治療ライフサイクルのうちのいくらほどが現在まで全うされたかを決定し、これにより、まだ競われて(competed)いない治療ライフサイクルの残余を決定するようにさらに構成され得る(810)。治療ライフサイクルの継続時間は又、臨床医によってリアルタイムで変更されてもよく、例えば、システムコントローラ170は臨床医によって8日(192時間)の治療ライフサイクルのために再構成されてもよい。
治療アルゴリズム803は、その分析において、治療ライフサイクルの残余及び/又は残余の変化を用い得る。例えば、狭いヒステリシス制御幅を維持することを試みるが、電池が、それを行うために十分な容量を有しないため、治療ライフサイクルを競う(compete)ことができなくなるよりも、広いヒステリシス制御幅を用いて治療ライフサイクルを競う(compete)ことが好ましくなり得る。治療アルゴリズム803はこの情報を用いて構成され、治療ライフサイクルの残余、又は既存の治療ライフサイクルのうちのいくらほどをそれがまだ全うしていないかに少なくとも部分的に基づいて、狭いヒステリシス制御幅へ切り替えるか、それともより広いヒステリシス制御幅へ切り替えるかについてその決定を行ってもよい。
治療アルゴリズム803は、820においてシステムコントローラ170によって決定されたとおりの現在の電池充電レベル(BCL)をさらに読み取り得る。現在の電池充電レベル(BCL)が、システムにおける低い電池充電レベルを指示し得る、第1の目標充電レベル(TCL1)よりも小さい時には(836)、システムコントローラ170は、広いヒステリシス制御幅を選択するように構成され得(860)、代替的に、現在の電池充電レベル(BCL)が、システムにおける高い電池充電レベルを指示し得る、第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも大きい時には(832)、システムコントローラ170は、狭いヒステリシス制御幅を選択するように構成され得る(850)。第1の目標充電レベル(TCL1)は第2の目標充電レベル(TCL2)よりも小さいものであり得、代替的に、第1の目標電池充電レベル(TCL1)は第2の目標電池充電レベル(TCL2)に実質的に等しいものであり得る。電池充電レベル(BCL)は周知の電子回路を用いて決定され得る。
実施形態によっては、低い電池充電レベルはシステムにおける高漏洩条件も指示し得、及び/又は高い電池充電レベルはシステムにおける低漏洩条件も指示し得る。場合によっては、治療アルゴリズム803は、治療ライフサイクルの間に、電池が交換されたかどうか、電池が再充電されたかどうか、又はシステム内に存在するリークが対処されたかどうかをさらに決定し得る。
実施形態によっては、システムコントローラ170は、システムにおける電池充電レベルが高い時には、狭いヒステリシス制御幅850、又はシステムにおける電池充電レベルが低い時には、広いヒステリシス制御幅860を二者択一的に選択するように構成され得る。
実施形態によっては、TCL1値及び/又はTCL2値は治療ライフサイクルの残余に少なくとも部分的に基づいてもよく、したがって、動的であり得る。例えば、治療ライフサイクルの残余が時間とともに減少するにつれて、TCL1及び/又はTCL2の値も時間とともに減少し得る。
治療アルゴリズム803は、836においてシステムコントローラ170によって決定されたとおりのポンプと多孔質パッドとの間の流体の現在の流量(FR)をさらに読み取り得る。現在の流量(FR)が、システムにおける低漏洩条件を指示し得る、第1の目標流量(TFR1)よりも小さい時には(842)、システムコントローラ170は、狭いヒステリシス制御幅を選択するように構成され得(850)、代替的に、現在の流量(FR)が、システムにおける高漏洩条件を指示し得る、第2の目標流量(TFR2)よりも大きい時には(840)、システムコントローラ170は、広いヒステリシス制御幅を選択するように構成され得る(860)。第1の目標流量(TFR1)は第2の目標流量(TFR2)よりも小さいものであり得、代替的に、第1の目標流量(TFR1)は第2の目標量(TFR2)に実質的に等しいものであり得る。現在の流量(FR)又はリーク率は圧力ポンプ112のデューティサイクルから推測され得、デューティサイクルは、知る電子回路を用いて決定され得る。
実施形態によっては、システムコントローラ170は、システムが、低リーク条件状態になっていると決定された時には、狭いヒステリシス制御幅850、又はシステムが、高漏洩条件状態になっていると決定された場合には、広いヒステリシス制御幅860を二者択一的に選択するように構成されている。狭いヒステリシス制御幅850又は広いヒステリシス制御幅860のどちらかの二者択一の選択は、電池電力を節約するという文脈で説明されたが、他の考慮も存在し得る。例えば、システムコントローラ170は、治療ライフサイクルの開始時には、ドレッシングの結合剤が活性化する間に治療シールを達成し、それを維持する目的のために、より密な限界のセットを有するヒステリシス制御幅を選択する構成され得、その後は、システムは、よりゆったりした限界のセットを有するヒステリシス制御幅を選択し得る。
実施形態によっては、TFR1値及び/又はTFR2値は治療ライフサイクルの残余に少なくとも部分的に基づいてもよく、したがって、動的であり得る。例えば、治療ライフサイクルの残余が時間とともに減少するにつれて、TFR1及び/又はTFR2の値も時間とともに減少し得る。
治療アルゴリズム803は、本明細書において、狭いヒステリシス制御幅及び広いヒステリシス制御幅のみを有するように説明されているが、これは、単に例示目的のためであることを意図されているにすぎず、当業者によって理解されるように、2つを超えるヒステリシス制御幅が存在してもよく、追加的に/代替的に、1つのヒステリシス制御幅が存在してもよく、1つ以上のヒステリシス制御幅のサイズが、治療ライフサイクルの残余、現在の電池充電レベル(BCL)、及び現在の流量(FR)に少なくとも部分的に基づいて動的に変更されてもよい。
実施形態によっては、治療ライフサイクルの残余、現在の電池充電レベル(BCL)、及び現在の流量(FR)は各々、重み付けされてもよく、治療アルゴリズム803は、重み付けされたスコア決定に少なくとも部分的に基づいて、狭いヒステリシス制御幅850又は広いヒステリシス制御幅860を二者択一的に選択するように構成され得る。
