JP2020503327A - Smad7アンチセンスオリゴヌクレオチドの組成物および乾癬を処置するまたは予防する方法 - Google Patents

Smad7アンチセンスオリゴヌクレオチドの組成物および乾癬を処置するまたは予防する方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスヌクレオチドの組成物、ならびに皮膚炎症、例えば、乾癬またはその症状を処置すること、予防することおよび/または回復させることにおいてこの組成物を使用する方法に関する。とりわけ、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤、ならびにSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤による皮膚炎症、乾癬、乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置すること、予防することおよび管理することのために一般に有用な方法が本明細書に提供されている。

Description

関連出願の引用
本願は、2016年12月30日に出願された米国仮特許出願第62/440,779号の利益および優先権を主張する。この内容全体は、すべての目的のために本明細書に参考として援用される。
配列表
本願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出された、その全体を参照により本明細書に組み込む配列表を含有する。2017年12月15日に作成された前記ASCIIコピーは、GIU−056PC_SL.txtと命名され、3,855バイトのサイズである。
開示分野
本開示は、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ(Mothers Against Decapentaplegic Homolog)7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドの組成物、ならびに皮膚炎症、例えば、乾癬またはその症状を処置すること、予防することおよび/または回復させること(ameliorating)においてこの組成物を使用する方法に関する。
背景
尋常性乾癬は、細胞性免疫系の不適切な活性化に起因する、最も一般的な自己免疫性疾患として認識されている。およそ7百5十万名のアメリカ人、また、世界的には1億2千5百万名がこれに罹患する。あらゆる年代の人々がこれに罹患するが、疾患発病は一般的に、15〜25歳の間である。乾癬を有する人の最大30%は、乾癬性関節炎も発症する。直接的および間接的な総費用負担は、年間112億5千万ドルであると推定され、その40%は労働損失による(1年間で最大26日間の失われた労働日数の報告)。乾癬は、上皮細胞の過剰成長から鱗屑を脱落する、炎症し***した斑の病巣形成によって特徴付けされる一般的な皮膚障害であり、皮膚の次の組織学的変化のうち1つまたは複数が関与する:
・ 表皮ケラチノサイトの過形成、
・ 血管過形成および拡張、
・ 罹患した皮膚におけるTリンパ球、好中球および他の種類の白血球の浸潤。
依然として、乾癬治療の改善が必要である。その目標に向けて、乾癬および/または関連する炎症ならびにそれらの症状を処置するための治療剤の改善された製剤を提供することが望ましい。本開示は、乾癬および/または関連する炎症ならびにそれらの症状を処置するための改善された治療を提供する。
概要
とりわけ、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤、ならびにSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤による皮膚炎症、乾癬、乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置すること、予防することおよび管理することのために一般に有用な方法が本明細書に提供されている。
本開示は、TGF−βシグナル伝達経路の肝要なアンタゴニストとしてのSMAD7の役割を活用して、SMAD7の阻害により、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を処置するための新規方法を提供する。皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状における治療介入のための他の潜在的標的が提案されたが、本開示は、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を予防、遅延、停止または反転することが示される新たな処置を提供する。
「アンチセンスオリゴヌクレオチド」(「AS」)は、本明細書において使用される場合、標的タンパク質(例えば、SMAD7)をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)に相補的な短鎖合成オリゴヌクレオチド配列を指す。特定の理論に制約されることなく、アンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、mRNA分子における相補的領域にハイブリダイズし、これにより、二本鎖ハイブリッドを産生することができ、該ハイブリッドの産生により、DNA/RNAハイブリッド鎖を分解するRNase H等の遍在性触媒酵素の活性化をもたらし、従ってタンパク質翻訳を防止し得る。理論によって制約されることなく、本明細書に提供されているアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNAまたはDNAとしてのその標的配列にハイブリダイズすることができる。よって、DNA配列が、標的として提供された場合であっても、対応するRNA配列(チミンの代わりにウラシルを含む)が含まれる。
本開示は、また、SMAD7の特異的阻害剤の投与により、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を処置する方法を提供する。「特異的阻害剤」は、本明細書において使用される場合、排他的にまたは高度な選択性で、それを分子標的に作用させることを可能にする構造的および/または機能的特性を有する薬剤を指す。よって、SMAD7の特異的阻害剤は、SMAD7遺伝子、そのRNA産物もしくはタンパク質産物を標的とする固有の機能的特性を保有する、または別の分子実体であって、その活性もしくは発現が、排他的にもしくは高度な特異性で、SMAD7もしくはその産物の活性もしくは発現を侵害する分子実体を持つ。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、各アンチセンスオリゴヌクレオチドの組み入れられたヌクレオチド配列の標的化部分が、SMAD7 mRNA配列に完全にまたはほとんど完全に相補的となるように設計することができる。かかる相補的またはほぼ相補的ヌクレオチド配列を組み入れることにより、所与の標的に対し高度な特異性を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを作製する(engineer)ことを可能にする。特異性は、解離定数等のパラメーターの測定、またはタンパク質もしくはRNA発現レベルの変化等の他の判定基準、またはSMAD7活性もしくは発現を測定する他のアッセイにより評価することができる。
本開示は、また、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物の投与により、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を処置するための方法を提供する。別の態様では、本開示は、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状の処置における使用のための医薬組成物を提供する。医薬組成物は、SMAD7を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド等のSMAD7の阻害剤、および薬学的に許容されるキャリアを含み得る。本明細書において使用される場合、用語「医薬組成物」は、例えば、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を処置するために、哺乳動物、例えば、ヒトに投与されるべき薬学的に許容されるキャリア中に、指定量の治療用化合物、例えば、治療有効量の治療用化合物を含有する混合物を意味する。実施形態では、企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物が本明細書で企図される。別の態様では、本開示は、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状を処置するための医薬の製造におけるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの使用を開示する。「医薬」は、本明細書において使用される場合、用語「医薬組成物」と本質的に同じ意義を有する。
本明細書において使用される場合、「SMAD7」(CRCS3、FLJ16482、MADH7、MADH8、MAD(マザーズアゲンストデカペンタプレジック、Drosophila)ホモログ7、MADホモログ8、SMAD、マザーズアゲンストDPPホモログ7、マザーズアゲンストDPPホモログ8としても公知)は、Entrez GeneID No.4092によって同定される遺伝子およびそのアレルバリアントによってコードされるヒトタンパク質またはいずれかのmRNA転写物を意味する。
本明細書において使用される場合、「SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド」は、SMAD7遺伝子から転写されたmRNA分子における核酸配列に相補的な核酸配列を含むオリゴヌクレオチドを指すことが理解される。より具体的には、かかるオリゴヌクレオチドは、かかるmRNAのコード領域における核酸配列に相補的であり得る。一部の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞(例えば、PBMC、pDCまたはB細胞等、免疫細胞)に導入されると、SMAD7の発現を低下させることができる。一部の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、遺伝子から転写されるmRNAの発現を低下させることができる。一部の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、遺伝子によってコードされるタンパク質の発現を低下させることができる。一部の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが導入された細胞からの遺伝子によってコードされるタンパク質の分泌を低下させることができる。
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的タンパク質(例えば、SMAD7)をコードするmRNAに相補的な、短鎖合成オリゴヌクレオチド配列である。アンチセンスオリゴヌクレオチド配列は、mRNAにハイブリダイズして二本鎖ハイブリッドを産生し、該ハイブリッドの産生により、DNA/RNAハイブリッド鎖を分解するRNase H等の触媒酵素の活性化をもたらし、従ってタンパク質翻訳を防止し得る。
本開示のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩は、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)(配列中、Xは、5−メチル2’−デオキシシチジンである)の配列と90%〜100%同一である配列を含むSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドに由来するまたは由来し得る。実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号1の配列と90%、95%または100%同一である配列を含む。
本開示のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩は、5’−GTXGCCCCTTCTCTCXGCAGC−3’(配列番号2)(配列中、Xは、5−メチル2’−デオキシシチジンである)の配列と90%〜100%同一である配列を含むSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドに由来するまたは由来し得る。実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号2の配列と90%、95%または100%同一である配列を含む。
実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド間連結の1個または複数個がO,O連結型ホスホロチオエート連結(すなわち、ホスホロチオエート連結)である、配列番号1または配列番号2を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドである。実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、全てのヌクレオシド間連結がO,O連結型ホスホロチオエート連結(すなわち、ホスホロチオエート連結)である、配列番号1または配列番号2を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
SMAD7を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドは、CpG対におけるシトシン残基が5−メチルシトシン(Me−dCと省略)によって置き換えられた、混合型骨格を含み得ることが企図される。メチルホスホネート連結が、アンチセンスオリゴヌクレオチドの5’および/または3’末端に置かれてもよい(MePと省略)。
SMAD7を標的とする他の例示的なアンチセンスオリゴヌクレオチドとして、5’−GTXYCCCCTTCTCCCXYCAG−3’(配列番号3)(配列中、Xは、シトシンおよび5−メチルシトシンまたは2’−O−メチルシトシンヌクレオシドからなる群から選択される窒素含有塩基を含むヌクレオチドであり、配列中、Yは、窒素含有塩基、例えば、グアニン、5−メチルグアニン、または2’−O−メチルグアニンヌクレオシドを含むヌクレオチドであり、ただし、ヌクレオチドXまたはYのうち少なくとも一方が、メチル化窒素含有塩基を含む;例えば、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAG−3’(配列番号4)(配列中、Xは、5−メチル2’−デオキシシチジンである)である)が挙げられるがこれらに限定されない。
企図されるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列5’−GTC GCC CCT TCT CCC CYC AGC−3’(配列番号5)および5’−GTC GCC CCT TCT CTC CYC AGC−3’(配列番号6)(ここで、Cは、5−メチル−2’−デオキシシチジンを表し、配列中、Yは、窒素含有塩基、例えば、グアニン、5−メチルグアニンまたは2’−O−メチルグアニンヌクレオシドを含むヌクレオチドである)を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、企図されるアンチセンスオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間連結のうち少なくとも1個は、O,O連結型ホスホロチオエート(すなわち、ホスホロチオエート連結)である。例えば、配列番号5のアンチセンスオリゴヌクレオチドの20個のヌクレオシド間連結のそれぞれは、O,O連結型ホスホロチオエート連結であり得る。
一部の実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド間連結のうち1個または複数個がO,O連結型ホスホロチオエート連結である、配列番号5または配列番号6を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、全てのヌクレオシド間連結がO,O連結型ホスホロチオエート連結である、配列番号5または配列番号6を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている企図される組成物は、1〜20個のO,O連結型ホスホロチオエートヌクレオシド間連結(すなわち、ホスホロチオエート結合)を必要に応じて含み得る、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6のアンチセンスオリゴヌクレオチドの薬学的に許容される塩、例えば、ナトリウム塩を含み得る。特定の実施形態では、企図されるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6の対イオンなしの、遊離酸形態、塩形態またはアニオン性形態を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドであり、20個のヌクレオシド間連結のそれぞれは、O,O連結型ホスホロチオエート連結である。一部の実施形態では、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6のホスホロチオエート骨格を完全にまたは部分的にプロトン化して、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6の酸性形態を形成することができる。オリゴヌクレオチドの企図される塩は、完全に中和された塩を含む、例えば、各ホスホロチオエート連結が、Na等のイオンと会合する。一部の実施形態では、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6のアンチセンスオリゴヌクレオチドの塩は、部分的にのみ中和されている、例えば、全ホスホロチオエート連結未満が、イオンと会合する(例えば、99%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、3%未満または1%未満が中和されている)。オリゴヌクレオチドは、天然起源の核酸塩基、糖および共有結合ヌクレオシド間(骨格)連結ならびに非天然起源の部分を含み得る。様々な実施形態では、本開示のアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5または配列番号6のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、5−メチル−2’−デオキシシチジン5’−モノホスフェートおよび5−メチル−2’−デオキシシチジン5’−モノホスホロチオエートが挙げられるがこれらに限定されない、デオキシシチジンおよび/または5−メチル2’−デオキシシチジンを含むヌクレオチドを含むまたは含み得る。