治療アルゴリズム803は最小創傷部位圧力(WPMin)を利用するため、それは、圧力ポンプ112が既存のシステム圧力に抗して再始動するのを援助するという追加の利点を有することになる。上述されたように、圧力ポンプ112が既存のシステム圧力に抗して再始動することはより困難であり、これは、低い電池充電レベル(BCL)及び対応する電池端子電圧の減少によって悪化し得る。最小創傷部位圧力(WPMin)を利用することによって、この制約は緩和され得る。なぜなら、圧力ポンプ112が弾みをつけると、このとき、それは、さもなければ、現在の電池充電レベル(BCL)/電池端子電圧を用いて可能であったと考えられるよりも高い最大創傷部位圧力(WPMax)に達することが可能になり得るからである。
実施形態によっては、治療アルゴリズム803はマスターアルゴリズムであってもよく、例えば、システムコントローラ170が、上述されたように、PIDコントローラ及びバングバングコントローラの両方、すなわち、ハイブリッドコントローラ及び/又は治療アルゴリズム703を含む場合には、両者の間の任意の対立が治療アルゴリズム803によって決定され得る。例えば、治療アルゴリズム703は、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)以下である時には、バングバングコントローラを利用するが、流量(FR)が、固定された目標流量(TFR)よりも大きくなると、PIDコントローラに再び切り替えるように構成され得るが、これは、治療アルゴリズム803によって、高漏洩システムにおいて目標圧力(TP)を維持することでなく、電力消費の考慮に基づいてオーバーライドされ得る。
実施形態によっては、PIDコントローラは、本明細書において説明されたとおりのヒステリシス制御幅を有するように構成され得、PIDコントローラは、創傷部位圧力(WP)が最小創傷部位圧力(WPMin)まで減衰した時にのみ、電力をDCモータ114へ送ることになり、DCモータ114への電力は又、それが目標圧力(TP)に接近するのに従い、低減され得る。提案されている治療アルゴリズム803は、ヒステリシス制御幅を変更及び/又は選択する(850、860)という観点から説明されたが、そのものは、治療アルゴリズム803は、利用可能な電力、システム内へのリーク、及び治療ライフサイクルの残余の測定に少なくとも部分的に基づいて、最小創傷部位圧力(WPMin)、最大創傷部位圧力(WPMax)、創傷部位圧力差範囲(δWP)、又はポンプ圧力差範囲(δPP)を、効率を最大化するよう変更するという観点から同様に説明することもできたであろうということがアプローチされるであろう。
例示的な諸実施形態は陰圧創傷治療システムのためのものであるが、本明細書において説明されるシステム及び方法は、ポンプが用いられ、システム効率を改善するためにポンプ制御幅を調整することの恩恵があろう、他の医療及び非医療システムにも適用可能である。
さらに、少数の例示的な実施形態において示されているものの、当業者は、本明細書において説明されるシステム、装置、及び方法は様々な変更及び修正の余地があることを認識するであろう。さらに、「又は(or)」などの用語を用いた様々な代替物の記述は、文脈によって明確に要求されないかぎり、相互排他性を要求せず、不定冠詞「a」又は「an」は、文脈によって明確に要求されないかぎり、主題を単一の事例に限定しない。
添付の請求項は、上述された主題の新規で進歩性のある諸態様を規定するが、請求項は、具体的に詳細に列挙されていない追加の主題も包含し得る。例えば、特定の特徴、要素、又は態様は、新規で進歩性のある特徴を、当業者にすでに知られているものと区別するために必要でない場合には、請求項から省略され得る。本明細書において説明される特徴、要素、及び態様は又、添付の請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、同じ、同等の、又は類似の目的を果たす代替的な特徴と組み合わせられるか、又は置換され得る。

Claims (56)

  1. ポンプ、及び電力源からの電力の印加に応じて前記ポンプを駆動するための電気モータを含む陰圧源において、前記ポンプが、ポンプ圧力(PP)を発生するように適合されている、陰圧源と、
    創傷部位における圧力(WP)を感知するための第1の圧力センサにおいて、前記創傷部位圧力(WP)を指示する創傷部位圧力信号を出力するように構成された、第1の圧力センサと、
    前記創傷部位圧力(WP)を管理するためのシステムコントローラにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータに結合されており、前記創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅と比較するように構成されている、システムコントローラと、
    を備え、
    前記ヒステリシス制御幅が、最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)を含み、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)を前記ヒステリシス制御幅以内に維持するように構成されており、前記最大創傷部位圧力(WPMax)及び前記最小創傷部位圧力(WPMin)が前記ポンプと前記創傷部位との間の流体の流量(FR)に少なくとも部分的に基づくことを特徴とするシステム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)が前記最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい場合には、前記創傷部位における陰圧を低下させ、前記創傷部位圧力(WP)が前記最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい場合には、前記創傷部位における陰圧を増大させるように適合されたバングバングコントローラを含むことを特徴とするシステム。
  3. 請求項1に記載のシステムにおいて、ポンプ圧力(PP)を感知するための入力、及び前記ポンプ圧力(PP)を指示するポンプ圧力信号を前記システムコントローラへ提供する出力を有する第2の圧力センサをさらに備えることを特徴とするシステム。
  4. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)が前記最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい場合には、前記電気モータに印加される前記電力を低減し、前記創傷部位圧力(WP)が前記最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい場合には、前記電気モータに印加される前記電力を増大させることによって、前記創傷部位における陰圧を制御するように適合されたバングバングコントローラを含むことを特徴とするシステム。
  5. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記ポンプがダイヤフラムポンプであることを特徴とするシステム。
  6. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記電気モータがDCモータであることを特徴とするシステム。
  7. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記電気モータに印加される前記電力が、前記電気モータに印加される電圧を変更することによって変更されることを特徴とするシステム。
  8. 請求項7に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータに印加される前記電圧の時間変化率を決定することによって、前記流量(FR)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  9. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記電気モータに印加される前記電力が、前記電気モータによって引き出される電流を変更することによって変更されることを特徴とするシステム。
  10. 請求項9に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータによって引き出される前記電流の時間変化率を決定することによって、前記流量(FR)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  11. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける低リーク条件を指示する第1の目標流量(TFR1)よりも小さい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  12. 請求項11に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける高リーク条件を指示する第2の目標流量(TFR2)よりも大きい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  13. 請求項12に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記システムが低漏洩条件にある時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムが高漏洩条件にある時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  14. 請求項12に記載のシステムにおいて、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)よりも小さいことを特徴とするシステム。
  15. 請求項12に記載のシステムにおいて、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)に実質的に等しいことを特徴とするシステム。
  16. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記電力源が電池であり、前記創傷部位における組織の治癒を促すための前記システムがポータブルシステムであり、前記ポータブルシステムが前記電池によって電力を供給されることを特徴とするシステム。
  17. 請求項16に記載のシステムにおいて、前記電池が1次セル電池であり、前記1次セル電池が非充電式リチウム電池であることを特徴とするシステム。
  18. 請求項16に記載のシステムにおいて、前記電池が2次セル電池であり、前記2次セル電池が充電式リチウムイオン電池であることを特徴とするシステム。
  19. 請求項16に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、電池充電レベル(BCL)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  20. 請求項19に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける低電池充電レベルを指示する第1の目標電池充電レベル(TCL1)よりも小さい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  21. 請求項20に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける高電池充電レベルを指示する第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも大きい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  22. 請求項21に記載のシステムにおいて、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも小さいことを特徴とするシステム。
  23. 請求項21に記載のシステムにおいて、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)に実質的に等しいことを特徴とするシステム。
  24. 請求項21に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記システムにおける前記電池充電レベルが高い時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムにおける前記充電レベルが低い時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  25. 創傷部位における組織の治癒を促すためのシステムにおいて、
    創傷部位に位置付けられるように構成されており、前記創傷部位における陰圧を維持するべく前記創傷部位の周囲のシールを形成するためのドレープによって覆われるように適合されたマニホールドと、
    ポンプ、及び電力源からの電力の印加に応じて前記ポンプを駆動するための電気モータを含む陰圧源において、前記ポンプが、ポンプ圧力(PP)を発生するように適合されており、陰圧を前記創傷部位に印加するための多孔質パッドに流体結合されるようにさらに適合されている、陰圧源と、