一態様では、本開示は、皮膚炎症またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における皮膚炎症またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、乾癬またはその症状の処置を必要とする対象における乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、ケラチノサイトの表皮過剰増殖の低下を必要とする対象におけるケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象のケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、皮膚の厚さの低下を必要とする対象における皮膚の厚さを低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚の厚さを低下させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する、方法を提供する。
一態様では、本開示は、乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする、方法を提供する。
本特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1枚の図面を含有する。カラー図面(複数可)付きの本特許または特許出願公開のコピーは、請求および必要料金の支払い後に担当省庁によって提供されるであろう。
本発明を理解し、これが実際にどのように実行され得るか実証するために、次に、添付の図面を参照しつつ、単なる非限定例として実施形態を記載する。図面について次に説明する:
図1は、乾癬患者の乾癬性区域(PSO)および対照対象の健康な区域(CTR)から採取した皮膚検体におけるSMAD7(右側のパネル)の免疫染色の画像を示す。アイソタイプ対照IgGによる染色も示す(左側のパネル)。
図2A〜図2Cは、SMAD7がケラチノサイト増殖を持続することを示す、ウエスタンブロット(図2Aおよび図2B)および棒グラフ(図2C)の画像である。図2Aは、増加用量のSMAD7アンチセンス(AS)オリゴヌクレオチドで処置したHaCaT細胞におけるSMAD7タンパク質発現の用量依存性低下を示すウエスタンブロットである。図2Bは、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(AS)(20μg/ml)で処置したHaCaT細胞のウエスタンブロットである。図2Cは、HaCaT増殖におけるSMAD7ノックダウンの効果を要約する棒グラフである。データは、対照に対する増加倍率として表現され(LIPO)、3回の別々の実験の平均±標準偏差(SD)を示す(SMAD7 Sトランスフェクト細胞、対、SMAD7 ASトランスフェクト細胞、P<0.01)。
図3Aおよび図3Bは、細胞周期のS期に停止させるHaCaT細胞の誘導におけるSMAD7ノックダウンの効果の、それぞれヒストグラムおよびウエスタンブロットを示す。図3Aは、値が、細胞周期の異なる期における細胞のパーセンテージを示し、3回の別々の実験の平均±SDを示す、ヒストグラムである。図3Bは、HaCaT細胞におけるSMAD7ノックダウンの効果のウエスタンブロットであり、eIF2αリン酸化の増強およびCDC25A発現の下方調節を示す。CDC25A、CDC25BおよびCDC25C発現をウエスタンブロッティングにより評価した。同様の結果が得られた3回の代表的実験のうち1回を示す。
図4A〜図4Bは、SMAD7過剰発現が、ケラチン(K)6Aおよび16発現の増加ならびにHaCaT増殖の正の調節をもたらすことを示す、それぞれウエスタンブロット画像および棒グラフである。図4Aは、ウエスタンブロッティングによるK6AおよびK16発現を示す。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。図4Bは、HaCaT細胞増殖におけるSMAD7 ASの効果の棒グラフである。BrdU陽性細胞は、市販の比色分析アッセイを使用したELISAによって評価した。データは、対照に対する増加倍率として表現され、3回の別々の実験の平均±SDを示す(P<0.01)。
図5A〜図5Bは、SMAD7発現が、Aldara媒介乾癬様病変を有するマウスの皮膚において増加することを示す、それぞれウエスタンブロットおよび免疫染色画像である。図5Aは、Aldaraクリームが、C57BL/6マウスの剪毛された背中の皮膚に毎日塗布された後の、マウス皮膚のSMAD7発現のウエスタンブロットである。図5Bは、図5Aについて処置されたマウス皮膚の免疫組織化学を示す。本図は、6回の別々の実験の代表である。β−アクチンは、ウエスタンブロッティング試験におけるローディング対照として使用した。アイソタイプ対照IgGによる染色も図5Bに示す。
図6A〜図6Dは、特異的SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドによるSMAD7の阻害が、皮膚の厚さおよびケラチノサイト増殖を低下させることを示す、免疫染色(図6A)、棒グラフ(図6B)、ウエスタンブロット(図6C)および免疫染色(図6D)を示す。Aldaraクリームを、C57BL/6マウスの剪毛された背中の皮膚に4日間毎日塗布し、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(AS)またはセンスオリゴヌクレオチド(S)(125μg/マウス)を、Aldara処置12時間後から開始して各日、局所的に塗布した。図6Aは、上記の通りに処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を示す。1群当たり12匹のマウスが解析された3回の別々の実験のうち1回を示す。図6Bは、上記(図6A)の通りに処置したマウスの皮膚切片の表皮の厚さを要約する棒グラフを示し、データは、全実験の平均±SDとして表現される。SMAD7 AS処置マウス対SMAD7 S処置マウス、P<0.01。図6Cは、上記(図6A)通りに処置されたマウスの皮膚から抽出された総タンパク質のウエスタンブロットのパネルを示す。1回の代表的実験を示す。図6Dは、図6Aに示される通りに処置したマウスの皮膚切片のKi67(右パネル)の代表的免疫染色を示す。アイソタイプIgGによる染色も示す(左パネル)。 図6A〜図6Dは、特異的SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドによるSMAD7の阻害が、皮膚の厚さおよびケラチノサイト増殖を低下させることを示す、免疫染色(図6A)、棒グラフ(図6B)、ウエスタンブロット(図6C)および免疫染色(図6D)を示す。Aldaraクリームを、C57BL/6マウスの剪毛された背中の皮膚に4日間毎日塗布し、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(AS)またはセンスオリゴヌクレオチド(S)(125μg/マウス)を、Aldara処置12時間後から開始して各日、局所的に塗布した。図6Aは、上記の通りに処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を示す。1群当たり12匹のマウスが解析された3回の別々の実験のうち1回を示す。図6Bは、上記(図6A)の通りに処置したマウスの皮膚切片の表皮の厚さを要約する棒グラフを示し、データは、全実験の平均±SDとして表現される。SMAD7 AS処置マウス対SMAD7 S処置マウス、P<0.01。図6Cは、上記(図6A)通りに処置されたマウスの皮膚から抽出された総タンパク質のウエスタンブロットのパネルを示す。1回の代表的実験を示す。図6Dは、図6Aに示される通りに処置したマウスの皮膚切片のKi67(右パネル)の代表的免疫染色を示す。アイソタイプIgGによる染色も示す(左パネル)。
図7Aは、示されている時点の間Aldaraクリームで処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を示す。図7Bは、図7Aに示される通りに処置された皮膚の総抽出物におけるK6AおよびK16発現の棒グラフを示す。図7Cは、Aldaraクリームの毎日の皮膚投与で処置したマウスの皮膚切片における表皮の厚さを評価するために行われたタンパク質(K6A、K16およびβ−アクチン(対照))のウエスタンブロットを示す。データは、3回の別々の実験の平均±SDとして表現される。対照マウス(0日目)対Aldara処置マウス、P<0.05。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。 図7Aは、示されている時点の間Aldaraクリームで処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を示す。図7Bは、図7Aに示される通りに処置された皮膚の総抽出物におけるK6AおよびK16発現の棒グラフを示す。図7Cは、Aldaraクリームの毎日の皮膚投与で処置したマウスの皮膚切片における表皮の厚さを評価するために行われたタンパク質(K6A、K16およびβ−アクチン(対照))のウエスタンブロットを示す。データは、3回の別々の実験の平均±SDとして表現される。対照マウス(0日目)対Aldara処置マウス、P<0.05。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。
詳細な説明
とりわけ、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤、ならびにSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の製剤による皮膚炎症、乾癬、乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび管理することのために一般に有用な方法が本明細書に提供されている。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、SMAD7 mRNA転写物に結合し、SMAD7 mRNA転写物の分解を誘導することができる、SMAD7 mRNA転写物のスプライシングを防止することができる、またはSMAD7 mRNA転写物のタンパク質翻訳を防止することができるオリゴヌクレオチドであり得る。
定義
本明細書に記載されている「患者」は、哺乳動物、霊長類およびヒトが挙げられるがこれらに限定されない、皮膚炎症、例えば、乾癬を患うまたはそう診断されたいずれかの動物を指す。ある特定の実施形態では、患者は、例えば、ネコ、イヌまたはウマ等、非ヒト哺乳動物であり得る。好ましい実施形態では、患者は、ヒト対象である。
本明細書において使用される場合、「対象」とは、個体を意味する。よって、「対象」は、飼い慣らされた動物(例えば、ネコ、イヌ等)、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ等)、実験用動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット等)および鳥類を含み得る。「対象」は、霊長類またはヒト等、哺乳動物を含むこともできる。用語「対象」および「患者」は、互換的に使用することができるが、一部の実施形態では、対象は、治療を必要としてもよいが、疾患または障害を有すると診断されていないまたはこれに罹患していない場合がある。
「処置すること」は、状態、疾患、障害等の改善をもたらす、いずれかの効果、例えば、低減、低下、モジュレート、予防または排除することを含む。疾患状況を「処置すること」またはその「処置」は、次のものを含む:(1)疾患状況を阻害すること、すなわち、疾患状況もしくはその臨床症状の発症を停止すること;(2)疾患状況を軽減すること、すなわち、疾患状況もしくはその臨床症状の一時的もしくは永続的退縮を引き起こすこと;(3)疾患状況の症状を低下もしくは低減させること;または(4)疾患状況を予防すること、例えば、疾患状況に曝露されたもしくはその素因がある可能性があるが、未だ疾患状況の症状を経験していないもしくは呈していない対象において、疾患状況の臨床症状が発症しないようにすること。本明細書において使用される場合、「予防すること」または「予防する」は、疾患、状態または障害の症状または合併症の発病を低下または排除することを説明する。用語「予防すること」は、眼内圧等の状態に関して使用される場合、技術分野で認識されており、組成物を受けていない対象と比べて、対象における病状の徴候および/または症状の頻度を低下させる、またはその発病を遅延させる、製剤、組成物および/またはデバイス(例えば、眼球挿入物)を指す。
「低下させる」、または「低下させること」もしくは「低下」等のこの単語の他の形態とは、事象または特徴(例えば、血管漏出)を減らすことを意味する。これが典型的に、ある標準値または期待値に関係する、言い換えると、相対的であるが、必ずしも、標準値または相対値が参照されることが必要とは限らないことが理解される。
本開示の方法が、障害を予防することを対象にする限りにおいて、用語「予防する」は、疾患状況が完全に阻止されることを要求しないことが理解される。むしろ、本明細書において使用される場合、予防することという用語は、疾患発病に先立ち本開示の化合物の投与が想起され得るように、当業者が、障害に対して感受性である患者または集団を同定できることを指す。この用語は、疾患状況が完全に回避されることを暗示しない。
用語「症状を回復すること」、または「症状を回復する」等のこの単語の他の形態は、本開示の治療剤の投与が、宿主における疾患もしくは障害の1つもしくは複数の症状を緩和する、および/または治療剤の投与前および/または投与後に疾患もしくは障害に関連する特定の症状を低下、阻害もしくは排除することを意味するように本明細書に使用されている。
用語「管理する」、「管理」、「管理すること」などは、疾患の症状の重症度もしくは顕在化を制御すること、または疾患を処置する手段を一般に意味するように本明細書に使用されている。一般に、管理は、所望の薬理学的および/または生理学的効果を得るように使用されている。効果は、疾患および/または疾患に起因する有害作用を部分的にまたは完全に治癒する、または疾患の特定の症状もしくは顕在化が、患者において起こらないもしくは再び起こらないまたは患者において望ましくないもしくは耐えられないレベルまで上昇しないことを確実にするという点で治療的であり得る。用語「管理」は、本明細書において使用される場合、哺乳動物、特に、ヒトにおける疾患のいずれかの管理を網羅し、次のものを含む:(a)疾患を阻害すること、すなわち、疾患が重症度もしくは範囲を増加させるのを予防すること;(b)疾患を軽減すること、すなわち、疾患の部分的もしくは完全回復を引き起こすこと;または(c)疾患の再燃を予防すること、すなわち、疾患が、疾患の症状の処置もしくは疾患の処置が以前に成功した後に活動状況(active state)に戻るのを予防すること。「管理」は、本明細書において使用される場合、疾患のための特異的処置、例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与を参照して使用することもできる。
「有効量」は、本明細書において使用される場合、患者に投与されると、状態を少なくとも部分的に処置するのに十分な薬剤の量を指す。治療有効量は、状態、構成成分の投与経路、および処置されている患者の年齢、体重等に応じて変動する。したがって、SMAD7の特異的阻害剤の有効量は、薬剤の投与が、皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状が、対象において起こるのを予防する;皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状が進行するのを予防する;または皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状の関連症状を軽減または完全に回復する、すなわち、疾患の退縮を引き起こすような、患者における皮膚炎症、乾癬、乾癬性様病変および/またはそれらの症状の処置に必要な阻害剤の量である。
本明細書に使用されている用語法は、単に特定の実施形態を説明することを目的としており、本開示の範囲の限定を意図するものではない。本開示を通して使用されている通り、単数形形態「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈がそれ以外を明らかに指示しない限り、複数形の参照を含む。よって、例えば、「1つの組成物(a composition)」の参照は、単一の組成物のみならず複数のかかる組成物を含み、「1つの治療剤(a therapeutic agent)」の参照は、1種または複数種の治療剤および/または医薬品ならびに当業者に公知のそれらの均等物、等々の参照である。本明細書に使用されているあらゆるパーセンテージおよび比は、特に断りのない限り、重量によるものである。
別途定義されていなければ、本明細書に使用されているあらゆる技術および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。矛盾が生じる場合、本明細書が優先するものとする。本明細書において、単数形形態は、文脈がそれ以外を明らかに指示しない限り、複数形も含む。本明細書に記載されているものと同様のまたは均等な方法および材料を、本開示の実施または検査において使用することができるが、適した方法および材料を下に記載する。本明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許出願、特許および他の参考文献を参照により本明細書に組み込む。本明細書に引用されている参考文献は、請求されている開示の先行技術であるとは了承されていない。矛盾が生じる場合、定義を含む本明細書が優先するものとする。加えて、材料、方法および実施例は、単なる説明的であり、限定を意図するものではない。
「薬学的に許容される」とは、生物学的にまたは他の面で望ましくないことのない材料を意味する、すなわち、材料は、臨床的に許容されない生物学的効果を引き起こすことなく、またはこれが含有される医薬組成物の他の構成成分のいずれかと有害な様式で相互作用することなく、関連する活性化合物と共に個体に投与することができる。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容されるキャリア」は、過剰な毒性、刺激、アレルギー性応答または他の問題もしくは合併症を伴わず、妥当なベネフィット/リスク比と釣り合った、人間および動物の組織と接触した使用に適したバッファー、キャリアおよび賦形剤を意味する。キャリア(複数可)は、製剤の他の成分と適合性であり、レシピエントにとって有害ではないという意味で「許容される」べきである。薬学的に許容されるキャリアは、医薬品投与と適合性である、バッファー、溶媒、分散媒、コーティング、等張および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質のためのかかる媒体および剤の使用は、本技術分野で公知である。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、経口投与され、消化器系または腸内における被包された物質の吸収部位の調節に適した腸溶コーティングを含む。例えば、腸溶コーティングは、エチルアクリレート−メタクリル酸コポリマーを含み得る。
ある特定の実施形態では、企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびそのいずれかの医薬組成物は、経口、局所的、非経口、例えば、皮下注射、吸入スプレーによるまたは直腸を含む、1つまたはいくつかの経路によって投与することができる。非経口という用語は、本明細書において使用される場合、皮下注射、膵内投与、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内(intrasternal)注射または注入技法を含む。例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、対象に皮下投与することができる。別の例では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、対象に経口投与することができる。別の例では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、非経口投与により、皮膚炎症、乾癬または乾癬性様病変の部位に直接的に投与することができる。
本明細書の記載および特許請求の範囲を通して、単語「を含む(comprise)」、ならびに「を含むこと(comprising)」および「を含む(comprises)」等のこの単語の他の形態は、例えば、他の添加物、構成成分、整数またはステップを含むがこれらに限定されないことを意味し、それらを除外することを意図するものではない。
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、また、記載が、事象または状況が起こる実例および起こらない実例を含むことを意味する。
「阻害剤」は、本明細書において使用される場合、遺伝子、遺伝子のRNA産物もしくはタンパク質産物、またはこれらの実体のいずれかの移行形態、または別の分子実体であってその活性または発現が意図される標的の活性または発現を侵害する分子実体との直接的または間接的相互作用のいずれかにより、遺伝子もしくはDNA配列の発現を減少させる、遺伝子のRNA産物の産生、活性もしくはタンパク質への翻訳を防止もしくは抑制する、または遺伝子のタンパク質産物の活性を防止もしくは抑制することができる薬剤を指す。かかる阻害剤として、例えば、特異的分子標的に結合する抗体、小分子、および特異的mRNA転写物に標的化されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを挙げることができるがこれらに限定されない。したがって、「SMAD7の阻害剤」は、本明細書において使用される場合、SMAD7の遺伝子、RNA産物もしくはタンパク質産物、またはこれらの実体のいずれかの移行形態、または別の分子実体であってその活性または発現がSMAD7の活性または発現を侵害する分子実体との直接的または間接的相互作用のいずれかにより、SMAD7の発現を減少させる;SMAD7のRNA産物の産生、活性もしくはタンパク質への翻訳を防止もしくは抑制する;またはSMAD7のタンパク質産物の活性を防止もしくは抑制することができる薬剤を指す。
皮膚炎症または症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法
一態様では、本開示は、皮膚炎症またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における皮膚炎症またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚炎症またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における皮膚炎症またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚炎症またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における皮膚炎症またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、乾癬またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬性病変および/または乾癬性様皮膚炎症の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬性病変および/または乾癬性様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性病変または乾癬性様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬性病変および/または乾癬性様皮膚炎症の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬性病変および/または乾癬性様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性病変または乾癬性様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法を提供する。
細胞過剰増殖を低下させる方法(Method or Reducing Cell Hyperproliferation)
一態様では、本開示は、ケラチノサイトの表皮過剰増殖の低下を必要とする対象におけるケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象のケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、ケラチノサイトの表皮過剰増殖の低下を必要とする対象におけるケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象のケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、ケラチノサイトの表皮過剰増殖の低下を必要とする対象におけるケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象のケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる、方法を提供する。
一態様では、本開示は、皮膚の厚さの低下を必要とする対象における皮膚の厚さを低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚の厚さを低下させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚の厚さの低下を必要とする対象における皮膚の厚さを低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚の厚さを低下させる、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚の厚さの低下を必要とする対象における皮膚の厚さを低下させる方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚の厚さを低下させる、方法を提供する。
炎症の寛解を維持する方法
一態様では、本開示は、皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚炎症および/またはその症状の寛解の維持を必要とする対象における皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、皮膚炎症および/またはその症状の寛解の維持を必要とする対象における皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する、方法を提供する。
疾患および/または症状の進行を遅くする方法
一態様では、本開示は、乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬性関節炎および/またはその症状の進行の遅延を必要とする対象における乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする、方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、乾癬性関節炎および/またはその症状の進行の遅延を必要とする対象における乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする方法であって、対象に、有効量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、組成物が、対象の乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする、方法を提供する。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドとしてのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの剤形
一態様では、本開示は、治療、例えば、皮膚炎症を処置すること、予防することおよび/または回復させることにおける使用のための、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩を含む製剤を提供する。ある特定の実施形態では、製剤は、乾癬様病変、乾癬性病変または乾癬等、皮膚炎症を処置すること、予防することおよび/または回復させることのために使用される。ある特定の実施形態では、製剤は、小児皮膚炎症を処置すること、予防することおよび/または回復させることのために使用される。
本明細書に開示されている医薬組成物等、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含有する医薬組成物は、単位剤形で提示することができ、いずれか適した方法によって調製することができる。医薬組成物は、その意図される投与経路と適合性になるように製剤化する必要がある。有用な製剤は、医薬品技術分野において周知の方法によって調製することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、第18版(Mack Publishing Company、1990年)を参照されたい。
医薬製剤は、好ましくは、滅菌されている。滅菌は、例えば、滅菌濾過膜を通した濾過によって達成することができる。組成物が凍結乾燥される場合、凍結乾燥および再構成の前または後に、濾過滅菌を行うことができる。
一部の実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドの経口送達に適した組成物(例えば、カプセル剤、錠剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、粉剤・散剤(powder)および顆粒剤)が本明細書で企図される。企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、SMAD7に対して作用するオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含み、経口投与することができる。開示されている治療は、皮膚炎症、例えば、乾癬を患う対象に経口投与されると、患者の腸系に有効量のアンチセンスオリゴヌクレオチドを送達することができる、例えば、患者の回腸末端および/または右結腸に有効量のアンチセンスオリゴヌクレオチドを送達することができる。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の製剤は、経口医薬組成物であり得る。実施形態では、経口医薬組成物は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2または薬学的に許容されるその塩)を含む。実施形態では、経口医薬組成物は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の医薬製剤は、錠剤またはカプセル剤であり得る。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の錠剤は、ミニ錠剤(minitablet)またはマイクロ錠剤(microtablet)として製剤化することができる。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の錠剤は、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物(granulate)を含み得る。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)のカプセル剤は、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物を含み得る。経口医薬組成物は、腸溶コーティングされていてよい。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の経口医薬組成物(錠剤またはカプセル剤)は、腸溶コーティングされている、または腸溶コーティングされたマイクロペレット、マイクロ錠剤、ミニ錠剤もしくは粒状物を含む。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6または薬学的に許容されるその塩)の経口医薬組成物(錠剤またはカプセル剤)は、腸溶コーティングされている、または腸溶コーティングされたマイクロペレット、マイクロ錠剤、ミニ錠剤もしくは粒状物を含む。
ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の経口医薬組成物は、腸溶コーティングされていない。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の経口医薬組成物は、腸溶コーティングされていない。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の経口医薬組成物は、腸溶コーティングされていない。
実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの組成物(すなわち、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む治療)は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの経口送達に適することができる、例えば、組成物が、例えば、患者の回腸末端および右結腸へのアンチセンス化合物を送達することができるように、腸溶コーティング、例えば、胃抵抗性コーティングを含む錠剤であり得る。かかる投与は、例えば、対象の腸の罹患部分に直接的にアンチセンス化合物を実質的に局所的に塗布することにより、局所的効果をもたらすことができる。かかる投与は、実施形態では、アンチセンス化合物の望まれない全身性吸収を実質的に回避することができる。