    創傷部位圧力(WP)を感知するための入力、及び前記創傷部位圧力(WP)を指示する創傷部位圧力信号を提供するための出力を有する第1の圧力センサと、
    前記創傷部位における前記創傷部位圧力(WP)を制御するための、前記第1の圧力センサの前記出力、及び前記電気モータに電気結合されたシステムコントローラにおいて、前記システムコントローラが前記創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅と比較し、前記ヒステリシス制御幅が最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)を含み、前記最大創傷部位圧力(WPMax)及び前記最小創傷部位圧力(WPMin)が、前記システムコントローラによって決定された前記ポンプと前記多孔質パッドとの間の流体の流量(FR)に少なくとも部分的に基づき、前記システムコントローラが、前記創傷部位における創傷部位圧力(WP)が前記最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい場合には、前記創傷部位における陰圧を低下させ、前記創傷部位圧力(WP)が前記最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい場合には、前記創傷部位における陰圧を増大させる、システムコントローラと、
    を備えることを特徴とするシステム。
  26. 請求項25に記載のシステムにおいて、ポンプ圧力(PP)を感知するための入力、及び前記ポンプ圧力(PP)を指示するポンプ圧力信号を前記システムコントローラへ提供する出力を有する第2の圧力センサをさらに備えることを特徴とするシステム。
  27. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータに印加される前記電力の時間変化率に基づいて前記流量(FR)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  28. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータに印加される電圧の時間変化率を決定することによって、前記流量(FR)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  29. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電気モータによって引き出される電流の時間変化率を決定することによって、前記流量(FR)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  30. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける低リーク条件を指示する第1の目標流量(TFR1)よりも小さい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  31. 請求項30に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける高リーク条件を指示する第2の目標流量(TFR2)よりも大きい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  32. 請求項31に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記システムが低漏洩条件にある時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムが高漏洩条件にある時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  33. 請求項31に記載のシステムにおいて、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)よりも小さいことを特徴とするシステム。
  34. 請求項31に記載のシステムにおいて、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)に実質的に等しいことを特徴とするシステム。
  35. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記電力源が電池であり、前記創傷部位における組織の治癒を促すための前記システムがポータブルシステムであり、前記ポータブルシステムが前記電池によって電力を供給されることを特徴とするシステム。
  36. 請求項35に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、電池充電レベル(BCL)を決定するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  37. 請求項36に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける低電池充電レベルを指示する第1の目標電池充電レベル(TCL1)よりも小さい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  38. 請求項37に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける高電池充電レベルを指示する第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも大きい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  39. 請求項38に記載のシステムにおいて、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも小さいことを特徴とするシステム。
  40. 請求項38に記載のシステムにおいて、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)に実質的に等しいことを特徴とするシステム。
  41. 請求項38に記載のシステムにおいて、前記システムコントローラが、前記システムにおける前記電池充電レベルが高い時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムにおける前記充電レベルが低い時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とするシステム。