例えば、経口投与のための経口剤形(例えば、錠剤)は、開示されているアンチセンス化合物(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)および薬学的に許容される賦形剤を含む顆粒(例えば、顆粒から少なくとも部分的に形成された経口剤形)を含み得る。かかる経口剤形、例えば、錠剤は、腸溶コーティングでコーティングされていてよい。企図される経口剤形、例えば、錠剤は、フィラー、結合剤、崩壊剤および/または滑沢剤、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、ウィンターグリーン、オレンジ、キシリトール、ソルビトール、フルクトースおよびマルトデキストリン等の甘味剤や香味剤、および芳香剤、保存剤および/または抗酸化剤等、薬学的に許容される賦形剤を含み得る。
実施形態では、医薬製剤の企図される経口剤形は、企図されるアンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)および薬学的に許容されるフィラーを含む粒内相を含む。例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)およびフィラーは、必要に応じて他の賦形剤と一緒にブレンドし、顆粒へと形成することができる。実施形態では、粒内相は、湿式造粒を使用して形成することができる、例えば、液体(例えば、水)が、ブレンドされたアンチセンス化合物およびフィラーに添加され、次いでこの組合せ(the combination)を乾燥、粉砕および/または篩分けして、顆粒を産生する。本技術分野における他のプロセスを使用して、粒内相を達成することができる。
実施形態では、製剤の企図される経口剤形は、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤を含み得る粒外相を含み、これは、粒内相とブレンドされて、開示されている製剤を形成することができる。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)製剤(例えば、経口剤形)は、フィラーを含む粒内相を含み得る。例示的なフィラーとして、セルロース、ゼラチン、リン酸カルシウム、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、微結晶性セルロース、ペクチン、ポリアクリレート、デキストロース、セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、部分的にアルファ化されたデンプン、炭酸カルシウム、およびそれらの組合せを含むその他のものが挙げられるがこれらに限定されない。
実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)製剤(例えば、経口剤形)は、医薬製剤の成分を一緒に保持するように一般に機能し得る結合剤を含む、粒内相および/または粒外相を含み得る。例示的な結合剤として、次のものが挙げられるがこれらに限定されない:デンプン、糖、セルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース等の修飾セルロース、ラクトース、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、糖アルコール、およびそれらの組合せを含むその他のもの。
企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)製剤(例えば、経口剤形)、例えば、粒内相および/または粒外相を含む製剤は、デンプン、セルロース、架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギネート、コーンスターチ、クロスメロースナトリウム(crosmellose sodium)、架橋カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、アカシア、およびそれらの組合せを含むその他のもの等が挙げられるがこれらに限定されない、崩壊剤を含み得る。例えば、粒内相および/または粒外相は、崩壊剤を含み得る。
ある特定の実施形態では、企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)製剤は、開示されているアンチセンスオリゴヌクレオチド、およびマンニトール、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびデンプングリコール酸ナトリウムまたはそれらの組合せから選択される賦形剤を含む粒内相、ならびに微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムまたはそれらの混合物のうち1つまたは複数を含む粒外相を含む。
ある特定の実施形態では、企図されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)製剤は、滑沢剤を含み得る、例えば、粒外相は、滑沢剤を含有し得る。滑沢剤として、タルク、シリカ、脂肪、ステアリン、ステアリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、二酸化ケイ素(silicone dioxide)、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、コロイド二酸化ケイ素、金属性ステアリン酸塩、水素化植物油、コーンスターチ、安息香酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、タルクおよびステアリン酸が挙げられるがこれらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本開示の医薬製剤は、腸溶コーティングを含む。一般に、腸溶コーティングは、消化管に沿って薬物が吸収される場所を制御する、経口薬物療法のための障壁を作り出す。腸溶コーティングは、pHに応じて異なる速度で崩壊するポリマーを含み得る。腸溶コーティングは、例えば、セルロースアセテートフタレート、メチルアクリレート−メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースフタレート、メチルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー、エチルアクリレート−メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸コポリマーC型、ポリビニルアセテート−フタレートおよびセルロースアセテートフタレートを含み得る。
ある特定の実施形態では、腸溶コーティングは、メタクリル酸、メタクリル/アクリルエステルまたはそれらの誘導体に基づくアニオン性、カチオン性または中性コポリマーを含む。ある特定の実施形態では、腸溶コーティングは、エチルアクリレート−メタクリル酸コポリマーを含む。市販の腸溶コーティングは、Opadry(登録商標)AMB、エチルアクリレート−メタクリル酸コポリマー(例えば、Acryl−EZE(登録商標))、ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−メチルメタクリレートコポリマー(2:1:1)またはポリ(メタクリル酸−co−メチル−メタクリレート)1:1およびポリ(メタクリル酸−co−メチル−メタクリレート)1:2コポリマー(例えば、Eudragit(登録商標))グレードを含む。実施形態では、腸溶コーティングは、企図される錠剤の重量で約5%〜約10%、約5%〜約20%、約8〜約15%、約8%〜約18%、約10%〜約12%または約12%〜約16%を構成する。
例えば、重量で約0.5%〜約70%、例えば、約0.5%〜約10%または約1%〜約20%のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む、錠剤の形態のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)が提供される。かかる錠剤は、例えば、重量で約0.5%〜約60%のマンニトール、例えば、重量で約30%〜約50%マンニトール、例えば、重量で約40%マンニトール;および/または重量で約20%〜約40%の微結晶性セルロースもしくは重量で約10%〜約30%の微結晶性セルロースを含み得る。例えば、企図される錠剤は、重量で約30%〜約60%、約45%〜約65%、あるいは、重量で約5%〜約10%の配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、重量で約30%〜約50%、あるいは、約5%〜約15%マンニトール、重量で約5%〜約15%微結晶性セルロース、約0%〜約4%または約1%〜約7%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および約0%〜約4%、例えば、約2%〜約4%デンプングリコール酸ナトリウムを含む粒内相を含み得る。
例示的なSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド製剤は、約10mg〜約500mgの配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含むまたはこれから本質的になる剤形を含む、例えば、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約150mg、約200mgまたは約250mgの配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む錠剤が、本明細書で企図される。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)は、重量で約0.5%〜約10%のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド;重量で約30%〜約50%マンニトール;および重量で約10%〜約30%微結晶性セルロースを含む、経口使用のための錠剤であり得る。
本開示の例示的な実施形態では、重量で約50%の配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、重量で約11.5%マンニトール、重量で約10%微結晶性セルロース、重量で約3%ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび重量で約2.5%デンプングリコール酸ナトリウムを含み得る粒内相;ならびに重量で約20%微結晶性セルロース、重量で約2.5%デンプングリコール酸ナトリウムおよび重量で約0.5%ステアリン酸マグネシウムを含み得る粒外相を含む、経口投与のための薬学的に許容される錠剤が提供される。錠剤は、腸溶コーティングを含むこともできる。
別の例示的な実施形態では、重量で約5%〜約10%、例えば、約8%の配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩(例えば、ナトリウム塩)、重量で約40%マンニトール、重量で約8%微結晶性セルロース、重量で約5%ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウムを含み得る粒内相;ならびに重量で約17%微結晶性セルロース、重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウムおよび重量で約0.4%ステアリン酸マグネシウムを含み得る粒外相を含むまたはこれから本質的になる、経口投与のための薬学的に許容される錠剤が提供される。
企図される錠剤は、腸溶コーティングを含むこともできる、例えば、開示されている錠剤は、重量で約13%、約14%、約15%、約16%または約17%の腸溶コーティング、例えば、エチルアクリレート−メタクリル酸コポリマー(例えば、AcrylEZE(登録商標))を含み得る。
例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドは、粒内相および粒外相を含む、経口使用のための薬学的に許容される錠剤の形態であり得、例えば、粒内相は、重量で約5%〜約10%(例えば、重量で約8%)の配列番号4によって表されるアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、重量で約40%マンニトール、重量で約8%微結晶性セルロース、重量で約5%ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウムを含み、例えば、粒外相は、重量で約17%微結晶性セルロース、重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウムおよび重量で約0.4%ステアリン酸マグネシウムを含み、錠剤は、腸溶コーティングをさらに含み得る。
企図される製剤、例えば、錠剤は、実施形態では、患者に経口投与されると、患者におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの最小血漿濃度をもたらすことができる。別の実施形態では、企図される製剤は、患者に経口投与されると、患者の回腸末端および/または右結腸に、例えば、患者の罹患または罹病した腸部位に局所的に送達する。経口投与に適した製剤は、活性成分として所定量のその対象組成物をそれぞれ含有する、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(例えば、スクロースおよびアカシアまたはトラガント等の風味付けされた基剤を使用)、粉剤・散剤、顆粒剤、または水性もしくは非水性液体での液剤もしくは懸濁剤として、または水中油型もしくは油中水型液体エマルションとして、またはエリキシル剤もしくはシロップ剤として、または芳香錠として(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア等の不活性基剤を使用)の形態であり得る。本開示の組成物は、ボーラス、舐剤またはペースト剤として投与することもできる。
ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの医薬経口剤形(例えば、錠剤製剤)は、粒内相を含み得、ここで、粒内相は、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩(例えば、ナトリウム塩)等のアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび薬学的に許容されるフィラーを含み、該剤形は、崩壊剤等の薬学的に許容される賦形剤を含み得る粒外相を含むこともできる。粒外相は、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウムおよびそれらの混合物から選択される構成成分を含み得る。医薬組成物は、錠剤の重量で約12%〜16%の腸溶コーティングを含むこともできる。例えば、経口使用のための薬学的に許容される錠剤は、重量で約0.5%〜約10%のアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、重量で約30%〜50%マンニトール、重量で約10%〜30%微結晶性セルロース、およびエチルアクリレート−メタクリル酸コポリマーを含む腸溶コーティングを含み得る。
別の例では、経口使用のための薬学的に許容される錠剤は、重量で約5%〜約10%のアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、重量で約40%マンニトール、重量で約8%微結晶性セルロース、重量で約5%ヒドロプロピルメチルセルロース(hydropropylmethyl cellulose)および重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウムを含む粒内相;重量で約17%微結晶性セルロース、重量で約2%デンプングリコール酸ナトリウム、重量で約0.4%ステアリン酸マグネシウムを含む粒外相;ならびにエチルアクリレート−メタクリル酸コポリマーを含む錠剤上の腸溶コーティングを含み得る。
一部の実施形態では、医薬組成物は、重量で約13%、約15%、約16%、約17%または約18%の例えば、AcyrlEZE(登録商標)(例えば、その全体を参照により本明細書に組み込む、PCT公開番号WO2010/054826を参照)を含む腸溶コーティングを含有し得る。
コーティングが溶解し、活性成分が放出されるポイントでの速度は、その溶解速度である。ある実施形態では、企図される錠剤は、例えば、7.2のpHを有するリン酸バッファーにおいて100rpmおよび37℃でUSP/EP 2型装置(パドル)において検査された場合、約120分〜約240分後、例えば、180分後に約50%〜約100%のオリゴヌクレオチドを放出する溶解プロファイルを有することができる。別の実施形態では、企図される錠剤は、例えば、1.0のpHを有する希HClにおいて100rpmおよび37℃でUSP/EP 2型装置(パドル)において検査された場合、120分後にオリゴヌクレオチドが実質的に放出されないという溶解プロファイルを有することができる。企図される錠剤は、別の実施形態では、例えば、6.6のpHを有するリン酸バッファーにおいて100rpmおよび37℃でUSP/EP 2型装置(パドル)において検査された場合、30分後に約10%〜約30%または約50%以下のオリゴヌクレオチドを放出する溶解プロファイルを有することができる。
開示されている製剤、例えば、錠剤は、実施形態では、患者に経口投与されると、患者におけるオリゴヌクレオチドの最小血漿濃度をもたらすことができる。別の実施形態では、開示されている製剤は、患者に経口投与されると、患者の結腸または直腸に、例えば、患者の罹患または罹病した部位に局所的に送達する。
非経口投与
本開示の医薬組成物は、非経口投与のために製剤化することができる、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、病巣内または腹腔内経路による注射のために製剤化することができる。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含有する水性医薬組成物等、水性組成物の調製は、本開示を踏まえて、当業者にとって公知であろう。典型的には、かかる組成物は、液体の液剤または懸濁剤のいずれかとしての注射剤として調製することができ;注射の前に液体を添加して溶液または懸濁液を調製するための使用に適した固体形態を調製することもでき;調製物を乳化することもできる。
ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の製剤は、非経口医薬組成物としての使用のためのものである。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の製剤は、非経口医薬組成物としての使用のためのものである。ある特定の実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の製剤は、皮下投与に適している。ある特定の実施形態では、非経口または皮下投与のための医薬組成物/製剤は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1もしくは2のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む。ある特定の実施形態では、非経口または皮下投与のための医薬組成物/製剤は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)を含む。
注射剤としての使用に適した医薬品形態は、滅菌水性液剤または分散液剤(dispersion);ゴマ油、ピーナッツ油または水性プロピレングリコールを含む製剤;および滅菌注射用液剤または分散液剤の即時調製のための滅菌粉末を含む。全ての事例で、形態は、滅菌されている必要があり、容易な注射針通過性(syringability)が存在する程度まで流動性である必要がある。これは、製造および貯蔵条件下で安定である必要があり、細菌および真菌等の微生物の汚染作用から保存される必要がある。
活性化合物または薬理学的に許容されるその塩の液剤は、ヒドロキシプロピルセルロース等の界面活性物質と適宜混合された水において調製することができる。グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物において、ならびに油において分散液剤を調製することもできる。加えて、溶媒または懸濁媒体として滅菌固定油を用いることができる。この目的のため、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む、いかなる無刺激固定油を用いることもできる。加えて、注射剤の調製においてオレイン酸等の脂肪酸を使用することができる。滅菌注射用調製物は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としての、無毒性非経口に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用液剤、懸濁剤またはエマルションであってよい。用いることができる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル溶液、U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液がある。実施形態では、SMAD7阻害剤は、1%(w/v)カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび0.1%(v/v)TWEEN(商標)80を含むキャリア液に懸濁することができる。貯蔵および使用の通常条件下で、このような調製物は、微生物の成長を防止するための保存剤を含有する。
注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁剤は、適した分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知技術に従い製剤化することができる。一般に、分散液剤は、基礎分散媒および上に列挙されているものに由来する要求される他の成分を含有する滅菌ビヒクルに様々な滅菌された活性成分を組み入れることにより調製される。本開示の滅菌注射用液剤は、要求に応じて上に列挙されている様々な他の成分と共に、要求される量の適切な溶媒に、ある量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)、例えば、重量で約0.5%〜約70%、例えば、約0.5%〜約10%または約1%〜約20%のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを組み入れ、続いて、濾過滅菌することにより調製することができる。滅菌注射用液剤の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、先に滅菌濾過されたその溶液から活性成分プラスいずれか追加の所望の成分の粉末を生じる真空乾燥およびフリーズドライ技法である。注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって滅菌することができる。
筋肉内注射のためのより濃縮されたまたは高度に濃縮された液剤の調製も企図される。これに関して、溶媒としてのDMSOは、これが、極めて急速な浸透をもたらし、高濃度のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)、例えば、重量で約0.5%〜約70%、約0.5%〜約10%または約1%〜約20%のアンチセンスオリゴヌクレオチドを小区域に送達することから、その使用が好ましい。
かかる溶液における使用に適した保存剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール、チメロサールなどを含む。適したバッファーは、約pH6〜pH8の間、好ましくは、約pH7〜pH7.5の間にpHを維持するのに十分な量で、ホウ酸、炭酸水素ナトリウムおよびカリウム、ホウ酸ナトリウムおよびカリウム、炭酸ナトリウムおよびカリウム10、酢酸ナトリウム、重リン酸ナトリウムなどを含む。適した浸透圧剤は、眼科用液剤に相当する塩化ナトリウムが、0.9プラスまたはマイナス0.2%の範囲に収まるような、デキストラン40、デキストラン70、デキストロース、グリセリン、塩化カリウム、プロピレングリコール、塩化ナトリウムなどである。適した抗酸化剤および安定剤は、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム(sodium thiosulfite)、チオ尿素などを含む。適した湿潤剤および清澄剤は、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロクサマー282およびチロキサポールを含む。適した増粘剤は、デキストラン40、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、ラノリン、メチルセルロース、ワセリン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなどを含む。
例示的な実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの皮下投与のための医薬組成物は、配列番号6によって表されるもの等のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩(ナトリウム塩等)、および薬学的に許容されるキャリアを含む。
局所製剤および使用
本開示は、約1%(w/w)〜約99%(w/w)のオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容されるキャリアを含む、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤を提供する。実施形態では、本開示は、約1%(w/w)〜約99%(w/w)のオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容されるキャリアを含む、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1または2のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤を提供する。実施形態では、本開示は、約1%(w/w)〜約99%(w/w)のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容されるキャリアを含む、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤を提供する。
実施形態では、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6または薬学的に許容されるその塩)の製剤は、ゲル、クリーム、軟膏、液体またはパッチ剤形として製剤化することができる。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の製剤は、対象の皮膚への塗布後に、製剤がパッチを形成するように製剤化することができる。
例えば、局所製剤は、約1%〜約10%、約10%〜約20%、約20%〜約30%、約30%〜約40%、約40%〜約50%、約50%〜約60%、約60%〜約70%、約70%〜約80%、約80%〜約90%、約90%〜約95%または約95%〜約99%のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩を含むまたはこれを含み得る。
本開示の局所製剤は、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬(triturate)、ゲル、ゼリー、泡、ペースト、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなどとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、液体として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、溶液として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、エマルションとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、クリームとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、ローションとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、懸濁液として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、粉薬として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、ゲルとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、ゼリーとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、泡として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、ペーストとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、軟膏として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、シャンプーとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、接着剤として製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、パッチとして製剤化することができる。ある特定の実施形態では、本開示の局所製剤は、対象の皮膚への塗布後に、パッチを形成することができる。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩)の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、皮膚炎症を処置すること、予防することおよび/または回復させることに適するまたは適し得る。ある特定の実施形態では、皮膚炎症は、乾癬性様病変または乾癬である。ある特定の実施形態では、皮膚炎症は、小児皮膚炎症である。
1週間、2週間、1ヶ月間、2ヶ月間または3ヶ月間〜1年間の間となり得る処置期間において1日に1回朝および/または1日に1回夜の、局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)として製剤化された、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の毎日の局所投与が、乾癬性病変の低下に有効であり得る。局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、約1.0ml/5cm〜1.0ml/50cmまたは約1.0ml/5cm〜50ml/50cmまたは約1.0ml/5cm〜100ml/50cmの間の量で投与することができる。
実施形態では、局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩および第2の治療剤の両方の混合物であり得る。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、1種または複数種の美容的または薬学的に許容されるキャリア/賦形剤を含むこともできる。本明細書で論じられている局所製剤において使用することができる、適したキャリア/賦形剤は、本技術分野で公知であり、そのようなものとして、C〜C直鎖および分枝鎖アルコール、ジオールおよびトリオール等の可溶化剤、グリセリン、アミノ酸およびアミノ酸誘導体、ポリアミノ酸および誘導体、ピロリドンカルボン酸、およびその塩および誘導体等の保湿剤および保水剤、ラウレス硫酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート等の界面活性物質、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の乳化剤、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrollidone)、ポリビニルアルコールおよびアクリルポリマー等の増粘剤が挙げられるがこれらに限定されない。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、プロピレングリコールを含むこともできる。プロピレングリコールは、約1%w/w〜約25%w/wの間で製剤中に存在することができる。その上、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、エタノールおよび/またはポリエチレングリコール300を含むこともできる。エタノールは、約1%w/w〜約25%w/wの間で製剤中に存在することができる。ポリエチレングリコール300は、約1%w/w〜約80%w/wの間の範囲内で存在することができる。加えて、局所製剤は、少なくとも1種の保湿剤/保水剤を含み得る。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、エアロゾル、スプレー、ポンプ−パック、ブラシ、スワブまたは他の塗布具によるものが挙げられるがこれらに限定されない、本技術分野で公知のいずれかの手段によって、皮膚に塗布することができる。実施形態では、塗布器は、定量エアロゾル、貯蔵エネルギー定量ポンプまたは手動定量ポンプ等、固定または可変式定量塗布のいずれかを提供する。実施形態では、薬物送達系は、約10〜800cm、より好ましくは、約10〜400cm、最も好ましくは、約10〜200cmの間の送達表面積を覆って、ヒトまたは動物の皮膚に塗布される。塗布は、塗布される用量の量および/または均一性を一緒になって正確に制御する、アクチュエータノズルシュラウドと組み合わせた局所定量スプレーによって行うことができる。シュラウドの一機能は、薬物送達系が塗布されている皮膚の上の所定の高さに、また、それと垂直にノズルを維持することであり得る。この機能は、スペーサーバーなどによって達成することもできる。シュラウドの別の機能は、周囲の環境への薬物送達系の跳ね返り(bounce-back)および/または損失を防止または限定するために、皮膚上の区域を封入することである。実施形態では、シュラウドによって規定される塗布区域は、実質的に円形の形状である。