  42. 創傷部位圧力(WP)を感知するための入力、及び前記創傷部位圧力(WP)を指示する創傷部位圧力信号を提供するための出力を有する第1の圧力センサを監視するステップと、
    システムコントローラを用いて電池充電レベル(BCL)を決定するステップと、
    前記システムコントローラを用いてポンプと多孔質パッドとの間の流体の流量(FR)を決定するステップと、
    前記システムコントローラを介して、前記創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅と比較するステップにおいて、前記ヒステリシス制御幅が、最大創傷部位圧力(WPMax)及び最小創傷部位圧力(WPMin)を含み、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)を前記ヒステリシス制御幅以内に維持するように構成されており、前記最大創傷部位圧力(WPMax)及び前記最小創傷部位圧力(WPMin)が前記流量(FR)及び前記電池充電レベル(BCL)に少なくとも部分的に基づく、ステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  43. 請求項42に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)が前記最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい場合には、前記創傷部位における陰圧を低下させ、前記創傷部位圧力(WP)が前記最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい場合には、前記創傷部位における陰圧を増大させることを特徴とする方法。
  44. 請求項42に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記創傷部位圧力(WP)が前記最大創傷部位圧力(WPMax)よりも大きい場合には、前記電気モータに印加される前記電力を低減し、前記創傷部位圧力(WP)が前記最小創傷部位圧力(WPMin)よりも小さい場合には、前記電気モータに印加される前記電力を増大させることによって、前記創傷部位における陰圧を制御することを特徴とする方法。
  45. 請求項42に記載の方法において、前記流量(FR)が、前記電気モータに印加される電圧の時間変化率に少なくとも部分的に基づいて決定されることを特徴とする方法。
  46. 請求項42に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける低リーク条件を指示する第1の目標流量(TFR1)よりも小さい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  47. 請求項46に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記流量(FR)が、前記システムにおける高リーク条件を指示する第2の目標流量(TFR2)よりも大きい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  48. 請求項47に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記システムが低漏洩条件にある時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムが高漏洩条件にある時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  49. 請求項47に記載の方法において、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)よりも小さいことを特徴とする方法。
  50. 請求項47に記載の方法において、前記第1の目標流量(TFR1)が前記第2の目標流量(TFR2)に実質的に等しいことを特徴とする方法。
  51. 請求項42に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける低電池充電レベルを指示する第1の目標電池充電レベル(TCL1)よりも小さい場合には、広いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  52. 請求項51に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記電池充電レベル(BCL)が、前記システムにおける高電池充電レベルを指示する第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも大きい場合には、狭いヒステリシス制御幅を選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  53. 請求項52に記載の方法において、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)よりも小さいことを特徴とする方法。
  54. 請求項52に記載の方法において、前記第1の目標電池充電レベル(TCL1)が前記第2の目標電池充電レベル(TCL2)に実質的に等しいことを特徴とする方法。
  55. 請求項52に記載の方法において、前記システムコントローラが、前記システムにおける前記電池充電レベルが高い時には、前記狭いヒステリシス制御幅、又は前記システムにおける前記電池充電レベル(BCL)が低い時には、前記広いヒステリシス制御幅を二者択一的に選択するようにさらに構成されていることを特徴とする方法。
  56. ポンプ、及び電力源からの電力の印加に応じて前記ポンプを駆動するための電気モータを有する陰圧源において、前記電力源が電池である、陰圧源と、
    創傷部位における圧力(WP)を感知するための圧力センサと、
    前記創傷部位圧力(WP)を管理するためのシステムコントローラにおいて、前記システムコントローラが前記電気モータ及び前記圧力センサに結合されており、前記創傷部位圧力(WP)をヒステリシス制御幅以内に維持するように構成されており、前記ヒステリシス制御幅のサイズが、前記システムコントローラによって、治療ライフサイクル、流量(FR)、及び電池充電レベル(BCL)の残余に少なくとも部分的に基づいてリアルタイムで決定される、システムコントローラと、
    を備えることを特徴とする陰圧デバイス。
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