ある特定の実施形態では、薬物送達系は、ロールオン式または他の種類の塗布器を備えるまたは備えない、単位容量ディスペンサーであり得る。無処置皮膚にいくつかの投薬量を塗布して、所望の結果を得ることが必要となる場合もある。
本開示のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤(例えば、液体、溶液、エマルション、クリーム、ローション、懸濁液、粉薬、ゲル、ゼリー、泡、ペースト(past)、軟膏、シャンプー、接着剤、パッチなど)は、いかなる追加の薬理学的に活性な薬剤も含まず、薬学的に許容される局所的キャリアおよび薬理学的に活性な基剤を含有し得る。製剤は、リポソーム、ミセルおよび/またはマイクロスフェアを含有するように調製することができる。ある特定の実施形態では、局所製剤は、水性であり得る、すなわち、水を含有し得、または非水性であり得、体表面から蒸発する水分が、体表面への適用後およびその後に製剤内に維持されるように、必要に応じて閉塞性被覆層(occlusive overlayer)と組み合わせて使用することができる。
軟膏は、医薬製剤の技術分野で周知の通り、ワセリンまたは他の石油誘導体に典型的に基づく半固体調製物である。使用されるべき特異的軟膏基剤は、当業者によって十分に理解されている通り、最適な薬物送達をもたらす基剤、好ましくは、他の所望の特徴、例えば、皮膚軟化(emolliency)なども同様にもたらす基剤である。他のキャリアまたはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性で、安定で、非刺激性および非感作性であるべきである。Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton, Pa.:Mack Publishing Co.、1995年)の1399〜1404頁において説明される通り、軟膏基剤は、4クラスにグループ分けすることができる:油性基剤;乳化性基剤;エマルション基剤;および水溶性基剤。油性軟膏基剤は、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固体炭化水素を含む。吸収性軟膏基剤としても公知の乳化性軟膏基剤は、水を殆どまたは全く含有せず、例えば、ヒドロキシステアリンサルフェート、無水ラノリンおよび親水性ワセリンを含む。エマルション軟膏基剤は、油中水型(W/O)エマルションまたは水中油型(O/W)エマルションのいずれかであり、例えば、セチルアルコール、グリセリルモノステアレート、ラノリンおよびステアリン酸を含む。実施形態では、水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される;さらなる情報については、再度、Remington: The Science and Practice of Pharmacyを参照されたい。
クリームは、同様に本技術分野で周知の通り、粘稠性の液体、または水中油型もしくは油中水型のいずれかの半固体エマルションである。クリーム基剤は、水で洗浄可能であり、油相、乳化剤および水相を含有する。「内」相とも呼ばれる油相は一般に、ワセリン、およびセチルアルコールまたはステアリルアルコール等の脂肪アルコールからなる。水相は通常、必ずではないが、容量が油相を超え、一般に、保水剤を含有する。クリーム製剤における乳化剤は一般に、非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性界面活性物質である。
ゲルは、半固体の、懸濁液型の系である。単相ゲルは、典型的に水性であるが、アルコールおよび必要に応じて油も含有するキャリア液体全体に実質的に均一に分布した、有機巨大分子を含有する。実施形態では、「有機巨大分子」、すなわち、ゲル化剤は、「カルボマー」ファミリーのポリマー、例えば、CARBOPOL(商標)という商標で商業的に得ることができるカルボキシポリアルキレン等、架橋されたアクリル酸ポリマーである。ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびポリビニルアルコール等の親水性ポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートおよびメチルセルロース等のセルロース系ポリマー;トラガントおよびキサンタンガム等のガム;アルギン酸ナトリウム;ならびにゼラチンが含まれる場合もある。均一なゲルを調製するために、アルコールもしくはグリセリン等の分散剤を添加することができる、またはゲル化剤は、研和、機械的混合もしくは撹拌またはそれらの組合せによって分散させることができる。
ローションは、摩擦なしで皮膚表面に塗布される調製物であり、典型的には、水またはアルコール基剤中に、活性薬剤を含む固体粒子が存在する、液体または半液体調製物である。ローションは、通常、固体の懸濁液であり、好ましくは、本目的のため、水中油型の液体油性エマルションを含む。実施形態では、ローションは、流動性が高い組成物の塗布のし易さのため、広い身体区域を処置するために使用される。一般に、ローション中の不溶物が微粉化されていることが必要とされる。ローションは、典型的に、より優れた分散液を産生するための懸濁化剤、ならびに皮膚と接触した活性薬剤の局在化および保持に有用な化合物、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどを含有する。
ペーストは、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩が適した基剤中に懸濁された、半固体剤形である。基剤の性質に応じて、ペーストは、脂肪ペースト、または単相水性ゲルでできたペーストの間に分けられる。脂肪ペースト中の基剤は一般に、ワセリン、親水性ワセリンなどである。単相水性ゲルでできたペーストは一般に、基剤としてカルボキシメチルセルロースなどを組み入れる。
製剤は、リポソーム、ミセルおよびマイクロスフェアにより調製することもできる。リポソームは、脂質二重層を含む脂質壁を有する顕微鏡レベルの小胞であり、本明細書において同様に薬物送達系として使用することができる。一般に、リポソーム製剤は、不十分に可溶性のまたは不溶性の医薬品である。本開示における使用のためのリポソーム調製物は、カチオン性(正に荷電)、アニオン性(負に荷電)および中性調製物を含み得る。カチオン性リポソームは、簡単に入手可能である。例えば、N[1−2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウム(DOTMA)リポソームは、商品名LIPOFECTIN(商標)(ThermoFisher)で入手可能である。同様に、アニオン性および中性リポソームも同様に、例えば、Avanti Polar Lipids(Birmingham、Ala.)から簡単に入手可能である、または簡単に入手可能な材料を使用して容易に調製することができる。かかる材料は、ホスファチジルコリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)およびジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(dioleoylphoshatidyl ethanolamine;DOPE)をとりわけ含む。これらの材料は、DOTMAと適切な比で混合することもできる。これらの材料を使用してリポソームを作製するための方法は、本技術分野で周知である。
ミセルは、その極性頭部が、外側の球状殻を形成する一方、その疎水性炭化水素鎖が、球の中心に向かって配向されコアを形成するように配置された、界面活性物質分子からなることが本技術分野で公知である。ミセルは、ミセルが自然に生じるような十分な高さの濃度で界面活性物質を含有する水性溶液中で形成する。ミセルの形成に有用な界面活性物質として、ラウリン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドクセートナトリウム、デシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムクロライド、ポリオキシル8ドデシルエーテル、ポリオキシル12ドデシルエーテル、ノノキシノール10およびノノキシノール30が挙げられるがこれらに限定されない。ミセル製剤は、局所的もしくは経皮送達系のリザーバーへの、または体表面へと塗布される製剤への組み入れのいずれかにより、本開示と併せて使用することができる。
マイクロスフェアは、同様に、本製剤および薬物送達系中に組み入れることができる。リポソームおよびミセルと同様に、マイクロスフェアは本質的に、薬物または薬物含有製剤を被包する。マイクロスフェアは一般に、必ずではないが、合成または天然起源の生体適合性ポリマーから形成されるが、リン脂質等の荷電脂質からなっていてもよい。マイクロスフェアの調製は、本技術分野で周知であり、関連する教科書および文献に記載されている。
当業者に公知の様々な添加物が、局所製剤に含まれていてよい。例えば、相対的に少量のアルコールを含む溶媒を使用して、ある特定の製剤構成成分を可溶化することができる。実施形態では、製剤は、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(TRANSCUTOL(商標)として商業的に入手可能)およびジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル;ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、塩化ベンザルコニウム、ポロクサマー(231、182、184)、Tween(20、40、60、80)およびレシチン(米国特許第4,783,450号)等の界面活性物質;例えばエタノール、プロパノール、オクタノール、ベンジルアルコール等のアルコール;ポリエチレングリコールモノラウレート(PEGML)等のポリエチレングリコールおよびそのエステル;尿素、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン等のアミドおよび他の窒素含有化合物;テルペン;アルカノン;ならびに有機酸、特に、クエン酸およびコハク酸が挙げられるがこれらに限定されない、適した増強剤を含む。DMSOおよびC10MSO等のAZONE(商標)およびスルホキシドを使用することもできる。
本製剤は、例えば乳白剤、抗酸化剤、芳香剤、着色料、ゲル化剤、増粘剤、安定剤、界面活性物質等、従来の添加物を含むこともできる。抗菌剤等、他の薬剤を添加して、貯蔵による損傷を防止、すなわち、酵母およびカビ等の微生物の成長を阻害することもできる。適した抗菌剤は典型的に、p−ヒドロキシ安息香酸のメチルおよびプロピルエステル(すなわち、メチルパラベンおよびプロピルパラベン)、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、イミド尿素(imidurea)、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される。
製剤は、刺激緩和添加物(irritation-mitigating additive)を含有して、組成物の薬理学的に活性な基剤または他の構成成分に起因する皮膚刺激または皮膚損傷の可能性を最小化または排除することもできる。適した刺激緩和添加物は、例えば:α−トコフェロール;モノアミンオキシダーゼ阻害剤、特に、2−フェニル−1−エタノール等のフェニルアルコール;グリセリン;サリチル酸およびサリチレート;アスコルビン酸およびアスコルベート;モネンシン等のイオノフォア;両親媒性アミン;塩化アンモニウム;N−アセチルシステイン;シス−ウロカニン酸;カプサイシン;ならびにクロロキンを含む。刺激物緩和添加物(irritant-mitigating additive)は、存在するのであれば、典型的には、組成物の約20wt.%以下、より典型的には、約5wt.%以下を表す、刺激または皮膚損傷の緩和に有効な濃度で本製剤に組み入れることができる。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩は、体表面に固着される薬物送達デバイスとして機能する積層構造内にSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが含有されている、従来の皮膚パッチを使用して、皮膚または粘膜組織を介して投与することもできる。かかる構造において、局所製剤は、層に、または上部バッキング層の下層にある「リザーバー」に含有される。積層構造は、単一のリザーバーを含有し得る、または複数のリザーバーを含有し得る。
ある特定の実施形態では、リザーバーは、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の送達の際に系を皮膚に固着させるように機能する、薬学的に許容される接着剤材料のポリマーマトリックスを含み得る。実施形態では、接着剤材料は、長期皮膚接触に適しており、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩、および存在するいずれかのキャリア、ビヒクルまたは他の添加物と物理的および化学的に適合性の、感圧接着剤(PSA)であり得る。適した接着剤材料の例として、次のものが挙げられるがこれらに限定されない:ポリエチレン;ポリシロキサン;ポリイソブチレン;ポリアクリレート;ポリアクリルアミド;ポリウレタン;可塑化エチレン−ビニルアセテートコポリマー;ならびにポリイソブテン、ポリブタジエン、ポリスチレン−イソプレンコポリマー、ポリスチレン−ブタジエンコポリマーおよびネオプレン(ポリクロロプレン)等の粘着性ゴム。好ましい接着剤は、ポリイソブチレンである。
バッキング層は、経皮系の一次構造エレメントとして機能し、可塑性、好ましくは、閉塞性を備えるデバイスを提供する。バッキング層に使用される材料は、不活性であるべきであり、デバイス内に含有される製剤の薬物、基剤または他の構成成分を吸収できないものであるべきである。バッキングは、好ましくは、パッチの上部表面を通した伝達による薬物および/またはビヒクルの損失を防止するための保護的被覆として機能し、好ましくは、パッチによって覆われる体表面の区域が使用中に含水するように、系にある程度の閉塞性を付与する、可塑性エラストマー材料を含む。バッキング層に使用される材料は、デバイスが、皮膚の輪郭に従い、かつ、機械的歪みを通常受け、皮膚およびデバイスの可塑性または弾力性の差により皮膚からのデバイス離脱の見込みが殆どまたは全くない関節または他の弯曲点等の皮膚の区域上に心地よく装着されることを可能にするべきである。バッキング層として使用される材料は、上に記す通り閉塞性または透過性のいずれかであるが、閉塞性バッキングが好ましく、これは一般に、合成ポリマー(例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリジン(polyvinylidine chloride)およびポリエーテルアミド)、天然ポリマー(例えば、セルロース系材料)、またはマクロ多孔性の織物および不織材料に由来する。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤の送達方法は、様々であり得るが、炎症および/または乾癬に罹患したまたは罹患リスクがある体表面の区域への本開示の製剤の塗布が関与し得る。クリーム、軟膏またはローションは、罹患した表面に塗り広げ、穏やかに擦り込むことができる。溶液は、同じ仕方で塗布することができるが、より典型的には、スポイト、スワブなどで塗布され、罹患した区域に注意深く塗布される。
SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の局所製剤の用量レジメンは、皮膚病の重症度および処置されるべき状態の応答性等、簡単に決定することができるいくつかの要因に依存するが、通常、1日に1または複数用量となり、処置経過は、数日間〜数ヶ月間、または治癒がもたらされるもしくは疾患状況減縮が達成されるまで続く。当業者は、最適な投薬量、投薬方法論および反復速度(repetition rate)を簡単に決定することができる。一般に、製剤が、毎日1〜4回適用されることが企図される。皮膚パッチにより、デバイスは一般に、典型的には8〜72時間の範囲内の薬物送達期間を通して体表面上の適所に維持され、必要な場合交換される。
本開示を、その好ましい特異的実施形態と併せて記載してきたが、先の記載は、説明を意図するものであり、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。他の態様、利点および修正は、本開示が属する技術分野の当業者には明らかとなるであろう。さらに、本開示の実施は、特に断りのない限り、当業者の技能範囲内である、薬物製剤、特に、局所および経皮薬物製剤の従来技法を用いる。かかる技法は、文献において十分に説明されている。Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記に引用、およびGoodmanおよびGilmanのThe Pharmacological Basis of Therapeutics、第9版(New York:McGraw-Hill、1996年)を参照されたい。
投薬量レジメン
本開示に提供されているSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の製剤は、中等度〜重度の皮膚炎症、乾癬様病変および/または乾癬の症状が発症する前および/または後に投与することができるまたは投与に適している。
本開示の製剤(例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6または薬学的に許容されるその塩を含む)は、約6時間毎、約12時間毎、約24時間毎、約48時間毎、約72時間毎、1日毎、1週間に2回、2週間に1回または1ヶ月に1回投与することができるまたは投与に適している。
投薬頻度は、投与経路、投薬の量、および処置されている疾患等の要因に応じて変動し得る。例示的な投薬頻度は、1日に1回、1週間に1回および2週間毎に1回である。ある特定の実施形態では、投薬は、1日に1回を7日間である。
ある特定の実施形態では、製剤は、約35mg〜約500mgのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む)または薬学的に許容されるその塩)を含むまたはこれから本質的になる剤形を含む。例えば、約35mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mgまたは約250mgのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む製剤が、本明細書で企図される。ある特定の実施形態では、製剤は、約40mg、約80mgまたは約160mgのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含み得る。ある特定の実施形態では、製剤は、少なくとも約100μgのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含み得る。例えば、製剤は、約0.1mg、約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約1mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mgまたは約25mgのSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含み得る。
投与される量は、処置されるべき疾患または徴候の種類および程度、患者の健康全般およびサイズ、アンチセンスオリゴヌクレオチド、医薬製剤のin vivo効力、ならびに投与経路等の変数に依存する。所望の血液レベルまたは組織レベルを急速に達成するために、初回投薬量は、上のレベルを超えて増加させることができる。あるいは、初回投薬量は、最適量よりも少なくすることができ、投薬量は、処置経過において漸進的に増加させることができる。ヒト投薬量は、例えば、40mg〜160mgで実行するように設計された従来の第I相用量漸増試験において最適化することができる。
実施形態では、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量を投与される。本明細書において使用される場合、「初回用量」は、一連の用量における、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量を指す。一連の用量は、1または複数用量を含み得る。例えば、一連の用量は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの単一用量、またはSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの単一用量よりも多い用量を含み得る。初回用量は、患者に投与されるいずれかの後の用量に先立ち、患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量であり得る。例えば、初回用量は、処置ナイーブ患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの第1の用量であり得るが、これに限定されない。初回用量は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドのいずれかの処置サイクルにおける第1の用量であってもよい。例えば、初回用量は、第1の処置サイクルの、第2の処置サイクルの、またはいずれかその後の処置サイクルの第1の用量であり得る。あるいは、「初回用量」は、患者におけるp−SMAD3、α−SMAもしくはTGF−βおよび/または別のバイオマーカー(単数または複数)のレベルの解析後に、患者に投与される第1の用量であり得る、または患者におけるp−SMAD3、α−SMAもしくはTGF−βおよび/または別のバイオマーカー(単数または複数)のレベルの決定前の直近に投与された用量であり得る。
本開示の実施形態では、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの後続用量を投与され得る。本明細書において使用される場合、「後続用量(subsequent dose)」は、先行用量(prior dose)、例えば、初回用量の投与後に、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量を指す。よって、後続用量は、2またはそれよりも多い用量を含む一連の用量において、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与され得る。さらに、一部の実例では、後続用量が、先行用量よりも多く、これに等しくまたはこれよりも少なくなるように、後続用量の量は、初回用量または先行用量に関して較正することができる。後続用量の量の較正は、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者におけるp−SMAD3、α−SMAもしくはTGF−βおよび/または別のバイオマーカー(単数または複数)のレベルまたはレベルの変化、例えば:先行用量、例えば、初回用量の前もしくは後に解析された、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者におけるp−SMAD3、α−SMAもしくはTGF−βのレベル;または先行用量、例えば、初回用量の前および後の皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者におけるp−SMAD3、α−SMAもしくはTGF−βレベルの変化に基づくことができる。後続用量は、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの第1の用量、例えば、初回用量の後に、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与される用量であり得る。後続用量は、皮膚炎症、例えば、乾癬を有する患者に投与されるSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの先行用量の後に投与される用量、例えば、同じ処置ラウンドまたは異なる処置ラウンド、例えば、以前の処置ラウンドにおける先行用量の後に投与される用量であってもよい。後続用量は、いずれかの先行用量、例えば、後続用量の直前の、先行用量、または、後続用量の投与に先立ち投与される1もしくは複数用量が続く、先行用量に対する、後続用量であり得る。
上記の方法を使用して処置される患者は、検出可能な皮膚炎症、例えば、乾癬を有していてもいなくてもよい。実施形態では、患者は、SMAD7の特異的阻害剤(例えば、例えば、配列番号1、2、3、4、5もしくは6のアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含むSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド)の投与後に、例えば、1日間、2日間、1週間、1ヶ月間もしくは6ヶ月間、またはそれよりも長い期間の後に、患者に存在する皮膚炎症、例えば、乾癬の量の少なくとも約5%、約10%、約20%、約30%、約40%もしくはさらに約50%またはそれよりも多い低下を有する。SMAD7の阻害剤の投与は、例えば、少なくとも毎日の方式であり得る。SMAD7の阻害剤の投与の結果としての患者における皮膚炎症、例えば、乾癬の臨床顕在化の遅延は、SMAD7の阻害剤を投与されていない患者と比較して、少なくとも、例えば、6ヶ月間、1年間、18ヶ月間もしくはさらに2年間またはそれよりも多くなることができる。
併用療法
本開示の製剤または方法は、第1の治療に対して不応性である対象への、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の製剤の投与を提供する。
第1の治療は、シクロスポリン、コルチコステロイド、および/またはフマル酸エステル(例えば、ジメチルフマレート)、またはそれらの誘導体であり得るがこれらに限定されない。
実施形態では、第1の処置に対して不応性である対象は、第1の治療と併せてまたはその後に、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、配列番号1、2、3、4、5または6のアンチセンスオリゴヌクレオチド)または薬学的に許容されるその塩の製剤で処置される。
実施形態では、本明細書に提供されている方法は、本明細書に開示されている疾患および障害(例えば、乾癬)の処置を対象とする少なくとも1種の他の薬剤を投与するステップをさらに含み得る。ある特定の実施形態では、企図される他の薬剤は、共投与することができる(例えば、逐次にまたは同時に)。
企図される薬剤は、グルココルチコイドを含む免疫抑制剤、細胞増殖抑制剤、抗体、イムノフィリンに作用する薬剤、インターフェロン、オピオイド、TNF結合タンパク質、ミコフェノール酸塩、および小分子の生物学的薬剤を含む。例えば、企図される免疫抑制剤として、タクロリムス、シクロスポリン、ピメクロリムス、シロリムス、エベロリムス、ミコフェノール酸、フィンゴリモド、デキサメタゾン、フルダラビン、シクロホスファミド、メトトレキセート、アザチオプリン、レフルノミド、テリフルノミド、アナキンラ、抗胸腺細胞グロブリン、抗リンパ球グロブリン、ムロモナブ−CD3、アフツズマブ、リツキシマブ、テプリズマブ、エファリズマブ、ダクリズマブ、バシリキシマブ、アダリムマブ、インフリキシマブおよびエタネルセプトが挙げられるがこれらに限定されない。
次の実施例により本開示をさらに説明する。実施例は、単なる説明目的で提供されており、決して本開示の範囲または内容を限定するものとして解釈するべきではない。
(実施例1)
乾癬性皮膚におけるSMAD7の上方調節
乾癬患者の乾癬性区域(PSO)および対照対象の健康な区域(CTR)から採取された皮膚検体の免疫染色により、ヒト乾癬性病変におけるSMAD7の発現を検査した。図1は、7名のPSO患者および5名の対照の切片が解析された、4回の別々の実験を代表する。アイソタイプ対照IgGによる染色も示す。結果は、SMAD7発現が、乾癬性組織において上方調節されたことを示す。
(実施例2)
SMAD7は、ケラチノサイト増殖を持続させる
SMAD7は、ケラチノサイト増殖を持続させることが示された。図2Aは、増加用量のSMAD7アンチセンス(AS)オリゴヌクレオチドで処置したHaCaT細胞におけるSMAD7タンパク質発現の用量依存性低下が観察された実験を示す。HaCaT細胞に、SMAD7センスオリゴヌクレオチド(S)(20μg/ml)または増加用量(2〜20μg/ml)のSMAD7 ASの存在または非存在下で、リポフェクタミン(LIPO)を24時間トランスフェクトし、ウエスタンブロッティングによりSMAD7タンパク質を評価した。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。同様の結果が得られた3回の代表的実験のうち1回を図2Aに示す。図2Bは、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド(AS)(20μg/ml)でHaCaT細胞を処置し、ケラチン(K)6AおよびK16タンパク質発現の低下をもたらした実験の結果を示す。細胞に、SMAD7センスオリゴヌクレオチド(S)またはAS(20μg/ml)の存在または非存在下で、リポフェクタミン(LIPO)を24時間トランスフェクトし、ウエスタンブロッティングによりK6AおよびK16を評価した。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。同様の結果が得られた3回の代表的実験のうち1回を示す。図2Cは、SMAD7のノックダウンを、細胞増殖におけるその効果について評価した実験を表す。SMAD7のノックダウンは、HaCaT増殖を低下させることが観察された。細胞に、SMAD7 SまたはAS(20μg/ml)の存在または非存在下で、リポフェクタミン(LIPO)を24時間トランスフェクトし、処置終了の6時間前に、5−ブロモ−2−デオキシウリジン(BrdU)を細胞培養物に添加した。BrdU陽性細胞は、市販の比色分析アッセイを使用したELISAによって評価した。データは、対照に対する増加倍率として表現され(LIPO)、3回の別々の実験の平均±SDを示す(SMAD7 Sトランスフェクト細胞、対、SMAD7 ASトランスフェクト細胞、P<0.01)。これらの結果は、SMAD7ノックダウンが、HaCaT細胞における減少したケラチンタンパク質レベルおよび減少した細胞増殖をもたらしたことを実証する。
(実施例3)
SMAD7阻害は、細胞周期のS期で停止する
HaCaT細胞において、細胞周期におけるSMAD7ノックダウンの効果を検査した。SMAD7ノックダウンは、細胞周期のS期で停止するようにHaCaT細胞を誘導することが観察された。図3Aは、SMAD7 SまたはAS(20μg/ml)の存在または非存在下で、リポフェクタミン(LIPO)を24時間トランスフェクトし、その後、フローサイトメトリーによって細胞周期分布を評価した細胞における効果を示す。値は、細胞周期の異なる期における細胞のパーセンテージを示し、3回の別々の実験の平均±SDを示す。S期において蓄積する細胞数の有意な増加、およびG0/G1における細胞数の有意な減少が、SMAD7 Sトランスフェクト細胞と比較して、SMAD7 ASトランスフェクト細胞において認められる(P<0.01)。図3Bは、HaCaT細胞におけるSMAD7ノックダウン後のウエスタンブロット結果を示す。HaCaT細胞におけるSMAD7ノックダウンは、eIF2αリン酸化を増強し、CDC25A発現を下方調節した。細胞に、SMAD7 SまたはAS(20μg/ml)の存在または非存在下で、リポフェクタミンを24時間トランスフェクトし、ウエスタンブロッティングによりCDC25A、CDC25BおよびCDC25C発現を評価した。同様の結果が得られた3回の代表的実験のうち1回を示す。これらの結果は、SMAD7ノックダウンが、S期細胞周期停止、および細胞周期調節に関連するタンパク質のモジュレーションをもたらしたことを実証する。
(実施例4)
SMAD7過剰発現は、ケラチン(K)6Aおよび16の発現増加をもたらす
ケラチン(K)6Aおよび16の発現レベルにおけるSMAD7過剰発現の効果を検査した。結果は、SMAD7過剰発現が、ケラチン(K)6Aおよび16発現を増加させ、HaCaT増殖を正に調節したことを示す。HaCaT細胞は、48時間、リポフェクタミン(LIPO)と共にインキュベートした、またはSMAD7遺伝子配列を含有するプラスミド(P)DNA(1μg/ml)をトランスフェクトした(図4A)。ウエスタンブロッティングによりK6AおよびK16発現を評価した。β−アクチンは、ローディング対照として使用した(図4A)。同様の結果が得られた3回の別々の実験のうち1回を示す。その上、HaCaT細胞は、48および72時間、LIPOと共にインキュベートした、またはSMAD7遺伝子配列を含有するプラスミド(P)DNA(1μg/ml)をトランスフェクトし、処置終了の6時間前に、5−ブロモ−2−デオキシウリジン(BrdU)を細胞培養物に添加した(図4B)。BrdU陽性細胞は、市販の比色分析アッセイを使用したELISAによって評価した。データは、対照に対する増加倍率として表現され、3回の別々の実験の平均±SDを示す(P<0.01)。これらの結果は、SMAD7過剰発現が、増加したケラチンタンパク質発現およびHaCaT細胞増殖をもたらしたことを実証する。
(実施例5)
SMAD7下方調節は、乾癬性症状の症状軽減において有効である
5%イミキモド(IMQ)を含有するクリーム調製物であるAldaraによる皮膚の局所処置は、非黒色腫皮膚がん患者における腫瘍退縮をもたらす。IMQは、toll様受容体TLR7およびTLR8のリガンドである。これは、局所処置区域ならびに遠隔部位の両方における乾癬を増悪させる強力な免疫活性化因子であり、これにより、局所に塗布されたAldaraクリームを使用した乾癬の前臨床モデルの開発につながった。本実施例において、Aldara媒介乾癬様病変におけるSMAD7発現のレベルを評価した。Aldara媒介乾癬様病変を有するマウスの皮膚において、SMAD7発現が増加した(図5A)。C57BL/6マウスの剪毛された背中の皮膚にAldaraクリームを毎日塗布した。4日目にマウスを死滅させ、抽出された総タンパク質を、ウエスタンブロッティング(図5A)および免疫組織化学(図5B)によりSMAD7発現について解析した。本図は、6回の別々の実験の代表である。ウエスタンブロッティング試験におけるローディング対照としてβ−アクチンを使用した。アイソタイプ対照IgGによる染色もパネル図5Bに示す。結果は、乾癬性モデル系において、Aldaraの局所塗布後にSMAD7発現レベルが増加したことを確認する。
皮膚の厚さおよびケラチノサイト増殖におけるSMAD7阻害の効果を評価した。特異的SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドによるSMAD7の阻害は、皮膚の厚さおよびケラチノサイト増殖を低下させた(図6Aおよび図6B)。C57BL/6マウスの剪毛された背中の皮膚にAldaraクリームを毎日4日間塗布し、SMAD7アンチセンス(AS)またはセンス(S)(125μg/マウス)オリゴヌクレオチドを、Aldara処置12時間後から開始して各日、局所的に塗布した。上記の通りに処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を図6Aに示す。1群当たり12匹のマウスが解析された3回の別々の実験のうち1回を示す。上記の通りに処置したマウスの皮膚切片を使用して、表皮の厚さを評価し、データは、全実験の平均±SDとして表現される(図6B)。SMAD7 AS処置マウス対SMAD7 S処置マウス、P<0.01。図6Aおよび図6Bに提示されている結果は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与が、Aldara関連乾癬性症状に関連する表皮の厚さを低下させたことを示した。
図6Cに示す実験のため、マウスを上記通りに処置し、示されているタンパク質について、皮膚から抽出された総タンパク質をウエスタンブロッティングにより解析した。1回の代表的実験を示す。図6Dは、図6Aに示されている通りに処置されたマウスの皮膚切片のKi67の代表的免疫染色を示す。アイソタイプIgGによる染色も示す。図6Cおよび図6Dに提示されている結果は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与が、Aldara関連乾癬性症状に関連するケラチンタンパク質(K6AおよびK16)発現レベルおよび細胞増殖レベルを低下させたことを示した。
Aldaraクリームの毎日の皮膚投与で処置したマウスの皮膚切片において、表皮の厚さを評価した。示されている時点のAldaraクリームで処置したマウスの皮膚切片のヘマトキシリンおよびエオシンによる代表的染色を図7A〜図7Bに示す。図7Cにおけるデータは、3回の別々の実験の平均±SDとして表現される。対照マウス(0日目)対Aldara処置マウス、P<0.05。図7Cは、図7Aの実験に示されている通りに処置したマウス由来の皮膚の総抽出物におけるケラチン(K)6AおよびK16発現を示す。1回の代表的実験を示す。β−アクチンは、ローディング対照として使用した。図7A〜図7Cに提示されている結果は、乾癬または乾癬性症状についてのAldaraモデル系において、Aldaraの投与後にK16およびK6Aが過剰発現されることを示し、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチド投与が、K16およびK6Aの発現低下、これにより、乾癬または乾癬性症状の処置、予防および/または回復をもたらしたという、図5A〜図5Bおよび図6A〜図6Dの観察を支持した。
(実施例6)
皮膚炎症(例えば、乾癬)または症状の処置、予防および/または回復
乾癬もしくは乾癬性様病変の症状を有する対象、または乾癬もしくは乾癬性様病変のリスクがある対象(例えば、別の薬物で処置された、部分的または完全に寛解しており、症状および/または病変の再出現を予防するために二次的処置を要求する、対象)は、SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与される。乾癬を処置し、予防しおよび/または回復させるため、対象は、有効用量のSMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与され、これは、経口、局所的または非経口投与機序によってなされる。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与は、乾癬および/またはその症状の処置、予防および/または回復をもたらす。SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドによる乾癬および/またはその症状を処置すること、予防することおよび/または回復させることは、約30%〜100%の効果がある。
参照による組み込み
本明細書に引用されている特許文書および科学論文のそれぞれの開示全体を、あらゆる目的のため、参照により本明細書に組み込む。
均等物
本開示は、その本質的特徴から逸脱して(with departing from)、他の特異的形態で具体化することができる。したがって、上記の実施形態は、本明細書に記載されている本開示に関して限定的ではなく説明的であると考慮するべきである。本開示の範囲は、上述の記載によるのではなく添付の特許請求の範囲によって示されており、特許請求の範囲の均等の意義および範囲内に収まるあらゆる変更が、その内に包含されることが意図される。

Claims (60)

  1. 皮膚炎症またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における皮膚炎症またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、該対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の該皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法。
  2. 乾癬またはその症状の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、該対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の該乾癬またはその症状を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法。
  3. ケラチノサイトの表皮過剰増殖の低下を必要とする対象におけるケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる方法であって、該対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象のケラチノサイトの表皮過剰増殖を低下させる、方法。
  4. 皮膚の厚さの低下を必要とする対象における皮膚の厚さを低下させる方法であって、該対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の皮膚の厚さを低下させる、方法。
  5. 乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症の処置、予防および/または回復を必要とする対象における乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる方法であって、該対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の該乾癬性病変および/または乾癬様皮膚炎症を処置する、予防するおよび/または回復させる、方法。
  6. 皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する方法であって、前記対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の該皮膚炎症および/またはその症状の寛解を維持する、方法。
  7. 乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする方法であって、前記対象に、有効量のマザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、投与後に、該組成物が、該対象の乾癬性関節炎および/またはその症状の進行を遅くする、方法。
  8. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩が、1個または複数個のO,O連結型ホスホロチオエート連結を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩の全てのヌクレオシド間連結が、O,O連結型ホスホロチオエート連結である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記医薬組成物が、局所的剤形である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記局所的剤形が、ゲル、クリーム、軟膏、パッチまたは液体剤形として製剤化される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記医薬組成物が、経口医薬組成物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記経口医薬組成物が、錠剤またはカプセル剤である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記錠剤が、ミニ錠剤またはマイクロ錠剤として製剤化される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記錠剤が、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記カプセル剤が、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物を含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記経口医薬組成物が、腸溶コーティングされている、請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記経口医薬組成物が、腸溶コーティングされていない、請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記医薬組成物が、非経口医薬組成物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記医薬組成物が、皮下投与に適した医薬組成物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記医薬組成物が、薬学的に許容されるキャリア、アジュバントおよび/または賦形剤をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記医薬組成物が、約10%(w/w)〜約95%(w/w)の前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列と90%〜100%同一の配列または薬学的に許容されるその塩を含み、Xが、5−メチル2’−デオキシシチジンおよびその相補体である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCTCXGCAGC−3’(配列番号2)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項23に記載の方法。
  26. マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドの局所製剤であって、約10%(w/w)〜約95%(w/w)の該オリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容されるキャリアを含む局所製剤。
  27. ゲル、クリーム、軟膏、液体またはパッチ剤形として製剤化された、請求項26に記載の局所製剤。
  28. 対象の皮膚への塗布後に、パッチを形成する、請求項26に記載の局所製剤。
  29. 皮膚炎症を処置すること、予防することおよび/または回復させることに適している、請求項26に記載の局所製剤。
  30. 前記皮膚炎症が、乾癬性様病変または乾癬である、請求項29に記載の局所製剤。
  31. 前記皮膚炎症が、小児皮膚炎症である、請求項29または30に記載の局所製剤。
  32. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記ヌクレオシド間連結のうち1個または複数個が、O,O連結型ホスホロチオエート連結である、請求項26に記載の局所製剤。
  33. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの全てのヌクレオシド間連結が、O,O連結型ホスホロチオエート連結である、請求項26に記載の局所製剤。
  34. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列と90%〜100%同一の配列または薬学的に許容されるその塩を含み、Xが、5−メチル2’−デオキシシチジンおよびその相補体である、請求項26〜33のいずれか一項に記載の局所製剤。
  35. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項34に記載の局所製剤。
  36. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCTCXGCAGC−3’(配列番号2)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項34に記載の局所製剤。
  37. 皮膚炎症の処置、予防および/または回復における使用のための、マザーズアゲンストデカペンタプレジックホモログ7(SMAD7)アンチセンスオリゴヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を含む製剤。
  38. 前記皮膚炎症が、乾癬様病変、乾癬性病変または乾癬を含む、請求項37に記載の使用のための製剤。
  39. 前記皮膚炎症が、小児皮膚炎症である、請求項37に記載の使用のための製剤。
  40. ゲル、クリーム、軟膏、液体またはパッチ剤形として製剤化された、請求項37〜39のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  41. 対象の皮膚への塗布後に、パッチを形成する、請求項37〜39のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  42. 経口医薬組成物である、請求項37〜39のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  43. 前記経口医薬組成物が、錠剤またはカプセル剤である、請求項42に記載の使用のための製剤。
  44. 前記錠剤が、ミニ錠剤またはマイクロ錠剤として製剤化される、請求項43に記載の使用のための製剤。
  45. 前記錠剤が、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物を含む、請求項43に記載の使用のための製剤。
  46. 前記カプセル剤が、ミニ錠剤、マイクロ錠剤または粒状物を含む、請求項43に記載の使用のための製剤。
  47. 前記経口医薬組成物が、腸溶コーティングされている、請求項42〜46のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  48. 前記経口医薬組成物が、腸溶コーティングされていない、請求項42〜46のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  49. 非経口医薬組成物として製剤化された、請求項37〜39のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  50. 皮下投与に適した医薬組成物として製剤化された、請求項37〜39のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  51. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記ヌクレオシド間連結のうち1個または複数個が、O,O連結型ホスホロチオエート連結である、請求項37に記載の使用のための製剤。
  52. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドの全てのヌクレオシド間連結が、O,O連結型ホスホロチオエート連結である、請求項37に記載の使用のための製剤。
  53. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列と90%〜100%同一の配列または薬学的に許容されるその塩を含み、Xが、5−メチル2’−デオキシシチジンおよびその相補体である、請求項37〜52のいずれか一項に記載の使用のための製剤。
  54. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCCCXGCAGC−3’(配列番号1)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項53に記載の使用のための製剤。
  55. 前記SMAD7アンチセンスオリゴヌクレオチドが、5’−GTXGCCCCTTCTCTCXGCAGC−3’(配列番号2)の配列または薬学的に許容されるその塩を含む、請求項53に記載の使用のための製剤。
  56. 前記組成物または製剤が、中等度〜重度の皮膚炎症、乾癬様病変および/または乾癬の症状が発症する前および/または後に投与されるまたは投与に適している、前記請求項のいずれか一項に記載の製剤または方法。
  57. 前記組成物または製剤が、約6時間毎、約12時間毎、約24時間毎、約48時間毎、約72時間毎、毎日、1週間に2回、2週間に1回または1ヶ月に1回投与されるまたは投与に適している、前記請求項のいずれか一項に記載の製剤または方法。
  58. 前記対象が、第1の治療に対して不応性である、前記請求項のいずれか一項に記載の製剤または方法。
  59. 前記第1の治療が、シクロスポリン、コルチコステロイドおよび/またはフマル酸エステル、またはそれらの誘導体である、請求項58に記載の製剤または方法。
  60. 前記対象が、前記第1の治療と併せてまたはその後に処置される、請求項58または59に記載の製剤または方法。
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